JP2004315715A - 塩素含有水に耐性を有する着色樹脂組成物及び水道用パイプ - Google Patents
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Abstract
【課題】ポリオレフィン系樹脂に金属不活性化剤を添加することにより、使用前に長期間屋外に暴露しても成形品最表層の酸化劣化を最小限に抑制することが可能であると共に、使用時においては塩素含有水に優れた耐性を有する着色樹脂成形品を得ること。
【解決手段】ポリオレフィン樹脂(A)100重量部、顔料(B)0.005〜50重量部、金属不活性化剤(C)として2’,3−ビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル]プロピオノヒドラジド0.005〜20重量部を含有する塩素含有水に耐性を有する着色樹脂組成物。及びこれを用いて成形して得られる水道用パイプ。
【選択図】 なし
【解決手段】ポリオレフィン樹脂(A)100重量部、顔料(B)0.005〜50重量部、金属不活性化剤(C)として2’,3−ビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル]プロピオノヒドラジド0.005〜20重量部を含有する塩素含有水に耐性を有する着色樹脂組成物。及びこれを用いて成形して得られる水道用パイプ。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、塩素含有水に直接接触する樹脂成形品用の着色樹脂組成物に関する。さらに詳しくは、長期屋外暴露時にも成形品最表層の酸化劣化が抑制されると共に、塩素含有水に直接接触しても表面に点状突起や膨れを発生しない成形品、及びこれを提供し得る着色樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリオレフィン系樹脂、特に高密度ポリエチレン(HDPE)や直鎖状低密度ポリエチレン(L−LDPE)は従来から給水管等のパイプに用いられており、紫外線劣化に対する耐候物性を保持すべくカーボンブラックを添加していた。しかし、パイプが塩素含有水に直接接するような用途、例えば上水道のパイプ等に使用されると、パイプ内面に点状突起、または小径膨れ(以下、膨れという)が発生したり、時には膨れの一部が剥離し、その剥離片が上水中に混入するという現象が生じていた。上水道用パイプは上水が飲食に供されるという性質上、膨れの発生にはJIS K6762に規定される厳しい性能が求められており、問題になっていた。
【0003】
そこで、塩素含有水に直接接触するパイプ、すなわち管の内面には顔料を含有しない層を、外面には顔料を含有する層を設けた2層管が提案されているが、このような2層管は単層管に比べて製造が難しい上、特殊な成形機を必要とする等製造工程上の問題を有していた。更に、管と管とをつなぐ継手部分は、その構造上2層にすることが困難であった。このため、単層でも塩素含有水に優れた耐性を有するパイプを提供出来る着色樹脂組成物が要望されていた。
【0004】
また、近年より配水用途の大口径パイプについては、欧米にならって水をイメージした青色に着色することが一般化されており、黒色のカーボンブラックではなく有機系の紫外線吸収剤や安定剤の添加により耐候物性を保持している。
しかし、これらの添加剤の影響で塩素含有水への耐性が低下し、塩素含有水がパイプ内面に接触することにより表面に膨れが発生するため、その改善が望まれている。
【0005】
また、一般的にポリエチレン樹脂パイプの接続は、施工の際に継手内面と管外面の樹脂を加熱溶融して融着し、一体化させる結合方法(エレクトロフュージョン法:以下EF法という)が用いられている。そして、このときの加熱溶融温度は200℃を越える。そのため、成形直後のパイプ外面部分の熱安定性は当然のことながら、施工までにパイプが野積みされる場合も想定し、長期屋外暴露後の熱安定性も要求されている。
【0006】
ポリエチレン樹脂の熱安定性向上には、ヒンダードフェノール系、リン系、イオウ系の酸化防止剤や、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系の紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系の紫外線安定剤等が一般に用いられている。これらの添加剤は、成形直後には大いに効果があるものの、長期屋外暴露後には効果が顕著に低減するという問題もあった。
【0007】
また、コハク酸ジメチルと1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンとの重縮合物を用いることにより、塩素含有水に対する耐性に優れ、耐候性を有する機械物性を保持できる技術が開示されている(例えば、特許文献1参照。)が、長期屋外暴露後の熱安定性向上の点においては不充分であった。
【0008】
【特許文献1】
特開平11−147976号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、長期間屋外暴露後でも最表層の酸化劣化が少なくかつ塩素含有水に耐性を有するパイプを提供し得る着色樹脂組成物を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明の第1の発明は、ポリオレフィン樹脂(A)100重量部、顔料(B)0.005〜50重量部、金属不活性化剤(C)として2’,3−ビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル]プロピオノヒドラジド0.005〜20重量部を含有する塩素含有水に耐性を有する着色樹脂組成物である。
【0011】
第2の発明は、ポリオレフィン樹脂(A)が高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、またはメタロセン触媒により重合されたポリエチレンのいずれかである第1の発明に記載の塩素含有水に耐性を有する着色樹脂組成物である。
【0012】
第3の発明は、顔料(B)が二酸化チタン、コバルトブルー、群青、フタロシアニン系ブルー、フタロシアニン系グリーン、インダスレン系ブルー、イソインドリノン系顔料、アンスラキノン系顔料、ペリレン系顔料、縮合アゾ系顔料、ベンズイミダゾロン系顔料からなる群より選ばれる少なくとも1種以上である第1又は第2の発明に記載の塩素含有水に耐性を有する着色樹脂組成物である。
【0013】
第4の発明は、第1ないし第3の発明いずれか記載の塩素含有水に耐性を有する着色樹脂組成物を用いて成る水道用パイプである。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の塩素含有水に耐性を有する着色樹脂組成物において用いられるポリオレフィン系樹脂(A)としてはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン等が挙げられる。ポリエチレンとしては、高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(L−LDPE)、メタロセン触媒により重合されたポリエチレン等が挙げられる。
【0015】
メタロセン化合物とは、たとえばチタン、ジルコニウム、ニッケル、パラジウム、ハフニウム、ニオブ、プラチナ等の四価の遷移金属に、シクロペンタジエニル骨格を有するリガンドが少なくとも1つ以上配位する化合物の総称である。
【0016】
シクロベンタジエニル骨格を有するリガンドとしては、シクロペンタジエニル基、メチルシクロペンタジエニル基、エチルシクロペンタジエニル基、n−またはi−プロピルシクロペンタジエニル基、n−、i−、sec−、tert−ブチルシクロペンタジエニル基、ヘキシルシクロペンタジエニル基、オクチルシクロペンタジエニル基等のアルキル−置換シクロペンタジエニル基;ジメチルシクロペンタジエニル基、メチルエチルシクロペンタジエニル基、メチルプロピルシクロペンタジエニル基、メチルブチルシクロペンタジエニル基、メチルヘキシルシクロペンタジエニル基、エチルブチルシクロペンタジエニル基、エチルヘキシルシクロペンタジエニル基等のアルキル−置換シクロペンタジエニル基;トリメチルシクロペンタジエニル基、テトラメチルシクロペンタジエニル基、ペンタメチルシクロペンタジエニル基等のアルキル多置換シクロペンタジエニル基;メチルシクロヘキシルシクロペンタジエニル基等のシクロアルキル置換シクロペンタジエニル基;インデニル基、4,5,6,7−テトラヒドロインデニル基、フルオレニル基等が挙げられる。
【0017】
シクロペンタジエニル骨格を有するリガンド以外のリガンドとしては、たとえば、塩素、臭素等の一価のアニオンリガンド、二価のアニオンキレートリガンド、炭化水素基、アルコキシド、アミド、アリールアミド、アリ−ルオキシド、ホスフィド、アリールホスフィド、シリル基、置換シリル基等が挙げられる。上記炭化水素基としては、炭素数1〜12程度のものが挙げられ、たとえば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソブチル基、アミル基、イソアミル基、ヘキシル基、ヘブチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、セシル基、2−エチルヘキシル基等のアルキル基;シクロヘキシル基、シクロペンチル基等のシクロアルキル型;フェニル基、トリル基等のアリール基;ベンジル基、ネオフィル基等のアラルキル基;ノニルフエニル基等が挙げられる。
【0018】
シクロペンタジエニル骨格を有するリガンドが配位したメタロセン化合物としては、具体的には、シクロペンタジエニルチタニウムトリス(ジメチルアミド)、メチルシクロペンタジエニルチタニウムトリス(ジメチルアミド)、ビス(シクロペンタジエニル)チタニウムジクロリド、ジメチルシリルテトラメチルシクロペンタジエニル−tert−ブチルアミドジルコニウムジクロリド、ジメチルシリルテトラメチルシクロペンタジエニル−p−n−ブチルフェニルアミドジルコニウムジクロリド、メチルフェニルシリルテトラメチルシクロペンタジエニル−tert−ブチルアミドハフニウムジクロリド、ジメチルシリルテトラメチルシクロペンタジエニル−tert−ブチルアミドハフニウムジクロリド、インデニルチタニウムトリス(ジメチルアミド)、インデニルチタニウムトリス(ジエチルアミド)、インデニルチタニウムビス(ジ−n−ブチルアミド)、インデニルチタニウムビス(ジ−n−プロピルアミド)等が挙げられる。
【0019】
このようなメタロセン化合物は、共触媒として、例えばメチルアルミノキサンやホウ素化合物等を加えた触媒系として用いることもできる。この場合、メタロセン化合物に対する上記共触媒の割合は1〜100万mol倍であることが好ましい。
【0020】
成形品が水道用パイプの場合、大口径のものにはHDPEが、小口径のものにはL−LDPEの樹脂が好ましく使用される。
【0021】
本発明の塩素含有水に耐性を有する着色樹脂組成物において用いられる顔料(B)としては二酸化チタン、コバルトブルー、群青、フタロシアニン系ブルー、フタロシアニン系グリーン、インダスレン系ブルー、イソインドリノン系顔料、アンスラキノン系顔料、ペリレン系顔料、縮合アゾ系顔料、ベンズイミダゾロン系顔料等が挙げられる。係る群より選ばれる少なくとも1種以上の顔料が用いられる。成形品が上水道用パイプの場合は、二酸化チタン、コバルトブルー、群青、フタロシアニン系ブルーが好ましく用いられる。
【0022】
本発明の塩素含有水に耐性を有する着色樹脂組成物においては、金属不活性化剤(C)として2’,3−ビス[[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル]プロピオノヒドラジドが用いられる。
【0023】
本発明の着色樹脂組成物は、そのまま成形に供されるペレット状の着色剤(以下、着色ペレットという)であっても良いし、あるいは、顔料及び添加剤を高濃度に含有し、成形品製造の際に希釈樹脂(被着色樹脂)で希釈される、いわゆるマスターバッチと称されるペレット状の着色剤(以下、マスターバッチという)であっても良い。
【0024】
着色ペレットとマスターバッチを比較すると、これらを得るための加工工程等には大差なく、マスターバッチの方が顔料を高濃度に含有する分、着色ペレットよりややコスト高である。しかし、マスターバッチの場合は、例えばマスターバッチ1重量部を安価なポリオレフィン系樹脂0.5〜200重量部で希釈して成形品とすることを考慮すると着色ペレットで成形する場合より安価なため、価格の点で好ましい。
【0025】
本発明の着色樹脂組成物が着色ペレットである場合は、ポリオレフィン系樹脂(A)100重量部に対して顔料(B)0.005〜10重量部、金属不活性化剤(C)0.005〜2重量部を含有することが好ましい。
顔料(B)が0.005重量部未満であると、極めて淡色の着色状態しか得られず、10重量部を超えると良好な分散が困難になる傾向がある。
また、金属不活性化剤(C)が0.005重量部未満であると、成形品最表層の酸化劣化を抑えるのに十分ではなく、2重量部を超えると係る金属不活性化剤(C)がパイプ等の成形品表面にブリードしやすくなる傾向がある。
【0026】
本発明の着色樹脂組成物がマスターバッチの場合は、ポリオレフィン系樹脂(A)100重量部に対して顔料(B)0.05〜50重量部、金属不活性化剤(C)0.05〜20重量部を含有することが好ましい。
顔料(B)が0.05重量部未満であると成形品にしたときに極めて淡色の着色状態しか得られず、50重量部を超えるとマスターバッチの製造が困難となる傾向がある。特には0.05〜20重量部が好ましい。
また、金属不活性化剤(C)が0.05重量部未満であると成形品最表層の酸化劣化を抑えるのに十分ではなく、20重量部を超えるとマスターバッチの製造が困難となる傾向がある。特に0.05〜10重量部が好ましい。
【0027】
本発明の着色樹脂組成物には、本発明の効果を阻害しない範囲で、(A)以外の熱可塑性樹脂、ワックスやその誘導体、金属石鹸等の樹脂用添加剤、ベンゾトリアゾール系やベンゾフェノン系、ヒンダードアミン系の紫外線吸収剤、フェノール系、イオウ系、リン系の酸化防止剤等を添加することができる。
【0028】
本発明の着色樹脂組成物として、上記の着色ペレットをそのまま成形、またはマスターバッチをポリオレフィン樹脂で希釈して成形することにより成形品が得られる。希釈樹脂(被着色樹脂)として用いられるポリオレフィン樹脂はマスターバッチ製造の際に用いられたポリオレフィン樹脂(A)と同様のものが用いられる。
【0029】
成形品は、着色ペレットにおける組成と同じである。成形品としてはパイプ、水道用パイプ、上水道用パイプの他、シート、プレート、ボトル等、あらゆる形状のものが挙げられる。
なお、本発明において水道用パイプとは、パイプ本体である管、及びその接合に用いる部品(例えば継ぎ手等)を指す。
【0030】
本発明の水道用パイプには、本発明の効果を阻害しない範囲で、他の熱可塑性樹脂、ワックスやその誘導体、金属石鹸等の樹脂用添加剤、ベンゾトリアゾール系やベンゾフェノン系、ヒンダードアミン系の紫外線吸収剤、フェノール系、イオウ系、リン系の酸化防止剤等を添加することができる。
【0031】
【実施例】
本発明について実施例に基づき更に詳細に説明する。以下、重量%は%、重量部は部という。表1に組成物の組成、表2に評価試験結果を示した。
【0032】
<評価方法>
▲1▼耐塩素水性試験(JIS K6762に準ずる)
(試験条件)
塩素濃度:2000±100 ppm
浸漬温度:60℃
浸漬時間:336 h
膨れ評価:最初に膨れが発生するまでに要した時間を測定した。また、336時間浸漬後のシート表面状態を下記の基準で評価した。
1・・・シート全面に膨れが発生
2・・・シート表面の一部分に膨れが発生
3・・・シート表面に膨れの発生なし
【0033】
▲2▼熱安定性試験(JIS K6762附属書4(規定)に準ずる)
耐候性促進試験を行っていないシート(ブランク)と行ったシート(3.5GJ/m2照射後)について熱安定性試験を行った。
・耐候性促進試験方法(JIS K7350−2に準ずる)の試験条件
試験機:キセノンウエザーメーター
ブラックパネル温度:65℃
湿度:50%
照射エネルギー量:3.5GJ/m2
・熱安定性試験条件
試験温度:200℃
昇温速度:20℃/min
窒素流量:50cm3/min
酸素流量:50cm3/min
試料量:15mg
酸化誘導時間10分以上を良好とした。
【0034】
[実施例1]
高密度ポリエチレン91部に、フタロシアニンブルー(C.I.Pigment Blue 15:1)2部、低分子量ポリエチレンワックス5部、金属不活性化剤(C)2部を配合し、この混合物を溶融混練造粒しマスターバッチを得た。
次いで上記と同じ高密度ポリエチレン100部、上記マスターバッチ5部を溶融混練後、加圧して2mm厚のシートを得た。このシートを用いて上記の評価試験を行った。
【0035】
[実施例2]
高密度ポリエチレン92部に、金属不活性化剤(C)1部とした以外は、実施例1と同様にしてマスターバッチを得た。
得られたマスターバッチを用いて実施例1と同様にシートを得、同様に評価を行った。
【0036】
[実施例3]
高密度ポリエチレン92.5部に、金属不活性化剤(C)0.5部とした以外は、実施例1と同様にしてマスターバッチを得た。
得られたマスターバッチを用いて実施例1と同様にシートを得、同様に評価を行った。
【0037】
[実施例4]
高密度ポリエチレン83部に、コバルトブルー(C.I.Pigment Blue 28)10部とした以外は、実施例1と同様にしてマスターバッチを得た。
得られたマスターバッチを用いて実施例1と同様にシートを得、同様に評価を行った。
【0038】
[実施例5]
高密度ポリエチレン83部に、群青(C.I.Pigment Blue 29)10部を用いた以外は、実施例1と同様にしてマスターバッチを得た。
得られたマスターバッチを用いて実施例1と同様にシートを得、同様に評価を行った。
【0039】
[実施例6]
高密度ポリエチレン89部に、フタロシアニンブルー(C.I.Pigment Blue 15:1)2部、酸化チタン(C.I.Pigment White 6)2部を用いた以外は、実施例1と同様にしてマスターバッチを得た。
得られたマスターバッチを用いて実施例1と同様にシートを得、同様に評価を行った。
【0040】
[実施例7]
高密度ポリエチレン88.4部に、フタロシアニンブルー(C.I.Pigment Blue 15:1)2部、酸化チタン(C.I.Pigment White 6)2部、ペリレン(C.I.Pigment Red 123)0.6部を用いた以外は、実施例1と同様にしてマスターバッチを得た。
得られたマスターバッチを用いて実施例1と同様にシートを得、同様に評価を行った。
【0041】
[実施例8]
高密度ポリエチレン88.4部に、フタロシアニンブルー(C.I.Pigment Blue 15:1)2部、酸化チタン(C.I.Pigment White 6)2部、アンスラキノン顔料(C.I.Pigment Red 168)0.6部を用いた以外は、実施例1と同様にしてマスターバッチを得た。
得られたマスターバッチを用いて実施例1と同様にシートを得、同様に評価を行った。
【0042】
[実施例9]
高密度ポリエチレン99.2部に、フタロシアニンブルー(C.I.Pigment Blue 15:1)0.1部、酸化チタン(C.I.Pigment White 6)0.1部、低分子量ポリエチレンワックス0.5部、金属不活性化剤(C)0.1部を配合し、この混合物を溶融混練造粒し着色ペレットを得た。
得られた着色ペレットをを溶融混練後、実施例1と同様に2mm厚のシートを得た。
【0043】
[実施例10]
高密度ポリエチレン92部に、フタロシアニンブルー(C.I.Pigment Blue 15:1)2部、低分子量ポリエチレンワックス5部、金属不活性化剤(C)0.5部、さらに添加剤アを0.5部配合し、実施例1と同様にしてマスターバッチを得た。
得られたマスターバッチを用いて実施例1と同様にシートを得、同様に評価を行った。
【0044】
[実施例11]
添加剤アの代わりに添加剤イを用いた以外は、実施例10と同様にしてマスターバッチを得た。
得られたマスターバッチを用いて実施例1と同様にシートを得、同様に評価を行った。
【0045】
[実施例12]
実施例1の高密度ポリエチレンの代わりに直鎖状低密度ポリエチレン91部を用いた以外は、実施例1と同様にしてマスターバッチを得た。
得られたマスターバッチを用いて実施例1と同様にシートを得、同様に評価を行った。
【0046】
[実施例13]
実施例1の高密度ポリエチレンの代わりにメタロセン触媒により得られたポリエチレン91部を用いた以外は、実施例1と同様にしてマスターバッチを得た。
得られたマスターバッチを用いて実施例1と同様にシートを得、同様に評価を行った。
【0047】
[比較例1]
高密度ポリエチレンを93部とし、金属不活性化剤(C)を除いた以外は実施例1と同様にしてマスターバッチを得た。
得られたマスターバッチを用いて実施例1と同様にシートを得、同様に評価を行った。
【0048】
[比較例2]
金属不活性化剤(C)の代わりに添加剤アを2部用いた以外は実施例1と同様にしてマスターバッチを得た。
得られたマスターバッチを用いて実施例1と同様にシートを得、同様に評価を行った。
【0049】
[比較例3]
金属不活性化剤(C)の代わりに添加剤イを2部用いた以外は実施例1と同様にしてマスターバッチを得た。
得られたマスターバッチを用いて実施例1と同様にシートを得、同様に評価を行った。
【0050】
[比較例4]
金属不活性化剤(C)の代わりに添加剤ウを2部用いた以外は実施例1と同様にしてマスターバッチを得た。
得られたマスターバッチを用いて実施例1と同様にシートを得、同様に評価を行った。
【0051】
[比較例5]
金属不活性化剤(C)の代わりに添加剤エを2部用いた以外は実施例1と同様にしてマスターバッチを得た。
得られたマスターバッチを用いて実施例1と同様にシートを得、同様に評価を行った。
【0052】
【表1】
【0053】
【表2】
【0054】
[表の説明]
表2中の実施例1〜13において、金属不活性化剤(C)を配合することにより、耐候性促進試験後において最表層の酸化劣化を最小限に抑制し、かつ塩素含有水への耐性に優れていることがわかる。
【0055】
【発明の効果】
本発明の、塩素含有水に耐性を有する着色樹脂組成物は、ポリオレフィン樹脂(A)100重量部、顔料(B)0.005〜50重量部、金属不活性化剤(C)として2’,3−ビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル]プロピオノヒドラジド0.005〜20重量部を含有するので、耐候性が良好であるとともに塩素含有水に耐性を有する。
【0056】
また、本発明の着色樹脂組成物におけるポリオレフィン樹脂(A)が高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、またはメタロセン触媒により重合されたポリエチレンのいずれかであるので、良好な着色樹脂組成物が得られる。
【0057】
また、本発明の着色樹脂組成物における顔料(B)が二酸化チタン、コバルトブルー、群青、フタロシアニン系ブルー、フタロシアニン系グリーン、インダスレン系ブルー、イソインドリノン系顔料、アンスラキノン系顔料、ペリレン系顔料、縮合アゾ系顔料、ベンズイミダゾロン系顔料からなる群より選ばれる少なくとも1種以上であるので、良好な着色樹脂組成物が得られる。
【0058】
本発明の水道用パイプは、上記の塩素含有水に耐性を有する着色樹脂組成物を用いて成形して得られるので、使用前に長期間屋外に野積み等放置されても最表層の酸化劣化が少なく熱安定性が良好である。よって、施工の際にEF法が良好に行なえると共に、使用時においては塩素含有水に優れた耐性を有する。
【発明の属する技術分野】
本発明は、塩素含有水に直接接触する樹脂成形品用の着色樹脂組成物に関する。さらに詳しくは、長期屋外暴露時にも成形品最表層の酸化劣化が抑制されると共に、塩素含有水に直接接触しても表面に点状突起や膨れを発生しない成形品、及びこれを提供し得る着色樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリオレフィン系樹脂、特に高密度ポリエチレン(HDPE)や直鎖状低密度ポリエチレン(L−LDPE)は従来から給水管等のパイプに用いられており、紫外線劣化に対する耐候物性を保持すべくカーボンブラックを添加していた。しかし、パイプが塩素含有水に直接接するような用途、例えば上水道のパイプ等に使用されると、パイプ内面に点状突起、または小径膨れ(以下、膨れという)が発生したり、時には膨れの一部が剥離し、その剥離片が上水中に混入するという現象が生じていた。上水道用パイプは上水が飲食に供されるという性質上、膨れの発生にはJIS K6762に規定される厳しい性能が求められており、問題になっていた。
【0003】
そこで、塩素含有水に直接接触するパイプ、すなわち管の内面には顔料を含有しない層を、外面には顔料を含有する層を設けた2層管が提案されているが、このような2層管は単層管に比べて製造が難しい上、特殊な成形機を必要とする等製造工程上の問題を有していた。更に、管と管とをつなぐ継手部分は、その構造上2層にすることが困難であった。このため、単層でも塩素含有水に優れた耐性を有するパイプを提供出来る着色樹脂組成物が要望されていた。
【0004】
また、近年より配水用途の大口径パイプについては、欧米にならって水をイメージした青色に着色することが一般化されており、黒色のカーボンブラックではなく有機系の紫外線吸収剤や安定剤の添加により耐候物性を保持している。
しかし、これらの添加剤の影響で塩素含有水への耐性が低下し、塩素含有水がパイプ内面に接触することにより表面に膨れが発生するため、その改善が望まれている。
【0005】
また、一般的にポリエチレン樹脂パイプの接続は、施工の際に継手内面と管外面の樹脂を加熱溶融して融着し、一体化させる結合方法(エレクトロフュージョン法:以下EF法という)が用いられている。そして、このときの加熱溶融温度は200℃を越える。そのため、成形直後のパイプ外面部分の熱安定性は当然のことながら、施工までにパイプが野積みされる場合も想定し、長期屋外暴露後の熱安定性も要求されている。
【0006】
ポリエチレン樹脂の熱安定性向上には、ヒンダードフェノール系、リン系、イオウ系の酸化防止剤や、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系の紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系の紫外線安定剤等が一般に用いられている。これらの添加剤は、成形直後には大いに効果があるものの、長期屋外暴露後には効果が顕著に低減するという問題もあった。
【0007】
また、コハク酸ジメチルと1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンとの重縮合物を用いることにより、塩素含有水に対する耐性に優れ、耐候性を有する機械物性を保持できる技術が開示されている(例えば、特許文献1参照。)が、長期屋外暴露後の熱安定性向上の点においては不充分であった。
【0008】
【特許文献1】
特開平11−147976号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、長期間屋外暴露後でも最表層の酸化劣化が少なくかつ塩素含有水に耐性を有するパイプを提供し得る着色樹脂組成物を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明の第1の発明は、ポリオレフィン樹脂(A)100重量部、顔料(B)0.005〜50重量部、金属不活性化剤(C)として2’,3−ビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル]プロピオノヒドラジド0.005〜20重量部を含有する塩素含有水に耐性を有する着色樹脂組成物である。
【0011】
第2の発明は、ポリオレフィン樹脂(A)が高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、またはメタロセン触媒により重合されたポリエチレンのいずれかである第1の発明に記載の塩素含有水に耐性を有する着色樹脂組成物である。
【0012】
第3の発明は、顔料(B)が二酸化チタン、コバルトブルー、群青、フタロシアニン系ブルー、フタロシアニン系グリーン、インダスレン系ブルー、イソインドリノン系顔料、アンスラキノン系顔料、ペリレン系顔料、縮合アゾ系顔料、ベンズイミダゾロン系顔料からなる群より選ばれる少なくとも1種以上である第1又は第2の発明に記載の塩素含有水に耐性を有する着色樹脂組成物である。
【0013】
第4の発明は、第1ないし第3の発明いずれか記載の塩素含有水に耐性を有する着色樹脂組成物を用いて成る水道用パイプである。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の塩素含有水に耐性を有する着色樹脂組成物において用いられるポリオレフィン系樹脂(A)としてはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン等が挙げられる。ポリエチレンとしては、高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(L−LDPE)、メタロセン触媒により重合されたポリエチレン等が挙げられる。
【0015】
メタロセン化合物とは、たとえばチタン、ジルコニウム、ニッケル、パラジウム、ハフニウム、ニオブ、プラチナ等の四価の遷移金属に、シクロペンタジエニル骨格を有するリガンドが少なくとも1つ以上配位する化合物の総称である。
【0016】
シクロベンタジエニル骨格を有するリガンドとしては、シクロペンタジエニル基、メチルシクロペンタジエニル基、エチルシクロペンタジエニル基、n−またはi−プロピルシクロペンタジエニル基、n−、i−、sec−、tert−ブチルシクロペンタジエニル基、ヘキシルシクロペンタジエニル基、オクチルシクロペンタジエニル基等のアルキル−置換シクロペンタジエニル基;ジメチルシクロペンタジエニル基、メチルエチルシクロペンタジエニル基、メチルプロピルシクロペンタジエニル基、メチルブチルシクロペンタジエニル基、メチルヘキシルシクロペンタジエニル基、エチルブチルシクロペンタジエニル基、エチルヘキシルシクロペンタジエニル基等のアルキル−置換シクロペンタジエニル基;トリメチルシクロペンタジエニル基、テトラメチルシクロペンタジエニル基、ペンタメチルシクロペンタジエニル基等のアルキル多置換シクロペンタジエニル基;メチルシクロヘキシルシクロペンタジエニル基等のシクロアルキル置換シクロペンタジエニル基;インデニル基、4,5,6,7−テトラヒドロインデニル基、フルオレニル基等が挙げられる。
【0017】
シクロペンタジエニル骨格を有するリガンド以外のリガンドとしては、たとえば、塩素、臭素等の一価のアニオンリガンド、二価のアニオンキレートリガンド、炭化水素基、アルコキシド、アミド、アリールアミド、アリ−ルオキシド、ホスフィド、アリールホスフィド、シリル基、置換シリル基等が挙げられる。上記炭化水素基としては、炭素数1〜12程度のものが挙げられ、たとえば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソブチル基、アミル基、イソアミル基、ヘキシル基、ヘブチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、セシル基、2−エチルヘキシル基等のアルキル基;シクロヘキシル基、シクロペンチル基等のシクロアルキル型;フェニル基、トリル基等のアリール基;ベンジル基、ネオフィル基等のアラルキル基;ノニルフエニル基等が挙げられる。
【0018】
シクロペンタジエニル骨格を有するリガンドが配位したメタロセン化合物としては、具体的には、シクロペンタジエニルチタニウムトリス(ジメチルアミド)、メチルシクロペンタジエニルチタニウムトリス(ジメチルアミド)、ビス(シクロペンタジエニル)チタニウムジクロリド、ジメチルシリルテトラメチルシクロペンタジエニル−tert−ブチルアミドジルコニウムジクロリド、ジメチルシリルテトラメチルシクロペンタジエニル−p−n−ブチルフェニルアミドジルコニウムジクロリド、メチルフェニルシリルテトラメチルシクロペンタジエニル−tert−ブチルアミドハフニウムジクロリド、ジメチルシリルテトラメチルシクロペンタジエニル−tert−ブチルアミドハフニウムジクロリド、インデニルチタニウムトリス(ジメチルアミド)、インデニルチタニウムトリス(ジエチルアミド)、インデニルチタニウムビス(ジ−n−ブチルアミド)、インデニルチタニウムビス(ジ−n−プロピルアミド)等が挙げられる。
【0019】
このようなメタロセン化合物は、共触媒として、例えばメチルアルミノキサンやホウ素化合物等を加えた触媒系として用いることもできる。この場合、メタロセン化合物に対する上記共触媒の割合は1〜100万mol倍であることが好ましい。
【0020】
成形品が水道用パイプの場合、大口径のものにはHDPEが、小口径のものにはL−LDPEの樹脂が好ましく使用される。
【0021】
本発明の塩素含有水に耐性を有する着色樹脂組成物において用いられる顔料(B)としては二酸化チタン、コバルトブルー、群青、フタロシアニン系ブルー、フタロシアニン系グリーン、インダスレン系ブルー、イソインドリノン系顔料、アンスラキノン系顔料、ペリレン系顔料、縮合アゾ系顔料、ベンズイミダゾロン系顔料等が挙げられる。係る群より選ばれる少なくとも1種以上の顔料が用いられる。成形品が上水道用パイプの場合は、二酸化チタン、コバルトブルー、群青、フタロシアニン系ブルーが好ましく用いられる。
【0022】
本発明の塩素含有水に耐性を有する着色樹脂組成物においては、金属不活性化剤(C)として2’,3−ビス[[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル]プロピオノヒドラジドが用いられる。
【0023】
本発明の着色樹脂組成物は、そのまま成形に供されるペレット状の着色剤(以下、着色ペレットという)であっても良いし、あるいは、顔料及び添加剤を高濃度に含有し、成形品製造の際に希釈樹脂(被着色樹脂)で希釈される、いわゆるマスターバッチと称されるペレット状の着色剤(以下、マスターバッチという)であっても良い。
【0024】
着色ペレットとマスターバッチを比較すると、これらを得るための加工工程等には大差なく、マスターバッチの方が顔料を高濃度に含有する分、着色ペレットよりややコスト高である。しかし、マスターバッチの場合は、例えばマスターバッチ1重量部を安価なポリオレフィン系樹脂0.5〜200重量部で希釈して成形品とすることを考慮すると着色ペレットで成形する場合より安価なため、価格の点で好ましい。
【0025】
本発明の着色樹脂組成物が着色ペレットである場合は、ポリオレフィン系樹脂(A)100重量部に対して顔料(B)0.005〜10重量部、金属不活性化剤(C)0.005〜2重量部を含有することが好ましい。
顔料(B)が0.005重量部未満であると、極めて淡色の着色状態しか得られず、10重量部を超えると良好な分散が困難になる傾向がある。
また、金属不活性化剤(C)が0.005重量部未満であると、成形品最表層の酸化劣化を抑えるのに十分ではなく、2重量部を超えると係る金属不活性化剤(C)がパイプ等の成形品表面にブリードしやすくなる傾向がある。
【0026】
本発明の着色樹脂組成物がマスターバッチの場合は、ポリオレフィン系樹脂(A)100重量部に対して顔料(B)0.05〜50重量部、金属不活性化剤(C)0.05〜20重量部を含有することが好ましい。
顔料(B)が0.05重量部未満であると成形品にしたときに極めて淡色の着色状態しか得られず、50重量部を超えるとマスターバッチの製造が困難となる傾向がある。特には0.05〜20重量部が好ましい。
また、金属不活性化剤(C)が0.05重量部未満であると成形品最表層の酸化劣化を抑えるのに十分ではなく、20重量部を超えるとマスターバッチの製造が困難となる傾向がある。特に0.05〜10重量部が好ましい。
【0027】
本発明の着色樹脂組成物には、本発明の効果を阻害しない範囲で、(A)以外の熱可塑性樹脂、ワックスやその誘導体、金属石鹸等の樹脂用添加剤、ベンゾトリアゾール系やベンゾフェノン系、ヒンダードアミン系の紫外線吸収剤、フェノール系、イオウ系、リン系の酸化防止剤等を添加することができる。
【0028】
本発明の着色樹脂組成物として、上記の着色ペレットをそのまま成形、またはマスターバッチをポリオレフィン樹脂で希釈して成形することにより成形品が得られる。希釈樹脂(被着色樹脂)として用いられるポリオレフィン樹脂はマスターバッチ製造の際に用いられたポリオレフィン樹脂(A)と同様のものが用いられる。
【0029】
成形品は、着色ペレットにおける組成と同じである。成形品としてはパイプ、水道用パイプ、上水道用パイプの他、シート、プレート、ボトル等、あらゆる形状のものが挙げられる。
なお、本発明において水道用パイプとは、パイプ本体である管、及びその接合に用いる部品(例えば継ぎ手等)を指す。
【0030】
本発明の水道用パイプには、本発明の効果を阻害しない範囲で、他の熱可塑性樹脂、ワックスやその誘導体、金属石鹸等の樹脂用添加剤、ベンゾトリアゾール系やベンゾフェノン系、ヒンダードアミン系の紫外線吸収剤、フェノール系、イオウ系、リン系の酸化防止剤等を添加することができる。
【0031】
【実施例】
本発明について実施例に基づき更に詳細に説明する。以下、重量%は%、重量部は部という。表1に組成物の組成、表2に評価試験結果を示した。
【0032】
<評価方法>
▲1▼耐塩素水性試験(JIS K6762に準ずる)
(試験条件)
塩素濃度:2000±100 ppm
浸漬温度:60℃
浸漬時間:336 h
膨れ評価:最初に膨れが発生するまでに要した時間を測定した。また、336時間浸漬後のシート表面状態を下記の基準で評価した。
1・・・シート全面に膨れが発生
2・・・シート表面の一部分に膨れが発生
3・・・シート表面に膨れの発生なし
【0033】
▲2▼熱安定性試験(JIS K6762附属書4(規定)に準ずる)
耐候性促進試験を行っていないシート(ブランク)と行ったシート(3.5GJ/m2照射後)について熱安定性試験を行った。
・耐候性促進試験方法(JIS K7350−2に準ずる)の試験条件
試験機:キセノンウエザーメーター
ブラックパネル温度:65℃
湿度:50%
照射エネルギー量:3.5GJ/m2
・熱安定性試験条件
試験温度:200℃
昇温速度:20℃/min
窒素流量:50cm3/min
酸素流量:50cm3/min
試料量:15mg
酸化誘導時間10分以上を良好とした。
【0034】
[実施例1]
高密度ポリエチレン91部に、フタロシアニンブルー(C.I.Pigment Blue 15:1)2部、低分子量ポリエチレンワックス5部、金属不活性化剤(C)2部を配合し、この混合物を溶融混練造粒しマスターバッチを得た。
次いで上記と同じ高密度ポリエチレン100部、上記マスターバッチ5部を溶融混練後、加圧して2mm厚のシートを得た。このシートを用いて上記の評価試験を行った。
【0035】
[実施例2]
高密度ポリエチレン92部に、金属不活性化剤(C)1部とした以外は、実施例1と同様にしてマスターバッチを得た。
得られたマスターバッチを用いて実施例1と同様にシートを得、同様に評価を行った。
【0036】
[実施例3]
高密度ポリエチレン92.5部に、金属不活性化剤(C)0.5部とした以外は、実施例1と同様にしてマスターバッチを得た。
得られたマスターバッチを用いて実施例1と同様にシートを得、同様に評価を行った。
【0037】
[実施例4]
高密度ポリエチレン83部に、コバルトブルー(C.I.Pigment Blue 28)10部とした以外は、実施例1と同様にしてマスターバッチを得た。
得られたマスターバッチを用いて実施例1と同様にシートを得、同様に評価を行った。
【0038】
[実施例5]
高密度ポリエチレン83部に、群青(C.I.Pigment Blue 29)10部を用いた以外は、実施例1と同様にしてマスターバッチを得た。
得られたマスターバッチを用いて実施例1と同様にシートを得、同様に評価を行った。
【0039】
[実施例6]
高密度ポリエチレン89部に、フタロシアニンブルー(C.I.Pigment Blue 15:1)2部、酸化チタン(C.I.Pigment White 6)2部を用いた以外は、実施例1と同様にしてマスターバッチを得た。
得られたマスターバッチを用いて実施例1と同様にシートを得、同様に評価を行った。
【0040】
[実施例7]
高密度ポリエチレン88.4部に、フタロシアニンブルー(C.I.Pigment Blue 15:1)2部、酸化チタン(C.I.Pigment White 6)2部、ペリレン(C.I.Pigment Red 123)0.6部を用いた以外は、実施例1と同様にしてマスターバッチを得た。
得られたマスターバッチを用いて実施例1と同様にシートを得、同様に評価を行った。
【0041】
[実施例8]
高密度ポリエチレン88.4部に、フタロシアニンブルー(C.I.Pigment Blue 15:1)2部、酸化チタン(C.I.Pigment White 6)2部、アンスラキノン顔料(C.I.Pigment Red 168)0.6部を用いた以外は、実施例1と同様にしてマスターバッチを得た。
得られたマスターバッチを用いて実施例1と同様にシートを得、同様に評価を行った。
【0042】
[実施例9]
高密度ポリエチレン99.2部に、フタロシアニンブルー(C.I.Pigment Blue 15:1)0.1部、酸化チタン(C.I.Pigment White 6)0.1部、低分子量ポリエチレンワックス0.5部、金属不活性化剤(C)0.1部を配合し、この混合物を溶融混練造粒し着色ペレットを得た。
得られた着色ペレットをを溶融混練後、実施例1と同様に2mm厚のシートを得た。
【0043】
[実施例10]
高密度ポリエチレン92部に、フタロシアニンブルー(C.I.Pigment Blue 15:1)2部、低分子量ポリエチレンワックス5部、金属不活性化剤(C)0.5部、さらに添加剤アを0.5部配合し、実施例1と同様にしてマスターバッチを得た。
得られたマスターバッチを用いて実施例1と同様にシートを得、同様に評価を行った。
【0044】
[実施例11]
添加剤アの代わりに添加剤イを用いた以外は、実施例10と同様にしてマスターバッチを得た。
得られたマスターバッチを用いて実施例1と同様にシートを得、同様に評価を行った。
【0045】
[実施例12]
実施例1の高密度ポリエチレンの代わりに直鎖状低密度ポリエチレン91部を用いた以外は、実施例1と同様にしてマスターバッチを得た。
得られたマスターバッチを用いて実施例1と同様にシートを得、同様に評価を行った。
【0046】
[実施例13]
実施例1の高密度ポリエチレンの代わりにメタロセン触媒により得られたポリエチレン91部を用いた以外は、実施例1と同様にしてマスターバッチを得た。
得られたマスターバッチを用いて実施例1と同様にシートを得、同様に評価を行った。
【0047】
[比較例1]
高密度ポリエチレンを93部とし、金属不活性化剤(C)を除いた以外は実施例1と同様にしてマスターバッチを得た。
得られたマスターバッチを用いて実施例1と同様にシートを得、同様に評価を行った。
【0048】
[比較例2]
金属不活性化剤(C)の代わりに添加剤アを2部用いた以外は実施例1と同様にしてマスターバッチを得た。
得られたマスターバッチを用いて実施例1と同様にシートを得、同様に評価を行った。
【0049】
[比較例3]
金属不活性化剤(C)の代わりに添加剤イを2部用いた以外は実施例1と同様にしてマスターバッチを得た。
得られたマスターバッチを用いて実施例1と同様にシートを得、同様に評価を行った。
【0050】
[比較例4]
金属不活性化剤(C)の代わりに添加剤ウを2部用いた以外は実施例1と同様にしてマスターバッチを得た。
得られたマスターバッチを用いて実施例1と同様にシートを得、同様に評価を行った。
【0051】
[比較例5]
金属不活性化剤(C)の代わりに添加剤エを2部用いた以外は実施例1と同様にしてマスターバッチを得た。
得られたマスターバッチを用いて実施例1と同様にシートを得、同様に評価を行った。
【0052】
【表1】
【0053】
【表2】
【0054】
[表の説明]
表2中の実施例1〜13において、金属不活性化剤(C)を配合することにより、耐候性促進試験後において最表層の酸化劣化を最小限に抑制し、かつ塩素含有水への耐性に優れていることがわかる。
【0055】
【発明の効果】
本発明の、塩素含有水に耐性を有する着色樹脂組成物は、ポリオレフィン樹脂(A)100重量部、顔料(B)0.005〜50重量部、金属不活性化剤(C)として2’,3−ビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル]プロピオノヒドラジド0.005〜20重量部を含有するので、耐候性が良好であるとともに塩素含有水に耐性を有する。
【0056】
また、本発明の着色樹脂組成物におけるポリオレフィン樹脂(A)が高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、またはメタロセン触媒により重合されたポリエチレンのいずれかであるので、良好な着色樹脂組成物が得られる。
【0057】
また、本発明の着色樹脂組成物における顔料(B)が二酸化チタン、コバルトブルー、群青、フタロシアニン系ブルー、フタロシアニン系グリーン、インダスレン系ブルー、イソインドリノン系顔料、アンスラキノン系顔料、ペリレン系顔料、縮合アゾ系顔料、ベンズイミダゾロン系顔料からなる群より選ばれる少なくとも1種以上であるので、良好な着色樹脂組成物が得られる。
【0058】
本発明の水道用パイプは、上記の塩素含有水に耐性を有する着色樹脂組成物を用いて成形して得られるので、使用前に長期間屋外に野積み等放置されても最表層の酸化劣化が少なく熱安定性が良好である。よって、施工の際にEF法が良好に行なえると共に、使用時においては塩素含有水に優れた耐性を有する。
Claims (4)
- ポリオレフィン樹脂(A)100重量部、顔料(B)0.005〜50重量部、金属不活性化剤(C)として2’,3−ビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル]プロピオノヒドラジド0.005〜20重量部を含有する塩素含有水に耐性を有する着色樹脂組成物。
- ポリオレフィン樹脂(A)が高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、またはメタロセン触媒により重合されたポリエチレンのいずれかである請求項1記載の塩素含有水に耐性を有する着色樹脂組成物。
- 顔料(B)が二酸化チタン、コバルトブルー、群青、フタロシアニン系ブルー、フタロシアニン系グリーン、インダスレン系ブルー、イソインドリノン系顔料、アンスラキノン系顔料、ペリレン系顔料、縮合アゾ系顔料、ベンズイミダゾロン系顔料からなる群より選ばれる少なくとも1種以上である請求項1又は2に記載の塩素含有水に耐性を有する着色樹脂組成物。
- 請求項1ないし3いずれか記載の塩素含有水に耐性を有する着色樹脂組成物を用いて成る水道用パイプ。
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