JP2004334060A - 化学増幅型レジスト用光酸発生剤及びそれを含有するレジスト材料並びにパターン形成方法 - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、紫外線、遠紫外線、電子線、X線、エキシマレーザー、γ線、シンクロトロン放射線などの放射線に感応する集積回路を作成するための化学増幅レジスト材料に用いられる化学増幅レジスト材料用光酸発生剤、並びに上記化学増幅レジスト材料用光酸発生剤を含有するレジスト材料及びこれを用いたパターン形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、LSIの高集積化と高速度化に伴い、パターンルールの微細化が求められているなか、次世代の微細加工技術として遠紫外線リソグラフィー及び真空紫外線リソグラフィーが有望視されている。
現在、KrFエキシマレーザーを使ったフォトリソグラフィーによって0.15μmルールの先端半導体の生産が行われており、0.13μmルール生産も開始されようとしている。
ArFエキシマレーザー光を光源としたフォトリソグラフィーは、0.13μm以下の超微細加工に不可欠な技術としてその実現が切望されている。
【0003】
特に、ArFエキシマレーザー光を光源としたフォトリソグラフィーでは、精密かつ高価な光学系材料の劣化を防ぐために、少ない露光量で十分な解像性を発揮できる、感度の高いレジスト材料が求められている。高感度レジスト材料を実現する方策としては、各組成物として波長193nmにおいて高透明なものを選択するのが最も一般的である。例えば、ベース樹脂については、ポリ(メタ)アクリル酸及びその誘導体、ノルボルネン−無水マレイン酸交互重合体、ポリノルボルネン及びメタセシス開環重合体等が提案されており、樹脂単体の透明性を上げるという点ではある程度の成果を得ている。しかしながら、酸発生剤については、透明性を上げると酸発生効率が下がって結果的に低感度になったり、あるいは熱安定性や保存安定性を欠くものになってしまったりと、未だ実用に足るものが得られていないのが現状である。
【0004】
例えば、特開平7−25846号公報(特許文献1)、特開平7−28237号公報(特許文献2)、特開平8−27102号公報(特許文献3)、特開2001−354669号公報(特許文献4)、特開2002−40636号公報(特許文献5)等において提案されているアルキルスルホニウム塩は、非常に透明性が高い一方で酸発生効率が十分でなく、また、熱安定性にも難があり、好適でない。
【0005】
【化4】
(特開平7−25846号公報(特許文献1)、特開2001−354669号公報(特許文献4)、特開2002−40636号公報(特許文献5)の例)
【0006】
特開平10−319581号公報(特許文献6)等において提案されているアルキルアリールスルホニウム塩は、透明性と酸発生効率とのバランスがよくて高感度であるものの、熱安定性、保存安定性に欠ける。
【0007】
【化5】
(特開平10−319581号公報(特許文献6)の例)
【0008】
更に、特開平8−146607号公報(特許文献7)、特開平9−118663号公報(特許文献8)、特開平10−48814号公報(特許文献9)、特開平10−232490号公報(特許文献10)、特開2002−229192号公報(特許文献11)にはナフチル基を有するスルホニウム塩が記載され、これを用いたレジスト材料は高感度、高解像性、パターン形状に優れることが記載されている。しかしながら、上記ナフチル基含有スルホニウム塩は193nm付近の透過率に優れるものの、感度の点では従来のトリアリールスルホニウム塩に比べて劣る。感度向上のためにはレジスト材料への添加量を増すことで対応できるが、デメリット(低分子量成分をレジスト材料中に多量に添加すると溶解特性が劣化したり、難溶性の上記スルホニウム塩の析出、異物化等が生じるおそれ)が極めて大きい。
また、トリナフチルスルホニウム塩や2−ジアルキルナフチルスルホニウム塩は製造が難しい問題や、2位が無置換(水素原子)の1−ナフチルジアルキルスルホニウム塩はレジスト溶液中での保存安定性に欠ける等の問題がある。
【化6】
(特開平8−146607号公報(特許文献7)、特開平9−118663号公報(特許文献8)、特開平10−48814号公報(特許文献9)、特開平10−232490号公報(特許文献10)、特開2002−229192号公報(特許文献11)の例)
【0009】
KrFエキシマレーザー光を用いたフォトリソグラフィーで有効だったアリールスルホニウム塩は、酸発生効率、熱安定性、保存安定性には優れるものの透明性が著しく低く、現像後のパターンは激しいテーパー形状となる。透明性を補うためにレジストを薄膜化する方策もあるが、この場合レジスト膜のエッチング耐性を著しく低下させることになるので、パターン形成方法として好適ではない。
これらは主にオニウム塩のカチオン側の構造を変えた場合であり、解像性やパターン形状において、発生する酸の種類と酸不安定基の種類は密接な関係があることが報告されている。
【0010】
微細化の促進と共に、ラインエッジラフネスと孤立パターンと密集パターンの寸法差(I/Gバイアス)が問題になってきている。マスク上の寸法が同じであっても、現像後の密集パターンと孤立パターンに寸法差が生じることは従来からよく知られている。特に波長を超える寸法において、上記問題が深刻である。これは、密集パターンと孤立パターンの像形成における光干渉の違いにより、光学強度が異なるためである。レジスト寸法は、ピッチの拡大(ピッチ;ライン寸法とスペース寸法の和。この場合、ライン寸法は変わらず、スペース部の寸法が拡大)と共に細くなり、更に酸拡散の増大によってますます細くなっていく。密集パターンに比べて孤立パターンの寸法が細くなる粗密依存性の問題が深刻化している。粗密依存性を小さくする方法として酸拡散を小さくする方法が提唱されているが、酸拡散を小さくしすぎると、現像後のレジストパターンの側壁が、定在波による凹凸や肌荒れが起きる、あるいはラインエッジラフネスが大きくなる問題が生じる。酸拡散距離が小さいほど低在波による側壁の凹凸が顕著になることが示されている。上空SEMから観察されるラインエッジラフネスについても同様の傾向を示し、即ち酸拡散が小さい場合ほどラインエッジラフネスが増大する。ラインのラフネスを小さくするためには、酸拡散距離を増大させる方法が一般的だが、これではこれ以上の粗密依存性を改善することができない。ラインエッジラフネスを改善する方法として、光のコントラストを向上させる方法が挙げられる。例えば、同一露光波長であればライン幅の寸法が大きいほどラインエッジラフネスが小さくなるし、同一露光波長、同一寸法であっても、ステッパーのNAが高いほど、繰り返しパターンの場合では通常照明より変形照明(例えば輪帯照明、4重極照明)、通常Crマスクよりは位相シフトマスクの方が小さなラインエッジラフネスとなる。パターンのラインエッジのコントラストとラインエッジラフネスは相関があり、ラインエッジコントラストが急峻なほどラインエッジラフネスが小さくなる。また、露光波長においては、短波長露光の方が小さなラインエッジラフネスとなると予想される。しかしながら、KrF露光とArF露光におけるラインエッジラフネスを比較した場合、ArF露光の方が短波長の分だけ光学コントラストが高く、ラインエッジラフネスが小さくなるはずであるが、実際にはKrF露光の方が優れているという報告がある(非特許文献1:SPIE 3999,264(2001)参照)。これはKrFとArFレジスト材料の性能差によるものであり、特に、ArF露光における材料起因のラインエッジラフネスは深刻であることを示し、ラインエッジラフネスを改善しつつ、同時に疎密依存性を劣化させない酸発生剤が望まれているのである。
【0011】
【特許文献1】
特開平7−25846号公報
【特許文献2】
特開平7−28237号公報
【特許文献3】
特開平8−27102号公報
【特許文献4】
特開2001−354669号公報
【特許文献5】
特開2002−40636号公報
【特許文献6】
特開平10−319581号公報
【特許文献7】
特開平8−146607号公報
【特許文献8】
特開平9−118663号公報
【特許文献9】
特開平10−48814号公報
【特許文献10】
特開平10−232490号公報
【特許文献11】
特開2002−229192号公報
【非特許文献1】
SPIE 3999,264(2001)
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
レジスト材料の光酸発生剤としては、レジスト溶剤及び樹脂に対する溶解性(相溶性)が十分高いこと、保存安定性が良好であること、毒性がないこと、塗布性が良好であること、パターンプロファイル形状、PED安定性、高解像性、特に感度が良好であること、合成上簡便であることが求められるが、従来の光酸発生剤、特にアルキルスルホニウム化合物系光酸発生剤はこれらをすべて満たしていない。
【0013】
本発明の目的は、上記の種々問題を解決しつつ、合成が簡便で、特に感度及び解像性に優れた化学増幅レジスト材料を与える化学増幅レジスト材料用光酸発生剤並びにこれを用いたレジスト材料及びパターン形成方法を提供するものである。
【0014】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、光酸発生剤として下記一般式(1)で示されるスルホニウム塩化合物、特に下記式(1a)、(1b)で示されるスルホニウム塩化合物を含むレジスト材料を用いることにより、溶解性、保存安定性、塗布性に優れ、PEDが長時間にわたる場合にも線幅変動、形状劣化が少なく、現像後のパターンプロファイル形状に優れ、微細加工に適した高解像性、感度を有し、特に遠紫外線リソグラフィーにおいて大いに威力を発揮することを見出した。
【0015】
従って、本発明は下記化学増幅型レジスト用光酸発生剤、レジスト材料及びパターン形成方法を提供する。
請求項1:
下記一般式(1)で示される化学増幅型レジスト用光酸発生剤。
【化7】
(式中、R1、R2はそれぞれ同一でも異なってもよく、炭素数1〜6の直鎖状、分岐状もしくは環状の非置換又は酸素原子を有するアルキル基、又はR1とR2でこれらが結合する硫黄原子と共に炭素数4〜6の非置換又は酸素原子を有する環状構造を形成してもよい。Rは水素原子、又は炭素数1〜10の置換もしくは非置換のアルキル基を示す。R’は水素原子、炭素数1〜10の置換もしくは非置換のアルキル基、炭素数1〜10の置換もしくは非置換のアルコキシル基、又はニトロ基を示す。nは1〜6の整数を示す。Y−は炭素数1〜10の置換もしくは非置換のアルキルスルホネート、炭素数6〜20の置換もしくは非置換のアリールスルホネート、炭素数2〜10の置換もしくは非置換のビスアルキルスルホニルイミド、又は炭素数3〜12の置換もしくは非置換のトリスアルキルスルホニルメチドを示す。)
請求項2:
下記一般式(1a)で示される化学増幅型レジスト用光酸発生剤。
【化8】
(式中、R1、R2はそれぞれ同一でも異なってもよく、炭素数1〜6の直鎖状、分岐状もしくは環状の非置換又は酸素原子を有するアルキル基、又はR1とR2でこれらが結合する硫黄原子と共に炭素数4〜6の非置換又は酸素原子を有する環状構造を形成してもよい。Rは水素原子、又は炭素数1〜10の置換もしくは非置換のアルキル基を示す。Ya−は炭素数1〜8のパーフルオロアルキルスルホネート、炭素数2〜10のビス(パーフルオロアルキルスルホニル)イミド又は炭素数3〜12のトリス(パーフルオロアルキルスルホニル)メチドを示す。)請求項3:
下記一般式(1b)で示される化学増幅型レジスト用光酸発生剤。
【化9】
(式中、Rは水素原子、又は炭素数1〜10の置換もしくは非置換のアルキル基を示す。Ya−は炭素数1〜8のパーフルオロアルキルスルホネート、炭素数2〜10のビス(パーフルオロアルキルスルホニル)イミド又は炭素数3〜12のトリス(パーフルオロアルキルスルホニル)メチドを示す。XはCH2(メチレン)又はO(酸素原子)を示す。mは0又は1である。)
請求項4:
(A)酸の作用でアルカリ現像液に対する溶解性が変化する樹脂、
(B)請求項1乃至3のいずれか1項記載の光酸発生剤を含むことを特徴とする化学増幅レジスト材料。
請求項5:
(A)酸の作用でアルカリ現像液に対する溶解性が変化する樹脂、
(B)請求項1乃至3のいずれか1項記載の光酸発生剤を含むことを特徴とする化学増幅ポジ型レジスト材料。
請求項6:
更に、(C)上記(B)成分以外の放射線照射により酸を発生する化合物を含む請求項4又は5記載のレジスト材料。
請求項7:
(A)成分の樹脂が、酸の作用でC−O−C結合が切断することによりアルカリ現像液に対する溶解性が変化する置換基を有する樹脂である請求項4、5又は6記載のレジスト材料。
請求項8:
更に、(D)塩基性化合物を含有することを特徴とする請求項4乃至7のいずれか1項記載のレジスト材料。
請求項9:
(i)請求項4乃至8のいずれか1項に記載のレジスト材料を基板上に塗布する工程と、
(ii)次いで、加熱処理後、フォトマスクを介して波長250nm以下の高エネルギー線又は電子線で露光する工程と、
(iii)必要に応じて加熱処理した後、現像液を用いて現像する工程とを含むことを特徴とするパターン形成方法。
【0016】
以下、本発明につき更に詳しく説明すると、本発明は、下記一般式(1)、(1a)、(1b)で示される化学増幅型レジスト用光酸発生剤を提供する。
【化10】
(式中、R1、R2はそれぞれ同一でも異なってもよく、炭素数1〜6の直鎖状、分岐状もしくは環状の非置換又は酸素原子を有するアルキル基、又はR1とR2でこれらが結合する硫黄原子と共に炭素数4〜6の非置換又は酸素原子を有する環状構造を形成してもよい。Rは水素原子、又は炭素数1〜10の置換もしくは非置換のアルキル基を示す。R’は水素原子、炭素数1〜10の置換もしくは非置換のアルキル基、炭素数1〜10の置換もしくは非置換のアルコキシル基、又はニトロ基を示す。nは1〜6の整数を示す。Y−は炭素数1〜10の置換もしくは非置換のアルキルスルホネート、炭素数6〜20の置換もしくは非置換のアリールスルホネート、炭素数2〜10の置換もしくは非置換のビスアルキルスルホニルイミド、又は炭素数3〜12の置換もしくは非置換のトリスアルキルスルホニルメチドを示す。)
【化11】
(式中、R1、R2、Rは上記と同様な意味を示す。Ya−は炭素数1〜8のパーフルオロアルキルスルホネート、炭素数2〜10のビス(パーフルオロアルキルスルホニル)イミド又は炭素数3〜12のトリス(パーフルオロアルキルスルホニル)メチドを示す。)
【化12】
(式中、R、Ya−は上記と同様な意味を示す。XはCH2(メチレン)又はO(酸素原子)を示す。mは0又は1である。)
【0017】
上記式(1)あるいは(1a)において、R1、R2はそれぞれ同一でも異なってもよく、炭素数1〜6の直鎖状、分岐状もしくは環状の非置換又は酸素原子を有するアルキル基、又はR1とR2でこれらが結合する硫黄原子と共に炭素数4〜6の非置換又は酸素原子を有する環状構造を形成してもよい。より具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、sec−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、iso−ブチル基、tert−ブチル基、n−ヘキシル基、あるいはR1とR2で互いに結合してブチレン、ペンチレン、2,5−ヘキシレンとなる基を示す。R1、R2として中でも好ましいのは、メチル基、エチル基、互いに結合したブチレンとなる基である。
【0018】
上記式(1)、(1a)、(1b)において、Rは、水素原子、又は炭素数1〜10の置換もしくは非置換のアルキル基を示す。アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、sec−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、iso−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、n−オクチル基等が挙げられる。より好ましくはn−ブチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。
【0019】
上記式(1)において、R’は、水素原子、炭素数1〜10の置換もしくは非置換のアルキル基、炭素数1〜10の置換もしくは非置換のアルコキシル基、又はニトロ基を示す。アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、sec−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、iso−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基等が挙げられ、アルコキシル基としてはメトキシ基、エトキシ基、n−ブトキシ基、n−ヘキシルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基等が挙げられる。より好ましくは水素原子、メチル基、メトキシ基等が挙げられる。
nは1〜6の整数であり、ナフタレン環に直接結合しているR’が水素原子以外の場合にはnは1〜3が好ましい。
【0020】
Y−は炭素数1〜10の置換もしくは非置換のアルキルスルホネート、炭素数6〜20の置換もしくは非置換のアリールスルホネート、炭素数2〜10の置換もしくは非置換のビスアルキルスルホニルイミド又は炭素数3〜12の置換もしくは非置換のトリスアルキルスルホニルメチドを示す。より具体的には、トリフルオロメタンスルホネート、ノナフルオロブタンスルホネート、ヘプタデカフルオロオクタンスルホネート、パーフルオロ−4−エチルシクロヘキサンスルホネート、2,2,2−トリフルオロエタンスルホネート、パーフルオロ−2−エトキシエタンスルホネート、ペンタフルオロベンゼンスルホネート、4−トリフルオロメチルベンゼンスルホネート、4−フルオロベンゼンスルホネート、メシチレンスルホネート、2,4,6−トリイソプロピルベンゼンスルホネート、トルエンスルホネート、ベンゼンスルホネート、4−(4’−トルエンスルホニルオキシ)ベンゼンスルホネート、6−(4−トルエンスルホニルオキシ)ナフタレン−2−スルホネート、4−(4−トルエンスルホニルオキシ)ナフタレン−1−スルホネート、5−(4−トルエンスルホニルオキシ)ナフタレン−1−スルホネート、8−(4−トルエンスルホニルオキシ)ナフタレン−1−スルホネート、ナフタレンスルホネート、カンファースルホネート、オクタンスルホネート、ドデシルベンゼンスルホネート、ブタンスルホネート、メタンスルホネート、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、ビス(パーフルオロエタンスルホニル)イミド、ビス(パーフルオロブタンスルホニル)イミド、トリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチド、トリス(パーフルオロエタンスルホニル)メチド等が挙げられる。
【0021】
また、上記一般式(1a)、(1b)において、Ya−は炭素数1〜8のパーフルオロアルキルスルホネート、炭素数2〜10のビス(パーフルオロアルキルスルホニル)イミド又は炭素数3〜12のトリス(パーフルオロアルキルスルホニル)メチドを示し、より具体的にはトリフルオロメタンスルホネート、パーフルオロブタンスルホネート、パーフルオロオクタンスルホネート、パーフルオロ−4−エチルシクロヘキサンスルホネート、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、ビス(パーフルオロエタンスルホニル)イミド、ビス(パーフルオロブタンスルホニル)イミド、トリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチド、トリス(パーフルオロエタンスルホニル)メチド、トリス(パーフルオロブタンスルホニル)メチドを示す。
また、式(1b)において、XはCH2(メチレン)又はO(酸素原子)を示し、mは0又は1を示す。
【0022】
より具体的に、本発明のスルホニウム塩(1)、(1a)、(1b)のカチオン骨格を下記に示す。
【0023】
【化13】
【0024】
本発明のスルホニウム塩は特に限定されるものではないが、より好適なものとして、上記カチオンと上記アニオン、即ちスルホネート、ビスアルキルスルホニルイミド、トリスアルキルスルホニルメチド等の組み合わせが挙げられる。
【0025】
本発明のスルホニウム塩の合成方法は、既存の方法を用いることができるが、具体的には2−アルコキシナフタレンとジアルキルスルホキシドあるいはアルキレンスルホキシドの反応で合成できる。
【化14】
(R1、R2、R、X、mは上記と同意である。)
【0026】
2−アルコキシナフタレンとジアルキルスルホキシドあるいはアルキレンスルホキシドを反応させる際には五酸化二リン−メタンスルホン酸等の触媒下で行うことが好ましい。より具体的には10wt%五酸化二リン−メタンスルホン酸溶液や、市販の例えばアルドリッチ社製Eaton’s試薬あるいはパーフルオロアルキルスルホン酸、フッ化水素、塩化アルミニウム、リン酸、パーフルオロアルキルスルホン酸無水物等が挙げられる。
【0027】
2−アルコキシナフタレンとしては2−メトキシナフタレン、2−エトキシナフタレン、2−n−ブトキシナフタレン、2−n−ヘキシルオキシナフタレン、2−シクロヘキシルオキシナフタレン等が挙げられる。
ジアルキルスルホキシドあるいはアルキレンスルホキシドとしてはジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシド、ジ−n−ブチルスルホキシド、ジ−n−ヘキシルスルホキシド、テトラメチレンスルホキシド、ペンタメチレンスルホキシド、2,5−ヘキシレンスルホキシドあるいは下記化合物等が挙げられるが、中でもテトラメチレンスルホキシドが好ましく用いられる。
【0028】
【化15】
【0029】
上記反応による2−アルコキシナフタレンへのスルホニウム基の置換位置は種々あるが、2−アルコキシ基に対して1位にスルホニウム基が置換した化合物が主生成物である。
また、アルコキシル基のような電子供与基を持たない無置換のナフタレンではスルホキシドとの反応によりスルホニウム塩を得ることは困難であり、また生成物の置換位置(スルホニウムの硫黄原子との結合位置)も1位、2位の混合物となり選択性が低い場合が多い。
【0030】
上記反応で得られるスルホニウムメタンスルホネートあるいは他のアニオンを有するスルホニウムからY−、Ya−を有する式(1)、(1a)、(1b)化合物へのアニオン交換は常法により行うことができる。例えば、上記スルホニウム塩とY−、Ya−の酸、アンモニウム塩あるいはアルカリ金属塩を水溶液中で混合し生成物を沈澱させる方法や、上記スルホニウム塩とY−、Ya−の酸、アンモニウム塩あるいはアルカリ金属塩を水溶液中で混合し、生成物をジクロロメタン、酢酸エチル等の有機溶剤で抽出する方法等が挙げられる。
【0031】
本発明は、更に上記化学増幅型レジスト用光酸発生剤を含む下記化学増幅レジスト材料及びパターン形成方法を提供する。
[I](A)酸の作用でアルカリ現像液に対する溶解性が変化する樹脂、
(B)上記光酸発生剤
を含むことを特徴とする化学増幅レジスト材料。
[II](A)酸の作用でアルカリ現像液に対する溶解性が変化する樹脂、
(B)上記光酸発生剤、
を含むことを特徴とする化学増幅ポジ型レジスト材料。
[III]更に、(C)上記(B)成分以外の放射線照射により酸を発生する化合物を含むレジスト材料。
[IV](A)成分の樹脂が、酸の作用でC−O−C結合が切断することによりアルカリ現像液に対する溶解性が変化する置換基を有する樹脂である上記レジスト材料。
[V]更に、(D)塩基性化合物を含有することを特徴とする上記レジスト材料。
[VI](i)上記レジスト材料を基板上に塗布する工程と、
(ii)次いで、加熱処理後、フォトマスクを介して波長250nm以下の高エネルギー線又は電子線で露光する工程と、
(iii)必要に応じて加熱処理した後、現像液を用いて現像する工程とを含むことを特徴とするパターン形成方法。
【0032】
本発明の化学増幅型レジスト用光酸発生剤を含むレジスト材料は、ポジ型としてもネガ型としても用いることができるが、解像性の点からポジ型レジスト材料として好ましく用いられる。具体的態様は下記の通りである。
<1>
(A)酸の作用でアルカリ現像液に対する溶解性が変化する樹脂、
(B)上記一般式(1)、(1a)又は(1b)で示される光酸発生剤、
(F)有機溶剤を含むことを特徴とする化学増幅ポジ型レジスト材料。
<2>更に
(C)放射線照射により酸を発生する(B)成分以外の光酸発生剤を含むことを特徴とする<1>記載の化学増幅ポジ型レジスト材料。
<3>更に
(D)塩基性化合物、を含むことを特徴とする<1>、<2>記載の化学増幅ポジ型レジスト材料。
<4>更に、
(E)有機酸誘導体を含むことを特徴とする<1>〜<3>記載の化学増幅ポジ型レジスト材料。
<5>更に、
(G)酸の作用でアルカリ現像液に対する溶解性が変化する分子量3,000以下の化合物を含むことを特徴とする<1>〜<4>記載の化学増幅ポジ型レジスト材料。
<6>
(B)上記一般式(1)、(1a)又は(1b)で示される光酸発生剤、
(F)有機溶剤、
(H)アルカリ可溶性樹脂、
(I)酸の作用により架橋構造を形成する酸架橋剤、
を含むことを特徴とする化学増幅ネガ型レジスト材料。
<7>更に、
上記(C)成分を含むことを特徴とする<6>記載の化学増幅ネガ型レジスト材料。
<8>更に、
上記(D)成分を含むことを特徴とする<6>、<7>記載の化学増幅ネガ型レジスト材料。
【0033】
以下、詳細に各成分につき記載する。
(A)成分の酸の作用でアルカリ現像液に対する溶解性の変化する樹脂としては、特に制限されないが、カルボキシル基の水素原子の一部又は全部を酸に対して不安定な保護基(酸不安定基)で保護した樹脂が挙げられる。フェノール性水酸基の一部又は全部を酸に対して不安定な保護基(酸不安定基)で保護した樹脂も用いることができ、KrFエキシマレーザー露光においては良好に用いることができるが、ArFエキシマレーザー露光に際してはレジスト膜の透過率を下げ過ぎるため、適切ではない。
【0034】
酸により脱離する保護基(酸不安定基)を有するベース樹脂としては、KrFエキシマレーザー用レジストとしては、ポリヒドロキシスチレン(PHS)、及び、PHSとスチレン、(メタ)アクリル酸エステル、マレイミドNカルボン酸エステルとの共重合体、ArFエキシマレーザー用レジストとしては、(メタ)アクリル酸エステル系、ノルボルネンと無水マレイン酸との交互共重合系、テトラシクロドデセンと無水マレイン酸との交互共重合系、ポリノルボルネン系、開環重合によるメタセシス重合系が挙げられるが、これらの重合系ポリマーに限定されることはない。
【0035】
ポリヒドロキシスチレン含有樹脂は、特開2001−122850号、特開2001−324813号公報等を参考にでき、ヒドロキシスチレンの含有比が少ないか、あるいは無いカルボン酸含有の樹脂としては、特開2001−337448号、特開2002−23354号公報等や、上述の特開平7−25846号、特開平7−28237号、特開平8−27102号、特開2001−354669号、特開2002−40636号、特開平10−319581号、特開2000−292917号公報を参考にできる。
【0036】
ここで、酸不安定基として、アルカリ可溶性樹脂のフェノール性水酸基の一部、カルボキシル基の一部あるいは全部をC−O−C結合で表される酸に不安定な置換基で保護する場合、酸不安定基としては、種々選定されるが、特に下記一般式(4)〜(7)で示される基、炭素数4〜20、好ましくは4〜15の三級アルキル基、各アルキル基がそれぞれ炭素数1〜6のトリアルキルシリル基、炭素数4〜20のオキソアルキル基、炭素数7〜20のアリール基置換アルキル基等であることが好ましい。
【0037】
【化16】
【0038】
式中、R10、R11は水素原子又は炭素数1〜18、好ましくは1〜10の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基を示し、具体的にはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、2−エチルヘキシル基、n−オクチル基等を例示できる。R12は炭素数1〜18、好ましくは1〜10の酸素原子等のヘテロ原子を有してもよい1価の炭化水素基を示し、直鎖状、分岐状、環状のアルキル基、これらの水素原子の一部が水酸基、アルコキシ基、オキソ基、アミノ基、アルキルアミノ基等に置換されたものを挙げることができ、具体的には下記の置換アルキル基等が例示できる。
【0039】
【化17】
【0040】
R10とR11、R10とR12、R11とR12とは環を形成してもよく、環を形成する場合にはR10、R11、R12はそれぞれ炭素数1〜18、好ましくは1〜10の直鎖状又は分岐状のアルキレン基を示す。
【0041】
R13は炭素数4〜20、好ましくは4〜15の三級アルキル基、各アルキル基がそれぞれ炭素数1〜6のトリアルキルシリル基、炭素数4〜20のオキソアルキル基又は上記一般式(4)で示される基を示し、三級アルキル基として具体的には、tert−ブチル基、tert−アミル基、1,1−ジエチルプロピル基、1−エチルシクロペンチル基、1−ブチルシクロペンチル基、1−エチルシクロヘキシル基、1−ブチルシクロヘキシル基、1−エチル−2−シクロペンテニル基、1−エチル−2−シクロヘキセニル基、2−メチル−2−アダマンチル基、2−エチル−2−アダマンチル基、1−アダマンチル−1−メチル−エチル基等が挙げられ、トリアルキルシリル基として具体的には、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、ジメチル−tert−ブチルシリル基等が挙げられ、オキソアルキル基として具体的には、3−オキソシクロヘキシル基、4−メチル−2−オキソオキサン−4−イル基、5−メチル−5−オキソオキソラン−4−イル基等が挙げられる。zは0〜6の整数である。
【0042】
R14は炭素数1〜8の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基又は炭素数6〜20の置換されていてもよいアリール基を示し、直鎖状、分岐状、環状のアルキル基として具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、tert−アミル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロペンチルメチル基、シクロペンチルエチル基、シクロヘキシルメチル基、シクロヘキシルエチル基等を例示でき、置換されていてもよいアリール基として具体的にはフェニル基、メチルフェニル基、ナフチル基、アンスリル基、フェナンスリル基、ピレニル基等を例示できる。hは0又は1、iは0、1、2、3のいずれかであり、2h+i=2又は3を満足する数である。
【0043】
R15は炭素数1〜8の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基又は炭素数6〜20の置換されていてもよいアリール基を示し、具体的にはR14と同様のものが例示できる。R16〜R25はそれぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜15のヘテロ原子を含んでもよい1価の炭化水素基を示し、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、tert−アミル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロペンチルメチル基、シクロペンチルエチル基、シクロペンチルブチル基、シクロヘキシルメチル基、シクロヘキシルエチル基、シクロヘキシルブチル基等の直鎖状、分岐状、環状のアルキル基、これらの水素原子の一部が水酸基、アルコキシ基、カルボキシ基、アルコキシカルボニル基、オキソ基、アミノ基、アルキルアミノ基、シアノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、スルホ基等に置換されたものを例示できる。R16〜R25は互いに環を形成していてもよく(例えば、R16とR17、R16とR18、R17とR19、R18とR19、R20とR21、R22とR23等)、その場合には炭素数1〜15のヘテロ原子を含んでもよい2価の炭化水素基を示し、上記1価の炭化水素基で例示したものから水素原子を1個除いたもの等を例示できる。また、R16〜R25は隣接する炭素に結合するもの同士で何も介さずに結合し、二重結合を形成してもよい(例えば、R16とR18、R18とR24、R22とR24等)。
【0044】
上記式(4)で示される酸不安定基のうち直鎖状又は分岐状のものとしては、具体的には下記の基が例示できる。
【0045】
【化18】
【0046】
上記式(4)で示される酸不安定基のうち環状のものとしては、具体的にはテトラヒドロフラン−2−イル基、2−メチルテトラヒドロフラン−2−イル基、テトラヒドロピラン−2−イル基、2−メチルテトラヒドロピラン−2−イル基等が例示できる。
【0047】
上記式(5)の酸不安定基としては、具体的にはtert−ブトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニルメチル基、tert−アミロキシカルボニル基、tert−アミロキシカルボニルメチル基、1,1−ジエチルプロピルオキシカルボニル基、1,1−ジエチルプロピルオキシカルボニルメチル基、1−エチルシクロペンチルオキシカルボニル基、1−エチルシクロペンチルオキシカルボニルメチル基、1−エチル−2−シクロペンテニルオキシカルボニル基、1−エチル−2−シクロペンテニルオキシカルボニルメチル基、1−エトキシエトキシカルボニルメチル基、2−テトラヒドロピラニルオキシカルボニルメチル基、2−テトラヒドロフラニルオキシカルボニルメチル基等が例示できる。
【0048】
上記式(6)の酸不安定基としては、具体的には1−メチルシクロペンチル、1−エチルシクロペンチル、1−n−プロピルシクロペンチル、1−イソプロピルシクロペンチル、1−n−ブチルシクロペンチル、1−sec−ブチルシクロペンチル、1−メチルシクロヘキシル、1−エチルシクロヘキシル、3−メチル−1−シクロペンテン−3−イル、3−エチル−1−シクロペンテン−3−イル、3−メチル−1−シクロヘキセン−3−イル、3−エチル−1−シクロヘキセン−3−イル、1−シクロへキシル−シクロペンチル等が例示できる。
上記式(7)の酸不安定基としては、具体的には下記の基が例示できる。
【0049】
【化19】
【0050】
炭素数4〜20、好ましくは4〜15の三級アルキル基としては、tert−ブチル基、tert−アミル基、1,1−ジエチルプロピル基、1−エチルシクロペンチル基、1−ブチルシクロペンチル基、1−エチルシクロヘキシル基、1−ブチルシクロヘキシル基、1−エチル−2−シクロペンテニル基、1−エチル−2−シクロヘキセニル基、2−メチル−2−アダマンチル基、2−エチル−2−アダマンチル基、1−アダマンチル−1−メチル−エチル基、ジメチルベンジル基等が挙げられる。
【0051】
各アルキル基がそれぞれ炭素数1〜6のトリアルキルシリル基としてはトリメチルシリル基、トリエチルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基等が挙げられる。
【0052】
炭素数4〜20のオキソアルキル基としては、3−オキソシクロヘキシル基、下記式で示される基が挙げられる。
【0053】
【化20】
【0054】
炭素数7〜20のアリール基置換アルキル基としては、ベンジル基、メチルベンジル基、ジメチルベンジル基、ジフェニルメチル基、1,1−ジフェニルエチル基等が挙げられる。
【0055】
また、上記酸不安定基の他にフェノール性水酸基の一部が酸分解性の架橋基によって分子内及び/又は分子間で架橋されている樹脂を用いることができる。酸不安定基による架橋ポリマーの具体例及び合成は特開平11−190904号公報を参考にすることができる。
【0056】
上記高分子化合物は1種に限らず2種以上を添加することができる。複数種の高分子化合物を用いることにより、レジスト材料の性能を調整することができる。分子量、分散度が異なる複数種の高分子化合物を用いることもできる。
【0057】
本発明のレジスト材料中における上記樹脂の添加量としては任意であるが、レジスト中の固形分100重量部中65〜99重量部、好ましくは65〜98重量部である。なお、上記固形分は「本発明のレジスト材料の溶剤を除く全ての成分」の意である。
【0058】
本発明のレジスト材料の(B)成分は、上記式(1)、(1a)、(1b)の光酸発生剤であり、その配合量は、レジスト中の固形分100重量部中0.1〜10重量部、特に1〜5重量部である。
また、本発明の光酸発生剤(1)、(1a)、(1b)以外に、(C)成分の光酸発生剤を添加する場合は、紫外線、遠紫外線、電子線、X線、エキシマレーザー、γ線、シンクロトロン放射線等の高エネルギー線照射により酸を発生する化合物であればいずれでも構わない。好適な光酸発生剤としては、スルホニウム塩、ヨードニウム塩、スルホニルジアゾメタン、N−スルホニルオキシジカルボキシイミド、O−アリ−ルスルホニルオキシム、O−アルキルスルホニルオキシム等の光酸発生剤等がある。以下に詳述するが、これらは単独あるいは2種以上混合して用いることができる。
【0059】
スルホニウム塩は、スルホニウムカチオンとスルホネートの塩であり、スルホニウムカチオンとしてトリフェニルスルホニウム、(4−tert−ブトキシフェニル)ジフェニルスルホニウム、ビス(4−tert−ブトキシフェニル)フェニルスルホニウム、トリス(4−tert−ブトキシフェニル)スルホニウム、(3−tert−ブトキシフェニル)ジフェニルスルホニウム、ビス(3−tert−ブトキシフェニル)フェニルスルホニウム、トリス(3−tert−ブトキシフェニル)スルホニウム、(3,4−ジtert−ブトキシフェニル)ジフェニルスルホニウム、ビス(3,4−ジtert−ブトキシフェニル)フェニルスルホニウム、トリス(3,4−ジtert−ブトキシフェニル)スルホニウム、ジフェニル(4−チオフェノキシフェニル)スルホニウム、(4−tert−ブトキシカルボニルメチルオキシフェニル)ジフェニルスルホニウム、トリス(4−tert−ブトキシカルボニルメチルオキシフェニル)スルホニウム、(4−tert−ブトキシフェニル)ビス(4−ジメチルアミノフェニル)スルホニウム、トリス(4−ジメチルアミノフェニル)スルホニウム、4−メチルフェニルジフェニルスルホニウム、4−tert−ブチルフェニルジフェニルスルホニウム、ビス(4−メチルフェニル)フェニルスルホニウム、ビス(4−tet−ブチルフェニル)フェニルスルホニウム、トリス(4−メチルフェニル)スルホニウム、トリス(4−tert−ブチルフェニル)スルホニウム、トリス(フェニルメチル)スルホニウム、2−ナフチルジフェニルスルホニウム、ジメチル−2−ナフチルスルホニウム、4−ヒドロキシフェニルジメチルスルホニウム、4−メトキシフェニルジメチルスルホニウム、トリメチルスルホニウム、2−オキソシクロヘキシルシクロヘキシルメチルスルホニウム、トリナフチルスルホニウム、トリベンジルスルホニウム、ジフェニルメチルスルホニウム、ジメチルフェニルスルホニウム、2−オキソプロピルチアシクロペンタニウム、2−オキソブチルチアシクロペンタニウム、2−オキソ−3,3ジメチルブチルチアシクロペンタニウム、2−オキソ−2−フェニルエチルチアシクロペンタニウム等が挙げられ、スルホネートとしては、トリフルオロメタンスルホネート、ノナフルオロブタンスルホネート、ヘプタデカフルオロオクタンスルホネート、2,2,2−トリフルオロエタンスルホネート、ペンタフルオロベンゼンスルホネート、4−トリフルオロメチルベンゼンスルホネート、4−フルオロベンゼンスルホネート、メシチレンスルホネート、2,4,6−トリイソプロピルベンゼンスルホネート、トルエンスルホネート、ベンゼンスルホネート、4−(4’−トルエンスルホニルオキシ)ベンゼンスルホネート、6−(4−トルエンスルホニルオキシ)ナフタレン−2−スルホネート、4−(4−トルエンスルホニルオキシ)ナフタレン−1−スルホネート、5−(4−トルエンスルホニルオキシ)ナフタレン−1−スルホネート、8−(4−トルエンスルホニルオキシ)ナフタレン−1−スルホネート、ナフタレンスルホネート、カンファースルホネート、オクタンスルホネート、ドデシルベンゼンスルホネート、ブタンスルホネート、メタンスルホネート、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、ビス(パーフルオロエタンスルホニル)イミド、ビス(パーフルオロブタンスルホニル)イミド、トリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチド、トリス(パーフルオロエタンスルホニル)メチド等が挙げられ、これらの組み合わせのスルホニウム塩が挙げられる。
【0060】
ヨードニウム塩はヨードニウムカチオンとスルホネートの塩であり、ジフェニルヨードニウム、ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウム、4−tert−ブトキシフェニルフェニルヨードニウム、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウム等のアリールヨードニウムカチオンとスルホネートとしては、トリフルオロメタンスルホネート、ノナフルオロブタンスルホネート、ヘプタデカフルオロオクタンスルホネート、2,2,2−トリフルオロエタンスルホネート、ペンタフルオロベンゼンスルホネート、4−トリフルオロメチルベンゼンスルホネート、4−フルオロベンゼンスルホネート、メシチレンスルホネート、2,4,6−トリイソプロピルベンゼンスルホネート、トルエンスルホネート、ベンゼンスルホネート、4−(4’−トルエンスルホニルオキシ)ベンゼンスルホネート、6−(4−トルエンスルホニルオキシ)ナフタレン−2−スルホネート、4−(4−トルエンスルホニルオキシ)ナフタレン−1−スルホネート、5−(4−トルエンスルホニルオキシ)ナフタレン−1−スルホネート、8−(4−トルエンスルホニルオキシ)ナフタレン−1−スルホネート、ナフタレンスルホネート、カンファースルホネート、オクタンスルホネート、ドデシルベンゼンスルホネート、ブタンスルホネート、メタンスルホネートビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、ビス(パーフルオロエタンスルホニル)イミド、ビス(パーフルオロブタンスルホニル)イミド、トリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチド、トリス(パーフルオロエタンスルホニル)メチド等が挙げられ、これらの組み合わせのヨードニウム塩が挙げられる。
【0061】
スルホニルジアゾメタンとしては、ビス(エチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(1−メチルプロピルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(2−メチルプロピルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(1,1−ジメチルエチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(パーフルオロイソプロピルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(4−メチルフェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(2,4−ジメチルフェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(4−アセチルオキシフェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(4−メタンスルホニルオキシフェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(4−(4−トルエンスルホニルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(2−ナフチルスルホニル)ジアゾメタン、4−メチルフェニルスルホニルベンゾイルジアゾメタン、tert−ブチルカルボニル−4−メチルフェニルスルホニルジアゾメタン、2−ナフチルスルホニルベンゾイルジアゾメタン、4−メチルフェニルスルホニル−2−ナフトイルジアゾメタン、メチルスルホニルベンゾイルジアゾメタン、tert−ブトキシカルボニル−4−メチルフェニルスルホニルジアゾメタン等のビススルホニルジアゾメタンとスルホニルカルボニルジアゾメタンが挙げられる。
【0062】
N−スルホニルオキシジカルボキシイミド型光酸発生剤としては、コハク酸イミド、ナフタレンジカルボキシイミド、フタル酸イミド、シクロヘキシルジカルボキシイミド、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミド、7−オキサビシクロ[2.2.1]−5−ヘプテン−2,3−ジカルボキシイミド等のイミド骨格とトリフルオロメタンスルホネート、ノナフルオロブタンスルホネート、ヘプタデカフルオロオクタンスルホネート、2,2,2−トリフルオロエタンスルホネート、ペンタフルオロベンゼンスルホネート、4−トリフルオロメチルベンゼンスルホネート、4−フルオロベンゼンスルホネート、メシチレンスルホネート、2,4,6−トリイソプロピルベンゼンスルホネート、トルエンスルホネート、ベンゼンスルホネート、ナフタレンスルホネート、カンファースルホネート、オクタンスルホネート、ドデシルベンゼンスルホネート、ブタンスルホネート、メタンスルホネート等の組み合わせの化合物が挙げられる。
【0063】
ベンゾインスルホネート型光酸発生剤としては、ベンゾイントシレート、ベンゾインメシレート、ベンゾインブタンスルホネート等が挙げられる。
【0064】
ピロガロールトリスルホネート型光酸発生剤としては、ピロガロール、フロログリシン、カテコール、レゾルシノール、ヒドロキノンのヒドロキシル基の全てをトリフルオロメタンスルホネート、ノナフルオロブタンスルホネート、ヘプタデカフルオロオクタンスルホネート、2,2,2−トリフルオロエタンスルホネート、ペンタフルオロベンゼンスルホネート、4−トリフルオロメチルベンゼンスルホネート、4−フルオロベンゼンスルホネート、トルエンスルホネート、ベンゼンスルホネート、ナフタレンスルホネート、カンファースルホネート、オクタンスルホネート、ドデシルベンゼンスルホネート、ブタンスルホネート、メタンスルホネート等で置換した化合物が挙げられる。
【0065】
ニトロベンジルスルホネート型光酸発生剤としては、2,4−ジニトロベンジルスルホネート、2−ニトロベンジルスルホネート、2,6−ジニトロベンジルスルホネートが挙げられ、スルホネートとしては、具体的にトリフルオロメタンスルホネート、ノナフルオロブタンスルホネート、ヘプタデカフルオロオクタンスルホネート、2,2,2−トリフルオロエタンスルホネート、ペンタフルオロベンゼンスルホネート、4−トリフルオロメチルベンゼンスルホネート、4−フルオロベンゼンスルホネート、トルエンスルホネート、ベンゼンスルホネート、ナフタレンスルホネート、カンファースルホネート、オクタンスルホネート、ドデシルベンゼンスルホネート、ブタンスルホネート、メタンスルホネート等が挙げられる。また、ベンジル側のニトロ基をトリフルオロメチル基で置き換えた化合物も同様に用いることができる。
【0066】
スルホン型光酸発生剤の例としては、ビス(フェニルスルホニル)メタン、ビス(4−メチルフェニルスルホニル)メタン、ビス(2−ナフチルスルホニル)メタン、2,2−ビス(フェニルスルホニル)プロパン、2,2−ビス(4−メチルフェニルスルホニル)プロパン、2,2−ビス(2−ナフチルスルホニル)プロパン、2−メチル−2−(p−トルエンスルホニル)プロピオフェノン、2−(シクロヘキシルカルボニル)−2−(p−トルエンスルホニル)プロパン、2,4−ジメチル−2−(p−トルエンスルホニル)ペンタン−3−オン等が挙げられる。
【0067】
O−アリールスルホニルオキシム化合物あるいはO−アルキルスルホニルオキシム化合物(オキシムスルホネート)としてはグリオキシム誘導体型の光酸発生剤(特許第2906999号や特開平9−301948号公報に記載の化合物)、チオフェンやシクロヘキサジエンを介して共役系の長いオキシムスルホネート型光酸発生剤(米国特許第6004724号明細書記載の化合物)、トリフルオロメチル基のような電子吸引基で化合物の安定性を増したオキシムスルホネート(米国特許第6261738号明細書、特開2000−314956号明細書記載の化合物)、フェニルアセトニトリル、置換アセトニトリル誘導体を用いたオキシムスルホネート(特開平9−95479号、特開平9−230588号公報あるいは文中の従来技術として記載の化合物)、また、ビスオキシムスルホネート(特開平9−208554号公報記載の化合物、英国特許(GB)第2348644A号明細書記載の化合物、特開2002−278053号記載の化合物)等が挙げられる。
【0068】
KrFエキシマレーザー用のレジスト材料に上記光酸発生剤(C)を添加する場合には、スルホニウム塩、ビススルホニルジアゾメタン、N−スルホニルオキシジカルボキシイミド、オキシムスルホネートが好ましく用いられる。具体的にはトリフェニルスルホニウムp−トルエンスルホネート、トリフェニルスルホニウムカンファースルホネート、トリフェニルスルホニウムペンタフルオロベンゼンスルホネート、トリフェニルスルホニウムノナフルオロブタンスルホネート、トリフェニルスルホニウム4−(4’−トルエンスルホニルオキシ)ベンゼンスルホネート、トリフェニルスルホニウム、2,4,6−トリイソプロピルベンゼンスルホネート、4−tert−ブトキシフェニルジフェニルスルホニウムp−トルエンスルホネート、4−tert−ブトキシフェニルジフェニルスルホニウムカンファースルホネート、4−tert−ブトキシフェニルジフェニルスルホニウム4−(4’−トルエンスルホニルオキシ)ベンゼンスルホネート、トリス(4−メチルフェニル)スルホニウム、カンファースルホネート、トリス(4−tert−ブチルフェニル)スルホニウムカンファースルホネート、ビス(tert−ブチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(シクロへキシルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(2,4−ジメチルフェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(4−tert−ブチルフェニルスルホニル)ジアゾメタン、N−カンファースルホニルオキシ−5−ノルボルネン−2,3−カルボン酸イミド、N−p−トルエンスルホニルオキシ−5−ノルボルネン−2,3−カルボン酸イミド、(5−(10−カンファースルホニル)オキシイミノ−5H−チオフェン−2−イリデン)、(2−メチルフェニル)アセトニトリル、5−(4−トルエンスルホニル)オキシイミノ−5H−チオフェン−2−イリデン)、(2−メチルフェニル)アセトニトリル等が挙げられる。
【0069】
更にはArFレーザー用のレジスト材料に上記光酸発生剤(C)を添加する場合にはスルホニウム塩が好ましい。より具体的にはトリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムペンタフルオロベンゼンスルホネート、トリフェニルスルホニウムノナフルオロブタンスルホネート、ジフェニル4−メチルフェニルスルホニウムノナフルオロブタンスルホネート、2−オキソ−2−フェニルエチルチアシクロペンタニウムノナフルオロブタンスルホネート等が好ましく用いられる。
【0070】
本発明の化学増幅レジスト材料における光酸発生剤(C)の添加量は、本発明の効果を妨げない範囲であればいずれでもよいが、レジスト材料中の固形分100重量部中0〜10重量部、好ましくは0〜5重量部である。光酸発生剤(C)の割合が多すぎる場合には、解像性の劣化や、現像/レジスト剥離時の異物の問題が起きる可能性がある。上記光酸発生剤(C)は、単独でも2種以上混合して用いることができる。更に、露光波長における透過率が低い光酸発生剤を用い、その添加量でレジスト膜中の透過率を制御することもできる。
【0071】
また、本発明のレジスト材料に、酸により分解し酸を発生する化合物(酸増殖化合物)を添加してもよい。これらの化合物についてはJ.Photopolym.Sci.and Tech.,8.43−44,45−46(1995)、J.Photopolym.Sci.and Tech.,9.29−30(1996)において記載されている。
【0072】
酸増殖化合物の例としては、tert−ブチル−2−メチル−2−トシロキシメチルアセトアセテート、2−フェニル2−(2−トシロキシエチル)−1,3−ジオキソラン等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。公知の光酸発生剤の中で安定性、特に熱安定性に劣る化合物は酸増殖化合物的な性質を示す場合が多い。
【0073】
本発明のレジスト材料における酸増殖化合物の添加量としては、レジスト材料中の固形分100重量部中2重量部以下、好ましくは1重量部以下である。添加量が多すぎる場合は拡散の制御が難しく、解像性の劣化、パターン形状の劣化が起こる。
【0074】
(D)成分の塩基性化合物は、光酸発生剤より発生する酸がレジスト膜中に拡散する際の拡散速度を抑制することができる化合物が適しており、このような塩基性化合物の配合により、レジスト膜中での酸の拡散速度が抑制されて解像度が向上し、露光後の感度変化を抑制したり、基板や環境依存性を少なくし、露光余裕度やパターンプロファイル等を向上することができる。
【0075】
このような塩基性化合物としては、第一級、第二級、第三級の脂肪族アミン類、混成アミン類、芳香族アミン類、複素環アミン類、カルボキシ基を有する含窒素化合物、スルホニル基を有する含窒素化合物、水酸基を有する含窒素化合物、ヒドロキシフェニル基を有する含窒素化合物、アルコール性含窒素化合物、アミド誘導体、イミド誘導体等が挙げられる。
【0076】
より具体的な塩基性化合物は特開平11−84639号、特開2002−226470号、同2002−249478号、同2002−363146号、同2002−363148号、同2002−36152号公報等あるいは特開2001−122850号公報を参考にすることができる。
【0077】
なお、塩基性化合物は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができ、その配合量は、レジスト材料中の固形分100重量部中0〜2重量部、特に0.01〜1重量部を混合したものが好適である。配合量が2重量部を超えると感度が低下しすぎる場合がある。
【0078】
(E)成分である有機酸誘導体の例としては、特に限定されるものではないが、具体的にフェノール、クレゾール、カテコール、レゾルシノール、ピロガロール、フロログリシン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、2,2−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、1,1,1−トリス(4’−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2−トリス(4’−ヒドロキシフェニル)エタン、ヒドロキシベンゾフェノン、4−ヒドロキシフェニル酢酸、3−ヒドロキシフェニル酢酸、2−ヒドロキシフェニル酢酸、3−(4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸、3−(2−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸、2,5−ジヒドロキシフェニル酢酸、3,4−ジヒドロキシフェニル酢酸、1,2−フェニレン二酢酸、1,3−フェニレン二酢酸、1,4−フェニレン二酢酸、1,2−フェニレンジオキシ二酢酸、1,4−フェニレンジプロパン酸、安息香酸、サリチル酸、4,4−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)吉草酸、4−tert−ブトキシフェニル酢酸、4−(4−ヒドロキシフェニル)酪酸、3,4−ジヒドロキシマンデル酸、4−ヒドロキシマンデル酸等が挙げられ、中でもサリチル酸、4,4−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)吉草酸が好適である。これらは単独あるいは2種以上の組み合わせで用いることができる。
【0079】
本発明の化学増幅レジスト材料中の有機酸誘導体の添加量としては、レジスト材料中の固形分100重量部中5重量部以下、好ましくは1重量部以下である。添加量が5重量部より多い場合は、解像性を劣化させる可能性がある。なお、レジスト中の組成の組み合わせによりこの有機酸誘導体は添加されなくてもよい。
【0080】
(F)成分の有機溶剤としては、酢酸ブチル、酢酸アミル、酢酸シクロヘキシル、酢酸3−メトキシブチル、メチルエチルケトン、メチルアミルケトン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、3−エトキシエチルプロピオネート、3−エトキシメチルプロピオネート、3−メトキシメチルプロピオネート、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、ジアセトンアルコール、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、プロピレングリコールモノエチルエーテルプロピオネート、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、3−メチル−3−メトキシブタノール、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、γブチロラクトン、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールプロピルエーテルアセテート、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸プロピル、テトラメチレンスルホン等が挙げられるが、これに限定されるものではない。特に好ましいものは、プロピレングリコールアルキルエーテルアセテート、乳酸アルキルエステルである。これらの溶剤は単独又は2種以上混合してもよい。好ましい混合溶剤の例はプロピレングリコールアルキルエーテルアセテートと乳酸アルキルエステルである。なお、本発明におけるプロピレングリコールアルキルエーテルアセテートのアルキル基は炭素数1〜4のもの、例えばメチル基、エチル基、プロピル基等が挙げられるが、中でもメチル基、エチル基が好適である。また、このプロピレングリコールアルキルエーテルアセテートには1,2置換体と1,3置換体があり、置換位置の組み合わせで3種の異性体があるが、単独あるいは混合いずれの場合でもよい。
【0081】
また、上記の乳酸アルキルエステルのアルキル基は炭素数1〜4のもの、例えばメチル基、エチル基、プロピル基等が挙げられるが、中でもメチル基、エチル基が好適である。
【0082】
これら溶剤の添加量は、化学増幅レジスト材料の固形分100重量部に対して300〜2,000重量部、好ましくは400〜1,000重量部であるが、既存の成膜方法で可能な濃度であればこれに限定されるものではない。
【0083】
(G)成分の酸の作用によりアルカリ現像液への溶解性が変化する分子量3,000以下の化合物(溶解阻止剤)としては2,500以下の低分子量のフェノールあるいはカルボン酸誘導体の一部あるいは全部を酸に不安定な置換基で置換した化合物を添加することもできる。
【0084】
分子量2,500以下のフェノールあるいはカルボン酸誘導体としては、ビスフェノールA、ビスフェノールH、ビスフェノールS、4,4−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)吉草酸、トリス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1,1−トリス(4’−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2−トリス(4’−ヒドロキシフェニル)エタン、フェノールフタレイン、チモールフタレイン、コール酸、デオキシコール酸、リトコール酸等が挙げられ、酸に不安定な置換基としては上記ポリマーの酸不安定基として例示したものを再び挙げることができる。
【0085】
好適に用いられる溶解阻止剤の例としては、ビス(4−(2’−テトラヒドロピラニルオキシ)フェニル)メタン、ビス(4−(2’−テトラヒドロフラニルオキシ)フェニル)メタン、ビス(4−tert−ブトキシフェニル)メタン、ビス(4−tert−ブトキシカルボニルオキシフェニル)メタン、ビス(4−tert−ブトキシカルボニルメチルオキシフェニル)メタン、ビス(4−(1’−エトキシエトキシ)フェニル)メタン、ビス(4−(1’−エトキシプロピルオキシ)フェニル)メタン、2,2−ビス(4’−(2’’−テトラヒドロピラニルオキシ))プロパン、2,2−ビス(4’−(2’’−テトラヒドロフラニルオキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4’−tert−ブトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4’−tert−ブトキシカルボニルオキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−tert−ブトキシカルボニルメチルオキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4’−(1’’−エトキシエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4’−(1’’−エトキシプロピルオキシ)フェニル)プロパン、4,4−ビス(4’−(2’’−テトラヒドロピラニルオキシ)フェニル)吉草酸tertブチル、4,4−ビス(4’−(2’’−テトラヒドロフラニルオキシ)フェニル)吉草酸tertブチル、4,4−ビス(4’−tert−ブトキシフェニル)吉草酸tertブチル、4,4−ビス(4−tert−ブトキシカルボニルオキシフェニル)吉草酸tertブチル、4,4−ビス(4’−tert−ブトキシカルボニルメチルオキシフェニル)吉草酸tertブチル、4,4−ビス(4’−(1’’−エトキシエトキシ)フェニル)吉草酸tertブチル、4,4−ビス(4’−(1’’−エトキシプロピルオキシ)フェニル)吉草酸tertブチル、トリス(4−(2’−テトラヒドロピラニルオキシ)フェニル)メタン、トリス(4−(2’−テトラヒドロフラニルオキシ)フェニル)メタン、トリス(4−tert−ブトキシフェニル)メタン、トリス(4−tert−ブトキシカルボニルオキシフェニル)メタン、トリス(4−tert−ブトキシカルボニルオキシメチルフェニル)メタン、トリス(4−(1’−エトキシエトキシ)フェニル)メタン、トリス(4−(1’−エトキシプロピルオキシ)フェニル)メタン、1,1,2−トリス(4’−(2’’−テトラヒドロピラニルオキシ)フェニル)エタン、1,1,2−トリス(4’−(2’’−テトラヒドロフラニルオキシ)フェニル)エタン、1,1,2−トリス(4’−tert−ブトキシフェニル)エタン、1,1,2−トリス(4’−tert−ブトキシカルボニルオキシフェニル)エタン、1,1,2−トリス(4’−tert−ブトキシカルボニルメチルオキシフェニル)エタン、1,1,2−トリス(4’−(1’−エトキシエトキシ)フェニル)エタン、1,1,2−トリス(4’−(1’−エトキシプロピルオキシ)フェニル)エタン、コール酸tブチルエステル、デオキシコール酸tブチルエステル、リトコール酸tブチルエステル等が挙げられる。
【0086】
本発明のレジスト材料中の溶解阻止剤(G)の添加量としては、レジスト材料中の固形分100重量部中20重量部以下、好ましくは15重量部以下である。20重量部より多いとモノマー成分が増えるためレジスト材料の耐熱性が低下する。
【0087】
本発明の光酸発生剤をネガ型レジスト材料として用いる場合には樹脂として特に制限されるものではないが、上述の樹脂の酸不安定基を置換する前のベース樹脂を用いることが好適である。
【0088】
例えば、ポリp−ヒドロキシスチレン、ポリm−ヒドロキシスチレン、ポリ4−ヒドロキシ2−メチルスチレン、ポリ4−ヒドロキシ−3−メチルスチレン、ポリα−メチルp−ヒドロキシスチレン、部分水素加ポリp−ヒドロキシスチレンコポリマー、ポリ(p−ヒドロキシスチレン−α−メチルp−ヒドロキシスチレン)コポリマー、ポリ(p−ヒドロキシスチレン−α−メチルスチレン)コポリマー、ポリ(p−ヒドロキシスチレン−スチレン)コポリマー、ポリ(p−ヒドロキシスチレン−m−ヒドロキシスチレン)コポリマー、ポリ(p−ヒドロキシスチレン−スチレン)コポリマー、ポリ(p−ヒドロキシスチレン−アクリル酸)コポリマー、ポリ(p−ヒドロキシスチレン−メタクリル酸)コポリマー、ポリ(p−ヒドロキシスチレン−メチルアクリレート)コポリマー、ポリ(p−ヒドロキシスチレン−アクリル酸−メチルメタクリレート)コポリマー、ポリ(p−ヒドロキシスチレン−メチルアクリレート)コポリマー、ポリ(p−ヒドロキシスチレン−メタクリル酸−メチルメタクリレート)コポリマー、ポリメタクリル酸、ポリアクリル酸、ポリ(アクリル酸−メチルアクリレート)コポリマー、ポリ(メタクリル酸−メチルメタクリレート)コポリマー、ポリ(アクリル酸−マレイミド)コポリマー、ポリ(メタクリル酸−マレイミド)コポリマー、ポリ(p−ヒドロキシスチレン−アクリル酸−マレイミド)コポリマー、ポリ(p−ヒドロキシスチレン−メタクリル酸−マレイミド)コポリマー等が挙げられるがこれらの組み合わせに限定されるものではない。
【0089】
また、種々の機能をもたせるため、上記酸不安定基保護化ポリマーのフェノール性水酸基、カルボキシル基の一部に置換基を導入してもよい。例えば、基板との密着性を向上するための置換基やエッチング耐性向上のための置換基、特に未露光部、低露光部のアルカリ現像液への溶解速度が高すぎないように制御するため酸やアルカリに比較的安定な置換基を導入することが好ましい。置換基の例として例えば2−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシプロピル基、メトキシメチル基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、メトキシカルボニルメチル基、エトキシカルボニルメチル基、4−メチル−2−オキソ−4−オキソラニル基、4−メチル−2−オキソ−4−オキサニル基、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、アセチル基、ピバロイル基、アダマンチル基、イソボロニル基、シクロヘキシル基等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、酸分解性の置換基、例えばt−ブトキシカルボニル基や、t−ブチル基、t−ブトキシカルボニルメチル基等の比較的酸分解しにくい置換基を導入することできる。
【0090】
本発明のレジスト材料中における上記樹脂の添加量としては任意であるが、レジスト中の固形分100重量部中65〜99重量部、好ましくは65〜98重量部である。
【0091】
また、(I)成分の酸の作用により架橋構造を形成する酸架橋剤として、分子内に2個以上のヒドロキシメチル基、アルコキシメチル基、エポキシ基又はビニルエーテル基を有する化合物が挙げられ、置換グリコウリル誘導体、尿素誘導体、ヘキサ(メトキシメチル)メラミン等が本発明の化学増幅ネガ型レジスト材料の酸架橋剤として好適に用いられる。例えば、N,N,N’,N’−テトラメトキシメチル尿素とヘキサメトキシメチルメラミン、テトラヒドロキシメチル置換グリコールウリル類及びテトラメトキシメチルグリコールウリルのようなテトラアルコキシメチル置換グリコールウリル類、置換及び未置換ビス−ヒドロキシメチルフェノール類、ビスフェノールA等のフェノール性化合物とエピクロロヒドリン等の縮合物が挙げられる。特に好適な架橋剤は、1,3,5,7−テトラメトキシメチルグリコールウリルなどの1,3,5,7−テトラアルコキシメチルグリコールウリル又は1,3,5,7−テトラヒドロキシメチルグリコールウリル、2,6−ジヒドロキシメチルp−クレゾール、2,6−ジヒドロキシメチルフェノール、2,2’,6,6’−テトラヒドロキシメチル−ビスフェノールA及び1,4−ビス−[2−(2−ヒドロキシプロピル)]−ベンゼン、N,N,N’,N’−テトラメトキシメチル尿素とヘキサメトキシメチルメラミン等が挙げられる。添加量は任意であるがレジスト材料中の固形分100重量部中1〜20重量部、好ましくは5〜15重量部である。これら架橋剤は単独でも2種以上を併用してもよい。
【0092】
本発明の化学増幅レジスト材料中には、塗布性を向上させるための界面活性剤、基板からの乱反射を少なくするための吸光性材料などの添加剤を加えることができる。
【0093】
界面活性剤の例としては、特に限定されるものではないが、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステリアルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンオレインエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンオクチルフェノールエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェノールエーテル等のポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル類、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマー類、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート等のソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレエート、ポリオキシエチレンソルビタントリステアレート等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルのノニオン系界面活性剤、エフトップEF301,EF303,EF352((株)トーケムプロダクツ製)、メガファックF171,F172,F173(大日本インキ化学工業(株)製)、フロラードFC430,FC431(住友スリーエム(株)製)、アサヒガードAG710,サーフロンS−381,S−382,SC101,SC102,SC103,SC104,SC105,SC106,サーフィノールE1004,KH−10,KH−20,KH−30,KH−40(旭硝子(株)製)等のフッ素系界面活性剤、オルガノシロキサンポリマーKP341,X−70−092,X−70−093(信越化学工業(株)製)、アクリル酸系又はメタクリル酸系ポリフローNo.75,No.95(共栄社油脂化学工業(株)製)が挙げられ、中でもFC430、サーフロンS−381、サーフィノールE1004、KH−20、KH−30が好適である。これらは単独あるいは2種以上の組み合わせで用いることができる。
【0094】
本発明の化学増幅レジスト材料中の界面活性剤の添加量としては、レジスト材料組成物中の固形分100重量部中2重量部以下、好ましくは1重量部以下である。
【0095】
更に、本発明の化学増幅レジスト材料には紫外線吸収剤を配合することができる。特に限定されるわけではないが特開平11−190904号公報記載のものを用いることができ、好ましくはビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホキシド、ビス(4−tert−ブトキシフェニル)スルホキシド、ビス(4−tert−ブトキシカルボニルオキシフェニル)スルホキシド、ビス[4−(1−エトキシエトキシ)フェニル]スルホキシド等のジアリールスルホキシド誘導体、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(4−tert−ブトキシフェニル)スルホン、ビス(4−tert−ブトキシカルボニルオキシフェニル)スルホン、ビス[4−(1−エトキシエトキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−(1−エトキシプロポキシ)フェニル]スルホン等のジアリールスルホン誘導体、ベンゾキノンジアジド、ナフトキノンジアジド、アントラキノンジアジド、ジアゾフルオレン、ジアゾテトラロン、ジアゾフェナントロン等のジアゾ化合物、ナフトキノン−1,2−ジアジド−5−スルホン酸クロリドと2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノンとの完全もしくは部分エステル化合物、ナフトキノン−1,2−ジアジド−4−スルホン酸クロリドと2,4,4’−トリヒドロキシベンゾフェノンとの完全もしくは部分エステル化合物等のキノンジアジド基含有化合物等、9−アントラセンカルボン酸tert−ブチル、9−アントラセンカルボン酸tert−アミル、9−アントラセンカルボン酸tert−メトキシメチル、9−アントラセンカルボン酸tert−エトキシエチル、9−アントラセンカルボン酸2−tert−テトラヒドロピラニル、9−アントラセンカルボン酸2−tert−テトラヒドロフラニル等を挙げることができる。上記紫外線吸収剤の配合量は、レジスト材料の種類により添加しても添加されなくてもよいが、添加する場合にはベース樹脂100重量部中0〜10重量部、より好ましくは0.5〜10重量部、更に好ましくは1〜5重量部である。
【0096】
本発明のレジスト材料を使用してパターンを形成するには、公知のリソグラフィー技術を採用して行うことができ、例えばシリコンウエハー等の基板上にスピンコーティング等の手法で膜厚が0.1〜2.0μmとなるように塗布し、これをホットプレート上で60〜150℃、1〜10分間、好ましくは80〜130℃、1〜5分間プリベークする。次いで目的のパターンを形成するためのマスクを上記のレジスト膜上にかざし、ArFエキシマレーザーを露光量1〜100mJ/cm2程度、好ましくは5〜50mJ/cm2程度となるように照射した後、ホットプレート上で60〜150℃、1〜5分間、好ましくは80〜130℃、1〜3分間ポストエクスポージャベーク(PEB)する。更に、0.1〜5%、好ましくは2〜3%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)等のアルカリ水溶液の現像液を用い、0.1〜3分間、好ましくは0.5〜2分間、浸漬(dip)法、パドル(puddle)法、スプレー(spray)法等の常法により現像することにより基板上に目的のパターンが形成される。なお、上記範囲を上限及び下限から外れる場合は、目的のパターンを得ることができない場合がある。
【0097】
【発明の効果】
本発明の酸発生剤を添加したレジスト材料は、特に解像性かつ熱安定性、保存安定性に優れ、ラインエッジラフネスも小さいという特徴を有する。
【0098】
【実施例】
以下、実施例及び比較例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるものではない。
[合成例1]2−メトキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウム パーフルオロブタンスルホネートの合成
2−メトキシナフタレン7.9g(0.05モル)、アルドリッチ社製Eaton’s試薬15gにテトラメチレンスルホキシド2.9g(0.05モル)を加え、室温で24時間撹拌した。水200gとジエチルエーテル100gを加えて分液し、水層にパーフルオロブタンスルホン酸カリウム8.5g(0.025モル)とジクロロメタン100g加え、室温で1時間撹拌した。分離した有機層を水50gを用いて3回洗浄し、次いで溶剤をロータリーエバポレーターで除去した。得られた油状物をジエチルエーテルで再結晶し濾過乾燥して、目的の2−メトキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウム パーフルオロブタンスルホネートを10.4g得た(収率76%;パーフルオロブタンスルホン酸カリウムより)。
得られたスルホニウム塩の核磁気共鳴スペクトル(NMR)、赤外吸収スペクトル(IR)、飛行時間型質量分析(TOF−MS)の結果を記す。
【0099】
【化21】
【0100】
(1H−NMR(CDCl3);ppm)
1)Ha、HdあるいはHe 7.440〜7.470 2H 多重項
2)Hb 8.197〜8.227 1H 二重項
3)HcあるいはHf 7.845〜7.864 1H 二重項
4)HeあるいはHd 7.647〜7.713 1H 三重項
5)HfあるいはHc 8.384〜8.415 1H 二重項
6)Hg、Hg’ 3.737〜4.033 2H 多重項
7)Hh、Hh’ 2.435〜2.785 2H 多重項
8)Hi 4.187 3H 一重項
【0101】
(IR;cm−1)
2972,1626,1595,1512,1464,1433,1354,1338,1265,1209,1157,1132,1057,1020,980,831,802,771,748,735,656,638,617,600,534,523,
(MALDI−TOFMS)
(+) 245
(−) 299
【0102】
[合成例2]2−n−ブトキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウム
パーフルオロブタンスルホネートの合成
2−ナフトール50g(0.347モル)と水酸化ナトリウム14.6g(0.364モル)、をエタノール100gに溶解した。還流下でn−ブチルブロミド50g(0.364モル)を加え、更に4時間還流した。反応液に水200gと水酸化ナトリウム4gを加えて、分離した有機層75gを減圧蒸留して2−n−ブトキシナフタレン59gを得た(蒸留物(液状)は室温で放置することにより固化した)。
次いでこの2−n−ブトキシナフタレン5.0g(0.025モル)、アルドリッチ社製Eaton’s試薬15gにテトラメチレンスルホキシド2.9g(0.05モル)を加え、室温で24時間撹拌した。水200gとジエチルエーテル50gを加えて分液し、水層にパーフルオロブタンスルホン酸カリウム8.5g(0.025モル)とジクロロメタン100g加え、室温で1時間撹拌した。分離した有機層を水50gを用いて3回洗浄し、次いで溶剤をロータリーエバポレーターで除去した。得られた油状物を酢酸エチルで再結晶し濾過乾燥して、目的の2−n−ブトキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウム パーフルオロブタンスルホネートを13.8g得た(収率94%)。
得られたスルホニウム塩の核磁気共鳴スペクトル(NMR)、赤外吸収スペクトル(IR)、飛行時間型質量分析(TOF−MS)の結果を記す。
【0103】
【化22】
【0104】
(1H−NMR(CDCl3);ppm)
1)Ha、HdあるいはHe 7.430〜7.505 2H 多重項
2)Hb 8.184〜8.215 1H 二重項
3)HcあるいはHf 7.833〜7.862 1H 二重項
4)HeあるいはHd 7.659〜7.715 1H 三重項
5)HfあるいはHc 8.436〜8.467 1H 二重項
6)Hg、Hg’ 3.788〜4.087 2H 多重項
7)Hh、Hh’ 2.500〜2.762 2H 多重項
8)Hi 4.400〜4.470 2H 三重項
9)Hj 1.877〜1.975 2H 多重項
10)Hk 1.426〜1.550 2H 他重項
11)Hl 0.990〜1.039 3H 三重項
【0105】
(IR;cm−1)
1624,1597,1512,1475,1464,1435,1352,1338,1267,1234,1211,1190,1155,1132,1055,1018,1007,984,957,870,808,771,750,735,698,654,638,617,600,565,532
(MALDI−TOFMS)
(+) 287
(−) 299
【0106】
[合成例3] 2−メトキシ−1−ナフチルジメチルスルホニウム パーフルオロブタンスルホネートの合成
合成例1のテトラメチレンスルホキシドに代えてジメチルスルホキシドを用いる以外は合成例1と同様にして目的物を合成した。
[合成例4] 2−n−ブトキシ−1−ナフチルジメチルスルホニウム パーフルオロブタンスルホネートの合成
合成例2のテトラメチレンスルホキシドに代えてジメチルスルホキシドを用いる以外は合成例2と同様にして目的物を合成した。
【0107】
[合成例5] 2−n−ブトキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウム トリフルオロメタンスルホネートの合成
合成例2のパーフルオロブタンスルホン酸カリウムに代えてトリフルオロメタンスルホン酸ナトリウムを用いる以外は合成例2と同様にして目的物を合成した。
【0108】
[合成例6] 2−シクロヘキシルオキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウム パーフルオロブタンスルホネートの合成
合成例1の2−メトキシナフタレンに代えて2−シクロヘキシルオキシナフタレンを用いる以外は合成例1と同様にして目的物を合成した。
【0109】
[評価実施例]
下記式で示される光酸発生剤(PAG1〜10)について、レジストにした際の感度及び解像性の評価を行った。
【0110】
【化23】
【0111】
【化24】
【0112】
[実施例1〜41]レジストの解像性の評価
上記式で示される光酸発生剤(PAG1〜10)を酸発生剤として、また下記式で示されるポリマー(Polymer1〜28)をベース樹脂として使用し、下記式で示される溶解阻止剤(DRR1〜4)、塩基性化合物、下記式で示される有機酸誘導体(ACC1、2)を表に示す組成でFC−430(住友スリーエム(株)製)0.01重量%を含む溶媒中に溶解してレジスト材料を調合し、更に各組成物を0.2μmのテフロン(登録商標)製フィルターで濾過することにより、レジスト液をそれぞれ調製した。
【0113】
【化25】
【0114】
【化26】
【0115】
【化27】
【0116】
【化28】
【0117】
【化29】
【0118】
【化30】
【0119】
ArF露光実施例
ポリマー1〜20を用いたレジストについてはArF(波長193nm)露光を行った。
シリコン基板上に反射防止膜溶液(シプレイ社AR19)を塗布し、200度で60秒間ベークして作成した反射防止膜(82nm膜厚)基板上にレジスト溶液をスピンコーティングし、ホットプレートを用いて110℃で60秒間ベークし、300nm膜厚のレジスト膜を作成した。これをArFエキシマレーザーマイクロステッパー((株)ニコン製NA=0.55、σ0.7)を用いて露光し、110℃で90秒間ベーク(PEB)を施し、2.38%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシドの水溶液で30秒間現像を行った。
レジストの評価は、0.20μmのグループのラインアンドスペースを1:1で解像する露光量を最適露光量(Eop、mJ/cm2)として、この露光量における分離しているラインアンドスペースの最小線幅(μm)を評価レジストの解像度とし、同じ露光量のラインアンドスペース1:10の孤立線の線幅を測長して、グループ線の線幅から孤立線の線幅を引いた値を、孤立パターンと密集パターンの寸法差(I/Gバイアス)とした。また、グループラインの凹凸を測定し、ラインエッジラフネスとした。
【0120】
保存安定性は経時変化における異物の析出あるいは感度変化で判断した。異物は最長100日間、パーティクルカウンター(リオン(株)製、KL−20A)でレジスト溶液1ml中に含まれる0.3μm以上の粒子の数が5個以下であること、あるいは製造直後からの感度(上述のEop)の経時変化の変動が5%以内のものを良好とし、それ以上のものを悪と表記した。結果を表1に示す。
【0121】
KrF露光実施例
ポリマー21〜28を用いたレジストについてはKrF(波長248nm)露光を行った。
シリコン基板上に反射防止膜溶液(ブリューワーサイエンス社製DUV−30)を塗布し、200度で60秒間ベークして作成した反射防止膜(55nm膜厚)基板上にレジスト溶液をスピンコーティングし、ホットプレートを用いて100℃で60秒間ベークし、400nm膜厚のレジスト膜を作成した。これをKrFエキシマレーザースキャナー((株)ニコン製S203B、NA=0.68、s=0.75)を用いて露光し、110℃で90秒間ベーク(PEB)を施し、2.38%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシドの水溶液で60秒間現像を行った。レジストの評価は、0.18μmのグループのラインアンドスペースを1:1で解像する露光量を最適露光量(Eop、mJ/cm2)として、この露光量における分離しているラインアンドスペースの最小線幅(μm)を評価レジストの解像度とし、同じ露光量のラインアンドスペース1:10の孤立線の線幅を測長して、グループ線の線幅から孤立線の線幅を引いた値を、孤立パターンと密集パターンの寸法差(I/Gバイアス)とした。また、グループラインの凹凸を測定し、ラインエッジラフネスとした。
【0122】
保存安定性は経時変化における異物の析出あるいは感度変化で判断した。異物は最長100日間、パーティクルカウンター(リオン(株)製、KL−20A)でレジスト溶液1ml中に含まれる0.3μm以上の粒子の数が5個以下であること、あるいは製造直後からの感度(上述のEop)の経時変化の変動が5%以内のものを良好とし、それ以上のものを悪と表記した。結果を表2に示す。
【0123】
各レジストの組成及び評価結果を表1〜2に示す。なお、表1〜2において、溶剤及び塩基性化合物は下記の通りである。
PGMEA:プロピレングリコールメチルエーテルアセテート
CyHO:シクロヘキサノン
PG/EL:PGMEA70%と乳酸エチル30%の混合溶剤
(上記溶剤3種にはFC−430(住友スリーエム(株)製)を0.01重量%を添加済)
TBA:トリブチルアミン
TEA:トリエタノールアミン
TMMEA:トリスメトキシメトキシエチルアミン
TMEMEA:トリスメトキシエトキシメトキシエチルアミン
AAA:トリス(2−アセトキシエチル)アミン
AACN:N,N−ビス(2−アセトキシエチル)−3−アミノプロピオノニトリル
【0124】
[比較例]
比較のため、前述のスルホニウム塩(PAG6、7)及び下記式で示されるスルホニウム塩(PAG11〜13)について、レジストにした際の感度及び解像性の評価を行った。
【0125】
【化31】
【0126】
[比較例1〜6]
上記スルホニウム塩(PAG6、7及びPAG11〜13)を使用して、上記と同様に表3に示す組成でレジストを調製し、上記と同様ArFマイクロステッパーで露光し、感度及び解像性、保存安定性の評価を行った。
各レジストの組成及び評価結果を表3に示す。
【0127】
【表1】
【0128】
【表2】
【0129】
【表3】
【0130】
表1、2及び3の結果より、本発明のレジスト材料が従来品に比べ高感度及び高解像性で、しかもラインエッジラフネスとI/Gバイアスに優れていることが確認された。
【発明の属する技術分野】
本発明は、紫外線、遠紫外線、電子線、X線、エキシマレーザー、γ線、シンクロトロン放射線などの放射線に感応する集積回路を作成するための化学増幅レジスト材料に用いられる化学増幅レジスト材料用光酸発生剤、並びに上記化学増幅レジスト材料用光酸発生剤を含有するレジスト材料及びこれを用いたパターン形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、LSIの高集積化と高速度化に伴い、パターンルールの微細化が求められているなか、次世代の微細加工技術として遠紫外線リソグラフィー及び真空紫外線リソグラフィーが有望視されている。
現在、KrFエキシマレーザーを使ったフォトリソグラフィーによって0.15μmルールの先端半導体の生産が行われており、0.13μmルール生産も開始されようとしている。
ArFエキシマレーザー光を光源としたフォトリソグラフィーは、0.13μm以下の超微細加工に不可欠な技術としてその実現が切望されている。
【0003】
特に、ArFエキシマレーザー光を光源としたフォトリソグラフィーでは、精密かつ高価な光学系材料の劣化を防ぐために、少ない露光量で十分な解像性を発揮できる、感度の高いレジスト材料が求められている。高感度レジスト材料を実現する方策としては、各組成物として波長193nmにおいて高透明なものを選択するのが最も一般的である。例えば、ベース樹脂については、ポリ(メタ)アクリル酸及びその誘導体、ノルボルネン−無水マレイン酸交互重合体、ポリノルボルネン及びメタセシス開環重合体等が提案されており、樹脂単体の透明性を上げるという点ではある程度の成果を得ている。しかしながら、酸発生剤については、透明性を上げると酸発生効率が下がって結果的に低感度になったり、あるいは熱安定性や保存安定性を欠くものになってしまったりと、未だ実用に足るものが得られていないのが現状である。
【0004】
例えば、特開平7−25846号公報(特許文献1)、特開平7−28237号公報(特許文献2)、特開平8−27102号公報(特許文献3)、特開2001−354669号公報(特許文献4)、特開2002−40636号公報(特許文献5)等において提案されているアルキルスルホニウム塩は、非常に透明性が高い一方で酸発生効率が十分でなく、また、熱安定性にも難があり、好適でない。
【0005】
【化4】
(特開平7−25846号公報(特許文献1)、特開2001−354669号公報(特許文献4)、特開2002−40636号公報(特許文献5)の例)
【0006】
特開平10−319581号公報(特許文献6)等において提案されているアルキルアリールスルホニウム塩は、透明性と酸発生効率とのバランスがよくて高感度であるものの、熱安定性、保存安定性に欠ける。
【0007】
【化5】
(特開平10−319581号公報(特許文献6)の例)
【0008】
更に、特開平8−146607号公報(特許文献7)、特開平9−118663号公報(特許文献8)、特開平10−48814号公報(特許文献9)、特開平10−232490号公報(特許文献10)、特開2002−229192号公報(特許文献11)にはナフチル基を有するスルホニウム塩が記載され、これを用いたレジスト材料は高感度、高解像性、パターン形状に優れることが記載されている。しかしながら、上記ナフチル基含有スルホニウム塩は193nm付近の透過率に優れるものの、感度の点では従来のトリアリールスルホニウム塩に比べて劣る。感度向上のためにはレジスト材料への添加量を増すことで対応できるが、デメリット(低分子量成分をレジスト材料中に多量に添加すると溶解特性が劣化したり、難溶性の上記スルホニウム塩の析出、異物化等が生じるおそれ)が極めて大きい。
また、トリナフチルスルホニウム塩や2−ジアルキルナフチルスルホニウム塩は製造が難しい問題や、2位が無置換(水素原子)の1−ナフチルジアルキルスルホニウム塩はレジスト溶液中での保存安定性に欠ける等の問題がある。
【化6】
(特開平8−146607号公報(特許文献7)、特開平9−118663号公報(特許文献8)、特開平10−48814号公報(特許文献9)、特開平10−232490号公報(特許文献10)、特開2002−229192号公報(特許文献11)の例)
【0009】
KrFエキシマレーザー光を用いたフォトリソグラフィーで有効だったアリールスルホニウム塩は、酸発生効率、熱安定性、保存安定性には優れるものの透明性が著しく低く、現像後のパターンは激しいテーパー形状となる。透明性を補うためにレジストを薄膜化する方策もあるが、この場合レジスト膜のエッチング耐性を著しく低下させることになるので、パターン形成方法として好適ではない。
これらは主にオニウム塩のカチオン側の構造を変えた場合であり、解像性やパターン形状において、発生する酸の種類と酸不安定基の種類は密接な関係があることが報告されている。
【0010】
微細化の促進と共に、ラインエッジラフネスと孤立パターンと密集パターンの寸法差(I/Gバイアス)が問題になってきている。マスク上の寸法が同じであっても、現像後の密集パターンと孤立パターンに寸法差が生じることは従来からよく知られている。特に波長を超える寸法において、上記問題が深刻である。これは、密集パターンと孤立パターンの像形成における光干渉の違いにより、光学強度が異なるためである。レジスト寸法は、ピッチの拡大(ピッチ;ライン寸法とスペース寸法の和。この場合、ライン寸法は変わらず、スペース部の寸法が拡大)と共に細くなり、更に酸拡散の増大によってますます細くなっていく。密集パターンに比べて孤立パターンの寸法が細くなる粗密依存性の問題が深刻化している。粗密依存性を小さくする方法として酸拡散を小さくする方法が提唱されているが、酸拡散を小さくしすぎると、現像後のレジストパターンの側壁が、定在波による凹凸や肌荒れが起きる、あるいはラインエッジラフネスが大きくなる問題が生じる。酸拡散距離が小さいほど低在波による側壁の凹凸が顕著になることが示されている。上空SEMから観察されるラインエッジラフネスについても同様の傾向を示し、即ち酸拡散が小さい場合ほどラインエッジラフネスが増大する。ラインのラフネスを小さくするためには、酸拡散距離を増大させる方法が一般的だが、これではこれ以上の粗密依存性を改善することができない。ラインエッジラフネスを改善する方法として、光のコントラストを向上させる方法が挙げられる。例えば、同一露光波長であればライン幅の寸法が大きいほどラインエッジラフネスが小さくなるし、同一露光波長、同一寸法であっても、ステッパーのNAが高いほど、繰り返しパターンの場合では通常照明より変形照明(例えば輪帯照明、4重極照明)、通常Crマスクよりは位相シフトマスクの方が小さなラインエッジラフネスとなる。パターンのラインエッジのコントラストとラインエッジラフネスは相関があり、ラインエッジコントラストが急峻なほどラインエッジラフネスが小さくなる。また、露光波長においては、短波長露光の方が小さなラインエッジラフネスとなると予想される。しかしながら、KrF露光とArF露光におけるラインエッジラフネスを比較した場合、ArF露光の方が短波長の分だけ光学コントラストが高く、ラインエッジラフネスが小さくなるはずであるが、実際にはKrF露光の方が優れているという報告がある(非特許文献1:SPIE 3999,264(2001)参照)。これはKrFとArFレジスト材料の性能差によるものであり、特に、ArF露光における材料起因のラインエッジラフネスは深刻であることを示し、ラインエッジラフネスを改善しつつ、同時に疎密依存性を劣化させない酸発生剤が望まれているのである。
【0011】
【特許文献1】
特開平7−25846号公報
【特許文献2】
特開平7−28237号公報
【特許文献3】
特開平8−27102号公報
【特許文献4】
特開2001−354669号公報
【特許文献5】
特開2002−40636号公報
【特許文献6】
特開平10−319581号公報
【特許文献7】
特開平8−146607号公報
【特許文献8】
特開平9−118663号公報
【特許文献9】
特開平10−48814号公報
【特許文献10】
特開平10−232490号公報
【特許文献11】
特開2002−229192号公報
【非特許文献1】
SPIE 3999,264(2001)
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
レジスト材料の光酸発生剤としては、レジスト溶剤及び樹脂に対する溶解性(相溶性)が十分高いこと、保存安定性が良好であること、毒性がないこと、塗布性が良好であること、パターンプロファイル形状、PED安定性、高解像性、特に感度が良好であること、合成上簡便であることが求められるが、従来の光酸発生剤、特にアルキルスルホニウム化合物系光酸発生剤はこれらをすべて満たしていない。
【0013】
本発明の目的は、上記の種々問題を解決しつつ、合成が簡便で、特に感度及び解像性に優れた化学増幅レジスト材料を与える化学増幅レジスト材料用光酸発生剤並びにこれを用いたレジスト材料及びパターン形成方法を提供するものである。
【0014】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、光酸発生剤として下記一般式(1)で示されるスルホニウム塩化合物、特に下記式(1a)、(1b)で示されるスルホニウム塩化合物を含むレジスト材料を用いることにより、溶解性、保存安定性、塗布性に優れ、PEDが長時間にわたる場合にも線幅変動、形状劣化が少なく、現像後のパターンプロファイル形状に優れ、微細加工に適した高解像性、感度を有し、特に遠紫外線リソグラフィーにおいて大いに威力を発揮することを見出した。
【0015】
従って、本発明は下記化学増幅型レジスト用光酸発生剤、レジスト材料及びパターン形成方法を提供する。
請求項1:
下記一般式(1)で示される化学増幅型レジスト用光酸発生剤。
【化7】
(式中、R1、R2はそれぞれ同一でも異なってもよく、炭素数1〜6の直鎖状、分岐状もしくは環状の非置換又は酸素原子を有するアルキル基、又はR1とR2でこれらが結合する硫黄原子と共に炭素数4〜6の非置換又は酸素原子を有する環状構造を形成してもよい。Rは水素原子、又は炭素数1〜10の置換もしくは非置換のアルキル基を示す。R’は水素原子、炭素数1〜10の置換もしくは非置換のアルキル基、炭素数1〜10の置換もしくは非置換のアルコキシル基、又はニトロ基を示す。nは1〜6の整数を示す。Y−は炭素数1〜10の置換もしくは非置換のアルキルスルホネート、炭素数6〜20の置換もしくは非置換のアリールスルホネート、炭素数2〜10の置換もしくは非置換のビスアルキルスルホニルイミド、又は炭素数3〜12の置換もしくは非置換のトリスアルキルスルホニルメチドを示す。)
請求項2:
下記一般式(1a)で示される化学増幅型レジスト用光酸発生剤。
【化8】
(式中、R1、R2はそれぞれ同一でも異なってもよく、炭素数1〜6の直鎖状、分岐状もしくは環状の非置換又は酸素原子を有するアルキル基、又はR1とR2でこれらが結合する硫黄原子と共に炭素数4〜6の非置換又は酸素原子を有する環状構造を形成してもよい。Rは水素原子、又は炭素数1〜10の置換もしくは非置換のアルキル基を示す。Ya−は炭素数1〜8のパーフルオロアルキルスルホネート、炭素数2〜10のビス(パーフルオロアルキルスルホニル)イミド又は炭素数3〜12のトリス(パーフルオロアルキルスルホニル)メチドを示す。)請求項3:
下記一般式(1b)で示される化学増幅型レジスト用光酸発生剤。
【化9】
(式中、Rは水素原子、又は炭素数1〜10の置換もしくは非置換のアルキル基を示す。Ya−は炭素数1〜8のパーフルオロアルキルスルホネート、炭素数2〜10のビス(パーフルオロアルキルスルホニル)イミド又は炭素数3〜12のトリス(パーフルオロアルキルスルホニル)メチドを示す。XはCH2(メチレン)又はO(酸素原子)を示す。mは0又は1である。)
請求項4:
(A)酸の作用でアルカリ現像液に対する溶解性が変化する樹脂、
(B)請求項1乃至3のいずれか1項記載の光酸発生剤を含むことを特徴とする化学増幅レジスト材料。
請求項5:
(A)酸の作用でアルカリ現像液に対する溶解性が変化する樹脂、
(B)請求項1乃至3のいずれか1項記載の光酸発生剤を含むことを特徴とする化学増幅ポジ型レジスト材料。
請求項6:
更に、(C)上記(B)成分以外の放射線照射により酸を発生する化合物を含む請求項4又は5記載のレジスト材料。
請求項7:
(A)成分の樹脂が、酸の作用でC−O−C結合が切断することによりアルカリ現像液に対する溶解性が変化する置換基を有する樹脂である請求項4、5又は6記載のレジスト材料。
請求項8:
更に、(D)塩基性化合物を含有することを特徴とする請求項4乃至7のいずれか1項記載のレジスト材料。
請求項9:
(i)請求項4乃至8のいずれか1項に記載のレジスト材料を基板上に塗布する工程と、
(ii)次いで、加熱処理後、フォトマスクを介して波長250nm以下の高エネルギー線又は電子線で露光する工程と、
(iii)必要に応じて加熱処理した後、現像液を用いて現像する工程とを含むことを特徴とするパターン形成方法。
【0016】
以下、本発明につき更に詳しく説明すると、本発明は、下記一般式(1)、(1a)、(1b)で示される化学増幅型レジスト用光酸発生剤を提供する。
【化10】
(式中、R1、R2はそれぞれ同一でも異なってもよく、炭素数1〜6の直鎖状、分岐状もしくは環状の非置換又は酸素原子を有するアルキル基、又はR1とR2でこれらが結合する硫黄原子と共に炭素数4〜6の非置換又は酸素原子を有する環状構造を形成してもよい。Rは水素原子、又は炭素数1〜10の置換もしくは非置換のアルキル基を示す。R’は水素原子、炭素数1〜10の置換もしくは非置換のアルキル基、炭素数1〜10の置換もしくは非置換のアルコキシル基、又はニトロ基を示す。nは1〜6の整数を示す。Y−は炭素数1〜10の置換もしくは非置換のアルキルスルホネート、炭素数6〜20の置換もしくは非置換のアリールスルホネート、炭素数2〜10の置換もしくは非置換のビスアルキルスルホニルイミド、又は炭素数3〜12の置換もしくは非置換のトリスアルキルスルホニルメチドを示す。)
【化11】
(式中、R1、R2、Rは上記と同様な意味を示す。Ya−は炭素数1〜8のパーフルオロアルキルスルホネート、炭素数2〜10のビス(パーフルオロアルキルスルホニル)イミド又は炭素数3〜12のトリス(パーフルオロアルキルスルホニル)メチドを示す。)
【化12】
(式中、R、Ya−は上記と同様な意味を示す。XはCH2(メチレン)又はO(酸素原子)を示す。mは0又は1である。)
【0017】
上記式(1)あるいは(1a)において、R1、R2はそれぞれ同一でも異なってもよく、炭素数1〜6の直鎖状、分岐状もしくは環状の非置換又は酸素原子を有するアルキル基、又はR1とR2でこれらが結合する硫黄原子と共に炭素数4〜6の非置換又は酸素原子を有する環状構造を形成してもよい。より具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、sec−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、iso−ブチル基、tert−ブチル基、n−ヘキシル基、あるいはR1とR2で互いに結合してブチレン、ペンチレン、2,5−ヘキシレンとなる基を示す。R1、R2として中でも好ましいのは、メチル基、エチル基、互いに結合したブチレンとなる基である。
【0018】
上記式(1)、(1a)、(1b)において、Rは、水素原子、又は炭素数1〜10の置換もしくは非置換のアルキル基を示す。アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、sec−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、iso−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、n−オクチル基等が挙げられる。より好ましくはn−ブチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。
【0019】
上記式(1)において、R’は、水素原子、炭素数1〜10の置換もしくは非置換のアルキル基、炭素数1〜10の置換もしくは非置換のアルコキシル基、又はニトロ基を示す。アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、sec−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、iso−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基等が挙げられ、アルコキシル基としてはメトキシ基、エトキシ基、n−ブトキシ基、n−ヘキシルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基等が挙げられる。より好ましくは水素原子、メチル基、メトキシ基等が挙げられる。
nは1〜6の整数であり、ナフタレン環に直接結合しているR’が水素原子以外の場合にはnは1〜3が好ましい。
【0020】
Y−は炭素数1〜10の置換もしくは非置換のアルキルスルホネート、炭素数6〜20の置換もしくは非置換のアリールスルホネート、炭素数2〜10の置換もしくは非置換のビスアルキルスルホニルイミド又は炭素数3〜12の置換もしくは非置換のトリスアルキルスルホニルメチドを示す。より具体的には、トリフルオロメタンスルホネート、ノナフルオロブタンスルホネート、ヘプタデカフルオロオクタンスルホネート、パーフルオロ−4−エチルシクロヘキサンスルホネート、2,2,2−トリフルオロエタンスルホネート、パーフルオロ−2−エトキシエタンスルホネート、ペンタフルオロベンゼンスルホネート、4−トリフルオロメチルベンゼンスルホネート、4−フルオロベンゼンスルホネート、メシチレンスルホネート、2,4,6−トリイソプロピルベンゼンスルホネート、トルエンスルホネート、ベンゼンスルホネート、4−(4’−トルエンスルホニルオキシ)ベンゼンスルホネート、6−(4−トルエンスルホニルオキシ)ナフタレン−2−スルホネート、4−(4−トルエンスルホニルオキシ)ナフタレン−1−スルホネート、5−(4−トルエンスルホニルオキシ)ナフタレン−1−スルホネート、8−(4−トルエンスルホニルオキシ)ナフタレン−1−スルホネート、ナフタレンスルホネート、カンファースルホネート、オクタンスルホネート、ドデシルベンゼンスルホネート、ブタンスルホネート、メタンスルホネート、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、ビス(パーフルオロエタンスルホニル)イミド、ビス(パーフルオロブタンスルホニル)イミド、トリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチド、トリス(パーフルオロエタンスルホニル)メチド等が挙げられる。
【0021】
また、上記一般式(1a)、(1b)において、Ya−は炭素数1〜8のパーフルオロアルキルスルホネート、炭素数2〜10のビス(パーフルオロアルキルスルホニル)イミド又は炭素数3〜12のトリス(パーフルオロアルキルスルホニル)メチドを示し、より具体的にはトリフルオロメタンスルホネート、パーフルオロブタンスルホネート、パーフルオロオクタンスルホネート、パーフルオロ−4−エチルシクロヘキサンスルホネート、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、ビス(パーフルオロエタンスルホニル)イミド、ビス(パーフルオロブタンスルホニル)イミド、トリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチド、トリス(パーフルオロエタンスルホニル)メチド、トリス(パーフルオロブタンスルホニル)メチドを示す。
また、式(1b)において、XはCH2(メチレン)又はO(酸素原子)を示し、mは0又は1を示す。
【0022】
より具体的に、本発明のスルホニウム塩(1)、(1a)、(1b)のカチオン骨格を下記に示す。
【0023】
【化13】
【0024】
本発明のスルホニウム塩は特に限定されるものではないが、より好適なものとして、上記カチオンと上記アニオン、即ちスルホネート、ビスアルキルスルホニルイミド、トリスアルキルスルホニルメチド等の組み合わせが挙げられる。
【0025】
本発明のスルホニウム塩の合成方法は、既存の方法を用いることができるが、具体的には2−アルコキシナフタレンとジアルキルスルホキシドあるいはアルキレンスルホキシドの反応で合成できる。
【化14】
(R1、R2、R、X、mは上記と同意である。)
【0026】
2−アルコキシナフタレンとジアルキルスルホキシドあるいはアルキレンスルホキシドを反応させる際には五酸化二リン−メタンスルホン酸等の触媒下で行うことが好ましい。より具体的には10wt%五酸化二リン−メタンスルホン酸溶液や、市販の例えばアルドリッチ社製Eaton’s試薬あるいはパーフルオロアルキルスルホン酸、フッ化水素、塩化アルミニウム、リン酸、パーフルオロアルキルスルホン酸無水物等が挙げられる。
【0027】
2−アルコキシナフタレンとしては2−メトキシナフタレン、2−エトキシナフタレン、2−n−ブトキシナフタレン、2−n−ヘキシルオキシナフタレン、2−シクロヘキシルオキシナフタレン等が挙げられる。
ジアルキルスルホキシドあるいはアルキレンスルホキシドとしてはジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシド、ジ−n−ブチルスルホキシド、ジ−n−ヘキシルスルホキシド、テトラメチレンスルホキシド、ペンタメチレンスルホキシド、2,5−ヘキシレンスルホキシドあるいは下記化合物等が挙げられるが、中でもテトラメチレンスルホキシドが好ましく用いられる。
【0028】
【化15】
【0029】
上記反応による2−アルコキシナフタレンへのスルホニウム基の置換位置は種々あるが、2−アルコキシ基に対して1位にスルホニウム基が置換した化合物が主生成物である。
また、アルコキシル基のような電子供与基を持たない無置換のナフタレンではスルホキシドとの反応によりスルホニウム塩を得ることは困難であり、また生成物の置換位置(スルホニウムの硫黄原子との結合位置)も1位、2位の混合物となり選択性が低い場合が多い。
【0030】
上記反応で得られるスルホニウムメタンスルホネートあるいは他のアニオンを有するスルホニウムからY−、Ya−を有する式(1)、(1a)、(1b)化合物へのアニオン交換は常法により行うことができる。例えば、上記スルホニウム塩とY−、Ya−の酸、アンモニウム塩あるいはアルカリ金属塩を水溶液中で混合し生成物を沈澱させる方法や、上記スルホニウム塩とY−、Ya−の酸、アンモニウム塩あるいはアルカリ金属塩を水溶液中で混合し、生成物をジクロロメタン、酢酸エチル等の有機溶剤で抽出する方法等が挙げられる。
【0031】
本発明は、更に上記化学増幅型レジスト用光酸発生剤を含む下記化学増幅レジスト材料及びパターン形成方法を提供する。
[I](A)酸の作用でアルカリ現像液に対する溶解性が変化する樹脂、
(B)上記光酸発生剤
を含むことを特徴とする化学増幅レジスト材料。
[II](A)酸の作用でアルカリ現像液に対する溶解性が変化する樹脂、
(B)上記光酸発生剤、
を含むことを特徴とする化学増幅ポジ型レジスト材料。
[III]更に、(C)上記(B)成分以外の放射線照射により酸を発生する化合物を含むレジスト材料。
[IV](A)成分の樹脂が、酸の作用でC−O−C結合が切断することによりアルカリ現像液に対する溶解性が変化する置換基を有する樹脂である上記レジスト材料。
[V]更に、(D)塩基性化合物を含有することを特徴とする上記レジスト材料。
[VI](i)上記レジスト材料を基板上に塗布する工程と、
(ii)次いで、加熱処理後、フォトマスクを介して波長250nm以下の高エネルギー線又は電子線で露光する工程と、
(iii)必要に応じて加熱処理した後、現像液を用いて現像する工程とを含むことを特徴とするパターン形成方法。
【0032】
本発明の化学増幅型レジスト用光酸発生剤を含むレジスト材料は、ポジ型としてもネガ型としても用いることができるが、解像性の点からポジ型レジスト材料として好ましく用いられる。具体的態様は下記の通りである。
<1>
(A)酸の作用でアルカリ現像液に対する溶解性が変化する樹脂、
(B)上記一般式(1)、(1a)又は(1b)で示される光酸発生剤、
(F)有機溶剤を含むことを特徴とする化学増幅ポジ型レジスト材料。
<2>更に
(C)放射線照射により酸を発生する(B)成分以外の光酸発生剤を含むことを特徴とする<1>記載の化学増幅ポジ型レジスト材料。
<3>更に
(D)塩基性化合物、を含むことを特徴とする<1>、<2>記載の化学増幅ポジ型レジスト材料。
<4>更に、
(E)有機酸誘導体を含むことを特徴とする<1>〜<3>記載の化学増幅ポジ型レジスト材料。
<5>更に、
(G)酸の作用でアルカリ現像液に対する溶解性が変化する分子量3,000以下の化合物を含むことを特徴とする<1>〜<4>記載の化学増幅ポジ型レジスト材料。
<6>
(B)上記一般式(1)、(1a)又は(1b)で示される光酸発生剤、
(F)有機溶剤、
(H)アルカリ可溶性樹脂、
(I)酸の作用により架橋構造を形成する酸架橋剤、
を含むことを特徴とする化学増幅ネガ型レジスト材料。
<7>更に、
上記(C)成分を含むことを特徴とする<6>記載の化学増幅ネガ型レジスト材料。
<8>更に、
上記(D)成分を含むことを特徴とする<6>、<7>記載の化学増幅ネガ型レジスト材料。
【0033】
以下、詳細に各成分につき記載する。
(A)成分の酸の作用でアルカリ現像液に対する溶解性の変化する樹脂としては、特に制限されないが、カルボキシル基の水素原子の一部又は全部を酸に対して不安定な保護基(酸不安定基)で保護した樹脂が挙げられる。フェノール性水酸基の一部又は全部を酸に対して不安定な保護基(酸不安定基)で保護した樹脂も用いることができ、KrFエキシマレーザー露光においては良好に用いることができるが、ArFエキシマレーザー露光に際してはレジスト膜の透過率を下げ過ぎるため、適切ではない。
【0034】
酸により脱離する保護基(酸不安定基)を有するベース樹脂としては、KrFエキシマレーザー用レジストとしては、ポリヒドロキシスチレン(PHS)、及び、PHSとスチレン、(メタ)アクリル酸エステル、マレイミドNカルボン酸エステルとの共重合体、ArFエキシマレーザー用レジストとしては、(メタ)アクリル酸エステル系、ノルボルネンと無水マレイン酸との交互共重合系、テトラシクロドデセンと無水マレイン酸との交互共重合系、ポリノルボルネン系、開環重合によるメタセシス重合系が挙げられるが、これらの重合系ポリマーに限定されることはない。
【0035】
ポリヒドロキシスチレン含有樹脂は、特開2001−122850号、特開2001−324813号公報等を参考にでき、ヒドロキシスチレンの含有比が少ないか、あるいは無いカルボン酸含有の樹脂としては、特開2001−337448号、特開2002−23354号公報等や、上述の特開平7−25846号、特開平7−28237号、特開平8−27102号、特開2001−354669号、特開2002−40636号、特開平10−319581号、特開2000−292917号公報を参考にできる。
【0036】
ここで、酸不安定基として、アルカリ可溶性樹脂のフェノール性水酸基の一部、カルボキシル基の一部あるいは全部をC−O−C結合で表される酸に不安定な置換基で保護する場合、酸不安定基としては、種々選定されるが、特に下記一般式(4)〜(7)で示される基、炭素数4〜20、好ましくは4〜15の三級アルキル基、各アルキル基がそれぞれ炭素数1〜6のトリアルキルシリル基、炭素数4〜20のオキソアルキル基、炭素数7〜20のアリール基置換アルキル基等であることが好ましい。
【0037】
【化16】
【0038】
式中、R10、R11は水素原子又は炭素数1〜18、好ましくは1〜10の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基を示し、具体的にはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、2−エチルヘキシル基、n−オクチル基等を例示できる。R12は炭素数1〜18、好ましくは1〜10の酸素原子等のヘテロ原子を有してもよい1価の炭化水素基を示し、直鎖状、分岐状、環状のアルキル基、これらの水素原子の一部が水酸基、アルコキシ基、オキソ基、アミノ基、アルキルアミノ基等に置換されたものを挙げることができ、具体的には下記の置換アルキル基等が例示できる。
【0039】
【化17】
【0040】
R10とR11、R10とR12、R11とR12とは環を形成してもよく、環を形成する場合にはR10、R11、R12はそれぞれ炭素数1〜18、好ましくは1〜10の直鎖状又は分岐状のアルキレン基を示す。
【0041】
R13は炭素数4〜20、好ましくは4〜15の三級アルキル基、各アルキル基がそれぞれ炭素数1〜6のトリアルキルシリル基、炭素数4〜20のオキソアルキル基又は上記一般式(4)で示される基を示し、三級アルキル基として具体的には、tert−ブチル基、tert−アミル基、1,1−ジエチルプロピル基、1−エチルシクロペンチル基、1−ブチルシクロペンチル基、1−エチルシクロヘキシル基、1−ブチルシクロヘキシル基、1−エチル−2−シクロペンテニル基、1−エチル−2−シクロヘキセニル基、2−メチル−2−アダマンチル基、2−エチル−2−アダマンチル基、1−アダマンチル−1−メチル−エチル基等が挙げられ、トリアルキルシリル基として具体的には、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、ジメチル−tert−ブチルシリル基等が挙げられ、オキソアルキル基として具体的には、3−オキソシクロヘキシル基、4−メチル−2−オキソオキサン−4−イル基、5−メチル−5−オキソオキソラン−4−イル基等が挙げられる。zは0〜6の整数である。
【0042】
R14は炭素数1〜8の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基又は炭素数6〜20の置換されていてもよいアリール基を示し、直鎖状、分岐状、環状のアルキル基として具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、tert−アミル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロペンチルメチル基、シクロペンチルエチル基、シクロヘキシルメチル基、シクロヘキシルエチル基等を例示でき、置換されていてもよいアリール基として具体的にはフェニル基、メチルフェニル基、ナフチル基、アンスリル基、フェナンスリル基、ピレニル基等を例示できる。hは0又は1、iは0、1、2、3のいずれかであり、2h+i=2又は3を満足する数である。
【0043】
R15は炭素数1〜8の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基又は炭素数6〜20の置換されていてもよいアリール基を示し、具体的にはR14と同様のものが例示できる。R16〜R25はそれぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜15のヘテロ原子を含んでもよい1価の炭化水素基を示し、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、tert−アミル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロペンチルメチル基、シクロペンチルエチル基、シクロペンチルブチル基、シクロヘキシルメチル基、シクロヘキシルエチル基、シクロヘキシルブチル基等の直鎖状、分岐状、環状のアルキル基、これらの水素原子の一部が水酸基、アルコキシ基、カルボキシ基、アルコキシカルボニル基、オキソ基、アミノ基、アルキルアミノ基、シアノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、スルホ基等に置換されたものを例示できる。R16〜R25は互いに環を形成していてもよく(例えば、R16とR17、R16とR18、R17とR19、R18とR19、R20とR21、R22とR23等)、その場合には炭素数1〜15のヘテロ原子を含んでもよい2価の炭化水素基を示し、上記1価の炭化水素基で例示したものから水素原子を1個除いたもの等を例示できる。また、R16〜R25は隣接する炭素に結合するもの同士で何も介さずに結合し、二重結合を形成してもよい(例えば、R16とR18、R18とR24、R22とR24等)。
【0044】
上記式(4)で示される酸不安定基のうち直鎖状又は分岐状のものとしては、具体的には下記の基が例示できる。
【0045】
【化18】
【0046】
上記式(4)で示される酸不安定基のうち環状のものとしては、具体的にはテトラヒドロフラン−2−イル基、2−メチルテトラヒドロフラン−2−イル基、テトラヒドロピラン−2−イル基、2−メチルテトラヒドロピラン−2−イル基等が例示できる。
【0047】
上記式(5)の酸不安定基としては、具体的にはtert−ブトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニルメチル基、tert−アミロキシカルボニル基、tert−アミロキシカルボニルメチル基、1,1−ジエチルプロピルオキシカルボニル基、1,1−ジエチルプロピルオキシカルボニルメチル基、1−エチルシクロペンチルオキシカルボニル基、1−エチルシクロペンチルオキシカルボニルメチル基、1−エチル−2−シクロペンテニルオキシカルボニル基、1−エチル−2−シクロペンテニルオキシカルボニルメチル基、1−エトキシエトキシカルボニルメチル基、2−テトラヒドロピラニルオキシカルボニルメチル基、2−テトラヒドロフラニルオキシカルボニルメチル基等が例示できる。
【0048】
上記式(6)の酸不安定基としては、具体的には1−メチルシクロペンチル、1−エチルシクロペンチル、1−n−プロピルシクロペンチル、1−イソプロピルシクロペンチル、1−n−ブチルシクロペンチル、1−sec−ブチルシクロペンチル、1−メチルシクロヘキシル、1−エチルシクロヘキシル、3−メチル−1−シクロペンテン−3−イル、3−エチル−1−シクロペンテン−3−イル、3−メチル−1−シクロヘキセン−3−イル、3−エチル−1−シクロヘキセン−3−イル、1−シクロへキシル−シクロペンチル等が例示できる。
上記式(7)の酸不安定基としては、具体的には下記の基が例示できる。
【0049】
【化19】
【0050】
炭素数4〜20、好ましくは4〜15の三級アルキル基としては、tert−ブチル基、tert−アミル基、1,1−ジエチルプロピル基、1−エチルシクロペンチル基、1−ブチルシクロペンチル基、1−エチルシクロヘキシル基、1−ブチルシクロヘキシル基、1−エチル−2−シクロペンテニル基、1−エチル−2−シクロヘキセニル基、2−メチル−2−アダマンチル基、2−エチル−2−アダマンチル基、1−アダマンチル−1−メチル−エチル基、ジメチルベンジル基等が挙げられる。
【0051】
各アルキル基がそれぞれ炭素数1〜6のトリアルキルシリル基としてはトリメチルシリル基、トリエチルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基等が挙げられる。
【0052】
炭素数4〜20のオキソアルキル基としては、3−オキソシクロヘキシル基、下記式で示される基が挙げられる。
【0053】
【化20】
【0054】
炭素数7〜20のアリール基置換アルキル基としては、ベンジル基、メチルベンジル基、ジメチルベンジル基、ジフェニルメチル基、1,1−ジフェニルエチル基等が挙げられる。
【0055】
また、上記酸不安定基の他にフェノール性水酸基の一部が酸分解性の架橋基によって分子内及び/又は分子間で架橋されている樹脂を用いることができる。酸不安定基による架橋ポリマーの具体例及び合成は特開平11−190904号公報を参考にすることができる。
【0056】
上記高分子化合物は1種に限らず2種以上を添加することができる。複数種の高分子化合物を用いることにより、レジスト材料の性能を調整することができる。分子量、分散度が異なる複数種の高分子化合物を用いることもできる。
【0057】
本発明のレジスト材料中における上記樹脂の添加量としては任意であるが、レジスト中の固形分100重量部中65〜99重量部、好ましくは65〜98重量部である。なお、上記固形分は「本発明のレジスト材料の溶剤を除く全ての成分」の意である。
【0058】
本発明のレジスト材料の(B)成分は、上記式(1)、(1a)、(1b)の光酸発生剤であり、その配合量は、レジスト中の固形分100重量部中0.1〜10重量部、特に1〜5重量部である。
また、本発明の光酸発生剤(1)、(1a)、(1b)以外に、(C)成分の光酸発生剤を添加する場合は、紫外線、遠紫外線、電子線、X線、エキシマレーザー、γ線、シンクロトロン放射線等の高エネルギー線照射により酸を発生する化合物であればいずれでも構わない。好適な光酸発生剤としては、スルホニウム塩、ヨードニウム塩、スルホニルジアゾメタン、N−スルホニルオキシジカルボキシイミド、O−アリ−ルスルホニルオキシム、O−アルキルスルホニルオキシム等の光酸発生剤等がある。以下に詳述するが、これらは単独あるいは2種以上混合して用いることができる。
【0059】
スルホニウム塩は、スルホニウムカチオンとスルホネートの塩であり、スルホニウムカチオンとしてトリフェニルスルホニウム、(4−tert−ブトキシフェニル)ジフェニルスルホニウム、ビス(4−tert−ブトキシフェニル)フェニルスルホニウム、トリス(4−tert−ブトキシフェニル)スルホニウム、(3−tert−ブトキシフェニル)ジフェニルスルホニウム、ビス(3−tert−ブトキシフェニル)フェニルスルホニウム、トリス(3−tert−ブトキシフェニル)スルホニウム、(3,4−ジtert−ブトキシフェニル)ジフェニルスルホニウム、ビス(3,4−ジtert−ブトキシフェニル)フェニルスルホニウム、トリス(3,4−ジtert−ブトキシフェニル)スルホニウム、ジフェニル(4−チオフェノキシフェニル)スルホニウム、(4−tert−ブトキシカルボニルメチルオキシフェニル)ジフェニルスルホニウム、トリス(4−tert−ブトキシカルボニルメチルオキシフェニル)スルホニウム、(4−tert−ブトキシフェニル)ビス(4−ジメチルアミノフェニル)スルホニウム、トリス(4−ジメチルアミノフェニル)スルホニウム、4−メチルフェニルジフェニルスルホニウム、4−tert−ブチルフェニルジフェニルスルホニウム、ビス(4−メチルフェニル)フェニルスルホニウム、ビス(4−tet−ブチルフェニル)フェニルスルホニウム、トリス(4−メチルフェニル)スルホニウム、トリス(4−tert−ブチルフェニル)スルホニウム、トリス(フェニルメチル)スルホニウム、2−ナフチルジフェニルスルホニウム、ジメチル−2−ナフチルスルホニウム、4−ヒドロキシフェニルジメチルスルホニウム、4−メトキシフェニルジメチルスルホニウム、トリメチルスルホニウム、2−オキソシクロヘキシルシクロヘキシルメチルスルホニウム、トリナフチルスルホニウム、トリベンジルスルホニウム、ジフェニルメチルスルホニウム、ジメチルフェニルスルホニウム、2−オキソプロピルチアシクロペンタニウム、2−オキソブチルチアシクロペンタニウム、2−オキソ−3,3ジメチルブチルチアシクロペンタニウム、2−オキソ−2−フェニルエチルチアシクロペンタニウム等が挙げられ、スルホネートとしては、トリフルオロメタンスルホネート、ノナフルオロブタンスルホネート、ヘプタデカフルオロオクタンスルホネート、2,2,2−トリフルオロエタンスルホネート、ペンタフルオロベンゼンスルホネート、4−トリフルオロメチルベンゼンスルホネート、4−フルオロベンゼンスルホネート、メシチレンスルホネート、2,4,6−トリイソプロピルベンゼンスルホネート、トルエンスルホネート、ベンゼンスルホネート、4−(4’−トルエンスルホニルオキシ)ベンゼンスルホネート、6−(4−トルエンスルホニルオキシ)ナフタレン−2−スルホネート、4−(4−トルエンスルホニルオキシ)ナフタレン−1−スルホネート、5−(4−トルエンスルホニルオキシ)ナフタレン−1−スルホネート、8−(4−トルエンスルホニルオキシ)ナフタレン−1−スルホネート、ナフタレンスルホネート、カンファースルホネート、オクタンスルホネート、ドデシルベンゼンスルホネート、ブタンスルホネート、メタンスルホネート、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、ビス(パーフルオロエタンスルホニル)イミド、ビス(パーフルオロブタンスルホニル)イミド、トリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチド、トリス(パーフルオロエタンスルホニル)メチド等が挙げられ、これらの組み合わせのスルホニウム塩が挙げられる。
【0060】
ヨードニウム塩はヨードニウムカチオンとスルホネートの塩であり、ジフェニルヨードニウム、ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウム、4−tert−ブトキシフェニルフェニルヨードニウム、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウム等のアリールヨードニウムカチオンとスルホネートとしては、トリフルオロメタンスルホネート、ノナフルオロブタンスルホネート、ヘプタデカフルオロオクタンスルホネート、2,2,2−トリフルオロエタンスルホネート、ペンタフルオロベンゼンスルホネート、4−トリフルオロメチルベンゼンスルホネート、4−フルオロベンゼンスルホネート、メシチレンスルホネート、2,4,6−トリイソプロピルベンゼンスルホネート、トルエンスルホネート、ベンゼンスルホネート、4−(4’−トルエンスルホニルオキシ)ベンゼンスルホネート、6−(4−トルエンスルホニルオキシ)ナフタレン−2−スルホネート、4−(4−トルエンスルホニルオキシ)ナフタレン−1−スルホネート、5−(4−トルエンスルホニルオキシ)ナフタレン−1−スルホネート、8−(4−トルエンスルホニルオキシ)ナフタレン−1−スルホネート、ナフタレンスルホネート、カンファースルホネート、オクタンスルホネート、ドデシルベンゼンスルホネート、ブタンスルホネート、メタンスルホネートビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、ビス(パーフルオロエタンスルホニル)イミド、ビス(パーフルオロブタンスルホニル)イミド、トリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチド、トリス(パーフルオロエタンスルホニル)メチド等が挙げられ、これらの組み合わせのヨードニウム塩が挙げられる。
【0061】
スルホニルジアゾメタンとしては、ビス(エチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(1−メチルプロピルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(2−メチルプロピルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(1,1−ジメチルエチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(パーフルオロイソプロピルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(4−メチルフェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(2,4−ジメチルフェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(4−アセチルオキシフェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(4−メタンスルホニルオキシフェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(4−(4−トルエンスルホニルオキシ)フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(2−ナフチルスルホニル)ジアゾメタン、4−メチルフェニルスルホニルベンゾイルジアゾメタン、tert−ブチルカルボニル−4−メチルフェニルスルホニルジアゾメタン、2−ナフチルスルホニルベンゾイルジアゾメタン、4−メチルフェニルスルホニル−2−ナフトイルジアゾメタン、メチルスルホニルベンゾイルジアゾメタン、tert−ブトキシカルボニル−4−メチルフェニルスルホニルジアゾメタン等のビススルホニルジアゾメタンとスルホニルカルボニルジアゾメタンが挙げられる。
【0062】
N−スルホニルオキシジカルボキシイミド型光酸発生剤としては、コハク酸イミド、ナフタレンジカルボキシイミド、フタル酸イミド、シクロヘキシルジカルボキシイミド、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミド、7−オキサビシクロ[2.2.1]−5−ヘプテン−2,3−ジカルボキシイミド等のイミド骨格とトリフルオロメタンスルホネート、ノナフルオロブタンスルホネート、ヘプタデカフルオロオクタンスルホネート、2,2,2−トリフルオロエタンスルホネート、ペンタフルオロベンゼンスルホネート、4−トリフルオロメチルベンゼンスルホネート、4−フルオロベンゼンスルホネート、メシチレンスルホネート、2,4,6−トリイソプロピルベンゼンスルホネート、トルエンスルホネート、ベンゼンスルホネート、ナフタレンスルホネート、カンファースルホネート、オクタンスルホネート、ドデシルベンゼンスルホネート、ブタンスルホネート、メタンスルホネート等の組み合わせの化合物が挙げられる。
【0063】
ベンゾインスルホネート型光酸発生剤としては、ベンゾイントシレート、ベンゾインメシレート、ベンゾインブタンスルホネート等が挙げられる。
【0064】
ピロガロールトリスルホネート型光酸発生剤としては、ピロガロール、フロログリシン、カテコール、レゾルシノール、ヒドロキノンのヒドロキシル基の全てをトリフルオロメタンスルホネート、ノナフルオロブタンスルホネート、ヘプタデカフルオロオクタンスルホネート、2,2,2−トリフルオロエタンスルホネート、ペンタフルオロベンゼンスルホネート、4−トリフルオロメチルベンゼンスルホネート、4−フルオロベンゼンスルホネート、トルエンスルホネート、ベンゼンスルホネート、ナフタレンスルホネート、カンファースルホネート、オクタンスルホネート、ドデシルベンゼンスルホネート、ブタンスルホネート、メタンスルホネート等で置換した化合物が挙げられる。
【0065】
ニトロベンジルスルホネート型光酸発生剤としては、2,4−ジニトロベンジルスルホネート、2−ニトロベンジルスルホネート、2,6−ジニトロベンジルスルホネートが挙げられ、スルホネートとしては、具体的にトリフルオロメタンスルホネート、ノナフルオロブタンスルホネート、ヘプタデカフルオロオクタンスルホネート、2,2,2−トリフルオロエタンスルホネート、ペンタフルオロベンゼンスルホネート、4−トリフルオロメチルベンゼンスルホネート、4−フルオロベンゼンスルホネート、トルエンスルホネート、ベンゼンスルホネート、ナフタレンスルホネート、カンファースルホネート、オクタンスルホネート、ドデシルベンゼンスルホネート、ブタンスルホネート、メタンスルホネート等が挙げられる。また、ベンジル側のニトロ基をトリフルオロメチル基で置き換えた化合物も同様に用いることができる。
【0066】
スルホン型光酸発生剤の例としては、ビス(フェニルスルホニル)メタン、ビス(4−メチルフェニルスルホニル)メタン、ビス(2−ナフチルスルホニル)メタン、2,2−ビス(フェニルスルホニル)プロパン、2,2−ビス(4−メチルフェニルスルホニル)プロパン、2,2−ビス(2−ナフチルスルホニル)プロパン、2−メチル−2−(p−トルエンスルホニル)プロピオフェノン、2−(シクロヘキシルカルボニル)−2−(p−トルエンスルホニル)プロパン、2,4−ジメチル−2−(p−トルエンスルホニル)ペンタン−3−オン等が挙げられる。
【0067】
O−アリールスルホニルオキシム化合物あるいはO−アルキルスルホニルオキシム化合物(オキシムスルホネート)としてはグリオキシム誘導体型の光酸発生剤(特許第2906999号や特開平9−301948号公報に記載の化合物)、チオフェンやシクロヘキサジエンを介して共役系の長いオキシムスルホネート型光酸発生剤(米国特許第6004724号明細書記載の化合物)、トリフルオロメチル基のような電子吸引基で化合物の安定性を増したオキシムスルホネート(米国特許第6261738号明細書、特開2000−314956号明細書記載の化合物)、フェニルアセトニトリル、置換アセトニトリル誘導体を用いたオキシムスルホネート(特開平9−95479号、特開平9−230588号公報あるいは文中の従来技術として記載の化合物)、また、ビスオキシムスルホネート(特開平9−208554号公報記載の化合物、英国特許(GB)第2348644A号明細書記載の化合物、特開2002−278053号記載の化合物)等が挙げられる。
【0068】
KrFエキシマレーザー用のレジスト材料に上記光酸発生剤(C)を添加する場合には、スルホニウム塩、ビススルホニルジアゾメタン、N−スルホニルオキシジカルボキシイミド、オキシムスルホネートが好ましく用いられる。具体的にはトリフェニルスルホニウムp−トルエンスルホネート、トリフェニルスルホニウムカンファースルホネート、トリフェニルスルホニウムペンタフルオロベンゼンスルホネート、トリフェニルスルホニウムノナフルオロブタンスルホネート、トリフェニルスルホニウム4−(4’−トルエンスルホニルオキシ)ベンゼンスルホネート、トリフェニルスルホニウム、2,4,6−トリイソプロピルベンゼンスルホネート、4−tert−ブトキシフェニルジフェニルスルホニウムp−トルエンスルホネート、4−tert−ブトキシフェニルジフェニルスルホニウムカンファースルホネート、4−tert−ブトキシフェニルジフェニルスルホニウム4−(4’−トルエンスルホニルオキシ)ベンゼンスルホネート、トリス(4−メチルフェニル)スルホニウム、カンファースルホネート、トリス(4−tert−ブチルフェニル)スルホニウムカンファースルホネート、ビス(tert−ブチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(シクロへキシルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(2,4−ジメチルフェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(4−tert−ブチルフェニルスルホニル)ジアゾメタン、N−カンファースルホニルオキシ−5−ノルボルネン−2,3−カルボン酸イミド、N−p−トルエンスルホニルオキシ−5−ノルボルネン−2,3−カルボン酸イミド、(5−(10−カンファースルホニル)オキシイミノ−5H−チオフェン−2−イリデン)、(2−メチルフェニル)アセトニトリル、5−(4−トルエンスルホニル)オキシイミノ−5H−チオフェン−2−イリデン)、(2−メチルフェニル)アセトニトリル等が挙げられる。
【0069】
更にはArFレーザー用のレジスト材料に上記光酸発生剤(C)を添加する場合にはスルホニウム塩が好ましい。より具体的にはトリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムペンタフルオロベンゼンスルホネート、トリフェニルスルホニウムノナフルオロブタンスルホネート、ジフェニル4−メチルフェニルスルホニウムノナフルオロブタンスルホネート、2−オキソ−2−フェニルエチルチアシクロペンタニウムノナフルオロブタンスルホネート等が好ましく用いられる。
【0070】
本発明の化学増幅レジスト材料における光酸発生剤(C)の添加量は、本発明の効果を妨げない範囲であればいずれでもよいが、レジスト材料中の固形分100重量部中0〜10重量部、好ましくは0〜5重量部である。光酸発生剤(C)の割合が多すぎる場合には、解像性の劣化や、現像/レジスト剥離時の異物の問題が起きる可能性がある。上記光酸発生剤(C)は、単独でも2種以上混合して用いることができる。更に、露光波長における透過率が低い光酸発生剤を用い、その添加量でレジスト膜中の透過率を制御することもできる。
【0071】
また、本発明のレジスト材料に、酸により分解し酸を発生する化合物(酸増殖化合物)を添加してもよい。これらの化合物についてはJ.Photopolym.Sci.and Tech.,8.43−44,45−46(1995)、J.Photopolym.Sci.and Tech.,9.29−30(1996)において記載されている。
【0072】
酸増殖化合物の例としては、tert−ブチル−2−メチル−2−トシロキシメチルアセトアセテート、2−フェニル2−(2−トシロキシエチル)−1,3−ジオキソラン等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。公知の光酸発生剤の中で安定性、特に熱安定性に劣る化合物は酸増殖化合物的な性質を示す場合が多い。
【0073】
本発明のレジスト材料における酸増殖化合物の添加量としては、レジスト材料中の固形分100重量部中2重量部以下、好ましくは1重量部以下である。添加量が多すぎる場合は拡散の制御が難しく、解像性の劣化、パターン形状の劣化が起こる。
【0074】
(D)成分の塩基性化合物は、光酸発生剤より発生する酸がレジスト膜中に拡散する際の拡散速度を抑制することができる化合物が適しており、このような塩基性化合物の配合により、レジスト膜中での酸の拡散速度が抑制されて解像度が向上し、露光後の感度変化を抑制したり、基板や環境依存性を少なくし、露光余裕度やパターンプロファイル等を向上することができる。
【0075】
このような塩基性化合物としては、第一級、第二級、第三級の脂肪族アミン類、混成アミン類、芳香族アミン類、複素環アミン類、カルボキシ基を有する含窒素化合物、スルホニル基を有する含窒素化合物、水酸基を有する含窒素化合物、ヒドロキシフェニル基を有する含窒素化合物、アルコール性含窒素化合物、アミド誘導体、イミド誘導体等が挙げられる。
【0076】
より具体的な塩基性化合物は特開平11−84639号、特開2002−226470号、同2002−249478号、同2002−363146号、同2002−363148号、同2002−36152号公報等あるいは特開2001−122850号公報を参考にすることができる。
【0077】
なお、塩基性化合物は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができ、その配合量は、レジスト材料中の固形分100重量部中0〜2重量部、特に0.01〜1重量部を混合したものが好適である。配合量が2重量部を超えると感度が低下しすぎる場合がある。
【0078】
(E)成分である有機酸誘導体の例としては、特に限定されるものではないが、具体的にフェノール、クレゾール、カテコール、レゾルシノール、ピロガロール、フロログリシン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、2,2−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、1,1,1−トリス(4’−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2−トリス(4’−ヒドロキシフェニル)エタン、ヒドロキシベンゾフェノン、4−ヒドロキシフェニル酢酸、3−ヒドロキシフェニル酢酸、2−ヒドロキシフェニル酢酸、3−(4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸、3−(2−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸、2,5−ジヒドロキシフェニル酢酸、3,4−ジヒドロキシフェニル酢酸、1,2−フェニレン二酢酸、1,3−フェニレン二酢酸、1,4−フェニレン二酢酸、1,2−フェニレンジオキシ二酢酸、1,4−フェニレンジプロパン酸、安息香酸、サリチル酸、4,4−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)吉草酸、4−tert−ブトキシフェニル酢酸、4−(4−ヒドロキシフェニル)酪酸、3,4−ジヒドロキシマンデル酸、4−ヒドロキシマンデル酸等が挙げられ、中でもサリチル酸、4,4−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)吉草酸が好適である。これらは単独あるいは2種以上の組み合わせで用いることができる。
【0079】
本発明の化学増幅レジスト材料中の有機酸誘導体の添加量としては、レジスト材料中の固形分100重量部中5重量部以下、好ましくは1重量部以下である。添加量が5重量部より多い場合は、解像性を劣化させる可能性がある。なお、レジスト中の組成の組み合わせによりこの有機酸誘導体は添加されなくてもよい。
【0080】
(F)成分の有機溶剤としては、酢酸ブチル、酢酸アミル、酢酸シクロヘキシル、酢酸3−メトキシブチル、メチルエチルケトン、メチルアミルケトン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、3−エトキシエチルプロピオネート、3−エトキシメチルプロピオネート、3−メトキシメチルプロピオネート、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、ジアセトンアルコール、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、プロピレングリコールモノエチルエーテルプロピオネート、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、3−メチル−3−メトキシブタノール、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、γブチロラクトン、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールプロピルエーテルアセテート、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸プロピル、テトラメチレンスルホン等が挙げられるが、これに限定されるものではない。特に好ましいものは、プロピレングリコールアルキルエーテルアセテート、乳酸アルキルエステルである。これらの溶剤は単独又は2種以上混合してもよい。好ましい混合溶剤の例はプロピレングリコールアルキルエーテルアセテートと乳酸アルキルエステルである。なお、本発明におけるプロピレングリコールアルキルエーテルアセテートのアルキル基は炭素数1〜4のもの、例えばメチル基、エチル基、プロピル基等が挙げられるが、中でもメチル基、エチル基が好適である。また、このプロピレングリコールアルキルエーテルアセテートには1,2置換体と1,3置換体があり、置換位置の組み合わせで3種の異性体があるが、単独あるいは混合いずれの場合でもよい。
【0081】
また、上記の乳酸アルキルエステルのアルキル基は炭素数1〜4のもの、例えばメチル基、エチル基、プロピル基等が挙げられるが、中でもメチル基、エチル基が好適である。
【0082】
これら溶剤の添加量は、化学増幅レジスト材料の固形分100重量部に対して300〜2,000重量部、好ましくは400〜1,000重量部であるが、既存の成膜方法で可能な濃度であればこれに限定されるものではない。
【0083】
(G)成分の酸の作用によりアルカリ現像液への溶解性が変化する分子量3,000以下の化合物(溶解阻止剤)としては2,500以下の低分子量のフェノールあるいはカルボン酸誘導体の一部あるいは全部を酸に不安定な置換基で置換した化合物を添加することもできる。
【0084】
分子量2,500以下のフェノールあるいはカルボン酸誘導体としては、ビスフェノールA、ビスフェノールH、ビスフェノールS、4,4−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)吉草酸、トリス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1,1−トリス(4’−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2−トリス(4’−ヒドロキシフェニル)エタン、フェノールフタレイン、チモールフタレイン、コール酸、デオキシコール酸、リトコール酸等が挙げられ、酸に不安定な置換基としては上記ポリマーの酸不安定基として例示したものを再び挙げることができる。
【0085】
好適に用いられる溶解阻止剤の例としては、ビス(4−(2’−テトラヒドロピラニルオキシ)フェニル)メタン、ビス(4−(2’−テトラヒドロフラニルオキシ)フェニル)メタン、ビス(4−tert−ブトキシフェニル)メタン、ビス(4−tert−ブトキシカルボニルオキシフェニル)メタン、ビス(4−tert−ブトキシカルボニルメチルオキシフェニル)メタン、ビス(4−(1’−エトキシエトキシ)フェニル)メタン、ビス(4−(1’−エトキシプロピルオキシ)フェニル)メタン、2,2−ビス(4’−(2’’−テトラヒドロピラニルオキシ))プロパン、2,2−ビス(4’−(2’’−テトラヒドロフラニルオキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4’−tert−ブトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4’−tert−ブトキシカルボニルオキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−tert−ブトキシカルボニルメチルオキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4’−(1’’−エトキシエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4’−(1’’−エトキシプロピルオキシ)フェニル)プロパン、4,4−ビス(4’−(2’’−テトラヒドロピラニルオキシ)フェニル)吉草酸tertブチル、4,4−ビス(4’−(2’’−テトラヒドロフラニルオキシ)フェニル)吉草酸tertブチル、4,4−ビス(4’−tert−ブトキシフェニル)吉草酸tertブチル、4,4−ビス(4−tert−ブトキシカルボニルオキシフェニル)吉草酸tertブチル、4,4−ビス(4’−tert−ブトキシカルボニルメチルオキシフェニル)吉草酸tertブチル、4,4−ビス(4’−(1’’−エトキシエトキシ)フェニル)吉草酸tertブチル、4,4−ビス(4’−(1’’−エトキシプロピルオキシ)フェニル)吉草酸tertブチル、トリス(4−(2’−テトラヒドロピラニルオキシ)フェニル)メタン、トリス(4−(2’−テトラヒドロフラニルオキシ)フェニル)メタン、トリス(4−tert−ブトキシフェニル)メタン、トリス(4−tert−ブトキシカルボニルオキシフェニル)メタン、トリス(4−tert−ブトキシカルボニルオキシメチルフェニル)メタン、トリス(4−(1’−エトキシエトキシ)フェニル)メタン、トリス(4−(1’−エトキシプロピルオキシ)フェニル)メタン、1,1,2−トリス(4’−(2’’−テトラヒドロピラニルオキシ)フェニル)エタン、1,1,2−トリス(4’−(2’’−テトラヒドロフラニルオキシ)フェニル)エタン、1,1,2−トリス(4’−tert−ブトキシフェニル)エタン、1,1,2−トリス(4’−tert−ブトキシカルボニルオキシフェニル)エタン、1,1,2−トリス(4’−tert−ブトキシカルボニルメチルオキシフェニル)エタン、1,1,2−トリス(4’−(1’−エトキシエトキシ)フェニル)エタン、1,1,2−トリス(4’−(1’−エトキシプロピルオキシ)フェニル)エタン、コール酸tブチルエステル、デオキシコール酸tブチルエステル、リトコール酸tブチルエステル等が挙げられる。
【0086】
本発明のレジスト材料中の溶解阻止剤(G)の添加量としては、レジスト材料中の固形分100重量部中20重量部以下、好ましくは15重量部以下である。20重量部より多いとモノマー成分が増えるためレジスト材料の耐熱性が低下する。
【0087】
本発明の光酸発生剤をネガ型レジスト材料として用いる場合には樹脂として特に制限されるものではないが、上述の樹脂の酸不安定基を置換する前のベース樹脂を用いることが好適である。
【0088】
例えば、ポリp−ヒドロキシスチレン、ポリm−ヒドロキシスチレン、ポリ4−ヒドロキシ2−メチルスチレン、ポリ4−ヒドロキシ−3−メチルスチレン、ポリα−メチルp−ヒドロキシスチレン、部分水素加ポリp−ヒドロキシスチレンコポリマー、ポリ(p−ヒドロキシスチレン−α−メチルp−ヒドロキシスチレン)コポリマー、ポリ(p−ヒドロキシスチレン−α−メチルスチレン)コポリマー、ポリ(p−ヒドロキシスチレン−スチレン)コポリマー、ポリ(p−ヒドロキシスチレン−m−ヒドロキシスチレン)コポリマー、ポリ(p−ヒドロキシスチレン−スチレン)コポリマー、ポリ(p−ヒドロキシスチレン−アクリル酸)コポリマー、ポリ(p−ヒドロキシスチレン−メタクリル酸)コポリマー、ポリ(p−ヒドロキシスチレン−メチルアクリレート)コポリマー、ポリ(p−ヒドロキシスチレン−アクリル酸−メチルメタクリレート)コポリマー、ポリ(p−ヒドロキシスチレン−メチルアクリレート)コポリマー、ポリ(p−ヒドロキシスチレン−メタクリル酸−メチルメタクリレート)コポリマー、ポリメタクリル酸、ポリアクリル酸、ポリ(アクリル酸−メチルアクリレート)コポリマー、ポリ(メタクリル酸−メチルメタクリレート)コポリマー、ポリ(アクリル酸−マレイミド)コポリマー、ポリ(メタクリル酸−マレイミド)コポリマー、ポリ(p−ヒドロキシスチレン−アクリル酸−マレイミド)コポリマー、ポリ(p−ヒドロキシスチレン−メタクリル酸−マレイミド)コポリマー等が挙げられるがこれらの組み合わせに限定されるものではない。
【0089】
また、種々の機能をもたせるため、上記酸不安定基保護化ポリマーのフェノール性水酸基、カルボキシル基の一部に置換基を導入してもよい。例えば、基板との密着性を向上するための置換基やエッチング耐性向上のための置換基、特に未露光部、低露光部のアルカリ現像液への溶解速度が高すぎないように制御するため酸やアルカリに比較的安定な置換基を導入することが好ましい。置換基の例として例えば2−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシプロピル基、メトキシメチル基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、メトキシカルボニルメチル基、エトキシカルボニルメチル基、4−メチル−2−オキソ−4−オキソラニル基、4−メチル−2−オキソ−4−オキサニル基、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、アセチル基、ピバロイル基、アダマンチル基、イソボロニル基、シクロヘキシル基等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、酸分解性の置換基、例えばt−ブトキシカルボニル基や、t−ブチル基、t−ブトキシカルボニルメチル基等の比較的酸分解しにくい置換基を導入することできる。
【0090】
本発明のレジスト材料中における上記樹脂の添加量としては任意であるが、レジスト中の固形分100重量部中65〜99重量部、好ましくは65〜98重量部である。
【0091】
また、(I)成分の酸の作用により架橋構造を形成する酸架橋剤として、分子内に2個以上のヒドロキシメチル基、アルコキシメチル基、エポキシ基又はビニルエーテル基を有する化合物が挙げられ、置換グリコウリル誘導体、尿素誘導体、ヘキサ(メトキシメチル)メラミン等が本発明の化学増幅ネガ型レジスト材料の酸架橋剤として好適に用いられる。例えば、N,N,N’,N’−テトラメトキシメチル尿素とヘキサメトキシメチルメラミン、テトラヒドロキシメチル置換グリコールウリル類及びテトラメトキシメチルグリコールウリルのようなテトラアルコキシメチル置換グリコールウリル類、置換及び未置換ビス−ヒドロキシメチルフェノール類、ビスフェノールA等のフェノール性化合物とエピクロロヒドリン等の縮合物が挙げられる。特に好適な架橋剤は、1,3,5,7−テトラメトキシメチルグリコールウリルなどの1,3,5,7−テトラアルコキシメチルグリコールウリル又は1,3,5,7−テトラヒドロキシメチルグリコールウリル、2,6−ジヒドロキシメチルp−クレゾール、2,6−ジヒドロキシメチルフェノール、2,2’,6,6’−テトラヒドロキシメチル−ビスフェノールA及び1,4−ビス−[2−(2−ヒドロキシプロピル)]−ベンゼン、N,N,N’,N’−テトラメトキシメチル尿素とヘキサメトキシメチルメラミン等が挙げられる。添加量は任意であるがレジスト材料中の固形分100重量部中1〜20重量部、好ましくは5〜15重量部である。これら架橋剤は単独でも2種以上を併用してもよい。
【0092】
本発明の化学増幅レジスト材料中には、塗布性を向上させるための界面活性剤、基板からの乱反射を少なくするための吸光性材料などの添加剤を加えることができる。
【0093】
界面活性剤の例としては、特に限定されるものではないが、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステリアルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンオレインエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンオクチルフェノールエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェノールエーテル等のポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル類、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマー類、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート等のソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレエート、ポリオキシエチレンソルビタントリステアレート等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルのノニオン系界面活性剤、エフトップEF301,EF303,EF352((株)トーケムプロダクツ製)、メガファックF171,F172,F173(大日本インキ化学工業(株)製)、フロラードFC430,FC431(住友スリーエム(株)製)、アサヒガードAG710,サーフロンS−381,S−382,SC101,SC102,SC103,SC104,SC105,SC106,サーフィノールE1004,KH−10,KH−20,KH−30,KH−40(旭硝子(株)製)等のフッ素系界面活性剤、オルガノシロキサンポリマーKP341,X−70−092,X−70−093(信越化学工業(株)製)、アクリル酸系又はメタクリル酸系ポリフローNo.75,No.95(共栄社油脂化学工業(株)製)が挙げられ、中でもFC430、サーフロンS−381、サーフィノールE1004、KH−20、KH−30が好適である。これらは単独あるいは2種以上の組み合わせで用いることができる。
【0094】
本発明の化学増幅レジスト材料中の界面活性剤の添加量としては、レジスト材料組成物中の固形分100重量部中2重量部以下、好ましくは1重量部以下である。
【0095】
更に、本発明の化学増幅レジスト材料には紫外線吸収剤を配合することができる。特に限定されるわけではないが特開平11−190904号公報記載のものを用いることができ、好ましくはビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホキシド、ビス(4−tert−ブトキシフェニル)スルホキシド、ビス(4−tert−ブトキシカルボニルオキシフェニル)スルホキシド、ビス[4−(1−エトキシエトキシ)フェニル]スルホキシド等のジアリールスルホキシド誘導体、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(4−tert−ブトキシフェニル)スルホン、ビス(4−tert−ブトキシカルボニルオキシフェニル)スルホン、ビス[4−(1−エトキシエトキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−(1−エトキシプロポキシ)フェニル]スルホン等のジアリールスルホン誘導体、ベンゾキノンジアジド、ナフトキノンジアジド、アントラキノンジアジド、ジアゾフルオレン、ジアゾテトラロン、ジアゾフェナントロン等のジアゾ化合物、ナフトキノン−1,2−ジアジド−5−スルホン酸クロリドと2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノンとの完全もしくは部分エステル化合物、ナフトキノン−1,2−ジアジド−4−スルホン酸クロリドと2,4,4’−トリヒドロキシベンゾフェノンとの完全もしくは部分エステル化合物等のキノンジアジド基含有化合物等、9−アントラセンカルボン酸tert−ブチル、9−アントラセンカルボン酸tert−アミル、9−アントラセンカルボン酸tert−メトキシメチル、9−アントラセンカルボン酸tert−エトキシエチル、9−アントラセンカルボン酸2−tert−テトラヒドロピラニル、9−アントラセンカルボン酸2−tert−テトラヒドロフラニル等を挙げることができる。上記紫外線吸収剤の配合量は、レジスト材料の種類により添加しても添加されなくてもよいが、添加する場合にはベース樹脂100重量部中0〜10重量部、より好ましくは0.5〜10重量部、更に好ましくは1〜5重量部である。
【0096】
本発明のレジスト材料を使用してパターンを形成するには、公知のリソグラフィー技術を採用して行うことができ、例えばシリコンウエハー等の基板上にスピンコーティング等の手法で膜厚が0.1〜2.0μmとなるように塗布し、これをホットプレート上で60〜150℃、1〜10分間、好ましくは80〜130℃、1〜5分間プリベークする。次いで目的のパターンを形成するためのマスクを上記のレジスト膜上にかざし、ArFエキシマレーザーを露光量1〜100mJ/cm2程度、好ましくは5〜50mJ/cm2程度となるように照射した後、ホットプレート上で60〜150℃、1〜5分間、好ましくは80〜130℃、1〜3分間ポストエクスポージャベーク(PEB)する。更に、0.1〜5%、好ましくは2〜3%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)等のアルカリ水溶液の現像液を用い、0.1〜3分間、好ましくは0.5〜2分間、浸漬(dip)法、パドル(puddle)法、スプレー(spray)法等の常法により現像することにより基板上に目的のパターンが形成される。なお、上記範囲を上限及び下限から外れる場合は、目的のパターンを得ることができない場合がある。
【0097】
【発明の効果】
本発明の酸発生剤を添加したレジスト材料は、特に解像性かつ熱安定性、保存安定性に優れ、ラインエッジラフネスも小さいという特徴を有する。
【0098】
【実施例】
以下、実施例及び比較例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるものではない。
[合成例1]2−メトキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウム パーフルオロブタンスルホネートの合成
2−メトキシナフタレン7.9g(0.05モル)、アルドリッチ社製Eaton’s試薬15gにテトラメチレンスルホキシド2.9g(0.05モル)を加え、室温で24時間撹拌した。水200gとジエチルエーテル100gを加えて分液し、水層にパーフルオロブタンスルホン酸カリウム8.5g(0.025モル)とジクロロメタン100g加え、室温で1時間撹拌した。分離した有機層を水50gを用いて3回洗浄し、次いで溶剤をロータリーエバポレーターで除去した。得られた油状物をジエチルエーテルで再結晶し濾過乾燥して、目的の2−メトキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウム パーフルオロブタンスルホネートを10.4g得た(収率76%;パーフルオロブタンスルホン酸カリウムより)。
得られたスルホニウム塩の核磁気共鳴スペクトル(NMR)、赤外吸収スペクトル(IR)、飛行時間型質量分析(TOF−MS)の結果を記す。
【0099】
【化21】
【0100】
(1H−NMR(CDCl3);ppm)
1)Ha、HdあるいはHe 7.440〜7.470 2H 多重項
2)Hb 8.197〜8.227 1H 二重項
3)HcあるいはHf 7.845〜7.864 1H 二重項
4)HeあるいはHd 7.647〜7.713 1H 三重項
5)HfあるいはHc 8.384〜8.415 1H 二重項
6)Hg、Hg’ 3.737〜4.033 2H 多重項
7)Hh、Hh’ 2.435〜2.785 2H 多重項
8)Hi 4.187 3H 一重項
【0101】
(IR;cm−1)
2972,1626,1595,1512,1464,1433,1354,1338,1265,1209,1157,1132,1057,1020,980,831,802,771,748,735,656,638,617,600,534,523,
(MALDI−TOFMS)
(+) 245
(−) 299
【0102】
[合成例2]2−n−ブトキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウム
パーフルオロブタンスルホネートの合成
2−ナフトール50g(0.347モル)と水酸化ナトリウム14.6g(0.364モル)、をエタノール100gに溶解した。還流下でn−ブチルブロミド50g(0.364モル)を加え、更に4時間還流した。反応液に水200gと水酸化ナトリウム4gを加えて、分離した有機層75gを減圧蒸留して2−n−ブトキシナフタレン59gを得た(蒸留物(液状)は室温で放置することにより固化した)。
次いでこの2−n−ブトキシナフタレン5.0g(0.025モル)、アルドリッチ社製Eaton’s試薬15gにテトラメチレンスルホキシド2.9g(0.05モル)を加え、室温で24時間撹拌した。水200gとジエチルエーテル50gを加えて分液し、水層にパーフルオロブタンスルホン酸カリウム8.5g(0.025モル)とジクロロメタン100g加え、室温で1時間撹拌した。分離した有機層を水50gを用いて3回洗浄し、次いで溶剤をロータリーエバポレーターで除去した。得られた油状物を酢酸エチルで再結晶し濾過乾燥して、目的の2−n−ブトキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウム パーフルオロブタンスルホネートを13.8g得た(収率94%)。
得られたスルホニウム塩の核磁気共鳴スペクトル(NMR)、赤外吸収スペクトル(IR)、飛行時間型質量分析(TOF−MS)の結果を記す。
【0103】
【化22】
【0104】
(1H−NMR(CDCl3);ppm)
1)Ha、HdあるいはHe 7.430〜7.505 2H 多重項
2)Hb 8.184〜8.215 1H 二重項
3)HcあるいはHf 7.833〜7.862 1H 二重項
4)HeあるいはHd 7.659〜7.715 1H 三重項
5)HfあるいはHc 8.436〜8.467 1H 二重項
6)Hg、Hg’ 3.788〜4.087 2H 多重項
7)Hh、Hh’ 2.500〜2.762 2H 多重項
8)Hi 4.400〜4.470 2H 三重項
9)Hj 1.877〜1.975 2H 多重項
10)Hk 1.426〜1.550 2H 他重項
11)Hl 0.990〜1.039 3H 三重項
【0105】
(IR;cm−1)
1624,1597,1512,1475,1464,1435,1352,1338,1267,1234,1211,1190,1155,1132,1055,1018,1007,984,957,870,808,771,750,735,698,654,638,617,600,565,532
(MALDI−TOFMS)
(+) 287
(−) 299
【0106】
[合成例3] 2−メトキシ−1−ナフチルジメチルスルホニウム パーフルオロブタンスルホネートの合成
合成例1のテトラメチレンスルホキシドに代えてジメチルスルホキシドを用いる以外は合成例1と同様にして目的物を合成した。
[合成例4] 2−n−ブトキシ−1−ナフチルジメチルスルホニウム パーフルオロブタンスルホネートの合成
合成例2のテトラメチレンスルホキシドに代えてジメチルスルホキシドを用いる以外は合成例2と同様にして目的物を合成した。
【0107】
[合成例5] 2−n−ブトキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウム トリフルオロメタンスルホネートの合成
合成例2のパーフルオロブタンスルホン酸カリウムに代えてトリフルオロメタンスルホン酸ナトリウムを用いる以外は合成例2と同様にして目的物を合成した。
【0108】
[合成例6] 2−シクロヘキシルオキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウム パーフルオロブタンスルホネートの合成
合成例1の2−メトキシナフタレンに代えて2−シクロヘキシルオキシナフタレンを用いる以外は合成例1と同様にして目的物を合成した。
【0109】
[評価実施例]
下記式で示される光酸発生剤(PAG1〜10)について、レジストにした際の感度及び解像性の評価を行った。
【0110】
【化23】
【0111】
【化24】
【0112】
[実施例1〜41]レジストの解像性の評価
上記式で示される光酸発生剤(PAG1〜10)を酸発生剤として、また下記式で示されるポリマー(Polymer1〜28)をベース樹脂として使用し、下記式で示される溶解阻止剤(DRR1〜4)、塩基性化合物、下記式で示される有機酸誘導体(ACC1、2)を表に示す組成でFC−430(住友スリーエム(株)製)0.01重量%を含む溶媒中に溶解してレジスト材料を調合し、更に各組成物を0.2μmのテフロン(登録商標)製フィルターで濾過することにより、レジスト液をそれぞれ調製した。
【0113】
【化25】
【0114】
【化26】
【0115】
【化27】
【0116】
【化28】
【0117】
【化29】
【0118】
【化30】
【0119】
ArF露光実施例
ポリマー1〜20を用いたレジストについてはArF(波長193nm)露光を行った。
シリコン基板上に反射防止膜溶液(シプレイ社AR19)を塗布し、200度で60秒間ベークして作成した反射防止膜(82nm膜厚)基板上にレジスト溶液をスピンコーティングし、ホットプレートを用いて110℃で60秒間ベークし、300nm膜厚のレジスト膜を作成した。これをArFエキシマレーザーマイクロステッパー((株)ニコン製NA=0.55、σ0.7)を用いて露光し、110℃で90秒間ベーク(PEB)を施し、2.38%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシドの水溶液で30秒間現像を行った。
レジストの評価は、0.20μmのグループのラインアンドスペースを1:1で解像する露光量を最適露光量(Eop、mJ/cm2)として、この露光量における分離しているラインアンドスペースの最小線幅(μm)を評価レジストの解像度とし、同じ露光量のラインアンドスペース1:10の孤立線の線幅を測長して、グループ線の線幅から孤立線の線幅を引いた値を、孤立パターンと密集パターンの寸法差(I/Gバイアス)とした。また、グループラインの凹凸を測定し、ラインエッジラフネスとした。
【0120】
保存安定性は経時変化における異物の析出あるいは感度変化で判断した。異物は最長100日間、パーティクルカウンター(リオン(株)製、KL−20A)でレジスト溶液1ml中に含まれる0.3μm以上の粒子の数が5個以下であること、あるいは製造直後からの感度(上述のEop)の経時変化の変動が5%以内のものを良好とし、それ以上のものを悪と表記した。結果を表1に示す。
【0121】
KrF露光実施例
ポリマー21〜28を用いたレジストについてはKrF(波長248nm)露光を行った。
シリコン基板上に反射防止膜溶液(ブリューワーサイエンス社製DUV−30)を塗布し、200度で60秒間ベークして作成した反射防止膜(55nm膜厚)基板上にレジスト溶液をスピンコーティングし、ホットプレートを用いて100℃で60秒間ベークし、400nm膜厚のレジスト膜を作成した。これをKrFエキシマレーザースキャナー((株)ニコン製S203B、NA=0.68、s=0.75)を用いて露光し、110℃で90秒間ベーク(PEB)を施し、2.38%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシドの水溶液で60秒間現像を行った。レジストの評価は、0.18μmのグループのラインアンドスペースを1:1で解像する露光量を最適露光量(Eop、mJ/cm2)として、この露光量における分離しているラインアンドスペースの最小線幅(μm)を評価レジストの解像度とし、同じ露光量のラインアンドスペース1:10の孤立線の線幅を測長して、グループ線の線幅から孤立線の線幅を引いた値を、孤立パターンと密集パターンの寸法差(I/Gバイアス)とした。また、グループラインの凹凸を測定し、ラインエッジラフネスとした。
【0122】
保存安定性は経時変化における異物の析出あるいは感度変化で判断した。異物は最長100日間、パーティクルカウンター(リオン(株)製、KL−20A)でレジスト溶液1ml中に含まれる0.3μm以上の粒子の数が5個以下であること、あるいは製造直後からの感度(上述のEop)の経時変化の変動が5%以内のものを良好とし、それ以上のものを悪と表記した。結果を表2に示す。
【0123】
各レジストの組成及び評価結果を表1〜2に示す。なお、表1〜2において、溶剤及び塩基性化合物は下記の通りである。
PGMEA:プロピレングリコールメチルエーテルアセテート
CyHO:シクロヘキサノン
PG/EL:PGMEA70%と乳酸エチル30%の混合溶剤
(上記溶剤3種にはFC−430(住友スリーエム(株)製)を0.01重量%を添加済)
TBA:トリブチルアミン
TEA:トリエタノールアミン
TMMEA:トリスメトキシメトキシエチルアミン
TMEMEA:トリスメトキシエトキシメトキシエチルアミン
AAA:トリス(2−アセトキシエチル)アミン
AACN:N,N−ビス(2−アセトキシエチル)−3−アミノプロピオノニトリル
【0124】
[比較例]
比較のため、前述のスルホニウム塩(PAG6、7)及び下記式で示されるスルホニウム塩(PAG11〜13)について、レジストにした際の感度及び解像性の評価を行った。
【0125】
【化31】
【0126】
[比較例1〜6]
上記スルホニウム塩(PAG6、7及びPAG11〜13)を使用して、上記と同様に表3に示す組成でレジストを調製し、上記と同様ArFマイクロステッパーで露光し、感度及び解像性、保存安定性の評価を行った。
各レジストの組成及び評価結果を表3に示す。
【0127】
【表1】
【0128】
【表2】
【0129】
【表3】
【0130】
表1、2及び3の結果より、本発明のレジスト材料が従来品に比べ高感度及び高解像性で、しかもラインエッジラフネスとI/Gバイアスに優れていることが確認された。
Claims (9)
- 下記一般式(1)で示される化学増幅型レジスト用光酸発生剤。
- (A)酸の作用でアルカリ現像液に対する溶解性が変化する樹脂、
(B)請求項1乃至3のいずれか1項記載の光酸発生剤を含むことを特徴とする化学増幅レジスト材料。 - (A)酸の作用でアルカリ現像液に対する溶解性が変化する樹脂、
(B)請求項1乃至3のいずれか1項記載の光酸発生剤を含むことを特徴とする化学増幅ポジ型レジスト材料。 - 更に、(C)上記(B)成分以外の放射線照射により酸を発生する化合物を含む請求項4又は5記載のレジスト材料。
- (A)成分の樹脂が、酸の作用でC−O−C結合が切断することによりアルカリ現像液に対する溶解性が変化する置換基を有する樹脂である請求項4、5又は6記載のレジスト材料。
- 更に、(D)塩基性化合物を含有することを特徴とする請求項4乃至7のいずれか1項記載のレジスト材料。
- (i)請求項4乃至8のいずれか1項に記載のレジスト材料を基板上に塗布する工程と、
(ii)次いで、加熱処理後、フォトマスクを介して波長250nm以下の高エネルギー線又は電子線で露光する工程と、
(iii)必要に応じて加熱処理した後、現像液を用いて現像する工程とを含むことを特徴とするパターン形成方法。
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