JP2004304956A - ハーネスモジュール - Google Patents
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Abstract
【課題】簡単な構造で組付作業性が良好なハーネスモジュールを提供する。
【解決手段】大電流を流す電源系プリント基板12と該電源系プリント基板12よりも小電流を流す信号系プリント基板11とを上下に間隔を隔てて基板保持部材13に組み付けたハーネスモジュール10であって、前記基板保持部材13の先端に開口部16からなるコネクタ接続部14を設け、前記電源系及び信号系プリント基板11,12を基板保持部材13に組み付けた状態で、前記コネクタ接続部14の開口部16から前記プリント基板11,12の接続端子部17,44を臨ませている。前記基板保持部材13には、前記プリント基板11,12を係止する基板保持部23を設けている。
【選択図】 図8
【解決手段】大電流を流す電源系プリント基板12と該電源系プリント基板12よりも小電流を流す信号系プリント基板11とを上下に間隔を隔てて基板保持部材13に組み付けたハーネスモジュール10であって、前記基板保持部材13の先端に開口部16からなるコネクタ接続部14を設け、前記電源系及び信号系プリント基板11,12を基板保持部材13に組み付けた状態で、前記コネクタ接続部14の開口部16から前記プリント基板11,12の接続端子部17,44を臨ませている。前記基板保持部材13には、前記プリント基板11,12を係止する基板保持部23を設けている。
【選択図】 図8
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はハーネスモジュールに関し、更に詳しくは、自動車等の車両に配設されるハーネスモジュールに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、自動車等には電装部品や駆動部品等が配設されており、これらの電装部品や駆動部品には各種のワイヤハーネスが車体の各部位に配策されている。これらワイヤハーネスは車体の各箇所において、コネクタを介して接続されている。このコネクタにおいては、断面凹形状のケース内部に、導電部が形成された回路体が収容されるように構成されているものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−10440公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述した従来のハーネスモジュールにおいては、断面凹形状に形成されたケースと該ケースを覆う蓋とから構成されたプロテクタ、このプロテクタに収容される回路体や該回路体に接続されるワイヤハーネスの接続端子等の構成部品が多く介在するため、ハーネスモジュールの組立作業性が低かった。
【0005】
そこで、本発明は、前記課題を解決するためになされたものであり、簡単な構造で組付作業性が良好なハーネスモジュールを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記請求項1に記載されたハーネスモジュールは、大電流を流す電源系プリント基板と該電源系プリント基板よりも小電流を流す信号系プリント基板とを上下に間隔を隔てて基板保持部材に組み付けたハーネスモジュールであって、前記基板保持部材の先端に開口部からなるコネクタ接続部を設け、前記電源系及び信号系プリント基板を基板保持部材に組み付けた状態で、前記コネクタ接続部の開口部から前記プリント基板の接続端子部を臨ませたことを特徴とする。
【0007】
前記請求項2に記載されたハーネスモジュールは、請求項1に記載のハーネスモジュールであって、前記基板保持部材に上下に間隔を隔てて切欠きを形成し、これらの切欠きに前記プリント基板を嵌合させたことを特徴とする。
【0008】
前記請求項3に記載されたハーネスモジュールは、請求項1又は2に記載のハーネスモジュールであって、前記基板保持部材に、前記プリント基板を係止する基板保持部を設けたことを特徴とする。
【0009】
【発明の効果】
前記請求項1に記載されたハーネスモジュールによれば、電源系プリント基板と信号系プリント基板とを分けて基板保持部材に組み付けているため、プリント基板の導電パターンを効率的に形成することができる。即ち、車両に配設されるモータ等の駆動装置には大電流を流すために導電体の断面積を大きくする必要があり、いわゆる太い導電パターンをプリント基板に設けなければならず、また、プリント基板自体の厚さも厚く形成したり、材質を変える(例えば、電源系はガラスや金属基板、信号系は紙フェノール、等)必要がある。一方、信号系のプリント基板には、断面積が小さい、いわゆる細い導電パターンを設けるとともに、プリント基板の厚さも薄く形成することができる。このように、電源系プリント基板と信号系プリント基板とを分ければ、プリント基板の厚さ等の大きさを最小限に抑えることができ、コスト的に有利となる。
【0010】
また、これらの電源系プリント基板と信号系プリント基板の接続端子部を、基板保持部材のコネクタ接続部の開口部から臨ませているため、このコネクタ接続部からコネクタを嵌合させれば、簡単にコネクタの接続を行うことができる。
【0011】
前記請求項2に記載されたハーネスモジュールによれば、基板保持部材に切欠きを設けているため、これらの切欠きに電源系プリント基板と信号系プリント基板とを嵌合させれば、プリント基板の保持を簡単に行うことができる。
【0012】
前記請求項3に記載されたハーネスモジュールによれば、プリント基板を係止する基板保持部を設けているため、プリント基板を基板保持部材に組み付けたのちも確実に保持させることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
【0014】
図1は、本発明の実施形態によるハーネスモジュール10を示す斜視図である。このハーネスモジュール10は、細長く形成された上下2枚のプリント基板11,12と、これらのプリント基板11,12が組み込まれた8つの基板保持部材13とから構成されている。これらのプリント基板11,12のうち、上側のプリント基板11は信号系プリント基板であり、下側のプリント基板12は電源系プリント基板である。なお、基板保持部材13の個数は8つに限定されず、適宜、変更することができる。また、基板保持部材13の一端側にはコネクタ接続部14が形成されており、他端側には基板保持部23が形成されており、後述するように、このコネクタ接続部14には正面視略矩形状の開口部16が設けられている。
【0015】
図2は、図1において上部側に保持された信号系プリント基板11を示し、図3は下部側に保持された電源系プリント基板12を示している。前記信号系プリント基板11は、図2に示すように、細長い略矩形状に形成されており、同図の手前側の端縁には、前記基板保持部材13が嵌合する位置に対応して8つの接続端子部17が突設されている。この信号系プリント基板11の表面側と裏面側には、例えば銅からなる導電パターン18,19が通常のエッチングによって複数形成されている。そして、図3に示す電源系プリント基板12の厚さTは、図2の信号系プリント基板11の厚さtよりも厚く形成されており、導電パターン20,21についても、前記信号系プリント基板11の導電パターン18,19よりも幅が小さくかつ高さが低く形成されている。この信号系プリント基板11の導電パターン18,19も通常のエッチングによって形成されている。
【0016】
前記基板保持部材13は、図4に示すように、一端側に形成されたコネクタ接続部14と、該コネクタ接続部14の後方側に設けられた本体部22と、該本体部22のさらに後方側でコネクタ接続部14の他端側に形成された基板保持部23とが一体に形成されたものである。
【0017】
前記コネクタ接続部14には正面視略矩形状の開口部16が設けられており、コネクタ接続部14は、上面24と下面25、及びこれらの上面24と下面25の両端同士を連結する側面26,27から構成されている。また、前記本体部22には、図4と図6に示すように、上壁面28にコネクタ用係止孔29が、前壁面30にはコネクタ用挿入孔31がそれぞれ穿設されており、これらのコネクタ用係止孔29及びコネクタ用挿入孔31は共に矩形状に形成されている。そして、図4及び図5に示すように、本体部22の側壁面32には、プリント基板11,12が挿入及び嵌合される略水平状の切欠き33,34が形成されている。これらの切欠き33,34のうち、上部側は信号系プリント基板11を挿入する切欠き33であり、下部側は電源系プリント基板12を挿入する切欠き34に構成されている。これらの切欠き33,34の高さh,Hは、それぞれプリント基板11,12の厚さt,Tよりもやや大きく形成されており、上下の切欠き33,34の間隔Dがプリント基板11,12同士の上下間隔となっている。さらに、図5に示すように、前記基板保持部23は、上側基板保持部37と下側基板保持部38とから構成されており、図5と図6に示すように、上側基板保持部37は上下一対の上側保持片37aと下側保持片37bとからなり、下側基板保持部38は上下一対の上側保持片38aと下側保持片38bとからなる。また、上側保持片37aと下側保持片37bの端部には突起状の係止部37c,37dが形成され、上側保持片38aと下側保持片38bの端部には係止部38c,38dが形成されている。LBは、下側保持片37bと上側保持片38a間を繋ぐ両保持片の補強用の縦リブである。
【0018】
図7は、前記信号系プリント基板11の表面及び裏面に形成された導体パターン18,19の概略図であり、導体パターン18,19を明瞭に示すためにプリント基板自体を省略している。同図において、紙面の横方向に配策された導体パターン18は、プリント基板11の表面側に形成され、紙面の縦(上下)方向に配策された導体パターン19は、プリント基板11の裏面側に形成されている。そして、上下又は左右の端部には、接続端子部17,17が形成されており、これらの接続端子部17,17が、図1にて説明したように、基板保持部材13のコネクタ接続部14の開口部16から臨むように構成されている。
【0019】
基板保持部材13には、前述したように、上下に2つの切欠き33,34が設けられているため、図8に示すように、上側の切欠き33に信号系プリント基板11を挿入し、下側の切欠き34には電源系プリント基板12を挿入すれば、基板保持部23の係止部37c,37d,38c,38dが各々のプリント基板11,12の端縁11a,12aに係止されることによって、それぞれのプリント基板11,12が基板保持部材13から外れることなく確実に保持される。
【0020】
次いで、図8を用いてプリント基板11,12を保持した状態の基板保持部材13にコネクタ39を挿入及び嵌合する手順を説明する。同図に示すように、接続しようとするコネクタ39には、突起40が形成された係止片41が設けられており、この係止片41を基板保持部材13のコネクタ用挿入孔31に挿入してその突起40をコネクタ用係止孔29に嵌合させれば、コネクタ39が確実に基板保持部材13に係止及び保持される。また、コネクタ39の接続端子42の先端43は凸部に形成されているため、コネクタ39を基板保持部材13に結合させれば、接続端子42の先端43がプリント基板11,12の接続端子部17,44を挟持して、プリント基板11,12とコネクタ39との接続が完了する。
【0021】
前記構成を有するハーネスモジュール10によれば、以下の作用効果を奏する。
【0022】
まず、特に自動車等においては、大電流の電源系プリント基板12と小電流の信号系プリント基板11を分けて基板保持部材13に保持することにより、プリント基板11,12の厚さ等をプリント基板11,12ごとに統一することができて効率的となる。自動車等の車両においては、モータ等を駆動するために大きい容量の電流を流す必要があり、信号等を伝達するには小さい容量の電流ですむ。このように、大電流の電源系プリント基板12と小電流の信号系プリント基板11と分ければ、電源系プリント基板12を厚くし、信号系プリント基板11を薄くすることができ、コスト的に有利となる。また、基板保持部材13にコネクタ39を嵌合することにより、同時に、コネクタ39とプリント基板11,12との接続を行うことができて効率的である。さらに、プリント基板11,12の表面及び裏面の両面に導体パターン18〜21を形成することによって、一つのプリント基板11,12に多くの導体パターンを形成することができる。また、図2に示すように、信号系プリント基板11の表側の導電パターン18aを手前(図中左側)の接続端子部17だけでなく奥側(図中右側)の接続端子部17にも供給したい場合、同じ表側に別の導電パターン18bが接続端子部17に供給されていて、導電パターン18bと交差することになって導電パターン18aが接続端子部17側に分岐延長させることができない場合があるが、プリント基板11裏側に手前(図中左側)の接続端子部17と奥側(図中右側)の接続端子部17とを繋ぐ導電パターン19aを設けておけば、接続端子部17に結合されるコネクタ39に導電パターン18bからプリント基板11裏側の導電パターン19aに導通させるショートカット回路42sを、例えば、表裏の接続端子42,42同士を、例えば上下一体化された端子としたり、ハーネス等の別部材によって上下端子42,42を繋ぐなどにより、接続させることにより、形成することで、プリント基板11の表側に複雑な導電パターンを使うことなく容易に達成できる。図3における電源系プリント基板12においても、同様で、表側の導電パターン20aを手前(図中左側)の接続端子部44だけでなく奥側(図中右側)の接続端子部44にも同一電圧の電源を供給したい場合で、別の導電パターン20bにより、基板12表側での奥側(図中右側)の接続端子部44へ接続が絶たれている場合でも、裏側に手前(図中左側)の接続端子部44と奥側(図中右側)の接続端子部44とを繋ぐ導電パターン21aを設けておけば、同様のコネクタでのショートカット回路で容易に、表側の導電パターン20aを奥側(図中右側)の接続端子部44側へ延長分岐することができる。尚、上記実施形態では、電源系プリント基板12を信号系プリント基板11の下としたが、これに限らず、上下逆であってもよく、また、プリント基板の枚数に制限はなく、例えば、3段あるいは4段と、積層にしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態によるハーネスモジュールを示す斜視図である。
【図2】図1のプリント基板のうち、上部側に配設した信号系プリント基板を示す斜視図である。
【図3】図1のプリント基板のうち、下部側に配設した電源系プリント基板を示す斜視図である。
【図4】本発明の実施形態により基板保持部材を示す斜視図である。
【図5】図4の基板保持部材の側面図である。
【図6】図4のA−A線による断面図である。
【図7】本発明の実施形態によるプリント基板の両面に形成された導体パターンを示す概略図である。
【図8】本発明の実施形態による基板保持部材にコネクタを結合する状態を示す断面図である。
【符号の説明】
10…ハーネスモジュール
11…信号系プリント基板(プリント基板)
12…電源系プリント基板(プリント基板)
13…基板保持部材
14…コネクタ接続部
16…開口部
17,44…接続端子部
23…基板保持部
33,34…切欠き
【発明の属する技術分野】
本発明はハーネスモジュールに関し、更に詳しくは、自動車等の車両に配設されるハーネスモジュールに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、自動車等には電装部品や駆動部品等が配設されており、これらの電装部品や駆動部品には各種のワイヤハーネスが車体の各部位に配策されている。これらワイヤハーネスは車体の各箇所において、コネクタを介して接続されている。このコネクタにおいては、断面凹形状のケース内部に、導電部が形成された回路体が収容されるように構成されているものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−10440公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述した従来のハーネスモジュールにおいては、断面凹形状に形成されたケースと該ケースを覆う蓋とから構成されたプロテクタ、このプロテクタに収容される回路体や該回路体に接続されるワイヤハーネスの接続端子等の構成部品が多く介在するため、ハーネスモジュールの組立作業性が低かった。
【0005】
そこで、本発明は、前記課題を解決するためになされたものであり、簡単な構造で組付作業性が良好なハーネスモジュールを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記請求項1に記載されたハーネスモジュールは、大電流を流す電源系プリント基板と該電源系プリント基板よりも小電流を流す信号系プリント基板とを上下に間隔を隔てて基板保持部材に組み付けたハーネスモジュールであって、前記基板保持部材の先端に開口部からなるコネクタ接続部を設け、前記電源系及び信号系プリント基板を基板保持部材に組み付けた状態で、前記コネクタ接続部の開口部から前記プリント基板の接続端子部を臨ませたことを特徴とする。
【0007】
前記請求項2に記載されたハーネスモジュールは、請求項1に記載のハーネスモジュールであって、前記基板保持部材に上下に間隔を隔てて切欠きを形成し、これらの切欠きに前記プリント基板を嵌合させたことを特徴とする。
【0008】
前記請求項3に記載されたハーネスモジュールは、請求項1又は2に記載のハーネスモジュールであって、前記基板保持部材に、前記プリント基板を係止する基板保持部を設けたことを特徴とする。
【0009】
【発明の効果】
前記請求項1に記載されたハーネスモジュールによれば、電源系プリント基板と信号系プリント基板とを分けて基板保持部材に組み付けているため、プリント基板の導電パターンを効率的に形成することができる。即ち、車両に配設されるモータ等の駆動装置には大電流を流すために導電体の断面積を大きくする必要があり、いわゆる太い導電パターンをプリント基板に設けなければならず、また、プリント基板自体の厚さも厚く形成したり、材質を変える(例えば、電源系はガラスや金属基板、信号系は紙フェノール、等)必要がある。一方、信号系のプリント基板には、断面積が小さい、いわゆる細い導電パターンを設けるとともに、プリント基板の厚さも薄く形成することができる。このように、電源系プリント基板と信号系プリント基板とを分ければ、プリント基板の厚さ等の大きさを最小限に抑えることができ、コスト的に有利となる。
【0010】
また、これらの電源系プリント基板と信号系プリント基板の接続端子部を、基板保持部材のコネクタ接続部の開口部から臨ませているため、このコネクタ接続部からコネクタを嵌合させれば、簡単にコネクタの接続を行うことができる。
【0011】
前記請求項2に記載されたハーネスモジュールによれば、基板保持部材に切欠きを設けているため、これらの切欠きに電源系プリント基板と信号系プリント基板とを嵌合させれば、プリント基板の保持を簡単に行うことができる。
【0012】
前記請求項3に記載されたハーネスモジュールによれば、プリント基板を係止する基板保持部を設けているため、プリント基板を基板保持部材に組み付けたのちも確実に保持させることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
【0014】
図1は、本発明の実施形態によるハーネスモジュール10を示す斜視図である。このハーネスモジュール10は、細長く形成された上下2枚のプリント基板11,12と、これらのプリント基板11,12が組み込まれた8つの基板保持部材13とから構成されている。これらのプリント基板11,12のうち、上側のプリント基板11は信号系プリント基板であり、下側のプリント基板12は電源系プリント基板である。なお、基板保持部材13の個数は8つに限定されず、適宜、変更することができる。また、基板保持部材13の一端側にはコネクタ接続部14が形成されており、他端側には基板保持部23が形成されており、後述するように、このコネクタ接続部14には正面視略矩形状の開口部16が設けられている。
【0015】
図2は、図1において上部側に保持された信号系プリント基板11を示し、図3は下部側に保持された電源系プリント基板12を示している。前記信号系プリント基板11は、図2に示すように、細長い略矩形状に形成されており、同図の手前側の端縁には、前記基板保持部材13が嵌合する位置に対応して8つの接続端子部17が突設されている。この信号系プリント基板11の表面側と裏面側には、例えば銅からなる導電パターン18,19が通常のエッチングによって複数形成されている。そして、図3に示す電源系プリント基板12の厚さTは、図2の信号系プリント基板11の厚さtよりも厚く形成されており、導電パターン20,21についても、前記信号系プリント基板11の導電パターン18,19よりも幅が小さくかつ高さが低く形成されている。この信号系プリント基板11の導電パターン18,19も通常のエッチングによって形成されている。
【0016】
前記基板保持部材13は、図4に示すように、一端側に形成されたコネクタ接続部14と、該コネクタ接続部14の後方側に設けられた本体部22と、該本体部22のさらに後方側でコネクタ接続部14の他端側に形成された基板保持部23とが一体に形成されたものである。
【0017】
前記コネクタ接続部14には正面視略矩形状の開口部16が設けられており、コネクタ接続部14は、上面24と下面25、及びこれらの上面24と下面25の両端同士を連結する側面26,27から構成されている。また、前記本体部22には、図4と図6に示すように、上壁面28にコネクタ用係止孔29が、前壁面30にはコネクタ用挿入孔31がそれぞれ穿設されており、これらのコネクタ用係止孔29及びコネクタ用挿入孔31は共に矩形状に形成されている。そして、図4及び図5に示すように、本体部22の側壁面32には、プリント基板11,12が挿入及び嵌合される略水平状の切欠き33,34が形成されている。これらの切欠き33,34のうち、上部側は信号系プリント基板11を挿入する切欠き33であり、下部側は電源系プリント基板12を挿入する切欠き34に構成されている。これらの切欠き33,34の高さh,Hは、それぞれプリント基板11,12の厚さt,Tよりもやや大きく形成されており、上下の切欠き33,34の間隔Dがプリント基板11,12同士の上下間隔となっている。さらに、図5に示すように、前記基板保持部23は、上側基板保持部37と下側基板保持部38とから構成されており、図5と図6に示すように、上側基板保持部37は上下一対の上側保持片37aと下側保持片37bとからなり、下側基板保持部38は上下一対の上側保持片38aと下側保持片38bとからなる。また、上側保持片37aと下側保持片37bの端部には突起状の係止部37c,37dが形成され、上側保持片38aと下側保持片38bの端部には係止部38c,38dが形成されている。LBは、下側保持片37bと上側保持片38a間を繋ぐ両保持片の補強用の縦リブである。
【0018】
図7は、前記信号系プリント基板11の表面及び裏面に形成された導体パターン18,19の概略図であり、導体パターン18,19を明瞭に示すためにプリント基板自体を省略している。同図において、紙面の横方向に配策された導体パターン18は、プリント基板11の表面側に形成され、紙面の縦(上下)方向に配策された導体パターン19は、プリント基板11の裏面側に形成されている。そして、上下又は左右の端部には、接続端子部17,17が形成されており、これらの接続端子部17,17が、図1にて説明したように、基板保持部材13のコネクタ接続部14の開口部16から臨むように構成されている。
【0019】
基板保持部材13には、前述したように、上下に2つの切欠き33,34が設けられているため、図8に示すように、上側の切欠き33に信号系プリント基板11を挿入し、下側の切欠き34には電源系プリント基板12を挿入すれば、基板保持部23の係止部37c,37d,38c,38dが各々のプリント基板11,12の端縁11a,12aに係止されることによって、それぞれのプリント基板11,12が基板保持部材13から外れることなく確実に保持される。
【0020】
次いで、図8を用いてプリント基板11,12を保持した状態の基板保持部材13にコネクタ39を挿入及び嵌合する手順を説明する。同図に示すように、接続しようとするコネクタ39には、突起40が形成された係止片41が設けられており、この係止片41を基板保持部材13のコネクタ用挿入孔31に挿入してその突起40をコネクタ用係止孔29に嵌合させれば、コネクタ39が確実に基板保持部材13に係止及び保持される。また、コネクタ39の接続端子42の先端43は凸部に形成されているため、コネクタ39を基板保持部材13に結合させれば、接続端子42の先端43がプリント基板11,12の接続端子部17,44を挟持して、プリント基板11,12とコネクタ39との接続が完了する。
【0021】
前記構成を有するハーネスモジュール10によれば、以下の作用効果を奏する。
【0022】
まず、特に自動車等においては、大電流の電源系プリント基板12と小電流の信号系プリント基板11を分けて基板保持部材13に保持することにより、プリント基板11,12の厚さ等をプリント基板11,12ごとに統一することができて効率的となる。自動車等の車両においては、モータ等を駆動するために大きい容量の電流を流す必要があり、信号等を伝達するには小さい容量の電流ですむ。このように、大電流の電源系プリント基板12と小電流の信号系プリント基板11と分ければ、電源系プリント基板12を厚くし、信号系プリント基板11を薄くすることができ、コスト的に有利となる。また、基板保持部材13にコネクタ39を嵌合することにより、同時に、コネクタ39とプリント基板11,12との接続を行うことができて効率的である。さらに、プリント基板11,12の表面及び裏面の両面に導体パターン18〜21を形成することによって、一つのプリント基板11,12に多くの導体パターンを形成することができる。また、図2に示すように、信号系プリント基板11の表側の導電パターン18aを手前(図中左側)の接続端子部17だけでなく奥側(図中右側)の接続端子部17にも供給したい場合、同じ表側に別の導電パターン18bが接続端子部17に供給されていて、導電パターン18bと交差することになって導電パターン18aが接続端子部17側に分岐延長させることができない場合があるが、プリント基板11裏側に手前(図中左側)の接続端子部17と奥側(図中右側)の接続端子部17とを繋ぐ導電パターン19aを設けておけば、接続端子部17に結合されるコネクタ39に導電パターン18bからプリント基板11裏側の導電パターン19aに導通させるショートカット回路42sを、例えば、表裏の接続端子42,42同士を、例えば上下一体化された端子としたり、ハーネス等の別部材によって上下端子42,42を繋ぐなどにより、接続させることにより、形成することで、プリント基板11の表側に複雑な導電パターンを使うことなく容易に達成できる。図3における電源系プリント基板12においても、同様で、表側の導電パターン20aを手前(図中左側)の接続端子部44だけでなく奥側(図中右側)の接続端子部44にも同一電圧の電源を供給したい場合で、別の導電パターン20bにより、基板12表側での奥側(図中右側)の接続端子部44へ接続が絶たれている場合でも、裏側に手前(図中左側)の接続端子部44と奥側(図中右側)の接続端子部44とを繋ぐ導電パターン21aを設けておけば、同様のコネクタでのショートカット回路で容易に、表側の導電パターン20aを奥側(図中右側)の接続端子部44側へ延長分岐することができる。尚、上記実施形態では、電源系プリント基板12を信号系プリント基板11の下としたが、これに限らず、上下逆であってもよく、また、プリント基板の枚数に制限はなく、例えば、3段あるいは4段と、積層にしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態によるハーネスモジュールを示す斜視図である。
【図2】図1のプリント基板のうち、上部側に配設した信号系プリント基板を示す斜視図である。
【図3】図1のプリント基板のうち、下部側に配設した電源系プリント基板を示す斜視図である。
【図4】本発明の実施形態により基板保持部材を示す斜視図である。
【図5】図4の基板保持部材の側面図である。
【図6】図4のA−A線による断面図である。
【図7】本発明の実施形態によるプリント基板の両面に形成された導体パターンを示す概略図である。
【図8】本発明の実施形態による基板保持部材にコネクタを結合する状態を示す断面図である。
【符号の説明】
10…ハーネスモジュール
11…信号系プリント基板(プリント基板)
12…電源系プリント基板(プリント基板)
13…基板保持部材
14…コネクタ接続部
16…開口部
17,44…接続端子部
23…基板保持部
33,34…切欠き
Claims (3)
- 大電流を流す電源系プリント基板(12)と該電源系プリント基板(12)よりも小電流を流す信号系プリント基板(11)とを上下に間隔を隔てて基板保持部材(13)に組み付けたハーネスモジュールであって、前記基板保持部材(13)の先端に開口部(16)からなるコネクタ接続部(14)を設け、前記電源系及び信号系プリント基板(11,12)を基板保持部材(13)に組み付けた状態で、前記コネクタ接続部(14)の開口部(16)から前記プリント基板(11,12)の接続端子部(17,44)を臨ませたことを特徴とするハーネスモジュール。
- 前記基板保持部材(13)に上下に間隔を隔てて切欠き(33,34)を形成し、これらの切欠き(33,34)に前記プリント基板(11,12)を嵌合させたことを特徴とする請求項1に記載のハーネスモジュール。
- 前記基板保持部材(13)に、前記プリント基板(11,12)を係止する基板保持部(23)を設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載のハーネスモジュール。
Priority Applications (1)
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JP2003096730A JP2004304956A (ja) | 2003-03-31 | 2003-03-31 | ハーネスモジュール |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2003096730A JP2004304956A (ja) | 2003-03-31 | 2003-03-31 | ハーネスモジュール |
Publications (1)
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JP2004304956A true JP2004304956A (ja) | 2004-10-28 |
Family
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Family Applications (1)
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JP2003096730A Pending JP2004304956A (ja) | 2003-03-31 | 2003-03-31 | ハーネスモジュール |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2004304956A (ja) |
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2003
- 2003-03-31 JP JP2003096730A patent/JP2004304956A/ja active Pending
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