【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スタッドレスタイヤに関し、さらに詳しくは、ベルト層の耐腐食疲労耐久性を向上させるようにしたスタッドレスタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、スタッドレスタイヤでは、他の乗用車用空気入りタイヤと同様に、ベルト層を構成するスチールコードに素線径が0.32mm未満のスチールフィラメントを複数本撚り合わせたスチールコードが使用されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平5−8605号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
かかるスタッドレスタイヤは、雪氷等によりカットしたトレッド部のカット傷から融雪剤(無機塩化物系の融雪剤)がタイヤ内部に浸透した際に、それがベルト層のスチールコードを腐食疲労させ、その結果ベルト耐久性が大きく低下し、タイヤ破壊を招く一因になっていた。
【0005】
本発明の目的は、ベルト層の耐腐食疲労耐久性を向上させることが可能なスタッドレスタイヤを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明は、トレッド部のカーカス層外周側にタイヤ周方向に傾斜配列したスチールコードをゴム層内に埋設した複数のベルト層を配置したスタッドレスタイヤにおいて、前記ベルト層のうち少なくとも一層のベルト層のスチールコードを1本のフィラメントよりなる単線スチールワイヤから構成し、かつ該単線スチールワイヤの素線径dを0.35〜0.50mmにしたことを特徴とする。
【0007】
このようにベルト層を上記のように素線径を特定した太径の単線スチールワイヤから構成することで、内部に浸透した融雪剤により単線スチールワイヤが腐食してもそれが拡散する腐食速度が従来の細いスチールフィラメントを用いたスチールコードよりも遅くなるので、腐食疲労破壊の抑制が可能になり、従って、ベルト層の耐腐食疲労耐久性を高めることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の構成について添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
【0009】
図1は、本発明のスタッドレスタイヤの一例を示し、1はトレッド部、2はサイドウォール部、3はビード部である。
【0010】
左右のビード部3間にカーカス層4が装架され、その両端部4aがビード部3に埋設されたビ−ドコア5の周りにビードフィラー6を挟み込むようにしてタイヤ内側から外側に折り返されている。トレッド部1のカーカス層4の外周側には2層のベルト層7A,7Bが配置してある。
【0011】
トレッド面1Aには、タイヤ周方向に延びる主溝11とタイヤ幅方向に延びる横溝(不図示)により多数のブロック12が区分形成されている。各ブロック12の接地表面12aには、タイヤ幅方向に延びる複数のサイプ(不図示)が形成してある。また、トレッド部1を構成するゴム部1Bは、低硬度ゴム(例えば、0°CにおけるJIS A硬度が40〜60、好ましくは45〜55)から構成されている。
【0012】
上記ベルト層7A,7Bには、従来使用されているスチールコードに代えて、1本のフィラメントよりなる単線スチールワイヤ8を使用し、この単線スチールワイヤ8をベルト層7A,7B間で互いにタイヤ周方向に対する傾斜方向を逆向きにして傾斜配列し、それをゴム層9内に埋設してベルト層7A,7Bを構成している。
【0013】
単線スチールワイヤ8の素線径dは、0.35〜0.50mmの範囲にしてあり、従来のスチールコードに使用されるフィラメントより太径になっている。また、単線スチールワイヤ8は、図2に示すように、スパイラル形状に型付けされている。
【0014】
上述した本発明によれば、トレッド部1のカット傷から融雪剤がタイヤ内部に浸透してベルト層7A,7Bまで達しても、ベルト層7A,7Bに素線径dを上記のように大きくした単線スチールワイヤ8を使用するので、ワイヤ8が融雪剤の影響により腐食し、腐食疲労の起点となる腐食ピットが生成しても、それが拡散する腐食速度が従来の細いものより遅い(腐食ピットの生成が溶存酸素の拡散に起因するため、細径のもの程腐食速度が早い)ため、腐食疲労破壊を抑制し、耐腐食疲労耐久性を改善することができる。
【0015】
素線径dが0.35mmより小さいと、太さが不十分であるため、耐腐食疲労耐久性を改善することができない。逆に0.50mmを超えると、ベルト層7A,7Bが路面形状に追従し難くなるため、圧雪路制動性能が低下する。
【0016】
本発明において、単線スチールワイヤ8のスパイラル形状の型付け高さhとしては、h=0.03〜0.50mmにするのが好ましい。型付けピッチpとしては、p=2.5〜25mmにするのがよく、更に、スパイラル形状パラメータとして定義されるh/(pd)の値としては、h/(pd)<0.20mm−1にするのが好ましい。
【0017】
型付け高さh、型付けピッチp、及びスパイラル形状パラメータh/(pd)を上記範囲内にすることにより、ベルト層の耐腐食疲労耐久性をより改善することができる。スパイラル形状パラメータh/(pd)の下限は、0.03mm−1<h/(pd)にするのが圧雪路制動性能改善の点から好ましい。
【0018】
単線スチールワイヤ8のタイヤ周方向に対する傾斜角度としては、路面追従性の観点から20°以上にするのが好ましい。上限値としては、ベルト層のタガ効果の点から30°にすることができる。
【0019】
単線スチールワイヤ8は、腐食ピット生成後の亀裂の進展を遅くするため、接地面でのベルト層の変形に対してワイヤ表面歪みを小さくすることができる、上述したスパイラル形状に型付けするのが、耐腐食疲労耐久性の点から好ましいが、波状に型付けしたり、あるいは型付けせずにストレート状であってもよい。
【0020】
上記実施形態では、2層のベルト層7A,7Bを配置したスタッドレスタイヤの例を示したが、2層以上複数のベルト層を有するものであってもよい。
【0021】
また、上述したように全てのベルト層7A,7Bを上記のような単線スチールワイヤ8から構成するのが好ましいが、腐食疲労が発生し易い少なくとも1層のベルト層を上述した単線スチールワイヤ8から構成してもよく、その場合、最外層に位置するベルト層7Bに適用するのが好ましい。
【0022】
【実施例】
タイヤサイズを165/65R13で共通にし、図1に示すタイヤにおいて、ベルト層にスパイラル状に型付けした単線スチールワイヤを使用し、その素線径d(mm)、型付け高さh(mm)、型付けピッチp(mm)、スパイラル形状パラメータh/pd(mm−1)、配列本数(本/50mm)を表1のようにした本発明タイヤ1〜13(実施例1〜13)及び比較タイヤ1,2(比較例1,2)と、ベルト層に1×3構造のスチールコードを使用し、そのコードに使用される素線の素線径d(mm)、スチールコードの配列本数(本/50mm)を表1のようにした従来タイヤ(従来例)とをそれぞれ作製した。
【0023】
これら各試験タイヤを以下に示す測定条件により、耐腐食疲労耐久性と圧雪路制動性の評価試験を行ったところ、表1に示す結果を得た。
耐腐食疲労耐久性
各試験タイヤの主溝にカッターナイフを用いてタイヤ周方向に30mmの切り込みキズを周上の8箇所に等間隔で入れた後、リムサイズ13×4.5Jのリムに装着し、空気圧を200kPaにして、全ての切り込みキズが溶液中に浸漬されるように、濃度1.0wt%の食塩水溶液で満たした水路を転がした後、周辺温度を50±3°Cに制御された室内に24時間放置した。この食塩水溶液浸漬と50±3°C放置の工程を繰り返し5回行った。
【0024】
次いで、上記のように前処理した各試験タイヤを、直径が1707mmの表面が平滑なドラム上で、周辺温度を38±3°Cに制御し、空気圧170kPa、走行速度30km/h、スリップ角0±5°、荷重JATMA最大荷重の70%±40%の変動条件下で、荷重とスリップ角を0.083Hzの短形波で変動させながら、10時間で300km走行させた。走行後に各試験タイヤを切開し、単線スチールワイヤの破断の有無を調べ、破断個所の数に応じて、A〜Cの3段階で評価した。Aは0〜1箇所破断、Bは2〜4箇所破断、Cは5箇所以上破断が発生したことを意味する。
【0025】
圧雪路制動性
各試験タイヤをリムサイズ13×4.5Jのリムに装着し、空気圧を200kPaにして排気量2000ccの乗用車に取り付け、圧雪路テストコースを直進走行し、時速60km/hから制動を付与して停止するまでの制動距離を5回測定し、最大及び最小となる測定値を除いた3回の平均値を制動距離とし、その結果を従来タイヤを100とする指数値で評価した。この値が大きいほど制動距離が短く、圧雪路制動性が優れている。
【0026】
【表1】
【0027】
表1から、本発明タイヤは、圧雪路制動性能を同等かそれ以上に保ちながら耐腐食疲労耐久性を改善できることがわかる。また、型付け高さhをh=0.03〜0.50mm、型付けピッチpをp=2.5〜25mm、スパイラル形状パラメータh/pdをh/pd<0.20mm−1の範囲内にした本発明タイヤ1,2,4,5,9,10,11,12は、耐腐食疲労耐久性をより改善できることがわかる。
【0028】
また、スパイラル形状パラメータh/pdを0.03mm−1<h/pd<0.20mm−1にした本発明タイヤ1,2,4,10,11,12は、圧雪路制動性を改善できることがわかる。
【0029】
【発明の効果】
上述したように本発明のスタッドレスタイヤは、ベルト層を素線径dが0.38〜0.53mmの単線スチールワイヤから構成したので、そのスチールワイヤの腐食疲労破壊を抑制し、ベルト層の耐腐食疲労耐久性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のスタッドレスタイヤの一例を示すタイヤ子午線要部断面図である。
【図2】図1のベルト層に使用する単線スチールワイヤの一例を示す要部正面図である。
【符号の説明】
1 トレッド部 1A トレッド面
4 カ−カス層 7A,7B ベルト層
8 単線スチールワイヤ 9 ゴム層
11 主溝 12 ブロック
d 素線径 h 型付け高さ
p 型付けピッチ[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a studless tire, and more particularly, to a studless tire having a belt layer having improved corrosion fatigue resistance.
[0002]
[Prior art]
In general, in a studless tire, as in other pneumatic tires for passenger cars, a steel cord in which a plurality of steel filaments each having a wire diameter of less than 0.32 mm are twisted to a steel cord constituting a belt layer is used ( For example, see Patent Document 1).
[0003]
[Patent Document 1]
JP-A-5-8605
[Problems to be solved by the invention]
In such a studless tire, when a snow-melting agent (inorganic chloride-based snow-melting agent) penetrates into the tire from a cut in a tread portion cut by snow and ice or the like, it causes corrosion and fatigue of a steel cord of a belt layer. Belt durability was greatly reduced, which was one of the causes of tire destruction.
[0005]
An object of the present invention is to provide a studless tire capable of improving the corrosion fatigue resistance of a belt layer.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
The present invention that achieves the above object is a studless tire in which a plurality of belt layers in which steel cords arranged obliquely in the tire circumferential direction are arranged in a rubber layer on a carcass layer outer peripheral side of a tread portion are embedded in a rubber layer, at least one of the belt layers. The steel cord of one belt layer is made of a single wire steel wire made of one filament, and the single wire steel wire has a strand diameter d of 0.35 to 0.50 mm.
[0007]
By forming the belt layer from the single-diameter single-wire steel wire whose element wire diameter is specified as described above, even if the single-wire steel wire is corroded by the snow melting agent penetrating inside, the corrosion rate at which the single-wire steel wire is diffused is reduced. Since it is slower than a conventional steel cord using a thin steel filament, it is possible to suppress the corrosion fatigue fracture, and therefore, it is possible to enhance the corrosion fatigue resistance of the belt layer.
[0008]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, the configuration of the present invention will be described in detail with reference to the accompanying drawings.
[0009]
FIG. 1 shows an example of the studless tire of the present invention, wherein 1 is a tread portion, 2 is a sidewall portion, and 3 is a bead portion.
[0010]
A carcass layer 4 is mounted between the left and right bead portions 3, and both end portions 4 a of the carcass layer 4 are folded outward from the tire inside so as to sandwich the bead filler 6 around a bead core 5 embedded in the bead portion 3. I have. Two belt layers 7A and 7B are arranged on the outer peripheral side of the carcass layer 4 of the tread portion 1.
[0011]
A large number of blocks 12 are formed in the tread surface 1A by a main groove 11 extending in the tire circumferential direction and a lateral groove (not shown) extending in the tire width direction. A plurality of sipes (not shown) extending in the tire width direction are formed on the ground surface 12a of each block 12. The rubber portion 1B constituting the tread portion 1 is made of low-hardness rubber (for example, JIS A hardness at 0 ° C. is 40 to 60, preferably 45 to 55).
[0012]
For the belt layers 7A and 7B, a single wire steel wire 8 composed of one filament is used instead of the conventionally used steel cord, and the single wire steel wire 8 is connected to the tire layers between the belt layers 7A and 7B. The belts 7A and 7B are formed by arranging them obliquely with the direction of inclination being opposite to the direction, and burying them in the rubber layer 9.
[0013]
The element diameter d of the single-wire steel wire 8 is in the range of 0.35 to 0.50 mm, which is larger than the filament used in the conventional steel cord. The single-wire steel wire 8 is formed in a spiral shape as shown in FIG.
[0014]
According to the present invention described above, even if the snow melting agent penetrates into the tire from the cuts in the tread portion 1 and reaches the belt layers 7A and 7B, the strand diameter d of the belt layers 7A and 7B is increased as described above. Since the single-wire steel wire 8 is used, even if the wire 8 is corroded by the influence of the snow melting agent and a corrosion pit which is a starting point of corrosion fatigue is generated, the corrosion rate at which the pit diffuses is slower than that of a conventional thin wire (corrosion pit). Since the formation of pits is caused by the diffusion of dissolved oxygen, the smaller the diameter, the faster the corrosion rate), so that corrosion fatigue fracture can be suppressed and the corrosion fatigue resistance can be improved.
[0015]
When the strand diameter d is smaller than 0.35 mm, the thickness is insufficient, so that the corrosion fatigue resistance cannot be improved. Conversely, if it exceeds 0.50 mm, it becomes difficult for the belt layers 7A and 7B to follow the road surface shape, so that the braking performance on snowy roads is reduced.
[0016]
In the present invention, the spiral molding height h of the single-wire steel wire 8 is preferably h = 0.03 to 0.50 mm. The shaping pitch p is preferably set to be 2.5 to 25 mm, and the value of h / (pd) defined as a spiral shape parameter is h / (pd) <0.20 mm −1 . Is preferred.
[0017]
By setting the molding height h, the molding pitch p, and the spiral shape parameter h / (pd) within the above ranges, the corrosion fatigue resistance of the belt layer can be further improved. The lower limit of the spiral shape parameter h / (pd) is preferably set to 0.03 mm −1 <h / (pd) from the viewpoint of improving the braking performance on a snowy road.
[0018]
The angle of inclination of the single-wire steel wire 8 with respect to the tire circumferential direction is preferably 20 ° or more from the viewpoint of road surface followability. The upper limit value can be set to 30 ° from the viewpoint of the haze effect of the belt layer.
[0019]
The single-wire steel wire 8 is shaped into the above-described spiral shape, which can reduce the wire surface distortion with respect to the deformation of the belt layer at the ground contact surface, in order to slow the growth of cracks after the formation of corrosion pits. Although it is preferable from the viewpoint of corrosion resistance and durability, it may be formed in a wavy shape or in a straight shape without forming.
[0020]
In the above embodiment, the example of the studless tire in which the two belt layers 7A and 7B are arranged has been described, but the studless tire may have two or more belt layers.
[0021]
Further, as described above, it is preferable that all the belt layers 7A and 7B are formed of the above-described single-wire steel wires 8, but at least one belt layer in which corrosion fatigue easily occurs is formed of the above-described single-wire steel wires 8. It may be constituted, and in that case, it is preferable to apply to the belt layer 7B located at the outermost layer.
[0022]
【Example】
The tire size is made common to 165 / 65R13, and in the tire shown in FIG. 1, a single wire steel wire spirally molded on the belt layer is used, and its element wire diameter d (mm), molding height h (mm), and molding The present invention tires 1 to 13 (Examples 1 to 13) and comparative tires 1 in which the pitch p (mm), the spiral shape parameter h / pd (mm -1 ), and the number of arrangements (number of pieces / 50 mm) are as shown in Table 1. 2 (Comparative Examples 1 and 2), a steel cord having a 1 × 3 structure was used for the belt layer, the wire diameter d (mm) of the wires used for the cord, and the number of steel cords arranged (wires / 50 mm) ) Were prepared as shown in Table 1 with conventional tires (conventional examples).
[0023]
The test tires were evaluated for corrosion fatigue durability and braking performance on snowy roads under the following measurement conditions, and the results shown in Table 1 were obtained.
Corrosion Fatigue Durability After using a cutter knife to cut 30mm incisions in the main groove of each test tire in the circumferential direction of the tire at equal intervals at eight locations on the circumference, and mounting it on a rim with a rim size of 13 × 4.5J. After the air pressure was set to 200 kPa and the channel filled with a 1.0 wt% saline solution was rolled so that all the cuts were immersed in the solution, the ambient temperature was controlled to 50 ± 3 ° C. It was left in the room for 24 hours. This process of immersing in a saline solution and leaving at 50 ± 3 ° C. was repeated five times.
[0024]
Next, each of the test tires pre-treated as described above was controlled on a drum having a smooth surface of 1707 mm in diameter at an ambient temperature of 38 ± 3 ° C., an air pressure of 170 kPa, a traveling speed of 30 km / h, and a slip angle of 0 km. The vehicle ran for 300 hours in 10 hours under the conditions of ± 5 ° and 70% ± 40% of the maximum load of JATMA while changing the load and the slip angle with a rectangular wave of 0.083 Hz. After running, each test tire was incised, the presence or absence of breakage of the single-wire steel wire was checked, and evaluation was made in three grades of A to C according to the number of broken places. A means that 0 to 1 break occurred, B means that 2 to 4 breaks occurred, and C means that 5 or more breaks occurred.
[0025]
Snow-covered road braking performance Each test tire is mounted on a rim with a rim size of 13 x 4.5 J, mounted on a passenger car with a displacement of 2000 cc at an air pressure of 200 kPa, running straight on a snow-covered road test course, and applying braking at a speed of 60 km / h. The braking distance was measured five times before the vehicle stopped, and the average value of the three measurements excluding the maximum and minimum measured values was taken as the braking distance. The result was evaluated using an index value with the conventional tire being 100. The larger this value is, the shorter the braking distance is, and the more excellent the braking performance on the snowy road is.
[0026]
[Table 1]
[0027]
From Table 1, it is understood that the tire of the present invention can improve the corrosion fatigue resistance while maintaining the braking performance on snowy roads at the same level or higher. The molding height h was h = 0.03 to 0.50 mm, the molding pitch p was p = 2.5 to 25 mm, and the spiral shape parameter h / pd was in the range of h / pd <0.20 mm −1 . It is understood that the tires 1, 2, 4, 5, 9, 10, 11, and 12 of the present invention can further improve corrosion fatigue resistance.
[0028]
In addition, the tires 1, 2, 4, 10, 11, and 12 of the present invention in which the spiral shape parameter h / pd is set to 0.03 mm -1 <h / pd <0.20 mm -1 can improve the braking performance on snowy roads. Understand.
[0029]
【The invention's effect】
As described above, in the studless tire of the present invention, since the belt layer is formed of a single-wire steel wire having a strand diameter d of 0.38 to 0.53 mm, the steel wire is prevented from being corroded by fatigue and the resistance of the belt layer is reduced. Corrosion fatigue durability can be improved.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a sectional view of an essential part of a tire meridian showing an example of a studless tire of the present invention.
FIG. 2 is a front view of a main part showing an example of a single-wire steel wire used for the belt layer of FIG.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 Tread part 1A Tread surface 4 Carcass layer 7A, 7B Belt layer 8 Solid wire steel wire 9 Rubber layer 11 Main groove 12 Block d Element wire diameter h Molding height p Molding pitch