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JP2004511950A - 情報通信方法及びその方法を使用する装置 - Google Patents

情報通信方法及びその方法を使用する装置 Download PDF

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JP2004511950A JP2002535287A JP2002535287A JP2004511950A JP 2004511950 A JP2004511950 A JP 2004511950A JP 2002535287 A JP2002535287 A JP 2002535287A JP 2002535287 A JP2002535287 A JP 2002535287A JP 2004511950 A JP2004511950 A JP 2004511950A
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Abstract

送信局(20)および受信局(40)間の無線ディジタル通信リンク(30)で情報のユニットを伝送する方法であって:第1エネルギ・レベルで第1情報ユニットを送信するステップ;送信されたユニットの適切な受信が行われたか否かを監視するステップ;および前記第1情報ユニットに関連する第2情報ユニットを送信するステップであって、前記第1情報ユニットに関する前記の監視が、適切な受信を示さなかった場合に、第2エネルギ・レベルにおける第2情報ユニットが、前記第1情報ユニットの内容を通信可能にするところのステップ;より成り、前記関連する第2情報ユニットの少なくとも1つが、第2情報ユニット送信と共に一連の第1情報ユニット送信にわたって平均した場合に全送信エネルギを最小にするように、少なくとも一部が選択されたエネルギ・レベルで送信される。少なくとも1つの第2情報ユニットが、第1情報ユニットの送信に試用されたエネルギ・レベル以下のエネルギで送信される。各々の第2情報ユニット送信と共に一連の第1情報ユニット送信にわたって平均化される場合に、冗長的なデータ内容全体を最小にするように少なくとも部分的に選択される冗長的なデータ内容を利用して、第2情報ユニットが送信される。

Description

【0001】
本発明は、ディジタル通信システムに関し、特に品質の変化する無線ディジタル通信リンクにおける情報交換に関する。有線リンクと比較すると、例えば移動電話機および基地局間のセルラ移動無線電話システムに見受けられるような無線リンクではより多くの品質の変化が観測されるのが通常である。本発明は特にユニバーサル移動テレコミュニケーション・システム(UMTS: Universal Mobile Telecommunication System)のようないわゆる第3世代移動テレコミュニケーション・システムで使用されるような符号分割多重アクセス(CDMA: code division multiple access)システムに関連するが、これに限定されない。
【0002】
移動テレコミュニケーション・システムおよびネットワークを含む通信システムは、ディジタル技術の利用を増加させている。そのようなネットワークは、移動端末および基地局(又は固定端末)の間で確立される無線通信リンクを必要とする。第2及び第3世代移動電話システムは、無線通信リンク上でディジタル信号を交換する。
【0003】
ディジタル・システムは、アナログ・システムにより提供されるものよりも、無線通信リンクのスペクトル効率をより大きくするために使用されることが可能であり、ディジタル処理はしばしば干渉の影響を最小にし得る。
【0004】
移動通信システムのような無線リンクを前提とする通信システムでは、これらのリンクの品質は非常に変化し得る。多数の要因がリンクの品質に影響し、システムはそのような変動に対処する必要がある。アナログ・リンクを利用するシステムでは、リンク品質の減少は、ノイズはあるが確立されるには許容され得るリンクになるにすぎない。しかしながら、ディジタル・リンクを利用するシステムでは、そのリンクを通じて送信される情報は、たとえそのリンク品質が貧弱であっても、受信端で忠実に復元され得ることが重要である。不正確に受信される情報の影響は用途に依存する。例えば、電話通話中に無線リンクを利用するディジタル・セルラ移動無線電話システムの場合は、リンクを通じた情報の不正確な受信及び損失は、一時的な無音状態となり得る。しかしながら、移動体通信の出現と共に、移動電話セルラ・ネットワークがデータ通信にますます使用され、そのような状況下ではいかなるデータ損失も許容されない。
【0005】
媒体を介するディジタル情報の適切な通信を支援する様々な手法が知られており、それらの技術のいくつかは誤り検出および訂正に分類される。1つの手法は順方向誤り訂正(FEC: forward error correction)であり、これは、通信中に生じる誤りが識別され受信時に訂正されるように、送信に先立つ符号化情報を包含する。他の手法は、自動反復要求(ARQ: automatic repeat request)誤り制御手法を利用することであり、これは、誤って受信された又は全く受信されなかったと考えられる情報の送信を行う。基本的なARQ手法から派生した様々なものが存在し、これらは、リンクの送信/受信端におけるバッファ・スペースの利用可能性、およびリンクを効率的に使用するための条件に依存して使用される。実際、いくつかのARQ手法は同一情報を単に再送信するものではない。これらの手法の場合には、再送信には、情報の一部分のみの(再)送信、適切なFEC情報の送信、またはそれらの組み合わせが含まれる。様々なARQ手法が当業者に周知であり、情報が適切に又はたとえ不正確であっても受信されたことの認証がない場合に、再送信を開始することが可能である。これは、明確な再送信要求が送信機に送信される場合と対照的である。FECおよびARQ技術が組み合わされると、強化された誤り検出および訂正機構を提供することが可能になり、ある状況では、FECが情報の復元に失敗した場合にのみARQ動作がアクティブになるようにすることが可能である。しかしながら、両技術が最も有効であるのは、リンクの品質がいっそう予測可能であり、例えば同軸ケーブルにより提供され得るものに一致する場合であり、ただし、より対線リンクはノイズおよび干渉に敏感である。移動端末および固定端末間で使用されるもののような無線通信リンクは、例えば、移動(その端末が移動体である場合)、建物による障害、その領域の地理的形状、天候状態、および無線リンクの距離等に起因して、常に変化するところのリンク品質を有する。干渉もリンク品質に影響し得る。特に良好でない状態では、ARQ技術は、多数の再送信を生じることとなり、データ通信における遅延を引き起こし、システムの電力消費を全体として増加させ得る。例えば移動端末のようなシステム要素がバッテリの電力を利用する場合には、このことは特に望まれることではない。
【0006】
無線リンク品質が、例えば深いフェージングのような大きな信号の変動に起因して劣化する場合に、受信不良を取り扱うために様々な従来技術が提案されており、送信レートのシフト・ダウンの測定および送信電力全体の増加を含む。
【0007】
UMTSのような無線システムでは、ARQ手法を行う主な目的は、電力のようなシステム無線周波数(RF)資源の利用および送信遅延を最小化しつつ、スループットを最大化させることである。他のユーザに対する干渉、送信の端末間遅延(end−to−end delay)、実現化における複雑さおよびネットワーク送信容量の付加的な消費のようなパラメータを最小化することも望まれる。これらは総て長年にわたる事項である。
【0008】
コーニンクレッカ・フィリップス・エレクトロニクス・エヌ・ヴィ(Koninklijke Philips Electronics N.V.)の名義で出願され公開された国際特許出願WO−A−00/19634は、ARQ技術を述べており、再送信される情報パケットの送信電力レベルが、以前の(当初の)パケット送信に対応して使用された送信電力レベルに関して増加される。これを行う意図は、再送信情報パケットの受信が不成功である確率を減少させることである。これは、この手法の恩恵を享受しない場合のものよりも低い電力レベルで情報パケットを初めに送信することを可能にし、パケット受信不良全体の所与の確率を抑制する。このため、送信されるエネルギ全体、すなわち最初の送信および再送信によるエネルギの和を減少させることも可能である。場合によっては、このことは、他のユーザに対する干渉の削減になる。この手法は、生じる多数の反復送信の確率をも減少させ、情報転送における遅延を含む多くの理由から、通信の次善策となり得る。
【0009】
上記手法は、再送信における適切なデータ受信の確率を増加させ、同時に、他のユーザに影響する干渉を調整することを必要とするが、本発明は、特にUMTSのようなCDMAシステムに関連して、そのような動作を改善することを目的とする。
【0010】
本発明の第1形態によれば、送信局および受信局間の無線ディジタル通信リンクで情報のユニットを伝送する方法であって:
第1エネルギ・レベルで第1情報ユニットを送信するステップ;
送信されたユニットの適切な受信が行われたか否かを監視するステップ;および
前記第1情報ユニットに関連する第2情報ユニットを送信するステップであって、前記第1情報ユニットに関する前記の監視が、適切な受信を示さなかった場合に、第2エネルギ・レベルにおける第2情報ユニットが、前記第1情報ユニットの内容を通信可能にするところのステップ;
より成り、前記関連する第2情報ユニットの少なくとも1つが、第2情報ユニット送信と共に一連の第1情報ユニット送信にわたって平均した場合に全送信エネルギを最小にするように、少なくとも一部が選択されたエネルギ・レベルで送信されることを特徴とする方法が提供される。
【0011】
少なくとも1つの第2情報ユニットが、前記第1情報ユニットの送信に使用されるエネルギ・レベル以下のエネルギ・レベルで送信される。
【0012】
本方法は、更に、前記受信局で受信した第1情報ユニットと前記受信局で受信した関連する第2情報ユニットを結合し、第2情報ユニット送信の受信エネルギが前記第1および先行する第2情報ユニット送信の受信エネルギを補足するようにするステップであって、結合及び受信された送信内容の全エネルギが第2情報ユニット送信の各事象と共に増加するように実行されるところのステップより成る。
【0013】
選択的に、所与の第1情報ユニット送信に関し、関連する連続的な第2情報ユニット送信の事象が、互いに送信エネルギに関して徐々に増加するよう実行される。
【0014】
選択的に、前記第1および第2情報ユニット送信の事象を結合することにより得られる全送信エネルギが、実質的に指数関数的に値が増加するような送信エネルギを利用して、前記第1および関連する連続的な第2情報ユニット送信の事象がそれぞれ実行される。
【0015】
前記第1および第2情報ユニット送信の事象を結合することにより得られる全送信エネルギが、E.kn−1なる表現に従うような送信エネルギを利用して、第1および関連する第2情報ユニット送信の事象がそれぞれ実行され、Eは第1情報ユニット送信の事象に使用される送信エネルギであり、kは定数であり、nは各々の情報ユニット送信の事象に対するものであり、n=1は前記第1情報ユニット送信の事象の場合であり、n=2,3,4,...nはそれぞれ連続的な第2情報ユニット送信の事象に対するものである。選択的に、k=1.4である。
【0016】
第2情報ユニット送信の事象の各々に関し、前記第2情報ユニットが、前記第2情報ユニットの各々に関する受信パラメータの目標品質に少なくとも部分的に基づいて選択される第2エネルギ・レベルを利用して送信される。この場合において、各第2情報ユニットに関する受信パラメータの前記目標品質が、少なくとも1つの先行する目標値、または受信パラメータの実際の品質の関数として計算される。
【0017】
各第2情報ユニットに関する受信パラメータの前記目標品質が、情報ユニットの送信に起因して受信されるエネルギの関数としても計算される。
【0018】
受信パラメータの品質は信号対干渉(SIR)比とすることが可能である。
【0019】
少なくとも1つの第2情報ユニットに関する受信パラメータの目標品質は、少なくとも第2情報ユニットの送信からのエネルギであって第1情報ユニットの送信により受信されたエネルギよりも少ないところのエネルギを受信することとなるよう設定される。
【0020】
所与の第1情報ユニット送信に関し、関連する連続的な第2情報ユニット送信の事象に関する受信パラメータの目標品質が、互いに受信エネルギにおける段階的な増加を示すように設定される。
【0021】
選択的に、前記第1および第2情報ユニット送信の事象を結合することにより得られる受信エネルギ全体が、実質的に指数関数的に値が増加するような受信パラメータの目標品質を利用して、前記第1および関連する連続的な第2情報ユニット送信の事象がそれぞれ実行される。
【0022】
前記第1および第2情報ユニット送信の事象を結合することにより得られる全送信エネルギが、E.kn−1なる表現に従うような受信パラメータの目標品質を利用して、第1および関連する第2情報ユニット送信の事象がそれぞれ実行され、Eは第1情報ユニット送信の事象からの受信エネルギであり、kは定数であり、nは各々の情報ユニット送信の事象に対するものであり、n=1は前記第1情報ユニット送信の事象の場合であり、n=2,3,4,...nはそれぞれ連続的な第2情報ユニット送信の事象に対するものである。選択的に、k=1.4である。
【0023】
少なくとも1つの第2情報ユニットに関する受信パラメータの目標品質は、少なくとも第2情報ユニットの送信からの受信パラメータの実際の品質であって第1情報ユニットの受信パラメータよりも低い実際の品質を提供するよう設定される。
【0024】
所与の第1情報ユニット送信に関し、関連する連続的な第2情報ユニット送信の事象に関する受信パラメータの目標品質が、互いに受信パラメータの実際の品質における段階的な増加を示すように設定される。
【0025】
選択的に、前記第1および第2情報ユニット送信の事象を結合することにより得られる受信パラメータの品質全体が、実質的に指数関数的に値が増加するような受信パラメータの目標品質を利用して、前記第1および関連する連続的な第2情報ユニット送信の事象がそれぞれ実行される。
【0026】
第1および第2情報ユニット送信の事象を結合することにより得られる受信パラメータの品質全体が、E.kn−1なる表現に従うような受信パラメータの目標品質を利用して、第1および関連する第2情報ユニット送信の事象がそれぞれ実行され、Eは第1情報ユニット送信の事象からの受信エネルギであり、kは定数であり、nは各々の情報ユニット送信の事象に対するものであり、n=1は前記第1情報ユニット送信の事象の場合であり、n=2,3,4,...nはそれぞれ連続的な第2情報ユニット送信の事象に対するものである。選択的に、k=1.4である。
【0027】
本方法は、更に、受信した情報ユニット送信の受信パラメータに関する実際のおよび目標品質の間の相違を分析し、前記受信情報ユニット送信に関する受信パラメータの品質が、受信パラメータの前記目標品質より大きいならば、前記情報ユニットの送信中の情報ユニット送信電力レベルを減少させ、そうではなく、前記受信情報ユニット送信に関する受信パラメータの品質が、受信パラメータの前記目標品質より小さいならば、前記情報ユニットの送信中の情報ユニット送信電力レベルを増加させるステップより成る。
【0028】
プリセットされた受信パラメータの第2情報ユニット品質は、プリセット可能であり、第1情報ユニットを利用することにより、受信局で受信した情報における目標ビット・エラー・レート又はブロック・エラー・レートに基づいて選択され得る。
【0029】
ユニバーサル移動テレコミュニケーション・システムに基づく通信プロトコルに従って動作する装置により、通信リンクが確立される。通信リンクは少なくとも1つの物理チャネルで確立され得る。選択的に、前記受信局が、通信リンクで設定される制御チャネルで搬送される送信電力制御(TCP)フィールド内で、送信電力調整命令を送信局に送信する。情報ユニットの送信エネルギは、制御及びデータ・チャネル送信電力間のスケール因子を調整することによって、少なくとも部分的に管理され得る。
【0030】
前記第1情報ユニットに関する受信パラメータの前記目標品質が、良好でなかった第1情報ユニット送信および以後の第2情報ユニット送信に関する所定の確率に対応して選択される。
【0031】
第1情報ユニットの送信エネルギ・レベルは、上限に属し得る。第2情報ユニットの送信エネルギ・レベルも上限に属し得る。この場合、第2情報ユニットの送信エネルギ・レベルの上限は、第1情報ユニットの送信エネルギ・レベルの上限と異ならせることが可能である。
【0032】
本願第2形態によれば、第1情報ユニットを第1電力レベルで送信する手段を有する少なくとも1つの送信機より成るディジタル無線通信システムであって;
送信された情報ユニットを受信する手段を有する少なくとも1つの受信機;および
送信されたユニットの適切な受信が行われたか否かを監視する監視手段;
より成り、前記送信機が、前記第1情報ユニットに関連する第2情報ユニットを送信し、前記第1情報ユニットに関する監視が良好な受信を示さなかった場合に、第2エネルギ・レベルにおける第2情報ユニットが前記第1情報ユニットの内容を通信可能にし、少なくとも1つの関連する第2情報ユニットが、各々の第2情報ユニット送信と共に一連の第1情報ユニット送信にわたって平均化される場合に、全送信エネルギを最小にするように少なくとも部分的に選択されるエネルギ・レベルで送信されることを特徴とするディジタル無線通信システムが提供される。
【0033】
本発明の第3形態によれば、受信機にトラフィック情報をディジタル無線通信する送信局であって:
第1情報ユニットを第1エネルギ・レベルで送信する送信機;および
送信されたユニットの適切な受信が行われたか否かを監視する監視手段;
より成り、前記送信機が、前記第1情報ユニットに関連する第2情報ユニットを送信し、前記第1情報ユニットに関して前記監視手段が良好な受信を示さなかった場合に、第2エネルギ・レベルにおける第2情報ユニットが前記第1情報ユニットの内容を通信可能にし、少なくとも1つの関連する第2情報ユニットが、各々の第2情報ユニット送信と共に一連の第1情報ユニット送信にわたって平均化される場合に、全送信エネルギを最小にするように少なくとも部分的に選択されるエネルギ・レベルで送信されることを特徴とする送信局が提供される。
【0034】
本発明の第4形態によれば、第1電力レベルで第1情報ユニットを送信する手段を有する少なくとも1つの送信機より成るディジタル無線通信システムで使用する受信機であって;当該受信機は送信された情報ユニットを受信する手段を有し;および
送信されたユニットの適切な受信が行われたか否かを監視する監視手段;
より成り、送信されたユニットの適切な受信が行われたか否かを監視する監視手段;
より成り、前記送信機が、前記第1情報ユニットに関連する第2情報ユニットを送信し、前記第1情報ユニットに関して前記監視手段が良好な受信を示さなかった場合に、第2エネルギ・レベルにおける第2情報ユニットが前記第1情報ユニットの内容を通信可能にし、少なくとも1つの関連する第2情報ユニットが、各々の第2情報ユニット送信と共に一連の第1情報ユニット送信にわたって平均化される場合に、全送信エネルギを最小にするように少なくとも部分的に選択されるエネルギ・レベルで送信されることを特徴とする受信機が提供される。
【0035】
本発明の第5形態によれば、送信局および受信局間の無線ディジタル通信リンクで情報のユニットを伝送する方法であって:
第1の冗長的内容を有する第1情報ユニットを送信するステップ;
送信されたユニットの適切な受信が行われたか否かを監視するステップ;および
前記第1情報ユニットに関連する第2情報ユニットを送信するステップであって、前記第1情報ユニットに関する前記の監視が、適切な受信を示さなかった場合に、第2の冗長的内容を有する第2情報ユニットが、前記第1情報ユニットの内容を通信可能にするところのステップ;
より成り、前記関連する第2情報ユニットの少なくとも1つが、各第2情報ユニット送信と共に一連の第1情報ユニット送信にわたって平均した場合に冗長的データ内容全体を最小にするように、少なくとも一部が選択された冗長的データ内容と共に送信されることを特徴とする方法が提供される。
【0036】
第2情報ユニットの少なくとも1つが、前記第1情報ユニットの送信に使用される冗長的データ内容より少ない冗長的データ内容と共に送信される。
【0037】
本方法は、更に、前記受信局で受信した第1情報ユニットおよび前記受信局で受信した関連する第2情報ユニットを結合するステップより成る。
【0038】
所与の第1情報に関し、関連する連続的な第2情報ユニット送信の事象が、互いに関して冗長的データ内容の段階的な増加と共に実行される。
【0039】
選択的に、第1および第2情報ユニット送信の事象を結合することにより得られる冗長的データ内容全体が実質的に値が指数関数的に増加するような冗長的データ内容と共に、前記第1および関連する連続的な第2情報ユニット送信の事象がそれぞれ実行される。
【0040】
n番目の送信に付加される付加的な冗長性の量が、B.kn−1−B.kn−2なる表現により与えられるような冗長的なデータ内容を利用して、第1および関連する連続的な第2情報ユニット送信の事象がそれぞれ実行され、Bは第1送信で送信される全ビット数であり、nは各々の情報ユニット送信の事象に対するものであり、n=1は前記第1情報ユニット送信の事象の場合であり、n=2,3,4,...nはそれぞれ連続的な第2情報ユニット送信の事象に対するものである。
【0041】
本発明の第6形態によれば、第1の冗長的内容を有する第1情報ユニットを送信する手段を有する少なくとも1つの送信機より成るディジタル無線通信システムであって:
送信された情報ユニットを受信する手段を有する少なくとも1つの受信機;および
送信されたユニットの適切な受信が行われたか否かを監視する監視手段;
より成り、前記送信機が、前記第1情報ユニットに関連する第2情報ユニットを送信し、前記第1情報ユニットに関する監視が良好な受信を示さなかった場合に、第2の冗長的内容を有する第2情報ユニットが前記第1情報ユニットの内容を通信可能にし、少なくとも1つの関連する第2情報ユニットが、各々の第2情報ユニット送信と共に一連の第1情報ユニット送信にわたって平均化される場合に、冗長的なデータ内容全体を最小にするように少なくとも部分的に選択される冗長的なデータ内容を利用して、送信されることを特徴とするディジタル無線通信システムが提供される。
【0042】
本発明の第7形態によれば、受信機にトラフィック情報をディジタル無線送信する送信局であって:
第1の冗長的内容を有する第1情報ユニットを送信する送信機;および
送信されたユニットの適切な受信が行われたか否かを監視する監視手段;
より成り、前記送信機が、前記第1情報ユニットに関連する第2情報ユニットを送信し、前記第1情報ユニットに関して前記監視手段が良好な受信を示さなかった場合に、第2の冗長的内容を有する第2情報ユニットが前記第1情報ユニットの内容を通信可能にし、少なくとも1つの関連する第2情報ユニットが、各々の第2情報ユニット送信と共に一連の第1情報ユニット送信にわたって平均化される場合に、冗長的なデータ内容全体を最小にするように少なくとも部分的に選択される冗長的なデータ内容で送信されることを特徴とする送信局が提供される。
【0043】
本発明の第8形態によれば、第1の冗長的内容を有する第1情報ユニットを送信する手段を有する少なくとも1つの送信機より成るディジタル無線通信システムで使用する受信機であって、当該受信機は送信された情報ユニットを受信する手段を有し;および
送信されたユニットの適切な受信が行われたか否かを監視する監視手段;
より成り、前記送信機が、前記第1情報ユニットに関連する第2情報ユニットを送信し、前記第1情報ユニットに関して前記監視手段が良好な受信を示さなかった場合に、第2の冗長的内容を有する第2情報ユニットが前記第1情報ユニットの内容を通信可能にし、少なくとも1つの関連する第2情報ユニットが、各々の第2情報ユニット送信と共に一連の第1情報ユニット送信にわたって平均化される場合に、冗長的なデータ内容全体を最小にするように少なくとも部分的に選択される冗長的なデータ内容で送信されることを特徴とする受信機が提供される。
【0044】
これら及び他の形態その他の選択的な特徴は、ここに参照される特許請求の範囲の範疇にあり、以下に説明される。
【0045】
本発明は添付図面を参照しながら単なる例として説明される。
【0046】
図1を参照するに、セルラ移動電話システム形式の通信システム1は、公衆交換電話網(PSTN: public switched telephone network)および必要な他のネットワークに接続された交換センタ10を有する。交換センタは一般に多数の交換センタの内の1つであり、多数の基地局20が交換センタの各々に接続される。基地局20の主な機能は、移動電話機(又はUTMSの場合はユーザ装置(UE: user equipment)と呼ばれるもの)のような端末40との無線リンクを確立し、その移動端末40とシステムの他の部分との間の通信を可能にする。各基地局20は、通常は、そのような複数のリンク30従って複数の移動端末40を支援することが可能である。基地局20および交換センタ10は別々の要素として示されているが、これは説明の便宜のためであり、当業者により認められるように、システムの実施形態に依存して交換センタおよび/または基地局により様々な機能が実行され得る。基地局20はしばしば固定端末とも呼ばれ、場合によっては、この用語は、交換センタ10のような要素、または交換センタに関連する少なくともそのような機能要素、およびその他の固定インフラストラクチャ要素を包含し得る。基地局20および端末40の各々には、リンク30を確立するための無線送信および受信手段が設けられる。無線リンク30はディジタルであり、時分割多重アクセス(TDMA: Time Division Multiple Access)、周波数分割多重アクセス(FDMA: Frequency Division Multiple Access)、または符号分割多重アクセス(CDMA: Code Division Multiple Access)のような技術を利用することを想定する。
【0047】
運用時にあっては、基地局20および端末40の間に確立されたリンク30の品質は、相当に変化し、システムは変動するリンク品質に対応する必要がある。上記の例のように、ディジタル情報が交換される場合には、これは、ディジタル情報の不正確な受信となり得る。順方向誤り訂正(FEC)のような誤り訂正技術が利用可能であり、これは不正確に受信された情報から正確な情報を復元することを可能にする。リンク30の品質が劣化するにつれて、FEC技術は正確な情報を復元するには充分でなくなり、この場合は何らの選択肢もないが、不適切に受信された情報に対して更なる送信を開始する。このような更なる送信は様々な形式を取り得るが、実用の1つは、上述したようなARQ手法を利用することである。各々の場合において、選択された手法によらず、更なる送信は、(失敗した)以前に送信された第1情報ユニットに関連づけられる第2情報ユニットの送信として考えられる。上述したように、(第2情報ユニットの)更なる送信には、情報の直接的な再送信、情報の一部分のみの(再)送信、適切なFEC情報の送信、機能強化されたFEC情報の送信、またはそれらの適切な組み合わせが含まれる。しかしながら、本願の説明の便宜によりおよび例として、以下の具体的な説明は一般的なARQ手法に関連し、それは、第2情報ユニットの送信が、(失敗した)第1情報ユニットの送信の反復を構成する。
【0048】
情報の再送信はユーザの介在なしに生じ、それ故に自動反復要求(ARQ)と呼ばれる。単なる例として、一般的なARQ手法は図3を参照することにより理解され、これは、いわゆる選択的RQ手法ARQ実現化(selective RQ scheme ARQ implementation)を示す(ここでは1フレームが、目下の例のデータ・リンク30を通じて転送される情報ユニット(情報の単位)である。)。この既知の手法の詳細は、“Data Communications, Computer Networks and OSI” (second edition) at page 126−127 by Fred Halsall and published by the Addison−Wesley Publishing Companyに述べられている。情報はしばしばリンクを通じて双方向に流れるが、図3は、情報フレームIの番号Nの形式で、送信者(S)から受信者(R)へ情報が伝送される状況を示す。各送信フレームは固有の識別子を含み、これは送信者Sおよび受信者Rが、個々のフレームを追跡することを可能にする。送信者および受信者の両者には、バッファ格納スペースCS,CRがそれぞれ設けられ、送信又は受信されたフレームを記録する。例えば、101で記されるフレームI(N)は送信者Sによって送信され、これはバッファCSに記録される。フレームは連続的に送信され、CSの内容は(暫定的な)再送信リストを形成する。受信者Rは、適切に受信されたフレームの各々について、認証ACKをSに返し、適切に受信されたフレームのリストをバッファCRに記録する。送信者Sが、特定のフレームが正しく受信されたことの認証ACKを受信者Rから受信すると、送信者Sは、認証されたフレームに対応する入力をバッファCSから除去する。各々のIフレームは符号化され、Iフレームが欠落しないことを受信者Rに保証するようにする。これを行う様々な手法には、巡回冗長検査(CRC: cyclic redundancy check)誤り検査を利用することが含まれる。更に図3を参照するに、102で記されるフレームI(N+1)が送信中に欠落することを想定しており、破線で示されている。これは、IフレームN+1に対する認証の欠如となるが図示される他のフレームN,N+2,N+3,...の認証ACKは通常通りに生じている。送信者Sは、フレームN+1が認証されなかったことを検出し、103で記されるようなフレームの再送信を送信者Sが行うようにする。ARQ手法の具体的態様に依存して、フレームの適切な受領が認証されるまで、以後の再送信が行われ得る。
【0049】
複数の再送信が行われると、システムによっては問題を生じうる。第1に、複数の再送信は相当な遅延を生じさせる。第2の問題は、多数のフレームに分割されることを要する大きなメッセージを転送するシステムで生じる。そのようなフレームは、メッセージが復元される前に適切な順序で再送信される必要があるので、これは、シーケンスから受信するフレームの一時記憶に大きな格納スペースを必要とする。これは、フレーム(N+1)がフレーム(N+4)の後に再送信されるところの上記の例で示されている。当初のメッセージを復元するために、受信者Rは、シーケンスから受信したフレームN+2,N+3,N+4をバッファする必要がある。あるいは、このバッファリングに加えて、送信機は再送信に備えてフレームをバッファすることが可能である。
【0050】
同軸ケーブルのような物理的リンクを使用するデータ通信システムでは、スプリアス・ノイズまたはデータ衝突によって、不適切な情報転送が頻繁に生じ、その最初の対策としての単なるデータ再送信が有効な傾向にある。しかしながら、異動端末40および基地局20の間で使用されるような無線通信リンクの場合では、不適切な情報転送は、リンクの受信端に到達する弱い信号によって頻繁に生じる。更に、この信号強度は、動作環境の変化に依存して常に変化し、このような状況下では、不適切に受信された情報の単なる再送信は満足のゆくものにはならないであろう。この場合、再送信されることを要する情報は、その情報を当初に伝送するのに使用した送信電力よりも大きな送信電力で、リンク30を通じて伝送される。これが図4に示されており、これはx軸に沿う図3と同一の送信フレームおよびy軸の送信電力を示す。フレームは通常は電力P1で送信され、再送信されるフレームは電力PRで送信される。これは、再送信により反復された情報が良好に受信される確率を増加させ、これは特に信号強度が弱い又はフェージングが生じている場合である。さらに、第1再送信による良好な通信の増加した確率は、フレームまたはフレームのリストを格納するための送信機および/または受信機においてより小さなバッファ・スペースを使用することを可能にする。第1再送信による良好な通信の増加した確率は、情報を送信する場合の遅延を減少させ、画像または音声のようなリアル・タイム情報を搬送する場合に有利である。所定の期間を越える送信遅延が許容されない場合の他の情報形式を送信する場合にも恩恵が得られる。再送信フレームの電力振幅は(第2情報ユニット)、例えば、その当初のフレーム(第1情報ユニット)の送信に使用された電力振幅より3dB高い大きさであるが、他の振幅を選択して異なる相対電力を与えることも可能であり、上記の値は本発明の範囲を限定するものではない。
【0051】
図2は、テレコミュニケーション・システム1の基地局20の送信段の要素を示す。送信機50は、制御装置60により制御される電力を有するフレームとして、情報のユニットを送信する。この例では、制御装置60は監視手段70に応答する。上述したように、送信機50は、その情報を送信するのに当初使用した送信電力よりも大きな送信電力で、再送信情報を出力する。送信機50,制御手段60および監視手段70が、基地局20の送信段の要素として共に示されているが、このことは本願の限定を意図しない。例えば、監視手段は送信段から離れて位置づけることが可能である。場合によっては、監視手段は無線リンクの受信端に設けることも可能である。
【0052】
上記の手法は、再送信データを信頼性ある増加したレベルで良好に通信可能にし、最初の再送信の試みにより情報が連続的に通信されることが望ましいところの用途に利用することが可能である。最初の送信の試みに対する送信電力レベルは、変動し得る。例えば、初期送信の特有の比率が(より高い電力レベルで)再送信を必要とする傾向にあるように、初期送信電力P1を選択することが望ましい。第1の送信の試みに対する送信電力レベルの選択は、再送信の割合に影響し、それ故に平均送信電力レベルに影響する。初期送信電力を減少させることは、情報が良好に受信される確率を減少させる。しかしながら、低送信電力を利用することにより、送信機の電力消費は減少する。第1の試みに対する送信電力は、このように、送信回路の平均電力消費(当然ながら、より高い電力の送信も考慮しなければならない。)を制御するために使用され、好ましくは最小の平均電力消費を維持する。明らかに、再送信の出現に関し、あるアプリケーションは他のものより耐久性があるであろうし、相対的な電力消費量と再送信の出現とのバランスをとる必要がある。実際、過剰な再送信は、より高い電力で初期送信を行って再送信数を減少させた場合よりも、多くの平均電力消費となる。本形態は主に例えばユーザ画像、音声、またはデータのようなトラフィックの送信に使用することが意図されており、様々な種類のトラフィックに関する条件は、当業者に知られている。送信電力における全体的な減少は、電力消費を削減する。これは、バッテリのような消耗する電力源が使用される場合に、特に有利である。ある実施形態では、対象とする電力節約および/または送信遅延制限に許容される再送信数に制約を課すことが望ましい。
【0053】
電力節約特性は図4にも示される。情報は当初は電力Pk以下の電力P1で送信され、Pkは本手法による恩恵を受けないシステムにおける送信および再送信に使用されるものである。記されているように、再送信される情報は、この場合はI(N+1)フレームであり、これはP1より大きい電力PRで再送信される。この場合、PRはPkより大きいが、このことは必須ではない。消費電力全体における減少効果を利用して、バッテリによる電力供給がなされる装置の動作時間の延長、より小さなバッテリの利用、またはより経済的なバッテリ技術の利用のような多数の利点を提供し得る。
【0054】
受信機では、送信されたおよび関連づけられた再送信フレームの各々のにより実際に受信した情報を結合して、その情報により搬送されるメッセージの適切な受信確率を向上させる。そのような結合は、(他の結合技術を利用することも可能であるが)最大比率結合を利用して、シンボル・レベルで行われ得る。最大比率結合は、結合する際に、受信したフレーム各々に適切なスケール因子を個々に適用し、結合情報の全体的な信号対雑音比(または信号対干渉比)を最大化させるものである。リンクで通信される所与の情報に関し、一般に、送信された全エネルギ(これは、第1フレームの送信エネルギ、および関連する以後の再送信フレーム各々の送信エネルギを加算することによって得られるエネルギである。)及び正しく受信される確率の間にはある関係が存在する。システム内の他のユーザに対する干渉を最小化させることを望むならば、送信の全エネルギは、メッセージを正しく受信するのに必要なものより多くのエネルギを全体として送信しないように制御されるべきである。これを行う1つの手法は、経路損失の推定、受信機におけるノイズおよび干渉に基づいて、初期送信電力を選択することである。第1の送信が失敗した場合に、全エネルギが以後の再送信の各々と共に徐々に増加するようにすることが可能である。全体として結合された場合に初期送信および関連する再送信に関して計算される比率に対して、実際に受信した全エネルギが必要なSNR(又はSIR)を達成するのに充分ならば、その情報は適切にデコードされ得る。例として、n番目の送信までのおよびn番目の送信を含む全エネルギが、E.kn−1に設定されるとする。ただし、Eは第1の送信のエネルギであり、kは定数である。全エネルギが増加するならば、kは1(unity)より大きくなければならない。n番目の送信エネルギは(n>1に対して)、E.kn−1−E.kn−2である。kが1に近づくならば、SNR(又はSIR)が適切な受信に関して充分になるまで、全エネルギは小さなステップで増加する。これは、過剰にエネルギを送信する確率が低いことを意味する。実際には、必要な信号オーバーヘッドに起因して、多数の再送信は望まれない。したがって、kの選択は、経路損失の推定および受信機における干渉の誤りの傾向に関する知識に基づいて、再送信数と、必要なSNRが達成されるところの精度との間の妥協になる。kの適切な選択値は1.4とすることが可能であり、この場合、最初のわずかな送信に関する相対エネルギのシーケンスは、近似的に{1.0,0.4,0.6,0.8,1.2,...}となり得る。
【0055】
上記の手法は、等しい電力で再送信を行う従来の技術と共に構築され、n番目の送信以後の全電力がnEになるようにすることが可能である。これは、以後のエネルギ増分を徐々に減少させることに関し、第1および第2の送信の間で比較的大きな全エネルギのステップになる。
【0056】
疑義の生じることを回避するために言及すると、信号雑音比および信号干渉比なる用語は交換可能に使用され、これら用語の一方への言及が他方への言及、他の用語への言及またはそれらの組み合わせをも意味することも可能である。
【0057】
再送信エネルギは送信電力を設定することにより簡便に決定され得るが、例えば変調手法又はCDMA手法における拡散因子を変更することにより、他の手法を利用することも可能であり、その手法は“Method for the communication of information and apparatus employing the method”と題し、2000年8月21日に出願されたGB0020597.1(出願人参照番号PHGB000115)を基礎とする2000年10月9日に出願された本願出願人によるUK特許出願(出願参照番号PHGB000140)に開示されているようなものである。これらの方法は単独で又は結合的に利用することが可能である。
【0058】
上記の説明は主に、再送信情報が第1の送信におけるものと実質的に同一であるシステムに関連している。しかしながら、他の可能性もある。例えば、再送信が付加的な冗長性を有することも可能である。この場合、上長的な情報の総量を、所与の量だけ徐々に増加するよう形成することが可能である。これは、符号速度(code rate)を徐々に減少させることに等しい。n番目の送信後の実際の符号速度がR.k1−nであって、Rが初期の符号速度であるならば、n番目の送信に付加される付加的な冗長量は、B.kn−1−B.kn−2であり、ここでBは第1の送信で送信される全ビット数である。再送信の各々に同一の付加的な冗長量が、第1送信におけるビット数に等しいならば、n番目の送信における符号速度はR/nである。
【0059】
ある状況では、例えばフェージング・チャネルおよび閉ループ電力制御に関し、送信電力の代わりに、受信信号エネルギのパラメータを考慮することが有益である。具体的には、目標とするSIRが各々の再送信について調整され、上述した送信エネルギに関する同様な式に従って、全受信信号エネルギにおける指数関数的増加を与えることが可能であり、また、各再送信についての目標とするSIRを調整して全SIRにおける指数関数的増加を与えることも可能である。そのような状況では、上述したのと同様な式に従って、各送信の間でスケール因子が調整され得る。例えば、第1送信に関するスケール因子がSであるならば、n番目の再送信に関するスケール因子は、S.kn−1−S.kn−2により与えられる。
【0060】
例えば、制御およびデータ・チャネル間の送信電力のスケーリングを調整することに加えて、再送信の間で調整することを組み合わせることも可能である。
【0061】
以上、反復送信に関して異なる送信電力を利用する基本的な概念が説明され、本発明による動作は閉ループ制御を利用することにより管理され得る。周波数分割多重化(FDD)モードで動作する場合に、UMTSのような閉ループ電力制御のシステムにおいて、少なくとも再送信に関する送信電力は、そのリンクの受信端における受信伝送品質を示す少なくとも1つのパラメータを参照しながら管理されるべきである。そのようなパラメータの1つは、信号対干渉比(SIR)である。送信電力は必要に応じて調整され、必要なSIR比(「目標とする」SIR比)が、その受信機で検出される送信で達成されるようにする。当初の送信と比較して、反復送信に関する送信電力の変化をもたらすために、当初の送信で受信機に設定された目標SIRと比較して、再送信に関して受信機おける目標SIRを上昇または下降させるとが可能である。目標SIR設定の変化は、固定端末と移動端末の間でまたは物理レイヤの下で、明確な信号送信によって行うことが可能である。目標SIR設定を設定する技術は既に存在し、3G TS25.433v3.2.0“UTRAN lub Interface NBAP signalling” section 8.2.17の現行のUMTS仕様に規定されており、そこに教示されるものは本願の参考に供せられる。
【0062】
UMTSのようなシステムでは、制御およびデータ・チャネルで搬送される情報の送信電力レベルは異ならせることが可能である。したがって、データ再送信の電力も、データ・チャネルにおけるデータ情報および制御チャネルにおけるパイロット情報の間の送信電力の比率を変更することによって、実際に調整することが可能である。更に、制御情報の一部として送信されるパイロット情報の受信条件は、電力制御動作で使用され得る。
【0063】
UMTSアップリンク(UL)では、アップリンク専用チャネル(DCH: Dedicated Channels)に対して閉ループ電力制御手順が利用される。この手順は、3G TS25.214v3.3.0“Physical Layer Procedures (FDD)” section 5.1.2 の現行のUMTS仕様に規定されており、そこに教示されるものは本願の参考に供せられる。この手順は更に並列して動作する2つの手順に分割され、それらは:外部ループ電力制御および内部ループ電力制御である。
【0064】
アップリンク用の外部ループ電力制御は、基地局(BS)内で動作し、各UEからBSで受信される送信の目標SIRを設定する責務を有する。その目標(target)は、UEから受信したデコード・データの必要とされるブロック・エラー・レート(BLER: Block Error Rate)に従って、各UEに対して個別に送信される。一般に、受信されデコードされたデータの誤り率を低くすべきであるよう要求されるならば、受信され未だデコードされていない送信のSIRが比較的高いことが必要である。デコードされたデータにおいて高いエラー・レートが許容される場合には、低いSIRを有する送信内容を受信することが許容される。必要なBLERは、実行される特定のサービスに依存し、従って例えばデータ・サービスに対しては、音声サービスに対するものより高くすることがあり得る。外部ループ電力制御は、必要なBLERに合致するまで、SIRターゲットを調整する。SIRは既知のパイロット情報を受信することにより計算される。
【0065】
内部ループ電力制御機構は、UEの送信電力を制御し、無線チャネルのフェージングを緩和させ、外部ループにより設定されたBSにおけるSIR目標に適合させる。
【0066】
内部ループ電力制御がそのチャネルにおけるフェージングを適切に減少させることに失敗したならば、BLERが増加し、外部ループ電力制御はSIR目標を増加させ、UEからの平均受信SIRが増加するようにする。
【0067】
BSは、タイム・スロット(0.666ms)毎に一度、UEからの受信SIRを目標値と比較する。受信SIRが目標SIRより大きいならば、BSは、ダウンリンク専用制御チャネルを通じて、そのUEに対して送信電力制御(TCP: Transmit Power Control)命令「0」を送信する。このような命令は、送信機に対して送信電力を減少するよう指示する。受信SIRが目標値以下であるならば、BSはTPC命令「1」をUEに送信する。そのような命令は送信機に対して送信電力を増加させるよう指示する。
【0068】
UMTSダウンリンクの場合は、内側および外側ループ電力制御は、アップリンクの場合と同様に専用のチャネルで動作が行われる。
【0069】
UMTSで使用されるアップリンクおよびダウンリンク電力制御システムに関する更なる情報は、 “Power control in UMTS release ’99” M P J Baker, T J Moulsley EII 3G2000 Mobile Communication Technologies Conference 27th−29th March 2000(London), published as International Conference on 3G 2000 “Mobile Communication Technologies”, 27−29 March 2000 London UK, pp 36−40に見出すことが可能であり、その教示する内容は本願の参考に供せられる。
【0070】
ここに提案される特定の形態では、ダウンリンク共用チャネル(DSCH: Downlink Shared Channel)は、ダウンリンクにおけるパケット・データを送信するために使用される。アップリンクおよびダウンリンクで1対のDCH(専用チャネル)を利用して、信号送信および電力制御のような機能を支援する。UEによりパケットが誤って受信されたならば、ダウンリンク電力制御ループにより使用されるUEにおける目標SIRは変更され得る。新たなSIRが有する効果は、そのUEが(閉ループ内部電力制御を通じて)、異なる電力でネットワークが送信することを要求することである。この新たな目標は、目標SIRが当初の値で格納されるポイントにおいてパケットが適切に受信されるまで、適用される。
【0071】
そのような動作は図5に示され、これはx軸に時間とり、y軸にSIRを示す。実線150は受信したSIR値を示す。情報ユニットの第1の送信の間に、目標SIRは値Aに設定される。実際に受信されるSIR値は変動し得る(上述したような様々な理由に起因する。)。そのような変動を補償するために、内側ループ電力制御は、必要なSIR比Aを達成するために送信電力を調整する。そのような変動を調整するために、閉ループ電力制御を使用して、受信機が送信電力「上昇」または電力「下降」TPC命令を送信機に送信し、受信されるSIRが目標SIR値Aを中心にするようにする。
【0072】
第1の送信ユニットの受信に失敗し、当業者に理解されるような使用されるARQ手法の形式に依存して、否定的な認証命令(NACK: negative ACK)または肯定的な認証命令(ACK)の欠如にの形式で、受信機がその旨を送信機に知らせる。受信した第1情報ユニットが誤って受信されて破棄される場合を考える。受信機は、目標SIRを目標SIR値Aより高い値Bに上昇させる。これは図5の151に記される。受信した送信のSIR値は目標SIR B以下であり、これは受信機が送信電力「上昇」命令を送信機に送信し、新たな目標SIR Bが達成されるまで送信される。これは図5の152に示される。失敗したデータを受信機に良好に再送信されるまで、高い目標SIR Bが維持される。情報ユニットの適切な受信を認証すると、受信機は、153に記されるように、目標SIRをより低い値Aに設定する。受信した送信のSIR値は目下ターゲットSIRより上であるので、受信機は送信電力「下降」命令を送信機に送信し、受信信号の実際のSIR値により目標SIR Aが達成されるまで、命令が送信される。これは図5の154に示される。
【0073】
同様な原理がアップリンク通信に使用され得る。SIR目標の変化は、送信局により命令または要求される。
【0074】
誤ったものが再送信される前に付加的なパケットが送信されるならば、動作はより複雑化し、受信データ・パケットを適切に保存するバッファおよび手段を必要とする。簡易な動作の1つは、再送信の遅延を固定または拘束し、目標SIRが適切な時間に(または近似的に適切な時間に)上昇するようにする。
【0075】
第1情報ユニットは破棄されるが、再送信される情報を組み合わせられるならば、必要な品質目標は組み合わせのSIRになる。適切な組み合わせ手法が既に知られており、例えば、それはソフト判定情報を利用して、シンボル毎に又はビット毎に行うことが可能である。この必要なSIR目標は、従って、再送信に関して第1送信よりも低い電力に達し得る。この場合、再送信情報におけるエネルギは、第1送信の受信SIRと適切な受信に関するSIR目標との間の差分を形成するのに充分なだけを必要とする。
【0076】
目標SIRを設定し、内部ループ電力制御に単独に依存し、送信電力を変動させる上記の機構に加えて、再送信の開始時にも初期電力変動を適用し、新たな目標SIRを設定がより速やかに達成されるようにすることが可能である。これは図5の155に記されており、必要なSIRを達成するために僅かな内部ループ電力制御サイクルを使用して、新たなSIR値Bがより迅速に達成される。
【0077】
上記の原理は、当業者に認められるように適切な修正を施すことにより、UMTSシステムの他のチャネルを利用して実行される通信に適用することも可能である。
【0078】
本発明は、特定のアプリケーションの条件を考慮して実現することが可能である。時折の送信エラーが許容可能なアプリケーションでは、良好な通信が反復送信に依存し、初期送信電力又は受信パラメータの品質(例えば、SIR目標)を顕著に減少させ、電力消費の大きな削減を生じさせる。電力消費の節約と、不要な再送信を回避することとのバランスをとる必要のある場合には、初期送信電力は同程度に減少させられない。
【0079】
本発明は、移動セルラ無線電話システムおよびいわゆる第3世代移動テレコミュニケーション・システムに関連して説明されたが、他の用途には他のコードレス電話システムおよび無線LAN(例えば、ハイパーラン(Hiperlan))等が含まれる。
【0080】
原理的手法の変形には、最初の又は複数の当初の再送信の試みが失敗した後に、再送信電力または受信パラメータ(例えば、SIR目標)の品質を向上させ、電力消費の削減に関しより大きな能力を提供することを含む。
【0081】
原理的手法の他の変形は、1回以上送信されるところの情報の段階的な電力増加を提供することである。例えば、目標SIRは、その情報が良好に受信されるまで、徐々に増加され得る。このことは、多数の再送信の結果として更に遅延する不適切な送信情報の確率を減少させる。一般的なシステムでは、再送信数に依存して、事前に設定されたSIR値のシーケンスが存在し得る。場合によっては、所与の初期送信を試みる最大許容再送信数を制限することが望ましい。
【0082】
また、任意の再送信の送信電力に対する制限を適用することが望ましく、その制限は、第1の送信に適用される最大電力制限と同一であってもなくてもよい。
【0083】
本発明は、第1送信ユニットを送信するのに使用された変調手法とは異なる変調手法で変調されたキャリアにおいて、第2送信ユニットを送信する概念と共に使用されることが可能であり、それは、2000年8月21日付けの出願GB0020597.1(出願人参照番号PHGB000115)を基礎とする“Method for the communication of information and apparatus employing the method”と題するコーニンクレッカ・フィリップス・エヌ・ヴィの2000年10月9日付け出願の英国特許出願GB0024698.3(出願人参照番号PHGB000140)に関連する。これらの出願は、送信データに適用される拡散因子を変更すること、および第1,第2情報ユニット伝送の間で異なる通信リンク帯域を使用することにも関連する。
【0084】
本発明は、より大きな電力レベルで第2送信ユニットを送信する概念と共に使用されることが可能であり、それは、2000年8月21日付けの出願GB0020599.7(出願人参照番号PHGB000113)を基礎とする“Method for the communication of information and apparatus employing the method”と題するコーニンクレッカ・フィリップス・エヌ・ヴィの2000年10月9日付け出願の英国特許出願GB0024699.1(出願人参照番号PHGB000139)に関連する。
【0085】
更に、本発明は、情報の信頼性高い通信および電力消費の削減の観点から、直接的な利点を提供し、他の間接的な利点は本発明を正しく実現することにより享受され得る。低い初期の(したがって平均)送信電力は、他の送信に対する干渉を減少させ得る。セルラ・システムにおけるこの例は、高い電力送信の期間は比較的短いので、チャネル間干渉全体における減少(および他の形式の干渉における可能な削減)として観測される。このことは、他のユーザに対する干渉をなくすことにもなる。
【0086】
本発明は既知のARQを参照しながら説明されたが、このことは何らの制約を示すことを意図しない。上述したように、本発明は、情報がフレーム又はパケットに組織化される一般的なディジタル・データ情報であるところの特定のARQ手法として主に考察することが可能である。この場合、本発明は自動反復要求誤り制御手法として考察することが可能であり、良好に通信されなかったと考えられる送信データ又はパケットは、データ・フレームまたはパケットを当初送信するのに使用した電力とは異なる電力レベルでの更なる送信により補足され、データ・フレーム又はパケットの当初の送信で達成されたものよりも大きな受信パラメータ(例えば、SIR比)の品質を達成する。本発明は、最初のおよび以後の送信または再送信を結合して情報を復元する技術を使用する。そのような技術では、何らかの形式の平均化を使用することが好ましく、この場合は、大きな電力で送信された情報、または受信パラメータの高い品質と共に受信された情報に、更なる「重み(weight)」を与えることが好ましい。本発明は、無線リンクに使用するのが有利であるが、例えば同軸ケーブルやより対線等のような他の媒体のリンクを使用するシステムでも原理的に使用可能である。ただし、有線通信リンクでは、電力消費の効果が薄い。さらに、本発明は、固定端末および携帯端末間で行う伝送例を参照しながら説明してきたが、本発明がそのような用途に限定されないことは当業者には明白であろう。すなわち、本発明は、送信局および/または受信局が固定又は可動であるか否かによらず、通信リンク上の何れかの方向における又は双方向における情報伝送に使用可能である。双方向通信システムでは、送信局は受信局と共に構築され得ることも、当業者には明白であろう。
【0087】
以上の本願説明により、当業者にとっては他の変形も明らかであろう。そのような変形は、設計、製造、並びにシステム、装置およびそれらの要素の利用を行う分野で既知の他の特徴、および上述したものに代えて又はそれに加えて使用される他の特徴を包含する。
【図面の簡単な説明】
【図1】
図1は、少なくとも1つの無線通信リンクを使用する典型的なセルラ移動無線電話通信システムの概略である。
【図2】
図2は、図1のシステムによる送信段における要素の概略である。
【図3】
図3は、一般に知られている自動反復要求(ARQ)誤り制御手法の動作を示す。
【図4】
図4は、電力制御を行う誤り制御手法を実現する動作を示す。
【図5】
図5は、本発明により動作する装置の時間に対する送信電力を示す。

Claims (25)

  1. 送信局および受信局間の無線ディジタル通信リンクで情報のユニットを伝送する方法であって:
    第1エネルギ・レベルで第1情報ユニットを送信するステップ;
    送信されたユニットの適切な受信が行われたか否かを監視するステップ;および
    前記第1情報ユニットに関連する第2情報ユニットを送信するステップであって、前記第1情報ユニットに関する前記の監視が、適切な受信を示さなかった場合に、第2エネルギ・レベルにおける第2情報ユニットが、前記第1情報ユニットの内容を通信可能にするところのステップ;
    より成り、前記関連する第2情報ユニットの少なくとも1つが、第2情報ユニット送信と共に一連の第1情報ユニット送信にわたって平均した場合に全送信エネルギを最小にするように、少なくとも一部が選択されたエネルギ・レベルで送信されることを特徴とする方法。
  2. 請求項1記載の方法において、少なくとも1つの第2情報ユニットが、前記第1情報ユニットの送信に使用されるエネルギ・レベル以下のエネルギ・レベルで送信されることを特徴とする方法。
  3. 請求項1又は2の何れか1項に記載の方法において、更に、前記受信局で受信した第1情報ユニットと前記受信局で受信した関連する第2情報ユニットを結合し、第2情報ユニット送信の受信エネルギが前記第1および先行する第2情報ユニット送信の受信エネルギを補足するようにするステップであって、結合及び受信された送信内容の全エネルギが第2情報ユニット送信の各事象と共に増加するように実行されるところのステップより成ることを特徴とする方法。
  4. 請求項1,2又は3の何れか1項に記載の方法において、所与の第1情報ユニット送信に関し、関連する連続的な第2情報ユニット送信の事象が、互いに送信エネルギに関して徐々に増加するよう実行されることを特徴とする方法。
  5. 請求項1,2,3又は4の何れか1項に記載の方法において、前記第1および第2情報ユニット送信の事象を結合することにより得られる全送信エネルギが、実質的に指数関数的に値が増加するような送信エネルギを利用して、前記第1および関連する連続的な第2情報ユニット送信の事象がそれぞれ実行されることを特徴とする方法。
  6. 請求項1,2,3又は4の何れか1項に記載の方法において、前記第1および第2情報ユニット送信の事象を結合することにより得られる全送信エネルギが、E.kn−1なる表現に従うような送信エネルギを利用して、第1および関連する第2情報ユニット送信の事象がそれぞれ実行され、Eは第1情報ユニット送信の事象に使用される送信エネルギであり、kは定数であり、nは各々の情報ユニット送信の事象に対するものであり、n=1は前記第1情報ユニット送信の事象の場合であり、n=2,3,4,...nはそれぞれ連続的な第2情報ユニット送信の事象に対するものであることを特徴とする方法。
  7. 請求項6記載の方法において、k=1.4であることを特徴とする方法。
  8. 請求項1ないし7の何れか1項に記載の方法において、第2情報ユニット送信の事象の各々に関し、前記第2情報ユニットが、前記第2情報ユニットの各々に関する受信パラメータの目標品質に少なくとも部分的に基づいて選択される第2エネルギ・レベルを利用して送信されることを特徴とする方法。
  9. 請求項8記載の方法において、各第2情報ユニットに関する受信パラメータの前記目標品質が、少なくとも1つの先行する目標値、または受信パラメータの実際の品質の関数として計算されることを特徴とする方法。
  10. 請求項9記載の方法において、各第2情報ユニットに関する受信パラメータの前記目標品質が、情報ユニットの送信に起因して受信されるエネルギの関数としても計算されることを特徴とする方法。
  11. 請求項8,9又は10記載の方法において、更に、受信した情報ユニット送信の受信パラメータに関する実際のおよび目標品質の間の相違を分析し、前記受信情報ユニット送信に関する受信パラメータの品質が、受信パラメータの前記目標品質より大きいならば、前記情報ユニットの送信中の情報ユニット送信電力レベルを減少させ、そうではなく、前記受信情報ユニット送信に関する受信パラメータの品質が、受信パラメータの前記目標品質より小さいならば、前記情報ユニットの送信中の情報ユニット送信電力レベルを増加させるステップより成ることを特徴とする方法。
  12. 請求項1ないし11の何れか1項に記載の方法において、ユニバーサル移動テレコミュニケーション・システムに基づく通信プロトコルに従って動作する装置により、通信リンクが確立されることを特徴とする方法。
  13. 請求項12記載の方法において、前記受信局が、通信リンクで設定される制御チャネルで搬送される送信電力制御(TCP)フィールド内で、送信電力調整命令を送信局に送信することを特徴とする方法。
  14. 請求項8ないし13の何れか1項に記載の方法において、前記第1情報ユニットに関する受信パラメータの前記目標品質が、良好でなかった第1情報ユニット送信および以後の第2情報ユニット送信に関する所定の確率に対応して選択されることを特徴とする方法。
  15. 第1情報ユニットを第1電力レベルで送信する手段を有する少なくとも1つの送信機より成るディジタル無線通信システムであって;
    送信された情報ユニットを受信する手段を有する少なくとも1つの受信機;および
    送信されたユニットの適切な受信が行われたか否かを監視する監視手段;
    より成り、前記送信機が、前記第1情報ユニットに関連する第2情報ユニットを送信し、前記第1情報ユニットに関する監視が良好な受信を示さなかった場合に、第2エネルギ・レベルにおける第2情報ユニットが前記第1情報ユニットの内容を通信可能にし、少なくとも1つの関連する第2情報ユニットが、各々の第2情報ユニット送信と共に一連の第1情報ユニット送信にわたって平均化される場合に、全送信エネルギを最小にするように少なくとも部分的に選択されるエネルギ・レベルで送信されることを特徴とするディジタル無線通信システム。
  16. 受信機にトラフィック情報をディジタル無線通信する送信局であって:
    第1情報ユニットを第1エネルギ・レベルで送信する送信機;および
    送信されたユニットの適切な受信が行われたか否かを監視する監視手段;
    より成り、前記送信機が、前記第1情報ユニットに関連する第2情報ユニットを送信し、前記第1情報ユニットに関して前記監視手段が良好な受信を示さなかった場合に、第2エネルギ・レベルにおける第2情報ユニットが前記第1情報ユニットの内容を通信可能にし、少なくとも1つの関連する第2情報ユニットが、各々の第2情報ユニット送信と共に一連の第1情報ユニット送信にわたって平均化される場合に、全送信エネルギを最小にするように少なくとも部分的に選択されるエネルギ・レベルで送信されることを特徴とする送信局。
  17. 第1電力レベルで第1情報ユニットを送信する手段を有する少なくとも1つの送信機より成るディジタル無線通信システムで使用する受信機であって;当該受信機は送信された情報ユニットを受信する手段を有し;および
    送信されたユニットの適切な受信が行われたか否かを監視する監視手段;
    より成り、送信されたユニットの適切な受信が行われたか否かを監視する監視手段;
    より成り、前記送信機が、前記第1情報ユニットに関連する第2情報ユニットを送信し、前記第1情報ユニットに関して前記監視手段が良好な受信を示さなかった場合に、第2エネルギ・レベルにおける第2情報ユニットが前記第1情報ユニットの内容を通信可能にし、少なくとも1つの関連する第2情報ユニットが、各々の第2情報ユニット送信と共に一連の第1情報ユニット送信にわたって平均化される場合に、全送信エネルギを最小にするように少なくとも部分的に選択されるエネルギ・レベルで送信されることを特徴とする受信機。
  18. 送信局および受信局間の無線ディジタル通信リンクで情報のユニットを伝送する方法であって:
    第1の冗長的内容を有する第1情報ユニットを送信するステップ;
    送信されたユニットの適切な受信が行われたか否かを監視するステップ;および
    前記第1情報ユニットに関連する第2情報ユニットを送信するステップであって、前記第1情報ユニットに関する前記の監視が、適切な受信を示さなかった場合に、第2の冗長的内容を有する第2情報ユニットが、前記第1情報ユニットの内容を通信可能にするところのステップ;
    より成り、前記関連する第2情報ユニットの少なくとも1つが、各第2情報ユニット送信と共に一連の第1情報ユニット送信にわたって平均した場合に冗長的データ内容全体を最小にするように、少なくとも一部が選択された冗長的データ内容と共に送信されることを特徴とする方法。
  19. 請求項18記載の方法において、第2情報ユニットの少なくとも1つが、前記第1情報ユニットの送信に使用される冗長的データ内容より少ない冗長的データ内容と共に送信されることを特徴とする方法。
  20. 請求項18又は19の何れか1項に記載の方法において、更に、前記受信局で受信した第1情報ユニットおよび前記受信局で受信した関連する第2情報ユニットを結合するステップより成ることを特徴とする方法。
  21. 請求項18,19又は20の何れか1項に記載の方法において、所与の第1情報に関し、関連する連続的な第2情報ユニット送信の事象が、互いに関して冗長的データ内容の段階的な増加と共に実行されることを特徴とする方法。
  22. 請求項18,19,20又は21の何れか1項に記載の方法において、第1および第2情報ユニット送信の事象を結合することにより得られる冗長的データ内容全体が実質的に値が指数関数的に増加するような冗長的データ内容と共に、前記第1および関連する連続的な第2情報ユニット送信の事象がそれぞれ実行されることを特徴とする方法。
  23. 第1の冗長的内容を有する第1情報ユニットを送信する手段を有する少なくとも1つの送信機より成るディジタル無線通信システムであって:
    送信された情報ユニットを受信する手段を有する少なくとも1つの受信機;および
    送信されたユニットの適切な受信が行われたか否かを監視する監視手段;
    より成り、前記送信機が、前記第1情報ユニットに関連する第2情報ユニットを送信し、前記第1情報ユニットに関する監視が良好な受信を示さなかった場合に、第2の冗長的内容を有する第2情報ユニットが前記第1情報ユニットの内容を通信可能にし、少なくとも1つの関連する第2情報ユニットが、各々の第2情報ユニット送信と共に一連の第1情報ユニット送信にわたって平均化される場合に、冗長的なデータ内容全体を最小にするように少なくとも部分的に選択される冗長的なデータ内容を利用して、送信されることを特徴とするディジタル無線通信システム。
  24. 受信機にトラフィック情報をディジタル無線送信する送信局であって:
    第1の冗長的内容を有する第1情報ユニットを送信する送信機;および
    送信されたユニットの適切な受信が行われたか否かを監視する監視手段;
    より成り、前記送信機が、前記第1情報ユニットに関連する第2情報ユニットを送信し、前記第1情報ユニットに関して前記監視手段が良好な受信を示さなかった場合に、第2の冗長的内容を有する第2情報ユニットが前記第1情報ユニットの内容を通信可能にし、少なくとも1つの関連する第2情報ユニットが、各々の第2情報ユニット送信と共に一連の第1情報ユニット送信にわたって平均化される場合に、冗長的なデータ内容全体を最小にするように少なくとも部分的に選択される冗長的なデータ内容で送信されることを特徴とする送信局。
  25. 第1の冗長的内容を有する第1情報ユニットを送信する手段を有する少なくとも1つの送信機より成るディジタル無線通信システムで使用する受信機であって、当該受信機は送信された情報ユニットを受信する手段を有し;および
    送信されたユニットの適切な受信が行われたか否かを監視する監視手段;
    より成り、前記送信機が、前記第1情報ユニットに関連する第2情報ユニットを送信し、前記第1情報ユニットに関して前記監視手段が良好な受信を示さなかった場合に、第2の冗長的内容を有する第2情報ユニットが前記第1情報ユニットの内容を通信可能にし、少なくとも1つの関連する第2情報ユニットが、各々の第2情報ユニット送信と共に一連の第1情報ユニット送信にわたって平均化される場合に、冗長的なデータ内容全体を最小にするように少なくとも部分的に選択される冗長的なデータ内容で送信されることを特徴とする受信機。
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