【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、冷蔵庫に係り、特に可燃性のHC冷媒を使用した冷蔵庫に好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の冷蔵庫を、図4及び図5を用いて説明する。
【0003】
冷凍サイクルは、図4に示すように、圧縮機1、凝縮器2、露付防止パイプ6、ドライヤ3、冷媒流路切替バルブ9A、キャピラリチューブ4(冷凍室用キャピラリチューブ4aおよび冷蔵室用キャピラリチューブ4b)、蒸発器5(冷凍室用蒸発器5a、冷蔵室用蒸発器5b)、ヘッダー8、サクションパイプ7を順次接続して構成されている。冷蔵室用キャピラリチューブ4bは冷蔵室用蒸発器5bと直列に接続されている。この直列回路は冷媒流路切替バルブ9Aを介して冷凍室用キャピラリチューブ4aと並列に接続されている。冷媒流路切替バルブ9Aはキャピラリチューブ4a、4bの分岐部に設けられ、ステッピングモータにより動作されてキャピラリチューブ4a、4bのどちらか一方の経路に切替えて冷媒を流すようになっている。キャピラリチューブ4aに流れる冷媒は冷凍室用蒸発器5aに直接流れ、キャピラリチューブ4bに流れる冷媒は冷蔵室用蒸発器5bに流れた後にバイパスパイプ10により冷凍室用蒸発器5aに流れる。これにより、各々の蒸発器5a、5bが設置された冷凍室および冷蔵室を切替えて冷却することができ、冷蔵庫全体で効率的な運転を行うことができる。
【0004】
係る従来の冷蔵庫では、図5に示すように、通常の冷却運転の状態(T5時点)から運転終了の状態(T7時点)になると、その直前に自動的に冷媒回収運転が行なわれるようになっている。即ち、冷媒流路切替バルブ9Aはキャピラリチューブ4a、4bのどちらにも冷媒を流さない全閉モードを備え、圧縮機1の断続運転における圧縮機1が停止する状態(T7時点)の直前の時点(T2時点)に冷媒流路切替バルブ9A(図5ではバルブと表記)を全閉モードにするようになっている。これによって、冷媒流路切替バルブ9Aが全閉した状態で圧縮機1が時間tの間だけ運転することになり、蒸発器5a、5b内に停滞している冷媒を圧縮機1に回収し、圧縮機の再起動時(T8時点)の冷え遅れを防止することができるようになっている。なお、時間tは、再起動時間を考慮して一般的には1分程度に設定されている。
【0005】
尚、上述した従来の冷蔵庫として、特開2002−61973号公報(特許文献1)が一例として挙げられる。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−61973号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
一般に冷蔵庫では、修理時や廃棄時やリサイクル時などにおいて圧縮機を取り外す作業が生じた場合に、取り外し作業は冷蔵庫の運転がされていない状態で行われるが、この時の冷媒は圧縮機内部だけではなくサイクル中のその他の部分にも存在する。このため、HC冷媒を使用した従来の冷蔵庫において、単に圧縮機を取り外すと、冷蔵庫本体側に設置された冷凍サイクルの構成部分の中に残留した可燃性のHC冷媒が配管開放部から大気中に放出されて冷蔵庫周囲に拡散されることとなり、安全性に問題が生ずる。上述した従来の冷蔵庫では、圧縮機1を取り外す時に、作業者の手動操作によって圧縮機以外のサイクル中に残存するHC冷媒を圧縮機1に回収する手段がないため、サイクル配管の開放部から冷媒を回収容器などに集める作業が必要となり、非常に面倒な作業となっていた。
【0008】
本発明の目的は、簡単な操作で、圧縮機の取り外し前に冷凍サイクル中のHC冷媒を強制的に圧縮機内に回収して大気中に放出されることを防止できる冷蔵庫を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明は、圧縮機、凝縮器、キャピラリチューブおよび蒸発器を順次接続して冷凍サイクルを構成し、前記冷凍サイクル内に可燃性のHC冷媒を使用した冷蔵庫において、前記蒸発器より圧縮機側に配置されると共に圧縮機側からの冷媒を蒸発器側に流す開放モードおよび蒸発器側に流さない閉鎖モードを有する電動式のバルブと、前記圧縮機および前記バルブを駆動制御する制御回路およびこの制御回路の操作を手動で行える操作スイッチを有する制御手段とを備え、前記制御手段は前記操作スイッチの手動操作に基づいて前記バルブを閉鎖モードに制御すると共に前記圧縮機を駆動する強制冷媒回収運転機能を有する構成にしたことにある。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の冷蔵庫の複数の実施例を、図を用いて説明する。各実施例の図における同一符号は同一物または相当物を示す。
【0011】
本発明の第1実施例の冷蔵庫について図1および図2を用いて説明する。
【0012】
冷凍サイクルは、図1に示すように、圧縮機1、冷媒流路切替バルブ9、凝縮器2、露付防止パイプ6、ドライヤ3、キャピラリチューブ4、冷媒流量調整バルブ11、蒸発器5、ヘッダー8、サクションパイプ7を冷媒配管により順次接続して構成され、冷媒を循環する冷却回路を成している。また、冷凍サイクルは、冷媒流路切替バルブ9から蒸発器5の入口側に延びるバイパスパイプ10を有して構成され、冷媒を圧縮機1から蒸発器5に直接バイパスするバイパス回路を形成している。この冷凍サイクルには、地球温暖化を防止するために可燃性のHC冷媒が用いられている。
【0013】
圧縮機1および凝縮器2は機械室内に設置されている。冷媒流路切替バルブ9は、圧縮機1と凝縮器2の間に設けられ、電動式のバルブで構成されてステッピングモータの動作によりニ方向の出口経路を切替えるようになっている。冷媒流路切替バルブ9の一方の出口経路は凝縮器2に接続され、他方の出口経路はバイパスパイプ10に接続されている。通常運転時には凝縮器2の方に冷媒を流すが、蒸発器5の除霜を行う時にはバイパスパイプ10の方に高温冷媒を流すように出口経路が切替えられる。このように、圧縮機1から高温冷媒がバイパスパイプ10を通して蒸発器5に直接流れることにより、蒸発器5に付着された霜を溶かすことができる。また、冷媒流路切替バルブ9は凝縮器2およびバイパスパイプ10のどちらにも冷媒を流さない閉鎖モードを備える。
【0014】
露付防止パイプ6は凝縮器2から冷蔵庫の側面、背面等の断熱壁の内部を通過して冷蔵庫の仕切り部の前端部に埋設されたものであり、冷蔵庫の運転中に高温の冷媒が通ることにより仕切り部の露付きを防止する。ドライヤ3は機械室内に設置されたものであり、通過する冷媒から湿気を吸着する。
【0015】
ドライヤ3の出口に接続されたキャピラリチューブ4は、機械室内から冷蔵庫背面の断熱壁の内部を通過して冷媒流量調整バルブ11に接続されている。冷媒流量調整バルブ11は、キャピラリチューブ4と蒸発器5との間に接続されており、電動式のバルブで構成され、ステッピングモータにより弁口の開度を調整して冷媒流量を変化させることができる。冷媒流量調整バルブ11を絞った時には蒸発器5の温度を低下させ、緩ませた時には蒸発器5の温度を上昇させることで、従来の冷凍室用蒸発器と冷蔵室用蒸発器の二つを有する冷蔵庫(図3および図4で代表される冷蔵庫)のサイクル構成を一つの蒸発器で代用させることができる特徴を有する。この冷媒流量調整バルブ11は蒸発器に冷媒を流さない閉鎖モードを備える。
【0016】
蒸発器5は庫内に設置され、蒸発器5の出口にはヘッダー8が近接配置されて液化した冷媒を溜めるようになっている。サクションパイプ7は庫内のヘッダー8の出口から冷蔵庫背面の断熱壁の内部を通過して機械室内の圧縮機1に接続され、ヘッダー8の中の気化された冷媒を圧縮機1に戻す。
【0017】
制御手段12は、図1に示すように、操作スイッチ14、制御回路13、ブザー15から成っている。操作スイッチ14は圧縮機1を格納している機械室内の圧縮機1の近傍に設置されている。これによって、圧縮機の取り外し作業時の操作をし易くすることができると共に、ユーザが冷蔵庫の通常使用時に誤ってスイッチを押されることがないようになっている。制御回路13は圧縮機1、冷媒流路切替バルブ9、冷媒流量調整バルブ11の動作を制御する回路である。また、ブザー15は従来の冷蔵庫に備わっている扉開放ブザーで代用されている。この扉開放ブザー15は、冷蔵庫扉が長時間開放された場合に鳴動して警報するためのものである。
【0018】
圧縮機1を取り外す直前に行なわれる強制冷媒回収運転の動作について図2を用いて説明する。T1時点では圧縮機は停止状態である。
【0019】
強制冷媒回収運転を行う場合には、冷蔵庫の電源を投入して操作スイッチ11を手動操作してONさせる(T2時点)。これによって、制御回路13が動作し、圧縮機1を起動する共に、これに同期してバルブ(本実施例では、冷媒流路切替バルブ9および冷媒流量調整バルブ11)を全閉モードにする。この時に制御回路13に内蔵する冷媒回収運転持続タイマーも同期してONとなり、予め設定したタイマーの時間t(例えば5分間)がカウントされる。タイマーでカウントされている時間tの間は冷媒流路切替バルブ9および冷媒流量調整バルブ11が全閉した状態で圧縮機1が運転されるため、蒸発器5の中に残留している冷媒が圧縮機1に回収される。タイマーでカウントされる冷媒回収時間tが経過した時点T3で扉開放ブザー15がONとなり、冷媒回収動作が完了したことを作業者に知らせる。これに基づいて、作業者が操作スイッチ11をOFFにすれば扉開放ブザーが止まり、圧縮機1も停止する(T4時点)。
【0020】
強制冷媒回収運転の開始時点T2における蒸発器内の冷媒残存率を100%、圧縮機1への冷媒回収率を0%とした場合、強制冷媒回収運転の時間tの間には、図2(f)および(g)に示すように蒸発器内の冷媒残存率は減少すると共に、圧縮機1への冷媒回収率は増加する。そして、t時間経過後には蒸発器内の残留冷媒の殆どが圧縮機1に回収され、蒸発器内の冷媒残存率が10%以下(換言すれば、圧縮機1への冷媒回収率が90%以上)となるように設定されている。従来の自動冷媒回収運転のように回収時間tが1分の場合には吐出圧力と吸込み圧力との差圧が0.44MPaと低いのに対し、本実施例の強制冷媒回収運転のように回収時間tが5分の場合には吐出圧力と吸込み圧力との差圧が0.50MPaと高くなるので、この差圧を測定して強制冷媒回収運転の回収時間tを決定するようにしてもよい。なお、回収時間tを短時間で終了して作業を急ぎたい場合でも、3分以上とすることが望ましい(強制冷媒回収運転の回収時間tが3分の場合における吸込み圧力との差圧は0.47MPaであり、従来の自動冷媒回収運転における差圧より高い)。
【0021】
蒸発器内の冷媒残存率については、残留する冷凍機油の中に溶け込んでいるHC冷媒もあるため、操作スイッチ11による短時間(作業を考慮して長くても5分以内)での冷媒回収運転では残存率を完全にゼロとすることはできないが、冷蔵庫のサイクル内残油量は通常は多くても10mL以下であり、その中に溶け込んだHC冷媒は多くても10〜20wt%程度であることから、サイクル内残油中溶け込み回収しきれない冷媒量は極僅か(蒸発器内の冷媒残存率は多くても数%程度)であり、圧縮機1の容量や運転回転数、サイクルの容積の違いにもよるが、最長でもt=5分間とすれば、圧縮機1を取り外した後のサイクルからのHC冷媒の放出は極僅かな量とすることができる。
【0022】
次に、本発明の第2実施例を、図3を用いて説明する。この第2実施例は、次に述べる通り第1実施例と相違するものであり、その他の点については第1実施例と基本的には同一である。
【0023】
この第2実施例の冷凍サイクルは、第1実施例に比較して、蒸発器5を二つ(冷凍室用蒸発器5a、冷蔵室用蒸発器5b)有し、キャピラリチューブ4(冷凍室用キャピラリチューブ4aおよび冷蔵室用キャピラリチューブ4b)の手前に設けた冷媒流路切替バルブ9Aにより、冷媒の流れが冷凍室用キャピラリチューブ4aを通過して冷凍室用蒸発器5aに流れる経路と、冷蔵室用キャピラリチューブ4bを通過して冷蔵室用蒸発器5bに流れた後に冷凍室用蒸発器5aに流れる経路を有する点において異なっている。尚、冷凍室用蒸発器5aは冷凍室の中に設置され、冷蔵室用蒸発器5bは冷蔵室の中に設置されている。この冷凍サイクルは、冷蔵庫の運転過程の中で両方の経路を切替えて冷凍室および冷蔵室の庫内温度を一定に調整することを特徴としたサイクルである。
【0024】
制御手段12は、操作スイッチ14、制御回路13、ブザー15から成っており、制御回路13は圧縮機1および冷媒流路切替バルブ9Aの動作を制御する回路である。
【0025】
また、冷媒流路切替バルブ9Aはどちらにも冷媒を流さない閉鎖モードを備えている。圧縮機11が停止する直前に一定時間(例えば1分間)冷媒流路切替バルブ9を閉鎖モードにすることにより、蒸発器5の中に停滞している冷媒を圧縮機1に回収して、圧縮機1が再起動した際に蒸発器5の冷え遅れを解消するようになっている。
【0026】
さらには、制御手段13は第1実施例と同様の強制冷媒回収運転を可能としており、この場合に第1実施例の冷媒流路切替バルブ9の代わりが冷媒流路切替バルブ9Aであり、第1実施例の冷媒流量調整バルブ11が存在しない。
【0027】
第2実施例の冷凍サイクルを具体的に説明すると、次の通りである。冷凍サイクルは、圧縮機1、凝縮器2、露付防止パイプ6、ドライヤ3、冷媒流路切替バルブ9A、冷凍室用キャピラリチューブ4aおよび冷蔵室用キャピラリチューブ4b、冷凍室用蒸発器5a、冷蔵室用蒸発器5b、ヘッダー8、サクションパイプ7を順次接続して構成されている。冷蔵室用キャピラリチューブ4bは冷蔵室用蒸発器5bと直列に接続されている。この直列回路は冷媒流路切替バルブ9Aを介して冷凍室用キャピラリチューブ4aと並列に接続されている。冷媒流路切替バルブ9Aはキャピラリチューブ4a、4bの分岐部に設けられ、ステッピングモータにより動作されてキャピラリチューブ4a、4bのどちらか一方の経路に切替えて冷媒を流すようになっている。キャピラリチューブ4aに流れる冷媒は冷凍室用蒸発器5aに直接流れ、キャピラリチューブ4bに流れる冷媒は冷蔵室用蒸発器5bに流れた後にバイパスパイプ10により冷凍室用蒸発器5aに流れる。これにより、各々の蒸発器5a、5bが設置された冷凍室および冷蔵室を切替えて冷却することができ、冷蔵庫全体で効率的な運転を行うことができる。
【0028】
【発明の効果】
以上の実施例の説明から明らかなように、本発明によれば、簡単な操作で、圧縮機の取り外し前に冷凍サイクル中のHC冷媒を強制的に圧縮機内に回収して大気中に放出されることを防止できる冷蔵庫を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の冷蔵庫の構成図である。
【図2】図1の冷蔵庫の強制冷媒回収運転の動作タイムチャート図である。
【図3】本発明の第2実施例の冷蔵庫の構成図である。
【図4】従来例の冷蔵庫の構成図である。
【図5】図4の冷蔵庫の自動冷媒回収運転の動作タイムチャート図である。
【符号の説明】
1…圧縮機、2…凝縮器、3…ドライヤ、4…キャピラリチューブ、4a…冷凍室用キャピラリチューブ、4b…冷蔵室用キャピラリチューブ、5…蒸発器、5a…冷凍室用蒸発器、5b…冷蔵室用蒸発器、6…露付防止パイプ、7…サクションパイプ、8…ヘッダー、9…冷媒流路切替バルブ、10…バイパスパイプ、11…冷媒流量調整バルブ、12…制御手段、13…制御回路、14…操作スイッチ、15…扉開放ブザー。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a refrigerator, and particularly to a refrigerator using a combustible HC refrigerant.
[0002]
[Prior art]
A conventional refrigerator will be described with reference to FIGS.
[0003]
As shown in FIG. 4, the refrigeration cycle includes a compressor 1, a condenser 2, an anti-dew pipe 6, a dryer 3, a refrigerant flow switching valve 9A, a capillary tube 4 (a capillary tube 4a for a freezing room and a capillary tube for a refrigerator room). A tube 4b), an evaporator 5 (evaporator 5a for a freezer compartment, evaporator 5b for a refrigerator compartment), a header 8, and a suction pipe 7 are sequentially connected. The refrigerating room capillary tube 4b is connected in series with the refrigerating room evaporator 5b. This series circuit is connected in parallel with the freezing room capillary tube 4a via the refrigerant flow switching valve 9A. The refrigerant flow switching valve 9A is provided at a branch portion of the capillary tubes 4a and 4b, and is operated by a stepping motor to switch the flow to one of the capillary tubes 4a and 4b to flow the refrigerant. The refrigerant flowing in the capillary tube 4a flows directly to the freezer evaporator 5a, and the refrigerant flowing in the capillary tube 4b flows to the refrigerator room evaporator 5b and then flows to the freezer evaporator 5a by the bypass pipe 10. Thereby, the freezing room and the refrigerating room in which the respective evaporators 5a and 5b are installed can be switched and cooled, and the whole refrigerator can be operated efficiently.
[0004]
In such a conventional refrigerator, as shown in FIG. 5, when the state changes from a normal cooling operation state (time T5) to an operation end state (time T7), the refrigerant recovery operation is automatically performed immediately before the operation. ing. That is, the refrigerant flow switching valve 9A has a fully closed mode in which the refrigerant does not flow through either of the capillary tubes 4a and 4b, and the time immediately before the state where the compressor 1 stops in the intermittent operation of the compressor 1 (time T7). At (time T2), the refrigerant flow switching valve 9A (denoted as a valve in FIG. 5) is set to the fully closed mode. As a result, the compressor 1 operates only for the time t with the refrigerant flow switching valve 9A fully closed, and the refrigerant stagnant in the evaporators 5a and 5b is collected by the compressor 1, It is possible to prevent a delay in cooling when the compressor is restarted (time T8). The time t is generally set to about one minute in consideration of the restart time.
[0005]
As the above-mentioned conventional refrigerator, JP-A-2002-61973 (Patent Document 1) is mentioned as an example.
[0006]
[Patent Document 1]
JP-A-2002-61973
[Problems to be solved by the invention]
Generally, in the case of refrigerators, when the compressor is removed during repair, disposal, recycling, etc., the removal work is performed while the refrigerator is not operating, but the refrigerant at this time is only inside the compressor. But also in other parts of the cycle. For this reason, in the conventional refrigerator using HC refrigerant, if the compressor is simply removed, the flammable HC refrigerant remaining in the components of the refrigeration cycle installed on the refrigerator body side will be introduced into the atmosphere from the pipe opening. It is released and diffused around the refrigerator, causing a problem in safety. In the conventional refrigerator described above, when the compressor 1 is detached, there is no means for recovering the HC refrigerant remaining in the cycle other than the compressor to the compressor 1 by a manual operation of an operator. It is necessary to collect the waste in a collection container or the like, which is very troublesome.
[0008]
An object of the present invention is to provide a refrigerator capable of preventing the HC refrigerant in a refrigeration cycle from being forcibly collected in the compressor and released to the atmosphere by a simple operation before the compressor is removed. .
[0009]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, the present invention provides a refrigeration cycle in which a compressor, a condenser, a capillary tube, and an evaporator are sequentially connected, and a refrigerator using a flammable HC refrigerant in the refrigeration cycle. An electrically operated valve that is disposed closer to the compressor than the evaporator and has an open mode in which the refrigerant from the compressor flows to the evaporator and a closed mode in which the refrigerant does not flow to the evaporator; and the compressor and the valve. A control circuit having a control circuit for driving control and an operation switch having an operation switch capable of manually operating the control circuit, wherein the control means controls the valve to a closed mode based on manual operation of the operation switch and the compressor And has a forced refrigerant recovery operation function for driving the
[0010]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
A plurality of embodiments of the refrigerator of the present invention will be described with reference to the drawings. The same reference numerals in the drawings of the respective embodiments indicate the same or corresponding components.
[0011]
A refrigerator according to a first embodiment of the present invention will be described with reference to FIGS.
[0012]
As shown in FIG. 1, the refrigeration cycle includes a compressor 1, a refrigerant flow switching valve 9, a condenser 2, an anti-dew pipe 6, a dryer 3, a capillary tube 4, a refrigerant flow control valve 11, an evaporator 5, a header. 8. The suction pipe 7 is sequentially connected by a refrigerant pipe, and forms a cooling circuit for circulating the refrigerant. The refrigeration cycle includes a bypass pipe 10 extending from the refrigerant flow switching valve 9 to the inlet side of the evaporator 5, and forms a bypass circuit that directly bypasses the refrigerant from the compressor 1 to the evaporator 5. I have. This refrigeration cycle uses a flammable HC refrigerant to prevent global warming.
[0013]
The compressor 1 and the condenser 2 are installed in a machine room. The refrigerant flow path switching valve 9 is provided between the compressor 1 and the condenser 2 and is configured by an electric valve, and switches an outlet path in two directions by operation of a stepping motor. One outlet path of the refrigerant flow switching valve 9 is connected to the condenser 2, and the other outlet path is connected to the bypass pipe 10. During normal operation, the refrigerant flows toward the condenser 2, but when defrosting the evaporator 5, the outlet path is switched so that the high-temperature refrigerant flows toward the bypass pipe 10. As described above, the high-temperature refrigerant flows directly from the compressor 1 to the evaporator 5 through the bypass pipe 10, so that the frost attached to the evaporator 5 can be melted. Further, the refrigerant flow switching valve 9 has a closed mode in which the refrigerant does not flow into either the condenser 2 or the bypass pipe 10.
[0014]
The dew-prevention pipe 6 is buried in the front end of the partition part of the refrigerator through the inside of the heat insulating wall such as the side and the back of the refrigerator from the condenser 2, and the high-temperature refrigerant passes during the operation of the refrigerator. This prevents dew on the partition. The dryer 3 is installed in the machine room, and adsorbs moisture from the passing refrigerant.
[0015]
The capillary tube 4 connected to the outlet of the dryer 3 passes through the inside of the heat insulating wall on the back of the refrigerator from the machine room and is connected to the refrigerant flow control valve 11. The refrigerant flow control valve 11 is connected between the capillary tube 4 and the evaporator 5 and is constituted by an electric valve. The refrigerant flow control valve 11 can adjust the opening degree of the valve port by a stepping motor to change the refrigerant flow. it can. By lowering the temperature of the evaporator 5 when the refrigerant flow control valve 11 is squeezed and raising the temperature of the evaporator 5 when the refrigerant flow control valve 11 is loosened, the conventional evaporator for the freezer compartment and the evaporator for the refrigerating compartment are combined. It has a feature that one evaporator can substitute for the cycle configuration of a refrigerator (a refrigerator represented by FIGS. 3 and 4). The refrigerant flow control valve 11 has a closed mode in which no refrigerant flows through the evaporator.
[0016]
The evaporator 5 is installed in a refrigerator, and a header 8 is arranged close to the outlet of the evaporator 5 to store liquefied refrigerant. The suction pipe 7 is connected to the compressor 1 in the machine room from the outlet of the header 8 in the refrigerator, passes through the inside of the heat insulating wall on the back of the refrigerator, and returns the vaporized refrigerant in the header 8 to the compressor 1.
[0017]
The control means 12 includes an operation switch 14, a control circuit 13, and a buzzer 15, as shown in FIG. The operation switch 14 is installed near the compressor 1 in the machine room where the compressor 1 is stored. This facilitates the operation of removing the compressor and prevents the user from accidentally pressing the switch during normal use of the refrigerator. The control circuit 13 is a circuit that controls the operations of the compressor 1, the refrigerant flow switching valve 9, and the refrigerant flow control valve 11. The buzzer 15 is replaced by a door opening buzzer provided in a conventional refrigerator. The door opening buzzer 15 sounds and warns when the refrigerator door is opened for a long time.
[0018]
The operation of the forced refrigerant recovery operation performed immediately before removing the compressor 1 will be described with reference to FIG. At time T1, the compressor is stopped.
[0019]
When performing the forced refrigerant recovery operation, the power of the refrigerator is turned on, and the operation switch 11 is manually operated to be turned on (time T2). As a result, the control circuit 13 operates to start the compressor 1 and, in synchronization with this, puts the valves (the refrigerant flow switching valve 9 and the refrigerant flow regulating valve 11 in the present embodiment) into the fully closed mode. At this time, the refrigerant recovery operation continuation timer incorporated in the control circuit 13 is also turned on in synchronization, and a preset timer time t (for example, 5 minutes) is counted. During the time t counted by the timer, the compressor 1 is operated with the refrigerant flow switching valve 9 and the refrigerant flow regulating valve 11 fully closed, so that the refrigerant remaining in the evaporator 5 is removed. Collected in the compressor 1. At time T3 when the refrigerant recovery time t counted by the timer elapses, the door opening buzzer 15 is turned on to notify the operator that the refrigerant recovery operation has been completed. Based on this, if the operator turns off the operation switch 11, the door opening buzzer stops, and the compressor 1 also stops (time T4).
[0020]
Assuming that the refrigerant remaining rate in the evaporator at the start time T2 of the forced refrigerant recovery operation is 100% and the refrigerant recovery rate to the compressor 1 is 0%, during the time t of the forced refrigerant recovery operation, FIG. As shown in (f) and (g), the refrigerant remaining rate in the evaporator decreases and the refrigerant recovery rate to the compressor 1 increases. After the elapse of the time t, most of the refrigerant remaining in the evaporator is recovered by the compressor 1, and the refrigerant remaining rate in the evaporator is 10% or less (in other words, the refrigerant recovery rate in the compressor 1 is 90%). Above). When the recovery time t is 1 minute as in the conventional automatic refrigerant recovery operation, the differential pressure between the discharge pressure and the suction pressure is as low as 0.44 MPa, but the recovery is performed as in the forced refrigerant recovery operation of the present embodiment. When the time t is 5 minutes, the differential pressure between the discharge pressure and the suction pressure becomes as high as 0.50 MPa, so that the differential pressure may be measured to determine the recovery time t of the forced refrigerant recovery operation. . Even when the recovery time t is to be completed in a short time and the user wants to hurry the work, it is preferable to set the recovery time t to 3 minutes or more. .47 MPa, which is higher than the differential pressure in the conventional automatic refrigerant recovery operation).
[0021]
Regarding the refrigerant remaining rate in the evaporator, since some HC refrigerant is dissolved in the remaining refrigerating machine oil, the refrigerant recovery operation in a short time (within at most 5 minutes in consideration of work) by the operation switch 11 Although the residual ratio cannot be completely reduced to zero, the amount of residual oil in the refrigerator cycle is usually at most 10 mL or less, and the HC refrigerant dissolved therein is at most about 10 to 20 wt%. Therefore, the amount of the refrigerant that cannot be completely recovered by being dissolved in the residual oil in the cycle is extremely small (the refrigerant remaining ratio in the evaporator is at most about several percent), and the capacity of the compressor 1, the operating speed, and the cycle volume Depending on the difference, if at most t = 5 minutes, the release of HC refrigerant from the cycle after the compressor 1 is removed can be very small.
[0022]
Next, a second embodiment of the present invention will be described with reference to FIG. The second embodiment is different from the first embodiment as described below, and the other points are basically the same as the first embodiment.
[0023]
The refrigeration cycle of the second embodiment has two evaporators 5 (evaporator 5a for a freezer compartment and evaporator 5b for a refrigerator compartment) and a capillary tube 4 (evaporator for a freezer compartment) as compared with the first embodiment. A refrigerant flow switching valve 9A provided in front of the capillary tube 4a and the refrigerator tube 4b) allows the refrigerant to flow through the freezer room capillary tube 4a to the freezer room evaporator 5a and the refrigerator. It is different in that it has a path that passes through the room capillary tube 4b, flows into the refrigerator room evaporator 5b, and then flows into the freezer room evaporator 5a. The freezer evaporator 5a is installed in the freezer, and the refrigerator evaporator 5b is installed in the refrigerator. This refrigeration cycle is a cycle characterized in that both paths are switched during the operation of the refrigerator so that the temperatures in the freezer compartment and the refrigerator compartment are adjusted to be constant.
[0024]
The control means 12 includes an operation switch 14, a control circuit 13, and a buzzer 15. The control circuit 13 is a circuit for controlling operations of the compressor 1 and the refrigerant flow switching valve 9A.
[0025]
Further, the refrigerant flow switching valve 9A has a closed mode in which the refrigerant does not flow to either of them. By setting the refrigerant flow switching valve 9 to the closed mode for a certain period of time (for example, one minute) immediately before the compressor 11 stops, the refrigerant stagnant in the evaporator 5 is collected by the compressor 1 and compressed. When the machine 1 is restarted, a delay in cooling the evaporator 5 is eliminated.
[0026]
Furthermore, the control means 13 enables the same forced refrigerant recovery operation as in the first embodiment. In this case, the refrigerant flow switching valve 9 of the first embodiment is replaced by a refrigerant flow switching valve 9A. There is no refrigerant flow control valve 11 of one embodiment.
[0027]
The refrigeration cycle of the second embodiment will be specifically described as follows. The refrigerating cycle includes a compressor 1, a condenser 2, a dew-prevention pipe 6, a dryer 3, a refrigerant flow switching valve 9A, a freezing room capillary tube 4a and a refrigerating room capillary tube 4b, a freezing room evaporator 5a, a refrigerating room. The room evaporator 5b, the header 8, and the suction pipe 7 are sequentially connected. The refrigerating room capillary tube 4b is connected in series with the refrigerating room evaporator 5b. This series circuit is connected in parallel with the freezing room capillary tube 4a via the refrigerant flow switching valve 9A. The refrigerant flow switching valve 9A is provided at a branch portion of the capillary tubes 4a and 4b, and is operated by a stepping motor to switch the flow to either one of the capillary tubes 4a and 4b to flow the refrigerant. The refrigerant flowing in the capillary tube 4a flows directly to the freezer evaporator 5a, and the refrigerant flowing in the capillary tube 4b flows to the refrigerator room evaporator 5b and then flows to the freezer evaporator 5a by the bypass pipe 10. Thereby, it is possible to switch between the freezing room and the refrigerating room in which the respective evaporators 5a and 5b are installed and perform cooling, and it is possible to efficiently operate the entire refrigerator.
[0028]
【The invention's effect】
As is clear from the above description of the embodiment, according to the present invention, with a simple operation, the HC refrigerant in the refrigeration cycle is forcibly recovered in the compressor and released to the atmosphere before the compressor is removed. It is possible to provide a refrigerator that can prevent such a situation.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a configuration diagram of a refrigerator according to a first embodiment of the present invention.
FIG. 2 is an operation time chart of a forced refrigerant recovery operation of the refrigerator of FIG. 1;
FIG. 3 is a configuration diagram of a refrigerator according to a second embodiment of the present invention.
FIG. 4 is a configuration diagram of a conventional refrigerator.
FIG. 5 is an operation time chart of the automatic refrigerant recovery operation of the refrigerator in FIG. 4;
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 ... Compressor, 2 ... Condenser, 3 ... Dryer, 4 ... Capillary tube, 4a ... Capillary tube for freezer compartment, 4b ... Capillary tube for refrigerator compartment, 5 ... Evaporator, 5a ... Evaporator for freezer compartment, 5b ... Evaporator for refrigerator compartment, 6: dew-prevention pipe, 7: suction pipe, 8: header, 9: refrigerant flow switching valve, 10: bypass pipe, 11: refrigerant flow control valve, 12: control means, 13: control Circuit, 14 ... Operation switch, 15: Door opening buzzer.