【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は高周波の信号を効率よく記録再生するVTR(ビデオテープレコーダ)やデータストリーマー等に適した磁気ヘッドおよびその磁気ヘッドの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
VTRの小型化,高密度化が進み、広帯域の信号を取り扱うシステムの開発が盛んになるにつれて、磁気ヘッドには狭トラック化、狭ギャップ化、優れた高周波特性が求められている。また記録再生の高効率化や低インダクタンス化も併せて求められている。
【0003】
高密度磁気記録のためには、高い抗磁力の磁気テ−プに情報を記録することが必要となっており、このような要望を満たすために、磁気ヘッドのコア材料には高い飽和磁束密度と高い透磁率を示す磁性材料が必要になっている。そして、これらの材料を如何にヘッドに応用するかが非常に重要になっている。このような磁気ヘッドとして、金属磁性膜が主コアとなる以下のようなヘッドが知られている。
【0004】
従来例の一つとして特許公報2782994号に開示された磁気ヘッドが挙げられる。図5にこの公報で開示された従来例の磁気ヘッドを示す。本ヘッドは磁気コア半体43をガラスなどの接合材で一体化したもので、各磁気コア半体43は金属磁性多層膜42を非磁性基板41で挟み込んだ構造になっており、金属磁性多層膜42は高周波での透磁率を高めるため、高透磁率の金属磁性薄膜と非磁性絶縁薄膜で積層された構造になっており(図示せず)、この膜厚は本ヘッドのトラック幅にほぼ等しい値となっている。このコア半体をガラス等の材料で構成される磁気ギャップ45を介して接合一体化し、必要に応じて巻線窓46の部分にもガラス44を配して、強度を保った構造となっている。
【0005】
従来例としてもう一つの例は特許公報2959908号に開示された磁気ヘッドが挙げられる。図6にこの公報で開示された従来例の磁気ヘッドの概略斜視図を示す。磁気コア半体53の巻線溝が形成された非磁性基板51上に金属磁性膜52が形成され、この金属磁性膜52が巻線窓56を囲むように閉磁路を形成した構造になっている。磁気コア半体53はガラス等の材料で構成される磁気ギャップ55を介して接合一体化し、必要に応じて巻線窓56の部分にもガラス54を配して、強度を保った構造となっている。
【0006】
【特許文献1】
特許第2782994号公報
【特許文献2】
特許第2959908号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
図5に示す磁気ヘッドの場合にはトラック幅が金属磁性膜の厚さにほぼ一致するために、狭トラック化になるに従い、コアの磁気抵抗が大きくなり、そのためヘッド効率が下がってくると言う課題がある。
【0008】
図6に示すような従来の磁気ヘッドでは、摺動面側の磁気ギャップすなわちフロントギャップ部の磁気抵抗と磁路を形成するバックコア側の磁気抵抗との比率のバランスが悪くなり、その結果効率が低下するという課題がある。さらには効率を上げるためにバックコア側の幅を大きくすると、インダクタンスが不必要に大きくなってしまうという課題がある。
【0009】
本発明はかかる点に鑑み、フロントギャップ側のトラック幅をバックコア側の磁気ギャップのコア幅に対して所定の比率にすることで、電磁変換特性に優れた磁気ヘッドを提供することを目的とする。
【0010】
また、そのような磁気ヘッドの製造方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明の磁気ヘッドは、非磁性基板に金属磁性膜と非磁性絶縁膜とを交互に積層した金属磁性多層膜が設けられた一対のコア半体を備え、前記コア半体が前記金属磁性多層膜を対向させ、スペーサーを介して突き合わされて接合一体化され、対向する前記金属磁性多層膜間に磁気ギャップが形成された磁気ヘッドであって、主要磁路を形成する前記金属磁性多層膜はその膜厚が10μm以上40μm以下で、巻線窓側から媒体との摺動面にかけて磁気ギャップ層に対して傾斜して相互に接近するように設けられており、媒体との摺動面側の磁気ギャップで形成されたトラック幅がバックコア側の磁気ギャップのコア幅に対して1/8以下に規定されていることを特徴とする。
【0012】
この構成によれば、そのヘッドの構造から効率が高くかつインダクタンスの低い、また金属磁性多層膜に金属磁性膜と非磁性絶縁膜とを交互に積層した多層膜を使っていることから高周波特性に優れた磁気ヘッドの実現が可能となる。
【0013】
また本発明の磁気ヘッドのトラック幅は15μm以下であることが好ましい。その好ましい構成においては、磁気効率が高くなり、優れた電磁変換特性が得られる。
【0014】
また本発明の磁気ヘッドのバックコア側の磁気ギャップのコア幅は80μm以上250μm以下であることが好ましい。この好ましい構造によれば、磁気ヘッドの効率に優れ、かつインダクタンスを低くすることができ、理想的な磁気ヘッドの特性を実現することが可能となっている。
【0015】
この構成の磁気ヘッドは、以下の方法により製造することができる。すなわち、請求項1に記載の磁気ヘッドを製造する方法であって、前記非磁性基板に前記巻線窓となる巻線溝を形成する工程と、前記巻線溝および突き合わせ面に金属磁性膜と非磁性絶縁膜を所定の膜厚で交互に積層して多層膜を形成する工程と、以上の工程により作成された磁気コア半体における突き合わせ面を平坦化する工程と、前記一対の磁気コア半体を前記スペーサーを介して突き合わせて接合一体化する工程と、前記トラック幅を所定の幅に加工することを特徴とする磁気ヘッドの製造方法である。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1〜4に記載の発明は、非磁性基板に金属磁性膜と非磁性絶縁膜とを交互に積層した金属磁性多層膜が設けられた一対のコア半体を備え、前記コア半体が前記金属磁性多層膜を対向させ、スペーサーを介して突き合わされて接合一体化され、対向する前記金属磁性多層膜間に磁気ギャップが形成された磁気ヘッドであって、主要磁路を形成する前記金属磁性多層膜はその膜厚が10μm以上40μm以下で、巻線窓側から媒体との摺動面にかけて磁気ギャップ層に対して傾斜して相互に接近するように設けられており、媒体との摺動面側の磁気ギャップで形成されたトラック幅がバックコア側の磁気ギャップのコア幅に対して1/8以下に規定されていることを特徴とする。
【0017】
この構成によれば、そのヘッドの構造から効率が高くかつインダクタンスの低い、また金属磁性多層膜に金属磁性膜と非磁性絶縁膜とを交互に積層した多層膜を使っていることから高周波特性に優れた磁気ヘッドの実現が可能となる。
【0018】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。
【0019】
(実施の形態1)
図1に実施の形態1における磁気ヘッド構造を示す。図1(a)は斜視図であり、(b)はフロントギャップ近傍部の拡大図を示す。金属磁性多層膜1は図1(b)からわかるように、例えば鉄系からなる金属磁性膜7とアルミナなどの非磁性絶縁膜8とを交互に積層した金属磁性多層膜であり、一対の非磁性基板2の端面にそれぞれ形成されている。金属磁性多層膜1は例えば金属磁性膜7が0.4μm、アルミナ膜が0.01μmの厚みで、交互に積層されている。巻線窓5は、各々非磁性基板2に形成された巻線溝6上に形成された金属磁性多層膜1で囲まれており、アペックス部分にはガラス4が配置されている。非磁性基板2は、各々の金属磁性多層膜1が磁気ギャップ3を介して突き合わされ、磁気ギャップ3を構成するガラス(図示せず)により接合一体化され、磁気ヘッドが構成されている。トラック幅11はトラック規制加工によって精度良く形成されている。
【0020】
また、金属磁性多層膜1は、巻線窓5に対して磁気ギャップ3とは反対側になるバックコア側の突き合わせ面9の少なくとも一部に形成され、ギャップ深さ方向に十分な長さ範囲で対向するバックギャップ面を形成している。従って、各金属磁性多層膜1が相互に、ギャップ深さ方向において多少ずれても、バックギャップ部における対向面積を十分確保できるので、高周波数の信号に対しても実用的に十分満足できる効率が得られる。
【0021】
本発明で磁気ヘッドのトラック幅11を15μm以下にしたのは、図5に示す従来の構造の磁気ヘッドと、同一インダクタンスの条件で、ヘッドの出力を比較したところ、トラック幅15μm以下の領域において、本ヘッドの方が優れたヘッド出力が得られたからである。この結果を図2に示す。図2で0dBは、図5に示す従来の磁気ヘッドのヘッド出力である。測定は相対速度を秒速20mとして行った。トラック幅が狭くなるほど、また測定周波数が高くなるほど、本発明の磁気ヘッドの優位さが大きくなる傾向にある。
【0022】
次に、本発明で磁気ヘッドのバックコア側の磁気ギャップのコア幅12(CW)を80μm以上250μm以下にしたこと、および、媒体との摺動面側の磁気ギャップで形成されたトラック幅11(TW)がバックコア側の磁気ギャップのコア幅に対して1/8以下に規定した理由について述べる。筆者らはTWが15μm、10μm、5μmのヘッドで、CWをいろいろ変化させた磁気ヘッドを試作し、その相対出力を比較した。図3に示すように、TWがCWに比べて1/8以上の場合、およびCWが80μm以下の場合には、ヘッドの再生効率が低くなるため出力が低くなることがわかる。一方CWが250μm以上ではそれ以上CWを大きくしても、出力に変化が無いことがわかる。CWが250μm以上ではインダクタンスは大きくなるものの、磁気効率アップには寄与しないために出力アップには効果が無いことがわかる。
【0023】
(実施の形態2)
次に図4を参照して、実施の形態1における磁気ヘッドの製造方法について説明する。
【0024】
まず、図4(a)に示すように、例えば非磁性フェライトからなる一対の非磁性基板2を用意し、巻線窓となる巻線溝6を形成する。この加工の際には、巻線溝部分に今後のプロセスで金属磁性多層膜1を成膜するので、巻線溝部分の面粗さをできるだけ平坦に加工するのが望ましい。
【0025】
次に図4(b)に示すように、両方の非磁性基板2上に、例えば鉄系の金属磁性膜7と例えばアルミナからなる非磁性絶縁膜8をスパッタリング法により交互に成膜し、金属磁性多層膜1を形成する。金属磁性多層膜1は、例えば金属磁性膜7を0.4μm、その上に非磁性絶縁膜8を0.01μm形成した膜を1ユニットとして40ユニット積層する。
【0026】
次に、非磁性基板2上に形成した金属磁性多層膜1を10μm研磨する。研磨量が大きくなりすぎると、バックギャップ側の対向面の磁性膜のボリュ−ムが小さくなるために、磁気抵抗が大きくなるという弊害が発生するので、十分コントロ−ルすることが必要である。その後、スパッタ装置等で磁気ギャップ層14を成膜する。磁気ギャップ層14は例えばSiO2からなる非磁性絶縁膜で構成される。
【0027】
次に図4(c)のようにコア半体を同士を突き合わせ、側面を加圧しながら熱処理しコアを接合する。またこの際、巻線窓部にガラス棒15を設置して熱処理により溶融処理して強度アップを図る。
【0028】
その後、所定のトラック幅11が得られるようにトラック幅規制溝を形成し、必要に応じてその溝部分にガラスを充填し、所定のコア幅12に切断することで図1に示すような磁気ヘッドを得ることができる。
【0029】
なお、実施の形態1および2において、金属磁性多層膜1を例えば金属磁性膜7が0.4μm、非磁性絶縁膜8が0.01μmの厚みで積層した例を表したが、この一層の金属磁性層の厚みは使用される記録再生システムに応じて決めることが必要であり、非磁性層の部分が疑似的ギャップとして作動しても影響を受けないように、そのシステムで使用する最短波長以下にするのが望ましい。
【0030】
またここで用いられる金属磁性膜7は、例えば、Feを主成分とした窒化膜、Coを主成分としたアモルファス膜、パ−マロイ膜やセンダスト膜などが用いられる。また非磁性絶縁膜8としてはアルミナ以外の他の材料として、酸化シリコン、酸化タンタル、酸化チタンなどの材料が良く知られている。
【0031】
また非磁性基板2として非磁性フェライト基板を用いた例について示したが、チタン酸カルシウム系、チタン酸マグネシウム系の非磁性セラミック基板を用いてることももちろん可能である。
【0032】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、巻線窓を囲うように主コアを形成することにより、磁路を短くすることができ、その結果磁気効率が上がるとともに、バックコア側の磁気ギャップのコア幅とテ−プ摺動面側のトラック幅とを所定の比率にすることにより、低インダクタンスで周波数特性の優れた磁気ヘッドの提供が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の磁気ヘッド、(a)は斜視図、(b)は磁気ギャップ部の拡大図
【図2】従来の磁気ヘッドおよび実施の形態1に係る磁気ヘッドの出力比較を示した特性図
【図3】本発明の実施の形態1の磁気ヘッドのヘッド出力を示した特性図
【図4】本発明の実施の形態1の磁気ヘッドの製造方法を示す斜視図
【図5】従来の磁気ヘッドの構成を示す斜視図
【図6】従来の磁気ヘッドの構成を示す斜視図
【符号の説明】
1 金属磁性多層膜
2 非磁性基板
3 磁気ギャップ
4 ガラス
5 巻線窓
6 巻線溝
7 金属磁性膜
8 非磁性絶縁膜
9 バックコア側の突合せ面
11 トラック幅
12 コア幅
14 磁気ギャップ層
15 ガラス棒[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a magnetic head suitable for a VTR (video tape recorder) and a data streamer for efficiently recording and reproducing high-frequency signals, and a method of manufacturing the magnetic head.
[0002]
[Prior art]
As the size and density of VTRs have increased and the development of systems for handling wideband signals has become active, magnetic heads have been required to have narrow tracks, narrow gaps, and excellent high-frequency characteristics. In addition, higher efficiency of recording and reproduction and lower inductance are also required.
[0003]
For high-density magnetic recording, it is necessary to record information on a magnetic tape having a high coercive force. To satisfy such demands, a core material of a magnetic head has a high saturation magnetic flux density. And a magnetic material exhibiting high magnetic permeability is required. It is very important how these materials are applied to the head. As such a magnetic head, the following heads having a metal magnetic film as a main core are known.
[0004]
One of the conventional examples is a magnetic head disclosed in Japanese Patent Publication No. 2782994. FIG. 5 shows a conventional magnetic head disclosed in this publication. In this head, the magnetic core halves 43 are integrated with a bonding material such as glass, and each magnetic core half 43 has a structure in which a metal magnetic multilayer film 42 is sandwiched between non-magnetic substrates 41. The film 42 has a structure in which a metal magnetic thin film having a high magnetic permeability and a non-magnetic insulating thin film are laminated to increase the magnetic permeability at a high frequency (not shown), and this film thickness is substantially equal to the track width of the head. They have the same value. The core halves are joined and integrated via a magnetic gap 45 made of a material such as glass, and a glass 44 is also arranged at a portion of the winding window 46 if necessary, thereby providing a structure maintaining strength. I have.
[0005]
Another conventional example is a magnetic head disclosed in Japanese Patent Publication No. 2959908. FIG. 6 is a schematic perspective view of a conventional magnetic head disclosed in this publication. A metal magnetic film 52 is formed on the non-magnetic substrate 51 on which the winding groove of the magnetic core half 53 is formed, and the metal magnetic film 52 forms a closed magnetic path so as to surround the winding window 56. I have. The magnetic core half 53 is joined and integrated via a magnetic gap 55 made of a material such as glass, and a glass 54 is provided also at a portion of a winding window 56 as necessary, so that the structure maintains strength. ing.
[0006]
[Patent Document 1]
Japanese Patent No. 2782994 [Patent Document 2]
Japanese Patent No. 2959908
[Problems to be solved by the invention]
In the case of the magnetic head shown in FIG. 5, since the track width substantially matches the thickness of the metal magnetic film, as the track becomes narrower, the magnetic resistance of the core increases and the head efficiency decreases. There are issues.
[0008]
In the conventional magnetic head as shown in FIG. 6, the balance between the magnetic resistance of the magnetic gap on the sliding surface side, that is, the magnetic resistance of the front gap portion and the magnetic resistance of the back core forming the magnetic path is deteriorated. Is reduced. Furthermore, when the width on the back core side is increased to increase the efficiency, there is a problem that the inductance becomes unnecessarily large.
[0009]
In view of the above, an object of the present invention is to provide a magnetic head having excellent electromagnetic conversion characteristics by setting the track width on the front gap side to a predetermined ratio with respect to the core width of the magnetic gap on the back core side. I do.
[0010]
It is another object of the present invention to provide a method for manufacturing such a magnetic head.
[0011]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above problems, a magnetic head according to the present invention includes a pair of core halves provided with a metal magnetic multilayer film in which a metal magnetic film and a nonmagnetic insulating film are alternately laminated on a nonmagnetic substrate, A magnetic head in which a half of the metal magnetic multilayer film faces the metal magnetic multilayer film and is joined and joined together via a spacer, and a magnetic gap is formed between the metal magnetic multilayer films facing each other, forming a main magnetic path. The metal magnetic multilayer film having a thickness of 10 μm or more and 40 μm or less is provided so as to be inclined toward the magnetic gap layer and approach each other from the winding window side to the sliding surface with the medium. Is characterized in that the track width formed by the magnetic gap on the sliding surface side is specified to be 1/8 or less of the core width of the magnetic gap on the back core side.
[0012]
According to this configuration, the efficiency of the head is high and the inductance is low due to the structure of the head, and a high-frequency characteristic is obtained because a multi-layer film in which a metal magnetic film and a non-magnetic insulating film are alternately laminated is used for the metal magnetic multi-layer film. An excellent magnetic head can be realized.
[0013]
The track width of the magnetic head of the present invention is preferably 15 μm or less. In the preferred configuration, the magnetic efficiency is increased and excellent electromagnetic conversion characteristics are obtained.
[0014]
Further, the core width of the magnetic gap on the back core side of the magnetic head of the present invention is preferably 80 μm or more and 250 μm or less. According to this preferred structure, the efficiency of the magnetic head is excellent, the inductance can be reduced, and ideal characteristics of the magnetic head can be realized.
[0015]
The magnetic head having this configuration can be manufactured by the following method. That is, a method of manufacturing a magnetic head according to claim 1, wherein a step of forming a winding groove serving as the winding window in the non-magnetic substrate, and a step of forming a metal magnetic film on the winding groove and abutting surface. A step of forming a multilayer film by alternately laminating non-magnetic insulating films with a predetermined thickness, a step of flattening abutting surfaces of the magnetic core halves formed by the above steps, and A method of manufacturing a magnetic head, comprising: buttering and joining a body through the spacer; and processing the track width to a predetermined width.
[0016]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
The invention according to claims 1 to 4 of the present invention comprises a pair of core halves provided with a metal magnetic multilayer film in which a metal magnetic film and a nonmagnetic insulating film are alternately laminated on a nonmagnetic substrate, A magnetic head in which a half of the metal magnetic multilayer film faces the metal magnetic multilayer film and is joined and joined together via a spacer, and a magnetic gap is formed between the metal magnetic multilayer films facing each other, forming a main magnetic path. The metal magnetic multilayer film having a thickness of 10 μm or more and 40 μm or less is provided so as to be inclined toward the magnetic gap layer and approach each other from the winding window side to the sliding surface with the medium. Is characterized in that the track width formed by the magnetic gap on the sliding surface side is specified to be 1/8 or less of the core width of the magnetic gap on the back core side.
[0017]
According to this configuration, the efficiency of the head is high and the inductance is low due to the structure of the head, and a high-frequency characteristic is obtained because a multi-layer film in which a metal magnetic film and a non-magnetic insulating film are alternately laminated is used for the metal magnetic multi-layer film. An excellent magnetic head can be realized.
[0018]
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings.
[0019]
(Embodiment 1)
FIG. 1 shows a magnetic head structure according to the first embodiment. FIG. 1A is a perspective view, and FIG. 1B is an enlarged view of a portion near a front gap. As can be seen from FIG. 1B, the metal magnetic multilayer film 1 is a metal magnetic multilayer film in which, for example, a metal magnetic film 7 made of iron and a nonmagnetic insulating film 8 such as alumina are alternately laminated. It is formed on each end face of the magnetic substrate 2. In the metal magnetic multilayer film 1, for example, the metal magnetic film 7 has a thickness of 0.4 μm and the alumina film has a thickness of 0.01 μm, and is alternately laminated. The winding window 5 is surrounded by the metal magnetic multilayer film 1 formed on the winding groove 6 formed on the non-magnetic substrate 2, and the glass 4 is disposed on the apex portion. The non-magnetic substrate 2 is configured such that the metal magnetic multilayer films 1 abut each other via a magnetic gap 3 and are joined and integrated by glass (not shown) forming the magnetic gap 3 to form a magnetic head. The track width 11 is formed with high precision by the track regulation processing.
[0020]
Further, the metal magnetic multilayer film 1 is formed on at least a part of the butting surface 9 on the back core side opposite to the magnetic gap 3 with respect to the winding window 5, and has a sufficient length range in the gap depth direction. To form opposing back gap surfaces. Therefore, even if the respective metal magnetic multilayer films 1 are slightly displaced from each other in the gap depth direction, the opposing area in the back gap portion can be sufficiently secured, and the efficiency which can be practically sufficiently satisfied even for a high frequency signal can be obtained. can get.
[0021]
The reason why the track width 11 of the magnetic head is set to 15 μm or less in the present invention is that when the output of the head is compared with the magnetic head having the conventional structure shown in FIG. This is because the present head provided a superior head output. The result is shown in FIG. In FIG. 2, 0 dB is the head output of the conventional magnetic head shown in FIG. The measurement was performed at a relative speed of 20 m / sec. The advantage of the magnetic head of the present invention tends to increase as the track width decreases and as the measurement frequency increases.
[0022]
Next, according to the present invention, the core width 12 (CW) of the magnetic gap on the back core side of the magnetic head is set to 80 μm or more and 250 μm or less, and the track width 11 formed by the magnetic gap on the sliding surface side with the medium. The reason why (TW) is defined to be 1/8 or less of the core width of the magnetic gap on the back core side will be described. The authors prototyped magnetic heads having TWs of 15 μm, 10 μm, and 5 μm with various CWs, and compared the relative outputs. As shown in FIG. 3, when the TW is 1/8 or more of the CW, and when the CW is 80 μm or less, the output becomes low because the reproduction efficiency of the head is low. On the other hand, when the CW is 250 μm or more, the output does not change even if the CW is further increased. When the CW is 250 μm or more, the inductance increases, but it does not contribute to the increase in the magnetic efficiency, so that it is not effective in increasing the output.
[0023]
(Embodiment 2)
Next, a method of manufacturing the magnetic head according to the first embodiment will be described with reference to FIG.
[0024]
First, as shown in FIG. 4A, a pair of nonmagnetic substrates 2 made of, for example, nonmagnetic ferrite are prepared, and a winding groove 6 serving as a winding window is formed. In this processing, since the metal magnetic multilayer film 1 is formed in the winding groove portion in a future process, it is desirable to process the surface of the winding groove portion as flat as possible.
[0025]
Next, as shown in FIG. 4B, for example, an iron-based metal magnetic film 7 and a non-magnetic insulating film 8 made of, for example, alumina are alternately formed on both non-magnetic substrates 2 by a sputtering method. The magnetic multilayer film 1 is formed. For example, the metal magnetic multilayer film 1 is formed by stacking 40 units of a film in which the metal magnetic film 7 is formed to have a thickness of 0.4 μm and the nonmagnetic insulating film 8 is formed to be 0.01 μm.
[0026]
Next, the metal magnetic multilayer film 1 formed on the nonmagnetic substrate 2 is polished by 10 μm. If the polishing amount is too large, the volume of the magnetic film on the facing surface on the back gap side becomes small, which causes an adverse effect of increasing the magnetic resistance. Therefore, sufficient control is required. After that, the magnetic gap layer 14 is formed by a sputtering device or the like. The magnetic gap layer 14 is formed of a non-magnetic insulating film made of, for example, SiO2.
[0027]
Next, as shown in FIG. 4C, the core halves are butted together, and heat treatment is performed while pressing the side surfaces to join the cores. At this time, a glass rod 15 is placed on the winding window, and the glass rod 15 is melted by heat treatment to increase the strength.
[0028]
Thereafter, a track width regulating groove is formed so as to obtain a predetermined track width 11, and the groove portion is filled with glass as necessary, and cut into a predetermined core width 12 to obtain a magnetic field as shown in FIG. You can get a head.
[0029]
In the first and second embodiments, an example is shown in which the metal magnetic multilayer film 1 has a thickness of, for example, 0.4 μm for the metal magnetic film 7 and 0.01 μm for the non-magnetic insulating film 8. The thickness of the magnetic layer must be determined according to the recording / reproducing system used, so that even if the non-magnetic layer operates as a pseudo gap, it is not affected by the shortest wavelength used in that system. Is desirable.
[0030]
The metal magnetic film 7 used here is, for example, a nitride film containing Fe as a main component, an amorphous film containing Co as a main component, a permalloy film, a sendust film, or the like. Materials other than alumina for the non-magnetic insulating film 8 include well-known materials such as silicon oxide, tantalum oxide, and titanium oxide.
[0031]
Further, although an example in which a non-magnetic ferrite substrate is used as the non-magnetic substrate 2 has been described, it is of course possible to use a calcium titanate-based or magnesium titanate-based non-magnetic ceramic substrate.
[0032]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, the magnetic path can be shortened by forming the main core so as to surround the winding window. As a result, the magnetic efficiency is increased, and the core of the magnetic gap on the back core side is formed. By setting the width and the track width on the tape sliding surface at a predetermined ratio, it is possible to provide a magnetic head having low inductance and excellent frequency characteristics.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a perspective view of a magnetic head according to a first embodiment of the present invention; FIG. 1B is an enlarged view of a magnetic gap portion; FIG. FIG. 3 is a characteristic diagram showing output comparison. FIG. 3 is a characteristic diagram showing head output of the magnetic head according to the first embodiment of the present invention. FIG. 4 is a perspective view showing a method of manufacturing the magnetic head according to the first embodiment of the present invention. FIG. 5 is a perspective view showing a configuration of a conventional magnetic head. FIG. 6 is a perspective view showing a configuration of a conventional magnetic head.
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 Metal magnetic multilayer film 2 Non-magnetic substrate 3 Magnetic gap 4 Glass 5 Winding window 6 Winding groove 7 Metal magnetic film 8 Non-magnetic insulating film 9 Butt surface on the back core side 11 Track width 12 Core width 14 Magnetic gap layer 15 Glass rod