JP2004504437A - シリコーン剥離コーティング組成物 - Google Patents
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Abstract
末端アルケニル基を有するシロキサン(A)と、オルガノヒドロゲンシロキサン基を有する架橋剤(B)と、(A)及び(B)間のヒドロシリル化反応のための触媒とを含む剥離コーティング組成物は、支持体に対する剥離コーティングの支持を改良するアミノアルキルシロキサンまたはアミノアルキルシランを含む。
Description
【0001】
本発明は、シリコーン主体剥離コーティング組成物に関し、またポリマー支持体の剥離コーティングに関する。
【0002】
シリコーン主体剥離コーティングは、比較的非接着性の表面が必要とされる用途において有用である。片面ライナー、例えば、感圧接着性ラベルのための裏シートは、ラベルの接着特性に影響することなく、ラベルを一時的に保持することに通常適合している。両面ライナー、例えば、両面用のあい紙及び転写紙は、両面粘着テープまたは接着フィルムの保護及び所望の巻戻し特性を確実にするために使用される。剥離コーティングは、あらかじめ決定された剥離力でライナーからラベルを取り除くことができるように、接着剤に対して比較的低い接着性を有する一方で、ライナーに対して良好に接着することが要求されている。
【0003】
支持体は、シリコーン主体剥離コーティング組成物をその支持体上に塗布し、続けてその組成物を硬化することによってコートされる。無溶剤のコーティング組成物は、揮発性有機物質の剥離を回避するために好ましい。好ましい硬化機構は、熱開始ヒドロシリル化であり、これは、剥離コーティングと接着ラベルとの間の剥離力を変えるように容易に改良することができる。
【0004】
剥離コーティングが塗布されるライナー支持体は、通常、紙であるが、ポリエステルフィルム、ポリプロピレンまたはポリエチレンのようなポリマー支持体の剥離コーティングに対する要求は増大している。ヒドロシリル化によって硬化される剥離コーティングは、ポリマー支持体に対する変化しない定着を示していない;フィルムと剥離コーティングとの間の接着力は、時間とともに低下することがわかっている。
【0005】
ヒドロシリル化によって硬化されるシリコーン主体剥離コーティング組成物の基本的な構成成分は以下のものである;
1)アルケニル化シロキサン、これは通常、末端アルケニル基を有するポリジオルガノシロキサンである、
2)ポリオルガノヒドロゲンシロキサン架橋剤、これは、アルケニル化ポリジオルガノシロキサンを架橋するようデザインされている、
3)触媒、これは、前記の架橋反応を触媒する。
【0006】
この3つの必須構成成分と、予め要求された硬化温度未満での硬化の開始を防止するようデザインされている任意の阻害剤からなるシリコーン主体剥離コーティング組成物は、一般的にプレミアム剥離コーティング組成物と呼ばれている。
【0007】
剥離コーティングからの剥離力(剥離コーティングと接着ラベルとの間の接着力)のレベルを制御するために、剥離改質剤を含有することが、シリコーン主体剥離コーティング組成物において一般に実施されている。必要な剥離力を有する剥離コーティング組成物は、改質剤のレベルを調整することによってプレミア剥離コーティング組成物から配合できる。
【0008】
ポリマーフィルムに対するシロキサン剥離コーティングの定着の問題は、EP−A−356054に記述されているように、高いSi−H対ビニルモル比で使用される架橋剤と組み合わせた高い粘性のアルケニルポリシロキサンの使用によって解決されている。これは更なる問題を招く。高粘性ポリマーは取扱いが難しい。コーティングは、ほとんどの接着剤に対し高い剥離力を有し、この剥離力は時間と共に変化して、保管の際に減少する。
【0009】
EP−A−272809は、放射線硬化可能オルガノポリシロキサンのための接着促進剤を開示しており、これは、脂肪族不飽和を備えた少なくとも1つの有機基と少なくとも1つのアミノ基をその分子中に有するシラン又はポリシロキサンを含む。
【0010】
EP−A−920986は、適用され得る接着促進剤とシリコーン剥離剤とのブレンドを含み、水溶液、分散液又はエマルジョンから再生可能な剥離コーティング組成物を開示している。接着促進剤は、フタル酸エステル、N−メチロールアクリルアミド又はメタクリルアミドを含有するアクリレートポリマー及びエステル化トリアジン、又はアミノアルキルアルコキシシランの縮合ポリマーである。
【0011】
US−A−6020412は、ビニル含有ポリシロキサン、メチルヒドロゲンポリシロキサン、エポキシアルキルシラン及び白金含有触媒を含む制御済剥離コーティングを開示している。実施例20の組成物は、更に、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシランのポリマーを含有している。
【0012】
US−A−4366286は、ヒドロキシ末端基を有するポリオルガノシロキサン、式RSiX3(式中、Xは加水分解可能基であり、Rはアルキル、アルケニル、アリール又はアミノアルキル基である)の架橋剤、触媒として有機スズ化合物及び、シロキサン有機グラフトコポリマーからなる有機溶媒主体非粘着質コーティングを開示している。
【0013】
本発明によれば、末端アルケニル基を有するシロキサン(A)と、オルガノヒドロゲンシロキサン基を有する架橋剤(B)と、(A)及び(B)間のヒドロシリル化反応のための触媒とを含み、支持体、特にポリマー支持体に対する適用のための剥離コーティング組成物は、前記剥離コーティング組成物が、支持体に対する剥離コーティングの定着を改良するためのアミノアルキルシロキサン又はアミノアルキルシランを含むことを特徴としている。
【0014】
シロキサン(A)は、分子当たり少なくとも2つのケイ素結合アルケニル官能基を有するオルガノポリシロキサンである。アルケニル基は、好ましくは、炭素数6までを有する直鎖であり、例えばヘキシル、ビニル、アリル又はペンテニルであるか、シクロヘキセニルのようなシクロアルケニルであってもよい。
【0015】
(A)は、例えば、下記一般式を有する直鎖オルガノポリシロキサンであることができる:
YX2SiO(X2SiO)x(XYSiO)ySiX2Y
式中各Xは独立して、フェニル基又は炭素数1〜10のアルキル又はシクロアルキル基、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル又はシクロヘキシルを表し;各Yはアルケニル基を表し;X及びYは、(A)が有する25℃の粘度が50〜5000mm2/s、最も好ましくは200〜500mm2/sとなるものである。(A)の全X置換基の少なくとも90%が、好ましくはメチル基であり、最も好ましくはすべてがメチル基である。(A)オルガノポリシロキサンの全単位の1%以下がアルケニル基を有する単位であることが好ましく、さもなくば、硬化の際に剥離コーティング組成物が架橋しすぎる可能性がある。好ましくはY=0である。少量(好ましくは、存在する全置換基の2%未満)の他の置換基は、例えばヒドロキシル基であることは、好ましくはないが可能である。
【0016】
好ましいシロキサン(A)は、下記を含む分岐シロキサンである:
i)1以上の、式(SiO4/2)のQ単位及び
ii)15〜995の、式Rb 2SiO2/2のD単位
上記(i)及び(ii)は、如何なる適切な組合せで内部連結されていてもよい、並びに、
iii)式RaRb 2SiO1/2のM単位(式中Ra及びRb置換基は炭素数1〜6のアルキル及びアルケニルから選択され、分岐シロキサンの少なくとも3つのRa置換基はアルケニル単位である)。分岐シロキサンは好ましくは式(Rb 2SiO2/2)nの少なくとも2つのポリジオルガノシロキサン鎖を含む(式中、各nは独立して2〜100である)。好ましくはRa置換基の少なくとも50%はアルケニル基であり;最も好ましくは各Ra置換基はアルケニル基である。好ましくは各Rb置換基はアルキル基であり、最も好ましくはメチルである。最も好ましい分岐シロキサンは、4つの(Rb 2SiO2/2)n鎖に結合したQ単位を少なくとも1つ含み、例えば、下記式を有することができる:
【0017】
【化1】
【0018】
式中各nは独立して1〜100である。分岐シロキサンは好ましくは、25℃で50〜10000mm2/s、より好ましくは1000mm2/sまでの粘度を有する。分岐シロキサンは、一般式(SiO4/2)(RaRb 2SiO1/2)4を有する化合物を環状ポリジオルガノシロキサン及び/又は実質的に直鎖のヒドロキシ末端化ポリジオルガノシロキサンと混合し、酸又はホスファゼン主体触媒の存在中で180℃までの温度で反応する混合物を生じ、該反応混合物を中和することによって調製され得る。分岐シロキサン及びその調製物は、我々の対応英国特許出願9917372.6号に記述されている。
【0019】
オルガノヒドロゲンポリシロキサン架橋剤(B)は一般に、少なくとも3つのSi−H基を含み、下記一般式を有してもよい:
【化2】
【0020】
式中各Rtは炭素数1〜4のアルキル基又は水素であってよく、dは0又は整数、eはd+eが8〜100となるような整数である。或いは、架橋剤は、一般式SiO4/2及びRq 3SiO1/2の単位からなるMQ樹脂(式中少なくとも3つのRq置換基は水素原子であり、残りはアルキル基である)であってもよく、又はジオルガノシロキサン単位の副鎖が結合している1以上のT若しくはQ単位を含むポリジオルガノシロキサン鎖を含むレーキ若しくは櫛形ポリマーであってもよい。ヒドロシロキサン架橋体が25℃で5〜200mm2/sの粘度を有することが好ましく、より好ましくは10〜100mm2/sであり、最も好ましくは10〜30mm2/sである。架橋剤(B)は好ましくは、剥離コーティング組成物におけるSi−Hの合計数と組成物における脂肪族不飽和炭化水素基との比が0.9:1〜8:1、好ましくは1.1:1〜2.5:1、最も好ましくは1.2:1〜2:1であるような量で存在することが好ましい。
【0021】
適切なヒドロシリル化触媒には、VIII属金属の複合体又は化合物、例えば、白金、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム及びインジウムが含まれる。好ましい触媒は、白金化合物又は複合体であり、これには、塩化白金酸、白金アセチルアセトネート、ハロゲン化第一白金酸と不飽和化合物、例えば、エチレン、プロピレン、オルガノビニルシロキサン及びスチレンとの複合体、ヘキサメチル二白金、PtCl2、PtCl3及びPt(CN)3が含まれる。或いは、触媒は、ロジウム複合体、例えばRhCl3(Bu2S)3でもあってもよい。
【0022】
アミノアルキルシロキサン又はアミノアルキルシランは、少なくとも1つのアミノアルキル基を含む。好ましくは、アミノアルキルシロキサン又はアミノアルキルシラン中の各アミノアルキル基は、モノアミノアルキル基である。アミノアルキル基中の各アミノ基は、好ましくは、一級アミン基−NH2である。二級アミン基は、存在することができるが、好ましくない。各アミノアルキル基は好ましくは、1〜18の炭素原子、好ましくは2〜6の炭素原子を含む。アミノアルキルシランは、例えば、3−アミノプロピル若しくは2−アミノエチルトリアルコキシシランのようなアミノアルキルトリアルコキシシラン、例えば、3−アミノプロピルトリエトキシシラン若しくは3−アミノプロピルトリメトキシシラン、又は3−アミノプロピルメチル若しくは2−アミノエチルメチルジアルコキシシランのようなアミノアルキルアルキルジアルコキシシラン、例えば3−アミノプロピルメチルジメトキシシシラン若しくは3−アミノプロピルメチルジエトキシシシランであることができる。アミノアルキルシロキサン又はシランは好ましくは、100℃で実質的に不揮発性であり、最も好ましくは160℃で非揮発性である。このため、アミノアルキルシロキサンは一般にシランよりも好ましい。
【0023】
アミノアルキルシロキサンは、場合によって非置換ジオルガノシロキサン単位のための前駆体と共に、このようなアミノアルキルトリアルコキシシラン又はアミノアルキルアルキルジアルコキシシランの縮合産物であることができる。特に好ましいアミノアルキルシロキサンは、アミノアルキルシロキサン中少なくとも50%のシロキサン単位を表す式−R2SiO−の単位と、式−RR’SiO−又は−R’2SiO−の単位とを含む実質的に直鎖のシロキサン(式中各Rは独立してフェニル基又は1〜10の炭素原子を有するアルキル又はシクロアルキル基を表し、各R’は独立して1〜18の炭素原子を有するアミノアルキル基を表す)を含む。「実質的に直鎖」とは、RSiO3/2又はSiO4/2単位のような分岐単位を10%を超えない、好ましくは5%を超えないで含むシロキサンを意味する。アミノアルキルシロキサン中の基Rは、最も好ましくはメチル基であるが、エチル、プロピル、ブチル又はシクロヘキシル基が代替物となる。アミノアルキルシロキサンは、例えば、メチル3−アミノプロピルシロキサン単位のようなアルキルアミノアルキルシロキサン単位と共に、少なくとも75%又は90%を超えるジメチルシロキサン単位を含む。このような実質的に直鎖のアミノアルキルシロキサンは、剥離コーティング組成物のレオロジー特性を損なうことなく、支持体に対する定着を改良する利益を有する。
【0024】
アミノアルキルシロキサン又はアミノアルキルシランは、好ましくは、剥離コーティングの0.1〜20重量%で、最も好ましくは1又は2%から5%までで存在する。
【0025】
アミノアルキルシラン又はシロキサンは、剥離コーティングの硬化を妨害し得る。これは、より高い硬化温度を使用することによって対抗することができる。例えば、コーテッドポリエステルフィルムは、剥離コーテッド紙ライナーを通常硬化するために使用される80〜120℃の温度と比較して、120〜180℃、好ましくは150〜160℃の範囲の温度で硬化できる。5%を超える、特に10%を超える量のアミノアルキルシラン又はシロキサンは、より高い温度で達成される硬化のレベルを減らし得る。二級及び一級アミン基の双方の存在は一般に、一級アミン基のみを有するシラン又はシロキサンよりも多くの硬化阻害を導く。
【0026】
アミノアルキルシラン又はシロキサンの存在は一般に、剥離力をわずかに減らす傾向にあり、このことは、低い剥離力を有するプレミアム剥離コーティングが所望されるので、他のものよりも有利である。より高い剥離力は、剥離改質剤の添加によって得ることができる。
【0027】
本組成物は付加的に、予め設定された温度未満でコーティング組成物の硬化が生じることを防止するように適合された1以上の阻害剤を含んでもよいが、これはアミノアルキルシラン又はシロキサンの硬化阻害効果のため必須でなくても良い。適切な阻害剤の例には、エチレン系又は芳香族系不飽和アミド、アセチレン系化合物、エチレン系不飽和イソシアネート、オレフィン系シロキサン、不飽和炭化水素ジエステル、共役エチレン、過酸化水素、ニトリル及びジアジリジンが含まれ、特定例としては、メチルブチノール、ジメチルヘキシノール又はエチニルシクロヘキサノール、トリメチル(3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オキシ)シラン、マレエート、例えばビス(2−メトキシ−1−メチルエチル)マレエート、フマレート、例えばジエチルフマレート又はフマレート/アルコール混合物であって、ここでのアルコールが、例えばベンジルアルコール又は1−オクタノール及びエテニルシクロヘキシル−1−オールであるものが含まれる。
【0028】
好ましくは、剥離コーティング組成物は、25℃で50mm2/s以上、10000mm2/s未満の粘度を有し、より好ましくは粘度は、50〜1000mm2/sである。
【0029】
剥離コーティング組成物は、好ましくは、実質的に無溶媒であるが、代替的には、例えば4〜50重量%の濃度でキシレン又はトルエンのような炭化水素溶媒中の溶液であることもできる。
【0030】
本発明の剥離コーティング組成物に添加してもよい他の構成成分には、例えば、シリコーン剥離改質剤、アルコールのような浴寿命延長剤、充填剤、反応性希釈剤、接着促進剤、溶媒、芳香剤、防腐剤及びフィラー、例えばシリカ、石英及びチョークが含まれる。
【0031】
如何なる適切なシリコーン剥離改質剤も使用しても良い。この例には、アルケニル化シリコーン樹脂、アルケニル化ポリジオルガノシロキサン、12〜30の炭素原子を含む1以上の一級アルケン、及び/又は少なくとも10の炭素原子を含む1以上の分岐アルケンが含まれる。
【0032】
本発明の剥離コーティング組成物は、構成成分と共に単に混合することによって調製しても良いが、個別区分又はパッケージ中のこのような組成物を、コーティングとして適用する時に組み合わせるように、調製することがより望ましいであろう。パッケージは、例えば:
アルケニルシロキサン及び阻害剤を含む第一の区分、剥離改質剤及び阻害剤を含む第二の区分、触媒を含む第三の区分並びに、架橋剤を含む第四の区分;或いは、アルケニルシロキサン及び触媒を含む第一の区分、剥離改質剤及び触媒を含む第二の区分並びに、架橋剤及び阻害剤を含む第三の区分、とすることができる。
【0033】
アミノアルキルシロキサン又はアミノアルキルシランは、これらの如何なるパッケージにも組み込まれることができ、又は個別の成分としてコーティング浴に添加されることもできる。
【0034】
本発明の剥離コーティングは、種々の支持体に適用できる。ポリマー支持体、例えばポリエステル、特にポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、又はポリスチレンフィルム(延伸及び二軸延伸フィルムを含む)に適用された場合に、及びプラスチックコーテッド紙、例えばポリエチレンでコートされた紙に適用された場合に、特に有効な改良された定着を有する。他の支持体、例えば紙にも適用することができ、クレイコーテッド紙に対して改良された定着を示し得る。
【0035】
末端アルケニル基を有するシロキサン(A)、オルガノヒドロゲンシロキサン基を有する架橋剤(B)並びに(A)及び(B)間のヒドロシリル化反応のための触媒を含む実施的に無溶媒組成物で、ポリマーフィルムを剥離コーティングするための本発明の方法は、組成物をフィルムに適用すること、剥離コーティングを硬化するためにコート済フィルムを加熱することを含み、前記剥離コーティング組成物は、支持体に対する剥離コーティングの定着を改良するアミノアルキルシロキサン又はアミノアルキルシランを含むことを特徴としている。
【0036】
ポリマーフィルムは好ましくは、剥離コーティングを適用する前にコロナ放電に露光されることが好ましい。アミノアルキルシロキサン又はシランはコロナ処理がなくてさえ改良された定着を与えるが、コーティング前にフィルムがコロナ処理されるならば、更に改良される。コロナ処理は好ましくは、コーティングの直前に実施される;コロナ放電状態は、フィルムコーティング装置内で前処理として組み込むことができる。更に改良されたコーティング定着のための他のフィルム前処理は、火炎処理である。
【0037】
剥離コーティングは、例えば、噴霧、ドクターブレード、浸漬、スクリーン印刷によって、又はロールコーター、例えばオフセットウェブコーター、キスコーター、蝕刻シリンダーコーターによって、ポリマー支持体に適用できる。
【0038】
適用後、剥離コーティングは、100〜200℃、好ましくは120〜180℃の温度でポリマーフィルム上で硬化される;例えば、160℃で15又は20秒の硬化時間が、ファン補助オーブンを用いた実験室条件において有効であるとわかっている。生産コーター条件下では、160℃の気温で1.5〜3秒間の滞留時間において、硬化を作用させることができる。加熱は、オーブン、例えば気流オーブン又はトンネル炉中で、或いは加熱シリンダーの周りにコート済フィルムを通過させることによって実施できる。
【0039】
本発明を、以下の詳細な実施例によって説明するが、実施例中、部及びパーセントは重量基準であり、すべての粘度は25℃で測定された。
【0040】
【実施例】
実施例1−3
英国特許出願第9917372.6号に一層詳細に記述されているように、(Vi(CH3)2SiO1/2)4(SiO4/2)(21.6g)[式中Vi=ビニルである]、オクタメチルシクロテトラシロキサン(592g)及びトリフルオロメタン硫酸(1.2g)を、80〜90℃の温度で6時間反応させ、中和して掻き取り、粘度270mm2/s、重合度160及び0.83%ビニル基のジメチルビニル末端封止分岐MDQポリジオルガノシロキサンを得た。
【0041】
得られた「Qポリマー」を、アセチレン系アルコール硬化阻害剤、Dow Corning 8630(商標)(98%ジメチルシロキサン単位及び2%メチル3−アミノプロピルシロキサン単位を含む市販の実質的に直鎖のアミノアルキル官能性シロキサンであり、アミノ官能価の実質的にすべてがモノ(一級アミン)基として示されている)、ポリ(メチルヒドロゲンシロキサン)架橋剤並びに、塩化白金酸とジビニルテトラメチルジシロキサンとの触媒反応産物(0.5%Pt)を、下記表1に示される割合で混合した。得られた各剥離コーティング組成物におけるSi−H基とビニル基とのモル比は、約1.5:1であった。
【0042】
Mylar A(商標)ポリエステルフィルムを、10M/分のフィルム速度で0.2kWのコロナ放電に付した。上記組成物を、20℃で処理フィルム上に1.1g/m2でブレードコートし、コート済フィルムを気流オーブン中にて160℃20秒で硬化させた。
【0043】
硬化したコート済フィルムの一部をメチルイソブチルケトン溶媒の溶液中に浸漬し、架橋されなかった如何なるシロキサンをも排出した。1時間後にサンプルを溶媒から取り出し、乾燥させて再計量した。表1に示される排出可能%は、%重量損失であり、これは、硬化の測定値である(100%排出可能=硬化していない、0%排出可能=完全に硬化している)。
【0044】
表層剥離試験(LSRPD)を、アクリル酸接着剤を使用するTESA(登録商標)7475テープを用いて実施した。これらの試験のそれぞれで、0.3m/分の表層剥離速度でLlyod(登録商標)装置L500テンソメーターを用いて行った。cN/25mmでの剥離力を、23℃及び50%湿度で接着剤と接触して1、7、14及び28日保管後に測定した。
【0045】
剥離コーティングとフィルムベースとの間の定着は28日後に測定した。関係する剥離コーティングでコートされたフィルムのサンプルを切断し、初期コート重量(g/m2)をX線蛍光発光によって測定した。試料を平坦なプラスティックディスクに接着させ、3.2Kgの重りのベースに嵌め込んだ。それから下方への圧力を付与している重りと共に、サンプルをフェルト床に置き、このとき、サンプルのプレミア剥離コート面はフェルト表面と接触している。その後、重量が付加されているサンプルを、各回において異なる部分のフェルト床を利用して、3m/分の設定速度で30cm長さのフェルト床に沿って2回動かした。定着インデックスは、その後のコート重量を初期コート重量で割り、パーセントで表した。
結果を、アミノアルキルシロキサンを有しない比較例CE1についての結果と共に、下記表1に示す。
【0046】
【表1】
【0047】
実施例4
97部のSyl−Off 7680−040(商標)、市販の直鎖ビニル末端キャップ化ポリジメチルシロキサンを、0.15%メチルブチロール阻害剤、3部のDow Corning 8630アミノアルキルシロキサン、3.33部のポリ(メチルヒドロゲン)シロキサン架橋剤及び2.4部の実施例1で使用された触媒と共に混合した。Si−H:ビニルモル比が2.6:1の得られた剥離コーティング組成物を、Mylar Aポリエステルフィルム上にコートし、硬化させて、実施例1で記述したように試験した。同一物質を主体とするがアミノアルキルシロキサンを含まない剥離コーティングを同様に試験した。結果を表2に示す。
【0048】
【表2】
【0049】
実施例5
実施例1に記述された手順に続けて、重合度180のQ分岐ポリマーを調製した。2500gのQポリマーを、125gのDow Corning 8630アミノアルキルシロキサン、87.2gのポリ(メチルヒドロゲン)シロキサン架橋剤、5.4gのアセチレン系アルコール阻害剤及び72gの実施例1の触媒と混合して、剥離コーティング組成物を作った。
【0050】
Mylar SCポリエステルフィルムを、300m/分のフィルム速度で3kWにてコロナ処理し、上記剥離コーティングでコートし、150℃で硬化させた。剥離力は40cN/25mmであり、定着インデックスは84%であった(参考までに、アミノアルキルシロキサンを含まない同様の剥離コーティングは、20cN/25mm及び5%)。
【0051】
実施例6〜12
Syl−Off 7680−040(V−ポリマー)をDow Corning 8630アミノアルキルシロキサン、アセチレン系アルコール阻害剤、ポリ(メチルヒドロゲンシロキサン)架橋剤、実施例1で使用した触媒及び、ビニルシロキサン剥離改質剤(VSRM)又はアルキルオレフィン含有剥離改質剤(AORM)の添加剤と、下記表3に示す量で混合した。Si−H/ビニルモル比は各実施襟において約2.6:1であった。%排出可能、定着及び剥離力を、実施例1で記述したように測定し、表3に列挙した。
【0052】
【表3】
本発明は、シリコーン主体剥離コーティング組成物に関し、またポリマー支持体の剥離コーティングに関する。
【0002】
シリコーン主体剥離コーティングは、比較的非接着性の表面が必要とされる用途において有用である。片面ライナー、例えば、感圧接着性ラベルのための裏シートは、ラベルの接着特性に影響することなく、ラベルを一時的に保持することに通常適合している。両面ライナー、例えば、両面用のあい紙及び転写紙は、両面粘着テープまたは接着フィルムの保護及び所望の巻戻し特性を確実にするために使用される。剥離コーティングは、あらかじめ決定された剥離力でライナーからラベルを取り除くことができるように、接着剤に対して比較的低い接着性を有する一方で、ライナーに対して良好に接着することが要求されている。
【0003】
支持体は、シリコーン主体剥離コーティング組成物をその支持体上に塗布し、続けてその組成物を硬化することによってコートされる。無溶剤のコーティング組成物は、揮発性有機物質の剥離を回避するために好ましい。好ましい硬化機構は、熱開始ヒドロシリル化であり、これは、剥離コーティングと接着ラベルとの間の剥離力を変えるように容易に改良することができる。
【0004】
剥離コーティングが塗布されるライナー支持体は、通常、紙であるが、ポリエステルフィルム、ポリプロピレンまたはポリエチレンのようなポリマー支持体の剥離コーティングに対する要求は増大している。ヒドロシリル化によって硬化される剥離コーティングは、ポリマー支持体に対する変化しない定着を示していない;フィルムと剥離コーティングとの間の接着力は、時間とともに低下することがわかっている。
【0005】
ヒドロシリル化によって硬化されるシリコーン主体剥離コーティング組成物の基本的な構成成分は以下のものである;
1)アルケニル化シロキサン、これは通常、末端アルケニル基を有するポリジオルガノシロキサンである、
2)ポリオルガノヒドロゲンシロキサン架橋剤、これは、アルケニル化ポリジオルガノシロキサンを架橋するようデザインされている、
3)触媒、これは、前記の架橋反応を触媒する。
【0006】
この3つの必須構成成分と、予め要求された硬化温度未満での硬化の開始を防止するようデザインされている任意の阻害剤からなるシリコーン主体剥離コーティング組成物は、一般的にプレミアム剥離コーティング組成物と呼ばれている。
【0007】
剥離コーティングからの剥離力(剥離コーティングと接着ラベルとの間の接着力)のレベルを制御するために、剥離改質剤を含有することが、シリコーン主体剥離コーティング組成物において一般に実施されている。必要な剥離力を有する剥離コーティング組成物は、改質剤のレベルを調整することによってプレミア剥離コーティング組成物から配合できる。
【0008】
ポリマーフィルムに対するシロキサン剥離コーティングの定着の問題は、EP−A−356054に記述されているように、高いSi−H対ビニルモル比で使用される架橋剤と組み合わせた高い粘性のアルケニルポリシロキサンの使用によって解決されている。これは更なる問題を招く。高粘性ポリマーは取扱いが難しい。コーティングは、ほとんどの接着剤に対し高い剥離力を有し、この剥離力は時間と共に変化して、保管の際に減少する。
【0009】
EP−A−272809は、放射線硬化可能オルガノポリシロキサンのための接着促進剤を開示しており、これは、脂肪族不飽和を備えた少なくとも1つの有機基と少なくとも1つのアミノ基をその分子中に有するシラン又はポリシロキサンを含む。
【0010】
EP−A−920986は、適用され得る接着促進剤とシリコーン剥離剤とのブレンドを含み、水溶液、分散液又はエマルジョンから再生可能な剥離コーティング組成物を開示している。接着促進剤は、フタル酸エステル、N−メチロールアクリルアミド又はメタクリルアミドを含有するアクリレートポリマー及びエステル化トリアジン、又はアミノアルキルアルコキシシランの縮合ポリマーである。
【0011】
US−A−6020412は、ビニル含有ポリシロキサン、メチルヒドロゲンポリシロキサン、エポキシアルキルシラン及び白金含有触媒を含む制御済剥離コーティングを開示している。実施例20の組成物は、更に、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシランのポリマーを含有している。
【0012】
US−A−4366286は、ヒドロキシ末端基を有するポリオルガノシロキサン、式RSiX3(式中、Xは加水分解可能基であり、Rはアルキル、アルケニル、アリール又はアミノアルキル基である)の架橋剤、触媒として有機スズ化合物及び、シロキサン有機グラフトコポリマーからなる有機溶媒主体非粘着質コーティングを開示している。
【0013】
本発明によれば、末端アルケニル基を有するシロキサン(A)と、オルガノヒドロゲンシロキサン基を有する架橋剤(B)と、(A)及び(B)間のヒドロシリル化反応のための触媒とを含み、支持体、特にポリマー支持体に対する適用のための剥離コーティング組成物は、前記剥離コーティング組成物が、支持体に対する剥離コーティングの定着を改良するためのアミノアルキルシロキサン又はアミノアルキルシランを含むことを特徴としている。
【0014】
シロキサン(A)は、分子当たり少なくとも2つのケイ素結合アルケニル官能基を有するオルガノポリシロキサンである。アルケニル基は、好ましくは、炭素数6までを有する直鎖であり、例えばヘキシル、ビニル、アリル又はペンテニルであるか、シクロヘキセニルのようなシクロアルケニルであってもよい。
【0015】
(A)は、例えば、下記一般式を有する直鎖オルガノポリシロキサンであることができる:
YX2SiO(X2SiO)x(XYSiO)ySiX2Y
式中各Xは独立して、フェニル基又は炭素数1〜10のアルキル又はシクロアルキル基、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル又はシクロヘキシルを表し;各Yはアルケニル基を表し;X及びYは、(A)が有する25℃の粘度が50〜5000mm2/s、最も好ましくは200〜500mm2/sとなるものである。(A)の全X置換基の少なくとも90%が、好ましくはメチル基であり、最も好ましくはすべてがメチル基である。(A)オルガノポリシロキサンの全単位の1%以下がアルケニル基を有する単位であることが好ましく、さもなくば、硬化の際に剥離コーティング組成物が架橋しすぎる可能性がある。好ましくはY=0である。少量(好ましくは、存在する全置換基の2%未満)の他の置換基は、例えばヒドロキシル基であることは、好ましくはないが可能である。
【0016】
好ましいシロキサン(A)は、下記を含む分岐シロキサンである:
i)1以上の、式(SiO4/2)のQ単位及び
ii)15〜995の、式Rb 2SiO2/2のD単位
上記(i)及び(ii)は、如何なる適切な組合せで内部連結されていてもよい、並びに、
iii)式RaRb 2SiO1/2のM単位(式中Ra及びRb置換基は炭素数1〜6のアルキル及びアルケニルから選択され、分岐シロキサンの少なくとも3つのRa置換基はアルケニル単位である)。分岐シロキサンは好ましくは式(Rb 2SiO2/2)nの少なくとも2つのポリジオルガノシロキサン鎖を含む(式中、各nは独立して2〜100である)。好ましくはRa置換基の少なくとも50%はアルケニル基であり;最も好ましくは各Ra置換基はアルケニル基である。好ましくは各Rb置換基はアルキル基であり、最も好ましくはメチルである。最も好ましい分岐シロキサンは、4つの(Rb 2SiO2/2)n鎖に結合したQ単位を少なくとも1つ含み、例えば、下記式を有することができる:
【0017】
【化1】
【0018】
式中各nは独立して1〜100である。分岐シロキサンは好ましくは、25℃で50〜10000mm2/s、より好ましくは1000mm2/sまでの粘度を有する。分岐シロキサンは、一般式(SiO4/2)(RaRb 2SiO1/2)4を有する化合物を環状ポリジオルガノシロキサン及び/又は実質的に直鎖のヒドロキシ末端化ポリジオルガノシロキサンと混合し、酸又はホスファゼン主体触媒の存在中で180℃までの温度で反応する混合物を生じ、該反応混合物を中和することによって調製され得る。分岐シロキサン及びその調製物は、我々の対応英国特許出願9917372.6号に記述されている。
【0019】
オルガノヒドロゲンポリシロキサン架橋剤(B)は一般に、少なくとも3つのSi−H基を含み、下記一般式を有してもよい:
【化2】
【0020】
式中各Rtは炭素数1〜4のアルキル基又は水素であってよく、dは0又は整数、eはd+eが8〜100となるような整数である。或いは、架橋剤は、一般式SiO4/2及びRq 3SiO1/2の単位からなるMQ樹脂(式中少なくとも3つのRq置換基は水素原子であり、残りはアルキル基である)であってもよく、又はジオルガノシロキサン単位の副鎖が結合している1以上のT若しくはQ単位を含むポリジオルガノシロキサン鎖を含むレーキ若しくは櫛形ポリマーであってもよい。ヒドロシロキサン架橋体が25℃で5〜200mm2/sの粘度を有することが好ましく、より好ましくは10〜100mm2/sであり、最も好ましくは10〜30mm2/sである。架橋剤(B)は好ましくは、剥離コーティング組成物におけるSi−Hの合計数と組成物における脂肪族不飽和炭化水素基との比が0.9:1〜8:1、好ましくは1.1:1〜2.5:1、最も好ましくは1.2:1〜2:1であるような量で存在することが好ましい。
【0021】
適切なヒドロシリル化触媒には、VIII属金属の複合体又は化合物、例えば、白金、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム及びインジウムが含まれる。好ましい触媒は、白金化合物又は複合体であり、これには、塩化白金酸、白金アセチルアセトネート、ハロゲン化第一白金酸と不飽和化合物、例えば、エチレン、プロピレン、オルガノビニルシロキサン及びスチレンとの複合体、ヘキサメチル二白金、PtCl2、PtCl3及びPt(CN)3が含まれる。或いは、触媒は、ロジウム複合体、例えばRhCl3(Bu2S)3でもあってもよい。
【0022】
アミノアルキルシロキサン又はアミノアルキルシランは、少なくとも1つのアミノアルキル基を含む。好ましくは、アミノアルキルシロキサン又はアミノアルキルシラン中の各アミノアルキル基は、モノアミノアルキル基である。アミノアルキル基中の各アミノ基は、好ましくは、一級アミン基−NH2である。二級アミン基は、存在することができるが、好ましくない。各アミノアルキル基は好ましくは、1〜18の炭素原子、好ましくは2〜6の炭素原子を含む。アミノアルキルシランは、例えば、3−アミノプロピル若しくは2−アミノエチルトリアルコキシシランのようなアミノアルキルトリアルコキシシラン、例えば、3−アミノプロピルトリエトキシシラン若しくは3−アミノプロピルトリメトキシシラン、又は3−アミノプロピルメチル若しくは2−アミノエチルメチルジアルコキシシランのようなアミノアルキルアルキルジアルコキシシラン、例えば3−アミノプロピルメチルジメトキシシシラン若しくは3−アミノプロピルメチルジエトキシシシランであることができる。アミノアルキルシロキサン又はシランは好ましくは、100℃で実質的に不揮発性であり、最も好ましくは160℃で非揮発性である。このため、アミノアルキルシロキサンは一般にシランよりも好ましい。
【0023】
アミノアルキルシロキサンは、場合によって非置換ジオルガノシロキサン単位のための前駆体と共に、このようなアミノアルキルトリアルコキシシラン又はアミノアルキルアルキルジアルコキシシランの縮合産物であることができる。特に好ましいアミノアルキルシロキサンは、アミノアルキルシロキサン中少なくとも50%のシロキサン単位を表す式−R2SiO−の単位と、式−RR’SiO−又は−R’2SiO−の単位とを含む実質的に直鎖のシロキサン(式中各Rは独立してフェニル基又は1〜10の炭素原子を有するアルキル又はシクロアルキル基を表し、各R’は独立して1〜18の炭素原子を有するアミノアルキル基を表す)を含む。「実質的に直鎖」とは、RSiO3/2又はSiO4/2単位のような分岐単位を10%を超えない、好ましくは5%を超えないで含むシロキサンを意味する。アミノアルキルシロキサン中の基Rは、最も好ましくはメチル基であるが、エチル、プロピル、ブチル又はシクロヘキシル基が代替物となる。アミノアルキルシロキサンは、例えば、メチル3−アミノプロピルシロキサン単位のようなアルキルアミノアルキルシロキサン単位と共に、少なくとも75%又は90%を超えるジメチルシロキサン単位を含む。このような実質的に直鎖のアミノアルキルシロキサンは、剥離コーティング組成物のレオロジー特性を損なうことなく、支持体に対する定着を改良する利益を有する。
【0024】
アミノアルキルシロキサン又はアミノアルキルシランは、好ましくは、剥離コーティングの0.1〜20重量%で、最も好ましくは1又は2%から5%までで存在する。
【0025】
アミノアルキルシラン又はシロキサンは、剥離コーティングの硬化を妨害し得る。これは、より高い硬化温度を使用することによって対抗することができる。例えば、コーテッドポリエステルフィルムは、剥離コーテッド紙ライナーを通常硬化するために使用される80〜120℃の温度と比較して、120〜180℃、好ましくは150〜160℃の範囲の温度で硬化できる。5%を超える、特に10%を超える量のアミノアルキルシラン又はシロキサンは、より高い温度で達成される硬化のレベルを減らし得る。二級及び一級アミン基の双方の存在は一般に、一級アミン基のみを有するシラン又はシロキサンよりも多くの硬化阻害を導く。
【0026】
アミノアルキルシラン又はシロキサンの存在は一般に、剥離力をわずかに減らす傾向にあり、このことは、低い剥離力を有するプレミアム剥離コーティングが所望されるので、他のものよりも有利である。より高い剥離力は、剥離改質剤の添加によって得ることができる。
【0027】
本組成物は付加的に、予め設定された温度未満でコーティング組成物の硬化が生じることを防止するように適合された1以上の阻害剤を含んでもよいが、これはアミノアルキルシラン又はシロキサンの硬化阻害効果のため必須でなくても良い。適切な阻害剤の例には、エチレン系又は芳香族系不飽和アミド、アセチレン系化合物、エチレン系不飽和イソシアネート、オレフィン系シロキサン、不飽和炭化水素ジエステル、共役エチレン、過酸化水素、ニトリル及びジアジリジンが含まれ、特定例としては、メチルブチノール、ジメチルヘキシノール又はエチニルシクロヘキサノール、トリメチル(3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オキシ)シラン、マレエート、例えばビス(2−メトキシ−1−メチルエチル)マレエート、フマレート、例えばジエチルフマレート又はフマレート/アルコール混合物であって、ここでのアルコールが、例えばベンジルアルコール又は1−オクタノール及びエテニルシクロヘキシル−1−オールであるものが含まれる。
【0028】
好ましくは、剥離コーティング組成物は、25℃で50mm2/s以上、10000mm2/s未満の粘度を有し、より好ましくは粘度は、50〜1000mm2/sである。
【0029】
剥離コーティング組成物は、好ましくは、実質的に無溶媒であるが、代替的には、例えば4〜50重量%の濃度でキシレン又はトルエンのような炭化水素溶媒中の溶液であることもできる。
【0030】
本発明の剥離コーティング組成物に添加してもよい他の構成成分には、例えば、シリコーン剥離改質剤、アルコールのような浴寿命延長剤、充填剤、反応性希釈剤、接着促進剤、溶媒、芳香剤、防腐剤及びフィラー、例えばシリカ、石英及びチョークが含まれる。
【0031】
如何なる適切なシリコーン剥離改質剤も使用しても良い。この例には、アルケニル化シリコーン樹脂、アルケニル化ポリジオルガノシロキサン、12〜30の炭素原子を含む1以上の一級アルケン、及び/又は少なくとも10の炭素原子を含む1以上の分岐アルケンが含まれる。
【0032】
本発明の剥離コーティング組成物は、構成成分と共に単に混合することによって調製しても良いが、個別区分又はパッケージ中のこのような組成物を、コーティングとして適用する時に組み合わせるように、調製することがより望ましいであろう。パッケージは、例えば:
アルケニルシロキサン及び阻害剤を含む第一の区分、剥離改質剤及び阻害剤を含む第二の区分、触媒を含む第三の区分並びに、架橋剤を含む第四の区分;或いは、アルケニルシロキサン及び触媒を含む第一の区分、剥離改質剤及び触媒を含む第二の区分並びに、架橋剤及び阻害剤を含む第三の区分、とすることができる。
【0033】
アミノアルキルシロキサン又はアミノアルキルシランは、これらの如何なるパッケージにも組み込まれることができ、又は個別の成分としてコーティング浴に添加されることもできる。
【0034】
本発明の剥離コーティングは、種々の支持体に適用できる。ポリマー支持体、例えばポリエステル、特にポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、又はポリスチレンフィルム(延伸及び二軸延伸フィルムを含む)に適用された場合に、及びプラスチックコーテッド紙、例えばポリエチレンでコートされた紙に適用された場合に、特に有効な改良された定着を有する。他の支持体、例えば紙にも適用することができ、クレイコーテッド紙に対して改良された定着を示し得る。
【0035】
末端アルケニル基を有するシロキサン(A)、オルガノヒドロゲンシロキサン基を有する架橋剤(B)並びに(A)及び(B)間のヒドロシリル化反応のための触媒を含む実施的に無溶媒組成物で、ポリマーフィルムを剥離コーティングするための本発明の方法は、組成物をフィルムに適用すること、剥離コーティングを硬化するためにコート済フィルムを加熱することを含み、前記剥離コーティング組成物は、支持体に対する剥離コーティングの定着を改良するアミノアルキルシロキサン又はアミノアルキルシランを含むことを特徴としている。
【0036】
ポリマーフィルムは好ましくは、剥離コーティングを適用する前にコロナ放電に露光されることが好ましい。アミノアルキルシロキサン又はシランはコロナ処理がなくてさえ改良された定着を与えるが、コーティング前にフィルムがコロナ処理されるならば、更に改良される。コロナ処理は好ましくは、コーティングの直前に実施される;コロナ放電状態は、フィルムコーティング装置内で前処理として組み込むことができる。更に改良されたコーティング定着のための他のフィルム前処理は、火炎処理である。
【0037】
剥離コーティングは、例えば、噴霧、ドクターブレード、浸漬、スクリーン印刷によって、又はロールコーター、例えばオフセットウェブコーター、キスコーター、蝕刻シリンダーコーターによって、ポリマー支持体に適用できる。
【0038】
適用後、剥離コーティングは、100〜200℃、好ましくは120〜180℃の温度でポリマーフィルム上で硬化される;例えば、160℃で15又は20秒の硬化時間が、ファン補助オーブンを用いた実験室条件において有効であるとわかっている。生産コーター条件下では、160℃の気温で1.5〜3秒間の滞留時間において、硬化を作用させることができる。加熱は、オーブン、例えば気流オーブン又はトンネル炉中で、或いは加熱シリンダーの周りにコート済フィルムを通過させることによって実施できる。
【0039】
本発明を、以下の詳細な実施例によって説明するが、実施例中、部及びパーセントは重量基準であり、すべての粘度は25℃で測定された。
【0040】
【実施例】
実施例1−3
英国特許出願第9917372.6号に一層詳細に記述されているように、(Vi(CH3)2SiO1/2)4(SiO4/2)(21.6g)[式中Vi=ビニルである]、オクタメチルシクロテトラシロキサン(592g)及びトリフルオロメタン硫酸(1.2g)を、80〜90℃の温度で6時間反応させ、中和して掻き取り、粘度270mm2/s、重合度160及び0.83%ビニル基のジメチルビニル末端封止分岐MDQポリジオルガノシロキサンを得た。
【0041】
得られた「Qポリマー」を、アセチレン系アルコール硬化阻害剤、Dow Corning 8630(商標)(98%ジメチルシロキサン単位及び2%メチル3−アミノプロピルシロキサン単位を含む市販の実質的に直鎖のアミノアルキル官能性シロキサンであり、アミノ官能価の実質的にすべてがモノ(一級アミン)基として示されている)、ポリ(メチルヒドロゲンシロキサン)架橋剤並びに、塩化白金酸とジビニルテトラメチルジシロキサンとの触媒反応産物(0.5%Pt)を、下記表1に示される割合で混合した。得られた各剥離コーティング組成物におけるSi−H基とビニル基とのモル比は、約1.5:1であった。
【0042】
Mylar A(商標)ポリエステルフィルムを、10M/分のフィルム速度で0.2kWのコロナ放電に付した。上記組成物を、20℃で処理フィルム上に1.1g/m2でブレードコートし、コート済フィルムを気流オーブン中にて160℃20秒で硬化させた。
【0043】
硬化したコート済フィルムの一部をメチルイソブチルケトン溶媒の溶液中に浸漬し、架橋されなかった如何なるシロキサンをも排出した。1時間後にサンプルを溶媒から取り出し、乾燥させて再計量した。表1に示される排出可能%は、%重量損失であり、これは、硬化の測定値である(100%排出可能=硬化していない、0%排出可能=完全に硬化している)。
【0044】
表層剥離試験(LSRPD)を、アクリル酸接着剤を使用するTESA(登録商標)7475テープを用いて実施した。これらの試験のそれぞれで、0.3m/分の表層剥離速度でLlyod(登録商標)装置L500テンソメーターを用いて行った。cN/25mmでの剥離力を、23℃及び50%湿度で接着剤と接触して1、7、14及び28日保管後に測定した。
【0045】
剥離コーティングとフィルムベースとの間の定着は28日後に測定した。関係する剥離コーティングでコートされたフィルムのサンプルを切断し、初期コート重量(g/m2)をX線蛍光発光によって測定した。試料を平坦なプラスティックディスクに接着させ、3.2Kgの重りのベースに嵌め込んだ。それから下方への圧力を付与している重りと共に、サンプルをフェルト床に置き、このとき、サンプルのプレミア剥離コート面はフェルト表面と接触している。その後、重量が付加されているサンプルを、各回において異なる部分のフェルト床を利用して、3m/分の設定速度で30cm長さのフェルト床に沿って2回動かした。定着インデックスは、その後のコート重量を初期コート重量で割り、パーセントで表した。
結果を、アミノアルキルシロキサンを有しない比較例CE1についての結果と共に、下記表1に示す。
【0046】
【表1】
【0047】
実施例4
97部のSyl−Off 7680−040(商標)、市販の直鎖ビニル末端キャップ化ポリジメチルシロキサンを、0.15%メチルブチロール阻害剤、3部のDow Corning 8630アミノアルキルシロキサン、3.33部のポリ(メチルヒドロゲン)シロキサン架橋剤及び2.4部の実施例1で使用された触媒と共に混合した。Si−H:ビニルモル比が2.6:1の得られた剥離コーティング組成物を、Mylar Aポリエステルフィルム上にコートし、硬化させて、実施例1で記述したように試験した。同一物質を主体とするがアミノアルキルシロキサンを含まない剥離コーティングを同様に試験した。結果を表2に示す。
【0048】
【表2】
【0049】
実施例5
実施例1に記述された手順に続けて、重合度180のQ分岐ポリマーを調製した。2500gのQポリマーを、125gのDow Corning 8630アミノアルキルシロキサン、87.2gのポリ(メチルヒドロゲン)シロキサン架橋剤、5.4gのアセチレン系アルコール阻害剤及び72gの実施例1の触媒と混合して、剥離コーティング組成物を作った。
【0050】
Mylar SCポリエステルフィルムを、300m/分のフィルム速度で3kWにてコロナ処理し、上記剥離コーティングでコートし、150℃で硬化させた。剥離力は40cN/25mmであり、定着インデックスは84%であった(参考までに、アミノアルキルシロキサンを含まない同様の剥離コーティングは、20cN/25mm及び5%)。
【0051】
実施例6〜12
Syl−Off 7680−040(V−ポリマー)をDow Corning 8630アミノアルキルシロキサン、アセチレン系アルコール阻害剤、ポリ(メチルヒドロゲンシロキサン)架橋剤、実施例1で使用した触媒及び、ビニルシロキサン剥離改質剤(VSRM)又はアルキルオレフィン含有剥離改質剤(AORM)の添加剤と、下記表3に示す量で混合した。Si−H/ビニルモル比は各実施襟において約2.6:1であった。%排出可能、定着及び剥離力を、実施例1で記述したように測定し、表3に列挙した。
【0052】
【表3】
Claims (11)
- 末端アルケニル基を有するシロキサン(A)と、オルガノヒドロゲンシロキサン基を有する架橋剤(B)と、(A)及び(B)間のヒドロシリル化反応のための触媒とを含む剥離コーティング組成物であって、前記剥離コーティング組成物は、アミノアルキルシロキサンまたはアミノアルキルシランを含み、そのうちの各アミノ基は、支持体に対する剥離コーティングの定着を改良するための一級アミノ基であることを特徴とする当該組成物。
- 前記アミノアルキルシラン又はシロキサンが、アミノアルキルトリアルコキシシラン、アミノアルキルアルキルジアルコキシシラン又はこれらの濃縮産物であることを特徴とする請求項1記載の組成物。
- 末端アルケニル基を有するシロキサン(A)と、オルガノヒドロゲンシロキサン基を有する架橋剤(B)と、(A)及び(B)間のヒドロシリル化反応のための触媒とを含む剥離コーティング組成物であって、前記剥離コーティング組成物は、支持体に対する剥離コーティングの定着を改良するためのアミノアルキルシロキサンを含み、該アミノアルキルシロキサンは、アミノアルキルシロキサン中少なくとも50%のシロキサン単位で存在する式−R2SiO−の単位と、式−RR’SiO−又は−R’2SiO−の単位とを含み、式中各Rは独立してフェニル基又は炭素数1から10のアルキル若しくはシクロアルキル基を表し、各R’は独立して炭素数1から18のアミノアルキル基を表すことを特徴とする当該組成物。
- 前記アミノアルキルシロキサン中の各アミノ基が一級アミン基であることを特徴とする請求項3記載の組成物。
- 前記アミノアルキルシロキサン又はアミノアルキルシラン中の各アミノアルキル基がモノアミノ−アルキル基であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の組成物。
- 前記アミノアルキルシロキサン又はアミノアルキルシランが、前記剥離コーティングの0.1重量%〜20重量%で存在することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載の組成物。
- 前記剥離コーティング組成物が実質的に無溶媒組成物であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項記載の組成物。
- 末端アルケニル基を有するシロキサン(A)と、オルガノヒドロゲンシロキサン基を有する架橋剤(B)と、(A)及び(B)間のヒドロシリル化反応のための触媒とを含み、ポリマー支持体に対して適用するための実質的に無溶媒の剥離コーティング組成物であって、前記剥離コーティング組成物が、支持体に対する剥離コーティングの定着を改良するためのアミノアルキルシロキサン又はアミノアルキルシランを含有することを特徴とする当該組成物。
- 末端アルケニル基を有するシロキサン(A)と、オルガノヒドロゲンシロキサン基を有する架橋剤(B)と、(A)及び(B)間のヒドロシリル化反応のための触媒とを含む実質的に無溶媒の組成物を用いたポリマーフィルムの剥離コーティング方法であって、該方法は該組成物を該ポリマーフィルムに適用すること及びコート済フィルムを加熱して剥離コーティングを硬化することを含み、剥離コーティング組成物が、前記支持体に対する剥離コーティングの定着を改良するアミノアルキルシロキサン又はアミノアルキルシランを含むことを特徴とする当該方法。
- 前記剥離コーティングが適用される前に、前記ポリマーフィルムがコロナ放電に付されることを特徴とする請求項9記載の方法。
- 前記剥離コーティングが100〜200℃の温度で前記ポリマーフィルム上で硬化することを特徴とする請求項9又は10記載の方法。
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