JP2004316756A - 5軸制御磁気軸受 - Google Patents
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Abstract
【課題】1)電流に比例する推力を発生し、ラジアル方向のギャップ変動しても推力がほとんど変化しない磁気軸受を提供すること2)組み立て調整がラフでも発生する推力特性に影響を及ぼさない磁気軸受を提供すること3)推力を発生したときに回転軸に渦電流が発生しない磁気軸受を提供すること。
【解決手段】回転軸11に永久磁石10,10’を固定し、空間に磁場を形成する。このとき、回転軸が回転してもその磁場分布が変化しないようにするため、永久磁石の磁場は回転対称である必要がある。そして外部から複数個のコイルを設置し、コイルに電流を流すことで、上記永久磁石の磁場との相互作用からローレンツ力を発生させ、回転軸に推力を与える。
【選択図】 図2
【解決手段】回転軸11に永久磁石10,10’を固定し、空間に磁場を形成する。このとき、回転軸が回転してもその磁場分布が変化しないようにするため、永久磁石の磁場は回転対称である必要がある。そして外部から複数個のコイルを設置し、コイルに電流を流すことで、上記永久磁石の磁場との相互作用からローレンツ力を発生させ、回転軸に推力を与える。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、高精度加工機に用いるスピンドルを高周波数帯域で高精度な位置決めを行うための回転軸受、あるいは高速回転で廻る真空用ターボ分子ポンプ装置に用いる軸を高応答性で位置決めを行うための回転軸受、特にスラスト方向位置決め(1軸)とラジアル方向位置決め(2軸)および軸のスリコギ運動の位置決め(2軸)制御を実現する為の5軸制御磁気軸受に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
高精度加工機に使用されているスピンドル軸受、或いは真空用ターボ分子ポンプ装置に使用されている軸受は、高精度ボールベアリングや高精度静圧軸受或いは高精度磁気軸受などを用いて軸を支持している。近年高精度加工機において加工精度の高精度化および高速化、また真空用ターボ分子ポンプにおいて排気効率を上げる為に、軸の回転数の高速化が強く要求されている。特に高精度加工機においてスピンドルの回転数を10000rpmから30000rpm以上もの高速回転で高精度を維持させようとすると精度上の問題が発生してくる。とりわけ軸のスラスト方向に数ナノメートルレベルの自励振動が発生する事と、軸と軸受嵌合部の僅少な隙間が起因となってラジアル方向にも数ナノメートルレベルの芯ブレによる自励振動の発生、および軸受の嵌合長全域に存在する僅少な隙間による軸のスリコギ運動による自励振動が発生する事がわかってきている。従来このレベルでスラスト方向、ラジアル方向、スリコギ運動の自励振動があっても特に問題とはしていなかったが、近年要求されている高精度加工機では加工面の面粗さ等に影響を及ぼし軸に発生する各種の自励振動を除去する事が要求される様になって来た。また真空用ターボ分子ポンプでも排気速度を上げる為、回転の高速化と高耐久性を実現するために、軸に発生する各種の自励振動を除去し安定的にタービンを回転させる事が重要である。
【0003】
これらの自励振動を除去する手段として従来スラスト磁気軸受とラジアル磁気軸受を複数個組み合わせて用いていた。軸受部の電磁石からから回転軸へ磁束が流れる磁気回路を形成し、軸受部と回転体の間に磁気吸引力を発生させてそれを制御力としその力によって回転軸のスラスト方向、ラジアル方向の保持力、および位置制御をしていた。
【0004】
図1は従来の電磁石型5軸制御軸受の構成を示す図である。A部はスラスト制御部、B部はラジアル制御部およびスリコギ運動制御部を示している。
【0005】
図1のA部において、磁性材からなる面板1は鍔状の形状をして回転軸4に沿って一周して固定されている。磁性体からなるコアー材2、2´にそれぞれコイル3、3´が固定され、この時コイル3、3´に電流を流すと電磁石となる。電磁石はリング状の形状をしており、磁性体からなる鍔状の面板1にある距離を保って挟み込み保持部材5を介して外筒9に固定されている。各々の電磁石に電流を流すと図1のA部に矢印で書かれている磁気回路を形成し電磁石型スラスト軸受を構成する。この時、面板1を挟んで左右2個で対を成す電磁石に流す電流を各々で制御する事により面板1は図1において右側の方向に吸引されたり、左側の方向に吸引されたりする事によって回転軸4のスラスト方向の位置制御を可能としている。
【0006】
図1のB部において磁性体からなるコアー材6にコイル7が固定されており、この時コイル7に電流を流すと電磁石となる。電磁石は磁性体材料からなる回転軸4を中心に、E−E´平面図に示すように放射状に複数個が回転軸と同心円上に一定の間隙を確保する様に保持部材8を介して外筒9に固定されている。各々の電磁石に電流を流すとE−E´平面図の矢印に書かれている磁気回路を形成し電磁石型ラジアル軸受を構成する。このとき各々電磁石に流す電流をそれぞれに制御する事によりE−E´平面図において右側の方に吸引させられたり、左側の方に吸引させられたり、或いは上側に吸引させられたり、下側に吸引させられたりする事によって回転軸4のラジアル方向の位置制御を可能としている。
【0007】
そして図1のB部で少なくとも2個以上の電磁石型ラジアル軸受を一定の距離をおいて構成し、各々電磁石型ラジアル軸受を制御する事によって軸のスリコギ運動を制御する事ができる。図1のB部でR側軸受、L側軸受は2個で対を成す電磁石型ラジアル軸受の断面を示している。図1のB部でR側軸受、L側軸受、に示された電磁石に流す電流をそれぞれに制御する事により例えば、R側の軸受では軸を上側に吸引させ、L側の軸受では軸を下側に吸引させると軸は右上左下の方向の倒れを(反時計方向)発生する。又同様にR側の軸受を手前側に吸引させ、L側の軸受を奥側に吸引させると軸は右手前左奥の方向に倒れを発生する。各々の吸引方向を逆転すると軸の倒れも逆転しスリコギ運動を制御することが可能となる。電磁石の電流制御によって、スラスト方向位置制御(1軸)とラジアル方向位置制御(2軸)およびスリコギ運動制御(2軸)のトータル5軸制御を可能にしている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
従来例では電磁石吸引力の非線形性、組み立て調整の困難さ、渦電流による回転軸の発熱という3つの問題がある。
【0009】
・電磁石吸引力の非線形性
従来例はいわゆる電磁石による吸引力を回転軸に作用させて回転軸のラジアル位置を制御するものである。通常の磁気軸受においては吸引力は概ね電流の2乗に比例し、ギャップの2乗に逆比例する。よって電流変化やギャップ変化に対する吸引力変動が顕著で制御が困難である。
【0010】
・組み立て調整の困難さ
電磁石と回転軸のギャップは通常数百ミクロンである。回転軸の公称位置に対して複数個の電磁石をほぼ同一ギャップに組み立て調整する必要がある。前述のように電磁石の吸引力はギャップ変動に敏感なので少なくとも複数個の電磁石のギャップの相互差を少なくとも10ミクロン程度以下にする必要があり超精密組み立てというわけではないがそれなりに機械精度が要求される。
【0011】
・渦電流による発熱
電磁石に電流を流すと、磁束は電磁石から回転軸にはいりまた電磁石に戻るように循環する。電磁石は固定され、回転軸は固定された電磁石に対して相対運動するので、電磁石の発生する磁束が相対的に回転軸の導体を横切ることになる。このときに渦電流が発生する。回転軸側も電磁石との対面部は積層鋼板で構成したりして渦電流を低減する対策を施しているが、それでもとりきれない渦電流が発生し、熱となって回転軸の制御精度を劣化させる。
【0012】
(目的)
1)電流に比例する推力を発生し、ラジアル方向のギャップ変動しても推力がほとんど変化しない磁気軸受を提供すること
2)組み立て調整がラフでも発生する推力特性に影響を及ぼさない磁気軸受を提供すること
3)推力を発生したときに回転軸に渦電流が発生しない磁気軸受を提供すること
【0013】
【課題を解決するための手段】
回転軸に永久磁石を固定し、空間に磁場を形成する。このとき、回転軸が回転してもその磁場分布が変化しないようにするため、永久磁石の磁場は回転対称である必要がある。そして外部から複数個のコイルを設置し、コイルに電流を流すことで、上記永久磁石の磁場との相互作用からローレンツ力を発生させ、回転軸に推力を与える。このとき、ローレンツ力は、電流の方向と磁束の方向に垂直な方向に発生するので、磁場分布を考慮して複数のコイルを配置することで、スラスト磁気軸受とラジアル磁気軸受を構成する。そして、上記推力を回転軸のスラスト方向、ラジアル方向に与え軸の支持および位置制御する。
【0014】
回転軸を制御する為に与える力fはコイル内を通電する電流値に正比例する特性から制御特性も素直になり、高速回転で高精度に制御可能とするスラスト、ラジアル磁気軸受を組み合わせる事で5軸制御が可能となる。
【0015】
本発明の5軸制御軸受によって、高精度加工機および真空用ターボ分子ポンプのスピンドルのスラスト方向、ラジアル方向、及び軸のスリコギ運動の制御特性が上がり、軸の自励振動を高精度で除去する事が可能となり、高精度加工機は加工面の面粗さを滑らかにする事が可能となり、真空用ターボ分子ポンプは軸受の動作が滑らかになりポンプの長寿命と回転数をより高速に出来るので排気効率アップが可能となり多大なメリットがある。
【0016】
【発明の実施の形態】
図2は本発明の一実施形態である5軸制御軸受を表す図である。
【0017】
図2において、回転軸の周りに半径方向に放射状に着磁された略円環形状の永久磁石10、10´が軸方向にずれて2箇所設置されている。11は回転軸で磁性体材料を用いて10、10´の永久磁石を固定してヨークを構成し、永久磁石が回転軸周りの空間に形成する磁場を増強している。この磁石が作る磁場は回転軸周りに回転対称であり回転軸が回転しても分布がほぼ変化しないようになっている。12、12´は本発明の特徴で、回転軸にスラスト方向推力を発生させる略円形コイルで各々図2のB−B´平面図に示すリング形状をしており非磁性体材料からなる固定部材13に固定されている。又14も同様に本発明の特徴で、回転軸にラジアル方向推力を発生させる略扇形扁平コイルで、A−A´平面図に示す様に放射状に4個が回転軸11を中心に90度ずつずれて非磁性体材料からなる固定部材13に固定されている。
【0018】
図3は図2で述べた磁気軸受構成において、回転軸と永久磁石で構成する磁気回路とラジアル方向に推力を発生させる略扇形扁平コイルとスラスト方向に推力を発生させる略円形コイルの位置関係と推力発生方向を説明するものである。磁場に影響を与えない非磁性体からなるコイルの保持部材は図示していない。ラジアル方向に推力を発生させる4個の略扇形扁平コイルは、回転軸周りに90度ずつずれて配置されている。略扇形扁平コイルの軸方向の位置は、回転軸の周りに軸方向にずれて2箇所設置され半径方向に放射状に着磁された略円環形状永久磁石10、10´から等しい距離になるように配置されている。回転軸周りのこの部分の磁界は、磁束の向きが回転軸の軸方向に概ね並行になっているためである。この配置で扇形コイルに電流を流すと、扇形コイルに直行し磁束の向きに直行する方向にローレンツ力が発生する。扇形コイルのR部はラジアル方向に直行するのでR部に流れる電流はラジアル方向の力を発生し、扇形コイルの直線部は周方向に直行するので周方向の力を発生する。しかし2つの直線部は同じ極性の磁場中にいるのに逆方向に電流が流れるため各々の周方向の力は相殺する。また、内と外のR部に流れる電流の方向は逆になるので発生する力の方向は逆になるが、内側のR部はより磁石に近く磁場の強い位置にあるので発生力は大きく、外側のR部はより磁石に遠く磁場の弱い位置にあるので発生力は小さい。よってトータルとして内側のR部の電流方向に合せたラジアル方向の力を発生する。また前述のように回転軸が回転しても磁場の分布はほぼ変わらないので扇形コイルに電流を流すことで回転している回転軸に対してラジアル方向の力を発生することが出来る。
【0019】
スラスト方向に推力を発生させる2個の略円形コイル12、12´は、回転軸周りに回転軸を中心に配置され、回転軸方向にずれて設置されている。2個の略円形コイルの軸方向の設置位置は、上記2個の略円環形状永久磁石10、10´から等しい距離にある中心線から、互いに同じ距離だけ離れた位置になるように配置されている。そして、円形コイルに電流を流すと、円形コイルに直行し磁束の向きに直行する方向にローレンツ力が発生する。図3に示す磁束線の向きから円形コイルに発生する力はラジアル方向成分とスラスト成分があることがわかる。しかし略円形コイルは全体が同じ極性の磁場中にいるので各々のラジアル方向の力は相殺する。2個の略円形コイルを配置することで、上記2個の略円環形状永久磁石10、10´が形成する磁場を有効利用して、スラスト方向の発生力を大きくしている。また前述のように回転軸が回転しても磁場の分布はほぼ変わらないので円形コイルに電流を流すことで回転している回転軸に対してスラスト方向の力を発生することが出来る。
【0020】
図2において図3で説明した磁気回路の中に略円形コイル12、12´を入れてコイルに電流をながす事によって回転軸にスラスト方向の推力が発生し12、12´のボイスコイルに流す電流の制御によってスラスト方向の位置制御が可能となる。
【0021】
同様に図2において図3で説明した磁気回路の中に複数個の扇形扁平コイル14を入れ、このコイルに電流を流すと回転軸にラジアル方向の推力が発生する。複数の扇形扁平コイルに流す電流の制御によってラジアル方向の位置制御が可能となる。12、12´及び14のコイルの電流を同時に制御すると、スラスト方向、ラジアル方向の2方向を同時に位置制御することが可能となる。
【0022】
図4において前記軸受から少なくとも1個以上ラジアル軸受部15、を一定の距離をおいて構成すると、前記軸受のラジアル方向と同時に制御すると軸のスリコギ運動を制御する事ができる。
【0023】
図2の構成で10,10´の永久磁石はリング形状で11の回転軸に固定した時、回転軸は磁性体材料であるとヨークを構成し磁場を増強するが、回転軸全てが磁性体材料である必要は無く、ヨークを構成する部分だけ磁性体材料であれば良くヨーク部以外は非磁性体材料と組み合わせることも可能である。また、回転軸すべてを非磁性材料、たとえばセラミックス等で構成して、回転軸の軽量化を達成しても有効である。又12、12´のスラスト方向制御用略円形コイルは、B−B´平面図に示す様なリング形状をしており非磁性体材料からなる固定部材13に固定されている。そして14のラジアル方向制御用略扇形扁平コイルは、A−A´平面図で11の回転軸に対して放射状に4個示してあるが、ラジアル軸受を構成する為には、最低2個以上の複数個が必要である。コイル2個でボイスコイル型ラジアル軸受を構成する場合は図5のC−C´平面図に示すように2個のボイスコイルが隣合わせの位置関係である必要がある。そして図6のD−D´平面図に示すように2個のボイスコイルが対角位置の関係にある場合に任意のラジアル方向に力を発生させるには同様のユニットを90度すらして配置したものが別途必要となる。ラジアル方向は上記扇形コイルを多数にして個数を多くすればより微細な位置制御が可能となる。
【0024】
従来例と本発明の最大の違いは従来例ではコイル電流が磁束密度Bと磁界の強さHの両方を生成しているのに対して本発明ではコイル電流はHを生成し、永久磁石はBを生成するというようにBとHの生成の役割が分離されていることである。発生力はBとHを空間で積分したものに比例する。コイル電流をi、発生力をf、電磁石ギャップをgとすると従来例ではf∝BHであり、B∝i/g、H∝i/gなのでf∝(i/g)^2となる。
【0025】
本発明でもf∝BHまでは同じだがBは永久磁石で生成していてHにかかわらず一定でありHはコイルと磁石の相対位置が変動しても実質的に変動せずH∝iである。これは別の言い方ではコイルが作る磁気回路中には磁性体はヨークがあるくらいで極めて磁気ギャップの大きい磁気回路となるためヨークとの相対位置の影響をほとんどうけないからともいえる。この結果f∝iとなり電流のみに比例する特性が得られる。回転軸に永久磁石を設けて永久磁石によって磁場を生成することと、コイルがつくる磁気回路がいわゆる大ギャップの磁気回路となるようにすることが、f∝iとなる特性を得るつまり電流に力が比例する特性を得ることと力がコイル系と磁石系の相対位置の影響を受けない特性を得るために必須である。
【0026】
このことはコイル系の組み立て精度が甘くていいということにもつながる。
【0027】
また上述のようにBは永久磁石が生成していて永久磁石は回転体に設けられている。つまり回転体が回転してもBは回転体に対して相対運動をしない。このためにf∝BHのBによる渦電流は発生するはずがないのである。
【0028】
以上から本発明の構成により
1)電流に比例する推力を発生し、ラジアル方向のギャップ変動しても推力がほとんど変化しない磁気軸受を提供すること
2)組み立て調整がラフでも発生する推力特性に影響を及ぼさない磁気軸受を提供すること
3)推力を発生したときに回転軸に渦電流が発生しない磁気軸受を提供すること
という目的が達成されることがわかる。
【0029】
図7は第2実施例である。回転軸および回転軸に設けられた磁石とヨークの構成は第1実施例と全く同じである。固定側のラジアル方向の推力を発生させるコイルであるが、固定側に固定部材が設けられ、固定部材の外面に4個の略四辺形コイルが図10A−A´平面図に示すように設けられている。作用効果は第1実施例と同様であるが、コイル形状が略四辺形であり凹部を有しないところに特徴がある。つまりこの形は単に巻くだけで実現できるものであり後で成形をする必要がない。コイルのショートやばらけなどに対する信頼性が向上する。
【0030】
図8は第3実施例である。回転軸および回転軸に設けられた磁石とヨークの構成は第1実施例と全く同じである。固定側のコイルであるが、固定側に固定部材が設けられ、固定部材の外面に4個の略円形コイルが図8A−A´平面図に示すように設けられている。作用効果は第1実施例と同様であるが、コイル形状が略円形であり凹部を有しないところに特徴がある。つまりこの形は単に巻くだけで実現できるものであり後で成形をする必要がない。その結果第1実施例よりもさらにコイルのショートやばらけなどに対する信頼性が向上する。あと第2実施例と比べるとコイル形状が回転対称なので第2実施例よりコイルの位置決めが楽である。つまり第2実施例ではコイル代表位置座標(多くの場合コイルの中心)とコイルの回転角を図7A−A´平面図のように決めなければいけないのに対して、本実施例では単にコイルの代表位置座標だけを決めて位置決めすればいい。
【0031】
図9は第4実施例である。回転軸および回転軸に設けられた磁石とヨークの構成は第1実施例と全く同じである。固定側のコイルであるが、固定側に固定部材が設けられ、固定部材の外面に8個の略円形コイルが図9A−A´平面図に示すように設けられている。作用効果は第1実施例と同様であるが、コイル形状が略円形であり凹部を有しないところに特徴がある。つまりこの形は単に巻くだけで実現できるものであり後で成形をする必要がない。その結果第1実施例よりもさらにコイルのショートやばらけなどに対する信頼性が向上する。コイル形状が略円形なので位置決めが楽というのは第3実施例と同様であるが、第3実施例に比べてコイルの数が多いので第3実施例よりも同一制御力を発生したときの発熱を小さくすることが出来る。
【0032】
図10は第5実施例である。コイルの設置位置と回転軸周りに形成される磁場の分布は第1実施例と同様である。図10は磁場に流れる磁束の向きを図示しており、磁場に影響を与えない非磁性材料からなるコイル固定部材は図示していない。回転軸とそこに設置される磁石についてだが、回転軸の周りに半径方向並行に着磁された略円環形状の磁石が軸方向にずれて2箇所設けられている。そして、その2個の略円環形状磁石の間と両端に、軸方向に並行に着磁された略円環状の磁石が3個設けられているところに特徴を有する。このように磁石を設置することによって回転軸まわりの磁場分布は概ね変化しないが、磁界の強さを強めることができる。実施例1に比べて磁場の強さが強いので実施例1よりも同一制御力を発生したときの発熱を小さくすることが出来る。
【0033】
また、この磁石配置によって回転軸中を流れる磁束の量が減るというところにも特徴を有する。つまり、回転軸に磁性材料を用いてヨークとして回転軸周りの磁場を増強するということなしに磁場を強めることができるということである。言い換えると上記の磁石配置によって回転軸まわりの磁場を強めることができ、さらに回転軸にセラミックなどの軽量な非磁性材料を用いることで回転軸の軽量化、慣性モーメントの低減が達成できるということである。
【0034】
図11に示すように前記軸受から少なくとも1個以上ラジアル軸受部を一定の距離をおいて構成すると、前記軸受のラジアル方向と同時に制御すると軸のスリコギ運動を制御する事ができる。
【0035】
以上の実施例で示したコイルは上記で説明したように巻いてから成形してもよいが、シートコイルのように導体をエッチングして作っても良い。また必ずしも巻き線を用いなくてもはくを巻いてから切断するとか、きしめんのようにはくをある巾に切断したものを巻いて作っても良い。少なくとも磁石が回転体側に設けられ、コイルが固定側に設けられて、コイルに電流を流したときにラジアル方向の力が発生するものとスラスト方向に力が発生するものであれば何でも良い。
【0036】
またラジアル方向用コイル軸が回転軸に並行なものは空芯コイルの例しか示さなかったが鉄心を挿入しても電流と発生力の比例関係は崩れないので鉄心を挿入することも可能である。推力定数が向上するというメリットがある。
【0037】
また、回転軸の自重がとても重い場合や、回転軸に多方面から大きな外乱力が作用する場合、別途、電磁気によるアクチュエータを回転軸周りに設けて回転軸に対して力を発生させることで、回転軸の自重や外乱力を補償することも有効である。
【0038】
【発明の効果】
本発明によれば、回転軸に磁石とヨークを設置し空間に磁場を形成し、その磁場内に外部からコイルを配置しローレンツ力を発生させ、回転軸のスラスト方向、ラジアル方向に力を与えるような構成の磁気軸受と、軸受間隔内に一定距離内をおいてラジアル磁気軸受を一緒に構成する事で、
1)電流に比例する推力を発生し、ラジアル方向のギャップ変動しても推力がほとんど変化しない磁気軸受を提供すること
2)組み立て調整がラフでも発生する推力特性に影響を及ぼさない磁気軸受を提供すること
3)推力を発生したときに回転軸に渦電流が発生しない磁気軸受を提供することを達成し、高精度で高応答性、高制御性を有する5軸制御磁気軸受が実現でき、スラスト方向位置制御、ラジアル方向位置制御、軸のスリコギ運動制御が可能となり、軸に発生する微少な自励振動を除去でき非常に精度の良い軸受が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の磁気軸受を説明する断面図
(A部)従来の磁気軸受のスラスト軸受部
(B部)従来の磁気軸受のラジアル軸受部(R側、L側)
(E−E平面図)従来のラジアル磁気軸受の平面図
【図2】本発明の実施例のボイスコイル型5軸軸受を説明する断面図
【図3】本発明の実施例のボイスコイル型軸受、磁気回路を説明する断面図
【図4】本発明の実施例の説明図
【図5】本発明の実施例の説明図
【図6】本発明の実施例の説明図
【図7】本発明の実施例の説明図
【図8】本発明の実施例の説明図
【図9】本発明の実施例の説明図
【図10】本発明の実施例の説明図
【図11】本発明の実施例の説明図
【符号の説明】
1 面板
2、2´ コアー材
3、3´ コイル
4 回転軸
5 保持部材
6 コアー材
7 コイル
8 保持部材
9 外筒
10、10´ 永久磁石
11 回転軸
12 スラスト方向担当コイル
13 固定部材
14 ラジアル方向担当コイル
15 ラジアル磁気軸受
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、高精度加工機に用いるスピンドルを高周波数帯域で高精度な位置決めを行うための回転軸受、あるいは高速回転で廻る真空用ターボ分子ポンプ装置に用いる軸を高応答性で位置決めを行うための回転軸受、特にスラスト方向位置決め(1軸)とラジアル方向位置決め(2軸)および軸のスリコギ運動の位置決め(2軸)制御を実現する為の5軸制御磁気軸受に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
高精度加工機に使用されているスピンドル軸受、或いは真空用ターボ分子ポンプ装置に使用されている軸受は、高精度ボールベアリングや高精度静圧軸受或いは高精度磁気軸受などを用いて軸を支持している。近年高精度加工機において加工精度の高精度化および高速化、また真空用ターボ分子ポンプにおいて排気効率を上げる為に、軸の回転数の高速化が強く要求されている。特に高精度加工機においてスピンドルの回転数を10000rpmから30000rpm以上もの高速回転で高精度を維持させようとすると精度上の問題が発生してくる。とりわけ軸のスラスト方向に数ナノメートルレベルの自励振動が発生する事と、軸と軸受嵌合部の僅少な隙間が起因となってラジアル方向にも数ナノメートルレベルの芯ブレによる自励振動の発生、および軸受の嵌合長全域に存在する僅少な隙間による軸のスリコギ運動による自励振動が発生する事がわかってきている。従来このレベルでスラスト方向、ラジアル方向、スリコギ運動の自励振動があっても特に問題とはしていなかったが、近年要求されている高精度加工機では加工面の面粗さ等に影響を及ぼし軸に発生する各種の自励振動を除去する事が要求される様になって来た。また真空用ターボ分子ポンプでも排気速度を上げる為、回転の高速化と高耐久性を実現するために、軸に発生する各種の自励振動を除去し安定的にタービンを回転させる事が重要である。
【0003】
これらの自励振動を除去する手段として従来スラスト磁気軸受とラジアル磁気軸受を複数個組み合わせて用いていた。軸受部の電磁石からから回転軸へ磁束が流れる磁気回路を形成し、軸受部と回転体の間に磁気吸引力を発生させてそれを制御力としその力によって回転軸のスラスト方向、ラジアル方向の保持力、および位置制御をしていた。
【0004】
図1は従来の電磁石型5軸制御軸受の構成を示す図である。A部はスラスト制御部、B部はラジアル制御部およびスリコギ運動制御部を示している。
【0005】
図1のA部において、磁性材からなる面板1は鍔状の形状をして回転軸4に沿って一周して固定されている。磁性体からなるコアー材2、2´にそれぞれコイル3、3´が固定され、この時コイル3、3´に電流を流すと電磁石となる。電磁石はリング状の形状をしており、磁性体からなる鍔状の面板1にある距離を保って挟み込み保持部材5を介して外筒9に固定されている。各々の電磁石に電流を流すと図1のA部に矢印で書かれている磁気回路を形成し電磁石型スラスト軸受を構成する。この時、面板1を挟んで左右2個で対を成す電磁石に流す電流を各々で制御する事により面板1は図1において右側の方向に吸引されたり、左側の方向に吸引されたりする事によって回転軸4のスラスト方向の位置制御を可能としている。
【0006】
図1のB部において磁性体からなるコアー材6にコイル7が固定されており、この時コイル7に電流を流すと電磁石となる。電磁石は磁性体材料からなる回転軸4を中心に、E−E´平面図に示すように放射状に複数個が回転軸と同心円上に一定の間隙を確保する様に保持部材8を介して外筒9に固定されている。各々の電磁石に電流を流すとE−E´平面図の矢印に書かれている磁気回路を形成し電磁石型ラジアル軸受を構成する。このとき各々電磁石に流す電流をそれぞれに制御する事によりE−E´平面図において右側の方に吸引させられたり、左側の方に吸引させられたり、或いは上側に吸引させられたり、下側に吸引させられたりする事によって回転軸4のラジアル方向の位置制御を可能としている。
【0007】
そして図1のB部で少なくとも2個以上の電磁石型ラジアル軸受を一定の距離をおいて構成し、各々電磁石型ラジアル軸受を制御する事によって軸のスリコギ運動を制御する事ができる。図1のB部でR側軸受、L側軸受は2個で対を成す電磁石型ラジアル軸受の断面を示している。図1のB部でR側軸受、L側軸受、に示された電磁石に流す電流をそれぞれに制御する事により例えば、R側の軸受では軸を上側に吸引させ、L側の軸受では軸を下側に吸引させると軸は右上左下の方向の倒れを(反時計方向)発生する。又同様にR側の軸受を手前側に吸引させ、L側の軸受を奥側に吸引させると軸は右手前左奥の方向に倒れを発生する。各々の吸引方向を逆転すると軸の倒れも逆転しスリコギ運動を制御することが可能となる。電磁石の電流制御によって、スラスト方向位置制御(1軸)とラジアル方向位置制御(2軸)およびスリコギ運動制御(2軸)のトータル5軸制御を可能にしている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
従来例では電磁石吸引力の非線形性、組み立て調整の困難さ、渦電流による回転軸の発熱という3つの問題がある。
【0009】
・電磁石吸引力の非線形性
従来例はいわゆる電磁石による吸引力を回転軸に作用させて回転軸のラジアル位置を制御するものである。通常の磁気軸受においては吸引力は概ね電流の2乗に比例し、ギャップの2乗に逆比例する。よって電流変化やギャップ変化に対する吸引力変動が顕著で制御が困難である。
【0010】
・組み立て調整の困難さ
電磁石と回転軸のギャップは通常数百ミクロンである。回転軸の公称位置に対して複数個の電磁石をほぼ同一ギャップに組み立て調整する必要がある。前述のように電磁石の吸引力はギャップ変動に敏感なので少なくとも複数個の電磁石のギャップの相互差を少なくとも10ミクロン程度以下にする必要があり超精密組み立てというわけではないがそれなりに機械精度が要求される。
【0011】
・渦電流による発熱
電磁石に電流を流すと、磁束は電磁石から回転軸にはいりまた電磁石に戻るように循環する。電磁石は固定され、回転軸は固定された電磁石に対して相対運動するので、電磁石の発生する磁束が相対的に回転軸の導体を横切ることになる。このときに渦電流が発生する。回転軸側も電磁石との対面部は積層鋼板で構成したりして渦電流を低減する対策を施しているが、それでもとりきれない渦電流が発生し、熱となって回転軸の制御精度を劣化させる。
【0012】
(目的)
1)電流に比例する推力を発生し、ラジアル方向のギャップ変動しても推力がほとんど変化しない磁気軸受を提供すること
2)組み立て調整がラフでも発生する推力特性に影響を及ぼさない磁気軸受を提供すること
3)推力を発生したときに回転軸に渦電流が発生しない磁気軸受を提供すること
【0013】
【課題を解決するための手段】
回転軸に永久磁石を固定し、空間に磁場を形成する。このとき、回転軸が回転してもその磁場分布が変化しないようにするため、永久磁石の磁場は回転対称である必要がある。そして外部から複数個のコイルを設置し、コイルに電流を流すことで、上記永久磁石の磁場との相互作用からローレンツ力を発生させ、回転軸に推力を与える。このとき、ローレンツ力は、電流の方向と磁束の方向に垂直な方向に発生するので、磁場分布を考慮して複数のコイルを配置することで、スラスト磁気軸受とラジアル磁気軸受を構成する。そして、上記推力を回転軸のスラスト方向、ラジアル方向に与え軸の支持および位置制御する。
【0014】
回転軸を制御する為に与える力fはコイル内を通電する電流値に正比例する特性から制御特性も素直になり、高速回転で高精度に制御可能とするスラスト、ラジアル磁気軸受を組み合わせる事で5軸制御が可能となる。
【0015】
本発明の5軸制御軸受によって、高精度加工機および真空用ターボ分子ポンプのスピンドルのスラスト方向、ラジアル方向、及び軸のスリコギ運動の制御特性が上がり、軸の自励振動を高精度で除去する事が可能となり、高精度加工機は加工面の面粗さを滑らかにする事が可能となり、真空用ターボ分子ポンプは軸受の動作が滑らかになりポンプの長寿命と回転数をより高速に出来るので排気効率アップが可能となり多大なメリットがある。
【0016】
【発明の実施の形態】
図2は本発明の一実施形態である5軸制御軸受を表す図である。
【0017】
図2において、回転軸の周りに半径方向に放射状に着磁された略円環形状の永久磁石10、10´が軸方向にずれて2箇所設置されている。11は回転軸で磁性体材料を用いて10、10´の永久磁石を固定してヨークを構成し、永久磁石が回転軸周りの空間に形成する磁場を増強している。この磁石が作る磁場は回転軸周りに回転対称であり回転軸が回転しても分布がほぼ変化しないようになっている。12、12´は本発明の特徴で、回転軸にスラスト方向推力を発生させる略円形コイルで各々図2のB−B´平面図に示すリング形状をしており非磁性体材料からなる固定部材13に固定されている。又14も同様に本発明の特徴で、回転軸にラジアル方向推力を発生させる略扇形扁平コイルで、A−A´平面図に示す様に放射状に4個が回転軸11を中心に90度ずつずれて非磁性体材料からなる固定部材13に固定されている。
【0018】
図3は図2で述べた磁気軸受構成において、回転軸と永久磁石で構成する磁気回路とラジアル方向に推力を発生させる略扇形扁平コイルとスラスト方向に推力を発生させる略円形コイルの位置関係と推力発生方向を説明するものである。磁場に影響を与えない非磁性体からなるコイルの保持部材は図示していない。ラジアル方向に推力を発生させる4個の略扇形扁平コイルは、回転軸周りに90度ずつずれて配置されている。略扇形扁平コイルの軸方向の位置は、回転軸の周りに軸方向にずれて2箇所設置され半径方向に放射状に着磁された略円環形状永久磁石10、10´から等しい距離になるように配置されている。回転軸周りのこの部分の磁界は、磁束の向きが回転軸の軸方向に概ね並行になっているためである。この配置で扇形コイルに電流を流すと、扇形コイルに直行し磁束の向きに直行する方向にローレンツ力が発生する。扇形コイルのR部はラジアル方向に直行するのでR部に流れる電流はラジアル方向の力を発生し、扇形コイルの直線部は周方向に直行するので周方向の力を発生する。しかし2つの直線部は同じ極性の磁場中にいるのに逆方向に電流が流れるため各々の周方向の力は相殺する。また、内と外のR部に流れる電流の方向は逆になるので発生する力の方向は逆になるが、内側のR部はより磁石に近く磁場の強い位置にあるので発生力は大きく、外側のR部はより磁石に遠く磁場の弱い位置にあるので発生力は小さい。よってトータルとして内側のR部の電流方向に合せたラジアル方向の力を発生する。また前述のように回転軸が回転しても磁場の分布はほぼ変わらないので扇形コイルに電流を流すことで回転している回転軸に対してラジアル方向の力を発生することが出来る。
【0019】
スラスト方向に推力を発生させる2個の略円形コイル12、12´は、回転軸周りに回転軸を中心に配置され、回転軸方向にずれて設置されている。2個の略円形コイルの軸方向の設置位置は、上記2個の略円環形状永久磁石10、10´から等しい距離にある中心線から、互いに同じ距離だけ離れた位置になるように配置されている。そして、円形コイルに電流を流すと、円形コイルに直行し磁束の向きに直行する方向にローレンツ力が発生する。図3に示す磁束線の向きから円形コイルに発生する力はラジアル方向成分とスラスト成分があることがわかる。しかし略円形コイルは全体が同じ極性の磁場中にいるので各々のラジアル方向の力は相殺する。2個の略円形コイルを配置することで、上記2個の略円環形状永久磁石10、10´が形成する磁場を有効利用して、スラスト方向の発生力を大きくしている。また前述のように回転軸が回転しても磁場の分布はほぼ変わらないので円形コイルに電流を流すことで回転している回転軸に対してスラスト方向の力を発生することが出来る。
【0020】
図2において図3で説明した磁気回路の中に略円形コイル12、12´を入れてコイルに電流をながす事によって回転軸にスラスト方向の推力が発生し12、12´のボイスコイルに流す電流の制御によってスラスト方向の位置制御が可能となる。
【0021】
同様に図2において図3で説明した磁気回路の中に複数個の扇形扁平コイル14を入れ、このコイルに電流を流すと回転軸にラジアル方向の推力が発生する。複数の扇形扁平コイルに流す電流の制御によってラジアル方向の位置制御が可能となる。12、12´及び14のコイルの電流を同時に制御すると、スラスト方向、ラジアル方向の2方向を同時に位置制御することが可能となる。
【0022】
図4において前記軸受から少なくとも1個以上ラジアル軸受部15、を一定の距離をおいて構成すると、前記軸受のラジアル方向と同時に制御すると軸のスリコギ運動を制御する事ができる。
【0023】
図2の構成で10,10´の永久磁石はリング形状で11の回転軸に固定した時、回転軸は磁性体材料であるとヨークを構成し磁場を増強するが、回転軸全てが磁性体材料である必要は無く、ヨークを構成する部分だけ磁性体材料であれば良くヨーク部以外は非磁性体材料と組み合わせることも可能である。また、回転軸すべてを非磁性材料、たとえばセラミックス等で構成して、回転軸の軽量化を達成しても有効である。又12、12´のスラスト方向制御用略円形コイルは、B−B´平面図に示す様なリング形状をしており非磁性体材料からなる固定部材13に固定されている。そして14のラジアル方向制御用略扇形扁平コイルは、A−A´平面図で11の回転軸に対して放射状に4個示してあるが、ラジアル軸受を構成する為には、最低2個以上の複数個が必要である。コイル2個でボイスコイル型ラジアル軸受を構成する場合は図5のC−C´平面図に示すように2個のボイスコイルが隣合わせの位置関係である必要がある。そして図6のD−D´平面図に示すように2個のボイスコイルが対角位置の関係にある場合に任意のラジアル方向に力を発生させるには同様のユニットを90度すらして配置したものが別途必要となる。ラジアル方向は上記扇形コイルを多数にして個数を多くすればより微細な位置制御が可能となる。
【0024】
従来例と本発明の最大の違いは従来例ではコイル電流が磁束密度Bと磁界の強さHの両方を生成しているのに対して本発明ではコイル電流はHを生成し、永久磁石はBを生成するというようにBとHの生成の役割が分離されていることである。発生力はBとHを空間で積分したものに比例する。コイル電流をi、発生力をf、電磁石ギャップをgとすると従来例ではf∝BHであり、B∝i/g、H∝i/gなのでf∝(i/g)^2となる。
【0025】
本発明でもf∝BHまでは同じだがBは永久磁石で生成していてHにかかわらず一定でありHはコイルと磁石の相対位置が変動しても実質的に変動せずH∝iである。これは別の言い方ではコイルが作る磁気回路中には磁性体はヨークがあるくらいで極めて磁気ギャップの大きい磁気回路となるためヨークとの相対位置の影響をほとんどうけないからともいえる。この結果f∝iとなり電流のみに比例する特性が得られる。回転軸に永久磁石を設けて永久磁石によって磁場を生成することと、コイルがつくる磁気回路がいわゆる大ギャップの磁気回路となるようにすることが、f∝iとなる特性を得るつまり電流に力が比例する特性を得ることと力がコイル系と磁石系の相対位置の影響を受けない特性を得るために必須である。
【0026】
このことはコイル系の組み立て精度が甘くていいということにもつながる。
【0027】
また上述のようにBは永久磁石が生成していて永久磁石は回転体に設けられている。つまり回転体が回転してもBは回転体に対して相対運動をしない。このためにf∝BHのBによる渦電流は発生するはずがないのである。
【0028】
以上から本発明の構成により
1)電流に比例する推力を発生し、ラジアル方向のギャップ変動しても推力がほとんど変化しない磁気軸受を提供すること
2)組み立て調整がラフでも発生する推力特性に影響を及ぼさない磁気軸受を提供すること
3)推力を発生したときに回転軸に渦電流が発生しない磁気軸受を提供すること
という目的が達成されることがわかる。
【0029】
図7は第2実施例である。回転軸および回転軸に設けられた磁石とヨークの構成は第1実施例と全く同じである。固定側のラジアル方向の推力を発生させるコイルであるが、固定側に固定部材が設けられ、固定部材の外面に4個の略四辺形コイルが図10A−A´平面図に示すように設けられている。作用効果は第1実施例と同様であるが、コイル形状が略四辺形であり凹部を有しないところに特徴がある。つまりこの形は単に巻くだけで実現できるものであり後で成形をする必要がない。コイルのショートやばらけなどに対する信頼性が向上する。
【0030】
図8は第3実施例である。回転軸および回転軸に設けられた磁石とヨークの構成は第1実施例と全く同じである。固定側のコイルであるが、固定側に固定部材が設けられ、固定部材の外面に4個の略円形コイルが図8A−A´平面図に示すように設けられている。作用効果は第1実施例と同様であるが、コイル形状が略円形であり凹部を有しないところに特徴がある。つまりこの形は単に巻くだけで実現できるものであり後で成形をする必要がない。その結果第1実施例よりもさらにコイルのショートやばらけなどに対する信頼性が向上する。あと第2実施例と比べるとコイル形状が回転対称なので第2実施例よりコイルの位置決めが楽である。つまり第2実施例ではコイル代表位置座標(多くの場合コイルの中心)とコイルの回転角を図7A−A´平面図のように決めなければいけないのに対して、本実施例では単にコイルの代表位置座標だけを決めて位置決めすればいい。
【0031】
図9は第4実施例である。回転軸および回転軸に設けられた磁石とヨークの構成は第1実施例と全く同じである。固定側のコイルであるが、固定側に固定部材が設けられ、固定部材の外面に8個の略円形コイルが図9A−A´平面図に示すように設けられている。作用効果は第1実施例と同様であるが、コイル形状が略円形であり凹部を有しないところに特徴がある。つまりこの形は単に巻くだけで実現できるものであり後で成形をする必要がない。その結果第1実施例よりもさらにコイルのショートやばらけなどに対する信頼性が向上する。コイル形状が略円形なので位置決めが楽というのは第3実施例と同様であるが、第3実施例に比べてコイルの数が多いので第3実施例よりも同一制御力を発生したときの発熱を小さくすることが出来る。
【0032】
図10は第5実施例である。コイルの設置位置と回転軸周りに形成される磁場の分布は第1実施例と同様である。図10は磁場に流れる磁束の向きを図示しており、磁場に影響を与えない非磁性材料からなるコイル固定部材は図示していない。回転軸とそこに設置される磁石についてだが、回転軸の周りに半径方向並行に着磁された略円環形状の磁石が軸方向にずれて2箇所設けられている。そして、その2個の略円環形状磁石の間と両端に、軸方向に並行に着磁された略円環状の磁石が3個設けられているところに特徴を有する。このように磁石を設置することによって回転軸まわりの磁場分布は概ね変化しないが、磁界の強さを強めることができる。実施例1に比べて磁場の強さが強いので実施例1よりも同一制御力を発生したときの発熱を小さくすることが出来る。
【0033】
また、この磁石配置によって回転軸中を流れる磁束の量が減るというところにも特徴を有する。つまり、回転軸に磁性材料を用いてヨークとして回転軸周りの磁場を増強するということなしに磁場を強めることができるということである。言い換えると上記の磁石配置によって回転軸まわりの磁場を強めることができ、さらに回転軸にセラミックなどの軽量な非磁性材料を用いることで回転軸の軽量化、慣性モーメントの低減が達成できるということである。
【0034】
図11に示すように前記軸受から少なくとも1個以上ラジアル軸受部を一定の距離をおいて構成すると、前記軸受のラジアル方向と同時に制御すると軸のスリコギ運動を制御する事ができる。
【0035】
以上の実施例で示したコイルは上記で説明したように巻いてから成形してもよいが、シートコイルのように導体をエッチングして作っても良い。また必ずしも巻き線を用いなくてもはくを巻いてから切断するとか、きしめんのようにはくをある巾に切断したものを巻いて作っても良い。少なくとも磁石が回転体側に設けられ、コイルが固定側に設けられて、コイルに電流を流したときにラジアル方向の力が発生するものとスラスト方向に力が発生するものであれば何でも良い。
【0036】
またラジアル方向用コイル軸が回転軸に並行なものは空芯コイルの例しか示さなかったが鉄心を挿入しても電流と発生力の比例関係は崩れないので鉄心を挿入することも可能である。推力定数が向上するというメリットがある。
【0037】
また、回転軸の自重がとても重い場合や、回転軸に多方面から大きな外乱力が作用する場合、別途、電磁気によるアクチュエータを回転軸周りに設けて回転軸に対して力を発生させることで、回転軸の自重や外乱力を補償することも有効である。
【0038】
【発明の効果】
本発明によれば、回転軸に磁石とヨークを設置し空間に磁場を形成し、その磁場内に外部からコイルを配置しローレンツ力を発生させ、回転軸のスラスト方向、ラジアル方向に力を与えるような構成の磁気軸受と、軸受間隔内に一定距離内をおいてラジアル磁気軸受を一緒に構成する事で、
1)電流に比例する推力を発生し、ラジアル方向のギャップ変動しても推力がほとんど変化しない磁気軸受を提供すること
2)組み立て調整がラフでも発生する推力特性に影響を及ぼさない磁気軸受を提供すること
3)推力を発生したときに回転軸に渦電流が発生しない磁気軸受を提供することを達成し、高精度で高応答性、高制御性を有する5軸制御磁気軸受が実現でき、スラスト方向位置制御、ラジアル方向位置制御、軸のスリコギ運動制御が可能となり、軸に発生する微少な自励振動を除去でき非常に精度の良い軸受が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の磁気軸受を説明する断面図
(A部)従来の磁気軸受のスラスト軸受部
(B部)従来の磁気軸受のラジアル軸受部(R側、L側)
(E−E平面図)従来のラジアル磁気軸受の平面図
【図2】本発明の実施例のボイスコイル型5軸軸受を説明する断面図
【図3】本発明の実施例のボイスコイル型軸受、磁気回路を説明する断面図
【図4】本発明の実施例の説明図
【図5】本発明の実施例の説明図
【図6】本発明の実施例の説明図
【図7】本発明の実施例の説明図
【図8】本発明の実施例の説明図
【図9】本発明の実施例の説明図
【図10】本発明の実施例の説明図
【図11】本発明の実施例の説明図
【符号の説明】
1 面板
2、2´ コアー材
3、3´ コイル
4 回転軸
5 保持部材
6 コアー材
7 コイル
8 保持部材
9 外筒
10、10´ 永久磁石
11 回転軸
12 スラスト方向担当コイル
13 固定部材
14 ラジアル方向担当コイル
15 ラジアル磁気軸受
Claims (10)
- 回転軸の姿勢を制御する磁気軸受において、回転軸に少なくとも1対の環状永久磁石を設け、固定部に少なくともコイルを設けたことを特徴とし、その永久磁石の着磁方向は回転軸の半径方向に並行であることを特徴とする磁気軸受。
- 回転軸の姿勢を制御する磁気軸受において、回転軸に少なくとも1対の環状永久磁石とヨークを設け、固定部にコイルを設けたことを特徴とし、その永久磁石の着磁方向は回転軸の半径方向に並行であることを特徴とする磁気軸受。
- 着磁方向が回転軸の軸に並行な永久磁石を複数個持ち、回転軸の半径方向に並行に着磁された永久磁石と、回転軸の軸方向に隣り合うように配置される、請求項1〜2に記載の磁気軸受。
- コイルの軸の向きが回転軸に並行である、請求項1〜2に記載の磁気軸受。
- コイルは回転軸の周囲に複数個配置された略扇形扁平コイルを含む、請求項4に記載の磁気軸受。
- コイルは回転軸の周囲に複数個配置された略四辺形扁平コイルを含む、請求項4に記載の磁気軸受。
- コイルは回転軸の周囲に複数個配置された略円形扁平コイルを含む、請求項4に記載の磁気軸受。
- コイル形状が凹部を有しない、請求項1〜2に記載の磁気軸受。
- 請求項1〜8の磁気軸受を軸方向に複数個有し、回転軸の回転方向を除いた5軸の姿勢を制御する姿勢制御システム。
- 請求項1〜2の磁気軸受において、回転軸の自重や多方面から回転軸に作用する外乱力は、別途構成され設置された電磁気アクチュエータによって補償されている磁気軸受システム。
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20060704 |