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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ビニル芳香族炭化水素および共役ジエンからなるブロック共重合体溶液から該溶媒をスチームストリッピングした後、2軸押出機で脱水、脱溶媒し、残存溶媒濃度の低いブロック共重合体を効率よく取得する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ビニル芳香族炭化水素と共役ジエンからなるブロック共重合体は、透明性、耐衝撃性を備えた樹脂であり、また、その延伸シート、フィルムは熱収縮性を示すため、シート、フィルム、各種形状の射出成形品等の用途に使用されている。このブロック共重合体の製造は、一般的に触媒に対して不活性な炭化水素溶媒中で重合が行われ、生成したブロック共重合体は溶媒に溶解しているため、ブロック共重合体と溶媒を分離する工程が必要となる。
その方法の一つとして、重合体溶液を熱水中へ供給し、スチームストリッピングすることにより該溶媒を除去し、重合体をクラム状で析出させる方法が知られている。かかる方法で得られたクラム状のブロック共重合体はさらに脱水、乾燥処理し、ペレット状に造粒される。さらに2軸ベント押出機により水分を除去する方法が記載されている(例えば、特許文献1,2参照。)。
【0003】
しかしながら、スチームストリッピング法で得られたクラムを含むスラリーを脱水し、脱水後のウエット状のクラムを予め乾燥することなく2軸押出機に供給し乾燥、脱溶剤する方法で得られるブロック共重合体は、品質面、特にブツ生成の防止、残存溶媒濃度の低減、生産効率のバランスの点で十分ではない。特に、脱水後のウエット状のクラムを2軸ベント押出機のみでクラム中に含まれる水分と残存溶媒を蒸発除去するため、L/D(スクリュー長さ/スクリュー径)を比較的長くとり、ポリマー押出量あたりのスクリュー径も大きくし、生産性を犠牲にしても、シート、フィルム等の用途に必要とされる品質(ブツが少ない、透明性等)を満足した上で、得られたブロック共重合体中の残存溶媒濃度を0.1質量%以下を確保することは難しく、十分に揮発成分とポリマーが分離されたとは言い難かった。
【0004】
また、スクリュー押出型或いはニーダー型乾燥機、エキスパンダー乾燥器、熱風乾燥器等の乾燥装置によりクラム中の水分を除去する方法(例えば、特許文献3参照。)が知られており、これは、脱水後のウエット状のクラムを完全に乾燥した後、乾燥クラムを押出機に供給し、ペレット状のブロック共重合体を得る方式である。押出機での乾燥、脱溶剤の必要がないため、押出機のサイズは小さくなる利点はある。
しかし、かかる方法ではクラムに同伴している水分を乾燥、除去し、さらにブロック共重合体中の残存溶媒量を低いレベルまで下げるには大型の熱風式乾燥器を使用し、長時間の乾燥操作が必要となり、蒸気、動力等の用益コストも大きく、生産効率の点で問題がある。また、乾燥器内に付着し、長時間滞留し、熱劣化したクラムの一部が製品に混入し、品質に悪い影響を及ぼすことが多々あるため、定期的な乾燥器内の清掃も必要であり、生産性が悪い。
スクリュー押出式あるいはニーダー型の乾燥機を使用した場合、クラムの圧搾による脱水や乾燥による水分除去は比較的容易であるが、クラム中の残溶媒量を低いレベルまで効率よく除去することができない。シート、フィルム等の用途に必要とされる品質(ブツが少ない、透明性等)を満足し、最終的な残存溶媒濃度の低いブロック共重合体を効率よく製造する技術は未だ報告されていない。
【0005】
【特許文献1】
特開昭61−218614号公報
【特許文献2】
特開平9−143222号公報
【特許文献3】
特開平1−56713号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、スチームストリッピング法でクラム状のブロック共重合体を取得し、さらに脱水、脱溶媒してブロック共重合体を製造する方法において、効率よく脱水、脱溶媒を行い、最終的な残留溶媒濃度が低く、シート、フィルム等の用途に必要とされる品質(ブツが少ない、透明性等)を十分満足できるブロック共重合体の製造方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前述した従来技術の有する問題点を克服するため鋭意研究した結果、ビニル芳香族炭化水素と共役ジエンとからなるブロック共重合体の炭化水素溶媒溶液をスチームストリッピングすることにより得られるクラム状のブロック共重合体を脱水した後、温度70〜90℃の熱風で予め乾燥した後、脱気用スリットと減圧手段を有する脱揮用ベント部を具備した2軸の押出機で押出しすることにより、シート、フィルム等の用途に必要とされる品質(ブツが少ない、透明性等)を満足し、残存溶媒濃度の低いブロック共重合体が効率よく得られることを見出した。
【0008】
すなわち本発明は、炭化水素溶媒中で有機金属化合物を触媒として重合した、ビニル芳香族炭化水素と共役ジエンとからなるブロック共重合体の溶液から該溶媒をスチームストリッピングし、脱水して得られたクラム状のブロック共重合体を温度70〜95℃である熱風で予めクラム中の水分が5〜20質量%の範囲に乾燥した後、供給ホッパーより投入し、その下流に位置する脱気用のスリットを少なくとも1個とさらにその下流位置に脱揮用のベント部を少なくとも1個有し、ベント部は減圧手段を有する2軸押出機で、脱水と脱溶剤を行うことを特徴とする残存溶媒濃度が0.1質量%以下のブロック共重合体の製造方法に関する。
【0009】
ここで、予備乾燥後のクラム中の水分は5〜20質量%の範囲、好ましくは5〜15質量%の範囲である。
スチームストリッピング法により得られたクラムは比較的多孔質であるため、熱風との接触による乾燥方式、例えば気流乾燥式等の使用が適しており、極めて短い乾燥時間で上記の水分範囲内までの乾燥が容易にでき、さらにクラム中の残存溶剤を効率的に蒸発除去できることが新たにわかった。
また、熱風による乾燥方式において、熱風温度は70〜95℃である。熱風温度が95℃を超えると乾燥機内でのポリマーのブロッキングが起き易く、また熱風温度が70℃未満であれば効率的な乾燥ができなくなる。この予備乾燥の方式として熱風による気流乾燥方式が、クラム中の水分と残存溶剤を効率的に蒸発除去できる点で適している。
【0010】
なお、予備乾燥後の水分が20質量%を超えると、水分と残存溶剤量の多いクラムから押出機のみで乾燥と脱溶剤を行うため、押出設備の大型化による設備費増加、押出機内でのせん断力の強化によるブロック共重合体の品質(特にブツが少ない、透明性)の安定確保と低いレベルの残存溶媒濃度の確保が困難となる。また、予備乾燥後の水分を5質量%未満にする場合、長い滞留時間を取れる流動層式乾燥機、熱伝導式乾燥機等を使用しなければならず、乾燥機内でのポリマーの熱劣化が起き易く、設備費も大きくなる。予備乾燥において、脱水後のクラム中の水分の蒸発除去とともにクラム中の残存溶媒の揮発除去の効果もあり、これにより次の押出操作についても、高い生産性でブツが少ない、透明性の良好で且つ残存溶剤濃度の低いブロック共重合体が得られることがわかり、この知見に基づき本発明を完成するに至った。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明で用いるブロック共重合体は、例えば特公昭36−19286号公報、特公昭43−17979号公報、特公昭48−2423号公報、特公昭57−49567号公報などに手法が記載される。
本発明で用いるブロック共重合体のポリマー構造は例えば
(A−B)n
(A−B)n−A
(B−A)n−B
(式中、Aはビニル芳香族炭化水素からなる重合体ブロックを表し、Bは共役ジエンからなる重合体ブロック、またはビニル芳香族炭化水素と共役ジエンからなる共重合体ブロックを表し、nは1以上の整数、一般的には1〜10の整数で表されるブロック共重合体である)
または
[(A−B)n]m−X
[(B−A)n]m−X
[(A−B)n−A]m−X
[(B−A)n−B]m−X
(式中、A、Bは前記定義のとおりであり、Xは四塩化ケイ素、四塩化錫などのカップリング剤の残基、または多官能性有機リチウム化合物等の開始剤の残基を表し、n、mは1以上の整数、一般的には1〜10の整数である)で表すことができる。
【0012】
本発明において、上記のブロック共重合体を形成するビニル芳香族炭化水素としては、例えば、スチレン、o−もしくはp−メチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、1,3−ジメチルスチレン、α−メチルスチレン、ビニルナフタレン、ビニルアントラセン、1,1−ジフェニルエチレンなどがあるが、特に一般的なものとしてスチレンが用いられる。ビニル芳香族炭化水素は1種類のみならず2種類以上を併用してもよい。
共役ジエンとしては、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン,1,3−ヘキサジエンなどが挙げられ、特に一般的なものとしては1,3−ブタジエン、イソプレンなどが挙げられる。共役ジエンは1種類のみならず2種類以上を併用してもよい。
【0013】
かかるブロック共重合体は、公知のアニオン重合法で製造することができる。炭化水素溶媒中で有機リチウム化合物を重合開始剤としてビニル芳香族炭化水素と共役ジエンを順次重合させ、ブロック共重合体を形成する。ブロック共重合体を製造する際の重合時間は、モノマーが重合するのに必要な時間であればよい。
重合温度は一般的に−10℃〜160℃、好ましくは40℃〜140℃である。重合系の雰囲気は窒素ガスなどの不活性ガスなどをもって置換するのが望ましい。重合圧力は、上記の重合温度範囲でモノマー及び溶媒を液層に維持するに充分な圧力の範囲で行う。重合系内には触媒及びリビングポリマーを不活性化させるような不純物、例えば水、酸素、炭酸ガス等が混入しないよう留意する。かくして得られるブロック共重合体の重量平均分子量は、一般的に5000〜1000000、好ましくは10000〜500000である。
【0014】
ビニル芳香族炭化水素を主体とする重合体ブロックあるいは共役ジエンを主体とする重合体ブロック中にビニル芳香族炭化水素と共役ジエンのランダム共重合体部分が存在する場合、共重合されているビニル芳香族炭化水素は重合体ブロック中に均一に分布していても、あるいは分子量の増大とともにビニル芳香族炭化水素と共役ジエンの比率が連続的に変化していくテーパー状の連鎖であってもよい。また、該共重合体部分は、ビニル芳香族炭化水素あるいは共役ジエンが均一に分布している部分および/又はテーパー状に分布している部分が複数個共存していてもよい。
【0015】
炭化水素溶媒としては、例えば、ブタン、ペンタン、ヘキサン、イソペンタン、ヘプタン、オクタン、イソオクタン等の脂肪族炭化水素、シクロペンタン、メチルシクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン等の脂環式炭化水素、ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、キシレン等の芳香族炭化水素などが挙げられる。これらは1種類のみならず、2種類以上を併用してもよい。
【0016】
重合開始剤として使用する有機金属化合物は、分子中に1個以上のリチウム原子を結合した有機リチウム化合物が一般的に使用され、例えばエチルリチウム、n−プロピルリチウム、イソプロピルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム、ヘキサメチレンジリチウム、ブタジエニルジリチウムなどが挙げられる。これらは1種類のみならず、2種類以上を併用してもよい。
【0017】
重合に際しては、ビニル芳香族炭化水素と共役ジエンの反応性比の調整などのため、ランダム化剤を用いることができる。ランダム化剤としては、ジメチルエーテル、ジフェニルエーテル、テトラヒドロフラン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル等のエーテル類、トリエチルアミン、テトラメチルエチレンジアミン等のアミン類、チオエーテル類、ホスフィン類、ホスホルアミド類、アルキルベンゼンスルホン酸塩、カリウムやナトリウムのアルコキシド類が挙げられる。
【0018】
前記の方法などによって得られたブロック共重合体の炭化水素溶媒溶液をスチームストリッピングすることによってクラム状のブロック共重合体を得ることができる。スチームストリッピングを行う析出缶内液の温度は、該溶媒の沸点以上または該溶媒と水とが共沸する場合はその共沸温度以上とする。
【0019】
スチームストリッピング処理において、ブロック共重合体の炭化水素溶媒溶液におけるポリマー濃度は5〜60質量%、好ましくは10〜50質量%の範囲に調整し、該ブロック共重合体の該炭化水素溶媒溶液を30〜150℃に加熱した状態で熱水中に供給する。スチームストリッピングによりクラムを形成させる析出缶内の圧力は、0.05〜0.15MPa、好ましくは0.10〜0.12MPaである。析出缶内の圧力が0.05MPa未満の場合は、発生蒸気の容積が増加し、析出缶内で発泡が起きやすくなる。また、析出缶内の圧力が0.15MPaを超えると溶剤蒸発のため、析出缶内の熱水温度を上げていく必要があり、このとき、クラムの凝集が起き易くなる。
【0020】
上記スチームストリッピングにおいて、クラム同士の凝集を防ぐ目的で、析出缶、脱溶剤缶内の熱水に界面活性剤を添加してもよく、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、非イオン界面活性剤が一般に使用される。これらの界面活性剤は、ストリッピング帯の水に対して一般に0.0001〜0.5質量%添加される。これらの界面活性剤に加えて、Li、Na、K、Mg、Ca、Al、Znなどの金属の水溶性塩を分散助剤として用いることもできる。
【0021】
上記スチームストリッピング法において、ブロック共重合体の炭化水素溶媒溶液を攪拌機、邪魔板を有する析出缶内の液中に供給し、クラムを形成させ、水中にクラムが分散した状態のスラリー液を取得する。
【0022】
また、析出缶で形成されたクラムを含むスラリー液を析出缶内の温度より高い温度の熱水を保有する脱溶剤缶へ移送し、更にスチームストリッピングすることにより、クラム中の残存溶媒をさらに除去することができる。脱溶剤缶においても、析出缶の場合と同様に、クラムを水中に良好に分散させるため、攪拌翼、邪魔板を設けるが、攪拌翼の種類や寸法、攪拌翼の取り付け位置、邪魔板の枚数、攪拌回転数等については特に限定はない。
【0023】
得られたスラリー液は、脱水処理を施すことによりウエット状態のクラムを取得する。具体的には、脱水工程で、水中にクラムが分散した状態のスラリー液を遠心式脱水機、圧縮式脱水機などを用い、脱水し、ウエット状態のクラムを取り出す。この段階で、得られる含水クラムには水分が通常20質量%以上含まれる。
脱水操作のみでクラム中の水分20質量%以下にするには、長時間の脱水が必要であり、生産性が悪くなったり、脱水機で強いせん断を受け、樹脂の品質劣化を生じさせるため好ましくない。
【0024】
次の乾燥工程では、上記の方法で脱水処理されたウエット状態のクラムを温度70〜95℃の熱風を使用して予め乾燥し、クラム中の水分を5〜20質量%の範囲、好ましくは5〜15質量%の範囲にする。スチームストリッピング法により得られたクラムは比較的多孔質であるため、極めて短い滞留時間で上記の水分範囲内までの乾燥が容易にでき、同時に残存溶剤を効率的に蒸発除去できる。
乾燥工程においては、脱水後のクラム中の水分の蒸発除去とともに、クラム中の残存溶媒も揮発除去の効果もあり、これにより次の押出操作についても、品質(ブツが少ない、透明性等)が良好で且つ残存溶剤濃度の低いブロック共重合体を高い生産性で得ることができる。
【0025】
スチームストリッピング法により得られたクラムを予備乾燥し、クラム中の水分を20質量%以下もしくは15質量%以下にするには、短い滞留時間で水分と同時に残存溶剤を効率的に蒸発除去できる熱風による気流乾燥方式が適しているが、特にこれに限定はない。
通常、上記方法で得られた脱水後のクラムを押出機の供給ホッパーまで空気輸送を行うため、クラム輸送用のエアーを加熱することにより、空気輸送を兼ねた気流方式の乾燥設備を予備乾燥に利用することができ、大きな乾燥設備の必要性がなく、さらに、極めて短い滞留時間で良く、品質の熱劣化の問題も解決される。
【0026】
次の押出操作においては、予め乾燥し、水分と残存溶媒量が少ないクラムを扱うため、比較的小型の2軸押出機で低い残溶媒濃度で、かつ、ブツが少ない、透明性の良好なブロック共重合体を高い生産効率で得られることがわかった。なお、予め乾燥処理することなく、脱水後のクラムを直接2軸押出機で脱水、乾燥、溶媒揮発除去を行う場合、ポリマー押出量あたりのスクリュー径を大きくし、押出機のL/D(スクリュー長さ/スクリュー径)を長くとり、強いせん断力が必要になり、製品の品質(ブツが少ない、透明性等)を安定して確保した上で、残存溶媒量を低いレベルに保つことも難しくなる。
【0027】
そこで、前記の方法で予め乾燥して得られたクラム状のブロック共重合体を供給ホッパーより投入し、その下流に位置する脱気用のスリットを少なくとも1個とさらにその下流位置に脱揮用のベント部を少なくとも1個有し、ベント部は減圧手段を有する2軸押出機で、脱水と脱溶剤を行う。供給ホッパーより投入されるクラム状のブロック共重合体は水分と残存溶媒を含むため、供給ホッパーからの投入口付近の温度が上昇すると、供給口付近で容易にブロッキングし、運転継続が困難となる。この対策として、供給ホッパーの下流に脱気用のスリットを設け、押出機内で発生する水蒸気を脱気用スリットから抜き、供給ホッパーからの投入口付近の温度上昇を防止することにより、該ブロック共重合体の押出機への安定供給が可能になった。2軸押出機へ供給される該ブロック共重合体に含まれる水分は脱気用スリットと減圧手段を具備した脱揮用のベントから抜き出され、残存溶媒のほとんどは減圧手段を具備した脱揮用のベント部から蒸気として抜き出される。
【0028】
また、前記の2軸押出機において、供給ホッパーの下流に脱気用のスリットを少なくとも1個と脱水用スリットを少なくとも1個とさらにその下流位置に脱揮用のベント部を少なくとも1個を設けることもできる。2軸押出機内での圧搾を強め、脱水用のスリットから水が搾り出され、残りの水分は水蒸気として脱気用スリットとその下流の脱揮用のベントから除去される。
【0029】
前記の2軸押出機において、L/D(スクリュー長さ/スクリュー径)が20〜60程度のものが使用できる。2軸押出機への供給ホッパーから下流に位置する脱気用あるいは脱水用のスリットでのブロック共重合体の温度は60℃以下が好ましく、さらに下流に位置するベント部は100mmHg以下が好ましく、さらに好ましくは50mmHg以下に減圧し、該ブロック共重合体を250℃以下で押出し、カッターで切断することにより残溶媒濃度0.1質量%以下のペレット状のブロック共重合体を得ることができる。
【0030】
2個以上の脱揮ベントを設け、各ベントで異なった減圧度で操作する場合、各ベント間にはスクリューにシーリング部材が設置されていることが好ましい。このシーリング部材は一般に逆回転のネジ部材で構成されるが、ポリマーの搬送能力のない複数のデイスクを張り合わせた構成のニーデイングデイスクでも良い。また、スクリューのかみ合い機構についてはセルフクリーニング性のあるかみ合い型が好ましい。2本のスクリューの回転方向については異方向、同方向のいずれでも良い。
【0031】
本発明で得られるペレット状のブロック共重合体の残存溶媒量は、0.1質量%以下が好ましく、更に好ましくは0.05質量%以下である。該2軸押出機内の樹脂温度は150〜250℃が好ましく、更に好ましくは180〜230℃である。ブロック共重合体の温度が250℃を超えるとポリマー分子鎖の切断と架橋が顕著に起きるため好ましくない。
【0032】
クラム状のブロック共重合体と他の樹脂を供給ホッパーでブレンドして、かかる押出機に供給し、コンパウンドすることもできる。また、クラム状のブロック共重合体は供給ホッパーより供給し、他の樹脂を2軸押出機の途中から供給し、コンパウンドすることもできる。
【0033】
本発明で得られるブロック共重合体には、必要に応じて各種の添加剤を配合することができる。ブロック共重合体が各種の加熱処理を受ける場合や、その成形品などが酸化性雰囲気や紫外線などの照射下にて使用され物性が劣化することに対処するため、また使用目的に適した物性をさらに付与するため、たとえば安定剤、滑剤、加工助剤、帯電防止剤、ブロッキング防止剤、耐候剤、軟化剤、滑剤、耐侯剤、着色剤などの添加剤を使用できる。これらの添加剤は、重合反応終了後のいずれかの工程で添加できる。例えば、重合終了後のブロック共重合体溶液に混合しても良く、2軸押出機の途中や先端で混合しても良く、複数箇所で添加することも可能である。
【0034】
スチームストリッピングする際、および乾燥、押出しする際にブロック共重合体の酸化劣化、熱的劣化を防止するために使用する安定剤としては、たとえば2−[1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ペンチルフェニル)エチル]−4,6−ジ−tert−ペンチルフェニルアクリレート、2−tert−ブチル−6−(3−tert−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル−4−メチルフェニルアクリレートや、オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノールなどのフェノール系酸化防止剤、2,2−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)オクチルフォスファイト、トリスノニルフェニルフォスファイト、ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトール−ジ−フォスファイトなどのリン酸系酸化防止剤などが挙げられる。これらの安定剤は、重合終了後のいずれかの工程で添加でき、一般にブロック共重合体100質量部に対して0.01〜5質量部の範囲で使用することが望ましい。
【0035】
次に実施例、比較例を挙げて本発明をさらに説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。以下に実施例および比較例で使用したブロック共重合体の製造方法を示す。
【実施例1】
(重合操作)
[ブロック共重合体(A)]
窒素ガス雰囲気下において、シクロヘキサン257部にn−ブチルリチウムを0.18質量部添加し、続いてスチレン22質量部を添加し55℃で20分間重合した後、ブタジエン45質量部、さらに続いてスチレン33質量部を添加し、120℃で110分間重合した。スチレンの含有量55質量%のブロック共重合体のシクロヘキサン溶液が得られた。シクロヘキサン溶媒に溶解したブロック共重合体の濃度は28質量%であった。
[ブロック共重合体(B)]
窒素ガス雰囲気下において、シクロヘキサン223部にn−ブチルリチウムを0.07質量部添加し、続いてスチレン34質量部を添加し65℃で20分間重合した後、ブタジエン12質量部を添加し、50分間重合した。その後、ブタジエン3質量部、続いてスチレン51質量部を添加し、100℃で80分間重合した。スチレンの含有量85質量%のブロック共重合体のシクロヘキサン溶液が得られた。シクロヘキサン溶媒に溶解したブロック共重合体の濃度は31質量%であった。
【0036】
(スチームストリッピング操作)
ブロック共重合体(A)の溶液33質量部とブロック共重合体(B)の溶液67質量部を攪拌、混合した。該ブロック共重合体溶液をスチームストリッピングを行い、クラムを含むスラリーを得た。スチームストリッピングを行う析出缶として、内容積1000リットルのステンレス製の缶を用いた。該ブロック共重合体溶液を該析出缶に141kg/時間の割合で供給し、30℃の水を1200L/時間の割合で供給し、スチームストリッピングを行った。供給したブロック共重合体溶液の温度は50℃であった。クラムの分散剤として、平均分子量が4900、エチレンオキシエチレン含有量が30質量%のポリオキシエチレンとポリオキシプロピレンとのブロックポリマーをストリッピング帯の水に対して2000ppm用いた。析出缶内の熱水温度は85℃となるようにスチームを連続的に析出缶へ送り込み、熱水に分散した状態のクラムとして析出させた。析出缶には4枚からなるパドル翼と板バッフルを4枚設け、クラムを熱水中に攪拌混合させ、分散させた。析出缶内の気相部の圧力は0.110MPaであった。
【0037】
(脱水、乾燥操作)
スチームストリッピングにより得られたクラムを含むスラリー液を遠心式脱水機に供給し、ウエット状態のクラムを取り出し、気流式乾燥器にて予め乾燥した。気流乾燥器に導入する熱風温度は80℃になるように加熱器で加温した。気流乾燥機の排風温度は50〜55℃であり、乾燥機内でのクラムの平均滞留時間は2秒であった。この方法で乾燥処理したクラムの含水率をJIS−K−6383に準じ、クラムを105℃±5℃で1時間乾燥したのちデシケーター中で放冷し、乾燥前後の質量差を含水量とし、(含水量)/(含水量+乾燥後のブロック共重合体)を百分率で算出した。クラム中の残存シクロヘキサン濃度は、ガスクロにより分析した。上記の方法で得られたクラムの含水率は15質量%、残存シクロヘキサン濃度は0.7質量%であった。
【0038】
(押出操作)
2軸押出機として、1個の脱気スリットとその下流に2個の脱揮用のベントを設け、ベント部は減圧手段を有し、スクリュー外径59mm、L/D=40のかみ合い型同方向の2軸押出機を用いた。予め脱水、乾燥して水分15質量%を含む該クラムを318kg/Hrの速度で供給ホッパーより連続的に該2軸押出機に供給した。ポリマー押出量として270kg/Hrとなった。供給ポリマー100質量部に対して、安定剤として2−tert−ブチル−6−(3−tert−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル−4−メチルフェニルアクリレート0.5質量部を重量式フィーダーにてクラムを供給するホッパーに連続供給した。運転条件として2軸押出のスクリュー回転数450回転/分に設定し、脱揮用の各ベント部の圧力はクラムの供給口側から順に60mmHg(第1ベント部)、50mmHg(第2ベント部)とした。脱気スリットバレルは加熱せず、その下流の各ベント部のバレルは200℃に設定した。脱気スリットバレルの温度は27℃を指示し、その下流に位置する第1ベント部のバレル温度は198℃、第2ベント部のバレル温度は201℃を指示していた。スクリュー先端とダイの間には325メッシュのスクリーンを取り付けた。ダイ出口の樹脂温度を測定すると243℃であった。ダイホールからストランド状に出てきたポリマーを水槽で冷却した後、ペレットタイザーで約3mmの長さにカッテイングしペレットを得た。運転条件および測定結果を表1に示した。
【0039】
(測定)
上記の方法で得られたペレット状のブロック共重合体中の残存シクロヘキサン濃度を前記の方法で測定し、表1に示した。また、ペレット50gをトルエン200gに溶解し、直径70mmの濾紙(厚み:0.22mm、補足粒子径:7μm、捕集効率:75%)で吸引ろ過した後、バイオレット36で濾紙上に補足されたペレット中のゲル分を染色し、目視判断にて下記の等級に分類した。
1:大ゲル0個、中ゲル0個、小ゲルが2個以下
2:大ゲル0個、中ゲル2個以下、小ゲル3〜10個
3:大ゲル0個、中ゲル3〜5個、小ゲル3〜10個、又は大ゲル0個、中 ゲル2個以下、小ゲル11〜20個
4:大ゲル0個、中ゲル6〜10個、小ゲル3〜10個、又は大ゲル0個、中ゲル3〜5個、小ゲル11〜20個、又は大ゲル0個、中ゲル2個以下、小ゲル21〜50個、又は大ゲル1〜2個、中ゲル2個以下、小ゲル20個以下
5:ゲル等級1〜4以外
ここで、大ゲルは直径0.5mm以上、中ゲルは直径0.2mm以上0.5mm未満、小ゲルは直径0.2mm未満のものをいう。
【0040】
各実施例および以下に示す各比較例の運転条件、運転状態と測定結果(供給クラムの含水率、残存シクロヘキサン濃度および得られたペレット状のブロック共重合体中の残存シクロヘキサン濃度、ゲル等級)を表1、2に示した。
【0041】
【実施例2〜3】
実施例2ではスクリュー回転数を400回転/分とした以外は実施例1と同様に行った。実施例3ではスクリュー回転数を550回転/分とした以外は実施例1と同様に行った。結果を表1に示した。
【0042】
【実施例4】
実施例4では脱気用スリットの後方に脱水用スリットを設けた以外は、実施例1と同様に行った。脱気スリットバレルと脱水スリットバレルは加熱しなかった。結果を表1に示した。
【0043】
【比較例1】
比較例1では、予め乾燥処理を行わない脱水後のクラムを2軸押出機に供給した以外は、実施例1と同様に行った。脱揮用のベント部からポリマーの飛散が若干見られた。結果を表2に示した。
【0044】
【比較例2〜3】
比較例2では、予め乾燥処理を行わない脱水後のクラムを2軸押出機に供給し、2軸押出機のスクリュー回転数を550回転/分とした以外は実施例1と同様に行った。比較例3では、予め乾燥処理を行わない脱水後のクラムを2軸押出機に供給し、スクリュー回転数を630回転/分とした以外は実施例1と同様に行った。結果を表2に示した。
【0045】
【比較例4〜5】
比較例4では、予め乾燥処理を行わない脱水後のクラムを2軸押出機に供給し、2軸押出機でのポリマー押出量が210Kg/Hrとなるようにウエット状態のクラムを供給した以外は実施例1と同様に行った。比較例5では、予め乾燥処理を行わない脱水後のクラムを2軸押出機に供給し、ポリマー押出量が160Kg/Hrとなるようにウエット状態のクラムを供給した以外は実施例1と同様に行った。結果を表2に示した。
【0046】
【比較例6】
比較例6では、予め乾燥処理を行わない脱水後のクラムを2軸押出機に供給し、2軸押出機の各ベント部の圧力をクラムの供給口側から順に45mmHg、35mmHgとした以外は実施例3と同様に行った。
【0047】
【比較例7】
比較例7では、2軸押出機に脱気用のスリットと脱水用のスリットを設けず押出しを行った以外は実施例1と同様に行った。クラム供給口付近でクラムがブロッキングし、運転ができずペレットを採取できなかった。
【0048】
【比較例8】
比較例8では、2軸押出機に脱気用のスリットを設けず、脱水用のスリットのみ設け押出しを行った以外は実施例1と同様に行った。クラム供給口付近でクラムがブロッキングし、運転ができずペレットを採取できなかった。
【0049】
【表1】
【0050】
【表2】
【0051】
【発明の効果】
本発明によれば、予め適度の脱水、乾燥を行った後、2軸押出機に供給し、脱水と脱溶剤を行うことにより、残存溶媒量の少ないブロック共重合体を効率的に取得できる製造方法が提供される。得られるブロック共重合体は、ブツが少なく、透明性、色調に優れるため、シート、フィルム、各種形状の射出成形品、真空成形品、圧空成形品、あるいは、工業部品、家庭用品、玩具等の素材としても利用できる。特に、本発明で得られるブロック共重合体は、残存溶媒量が少なく、透明性にも優れ、ゲル分も少ないため、医療用品、食品容器、食品包装材、飲料ボトル等のラベル等の用途に有効である。
【0052】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の請求項1を説明するための工程概略図である。
【図2】本発明の請求項2を説明するための工程概略図である。
【符号の説明】
1;押出機
2;供給ホッパー
3;2軸スクリュー
4;脱気用のスリット
5;ベント部
6;ダイ
7;脱水用のスリット[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention provides a block copolymer having a low residual solvent concentration after steam stripping the solvent from a block copolymer solution comprising a vinyl aromatic hydrocarbon and a conjugated diene, followed by dehydration and desolvation with a twin-screw extruder. It is related to a method of acquiring efficiently.
[0002]
[Prior art]
Block copolymers composed of vinyl aromatic hydrocarbons and conjugated dienes are resins with transparency and impact resistance, and since stretched sheets and films exhibit heat shrinkage, sheets, films, and various shapes Used for applications such as injection molded products. In the production of this block copolymer, polymerization is generally carried out in a hydrocarbon solvent which is inert to the catalyst, and the resulting block copolymer is dissolved in the solvent. Requires a step of separating them.
As one of the methods, a method is known in which a polymer solution is supplied into hot water, the solvent is removed by steam stripping, and the polymer is precipitated in a crumb shape. The crumb-shaped block copolymer obtained by such a method is further subjected to dehydration and drying treatment, and is granulated into pellets. Furthermore, a method of removing water by a twin-screw vent extruder is described (for example, see Patent Documents 1 and 2).
[0003]
However, the slurry containing the crumb obtained by the steam stripping method is dewatered, and the wet crumb after the dewatering is supplied to the twin-screw extruder without drying in advance, and the block copolymer obtained by the method of drying and removing the solvent is used. Coalescing is not sufficient in terms of quality, particularly in terms of prevention of lumps, reduction of residual solvent concentration, and balance of production efficiency. Particularly, in order to evaporate and remove the water and residual solvent contained in the crumb after dehydration using only a twin screw vent extruder, a relatively long L / D (screw length / screw diameter) is required. Even if the screw diameter per extrusion rate is increased and the productivity (sacrifice) is sacrificed, the quality of the block (smallness, transparency, etc.) required for applications such as sheets and films is satisfied. It was difficult to keep the concentration of the residual solvent in the polymer at 0.1% by mass or less, and it was difficult to say that the volatile component and the polymer were sufficiently separated.
[0004]
In addition, a method of removing water in crumbs by a drying device such as a screw extrusion type or kneader type dryer, an expander dryer, a hot air dryer, and the like (for example, see Patent Document 3) is known. After the wet crumb is completely dried, the dried crumb is supplied to an extruder to obtain a pellet-shaped block copolymer. Since there is no need for drying and desolvation in the extruder, there is an advantage that the size of the extruder is reduced.
However, in such a method, a large-sized hot-air dryer is used to dry and remove the moisture accompanying the crumb, and further to reduce the amount of the residual solvent in the block copolymer to a low level. Is required, the utility cost of steam, power, etc. is large, and there is a problem in terms of production efficiency. In addition, some of the crumb that has adhered to the dryer and stayed for a long time and deteriorated due to heat is mixed into the product, which often adversely affects the quality. Yes, poor productivity.
When a screw extrusion type or kneader type dryer is used, dehydration by pressing the crumb and removal of water by drying are relatively easy, but the amount of residual solvent in the crumb cannot be efficiently removed to a low level. Techniques for efficiently producing a block copolymer having a low final residual solvent concentration and satisfying the quality required for the use of a sheet, a film, and the like (there are few spots, transparency, etc.) have not yet been reported.
[0005]
[Patent Document 1]
JP-A-61-218614
[Patent Document 2]
JP-A-9-143222
[Patent Document 3]
JP-A-1-56713
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to obtain a crumb-shaped block copolymer by a steam stripping method, and to further dehydrate and remove the solvent to produce a block copolymer. It is an object of the present invention to provide a method for producing a block copolymer, which has a low residual solvent concentration and sufficiently satisfies the qualities required for applications such as sheets and films (there are few spots, transparency, etc.).
[0007]
[Means for Solving the Problems]
The present inventors have conducted intensive studies to overcome the above-mentioned problems of the prior art, and as a result, steam-stripping a hydrocarbon solvent solution of a block copolymer composed of a vinyl aromatic hydrocarbon and a conjugated diene. After dehydrating the obtained crumb-shaped block copolymer, it is preliminarily dried with hot air at a temperature of 70 to 90 ° C., and then is subjected to a twin-screw extruder equipped with a deaeration slit and a devolatilization vent having a decompression means. By extruding, it has been found that a block copolymer having a low residual solvent concentration that satisfies the qualities required for applications such as a sheet and a film (there are few spots and transparency) and has a low residual solvent concentration.
[0008]
That is, the present invention is obtained by steam-stripping and dehydrating a solution of a block copolymer comprising a vinyl aromatic hydrocarbon and a conjugated diene polymerized in a hydrocarbon solvent using an organometallic compound as a catalyst. The crumb-like block copolymer is previously dried with hot air having a temperature of 70 to 95 ° C. so that the moisture content of the crumb is in the range of 5 to 20% by mass. Characterized by having at least one slit and at least one vent portion for devolatilization at a further downstream position thereof, wherein the vent portion is a twin-screw extruder having a decompression means and performs dehydration and desolvation. The present invention relates to a method for producing a block copolymer having a solvent concentration of 0.1% by mass or less.
[0009]
Here, the moisture content in the crumb after the preliminary drying is in the range of 5 to 20% by mass, preferably 5 to 15% by mass.
Since the crumb obtained by the steam stripping method is relatively porous, it is suitable to use a drying method by contact with hot air, for example, a flash drying method, etc. It has been newly found that drying can be easily performed and that the remaining solvent in the crumb can be efficiently removed by evaporation.
In the drying method using hot air, the hot air temperature is 70 to 95 ° C. If the hot air temperature exceeds 95 ° C., blocking of the polymer in the dryer tends to occur, and if the hot air temperature is lower than 70 ° C., efficient drying cannot be performed. As this preliminary drying method, a flash drying method using hot air is suitable because the moisture and residual solvent in the crumb can be efficiently removed by evaporation.
[0010]
If the water content after the pre-drying exceeds 20% by mass, drying and desolvation are carried out only by the extruder from crumbs having a large amount of water and residual solvent. It becomes difficult to secure the stability of the block copolymer (especially with few bumps and transparency) and to secure a low level of the residual solvent concentration by strengthening the shearing force. When the water content after the pre-drying is set to less than 5% by mass, a fluidized bed dryer, a heat conduction dryer or the like which can take a long residence time must be used. It is easy to get up and the equipment cost increases. In the predrying, there is also an effect of evaporating and removing the residual solvent in the crumb together with the evaporation and removal of the water in the crumb after dehydration, so that the next extrusion operation also has high productivity, few bumps, and good transparency. Further, it was found that a block copolymer having a low residual solvent concentration was obtained, and the present invention was completed based on this finding.
[0011]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in detail.
The method of the block copolymer used in the present invention is described, for example, in JP-B-36-19286, JP-B-43-17979, JP-B-48-2423, and JP-B-57-49567.
The polymer structure of the block copolymer used in the present invention is, for example,
(AB) n
(AB) nA
(BA) n-B
(Wherein, A represents a polymer block composed of a vinyl aromatic hydrocarbon, B represents a polymer block composed of a conjugated diene or a copolymer block composed of a vinyl aromatic hydrocarbon and a conjugated diene, and n is 1 The above is an integer, generally a block copolymer represented by an integer of 1 to 10.)
Or
[(AB) n] mx
[(BA) n] mX
[(AB) n-A] mX
[(BA) nB] mX
(Wherein A and B are as defined above, X represents a residue of a coupling agent such as silicon tetrachloride or tin tetrachloride, or a residue of an initiator such as a polyfunctional organolithium compound, n and m are integers of 1 or more, generally 1 to 10).
[0012]
In the present invention, as the vinyl aromatic hydrocarbon forming the block copolymer, for example, styrene, o- or p-methylstyrene, p-tert-butylstyrene, 1,3-dimethylstyrene, α-methyl There are styrene, vinylnaphthalene, vinylanthracene, 1,1-diphenylethylene, and the like, and styrene is particularly commonly used. The vinyl aromatic hydrocarbons may be used alone or in combination of two or more.
Examples of the conjugated diene include 1,3-butadiene, isoprene, 2,3-dimethyl-1,3-butadiene, 1,3-pentadiene, and 1,3-hexadiene. 3-butadiene, isoprene and the like. The conjugated diene may be used alone or in combination of two or more.
[0013]
Such a block copolymer can be produced by a known anionic polymerization method. A vinyl aromatic hydrocarbon and a conjugated diene are sequentially polymerized in a hydrocarbon solvent using an organolithium compound as a polymerization initiator to form a block copolymer. The polymerization time for producing the block copolymer may be any time required for the monomer to polymerize.
The polymerization temperature is generally between -10C and 160C, preferably between 40C and 140C. It is desirable to replace the atmosphere of the polymerization system with an inert gas such as nitrogen gas. The polymerization is carried out at a pressure sufficient to maintain the monomer and the solvent in a liquid phase within the above-mentioned polymerization temperature range. Care should be taken that impurities such as water, oxygen, carbon dioxide, etc., which inactivate the catalyst and the living polymer, are not mixed into the polymerization system. The weight average molecular weight of the block copolymer thus obtained is generally 5,000 to 1,000,000, preferably 10,000 to 500,000.
[0014]
When a random copolymer portion of a vinyl aromatic hydrocarbon and a conjugated diene is present in a polymer block mainly composed of a vinyl aromatic hydrocarbon or a polymer block mainly composed of a conjugated diene, The aromatic hydrocarbon may be uniformly distributed in the polymer block, or may be a tapered chain in which the ratio between the vinyl aromatic hydrocarbon and the conjugated diene changes continuously as the molecular weight increases. Further, in the copolymer portion, a plurality of portions in which vinyl aromatic hydrocarbon or conjugated diene is uniformly distributed and / or a plurality of portions in which taper shape is distributed may coexist.
[0015]
Examples of the hydrocarbon solvent include, for example, aliphatic hydrocarbons such as butane, pentane, hexane, isopentane, heptane, octane, and isooctane; cycloaliphatic hydrocarbons such as cyclopentane, methylcyclopentane, cyclohexane, methylcyclohexane, and ethylcyclohexane; Examples thereof include aromatic hydrocarbons such as benzene, toluene, ethylbenzene, and xylene. These may be used alone or in combination of two or more.
[0016]
As the organometallic compound used as the polymerization initiator, an organolithium compound in which one or more lithium atoms are bonded in a molecule is generally used. For example, ethyllithium, n-propyllithium, isopropyllithium, n-butyllithium, sec-butyllithium, tert-butyllithium, hexamethylenedilithium, butadienyldilithium and the like. These may be used alone or in combination of two or more.
[0017]
In the polymerization, a randomizing agent can be used for adjusting the reactivity ratio between the vinyl aromatic hydrocarbon and the conjugated diene. As a randomizing agent, ethers such as dimethyl ether, diphenyl ether, tetrahydrofuran, diethylene glycol dimethyl ether, diethylene glycol dibutyl ether, amines such as triethylamine and tetramethylethylenediamine, thioethers, phosphines, phosphoramides, alkylbenzene sulfonates, potassium and sodium Alkoxides.
[0018]
A crumb-like block copolymer can be obtained by steam stripping a solution of the block copolymer in a hydrocarbon solvent obtained by the above method or the like. The temperature of the liquid in the precipitation vessel where steam stripping is performed is set to be equal to or higher than the boiling point of the solvent, or equal to or higher than the azeotropic temperature when the solvent and water are azeotropic.
[0019]
In the steam stripping treatment, the concentration of the polymer in the hydrocarbon solvent solution of the block copolymer is adjusted to 5 to 60% by mass, preferably 10 to 50% by mass. It supplies to hot water in the state heated to 30-150 degreeC. The pressure in the precipitation can for forming crumbs by steam stripping is 0.05 to 0.15 MPa, preferably 0.10 to 0.12 MPa. When the pressure in the precipitation vessel is less than 0.05 MPa, the volume of generated steam increases, and foaming easily occurs in the precipitation vessel. When the pressure in the precipitation vessel exceeds 0.15 MPa, the temperature of the hot water in the precipitation vessel needs to be increased due to evaporation of the solvent. At this time, the aggregation of crumbs is likely to occur.
[0020]
In the above steam stripping, a surfactant may be added to hot water in a precipitation can or a desolvation can for the purpose of preventing agglomeration between crumbs, anionic surfactant, cationic surfactant, nonionic surfactant. Agents are commonly used. These surfactants are generally added in an amount of 0.0001 to 0.5% by mass relative to the water in the stripping zone. In addition to these surfactants, water-soluble salts of metals such as Li, Na, K, Mg, Ca, Al, and Zn can be used as a dispersing aid.
[0021]
In the above steam stripping method, a hydrocarbon solvent solution of the block copolymer is supplied into a liquid in a precipitation vessel having a stirrer and a baffle plate to form crumbs, and a slurry liquid in which crumbs are dispersed in water is obtained. I do.
[0022]
In addition, the slurry liquid containing crumb formed in the precipitation vessel is transferred to a desolvent vessel holding hot water at a temperature higher than the temperature in the precipitation vessel, and further steam stripping is performed to further remove the residual solvent in the crumb. Can be removed. In the desolvation can, as in the case of the precipitation can, stirring blades and baffles are provided in order to disperse the crumbs in water well, but the type and size of the stirring blades, the mounting position of the stirring blades, and the number of baffle plates There is no particular limitation on the stirring rotation speed and the like.
[0023]
The obtained slurry liquid is subjected to a dehydration treatment to obtain a wet crumb. Specifically, in the dehydration step, the slurry in a state in which crumbs are dispersed in water is dehydrated using a centrifugal dehydrator, a compression dehydrator, or the like, and a wet crumb is taken out. At this stage, the obtained water-containing crumb usually contains 20% by mass or more of water.
In order to reduce the water content in the crumb to 20% by mass or less only by the dewatering operation, it is necessary to perform dehydration for a long period of time. Absent.
[0024]
In the next drying step, the wet crumbs dehydrated by the above method are dried in advance using hot air at a temperature of 70 to 95 ° C. to reduce the water content in the crumbs to a range of 5 to 20% by mass, preferably 5 to 20% by mass. -15% by mass. Since the crumb obtained by the steam stripping method is relatively porous, it can be easily dried within the above-mentioned water range with an extremely short residence time, and at the same time, the remaining solvent can be efficiently removed by evaporation.
In the drying step, the solvent in the crumb after the dehydration is evaporated and removed, and the solvent remaining in the crumb has an effect of volatilization and removal. Therefore, in the next extrusion operation, the quality (there are few spots, transparency, etc.) is also reduced. A good block copolymer having a low residual solvent concentration can be obtained with high productivity.
[0025]
In order to pre-dry the crumb obtained by the steam stripping method and reduce the water content in the crumb to 20% by mass or less or 15% by mass or less, hot air capable of efficiently evaporating and removing the residual solvent simultaneously with the moisture in a short residence time. Is suitable, but not particularly limited thereto.
Usually, in order to carry out pneumatic transport of the dehydrated crumb obtained by the above method to the supply hopper of the extruder, by heating the crumb transport air, the airflow type drying equipment that also serves as pneumatic transport is used for preliminary drying. It can be used, does not require large drying equipment, requires very short residence time, and solves the problem of thermal degradation of quality.
[0026]
In the next extrusion operation, a crumb having a low residual solvent concentration, a small number of bumps, and a good transparency is used in a relatively small twin-screw extruder in order to handle crumbs which are previously dried and have a small amount of water and residual solvent. It was found that the copolymer could be obtained with high production efficiency. In the case where the dehydrated crumb is directly dewatered, dried and solvent-removed by a twin-screw extruder without drying in advance, the screw diameter per polymer extruded amount is increased, and the L / D (screw) of the extruder is increased. Length / screw diameter), a strong shear force is required, and it is difficult to keep the amount of residual solvent at a low level after stably ensuring product quality (less bumps, transparency, etc.). Become.
[0027]
Therefore, a crumb-shaped block copolymer obtained by drying in advance by the above-described method is charged from a supply hopper, and at least one slit for deaeration positioned downstream of the block hopper and further devolatilized at a position downstream thereof. And at least one vent portion, and the vent portion is a twin-screw extruder having a decompression means, and performs dehydration and solvent removal. Since the crumb-shaped block copolymer supplied from the supply hopper contains water and a residual solvent, when the temperature near the supply port from the supply hopper rises, blocking easily occurs near the supply port, making it difficult to continue operation. . As a countermeasure, a slit for deaeration is provided downstream of the feed hopper, and water vapor generated in the extruder is extracted from the slit for deaeration to prevent a rise in temperature near the inlet from the supply hopper. The stable supply of the polymer to the extruder became possible. The water contained in the block copolymer supplied to the twin-screw extruder is extracted from a devolatilizing vent provided with a deaeration slit and a decompression means, and most of the residual solvent is devolatilized using a decompression means. Is extracted as steam from the vent part of
[0028]
In the twin-screw extruder, at least one deaeration slit, at least one dewatering slit, and at least one devolatilization vent are provided downstream of the feed hopper. You can also. The squeezing in the twin-screw extruder is strengthened, and water is squeezed out from the slit for dewatering, and the remaining moisture is removed as steam from the slit for deaeration and the vent for devolatilization downstream thereof.
[0029]
In the above-mentioned twin screw extruder, one having an L / D (screw length / screw diameter) of about 20 to 60 can be used. The temperature of the block copolymer at the deaeration or dewatering slit located downstream from the feed hopper to the twin-screw extruder is preferably 60 ° C. or less, and the vent portion located further downstream is preferably 100 mmHg or less. Preferably, the pressure is reduced to 50 mmHg or less, the block copolymer is extruded at 250 ° C or less, and cut with a cutter to obtain a pellet-shaped block copolymer having a residual solvent concentration of 0.1% by mass or less.
[0030]
When two or more devolatilizing vents are provided and each vent is operated at a different degree of reduced pressure, it is preferable that a sealing member is provided on the screw between each vent. The sealing member is generally formed of a screw member having a reverse rotation, but may be a kneading disk having a structure in which a plurality of disks having no ability to transport a polymer are laminated. As for the screw engagement mechanism, an engagement type having a self-cleaning property is preferable. The rotation directions of the two screws may be different directions or the same direction.
[0031]
The residual solvent amount of the pellet-shaped block copolymer obtained in the present invention is preferably 0.1% by mass or less, more preferably 0.05% by mass or less. The resin temperature in the twin-screw extruder is preferably from 150 to 250C, more preferably from 180 to 230C. If the temperature of the block copolymer exceeds 250 ° C., the breaking and crosslinking of the polymer molecular chain will occur significantly, which is not preferable.
[0032]
The crumb-shaped block copolymer and another resin can be blended in a supply hopper, supplied to such an extruder, and compounded. The crumb-shaped block copolymer may be supplied from a supply hopper, and another resin may be supplied from the middle of the twin-screw extruder to be compounded.
[0033]
Various additives can be added to the block copolymer obtained in the present invention as needed. In order to cope with the case where the block copolymer is subjected to various heat treatments or the molded product is used under an oxidizing atmosphere or irradiation of ultraviolet rays, etc., the physical properties are deteriorated, and the physical properties suitable for the intended use are also adjusted. For further imparting, additives such as stabilizers, lubricants, processing aids, antistatic agents, antiblocking agents, weathering agents, softeners, lubricants, weathering agents, and coloring agents can be used. These additives can be added in any step after the completion of the polymerization reaction. For example, it may be mixed with the block copolymer solution after the polymerization, may be mixed in the middle or at the tip of the twin-screw extruder, or may be added at a plurality of locations.
[0034]
Examples of the stabilizer used to prevent oxidative deterioration and thermal deterioration of the block copolymer during steam stripping, drying and extrusion are, for example, 2- [1- (2-hydroxy-3,5). -Di-tert-pentylphenyl) ethyl] -4,6-di-tert-pentylphenyl acrylate, 2-tert-butyl-6- (3-tert-butyl-2-hydroxy-5-methylbenzyl-4-methyl Phenolic antioxidants such as phenyl acrylate, octadecyl-3- (3,5-di-tert-butyl-4-hydroxyphenyl) propionate, and 2,6-di-tert-butyl-4-methylphenol; 2-methylenebis (4,6-di-tert-butylphenyl) octyl phosphite, trisnonylphenyl phenyl And phosphoric acid-based antioxidants such as bis (2,6-di-tert-butyl-4-methylphenyl) pentaerythritol-diphosphite, etc. These stabilizers may be used after polymerization. It can be added in such a step, and it is generally desirable to use it in the range of 0.01 to 5 parts by mass with respect to 100 parts by mass of the block copolymer.
[0035]
Next, the present invention will be further described with reference to examples and comparative examples, but the present invention is not limited to these examples. The method for producing the block copolymer used in the examples and comparative examples is described below.
Embodiment 1
(Polymerization operation)
[Block copolymer (A)]
Under a nitrogen gas atmosphere, 0.18 parts by mass of n-butyllithium was added to 257 parts of cyclohexane, 22 parts by mass of styrene was added, and polymerization was carried out at 55 ° C. for 20 minutes. Then, 45 parts by mass of butadiene, and then styrene 33 parts by mass were added and polymerization was carried out at 120 ° C. for 110 minutes. A cyclohexane solution of the block copolymer having a styrene content of 55% by mass was obtained. The concentration of the block copolymer dissolved in the cyclohexane solvent was 28% by mass.
[Block copolymer (B)]
Under a nitrogen gas atmosphere, 0.07 parts by mass of n-butyllithium was added to 223 parts of cyclohexane, 34 parts by mass of styrene was added, polymerization was carried out at 65 ° C. for 20 minutes, and 12 parts by mass of butadiene were added. Polymerized for minutes. Thereafter, 3 parts by mass of butadiene and 51 parts by mass of styrene were added, and polymerization was carried out at 100 ° C. for 80 minutes. A cyclohexane solution of the block copolymer having a styrene content of 85% by mass was obtained. The concentration of the block copolymer dissolved in the cyclohexane solvent was 31% by mass.
[0036]
(Steam stripping operation)
33 parts by mass of the solution of the block copolymer (A) and 67 parts by mass of the solution of the block copolymer (B) were stirred and mixed. The block copolymer solution was subjected to steam stripping to obtain a slurry containing crumb. A stainless steel can having an internal volume of 1000 liters was used as a deposition can for performing steam stripping. The block copolymer solution was supplied to the precipitation vessel at a rate of 141 kg / hour, water at 30 ° C. was supplied at a rate of 1200 L / hour, and steam stripping was performed. The temperature of the supplied block copolymer solution was 50 ° C. As a crumb dispersant, a block polymer of polyoxyethylene and polyoxypropylene having an average molecular weight of 4900 and an ethyleneoxyethylene content of 30% by mass was used in an amount of 2000 ppm with respect to water in the stripping zone. Steam was continuously fed into the precipitation vessel so that the temperature of the hot water in the precipitation vessel was 85 ° C., and was precipitated as crumbs dispersed in the hot water. The precipitation can was provided with four paddle blades and four plate baffles, and the crumbs were stirred and mixed in hot water to be dispersed. The pressure in the gas phase inside the precipitation vessel was 0.110 MPa.
[0037]
(Dehydration and drying operations)
The slurry liquid containing crumb obtained by steam stripping was supplied to a centrifugal dehydrator, and the wet crumb was taken out and dried in advance with a flash dryer. The hot air introduced into the flash dryer was heated by a heater so that the temperature became 80 ° C. The exhaust air temperature of the flash dryer was 50 to 55 ° C, and the average crumb residence time in the dryer was 2 seconds. According to JIS-K-6383, the moisture content of the crumb dried by this method was dried at 105 ° C. ± 5 ° C. for 1 hour, then cooled in a desiccator, and the difference in mass before and after drying was defined as the moisture content. (Water content) / (water content + block copolymer after drying) was calculated in percentage. The residual cyclohexane concentration in the crumb was analyzed by gas chromatography. The crumb obtained by the above method had a water content of 15% by mass and a residual cyclohexane concentration of 0.7% by mass.
[0038]
(Extrusion operation)
As a twin-screw extruder, one deaeration slit and two vents for devolatilization are provided downstream of the slit, and the vent portion has a decompression means, and has a screw outer diameter of 59 mm and L / D = 40. A two-way extruder was used. The crumb containing water of 15% by mass was previously dehydrated and dried, and was continuously supplied from the supply hopper to the twin-screw extruder at a rate of 318 kg / Hr. The polymer throughput was 270 kg / Hr. 0.5 parts by weight of 2-tert-butyl-6- (3-tert-butyl-2-hydroxy-5-methylbenzyl-4-methylphenylacrylate) as a stabilizer was added to 100 parts by weight of the supplied polymer by a weight feeder. The screw was continuously supplied to the hopper for supplying the crumb at 450 rpm as the operating conditions, and the pressure of each vent portion for devolatilization was 60 mmHg (No. 1 vent portion), 50 mmHg (second vent portion) The degassing slit barrel was not heated, and the barrel of each vent portion downstream thereof was set at 200 ° C. The temperature of the degassing slit barrel was indicated at 27 ° C. However, the barrel temperature of the first vent located downstream thereof was 198 ° C, and the barrel temperature of the second vent was 201 ° C. Was fitted with a 325 mesh screen, and the resin temperature at the die outlet was measured to be 243 ° C. The polymer coming out of the die hole in the form of a strand was cooled in a water bath, and then cut into a length of about 3 mm with a pelletizer. The pellets were obtained, and the operating conditions and measurement results are shown in Table 1.
[0039]
(Measure)
The residual cyclohexane concentration in the pelletized block copolymer obtained by the above method was measured by the above method, and is shown in Table 1. Further, 50 g of the pellet was dissolved in 200 g of toluene, suction-filtered with a filter paper having a diameter of 70 mm (thickness: 0.22 mm, supplementary particle diameter: 7 μm, collection efficiency: 75%), and then captured on the filter paper with violet 36. The gel component in the pellet was stained and classified into the following grades by visual judgment.
1: 0 large gels, 0 medium gels, 2 or less small gels
2: 0 large gels, 2 or less medium gels, 3 to 10 small gels
3: 0 large gels, 3 to 5 medium gels, 3 to 10 small gels, or 0 large gels, 2 or less medium gels, 11 to 20 small gels
4: 0 large gel, 6 to 10 medium gels, 3 to 10 small gels, or 0 large gels, 3 to 5 medium gels, 11 to 20 small gels, or 0 large gels, 2 medium gels 21 or less small gels, 1 to 2 large gels, 1 to 2 large gels, 2 or less medium gels, 20 or less small gels
5: Gel grades other than 1-4
Here, a large gel refers to one having a diameter of 0.5 mm or more, a medium gel refers to a diameter of 0.2 mm to less than 0.5 mm, and a small gel refers to one having a diameter of less than 0.2 mm.
[0040]
The operating conditions, operating conditions and measurement results (moisture content of the supplied crumb, residual cyclohexane concentration and residual cyclohexane concentration in the obtained pellet-shaped block copolymer, gel grade) of each Example and each Comparative Example shown below are shown. The results are shown in Tables 1 and 2.
[0041]
[Examples 2 and 3]
Example 2 was performed in the same manner as in Example 1 except that the screw rotation speed was set to 400 rotations / minute. Example 3 was performed in the same manner as in Example 1 except that the screw rotation speed was 550 rotations / minute. The results are shown in Table 1.
[0042]
Embodiment 4
Example 4 was performed in the same manner as in Example 1 except that a dewatering slit was provided behind the deaeration slit. The deaerated slit barrel and the dewatered slit barrel were not heated. The results are shown in Table 1.
[0043]
[Comparative Example 1]
Comparative Example 1 was carried out in the same manner as in Example 1 except that dewatered crumbs not previously subjected to a drying treatment were supplied to a twin-screw extruder. Some scattering of the polymer was observed from the devolatilization vent. The results are shown in Table 2.
[0044]
[Comparative Examples 2-3]
Comparative Example 2 was carried out in the same manner as in Example 1 except that dewatered crumbs not previously subjected to drying treatment were supplied to a twin-screw extruder, and the screw rotation speed of the twin-screw extruder was set to 550 rpm. Comparative Example 3 was carried out in the same manner as in Example 1 except that dewatered crumbs not previously subjected to a drying treatment were supplied to a twin-screw extruder and the screw rotation speed was set to 630 rotations / minute. The results are shown in Table 2.
[0045]
[Comparative Examples 4 and 5]
In Comparative Example 4, the dewatered crumb not previously subjected to the drying treatment was supplied to the twin-screw extruder, and the wet crumb was supplied such that the amount of polymer extruded by the twin-screw extruder was 210 Kg / Hr. Performed in the same manner as in Example 1. Comparative Example 5 was performed in the same manner as in Example 1 except that the dewatered crumb not previously subjected to the drying treatment was supplied to the twin-screw extruder, and the crumb in a wet state was supplied so that the polymer extrusion amount was 160 kg / Hr. went. The results are shown in Table 2.
[0046]
[Comparative Example 6]
Comparative Example 6 was carried out except that the dewatered crumbs which had not been subjected to the drying treatment beforehand were supplied to the twin-screw extruder, and the pressure of each vent portion of the twin-screw extruder was set to 45 mmHg and 35 mmHg in order from the crumb supply port side. Performed as in Example 3.
[0047]
[Comparative Example 7]
Comparative Example 7 was performed in the same manner as in Example 1 except that the twin-screw extruder was extruded without providing a slit for deaeration and a slit for dehydration. Crumb was blocked near the crumb supply port, and the operation could not be performed and the pellet could not be collected.
[0048]
[Comparative Example 8]
Comparative Example 8 was carried out in the same manner as in Example 1 except that the twin-screw extruder was not provided with a slit for deaeration, and was provided with only a slit for dewatering and was extruded. Crumb was blocked near the crumb supply port, and the operation could not be performed and the pellet could not be collected.
[0049]
[Table 1]
[0050]
[Table 2]
[0051]
【The invention's effect】
ADVANTAGE OF THE INVENTION According to this invention, after performing moderate dehydration and drying beforehand, it supplies to a twin-screw extruder and performs dehydration and desolvation, and can obtain the block copolymer with a small residual solvent amount efficiently. A method is provided. The resulting block copolymer has few bumps and is excellent in transparency and color tone, so it can be used for sheets, films, injection molded products of various shapes, vacuum molded products, compressed air molded products, or industrial parts, household goods, toys, etc. It can also be used as a material. In particular, the block copolymer obtained in the present invention has a low residual solvent amount, is excellent in transparency, and has a low gel content, so that it is used for medical supplies, food containers, food packaging materials, labels for beverage bottles and the like. It is valid.
[0052]
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a process schematic diagram for explaining claim 1 of the present invention.
FIG. 2 is a process schematic diagram for explaining claim 2 of the present invention.
[Explanation of symbols]
1: Extruder
2: Supply hopper
3: Twin screw
4: Slit for deaeration
5; vent part
6; die
7; slit for dewatering
Claims (3)
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JP2010280803A (en) * | 2009-06-04 | 2010-12-16 | Sumitomo Chemical Co Ltd | Thermoplastic polymer composition and method for producing the same |
CN102501329A (en) * | 2011-10-13 | 2012-06-20 | 江都市兴隆聚合物化工有限公司 | Granulating mechanism |
CN114316095A (en) * | 2020-09-29 | 2022-04-12 | 北京诺维新材科技有限公司 | Polymer coagulation method |
-
2003
- 2003-05-13 JP JP2003134814A patent/JP2004339281A/en active Pending
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