JP2004538284A - 4−アミノ−4−フェニルピペリジン類の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
本発明は、4-アミノ-4-フェニルピペリジンおよびその塩の製造方法に関する。これらの化合物は、医薬有効成分、例えばオサネタント(osanetant)の製造用中間体として有用である。
【0002】
G.A.M. Giardinaらは、1-ベンジル-4-ピペリドンから、フェニルリチウムを用いる反応、このようにして得られる1-ベンジル-4-フェニルピペリジン-4-オールのアセトニトリル中での硫酸および酢酸を用いる処理、4-アセトアミド-1-ベンジル-4-フェニルピペリジンの脱アセチル化、4-アミノ-1-ベンジル-4-フェニルピペリジンのN-ホルミル化、このようにして得られるN-ホルミル誘導体の水素化リチウムアルミニウムでの還元、最後に1-ベンジル-4-メチルアミノ-4-フェニルピペリジンの接触水素添加による脱ベンジル化による、式(C):
【化1】
の4-メチルアミノ-4-フェニルピペリジンの6工程での合成を記載している(Bioorg. Med. and Chem. Letters, 1996, 6, 2307-2310)。
【0003】
これらの6工程は、良好な収率で進行するが、その方法は、工業的に適用することを困難にする欠点を有している。より具体的には、化合物(C)の製造において、6工程のうち2工程は還流点で3日間行われ、方法の期間を相当に長くしている。その上、化合物(C)の製造は、第1工程においてフェニルリチウムの使用を含んでおり、工業的なレベルでかなりの問題を必然的に伴っている。
【0004】
今回、1-ベンジル-4-ピペリドン、または通常、1-保護 4-ピペリドンから出発して、僅か4工程で、4-メチルアミノ-4-フェニルピペリジン(上記の化合物C)を製造することが可能であることを見出した。シアノヒドリンを出発して、ベンジルメチルアミン(または、より一般的にはN-保護 メチルアミン)との反応、フェニルマグネシウムブロマイドとの反応ならびにピペリジンの窒素原子およびピペリジンの4位のメチルアミンの脱保護のうちの初めの2工程は、同じ反応器中(「ワンポット」反応)で任意に逐次行うことができる。
【0005】
本明細書中の上記のG.A.M. Giardinaらにより提案された方法を用いて合成不可能なその他の4-アルキルアミノ-4-フェニルピペリジン類を、N-保護 メチルアミンをN-保護 アルキルアミンで置き換えることにより、製造することができることも見出した。
とりわけ、シアノヒドリンおよびアミンとの反応の生成物、引き続くグリニャール反応による作用により、反応条件および2個の窒素原子の保護基が、好適な中間体を介して進行するように選択され得ることを見出した。したがって、シアノヒドリンおよびグリニャール試薬による工程は、種々の置換した4-アミノ-4-フェニルピペリジン類を製造可能にする。
【0006】
より具体的には、ベンジルメチルアミン(または、より一般的には、N-保護 メチルアミン)を、ジベンジルアミン(または、より一般的には、2個のN-保護基で置換されているアンモニア)で置換することにより、任意に4-N-保護されていてもよい4-アミノ-4-フェニルピペリジンが、極めて簡便に得られることを見出した。
したがって、一つの観点によれば、本発明の主題は:
【0007】
(a) 式:
【化2】
[式中、Pr'は、除去し得るN-保護基を表す]
の1-保護 4-ピペリドンを、先ずシアン化アルカリ金属で処理し、次いでこのようにして得られるシアノヒドリンを含む反応媒体中で、式:
【化3】
[式中、Eは基R' = (C1〜C3)アルキルまたはN-保護基を表し、Pr"はN-保護基であり、この保護基はPr'と同じ条件下で除去され得る]
のアミンで連続的に処理し、
(b) このようにして得られる、式:
【化4】
[式中、Pr'、Pr"およびEは上記で定義したとおりである]
の化合物を、フェニルマグネシウムハライドを用いてグリニャール反応に付し;そして、
(c) このようにして得られる、式:
【化5】
の、このようにして得られる化合物から、2つまたは3つの保護基を除去し、化合物(I)を塩の形態で単離して遊離塩基に変換するか、または遊離塩基の形態で単離して塩に変換することを特徴とする、式(I):
【化6】
[式中、Rは水素または(C1〜C3)アルキル基である]
の4-アミノ-4-フェニルピペリジンの製造方法である。
【0008】
工程(a)において、この方法は、シアン化アルカリ金属としてシアン化カリウムおよび式(II)の化合物(ここで、Pr'は無置換またはハロゲン、(C1〜C4)アルキル基または(C1〜C4)アルコキシ基でベンゼン環が置換されているベンジル基;ベンズヒドリル基;またはトリチル基、好ましくはベンジル基を表す)を用いるシアノヒドリン類を形成する通常の条件下で有利に行われる。
【0009】
水相を除去した後に、水性有機溶媒、好ましくは水/トルエンまたは水/エタノール中の反応混合物を、式(III)の化合物で直接処理する。Pr"は無置換またはハロゲン、(C1〜C4)アルキル基または(C1〜C4)アルコキシ基でベンゼン環が置換されているベンジル基;ベンズヒドリル基;またはトリチル基、好ましくはベンジル基を表す式(III)の化合物が、有利に用いられる。
化合物(III)において、Eは好適には(C1〜C3)アルキル、好ましくはメチルである。
【0010】
化合物(III)において、Eはベンジル基のようなN-保護基であり、それは、無置換またはハロゲン、(C1〜C4)アルキル基または(C1〜C4)アルコキシ基でベンゼン環が置換されているベンジル基;ベンズヒドリル基;またはトリチル基、好ましくはベンジル基である。
次いで、この方法は溶媒中、硫酸マグネシウムの存在下にトルエン中、または水/エタノール混液中で有利に行われる。これらの条件下で、30〜45℃の温度で2〜12時間後に反応は完結し、式(IV)の化合物は常法により単離される:
− 例えば、水の添加ならびに酸、例えば酢酸および塩基、例えば水酸化ナトリウムでの処理による副生成物の除去、水相の除去ならびに有機溶媒、好適にはトルエンの留去により;
− あるいは、エタノール/水混液からの結晶化による。
【0011】
工程(b)において、フェニルマグネシウムハライドは、ハロベンゼンおよびマグネシウムから用時調製される。好ましくは、フェニルマグネシウムブロマイドは、トルエン/メチル tert-ブチルエーテルまたはトルエン/テトラヒドロフラン混液中、ブロモベンゼンおよびマグネシウムから調製される。式(IV)の化合物のトルエン溶液を、フェニルマグネシウムハライドを含む溶液に加え、室温で1〜2時間後に、このようにして形成された錯体を加水分解し、化合物(V)を、例えば式(IV)の化合物の単離の上記のような常法に従って単離する。化合物(V)は遊離塩基またはその塩の一つの形態で単離される。
【0012】
工程(c)において、保護基Pr'およびPr"および任意のEは、同時に除去される。このようにして得られる式(V)の化合物中のPr'およびPr"および任意のEは、ベンジル基であり、それが無置換またはハロゲン、(C1〜C4)アルキル基または(C1〜C4)アルコキシ基でベンゼン環が置換されているベンジル基;ベンズヒドリル基;またはトリチル基、好ましくはベンジル基である場合には、脱保護は遊離塩基またはその塩の一つの形態にあるこの化合物(V)の接触水素添加によって容易に行われる。パラジウム炭素(Pd/C)を触媒として用いるのが有利である。
【0013】
出発化合物(V)が遊離塩基の形態、あるいは化合物(V)を塩化したものと同じ塩の形態にある場合、水素添加に付される化合物(V)が塩の形態にある場合には、式(I)の化合物は遊離塩基の形態で単離される。後者の場合において、遊離塩基は中和によって得ることもできる。
工程(a)において、EがN-保護基を表す式(III)のアミンは、Rが水素である式(I)の化合物の製造に用いられる。好ましくは、Eが基R'=(C1〜C3)アルキルを表す式(III)のアミンが工程(a)で用いられる。
【0014】
より具体的には、本発明は、Rが水素以外である式(I)の化合物の製造方法にも関する。
式(IV)および式(V)の化合物(ここで、R'は上記で定義したとおりであり、Pr'およびPr"は上記の好ましい基である)およびそれらの塩は、新規な化合物であり、本発明の方法の重要な中間体を構成する。
【0015】
したがって、もう一つの観点によれば、本発明の主題は、式:
【化7】
[式中、Eは(C1〜C3)アルキル基、無置換またはハロゲン、(C1〜C4)アルキルもしくは(C1〜C4)アルコキシでベンゼン環が置換されているベンジル基;ベンズヒドリル基またはトリチル基であり、R°はシアノまたはフェニル基であり、Pr'およびPr"は互いに独立して、無置換またはハロゲン、(C1〜C4)アルキルもしくは(C1〜C4)アルコキシでベンゼン環が置換されているベンジル基;ベンズヒドリル基、トリチル基を表す]
の化合物、およびそれらの塩である。
【0016】
式(VI)の化合物のうち、Eが(C1〜C3)アルキルであるものが特に好ましく;Eがメチルである化合物が特に有利である。
Pr'およびPr"が共にベンジルである式(VI)の化合物も非常に有利であり、これらの化合物のうち:
− 1-ベンジル-4-[(N-ベンジル)メチルアミノ]-4-シアノピペリジンおよびその塩、そして
− 1-ベンジル-4-[(N-ベンジル)メチルアミノ]-4-フェニルピペリジンおよびその塩、ジオキサレートが特に好ましい。
【0017】
実施例1
(a) (1-ベンジル-4-ピペリドン221.6 g、氷60 g、水60 mlおよび36% HCl 100 mlから調製した) 1-ベンジル-4-ピペリドン 塩酸塩を、15℃に冷却したシアン化カリウム83.8 g、水100 mlおよびトルエン750 mlの混合物に、3時間に亘り撹拌しながら加える。このようにして得られた混合物を、中和により発生するガスをできる限り捕捉しながら45℃に加熱し、次いで沈降により相の分離後に水相を除去し、トルエン相を20℃に冷却し、そこへ硫酸マグネシウム279 gを加え、その後に45℃でN-ベンジルメチルアミン160 gを加える。この温度で6時間保った後、40℃で水750 mlを徐々に加える。さらに、この温度で相を沈降により分離し、水相を除去し、次いで有機相を15℃に冷却して、水500 mlおよび氷酢酸20 gを加える。相を沈降により分離し、水相を除去し、有機相を最初に水で、次いで水酸化ナトリウム希水溶液で、最後に水で再び洗浄し、トルエン相を共沸的に乾燥し、真空下に蒸発乾固し、固形の残渣を40℃で真空下に乾燥する。このようにして1-ベンジル-4-シアノ-4-[(N-メチル)ベンジルアミノ]ピペリジン345.5 gを得る; m.p. = 67〜68℃。
【0018】
(b) 工程(a)の最後に得られた物質330 gを、ブロモベンゼン486.6 gおよびマグネシウム75.32 gから得られ、15℃に冷却したトルエン/メチル tert-ブチルエーテル混液中のフェニルマグネシウムブロマイドの溶液2.11 lに加える。反応混合物を室温で2時間放置し、次いで2℃で90 分間、氷水1.5 lおよび30%過酸化水素水100 mlで処理し、30 分間撹拌する。相を沈降により分離し、水相を除去し、有機相を水洗する。この相を水765 ml中の酢酸70 mlの溶液で処理し、6.5〜7.5の間のpHを得る。有機相を希塩酸で処理し、水相を除去し、n-ブタノール1.5 lで処理する。水酸化ナトリウムを加えて、pH 14とし、相を沈降により分離し、有機相を熱時(60℃)水洗する。水相を除去し、有機相を共沸的に乾燥する。この相を70℃に冷却し、無水エタノール2.24 l、その後にシュウ酸185 gのエタノール(180 ml)溶液を加え、混合物を1時間還流する。得られた混合物を20℃に冷却し、析出物をろ取して、エタノールで洗浄する。このようにして、1-ベンジル-4-(N-メチル)ベンジルアミノ-4-フェニルピペリジン ジオキサレート382 gを得る; m.p. = 179〜180℃。
【0019】
(c) 工程(b)の最後に得られた物質300 g、メタノール1.5 lおよび50%水含有5% Pd/C 30 gの混合物を45℃で、大気圧下に24時間水素添加し、次いでそこへ水300 mlを加え、混合物を30 分間還流する。この温度で混合物をろ過し、メタノールを留去し、本質的に水性である相を95℃に加熱する。n-ブタノール1.7 lを加え、その間温度を95℃で維持し、次いで還流し、20℃に冷却し、析出物をろ取し、9/1 (v/v)ブタノール/水混液で洗浄して真空下に60℃で乾燥する。このようにして、4-メチルアミノ-4-フェニルピペリジン セスキオキサレート 一水和物144.25 gを得る; m.p. = 252〜254℃ (キャピラリー)。
【0020】
実施例2
(a) (1-ベンジル-4-ピペリドン110.8 g、水30 ml、氷30 gおよび36% HCl 50 mlから調製した) 1-ベンジルピペリジン-4-オン 塩酸塩の水溶液を、15℃に冷却したシアン化カリウム41.9 g、水50 mlおよびトルエン380 mlの混合物に、撹拌しながら3時間に亘り加える。このようにして得られた混合物を、中和により発生するガスをできる限り捕捉しながら45℃に加熱し、次いで水相を廃棄し、トルエン相を20℃に冷却し、硫酸マグネシウム140 g、その後に45℃でN-ベンジルエチルアミン90.7 gを加える。この温度で10時間保った後、水380 mlを40℃で徐々に加え、同じ温度で相を沈降により分離し、水相を除去し、次いで有機相を15℃に冷却して、水250 mlおよび氷酢酸10 gを加える。水相を除去し、有機相を水、次いで水酸化ナトリウム希水溶液そして最後に再び水で洗浄する。トルエン相を共沸的に乾燥し、蒸発乾固し、固形の残渣を真空下に40℃で乾燥する。このようにして、1-ベンジル-4-シアノ-4-[(N-エチル)ベンジルアミノ]ピペリジン193.2 gを得る。
【0021】
(b) 工程(a)の最後に得られた物質193 gを、ブロモベンゼン243.3 gおよびマグネシウム37.66 gから得られ、15℃に冷却したトルエン/メチル tert-ブチルエーテル混液中のフェニルマグネシウムブロマイドの溶液1.05 lに加える。この混合物を室温で2時間放置し、次いで-2℃で75分間、氷水750 mlおよび30%過酸化水素水50 mlで処理する。このようにして得られた混合物を30 分間撹拌する。それを水380 ml中の酢酸35 mlの溶液で処理して6.5〜7.5の間のpHを得る。水相を除去し、有機相を水洗する。有機相を希塩酸で処理して除去する。水相をn-ブタノール750 mlで処理し、次いで水酸化ナトリウム溶液で処理してpH 14にする。相の沈降により水相を分離し、有機相を60℃で水洗し、次いで水相を除去してブタノール溶液を共沸的に乾燥する。65〜70℃で無水エタノール1.1 lを加え、その後に同温度でシュウ酸92.5 gのエタノール(90 ml)溶液を加える。この混合物を30 分間還流し、次いで冷却し、析出物をろ取し、冷エタノールで洗浄する。このようにして、1-ベンジル-4-(N-エチル)ベンジルアミノ-4-フェニルピペリジン ジオキサレート196.5 gを得る。
【0022】
(c) 工程(b)の最後に得られた物質150 g、メタノール750 mlおよび50%水含有5% Pd/C 15 gの混合物を45℃で、大気圧下に24時間水素添加し、水150 mlをそこへ加え、混合物を30 分間還流する。この温度で混合物をろ過し、メタノールおよび水を留去する。固形の残渣をアセトン2.5 l中に採取して、シュウ酸でpHを2.5〜3に調整する。この混合物を室温で2時間撹拌し、析出物をろ取し、アセトンで洗浄し、真空下に60℃で乾燥する。このようにして、4-エチルアミノ-4-フェニルピペリジン ジオキサレート85.7 gを得る。
【0023】
実施例3
(a) (1-ベンジル-4-ピペリドン221.6 g、氷60 g、水60 mlおよび36% HCl 100 mlから調製された) 1-ベンジル-4-ピペリドン 塩酸塩の水溶液を、15℃に冷却したシアン化カリウム83.8 g、水100 mlおよびトルエン750 mlの混合物に、撹拌しながら3時間に亘り加える。このようにして得られた混合物を、中和により発生するガスをできる限り捕捉しながら45℃に加熱し、次いで沈降による相の分離後に水相を除去し、トルエン相を20℃に冷却し、そこへ硫酸マグネシウム279 gを加え、その後に45℃でN-ベンジルメチルアミン160 gを加える。この温度で6時間保った後に、40℃で水750 mlを徐々に加える。さらにこの温度で、相を沈降により分離し、水相を除去し、次いで有機相を15℃に冷却し、水500 mlおよび氷酢酸20 gを加える。相を沈降により分離し、水相を除去し、有機相を最初に水で、次いで水酸化ナトリウム希水溶液で、そして最後に再び水で洗浄し、トルエン相を共沸的に乾燥し、真空下に蒸発乾固し、固形の残渣を真空下に40℃で乾燥する。このようにして、1-ベンジル-4-シアノ-4-[(N-メチル)ベンジルアミノ]ピペリジン345.5 gを得る; m.p. = 67〜68℃。
【0024】
(b) 工程(a)の最後に得られた物質330 gを、ブロモベンゼン486.6 gおよびマグネシウム75.32 gから得られ、15℃に冷却した、トルエン/メチル tert-ブチルエーテル混液中のフェニルマグネシウムブロマイドの溶液2.11 lに加える。反応混合物を室温で2時間放置し、次いで2℃で90 分間、氷水1.5 lおよび30%過酸化水素水100 mlで処理して、30 分間撹拌放置する。相を沈降により分離し、水相を除去し、有機相を水洗する。それを水765 ml中の酢酸70 mlの溶液で処理して6.5〜7.5の間のpHを得る。有機相を希塩酸で処理し、水相を除去して、n-ブタノール1.5 lで処理する。水酸化ナトリウムを加えてpH 14とし、相を沈降により分離し、有機相を熱時(60℃)水洗する。水相を除去し、有機相を共沸的に乾燥する。この相を70℃に冷却し、無水エタノール2.24 lを加え、その後にシュウ酸185 gのエタノール(180 ml)溶液を加えて、混合物を1時間還流する。得られる混合物を20℃まで冷却し、析出物をろ取し、エタノールで洗浄する。このようにして、1-ベンジル-4-(N-メチル)ベンジルアミノ-4-フェニルピペリジン ジオキサレート382 gを得る; m.p. 179〜180℃。
【0025】
(c) 工程(b)の最後に得られた物質300 g、メタノール1.5 lおよび50%含水5% Pd/C 30 gの混合物を45℃で、大気圧下に24時間水素添加し、次いでそこへ水300 mlを加え、この混合物を30 分間還流する。この温度で混合物をろ過し、メタノールを蒸留により除去し、本質的に水性である相を95℃に加熱する。95℃で温度を保持しながらn-ブタノール1.7 lを加え、次いで混合物を還流し、20℃に冷却し、析出物をろ取し、9/1 (v/v)ブタノール/水混液で洗浄し、真空下に60℃で乾燥する。このようにして、4-メチルアミノ-4-フェニルピペリジン セスキオキサレート 一水和物144.25 gを得る; m.p. = 252〜254℃ (キャピラリー)。
Claims (12)
- (a) 式:
の1-保護 4-ピペリドンを、先ずシアン化アルカリ金属で処理し、次いでこのようにして得られるシアノヒドリンを含む反応媒体中で、式:
のアミンで連続的に処理し、
(b) このようにして得られる、式:
の化合物を、フェニルマグネシウムハライドを用いてグリニャール反応に付し;そして、
(c) このようにして得られる、式:
の4-アミノ-4-フェニルピペリジンの製造方法。 - 用いられる原料反応剤が、式(II)の化合物および式(III)の化合物(ここで、Eは基R' = (C1〜C3)アルキルを表し、Pr'およびPr"は独立して無置換またはハロゲン、(C1〜C4)アルキル基もしくは(C1〜C4)アルコキシ基でベンゼン環が置換されているベンジル基;ベンズヒドリル基;またはトリチル基を表す)であることを特徴とする、請求項1および2のいずれか一つに記載の方法。
- 用いられる原料反応剤が、式(II)の化合物(ここで、Pr'はベンジル基である)および式(III)の化合物(ここで、Pr"もベンジル基である)であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の方法。
- 式(IV)の化合物(ここで、Pr'およびPr"は共にベンジル基である)を、工程b)において、フェニルマグネシウムブロマイドを用いるグリニャール反応に付すことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一つに記載の方法。
- 用いられる原料反応剤が、式(III)の化合物(ここで、Eはメチル基である)ことを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一つに記載の方法。
- Eが(C1〜C3)アルキル基であり、R°、Pr'およびPr"が請求項7で定義したとおりである、請求項7に記載の式(VI)の化合物およびそれらの塩。
- 1-ベンジル-4-[(N-ベンジル)メチルアミノ)]-4-シアノピペリジンおよびその塩。
- 1-ベンジル-4-[(N-ベンジル)メチルアミノ]-4-フェニルピペリジンおよびその塩。
- 1-ベンジル-4-[(N-ベンジル)メチルアミノ]-4-フェニルピペリジン ジオキサレート。
- 1-ベンジル-4-[(N-ベンジル)メチルアミノ]-4-フェニルピペリジン セスキオキサレート。
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