JP2004362221A - ハードディスクバックアップリカバリーシステム、およびハードディスクバックアップリカバリー方法、および情報処理装置 - Google Patents
ハードディスクバックアップリカバリーシステム、およびハードディスクバックアップリカバリー方法、および情報処理装置 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】リカバリー領域13とバックアップ領域12を分離し、バックアップ/リストア実行時にはリカバリー領域13をアクセスできないようにし、バックアップ領域12はHDDのOS領域11の内容をバックアップする必要が生じたときに導入することで、リカバリー領域13に不整合が生じることを防ぐ。また、OS領域11とリカバリー領域13から分離されているバックアップ領域12を消去することで、比較的容易にバックアップイメージのみを消去することができる。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ハードディスクのデータを同一のハードディスク上でバックアップおよびリカバリーするハードディスクバックアップリカバリーシステム、およびハードディスクバックアップリカバリー方法、および情報処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、パーソナルコンピュータなどの情報処理装置において、ハードディスクドライブ(以下HDDと略す)のOSがインストールされている領域(以下、OS領域と定義する)の内容を工場出荷状態に戻す場合(以下、このことをリカバリーと定義する)、予め工場出荷状態に戻すためのイメージ(以下、リカバリーイメージと定義する)をHDDのOSとは別の領域(以下、リカバリー領域と定義する)に置き、そのイメージを使用してOSがインストールされている領域をリカバリーするハードディスクリカバリーシステムは、特にHDD以外の大容量外部記憶装置を内蔵しない情報処理装置において一般的に使用されている(例えば特許文献1参照)。図4は従来のハードディスクリカバリーシステムのHDDのパーティション構成図である。図において、41はHDDのOS領域、42はリカバリーイメージが置かれたリカバリー領域、43はMBR(マスターブートレコードの略)で、HDDのパーティションテーブルなどの情報が存在し、OS領域41はパーティション1、リカバリー領域42はパーティション2と定義されている。
【0003】
HDDのOS領域41をリカバリーする場合、リカバリー領域42からリカバリーイメージがコピーされOS領域41に書き込まれる。
【0004】
また、図5は他の従来例のハードディスクリカバリーシステムのHDDのパーティション構成図で、リカバリー領域をOS起動時にはHDDのATAコマンドの一つであるSET MAX ADDRESSコマンドで見かけ上の容量を制限し、アクセスできないようにしたものである。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−366359号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の情報処理装置において、図6のHDDのパーティション構成図で示すように、HDDのOS領域の内容をバックアップ/リストアする場合に、従来のリカバリー領域と同一の領域に予めバックアップしたOS領域のイメージ(以下、バックアップイメージと定義する)を格納するために必要な領域(以下、バックアップ領域と定義する)を確保した場合(図6(a)のリカバリー/バックアップ領域44)、バックアップを必要としない場合でもバックアップイメージの格納に使用するための空き容量を確保しておく必要があり、見かけ上のHDDの容量が半減してしまう(図6(b))。また、バックアップイメージとリカバリーイメージが同じ領域にあるために、セキュリティのために、バックアップデータのみを分離し、痕跡なく消去することは困難であった。さらに、リカバリー領域にデータを書き込むことになるために、ソフト的やハード的な要因でリカバリー領域に不整合が生じた場合に、書き換わってはいけないリカバリーイメージが壊れてしまう危険性も高くなるという問題があった。
【0007】
本発明は、従来のハードディスクリカバリーシステムの利便性とデータの安全性を損なうことなく、ハードディスクバックアップリカバリーシステムを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために、本発明のハードディスクバックアップリカバリーシステムは、リカバリー領域とバックアップ領域を分離し、バックアップ領域はHDDのOS領域の内容をバックアップする必要が生じたときに導入するようにしたものである。
【0009】
これにより、OS領域の内容をバックアップしない時にHDDは従来通りの容量で使用することができる。
【0010】
また、領域を分離してバックアップ/リストア実行時にはバックアップ領域のみアクセスし、リカバリー領域にはアクセスできないようにする。このことにより、リカバリー領域に不整合が生じることを防ぐ。またOS領域とリカバリー領域から分離されているバックアップ領域を消去することで、従来のようにリカバリーイメージとバックアップイメージが混在している場合と比べて比較的容易にバックアップイメージのみを消去することができる。このことはデータが消え残ることを防ぐ意味において、セキュリティの観点からも望ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図1〜図4を用いて説明する。
【0012】
(実施の形態1)
図1は、本発明の一実施の形態に係るハードディスクバックアップリカバリーシステムのシステム構成図、図2および図3はHDDのパーティション構成図である。
【0013】
図1において、1はシステムを起動するためのOSブート手段、2は工場出荷状態に戻すためのリカバリーブート手段、3はバックアップ/リストアを行うためのバックアップリストアブート手段である。4はOSブート手段1からバックアップリストアブート手段3に応じてハードディスクの見かけ上の容量を変更するための見かけ上の容量変更手段であり、ハードディスクのATAコマンドの一つであるSET MAX ADDRESSコマンドで見かけ上の容量を制限している。5はOSブート手段1により見えなくなった領域をパーティションテーブルから削除したり、リカバリーブート手段2およびバックアップリストアブート手段3により見えるようになった領域をパーティションテーブルに登録するためのパーティションテーブル変更手段である。パーティションテーブルから削除した領域のパーティションテーブルの内容は、HDDの別の記録場所あるいは、不揮発なメモリー等に待避する。
【0014】
図2は、本実施の形態におけるハードディスクバックアップリカバリーシステムのパーティション構成図である。
【0015】
図2(a)は、リカバリー時のHDDのパーティション構成を示す。
【0016】
見かけ上の容量変更手段4により、容量はハードディスク全体に設定されている。また、パーティションテーブル変更手段5により、パーティションテーブルには、OS領域11(パーティション1)と、バックアップ領域12(パーティション2)と、リカバリー領域13(パーティション3)が登録されている。14はMBR(マスターブートレコードの略)で、この中のオフセット1BAHの位置にパーティションテーブルが存在する。リカバリーする場合は、バックアップ領域12にはアクセスする必要はないので、バックアップ領域12(パーティション2)はパーティションテーブルに登録せずに図2(b)のように空き領域15としていても良い。リカバリー領域13(パーティション3)から起動することで、リカバリーイメージをOS領域11(パーティション1)に展開してOSがインストールされている領域の内容を工場出荷状態に戻すことができる。
【0017】
図2(c)は、バックアップおよびリストア時のパーティション構成を示す。
【0018】
見かけ上の容量変更手段4により、HDDの容量はリカバリー領域を除いた容量に制限されている。また、パーティション変更手段5によりリカバリー領域はパーティションテーブルから削除され、リカバリー領域にはアクセスできない。
バックアップリストアする場合は、バックアップ領域12(パーティション2)から起動することで、OS領域11(パーティション1)のイメージをバックアップ(作成)したり、バックアップしたイメージをリストア(復元)したりすることが可能である。
【0019】
図2(d)は、OS起動時のパーティション構成を示す。
【0020】
見かけ上の容量変更手段4により、HDDの容量はバックアップ領域、リカバリー領域を除いた容量に制限されている。また、パーティション変更手段5によりバックアップ領域、リカバリー領域はパーティションテーブルから削除され、バックアップ領域およびリカバリー領域にはアクセスできない。
【0021】
図3は、バックアップ領域が存在しない状態からのバックアップ領域のパーティションの構成図である。
【0022】
図3(a)は、バックアップ領域を作成していない場合はパーティション2をデータ領域16として利用し、バックアップが必要となった時に図3(b)のように、リカバリー領域13からバックアップ領域12作成のために必要なイメージを展開する。また、バックアップ領域12作成後も、バックアップ領域12に不整合が生じた場合には同様に、このイメージを展開しバックアップ領域12を作り直すことでバックアップ領域12を修復する。
【0023】
図3(c)は、バックアップ領域を作成していない場合はパーティションを分けることなく、全体をOS領域11として利用する場合の構成例を示している。
バックアップが必要となった時に図3(d)のようにパーティションをリサイズして空き領域15を作成することにより同様にバックアップ領域12を図3(e)のように作成する。
【0024】
なお、本発明の実施の形態では、リカバリー領域、バックアップ領域、それぞれ1つから構成されるハードディスクバックアップリカバリーシステムについて説明したが、領域が2つ以上あるシステムについてもリカバリーブート、バックアップリストアブート時に、それぞれに必要なパーティションを4つ以内とし、必要でないパーティションは空き領域とすることで、HDDの容量の許す限り、同時に使用することが可能であり、同様にリカバリー領域の安全性を保つことができる。
【0025】
【発明の効果】
以上のように、本発明によってリカバリー領域とバックアップ領域を分離し、バックアップ/リストア実行時にはリカバリー領域をアクセスできないようにすることで、バックアップイメージ書き込み時に書き込み先に不整合が生じた場合でも、リカバリー領域のイメージに影響を与えない、より堅牢なシステムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態におけるハードディスクバックアップリカバリーシステムのシステム構成図
【図2】本発明の一実施の形態におけるハードディスクバックアップリカバリーシステムのHDDのパーティション構成図
【図3】本発明の一実施の形態におけるハードディスクバックアップリカバリーシステムのHDDのパーティション構成図
【図4】従来のハードディスクリカバリーシステムのHDDのパーティション構成図
【図5】従来の他のハードディスクリカバリーシステムのHDDのパーティション構成図
【図6】従来のハードディスクリカバリーシステムのHDDのパーティション構成図
【符号の説明】
1 OSブート手段
2 リカバリーブート手段
3 バックアップリストアブート手段
4 見かけ上の容量変更手段
5 パーティションテーブル変更手段
11 OS領域
12 バックアップ領域
13 リカバリー領域
14 MBR
15 空き領域
16 データ領域
Claims (6)
- OS起動のためのOSブート手段と、リカバリーのためのリカバリーブート手段と、データをバックアップ/リストアするためのバックアップリストアブート手段と、前記各ブート手段がそれぞれアクセスするハードディスクのOS領域、リカバリー領域およびバックアップ領域のパーティションの位置に基づいて前記ハードディスクの見かけ上の容量を変更する手段、およびパーティションテーブルを変更する手段とを有するハードディスクバックアップリカバリーシステム。
- ハードディスクのリカバリー領域とバックアップ領域を分離し、前記バックアップ領域はOS領域の内容をバックアップする必要が生じたときに導入するようにパーティションテーブルを変更することを特徴とする請求項1記載のハードディスクバックアップリカバリーシステム。
- データのバックアップリストア実行時にはバックアップ領域をアクセスし、リカバリー領域にはアクセスできないようにすることを特徴とする請求項2記載のハードディスクバックアップリカバリーシステム。
- リカバリー領域または/およびバックアップリストア領域が複数から成る請求項1から請求項3に記載のハードディスクバックアップリカバリーシステム。
- OS起動のためのOSブートステップと、リカバリーのためのリカバリーブートステップと、バックアップ/リストアのためのバックアップリストアブートステップと、前記各ブートステップがそれぞれアクセスするハードディスクのOS領域、リカバリー領域およびバックアップ領域のパーティションの位置に基づいてハードディスクの見かけ上の容量を変更するステップおよびパーティションテーブルを変更するステップとを有するハードディスクバックアップリカバリー方法。
- 請求項1から請求項4に記載のハードディスクバックアップリカバリーシステムを備えた情報処理装置。
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