JP2004328481A - 画像読取装置および画像読取方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】光源の主走査方向における光量分布の時間的変化のばらつきによる画像データへの影響を少なくし、かつ濃度基準部材の汚れ等による補正画像データへの影響を少なくすることを目的とする。
【解決手段】原稿を所定の読取位置に搬送して、原稿の画像を読み取る読取手段と、原稿を読み取る読取領域外に配置されたシェーディング補正板と、所定の読取位置上に配置されたプラテンローラとから構成され画像読取装置は、原稿の画像を読取手段で読み取る前に、所定の読取位置にあるプラテンローラを前記読取手段で読み取ることによってプラテンローラの汚れを検知し、その検知結果に応じて、光源の時間的変動を補正する複数の補正手段からひとつの補正手段を選択する。
【選択図】 図11
【解決手段】原稿を所定の読取位置に搬送して、原稿の画像を読み取る読取手段と、原稿を読み取る読取領域外に配置されたシェーディング補正板と、所定の読取位置上に配置されたプラテンローラとから構成され画像読取装置は、原稿の画像を読取手段で読み取る前に、所定の読取位置にあるプラテンローラを前記読取手段で読み取ることによってプラテンローラの汚れを検知し、その検知結果に応じて、光源の時間的変動を補正する複数の補正手段からひとつの補正手段を選択する。
【選択図】 図11
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、スキャナ、ファクシミリ装置等における画像読取技術に関し、特に原稿の連続読取を行う際の、光源の光量、及び配光の変動によるシェーディングの補正を行う技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自動で原稿を供給し、読み取り部を固定して原稿を動かしながら画像を読み取る方式(「流し読み方式」)が、一般的に知られている。流し読み方式について簡単に説明する。オペレータはADFに原稿を載置し読み取り開始の指令をすると、読み取り側がある位置に移動して停止し、読み取りセンサが主走査方向を一次元的に読み取り、ADFがそれと直交する副走査方向に原稿を移動させることによって原稿全体の画像を読み取る。
【0003】
この流し読み方式は、オペレータによる原稿の載置・交換作業を省くことができるので、多くの原稿を連続して読み取るときには時間を短縮することができる。
【0004】
しかし、連続した複数の原稿(画像)を読み取っていくと、ランプの絶対光量が時間的に変化する問題(ランプの光量が時間的に減少する問題)がある。この問題を解決するために、原稿を読み取る位置、かつ原稿の読み取り領域外の位置に濃度基準板を設け、その濃度基準板より得られた読み取りデータをもとに原稿読み取りデータを補正しているものがある(例えば、特許文献1を参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−094737
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ランプの光量の時間的変化におけるその変化の割合が主走査方向の位置によって異なっている場合、つまり、ランプ点灯初期(連続原稿の読み取り開始時)からのランプの光量において主走査方向に対する光量分布が変化してしまう場合、読み取り画像の明度が変化し(多くの場合は小さくなり)、カラー画像であれば加えて彩度・色度が変わってしまう。そのため、実際の原稿と読み取った原稿との差が大きくなり、画像読み取り装置の性能が著しく損なわれることになる。
【0007】
画像読み取り装置の性能を低下させないためには、主走査方向のランプの光量分布の時間的変化によるばらつきの影響を押さえるような補正が必要である。そこで、複数の原稿を連続して読み取る際に、原稿と原稿との間(原稿を読み取らないとき)を利用して、読み取り位置の原稿読み取り領域に配置された濃度基準部材を主走査方向領域にわたり読み取りを行い、その基準データに基づいて補正を行う方法が考えられる。しかし、この方法では、濃度基準部材に汚れ等が付着している場合には読み取った画像データに汚れの影響を強く受けることになってしまうという問題点がある。
【0008】
本発明は、主走査方向の光量分布の時間的変化のばらつきによる画像データへの影響を少なくし、かつ濃度基準部材の汚れ等による補正画像データへの影響を少なくすることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するために、本発明は、原稿を読取位置に搬送する搬送手段と、前記搬送手段で搬送された原稿を読み取る読取手段と、前記読取手段で読み取った原稿の画像データを補正する複数の補正手段とを有する画像読取方法において、原稿を前記読取手段で読み取る前に、前記読取位置にある濃度基準部材を前記読取手段で読み取ることによって前記濃度基準部材の汚れを検知する検知ステップと、前記検知ステップの検知結果に応じて、前記複数の補正手段からひとつの補正手段を選択する選択ステップを有することを特徴とする。
【0010】
さらに、前記選択ステップは、前記検知ステップで前記濃度基準部材の汚れを検知した場合には、前記第2の補正手段を選択し、前記検知ステップで前記濃度基準部材の汚れを検知しなかった場合には、前記第1の補正手段を選択することを特徴とする。
【0011】
さらに、前記複数の補正手段は、前記濃度基準部材から読み取ったデータから前記読取手段の画素ごとに補正値を求め、該補正値を基にして前記読取手段で読み取った原稿の画像データを補正する第1の補正手段と、前記濃度基準部材から読み取ったデータから平均値を求め、該平均値を基にして前記読取手段で読み取った原稿の画像データを補正する第2の補正手段からなることを特徴とする。
【0012】
さらに、前記検知ステップは、前記濃度基準部材の汚れを検知する処理を所定回数実行することを特徴とする。
【0013】
また、本発明は、原稿を読取位置に搬送する搬送手段と、前記搬送手段で搬送された原稿を読み取る読取手段と、原稿を読み取る読取領域外に配置された第1の濃度基準部材と、前記読取位置に配置された第2の濃度基準部材と、前記読取手段で読み取った原稿の画像データを補正する複数の補正手段、原稿を前記読取手段で読み取る前に、前記読取位置にある前記第2の濃度基準部材を前記読取手段で読み取ることによって前記第2の濃度基準部材の汚れを検知する検知手段と、前記検知手段の検知結果に応じて、前記複数の補正手段からひとつの補正手段を選択する選択手段を有することを特徴とする。
【0014】
さらに、前記選択手段は、前記検知手段で前記第2の濃度基準部材の汚れを検知した場合には、前記第2の補正手段を選択し、前記検知手段で前記第2の濃度基準部材の汚れを検知しなかった場合には、前記第1の補正手段を選択することを特徴とする。
【0015】
さらに、前記複数の補正手段は、前記第2の濃度基準部材から読み取ったデータから前記読取手段の画素ごとに補正値を求め、該補正値を基にして前記読取手段で読み取った原稿の画像データを補正する第1の補正手段と、前記第2の濃度基準部材から読み取ったデータから平均値を求め、該平均値を基にして前記読取手段で読み取った原稿の画像データを補正する第2の補正手段からなることを特徴とする。
【0016】
さらに、前記検知手段は、前記第2の濃度基準部材の汚れを検知する処理を所定回数実行することを特徴とする。
【0017】
また、本発明は、原稿を読取位置に搬送する搬送手段と、前記搬送手段で搬送された原稿を読み取る読取手段と、前記読取位置に配置された濃度基準部材と、前記読取手段で読み取った原稿の画像データを補正する複数の補正手段、原稿を前記読取手段で読み取る前に、前記読取位置にある前記濃度基準部材を前記読取手段で読み取ることによって前記濃度基準部材の汚れを検知する検知手段と、前記検知手段の検知結果に応じて、前記複数の補正手段からひとつの補正手段を選択する選択手段を有することを特徴とする。
【0018】
さらに、前記選択手段は、前記検知手段で前記濃度基準部材の汚れを検知した場合には、前記第2の補正手段を選択し、前記検知手段で前記濃度基準部材の汚れを検知しなかった場合には、前記第1の補正手段を選択することを特徴とする。
【0019】
さらに、前記複数の補正手段は、前記濃度基準部材から読み取ったデータから前記読取手段の画素ごとに補正値を求め、該補正値を基にして前記読取手段で読み取った原稿の画像データを補正する第1の補正手段と、前記濃度基準部材から読み取ったデータから平均値を求め、該平均値を基にして前記読取手段で読み取った原稿の画像データを補正する第2の補正手段からなることを特徴とする。
【0020】
さらに、前記検知手段は、前記濃度基準部材の汚れを検知する処理を所定回数実行することを特徴とする。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下に図面を参照して、本発明の実施の一形態について説明する。
【0022】
画像読み取り装置500の構成を図1に示す。画像読み取り装置500は、原稿搬送部501と画像読み取り部502から構成されている。なお、画像読み取り装置500は、プリンタ装置と接続して複写機として使用することも可能である。
【0023】
原稿搬送部501は、原稿載置台508、白色のプラテンローラ511、排紙トレイ509、および原稿を搬送するための駆動可能な複数の搬送ローラで構成されている。原稿載置台508に置かれた複数の原稿505は、搬送ローラを駆動することによって、1枚ずつ分離・給紙され、所定の読み取り位置まで搬送される。そして、原稿は、搬送されながら原稿上の画像が所定の読み取り位置で読み取られ、排紙トレイ509に排紙される。
【0024】
画像読み取り部502は、第1ミラーユニット503、第2ミラーユニット504、レンズ506、読み取り素子(以下、CCDと記述)507、白色のシェーディング補正板(第1の濃度基準板)510、ガラス台512,513で構成されている。第2ミラーユニット504は、原稿を照射する光源を含む構成になっている。原稿搬送部501において搬送された原稿は、所定速度で搬送されながら、所定の読み取り位置で原稿上の画像を読み取られる。その際、所定の読み取り位置で原稿は光源で照射される。原稿から反射された光は、第1ミラーユニット503、第2ミラーユニット504およびレンズ506を介してCCD507に導かれる。この読み取り方式を、以下では「流し読み方式」と記述する。
【0025】
画像読取部502を上から見た図を図2に示す。図2に記載されている矢印方向は、原稿搬送部501で原稿を搬送する方向と直交する方向であり、その方向を以下では主走査方向として記述する。
【0026】
画像処理部600のブロック図を図3に示す。画像処理部600は、図1に示すCCD507で読み取られたデータに対して、以下に示す所定の処理を行う。原稿を照明し、反射した光524がCCD507によって、光からアナログ電気信号に変換される。そして、そのアナログ電気信号を増幅器620で増幅し、A/D変換器621によってアナログ電気信号をデジタル信号に変換する。変換されたデジタル信号は、シェーティング補正部622によってシェーディング補正される。
【0027】
シェーディング補正は、ランプ点灯時に主走査方向の光の分布が不均一になっていることや、レンズの主走査方向に対する光量減衰率が一様ではないことなどの不均一性を補正するために行われる。図4(a)は、シェーディング補正板510がCCD507によって読み取られたときのデータの一例である。図4は横軸が主走査方向、縦軸がCCDで読み取られた出力レベルである。図4(b)のように主走査方向のばらつきを補正するために、主走査方向に対してシェーディング補正板510の出力を一様になるようにゲイン・オフセットを調整する。
【0028】
シェーディング補正のための基準データの読み込みは、複数の原稿を連続して読み込む場合には最初の原稿を読み込む開始前に一度だけ実行するだけである。最初の原稿を読み取る前のシェーディング補正の基準データを用いて、後続の原稿を読み取った画像データを補正した場合、ランプの光量が時間的に変化することによって読み取った画像データを補正する際に光量変化の影響を及ぼしてしまう。ランプの光量の時間的な変化が主走査方向でことなる場合、特にカラー画像では彩度や色度が原稿と読み取った画像データとの差が大きく、読取装置としての性能が損なわれることになる。
【0029】
このような対策としてシェーディング補正が施された画像データは、プラテンローラ511を読み取って得られた基準データに基づいて画像補正を第1の補正部625または第2の補正部626で行う。
【0030】
画像補正を第1の補正部625による第1の補正方法で行うか第2の補正部626による第2の補正方法で行うかは、不図示の制御部によって選択される。制御部による選択は、第1の補正部625または第2の補正部626の前段にある汚れ検知部623での判定結果によって制御される。汚れ検知部623は、原稿を読み取る前にプラテンローラ511を読み取って得られたデータを基にしてプラテンローラ511が汚れているかどうかを検知する。
【0031】
汚れ検知部623で汚れを検知しない場合は、第1の補正部625による第1の補正方法で、汚れ検知部626で汚れを検知した場合は、第2の補正部626による第2の補正方法で画像補正を実行する。第1の補正方法および第2の補正方法については以下に詳述する。
【0032】
ここでは、第1の補正部625と第2の補正部626を別のブロックとして記載してあるが、補正の際に共有となる部分を共通化して構成されてもよい。まず、第1の補正方法について図4および図5を使って説明する。なお、第1の補正方法を以下、配光補正と記述する。
【0033】
原稿載置台にセットされた複数の原稿を連続して読み取るために、ランプを点灯し続けると、ランプの絶対光量が変化する。さらに、その変化量が主走査方向の位置によって異なる場合には、シェーディング補正を施しても図4(c)のように主走査方向に対して一様にならなくなる。ランプの光量がどの程度変化したのかを、プラテンローラ511の読み取り値から算出し、補正する必要がある。配光補正はその補正方法のひとつである。ランプの光量の変化は、以下の次式で表される。
【0034】
【外1】
P0(j)は、複数原稿の読取開始時に(シェーディング補正用の基準データを読み取ったときと同時期に)プラテンローラ511を読み取ったデータである。それに対して、P(j)は、各原稿を読み取る直前に(原稿と原稿の間などに)プラテンローラ511を読み取ったデータである。
【0035】
原稿を読み取って得られたデータはシェーディング補正に加えて、さらに上式の変化を補うように補正を加える。すなわち、原稿の読み取りデータをシェーディング補正して、なおかつ、次式の補正係数を画素毎に乗ずる。
【0036】
【外2】
こうすることによって、ランプが光量変化したにもかかわらず濃度の均一性を保つことができる(図4(d))。
【0037】
以上のように、配光補正を行うには、複数原稿の読み取り開始時のプラテンローラの読み取り値、および原稿間での読み取りの時におけるプラテンローラの読み取り値を画素毎に制御部のメモリに記憶しておかなければならない。例えば、600dpiの解像度で、最も大きな読み取り原稿サイズがA3であった場合、主走査方向の画素数は
【外3】
となる。制御部は、読み取り前・読み取り途中の値を記憶しておかないために、少なくとも14000画素の情報を記憶しておかなければならなく、メモリ量を非常に多く要するという問題がある。
【0038】
そこで、主走査方向におけるプラテンローラ全体のデータを記憶しておくのではなく、主走査方向をいくつかの領域に分けて、その領域内の補正係数は直線的に変化すると仮定して、記憶する情報の量を低減する方法を採用してもよい。
【0039】
図5(a)(b)(c)は、横軸が主走査方向、縦軸がプラテンローラ読み取りの変化を表している。図5(a)は、主走査方向におけるCCDの全ての画素に対するプラテンローラ読み取りの変化を表している。これに対して図5(b)は、主走査方向を12の領域に分割して、その領域の境界にプラテンローラ読み取りの変化値を置き、その間を直線的に近似することによって、メモリに記憶するデータ量を低減している。
【0040】
この補正方法を採用したとして、複数原稿の読取開始時(シェーディング補正用の基準データを読み取ったときと同時期)のプラテンローラの読み取り値が図6の読み取り領域Aのところでプラテンローラの汚れを読み取ってしまい、主走査方向のほかの箇所の読み取り値よりも小さかったとする。原稿と原稿の間で読み取ったプラテンローラの読み取り値は全体的な読み取りのレベルは下がるけれども主走査方向に対して一様になっているとするとしても、その際には、P(j)がP0(j)になるように補正されるので、図6(a)の読み取り領域Aでは主走査方向の他の箇所よりも補正量が少なくなり、主走査方向のA付近において画像が暗くなってしまう(図6(b))。逆にプラテンローラの読み取り値が他よりも大きな場合には(図7(a))、主走査方向のA付近において画像が明るくなってしまう(図7(b))。
【0041】
このようにして、複数原稿の読取開始時(シェーディング補正用の基準データを読み取ったときと同時期)にプラテンローラの汚れを読み取ってしまうと、基準がずれてしまうために、補正を施す画像データ全てに対して影響を及ぼすことになる。
【0042】
複数原稿の読取開始時にプラテンローラを読み取ったときには汚れを読み取らず、原稿と原稿の間でプラテンローラの汚れを読み取ってしまうときも同様である。原稿間でプラテンローラの汚れを読み取る際に、主走査方向の他の箇所の読み取り値よりも小さかったとする(図8)。このとき、P(j)がP0(j)になるように補正される。したがって、図8(a)の読み取り領域Bでは、主走査方向の他の箇所よりも過剰に補正され、主走査方向のB付近において画像が明るくなってしまう(図8(b))。逆に、プラテンローラの読み取り値が他よりも大きな場合には(図9(a))、主走査方向のB付近において画像が暗くなってしまう(図9(b))。
【0043】
原稿と原稿の合間にプラテンローラの汚れを読み取ってしまった場合には、そのデータを使って補正を施す画像のみが影響を受けることになる。
【0044】
以上をまとめると、配光補正を適用したときに、原稿読み取り前にプラテンローラの汚れを読み取ってしまった場合には、それ以降補整する画像全ての画像が部分的に明るくなったり暗くなったり、影響を受けてしまう。原稿と原稿の合間にプラテンローラの汚れを読み取ってしまった場合には、そのデータを使って補正を施す画像のみが、部分的に明るくなったり暗くなったり影響を受けてしまう。
【0045】
次に、光量変動補正の補正方法について、図4および図5を用いて説明する。ランプの連続点灯による光量劣化を補正することについては、前述した配光補正と同じであるが、その補正する手法が異なる。
【0046】
光量変動補正方法の詳細は、図5(c)を用いて説明する。図5(c)の点線(曲線)はプラテンローラの読み取りデータを示し、直線は主走査方向の読み取り領域データにおける平均化したデータを示している。ランプの光量劣化による主走査方向に対する変化プラテンローラ読み取りの変化が主走査方向に対して変化が少なかった場合には、主走査方向に対する変化は一様であるとして、補正を実行する。例えば、プラテンローラを読み取ったデータとして、図5(b)におけるプラテンローラ読み取りのデータを用いて説明する。
【0047】
光量変動補正を実行する場合、光量変動補正の補正係数が次式で表される。
【0048】
【外4】
【0049】
この補正係数によって、原稿を読み取って画像データ補正する際に、例えばプラテンローラの読み取りのうちの1カ所で汚れを読み取ってしまったとしも、補正後の画像データへ与える影響は平均を取ることによって低減される。上記補正係数の例では、汚れの影響は1/12までに低減されることになる。光量変動補正は、配光補正と同様に汚れの影響を受けることに変わりないが、その影響はプラテンローラの読み取り値の平均を取ることによって低減され、すなわち、汚れには比較的強い補正方法と言うことができる。ここでは、主走査方向の領域を12に分割したが、これに限定されるものではない。
【0050】
以上を踏まえると、配光補正と光量変動補正の関係は、画質は配光補正のほうが良く、プラテンローラの汚れによる影響は光量変動補正の方が優れており、相補う関係にある(図10参照)。
【0051】
本発明の特徴を示す読み取り処理について図11を用いて説明する。この読み取り処理は、不図示の制御部が所定のプログラムを動作させることによって実行される。オペレータなどによる操作部のスタートキーの押下によって、原稿の読み取り処理が開始される。まず、第1ミラーユニット504をシェーディング補正板が読み取れる位置(シェーディング補正板の下)に移動し、シェーディング補正板の読み取りを実行する(S101)。そして、読み取られた画像データに対して、シェーディング補正を行えるように基準データを作成する。それに続いて、第1ミラーユニット504を移動させ、プラテンローラ511の読み取りを実行する(S102)。
【0052】
次に、原稿読み取り前に、プラテンローラを読み取って、得られた読み取りデータをもとにして汚れ検知処理を実行し、プラテンローラに汚れ等があるかどうかを判定する(S103、S104)。読み取った画像データの画質を向上させたいために、出来る限り補正方法は前述した配光補正を利用したい。しかし、配光補正は光量変動補正に比べて、プラテンローラの汚れの影響を受けやすい。その点を考慮して、プラテンローラに汚れがあるかどうかを調べるために汚れ検知処理を実行する。
【0053】
S104で、プラテンローラの汚れを検知しない場合には、配光補正(第1の補正方法)を選択する。一方、プラテンローラの汚れを検知する場合には、読み取られるすべての原稿の画像にその影響が及んでしまうために、画質を犠牲にしても汚れに強い補正方法である光量変動補正(第2の補正方法)を選択する。なお、補正方法はできるだけ配光補正を選択したいので、プラテンローラで汚れを検知したら、汚れ検知処理を所定回数実行して汚れを回避できる可能性を探っても良い。その際、汚れ検知処理のためにプラテンローラを読み取る際には、プラテンローラを回転させるようにした方がよい。
【0054】
ここで、汚れ検知方法処理の一例を紹介する。汚れのないプラテンローラは濃度が一様であるため、プラテンローラの読み取り値は主走査方向に対して一様になる。あらかじめローラの読み取りレベルの値、そのばらつき状態がわかっている場合には、読み取りレベルがある領域(図12の2εの領域)に入っていれば汚れがないと判断し、入っていない箇所があれば(図12の読み取り領域C)汚れがあると判断する。
【0055】
詳細には、プラテンローラの読み取り値が主走査方向に対して一様にならないような場合には、隣接する読み取りデータの変化がある一定値を超えるようであれば、汚れがあると判断する。さらに、図13を例に説明すると、iとi+1(i=1・・・11)を比較し、その差が所定値以上になる箇所に基づいて、汚れのある箇所を特定する。この例では、6と7、7と8の差が所定値以上になるので、7の箇所を汚れと判断する。なお、ここで紹介した汚れの検知方法は一例であり、これに限定するものではない。
【0056】
S106で光量変動補正が選択された場合、プラテンローラを読み取って得られた基準データに汚れが含まれているために、それ以降の連続した原稿を読み取る際には、配光補正をすることはなく、原稿束の読み取りが終了するまで光量変動補正を行うことになる。
【0057】
S106で光量変動補正(第2の補正方法)が選択された場合、原稿を読み取って得られたデータを光量変動補正する(S121)。次に、読み取っていない原稿があるかどうかを判定する(S122)。読み取っていない原稿がある場合は、プラテンローラを読み取って光量変動補正の準備をする(S123)。実際には光量変動補正係数を求める。S122で読み取っていない原稿がなくなったら、読み取りが終了する(S131)。
【0058】
原稿読み取り前にプラテンローラを読み取って汚れ検知処理を実行し、汚れがないと判定された場合には、補正方法として配光補正(第1の補正方法)を選択する(S105)。そして、原稿の読み取りを行い、読み取ったデータに対して配光補正を行う(S111)。次に、読み取っていない原稿があるかどうかを判定する(S112)。読み取っていない原稿がある場合は、プラテンローラを読み取って光量変動補正の準備をする(S113)。
【0059】
原稿と原稿の合間で読み取ったプラテンローラに汚れがあっても、原稿読み取り前にプラテンローラに汚れがあったときと画像に現れる現象は異なるが、画像に影響を及ぼしてしまうためにプラテンローラの汚れがあるかどうか調べる必要がある。プラテンローラで読み取られたデータをもとにして、汚れがあるかどうかを判定する(S114)。その結果、S104と同様にして、汚れがなければ汚れによる影響はないので補正方法は配光補正を選択し、汚れがあれば汚れの影響を回避するために光量変動補正を選択するように切り替える。なお、原稿読み取り前のプラテンローラに汚れを検知した時と同様にして、汚れを検知したら再度プラテンローラを読み取るリトライ行為を行って汚れを回避できる可能性を探っても良い。このように補正の方法を決定し、原稿を読み取り(S111)、さらに原稿があるならプラテンローラを読み取って、汚れ検知を行い、その結果に従って補正方法を決めることを読み取る原稿がなくなるまで繰り返し、原稿の読み取りを終了する(S131)。
【0060】
上述の実施例では、原稿を読み取るたびプラテンローラを読み取って補正の方法を決めているが、所定枚数毎にプラテンローラを読み取って補正の方法を変更しても良く、そのタイミングを限定するものではない。
【0061】
実際のプラテンローラの汚れは非常に少なく、プラテンローラを読み取ったときに、汚れはあったとしても1カ所で、リトライ行為によってほとんど回避することができるので、プラテンローラの汚れを検知することによって汚れの影響を受けず、従来よりも画質を向上させることが可能になる。
【0062】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、プラテンローラの汚れを検出し、適切に画像補正方法を切り替えることにより、画質を向上させつつ、画像補正による汚れの影響を抑えることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像読み取り装置の構成を示す図
【図2】画像読み取り部を上から見た図
【図3】画像処理部のブロック図
【図4】CCDで読み取られたデータの一例を示す図
【図5】プラテンローラを読み取ったデータの一例を示す図
【図6】複数の原稿読み取り前にプラテンローラの汚れを読み取って得られたデータとそのデータを基準にして原稿画像データを補正した場合における補正後のデータの一例を示す図
【図7】複数の原稿読み取り前にプラテンローラの汚れを読み取って得られたデータとそのデータを基準にして原稿画像データを補正した場合における補正後のデータの一例を示す図
【図8】原稿と原稿の間でプラテンローラの汚れを読み取って得られたデータとそのデータを基準にして原稿画像データを補正した場合における補正後のデータの一例を示す図
【図9】原稿と原稿の間でプラテンローラの汚れを読み取って得られたデータとそのデータを基準にして原稿画像データを補正した場合における補正後のデータの一例を示す図
【図10】配光補正と光量変動補正を比較したテーブル
【図11】本発明の実施の形態に係る読み取り処理を示すフローチャート
【図12】プラテンローラの汚れ検知処理を示す図
【図13】プラテンローラの汚れ検知処理を示す図
【符号の説明】
500 画像読み取り装置
501 原稿搬送部
502 画像読み取り部
503 第1ミラーユニット
504 第2ミラーユニット
505 原稿
506 レンズ
507 CCD
508 原稿載置台
509 排紙トレイ
510 シェーディング補正板
511 プラテンローラ
512 ガラス台
513 ガラス台
524 光
600 画像処理部
620 増幅器
621 A/D変換器
622 シェーディング補正部
623 汚れ検知部
625 第1の補正部(配光補正部)
626 第2の補正部(光量変動補正部)
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、スキャナ、ファクシミリ装置等における画像読取技術に関し、特に原稿の連続読取を行う際の、光源の光量、及び配光の変動によるシェーディングの補正を行う技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自動で原稿を供給し、読み取り部を固定して原稿を動かしながら画像を読み取る方式(「流し読み方式」)が、一般的に知られている。流し読み方式について簡単に説明する。オペレータはADFに原稿を載置し読み取り開始の指令をすると、読み取り側がある位置に移動して停止し、読み取りセンサが主走査方向を一次元的に読み取り、ADFがそれと直交する副走査方向に原稿を移動させることによって原稿全体の画像を読み取る。
【0003】
この流し読み方式は、オペレータによる原稿の載置・交換作業を省くことができるので、多くの原稿を連続して読み取るときには時間を短縮することができる。
【0004】
しかし、連続した複数の原稿(画像)を読み取っていくと、ランプの絶対光量が時間的に変化する問題(ランプの光量が時間的に減少する問題)がある。この問題を解決するために、原稿を読み取る位置、かつ原稿の読み取り領域外の位置に濃度基準板を設け、その濃度基準板より得られた読み取りデータをもとに原稿読み取りデータを補正しているものがある(例えば、特許文献1を参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−094737
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ランプの光量の時間的変化におけるその変化の割合が主走査方向の位置によって異なっている場合、つまり、ランプ点灯初期(連続原稿の読み取り開始時)からのランプの光量において主走査方向に対する光量分布が変化してしまう場合、読み取り画像の明度が変化し(多くの場合は小さくなり)、カラー画像であれば加えて彩度・色度が変わってしまう。そのため、実際の原稿と読み取った原稿との差が大きくなり、画像読み取り装置の性能が著しく損なわれることになる。
【0007】
画像読み取り装置の性能を低下させないためには、主走査方向のランプの光量分布の時間的変化によるばらつきの影響を押さえるような補正が必要である。そこで、複数の原稿を連続して読み取る際に、原稿と原稿との間(原稿を読み取らないとき)を利用して、読み取り位置の原稿読み取り領域に配置された濃度基準部材を主走査方向領域にわたり読み取りを行い、その基準データに基づいて補正を行う方法が考えられる。しかし、この方法では、濃度基準部材に汚れ等が付着している場合には読み取った画像データに汚れの影響を強く受けることになってしまうという問題点がある。
【0008】
本発明は、主走査方向の光量分布の時間的変化のばらつきによる画像データへの影響を少なくし、かつ濃度基準部材の汚れ等による補正画像データへの影響を少なくすることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するために、本発明は、原稿を読取位置に搬送する搬送手段と、前記搬送手段で搬送された原稿を読み取る読取手段と、前記読取手段で読み取った原稿の画像データを補正する複数の補正手段とを有する画像読取方法において、原稿を前記読取手段で読み取る前に、前記読取位置にある濃度基準部材を前記読取手段で読み取ることによって前記濃度基準部材の汚れを検知する検知ステップと、前記検知ステップの検知結果に応じて、前記複数の補正手段からひとつの補正手段を選択する選択ステップを有することを特徴とする。
【0010】
さらに、前記選択ステップは、前記検知ステップで前記濃度基準部材の汚れを検知した場合には、前記第2の補正手段を選択し、前記検知ステップで前記濃度基準部材の汚れを検知しなかった場合には、前記第1の補正手段を選択することを特徴とする。
【0011】
さらに、前記複数の補正手段は、前記濃度基準部材から読み取ったデータから前記読取手段の画素ごとに補正値を求め、該補正値を基にして前記読取手段で読み取った原稿の画像データを補正する第1の補正手段と、前記濃度基準部材から読み取ったデータから平均値を求め、該平均値を基にして前記読取手段で読み取った原稿の画像データを補正する第2の補正手段からなることを特徴とする。
【0012】
さらに、前記検知ステップは、前記濃度基準部材の汚れを検知する処理を所定回数実行することを特徴とする。
【0013】
また、本発明は、原稿を読取位置に搬送する搬送手段と、前記搬送手段で搬送された原稿を読み取る読取手段と、原稿を読み取る読取領域外に配置された第1の濃度基準部材と、前記読取位置に配置された第2の濃度基準部材と、前記読取手段で読み取った原稿の画像データを補正する複数の補正手段、原稿を前記読取手段で読み取る前に、前記読取位置にある前記第2の濃度基準部材を前記読取手段で読み取ることによって前記第2の濃度基準部材の汚れを検知する検知手段と、前記検知手段の検知結果に応じて、前記複数の補正手段からひとつの補正手段を選択する選択手段を有することを特徴とする。
【0014】
さらに、前記選択手段は、前記検知手段で前記第2の濃度基準部材の汚れを検知した場合には、前記第2の補正手段を選択し、前記検知手段で前記第2の濃度基準部材の汚れを検知しなかった場合には、前記第1の補正手段を選択することを特徴とする。
【0015】
さらに、前記複数の補正手段は、前記第2の濃度基準部材から読み取ったデータから前記読取手段の画素ごとに補正値を求め、該補正値を基にして前記読取手段で読み取った原稿の画像データを補正する第1の補正手段と、前記第2の濃度基準部材から読み取ったデータから平均値を求め、該平均値を基にして前記読取手段で読み取った原稿の画像データを補正する第2の補正手段からなることを特徴とする。
【0016】
さらに、前記検知手段は、前記第2の濃度基準部材の汚れを検知する処理を所定回数実行することを特徴とする。
【0017】
また、本発明は、原稿を読取位置に搬送する搬送手段と、前記搬送手段で搬送された原稿を読み取る読取手段と、前記読取位置に配置された濃度基準部材と、前記読取手段で読み取った原稿の画像データを補正する複数の補正手段、原稿を前記読取手段で読み取る前に、前記読取位置にある前記濃度基準部材を前記読取手段で読み取ることによって前記濃度基準部材の汚れを検知する検知手段と、前記検知手段の検知結果に応じて、前記複数の補正手段からひとつの補正手段を選択する選択手段を有することを特徴とする。
【0018】
さらに、前記選択手段は、前記検知手段で前記濃度基準部材の汚れを検知した場合には、前記第2の補正手段を選択し、前記検知手段で前記濃度基準部材の汚れを検知しなかった場合には、前記第1の補正手段を選択することを特徴とする。
【0019】
さらに、前記複数の補正手段は、前記濃度基準部材から読み取ったデータから前記読取手段の画素ごとに補正値を求め、該補正値を基にして前記読取手段で読み取った原稿の画像データを補正する第1の補正手段と、前記濃度基準部材から読み取ったデータから平均値を求め、該平均値を基にして前記読取手段で読み取った原稿の画像データを補正する第2の補正手段からなることを特徴とする。
【0020】
さらに、前記検知手段は、前記濃度基準部材の汚れを検知する処理を所定回数実行することを特徴とする。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下に図面を参照して、本発明の実施の一形態について説明する。
【0022】
画像読み取り装置500の構成を図1に示す。画像読み取り装置500は、原稿搬送部501と画像読み取り部502から構成されている。なお、画像読み取り装置500は、プリンタ装置と接続して複写機として使用することも可能である。
【0023】
原稿搬送部501は、原稿載置台508、白色のプラテンローラ511、排紙トレイ509、および原稿を搬送するための駆動可能な複数の搬送ローラで構成されている。原稿載置台508に置かれた複数の原稿505は、搬送ローラを駆動することによって、1枚ずつ分離・給紙され、所定の読み取り位置まで搬送される。そして、原稿は、搬送されながら原稿上の画像が所定の読み取り位置で読み取られ、排紙トレイ509に排紙される。
【0024】
画像読み取り部502は、第1ミラーユニット503、第2ミラーユニット504、レンズ506、読み取り素子(以下、CCDと記述)507、白色のシェーディング補正板(第1の濃度基準板)510、ガラス台512,513で構成されている。第2ミラーユニット504は、原稿を照射する光源を含む構成になっている。原稿搬送部501において搬送された原稿は、所定速度で搬送されながら、所定の読み取り位置で原稿上の画像を読み取られる。その際、所定の読み取り位置で原稿は光源で照射される。原稿から反射された光は、第1ミラーユニット503、第2ミラーユニット504およびレンズ506を介してCCD507に導かれる。この読み取り方式を、以下では「流し読み方式」と記述する。
【0025】
画像読取部502を上から見た図を図2に示す。図2に記載されている矢印方向は、原稿搬送部501で原稿を搬送する方向と直交する方向であり、その方向を以下では主走査方向として記述する。
【0026】
画像処理部600のブロック図を図3に示す。画像処理部600は、図1に示すCCD507で読み取られたデータに対して、以下に示す所定の処理を行う。原稿を照明し、反射した光524がCCD507によって、光からアナログ電気信号に変換される。そして、そのアナログ電気信号を増幅器620で増幅し、A/D変換器621によってアナログ電気信号をデジタル信号に変換する。変換されたデジタル信号は、シェーティング補正部622によってシェーディング補正される。
【0027】
シェーディング補正は、ランプ点灯時に主走査方向の光の分布が不均一になっていることや、レンズの主走査方向に対する光量減衰率が一様ではないことなどの不均一性を補正するために行われる。図4(a)は、シェーディング補正板510がCCD507によって読み取られたときのデータの一例である。図4は横軸が主走査方向、縦軸がCCDで読み取られた出力レベルである。図4(b)のように主走査方向のばらつきを補正するために、主走査方向に対してシェーディング補正板510の出力を一様になるようにゲイン・オフセットを調整する。
【0028】
シェーディング補正のための基準データの読み込みは、複数の原稿を連続して読み込む場合には最初の原稿を読み込む開始前に一度だけ実行するだけである。最初の原稿を読み取る前のシェーディング補正の基準データを用いて、後続の原稿を読み取った画像データを補正した場合、ランプの光量が時間的に変化することによって読み取った画像データを補正する際に光量変化の影響を及ぼしてしまう。ランプの光量の時間的な変化が主走査方向でことなる場合、特にカラー画像では彩度や色度が原稿と読み取った画像データとの差が大きく、読取装置としての性能が損なわれることになる。
【0029】
このような対策としてシェーディング補正が施された画像データは、プラテンローラ511を読み取って得られた基準データに基づいて画像補正を第1の補正部625または第2の補正部626で行う。
【0030】
画像補正を第1の補正部625による第1の補正方法で行うか第2の補正部626による第2の補正方法で行うかは、不図示の制御部によって選択される。制御部による選択は、第1の補正部625または第2の補正部626の前段にある汚れ検知部623での判定結果によって制御される。汚れ検知部623は、原稿を読み取る前にプラテンローラ511を読み取って得られたデータを基にしてプラテンローラ511が汚れているかどうかを検知する。
【0031】
汚れ検知部623で汚れを検知しない場合は、第1の補正部625による第1の補正方法で、汚れ検知部626で汚れを検知した場合は、第2の補正部626による第2の補正方法で画像補正を実行する。第1の補正方法および第2の補正方法については以下に詳述する。
【0032】
ここでは、第1の補正部625と第2の補正部626を別のブロックとして記載してあるが、補正の際に共有となる部分を共通化して構成されてもよい。まず、第1の補正方法について図4および図5を使って説明する。なお、第1の補正方法を以下、配光補正と記述する。
【0033】
原稿載置台にセットされた複数の原稿を連続して読み取るために、ランプを点灯し続けると、ランプの絶対光量が変化する。さらに、その変化量が主走査方向の位置によって異なる場合には、シェーディング補正を施しても図4(c)のように主走査方向に対して一様にならなくなる。ランプの光量がどの程度変化したのかを、プラテンローラ511の読み取り値から算出し、補正する必要がある。配光補正はその補正方法のひとつである。ランプの光量の変化は、以下の次式で表される。
【0034】
【外1】
P0(j)は、複数原稿の読取開始時に(シェーディング補正用の基準データを読み取ったときと同時期に)プラテンローラ511を読み取ったデータである。それに対して、P(j)は、各原稿を読み取る直前に(原稿と原稿の間などに)プラテンローラ511を読み取ったデータである。
【0035】
原稿を読み取って得られたデータはシェーディング補正に加えて、さらに上式の変化を補うように補正を加える。すなわち、原稿の読み取りデータをシェーディング補正して、なおかつ、次式の補正係数を画素毎に乗ずる。
【0036】
【外2】
こうすることによって、ランプが光量変化したにもかかわらず濃度の均一性を保つことができる(図4(d))。
【0037】
以上のように、配光補正を行うには、複数原稿の読み取り開始時のプラテンローラの読み取り値、および原稿間での読み取りの時におけるプラテンローラの読み取り値を画素毎に制御部のメモリに記憶しておかなければならない。例えば、600dpiの解像度で、最も大きな読み取り原稿サイズがA3であった場合、主走査方向の画素数は
【外3】
となる。制御部は、読み取り前・読み取り途中の値を記憶しておかないために、少なくとも14000画素の情報を記憶しておかなければならなく、メモリ量を非常に多く要するという問題がある。
【0038】
そこで、主走査方向におけるプラテンローラ全体のデータを記憶しておくのではなく、主走査方向をいくつかの領域に分けて、その領域内の補正係数は直線的に変化すると仮定して、記憶する情報の量を低減する方法を採用してもよい。
【0039】
図5(a)(b)(c)は、横軸が主走査方向、縦軸がプラテンローラ読み取りの変化を表している。図5(a)は、主走査方向におけるCCDの全ての画素に対するプラテンローラ読み取りの変化を表している。これに対して図5(b)は、主走査方向を12の領域に分割して、その領域の境界にプラテンローラ読み取りの変化値を置き、その間を直線的に近似することによって、メモリに記憶するデータ量を低減している。
【0040】
この補正方法を採用したとして、複数原稿の読取開始時(シェーディング補正用の基準データを読み取ったときと同時期)のプラテンローラの読み取り値が図6の読み取り領域Aのところでプラテンローラの汚れを読み取ってしまい、主走査方向のほかの箇所の読み取り値よりも小さかったとする。原稿と原稿の間で読み取ったプラテンローラの読み取り値は全体的な読み取りのレベルは下がるけれども主走査方向に対して一様になっているとするとしても、その際には、P(j)がP0(j)になるように補正されるので、図6(a)の読み取り領域Aでは主走査方向の他の箇所よりも補正量が少なくなり、主走査方向のA付近において画像が暗くなってしまう(図6(b))。逆にプラテンローラの読み取り値が他よりも大きな場合には(図7(a))、主走査方向のA付近において画像が明るくなってしまう(図7(b))。
【0041】
このようにして、複数原稿の読取開始時(シェーディング補正用の基準データを読み取ったときと同時期)にプラテンローラの汚れを読み取ってしまうと、基準がずれてしまうために、補正を施す画像データ全てに対して影響を及ぼすことになる。
【0042】
複数原稿の読取開始時にプラテンローラを読み取ったときには汚れを読み取らず、原稿と原稿の間でプラテンローラの汚れを読み取ってしまうときも同様である。原稿間でプラテンローラの汚れを読み取る際に、主走査方向の他の箇所の読み取り値よりも小さかったとする(図8)。このとき、P(j)がP0(j)になるように補正される。したがって、図8(a)の読み取り領域Bでは、主走査方向の他の箇所よりも過剰に補正され、主走査方向のB付近において画像が明るくなってしまう(図8(b))。逆に、プラテンローラの読み取り値が他よりも大きな場合には(図9(a))、主走査方向のB付近において画像が暗くなってしまう(図9(b))。
【0043】
原稿と原稿の合間にプラテンローラの汚れを読み取ってしまった場合には、そのデータを使って補正を施す画像のみが影響を受けることになる。
【0044】
以上をまとめると、配光補正を適用したときに、原稿読み取り前にプラテンローラの汚れを読み取ってしまった場合には、それ以降補整する画像全ての画像が部分的に明るくなったり暗くなったり、影響を受けてしまう。原稿と原稿の合間にプラテンローラの汚れを読み取ってしまった場合には、そのデータを使って補正を施す画像のみが、部分的に明るくなったり暗くなったり影響を受けてしまう。
【0045】
次に、光量変動補正の補正方法について、図4および図5を用いて説明する。ランプの連続点灯による光量劣化を補正することについては、前述した配光補正と同じであるが、その補正する手法が異なる。
【0046】
光量変動補正方法の詳細は、図5(c)を用いて説明する。図5(c)の点線(曲線)はプラテンローラの読み取りデータを示し、直線は主走査方向の読み取り領域データにおける平均化したデータを示している。ランプの光量劣化による主走査方向に対する変化プラテンローラ読み取りの変化が主走査方向に対して変化が少なかった場合には、主走査方向に対する変化は一様であるとして、補正を実行する。例えば、プラテンローラを読み取ったデータとして、図5(b)におけるプラテンローラ読み取りのデータを用いて説明する。
【0047】
光量変動補正を実行する場合、光量変動補正の補正係数が次式で表される。
【0048】
【外4】
【0049】
この補正係数によって、原稿を読み取って画像データ補正する際に、例えばプラテンローラの読み取りのうちの1カ所で汚れを読み取ってしまったとしも、補正後の画像データへ与える影響は平均を取ることによって低減される。上記補正係数の例では、汚れの影響は1/12までに低減されることになる。光量変動補正は、配光補正と同様に汚れの影響を受けることに変わりないが、その影響はプラテンローラの読み取り値の平均を取ることによって低減され、すなわち、汚れには比較的強い補正方法と言うことができる。ここでは、主走査方向の領域を12に分割したが、これに限定されるものではない。
【0050】
以上を踏まえると、配光補正と光量変動補正の関係は、画質は配光補正のほうが良く、プラテンローラの汚れによる影響は光量変動補正の方が優れており、相補う関係にある(図10参照)。
【0051】
本発明の特徴を示す読み取り処理について図11を用いて説明する。この読み取り処理は、不図示の制御部が所定のプログラムを動作させることによって実行される。オペレータなどによる操作部のスタートキーの押下によって、原稿の読み取り処理が開始される。まず、第1ミラーユニット504をシェーディング補正板が読み取れる位置(シェーディング補正板の下)に移動し、シェーディング補正板の読み取りを実行する(S101)。そして、読み取られた画像データに対して、シェーディング補正を行えるように基準データを作成する。それに続いて、第1ミラーユニット504を移動させ、プラテンローラ511の読み取りを実行する(S102)。
【0052】
次に、原稿読み取り前に、プラテンローラを読み取って、得られた読み取りデータをもとにして汚れ検知処理を実行し、プラテンローラに汚れ等があるかどうかを判定する(S103、S104)。読み取った画像データの画質を向上させたいために、出来る限り補正方法は前述した配光補正を利用したい。しかし、配光補正は光量変動補正に比べて、プラテンローラの汚れの影響を受けやすい。その点を考慮して、プラテンローラに汚れがあるかどうかを調べるために汚れ検知処理を実行する。
【0053】
S104で、プラテンローラの汚れを検知しない場合には、配光補正(第1の補正方法)を選択する。一方、プラテンローラの汚れを検知する場合には、読み取られるすべての原稿の画像にその影響が及んでしまうために、画質を犠牲にしても汚れに強い補正方法である光量変動補正(第2の補正方法)を選択する。なお、補正方法はできるだけ配光補正を選択したいので、プラテンローラで汚れを検知したら、汚れ検知処理を所定回数実行して汚れを回避できる可能性を探っても良い。その際、汚れ検知処理のためにプラテンローラを読み取る際には、プラテンローラを回転させるようにした方がよい。
【0054】
ここで、汚れ検知方法処理の一例を紹介する。汚れのないプラテンローラは濃度が一様であるため、プラテンローラの読み取り値は主走査方向に対して一様になる。あらかじめローラの読み取りレベルの値、そのばらつき状態がわかっている場合には、読み取りレベルがある領域(図12の2εの領域)に入っていれば汚れがないと判断し、入っていない箇所があれば(図12の読み取り領域C)汚れがあると判断する。
【0055】
詳細には、プラテンローラの読み取り値が主走査方向に対して一様にならないような場合には、隣接する読み取りデータの変化がある一定値を超えるようであれば、汚れがあると判断する。さらに、図13を例に説明すると、iとi+1(i=1・・・11)を比較し、その差が所定値以上になる箇所に基づいて、汚れのある箇所を特定する。この例では、6と7、7と8の差が所定値以上になるので、7の箇所を汚れと判断する。なお、ここで紹介した汚れの検知方法は一例であり、これに限定するものではない。
【0056】
S106で光量変動補正が選択された場合、プラテンローラを読み取って得られた基準データに汚れが含まれているために、それ以降の連続した原稿を読み取る際には、配光補正をすることはなく、原稿束の読み取りが終了するまで光量変動補正を行うことになる。
【0057】
S106で光量変動補正(第2の補正方法)が選択された場合、原稿を読み取って得られたデータを光量変動補正する(S121)。次に、読み取っていない原稿があるかどうかを判定する(S122)。読み取っていない原稿がある場合は、プラテンローラを読み取って光量変動補正の準備をする(S123)。実際には光量変動補正係数を求める。S122で読み取っていない原稿がなくなったら、読み取りが終了する(S131)。
【0058】
原稿読み取り前にプラテンローラを読み取って汚れ検知処理を実行し、汚れがないと判定された場合には、補正方法として配光補正(第1の補正方法)を選択する(S105)。そして、原稿の読み取りを行い、読み取ったデータに対して配光補正を行う(S111)。次に、読み取っていない原稿があるかどうかを判定する(S112)。読み取っていない原稿がある場合は、プラテンローラを読み取って光量変動補正の準備をする(S113)。
【0059】
原稿と原稿の合間で読み取ったプラテンローラに汚れがあっても、原稿読み取り前にプラテンローラに汚れがあったときと画像に現れる現象は異なるが、画像に影響を及ぼしてしまうためにプラテンローラの汚れがあるかどうか調べる必要がある。プラテンローラで読み取られたデータをもとにして、汚れがあるかどうかを判定する(S114)。その結果、S104と同様にして、汚れがなければ汚れによる影響はないので補正方法は配光補正を選択し、汚れがあれば汚れの影響を回避するために光量変動補正を選択するように切り替える。なお、原稿読み取り前のプラテンローラに汚れを検知した時と同様にして、汚れを検知したら再度プラテンローラを読み取るリトライ行為を行って汚れを回避できる可能性を探っても良い。このように補正の方法を決定し、原稿を読み取り(S111)、さらに原稿があるならプラテンローラを読み取って、汚れ検知を行い、その結果に従って補正方法を決めることを読み取る原稿がなくなるまで繰り返し、原稿の読み取りを終了する(S131)。
【0060】
上述の実施例では、原稿を読み取るたびプラテンローラを読み取って補正の方法を決めているが、所定枚数毎にプラテンローラを読み取って補正の方法を変更しても良く、そのタイミングを限定するものではない。
【0061】
実際のプラテンローラの汚れは非常に少なく、プラテンローラを読み取ったときに、汚れはあったとしても1カ所で、リトライ行為によってほとんど回避することができるので、プラテンローラの汚れを検知することによって汚れの影響を受けず、従来よりも画質を向上させることが可能になる。
【0062】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、プラテンローラの汚れを検出し、適切に画像補正方法を切り替えることにより、画質を向上させつつ、画像補正による汚れの影響を抑えることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像読み取り装置の構成を示す図
【図2】画像読み取り部を上から見た図
【図3】画像処理部のブロック図
【図4】CCDで読み取られたデータの一例を示す図
【図5】プラテンローラを読み取ったデータの一例を示す図
【図6】複数の原稿読み取り前にプラテンローラの汚れを読み取って得られたデータとそのデータを基準にして原稿画像データを補正した場合における補正後のデータの一例を示す図
【図7】複数の原稿読み取り前にプラテンローラの汚れを読み取って得られたデータとそのデータを基準にして原稿画像データを補正した場合における補正後のデータの一例を示す図
【図8】原稿と原稿の間でプラテンローラの汚れを読み取って得られたデータとそのデータを基準にして原稿画像データを補正した場合における補正後のデータの一例を示す図
【図9】原稿と原稿の間でプラテンローラの汚れを読み取って得られたデータとそのデータを基準にして原稿画像データを補正した場合における補正後のデータの一例を示す図
【図10】配光補正と光量変動補正を比較したテーブル
【図11】本発明の実施の形態に係る読み取り処理を示すフローチャート
【図12】プラテンローラの汚れ検知処理を示す図
【図13】プラテンローラの汚れ検知処理を示す図
【符号の説明】
500 画像読み取り装置
501 原稿搬送部
502 画像読み取り部
503 第1ミラーユニット
504 第2ミラーユニット
505 原稿
506 レンズ
507 CCD
508 原稿載置台
509 排紙トレイ
510 シェーディング補正板
511 プラテンローラ
512 ガラス台
513 ガラス台
524 光
600 画像処理部
620 増幅器
621 A/D変換器
622 シェーディング補正部
623 汚れ検知部
625 第1の補正部(配光補正部)
626 第2の補正部(光量変動補正部)
Claims (12)
- 原稿を読取位置に搬送する搬送手段と、前記搬送手段で搬送された原稿を読み取る読取手段と、前記読取手段で読み取った原稿の画像データを補正する複数の補正手段とを有する画像読取方法において、
原稿を前記読取手段で読み取る前に、前記読取位置にある濃度基準部材を前記読取手段で読み取ることによって前記濃度基準部材の汚れを検知する検知ステップと、
前記検知ステップの検知結果に応じて、前記複数の補正手段からひとつの補正手段を選択する選択ステップを有することを特徴とする画像読取方法。 - 前記選択ステップは、前記検知ステップで前記濃度基準部材の汚れを検知した場合には、前記第2の補正手段を選択し、前記検知ステップで前記濃度基準部材の汚れを検知しなかった場合には、前記第1の補正手段を選択することを特徴とする請求項1記載の画像読取方法。
- 前記複数の補正手段は、前記濃度基準部材から読み取ったデータから前記読取手段の画素ごとに補正値を求め、該補正値を基にして前記読取手段で読み取った原稿の画像データを補正する第1の補正手段と、前記濃度基準部材から読み取ったデータから平均値を求め、該平均値を基にして前記読取手段で読み取った原稿の画像データを補正する第2の補正手段からなることを特徴とする請求項2記載の画像読取方法。
- 前記検知ステップは、前記濃度基準部材の汚れを検知する処理を所定回数実行することを特徴とする請求項2記載の画像読取方法。
- 原稿を読取位置に搬送する搬送手段と、
前記搬送手段で搬送された原稿を読み取る読取手段と、
原稿を読み取る読取領域外に配置された第1の濃度基準部材と、
前記読取位置に配置された第2の濃度基準部材と、
前記読取手段で読み取った原稿の画像データを補正する複数の補正手段、
原稿を前記読取手段で読み取る前に、前記読取位置にある前記第2の濃度基準部材を前記読取手段で読み取ることによって前記第2の濃度基準部材の汚れを検知する検知手段と、
前記検知手段の検知結果に応じて、前記複数の補正手段からひとつの補正手段を選択する選択手段を有することを特徴とする画像読取装置。 - 前記選択手段は、前記検知手段で前記第2の濃度基準部材の汚れを検知した場合には、前記第2の補正手段を選択し、前記検知手段で前記第2の濃度基準部材の汚れを検知しなかった場合には、前記第1の補正手段を選択することを特徴とする請求項5記載の画像読取装置。
- 前記複数の補正手段は、前記第2の濃度基準部材から読み取ったデータから前記読取手段の画素ごとに補正値を求め、該補正値を基にして前記読取手段で読み取った原稿の画像データを補正する第1の補正手段と、前記第2の濃度基準部材から読み取ったデータから平均値を求め、該平均値を基にして前記読取手段で読み取った原稿の画像データを補正する第2の補正手段からなることを特徴とする請求項6記載の画像読取装置。
- 前記検知手段は、前記第2の濃度基準部材の汚れを検知する処理を所定回数実行することを特徴とする請求項6記載の画像読取装置。
- 原稿を読取位置に搬送する搬送手段と、
前記搬送手段で搬送された原稿を読み取る読取手段と、
前記読取位置に配置された濃度基準部材と、
前記読取手段で読み取った原稿の画像データを補正する複数の補正手段、
原稿を前記読取手段で読み取る前に、前記読取位置にある前記濃度基準部材を前記読取手段で読み取ることによって前記濃度基準部材の汚れを検知する検知手段と、
前記検知手段の検知結果に応じて、前記複数の補正手段からひとつの補正手段を選択する選択手段を有することを特徴とする画像読取装置。 - 前記選択手段は、前記検知手段で前記濃度基準部材の汚れを検知した場合には、前記第2の補正手段を選択し、前記検知手段で前記濃度基準部材の汚れを検知しなかった場合には、前記第1の補正手段を選択することを特徴とする請求項9記載の画像読取装置。
- 前記複数の補正手段は、前記濃度基準部材から読み取ったデータから前記読取手段の画素ごとに補正値を求め、該補正値を基にして前記読取手段で読み取った原稿の画像データを補正する第1の補正手段と、前記濃度基準部材から読み取ったデータから平均値を求め、該平均値を基にして前記読取手段で読み取った原稿の画像データを補正する第2の補正手段からなることを特徴とする請求項10記載の画像読取装置。
- 前記検知手段は、前記濃度基準部材の汚れを検知する処理を所定回数実行することを特徴とする請求項10記載の画像読取装置。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2003122053A JP2004328481A (ja) | 2003-04-25 | 2003-04-25 | 画像読取装置および画像読取方法 |
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JP2003122053A JP2004328481A (ja) | 2003-04-25 | 2003-04-25 | 画像読取装置および画像読取方法 |
Publications (1)
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007267079A (ja) * | 2006-03-29 | 2007-10-11 | Murata Mach Ltd | シェーディングデータ検査方法及び画像読取装置 |
JP2008078798A (ja) * | 2006-09-19 | 2008-04-03 | Canon Inc | 画像読み取り装置及びその制御方法 |
JP2011010270A (ja) * | 2009-05-26 | 2011-01-13 | Canon Inc | 画像読取装置 |
-
2003
- 2003-04-25 JP JP2003122053A patent/JP2004328481A/ja not_active Withdrawn
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