JP2004317530A - Electrostatic charging roll - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機,プリンター,ファクシミリ等の電子写真装置に用いられる帯電ロールに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、電子写真複写機による複写はつぎのようにして行われる。すなわち、軸中心に回転する感光ドラムに原稿像を静電潜像として形成し、これにトナーを付着させてトナー像を形成し、このトナー像を複写紙に転写することにより複写を行うものである。この場合、上記感光ドラム表面に対して静電潜像を形成させるためには、予め感光ドラム表面を帯電させ、この帯電部分に対して原稿像を、光学系を介して投射し、光の当たった部分の帯電を打ち消すことにより静電潜像をつくるということが行われている。そして、上記静電潜像の形成に先立って、感光ドラム表面を帯電させる方式としては、近年では、帯電ロールを感光ドラム表面に直接接触させる方式(接触帯電方式)が採用されている。
【0003】
上記接触帯電方式に用いられる帯電ロールとしては、例えば、軸体となる芯金と、その外周面に形成された導電性弾性体層と、上記導電性弾性体層の外周面に形成された抵抗調整層と、上記抵抗調整層の外周面に形成された保護層とを備えた多層構造のロールが一般的である(例えば、特許文献1参照)。ところで、接触帯電方式には、その帯電のメカニズムの違いにより、放電帯電機構と注入帯電機構の2種類の帯電機構が存在している。注入帯電機構のほうを採用すると、帯電ロールへの印加電圧が放電閾値以下であっても感光ドラム表面を印加電圧相当の電位に帯電できることから、DC/AC重畳帯電システムにおける電源の簡素化(小型化)を達成することができ、しかも、放電帯電機構のように活性イオンの発生を伴わないことから、放電生成物(オゾン等)による弊害をなくすことができる。このような接触帯電方式において、上記特許文献1に記載の帯電ロールのように多層構造とせず、芯金の外周面に発泡体層のみが形成された単層構造の帯電ロールや、上記発泡体層の外周面に、さらに所定の導電性粒子をコートした帯電ロールが提案されており、このロールの使用により均一帯電を行うシステムが検討されている(例えば、特許文献2参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−154456公報
【特許文献2】
特開2002−311681公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような発泡体層のみの単層構造のロールは、多層構造のロールに比べると、製造工程が簡略化されることから、効率的に生産することができ、その結果、製造コストが安価となるという利点はある。しかしながら、発泡体帯電ロールを利用し、注入帯電を実現するのは、実際には困難である。その理由は、つぎのとおりである。すなわち、発泡体帯電ロールを注入帯電機構に利用する際、その発泡体層のセル形状が、均一帯電性に大きく関与しており、よりセル径が細かく、均一であると、均一帯電が得られるようになるのであるが、現状のゴム系の発泡体では、セルの粗大化が発生しやすく、また、セル荒れ(セル径の不揃い)も発生しやすいことから、注入帯電機構での均一帯電が得られないものと考えられる。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、注入帯電機構に適し、低コストで、均一帯電性に優れる帯電ロールの提供をその目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明の帯電ロールは、軸体と、その外周に形成される弾性体層とを備えた帯電ロールであって、上記弾性体層が、下記の(A)〜(E)を必須成分とするゴム組成物をフリー発泡させた発泡体からなるという構成をとる。
(A)下記の特性(a)および(b)を満たすエチレン−α・オレフィン−非共役ジエン共重合体。
(a)ムーニー粘度(ML1+4 125℃)が55〜160。
(b)ムーニー粘度(ML1+4 125℃)と非共役ジエン量との積が400以上。
(B)分解温度が170℃以上の発泡剤。
(C)カーボンブラック。
(D)可塑剤。
(E)硫黄。
【0008】
すなわち、本発明者らは、前記課題を解決すべく、弾性体層用材料を中心に鋭意研究を重ねた。そして、その研究の過程において、ムーニー粘度、およびそれと非共役ジエン量との積が特定の値を示すエチレン−α・オレフィン−非共役ジエン共重合体を、ゴム材料として用い、これに分解温度が170℃以上の発泡剤を配合し、フリー発泡させる(金型内等の密閉空間内で発泡させるのではなく、開放空間で発泡させる)ことを想起し、実験を重ねた。このようにすると、発泡する前に架橋(ゴム材料の硫黄架橋は、120℃付近から徐々に始まる)が行われるようになり、その結果、架橋と発泡のバランスにより、微細で均一なセル構造が得られ、かつそのセル径およびセル壁厚みが、注入帯電機構に適している帯電ロールに要求される値となる。そして、これらの材料とともに、カーボンブラックと可塑剤とを添加することにより、良好な導電性が得られ、所期の目的を達成できることを突き止め、本発明に到達した。
【0009】
【発明の実施の形態】
つぎに、本発明の実施の形態について説明する。
【0010】
本発明の帯電ロールは、例えば、図1に示すように、軸体1の外周面に沿って弾性体層2が形成され、構成されている。そして、上記弾性体層2が、特殊なゴム組成物をフリー発泡させた発泡体によって形成されていることが特徴である。
【0011】
上記軸体1としては、特に限定されるものではなく、例えば、金属製の中実体からなる芯金や、内部を中空にくり抜いた金属製の円筒体等が用いられる。そして、その金属材料としては、ステンレス、アルミニウム、鉄にメッキを施したもの等があげられる。
【0012】
上記軸体1の外周面に形成される弾性体層2用材料としては、下記の(A)〜(E)を必須成分とする特殊なゴム組成物が用いられる。
(A)下記の特性(a)および(b)を満たすエチレン−α・オレフィン−非共役ジエン共重合体。
(a)ムーニー粘度(ML1+4 125℃)が55〜160。
(b)ムーニー粘度(ML1+4 125℃)と非共役ジエン量との積が400以上。
(B)分解温度が170℃以上の発泡剤。
(C)カーボンブラック。
(D)可塑剤。
(E)硫黄。
【0013】
ここで、上記ムーニー粘度は、JIS K 6300−1に準拠し、測定した値であるが、但し、その試験温度は125℃とした。なお、油展グレードは油展する前のポリマー単独のムーニー粘度を測定した。
【0014】
上記(A)のエチレン−α・オレフィン−非共役ジエン共重合体には、上記特性(a)および(b)に示すように、そのムーニー粘度、およびそれと非共役ジエン量との積が特定の値を示すものが用いられる。すなわち、この値を満たすことにより、微細で均一な発泡を形成することができ、注入帯電機構に適している帯電ロールが得られるようになるからである。なお、上記ムーニー粘度(ML1+4 125℃)が55未満では、セルの粗大化が発生し、逆に、上記ムーニー粘度(ML1+4 125℃)が160を超えると、弾性体層用材料の混練加工性が悪化し、カーボンブラックの凝集塊を形成しやすくなることから、画像不良を生じやすくなるからである。また、ムーニー粘度(ML1+4 125℃)と非共役ジエン量との積が400未満であると、セルの粗大化が発生しやすくなる。
【0015】
上記(A)のエチレン−α・オレフィン−非共役ジエン共重合体における、α・オレフィンとしては、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテンなどがあげられ、なかでも、プロピレンが好適である。
【0016】
上記(A)のエチレン−α・オレフィン−非共役ジエン共重合体における、非共役ジエンとしては、1 ,4−ペンタジエン、1 ,4−ヘキサジエン、ジビニルベンゼン、ジシクロペンタジエン、メチレンノルボルネン、エチリデンノルボルネン、ビニルノルボルネン等があげられ、なかでも、エチリデンノルボルネンが好適である。
【0017】
上記(A)の共重合体とともに用いられる発泡剤としては、上記(B)のように、その分解温度が170℃以上であるものが用いられる。すなわち、この発泡剤を用いることにより、発泡する前に架橋(ゴム材料の硫黄架橋は、120℃付近から徐々に始まる)が先行し、その結果、架橋と発泡のバランスにより微細で均一なセル構造が得られるようになるからである。
【0018】
上記(B)の発泡剤としては、その分解温度が170℃以上であれば、特に限定されるものではなく、例えば、アゾジカルボンアミド、ジニトロソペンタメチレンテトラミン、ヒドラゾジカルボンアミド、バリウム・アゾジカルボキシレート等があげられる。これらは単独であるいは二種以上併せて用いられる。なかでも、アゾジカルボンアミドやジニトロソペンタメチレンテトラミンが、本発明において、より良好な発泡状態を形成しうることから、好適である。
【0019】
上記(B)の配合割合は、上記(A)の共重合体(ゴム材料)100重量部(以下、「部」と略す)に対し、5〜30部の範囲に設定されていると好ましく、より好ましくは10〜25部の範囲である。すなわち、上記範囲内で(B)の発泡剤を配合すると、弾性体層を所望の発泡状態にすることができるからである。
【0020】
上記(A)および(B)とともに用いられるカーボンブラック(C成分)としては、特に限定されるものではなく、例えば、ケッチェンブラック、アセチレンブラック、ファーネスブラック、チャンネルブラック、サーマルブラック、カラーブラック等があげられる。これらは単独であるいは二種以上併せて用いられる。これらのなかでも、アセチレンブラックが好適に用いられる。
【0021】
そして、上記(C)のカーボンブラックのDBP吸収量は、100〜200ml/100gの範囲が好ましく、特に好ましくは120〜180ml/100gである。すなわち、上記DBP吸収量が100ml/100gより下回ると、導電化しにくくなるおそれがあり、逆に、上記DBP吸収量が200ml/100gより上回ると、カーボンブラックの分散性が悪化し、かつ補強性が強過ぎるため、発泡時の応力集中が生じ易くなり、弾性体層2に割れが入りやすくなるおそれがあるからである。なお、上記DBP吸収量は、JIS K 6217(A法)によって測定した値である。
【0022】
上記(C)の配合割合は、上記(A)の共重合体(ゴム材料)100部に対し、60〜150部の範囲に設定されていると好ましく、より好ましくは80〜120部の範囲である。すなわち、上記範囲内で(C)のカーボンブラックを配合しないと、弾性体層2に所望の導電性(1×103 〜1×109 Ω・cm)を付与することができないからである。
【0023】
上記(A)〜(C)とともに用いられる可塑剤(D成分)としては、特に限定されるものではなく、例えば、プロセスオイル、潤滑油、パラフィン、流動パラフィン、石油アスファルト、ワセリン、コールタールピッチ、ヒマシ油、アマニ油、サブ等があげられる。これらは単独であるいは二種以上併せて用いられる。なかでも、プロセスオイルが好適である。
【0024】
上記(D)の配合割合は、上記(A)の共重合体(ゴム材料)100部に対し、50〜150部の範囲に設定されていると好ましく、より好ましくは70〜130部の範囲である。すなわち、上記範囲内で(D)の可塑剤を配合すると、弾性体層2用材料を混練する際の操作性及び形状保持性を損うことなく、柔らかい弾性体層を得ることができるからである。
【0025】
本発明の帯電ロールにおける弾性体層2用材料には、上記(A)〜(D)とともに、架橋剤として、硫黄(E成分)が用いられる。すなわち、上記弾性体層2が、例えばパーオキサイド架橋(過酸化物による架橋)により形成されると、空気雰囲気で加熱架橋する際に、空気中の酸素で架橋阻害を生じるおそれがあるが、上記のように硫黄を用いると、付加架橋を行うことから、そのような問題が生じないからである。そして、上記硫黄の配合割合は、上記(A)の共重合体(ゴム材料)100部に対し、0.1〜10部の範囲に設定されていることが好ましく、より好ましくは0.5〜5部の範囲である。
【0026】
また、上記弾性体層2用材料には、上記(A)〜(E)の各成分に加え、加硫促進剤、加硫助剤等を、必要に応じて配合してもよい。
【0027】
本発明の帯電ロールは、例えば、つぎのようにして作製することができる。すなわち、まず、上記弾性体層2用の各成分をニーダーやロール等の混練機を用いて混練し、弾性体層2用材料(コンパウンド)を調製する。そして、このコンパウンドを、真空脱気装置のついた押出機でチューブ状に押出し、昇温スピード30〜70℃/minで熱空気加硫し、フリー発泡させる。これにより、所望のセル構造を有する発泡体チューブが得られるようになる。そして、このチューブ内に、従来公知の接着剤をその外周面に予め塗布した芯金を挿入して一体化し、その後、発泡体チューブの外周を研磨することにより、目的とする単層構造の帯電ロールを得ることができる。
【0028】
上記弾性体層2は、フリー発泡の都合上、金型による型成形を必要としないことから、金型費および金型メンテナンス費用を無くすことができ、経済的にも有利である。なお、フリー発泡が阻害されないのであれば、芯金の上に直接、上記ゴム組成物を押出成形して、弾性体層2を形成することもできる。
【0029】
このようにして得られる本発明の帯電ロールにおいて、その弾性体層2の厚みは、特に限定はないが、通常、0.1〜10mmの範囲内に設定され、好ましくは2〜8mmの範囲内である。
【0030】
また、上記弾性体層2のセル構造におけるセル径は、10〜150μmの範囲であると好ましく、より好ましくは10〜100μmの範囲である。また、そのセル壁の厚みは、5〜20μmの範囲であると好ましく、より好ましくは5〜10μmの範囲である。なお、これらの測定は、光学顕微鏡を用いての弾性体層2の断面写真をもとにし、行われる。
【0031】
さらに、上記弾性体層2のアスカーC硬度は、40°以下であると好ましい。
【0032】
そして、上記弾性体層2の電気抵抗は、JIS K 6911にもとづき、1×103 〜1×109 Ω・cmの範囲であると好ましい。
【0033】
つぎに、実施例について比較例と併せて説明する。
【0034】
まず、実施例および比較例に先立ち、下記に示すエチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体(EPDM)(1)〜(10)を準備した。
【0035】
〔EPDM(1)〕
ムーニー粘度(ML1+4 125℃)が85であり、非共役ジエン量が7.5重量%であり、ムーニー粘度と非共役ジエン量との積が638であるEPDM(エスプレン5216、住友化学社製)。
【0036】
〔EPDM(2)〕
ムーニー粘度(ML1+4 125℃)が102であり、非共役ジエン量が9.5重量%であり、ムーニー粘度と非共役ジエン量との積が969であるEPDM(エスプレン5503、住友化学社製)。
【0037】
〔EPDM(3)〕
ムーニー粘度(ML1+4 125℃)が156であり、非共役ジエン量が9.5重量%であり、ムーニー粘度と非共役ジエン量との積が1482であるEPDM(エスプレン6506、住友化学社製)。
【0038】
〔EPDM(4)〕
ムーニー粘度(ML1+4 125℃)が80であり、非共役ジエン量が9.5重量%であり、ムーニー粘度と非共役ジエン量との積が760であるEPDM(EPT8120E、三井化学社製)。
【0039】
〔EPDM(5)〕
ムーニー粘度(ML1+4 125℃)が59であり、非共役ジエン量が10重量%であり、ムーニー粘度と非共役ジエン量との積が590であるEPDM(エスプレン505、住友化学社製)。
【0040】
〔EPDM(6)〕
ムーニー粘度(ML1+4 125℃)が91であり、非共役ジエン量が4.5重量%であり、ムーニー粘度と非共役ジエン量との積が410であるEPDM(エスプレン553、住友化学社製)。
【0041】
〔EPDM(7)〕
ムーニー粘度(ML1+4 125℃)が35であり、非共役ジエン量が9.5重量%であり、ムーニー粘度と非共役ジエン量との積が333であるEPDM(エスプレン505A、住友化学社製)。
【0042】
〔EPDM(8)〕
ムーニー粘度(ML1+4 125℃)が81であり、非共役ジエン量が3.5重量%であり、ムーニー粘度と非共役ジエン量との積が284であるEPDM(エスプレン532、住友化学社製)。
【0043】
〔EPDM(9)〕
ムーニー粘度(ML1+4 125℃)が30であり、非共役ジエン量が4.5重量%であり、ムーニー粘度と非共役ジエン量との積が135であるEPDM(EPT3045、三井化学社製)。
【0044】
〔EPDM(10)〕
ムーニー粘度(ML1+4 125℃)が53であり、非共役ジエン量が9重量%であり、ムーニー粘度と非共役ジエン量との積が477であるEPDM(EP65、JSR社製)。
【0045】
また、下記に示すカーボンブラック▲1▼〜▲3▼も準備した。
【0046】
〔カーボンブラック▲1▼〕
DBP吸収量が160ml/100gのカーボンブラック(粒子径35nm、デンカブラック、電気化学工業社製)。
【0047】
〔カーボンブラック▲2▼〕
DBP吸収量が135ml/100gのカーボンブラック(粒子径38nm、トーカブラック#4400、東海カーボン社製)。
【0048】
〔カーボンブラック▲3▼〕
DBP吸収量が130ml/100gのカーボンブラック(粒子径19nm、トーカブラック#4600、東海カーボン社製)。
【0049】
さらに、下記に示す発泡剤▲1▼〜▲3▼も準備した。
【0050】
〔発泡剤▲1▼〕
分解温度が208℃の発泡剤(ビニホールAC#R、永和化成社製)。
【0051】
〔発泡剤▲2▼〕
分解温度が207℃の発泡剤(セルラーDKW、永和化成社製)。
【0052】
〔発泡剤▲3▼〕
分解温度が159℃の発泡剤(ネルセルボンR#700、永和化成社製)。
【0053】
【実施例1】
〔弾性体層用材料の調製〕
まず、上記EPDM(1)を100部と、カーボンブラック▲1▼を90部と、発泡剤▲1▼を15部と、可塑剤であるダイアナプロセスPW−380(出光興産社製)を120部とを準備し、これとともに、加硫助剤であるルーナックS−30(花王社製)1部と、活性亜鉛華AZO(正同化学社製)5部と、酸化カルシウム5部と、加硫促進剤であるノクセラーM−P(大内新興化学社製)1.2部と、加硫促進剤であるノクセラーEZ(大内新興化学社製)1部と、加硫促進剤であるノクセラーBZ(大内新興化学社製)1部と、加硫促進剤であるノクセラーPZ(大内新興化学社製)1部と、加硫促進剤であるノクセラーTRA(大内新興化学社製)0.8部と、硫黄1部とを準備した。そしてこれらを、ロール等を用いて混練し、弾性体層用材料を調製した。
【0054】
〔帯電ロールの作製〕
つぎに、上記調製の弾性体層用材料を、押出成形機を用いて押出成形し、210℃にした加硫槽内にて10分間加熱し、フリー発泡させることにより、発泡体チューブを作製した。一方、直径6mmの金属製シャフトからなる芯金を用意し、この外周面に接着剤を塗布した。そして、上記作製の発泡体チューブを所定の長さに切断し、これに上記芯金を挿入し、その後、発泡体チューブの外周を研磨することにより、厚み6mmの導電性発泡体層を備えた単層構造の帯電ロールを得た。
【0055】
【実施例2】
発泡剤▲1▼に代えて、前記発泡剤▲2▼25部を用いた。そして、可塑剤(ダイアナプロセスPW−380)の配合割合を110部に変更した。これ以外は、実施例1と同様にして弾性体層用材料を調製し、実施例1と同様の帯電ロールを得た。
【0056】
【実施例3】
EPDM(1)に代えて、前記EPDM(2)を用い、かつ、カーボンブラック▲1▼に代えて、前記カーボンブラック▲2▼120部を用いた。そして、可塑剤(ダイアナプロセスPW−380)の配合割合を140部に変更した。これ以外は、実施例1と同様にして弾性体層用材料を調製し、実施例1と同様の帯電ロールを得た。
【0057】
【実施例4】
EPDM(1)に代えて、前記EPDM(3)120部を用いた。そして、可塑剤(ダイアナプロセスPW−380)の配合割合を90部に変更した。これ以外は、実施例1と同様にして弾性体層用材料を調製し、実施例1と同様の帯電ロールを得た。
【0058】
【実施例5】
EPDM(1)に代えて、前記EPDM(4)を用い、かつ、カーボンブラック▲1▼に代えて、前記カーボンブラック▲3▼120部を用いた。そして、可塑剤(ダイアナプロセスPW−380)の配合割合を110部に変更した。これ以外は、実施例1と同様にして弾性体層用材料を調製し、実施例1と同様の帯電ロールを得た。
【0059】
【実施例6】
EPDM(1)に代えて、前記EPDM(5)を用いた。そして、カーボンブラック▲1▼の配合割合を80部に変更し、かつ、可塑剤(ダイアナプロセスPW−380)の配合割合を60部に変更した。これ以外は、実施例1と同様にして弾性体層用材料を調製し、実施例1と同様の帯電ロールを得た。
【0060】
【実施例7】
EPDM(1)に代えて、前記EPDM(6)を用いた。そして、カーボンブラック▲1▼の配合割合を95部に変更した。これ以外は、実施例1と同様にして弾性体層用材料を調製し、実施例1と同様の帯電ロールを得た。
【0061】
【比較例1】
EPDM(1)に代えて、前記EPDM(7)を用いた。そして、可塑剤(ダイアナプロセスPW−380)の配合割合を90部に変更した。これ以外は、実施例1と同様にして弾性体層用材料を調製し、実施例1と同様の帯電ロールを得た。
【0062】
【比較例2】
EPDM(1)に代えて、前記EPDM(8)を用いた。そして、カーボンブラック▲1▼の配合割合を95部に変更した。これ以外は、実施例1と同様にして弾性体層用材料を調製し、実施例1と同様の帯電ロールを得た。
【0063】
【比較例3】
EPDM(1)に代えて、前記EPDM(9)を用いた。そして、可塑剤(ダイアナプロセスPW−380)の配合割合を110部に変更した。これ以外は、実施例1と同様にして弾性体層用材料を調製し、実施例1と同様の帯電ロールを得た。
【0064】
【比較例4】
発泡剤▲1▼に代えて、前記発泡剤▲3▼33部を用いた。これ以外は、実施例1と同様にして弾性体層用材料を調製し、実施例1と同様の帯電ロールを得た。
【0065】
【比較例5】
EPDM(1)に代えて、前記EPDM(10)を用いた。そして、カーボンブラック▲1▼の配合割合を95部に変更し、かつ、可塑剤(ダイアナプロセスPW−380)の配合割合を60部に変更した。これ以外は、実施例1と同様にして弾性体層用材料を調製し、実施例1と同様の帯電ロールを得た。
【0066】
このようにして得られた各帯電ロールを用いて、下記の基準に従い、各特性の評価等を行った。これらの結果を、後記の表1に示した。
【0067】
〔平均セル径、平均セル壁厚み〕
光学顕微鏡を用いて弾性体層の断面写真を撮り、セルの平均径、および、セル壁の平均厚みを求めた。
【0068】
〔電気抵抗〕
JIS K 6911に準じ、電極には1cm2 の銀ペースト電極を使用して、各帯電ロールの電気抵抗を10点測定し、その中央点(小さい方から5番目)を表示した。
【0069】
〔発泡体硬度〕
各帯電ロールの弾性体層と同様の弾性体(発泡体)から切り出された試料(厚み10mm)のアスカーC硬度を測定した。
【0070】
〔亀裂の有無〕
レーザープリンター(レーザージェット4L、日本ヒューレットパッカード社製)を改造し、注入帯電機構を利用した接触帯電方式をとる評価機とした。そしてこれに、各帯電ロールを組み込んで、3000枚の画像出しを行った後、ロール表面を目視にて観察した結果、ロール表面に亀裂の全くみられなかったものを「無し」と表示した。
【0071】
〔画像評価〕
レーザープリンター(レーザージェット4L、日本ヒューレットパッカード社製)を改造し、注入帯電機構を利用した接触帯電方式をとる評価機とした。そしてこれに、各帯電ロールを組み込んで画像出しを行い、得られた画像において、画像ムラの有無を目視にて評価した。そして、画像ムラが全く見られなかったものを○、若干ムラが発生したが実用上なんら問題のないレベルであったものを△、顕著な画像ムラが見られたものを×として評価した。
【0072】
【表1】
【0073】
【表2】
【0074】
上記表の結果から、全実施例品は、所望のセル径およびセル壁厚みを有する微細で均一なセル構造をなし、低硬度で、さらに亀裂も生じず優れた導電性を有することから、良好な複写画像が得られることがわかる。
【0075】
これに対し、全比較例品では、所望のセル径およびセル壁厚みが得られず、セルの粗大化やセル荒れがみられ、しかも、比較例品を用いた画像評価はいずれも悪かったことから、全比較例品は、実施例品のような注入帯電機構に適した帯電ロールではないことがわかる。
【0076】
【発明の効果】
以上のように、本発明の帯電ロールは、その弾性体層が、特定のエチレン−α・オレフィン−非共役ジエン共重合体と、分解温度が170℃以上の発泡剤と、カーボンブラックと、可塑剤と、硫黄とを必須成分とするゴム組成物のフリー発泡による発泡ゴムによって形成されている。そのため、弾性体層におけるセル構造が、所定の、微細で均一なセル径およびセル壁厚みとなることから、注入帯電機構による接触帯電方式を採用した電子写真装置に用いることができ、それにより、良好な画像を得ることができる。また、本発明の帯電ロールは、従来の多層構造のロールに比べると、製造工程を簡略化することができ、しかも、上記ゴム組成物の架橋速度が速いことから、効率的に生産することができ、その結果、製造コストが安価になる。
【0077】
特に、上記ゴム組成物の必須成分である、分解温度が170℃以上の発泡剤が、アゾジカルボンアミド、ジニトロソペンタメチレンテトラミン等であると、より良好な発泡状態となり、より優れた帯電ロールとすることができる。
【0078】
また、上記ゴム組成物の必須成分であるカーボンブラックのDBP吸収量が特定の範囲であると、ロールに亀裂を生じることなく導電化がなされ、より優れた帯電ロールとすることができる。
【0079】
さらに、上記ゴム組成物の必須成分である可塑剤の配合割合が特定の範囲であると、弾性体層用材料混練時の操作性及び形状保持性を損うことなく、柔らかい弾性体層を得ることができ、より優れた帯電ロールとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の帯電ロールの一例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 軸体
2 弾性体層[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a charging roll used for an electrophotographic apparatus such as a copying machine, a printer, and a facsimile.
[0002]
[Prior art]
Generally, copying by an electrophotographic copying machine is performed as follows. That is, copying is performed by forming a document image as an electrostatic latent image on a photosensitive drum rotating about an axis, attaching toner to the image, forming a toner image, and transferring the toner image to copy paper. is there. In this case, in order to form an electrostatic latent image on the surface of the photosensitive drum, the surface of the photosensitive drum is charged in advance, and a document image is projected on the charged portion via an optical system, and is exposed to light. It has been practiced to create an electrostatic latent image by canceling the charged portion. As a method of charging the surface of the photosensitive drum prior to the formation of the electrostatic latent image, a method of directly contacting a charging roll with the surface of the photosensitive drum (contact charging method) has recently been adopted.
[0003]
Examples of the charging roll used in the contact charging method include a core metal serving as a shaft, a conductive elastic layer formed on the outer peripheral surface thereof, and a resistance formed on the outer peripheral surface of the conductive elastic layer. A roll having a multilayer structure including an adjustment layer and a protective layer formed on the outer peripheral surface of the resistance adjustment layer is generally used (for example, see Patent Document 1). In the contact charging system, there are two types of charging mechanisms, a discharge charging mechanism and an injection charging mechanism, depending on the charging mechanism. If the injection charging mechanism is adopted, the photosensitive drum surface can be charged to a potential corresponding to the applied voltage even when the voltage applied to the charging roll is equal to or lower than the discharge threshold value. ), And does not involve the generation of active ions as in the discharge charging mechanism, thereby eliminating the adverse effects of discharge products (such as ozone). In such a contact charging system, a charging roll having a single-layer structure in which only a foam layer is formed on the outer peripheral surface of a cored bar, instead of a multilayer structure as in the charging roll described in
[0004]
[Patent Document 1]
JP 2001-154456 A [Patent Document 2]
JP, 2002-31681, A
[Problems to be solved by the invention]
The roll of the single layer structure having only the foam layer as described above can be efficiently produced because the manufacturing process is simplified as compared with the roll of the multilayer structure, and as a result, the manufacturing cost is low. There is an advantage that it becomes. However, it is actually difficult to achieve injection charging using a foam charging roll. The reason is as follows. That is, when the foam charging roll is used for the injection charging mechanism, the cell shape of the foam layer is greatly involved in the uniform charging property, and when the cell diameter is smaller and uniform, uniform charging is obtained. However, in the current rubber-based foam, the cells are likely to be coarse and the cells are likely to be rough (uneven cell diameter). Probably not.
[0006]
The present invention has been made in view of such circumstances, and has as its object to provide a charging roll which is suitable for an injection charging mechanism, is low in cost, and has excellent uniform charging properties.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, a charging roll of the present invention is a charging roll including a shaft and an elastic layer formed on the outer periphery thereof, wherein the elastic layer has the following (A) to (A). The rubber composition containing (E) as an essential component is made of a foam obtained by free foaming.
(A) An ethylene-α-olefin-nonconjugated diene copolymer satisfying the following properties (a) and (b).
(A) Mooney viscosity (ML 1 + 4 125 ° C) 55-160.
(B) The product of Mooney viscosity (ML 1 + 4 at 125 ° C.) and the amount of non-conjugated diene is 400 or more.
(B) a foaming agent having a decomposition temperature of 170 ° C or higher.
(C) Carbon black.
(D) a plasticizer.
(E) Sulfur.
[0008]
That is, the present inventors have intensively studied, mainly on the material for the elastic layer, in order to solve the above problems. In the course of that research, an ethylene-α-olefin-nonconjugated diene copolymer in which the Mooney viscosity and the product of the Mooney viscosity and the amount of the nonconjugated diene show a specific value was used as a rubber material, and the decomposition temperature was determined. Experiments were repeated, recalling that a foaming agent of 170 ° C. or higher was blended and free foaming (foaming in an open space instead of in a closed space such as a mold) was conducted. By doing so, crosslinking (sulfur crosslinking of the rubber material starts gradually around 120 ° C.) is performed before foaming, and as a result, a fine and uniform cell structure is obtained due to the balance between crosslinking and foaming. The obtained cell diameter and cell wall thickness are values required for a charging roll suitable for an injection charging mechanism. Then, by adding carbon black and a plasticizer together with these materials, it was found that good conductivity was obtained and the intended purpose could be achieved, and the present invention was reached.
[0009]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Next, an embodiment of the present invention will be described.
[0010]
For example, the charging roll of the present invention is configured by forming an
[0011]
The
[0012]
As a material for the
(A) An ethylene-α-olefin-nonconjugated diene copolymer satisfying the following properties (a) and (b).
(A) Mooney viscosity (ML 1 + 4 125 ° C) 55-160.
(B) The product of Mooney viscosity (ML 1 + 4 at 125 ° C.) and the amount of non-conjugated diene is 400 or more.
(B) a foaming agent having a decomposition temperature of 170 ° C or higher.
(C) Carbon black.
(D) a plasticizer.
(E) Sulfur.
[0013]
Here, the Mooney viscosity is a value measured in accordance with JIS K 6300-1, provided that the test temperature was 125 ° C. For the oil-extended grade, the Mooney viscosity of the polymer alone before oil-extending was measured.
[0014]
As shown in the properties (a) and (b), the ethylene-α-olefin-non-conjugated diene copolymer (A) has a specific Mooney viscosity and a product of the Mooney viscosity and the amount of the non-conjugated diene. What shows a value is used. That is, by satisfying this value, fine and uniform foaming can be formed, and a charging roll suitable for the injection charging mechanism can be obtained. If the Mooney viscosity (ML 1 + 4 125 ° C.) is less than 55, the cells become coarse. Conversely, if the Mooney viscosity (ML 1 + 4 125 ° C.) exceeds 160, the elastic layer material is kneaded. This is because the properties are deteriorated and an aggregate of carbon black is easily formed, so that an image defect is easily caused. When the product of the Mooney viscosity (ML 1 + 4 at 125 ° C.) and the amount of the non-conjugated diene is less than 400, the cell is likely to be coarsened.
[0015]
Examples of the α-olefin in the ethylene-α-olefin-non-conjugated diene copolymer (A) include propylene, 1-butene, 4-methyl-1-pentene, 1-hexene, and 1-octene. Among them, propylene is preferred.
[0016]
As the non-conjugated diene in the ethylene-α-olefin-non-conjugated diene copolymer (A), 1,4-pentadiene, 1,4-hexadiene, divinylbenzene, dicyclopentadiene, methylene norbornene, ethylidene norbornene, Examples thereof include vinyl norbornene, and among them, ethylidene norbornene is preferable.
[0017]
As the foaming agent used together with the copolymer (A), those having a decomposition temperature of 170 ° C. or higher as in (B) are used. That is, by using this foaming agent, before foaming, crosslinking (sulfur crosslinking of the rubber material starts gradually from around 120 ° C.) precedes, and as a result, a fine and uniform cell structure is obtained due to the balance between crosslinking and foaming. Is obtained.
[0018]
The foaming agent (B) is not particularly limited as long as its decomposition temperature is 170 ° C. or higher. For example, azodicarbonamide, dinitrosopentamethylenetetramine, hydrazodicarbonamide, barium azodiamide Carboxylate and the like. These may be used alone or in combination of two or more. Among them, azodicarbonamide and dinitrosopentamethylenetetramine are preferred in the present invention because they can form a better foaming state.
[0019]
The mixing ratio of the above (B) is preferably set in the range of 5 to 30 parts with respect to 100 parts by weight of the copolymer (rubber material) of the above (A) (hereinafter abbreviated as “part”), It is more preferably in the range of 10 to 25 parts. That is, when the foaming agent (B) is blended within the above range, the elastic layer can be brought into a desired foamed state.
[0020]
The carbon black (component (C)) used together with the above (A) and (B) is not particularly limited, and examples thereof include Ketjen black, acetylene black, furnace black, channel black, thermal black, and color black. can give. These may be used alone or in combination of two or more. Among these, acetylene black is preferably used.
[0021]
The amount of DBP absorption of the carbon black (C) is preferably in the range of 100 to 200 ml / 100 g, and particularly preferably 120 to 180 ml / 100 g. In other words, if the DBP absorption is less than 100 ml / 100 g, it may be difficult to be electrically conductive. Conversely, if the DBP absorption is more than 200 ml / 100 g, the dispersibility of the carbon black deteriorates and the reinforcing property is reduced. This is because, when the
[0022]
The mixing ratio of (C) is preferably set in the range of 60 to 150 parts, more preferably in the range of 80 to 120 parts, with respect to 100 parts of the copolymer (rubber material) of (A). is there. That is, the desired conductivity (1 × 10 3 to 1 × 10 9 Ω · cm) cannot be imparted to the
[0023]
The plasticizer (component D) used together with the above (A) to (C) is not particularly limited, and examples thereof include process oil, lubricating oil, paraffin, liquid paraffin, petroleum asphalt, petrolatum, coal tar pitch, Castor oil, linseed oil, sub and the like. These may be used alone or in combination of two or more. Among them, process oil is preferred.
[0024]
The mixing ratio of (D) is preferably set in the range of 50 to 150 parts, more preferably 70 to 130 parts, per 100 parts of the copolymer (rubber material) of (A). is there. That is, if the plasticizer (D) is blended within the above range, a soft elastic layer can be obtained without impairing the operability and the shape retention when kneading the material for the
[0025]
In the material for the
[0026]
Further, in addition to the components (A) to (E), a vulcanization accelerator, a vulcanization aid, and the like may be added to the material for the
[0027]
The charging roll of the present invention can be manufactured, for example, as follows. That is, first, each component for the
[0028]
Since the
[0029]
In the charging roll of the present invention thus obtained, the thickness of the
[0030]
The cell diameter of the
[0031]
Further, Asker C hardness of the
[0032]
The electric resistance of the
[0033]
Next, examples will be described together with comparative examples.
[0034]
First, prior to Examples and Comparative Examples, ethylene-propylene-diene terpolymers (EPDM) (1) to (10) shown below were prepared.
[0035]
[EPDM (1)]
EPDM (Esprene 5216, manufactured by Sumitomo Chemical Co., Ltd.) having a Mooney viscosity (ML 1 + 4 at 125 ° C.) of 85, a non-conjugated diene amount of 7.5% by weight, and a product of the Mooney viscosity and the non-conjugated diene amount of 638. .
[0036]
[EPDM (2)]
EPDM (Esprene 5503, manufactured by Sumitomo Chemical Co., Ltd.) having a Mooney viscosity (ML 1 + 4 at 125 ° C.) of 102, a non-conjugated diene amount of 9.5% by weight, and a product of the Mooney viscosity and the non-conjugated diene amount of 969. .
[0037]
[EPDM (3)]
EPDM (Esplen 6506, manufactured by Sumitomo Chemical Co., Ltd.) having a Mooney viscosity (ML 1 + 4 at 125 ° C.) of 156, a non-conjugated diene amount of 9.5% by weight, and a product of the Mooney viscosity and the non-conjugated diene amount of 1482. .
[0038]
[EPDM (4)]
EPDM (EPT8120E, manufactured by Mitsui Chemicals) having a Mooney viscosity (ML 1 + 4 at 125 ° C.) of 80, a non-conjugated diene amount of 9.5% by weight, and a product of the Mooney viscosity and the non-conjugated diene amount of 760.
[0039]
[EPDM (5)]
EPDM (Esprene 505, manufactured by Sumitomo Chemical Co., Ltd.) having a Mooney viscosity (ML 1 + 4 at 125 ° C.) of 59, a non-conjugated diene amount of 10% by weight, and a product of the Mooney viscosity and the non-conjugated diene amount of 590.
[0040]
[EPDM (6)]
EPDM (Esprene 553, manufactured by Sumitomo Chemical Co., Ltd.) having a Mooney viscosity (ML 1 + 4 at 125 ° C.) of 91, a non-conjugated diene amount of 4.5% by weight, and a product of the Mooney viscosity and the non-conjugated diene amount of 410. .
[0041]
[EPDM (7)]
EPDM (Esprene 505A, manufactured by Sumitomo Chemical Co., Ltd.) having a Mooney viscosity (ML 1 + 4 at 125 ° C.) of 35, a non-conjugated diene amount of 9.5% by weight, and a product of the Mooney viscosity and the non-conjugated diene amount of 333. .
[0042]
[EPDM (8)]
EPDM (Esplen 532, manufactured by Sumitomo Chemical Co., Ltd.) having a Mooney viscosity (ML 1 + 4 at 125 ° C.) of 81, a non-conjugated diene amount of 3.5% by weight, and a product of the Mooney viscosity and the non-conjugated diene amount of 284. .
[0043]
[EPDM (9)]
EPDM (EPT3045, manufactured by Mitsui Chemicals) having a Mooney viscosity (ML 1 + 4 at 125 ° C.) of 30, a non-conjugated diene content of 4.5% by weight, and a product of the Mooney viscosity and the non-conjugated diene content of 135.
[0044]
[EPDM (10)]
EPDM (EP65, manufactured by JSR) having a Mooney viscosity (ML 1 + 4 at 125 ° C.) of 53, a non-conjugated diene amount of 9% by weight, and a product of the Mooney viscosity and the non-conjugated diene amount of 477.
[0045]
Further, carbon blacks (1) to (3) shown below were also prepared.
[0046]
[Carbon black [1]]
Carbon black having a DBP absorption of 160 ml / 100 g (particle diameter: 35 nm, Denka Black, manufactured by Denki Kagaku Kogyo KK).
[0047]
[Carbon black [2]]
Carbon black having a DBP absorption of 135 ml / 100 g (particle size 38 nm, Toka Black # 4400, manufactured by Tokai Carbon Co., Ltd.).
[0048]
[Carbon black [3]]
Carbon black having a DBP absorption of 130 ml / 100 g (particle size 19 nm, Toka Black # 4600, manufactured by Tokai Carbon Co., Ltd.).
[0049]
Further, the following foaming agents (1) to (3) were also prepared.
[0050]
[Blowing agent (1)]
A foaming agent having a decomposition temperature of 208 ° C. (Vinihole AC # R, manufactured by Eiwa Chemical Co., Ltd.).
[0051]
[Blowing agent (2)]
A foaming agent having a decomposition temperature of 207 ° C. (Cellular DKW, manufactured by Eiwa Chemical Co., Ltd.).
[0052]
[Blowing agent (3)]
A foaming agent having a decomposition temperature of 159 ° C. (Nerselvon R # 700, manufactured by Eiwa Chemical Co., Ltd.).
[0053]
(Preparation of elastic layer material)
First, 100 parts of the above EPDM (1), 90 parts of carbon black (1), 15 parts of a foaming agent (1), and 120 parts of Diana Process PW-380 (manufactured by Idemitsu Kosan Co., Ltd.) as a plasticizer. And 1 part of Lunac S-30 (manufactured by Kao Corporation) as a vulcanization aid, 5 parts of activated zinc white AZO (manufactured by Seido Chemical Co., Ltd.), 5 parts of calcium oxide, and vulcanization 1.2 parts of Noxeller MP (produced by Ouchi Shinko Chemical Co., Ltd.) which is an accelerator, 1 part of Noxeller EZ (produced by Ouchi Shinko Chemical Co., Ltd.) which is a vulcanization accelerator, and Noxeller BZ which is a vulcanization accelerator (1 part of Ouchi Shinko Chemical Co., Ltd.), 1 part of Noxeller PZ (manufactured by Ouchi Shinko Chemical Co., Ltd.) which is a vulcanization accelerator, and 0 part of Noxeller TRA (manufactured by Ouchi Shinko Chemical Co., Ltd.) which is a vulcanization accelerator. 8 parts and 1 part of sulfur were prepared. These were kneaded using a roll or the like to prepare an elastic layer material.
[0054]
(Preparation of charging roll)
Next, the above-prepared elastic layer material was extruded using an extruder, heated in a vulcanization tank at 210 ° C. for 10 minutes, and free-foamed to produce a foam tube. . On the other hand, a cored bar made of a metal shaft having a diameter of 6 mm was prepared, and an adhesive was applied to the outer peripheral surface thereof. Then, the foam tube prepared above was cut into a predetermined length, the core was inserted into the cut tube, and the outer periphery of the foam tube was polished to provide a conductive foam layer having a thickness of 6 mm. A charging roll having a single-layer structure was obtained.
[0055]
25 parts of the blowing agent (2) was used in place of the blowing agent (1). Then, the blending ratio of the plasticizer (Diana Process PW-380) was changed to 110 parts. Except for this, the elastic layer material was prepared in the same manner as in Example 1, and the same charging roll as that in Example 1 was obtained.
[0056]
Embodiment 3
EPDM (2) was used in place of EPDM (1), and 120 parts of carbon black (2) were used in place of carbon black (1). Then, the blending ratio of the plasticizer (Diana Process PW-380) was changed to 140 parts. Except for this, the elastic layer material was prepared in the same manner as in Example 1, and the same charging roll as that in Example 1 was obtained.
[0057]
Embodiment 4
In place of the EPDM (1), 120 parts of the EPDM (3) was used. Then, the blending ratio of the plasticizer (Diana Process PW-380) was changed to 90 parts. Except for this, the elastic layer material was prepared in the same manner as in Example 1, and the same charging roll as that in Example 1 was obtained.
[0058]
Embodiment 5
EPDM (4) was used in place of EPDM (1), and 120 parts of carbon black (3) were used in place of carbon black (1). Then, the blending ratio of the plasticizer (Diana Process PW-380) was changed to 110 parts. Except for this, the elastic layer material was prepared in the same manner as in Example 1, and the same charging roll as that in Example 1 was obtained.
[0059]
Embodiment 6
The EPDM (5) was used in place of the EPDM (1). Then, the blending ratio of the carbon black (1) was changed to 80 parts, and the blending ratio of the plasticizer (Diana Process PW-380) was changed to 60 parts. Except for this, the elastic layer material was prepared in the same manner as in Example 1, and the same charging roll as that in Example 1 was obtained.
[0060]
Embodiment 7
The EPDM (6) was used in place of the EPDM (1). Then, the mixing ratio of carbon black (1) was changed to 95 parts. Except for this, the elastic layer material was prepared in the same manner as in Example 1, and the same charging roll as that in Example 1 was obtained.
[0061]
[Comparative Example 1]
The EPDM (7) was used in place of the EPDM (1). Then, the blending ratio of the plasticizer (Diana Process PW-380) was changed to 90 parts. Except for this, the elastic layer material was prepared in the same manner as in Example 1, and the same charging roll as that in Example 1 was obtained.
[0062]
[Comparative Example 2]
The EPDM (8) was used in place of the EPDM (1). Then, the mixing ratio of carbon black (1) was changed to 95 parts. Except for this, the elastic layer material was prepared in the same manner as in Example 1, and the same charging roll as that in Example 1 was obtained.
[0063]
[Comparative Example 3]
The EPDM (9) was used in place of the EPDM (1). Then, the blending ratio of the plasticizer (Diana Process PW-380) was changed to 110 parts. Except for this, the elastic layer material was prepared in the same manner as in Example 1, and the same charging roll as that in Example 1 was obtained.
[0064]
[Comparative Example 4]
33 parts of the blowing agent (3) was used in place of the blowing agent (1). Except for this, the elastic layer material was prepared in the same manner as in Example 1, and the same charging roll as that in Example 1 was obtained.
[0065]
[Comparative Example 5]
The EPDM (10) was used in place of the EPDM (1). Then, the mixing ratio of the carbon black (1) was changed to 95 parts, and the mixing ratio of the plasticizer (Diana Process PW-380) was changed to 60 parts. Except for this, the elastic layer material was prepared in the same manner as in Example 1, and the same charging roll as that in Example 1 was obtained.
[0066]
Each of the thus obtained charging rolls was used to evaluate various properties according to the following criteria. The results are shown in Table 1 below.
[0067]
[Average cell diameter, average cell wall thickness]
A cross-sectional photograph of the elastic layer was taken using an optical microscope, and the average diameter of the cells and the average thickness of the cell walls were determined.
[0068]
(Electric resistance)
According to JIS K 6911, a 1 cm 2 silver paste electrode was used as an electrode, and the electrical resistance of each charging roll was measured at 10 points, and the center point (the fifth from the smaller) was displayed.
[0069]
(Foam hardness)
Asker C hardness of a sample (thickness: 10 mm) cut out of the same elastic body (foam) as the elastic body layer of each charging roll was measured.
[0070]
[Crack presence]
A laser printer (Laser Jet 4L, manufactured by Hewlett-Packard Japan) was remodeled to provide a contact charging system using an injection charging mechanism. Each of the charging rolls was incorporated therein, and after 3,000 images were formed, the roll surface was visually observed. As a result, no crack was observed on the roll surface, and the result was indicated as "none".
[0071]
(Image evaluation)
A laser printer (Laser Jet 4L, manufactured by Hewlett-Packard Japan) was remodeled to provide a contact charging system using an injection charging mechanism. Then, an image was formed by incorporating each of the charging rolls, and the obtained image was visually evaluated for the presence or absence of image unevenness. Then, those in which no image unevenness was observed were evaluated as ○, those in which slight unevenness occurred but were at a level causing no practical problem, and those in which remarkable image unevenness was observed were evaluated as x.
[0072]
[Table 1]
[0073]
[Table 2]
[0074]
From the results in the above table, all of the products in Examples have a fine and uniform cell structure having a desired cell diameter and cell wall thickness, have low hardness, and have excellent conductivity without cracking. It can be seen that an excellent copy image can be obtained.
[0075]
On the other hand, in all the comparative examples, the desired cell diameter and cell wall thickness were not obtained, the cells were coarsened and the cells were rough, and the image evaluation using the comparative example was poor. From this, it can be seen that all the comparative examples were not charging rolls suitable for the injection charging mechanism like the examples.
[0076]
【The invention's effect】
As described above, in the charging roll of the present invention, the elastic layer has a specific ethylene-α-olefin-nonconjugated diene copolymer, a foaming agent having a decomposition temperature of 170 ° C. or higher, carbon black, It is formed of foamed rubber by free foaming of a rubber composition containing an agent and sulfur as essential components. Therefore, since the cell structure in the elastic layer has a predetermined, fine and uniform cell diameter and cell wall thickness, it can be used in an electrophotographic apparatus employing a contact charging method by an injection charging mechanism. A good image can be obtained. In addition, the charging roll of the present invention can simplify the manufacturing process as compared with a conventional roll having a multilayer structure, and has a high crosslinking rate of the rubber composition, so that it can be efficiently produced. As a result, the manufacturing cost is reduced.
[0077]
In particular, when the foaming agent having a decomposition temperature of 170 ° C. or higher, which is an essential component of the rubber composition, is azodicarbonamide, dinitrosopentamethylenetetramine, or the like, a more favorable foaming state is achieved, and a more excellent charging roll is provided. can do.
[0078]
When the DBP absorption of carbon black, which is an essential component of the rubber composition, is in a specific range, the roll is made conductive without causing cracks, and a more excellent charged roll can be obtained.
[0079]
Furthermore, when the compounding ratio of the plasticizer, which is an essential component of the rubber composition, is in a specific range, a soft elastic layer is obtained without impairing the operability and shape retention during kneading the elastic layer material. And a more excellent charging roll can be obtained.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a sectional view showing an example of a charging roll of the present invention.
[Explanation of symbols]
1
Claims (4)
(A)下記の特性(a)および(b)を満たすエチレン−α・オレフィン−非共役ジエン共重合体。
(a)ムーニー粘度(ML1+4 125℃)が55〜160。
(b)ムーニー粘度(ML1+4 125℃)と非共役ジエン量との積が400以上。
(B)分解温度が170℃以上の発泡剤。
(C)カーボンブラック。
(D)可塑剤。
(E)硫黄。What is claimed is: 1. A charging roll comprising a shaft and an elastic layer formed on the outer periphery thereof, wherein the elastic layer free-foams a rubber composition containing the following (A) to (E) as essential components: A charging roll comprising a foamed material.
(A) An ethylene-α-olefin-nonconjugated diene copolymer satisfying the following properties (a) and (b).
(A) Mooney viscosity (ML 1 + 4 125 ° C) 55-160.
(B) The product of Mooney viscosity (ML 1 + 4 at 125 ° C.) and the amount of non-conjugated diene is 400 or more.
(B) a foaming agent having a decomposition temperature of 170 ° C or higher.
(C) Carbon black.
(D) a plasticizer.
(E) Sulfur.
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2003088501A JP4192652B2 (en) | 2003-02-28 | 2003-03-27 | Charging roll |
Applications Claiming Priority (2)
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