JP2004527599A - オレフィン重合方法 - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
本発明はオレフィン重合方法に関する。
【背景技術】
【0002】
いくつかの文献が本明細書において引用されている。これらの文献は、本発明が関係する最新技術を説明しており、引用によりここに包含される。
【0003】
産業用途へのバナジウムベースのチーグラー・ナッタ触媒の応用は、エチレン−プロピレンコポリマーを製造するための溶液重合における均質触媒としての三塩化バナジウムおよびオキシ三塩化バナジウムに限られていた。重合に適切した活性を得るために、これらの触媒には、促進剤としてクロロホルムやトリクロロフルオロメタンのようなハロゲン化有機分子を使用する必要がある。促進剤がないと、この触媒の活性は低い。さらに、これらの触媒の重合中の反応速度は、重合の初期には高速であるが、その後、時間の経過と共に急激に低減し、すなわち、減速型の速度−時間挙動を示し、その結果、モルホロジーが不十分な樹脂が生成されてしまう。
【0004】
高密度ポリエチレンや線状低密度ポリエチレンの製造のようなエチレン重合のためのバナジウムベースの触媒の用途は、非常に限られている。エチレン重合用の触媒を製造するために、シリカまたは塩化マグネシウム上にバナジウムベースの触媒を担持させる試行が行われてきた。特許文献1には、テトラヒドロフラン(THF)およびVCl3の錯体をシリカにより処理し、次いで、蒸留により固体から溶媒を除去し、固体にトリハロゲン化ホウ素またはハロゲン化アルキルアルミニウムの改質剤を加える各工程を含む触媒調製が記載されている。さらに、エチレン重合用触媒についての促進剤としてクロロホルムを用いる。しかしながら、この触媒系の生産性および安定性は比較的不十分である。
【0005】
特許文献2および3には、シリカを有機マグネシウム化合物およびトリアルキルアルミニウム化合物と予め接触させることにより調製されたシリカ担持バナジウム触媒が記載されている。この触媒は、エチレン−ヘキサンコポリマーの製造には適している。しかしながら、重合は、トリクロロフルオロメタン促進剤またはジブロモメタン促進剤を用いて行われる。
【0006】
さらに、噴霧乾燥プロセスや再結晶化プロセスのような、適切な塩化マグネシウム担体およびシリカ担体の調製に一般に用いられる工程は、複雑であり、費用がかかる。また、無機担体が生成物中に残留し、これは、光学的特性のような生成物の特性や加工に影響を与え得る。
【特許文献1】
米国特許第4508842号明細書
【特許文献2】
米国特許第5534472号明細書
【特許文献3】
米国特許第5670439号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、従来技術の欠点を克服したオレフィン重合方法を提供すること、特に、実施するのにかかる費用が安く、促進剤としてハロゲン化有機分子を使用する必要なく、向上した生産性および活性でポリマーを製造する方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、エチレンまたはエチレンとアルファ−オレフィンを、(a)少なくとも1つのバナジウム化合物と、少なくとも1つのマグネシウム化合物と、高分子材料とを含む固体触媒前駆体、および(b)少なくとも1つのアルミニウム化合物を含む助触媒を有してなる触媒組成物に接触させることによる、エチレンの単独重合またはエチレンのアルファ−オレフィンとの共重合のための方法を提供する。
【0009】
最も好ましくは、本発明の方法のための触媒組成物に用いられる成分(a)はさらに、少なくとも1つのさらなる遷移金属化合物および/または少なくとも1つのアルコールを含む。
【0010】
本発明の結果として、約0.88から0.98g/cm3の密度、約500から900000g/モルの重量平均分子量、および約2から約30の分子量分布範囲を有するポリオレフィン、特に、ポリエチレンおよびエチレンとアルファ−オレフィンとのコポリマーが提供される。この生成物は、均一な球形粒子モルホロジー、非常に低レベルの微粉と触媒残留物、改善された熱安定性、優れた光学的特性および改善された耐環境応力亀裂性(ESCR)を有する。
【0011】
図面において、グラフは、以下の実施例1に記載した本発明の触媒組成物および以下の実施例5に記載した方の方法を用いたエチレン重合に関する重合反応速度対時間のプロファイルである。
【0012】
このプロファイルは、球形モルホロジーおよび均一な粒径分布を持つポリマーが生成される、安定速度−時間プロファイルが後に続く、速度の立ち上がりを示している。
【0013】
本発明の方法により調製されるであろうエチレンホモポリマーおよびコポリマーは、約0.88から0.98g/cm3の広い密度範囲を有し得る。本発明の方法は、ポリオレフィン、特に、高密度ポリエチレンおよび線状低密度ポリエチレンを提供する。所定のメルトインデックスでのポリマーの密度は、使用するアルファ−オレフィンコモノマーの量により調節することができる。同じ密度を達成するのに必要とされるアルファ−オレフィンコモノマーの量は、使用するコモノマーの種類により異なる。これらのアルファ−オレフィンは、4から10の炭素原子を含み、その例としては、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテンおよび/またはそれらの混合物が挙げられる。
【0014】
本発明の方法により製造されるポリマーの重量平均分子量(Mw)は、使用する水素の量、重合温度および達成するポリマーの密度に応じて、約500から900000g/モルまたはそれより大きい範囲、好ましくは、約10000から750000g/モルの範囲にある。本発明のホモポリマーおよびコポリマーは、0より大きく100まで、好ましくは、0.3から50までのメルトインデックス(MI)範囲を有する。そのような幅広いMIのポリマーは、フイルム用途および成形用途に使用することができる。
【0015】
重量平均分子量/数平均分子量(Mw/Mn)として表される、本発明の方法により製造されるポリマーの分子量分布(MWD)は、約2から約30の範囲にある。
【0016】
本発明の方法により製造されるポリマーは、粒状材料であり、約0.1から4mmの直径の平均粒径を持つ均一な球形粒子であり、非常に低いレベルしか微粉を含まない。
【0017】
本発明に用いられる固体触媒前駆体は、約5から1000マイクロメートルの平均粒径、少なくとも約0.05cm3/gの気孔容積、約20から10000オングストローム、好ましくは、約500から10000オングストロームの気孔径、および約0.1から100m2/g、好ましくは、約0.2から30m2/gの比表面積を有する高分子材料を含む。
【0018】
本発明の方法のための触媒組成物に用いられるバナジウム化合物は、一般化学式V(OR1)nX4-n、V(R2)nX4-n、VX3およびVOX3により表されるものであり、ここで、R1およびR2は、1から20の炭素原子を有する、アルキル基、アリール基またはシクロアルキル基を表し、Xはハロゲンを表し、nは0≦n≦4を満たす数を表す。R1およびR2の例としては、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、第三ブチル等のようなアルキル基が挙げられる。
【0019】
上述したバナジウム化合物の好ましい例は、バナジウムテトラエトキシド、バナジウムテトラプロポキシド、バナジウムテトラブトキシド、三塩化バナジウム、四塩化バナジウム、オキシ三塩化バナジウム、バナジウムジクロロジエトキシド等を含む群から選択される。四塩化バナジウムおよび/またはオキシ三塩化バナジウムが最も好ましい。
【0020】
本発明の方法のための触媒組成物に使用してもよい遷移金属化合物は、一般化学式Tm(OR3)nX4-n、TmOX3およびTm(R4)nX4-nにより表されるものであり、ここで、TmはIVB、VBまたはVIB族の遷移金属を表し、R3およびR4は、1から20の炭素原子を有するアルキル基、アリール基またはシクロアルキル基を表し、Xはハロゲン原子を表し、nは0≦n≦4を満たす数を表す。この遷移金属の非限定的実例は、チタンとバナジウムであり、R3およびR4の例としては、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、第三ブチル等のようなアルキル基が挙げられる。
【0021】
上述した遷移金属化合物の好ましい例は、チタントリクロロメトキシド、チタンジクロロジメトキシド、チタンテトラメトキシド、チタントリクロロエトキシド、チタンジクロロジエトキシド、チタンテトラエトキシド、チタントリクロロプロポキシド、チタンジクロロジプロポキシド、チタンクロロトリプロポキシド、チタンテトラプロポキシド、チタントリクロロブトキシド、チタンジクロロジブトキシド、チタンテトラブトキシド、四塩化バナジウム、バナジウムテトラエトキシド、バナジウムテトラプロポキシド、バナジウムテトラブトキシド、オキシ三塩化バナジウム、バナジウムジクロロジエトキシド等を含む群から選択される。チタンテトラエトキシド、チタンテトラプロポキシドおよび/またはチタンテトラブトキシドが最も好ましい。
【0022】
本発明の方法のための触媒組成物に使用してもよいアルコール化合物としては、一般化学式R5OHにより表される化合物が挙げられ、ここで、R5は、1から20の炭素原子を有を有するアルキル基、アリール基またはシクロアルキル基である。R5の例としては、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、第三ブチル、シクロヘキシル、フェニル、メチルフェニル、エチルフェニル等のような基が挙げられる。
【0023】
上述したアルコールの好ましい例は、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、第三ブタノール、シクロヘキサノール、フェノール、メチルフェノール、エチルフェノール等を含む群から選択される。
【0024】
本発明の方法のための触媒組成物に使用されるマグネシウム化合物としては、一般化学式R6MgXにより表されるグリニャール化合物が挙げられ、ここで、R6は、1から20の炭素原子を有する炭化水素基であり、Xはハロゲン原子、好ましくは塩素である。他の好ましいマグネシウム化合物は、一般化学式R7R8Mgにより表され、ここで、R7およびR8の各々は、1から20の炭素原子を有する炭化水素基である。
【0025】
上述したマグネシウム化合物の好ましい例としては、ジエチルマグネシウム、ジ−n−プロピルマグネシウム、ジイソプロピルマグネシウム、ジ−n−ブチルマグネシウム、ジイソブチルマグネシウム、ブチルエチルマグネシウム、ジヘキシルマグネシウム、ジオクチルマグネシウム、ブチルオクチルマグネシウムのようなジアルキルマグネシウム;塩化エチルマグネシウム、塩化ブチルマグネシウム、塩化ヘキシルマグネシウムのような塩化アルキルマグネシウムおよび/またはそれらの混合物が挙げられる。
【0026】
本発明の方法のための触媒組成物に用いられるポリマー粒子は、約5から1000マイクロメートルの平均粒径、少なくとも約0.05cm3/gの気孔容積、約20から10000オングストローム、好ましくは、約500から10000オングストロームの気孔径、および約0.1から100m2/g、好ましくは、約0.2から30m2/gの比表面積を有する。
【0027】
本発明の方法のための触媒組成物に用いられる上述した高分子担体の例は、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール、ポリケトン、加水分解ポリケトン、エチレン−ビニルアルコールコポリマー、ポリカーボネート等を含む群から選択される。これらの高分子材料の中で、ポリ塩化ビニルがより好ましく、非架橋ポリ塩化ビニル粒子が最も好ましい。約5000から500000g/モルの範囲の分子量を有するポリ塩化ビニルが最も好ましい。
【0028】
本発明に述べたポリマー粒子を触媒調製に使用すると、シリカまたは塩化マグネシウムのような担体を用いた従来のオレフィン重合触媒よりも優れた著しい利点が得られる。シリカ担持触媒と比較すると、本発明の触媒調製に述べたポリマー粒子には、高温や、触媒合成に使用する前の長ったらしい脱水工程が必要なく、それによって、合成プロセスが単純になり、それゆえ、触媒調製の全体の費用が減少する。さらに、本発明に用いられる高分子担体の費用は、シリカ担体や塩化マグネシウム担体よりも、実質的に安い。それに加え、本発明の触媒では、触媒の調製に、シリカまたは塩化マグネシウム担持触媒よりもずっと低いレベルの触媒成分しか用いない。また、本発明の方法は、従来のシリカまたは塩化マグネシウムに担持された触媒を用いた方法よりも高い活性を示す。
【0029】
本発明のある実施の形態によれば、この方法にポリ塩化ビニル担体を用いる。本発明の固体触媒前駆体の合成は、上述した高分子材料を容器内に導入し、次いで、希釈剤を加える各工程を含む。適切な希釈剤としては、イソペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、イソオクタンおよびペンタメチルヘプタンが挙げられる。次いで、高分子材料を、約10℃から約130℃の範囲の温度で上述したマグネシウム化合物により処理する。マグネシウム化合物のポリマー担体に対する比は、1gのポリマー当たり約0.05ミリモルから約20ミリモルの範囲、好ましくは、1gのポリマー当たり0.1から10ミリモルの範囲であろう。次いで、約20℃から約100℃の範囲の温度で窒素パージを用いて、溶媒を蒸発させる。
【0030】
次いで、得られたさらさらした固体生成物をスラリー化する。スラリー化に適した溶媒としては、イソペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、イソオクタンおよびペンタメチルヘプタンが挙げられる。次いで、マグネシウム修飾高分子材料を、約10℃から約130℃の範囲の温度で上述した遷移金属化合物および/またはアルコールにより処理する。本発明によれば、チタンテトラメトキシド、チタンテトラエトキシド、チタンテトラプロポキシド、およびチタンテトラブトキシドが好ましい遷移金属化合物であり、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、およびn−ブタノールが好ましいアルコールである。次いで、得られた材料を、約10℃から約130℃の範囲の温度で上述したバナジウム化合物により処理する。本発明によれば、四塩化バナジウムおよび/またはオキシ三塩化バナジウムが好ましいバナジウム化合物である。
【0031】
次いで、生成された固体触媒前駆体を、イソペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、およびイソオクタンのような適切な溶媒により数回洗浄する。次いで、固体触媒前駆体を、20℃から100℃の範囲の温度で窒素パージを用いて乾燥させる。最終的に乾燥した固体触媒前駆体において、バナジウム対マグネシウムのモル比は、約0.01から約50の範囲にある。触媒調製に遷移金属化合物を用いる場合、触媒前駆体中のバナジウム対遷移金属のモル比は約0.01から約50の範囲にあり、触媒調製にアルコールを用いる場合には、触媒前駆体中のバナジウム対OH基のモル比は約0.01から約50の範囲にある。
【0032】
本発明の方法に用いられる触媒組成物には、ハロゲン化処理、例えば、塩素化処理が施されない。そのように形成された本発明の触媒前駆体は、助触媒としても知られている、アルミニウム化合物により適切に活性化される。その活性化方法は、触媒を反応器中で完全に活性化させる一段階、または触媒を反応器の外部である程度活性化させ、完全な活性化は反応器内で行う二段階であってもよい。従来技術に記載した触媒組成物とは異なり、本発明の触媒組成物には、重合中に、クロロホルム、トリクロロフルオロメタンまたはジブロモメタンのような促進剤は必要ない。
【0033】
本発明の方法に用いられる、助触媒としても知られているアルミニウム化合物は、一般化学式R9 nAlX3-nにより表され、ここで、R9は1から10の炭素原子を有する炭化水素基を表し、Xはハロゲンを表し、nは0≦n≦3を満たす数を表す。限定ではなく説明のための例としては、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウムまたはトリ−n−ヘキシルアルミニウムのようなトリアルキルアルミニウム;塩化ジメチルアルミニウム、塩化ジエチルアルミニウムのような塩化ジアルキルアルミニウムが挙げられる。上述した一般化学式の好ましい活性剤は、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウムおよびトリ−n−ヘキシルアルミニウムである。
【0034】
本発明の他の適切なアルミニウム化合物の例は、一般化学式R10R11Al−O−AlR12R13により表され、ここで、R10、R11、R12およびR13は、メチル、エチル、プロピルまたはイソブチルのような、1から12の炭素原子を有する、同じかまたは異なる線状、枝分れまたは環状のアルキル基である。好ましい例は、メチルアルミノキサン(MAO)および修飾メチルアルミノキサン(MMAO)である。さらに、上述したアルキルアルミニウム化合物およびアルミノキサン化合物の混合物も、本発明に都合よく使用することができる。
【0035】
本発明における助触媒は、重合反応の前および/または最中に触媒前駆体に加えても差し支えない。本発明における助触媒は、触媒前駆体中の遷移金属のモルに対する助触媒中のアルミニウムのモルで表して、約10から5000の量で使用して差し支えなく、好ましくは、20から3000の範囲にある。
【0036】
本発明の方法は、スラリー、溶液および気相の条件で行うことができる。気相重合は、撹拌床反応器中および流動床反応器中で行うことができる。適切なエチレンの圧力は、約3から40バール、より好ましくは、5から30バールの範囲にあり、適切な重合温度は、約30℃から約110℃、好ましくは、50℃から95℃の範囲にある。ポリエチレンホモポリマー以外に、4から10の炭素原子を有するアルファ−オレフィンとのエチレンのコポリマーが、本発明により容易に調製される。特定の例としては、エチレン/1−ブテン、エチレン/1−ペンテン、エチレン/1−ヘプテン、エチレン/1−ヘキセン、エチレン/1−オクテン、およびエチレン/4−メチル−1−ペンテンが挙げられる。所定のメルトインデックスでのポリマーの密度は、使用するアルファ−オレフィンコモノマーの量および性質により調節できる。ポリマー生成物の分子量を調節するために、本発明に記載された触媒を用いた重合中に、水素を非常に都合よく使用できる。
【0037】
従来技術に記載された触媒は、望ましくない崩壊型の重合速度−時間プロファイルを示すが、本発明に記載された触媒は、図に示されるように、安定な重合速度−時間プロファイルが後に続く立ち上がりを示し、そのようなプロファイルは、気相、スラリー相および液相の重合プロセスにおいて非常に安定であり、良好なモルホロジーおよび高い樹脂嵩密度を与える。
【発明を実施するための最良の形態】
【0038】
以下の実施例は、本発明の説明を目的とするものである。それらの実施例は、もちろん、本発明の範囲をいかようにも制限するものではない。本発明について、様々な変更および改変を行って差し支えない。
【0039】
試験方法
以下の実施例において生成されたポリマーの特性は、以下の試験方法により求めた:
Mw、Mn、およびMWDは、混合モードカラムおよび溶媒としてのトリクロロベンゼンを用いたゲル透過クロマトグラフィー(GPC)により135℃で測定した。融点(Mp)は示差走査熱量計(DSC)により求めた。
【0040】
実施例1
固体触媒前駆体(A)の合成
冷却器および磁気撹拌子を備えた三首丸底フラスコに、平均粒径が36マイクロメートルのポリ塩化ビニル球体を10.0g配置した。ポリ塩化ビニルを含有するフラスコを、油浴を用いて70℃まで加熱し、30分間に亘り30mmHgの圧力で排気した。次いで、フラスコおよびその内容物を乾燥窒素でパージし、30cm3のイソペンタンを用いて、ポリ塩化ビニルをスラリーにした。1.5cm3の塩化ブチルマグネシウム(ジエチルエーテル中2.0モル濃度)をこのスラリーに加え、得られた混合物を、還流条件下において35℃の油浴温度で60分間に亘り撹拌した。次いで、イソペンタンを蒸発させて、35℃で窒素パージを用いることにより、さらさらした粉末を得た。
【0041】
次いで、マグネシウム修飾ポリ塩化ビニルを、30cm3のイソペンタンを用いてスラリーにし、このスラリーに2.0cm3のチタンテトラエトキシド(n−ヘキサン中1.0モル濃度)を加え、得られた混合物を40分間に亘り35℃で撹拌した。濃い緑/茶色の固体が生成された。次いで、フラスコの内容物に8.0cm3の四塩化バナジウム(n−ヘキサン中1.0モル濃度)を加え、得られた混合物を20分間に亘り35℃で撹拌した。上清液体をデカンテーションし、得られた固体生成物を、80cm3のイソペンタンと共に撹拌し、次いで、イソペンタンを除去することにより洗浄し、次いで再び、各々の洗浄において80cm3のイソペンタンにより二度洗浄した。最後に、固体触媒を35℃で窒素パージを用いて乾燥させて、さらさらした茶色の固体生成物を得た。固体触媒前駆体を原子吸光分光法により分析し、0.57重量%のマグネシウム、0.54重量%のチタンおよび1.77重量%のバナジウムを含有することが分かった。
【0042】
実施例2
エチレン重合
3リットルの容積を持つオートクレーブを30分間に亘り130℃で窒素によりパージした。オートクレーブを85℃まで冷却した後、この反応器を水素でパージし、次いで、反応器に1.5リットルのn−ヘキサンを導入した。次いで、反応器を、ゲージ圧で3バールの水素圧に加圧した。5.0cm3のトリイソブチルアルミニウム、TIBAL(n−ヘキサン中1.0モル濃度)を反応器に注入した。反応器の圧力をゲージ圧で15バールに上昇させるように、エチレンを反応器に導入した。その後、実施例1に記載した固体前駆体「A」を0.1g、20cm3のn−ヘキサン溶媒中でスラリーにした後に注入した。反応器の全圧をゲージ圧で15バールに維持するように、必要に応じてエチレンを供給しながら、1時間に亘り重合を行った。390gのポリエチレンを回収した。触媒の生産性は、3900gPE/g触媒であり、樹脂の嵩密度は0.290g/cm3であり、重量平均分子量は、94050g/モルであり、数平均分子量は、28350g/モルであり、分子量分布は3.32であり、融点は135℃であった。
【0043】
実施例3、4
エチレン重合
3リットルの容積を持つオートクレーブを30分間に亘り130℃で窒素によりパージした。オートクレーブを85℃まで冷却した後、この反応器を水素でパージし、次いで、反応器に1.5リットルのn−ヘキサンを導入した。次いで、反応器を、ゲージ圧で3バールの水素圧に加圧した。次いで、下記の表1に記載した所望の量のトリエチルアルミニウム、TEAL(n−ヘキサン中1.0モル濃度)を反応器に注入した。反応器の圧力をゲージ圧で15バールに上昇させるように、エチレンを反応器に導入した。その後、実施例1に記載した固体前駆体「A」を0.1g、20cm3のn−ヘキサン溶媒中でスラリーにした後に注入した。反応器の全圧をゲージ圧で15バールに維持するように、必要に応じてエチレンを供給しながら、1時間に亘り重合を行った。触媒性能および生成物のポリマーの特性が表1に記載されている。
【表1】
【0044】
実施例5、6
エチレン重合
3リットルの容積を持つオートクレーブを30分間に亘り130℃で窒素によりパージした。オートクレーブを85℃まで冷却した後、この反応器を水素でパージし、次いで、反応器に1.5リットルのn−ヘキサンを導入した。次いで、反応器を、下記の表2に記載した所望の水素圧に加圧した。次いで、4.0cm3のトリエチルアルミニウム、TEAL(n−ヘキサン中1.0モル濃度)を反応器に注入した。反応器の圧力をゲージ圧で15バールに上昇させるように、エチレンを反応器に導入した。その後、実施例1に記載した固体前駆体「A」を0.1g、20cm3のn−ヘキサン溶媒中でスラリーにした後に注入した。反応器の全圧をゲージ圧で15バールに維持するように、必要に応じてエチレンを供給しながら、1時間に亘り重合を行った。触媒性能および生成物のポリマーの特性が表2に記載されている。
【表2】
【0045】
実施例7
エチレン−ブテン共重合
3リットルの容積を持つオートクレーブを30分間に亘り130℃で窒素によりパージした。オートクレーブを85℃まで冷却した後、この反応器を水素でパージし、次いで、反応器に1.5リットルのn−ヘキサンを導入した。次いで、以下の表3に記載した所望の量のブテンを反応器に加えた。次いで、反応器を、ゲージ圧で3バールの水素圧に加圧した。次いで、4.0cm3のトリエチルアルミニウム、TEAL(n−ヘキサン中1.0モル濃度)を反応器に注入した。反応器の圧力をゲージ圧で15バールに上昇させるように、エチレンを反応器に導入した。その後、実施例1に記載した固体前駆体「A」を0.1g、20cm3のn−ヘキサン溶媒中でスラリーにした後に注入した。反応器の全圧をゲージ圧で15バールに維持するように、必要に応じてエチレンを供給しながら、1時間に亘り重合を行った。触媒性能および生成物のポリマーの特性が表3に記載されている。
【表3】
【0046】
実施例8
エチレン−ヘキセン共重合
3リットルの容積を持つオートクレーブを30分間に亘り130℃で窒素によりパージした。オートクレーブを85℃まで冷却した後、この反応器を水素でパージし、次いで、反応器に1.5リットルのn−ヘキサンを導入した。次いで、以下の表4に記載した所望の量のヘキサンを反応器に加えた。次いで、反応器を、ゲージ圧で3バールの水素圧に加圧した。次いで、4.0cm3のトリエチルアルミニウム、TEAL(n−ヘキサン中1.0モル濃度)を反応器に注入した。反応器の圧力をゲージ圧で15バールに上昇させるように、エチレンを反応器に導入した。その後、実施例1に記載した固体前駆体「A」を0.1g、20cm3のn−ヘキサン溶媒中でスラリーにした後に注入した。反応器の全圧をゲージ圧で15バールに維持するように、必要に応じてエチレンを供給しながら、1時間に亘り重合を行った。触媒性能および生成物のポリマーの特性が表2に記載されている。
【表4】
【0047】
実施例9
固体触媒前駆体(B)の合成
冷却器および磁気撹拌子を備えた三首丸底フラスコに、平均粒径が36マイクロメートルのポリ塩化ビニル球体を10.0g配置した。ポリ塩化ビニルを含有するフラスコを、油浴を用いて70℃まで加熱し、30分間に亘り30mmHgの圧力で排気した。次いで、フラスコおよびその内容物を乾燥窒素でパージし、30cm3のイソペンタンを用いて、ポリ塩化ビニルをスラリーにした。1.5cm3の塩化ブチルマグネシウム(ジエチルエーテル中2.0モル濃度)をこのスラリーに加え、得られた混合物を、還流条件下において35℃の油浴温度で60分間に亘り撹拌した。次いで、イソペンタンを蒸発させて、35℃で窒素パージを用いることにより、さらさらした粉末を得た。
【0048】
次いで、マグネシウム修飾ポリ塩化ビニルを、30cm3のイソペンタンを用いてスラリーにし、このスラリーに2.0cm3のチタンテトラエトキシド(n−ヘキサン中1.0モル濃度)を加え、得られた混合物を40分間に亘り35℃で撹拌した。濃い緑/茶色の固体が生成された。次いで、フラスコの内容物に8.0cm3のオキシ三塩化バナジウム(n−ヘキサン中1.0モル濃度)を加え、得られた混合物を20分間に亘り35℃で撹拌した。上清液体をデカンテーションし、得られた固体生成物を、80cm3のイソペンタンと共に撹拌し、次いで、イソペンタンを除去することにより洗浄し、次いで再び、各々の洗浄において80cm3のイソペンタンにより二度洗浄した。最後に、固体触媒を35℃で窒素パージを用いて乾燥させて、さらさらした茶色の固体生成物を得た。固体触媒前駆体を原子吸光分光法により分析し、0.74重量%のマグネシウム、0.56重量%のチタンおよび1.50重量%のバナジウムを含有することが分かった。
【0049】
実施例10
エチレン重合
3リットルの容積を持つオートクレーブを30分間に亘り130℃で窒素によりパージした。オートクレーブを85℃まで冷却した後、この反応器を水素でパージし、次いで、反応器に1.5リットルのn−ヘキサンを導入した。次いで、反応器を、ゲージ圧で3バールの水素圧に加圧した。4.0cm3のトリエチルアルミニウム、TEAL(n−ヘキサン中1.0モル濃度)を反応器に注入した。反応器の圧力をゲージ圧で15バールに上昇させるように、エチレンを反応器に導入した。その後、実施例9に記載した固体前駆体「B」を0.1g、20cm3のn−ヘキサン溶媒中でスラリーにした後に注入した。反応器の全圧をゲージ圧で15バールに維持するように、必要に応じてエチレンを供給しながら、1時間に亘り重合を行った。200gのポリエチレンを回収した。触媒の生産性は、2000gPE/g触媒であり、樹脂の嵩密度は0.260g/cm3であり、重量平均分子量は、157000g/モルであり、数平均分子量は、44950g/モルであり、分子量分布は3.49であり、融点は138℃であった。
【0050】
上述した説明および/または特許請求の範囲および/または図面に開示された特徴は、別々でも、任意の組合せでも、本発明を様々な形態で実施するために重要であろう。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】エチレン重合に関する重合反応速度対時間のプロファイル
Claims (31)
- エチレンまたはエチレンとアルファ−オレフィンを、
(a) 少なくとも1つのバナジウム化合物と、少なくとも1つのマグネシウム化合物と、高分子材料とを含む固体触媒前駆体、および
(b) アルミニウム化合物を含む助触媒、
を有してなる触媒組成物に接触させることによる、エチレンの単独重合またはエチレンのアルファ−オレフィンとの共重合のための方法。 - 成分(a)中に、少なくとも1つのさらなる遷移金属化合物および/または少なくとも1つのアルコールが存在することを特徴とする請求項1記載の方法。
- 前記アルファ−オレフィンが、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、4−メチル−1−ペンテン、および/またはそれらの混合物を含む、4から10の炭素原子を有するオレフィンの群から選択されることを特徴とする請求項1または2記載の方法。
- 前記バナジウム化合物が、一般化学式V(OR1)nX4-n、V(R2)nX4-n、VX3およびVOX3により表され、ここで、R1およびR2は、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、および第三ブチルのような、1から20の炭素原子を有する、アルキル基、アリール基またはシクロアルキル基を表し、Xはハロゲンを表し、nは0≦n≦4を満たす数を表すことを特徴とする請求項1から3いずれか1項記載の方法。
- 前記バナジウム化合物が、バナジウムテトラエトキシド、バナジウムテトラプロポキシド、バナジウムテトラブトキシド、三塩化バナジウム、四塩化バナジウム、オキシ三塩化バナジウム、バナジウムジクロロジエトキシドを含む群から選択されることを特徴とする請求項4記載の方法。
- 前記バナジウム化合物が四塩化バナジウムおよび/またはオキシ三塩化バナジウムであることを特徴とする請求項5記載の方法。
- 前記遷移金属化合物が、一般化学式Tm(OR3)nX4-n、TmOX3およびTm(R4)nX4-nにより表され、ここで、Tmはチタンまたはバナジウムであり、R3およびR4は、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチルおよび第三ブチルのような、1から20の炭素原子を有するアルキル基、アリール基またはシクロアルキル基を表し、Xはハロゲン原子を表し、nは0≦n≦4を満たす数を表すことを特徴とする請求項2から6いずれか1項記載の方法。
- 前記遷移金属化合物が、チタントリクロロメトキシド、チタンジクロロジメトキシド、チタンテトラメトキシド、チタントリクロロエトキシド、チタンジクロロジエトキシド、チタンテトラエトキシド、チタントリクロロプロポキシド、チタンジクロロジプロポキシド、チタンクロロトリプロポキシド、チタンテトラプロポキシド、チタントリクロロブトキシド、チタンジクロロジブトキシド、チタンテトラブトキシド、四塩化バナジウム、バナジウムテトラエトキシド、バナジウムテトラプロポキシド、バナジウムテトラブトキシド、オキシ三塩化バナジウム、バナジウムジクロロジエトキシドを含む群から選択されることを特徴とする請求項7記載の方法。
- 前記遷移金属化合物がチタンテトラエトキシド、チタンテトラプロポキシドおよび/またはチタンテトラブトキシドであることを特徴とする請求項8記載の方法。
- 前記アルコールが、一般化学式R5OHにより表され、ここで、R5は、1から20の炭素原子を有を有するアルキル基、アリール基またはシクロアルキル基であることを特徴とする請求項2から9いずれか1項記載の方法。
- 前記アルコールが、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、第三ブタノール、シクロヘキサノール、フェノール、メチルフェノール、エチルフェノールおよび/またはそれらの混合物を含む群から選択されることを特徴とする請求項10記載の方法。
- 前記マグネシウム化合物が、R6は1から20の炭素原子を有する炭化水素基であり、Xはハロゲン原子である一般化学式R6MgXにより表されるグリニャール化合物、および/または、R7およびR8の各々は1から20の炭素原子を有する炭化水素基である一般化学式R7R8Mgにより表されるジアルキルマグネシウム化合物であることを特徴とする請求項1から11いずれか1項記載の方法。
- 前記マグネシウム化合物は、ジエチルマグネシウム、ジ−n−プロピルマグネシウム、ジイソプロピルマグネシウム、ジ−n−ブチルマグネシウム、ジイソブチルマグネシウム、ブチルエチルマグネシウム、ジヘキシルマグネシウム、ジオクチルマグネシウム、ブチルオクチルマグネシウム、塩化エチルマグネシウム、塩化ブチルマグネシウム、塩化ヘキシルマグネシウムおよび/またはそれらの混合物を含む群から選択されることを特徴とする請求項12記載の方法。
- 前記高分子材料が、約5から1000マイクロメートルの平均粒径、少なくとも約0.05cm3/gの気孔容積、約20から10000オングストロームの気孔径、および約0.1から100m2/gの比表面積を有する粒子の形態にあることを特徴とする請求項1から13いずれか1項記載の方法。
- 前記気孔径が約500から10000オングストロームまでであり、前記比表面積が約0.2から30m2/gまでであることを特徴とする請求項14記載の方法。
- 前記高分子材料が、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール、ポリケトン、加水分解ポリケトン、エチレン−ビニルアルコールコポリマー、ポリカーボネートを含む群から選択されることを特徴とする請求項1から15いずれか1項記載の方法。
- 前記高分子材料がポリ塩化ビニルであることを特徴とする請求項16記載の方法。
- 前記ポリ塩化ビニルが、約5000から500000g/モルの範囲の分子量を有することを特徴とする請求項17記載の方法。
- 前記マグネシウム化合物が、高分子材料1g当たり約0.05ミリモルから約20ミリモルの範囲で用いられることを特徴とする請求項1から18いずれか1項記載の方法。
- 前記触媒前駆体中のバナジウム対マグネシウムのモル比が約0.01から約50の範囲にあることを特徴とする請求項1から19いずれか1項記載の方法。
- 前記触媒前駆体中のバナジウム対遷移金属化合物のモル比が約0.01から約50の範囲にあることを特徴とする請求項2から20いずれか1項記載の方法。
- アルコールが用いられた場合、前記触媒前駆体中のバナジウム対OH基のモル比が約0.01から約50の範囲にあることを特徴とする請求項2から21いずれか1項記載の方法。
- 前記アルミニウム化合物は、一般化学式R9 nAlX3-nにより表され、ここで、R9は1から10の炭素原子を有する炭化水素基を表し、Xはハロゲンを表し、nは0≦n≦3を満たす数を表すことを特徴とする請求項1から22いずれか1項記載の方法。
- 前記アルミニウム化合物がトリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウムまたはトリ−n−ヘキシルアルミニウムであることを特徴とする請求項23記載の方法。
- 前記アルミニウム化合物が、一般化学式R10R11Al−O−AlR12R13により表され、ここで、R10、R11、R12およびR13は、メチル、エチル、プロピルまたはイソブチルのような、1から12の炭素原子を有する、同じかまたは異なる線状、枝分れまたは環状のアルキル基であることを特徴とする請求項1から22いずれか1項記載の方法。
- 前記アルミニウム化合物がメチルアルミノキサン(MAO)または修飾メチルアルミノキサン(MMAO)であることを特徴とする請求項25記載の方法。
- 前記アルミニウム化合物がアルキルアルミニウムおよびアルミノキサンの混合物であることを特徴とする請求項1から26いずれか1項記載の方法。
- 前記助触媒が、前記触媒前駆体中の遷移金属のモルに対する該助触媒中のアルミニウムのモルで表して、約10から5000の量で使用されることを特徴とする請求項1から27いずれか1項記載の方法。
- 前記重合が、気相、スラリー相および液相中で行われることを特徴とする請求項1から28いずれか1項記載の方法。
- 前記重合のポリマー生成物が、約500から900000g/モルの分子量を有することを特徴とする請求項1から29いずれか1項記載の方法。
- 前記重合のポリマー生成物が、約0.88から約0.98g/cm3の範囲の密度を有することを特徴とする請求項1から30いずれか1項記載の方法。
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