JP2004509545A - ディスプレイと平面状放射部材をもつアンテナとを有した携帯型通信装置 - Google Patents
ディスプレイと平面状放射部材をもつアンテナとを有した携帯型通信装置 Download PDFInfo
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Abstract
携帯通信装置(10)はディスプレイ(12)と平面状の放射部材(50)を備えた第1のアンテナを有している。ディスプレイ(12)と平面状の放射部材(50)は多層構造(16)に一体化されており、その構造は携帯通信装置に内蔵されている。第1のアンテナはGPSのような衛星通信へと適合されるのが好ましい。
Description
【0001】
技 術 分 野
本発明は無線通信の分野に関するものであり、特に、ディスプレイと少なくとも1つのアンテナを有したタイプの携帯通信装置に関するものである。
【0002】
従 来 技 術
上述したような携帯通信装置の例は、移動体電話、コードレス電話、情報携帯端末、コミュニケータ、ページャー、電子支払機器、或いは、携帯航法機器などである。これらの内、移動体或いはセルラ電話は現在のところ、市場への浸透度合いや販売量からすれば最も顕著なものであると信じられている。それ故に、この文書の残りの部分では、GSM、UMTS、或いはD−AMPSのような何らかの商業的に利用可能な移動体通信ネットワークについての移動体或いはセルラ電話に言及する。しかしながら、本発明は単に移動体電話に限定されるものではない。これとは反対に、本発明は添付した独立した特許請求の範囲によって最も良く定義されるものである。
【0003】
伝統的には、古い移動体電話は移動体通信ネットワークと、そして多くの場合には、公衆交換電話ネットワークを介して2つのユーザ間での普通の音声通信をすることができるだけであった。歴史的には、移動体電話にはしばしば、その電話を収容する装置の外にマウントされるモノポール(単極)アンテナが備えられていた。ロッド状アンテナ、ホイップアンテナ、及びヘリカルアンテナはそのような外部モノポールアンテナのいくつかの例である。
【0004】
しかしながら、移動体電話のサイズや重量がどんどん小さくなるにつれ、上述したアンテナは利点が少なくなってきている。その結果、現代の移動体電話のいくつかには、誘電体物質をプリントパターンにした形の内蔵型アンテナが備えられている。マイクロストリップ・パッチ・アンテナや平面状の逆F型アンテナ(PIFA)はそのようなアンテナの例である。それらのアンテナは前述した従来のアンテナと比較して、サイズが小さく重量が軽いという点では利点がある。しかしながら、移動体電話はどんどん小型化するにつれ、従来のマイクロストリップ・パッチ・アンテナや従来のPIFAアンテナは依然として大型であり、サイズの小さくなった移動体電話のシャーシの中にはうまく入らない。特に、異なる目的の多数のアンテナを用いる、無線LAN、衛星通信(GPS)、及びその派生物にアクセスするセルラ電話のような新世代の移動体電話では、このことは問題となることが予想される。
【0005】
内蔵型アンテナのサイズを小さくするための種々のやり方が提案されている。国際公開公報WO96/27219では、蛇行形状の逆F型アンテナが提案されており、これによりアンテナサイズを従来のPIFAアンテナのサイズの約40%に削減することが可能になる。
【0006】
国際公開公報WO00/03453は移動体端末に内蔵するために適合された小型のプリントされた螺旋状のアンテナを提案している。アンテナマッチングはフィードピンと接地ポストとの間に置かれたマッチングブリッジによって達成される。このアンテナのサイズは従来のPIFAアンテナのサイズの20〜30%である。
【0007】
上述したことを要約すると、現代の移動体電話や類似の携帯通信機器がもつ問題は、小型化した装置サイズが内蔵アンテナに利用可能な表面積を制限していることである。その問題は特に、多数のアンテナをもつ移動体電話についてはっきりしている。ある将来型移動体電話は、伝統的なセルラ通信、おそらくは、狭域ネットワーク(LAN)とそのダイバーシティ機能への無線アクセスに加えて、(GPSのような)衛星航法機能を提供すると信じられている。
【0008】
小型化した移動体電話に内蔵GPSアンテナをフィットさせる問題は、GPSアンテナがセルラアンテナからはある程度のアイソレーションを必要とするという事実によって強調される。さらにその上、GPS機能は通常の無指向性セルラアンテナよりも指向性のあるアンテナを必要としている。加えて、GPSは1.57GHzで動作するので、その波長は約21cmである。それ故に、半波長のGPSアンテナは制限のないところでは約10cmのサイズになる。
【0009】
発 明 の 要 約
本発明は小型化された携帯通信装置に内蔵型アンテナが備えられるとき、その装置には十分に利用可能な表面積を見出すことが難しいという上述した問題を救済することを追求しているものである。特に、本発明の目的は、セルラアンテナには干渉せず、携帯電話外部には目に見えるどんな表面積をも占有しないが、十分に機能するGPSアンテナを小型化した移動体電話が含むことを可能にすることである。
【0010】
上述の目的は、多層構造の統合型ディスプレイ・アンテナ機器によって達成され、ここで、そのディスプレイ(好適にはLCD)が上層部に設けられ、平面状のパッチ・アンテナ要素が下層部としてディスプレイの下側にアタッチされる。好適には、多層構造はディスプレイ層に照明をあてるために適合された光ガイド部材とともに誘電アンテナ基板とを含み、その基板上にはパッチ・アンテナ基板が支持されている。また、その多層構造は、移動体電話のGPS無線回路に結合されたフィーディングピンとともに接地されたマッチングポストを有するアンテナフィーディング層を含んでいるのが好ましい。或いは、そのアンテナフィーディング層は2つのフィーディングピンを有しても良く、それらは1対2のマイクロストリップ・電力分割器の構成に結合され、2つのフィーディング・ピンは90°の位相差をもち、環状の分極を得ている。
【0011】
さらにその上、誘電基板層はグリッド形状の誘電体フレームワークを有しており、その誘電常数はその誘電体フレームワークのために選択された物質とグリッド密度とに依存して変化しても良い。これにより、パッチ・アンテナ要素の共鳴周波数が適切な周波数(例えば、1.57GHzでのGPS周波数)にチューニングされることが可能になる。
【0012】
本発明のこれらの目的は、好適な或いは代替の実施形態についての次の詳細な開示と含まれている図面と添付された請求の範囲とから明らかになるであろう。
【0013】
さて、この明細書において用いられている“有する/“有している”という用語は、陳述される特徴、整数、工程、或いは要素の存在を特定するためにとられたものであり、1つ以上の他の特徴、整数、工程、要素、或いは、それらのグループの存在や付加を排除するものではないことを強調しておきたい。
【0014】
本発明の好適な、また、それに替わる実施形態は、添付図面を参照しながら次に説明する詳細な開示で明らかになるであろう。
【0015】
詳 細 な 開 示
図1と図2は夫々、移動体電話10を正面と側面とから見たときの図を示している。移動体電話10の主要な要素は、さらに図3のブロック図に図示されている。移動体電話10は外部にマウントされたアンテナはもっておらず、その代わりに、その電話は内蔵セルラアンテナ21をもっており、それはプリント回路基板20にマウントされる。セルラ無線トランシーバ22がまたプリント回路基板20にはマウントされ、プリント回路基板20上の適当な誘電パターン或いは配線を介してセルラアンテナ21に電気的に接続される。それ自体は一般的に知られている方法で、移動体電話10は、GSM、UMTS、或いはD−AMPSのような移動体通信ネットワーク30における無線局(基地局)32への無線リンク34を確立することができる。セルラアンテナ21とセルラ無線トランシーバ22の詳細は本発明には本質的なものではなく、それらは実際の適用に依存して商業的に利用可能な機器によって実現される。例えば、セルラアンテナ21はマイクロストリップ・パッチ・アンテナ、PIFAアンテナ、蛇行形状マイクロストリップ・アンテナなどで良い。セルラアンテナ21は動作することが意図されている各周波数にチューニングされるであろう。例えば、もし、その移動体通信ネットワーク30がGSMネットワークであるなら、セルラアンテナ21は900MHz帯と、オプション的には1800MHzDCS帯と1900MHzPCS帯の内少なくともいずれかのバンドとでの動作のためにチューニングされるであろう。
【0016】
図1と図2とに見られるように、移動体電話10は、ラウドスピーカ11、カーソルキーのセット13、英数字キーパッド14、及びマイクロフォン15のような数多くの従来の構成要素を有している。これらの構成要素はここでは詳細な説明を必要としてはいないと考えられる。
【0017】
ディスプレイ12はラウドスピーカ11とカーソルキー13との間の移動体電話10の前面部に設けられている。その電話のユーザのために、ディスプレイ12は従来のディスプレイであるように見え、それは従来のマンマシンインタフェースの一部として図形情報をユーザに呈示する。しかしながら、図2に見られるように、ディスプレイ12は実際のところ、多層構造16の上層部として形成され、それはセルラアンテナ21とセルラ無線トランシーバ22と比較して反対側のプリント回路基板20にマウントされている。ディスプレイ層12は配線17を介してディスプレイドライバ18に接続されており、そのドライバもまたプリント回路基板20にマウントされている。次の説明からより明瞭に見えるように、多層構造16はディスプレイ12だけではなく、GPS衛星42への衛星リンク44を確立させるための衛星アンテナをも有している。
【0018】
衛星アンテナは、多層構造16における1つの層を形成するパッチ・アンテナ要素を有している。衛星アンテナは、プリント回路基板20上の多層構造16に隣接してマウントされる衛星無線19に接続されている。
【0019】
結果として、多層構造16は移動体電話10のためのディスプレイと衛星アンテナとの統合機器を構成する。移動体電話10の背面のセルラアンテナ21の位置により、ユーザによりその電話が通常の会話位置に保持されるとき、このアンテナをうまく機能させることができる。内部のGPSアンテナは移動体電話10の前面部でディスプレイの下側にマウントされ、その結果、移動体電話10が水平方向に保持されディスプレイ12を上方に向けたとき、よい性能を発揮する。
【0020】
本発明の利点は、多層構造16のディスプレイ層の下側にパッチ・アンテナ要素が配置されるために、衛星アンテナが外側からは見えないことである。
【0021】
ディスプレイと衛星アンテナとの統合機器16をより詳細に図示した残りの図面に進む前に、上述の機器の概要レベルで図示した図3を参照する。図3に見られるように、移動体電話10は好しくはプリント回路基板20にマウントされるメインコントローラ22を有している。メインコントローラ22は何らかの商業的に利用可能なマイクロプロセッサ或いは別のタイプのプログラマブル論理回路によって実現されても良い。メインコントローラ22は動作的には衛星無線19、ディスプレイドライバ18、及びセルラ無線22に接続される。既に述べたように、衛星無線19は内蔵されたディスプレイと衛星アンテナ16とに接続される。さらにその上、ディスプレイドライバ18はまた、前述の配線17を介して内蔵されたディスプレイと衛星アンテナ16に接続される。セルラ無線22は、既に上述したように、セルラアンテナ21に接続される。
【0022】
統合型ディスプレイ・衛星アンテナ16の好適な実施形態について図4〜図6を参照して説明する。図4に示されているように、統合されたディスプレイと衛星アンテナとは上層部に液晶(LCD)の層12をもつ多層構造16として形成される。それ故に、好適な実施形態においては、ディスプレイ12は液晶の最上層部によって形成される。光ガイド層12aはディスプレイ層12の直下に位置している。光ガイド層12aの目的はディスプレイ12に対する照明を提供することである。好適には、光ガイド層12aはプラスティック或いはガラスのような透明な物質でできている。光ガイド層12aは発光ダイオード(LED)のセット或いは他の光源に接続されており、それらは光ガイド層12aを通してディスプレイ12のバックライトを提供するために適合されている。
【0023】
次に、第3層には、銅、銀、或いは金のような導電体物質でできているパッチアンテナ要素50が備えられている。パッチアンテナ要素50は誘電基板層52によって支持されており、アンテナフィーディング回路層54がこれに続く。
【0024】
ディスプレイ12のサイズはパッチ・アンテナ要素50以下であることが好ましい。衛星パッチアンテナ要素50は好適な実施形態では四角形をしている。その形のサイズは基盤となる誘電基盤層52の誘電特性に依存して、例えば、3cmから10cmの範囲に及ぶ。誘電基盤層52は本質的には1に等しい誘電常数εrをもつ場合、パッチアンテナ要素50のサイズは、1.57GHz周波数バンドでのGPS衛星通信のための半波長アンテナとして作用するために、約10cmであろう。
【0025】
図5には誘電基盤層52がより詳細に図示されている。その層52はグリッド形状をもつ誘電フレームワークを有している。そのグリッド52は複数の誘電リブ56を有しており、それらはパッチアンテナ要素50とは平行であるが、2つの直交する方向に伸びている。誘電グリッドフレームワーク52は好適には、テフロン、ノニル或いはポリスチレンでてきていると良い。好適には、リブ56間に形成される立方体58は空気のみを含む。誘電基板層52全体の相当誘電常数εrはフレームワークについて異なる誘電物質を選択することにより、また、グリッド密度、即ち、隣接リブ56間の距離を変化させることにより変えられる。結果として、パッチアンテナ要素50の共振周波数をチューニングして、所望の周波数バンド、即ち、1.57GHzのGPSバンド内で共振が発生するようにできる。さらにその上、εr>1の相当誘電常数により、パッチアンテナ要素を10cmより小さいサイズ、好適には、3〜10cmに小さくすることが可能になる。
【0026】
アンテナ・フィーディング・ネットワーク層54は図6に詳細に図示されており、第1のアーム62と第2のアーム64とをもった1対2のマイクロストリップ電力分割器を有している。2つのアーム62と64とは統合されてRFターミナル60に接続され、そのターミナルは衛星無線19に接続されている。第1のフィーディングピン66は第1のアーム62の一端に接続され、層54とマイクロストリップアーム62には直交した垂直方向に突き出ている。これに対応して、第2のフィーディングピン68は第2のマイクロストリップアーム64の一端に備えられている。フィーディングピン66、68は誘電基板層52(誘電フレームワークグリッド)を通って突き出ており、パッチアンテナ要素50に接続されている。2つのフィーディングピン66、68は、衛星用のパッチアンテナ要素50の環状の分極を創成する90°の位相差をもつ、各衛星無線信号を供給するために適合されている。
【0027】
好適には、アンテナフィーディングネットワーク層54は、プリント回路基板20の表面に直接マウントされるか、或いは、その層54は、プリント回路基板20の表面の一部を実際に形成する。フィーディングピン66、68は、金属のポーゴーピンとして実現されても良い。
【0028】
さて、本発明の別の実施形態について図7〜図9を参照して説明する。図7に示されているように、統合されたディスプレイと衛星アンテナは、上述した好適な実施形態と同じように、その上層部に液晶(LCD)の層12をもつ多層構造16として形成される。光ガイド層12aはディスプレイ層12の直下に位置している。好適な実施形態のように、光ガイド層12aの目的はディスプレイ12に対して照明を提供することである。好適には、光ガイド層12aはプラスティック或いはガラスのような透明の物質でできている。光ガイド層12aは発光ダイオード(LED)のセット或いは他の光源に接続されており、それらは光ガイド層12aを介してディスプレイ12のバックライトを提供するために適合されている。
【0029】
銅、銀、或いは金のような導電体物質でできているパッチアンテナ要素70がディスプレイ12と光ガイド12aの下に備えられている。パッチアンテナ要素70は誘電基板層72の上に支持されており、アンテナフィーディング回路層74がこれに続く。
【0030】
図8には誘電基盤層72がより詳細に図示されている。アンテナフィーディン層74は図9に詳細に図示されている。
【0031】
図9に示されているように、アンテナフィーディング層74はフィーディングピン84を有しており、その一端はRFターミナル86に接続されており、そのターミナルは次に衛星無線19に接続されている。アンテナフィーディング層74はまた、マッチングポスト82を有しており、それは図9に示されているように、一端が接地されている。フィーディングピン84とマッチングポスト82の他端(図9に見られるように上端)は、(図9の78と76によって示されるように)誘電基板72を通って突き出ており、パッチアンテナ要素70に接続されている。好適には、フィーディングピン84、78、マッチングポスト82、76は金属で被覆されたスルーホールとして実現されると良い。或いは、それらは金属のポーゴーピンとして実現されても良い。パッチアンテナ要素70の共振周波数は、図8に示されているように、フィーディングピン84、78とマッチングポスト82、76との間の距離80によってチューニングされても良い。都合良く、フィーディングピンとマッチングポストが配置される平面は、ディスプレイの長辺に付随し、さらにその上、ディスプレイドライバ18に垂直となり、ディスプレイドライバとパッチアンテナ要素との間の干渉を最小化すべきである。このことは、ディスプレイドライバ18が(図2の場合のように)ディスプレイ/アンテナ構造16から離れて置かれるのではなく、その代わりに多層構造16のディスプレイ12に非常に近接して置かれる場合には、特に利点がある。
【0032】
本発明をいくつかの実施形態に関して上述のように説明した。しかしながら、上述したものの他の実施形態も同様に本発明の範囲内にあり、その範囲は添付した独立の請求の範囲によって最も良く定義されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】
好適な実施形態に従う携帯通信装置の正面図とそれが動作するために適合された環境とを示す図である。
【図2】
図1で示された携帯通信装置の側断面図である。
【図3】
図1と図2で示された携帯通信装置のブロック図である。
【図4】
図1〜図3の携帯通信装置においてディスプレイとアンテナとが統合された機器の斜視断面図である。
【図5】
図4に示されたディスプレイとアンテナの統合部の詳細を図示している。
【図6】
図4の別の詳細を図示している。
【図7】
代替の実施形態に従うディスプレイとアンテナとが統合された機器の斜視断面図である。
【図8】
図7に示される実施形態の詳細を図示している。
【図9】
図7に示される実施形態の別の詳細を図示している。
技 術 分 野
本発明は無線通信の分野に関するものであり、特に、ディスプレイと少なくとも1つのアンテナを有したタイプの携帯通信装置に関するものである。
【0002】
従 来 技 術
上述したような携帯通信装置の例は、移動体電話、コードレス電話、情報携帯端末、コミュニケータ、ページャー、電子支払機器、或いは、携帯航法機器などである。これらの内、移動体或いはセルラ電話は現在のところ、市場への浸透度合いや販売量からすれば最も顕著なものであると信じられている。それ故に、この文書の残りの部分では、GSM、UMTS、或いはD−AMPSのような何らかの商業的に利用可能な移動体通信ネットワークについての移動体或いはセルラ電話に言及する。しかしながら、本発明は単に移動体電話に限定されるものではない。これとは反対に、本発明は添付した独立した特許請求の範囲によって最も良く定義されるものである。
【0003】
伝統的には、古い移動体電話は移動体通信ネットワークと、そして多くの場合には、公衆交換電話ネットワークを介して2つのユーザ間での普通の音声通信をすることができるだけであった。歴史的には、移動体電話にはしばしば、その電話を収容する装置の外にマウントされるモノポール(単極)アンテナが備えられていた。ロッド状アンテナ、ホイップアンテナ、及びヘリカルアンテナはそのような外部モノポールアンテナのいくつかの例である。
【0004】
しかしながら、移動体電話のサイズや重量がどんどん小さくなるにつれ、上述したアンテナは利点が少なくなってきている。その結果、現代の移動体電話のいくつかには、誘電体物質をプリントパターンにした形の内蔵型アンテナが備えられている。マイクロストリップ・パッチ・アンテナや平面状の逆F型アンテナ(PIFA)はそのようなアンテナの例である。それらのアンテナは前述した従来のアンテナと比較して、サイズが小さく重量が軽いという点では利点がある。しかしながら、移動体電話はどんどん小型化するにつれ、従来のマイクロストリップ・パッチ・アンテナや従来のPIFAアンテナは依然として大型であり、サイズの小さくなった移動体電話のシャーシの中にはうまく入らない。特に、異なる目的の多数のアンテナを用いる、無線LAN、衛星通信(GPS)、及びその派生物にアクセスするセルラ電話のような新世代の移動体電話では、このことは問題となることが予想される。
【0005】
内蔵型アンテナのサイズを小さくするための種々のやり方が提案されている。国際公開公報WO96/27219では、蛇行形状の逆F型アンテナが提案されており、これによりアンテナサイズを従来のPIFAアンテナのサイズの約40%に削減することが可能になる。
【0006】
国際公開公報WO00/03453は移動体端末に内蔵するために適合された小型のプリントされた螺旋状のアンテナを提案している。アンテナマッチングはフィードピンと接地ポストとの間に置かれたマッチングブリッジによって達成される。このアンテナのサイズは従来のPIFAアンテナのサイズの20〜30%である。
【0007】
上述したことを要約すると、現代の移動体電話や類似の携帯通信機器がもつ問題は、小型化した装置サイズが内蔵アンテナに利用可能な表面積を制限していることである。その問題は特に、多数のアンテナをもつ移動体電話についてはっきりしている。ある将来型移動体電話は、伝統的なセルラ通信、おそらくは、狭域ネットワーク(LAN)とそのダイバーシティ機能への無線アクセスに加えて、(GPSのような)衛星航法機能を提供すると信じられている。
【0008】
小型化した移動体電話に内蔵GPSアンテナをフィットさせる問題は、GPSアンテナがセルラアンテナからはある程度のアイソレーションを必要とするという事実によって強調される。さらにその上、GPS機能は通常の無指向性セルラアンテナよりも指向性のあるアンテナを必要としている。加えて、GPSは1.57GHzで動作するので、その波長は約21cmである。それ故に、半波長のGPSアンテナは制限のないところでは約10cmのサイズになる。
【0009】
発 明 の 要 約
本発明は小型化された携帯通信装置に内蔵型アンテナが備えられるとき、その装置には十分に利用可能な表面積を見出すことが難しいという上述した問題を救済することを追求しているものである。特に、本発明の目的は、セルラアンテナには干渉せず、携帯電話外部には目に見えるどんな表面積をも占有しないが、十分に機能するGPSアンテナを小型化した移動体電話が含むことを可能にすることである。
【0010】
上述の目的は、多層構造の統合型ディスプレイ・アンテナ機器によって達成され、ここで、そのディスプレイ(好適にはLCD)が上層部に設けられ、平面状のパッチ・アンテナ要素が下層部としてディスプレイの下側にアタッチされる。好適には、多層構造はディスプレイ層に照明をあてるために適合された光ガイド部材とともに誘電アンテナ基板とを含み、その基板上にはパッチ・アンテナ基板が支持されている。また、その多層構造は、移動体電話のGPS無線回路に結合されたフィーディングピンとともに接地されたマッチングポストを有するアンテナフィーディング層を含んでいるのが好ましい。或いは、そのアンテナフィーディング層は2つのフィーディングピンを有しても良く、それらは1対2のマイクロストリップ・電力分割器の構成に結合され、2つのフィーディング・ピンは90°の位相差をもち、環状の分極を得ている。
【0011】
さらにその上、誘電基板層はグリッド形状の誘電体フレームワークを有しており、その誘電常数はその誘電体フレームワークのために選択された物質とグリッド密度とに依存して変化しても良い。これにより、パッチ・アンテナ要素の共鳴周波数が適切な周波数(例えば、1.57GHzでのGPS周波数)にチューニングされることが可能になる。
【0012】
本発明のこれらの目的は、好適な或いは代替の実施形態についての次の詳細な開示と含まれている図面と添付された請求の範囲とから明らかになるであろう。
【0013】
さて、この明細書において用いられている“有する/“有している”という用語は、陳述される特徴、整数、工程、或いは要素の存在を特定するためにとられたものであり、1つ以上の他の特徴、整数、工程、要素、或いは、それらのグループの存在や付加を排除するものではないことを強調しておきたい。
【0014】
本発明の好適な、また、それに替わる実施形態は、添付図面を参照しながら次に説明する詳細な開示で明らかになるであろう。
【0015】
詳 細 な 開 示
図1と図2は夫々、移動体電話10を正面と側面とから見たときの図を示している。移動体電話10の主要な要素は、さらに図3のブロック図に図示されている。移動体電話10は外部にマウントされたアンテナはもっておらず、その代わりに、その電話は内蔵セルラアンテナ21をもっており、それはプリント回路基板20にマウントされる。セルラ無線トランシーバ22がまたプリント回路基板20にはマウントされ、プリント回路基板20上の適当な誘電パターン或いは配線を介してセルラアンテナ21に電気的に接続される。それ自体は一般的に知られている方法で、移動体電話10は、GSM、UMTS、或いはD−AMPSのような移動体通信ネットワーク30における無線局(基地局)32への無線リンク34を確立することができる。セルラアンテナ21とセルラ無線トランシーバ22の詳細は本発明には本質的なものではなく、それらは実際の適用に依存して商業的に利用可能な機器によって実現される。例えば、セルラアンテナ21はマイクロストリップ・パッチ・アンテナ、PIFAアンテナ、蛇行形状マイクロストリップ・アンテナなどで良い。セルラアンテナ21は動作することが意図されている各周波数にチューニングされるであろう。例えば、もし、その移動体通信ネットワーク30がGSMネットワークであるなら、セルラアンテナ21は900MHz帯と、オプション的には1800MHzDCS帯と1900MHzPCS帯の内少なくともいずれかのバンドとでの動作のためにチューニングされるであろう。
【0016】
図1と図2とに見られるように、移動体電話10は、ラウドスピーカ11、カーソルキーのセット13、英数字キーパッド14、及びマイクロフォン15のような数多くの従来の構成要素を有している。これらの構成要素はここでは詳細な説明を必要としてはいないと考えられる。
【0017】
ディスプレイ12はラウドスピーカ11とカーソルキー13との間の移動体電話10の前面部に設けられている。その電話のユーザのために、ディスプレイ12は従来のディスプレイであるように見え、それは従来のマンマシンインタフェースの一部として図形情報をユーザに呈示する。しかしながら、図2に見られるように、ディスプレイ12は実際のところ、多層構造16の上層部として形成され、それはセルラアンテナ21とセルラ無線トランシーバ22と比較して反対側のプリント回路基板20にマウントされている。ディスプレイ層12は配線17を介してディスプレイドライバ18に接続されており、そのドライバもまたプリント回路基板20にマウントされている。次の説明からより明瞭に見えるように、多層構造16はディスプレイ12だけではなく、GPS衛星42への衛星リンク44を確立させるための衛星アンテナをも有している。
【0018】
衛星アンテナは、多層構造16における1つの層を形成するパッチ・アンテナ要素を有している。衛星アンテナは、プリント回路基板20上の多層構造16に隣接してマウントされる衛星無線19に接続されている。
【0019】
結果として、多層構造16は移動体電話10のためのディスプレイと衛星アンテナとの統合機器を構成する。移動体電話10の背面のセルラアンテナ21の位置により、ユーザによりその電話が通常の会話位置に保持されるとき、このアンテナをうまく機能させることができる。内部のGPSアンテナは移動体電話10の前面部でディスプレイの下側にマウントされ、その結果、移動体電話10が水平方向に保持されディスプレイ12を上方に向けたとき、よい性能を発揮する。
【0020】
本発明の利点は、多層構造16のディスプレイ層の下側にパッチ・アンテナ要素が配置されるために、衛星アンテナが外側からは見えないことである。
【0021】
ディスプレイと衛星アンテナとの統合機器16をより詳細に図示した残りの図面に進む前に、上述の機器の概要レベルで図示した図3を参照する。図3に見られるように、移動体電話10は好しくはプリント回路基板20にマウントされるメインコントローラ22を有している。メインコントローラ22は何らかの商業的に利用可能なマイクロプロセッサ或いは別のタイプのプログラマブル論理回路によって実現されても良い。メインコントローラ22は動作的には衛星無線19、ディスプレイドライバ18、及びセルラ無線22に接続される。既に述べたように、衛星無線19は内蔵されたディスプレイと衛星アンテナ16とに接続される。さらにその上、ディスプレイドライバ18はまた、前述の配線17を介して内蔵されたディスプレイと衛星アンテナ16に接続される。セルラ無線22は、既に上述したように、セルラアンテナ21に接続される。
【0022】
統合型ディスプレイ・衛星アンテナ16の好適な実施形態について図4〜図6を参照して説明する。図4に示されているように、統合されたディスプレイと衛星アンテナとは上層部に液晶(LCD)の層12をもつ多層構造16として形成される。それ故に、好適な実施形態においては、ディスプレイ12は液晶の最上層部によって形成される。光ガイド層12aはディスプレイ層12の直下に位置している。光ガイド層12aの目的はディスプレイ12に対する照明を提供することである。好適には、光ガイド層12aはプラスティック或いはガラスのような透明な物質でできている。光ガイド層12aは発光ダイオード(LED)のセット或いは他の光源に接続されており、それらは光ガイド層12aを通してディスプレイ12のバックライトを提供するために適合されている。
【0023】
次に、第3層には、銅、銀、或いは金のような導電体物質でできているパッチアンテナ要素50が備えられている。パッチアンテナ要素50は誘電基板層52によって支持されており、アンテナフィーディング回路層54がこれに続く。
【0024】
ディスプレイ12のサイズはパッチ・アンテナ要素50以下であることが好ましい。衛星パッチアンテナ要素50は好適な実施形態では四角形をしている。その形のサイズは基盤となる誘電基盤層52の誘電特性に依存して、例えば、3cmから10cmの範囲に及ぶ。誘電基盤層52は本質的には1に等しい誘電常数εrをもつ場合、パッチアンテナ要素50のサイズは、1.57GHz周波数バンドでのGPS衛星通信のための半波長アンテナとして作用するために、約10cmであろう。
【0025】
図5には誘電基盤層52がより詳細に図示されている。その層52はグリッド形状をもつ誘電フレームワークを有している。そのグリッド52は複数の誘電リブ56を有しており、それらはパッチアンテナ要素50とは平行であるが、2つの直交する方向に伸びている。誘電グリッドフレームワーク52は好適には、テフロン、ノニル或いはポリスチレンでてきていると良い。好適には、リブ56間に形成される立方体58は空気のみを含む。誘電基板層52全体の相当誘電常数εrはフレームワークについて異なる誘電物質を選択することにより、また、グリッド密度、即ち、隣接リブ56間の距離を変化させることにより変えられる。結果として、パッチアンテナ要素50の共振周波数をチューニングして、所望の周波数バンド、即ち、1.57GHzのGPSバンド内で共振が発生するようにできる。さらにその上、εr>1の相当誘電常数により、パッチアンテナ要素を10cmより小さいサイズ、好適には、3〜10cmに小さくすることが可能になる。
【0026】
アンテナ・フィーディング・ネットワーク層54は図6に詳細に図示されており、第1のアーム62と第2のアーム64とをもった1対2のマイクロストリップ電力分割器を有している。2つのアーム62と64とは統合されてRFターミナル60に接続され、そのターミナルは衛星無線19に接続されている。第1のフィーディングピン66は第1のアーム62の一端に接続され、層54とマイクロストリップアーム62には直交した垂直方向に突き出ている。これに対応して、第2のフィーディングピン68は第2のマイクロストリップアーム64の一端に備えられている。フィーディングピン66、68は誘電基板層52(誘電フレームワークグリッド)を通って突き出ており、パッチアンテナ要素50に接続されている。2つのフィーディングピン66、68は、衛星用のパッチアンテナ要素50の環状の分極を創成する90°の位相差をもつ、各衛星無線信号を供給するために適合されている。
【0027】
好適には、アンテナフィーディングネットワーク層54は、プリント回路基板20の表面に直接マウントされるか、或いは、その層54は、プリント回路基板20の表面の一部を実際に形成する。フィーディングピン66、68は、金属のポーゴーピンとして実現されても良い。
【0028】
さて、本発明の別の実施形態について図7〜図9を参照して説明する。図7に示されているように、統合されたディスプレイと衛星アンテナは、上述した好適な実施形態と同じように、その上層部に液晶(LCD)の層12をもつ多層構造16として形成される。光ガイド層12aはディスプレイ層12の直下に位置している。好適な実施形態のように、光ガイド層12aの目的はディスプレイ12に対して照明を提供することである。好適には、光ガイド層12aはプラスティック或いはガラスのような透明の物質でできている。光ガイド層12aは発光ダイオード(LED)のセット或いは他の光源に接続されており、それらは光ガイド層12aを介してディスプレイ12のバックライトを提供するために適合されている。
【0029】
銅、銀、或いは金のような導電体物質でできているパッチアンテナ要素70がディスプレイ12と光ガイド12aの下に備えられている。パッチアンテナ要素70は誘電基板層72の上に支持されており、アンテナフィーディング回路層74がこれに続く。
【0030】
図8には誘電基盤層72がより詳細に図示されている。アンテナフィーディン層74は図9に詳細に図示されている。
【0031】
図9に示されているように、アンテナフィーディング層74はフィーディングピン84を有しており、その一端はRFターミナル86に接続されており、そのターミナルは次に衛星無線19に接続されている。アンテナフィーディング層74はまた、マッチングポスト82を有しており、それは図9に示されているように、一端が接地されている。フィーディングピン84とマッチングポスト82の他端(図9に見られるように上端)は、(図9の78と76によって示されるように)誘電基板72を通って突き出ており、パッチアンテナ要素70に接続されている。好適には、フィーディングピン84、78、マッチングポスト82、76は金属で被覆されたスルーホールとして実現されると良い。或いは、それらは金属のポーゴーピンとして実現されても良い。パッチアンテナ要素70の共振周波数は、図8に示されているように、フィーディングピン84、78とマッチングポスト82、76との間の距離80によってチューニングされても良い。都合良く、フィーディングピンとマッチングポストが配置される平面は、ディスプレイの長辺に付随し、さらにその上、ディスプレイドライバ18に垂直となり、ディスプレイドライバとパッチアンテナ要素との間の干渉を最小化すべきである。このことは、ディスプレイドライバ18が(図2の場合のように)ディスプレイ/アンテナ構造16から離れて置かれるのではなく、その代わりに多層構造16のディスプレイ12に非常に近接して置かれる場合には、特に利点がある。
【0032】
本発明をいくつかの実施形態に関して上述のように説明した。しかしながら、上述したものの他の実施形態も同様に本発明の範囲内にあり、その範囲は添付した独立の請求の範囲によって最も良く定義されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】
好適な実施形態に従う携帯通信装置の正面図とそれが動作するために適合された環境とを示す図である。
【図2】
図1で示された携帯通信装置の側断面図である。
【図3】
図1と図2で示された携帯通信装置のブロック図である。
【図4】
図1〜図3の携帯通信装置においてディスプレイとアンテナとが統合された機器の斜視断面図である。
【図5】
図4に示されたディスプレイとアンテナの統合部の詳細を図示している。
【図6】
図4の別の詳細を図示している。
【図7】
代替の実施形態に従うディスプレイとアンテナとが統合された機器の斜視断面図である。
【図8】
図7に示される実施形態の詳細を図示している。
【図9】
図7に示される実施形態の別の詳細を図示している。
Claims (21)
- ディスプレイ(12)と平面状の放射部材(50、70)を備えた第1のアンテナを有した携帯通信装置(10)であって、
前記アンテナのディスプレイ(12)と平面状の放射部材(50、70)は多層構造(16)で一体化されていることを特徴とする携帯通信装置。 - 前記平面状の放射部材(50、70)は、パッチ・アンテナ要素であることを特徴とする請求項1に記載の携帯通信装置。
- 前記ディスプレイ(12)は、液晶の層を有していることを特徴とする請求項2に記載の携帯通信装置。
- 前記ディスプレイ(12)と前記放射部材(50、70)との間に挿入される平面状の光ガイド部材(12a)をさらに有することを特徴とする請求項3に記載の携帯通信装置。
- 前記放射部材(50、70)を支持する誘電基板(52、72)をさらに有することを特徴とする請求項4に記載の携帯通信装置。
- 前記誘電基板は、グリッド形状の誘電体のフレームワーク(52)を有していることをさらに特徴とする請求項5に記載の携帯通信装置。
- 無線回路(19、60)と、
前記無線回路には夫々の第1の端部で、各フィーディングピン(66,68)には夫々の第2の端部で接続される第1と第2のマイクロストリップ・アーム(62、64)を有するアンテナ・フィーディング・ネットワーク(54)とをさらに有し、
前記フィーディングピン(66,68)は、前記誘電基板(52)を通って突き出しており、そして前記パッチ・アンテナ要素(50)に接続されていることを特徴とする請求項6に記載の携帯通信装置。 - 無線回路(19、86)と、
第1の端部で前記パッチ・アンテナ要素(70)に、第2の端部で前記無線加回路に接続されるフィーディングピン(84)と、
第1の端部で前記パッチ・アンテナ要素(70)に、第2の端部で接地されるマッチングポスト(82)とをさらに有することを特徴とする請求項5に記載の携帯通信装置。 - 前記第1のアンテナは、1.57GHz周波数帯で衛星通信に適合されていることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の携帯通信装置。
- 移動体通信ネットワーク(30)と通信するために適合されている第2のアンテナ(21)をさらに有することを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の携帯通信装置。
- 前記装置は移動体電話であることを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の携帯通信装置。
- 携帯通信装置(10)のためのディスプレイとアンテナとが統合された機器(16)であって、
第1の平面に拡がったディスプレイ(12)と、
前記第1の平面とは本質的には平行である第2の平面に拡がった放射部材(50、70)とを有し、
前記放射部材は前記ディスプレイに多層構造(16)で一体化されていることを特徴とするディスプレイとアンテナとが統合された機器。 - 前記平面状の放射部材(50、70)は、パッチ・アンテナ要素であることを特徴とする請求項12に記載のディスプレイとアンテナとが統合された機器。
- 前記ディスプレイ(12)は、液晶の層を有していることを特徴とする請求項13に記載のディスプレイとアンテナとが統合された機器。
- 前記ディスプレイ(12)と前記放射部材(50、70)との間に挿入された平面状の光ガイド部材(12a)をさらに有することを特徴とする請求項14に記載のディスプレイとアンテナとが統合された機器。
- 前記放射部材(50、70)を支持する誘電基板(52、72)をさらに有することを特徴とする請求項15に記載のディスプレイとアンテナとが統合された機器。
- 前記誘電基板(52、72)はグリッド形状で誘電体のフレームワーク(52)を有することを特徴とする請求項16に記載のディスプレイとアンテナとが統合された機器。
- 無線回路(19、60)と、
前記無線回路には夫々の第1の端部で、各フィーディングピン(66,68)には夫々の第2の端部で接続される第1と第2のマイクロストリップ・アーム(62、64)を有するアンテナ・フィーディング・ネットワーク(54)とをさらに有し、
前記フィーディングピン(66、68)は、前記誘電基板(52)を通って突き出しており、そして前記パッチ・アンテナ要素(50)に接続されていることを特徴とする請求項17に記載のディスプレイとアンテナとが統合された機器。 - 無線回路(19、86)と、
第1の端部で前記パッチ・アンテナ要素(70)に、第2の端部で前記無線加回路に接続されるフィーディングピン(84)と、
第1の端部で前記パッチ・アンテナ要素(70)に、第2の端部で接地されるマッチングポスト(82)とをさらに有することを特徴とする請求項16に記載のディスプレイとアンテナとが統合された機器。 - 前記放射基板は、1.57GHz周波数帯で衛星通信に適合されていることを特徴とする請求項12乃至19のいずれかに記載のディスプレイとアンテナとが統合された機器。
- 前記機器は移動体電話(10)に置かれることを特徴とする請求項12乃至20のいずれかに記載のディスプレイとアンテナとが統合された機器。
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