JP2004309338A - 化学分析装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明により、エアを挟んだ2つの液が混合を抑止した高分析精度の化学分析装置を提供することができる。
【解決手段】プローブ及び撹拌装置に撥水処理を施すことにより、エアを挟んだ2液が混合しにくくなるので、分析精度が高い化学分析装置を提供することが可能となる。
【選択図】 図1
【解決手段】プローブ及び撹拌装置に撥水処理を施すことにより、エアを挟んだ2液が混合しにくくなるので、分析精度が高い化学分析装置を提供することが可能となる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は生体中に含まれる微量物質の分析に好適な化学分析装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の化学分析装置の一例である下記特許文献1に記載の装置は、試薬検体を分注する液体分注装置において、シリンジピストンポンプのピストンが所定量の空気をノズル部材内に引き込み空気層を形成する。次に、このノズル部材は、液体サンプル容器の上方に移動し、この液体サンプル容器内にノズル部材を浸積させる。この後、シリンジピストンポンプのピストンが電磁弁側に所定量移動し、ノズル部材内に所定量液体サンプルを吸引する。これによって、洗浄水と液体サンプルを空気層にて分離している。また、ノズル部材を洗浄槽上方に移動し、洗浄水をノズル部材に送液し、このノズル部材周面、外周面、及び端面を洗浄水にて洗浄する。
【特許文献1】
特開2001−264341号公報
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来技術は以下の課題を有する。
第1は、プローブ内でシステム水(純水)と液体(検体、試料、試薬)を空気層(エア)にて分離しているものの、図4(a)に示すように、分離しているエアとプローブ壁面との間のエア周りには液膜が形成されている。この液膜の中で第1液と第2液が混合し、さらにこの液膜を通じて、お互いに液や液の内容物が行き来して混合し、お互いの液が希釈されてしまうことに対しての対策について述べられていない。
【0004】
第2は、プローブを洗浄しているものの、前に分注した液のうち、プローブ壁面に付着してしまったものは洗浄後も残っており、次の液に混入してしまう、いわゆる持ち去り(キャリーオーバー)に対しての対策について述べられていない。
【0005】
このため、(1)分注時に前の液を分注してしまう場合が発生して、分注量の精度が低下し、さらに(2)前の液を次の液に混合した状態で分注してしまうので分析精度が低下する、あるいは(3)希釈されてしまう量を見込んで分注しなければならないので、試薬や試料の消費量が増大する、等の問題があった。
そこで、本発明は、前記の少なくとも一つの課題の解決に寄与でき、高分析精度の化学分析装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、鋭意研究した結果、分注される試薬或いは試料に接触するプローブ部及び攪拌器部分に特定の処理を行うことによって、前記課題が解決されることを見出し、本発明に到達した。
【0007】
即ち、本発明は、試薬液を備える試薬容器と、試料液を備える試料容器と、前記試薬及び前記試料が供給される反応容器と、前記試薬を前記反応容器に供給する試薬分注機構と、前記試料を前記反応容器に供給する試料分注機構と、前記試薬と試料を反応容器で攪拌する攪拌機構と、を備え、前記試薬分注機構或いは前記試料分注機構の少なくとも一方は、液を吸排するプローブ部を有し、前記攪拌機構は、前記反応容器内の液を攪拌する攪拌器を有する化学分析装置において、前記プローブ部及び前記攪拌器の表面が撥水効果を有する領域を有することを特徴とする化学分析装置である。
【0008】
上記の構成を採ることにより、従来技術の少なくとも一つの課題について解決に寄与することができる化学分析装置を提供することができる。
具体的には、例えば、プローブに撥水処理を施して液膜が形成されにくくなることによってエアを挟んだ2液が混合することを抑え、分析精度が高い化学分析装置を提供することができる。
【0009】
また、プローブに撥水処理を施すことにより前の液が付着しにくくすることによって、前の液が次の液に混入することを抑制した分析精度が高い化学分析装置を提供することができる。
ここで、前記プローブ部及び攪拌器が、その表面に前記プローブ部の内径に対して100000分の1から100分の1の膜厚の撥水効果を有する皮膜を有することが好ましい。
【0010】
本発明の化学分析装置においては、前記プローブ部及び攪拌器の撥水効果をモニタリングする手段を有することが好ましい。化学分析装置上でプローブの撥水効果をモニタリングする手段を組み込み、分析精度が低下した状態で装置を利用することがなくなるため、分析精度の高い化学分析装置を提供することができる。
【0011】
また、本発明の化学分析装置においては、前記プローブ部及び攪拌器に撥水処理を前記化学分析装置上で実施する手段を有することが好ましい。化学分析装置上でプローブを撥水処理する手段を組み込み、常に撥水効果が高い状態で装置を利用することができるので、分析精度の高い化学分析装置を提供することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。なお、本発明は本明細書に開示した内容に限定されるのではなく、現在及び今後の周知事項に基く変更を阻止するものではない。
【0013】
[実施例1]
図1は、本化学分析装置における試薬分注機構の一実施例を示す概略図である。図2は、本化学分析装置における一実施例を示す全体概略図である。また、図3に、本化学分析装置における一実施動作例を示すフロー図を示す。
【0014】
一例として、図1、図2に示すような、上部開口部を有する複数の反応容器102と、前記開口部より試料及び試薬を供給する供給機構である分注機構108、107と、反応中あるいは反応が終了した前記試料の物性を計測する計測手段として検出機構110を備えた化学分析装置について説明する。
【0015】
具体的には、主に反応容器102を格納する反応テーブル101と、試料容器104を収納する試料テーブル103と、試薬容器106を格納する試薬テーブル105と、試料を反応容器102に分注する試料分注機構107とその洗浄機構111、試薬を反応容器102に分注する試薬分注機構108とその洗浄機構111、分注された試料と試薬を反応容器102内で攪拌する攪拌機構109とその洗浄機構111、反応容器の混合物質の反応過程、及びその結果を測定する検出機構110と、検出が終了した後に反応容器102を洗浄する反応容器洗浄機構114とより構成される。検出は、吸光度や蛍光発光などの光強度の検出や、電気化学的な検出などがある。これらの各構成要素は、検査を開始する前に予めコンソール113より設定された情報(分析項目や分析を行なう体積など)に基づいて、自動的にコントローラ112より作成されるプログラムに従って動作する。
【0016】
プローブ10はプローブアーム11に固定され、アーム回転棒14によって回転および上下運動する。プローブ10には流体用継手12を介してチューブ13が接続され、ポンプとして例えばシリンジポンプ15が配管されている。シリンジポンプ15には、弁20、およびポンプ21を通じて純水タンク22が接続されている。プランジャ16を、パルスモータ18によってベルトやラック−ピニオンなどの伝達機構17を介して移動する。パルスモータ18はコントローラ19によって制御される。
【0017】
図1では、試薬分注機構108の一実施例を図示しているが、以下、試薬と記載されている箇所を、試薬と置き換えれば、試料分注機構107に関する説明となる。
本実施例では、これに限定されないが、プローブ10は内径0.8mm、外径1.2mm、長さ20cm、材質は耐薬品性の良好なSUSである。チューブ13は対薬品性の良好な内径1.5mm、外径2.3mm、長さ2mのテフロン(商標名)製等の樹脂チューブであることができる。
【0018】
以上のような構成において、本化学分析装置の動作を説明する。
プローブ10が空中にある間に、プローブ10中にまず純水タンク22から純水が供給されてシステム水(純水)が充填される。次に、プランジャ16が移動してエアを一定量吸引する。次に、アーム回転棒14が回転および上下運動してプローブ10が試薬容器106中に浸漬され、試薬を一定量吸引し、再び回転および上下運動して反応容器102に吐出する。一定量吸引されたエアによって、システム水と試薬は分離されている。場合によってはプローブ10が固定され、試薬テーブル105、反応テーブル101などが上下、回転移動してもよい。反応容器102に分注された試薬、および試料分注機構107によって試料容器106から反応容器102に分注された試料は攪拌機構109により反応容器102内で攪拌される。プローブ10は分注後、次の液を分注するため、洗浄機構111まで移動し、純水タンク22からポンプ21により弁20を介して、プローブ10内部に送液してプローブ10の内側を洗浄し、液吐出口26に送液してプローブ10の外側に水を浴びせてプローブ10外部を洗浄する。攪拌器30は攪拌洗浄装置111によって洗浄される。
【0019】
プローブ10の表面には、撥水処理が施されている。図4は、プローブ内で一定量吸引されたエアによって、システム水と試薬は分離されている断面の概略図である。図4(a)は従来の撥水処理を施していない場合であり、図4(b)は撥水処理した場合の断面図である。従来、図4(a)に示すように、第1液(例えばシステム水)と第2液(例えば試料)はエアによって分けられているが、エアの周囲には液膜が存在し、液膜の中で第1液と第2液が混合し、あるいは液膜を介して第1液が第2液へ、第2液が第1液へ流入し、お互いの液が希釈されてしまい分注量の精度が低下し、さらに分析精度が低下する、あるいは希釈されてしまう量を見込んで分注しなければならないので試薬や試料の消費量が増大する等の課題があった。また、前に分注した液がプローブ壁面に付着し、次の液に混入し、分析精度が低下する。プローブ10の表面に撥水処理を施した場合、図4(b)のように、撥水効果により液膜が形成されなくなるようにすることができる。また、前の液が付着されにくくなる。
【0020】
このように、プローブを撥水処理することにより、2液が接触することによる混合がなくなり、また、前の液が付着しにくくなるので次の液に前の液が混入しにくくなるので、分注量や分析の精度の低下、試薬や試料の使用量の増加を抑制できる。
【0021】
撥水処理の一例としては、撥水処理剤をプローブ壁面にコーティングすることが好ましい。このとき、コーティング膜厚をプローブの内径に対して100000分の1から100分の1程度にすることにより、コーティングによってプローブ体積が必要以上に減ることがなくなり、分注量を容易に増減できることになり好ましい。さらに、10000分の1から1000分の1程度にすることにより、分析の間にコーティングに何らかの傷がついた場合でもプローブそのものにまで傷が達することがなくなるため撥水効果が持続させることができ、好ましい。撥水処理剤としては、炭化水素系のワックス、あるいはシリコーンを用いることにより、容易に撥水効果を得られるので好ましい。さらに、ポリテトラフルオロエチレンなどのフッ素化合物を用いることにより、油性の液に対しても撥油効果を得られるので好ましい。さらに、パーフルオロ含有化合物を用いることにより、安価に処理することができて好ましい。
【0022】
他の撥水方法としてはこの方法に限らず、光照射によって表面活性するなどの方法を用いても良い。例えば、4フッ化メタンを用いたプラズマ処理する方法を用いる場合、消耗されるものが気体なので後処理が容易となるので好ましい。
【0023】
[実施例2]
分析装置の電源を落とすような場合など、分析装置の装置を停止する動作を実行する。この停止動作の前に、撥水効果が十分に得られているかどうかを確認するモニタリング動作を実施する。
【0024】
モニタリング時の動作例の一つを示す。まず、あらかじめ試薬テーブル105上の試薬容器の一つに撥水効果モニタ用試薬25が満たされている。撥水効果モニタ用試薬25は、検出方法と関連しており、たとえば検出方法が吸光度測定の場合、撥水効果モニタ用試薬25としてはアミドブラック溶液などの色水が容易に取り扱えるために好ましい。次に、通常の分注作業と同様に、プローブ10中にシステム水を充填したあとエアを一定量吸引し、その後、撥水効果モニタ用試薬25を吸引し、反応容器102に吐出する。このとき、撥水効果が失われていれば吐出された撥水効果モニタ用試薬中にシステム水が混入している。例えば検出方法が吸光度測定の場合、色素がシステム水混入により希釈され、吸光度が低下する。この低下する吸光度をキャリブレーションしておけば、どの程度吸光度が低下すると撥水効果が薄れているのかを判断することが可能となる。撥水効果が薄れていると判断した場合、後述する撥水処理動作を実施する。あまりに効果が薄れている場合は、プローブ10を流体継手12から取り外して交換する方が処理に必要以上の手間をかけずにすむので好ましい。薄れていないと判断した場合、そのまま装置停止動作を実施する。
【0025】
このように撥水効果をモニタリングすることで、撥水効果が得られなくなったプローブを使用せずにすむので、分注量や分析の精度の低下、試薬や試料の使用量の増加を抑制できる。
【0026】
[実施例3]
撥水効果が十分に得られているかどうかを確認するモニタリング動作した結果、十分な撥水効果が得られていないと判断した場合、撥水処理動作を実施する。
撥水処理動作の実施形態例を説明する。
【0027】
あらかじめ試薬テーブル105と試料テーブル103上の容器の一つに撥水処理溶液26が満たされている。撥水処理溶液としては、炭化水素系のワックス、シリコーン、ポリテトラフルオロエチレンなどのフッ素化合物、パーフルオロ含有化合物などが好ましい。次に、通常の分注作業と同様に、プローブ10中にシステム水を充填したあとエアを十分量、少なくてもプローブ10の中がエアで満たされるように吸引し、その後、プローブ10を撥水処理溶液26中に浸漬して、プローブ10の中が満たさせる程度の十分な量を吸引する。次に、撥水処理溶液26に、あるいはプローブ10を移動して反応容器102に、あるいは洗浄機構111にプローブ10を移動して廃液吐出口27に撥水処理溶液を吐出する。このとき、エアまで吐出せずに撥水処理液のみを吐出する。場合によっては、撥水処理溶液中にプローブを浸漬した状態で吸引、吐出を繰り返すことによって撥水処理溶液をプローブ内面に十分に行き渡らせることが可能となり、より撥水効果を向上することが可能となるので好ましい。最後に、完全に撥水処理溶液を吐出し、再びプローブの中をエアで満たして乾燥させ、撥水処理溶液をプローブ壁面に定着する。
【0028】
このように撥水処理を装置上で実施することで、撥水効果が得られなくなったプローブを使用せずにすむので、分注量や分析の精度の低下、試薬や試料の使用量の増加を抑制できる。
【0029】
また、他の撥水処理動作の実施形態例を説明する。
シリンジポンプ15には、流路を一つだけ選択する切替弁のような弁20、および各々の送液ポンプ21を通じて、撥水処理溶液タンク23、純水タンク22、空気タンク24が接続されている。まず、プローブ10を移動して洗浄機構111まで移動する。次に、弁20を切り替えて空気タンク24をプローブ10と接続し、ポンプによって空気をプローブ10内に送り込み、システム水を完全に除去し、プローブ10を乾燥する。次に、弁20を切り替えて撥水処理溶液タンク23をシリンジポンプ15に接続し、ポンプ21によって撥水処理溶液をプローブ10内に送り込み、排出する。排出された液は廃液吐出口27から排出される。十分な量の撥水処理溶液を送り込んだ後、再び弁20を切り替えて空気タンク24に接続して空気を送り込み、プローブ10を乾燥する。このようにシリンジポンプ15側から撥水処理溶液を送り込むことで、常に新鮮な撥水処理溶液を用いることになり、より高い撥水効果が得ることができるので好ましい。
【0030】
以上、上述のプローブ10に関して説明した実施例は、攪拌器30に対しても同様に実施することが可能である。攪拌器30の撥水効果が小さい場合、攪拌器30に液が付着しやすくなっているので、前に攪拌した液が次に攪拌する液に持ち越されやすくなり、分析の精度が低下してしまう。
【0031】
攪拌器の基本的な構成は、図1において、アーム回転棒14、攪拌器アーム29には、プローブでのかわりに、中心軸で回転するヘラなどの攪拌器30が設置されている。攪拌器30は、アーム回転棒14の上下、回転運動により移動することができる。
【0032】
この攪拌器30の撥水処理効果をモニタリングする場合は、あらかじめ試薬テーブル105上の試料容器106の中の一つに撥水効果モニタ用試薬25が満たされている。反応テーブル101上の反応容器102の中に純水が満たされている。まず、攪拌器30を撥水効果モニタ用試薬25に浸漬して引き上げると、撥水効果が薄れている場合は、攪拌器30に撥水効果モニタ用試薬が付着したままとなる。撥水効果が持続している場合は、攪拌器30に撥水効果モニタ用試薬は付着しない。次に、反応容器102中の水に攪拌器30を浸漬すると、攪拌器30に付着している撥水処理効果モニタ用試薬が混入するので、プローブのときと同様に検出機構109にかけることにより、撥水効果を確認することができる。
【0033】
この攪拌器30に撥水処理を実施する場合は、プローブのときと同様に実施することが可能である。具体的には、まず、あらかじめ試薬テーブル105上の試料容器106の中に撥水処理溶液26が満たされている。次に、攪拌器30を撥水処理溶液26中に浸漬して撥水処理溶液をコーティングする。次に、攪拌器30を取り出して空気中で乾燥させる。他の攪拌器30の撥水処理実施形態としては、プローブのときと同様に、まず攪拌器を洗浄機構111に移動し、撥水処理溶液タンク23からポンプ21により送液して、弁20を介して液吐出口28から攪拌器30に撥水処理溶液を浴びせ、撥水処理溶液をコーティングする。その後、自然乾燥させても良いし、空気タンク24からポンプ21により弁20を介して液吐出口28から空気を送風して乾燥させても良い。
【0034】
このように、攪拌器は撥水処理されており、さらに攪拌器の撥水効果をモニタし、さらに撥水処理を場合により実施することで、攪拌器に付着した前の液が、次の液の攪拌時に次の液の中に持ち越されてしまうことが抑制されるので、分析精度の低下を抑制することができる。
【0035】
【発明の効果】
本発明により、従来技術の少なくとも一つの課題の解決に寄与でき、エアを挟んだ2つの液が混合を抑止した高分析精度の化学分析装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本化学分析装置における試薬分注機構の一実施例を示す概略図である。
【図2】本化学分析装置における一実施例を示す全体概略図である。
【図3】本化学分析装置における一実施動作例を示すフロー図である。
【図4】本発明による実施例の効果を説明する概略図である。
【符号の説明】
10…プローブ、11…プローブアーム、13…チューブ、14…アーム回転棒、15…シリンジポンプ、16…プランジャ、17…伝達機構、18…パルスモータ、19…検出器、20…弁、21…ポンプ、22…純水タンク、23…撥水処理溶液タンク、24…空気タンク、25…撥水効果モニタ用試薬、26…撥水処理溶液、27…廃液吐出口、28…液吐出口、29…撹拌器アーム、30…撹拌器、101…反応テーブル、102…反応容器、103…試料テーブル、104…試料容器、105…試薬テーブル、106…試薬容器、107…試料分注機構、108…試薬分注機構、109…撹拌機構、110…検出機構、111…洗浄機構、112…コントローラ、113…コンソール、114…反応容器洗浄機構。
【発明の属する技術分野】
本発明は生体中に含まれる微量物質の分析に好適な化学分析装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の化学分析装置の一例である下記特許文献1に記載の装置は、試薬検体を分注する液体分注装置において、シリンジピストンポンプのピストンが所定量の空気をノズル部材内に引き込み空気層を形成する。次に、このノズル部材は、液体サンプル容器の上方に移動し、この液体サンプル容器内にノズル部材を浸積させる。この後、シリンジピストンポンプのピストンが電磁弁側に所定量移動し、ノズル部材内に所定量液体サンプルを吸引する。これによって、洗浄水と液体サンプルを空気層にて分離している。また、ノズル部材を洗浄槽上方に移動し、洗浄水をノズル部材に送液し、このノズル部材周面、外周面、及び端面を洗浄水にて洗浄する。
【特許文献1】
特開2001−264341号公報
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来技術は以下の課題を有する。
第1は、プローブ内でシステム水(純水)と液体(検体、試料、試薬)を空気層(エア)にて分離しているものの、図4(a)に示すように、分離しているエアとプローブ壁面との間のエア周りには液膜が形成されている。この液膜の中で第1液と第2液が混合し、さらにこの液膜を通じて、お互いに液や液の内容物が行き来して混合し、お互いの液が希釈されてしまうことに対しての対策について述べられていない。
【0004】
第2は、プローブを洗浄しているものの、前に分注した液のうち、プローブ壁面に付着してしまったものは洗浄後も残っており、次の液に混入してしまう、いわゆる持ち去り(キャリーオーバー)に対しての対策について述べられていない。
【0005】
このため、(1)分注時に前の液を分注してしまう場合が発生して、分注量の精度が低下し、さらに(2)前の液を次の液に混合した状態で分注してしまうので分析精度が低下する、あるいは(3)希釈されてしまう量を見込んで分注しなければならないので、試薬や試料の消費量が増大する、等の問題があった。
そこで、本発明は、前記の少なくとも一つの課題の解決に寄与でき、高分析精度の化学分析装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、鋭意研究した結果、分注される試薬或いは試料に接触するプローブ部及び攪拌器部分に特定の処理を行うことによって、前記課題が解決されることを見出し、本発明に到達した。
【0007】
即ち、本発明は、試薬液を備える試薬容器と、試料液を備える試料容器と、前記試薬及び前記試料が供給される反応容器と、前記試薬を前記反応容器に供給する試薬分注機構と、前記試料を前記反応容器に供給する試料分注機構と、前記試薬と試料を反応容器で攪拌する攪拌機構と、を備え、前記試薬分注機構或いは前記試料分注機構の少なくとも一方は、液を吸排するプローブ部を有し、前記攪拌機構は、前記反応容器内の液を攪拌する攪拌器を有する化学分析装置において、前記プローブ部及び前記攪拌器の表面が撥水効果を有する領域を有することを特徴とする化学分析装置である。
【0008】
上記の構成を採ることにより、従来技術の少なくとも一つの課題について解決に寄与することができる化学分析装置を提供することができる。
具体的には、例えば、プローブに撥水処理を施して液膜が形成されにくくなることによってエアを挟んだ2液が混合することを抑え、分析精度が高い化学分析装置を提供することができる。
【0009】
また、プローブに撥水処理を施すことにより前の液が付着しにくくすることによって、前の液が次の液に混入することを抑制した分析精度が高い化学分析装置を提供することができる。
ここで、前記プローブ部及び攪拌器が、その表面に前記プローブ部の内径に対して100000分の1から100分の1の膜厚の撥水効果を有する皮膜を有することが好ましい。
【0010】
本発明の化学分析装置においては、前記プローブ部及び攪拌器の撥水効果をモニタリングする手段を有することが好ましい。化学分析装置上でプローブの撥水効果をモニタリングする手段を組み込み、分析精度が低下した状態で装置を利用することがなくなるため、分析精度の高い化学分析装置を提供することができる。
【0011】
また、本発明の化学分析装置においては、前記プローブ部及び攪拌器に撥水処理を前記化学分析装置上で実施する手段を有することが好ましい。化学分析装置上でプローブを撥水処理する手段を組み込み、常に撥水効果が高い状態で装置を利用することができるので、分析精度の高い化学分析装置を提供することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。なお、本発明は本明細書に開示した内容に限定されるのではなく、現在及び今後の周知事項に基く変更を阻止するものではない。
【0013】
[実施例1]
図1は、本化学分析装置における試薬分注機構の一実施例を示す概略図である。図2は、本化学分析装置における一実施例を示す全体概略図である。また、図3に、本化学分析装置における一実施動作例を示すフロー図を示す。
【0014】
一例として、図1、図2に示すような、上部開口部を有する複数の反応容器102と、前記開口部より試料及び試薬を供給する供給機構である分注機構108、107と、反応中あるいは反応が終了した前記試料の物性を計測する計測手段として検出機構110を備えた化学分析装置について説明する。
【0015】
具体的には、主に反応容器102を格納する反応テーブル101と、試料容器104を収納する試料テーブル103と、試薬容器106を格納する試薬テーブル105と、試料を反応容器102に分注する試料分注機構107とその洗浄機構111、試薬を反応容器102に分注する試薬分注機構108とその洗浄機構111、分注された試料と試薬を反応容器102内で攪拌する攪拌機構109とその洗浄機構111、反応容器の混合物質の反応過程、及びその結果を測定する検出機構110と、検出が終了した後に反応容器102を洗浄する反応容器洗浄機構114とより構成される。検出は、吸光度や蛍光発光などの光強度の検出や、電気化学的な検出などがある。これらの各構成要素は、検査を開始する前に予めコンソール113より設定された情報(分析項目や分析を行なう体積など)に基づいて、自動的にコントローラ112より作成されるプログラムに従って動作する。
【0016】
プローブ10はプローブアーム11に固定され、アーム回転棒14によって回転および上下運動する。プローブ10には流体用継手12を介してチューブ13が接続され、ポンプとして例えばシリンジポンプ15が配管されている。シリンジポンプ15には、弁20、およびポンプ21を通じて純水タンク22が接続されている。プランジャ16を、パルスモータ18によってベルトやラック−ピニオンなどの伝達機構17を介して移動する。パルスモータ18はコントローラ19によって制御される。
【0017】
図1では、試薬分注機構108の一実施例を図示しているが、以下、試薬と記載されている箇所を、試薬と置き換えれば、試料分注機構107に関する説明となる。
本実施例では、これに限定されないが、プローブ10は内径0.8mm、外径1.2mm、長さ20cm、材質は耐薬品性の良好なSUSである。チューブ13は対薬品性の良好な内径1.5mm、外径2.3mm、長さ2mのテフロン(商標名)製等の樹脂チューブであることができる。
【0018】
以上のような構成において、本化学分析装置の動作を説明する。
プローブ10が空中にある間に、プローブ10中にまず純水タンク22から純水が供給されてシステム水(純水)が充填される。次に、プランジャ16が移動してエアを一定量吸引する。次に、アーム回転棒14が回転および上下運動してプローブ10が試薬容器106中に浸漬され、試薬を一定量吸引し、再び回転および上下運動して反応容器102に吐出する。一定量吸引されたエアによって、システム水と試薬は分離されている。場合によってはプローブ10が固定され、試薬テーブル105、反応テーブル101などが上下、回転移動してもよい。反応容器102に分注された試薬、および試料分注機構107によって試料容器106から反応容器102に分注された試料は攪拌機構109により反応容器102内で攪拌される。プローブ10は分注後、次の液を分注するため、洗浄機構111まで移動し、純水タンク22からポンプ21により弁20を介して、プローブ10内部に送液してプローブ10の内側を洗浄し、液吐出口26に送液してプローブ10の外側に水を浴びせてプローブ10外部を洗浄する。攪拌器30は攪拌洗浄装置111によって洗浄される。
【0019】
プローブ10の表面には、撥水処理が施されている。図4は、プローブ内で一定量吸引されたエアによって、システム水と試薬は分離されている断面の概略図である。図4(a)は従来の撥水処理を施していない場合であり、図4(b)は撥水処理した場合の断面図である。従来、図4(a)に示すように、第1液(例えばシステム水)と第2液(例えば試料)はエアによって分けられているが、エアの周囲には液膜が存在し、液膜の中で第1液と第2液が混合し、あるいは液膜を介して第1液が第2液へ、第2液が第1液へ流入し、お互いの液が希釈されてしまい分注量の精度が低下し、さらに分析精度が低下する、あるいは希釈されてしまう量を見込んで分注しなければならないので試薬や試料の消費量が増大する等の課題があった。また、前に分注した液がプローブ壁面に付着し、次の液に混入し、分析精度が低下する。プローブ10の表面に撥水処理を施した場合、図4(b)のように、撥水効果により液膜が形成されなくなるようにすることができる。また、前の液が付着されにくくなる。
【0020】
このように、プローブを撥水処理することにより、2液が接触することによる混合がなくなり、また、前の液が付着しにくくなるので次の液に前の液が混入しにくくなるので、分注量や分析の精度の低下、試薬や試料の使用量の増加を抑制できる。
【0021】
撥水処理の一例としては、撥水処理剤をプローブ壁面にコーティングすることが好ましい。このとき、コーティング膜厚をプローブの内径に対して100000分の1から100分の1程度にすることにより、コーティングによってプローブ体積が必要以上に減ることがなくなり、分注量を容易に増減できることになり好ましい。さらに、10000分の1から1000分の1程度にすることにより、分析の間にコーティングに何らかの傷がついた場合でもプローブそのものにまで傷が達することがなくなるため撥水効果が持続させることができ、好ましい。撥水処理剤としては、炭化水素系のワックス、あるいはシリコーンを用いることにより、容易に撥水効果を得られるので好ましい。さらに、ポリテトラフルオロエチレンなどのフッ素化合物を用いることにより、油性の液に対しても撥油効果を得られるので好ましい。さらに、パーフルオロ含有化合物を用いることにより、安価に処理することができて好ましい。
【0022】
他の撥水方法としてはこの方法に限らず、光照射によって表面活性するなどの方法を用いても良い。例えば、4フッ化メタンを用いたプラズマ処理する方法を用いる場合、消耗されるものが気体なので後処理が容易となるので好ましい。
【0023】
[実施例2]
分析装置の電源を落とすような場合など、分析装置の装置を停止する動作を実行する。この停止動作の前に、撥水効果が十分に得られているかどうかを確認するモニタリング動作を実施する。
【0024】
モニタリング時の動作例の一つを示す。まず、あらかじめ試薬テーブル105上の試薬容器の一つに撥水効果モニタ用試薬25が満たされている。撥水効果モニタ用試薬25は、検出方法と関連しており、たとえば検出方法が吸光度測定の場合、撥水効果モニタ用試薬25としてはアミドブラック溶液などの色水が容易に取り扱えるために好ましい。次に、通常の分注作業と同様に、プローブ10中にシステム水を充填したあとエアを一定量吸引し、その後、撥水効果モニタ用試薬25を吸引し、反応容器102に吐出する。このとき、撥水効果が失われていれば吐出された撥水効果モニタ用試薬中にシステム水が混入している。例えば検出方法が吸光度測定の場合、色素がシステム水混入により希釈され、吸光度が低下する。この低下する吸光度をキャリブレーションしておけば、どの程度吸光度が低下すると撥水効果が薄れているのかを判断することが可能となる。撥水効果が薄れていると判断した場合、後述する撥水処理動作を実施する。あまりに効果が薄れている場合は、プローブ10を流体継手12から取り外して交換する方が処理に必要以上の手間をかけずにすむので好ましい。薄れていないと判断した場合、そのまま装置停止動作を実施する。
【0025】
このように撥水効果をモニタリングすることで、撥水効果が得られなくなったプローブを使用せずにすむので、分注量や分析の精度の低下、試薬や試料の使用量の増加を抑制できる。
【0026】
[実施例3]
撥水効果が十分に得られているかどうかを確認するモニタリング動作した結果、十分な撥水効果が得られていないと判断した場合、撥水処理動作を実施する。
撥水処理動作の実施形態例を説明する。
【0027】
あらかじめ試薬テーブル105と試料テーブル103上の容器の一つに撥水処理溶液26が満たされている。撥水処理溶液としては、炭化水素系のワックス、シリコーン、ポリテトラフルオロエチレンなどのフッ素化合物、パーフルオロ含有化合物などが好ましい。次に、通常の分注作業と同様に、プローブ10中にシステム水を充填したあとエアを十分量、少なくてもプローブ10の中がエアで満たされるように吸引し、その後、プローブ10を撥水処理溶液26中に浸漬して、プローブ10の中が満たさせる程度の十分な量を吸引する。次に、撥水処理溶液26に、あるいはプローブ10を移動して反応容器102に、あるいは洗浄機構111にプローブ10を移動して廃液吐出口27に撥水処理溶液を吐出する。このとき、エアまで吐出せずに撥水処理液のみを吐出する。場合によっては、撥水処理溶液中にプローブを浸漬した状態で吸引、吐出を繰り返すことによって撥水処理溶液をプローブ内面に十分に行き渡らせることが可能となり、より撥水効果を向上することが可能となるので好ましい。最後に、完全に撥水処理溶液を吐出し、再びプローブの中をエアで満たして乾燥させ、撥水処理溶液をプローブ壁面に定着する。
【0028】
このように撥水処理を装置上で実施することで、撥水効果が得られなくなったプローブを使用せずにすむので、分注量や分析の精度の低下、試薬や試料の使用量の増加を抑制できる。
【0029】
また、他の撥水処理動作の実施形態例を説明する。
シリンジポンプ15には、流路を一つだけ選択する切替弁のような弁20、および各々の送液ポンプ21を通じて、撥水処理溶液タンク23、純水タンク22、空気タンク24が接続されている。まず、プローブ10を移動して洗浄機構111まで移動する。次に、弁20を切り替えて空気タンク24をプローブ10と接続し、ポンプによって空気をプローブ10内に送り込み、システム水を完全に除去し、プローブ10を乾燥する。次に、弁20を切り替えて撥水処理溶液タンク23をシリンジポンプ15に接続し、ポンプ21によって撥水処理溶液をプローブ10内に送り込み、排出する。排出された液は廃液吐出口27から排出される。十分な量の撥水処理溶液を送り込んだ後、再び弁20を切り替えて空気タンク24に接続して空気を送り込み、プローブ10を乾燥する。このようにシリンジポンプ15側から撥水処理溶液を送り込むことで、常に新鮮な撥水処理溶液を用いることになり、より高い撥水効果が得ることができるので好ましい。
【0030】
以上、上述のプローブ10に関して説明した実施例は、攪拌器30に対しても同様に実施することが可能である。攪拌器30の撥水効果が小さい場合、攪拌器30に液が付着しやすくなっているので、前に攪拌した液が次に攪拌する液に持ち越されやすくなり、分析の精度が低下してしまう。
【0031】
攪拌器の基本的な構成は、図1において、アーム回転棒14、攪拌器アーム29には、プローブでのかわりに、中心軸で回転するヘラなどの攪拌器30が設置されている。攪拌器30は、アーム回転棒14の上下、回転運動により移動することができる。
【0032】
この攪拌器30の撥水処理効果をモニタリングする場合は、あらかじめ試薬テーブル105上の試料容器106の中の一つに撥水効果モニタ用試薬25が満たされている。反応テーブル101上の反応容器102の中に純水が満たされている。まず、攪拌器30を撥水効果モニタ用試薬25に浸漬して引き上げると、撥水効果が薄れている場合は、攪拌器30に撥水効果モニタ用試薬が付着したままとなる。撥水効果が持続している場合は、攪拌器30に撥水効果モニタ用試薬は付着しない。次に、反応容器102中の水に攪拌器30を浸漬すると、攪拌器30に付着している撥水処理効果モニタ用試薬が混入するので、プローブのときと同様に検出機構109にかけることにより、撥水効果を確認することができる。
【0033】
この攪拌器30に撥水処理を実施する場合は、プローブのときと同様に実施することが可能である。具体的には、まず、あらかじめ試薬テーブル105上の試料容器106の中に撥水処理溶液26が満たされている。次に、攪拌器30を撥水処理溶液26中に浸漬して撥水処理溶液をコーティングする。次に、攪拌器30を取り出して空気中で乾燥させる。他の攪拌器30の撥水処理実施形態としては、プローブのときと同様に、まず攪拌器を洗浄機構111に移動し、撥水処理溶液タンク23からポンプ21により送液して、弁20を介して液吐出口28から攪拌器30に撥水処理溶液を浴びせ、撥水処理溶液をコーティングする。その後、自然乾燥させても良いし、空気タンク24からポンプ21により弁20を介して液吐出口28から空気を送風して乾燥させても良い。
【0034】
このように、攪拌器は撥水処理されており、さらに攪拌器の撥水効果をモニタし、さらに撥水処理を場合により実施することで、攪拌器に付着した前の液が、次の液の攪拌時に次の液の中に持ち越されてしまうことが抑制されるので、分析精度の低下を抑制することができる。
【0035】
【発明の効果】
本発明により、従来技術の少なくとも一つの課題の解決に寄与でき、エアを挟んだ2つの液が混合を抑止した高分析精度の化学分析装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本化学分析装置における試薬分注機構の一実施例を示す概略図である。
【図2】本化学分析装置における一実施例を示す全体概略図である。
【図3】本化学分析装置における一実施動作例を示すフロー図である。
【図4】本発明による実施例の効果を説明する概略図である。
【符号の説明】
10…プローブ、11…プローブアーム、13…チューブ、14…アーム回転棒、15…シリンジポンプ、16…プランジャ、17…伝達機構、18…パルスモータ、19…検出器、20…弁、21…ポンプ、22…純水タンク、23…撥水処理溶液タンク、24…空気タンク、25…撥水効果モニタ用試薬、26…撥水処理溶液、27…廃液吐出口、28…液吐出口、29…撹拌器アーム、30…撹拌器、101…反応テーブル、102…反応容器、103…試料テーブル、104…試料容器、105…試薬テーブル、106…試薬容器、107…試料分注機構、108…試薬分注機構、109…撹拌機構、110…検出機構、111…洗浄機構、112…コントローラ、113…コンソール、114…反応容器洗浄機構。
Claims (4)
- 試薬液を備える試薬容器と、試料液を備える試料容器と、前記試薬及び前記試料が供給される反応容器と、前記試薬を前記反応容器に供給する試薬分注機構と、前記試料を前記反応容器に供給する試料分注機構と、前記試薬と試料を反応容器で攪拌する攪拌機構と、を備え、前記試薬分注機構或いは前記試料分注機構の少なくとも一方は、液を吸排するプローブ部を有し、前記攪拌機構は、前記反応容器内の液を攪拌する攪拌器を有する化学分析装置において、前記プローブ部及び前記攪拌器の表面が撥水効果を有する領域を有することを特徴とする化学分析装置。
- 請求項1に記載の化学分析装置において、
前記プローブ部及び攪拌器が、その表面に前記プローブ部の内径に対して100000分の1から100分の1の膜厚の撥水効果を有する皮膜を有することを特徴とする化学分析装置。 - 請求項1に記載の化学分析装置において、
前記プローブ部及び攪拌器の撥水効果をモニタリングする手段を有することを特徴とする化学分析装置。 - 請求項1に記載の化学分析装置において、
前記プローブ部及び攪拌器に撥水処理を前記化学分析装置上で実施する手段を有することを特徴とする化学分析装置。
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