【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、導電性接着剤組成物に係り、特に大型チップにおいてペーストの濡れ率が良く、ボイドに起因するパッケージクラックの発生が少なく、耐リフロー性が向上したダイボンディング用ペーストに関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体の製造において、ウェハーのパターン形成により作られた半導体チップは、ダイシング工程で1個1個に切り分けられた後、まず、マウント工程でリードフレーム上に接着される。
【0003】
このとき、半導体チップをリードフレームに接着させる方法としては、従来から半田を使用することにより行われていたが、半田を用いる方法は、半田が飛散して電極等に付着し、腐食断線の原因になる不具合が発生することがあり、また、半田を溶融させるために高い温度をかけることから、半導体チップへ悪影響を及ぼすことがある等、作業性の面で問題があった。
【0004】
そこで、近年は、IC、LSI等の半導体チップの接着方法として、このような欠点のないペースト状の熱硬化性導電性接着剤であるダイボンディング用ペーストにより接着させる方法が用いられるようになり、主流になりつつある。
【0005】
このダイボンディング用ペーストによる接着方法は、まず、ディスペンス方式やドローイング方式(縦書き)を用いて、シリンジからリードフレーム等の基板へダイボンディング用ペーストを吐出し、吐出したダイボンディング用ペーストの上にチップを乗せて圧力をかけることでペーストを広げて仮接着し、次いで、加熱によりペーストを熱硬化させてチップを基板に接着させるものである(例えば、特許文献1参照。)。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−309065号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この接着方法は、チップに圧力をかけたときにダイボンディング用ペーストが広がることを利用してチップの接着面を濡らしているため、年々微細化、高集積化の方向に向かい、それに伴ってチップ自体が大型化している半導体チップにおいては、チップの角までダイボンディング用ペーストが届かなくなることがあった。
【0008】
すなわち、従来のダイボンディング用ペーストにより、大型チップを接着する場合には、チップの接着面全面を濡らすこと、すなわち濡れ率を100%にすることが困難になってきた。
【0009】
また、濡れ性を改善するために、従来のダイボンディング用ペーストを希釈溶剤や希釈材等で低粘度化したり銀粉の含有量を下げて改質することが考えられるが、いずれの方法によってもダイボンディング用ペーストの特性を低下させてしまうため、このようなダイボンディング用ペーストを用いた場合は半導体自体の信頼性が低下するものとなる。
【0010】
そこで、本発明は、上記の問題を解決するためになされたもので、大型チップの接着においてもペーストの濡れ率が良好で、ボイドに起因するパッケージクラックの発生が少なく、耐リフロー性を向上することにより、信頼性の高い半導体を製造することができる導電性接着剤組成物を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記の目的を達成しようと鋭意検討した結果、従来用いられていた球状やフレーク状の銀粉に代えて、これらの中間的な特性を有する銀粉を配合することによって、低粘度で適正なチクソ性を有するペースト状の導電性接着剤組成物を得ることができることを見出し本発明を完成したものである。
【0012】
すなわち、本発明の導電性接着剤組成物は、(A)エポキシ樹脂と、(B)硬化剤と、(C)銀粉とを必須成分とし、(C)銀粉の比表面積が0.3〜0.55m2/g、かつ、タップ密度が4.0〜7.0g/cm3であることを特徴とするものである。
【0013】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0014】
本発明の構成成分である(A)エポキシ樹脂としては、1分子中に2個以上のエポキシ基を有する樹脂であれば、グリシジルエーテル型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂等のいかなるものでも使用することができ、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、特殊多官能型エポキシ樹脂等が挙げられ、ダイボンディング用ペーストとして求められる特性、特に粘度の点から、ビスフェノールF型エポキシ樹脂であることが好ましい。
【0015】
なお、本発明で用いることができるエポキシ樹脂としては、反応性希釈剤や可塑剤が含まれたものを使用することもできる。
【0016】
本発明の構成成分である(B)硬化剤としては、(A)エポキシ樹脂と反応して硬化可能なものであれば、いかなるものでも使用することができ、例えば、脂肪族アミン、芳香族アミン、酸無水物、フェノール樹脂、イミダゾール化合物、ジシアンジアミド、アルコール、イソシアネート、カチオン系促進剤等が挙げられ、特に、低粘度化、硬化速度、耐熱性の点からイミダゾール化合物又はジシアンジアミドであることが好ましい。
【0017】
これらの硬化剤は、単独で又は硬化を阻害しない範囲で2種類以上を混合して使用することができる。
【0018】
また、これらの硬化剤は予め溶剤に溶解させておくことができ、ここで用いることができる溶剤としては、ジオキサン、ヘキサン、トルエン、キシレン、ジエチルベンゼン、シクロヘキサノン、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、ブチルセロソルブアセテート、ブチルカルビトールアセテート、ジエチレングリコールジエチルエーテル等が挙げられ、これらは単独又は2種以上混合して使用することができる。
【0019】
さらに、前記(A)エポキシ樹脂に(B)硬化剤を添加したものを、これらの溶剤に溶解することもできる。
【0020】
本発明の構成成分である(C)銀粉としては、比表面積が0.3〜0.55m2/g、かつ、タップ密度が4.0〜7.0g/cm3の特性をもつ銀粉を使用するものであり、その中でも、比表面積が0.44〜0.50m2/g、かつ、タップ密度が4.2〜4.5g/cm3であることが好ましい。
【0021】
銀粉の粒径は特に限定されずに使用することができるが、作業性の面から平均粒径3〜40μm、最大粒径が50μm以下の銀粉であることが好ましい。
【0022】
本発明の導電性接着剤組成物をダイボンディング用ペーストとして使用する場合、銀粉の比表面積が0.3m2/g未満だと、樹脂と銀粉とのなじみが悪くなり銀粉が沈降してしまい、0.55m2/gを超えると銀粉の充填化率が低くなり、導電性接着剤組成物の粘度が高くなるため、その広がり性の面で不具合が発生する。
【0023】
また、タップ密度が4.0g/cm3未満の場合も銀粉の充填化率が低くなり、導電性接着剤組成物の粘度が高くなるためペーストの広がり性の面で不具合が発生し、7.0g/cm3を超えると導電性接着剤組成物のチクソ性が低下してディスペンス時に糸引きが発生してしまう。
【0024】
このように銀粉の特性によって導電性接着剤組成物の性質に影響を与えるため、従来の導電性接着剤組成物は銀粉の含有量を高くすると、粘度及びチクソ性共に高くなってしまい、ダイボンディング用ペーストとして使用するには適さなくなっていた。
【0025】
これに対し、本発明の導電性接着剤組成物は、導電性接着剤組成物全体に対して70〜95重量%と銀粉の含有量が高くても、従来のものと比べ粘度及びチクソ性を低く抑えることができ、特に、ダイボンディング用ペーストに適した性質を維持することができるものである。
【0026】
銀粉の含有量が70重量%未満では、ペーストを硬化させた後のチップ剪断強度が低下してしまい、95重量%を超えると、ペーストが高粘度となり広がり性が悪くなってしまう。
【0027】
また、ダイボンディング用ペーストとして使用する場合、導電性接着剤組成物の性質としては、EHD型粘度計で25℃、0.5rpmで測定した粘度が5〜15Pa・sであって、同様にEHD型粘度計で0.5rpm/5.0rpmで測定したチクソ性が2.0〜3.5の範囲であることが好ましく、このとき、粘度が5.2〜14.1Pa・s、かつ、チクソ性が2.1〜2.9であることが特に好ましい。
【0028】
導電性接着剤組成物の粘度が5Pa・s未満であると、ディスペンス時にペーストがたれる場合があり、15Pa・sを超えると、ペーストの広がり性が悪くなってディスペンス時に糸引きが発生してしまう。
【0029】
また、チクソ性が2.0未満であると、この場合もディスペンス時に糸引きが発生してしまい、3.5を超えると、加熱時(硬化時)のペーストの広がり性が悪くなる。
【0030】
さらに、本発明において、例えば、導電性接着剤組成物の粘度調整をするための溶剤、エポキシ基の開環重合に対する反応性を備えた反応性希釈剤、消泡剤、カップリング剤、その他各種の添加剤を必要に応じて配合することができる。
【0031】
粘度調整のための溶剤としては、例えば、酢酸セロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、ブチルセロソルブアセテート、ブチルカルビトールアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジアセトンアルコール、N−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、γ−ブチロラクトン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジドン等が挙げられる。これらの溶剤は単独又は2種以上を混合して使用することができる。
【0032】
また、反応性希釈剤としては、例えば、n−ブチルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、スチレンオキサイド、フェニルグリシジルエーテル、クレジルグリシジルエーテル、p−sec−ブチルフェニルグリシジルエーテル、グリシジルメタクリレート、t−ブチルフェニルグリシジルエーテル、ジグリシジルエーテル、(ポリ)エチレングリコールグリシジルエーテル、ブタンジオールグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル等が挙げられる。これらは単独又は2種以上を混合して使用することができる。
【0033】
さらに、カップリング剤としては、例えば、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。
【0034】
本発明の導電性接着剤組成物としては、(A)エポキシ樹脂 100重量部、(B)エポキシ樹脂に対する硬化剤 2〜20重量部、(C)銀粉 230〜2300重量部の割合で配合することが好ましい。これに加え、溶剤や反応性希釈剤等のその他の成分を配合する場合には、これらの配合成分を合わせて5〜50重量部の割合で配合することが好ましい。
【0035】
本発明の導電性接着剤組成物は、常法に従い各成分を十分混合した後、さらに、ディスパース、ニーダー、3本ロールミル等により混練処理を行い、その後減圧脱泡することで容易に製造することができる。
【0036】
このように製造した導電性接着剤組成物をダイボンディング用ペーストとして使用する場合、通常、導電性接着剤組成物をシリンジに充填し、ディスペンサを用いて又はスクリーン印刷法を用いて基板上に吐出し、半導体チップを接着して加熱により硬化させる。このとき、導電性接着剤組成物の硬化は、通常、100〜200℃の温度範囲で1〜2時間加熱することにより達成することができる。
【0037】
その後、硬化により接合した半導体チップにワイヤボンディングを行い樹脂封止材で封止して樹脂封止型の化合物半導体装置を製造することができる。
【0038】
【実施例】
以下、本発明を実施例によって詳細に説明する。
【0039】
(実施例1)
ビスフェノールFグリシジルエーテル型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ株式会社製、商品名:YL983U) 100重量部、イミダゾール(旭化成エポキシ株式会社製、商品名:ノバキュアHP3921) 20重量部、ジシアンジアミド 5重量部、銀粉(株式会社フェロージャパン製、商品名:SF−80)480重量部、希釈剤としてフェニルグリシジルエーテル 30重量部を十分に混合して、さらに3本ロールミルで混練して導電性接着剤組成物を得た。
【0040】
(実施例2)
ビスフェノールFグリシジルエーテル型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ株式会社製、商品名:YL983U) 100重量部、イミダゾール(四国化成工業株式会社製、商品名:2PHZ) 4重量部、ジシアンジアミド 4重量部、銀粉(福田金属株式会社製、商品名:Agc237) 450重量部、希釈剤としてフェニルグリシジルエーテル 30重量部を十分に混合して、さらに3本ロールミルで混練して導電性接着剤組成物を得た。
【0041】
(実施例3)
ビスフェノールAグリシジルエーテル型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ株式会社製、商品名:YL980) 70重量部、エポキシ化ポリブタジエン(日本合成ゴム株式会社製、商品名:EP1800−6.5) 30重量部、イミダゾール(四国化成工業株式会社、商品名:2PHZ) 3重量部、ジシアンジアミド 5重量部、銀粉(株式会社フェロージャパン製、商品名:SF−80) 450重量部、希釈剤としてフェニルグリシジルエーテル 30重量部を十分に混合して、さらに3本ロールミルで混練して導電性接着剤組成物を得た。
【0042】
(比較例1)
ビスフェノールFグリシジルエーテル型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ株式会社製、商品名:YL980) 100重量部、イミダゾール(四国化成工業株式会社製、商品名:2PHZ) 4重量部、ジシアンジアミド 4重量部、銀粉(株式会社フェロージャパン製、商品名:SF−15) 450重量部、希釈剤としてフェニルグリシジルエーテル 30重量部を十分に混合して、さらに3本ロールミルで混練して導電性接着剤組成物を得た。
【0043】
(比較例2)
ビスフェノールFグリシジルエーテル型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ株式会社製、商品名:YL980) 100重量部、イミダゾール(四国化成工業株式会社製、商品名:2PHZ) 4重量部、ジシアンジアミド 4重量部、銀粉(株式会社フェロージャパン製、商品名:SF−15) 300重量部、希釈剤としてフェニルグリシジルエーテル 30重量部を十分に混合して、さらに3本ロールミルで混練して導電性接着剤組成物を得た。
【0044】
(試験例)
実施例1〜3及び比較例1〜2で製造した導電性接着剤組成物を用いて半導体チップと基板とを接着硬化させ、チップ接着強度を測定した。評価は以下の条件で測定し、その結果を表1に示した。
【0045】
【表1】
*1:フローソーブ2300(株式会社島津製作所製、商品名)を用いて、B.E.T法により測定した。
*2:ISO3953−1977(E)「金属粉末−タップ密度の測定法」に従い、粉末重量をこの重量の粉末に振動を与えて充填した容積で割ることにより測定した。
*3:EHD型粘度計(3度コーン、0.5rpm)を用いて、25℃で測定した。
*4:EHD型粘度計(3度コーン、0.5rpm/5.0rpm)を用いて測定した。
*5:600℃、3時間加熱後の重量減少により算出した。
*6:基板(Cu/Agメッキリードフレーム)に4mm角のシリコンチップを導電性接着剤組成物を用いて接着し、260℃におけるダイシェア強度を測定した。
*7:素子の替わりにガラスチップを用いてマウント後及び硬化後の濡れ率を測定した。
*8:マウント硬化後にチップ背面をはい上がるペースト量を調査した。ペーストのはい上がり量は基板からの高さで示した。
*9:JEDECのLEVEL2´のリフロー半田耐熱性を評価した。LEVEL2´のリフロー半田耐熱性は、10個の試料につき、60℃、60RH%、168hrsの吸湿条件後に、260℃のIRリフローを3回行い、その後、クラック・剥離の状態をSATを用いた断面観察により行い不良数を求めた。
【0046】
【発明の効果】
本発明の導電性接着剤組成物は、銀粉の含有率が高いため導電性が良好で、銀粉の含有率が高くても粘度及びチクソ性を低く抑えることができるため、ダイボンディング用ペーストとして好ましい特性を有するものである。
また、本発明の導電性接着剤組成物は、硬化後における半導体チップのペースト濡れ率が高く、ボイドに起因するパッケージクラックの発生が少なく、耐リフロー性が大幅に向上したものである。
したがって、本発明の導電性接着剤組成物によれば、大型チップの接着においても半導体チップのペーストの濡れ率が良好で、ボイドに起因するパッケージクラックの発生が少なく、耐リフロー性が向上した、信頼性の高い半導体装置を得ることができる。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a conductive adhesive composition, and more particularly to a die bonding paste that has a good wettability of a paste in a large chip, has less occurrence of package cracks due to voids, and has improved reflow resistance.
[0002]
[Prior art]
In the manufacture of semiconductors, semiconductor chips formed by forming a pattern on a wafer are cut into individual chips in a dicing process, and are first adhered onto a lead frame in a mounting process.
[0003]
At this time, the method of bonding the semiconductor chip to the lead frame has been conventionally performed by using solder. However, the method of using solder is such that the solder is scattered and adheres to the electrodes and the like, causing the corrosion disconnection. In some cases, there is a problem in terms of workability such that a high temperature is applied to melt the solder, which may adversely affect the semiconductor chip.
[0004]
Therefore, in recent years, as a method of bonding semiconductor chips such as ICs and LSIs, a method of bonding with a die bonding paste, which is a paste-like thermosetting conductive adhesive having no such defects, has been used. It is becoming mainstream.
[0005]
In the bonding method using the die bonding paste, first, a die bonding paste is discharged from a syringe to a substrate such as a lead frame using a dispensing method or a drawing method (vertical writing), and the discharged die bonding paste is placed on the discharged die bonding paste. In this method, the paste is spread and temporarily bonded by placing a chip thereon and applying pressure, and then the paste is thermally cured by heating to bond the chip to the substrate (for example, see Patent Document 1).
[0006]
[Patent Document 1]
JP 2002-309065 A
[Problems to be solved by the invention]
However, since this bonding method wets the bonding surface of the chip by utilizing the spread of the die bonding paste when pressure is applied to the chip, it is moving toward miniaturization and high integration year by year, and accompanying this, In a semiconductor chip having a large chip, the die bonding paste may not reach the corner of the chip.
[0008]
That is, when bonding a large chip with the conventional die bonding paste, it has become difficult to wet the entire bonding surface of the chip, that is, to make the wetting rate 100%.
[0009]
In addition, in order to improve the wettability, it is conceivable to reduce the viscosity of the conventional die bonding paste with a diluting solvent or diluent, or to modify the paste by reducing the content of silver powder. Since the characteristics of the bonding paste are degraded, the reliability of the semiconductor itself is reduced when such a die bonding paste is used.
[0010]
Therefore, the present invention has been made in order to solve the above-mentioned problem, and has a good wettability of the paste even in the bonding of a large chip, reduces the occurrence of package cracks due to voids, and improves the reflow resistance. Accordingly, an object of the present invention is to provide a conductive adhesive composition capable of manufacturing a highly reliable semiconductor.
[0011]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies to achieve the above object, the present inventor has replaced the conventionally used spherical or flake-shaped silver powder with a silver powder having an intermediate property between these, thereby having a low viscosity. It has been found that a paste-like conductive adhesive composition having an appropriate thixotropy can be obtained, and the present invention has been completed.
[0012]
That is, the conductive adhesive composition of the present invention comprises (A) an epoxy resin, (B) a curing agent, and (C) silver powder as essential components, and (C) a specific surface area of the silver powder is 0.3 to 0. .55 m 2 / g, and a tap density of 4.0 to 7.0 g / cm 3 .
[0013]
Hereinafter, the present invention will be described in detail.
[0014]
As the epoxy resin (A) which is a component of the present invention, a glycidyl ether type epoxy resin, a glycidyl ester type epoxy resin, a glycidylamine type epoxy resin, as long as the resin has two or more epoxy groups in one molecule, Any type of alicyclic epoxy resin can be used, and examples thereof include bisphenol A type epoxy resin, bisphenol F type epoxy resin, cresol novolak type epoxy resin, and special multifunctional type epoxy resin. It is preferable to use a bisphenol F type epoxy resin from the viewpoint of properties required as a paste, particularly, viscosity.
[0015]
As the epoxy resin that can be used in the present invention, a resin containing a reactive diluent or a plasticizer can also be used.
[0016]
As the curing agent (B), which is a component of the present invention, any one can be used as long as it can be cured by reacting with the epoxy resin (A), and examples thereof include aliphatic amines and aromatic amines. And acid anhydrides, phenolic resins, imidazole compounds, dicyandiamide, alcohols, isocyanates, cationic accelerators, and the like. In particular, imidazole compounds or dicyandiamide are preferred from the viewpoints of viscosity reduction, curing speed, and heat resistance.
[0017]
These curing agents can be used alone or as a mixture of two or more kinds as long as the curing is not inhibited.
[0018]
In addition, these curing agents can be dissolved in a solvent in advance. Examples of solvents that can be used here include dioxane, hexane, toluene, xylene, diethylbenzene, cyclohexanone, ethyl cellosolve, butyl cellosolve, butyl cellosolve acetate, and butyl carbyl. Tall acetate, diethylene glycol diethyl ether and the like can be mentioned, and these can be used alone or in combination of two or more.
[0019]
Furthermore, the (A) epoxy resin to which the (B) curing agent has been added can be dissolved in these solvents.
[0020]
Silver powder having a specific surface area of 0.3 to 0.55 m 2 / g and a tap density of 4.0 to 7.0 g / cm 3 is used as the silver powder (C) which is a component of the present invention. Among them, it is preferable that the specific surface area is 0.44 to 0.50 m 2 / g and the tap density is 4.2 to 4.5 g / cm 3 .
[0021]
The particle size of the silver powder can be used without any particular limitation, but it is preferable that the silver powder has an average particle size of 3 to 40 μm and a maximum particle size of 50 μm or less from the viewpoint of workability.
[0022]
When the conductive adhesive composition of the present invention is used as a paste for die bonding, if the specific surface area of the silver powder is less than 0.3 m 2 / g, the affinity between the resin and the silver powder becomes poor, and the silver powder precipitates, If it exceeds 0.55 m 2 / g, the packing ratio of silver powder becomes low, and the viscosity of the conductive adhesive composition becomes high, so that a problem occurs in the spreadability thereof.
[0023]
Also, when the tap density is less than 4.0 g / cm 3, the packing ratio of silver powder is low, and the viscosity of the conductive adhesive composition is high, so that a problem occurs in the spreadability of the paste, and 7. If it exceeds 0 g / cm 3 , the thixotropic properties of the conductive adhesive composition will decrease, and stringing will occur during dispensing.
[0024]
As described above, since the properties of the silver powder affect the properties of the conductive adhesive composition, when the content of the silver powder in the conventional conductive adhesive composition is increased, both the viscosity and the thixotropy are increased, and die bonding is performed. It is no longer suitable for use as a paste.
[0025]
On the other hand, the conductive adhesive composition of the present invention has a viscosity and a thixotropy that are higher than those of the conventional conductive adhesive composition even when the content of silver powder is as high as 70 to 95% by weight based on the whole conductive adhesive composition. It can be kept low, and in particular, can maintain properties suitable for a die bonding paste.
[0026]
If the content of the silver powder is less than 70% by weight, the chip shear strength after curing the paste is reduced, and if it exceeds 95% by weight, the paste has a high viscosity and the spreadability is deteriorated.
[0027]
When used as a die bonding paste, the conductive adhesive composition has a viscosity of 5 to 15 Pa · s measured at 25 ° C. and 0.5 rpm using an EHD type viscometer. It is preferable that the thixotropy measured at 0.5 rpm / 5.0 rpm with a type viscometer is in the range of 2.0 to 3.5, and at this time, the viscosity is 5.2 to 14.1 Pa · s, and It is particularly preferred that the property be 2.1 to 2.9.
[0028]
If the viscosity of the conductive adhesive composition is less than 5 Pa · s, the paste may drip at the time of dispensing, and if it exceeds 15 Pa · s, the spreadability of the paste becomes poor and stringing occurs at the time of dispensing. I will.
[0029]
If the thixotropy is less than 2.0, stringing occurs during dispensing in this case as well. If the thixotropy exceeds 3.5, the spreadability of the paste during heating (curing) deteriorates.
[0030]
Furthermore, in the present invention, for example, a solvent for adjusting the viscosity of the conductive adhesive composition, a reactive diluent having reactivity to ring-opening polymerization of an epoxy group, an antifoaming agent, a coupling agent, various other Can be added as needed.
[0031]
As the solvent for adjusting the viscosity, for example, cellosolve acetate, ethyl cellosolve, butyl cellosolve, butyl cellosolve acetate, butyl carbitol acetate, diethylene glycol dimethyl ether, diacetone alcohol, N-methylpyrrolidone, dimethylformamide, γ-butyrolactone, 1,3- Dimethyl-2-imidazolididone and the like. These solvents can be used alone or in combination of two or more.
[0032]
Examples of the reactive diluent include n-butyl glycidyl ether, allyl glycidyl ether, 2-ethylhexyl glycidyl ether, styrene oxide, phenyl glycidyl ether, cresyl glycidyl ether, p-sec-butylphenyl glycidyl ether, and glycidyl methacrylate. , T-butylphenyl glycidyl ether, diglycidyl ether, (poly) ethylene glycol glycidyl ether, butanediol glycidyl ether, trimethylolpropane triglycidyl ether, 1,6-hexanediol diglycidyl ether, and the like. These can be used alone or in combination of two or more.
[0033]
Further, examples of the coupling agent include γ-methacryloxypropyltrimethoxysilane, γ-glycidoxypropyltrimethoxysilane, and the like.
[0034]
As the conductive adhesive composition of the present invention, (A) 100 parts by weight of an epoxy resin, (B) 2 to 20 parts by weight of a curing agent based on the epoxy resin, and (C) 230 to 2300 parts by weight of silver powder are blended. Is preferred. In addition, when other components such as a solvent and a reactive diluent are compounded, it is preferable to mix these components in a ratio of 5 to 50 parts by weight in total.
[0035]
The conductive adhesive composition of the present invention is easily manufactured by thoroughly mixing the components according to a conventional method, further kneading with a disperse, a kneader, a three-roll mill or the like, and then defoaming under reduced pressure. be able to.
[0036]
When the conductive adhesive composition thus manufactured is used as a die bonding paste, the conductive adhesive composition is usually filled into a syringe and discharged onto a substrate using a dispenser or a screen printing method. Then, the semiconductor chip is bonded and cured by heating. At this time, curing of the conductive adhesive composition can be usually achieved by heating in a temperature range of 100 to 200 ° C. for 1 to 2 hours.
[0037]
Thereafter, the semiconductor chip bonded by curing is subjected to wire bonding and sealed with a resin sealing material, whereby a resin-sealed compound semiconductor device can be manufactured.
[0038]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described in detail with reference to examples.
[0039]
(Example 1)
100 parts by weight of bisphenol F glycidyl ether type epoxy resin (manufactured by Yuka Shell Epoxy Co., Ltd., trade name: YL983U), 20 parts by weight of imidazole (manufactured by Asahi Kasei Epoxy Co., Ltd., trade name: NOVACURE HP3921), 5 parts by weight of dicyandiamide, silver powder ( 480 parts by weight of Ferro Japan Co., Ltd., trade name: SF-80, 480 parts by weight, and 30 parts by weight of phenylglycidyl ether as a diluent were sufficiently mixed and kneaded with a three-roll mill to obtain a conductive adhesive composition. .
[0040]
(Example 2)
100 parts by weight of bisphenol F glycidyl ether type epoxy resin (manufactured by Yuka Shell Epoxy Co., Ltd., trade name: YL983U), 4 parts by weight of imidazole (manufactured by Shikoku Kasei Kogyo Co., Ltd., trade name: 2PHZ), 4 parts by weight of dicyandiamide, silver powder ( 450 parts by weight of Fukuda Metal Co., Ltd., trade name: Agc237), and 30 parts by weight of phenylglycidyl ether as a diluent were sufficiently mixed and kneaded with a three-roll mill to obtain a conductive adhesive composition.
[0041]
(Example 3)
70 parts by weight of bisphenol A glycidyl ether type epoxy resin (trade name: YL980, manufactured by Yuka Shell Epoxy Co., Ltd.), 30 parts by weight of epoxidized polybutadiene (trade name: EP1800-6.5, manufactured by Nippon Synthetic Rubber Co., Ltd.), imidazole (Shikoku Chemical Industry Co., Ltd., 2PHZ) 3 parts by weight, dicyandiamide 5 parts by weight, silver powder (manufactured by Fellow Japan Co., Ltd., trade name: SF-80) 450 parts by weight, phenylglycidyl ether 30 parts by weight as a diluent The mixture was sufficiently mixed and kneaded with a three-roll mill to obtain a conductive adhesive composition.
[0042]
(Comparative Example 1)
100 parts by weight of bisphenol F glycidyl ether type epoxy resin (manufactured by Yuka Shell Epoxy Co., Ltd., trade name: YL980), 4 parts by weight of imidazole (manufactured by Shikoku Kasei Kogyo Co., Ltd., trade name: 2PHZ), 4 parts by weight of dicyandiamide, silver powder ( Ferro Japan Co., Ltd., trade name: SF-15) 450 parts by weight, 30 parts by weight of phenylglycidyl ether as a diluent were sufficiently mixed, and kneaded with a three-roll mill to obtain a conductive adhesive composition. .
[0043]
(Comparative Example 2)
100 parts by weight of bisphenol F glycidyl ether type epoxy resin (manufactured by Yuka Shell Epoxy Co., Ltd., trade name: YL980), 4 parts by weight of imidazole (manufactured by Shikoku Kasei Kogyo Co., Ltd., trade name: 2PHZ), 4 parts by weight of dicyandiamide, silver powder ( 300 parts by weight of Ferro Japan Co., Ltd., and 30 parts by weight of phenylglycidyl ether as a diluent were sufficiently mixed and kneaded with a three-roll mill to obtain a conductive adhesive composition. .
[0044]
(Test example)
Using the conductive adhesive compositions manufactured in Examples 1 to 3 and Comparative Examples 1 and 2, a semiconductor chip and a substrate were bonded and cured, and the chip bonding strength was measured. The evaluation was measured under the following conditions, and the results are shown in Table 1.
[0045]
[Table 1]
* 1: Using Flowsorb 2300 (trade name, manufactured by Shimadzu Corporation), B.I. E. FIG. It was measured by the T method.
* 2: In accordance with ISO3953-1977 (E) “Metal powder-measuring method of tap density”, the powder weight was measured by dividing the weight of the powder by the volume filled with vibration.
* 3: Measured at 25 ° C. using an EHD type viscometer (3 ° cone, 0.5 rpm).
* 4: Measured using an EHD type viscometer (3 degree cone, 0.5 rpm / 5.0 rpm).
* 5: Calculated by weight loss after heating at 600 ° C. for 3 hours.
* 6: A 4 mm square silicon chip was bonded to a substrate (Cu / Ag plated lead frame) using a conductive adhesive composition, and the die shear strength at 260 ° C. was measured.
* 7: The wettability after mounting and after curing was measured using a glass chip instead of the element.
* 8: The amount of paste rising from the back of the chip after mounting was cured was investigated. The rising amount of the paste was indicated by the height from the substrate.
* 9: LEVEL2 'of JEDEC was evaluated for reflow soldering heat resistance. The reflow soldering heat resistance of LEVEL2 'was as follows: 10 samples were subjected to IR reflow at 260 ° C. three times after absorbing moisture at 60 ° C., 60 RH% and 168 hrs, and then the state of cracking and peeling was measured using a SAT. The number of defects was determined by observation.
[0046]
【The invention's effect】
The conductive adhesive composition of the present invention is preferable as a die bonding paste because the conductivity is good because the content of silver powder is high, and the viscosity and thixotropy can be suppressed even if the content of silver powder is high. It has characteristics.
Further, the conductive adhesive composition of the present invention has a high paste wettability of a semiconductor chip after curing, has little occurrence of package cracks due to voids, and has greatly improved reflow resistance.
Therefore, according to the conductive adhesive composition of the present invention, even in the bonding of a large chip, the wettability of the paste of the semiconductor chip is good, the occurrence of package cracks due to voids is small, and the reflow resistance is improved. A highly reliable semiconductor device can be obtained.