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JP2004311916A - 発光素子収納用パッケージおよび発光装置 - Google Patents

発光素子収納用パッケージおよび発光装置 Download PDF

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JP2004311916A
JP2004311916A JP2003181689A JP2003181689A JP2004311916A JP 2004311916 A JP2004311916 A JP 2004311916A JP 2003181689 A JP2003181689 A JP 2003181689A JP 2003181689 A JP2003181689 A JP 2003181689A JP 2004311916 A JP2004311916 A JP 2004311916A
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light emitting
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JP2003181689A
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Toshiyuki Chitose
敏幸 千歳
Yosuke Moriyama
陽介 森山
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Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
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Abstract

【課題】外部電気回路基板の配線導体に強固に接合することができる信頼性の高いものとすること。
【解決手段】発光素子収納用パッケージは、直方体状の絶縁基体1の上面に発光素子3を収容するための凹部4が設けられ、凹部4の底面に発光素子3が搭載される搭載部2および発光素子3の電極が接続される配線層5a,5bが形成されているとともに、絶縁基体1の4つの角部に下面から上方に向けて形成された切欠き部8a〜8dに配線層5a,5bと電気的に接続された側面導体層導体層9a,9bが形成されており、切欠き部8a〜8dは、対角位置にあるもの同士の幅が同じであるとともに隣接するもの同士では幅が異なっている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、発光ダイオード等の発光素子を用いた表示装置等に用いられる、発光素子を収納するための発光素子収納用パッケージおよび発光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、発光ダイオード等の発光素子を収納するための発光素子収納用パッケージ(以下、パッケージともいう)として、セラミック製のパッケージが用いられており、その一例を図15に示す(例えば、下記の特許文献1参照)。同図に示すように、従来のパッケージは、複数のセラミック層が積層されているとともに上面に凹部24が形成されている直方体状の絶縁基体の凹部24の底面の発光素子23搭載される部位に導体層から成る搭載部22が設けられた基体21と、基体21の搭載部22およびその周辺から基体21の下面に形成され、搭載部22に一方が電気的に接続された一対の配線層25とから主に構成されている。
【0003】
そして、搭載部22上に発光素子23を導電性接着剤、半田等を介して載置固定するとともに、発光素子23の電極と一対の配線層25の他方とをボンディングワイヤ26を介して電気的に接続し、しかる後、基体21の凹部24内に樹脂(透明樹脂)を充填して発光素子23を封止することによって、発光装置が作製される。
【0004】
また、凹部24の内面で発光素子23の光を反射させてパッケージの上方に光を放射させるために、凹部24の内面にニッケル(Ni)めっき層や金(Au)めっき層等のめっき金属層を表面に有するメタライズ金属層からなる金属層27を被着させていることもある。
【0005】
また、上記のパッケージはセラミックグリーンシート積層法により以下のようにして製作される。まず、基体21の搭載部22(搭載部22から下側)を形成するためのセラミックグリーンシート(以下、グリーンシートともいう)と、基体21の凹部24を形成するためのグリーンシートとを準備し、これらのグリーンシートに配線層25を導出させるための貫通孔や凹部24となる貫通穴を打ち抜き法で形成する。
【0006】
次に、搭載部22を形成するためのグリーンシートの積層体Aの貫通孔および所定の部位にメタライズ層から成る配線層を形成するための導体ペーストをスクリーン印刷法等で印刷塗布し、また凹部24の内面にメタライズ金属層を被着する場合、凹部24を形成するためのグリーンシートの積層体Bの貫通穴内面にメタライズ金属層形成用の導体ペーストをスクリーン印刷法等で印刷塗布する。
【0007】
次に、積層体A,Bを重ねて接着して基体21を形成するための積層体とし、これを所定寸法に切断して成形体となし、高温(1600℃程度)で焼成して焼結体となす。その後、配線層およびメタライズ金属層の露出表面にニッケル,金,パラジウム,白金等の金属から成るめっき金属層を無電解めっき法や電解めっき法により被着させることによって、パッケージが製作される。
【0008】
また、パッケージの小型化に伴い、配線層25と外部電気回路基板との接合面積が小さくなり接合強度が低下してしまうため、外部電気回路基板との接合を強固にするために、基体21の側面に配線層を形成する方法が用いられており、配線層25を基体21の側面に形成する方法として、基体21の側面に配線層25となる導体ペーストを印刷塗布して形成する方法や、基体21の角部に切欠き部を形成してその側面に配線層25を形成する方法等がある。
【0009】
【特許文献1】
特開2002−232017号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のパッケージにおいては、基体21の角部に平面視形状が円弧状の切欠き部を形成してその側面に配線層25を形成する方法では、外部電気回路基板との接合強度を向上させるために4つの角部に広領域に切欠き部を形成すると、基体21の機械的強度が低下したり、凹部24の領域が小さくなり、また、基体21の機械的強度を向上させたり、凹部24の領域を確保しようとすると、パッケージが大型化するという問題点を有していた。
【0011】
従って、本発明は上記従来の問題点に鑑みて完成されたものであり、その目的は、外部電気回路基板の配線導体に強固に接合することができる接合の信頼性が高い発光素子収納用パッケージおよび発光装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の発光素子収納用パッケージは、直方体状の絶縁基体の上面に発光素子を収容するための凹部が設けられ、該凹部の底面に前記発光素子が搭載される搭載部および前記発光素子の電極が接続される配線層が形成されているとともに、前記絶縁基体の4つの角部に下面から上方に向けて形成された切欠き部に前記配線層と電気的に接続された側面導体層が形成されている発光素子収納用パッケージであって、前記切欠き部は、対角位置にあるもの同士の幅が同じであるとともに隣接するもの同士では幅が異なっていることを特徴とする。
【0013】
本発明の発光素子収納用パッケージは、直方体状の絶縁基体の4つの角部に下面から上方に向けて形成された切欠き部は、対角位置にあるもの同士の幅が同じであるとともに隣接するもの同士では幅が異なっていることから、4つの角部に形成される切欠き部全体による絶縁基体の体積の低下が大きくならないので、絶縁基体の機械的強度がほとんど低下せずに維持される。また、4つのうちの2つの切欠き部は、大きく形成されているので、外部電気回路基板の配線導体との間にろう材の良好なメニスカスを形成することができ、外部電気回路基板に強固に接合することができる。
【0014】
また、4つの切欠き部は対角位置にあるもの同士の幅が同じであるとともに隣接するもの同士では幅が異なっているが、対角位置にある切欠き部に形成される側面導体同士に付着する半田の量は同じになり、4つの切欠き部の側面導体と外部電気回路基板の配線導体との接合時にかかる力のバランスを全体として保つことができるので、バランスよく外部電気回路基板に接合することができ、外部電気回路基板との接合時にパッケージの特定の一側面に力が大きく加わって傾き等が発生することはない。その結果、発光素子が発光する光を外部に方向性良く放射することができる。
【0015】
本発明の発光装置は、本発明の発光素子収納用パッケージと、前記搭載部に搭載されるとともに前記配線層に電極が電気的に接続された発光素子と、該発光素子を覆う透明樹脂とを具備していることを特徴とする。
【0016】
本発明の発光装置は、上記の構成により、外部電気回路基板の配線導体に強固に接合することができる信頼性の高いものとなる。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の発光素子収納用パッケージを以下に詳細に説明する。図1は、本発明のパッケージの実施の形態の一例を示す平面図であり、図2は図1のX1−X1線における断面図、図3は図1のX2−X2線における断面図であり、これらの図において、1は絶縁基体、2は発光素子3が搭載される搭載部、3は発光素子、4は発光素子3を収容するための凹部である。
【0018】
本発明のパッケージは、直方体状の絶縁基体1の上面に発光素子3を収容するための凹部4が設けられ、凹部4の底面に発光素子3が搭載される搭載部2および発光素子3の電極が接続される配線層5a,5bが形成されているとともに、絶縁基体1の4つの角部に下面から上方に向けて形成された切欠き部8a〜8dに配線層5a,5bと電気的に接続された側面導体層9a,9bが形成されているものであって、切欠き部8a〜8dは、対角位置にあるもの同士の幅が同じであるとともに隣接するもの同士では幅が異なっている。
【0019】
本発明における絶縁基体1はセラミックスや樹脂から成り、セラミックスからなる場合、例えば酸化アルミニウム質焼結体(アルミナセラミックス),窒化アルミニウム質焼結体,ムライト質焼結体,ガラスセラミックス質焼結体等のセラミックスから成る絶縁層を複数層積層してなる直方体状の箱状であり、この上面の中央部に発光素子3を収容するための凹部4が形成されている。
【0020】
絶縁基体1が酸化アルミニウム質焼結体から成る場合、酸化アルミニウム,酸化珪素,酸化マグネシウム,酸化カルシウム等の原料粉末に適当な有機バインダー,溶剤等を添加混合して泥漿状となし、これを従来周知のドクターブレード法やカレンダーロール法等によりシート状に成形してセラミックグリーンシート(セラミック生シートで、以下、グリーンシートともいう)を得、しかる後、グリーンシートに凹部4用の貫通孔を打ち抜き加工で形成し、発光素子3を搭載するためのグリーンシートと凹部4用のグリーンシートとを複数枚積層し、高温(約1600℃)で焼成し一体化することで形成される。
【0021】
また、凹部4の底面には発光素子3を搭載するための導体層から成る搭載部2が形成されており、搭載部2はタングステン(W),モリブデン(Mo),銅(Cu),銀(Ag)等の金属粉末のメタライズ層から成っている。
【0022】
また、絶縁基体1は、搭載部2およびその周辺から絶縁基体1の側面に形成された側面導体層9a,9bに電気的に接続された配線層5a,5bが被着形成されている。配線層5a,5bは、WやMo等の金属粉末のメタライズ層から成り、凹部4に収容する発光素子3を外部に電気的に接続するための導電路である。そして、搭載部2には発光ダイオード(LED),半導体レーザ(LD)等の発光素子3が金(Au)−シリコン(Si)合金やAg−エポキシ樹脂等の導電性接合材により固着されるとともに、配線層5bには発光素子3の電極がボンディングワイヤ6を介して電気的に接続されている。また、発光素子3は搭載部2および配線層5bにフリップチップ実装により接続されても構わない。
【0023】
配線層5a,5bは、例えばWやMo等の金属粉末に適当な有機溶剤、溶媒を添加混合して得た導体ペーストを絶縁基体1となるグリーンシートに予めスクリーン印刷法により所定パターンに印刷塗布しておくことによって、絶縁基体1の所定位置に被着形成される。
【0024】
なお、配線層5a,5bおよび搭載部2の露出する表面に、ニッケル(Ni),金(Au),Ag等の耐蝕性に優れる金属を1〜20μm程度の厚みで被着させておくのがよく、配線層5a,5bおよび搭載部2が酸化腐蝕するのを有効に防止できるとともに、搭載部2と発光素子3との固着および配線層5bとボンディングワイヤ6との接合を強固にすることができる。従って、配線層5a,5bおよび搭載部2の露出表面には、厚さ1〜10μm程度のNiめっき層と厚さ0.1〜3μm程度のAuめっき層またはAgめっき層とが、電解めっき法や無電解めっき法により順次被着されていることがより好ましい。
【0025】
また、凹部4の内周面にはメタライズ金属層および発光素子3の光に対する反射率が80%以上であるめっき金属層を被着した金属層7が形成されていることが好ましい。この金属層7は、例えば、WやMo等からなるメタライズ金属層上にNi,Au,Ag等のめっき金属層を被着させてなり、これにより発光素子3の光に対する反射率を80%以上とすることができる。発光素子3の光に対する反射率が80%未満であると、凹部4に収容された発光素子3の光を良好に反射することが困難となる。
【0026】
また、凹部4の内周面は、傾斜面となっているとともに凹部4の底面から絶縁基体1の上面に向けて35〜70°の角度で外側に広がっていることが好ましい。角度θが70°を超えると、凹部4内に収容された発光素子3の光を外部に対して良好に反射することが困難となる傾向にある。一方、角度θが35°未満であると、凹部4の内周面をそのような角度で安定かつ効率良く形成することが困難となる傾向にあるとともに、パッケージが大型化してしまう。
【0027】
また、凹部4の内周面の金属層7の表面の算術平均粗さはRaは1〜3μmが好ましい。1μm未満であると、凹部4内に収容された発光素子3の光を均一に反射させることが難しくなり、反射する光の強さに偏りが発生し易くなる。3μmを超えると、凹部4内に収容された発光素子3の光が散乱し、反射光を高い反射率で外部に均一に放射することが困難になる。
【0028】
また凹部4は、その横断面形状は円形状、楕円形状、長円形状、四角形状等の種々の形状とし得るが、円形状が好ましい。この場合、凹部4に収容された発光素子3の光を、凹部4の内周面の金属層7表面のめっき層でパッケージの上方に満遍なく反射させて外部に極めて均一に放射することができる。
【0029】
また、絶縁基体1の4つの角部に下面から上方に向けて切欠き部8a〜8dが形成されており、切欠き部8a〜8dには、搭載部2および配線層5a,5bと電気的に接続された側面導体層9a,9bがそれぞれ形成されている。そして、本発明においては、対角位置にある切欠き部8a,8d同士および切欠き部8b,8c同士の幅が同じであるとともに、隣接する切欠き部、すなわち切欠き部8aに対する切欠き部8b,8cおよび切欠き部8dに対する切欠き部8b,8cでは幅が異なっている。
【0030】
これにより、4つの角部に形成された切欠き部8a〜8d全体によって絶縁基体1の体積の低下が大きくならないので、絶縁基体1の機械的強度はほとんど低下しない。また、4つの切欠き部8a〜8dのうちの2つの切欠き部8b,8cは大きく形成されているので、外部電気回路基板の配線導体との間にろう材の良好なメニスカスを形成することができ、外部電気回路基板に強固に接合することができる。
【0031】
また、4つの切欠き部は対角位置にある切欠き部8a,8d同士および切欠き部8b,8c同士の幅が同じであるとともに、切欠き部8aに隣接する切欠き部8b,8cおよび切欠き部8dに隣接する切欠き部8b,8cでは幅が異なっているが、対角位置にある切欠き部8a,8d同士および切欠き部8b,8c同士の幅はそれぞれ同じであるので、対角位置にある切欠き部8aの側面導体9aと切欠き部8dの側面導体9bに付着する半田の量が同じになり、また、対角位置にある切欠き部8bの側面導体9bと切欠き部8cの側面導体9aに付着する半田の量が同じになる。その結果、側面導体9a,9bと外部電気回路基板の配線導体との接合時にかかる力のバランス等を全体的に保つことができ、外部電気回路基板との接合時にパッケージの特定の一側面に力が大きく加わって傾き等が発生することはない。したがって、発光素子3の光を外部に方向性良く放射することができる。
【0032】
切欠き部8a〜8dに形成された側面導体層9a,9bは、WやMo等の金属粉末のメタライズ層から成り、凹部4に収容する発光素子3を外部に電気的に接続するための導電路である。側面導体層9a,9bが外部電気回路基板の配線導体に接続されることで、搭載部2および配線層5a,5bを介して発光素子3の各電極と電気的に接続され、発光素子3へ電力や駆動信号が供給される。
【0033】
そして、側面導体層9a,9bは、WやMo等の金属粉末に適当な有機溶剤、溶媒を添加混合して得た導体ペーストを絶縁基体1となるグリーンシートの切欠き部8a〜8dの位置にスクリーン印刷法により所定パターンに印刷塗布しておくことによって、切欠き部8a〜8dの所定位置に被着される。
【0034】
また、側面導体層9a,9bの露出する表面に、Ni,Au,Ag等の耐食性に優れる金属を1〜20μm程度の厚みで被着させておくのが良く、側面導体層9a,9bが酸化腐食するのを有効に防止できるとともに、側面導体層9a,9bと外部電気回路回路基板の配線導体との接合を強固にすることができる。従って、側面導体層9a,9bの露出表面には、厚さ1〜10μm程度のNiめっき層と厚さ0.1〜3μm程度のAuめっき層またはAgめっき層とが、電界めっき法や無電解めっき法により順次被着されていることがより好ましい。
【0035】
そして、切欠き部8a〜8dは、グリーンシートやその積層体に切欠き部8a〜8dとなる貫通孔を形成し、その内周面に導体ペーストをスクリーン印刷法等で印刷塗布した後、所定寸法に切断する際に貫通孔も分割することで形成することができる。
【0036】
また、パッケージが非常に小型な場合においても、取り扱いを容易とし、多数のパッケージを同時に効率よく製造するために、複数のパッケージが縦横に配列した多数個取り用の基板から作製することができる。この場合を、例えば図1のパッケージを製作する場合について、図4に従って説明する。セラミック層1a,1b(図2,図3)を形成するためのグリーンシート11a,11bは、例えば絶縁基体1が酸化アルミニウム質焼結体(アルミナセラミックス)から成る場合、酸化アルミニウム,酸化珪素,酸化カルシウム,酸化マグネシウム等のセラミック原料粉末に適当な有機バインダー,溶剤,可塑剤,分散剤等を添加混合して泥漿状となし、これをドクターブレード法等のシート成形技術によって所定厚みのシート状とすることにより製作される。
【0037】
次に、図4(a)に示すように、グリーンシート11aに凹部4を形成するための貫通孔12を金型等で打ち抜いて形成し、グリーンシート11bに配線層5a,5bを絶縁基体1の搭載部2から下面に導出させるための貫通孔を打ち抜いた後、グリーンシート11bの貫通孔内またはその上下面に、配線層5a,5bおよび搭載部2を形成するための導体ペーストをスクリーン印刷法で所定パターンに印刷塗布する。
【0038】
次に、図4(b)に示すように、グリーンシート11aに長円形状の貫通孔13aを金型等で打ち抜いて形成した後、貫通孔12の内面に金属層7を形成するための導体ペーストおよび貫通孔13aの内面に分割後に側面導体層9a,9bとなる内面導体層14aを形成するための導体ペーストをそれぞれ所定パターンに印刷塗布する。同様に、グリーンシート11bに長円形状の貫通孔13bを金型等で打ち抜いて形成した後、貫通孔13bの内面に、分割後に側面導体層9a,9bとなる内面導体層14bを形成するための導体ペーストを所定パターンに印刷塗布する。
【0039】
次に、図4(c)に示すように、グリーンシート11a,11bを積層することで、貫通孔13a,13bおよび内面導体層14a,14bを重ねて成る貫通孔13および内面導体層14、凹部4が形成されたグリーンシート積層体11が形成される。このグリーンシート積層体11に、絶縁基体1となる領域を個々に区切るように行列状に並んだ複数の貫通孔13および内面導体層14を縦横に跨る分割線であって、切欠き部8a〜8dおよび側面導体層9a,9bを形成するための分割溝15を、対角位置にある切欠き部8a,8d同士および切欠き部8b,8c同士の幅が同じであるとともに、隣接する切欠き部、すなわち切欠き部8aに対する切欠き部8b,8cおよび切欠き部8cに対する切欠き部8b,8cでは幅が異なるように形成する。
【0040】
その後、グリーンシート積層体11およびこれに塗布された導体ペースト層を高温(約1600℃程度)で焼成することによって、セラミック層1a,1bからなる焼結体を得る。この焼結体の導電層の露出表面に電解めっき法や無電解めっき法によりニッケル,金,白金,パラジウム等のめっき金属層を被着し、これを分割溝15に沿って個々に分割することによって、切欠き部8a〜8dおよび側面導体層9a,9bを形成するための分割溝15を、対角位置にある切欠き部8a,8d同士および切欠き部8b,8c同士の幅が同じであるとともに隣接する切欠き部8a,8c同士および切欠き部8b,8d同士では幅が異なっているパッケージが完成する。(図4(d))。
【0041】
上記のような方法で製作することで、切欠き部8a〜8dおよび側面導体層9a,9bの形成と、載置部2、配線層5a,5b、金属層7および側面導体層9a,9bへのめっき層の被着も一括的に行うことができ、多数のパッケージを簡略に製作することができる。
【0042】
また、図4(a),(b)の方法において、例えば、図4(b)の工程を経た後に図4(a)の工程を行なっても良く、グリーンシート11aに貫通孔12と貫通孔13aとを金型等で同時に打ち抜いて形成したり、グリーンシート11bに配線層5a,5bを絶縁基体1の搭載部2から下面に導出させるための貫通孔と貫通孔13bとを金型等で同時に打ち抜いて形成したりする方法でも良く、この場合も簡略に製作することができる。
【0043】
また、側面導体層9の形成方法としては、グリーンシート11a,11bに貫通孔13a,13bをそれぞれ形成した後、貫通孔13a,13bに導体ペーストを充填させた後、貫通孔13a,13bに充填した導体ペーストの一部を金型等で打ち抜いたり、レーザ光等で打ち抜くことで側面導体層9を形成しても構わない。
【0044】
また、グリーンシート11a,11bを積層し、グリーンシート積層体11を形成した後に貫通孔13を一括して打ち抜いて形成して側面導体層9a,9bを形成する方法を用いても構わない。
【0045】
また、グリーンシート積層体11に分割溝15を形成せずに焼結し、焼結体の導電層の露出表面にめっき金属層を被着した後、スライシング法等を用いて分割して、パッケージとして完成させることもできる。
【0046】
また、図5,図6は本発明のパッケージの実施の形態の他の例を示し、図5は図1のX1−X1線における断面図、図6は図1のX2−X2線における断面図である。図5,図6に示すように、配線層5a,5bは、凹部4の底面から絶縁基体1の下面に向けて絶縁基体1内部の途中まで導出され、そこから絶縁基体1の側面の切欠き部8a〜8dに延出されて側面導体層9a,9bに電気的に接続されていても良い。
【0047】
また、図7〜図9は本発明のパッケージの実施の形態の他の例を示し、図7はパッケージの正面図、図8は図7のX1−X1線における断面図、図9は図7のX2−X2線における断面図である。これらの図に示すように、搭載部2および導体層5a,5bを凹部4の底面から絶縁基体1の側面に延出させて側面導体層9a,9bに電気的に接続しても良い。
【0048】
また、図10に示すように、側面導体9a,9bと電気的に接続された配線層5a,5bを絶縁基体1の側面を経て上面および/または下面に延出させても良い。
【0049】
また、切欠き部8a〜8dは、絶縁基体1の上側と下側で横断面における幅や大きさが異なっていてもよく、また、絶縁基体1が外部電気回路基板と接合される下側の一部にのみ形成されていても良い。図11は、絶縁基体1の下側の層であるセラミック層1bのみに切欠き部8a〜8dを形成した例の断面図である。また、同図に示すように、切欠き部8a〜8dの底面に配線層5a,5bを延出させても良い。
【0050】
また、切欠き部8a〜8dとなる貫通孔13は、開口形状が図4のような長円形状に限らず、円形状、楕円形状、四角形状でも良く、図12は四角形状の貫通孔13から四角形状の切欠き部8a〜8dを形成した例である。
【0051】
また、図13は凹部4の横断面形状が円形状である場合の正面図である。
【0052】
また、凹部4の底面上に搭載部2、配線層5a,5bが複数形成されていてもよく、図14は、凹部4に発光素子3が一つ搭載される例の正面図であり、凹部4の底面に搭載部2および搭載部2に電気的に接続された配線層5a(図示せず)が一つ、配線層5bが三つ形成されている例である。なお、搭載部2および配線層5a,5bは、切欠き部8a〜8dに形成された側面導体層9a〜9dにそれぞれ電気的に接続されている。
【0053】
なお、本発明は上述の実施の形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変更を施すことは何ら差し支えない。例えば、図16のパッケージの断面図、図16のパッケージのX1−X1線における断面図である図17、図16のパッケージのX2−X2線における断面図である図18に示すように、搭載部2を導体層として形成せずに、発光素子3を凹部4の底面に直接搭載し、その周囲に発光素子3の電極と電気的に接続される配線層5a,5bを形成してもよい。この場合、発光素子3が搭載部2に搭載されるとともに、発光素子3の電極と配線層5a,5bとがボンディングワイヤ6a,6b等を介して、電気的に接続されることとなる。また、複数の発光素子3が搭載されたり、複数の配線層が形成されているものであっても良い。
【0054】
【発明の効果】
本発明の発光素子収納用パッケージは、直方体状の絶縁基体の4つの角部に下面から上方に向けて形成された切欠き部は、対角位置にあるもの同士の幅が同じであるとともに隣接するもの同士では幅が異なっていることから、4つの角部に形成される切欠き部全体による絶縁基体の体積の低下が大きくならないので、絶縁基体の機械的強度がほとんど低下せずに維持される。また、4つのうちの2つの切欠き部は、大きく形成されているので、外部電気回路基板の配線導体との間にろう材の良好なメニスカスを形成することができ、外部電気回路基板に強固に接合することができる。
【0055】
また、4つの切欠き部は対角位置にあるもの同士の幅が同じであるとともに隣接するもの同士では幅が異なっているが、対角位置にある切欠き部に形成される側面導体同士に付着する半田の量は同じになり、4つの切欠き部の側面導体と外部電気回路基板の配線導体との接合時にかかる力のバランスを全体として保つことができるので、バランスよく外部電気回路基板に接合することができ、外部電気回路基板との接合時にパッケージの特定の一側面に力が大きく加わって傾き等が発生することはない。その結果、発光素子が発光する光を外部に方向性良く放射することができる。
【0056】
本発明の発光装置は、本発明の発光素子収納用パッケージと、搭載部に搭載されるとともに配線層に電極が電気的に接続された発光素子と、発光素子を覆う透明樹脂とを具備していることにより、外部電気回路基板の配線導体に強固に接合することができる信頼性の高いものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の発光素子収納用パッケージについて実施の形態の一例を示す平面図である。
【図2】図1の発光素子収納用パッケージのX1−X1線における断面図である。
【図3】図1の発光素子収納用パッケージのX2−X2線における断面図である。
【図4】(a)〜(d)は図1の発光素子収納用パッケージの各製造工程におけるセラミックグリーンシートの平面図および発光素子収納用パッケージの平面図である。
【図5】本発明の発光素子収納用パッケージについて実施の形態の他の例を示し、図1のX1−X1線における断面図である。
【図6】本発明の発光素子収納用パッケージについて実施の形態の他の例を示し、図1のX2−X2線における断面図である。
【図7】本発明の発光素子収納用パッケージについて実施の形態の他の例を示す平面図である。
【図8】図7の発光素子収納用パッケージのX1−X1線における断面図である。
【図9】図7の発光素子収納用パッケージのX2−X2線における断面図である。
【図10】本発明の発光素子収納用パッケージについて実施の形態の他の例を示し、図7のX1−X1線における断面図である。
【図11】本発明の発光素子収納用パッケージについて実施の形態の他の例を示し、図7のX1−X1線における断面図である。
【図12】本発明の発光素子収納用パッケージについて実施の形態の他の例を示す平面図である。
【図13】本発明の発光素子収納用パッケージについて実施の形態の他の例を示す平面図である。
【図14】本発明の発光素子収納用パッケージについて実施の形態の他の例を示す平面図である。
【図15】従来の発光素子収納用パッケージの断面図である。
【図16】本発明の発光素子収納用パッケージについて実施の形態の一例を示す平面図である。
【図17】図16の発光素子収納用パッケージのX1−X1線における断面図である。
【図18】図16の発光素子収納用パッケージのX2−X2線における断面図である。
【符号の説明】
1:絶縁基体
2:搭載部
3:発光素子
4:凹部
5a,5b:配線層
8a〜8d:切欠き部
9a〜9d:側面導体層

Claims (2)

  1. 直方体状の絶縁基体の上面に発光素子を収容するための凹部が設けられ、該凹部の底面に前記発光素子が搭載される搭載部および前記発光素子の電極が接続される配線層が形成されているとともに、前記絶縁基体の4つの角部に下面から上方に向けて形成された切欠き部に前記配線層と電気的に接続された側面導体層が形成されている発光素子収納用パッケージであって、前記切欠き部は、対角位置にあるもの同士の幅が同じであるとともに隣接するもの同士では幅が異なっていることを特徴とする発光素子収納用パッケージ。
  2. 請求項1記載の発光素子収納用パッケージと、前記搭載部に搭載されるとともに前記配線層に電極が電気的に接続された発光素子と、該発光素子を覆う透明樹脂とを具備していることを特徴とする発光装置。
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