JP2004332639A - 可変気筒式内燃機関の制御装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】全ての気筒#1〜#6を運転する全気筒運転モードと、一部の気筒#1〜#3の運転を休止する部分気筒運転モードとに、運転モードを切り換えて運転される車両用の可変気筒式内燃機関3の制御装置1は、内燃機関3の運転状態に応じて、運転モードを全気筒または部分気筒運転モードに設定し(図2のステップ41、図3)、車速VPが目標車速VOBJになるように、内燃機関3の出力をフィードバック制御する(図4のステップ3〜5)とともに、このフィードバック制御のゲインCCGAを、運転モードに応じて設定する(図5のステップ15、16、19、20、22、23、図6のステップ26、27、30、31、33、34)。
【選択図】 図5
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の気筒のすべてを運転する全気筒運転モードと、複数の気筒のうちの一部の気筒の運転を休止する部分気筒運転モードとに、運転モードを切り換えて運転される車両用の可変気筒式内燃機関の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種の制御装置として、例えば特許文献1に開示されたものが知られている。この制御装置では、運転モードを、内燃機関の回転数が中回転数域に相当する所定の回転数域(1000〜3500rpm)にあるときには、部分気筒運転モードに設定し、それにより、燃費の向上が図られる一方、それ以外のときには、全気筒運転モードに設定することによって、内燃機関に必要な出力が確保される。
【0003】
さらに、内燃機関を搭載した車両の速度(以下「車速」という)を一定に保持するように制御するクルーズコントロールを実行する自動速度制御装置も知られており、例えば特許文献2に開示されている。この自動速度制御装置では、運転者によって設定された目標車速に車速が一致するように、内燃機関のスロットル弁の開度がフィードバック制御される。また、車両が上り坂を走行しているか否かが判定され、上り坂を走行していると判定された場合に、平坦路を走行している場合よりも、上記のフィードバック制御のゲインを大きな値に設定することによって、内燃機関の出力が高められる。これにより、車両が上り坂に到達することによって内燃機関の負荷が増大することで車速が落ち込んでも、車速を目標車速に速やかに一致させるようにしている。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−90564号公報
【特許文献2】
特開平9−150646号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述した従来の可変気筒式内燃機関の制御装置と自動速度制御装置が組み合わされて用いられた場合には、燃費が悪化するという問題がある。すなわち、両装置が単純に組み合わされると、クルーズコントロールが部分気筒運転モード中に行われている場合において、車両が上り坂を走行していると判定されたときには、フィードバック制御のゲインがより大きな値に設定される。これにより、車速が比較的速やかに上昇するのに伴って、内燃機関の回転数が前記所定の回転数域から外れやすくなり、その場合には、運転モードが全気筒運転モードに切り換えられる。その結果、クルーズコントロール中における部分気筒運転モードによる運転期間が短くなるので、燃費が悪化してしまう。
【0006】
また、車両が上り坂を通過し、平坦路を再び走行することによって、内燃機関の回転数が所定の回転数域内に戻った場合には、全気筒運転モードから部分気筒運転モードに運転モードが切り換えられる。以上のように、路面の勾配が変化する度に、運転モードが頻繁に切り換えられる可能性があり、その場合には、この切換時に発生しやすい不快な振動の発生回数が大きくなり、ドライバビリティーの低下を招いてしまう。
【0007】
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、クルーズコントロール中において、目標車速への車速の良好な収束性を確保しながら、燃費およびドライバビリティーを向上させることができる可変気筒式内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため、請求項1による発明は、複数の気筒(実施形態における(以下、本項において同じ)右バンクの気筒#1〜#3、左バンクの気筒#4〜#6)のすべてを運転する全気筒運転モードと、複数の気筒のうちの一部の気筒(右バンクの気筒#1〜#3)の運転を休止する部分気筒運転モードとに、運転モードを切り換えて運転される車両用の可変気筒式内燃機関3の制御装置1であって、内燃機関3の運転状態を検出する運転状態検出手段(スロットル弁開度センサ21、車速センサ22、ギヤ位置センサ24)と、検出された内燃機関3の運転状態に応じて、運転モードを全気筒運転モードまたは部分気筒運転モードに設定する運転モード設定手段(ECU2、図2のステップ41,図3)と、目標車速VOBJを設定する目標車速設定手段(ECU2、クルーズコントロールスイッチ32)と、車速VPを検出する車速検出手段(車速センサ22)と、検出された車速VPが設定された目標車速VOBJになるように、内燃機関3の出力(スロットル弁開度TH)をフィードバック制御する出力制御手段(ECU2、図4のステップ3〜5)と、フィードバック制御のゲインCCGAを、設定された運転モードに応じて設定するゲイン設定手段(ECU2、図5のステップ15,16,19,20,22,23,図6のステップ26,27,30,31,33,34)と、を備えることを特徴とする。
【0009】
この可変気筒式内燃機関の制御装置によれば、内燃機関の運転モードが、検出された運転状態に応じて全気筒運転モードまたは部分気筒運転モードに設定される。また、検出された車速が設定された目標車速になるように内燃機関の出力がフィードバック制御されることによって、クルーズコントロールが行われる。そして、このフィードバック制御のゲインが、設定された運転モードに応じて設定される。このように、クルーズコントロールにおいて、内燃機関の出力をフィードバック制御する際のゲインを、運転モードに応じて設定するので、各運転モードに応じて、内燃機関の出力を適切に制御することができ、したがって、目標車速への車速の良好な収束性を確保することができる。
【0010】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の可変気筒式内燃機関3の制御装置1において、車両が走行している路面の勾配CAを検出する路面勾配検出手段(勾配センサ23)をさらに備え、ゲイン設定手段は、フィードバック制御のゲインを、検出された路面の勾配CAにさらに応じて設定する(図5のステップ13,17,図6のステップ24,28)ことを特徴とする。
【0011】
この構成によれば、フィードバック制御のゲインは、運転モードに加えて、検出された路面の勾配にさらに応じて設定されるので、路面の勾配の変化に応じて、内燃機関の出力を適切に増減させることができる。また、例えば、現在の運転モードに対して、そのときの路面の勾配が、内燃機関の運転状態を当該運転モードに対応した運転状態から逸脱させる方向に変化させるものであるときには、上記のゲインをより小さな値に設定することによって、運転状態の変化を抑制し、そのときの運転モードにより長くとどまらせ、その切換を抑制することができる。それにより、従来と異なり、路面の勾配に応じた運転モードの切換頻度を低減することができるので、切換時に発生する不快な振動を抑制でき、したがって、ドライバビリティーを向上させることができる。また、運転モードの切換頻度の低減により、部分気筒運転モードによる運転期間を延ばすことができるので、燃費を向上させることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態を詳細に説明する。図1は、本発明の可変気筒式内燃機関の制御装置1、およびこれによって制御される可変気筒式内燃機関(以下「エンジン」という)3の概略構成を示している。
【0013】
このエンジン3は、車両(図示せず)に搭載されたV型6気筒のDOHCガソリンエンジンであり、右バンク3Rの3つの気筒#1,#2,#3(複数の気筒、一部の気筒)と、左バンク3Lの3つの気筒#4,#5,#6(複数の気筒)を備えている。また、この右バンク3Rには、後述する部分気筒運転モードを実行するための気筒休止機構4が設けられている。
【0014】
この気筒休止機構4は、油路6a,6bを介して油圧ポンプ(図示せず)に接続されている。また、油圧ポンプと気筒休止機構4の間には、吸気弁用および排気弁用の電磁弁5a,5bが配置されている。これらの電磁弁5a,5bはいずれも、常閉式のものであり、ECU2からの駆動信号によりONされたときに、油路6a,6bをそれぞれ開放する。部分気筒運転モードのときには、電磁弁5a,5bがいずれもONされ、油路6a,6bを開放することにより、気筒休止機構4に対して油圧ポンプからの油圧が供給される。これにより、右バンク3Rの気筒#1〜#3において、吸気弁と吸気カムの間および排気弁と排気カム(いずれも図示せず)の間が遮断されることで、吸気弁および排気弁が休止状態(閉鎖状態)に保持される。
【0015】
一方、全気筒運転モードのときには、上記とは逆に、電磁弁5a,5bがともにOFFされ、油路6a,6bを閉鎖することにより、油圧ポンプから気筒休止機構4への油圧の供給が停止される。これにより、右バンク3Rの気筒#1〜#3において、吸気弁と吸気カムの間および排気弁と排気カムの間の遮断状態が解除されることで、吸気弁および排気弁が可動状態になる。
【0016】
6つの気筒#1〜#6には、インテークマニホールド7aを介して吸気管7が接続されている。インテークマニホールド7aの各分岐部7bには、各気筒の吸気ポート(図示せず)に臨むようにインジェクタ8が取り付けられている。これらのインジェクタ8は、ECU2からの駆動信号によって制御され、全気筒運転モードのときには、すべてのインジェクタ8から燃料が各分岐部7b内に噴射される。一方、部分気筒運転モードのときには、右バンク3Rの3つのインジェクタ8からの燃料噴射が停止するように制御される。
【0017】
以上のように、部分気筒運転モードのときには、吸気弁および排気弁の休止と、インジェクタ8からの燃料噴射の休止とによって、右バンク3Rの3つの気筒#1〜#3の運転が休止される。一方、全気筒運転モードのときには、6つの気筒#1〜#6がすべて運転されるとともに、#1→#5→#3→#6→#2→#4の順に運転される。
【0018】
吸気管7には、スロットル弁9が設けられており、このスロットル弁9はモータ9aの回転軸に接続されている。モータ9aは、例えば、直流モータで構成されており、スロットル弁9の開度(以下「スロットル弁開度」という)TH(内燃機関の出力)は、モータ9aに供給する駆動電流のデューティ値をECU2で制御することによって、制御される。また、吸気管7には、スロットル弁開度センサ21(運転状態検出手段)が設けられており、このスロットル弁開度センサ21は、スロットル弁開度THを検出し、その検出信号をECU2に出力する。
【0019】
ECU2には、車速センサ22(運転状態検出手段、車速検出手段)から車速VPを表す検出信号が、勾配センサ23(路面勾配検出手段)から車両が走行している路面の勾配CAを表す検出信号が、ギヤ位置センサ24(運転状態検出手段)から、手動変速機(図示せず)のギヤ位置NGRを表す検出信号が、それぞれ出力される。
【0020】
また、ECU2には、ブレーキスイッチ31およびクルーズコントロールスイッチ32(目標車速設定手段)が接続されている。このブレーキスイッチ31は、ブレーキペダル(図示せず)が所定量以上、踏み込まれたときにON信号をECU2に出力し、それ以外はOFF信号を出力する。
【0021】
また、クルーズコントロールスイッチ32は、クルーズコントロールを実行および解除するために、運転者によって操作されるものであり、その操作状態に応じたON/OFF信号を出力する。ECU2は、クルーズコントロールスイッチ32からON信号が出力されたときに、その時点での車速VPを目標車速VOBJとして設定し、車速VPがこの目標車速VPになるようにスロットル弁開度THをフィードバック制御することによって、クルーズコントロールを開始する。また、このクルーズコントロール中に、クルーズコントロールスイッチ32が再度押されることによってそのOFF信号が出力されたとき、またはブレーキペダルが踏み込まれ、ブレーキスイッチ31からON信号が出力されたときには、この制御を解除する。このクルーズコントロールの詳細については後述する。
【0022】
ECU2は、I/Oインターフェース、CPU、RAMおよびROMなどからなるマイクロコンピュータで構成されている。前述した各種のセンサ21〜24および前記スイッチ31、32からの検出信号はそれぞれ、I/OインターフェースでA/D変換がなされた後、CPUに入力される。CPUは、これらの検出信号に応じ、ROMに記憶された制御プログラムなどに従って、エンジン3の運転モードを全気筒運転モードまたは部分気筒運転モードに設定するとともに、その結果に応じて、インジェクタ8の噴射時間および各気筒に取り付けられた点火プラグ(図示せず)の点火時期などを制御する。なお、本実施形態では、ECU2により、運転モード設定手段、目標車速設定手段、出力制御手段およびゲイン設定手段が構成されている。
【0023】
図2は、エンジン3の運転モードを設定するための運転モード設定処理を示している。そのステップ41では、図3に示す運転モード設定マップに基づき、スロットル弁開度THおよび車速VPに応じて、エンジン3の運転モードを設定する。なお、このマップは、ギヤ位置NGRごとに用意されている(同図には、ギヤ位置が1速のみ図示)。このマップでは、全気筒運転モード領域ACYLと部分気筒運転モード領域MCYLが境界線Lで互いに区分されており、運転モードは、基本的には、スロットル弁開度THが低〜中開度のときに部分気筒運転モードに設定され、スロットル弁開度THが中〜高開度のときに全気筒運転モードに設定される。また、境界線Lは、車速VPが高いほどスロットル弁開度THがより高開度側になるように、ギヤ位置NGRが高速側であるほどスロットル弁開度THがより低開度側になるように設定されている。さらに、運転モードが部分気筒運転モードに設定されたときには、部分気筒運転モードフラグF_CYLSTPが「1」にセットされ、全気筒運転モードのときには、「0」にセットされる。
【0024】
図4は、前記クルーズコントロールを実行するクルーズコントロール処理を示している。この処理は、所定時間(例えば10msec)ごとに実行される。まず、ステップ1では、クルーズコントロール実行フラグF_CCOKが「1」であるか否かを判別する。このフラグF_CCOKは、前述したクルーズコントロールスイッチ32の操作によりそのON信号が出力されているときに「1」にセットされ、クルーズコントロール中において、クルーズコントロールスイッチ32の操作によりそのOFF信号が出力されたとき、またはブレーキペダルの踏み込みによりブレーキスイッチ32からON信号が出力されたときに、「0」にリセットされるものである。
【0025】
この答がNOで、F_CCOK=0、すなわちクルーズコントロールが解除されているときには、そのまま本プログラムを終了する。一方、この答がYESで、クルーズコントロールが実行されているときには、ゲイン設定処理を実行する(ステップ2)。この処理は、クルーズコントロールにおけるフィードバック制御のゲインCCGAを設定するものであり、その詳細については後述する。
【0026】
次に、目標スロットル弁開度THCMDを、前述したように設定した目標車速VOBJ、および上記ゲイン設定処理によって設定されたゲインCCGAなどを用いて、次式(1)によって算出する(ステップ3)。
THCMD=TH+(VOBJ−VP)・CCGA …… (1)
【0027】
次いで、スロットル弁開度指令値THPを算出する(ステップ4)。このスロットル弁開度指令値THPは、目標スロットル弁開度THCMDとスロットル弁開度THとの偏差に応じて算出される。そして、算出したスロットル弁開度指令値THPに基づく駆動信号をモータ9aに出力し(ステップ5)、本プログラムを終了する。
【0028】
図5および図6は、前記ステップ2で実行されるゲイン設定処理を示している。まず、ステップ11では、車速VPが目標車速VOBJと等しいか否かを判別する。この答がYESのときには、そのまま本プログラムを終了する。
【0029】
一方、ステップ11の答がNOで、車速VPと目標車速VOBJが異なっているときには、部分気筒運転モードフラグF_CYLSTPが「1」であるか否かを判別する(ステップ12)。この答がNOで、F_CYLSTP=0、すなわち運転モードが全気筒運転モードに設定されているときには、上り勾配フラグF_CAUPが「1」であるか否かを判別する(ステップ13)。この上り勾配フラグF_CAUPは、路面の勾配CAが上り坂用の所定の判定値以上のときに、車両が上り坂を走行しているとして「1」にセットされるものである。
【0030】
ステップ13の答がYESで、F_CAUP=1、すなわち車両が上り坂を走行しているときには、車速VPが目標車速VOBJよりも小さいか否かを判別する(ステップ14)。この答がYESのときには、ゲインCCGAを所定の加速時用第1ゲインCCGAU1に設定し(ステップ15)、本プログラムを終了する。一方、ステップ14の答がNOで、車速VPが目標車速VOBJよりも大きいときには、ゲインCCGAを所定の減速時用第1ゲインCCGAD1に設定し(ステップ16)、本プログラムを終了する。
【0031】
一方、ステップ13の答がNOで、F_CAUP=0、すなわち車両が上り坂を走行していないときには、下り勾配フラグF_CADWが「1」であるか否かを判別する(ステップ17)。この下り勾配フラグF_CADWは、路面の勾配CAが下り坂用の所定の判定値以下のときに、車両が下り坂を走行しているとして「1」にセットされるものである。
【0032】
ステップ17の答がYESで、車両が下り坂を走行しているときには、ステップ18〜20において、前記ステップ14〜16と同様、車速VPが目標車速VOBJよりも小さいか否かを判別し、その判別結果に応じて、ゲインCCGAを所定の加速時用第3ゲインCCGAU3または所定の減速時用第3ゲインCCGAD3に設定し、本プログラムを終了する。
【0033】
ステップ17の答がNOで、車両が上り坂および下り坂以外の平坦路を走行しているときには、ステップ21〜23において、前記ステップ14〜16と同様、車速VPが目標車速VOBJよりも小さいか否かを判別し、その判別結果に応じて、ゲインCCGAを所定の加速時用第2ゲインCCGAU2または所定の減速時用第2ゲインCCGAD2に設定し、本プログラムを終了する。
【0034】
以上の加速時用第1〜第3ゲインCCGAU1〜3は、CCGAU1>CCGAU2>CCGAU3の大小関係に設定されている。前述したように、加速時用第1〜第3ゲインCCGAU1〜3は、車速VPが目標車速VOBJよりも小さく、かつ車両が上り坂、平坦路および下り坂をそれぞれ走行している場合において、ゲインCCGAとして設定される。以上により、路面の勾配CAによるエンジン3の負荷が大きいときほど、ゲインCCGAをより大きな値に設定し、それにより、路面の勾配CAに応じて、目標スロットル弁開度THCMDを適切に設定でき、したがって、車速VPを適切な加速度合で目標車速VOBJに近づけることができる。
【0035】
また、前記減速時用第1〜第3ゲインCCGAD1〜3は、CCGAD1<CCGAD2<CCGAD3の大小関係に設定されている。前述したように、減速時用第1〜第3ゲインCCGAD1〜3は、車速VPが目標車速VOBJよりも大きく、かつ車両が上り坂、平坦路および下り坂をそれぞれ走行している場合において、ゲインCCGAとして設定される。また、この場合には、前式(1)より、目標スロットル弁開度THCMDは閉じ側に減少するように設定される。以上により、路面の勾配CAによるエンジン3の負荷が小さいときほど、ゲインCCGAをより大きな値に設定し、それにより、路面の勾配CAに応じて、目標スロットル弁開度THCMDを適切に設定でき、したがって、車速VPを適切な減速度合で目標車速VOBJに近づけることができる。以上の結果、目標車速VOBJへの車速VPの良好な収束性を確保することができる。
【0036】
一方、前記ステップ12の答がYESで、F_CYLSTP=1、すなわち運転モードが部分気筒運転モードに設定されているときには、前記ステップ13〜23と同様に、ステップ24〜34を実行し、本プログラムを終了する。すなわち、車両が上り坂、下り坂または平坦路を走行しているか否かを判別し(ステップ24、28)、それぞれの場合において、車速VPが目標車速VOBJよりも小さいか否かを判別する(ステップ25、29、32)。そして、これらの判別結果に応じて、上り坂、平坦路および下り坂の走行時における加速時用第4〜第6ゲインCCGAU4〜6および減速時用第4〜第6ゲインCCGAD4〜6を、ゲインCCGAとして設定する(ステップ26、33、30、27、34、31)。
【0037】
上記の加速時用第4〜第6ゲインCCGAU4〜6の大小関係は、前述した全気筒運転モードにおける加速時用第1〜第3ゲインCCGAU1〜3の場合と同様の理由から、CCGAU4>CCGAU5>CCGAU6に設定されている。同様に、減速時用第4〜第6ゲインCCGAD4〜6の大小関係は、減速時用第1〜第3ゲインCCGAD1〜3の場合と同様の理由から、CCGAD4<CCGAD5<CCGAD6に設定されている。以上により、部分気筒運転モードによる運転中においても、全気筒運転モードの場合と同様、路面の勾配CAに応じて、目標スロットル弁開度THCMDを適切に設定でき、したがって、目標車速VOBJへの車速VPの良好な収束性を確保することができる。
【0038】
また、全気筒運転モードと部分気筒運転モードの間でゲインCCGAを比較すると、例えば上り坂走行時の加速時用第1ゲインCCGAU1および加速時用第4ゲインCCGAU4は、CCGAU1>CCGAU4の関係に設定されている。前述したように、部分気筒運転モードでは、スロットル弁開度THが図3に示す運転モード設定マップの境界線Lよりも下側の部分気筒運転モード領域MCYL内にあり、また、このときに用いられる加速時用第4ゲインCCGAU4は、車両の上り坂の走行時に車速VPを目標車速VOBJに向かって増大させるために適用されるものであり、それに応じてスロットル弁開度THが増加側に変化する。このため、加速時用第4ゲインCCGAU4を大きな値に設定した場合には、スロットル弁開度THが、急激に増加することによって、部分気筒運転モード領域MCYLから境界線Lを超えて、全気筒運転モード領域ACYLに入りやすくなり、その場合には、運転モードが全気筒運転モードに切り換えられてしまう。したがって、上記のように、加速時用第4ゲインCCGAU4<加速時用第1ゲインCCGAU1の関係に設定することによって、スロットル弁開度THを徐々に増加させ、部分気筒運転モード領域MCYL内により長くとどまらせるようにし、それにより、運転モードの全気筒運転モードへの頻繁な切換を回避することができる。
【0039】
同じ理由から、部分気筒運転モードにおける平坦路および下り坂走行時の加速時用第5および第6ゲインCCGAU5および6は、全気筒運転モードにおける加速時用第2および第3ゲインCCGAU2および3よりもそれぞれ小さな値に設定されている(CCGAU5<CCGAU2、CCGAU6<CCGAU3)。
【0040】
さらに、全気筒運転モードにおける下り坂走行時の減速時用第3ゲインCCGAD3は、部分気筒運転モードにおける減速時用第6ゲインCCGAD6よりも小さな値に設定されている(CCGAD3<CCGAD6)。全気筒運転モードでは、スロットル弁開度THが運転モード設定マップの全気筒運転モード領域ACYL内にある状態であり、また、このときに用いられる減速時用第3ゲインCCGAD3は、車両の下り坂の走行時に車速VPを目標車速VOBJに向かって減少させるために適用されるものであり、それに応じてスロットル弁開度THが減少側に変化する。このため、減速時用第3ゲインCCGAD3を大きな値に設定した場合には、スロットル弁開度THが、急激に減少することによって、境界線Lを超えて部分気筒運転モード領域MCYLに入りやすくなり、その場合には、運転モードが部分気筒運転モードに切り換えられてしまう。したがって、上記のように、減速時用第3ゲインCCGAD3<減速時用第6ゲインCCGAD6の関係に設定することによって、スロットル弁開度THを徐々に減少させ、全気筒運転モード領域ACYL内により長くとどまらせるようにし、それにより、運転モードの部分気筒運転モードへの頻繁な切換を回避することができる。
【0041】
同じ理由から、全気筒運転モードにおける上り坂および平坦路走行時の減速時用第1および第2ゲインCCGAD1および2は、部分気筒運転モードにおける減速時用第4および第5ゲインCCGAD4および5よりもそれぞれ小さな値に設定されている(CCGAD1<CCGAD4、CCGAD2<CCGAD5)。
【0042】
以上のように、本実施形態によれば、クルーズコントロール中において、ゲインCCGAが、運転モードおよび路面の勾配CAに応じて設定されるので、スロットル弁開度THを、各運転モードに応じて適切に制御することができるとともに、路面の勾配CAに応じて適切に増減させることができる。したがって、目標車速VOBJへの車速VPの良好な収束性を確保することができる。
【0043】
また、クルーズコントロール中において、部分気筒運転モードにおける加速時用第4〜第6ゲインCCGAU4〜6が、全気筒運転モードにおける加速時用第1〜第3ゲインCCGAU1〜3よりも小さな値にそれぞれ設定されているので、部分気筒運転モードによる運転期間をより長くすることができる。また、全気筒運転モードにおける減速時用第1〜第3ゲインCCGAD1〜3が、部分気筒運転モードにおける減速時用第4〜第6ゲインCCGAD4〜6よりも小さな値にそれぞれ設定されているので、全気筒運転モードによる運転期間をより長くすることができる。以上により、運転モードの切換を抑制することができるので、燃費を向上させることができるとともに、切換時に発生する不快な振動を抑制でき、したがって、ドライバビリティーを向上させることができる。
【0044】
なお、本発明は、説明した実施形態に限定されることなく、種々の態様で実施することができる。例えば、本実施形態は、部分気筒運転モードにおける休止気筒数が、運転気筒数が6つの全気筒運転モードに対して、3つの例であるが、この休止気筒数は、他の数でもよく、また、1〜5の任意の数に可変に制御されるものでもよい。また、本実施形態では、車速VPが目標車速VOBJになるようにフィードバック制御される内燃機関の出力として、スロットル弁開度THを用いたが、これに代えて、出力を変更可能な他の適当なパラメータを用いてもよく、例えばインジェクタ8の燃料噴射時間を用いてもよい。
【0045】
さらに、本実施形態では、路面の勾配CAを勾配センサ23によって検出したが、これに代えて、他のセンサを用いたり、センサを用いずに、エンジン3の運転状態などから推定してもよい。例えば、スロットル弁開度THが一定の状態において、車速VPが変化した際に、車両の変速装置による変速およびブレーキペダルの踏み込みが行われているか否かを判別し、これらのいずれもが行われていない場合に、路面が上り坂または下り坂であるとして、そのときの車速VPの変化分に基づいて、路面の勾配を推測してもよい。その他、本発明の趣旨の範囲内で、細部の構成を適宜、変更することが可能である。
【0046】
【発明の効果】
以上のように、本発明の可変気筒式内燃機関の制御装置によれば、クルーズコントロール中において、目標車速への車速の良好な収束性を確保しながら、燃費およびドライバビリティーを向上させることができるなどの効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の制御装置およびこれによって制御される可変気筒式内燃機関の概略構成を示す図である。
【図2】運転モード設定処理を示すフローチャートである。
【図3】運転モード設定マップの一例を示す図である。
【図4】クルーズコントロール処理を示すフローチャートである。
【図5】ゲイン設定処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図6】図5の続きを示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 制御装置
2 ECU(運転モード設定手段、目標車速設定手段、出力制御手段、ゲイン設定手段)
3 エンジン
#1〜#3 右バンクの気筒(複数の気筒、一部の気筒)
#4〜#6 左バンクの気筒(複数の気筒)
21 スロットル弁開度センサ(運転状態検出手段)
22 車速センサ(運転状態検出手段、車速検出手段)
23 勾配センサ(路面勾配検出手段)
24 ギヤ位置センサ(運転状態検出手段)
32 クルーズコントロールスイッチ(目標車速設定手段)
VP 車速
VOBJ 目標車速
TH スロットル弁開度(内燃機関の出力)
CCGA ゲイン
Claims (2)
- 複数の気筒のすべてを運転する全気筒運転モードと、前記複数の気筒のうちの一部の気筒の運転を休止する部分気筒運転モードとに、運転モードを切り換えて運転される車両用の可変気筒式内燃機関の制御装置であって、
前記内燃機関の運転状態を検出する運転状態検出手段と、
当該検出された前記内燃機関の運転状態に応じて、前記運転モードを前記全気筒運転モードまたは前記部分気筒運転モードに設定する運転モード設定手段と、
目標車速を設定する目標車速設定手段と、
車速を検出する車速検出手段と、
当該検出された車速が前記設定された目標車速になるように、前記内燃機関の出力をフィードバック制御する出力制御手段と、
前記フィードバック制御のゲインを、前記設定された運転モードに応じて設定するゲイン設定手段と、
を備えることを特徴とする可変気筒式内燃機関の制御装置。 - 前記車両が走行している路面の勾配を検出する路面勾配検出手段をさらに備え、
前記ゲイン設定手段は、前記フィードバック制御のゲインを、前記検出された路面の勾配にさらに応じて設定することを特徴とする、請求項1に記載の可変気筒式内燃機関の制御装置。
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-
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- 2003-05-08 JP JP2003130816A patent/JP3976141B2/ja not_active Expired - Lifetime
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