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JP2004304925A - インバータ装置 - Google Patents

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JP2004304925A
JP2004304925A JP2003095143A JP2003095143A JP2004304925A JP 2004304925 A JP2004304925 A JP 2004304925A JP 2003095143 A JP2003095143 A JP 2003095143A JP 2003095143 A JP2003095143 A JP 2003095143A JP 2004304925 A JP2004304925 A JP 2004304925A
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Japan
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vector
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pwm
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basic
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JP2003095143A
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English (en)
Inventor
Soichi Sekihara
聡一 関原
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

【課題】直流電源線に流れる電流に基づいて常にインバータ回路の出力電流を得る。
【解決手段】電源線15に流れる電流Irを検出する電流検出部7を設け、プロセッサ17は、電流Irと補正PWM信号Cup〜Cwnとに基づいて電流Iu、Iv、Iwを求める。この場合、各PWM周期内の基本ベクトルに対応した期間が所定の時間Td以上となるように補正して補正PWM信号Cup〜Cwnを生成し、それをIGBTQ1〜Q6の駆動信号Gup〜Gwnとする。また、基本ベクトルが1種類しか存在しないPWM周期では、当該唯一の基本ベクトルと同位相または逆位相の関係とならない他の基本ベクトルに対応した期間を設ける。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、直流電源線に流れる電流を用いてインバータ回路の出力電流を検出可能なインバータ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
特許文献1には、インバータ装置の順変換部と逆変換部間に電流検出手段を備え、この電流検出手段で発生する電圧を、モータに印加する各相の端子電圧の組み合わせ信号を発生する論理回路の信号でサンプルホールドし、モータ電流を検出するインバータ装置の電流検出装置が記載されている。
【0003】
特許文献2には、インバータの下アーム側のスイッチング素子と直流電源との間にシャント抵抗を設け、このシャント抵抗に生じる電圧に基づいて電流を検出する電流検出装置(3シャント抵抗方式)が記載されている。
【0004】
この他、インバータ回路の出力端子とモータ巻線との間にDCCT(Direct Current Current Transformer)素子を配置して、モータ巻線に流れる電流を直接的に検出する方式などがある。
【0005】
【特許文献1】
特許第2712470号公報
【0006】
【特許文献2】
特開平9−229972号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
例えば負荷としてモータが接続されたインバータ装置において、モータの駆動制御に用いるため、あるいはインバータ装置やモータの過電流保護に用いるため、モータ巻線に流れる電流を検出することが必要となる。引用文献2に記載された3シャント方式による電流検出装置は、3つの抵抗とそれぞれの端子電圧を増幅するための3つの増幅回路が必要となり、回路構成が複雑化してしまう。また、上記DCCT素子は高価であり、インバータ装置全体としてのコストが高くなる問題がある。
【0008】
これに対し、特許文献1に記載された電流検出装置は、電流検出手段として直流電源線に抵抗を設けた構成とすれば、従来から提案されている種々の電流検出方式に比べて構成が簡素となり、コスト的にも有利となる。この電流検出装置は、三相ブリッジインバータ回路のU相、V相、W相の各アームを構成するスイッチング素子のオンオフ状態つまり各相の出力電圧をベクトルとして表した場合に、そのベクトルと直流電源線に流れる電流との間に存在する一定の対応関係に基づいてモータ電流を検出するようになっている。
【0009】
しかしながら、この電流検出装置を実際にインバータ回路に適用する場合、駆動回路やスイッチング素子の遅延時間、抵抗の両端電圧をディジタルデータに変換して取り込むためのA/D変換器の変換時間などが存在するために、PWM周期によっては電流を検出できない場合がある。
【0010】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、直流電源線に流れる電流に基づいて常にインバータ回路の出力電流を得ることができるインバータ装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載したインバータ装置は、直流電源線を通して直流電圧を入力し、駆動信号に基づいて複数のスイッチング素子を通断電することによりゼロベクトルに対応した電圧と基本ベクトルに対応した電圧とからなる交流電圧を出力するインバータ回路と、各PWM周期がゼロベクトルに対応した駆動期間と基本ベクトルに対応した駆動期間とから構成されるPWM信号を生成するPWM信号生成手段と、各PWM周期について基本ベクトルに対応した駆動期間が所定時間以上継続するように前記PWM信号を補正した補正PWM信号を出力する補正手段と、補正PWM信号に基づいてスイッチング素子の駆動信号を生成する駆動信号生成手段とを備えて構成されていることを特徴としている。
【0012】
この構成によれば、PWM信号生成手段において種々の変調方式(例えば搬送波比較方式(2相変調、3相変調)、空間ベクトル法など)により生成されたPWM信号は、補正手段において、各PWM周期について基本ベクトルに対応した駆動期間が所定時間以上継続するように補正され、この補正PWM信号に基づく駆動信号によりインバータ回路のスイッチング素子が駆動される。
【0013】
インバータ回路の各相のスイッチング素子のオンオフ状態つまり各相の出力電圧をベクトルとして表した場合、インバータ回路が出力するベクトルと直流電源線に流れる電流との間には一定の関係がある。すなわち、ベクトルは、ゼロ電圧に対応したゼロベクトルと、特定の位相を持つ電圧に対応した基本ベクトルとからなり、基本ベクトルが出力されている期間では、直流電源線に流れる電流は何れかの相の電流に等しくなる。
【0014】
本手段によれば基本ベクトルは所定時間以上継続するので、A/D変換器の変換時間、駆動信号生成手段やスイッチング素子の遅延時間などによる制約を受けることなく、直流電源線に流れる電流すなわちインバータ回路が出力する各相の電流を確実に検出することができる。電流を検出する具体的な構成としては、例えば、直流電源線に流れる電流を検出する直流電流検出手段と、補正PWM信号と検出電流とに基づいてインバータ回路の出力電流を得る交流電流検出手段とを備えた構成が考えられる。
【0015】
請求項2、3に記載したインバータ装置によれば、補正手段は、PWM周期について、所定時間に満たない基本ベクトルの駆動期間を延長して所定時間以上継続させるとともに、その延長した時間だけ基本ベクトルに対し逆位相となる逆ベクトルに対応した駆動期間を設けるので、インバータ回路が出力する実効的な電圧値が補償され、補正の前後で電圧値が変化することを防止できる。
【0016】
請求項4、5に記載したインバータ装置によれば、補正手段は、ゼロベクトルに対応した駆動期間と1種類の基本ベクトルに対応した駆動期間とからなるPWM周期について、基本ベクトルと同位相または逆位相とならない異なる種類の基本ベクトルに対応した所定時間以上の駆動期間を設けるとともに、その設けた時間だけ異なる種類の基本ベクトルに対し逆位相となる逆ベクトルに対応した駆動期間を設けるので、当該PWM周期について異なる2つの相の電流を検出することができ、三相の場合には全相の電流を得ることができる。
【0017】
請求項6、7に記載したインバータ装置によれば、インバータ回路の駆動に供するプロセッサが出力するPWM信号の何れかのPWM周期が、所定時間以上継続し第1の基本ベクトルに対応した第1の駆動期間と、所定時間以上であって且つ第1の駆動期間よりも短い時間継続し第2の基本ベクトルに対応した第2の駆動期間と、第2の駆動期間よりも短い時間または同じ時間継続し第2の基本ベクトルに対し逆位相となる逆ベクトルに対応した第3の駆動期間と、ゼロベクトルに対応した第4の駆動期間とを備えて構成されている。
【0018】
このようなプロセッサを用いることにより、各PWM周期について基本ベクトルに対応した駆動期間が所定時間以上継続するように補正され且つその補正によって出力電圧が変化しないように電圧補償が行われる(請求項6)。また、異なる2つの相の電流を検出することができる(請求項7)。
【0019】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態について図1ないし図9を参照しながら説明する。
図1は、インバータ装置の電気的構成を示している。このインバータ装置1は、負荷として接続されたブラシレスモータ2を駆動するものであって、直流電源回路3、インバータ回路4、制御部5、ゲート駆動回路6および電流検出部7から構成されている。
【0020】
このうち直流電源回路3は、ダイオードブリッジ9とコンデンサ10、11とから構成される倍電圧整流回路であり、その入力端子にはリアクトル12を介して単相交流電源13が接続されるようになっている。この直流電源回路3は、電源線14、15(直流電源線に相当)に対し直流電圧を出力するようになっており、電源線14と15との間にはインバータ回路4が接続されている。電源線15には検出用抵抗8が介在しており、その直流電源回路3側の端子は制御部5と共通のグランドに接続されている。
【0021】
インバータ回路4は、電源線14と15との間にIGBTQ1〜Q6を三相ブリッジ接続して構成されている。IGBTQ1〜Q3は上アーム側のスイッチング素子に相当し、IGBTQ4〜Q6は下アーム側のスイッチング素子に相当する。IGBTQ1〜Q6には、それぞれ図示極性の還流用のダイオードD1〜D6が接続されている。このインバータ回路4のU相、V相、W相の各出力端子4u、4v、4wには、それぞれブラシレスモータ2の巻線2u、2v、2wが接続されるようになっている。
【0022】
電流検出部7(直流電流検出手段に相当)は、検出用抵抗8の両端電圧をレベルシフトして正の電圧とした後に増幅する増幅回路16と、後述するプロセッサ17に内蔵されたA/D変換器18とから構成されている。A/D変換器18は、例えば10ビットの分解能を有している。
【0023】
制御部5は、DSP(Digital Signal Processor)などの高速演算可能なプロセッサ17により構成されている。このプロセッサ17は、上記A/D変換器18、CPU19、ブラシレスモータ2を制御する実行プログラムが格納された書き換え可能な不揮発性メモリ20、一時的なデータが格納される揮発性メモリ21などを備えている。
【0024】
図2は、プロセッサ17の機能を表すブロック図である。すなわち、プロセッサ17は、そのハードウェア回路および不揮発性メモリ20に記憶されているプログラムやデータなどにより、A/D変換部22、電流演算部23、電圧指令信号生成部24、PWM信号生成部25およびPWM補正部26としての機能を実現するようになっている。
【0025】
ここで、A/D変換部22は、A/D変換器18に対応する機能で、増幅回路16から入力されるアナログ信号をディジタル信号に変換するものである。また、電流演算部23(交流電流検出手段に相当)は、変換して得られたディジタル信号と後述する補正PWM信号Cup〜Cwnとを用いてブラシレスモータ2の巻線に流れる電流Iu、Iv、Iwを演算するものである。
【0026】
電圧指令信号生成部24は、演算した電流Iu、Iv、Iwを用いて各相の出力電圧に応じた電圧指令信号Vu、Vv、Vwを演算するもので、PWM信号生成部25(PWM信号生成手段に相当)は、この電圧指令信号Vu、Vv、Vwと三角波信号Scとの比較に基づいてPWM信号Dup、Dun、Dvp、Dvn、Dwp、Dwnを生成するものである。PWM補正部26(補正手段に相当)は、このPWM信号Dup、Dun、Dvp、Dvn、Dwp、Dwnを補正して、補正PWM信号Cup、Cun、Cvp、Cvn、Cwp、Cwnを生成するものである。
【0027】
ゲート駆動回路6(駆動信号生成手段に相当)は、プロセッサ17から補正PWM信号Cup〜Cwnを入力してレベル変換を行い、IGBTQ1〜Q6のゲートに与える駆動信号Gup〜Gwnを生成するようになっている。なお、ブラシレスモータ2のロータ近傍には、ホールICなどから構成される位置検出器27が取り付けられており、電圧指令信号生成部24は、この位置検出器27からの位置信号に基づいて上記電圧指令信号Vu、Vv、Vwの位相を決定するようになっている。
【0028】
次に、本実施形態の作用について図3ないし図9も参照しながら説明する。 IGBTQ1〜Q6は、それぞれプロセッサ17から出力される補正PWM信号Cup〜CwnがHレベルのときにオン駆動され、Lレベルのときにオフ駆動される。各相について、上アーム側の補正PWM信号と下アーム側の補正PWM信号が同時にHレベルとなることはなく、デッドタイム期間を除けば上アーム側の補正PWM信号と下アーム側の補正PWM信号の何れか一方がHレベルとなっている。
【0029】
そこで、補正PWM信号Cup〜Cwnに基づいて、各相ごとに上アーム側のIGBTQ1〜Q3がオンしている駆動状態を1で表し、下アーム側のIGBTQ4〜Q6がオンしている駆動状態を0で表し、それをU相、V相、W相の順に一組として表記することとする。この表記によれば、(000)、(001)、(010)、(011)、(100)、(101)、(110)、(111)の8通りの駆動状態の組み合わせが生じる。この組み合わせは、図3に示すようにインバータ回路4が出力する電圧ベクトルに対応している。
【0030】
ここで、駆動状態(000)、駆動状態(111)は、それぞれ下アーム側のIGBTQ4〜Q6が全てオンした状態、上アーム側のIGBTQ1〜Q3が全てオンした状態であって、インバータ回路4が出力する電圧はゼロとなる。これに対し、状態(001)、(010)、(011)、(100)、(101)、(110)は、それぞれ異なる位相を持つ電圧となる。そこで、以下の説明においては、状態(000)と(111)をゼロベクトルと称し、状態(001)、(010)、(011)、(100)、(101)、(110)を基本ベクトルと称す。
【0031】
図4は、一例として(a)ゼロベクトル(111)の駆動状態、(b)基本ベクトル(101)の駆動状態、(c)基本ベクトル(100)の駆動状態において検出用抵抗8に流れる電流を示している。この検出用抵抗8に流れる電流をIrとし図示した方向を正とすれば、上記各ベクトルにおける電流Irは次の表に示すようになる。
【0032】
【表1】
Figure 2004304925
【0033】
この表から明らかなように、IGBTQ1〜Q6のオンとオフとの組み合わせに応じて決まる8つの駆動状態のうち基本ベクトルに対応した駆動状態のときには、検出用抵抗8に+Iu、−Iu、+Iv、−Iv、+Iw、−Iwの何れかに等しい電流Irが流れる。従って、プロセッサ17の電流演算部23は、電流検出部7で検出した電流Irと、現在のインバータ回路4の駆動状態とから表1に示された電流を得ることができる。
【0034】
図5は、補正PWM信号Cu、Cv、Cw(後述)と、そのときの電流Irおよび電流演算部23により得られたW相の電流Iwの波形を示している。この図5では、電流演算部23はPWM1周期ごとに電流Iu、Iv、Iwを演算しているが、半周期ごとに演算してもよい。
【0035】
さて、PWM1周期(またはPWM半周期)ごとに全相の電流Iu、Iv、Iwを得るためには、当該周期中に同位相または逆位相の関係とならない2種以上の基本ベクトルに対応した駆動期間が存在することが必要となる。これにより、各基本ベクトルに対応して異なる2相以上の電流を検出でき、残る相の電流はIu+Iv+Iw=0の関係式から演算により求めることができる。
【0036】
図7と図8は、PWM半周期における(a)PWM信号Du、Dv、Dwおよび(b)補正PWM信号Cu、Cv、Cwを示している。これらPWM信号Du、Dv、Dwおよび補正PWM信号Cu、Cv、Cwは、上述したベクトルの表記と同様に、上アーム側のIGBTQ1〜Q3がオンする状態を1で表し、下アーム側のIGBTQ4〜Q6がオンする状態を0で表したものであり、それぞれPWM信号Dup〜Dwnおよび補正PWM信号Cup〜Cwnと等価な信号である。
【0037】
本実施形態においてPWM信号Du、Dv、Dwは、互いに120°(電気角)の位相差を持つ電圧指令信号Vu、Vv、Vwと三角波信号Scとの比較による周知の三角波比較方式(2相変調)によって生成されている。図6は、2相変調の場合の電圧指令信号Vu、Vv、Vwの波形を示している。2相変調により生成されたPWM信号Du、Dv、DwのPWM半周期(以下、単にPWM周期と称す)には、一般的に次の2つの構成がある。
【0038】
▲1▼2種類の基本ベクトルに相当する期間T1、T2と1つのゼロベクトルに相当する期間T3とから構成される場合(図7(a)参照)
▲2▼1種類の基本ベクトルに相当する期間T1と1つのゼロベクトルに相当する期間T3とから構成される場合(図8(a)参照)
【0039】
PWM周期が▲1▼の構成となるのは、電圧指令信号Vu、Vv、Vwが互いに異なっている時であり、図6においては例えばP1点に対応している。また、PWM周期が▲2▼の構成となるのは、電圧指令信号Vu、Vv、Vwのうちの2つ(ここではVvとVw)が等しい時であり、図6においては例えばP2点に対応している。
【0040】
図7(a)は、基本ベクトル(011)→基本ベクトル(001)→ゼロベクトル(000)の順に駆動状態が変化する場合を示している。上述したように、基本ベクトル(011)の駆動状態では電流Irを検出することによりU相の電流−Iuを検出でき、基本ベクトル(001)の駆動状態ではW相の電流+Iwを検出できる。残るV相の電流Ivは演算により得られるため、結局、全相の電流Iu、Iv、Iwを検出できることになる。
【0041】
しかしながら、プロセッサ17が補正PWM信号Cup〜Cwnを出力した後IGBTQ1〜Q6の通電状態が実際に変化するまでには、デッドタイム、ゲート駆動回路6の遅延時間、IGBTQ1〜Q6のターンオン時間またはターンオフ時間などの要素が介在することによって遅れが生じる。さらに、IGBTQ1〜Q6の通電状態が変化しても、検出用抵抗8に流れる電流が安定するまでに若干の時間を要し、その後A/D変換器18がA/D変換を開始してディジタルデータが出力されるまでに所定の変換時間が必要となる。こうした種々の遅延要素に起因する全遅延時間をTdとすれば、電流検出部7が電流Irを検出するためには、基本ベクトルに対応した期間が少なくとも時間Td以上であることが必要となる。
【0042】
基本ベクトルに対応した期間の幅は、その時々の電圧指令信号Vu、Vv、Vwの値、三角波信号Scの振幅に対する電圧指令信号Vu、Vv、Vwの振幅などによって変化する。一般的には、電圧指令信号Vu、Vv、Vwのうちの2つが互いに近い値となった時、または始動時や低速時などのように電圧指令信号Vu、Vv、Vwの振幅が小さい時に、基本ベクトルの期間幅が狭小化する傾向を示す。
【0043】
図7(b)は、PWM信号Du、Dv、Dwに対し、基本ベクトルに対応した期間の幅がTd以上となるように補正した後の補正PWM信号Cu、Cv、Cwを示している。補正前の基本ベクトル(001)に対応した期間T2はTdよりも短いため、この期間T2をTdまで延長してT2′(=Td)としている。さらに、その延長した時間T4(=T2′−T2)だけ、基本ベクトル(001)と逆位相の基本ベクトル(110)に対応した期間T4を追加している。これは、インバータ回路4が出力する実効的な電圧が変化しないように補償するためである。PWM周期における期間T4の挿入位置は任意であるが、IGBTQ1〜Q6のスイッチング回数が極力少なくなるように挿入することが好ましい。
【0044】
結局、このような補正が施されたPWM周期は、Td以上継続する第1の基本ベクトルに対応した第1の駆動期間T1と、Td以上で且つ駆動期間T1よりも短い時間継続し第2の基本ベクトルに対応した第2の駆動期間T2′と、駆動期間T2′よりも短い時間継続し第2の基本ベクトルに対し逆位相となる逆ベクトルに対応した第3の駆動期間T4と、ゼロベクトルに対応した第4の駆動期間T3′とから構成されている。また、補正されないPWM周期は、Td以上継続する第1の基本ベクトルに対応した第1の駆動期間T1と、Td以上継続する第2の基本ベクトルに対応した第2の駆動期間T2と、ゼロベクトルに対応した第3の駆動期間T3とから構成されている。
【0045】
一方、図8(a)は、基本ベクトル(011)→ゼロベクトル(000)の順に駆動状態が変化する場合を示している。この場合には、当該PWM周期に基本ベクトルが1種類しか存在しないため、1相分の電流しか検出できない。そこで、図8(b)に示すように、当該周期中に当該基本ベクトル(011)と同位相または逆位相の関係とならない他の基本ベクトル例えば(001)に対応した駆動期間T2を設けることが必要となる。この追加する駆動期間T2は、上述した理由によりTd(もしくはそれ以上)とする。
【0046】
また、新たな基本ベクトル(001)を追加しても、インバータ回路4が出力する実効的な電圧が変化しないように、追加した基本ベクトル(001)と逆位相の基本ベクトル(110)に対応した期間T4を追加している。PWM期間における各期間の配列は任意であるが、IGBTQ1〜Q6のスイッチング回数が極力少なくなるように設定することが好ましい。その結果、補正前のPWM周期に基本ベクトルが1種類しか存在しない場合であっても、全相分の電流を検出することが可能となる。
【0047】
このような補正が施されたPWM周期は、Td以上継続する第1の基本ベクトルに対応した第1の駆動期間T1と、Td以上で且つ駆動期間T1よりも短い時間継続し第2の基本ベクトルに対応した第2の駆動期間T2と、駆動期間T2と同じ時間継続し第2の基本ベクトルに対し逆位相となる逆ベクトルに対応した第3の駆動期間T4と、ゼロベクトルに対応した第4の駆動期間T3′とから構成されている。
【0048】
図9は、不揮発性メモリ20に記憶されているプログラムに基づいて、プロセッサ17がPWM補正部26の機能として実行する各PWM周期の補正方法のフローチャートである。PWM補正部26は、現時点で次に実行することとなるPWM周期におけるPWM信号Du、Dv、Dwを生成した後、そのPWM周期内の基本ベクトルについて以下の処理を行う。
【0049】
まず、ステップS1において、基本ベクトルに対応した期間がTd以上か否かを判断し、Td以上であれば「YES」と判断してステップS4に移行する。これに対し、Tdよりも短い場合には「NO」と判断してステップS2に移行し、当該基本ベクトルに対応した期間をTdに延長する。そして、ステップS3において、この基本ベクトルに対し逆位相となる逆ベクトルを追加し、その期間の幅を(Td−延長前の期間幅)に設定する。PWM補正部26は、ステップS4において、当該PWM周期に含まれる全ての基本ベクトルの補正が終了したか否かを判断し、終了していない場合には「NO」と判断してステップS1に戻り、終了した場合には「YES」と判断してステップS5に移行する。
【0050】
PWM補正部26は、ステップS5において、当該PWM周期に基本ベクトルが1種類のみ含まれるかどうかを判断する。ここで、基本ベクトルが2種類以上存在する場合には「NO」と判断してステップS8に移行し、1種類のみ存在する場合には「YES」と判断してステップS6に移行する。ステップS6では、唯一存在する基本ベクトルと同位相または逆位相の関係とならない他の基本ベクトルを追加し、その期間の幅をTdに設定する。さらに、ステップS7では、この追加した基本ベクトルに対し逆位相となる逆ベクトルを追加し、その期間の幅をTdに設定する。
【0051】
その後、PWM補正部26は、ステップS8において、PWMの半周期Tから上記各基本ベクトルに対応した期間の幅を減じて、ゼロベクトルに対応した期間の幅を設定する。このときに、IGBTQ1〜Q6のスイッチング回数が極力少なくなるように、当該PWM周期における各期間の配置を変えてもよい。
【0052】
以上説明した本実施形態によれば、電源線15に流れる電流Irを検出する電流検出部7を設け、プロセッサ17は、その電流演算部23の機能として、電流Irと補正PWM信号Cup〜Cwnとに基づいて電流Iu、Iv、Iwを求めることができるので、各相(少なくとも2相分)の電流を検出するためのセンサおよび増幅回路を設けることなく比較的簡易な構成によってモータ電流を検出することができる。
【0053】
この場合、PWM補正部26を設け、PWM信号生成部25から出力されたPWM信号Dup〜Dwnについて、各PWM周期内の基本ベクトルに対応した期間が所定の時間Td以上となるように補正して補正PWM信号Cup〜Cwnを生成し、それをIGBTQ1〜Q6の駆動信号Gup〜Gwnとしている。これにより、デッドタイム、ゲート駆動回路6の遅延時間、IGBTQ1〜Q6のスイッチング時間、スイッチング後の電流Irの安定時間、A/D変換器18の変換時間などの遅れ要素が存在しても、電流Irすなわち各相の電流Iu、Iv、Iwを確実に検出することができる。その結果、変換時間が長い安価なA/D変換器18を用いることができる。また、補正した時間だけ、その補正した基本ベクトルに対し逆位相となる逆ベクトルに対応した期間を設けているので、インバータ回路4が出力する実効的な電圧は変化しない。
【0054】
基本ベクトルが1種類しか存在しないPWM周期では、当該唯一の基本ベクトルと同位相または逆位相の関係とならない他の基本ベクトルに対応した期間を設けるように補正したので、全相の電流Iu、Iv、Iwを検出することができる。この場合も、追加した上記期間に等しい時間だけ、その追加した基本ベクトルに対し逆位相となる逆ベクトルに対応した期間を設けているので、インバータ回路4が出力する実効的な電圧は変化しない。
【0055】
さらに、各PWM期間において、補正により新たに追加した基本ベクトルまたは逆ベクトルを含め、IGBTQ1〜Q6のスイッチング回数が極力少なくなるように、各ベクトルの対応した期間の配列を調整しているので、本検出方法によるスイッチング損失の増加を極力抑えることができる。
【0056】
ブラシレスモータ2の回転速度や負荷状態にかかわらず常に電流Iu、Iv、Iwを検出することができるので、安定したモータ制御を実現できる。ベクトル制御と組み合わせれば、さらに高精度のモータ制御が可能となる。また、こうした特徴により、インバータ装置1は、エアコンや冷蔵庫などのコンプレッサモータ、家電機器や産業機器等に組み込まれたモータなどであって回転速度範囲が広いものに対しても適用可能である。
【0057】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について図10、図11を参照しながら説明する。本実施形態に係るインバータ装置は、第1の実施形態に係るインバータ装置1と同じ電気的構成を備えているが、電圧指令生成部の機能として、PWM信号Du、Dv、Dwを3相変調により生成している点が異なっている。
【0058】
図10と図11は、PWM半周期における(a)PWM信号Du、Dv、Dwおよび(b)補正PWM信号Cu、Cv、Cwを示している。3相変調により生成されたPWM信号Du、Dv、DwのPWM周期には、一般的に次の2つの構成がある。
【0059】
▲1▼2種類の基本ベクトルに相当する期間T1、T2と2つのゼロベクトルに相当する期間T3a、T3bとから構成される場合(図10(a)参照)
▲2▼1種類の基本ベクトルに相当する期間T1と2つのゼロベクトルに相当する期間T3a、T3bとから構成される場合(図11(a)参照)
【0060】
PWM周期が▲1▼の構成となるのは、電圧指令信号Vu、Vv、Vwが互いに異なっている時であり、PWM周期が▲2▼の構成となるのは、電圧指令信号Vu、Vv、Vwのうちの2つ(ここではVvとVw)が等しい時である。変調方式が異なっていても、図9に示すフローチャートに従って各PWM周期に対し補正を行えばよい。
【0061】
図10(a)は、ゼロベクトル(111)→基本ベクトル(011)→基本ベクトル(001)→ゼロベクトル(000)の順に駆動状態が変化する場合を示している。この補正前の期間T2は、遅延要素に応じた時間Tdよりも短い。そこで、図10(b)に示すように、この期間T2をTdまで延長してT2′(=Td)としている。さらに、その延長した時間T4(=T2′−T2)だけ、基本ベクトル(001)と逆位相の基本ベクトル(110)に対応した期間T4を追加している。これに伴って、ゼロベクトルに対応した期間T3b′は、補正前の期間T3bに対し2・T4だけ短くなっている。新たに追加する期間T4は、IGBTQ1〜Q6のスイッチング回数が極力少なくなるように、期間T3aと期間T1との間に挿入されている。なお、期間T1、T2′、T4はそれぞれ第1、第2、第3の駆動期間に相当し、期間T3aとT3b′は第4の駆動期間に相当する。
【0062】
一方、図11(a)は、ゼロベクトル(111)→基本ベクトル(011)→ゼロベクトル(000)の順に駆動状態が変化する場合を示している。この場合には、当該PWM周期に基本ベクトルが1種類しか存在しないため、1相分の電流しか検出できない。そこで、図11(b)に示すように、当該周期中に当該基本ベクトル(011)と同位相または逆位相の関係とならない他の基本ベクトル例えば(001)に対応した駆動期間T2(=Td)と、その基本ベクトル(001)と逆位相の基本ベクトル(110)に対応した期間T4(=T2)を設ける。この場合にも、IGBTQ1〜Q6のスイッチング回数が極力少なくなるように各期間を配列する。期間T1、T2、T4はそれぞれ第1、第2、第3の駆動期間に相当し、期間T3aとT3b′は第4の駆動期間に相当する。
【0063】
以上説明したように、本発明は変調方式が異なっても同じ手段によって電流Iu、Iv、Iwを検出することができ、3相変調を採用する本実施形態によっても2相変調を採用する第1の実施形態と同様の作用、効果を得られる。
【0064】
(その他の実施形態)
なお、本発明は上記し且つ図面に示す各実施形態に限定されるものではなく、例えば以下のように変形または拡張が可能である。
基本ベクトルに対応した期間の幅が時間Tdよりも短い場合に当該期間をTdまで延長したが、Tdを超えて延長してもよい。同様に、基本ベクトルが1種類しか存在しない場合に、PWM周期に追加する他の基本ベクトルに対応した期間の幅はTdを超えていてもよい。
本発明は、PWM周期に含まれる基本ベクトルに対応した期間が時間Td以上継続するように補正することであり、基本ベクトルが1種類しか存在しない場合の補正処理は、必要に応じて行うようにしてもよい。
【0065】
PWM信号生成部25は、三角波比較方式に限らず、空間ベクトル法などを用いてPWM信号Du、Dv、Dwを生成してもよい。また、搬送波信号は三角波信号Scに限らず、鋸波信号であってもよい。
検出した電流Iu、Iv、Iwに基づいてロータ位置を推定することにより、位置検出器27を省略した構成としてもよい。また、モータはブラシレスモータに限らず、誘導電動機や同期電動機などであってもよい。さらに、インバータ装置1の負荷はモータに限られない。
【0066】
【発明の効果】
本発明のインバータ装置は、各PWM周期について基本ベクトルに対応した駆動期間が所定時間以上継続するようにPWM信号を補正するので、A/D変換器の変換時間、駆動信号生成手段やスイッチング素子の遅延時間などによる制約を受けることなく、インバータ回路の出力電流を確実に検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示すインバータ装置の電気的構成図
【図2】プロセッサの機能を示すブロック図
【図3】インバータ回路が出力する電圧ベクトルを示す図
【図4】各ベクトルに対応した駆動状態において検出用抵抗に流れる電流を示す図
【図5】補正PWM信号Cu、Cv、Cwと電流Ir、Iwを示す図
【図6】2相変調の場合の電圧指令信号Vu、Vv、Vwの波形を示す図
【図7】2種類の基本ベクトルを含むPWM半周期における補正前後のPWM信号を示す図
【図8】1種類の基本ベクトルを含むPWM半周期における補正前後のPWM信号を示す図
【図9】PWM信号の補正方法を示すフローチャート
【図10】本発明の第2の実施形態を示す図7相当図
【図11】図8相当図
【符号の説明】
1はインバータ装置、4はインバータ回路、6はゲート駆動回路(駆動信号生成手段)、7は電流検出部(直流電流検出手段)、14、15は電源線(直流電源線)、17はプロセッサ、23は電流演算部(交流電流検出手段)、25はPWM信号生成部(PWM信号生成手段)、26はPWM補正部(補正手段)、Q1〜Q6はIGBT(スイッチング素子)である。

Claims (9)

  1. 直流電源線を通して直流電圧を入力し、駆動信号に基づいて複数のスイッチング素子を通断電することによりゼロベクトルに対応した電圧と基本ベクトルに対応した電圧とからなる交流電圧を出力するインバータ回路と、
    各PWM周期が前記ゼロベクトルに対応した駆動期間と前記基本ベクトルに対応した駆動期間とから構成されるPWM信号を生成するPWM信号生成手段と、
    各PWM周期について前記基本ベクトルに対応した駆動期間が所定時間以上継続するように前記PWM信号を補正した補正PWM信号を出力する補正手段と、
    前記補正PWM信号に基づいて前記スイッチング素子の駆動信号を生成する駆動信号生成手段とを備えて構成されていることを特徴とするインバータ装置。
  2. 前記補正手段は、各PWM周期について、所定時間に満たない基本ベクトルの駆動期間を延長して所定時間以上継続させるとともに、その延長した時間だけ前記基本ベクトルに対し逆位相となる逆ベクトルに対応した駆動期間を設けることを特徴とする請求項1記載のインバータ装置。
  3. 前記補正手段は、前記スイッチング素子のスイッチング回数が少なくなるように前記逆ベクトルに対応した駆動期間を設けることを特徴とする請求項2記載のインバータ装置。
  4. 前記補正手段は、ゼロベクトルに対応した駆動期間と1種類の基本ベクトルに対応した駆動期間とからなるPWM周期について、前記基本ベクトルと同位相または逆位相とならない他の基本ベクトルに対応した所定時間以上の駆動期間を設けるとともに、その設けた時間だけ前記他の基本ベクトルに対し逆位相となる逆ベクトルに対応した駆動期間を設けることを特徴とする請求項1ないし3の何れかに記載のインバータ装置。
  5. 前記補正手段は、前記スイッチング素子のスイッチング回数が少なくなるように前記他の基本ベクトルに対応した駆動期間およびその逆ベクトルに対応した駆動期間を設けることを特徴とする請求項4記載のインバータ装置。
  6. PWM信号を出力するプロセッサと、スイッチング素子を有し該スイッチング素子が前記PWM信号に基づいて駆動されることによりゼロベクトルに対応した電圧と複数の基本ベクトルに対応した電圧を出力可能なインバータ回路とを備え、
    前記プロセッサが出力するPWM信号の何れかのPWM周期が、
    所定時間以上継続し第1の基本ベクトルに対応した第1の駆動期間と、
    所定時間以上で且つ前記第1の駆動期間よりも短い時間継続し第2の基本ベクトルに対応した第2の駆動期間と、
    前記第2の駆動期間よりも短い時間継続し前記第2の基本ベクトルに対し逆位相となる逆ベクトルに対応した第3の駆動期間と、
    ゼロベクトルに対応した第4の駆動期間とを備えて構成されていることを特徴とするインバータ装置。
  7. PWM信号を出力するプロセッサと、スイッチング素子を有し該スイッチング素子が前記PWM信号に基づいて駆動されることによりゼロベクトルに対応した電圧と複数の基本ベクトルに対応した電圧を出力可能なインバータ回路とを備え、
    前記プロセッサが出力するPWM信号の何れかのPWM周期が、
    所定時間以上継続し第1の基本ベクトルに対応した第1の駆動期間と、
    所定時間以上で且つ前記第1の駆動期間よりも短い時間継続し第2の基本ベクトルに対応した第2の駆動期間と、
    前記第2の駆動期間と同じ時間継続し前記第2の基本ベクトルに対し逆位相となる逆ベクトルに対応した第3の駆動期間と、
    ゼロベクトルに対応した第4の駆動期間とを備えて構成されていることを特徴とするインバータ装置。
  8. 前記インバータ回路は、2つのスイッチング素子を直列接続してなるアームを2つ以上有し、前記ゼロベクトルに対応した駆動期間において全ての上アーム側のスイッチング素子または全ての下アーム側のスイッチング素子をオン駆動するように構成されていることを特徴とする請求項6または7記載のインバータ装置。
  9. 前記インバータ回路は、2つのスイッチング素子を直列接続してなるアームを2つ以上有し、前記基本ベクトルに対応した駆動期間において、1つ以上の上アーム側のスイッチング素子をオン駆動し、且つ、1つ以上の下アーム側のスイッチング素子をオン駆動するように構成されていることを特徴とする請求項6または7記載のインバータ装置。
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