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JP2004358397A - Surfactant, production method of fluorine-containing polymer, and fluorine-containing polymer aqueous dispersion - Google Patents

Surfactant, production method of fluorine-containing polymer, and fluorine-containing polymer aqueous dispersion Download PDF

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JP2004358397A
JP2004358397A JP2003161229A JP2003161229A JP2004358397A JP 2004358397 A JP2004358397 A JP 2004358397A JP 2003161229 A JP2003161229 A JP 2003161229A JP 2003161229 A JP2003161229 A JP 2003161229A JP 2004358397 A JP2004358397 A JP 2004358397A
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JP
Japan
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polymerization
fluorine
surfactant
fluoropolymer
polymer
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Application number
JP2003161229A
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Japanese (ja)
Inventor
Nobuhiko Tsuda
暢彦 津田
Yoshinori Nanba
義典 難波
Matahiko Sawada
又彦 澤田
Tetsuo Shimizu
哲男 清水
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Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a fluorine-containing phosphoric acid derivative in form of particles of a fluorine-containing phosphoric acid with a small particle diameter by making the polymer exist in emulsification polymerization. <P>SOLUTION: The surfactant comprises a fluorine-containing phosphoric acid derivative defined by the following formula: (i) Rf-(CH<SB>2</SB>)<SB>n</SB>-PO(OM)<SB>2</SB>wherein M represents NH<SB>4</SB>, Li, Na, K or H; n represents an integer of 1 to 3; and Rf represents an alkyl having 1 to 6 carbon atoms and one or more fluorine atoms. <P>COPYRIGHT: (C)2005,JPO&NCIPI

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、界面活性剤、含フッ素重合体の製造方法及び含フッ素重合体水性分散液に関する。
【0002】
【従来の技術】
フッ素原子を有するリン酸化合物としては、例えば、Rf(C2n)PO(OH)(Rfは、パーフルオロアルキル基であり、nは整数であり、RはH又は低級アルキル基である)で表されるものが開示されている(例えば、特許文献1参照。)。この化合物は、撥水撥油剤や離型剤等の原料物質として利用されるものである。
【0003】
フッ素原子を有するリン酸化合物としては、また、C2m+1(CHPO(OH)(m及びnは整数である)で表されるもの及びそのアンモニア等の塩が開示されている(例えば、特許文献2参照。)。この化合物は、離型剤として利用されるものである。
【0004】
カルボン酸等の酸に親油基を結合させた化合物には、含フッ素重合体を得るための重合時に添加する乳化剤としての利用が提案されているものがあり、従来、パーフルオロオクタン酸アンモニウム塩が汎用されてきた。
【0005】
乳化剤としては、Rf(OX−P(=Q)Y(Rfは、炭素数6以上、好ましくは8〜20のパーフルオロアルキル基、Xは、H又は脂肪族アルキル基、YはOH等、nは2〜7、Qは、O又はS。)の塩が開示されている(例えば、特許文献3参照。)。
【0006】
しかしながら、これらの乳化剤は、重合に用いて得られる水性分散液中の含フッ素重合体からなる粒子の粒子径が大きいので、分散安定性に劣ったり、含フッ素重合体からなる粒子を回収し成形材料として用いた場合に得られる成形品の物性が劣る等の問題があった。
【0007】
【特許文献1】
特開昭58−210096号公報(請求項1、第5頁)
【特許文献2】
特開昭58−180597号公報(請求項1)
【特許文献3】
特公昭43−4503号公報(第1頁)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記現状に鑑み、重合時に存在させることにより含フッ素重合体からなる粒子が小粒径で得られる界面活性剤を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、下記一般式(i)
Rf−(CH−PO(OM) (i)
(式中、Mは、NH、Li、Na、K又はHを表す。nは、1〜3の整数を表す。Rfは、フッ素原子を1つ以上有する炭素数1〜6のアルキル基を表す。)で表される含フッ素リン酸誘導体からなることを特徴とする界面活性剤である。
【0010】
本発明は、上記界面活性剤の存在下に水性媒体中で重合を行うことにより含フッ素重合体を得ることを特徴とする含フッ素重合体の製造方法である。
本発明は、含フッ素重合体からなる粒子が上記界面活性剤の存在下に水性媒体に分散していることを特徴とする含フッ素重合体水性分散液である。
以下に本発明を詳細に説明する。
【0011】
本発明の界面活性剤は、水性媒体中で重合を行うことにより含フッ素重合体を得るに際して水性媒体に存在させる分散剤として好適であり、重合により得られる水性分散液中の含フッ素重合体からなる粒子を、従来の界面活性剤を用いる場合よりも小粒径で得ることができる。
【0012】
本明細書において、上記「水性分散液」は、ラジカル重合により得られる含フッ素重合体からなる粒子が水性媒体中に分散しているものである。上記水性分散液は、本発明の界面活性剤の存在下に、例えば、希釈、濃縮等の操作を加え、水性分散液に含まれる含フッ素重合体の濃度を実質的に変更したものでもよい。上記濃縮等の操作により、水性分散液中の含フッ素重合体からなる粒子(一次粒子)が凝集して、粒径が増大した粒子(二次粒子)が形成されることがあるが、本明細書において、水性分散液中の含フッ素重合体からなる粒子の粒径は、上記一次粒子の粒径である。
【0013】
本明細書において、上記「含フッ素重合体」は、炭素原子に結合しているフッ素原子を有する重合体である。本発明において、上記含フッ素重合体は、フッ素含有単量体の1種又は2種以上を重合することにより得られるものであるが、フッ素原子を有しない非フッ素系の単量体をも共重合させて得られるものであってもよい。上記「フッ素含有単量体」は、炭素原子に結合しているフッ素原子を少なくとも1個有する単量体である。上記含フッ素重合体については、後述する。
【0014】
本発明の界面活性剤と、後述の本発明の含フッ素重合体の製造方法とについて、上記「水性媒体」は、重合を行わせる反応媒体であって、水を含む液体を意味する。上記水性媒体は、水を含むものであれば特に限定されず、水と、例えば、アルコール、エーテル、ケトン等のフッ素非含有有機溶媒、及び/又は、沸点が40℃以下であるフッ素含有有機溶媒とを含むものであってもよい。例えば、懸濁重合を行うとき、C318等のフッ素含有有機溶媒を用いることができる。
【0015】
本発明の界面活性剤は、上記一般式(i)で表される含フッ素リン酸誘導体からなるものである。上記含フッ素リン酸誘導体により、重合により得られる水性分散液中の含フッ素重合体からなる粒子を、従来の界面活性剤を用いる場合よりも小粒径で得ることができる。
上記一般式(i)において、Mは、NH、Li、Na、K又はHを表す。
Mとしては、生成した含フッ素重合体から加熱処理により容易に除去し得る点で、NHが好ましく、乳化力や分散力の点で、Li、Na、Kが好ましい。
【0016】
上記一般式(i)において、nは、1〜3の整数を表す。3を超えると、重合時に連鎖移動性が高くなり、高分子量の含フッ素重合体が得られない。nは、乳化力の観点より、好ましくは2の整数である。
【0017】
上記一般式(i)において、Rfは、フッ素原子を1つ以上有する炭素数1〜6のアルキル基を表す。
上記フッ素原子を1つ以上有するアルキル基の炭素数の好ましい上限は5であり、より好ましい上限は4であり、更に好ましいアルキル基の炭素数は4である。上記フッ素原子を1つ以上有するアルキル基としては、分散力の点で上記アルキル基が有するフッ素原子の数〔n〕と水素原子の数〔n〕との合計に対する上記フッ素原子の数の割合〔n/(n+n)〕が、0.5以上であるものが好ましく、1、即ち、パーフルオロアルキル基であるものがより好ましい。
上記Rfとしては、炭素数1〜4のパーフルオロアルキル基が好ましく、C−がより好ましい。
【0018】
上記含フッ素リン酸誘導体としては、得られる水性分散液中における含フッ素重合体からなる粒子を小粒径化しやすい点で、C−C−PO(ONHが好ましい。
【0019】
上記含フッ素リン酸誘導体を製造する方法としては、例えば、特開昭58−180597号公報に記載の方法等が挙げられる。
【0020】
上記含フッ素リン酸誘導体は、含フッ素重合体を得るための重合に存在させた場合、含フッ素重合体及びそのフッ素含有単量体への親和性と水性媒体への親和性とのバランスが良好であるので、分散剤として優れた作用を有するのみならず、重合により得られる水性分散剤に分散している含フッ素重合体からなる粒子を小粒径で得ることを可能にすることができる。
【0021】
本発明の界面活性剤は、上記含フッ素リン酸誘導体を1種又は2種以上含むものであってもよい。
本発明の界面活性剤は、上記含フッ素リン酸誘導体を主成分とするものであることが好ましく、界面活性作用を有する化合物として、上記含フッ素リン酸誘導体のみを有するものであっても重合における分散剤として充分に機能するものであるが、所望により、上記含フッ素リン酸誘導体に加え、その他の界面活性作用を有する化合物をも含むものであってもよい。
【0022】
上記その他の界面活性作用を有する化合物としては特に限定されず、例えば、アニオン系、カチオン系、ノニオン系又はベタイン系の界面活性剤の何れであってもよく、これらの界面活性剤は、ハイドロカーボン系のものであってよい。
【0023】
本発明の界面活性剤は、上述の含フッ素リン酸誘導体と、所望により用いるその他の界面活性作用を有する化合物に加え、添加剤を含むものであってよい。上記添加剤としては特に限定されず、例えば、安定剤等の一般的な界面活性剤に通常用いられるものであってよい。
【0024】
本発明の界面活性剤は、含フッ素重合体を得るための重合用界面活性剤として好適に用いることができるほか、重合により得られた含フッ素重合体を水性媒体に分散させるための分散剤としても好適に用いることができる。本発明の界面活性剤は、上記水性媒体に含フッ素重合体を分散させるための分散剤として用いる場合であっても、上述の重合用界面活性剤として用いる場合と同様、上記含フッ素リン酸誘導体が含フッ素重合体への親和性と水性媒体への親和性との良好なバランスを有するので、優れた分散力を発揮することができる。
【0025】
本発明の含フッ素重合体の製造方法は、本発明の界面活性剤の存在下に水性媒体中で重合を行うことにより含フッ素重合体を得るものである。
上記含フッ素重合体製造方法において、上記含フッ素リン酸誘導体は、分散剤として機能する。
【0026】
本発明の含フッ素重合体の製造方法は、含フッ素重合体を得るものである。
本発明の含フッ素重合体の重合法は、フッ素含有単量体の重合に対する分散剤として、上記含フッ素リン酸誘導体を用いる以外は、通常のものである。
本発明の含フッ素重合体の製造方法において、重合は、重合反応器に、水、本発明の界面活性剤、単量体及び必要に応じて他の添加剤を仕込み、反応器の内容物を撹拌し、そして反応器を所定の重合温度に保持し、次に所定量の重合開始剤を加え、重合反応を開始することにより行う。重合反応開始後に、目的に応じて、単量体、開始剤、連鎖移動剤及び界面活性剤を追加添加してもよい。
上記重合において、通常、重合温度は、5〜120℃であり、重合圧力は、0.05〜10MPaGである。重合温度、重合圧力は、使用する単量体の種類、目的とする重合体の分子量、反応速度によって適宜決定される。
【0027】
本発明の含フッ素重合体の製造方法は、上記本発明の界面活性剤の存在下、水性媒体中で重合を行うことにより含フッ素重合体を製造するものである。
本発明の含フッ素重合体の製造方法における重合の方法は、フッ素含有単量体を重合する際の分散剤として上記本発明の界面活性剤を用いる以外は、通常のものである。
本発明の含フッ素重合体の製造方法において、重合は、重合反応器に、水、界面活性剤、単量体及び必要に応じて他の添加剤を仕込み、反応器の内容物を撹拌し、そして反応器を所定の重合温度に保持し、次に所定量の重合開始剤を加え、重合反応を開始することにより行う。重合反応開始後に、目的に応じて、単量体、開始剤、連鎖移動剤及び界面活性剤を追加添加してもよい。
上記重合において、通常、重合温度は、5〜120℃であり、重合圧力は、0.05〜10MPaGである。重合温度、重合圧力は、使用する単量体の種類、目的とする重合体の分子量、反応速度によって適宜決定される。
上記界面活性剤は、合計添加量で、水性媒体の0.0001〜15質量%の量を添加することが好ましく、より好ましい下限は0.001質量%であり、より好ましい上限は10質量%であり、更に好ましい上限は1質量%である。0.0001質量%未満であると、分散力が不充分となりやすく、15質量%を超えると、添加量に見合った効果が得られず、却って重合速度の低下や反応停止が起こる場合がある。上記界面活性剤の添加量は、使用する単量体の種類、目的とする重合体の分子量等によって適宜決定される。
上記製造方法において、本発明の界面活性剤を用いるのであれば、その他の界面活性剤を用いてもよい。
【0028】
重合開始剤としては、上記重合温度範囲でラジカルを発生しうるものであれば特に限定されず、公知の油溶性及び/又は水溶性の重合開始剤を使用することができる。更に、還元剤等と組み合わせてレドックスとして重合を開始することもできる。上記重合開始剤の濃度は、単量体の種類、目的とする重合体の分子量、反応速度によって適宜決定される。
上記重合において、更に、目的に応じて、公知の連鎖移動剤、ラジカル捕捉剤を添加し、重合速度、分子量の調整を行うこともできる。
【0029】
上記含フッ素重合体は、フッ素含有単量体を重合することにより得られるものであり、目的に応じて、フッ素非含有単量体をも共重合させることもできる。
【0030】
上記フッ素含有単量体としては、フルオロオレフィン、好ましくは炭素原子2〜10個を有するフルオロオレフィン;環式のフッ素化された単量体;式CY=CYOR又はCY=CYOROR(Yは、H又はFであり、Rは、水素原子の一部又は全てがフッ素原子で置換されている炭素数1〜8のアルキル基であり、Rは、水素原子の一部又は全てがフッ素原子で置換されている炭素数1〜8のアルキレン基である。)で表されるフッ素化アルキルビニルエーテル等が挙げられる。
【0031】
上記フルオロオレフィンは、好ましくは、炭素原子2〜6個を有するものである。上記炭素原子2〜6個を有するフルオロオレフィンとしては、例えば、テトラフルオロエチレン[TFE]、ヘキサフルオロプロピレン[HFP]、クロロトリフルオロエチレン[CTFE]、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン[VDF]、トリフルオロエチレン、ヘキサフルオロイソブチレン及びパーフルオロブチルエチレン等が挙げられる。上記環式のフッ素化された単量体としては、好ましくは、パーフルオロ−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソール[PDD]、パーフルオロ−2−メチレン−4−メチル−1,3−ジオキソラン[PMD]等が挙げられる。上記フッ素化アルキルビニルエーテルにおいて、上記Rは、好ましくは、炭素原子1〜4個を有するものであり、より好ましくは水素原子の全てがフッ素によって置換されているものであり、上記Rは、好ましくは、炭素原子2〜4個を有するものであり、より好ましくは、水素原子の全てがフッ素原子によって置換されているものである。
【0032】
上記フッ素非含有単量体としては、上記フッ素含有単量体と反応性を有する炭化水素系単量体等が挙げられる。上記炭化水素系単量体としては、例えば、エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレン等のアルケン類;エチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル等のアルキルビニルエーテル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、n−酪酸ビニル、イソ酪酸ビニル、吉草酸ビニル、ピバリン酸ビニル、カプロン酸ビニル、カプリル酸ビニル、カプリン酸ビニル、バーサチック酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ミリスチン酸ビニル、パルミチン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、安息香酸ビニル、パラ−t−ブチル安息香酸ビニル、シクロヘキサンカルボン酸ビニル、モノクロル酢酸ビニル、アジピン酸ビニル、アクリル酸ビニル、メタクリル酸ビニル、クロトン酸ビニル、ソルビン酸ビニル、桂皮酸ビニル、ウンデシレン酸ビニル、ヒドロキシ酢酸ビニル、ヒドロキシプロピオイン酸ビニル、ヒドロキシ酪酸ビニル、ヒドロキシ吉草酸ビニル、ヒドロキシイソ酪酸ビニル、ヒドロキシシクロヘキサンカルボン酸ビニル等のビニルエステル類;エチルアリルエーテル、プロピルアリルエーテル、ブチルアリルエーテル、イソブチルアリルエーテル、シクロヘキシルアリルエーテル等のアルキルアリルエーテル類;エチルアリルエステル、プロピルアリルエステル、ブチルアリルエステル、イソブチルアリルエステル、シクロヘキシルアリルエステル等のアルキルアリルエステル類等が挙げられる。
【0033】
上記フッ素非含有単量体としては、また、官能基含有炭化水素系単量体であってもよい。上記官能基含有炭化水素系単量体としては、例えば、ヒドロキシエチルビニルエーテル、ヒドロキシプロピルビニルエーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテル、ヒドロキシイソブチルビニルエーテル、ヒドロキシシクロヘキシルビニルエーテル等のヒドロキシアルキルビニルエーテル類;イタコン酸、コハク酸、無水コハク酸、フマル酸、無水フマル酸、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、パーフルオロブテン酸等のカルボキシル基を有するフッ素非含有単量体;グリシジルビニルエーテル、グリシジルアリルエーテル等のグリシジル基を有するフッ素非含有単量体;アミノアルキルビニルエーテル、アミノアルキルアリルエーテル等のアミノ基を有するフッ素非含有単量体;(メタ)アクリルアミド、メチロールアクリルアミド等のアミド基を有するフッ素非含有単量体等が挙げられる。
【0034】
本発明の製造方法により好適に製造される含フッ素重合体として、重合体における単量体のモル分率が最も多い単量体(以下、「最多単量体」)がTFEであるTFE重合体、最多単量体がVDFであるVDF重合体、及び、最多単量体がCTFEであるCTFE重合体等が挙げられる。
【0035】
TFE重合体としては、好適には、TFE単独重合体であってもよいし、(1)TFE、(2)炭素原子2〜8個を有する1つ又は2つ以上のTFE以外のフッ素含有単量体、特にHFP若しくはCTFE、及び、(3)その他の単量体からなる共重合体であってもよい。上記(3)その他の単量体としては、例えば、炭素原子1〜5個、特に炭素原子1〜3個を有するアルキル基を持つフルオロ(アルキルビニルエーテル);フルオロジオキソール;パーフルオロアルキルエチレン;ω―ヒドロパーフルオロオレフィン等が挙げられる。
TFE重合体としては、また、TFEと、1つ又は2つ以上のフッ素非含有単量体との共重合体であってもよい。上記フッ素非含有単量体としては、例えば、エチレン、プロピレン等のアルケン類;ビニルエステル類;ビニルエーテル類が挙げられる。TFE重合体としては、また、TFEと、炭素原子2〜8個を有する1つ又は2つ以上のフッ素含有単量体と、1つ又は2つ以上のフッ素非含有単量体との共重合体であってもよい。
【0036】
VDF重合体としては、好適には、VDF単独重合体[PVDF]であってもよいし、(1)VDF、(2)炭素原子2〜8個を有する1つ又は2つ以上のVDF以外のフルオロオレフィン、特にTFE、HFP若しくはCTFE、及び、(3)炭素原子1〜5個、特に炭素原子1〜3個を有するアルキル基を持つパーフルオロ(アルキルビニルエーテル)からなる共重合体等であってもよい。
【0037】
CTFE重合体としては、好適には、CTFE単独重合体であってもよいし、(1)CTFE、(2)炭素原子2〜8個を有する1つ又は2つ以上のCTFE以外のフルオロオレフィン、特にTFE若しくはHFP、及び、(3)炭素原子1〜5個、特に炭素原子1〜3個を有するアルキル基を持つパーフルオロ(アルキルビニルエーテル)からなる共重合体であってもよい。
CTFE重合体としては、また、CTFEと、1つ又は2つ以上のフッ素非含有単量体との共重合体であってもよく、上記フッ素非含有単量体としては、エチレン、プロピレン等のアルケン類;ビニルエステル類;ビニルエーテル類等が挙げられる。
【0038】
本発明の製造方法により製造される含フッ素重合体は、ガラス状、可塑性又はエラストマー性であり得る。これらのものは非晶性又は部分的に結晶性であり、圧縮焼成加工、溶融加工又は非溶融加工に供することができる。
本発明の製造方法では、例えば、(I)非溶融加工性樹脂として、ポリテトラフルオロエチレン重合体[PTFE重合体]が、(II)溶融加工性樹脂として、エチレン/TFE共重合体[ETFE]、TFE/HFP共重合体[FEP]及びTFE/パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)共重合体[PFA、MFA等]が、(III)エラストマー性共重合体として、TFE/プロピレン共重合体、TFE/プロピレン共重合体/第3モノマー共重合体(上記第3モノマーは、VDF、HFP、CTFE、パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)類等)、TFEとパーフルオロ(アルキルビニルエーテル)類とからなる共重合体;HFP/エチレン共重合体、HFP/エチレン/TFE共重合体;PVDF;VDF/HFP共重合体、HFP/エチレン共重合体、VDF/TFE/HFP共重合体等の熱可塑性エラストマー;及び、特公昭61−49327号公報に記載の含フッ素セグメント化ポリマー等が好適に製造されうる。
上記パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)は、式:
【0039】
【化1】

Figure 2004358397
【0040】
(式中、Rfは炭素数1〜6のパーフルオロアルキル基;jは0〜5の整数)で表されるものである。
【0041】
本発明の製造方法により好適に製造される上述の(I)非溶融加工性樹脂、(II)溶融加工性樹脂及び(III)エラストマー性重合体は、以下の態様で製造することが好ましい。
【0042】
(I)非溶融加工性樹脂
本発明の製造方法において、PTFE重合体の重合は、通常、重合温度10〜100℃、重合圧力0.05〜5MPaGにて行われる。
上記重合は、攪拌機を備えた耐圧の反応容器を、脱酸素後、TFEを仕込み、所定の温度にし、重合開始剤を添加して反応を開始する。反応の進行とともに圧力が低下するので、初期圧力を維持するように、追加のTFEを連続的又は間欠的に追加供給する。所定量のTFEを供給した時点で、供給を停止し、反応容器内のTFEをパージし、温度を室温に戻して反応を終了する。
【0043】
上記PTFE重合体の製造において、知られている各種変性モノマーを併用することもできる。本明細書において、ポリテトラフルオロエチレン重合体[PTFE重合体]は、TFE単独重合体のみならず、TFEと変性モノマーとの共重合体であって、非溶融加工性であるもの(以下、「変性PTFE」という。)をも含む概念である。
上記変性モノマーとしては、例えば、HFP、CTFE等のパーハロオレフィン;炭素原子1〜5個、特に炭素原子1〜3個を有するアルキル基を持つフルオロ(アルキルビニルエーテル);フルオロジオキソール等の環式のフッ素化された単量体;パーハロアルキルエチレン;ω―ヒドロパーハロオレフィン等が挙げられる。変性モノマーの供給は、目的や、TFEの供給に応じて、初期一括添加、又は、連続的若しくは間欠的に分割添加を行うことができる。
変性PTFE中の変性モノマー含有率は、通常、0.001〜2モル%の範囲である。
【0044】
上記PTFE重合体の製造において、上述の本発明の界面活性剤は、上記本発明の含フッ素重合体の製造方法における使用範囲で用いることができるが、通常、水性媒体の0.0001〜5質量%の量を添加する。上記界面活性剤の濃度は、上記範囲であれば特に限定されないが、通常、重合開始時に臨界ミセル濃度(CMC)以下で添加される。添加量が多いとアスペクト比の大きい針状粒子が生成し、水性分散体がゲル状となり安定性が損なわれる。
【0045】
上記PTFE重合体の製造において、重合開始剤としては、過硫酸塩(例えば、過硫酸アンモニウム)や、ジコハク酸パーオキシド、ジグルタル酸パーオキシド等の有機過酸化物を、単独で又はこれらの混合物の形で使用することができる。また、亜硫酸ナトリウム等の還元剤と共用し、レドックス系にして用いてもよい。更に、重合中に、ヒドロキノン、カテコール等のラジカル捕捉剤を添加したり、亜硫酸アンモニウム等のパーオキサイドの分解剤を添加し、系内のラジカル濃度を調整することもできる。
【0046】
上記PTFE重合体の製造において、連鎖移動剤としては、公知のものが使用できるが、例えば、メタン、エタン、プロパン、ブタン等の飽和炭化水素、クロロメタン、ジクロロメタン、ジフルオロエタン等のハロゲン化炭化水素類、メタノール、エタノール等のアルコール類、水素等が挙げられるが、常温常圧で気体状態のものが好ましい。
上記連鎖移動剤の使用量は、通常、供給されるTFE全量に対して、1〜1000ppmであり、好ましくは1〜500ppmである。
【0047】
上記PTFE重合体の製造において、更に、反応系の分散安定剤として、実質的に反応に不活性であって、上記反応条件で液状となる炭素数が12以上の飽和炭化水素を、水性媒体100質量部に対して2〜10質量部使用することもできる。また、反応中のpHを調整するための緩衝剤として、炭酸アンモニウム、リン酸アンモニウム等を添加してもよい。
【0048】
本発明によって得られるPTFE重合体の水性分散液は、重合が終了した時点で、固形分濃度が10〜40質量%、平均粒子径が0.05〜5000μm、特に本発明の界面活性剤を使用することによって0.2μm以下の微小粒子径のPTFE重合体からなる粒子を有する水性分散液を得ることができる。上記重合終了時のPTFE重合体は、数平均分子量が1,000〜10,000,000のものである。
【0049】
上記PTFE重合体の水性分散液は、凝析と乾燥とを経てファインパウダーとして各種用途に使用することができる。
上記PTFE重合体の水性分散液に対して凝析を行う場合、通常、ポリマーラテックス等の乳化重合により得た水性分散液を、水を用いて10〜20質量%のポリマー濃度になるように希釈し、場合によっては、pHを中性又はアルカリ性に調整した後、撹拌機付きの容器中で反応中の撹拌よりも激しく撹拌して行う。上記凝析は、メタノール、アセトン等の水溶性有機化合物、硝酸カリウム、炭酸アンモニウム等の無機塩や、塩酸、硫酸、硝酸等の無機酸等を凝析剤として添加しながら撹拌を行ってもよい。上記凝析は、また、インラインミキサー等を使用して連続的に行ってもよい。
【0050】
上記凝析前や凝析中に、着色のための顔料や機械的性質を改良するための各種充填剤を添加すれば、顔料や充填剤が均一に混合した顔料入り又は充填剤入りのPTFE重合体ファインパウダーを得ることができる。
【0051】
上記PTFE重合体の水性分散液を凝析して得られた湿潤粉末の乾燥は、通常、上記湿潤粉末をあまり流動させない状態、好ましくは静置の状態を保ちながら、真空、高周波、熱風等の手段を用いて行う。粉末同士の、特に高温での摩擦は、一般にファインパウダー型のPTFE重合体に好ましくない影響を与える。これは、この種のPTFE重合体からなる粒子が小さな剪断力によっても簡単にフィブリル化して、元の安定な粒子構造の状態を失う性質を持っているからである。
【0052】
上記乾燥は、10〜250℃、好ましくは100〜200℃の乾燥温度で行う。得られるPTFE重合体ファインパウダーは、成形用として好ましく、好適な用途としては、航空機及び自動車等の油圧系、燃料系のチューブ等が挙げられ、薬液、蒸気等のフレキシブルホース、電線被覆用途等が挙げられる。
【0053】
上記重合により得られたPTFE重合体の水性分散液は、また、ノニオン性界面活性剤を加えることにより、安定化して更に濃縮し、目的に応じ、有機又は無機の充填剤を加えた組成物として各種用途に使用することも好ましい。上記組成物は、金属又はセラッミクスからなる基材上に被覆することにより、非粘着性と低摩擦係数を有し、光沢や平滑性、耐摩耗性、耐候性及び耐熱性に優れた塗膜表面とすることができ、ロールや調理器具等の塗装、ガラスクロスの含浸加工等に適している。
【0054】
(II)溶融加工性樹脂
(1)本発明の製造方法において、FEP重合は、通常、重合温度60〜100℃、重合圧力0.7〜4.5MpaGにて行うことが好ましい。
FEPの好ましい単量体組成(質量%)は、TFE:HFP=(60〜95):(5〜40)、より好ましくは(85〜90):(10〜15)である。上記FEPとしては、また、更に第3成分としてパーフルオロ(アルキルビニルエーテル)類を用い、全単量体の0.5〜2質量%である範囲内で変性させたものであってもよい。
上記FEPの重合において、上述の本発明の界面活性剤は、本発明の製造方法における使用範囲で用いることができるが、通常、水性媒体の0.0001〜5質量%の量を添加する。
上記FEPの重合において、連鎖移動剤としては、シクロヘキサン、メタノール、エタノール、四塩化炭素、クロロホルム、塩化メチレン、塩化メチル等を使用することが好ましく、pH緩衝剤としては、炭酸アンモニウム、燐酸水素二ナトリウム等を使用することが好ましい。
【0055】
(2)本発明の製造方法において、PFA、MFA等のTFE/パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)共重合体の重合は、通常、重合温度60〜100℃、重合圧力0.7〜2.5MpaGで行うことが好ましい。
PFAの好ましい単量体組成(モル%)は、TFE:パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)=(95〜99.7):(0.3〜5)、より好ましくは(98〜99.5):(0.5〜2)である。パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)としては、式:CF=CFORf(式中、Rfは炭素数1〜6のパーフルオロアルキル基)で表されるものを使用することが好ましい。
上記TFE/パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)共重合体の重合において、上述の本発明の界面活性剤は、本発明の製造方法における使用範囲で用いることができるが、通常、水性媒体の0.0001〜2質量%の量で添加する。
上記TFE/パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)共重合体の重合において、連鎖移動剤としてシクロヘキサン、メタノール、エタノール、四塩化炭素、クロロホルム、塩化メチレン、塩化メチル、メタン、エタン等を使用することが好ましく、pH緩衝剤として、炭酸アンモニウム、燐酸水素二ナトリウム等を使用することが好ましい。
【0056】
(3)本発明の製造方法において、ETFEの重合は、通常、重合温度20〜100℃、重合圧力0.5〜0.8MPaGで行うことが好ましい。
ETFEの好ましい単量体組成(モル%)は、TFE:エチレン=(50〜99):(50〜1)である。上記ETFEとしては、また、更に第3モノマーを用い、全単量体の0〜20質量%である範囲内で変性させたものであってもよい。好ましくは、TFE:エチレン:第3モノマー=(70〜98):(30〜2):(4〜10)である。上記第3モノマーとしては、パーフルオロブチルエチレン、2,3,3,4,4,5,5−ヘプタフルオロ−1−ペンテン(CH=CFCFCFCFH)、2−トリフルオロメチル−3,3,3−トリフルオロプロペン((CFC=CH)が好ましい。
上記ETFEの重合において、上述の本発明の界面活性剤は、本発明の製造方法における使用範囲で用いることができるが、通常、水性媒体の0.0001〜2質量%の量で添加する。
上記ETFEの重合において、連鎖移動剤として、シクロヘキサン、メタノール、エタノール、四塩化炭素、クロロホルム、塩化メチレン、塩化メチル等を使用することが好ましい。
【0057】
(III)エラストマー性重合体
本発明の製造方法において、エラストマー性重合体の重合は、攪拌機を備えた耐圧の反応容器を、脱酸素後、モノマーを仕込み、所定の温度にし、重合開始剤を添加して、反応を開始する。反応の進行とともに圧力が低下するので、初期圧力を維持するように、追加のモノマーを連続的又は間欠的に追加供給する。所定量のモノマーを供給した時点で、供給を停止し、反応容器内のモノマーをパージし、温度を室温に戻して反応を終了する。乳化重合する場合、ポリマーラテックスを連続的に反応容器より取り出すことが好ましい。
特に、熱可塑性エラストマーを製造する場合、WO00/01741号パンフレットに開示されているように、一旦重合体微粒子を高い界面活性剤濃度で合成してから希釈して更に重合を行うことで、通常の重合に比べて、最終的な重合速度を速くできる方法を使用することも可能である。
【0058】
上記エラストマー性重合体の重合は、目的とするポリマーの物性、重合速度制御の観点から適宜条件を選択するが、重合温度は通常−20〜200℃、好ましくは5〜150℃、重合圧力は通常0.5〜10MPaG、好ましくは1〜7MPaGにて行われる。また、重合媒体中のpHは、公知の方法等により、後述するpH調整剤等を用いて、通常2.5〜9に維持することが好ましい。
【0059】
上記エラストマー性重合体の重合に用いる単量体としては、フッ化ビニリデンの他に、炭素原子と少なくとも同数のフッ素原子を有しフッ化ビニリデンと共重合し得る含フッ素エチレン性不飽和単量体が挙げられる。上記含フッ素エチレン性不飽和単量体としては、トリフルオロプロペン、ペンタフルオロプロペン、へキサフルオロブテン、オクタフルオロブテンが挙げられる。なかでも、へキサフルオロプロペンは、それが重合体の結晶成長を遮断した場合に得られるエラストマーの特性のために特に好適である。上記含フッ素エチレン性不飽和単量体としては、また、トリフルオロエチレン、TFE及びCTFE等が挙げられるし、1種若しくは2種以上の塩素及び/又は臭素置換基をもった含フッ素単量体を用いることもできる。パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)、例えばパーフルオロ(メチルビニルエーテル)も用いることができる。TFE及びHFPは、エラストマー性重合体を製造するのに好ましい。
エラストマー性重合体の好ましい単量体組成(質量%)は、フッ化ビニリデン:HFP:TFE=(20〜70):(20〜60):(0〜40)である。この組成のエラストマー性重合体は、良好なエラストマー特性、耐薬品性、及び、熱的安定性を示す。
【0060】
上記エラストマー性重合体の重合において、上述の本発明の界面活性剤は、本発明の製造方法における使用範囲で用いることができるが、通常、水性媒体に対して0.0001〜5質量%の量で添加する。
【0061】
上記エラストマー性重合体の重合において、重合開始剤としては、公知の無機ラジカル重合開始剤を使用することができる。上記無機ラジカル重合開始剤としては、従来公知の水溶性無機過酸化物、例えば、ナトリウム、カリウム及びアンモニウムの過硫酸塩、過リン酸塩、過硼酸塩、過炭素塩又は過マンガン酸塩が特に有用である。上記ラジカル重合開始剤は、更に、還元剤、例えば、ナトリウム、カリウム又はアンモニウムの亜硫酸塩、重亜硫酸塩、メタ重亜硫酸塩、ハイポ亜硫酸塩、チオ硫酸塩、亜リン酸塩若しくはハイポ亜リン酸塩により、又は、容易に酸化される金属化合物、例えば第一鉄塩、第一銅塩若しくは銀塩により、更に活性化することができる。好適なラジカル重合開始剤は、過硫酸アンモニウムであり、過硫酸アンモニウムと重亜硫酸ナトリウムと共にレドックス系において使用することが、より好ましい。
上記重合開始剤の添加濃度は、目的とするポリマーの分子量や、重合反応速度によって適宜決定されるが、モノマー全量の0.0001〜10質量%、好ましくは0.01〜5質量%の量に設定する。
【0062】
上記エラストマー性重合体の重合において、連鎖移動剤としては、公知のものを使用することができるが、PVDFの重合では、炭化水素、エステル、エーテル、アルコール、ケトン、塩素化合物、カーボネート等を用いることができ、熱可塑性エラストマーでは、炭化水素、エステル、エーテル、アルコール、塩素化合物、ヨウ素化合物等を用いることができる。なかでも、PVDFの重合では、アセトン、イソプロピルアルコールが好ましく、熱可塑性エラストマーの重合では、イソペンタン、マロン酸ジエチル及び酢酸エチルは、反応速度が低下しにくいという観点から好ましく、I(CFI、I(CFI、ICHI等のジヨウ素化合物は、ポリマー末端のヨウ素化が可能で、反応性ポリマーとして使用できる観点から好ましい。
上記連鎖移動剤の使用量は、供給されるモノマー全量に対して、通常、通常0.5×10−3〜5×10−3モル%、好ましくは1.0×10−3〜3.5×10−3モル%である。
【0063】
上記エラストマー性重合体の重合において、PVDFの重合では、乳化安定剤としてパラフィンワックス等を好ましく用いることができ、熱可塑性エラストマーの重合では、pH調整剤として、リン酸塩、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等を好ましく用いることができる。
【0064】
本発明によって得られるエラストマー性重合体は、固形分濃度が10〜40質量%、平均粒子径が0.03〜1μm、好ましくは0.05〜0.5μm、数平均分子量が1,000〜2,000,000のものである。
【0065】
本発明によって得られるエラストマー性重合体は、必要に応じて、炭化水素系界面活性剤等の分散安定剤の添加、濃縮等をすることにより、ゴム成形加工に適したディスパージョンにすることができる。上記ディスパージョンは、pH調節、凝固、加熱等を行い処理される。各処理は次のように行われる。
【0066】
上記pH調節は、硝酸、硫酸、塩酸若しくはリン酸等の鉱酸、及び/又は、炭素数5以下でpK=4.2以下のカルボン酸等を加え、pHを2以下とすることからなる。
上記凝固は、アルカリ土類金属塩を添加することにより行われる。上記アルカリ土類金属塩としては、カルシウム又はマグネシウムの硝酸塩、塩素酸塩及び酢酸塩が挙げられる。
上記pH調節及び上記凝固は、いずれを先に行ってもよいが、先にpH調節を行うことが好ましい。
各操作の後、エラストマーと同容量の水で洗浄を行い、エラストマー内に存在する少量の緩衝液や塩等の不純物を除去し、乾燥を行う。乾燥は、通常、乾燥炉内で、高温下、空気を循環させながら、約70〜200℃で行われる。
【0067】
本発明の含フッ素重合体の製造方法は、含フッ素重合体を製造するものである。上記含フッ素重合体は、通常、上記重合を行うことにより得られる水性分散液の10〜50質量%の濃度である。上記含フッ素重合体は、重合を上述の本発明の界面活性剤の存在下に行うので、従来の界面活性剤を用いるよりも、重合により得られる水性分散液中の含フッ素重合体からなる粒子を小粒径で得ることができる。上記水性分散液中の含フッ素重合体の濃度の好ましい下限は10質量%、より好ましい下限は15質量%、好ましい上限は40質量%、より好ましい上限は35質量%、更に好ましい上限は30質量%である。
【0068】
上記重合を行うことにより得られる水性分散液は、濃縮するか又は分散安定化処理してディスパージョンとしてもよいし、凝析又は凝集に供して回収し乾燥して得られる粉末その他の固形物としてもよい。本発明の含フッ素重合体の製造方法は、含フッ素重合体を製造するものであるが、製造した含フッ素重合体は、上記水性分散液中に分散されている含フッ素重合体であってもよいし、上記ディスパージョン中に分散している含フッ素重合体であってもよいし、上記粉末その他の固形物としての含フッ素重合体であってもよい。
【0069】
上述の本発明の界面活性剤は、重合により得られた含フッ素重合体を水性媒体に分散させるための分散剤としても、好適に用いることができる。
本発明の含フッ素重合体水性分散液は、含フッ素重合体からなる粒子が上記界面活性剤の存在下に水性媒体に分散しているものである。
本発明の含フッ素重合体水性分散液は、上述した重合を行うことにより得られる水性分散液であってもよいし、この水性分散液を濃縮するか又は分散安定化処理して得られるディスパージョンであってもよいし、含フッ素重合体の粉末を本発明の界面活性剤の存在下に水性媒体に分散させたものであってもよい。
【0070】
本発明の含フッ素重合体水性分散液における水性媒体は、水を含むものであれば特に限定されず、非フッ素含有のアルコール、エーテル、ケトン等の有機溶媒、例えば、ジメチルホルムアミド〔DMF〕やテトラヒドロフラン〔THF〕等の有機溶剤、及び/又は、沸点が40℃以下であるフッ素含有有機溶媒を含むものであってもよいし、上記有機溶剤を含まない水であってもよい。上記水性媒体は、重合における水性媒体をそのまま用いるものであってもよい。
【0071】
本発明の含フッ素重合体水性分散液は、上述した重合を行うことにより得られる水性分散液である場合、数平均粒子径が、好ましくは約0.05〜1μm、より好ましい上限は0.5μmである含フッ素重合体からなる粒子を、好ましくは約10〜70質量%の濃度で含む。上記濃度のより好ましい下限は15質量%以上、より好ましい上限は60質量%以下である。一方、上記含フッ素重合体水性分散液は、上述のディスパージョンである場合、上記含フッ素重合体からなる粒子を、好ましくは30〜50質量%の濃度で含む。本明細書において、上記「数平均粒子径」は、PTFEにおいては、得られる含フッ素重合体の固形分濃度を約0.02質量%に希釈し、単位長さに対する550nmの投射光の透過率と電子顕微鏡写真によって決定された平均粒子径との検量線をもとにして得られる値であり、その他の樹脂においては、電子顕微鏡写真による標準ポリスチレンに対する相対比較によって決定された平均粒子径である。
【0072】
上述の本発明の界面活性剤は、本発明の含フッ素重合体水性分散液の0.0001〜15質量%であることが好ましい。0.0001質量%未満であると、分散安定性に劣る場合があり、15質量%を超えると、存在量に見合った分散効果がなく実用的でない。上記界面活性剤のより好ましい下限は0.0001質量%であり、より好ましい上限は10質量%であり、更に好ましい上限は2質量%でありある。
【0073】
上記重合を行うことにより得られた水性分散液は、また、濃縮するか又は分散安定化処理してディスパージョンを調製することができる。
【0074】
上記濃縮の方法としては公知の方法が採用され、用途に応じて、含フッ素重合体濃度を40〜60質量%に濃縮することができる。濃縮によりディスパージョンの安定性が損なわれることがあるが、その場合は更に分散安定剤を添加してもよい。上記分散安定剤としては、本発明の界面活性剤や、その他の各種の界面活性剤を添加してもよい。好ましい上記各種の分散安定剤としては、ポリオキシアルキルエーテル等の非イオン性界面活性剤、特に、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル(例えばローム&ハース社製のトライトンX−100(商品名))、ポリオキシエチレンイソトリデシルエーテル(日本油脂(株)製のディスパノールTOC(商品名))、ポリオキシエチレンプロピルトリデシルエーテル等のポリオキシエチレンエーテル類が挙げられるが、これらのみに限定されるものではない。
【0075】
上記分散安定剤の総量は、上記ディスパージョンの固形分に対し0.5〜20質量%であることが好ましい。0.5質量%未満であると、分散安定性に劣る場合があり、20質量%を超えると、存在量に見合った分散効果がなく実用的でない。上記界面活性剤のより好ましい下限は2質量%であり、より好ましい上限は12質量%である。
【0076】
上記重合を行うことにより得られた水性分散液は、また、用途によっては濃縮せずに分散安定化処理して、ポットライフの長い含フッ素重合体水性分散液に調製することもできる。使用する分散安定剤は上記と同じものが挙げられる。
【0077】
本発明の含フッ素重合体水性分散液の用途としては特に限定されず、水性分散液のまま適用するものとして、基材上に塗布し乾燥した後必要に応じて焼成することよりなる塗装;不織布、樹脂成形品等の多孔性支持体を含浸させ乾燥した後、好ましくは焼成することよりなる含浸;ガラス等の基材上に塗布し乾燥した後、必要に応じて水中に浸漬し、基材を剥離して薄膜を得ることよりなるキャスト製膜等が挙げられ、これら適用例としては、水性分散型塗料、電極用結着剤、電極用撥水剤等が挙げられる。
【0078】
本発明の含フッ素重合体水性分散液は、公知の顔料、増粘剤、分散剤、消泡剤、凍結防止剤、成膜助剤等の配合剤を配合することにより、又は、更に他の高分子化合物を複合して、コーティング用水性塗料として用いることができる。
【0079】
本発明の含フッ素重合体水性分散液の用途としては、また、含フッ素重合体水性分散液を凝析又は凝集に供して回収し、乾燥し、所望により造粒して得られる粉末を利用する用途が挙げられる。上記凝析又は凝集は、従来公知の方法をそのまま採用することができる。例えば、上記水性分散液に攪拌下で凝析剤(凝集剤)を添加して凝析(凝集)させる方法、上記水性分散液を凍結・解凍することにより凝析させる方法(凍結凝析法)、上記水性分散液を機械的に高速攪拌することのみにより凝析させる方法(機械凝析法)、細いノズルから上記水性分散液を噴出させると同時に水を蒸発させる方法(スプレー凝析法)等が好ましく採用される。要すれば、凝集助剤を添加してもよい。乾燥は室温で放置してもよいし、250℃までの加熱状態で乾燥させてもよい。得られる粉末は、例えば、潤滑助剤を混合しペースト押出成形等に好適な成形材料として、又は、所望により顔料を混合し粉体塗料として、用いることができる。
【0080】
【実施例】
次に本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明はかかる実施例のみに限定されるものではない。
【0081】
実施例1(PTFEラテックスの調製)
内容量3リットルの攪拌翼付きステンレススチール製オートクレーブに、脱イオン水1.5リットル、パラフィンワックスを60g(融点60℃)、及び、F(CFCFCHCHPO(ONHを600mg仕込み、系内をTFEで置換した。内温を70℃にし、内圧が0.78MPaになるように、TFEを圧入し、0.6重量%の過硫酸アンモニウム(APS)水溶液5gを仕込み、反応を開始した。重合の進行に伴って重合系内の圧力が低下するので、連続的にTFEを追加して、内圧を0.78MPaに保ち、反応を継続した。重合開始4時間後にTFEをパージして重合を停止した。この水性分散体について以下の項目を測定した。結果を表1に示す。
【0082】
固形分濃度:得られた水性分散液を150℃で1時間乾燥した時の重量減少より求めた。
標準比重(SSG):ASTM D1457−69に従い測定した。
平均一次粒子径:固形分濃度を約0.02重量%に希釈し、単位長さに対する550nmの投射光の透過率と電子顕微鏡写真によって決定された平均粒子径との検量線をもとにして、上記透過率から間接的に求めた。
粒子形状:約0.02重量%に希釈した水性分散液の透過型電子顕微鏡写真より、棒状粒子の生成の有無を確認した。
【0083】
実施例2
表1に示すように、界面活性剤1(F(CFCFCHCHPO(ONH)の添加量を変更し、実施例1と同様の測定を行った。結果を表1に示す。
【0084】
比較例1
界面活性剤1(F(CFCFCHCHPO(ONH)の代わりに、界面活性剤2(F(CFCFCFCOONH)を使用し、反応圧力を2.7MPaに変更した以外は、実施例1と同様の測定を行った。結果を表1に示す。
【0085】
【表1】
Figure 2004358397
【0086】
表1から、F(CFCFCHCHPO(ONHを用いた実施例1〜2では、F(CFCFCFCOONHを用いた比較例1よりも一次粒子径が小さく、また、棒状粒子は得られないことが分かった。
【0087】
【発明の効果】
本発明の界面活性剤は、水性媒体中で重合を行うことにより含フッ素重合体を得るに際して水性媒体に存在させる分散剤として好適であり、重合により得られる水性分散液中の含フッ素重合体からなる粒子を、従来の界面活性剤を用いる場合よりも小粒径で得ることができる。上記重合により得られる水性分散液は、ポリマーディスパージョンとして使用する場合、ガラスクロス等の基材に従来のポリマーディスパージョンよりも均一に含浸させることができるので、一回の工程におけるポリマー塗布量を多くすることができる点で有利である。また、上記重合により得られる水性分散液は、後処理を行い樹脂の粉末として使用する場合、成形加工における焼成時間を短くできるので有利である。本発明の界面活性剤を用いて得た含フッ素重合体からなる粒子は、真球度が高いので、分散性が高く、成形性が良好である点で有利である。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a surfactant, a method for producing a fluoropolymer, and an aqueous dispersion of a fluoropolymer.
[0002]
[Prior art]
Examples of the phosphoric acid compound having a fluorine atom include Rf (CnH2n) PO (OH)2(Rf is a perfluoroalkyl group, n is an integer, and R is H or a lower alkyl group) is disclosed (for example, see Patent Document 1). This compound is used as a raw material such as a water and oil repellent and a release agent.
[0003]
Examples of the phosphoric acid compound having a fluorine atom include CmF2m + 1(CH2)nPO (OH)2(Where m and n are integers) and salts thereof such as ammonia are disclosed (for example, see Patent Document 2). This compound is used as a release agent.
[0004]
Some compounds in which a lipophilic group is bonded to an acid such as a carboxylic acid have been proposed for use as an emulsifier to be added at the time of polymerization to obtain a fluoropolymer, and conventionally, ammonium perfluorooctanoate has been proposed. Has been widely used.
[0005]
As an emulsifier, Rf (OX2)n-P (= Q) Y2(Rf is a perfluoroalkyl group having 6 or more carbon atoms, preferably 8 to 20, X is H or an aliphatic alkyl group, Y is OH or the like, n is 2 to 7, Q is O or S.) A salt is disclosed (for example, see Patent Document 3).
[0006]
However, since these emulsifiers have a large particle size of the fluoropolymer particles in the aqueous dispersion obtained by polymerization, the dispersion stability is poor, or the particles of the fluoropolymer are recovered and molded. There were problems such as inferior physical properties of a molded article obtained when used as a material.
[0007]
[Patent Document 1]
JP-A-58-210096 (Claim 1, page 5)
[Patent Document 2]
JP-A-58-180597 (Claim 1)
[Patent Document 3]
JP-B-43-4503 (page 1)
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to provide a surfactant in which particles made of a fluorinated polymer are obtained with a small particle size by being present during polymerization in view of the above situation.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
The present invention provides the following general formula (i)
Rf- (CH2)n-PO (OM)2                (I)
(Where M is NH4, Li, Na, K or H. n represents an integer of 1 to 3. Rf represents an alkyl group having at least one fluorine atom and having 1 to 6 carbon atoms. ) Is a surfactant comprising a fluorine-containing phosphoric acid derivative represented by the formula (1).
[0010]
The present invention is a process for producing a fluoropolymer, comprising obtaining a fluoropolymer by carrying out polymerization in an aqueous medium in the presence of the surfactant.
The present invention is an aqueous dispersion of a fluoropolymer, in which particles comprising the fluoropolymer are dispersed in an aqueous medium in the presence of the surfactant.
Hereinafter, the present invention will be described in detail.
[0011]
The surfactant of the present invention is suitable as a dispersant to be present in an aqueous medium when a fluoropolymer is obtained by performing polymerization in an aqueous medium, and from a fluoropolymer in an aqueous dispersion obtained by polymerization. Can be obtained with a smaller particle size than when a conventional surfactant is used.
[0012]
In the present specification, the above-mentioned "aqueous dispersion liquid" is one in which particles made of a fluoropolymer obtained by radical polymerization are dispersed in an aqueous medium. The aqueous dispersion may be one in which the concentration of the fluoropolymer contained in the aqueous dispersion is substantially changed by, for example, performing operations such as dilution and concentration in the presence of the surfactant of the present invention. By the operation such as the concentration, the particles (primary particles) made of the fluoropolymer in the aqueous dispersion may aggregate to form particles (secondary particles) having an increased particle diameter. In the present specification, the particle size of the particles made of the fluoropolymer in the aqueous dispersion is the particle size of the primary particles.
[0013]
In the present specification, the “fluorinated polymer” is a polymer having a fluorine atom bonded to a carbon atom. In the present invention, the above-mentioned fluorine-containing polymer is obtained by polymerizing one or more kinds of fluorine-containing monomers, but also includes a non-fluorine-based monomer having no fluorine atom. It may be obtained by polymerization. The “fluorine-containing monomer” is a monomer having at least one fluorine atom bonded to a carbon atom. The above-mentioned fluoropolymer will be described later.
[0014]
Regarding the surfactant of the present invention and the method for producing a fluoropolymer of the present invention described below, the “aqueous medium” is a reaction medium for performing polymerization, and means a liquid containing water. The aqueous medium is not particularly limited as long as it contains water. Water and a fluorine-free organic solvent such as, for example, alcohols, ethers and ketones, and / or a fluorine-containing organic solvent having a boiling point of 40 ° C. or lower May be included. For example, when performing suspension polymerization, a fluorine-containing organic solvent such as C318 can be used.
[0015]
The surfactant of the present invention comprises the fluorinated phosphoric acid derivative represented by the general formula (i). By the above-mentioned fluorinated phosphoric acid derivative, particles made of a fluorinated polymer in an aqueous dispersion obtained by polymerization can be obtained with a smaller particle size than when a conventional surfactant is used.
In the above general formula (i), M is NH4, Li, Na, K or H.
As M, NH can be easily removed from the produced fluoropolymer by heat treatment,4Are preferable, and Li, Na, and K are preferable in terms of emulsifying power and dispersing power.
[0016]
In the above general formula (i), n represents an integer of 1 to 3. If it exceeds 3, the chain transfer property becomes high during the polymerization, and a high molecular weight fluoropolymer cannot be obtained. n is preferably an integer of 2 from the viewpoint of emulsifying power.
[0017]
In the general formula (i), Rf represents an alkyl group having 1 or more carbon atoms and having 1 to 6 carbon atoms.
The preferable upper limit of the number of carbon atoms of the alkyl group having one or more fluorine atoms is 5, the more preferable upper limit is 4, and the further preferable number of carbon atoms of the alkyl group is 4. As the alkyl group having one or more fluorine atoms, the number of fluorine atoms [nF] And the number of hydrogen atoms [nH] [N]F/ (NF+ NH)] Is preferably 0.5 or more, more preferably 1, that is, a perfluoroalkyl group.
As the Rf, a perfluoroalkyl group having 1 to 4 carbon atoms is preferable.4F9-Is more preferable.
[0018]
As the above-mentioned fluorinated phosphoric acid derivative, C particles are preferred because they can easily reduce the particle size of the fluorinated polymer in the obtained aqueous dispersion.4F9-C2H4-PO (ONH4)2Is preferred.
[0019]
Examples of the method for producing the above fluorine-containing phosphoric acid derivative include a method described in JP-A-58-180597.
[0020]
When the fluorine-containing phosphoric acid derivative is present in the polymerization for obtaining the fluorine-containing polymer, a good balance between the affinity to the fluorine-containing polymer and the fluorine-containing monomer and the affinity to the aqueous medium is obtained. Therefore, it is possible not only to have an excellent action as a dispersant, but also to obtain particles of a fluoropolymer dispersed in an aqueous dispersant obtained by polymerization with a small particle size.
[0021]
The surfactant of the present invention may contain one or more of the above-mentioned fluorine-containing phosphoric acid derivatives.
The surfactant of the present invention is preferably one containing the above-mentioned fluorinated phosphoric acid derivative as a main component. Although it functions sufficiently as a dispersant, it may contain, if desired, a compound having another surfactant activity in addition to the above fluorine-containing phosphoric acid derivative.
[0022]
The compound having the other surfactant activity is not particularly limited, and may be, for example, any of anionic, cationic, nonionic, and betaine surfactants. System.
[0023]
The surfactant of the present invention may contain an additive in addition to the above-mentioned fluorinated phosphoric acid derivative and other optional compounds having a surfactant activity. The additives are not particularly limited, and may be, for example, those usually used for general surfactants such as stabilizers.
[0024]
The surfactant of the present invention can be suitably used as a surfactant for polymerization for obtaining a fluoropolymer, and as a dispersant for dispersing the fluoropolymer obtained by polymerization in an aqueous medium. Can also be suitably used. The surfactant of the present invention, even when used as a dispersant for dispersing the fluoropolymer in the aqueous medium, similarly to the case where the surfactant is used as the above-described polymerization surfactant, the fluorophosphate derivative Has a good balance between the affinity for the fluoropolymer and the affinity for the aqueous medium, so that excellent dispersing power can be exhibited.
[0025]
In the method for producing a fluoropolymer of the present invention, a fluoropolymer is obtained by performing polymerization in an aqueous medium in the presence of the surfactant of the present invention.
In the above fluoropolymer production method, the fluorophosphoric acid derivative functions as a dispersant.
[0026]
The method for producing a fluoropolymer of the present invention is for obtaining a fluoropolymer.
The method for polymerizing a fluorine-containing polymer of the present invention is a normal method except that the above-mentioned fluorine-containing phosphoric acid derivative is used as a dispersant for the polymerization of a fluorine-containing monomer.
In the method for producing a fluoropolymer of the present invention, polymerization is carried out by charging water, a surfactant of the present invention, a monomer, and other additives as necessary in a polymerization reactor, and charging the contents of the reactor. Stirring is performed by maintaining the reactor at a predetermined polymerization temperature and then adding a predetermined amount of a polymerization initiator to start a polymerization reaction. After the start of the polymerization reaction, a monomer, an initiator, a chain transfer agent and a surfactant may be additionally added according to the purpose.
In the above polymerization, the polymerization temperature is usually 5 to 120 ° C., and the polymerization pressure is 0.05 to 10 MPaG. The polymerization temperature and polymerization pressure are appropriately determined depending on the type of the monomer used, the molecular weight of the target polymer, and the reaction rate.
[0027]
In the method for producing a fluoropolymer of the present invention, a fluoropolymer is produced by performing polymerization in an aqueous medium in the presence of the surfactant of the present invention.
The polymerization method in the method for producing a fluoropolymer of the present invention is a normal method except that the above-mentioned surfactant of the present invention is used as a dispersant when polymerizing a fluorine-containing monomer.
In the method for producing a fluoropolymer of the present invention, polymerization is carried out in a polymerization reactor, water, a surfactant, a monomer and other additives as necessary, stirring the contents of the reactor, The reaction is carried out by maintaining the reactor at a predetermined polymerization temperature and then adding a predetermined amount of a polymerization initiator to start a polymerization reaction. After the start of the polymerization reaction, a monomer, an initiator, a chain transfer agent and a surfactant may be additionally added according to the purpose.
In the above polymerization, the polymerization temperature is usually 5 to 120 ° C., and the polymerization pressure is 0.05 to 10 MPaG. The polymerization temperature and polymerization pressure are appropriately determined depending on the type of the monomer used, the molecular weight of the target polymer, and the reaction rate.
The surfactant is preferably added in a total amount of 0.0001 to 15% by mass of the aqueous medium, more preferably 0.001% by mass and more preferably 10% by mass. Yes, and a more preferred upper limit is 1% by mass. If the amount is less than 0.0001% by mass, the dispersing power tends to be insufficient. The amount of the surfactant to be added is appropriately determined depending on the type of the monomer used, the molecular weight of the target polymer, and the like.
In the above production method, other surfactants may be used as long as the surfactant of the present invention is used.
[0028]
The polymerization initiator is not particularly limited as long as it can generate a radical in the above-mentioned polymerization temperature range, and a known oil-soluble and / or water-soluble polymerization initiator can be used. Further, the polymerization can be started as redox in combination with a reducing agent or the like. The concentration of the polymerization initiator is appropriately determined depending on the type of the monomer, the molecular weight of the target polymer, and the reaction rate.
In the above polymerization, a known chain transfer agent and a radical scavenger may be further added to adjust the polymerization rate and the molecular weight according to the purpose.
[0029]
The fluorine-containing polymer is obtained by polymerizing a fluorine-containing monomer, and a fluorine-free monomer can also be copolymerized according to the purpose.
[0030]
Examples of the fluorine-containing monomer include a fluoroolefin, preferably a fluoroolefin having 2 to 10 carbon atoms; a cyclic fluorinated monomer;2= CYOR or CY2= CYOR1OR (Y is H or F, R is an alkyl group having 1 to 8 carbon atoms in which some or all of the hydrogen atoms are substituted with fluorine atoms,1Is an alkylene group having 1 to 8 carbon atoms in which some or all of the hydrogen atoms are substituted with fluorine atoms. )) And the like.
[0031]
The fluoroolefin preferably has 2 to 6 carbon atoms. Examples of the fluoroolefin having 2 to 6 carbon atoms include, for example, tetrafluoroethylene [TFE], hexafluoropropylene [HFP], chlorotrifluoroethylene [CTFE], vinyl fluoride, vinylidene fluoride [VDF], and trifluoroethylene [VDF]. Fluoroethylene, hexafluoroisobutylene, perfluorobutylethylene, and the like. As the cyclic fluorinated monomer, preferably, perfluoro-2,2-dimethyl-1,3-dioxole [PDD], perfluoro-2-methylene-4-methyl-1,3- Dioxolane [PMD] and the like. In the above fluorinated alkyl vinyl ether, the above R is preferably one having 1 to 4 carbon atoms, more preferably one in which all of the hydrogen atoms are substituted by fluorine.1Is preferably those having 2 to 4 carbon atoms, and more preferably all of the hydrogen atoms are replaced by fluorine atoms.
[0032]
Examples of the fluorine-free monomer include a hydrocarbon monomer having reactivity with the fluorine-containing monomer. Examples of the hydrocarbon monomer include alkenes such as ethylene, propylene, butylene and isobutylene; alkyl vinyl ethers such as ethyl vinyl ether, propyl vinyl ether, butyl vinyl ether, isobutyl vinyl ether and cyclohexyl vinyl ether; vinyl acetate and vinyl propionate , N-vinyl butyrate, vinyl isobutyrate, vinyl valerate, vinyl pivalate, vinyl caproate, vinyl caprylate, vinyl caprate, vinyl versatate, vinyl laurate, vinyl myristate, vinyl palmitate, vinyl stearate, Vinyl benzoate, vinyl para-t-butyl benzoate, vinyl cyclohexanecarboxylate, vinyl monochloroacetate, vinyl adipate, vinyl acrylate, vinyl methacrylate, croton Vinyl esters such as vinyl, vinyl sorbate, vinyl cinnamate, vinyl undecylenate, vinyl hydroxyacetate, vinyl hydroxypropioate, vinyl hydroxybutyrate, vinyl hydroxyvalerate, vinyl hydroxyisobutyrate, vinyl hydroxycyclohexanecarboxylate; Alkyl allyl ethers such as ethyl allyl ether, propyl allyl ether, butyl allyl ether, isobutyl allyl ether, cyclohexyl allyl ether; alkyl allyl esters such as ethyl allyl ester, propyl allyl ester, butyl allyl ester, isobutyl allyl ester, cyclohexyl allyl ester And the like.
[0033]
The fluorine-free monomer may also be a functional group-containing hydrocarbon monomer. Examples of the functional group-containing hydrocarbon monomer include hydroxyalkyl vinyl ethers such as hydroxyethyl vinyl ether, hydroxypropyl vinyl ether, hydroxybutyl vinyl ether, hydroxyisobutyl vinyl ether, and hydroxycyclohexyl vinyl ether; itaconic acid, succinic acid, and succinic anhydride Fluorine-free monomers having a carboxyl group such as, fumaric acid, fumaric anhydride, crotonic acid, maleic acid, maleic anhydride, perfluorobutenoic acid, etc .; fluorine-free monomers having a glycidyl group such as glycidyl vinyl ether and glycidyl allyl ether Monomer; non-fluorine-containing monomer having an amino group such as aminoalkyl vinyl ether and aminoalkyl allyl ether; (meth) acrylamide, methylolacrylamide Include fluorine-free monomer having a amide group is.
[0034]
As the fluoropolymer suitably produced by the production method of the present invention, a TFE polymer in which the monomer having the largest mole fraction of the monomer in the polymer (hereinafter, “most common monomer”) is TFE And a VDF polymer whose most monomer is VDF, and a CTFE polymer whose most monomer is CTFE.
[0035]
The TFE polymer may be preferably a TFE homopolymer, or (1) TFE, or (2) one or more fluorine-containing monomers other than one or more TFE having 2 to 8 carbon atoms. It may be a copolymer composed of a monomer, particularly HFP or CTFE, and (3) another monomer. Examples of the above (3) other monomers include, for example, fluoro (alkyl vinyl ether) having an alkyl group having 1 to 5 carbon atoms, particularly 1 to 3 carbon atoms; fluorodioxole; perfluoroalkylethylene; ω-hydroperfluoroolefin and the like.
The TFE polymer may also be a copolymer of TFE and one or more fluorine-free monomers. Examples of the fluorine-free monomer include alkenes such as ethylene and propylene; vinyl esters; and vinyl ethers. The TFE polymer also includes a copolymer of TFE, one or more fluorine-containing monomers having 2 to 8 carbon atoms, and one or more fluorine-free monomers. It may be united.
[0036]
The VDF polymer may suitably be a VDF homopolymer [PVDF], or (1) VDF, (2) one or more than two or more VDFs having 2 to 8 carbon atoms. A copolymer comprising a fluoroolefin, particularly TFE, HFP or CTFE, and (3) a perfluoro (alkyl vinyl ether) having an alkyl group having 1 to 5 carbon atoms, particularly 1 to 3 carbon atoms, and the like. Is also good.
[0037]
Preferably, the CTFE polymer may be a CTFE homopolymer, or (1) CTFE, (2) one or more fluoroolefins other than CTFE having 2 to 8 carbon atoms, In particular, it may be a copolymer of TFE or HFP and (3) a perfluoro (alkyl vinyl ether) having an alkyl group having 1 to 5 carbon atoms, particularly 1 to 3 carbon atoms.
The CTFE polymer may be a copolymer of CTFE and one or more fluorine-free monomers. Examples of the fluorine-free monomer include ethylene and propylene. Alkenes; vinyl esters; vinyl ethers.
[0038]
The fluoropolymer produced by the production method of the present invention may be glassy, plastic or elastomeric. These are amorphous or partially crystalline and can be subjected to compression firing, melt processing or non-melt processing.
In the production method of the present invention, for example, (I) a polytetrafluoroethylene polymer [PTFE polymer] as a non-melt-processable resin, and (II) an ethylene / TFE copolymer [ETFE] as a melt-processable resin. , TFE / HFP copolymer [FEP] and TFE / perfluoro (alkyl vinyl ether) copolymer [PFA, MFA, etc.] are (III) elastomeric copolymers as TFE / propylene copolymer, TFE / propylene Copolymer / third monomer copolymer (the third monomer is VDF, HFP, CTFE, perfluoro (alkyl vinyl ether), etc.), a copolymer composed of TFE and perfluoro (alkyl vinyl ether); HFP / Ethylene copolymer, HFP / ethylene / TFE copolymer; PVDF; VDF / HFP copolymer HFP / ethylene copolymer, a thermoplastic elastomer of VDF / TFE / HFP copolymers and the like; and, the fluorine-containing segmented polymer or the like can be suitably produced according to JP-B-61-49327.
The perfluoro (alkyl vinyl ether) has the formula:
[0039]
Embedded image
Figure 2004358397
[0040]
(Where Rf4Is a perfluoroalkyl group having 1 to 6 carbon atoms; j is an integer of 0 to 5).
[0041]
The above-mentioned (I) non-melt-processable resin, (II) melt-processable resin, and (III) elastomeric polymer suitably produced by the production method of the present invention are preferably produced in the following manner.
[0042]
(I) Non-melt processable resin
In the production method of the present invention, the polymerization of the PTFE polymer is usually performed at a polymerization temperature of 10 to 100 ° C and a polymerization pressure of 0.05 to 5 MPaG.
In the above polymerization, after deoxygenating a pressure-resistant reaction vessel equipped with a stirrer, TFE is charged, the temperature is raised to a predetermined temperature, and a polymerization initiator is added to start the reaction. As the pressure decreases with the progress of the reaction, additional TFE is continuously or intermittently supplied so as to maintain the initial pressure. When a predetermined amount of TFE is supplied, the supply is stopped, TFE in the reaction vessel is purged, and the temperature is returned to room temperature to terminate the reaction.
[0043]
In the production of the PTFE polymer, various known modified monomers may be used in combination. In the present specification, the polytetrafluoroethylene polymer [PTFE polymer] is not only a TFE homopolymer but also a copolymer of TFE and a modified monomer, which is non-melt-processable (hereinafter, referred to as “ "Modified PTFE").
Examples of the modified monomer include perhaloolefins such as HFP and CTFE; fluoro (alkyl vinyl ether) having an alkyl group having 1 to 5 carbon atoms, especially 1 to 3 carbon atoms; and rings such as fluorodioxole Fluorinated monomers of the formula; perhaloalkylethylene; ω-hydroperhaloolefins and the like. Depending on the purpose and supply of TFE, the supply of the modified monomer can be carried out in an initial batch or in a continuous or intermittent manner.
The modified monomer content in the modified PTFE is usually in the range of 0.001 to 2 mol%.
[0044]
In the production of the PTFE polymer, the surfactant of the present invention described above can be used in the range of use in the method for producing the fluoropolymer of the present invention, but is usually 0.0001 to 5% by mass of the aqueous medium. Add the% amount. The concentration of the surfactant is not particularly limited as long as it is within the above range, but is usually added at the start of polymerization at a critical micelle concentration (CMC) or less. If the amount of addition is large, needle-like particles having a large aspect ratio are generated, and the aqueous dispersion becomes gel-like, thus impairing stability.
[0045]
In the production of the PTFE polymer, as a polymerization initiator, an organic peroxide such as persulfate (for example, ammonium persulfate) or disuccinic peroxide or diglutaric peroxide is used alone or in the form of a mixture thereof. can do. It may be used in combination with a reducing agent such as sodium sulfite to form a redox system. Furthermore, during polymerization, a radical scavenger such as hydroquinone or catechol or a peroxide decomposer such as ammonium sulfite may be added to adjust the radical concentration in the system.
[0046]
In the production of the PTFE polymer, known chain transfer agents can be used. Examples of the chain transfer agent include saturated hydrocarbons such as methane, ethane, propane, and butane; and halogenated hydrocarbons such as chloromethane, dichloromethane, and difluoroethane. And alcohols such as methanol and ethanol, hydrogen and the like, but those in a gaseous state at normal temperature and normal pressure are preferable.
The amount of the chain transfer agent to be used is generally 1 to 1000 ppm, preferably 1 to 500 ppm, based on the total amount of TFE to be supplied.
[0047]
In the production of the PTFE polymer, a saturated hydrocarbon having 12 or more carbon atoms, which is substantially inert to the reaction and becomes liquid under the above reaction conditions, is further added as a dispersion stabilizer of the reaction system to the aqueous medium 100. 2 to 10 parts by mass can be used per part by mass. Further, as a buffer for adjusting the pH during the reaction, ammonium carbonate, ammonium phosphate or the like may be added.
[0048]
When the polymerization is completed, the aqueous dispersion of the PTFE polymer obtained by the present invention has a solid content of 10 to 40% by mass, an average particle size of 0.05 to 5000 μm, and particularly uses the surfactant of the present invention. By doing so, an aqueous dispersion having particles made of a PTFE polymer having a fine particle diameter of 0.2 μm or less can be obtained. The PTFE polymer at the end of the polymerization has a number average molecular weight of 1,000 to 10,000,000.
[0049]
The aqueous dispersion of the PTFE polymer can be used for various applications as a fine powder after coagulation and drying.
When coagulation is performed on the aqueous dispersion of the PTFE polymer, the aqueous dispersion obtained by emulsion polymerization of a polymer latex or the like is usually diluted with water to a polymer concentration of 10 to 20% by mass. In some cases, after the pH is adjusted to neutral or alkaline, the reaction is carried out in a vessel equipped with a stirrer by stirring more vigorously than during the reaction. The coagulation may be carried out while adding a water-soluble organic compound such as methanol or acetone, an inorganic salt such as potassium nitrate or ammonium carbonate, or an inorganic acid such as hydrochloric acid, sulfuric acid or nitric acid as a coagulant. The coagulation may be continuously performed using an in-line mixer or the like.
[0050]
Before or during the coagulation, a pigment for coloring and various fillers for improving mechanical properties can be added, so that the pigment or the filler-containing PTFE layer containing the pigment or the filler is uniformly mixed. A combined fine powder can be obtained.
[0051]
Drying of the wet powder obtained by coagulation of the aqueous dispersion of the PTFE polymer is usually carried out under vacuum, high frequency, hot air or the like while keeping the wet powder in a state where it does not flow much, preferably in a stationary state. This is performed using a means. Friction between the powders, especially at high temperatures, generally has an undesirable effect on fine powder type PTFE polymers. This is because particles made of this kind of PTFE polymer have the property of easily fibrillating even with a small shear force and losing the original stable particle structure.
[0052]
The drying is performed at a drying temperature of 10 to 250C, preferably 100 to 200C. The obtained PTFE polymer fine powder is preferably used for molding, and suitable applications include hydraulic and fuel tubes for aircraft and automobiles, and flexible hoses for chemicals, steam, etc., and wire coating applications. No.
[0053]
The aqueous dispersion of the PTFE polymer obtained by the above polymerization is also stabilized by adding a nonionic surfactant, and further concentrated, and according to the purpose, as a composition to which an organic or inorganic filler is added. It is also preferable to use it for various purposes. The above composition has a non-adhesive property and a low friction coefficient by being coated on a substrate made of metal or ceramics, and has a surface of a coating film excellent in gloss, smoothness, abrasion resistance, weather resistance and heat resistance. It is suitable for coating rolls and cooking utensils, impregnating glass cloth, and the like.
[0054]
(II) Melt-processable resin
(1) In the production method of the present invention, the FEP polymerization is preferably performed usually at a polymerization temperature of 60 to 100 ° C. and a polymerization pressure of 0.7 to 4.5 MpaG.
The preferred monomer composition (% by mass) of FEP is TFE: HFP = (60-95) :( 5-40), more preferably (85-90) :( 10-15). The above-mentioned FEP may be further modified by using perfluoro (alkyl vinyl ether) s as the third component within a range of 0.5 to 2% by mass of all monomers.
In the above-mentioned polymerization of FEP, the above-mentioned surfactant of the present invention can be used within the range of use in the production method of the present invention, and usually, an amount of 0.0001 to 5% by mass of the aqueous medium is added.
In the above FEP polymerization, it is preferable to use cyclohexane, methanol, ethanol, carbon tetrachloride, chloroform, methylene chloride, methyl chloride, and the like as the chain transfer agent, and ammonium carbonate, disodium hydrogen phosphate as the pH buffer. And the like.
[0055]
(2) In the production method of the present invention, the polymerization of TFE / perfluoro (alkyl vinyl ether) copolymer such as PFA and MFA is usually performed at a polymerization temperature of 60 to 100 ° C. and a polymerization pressure of 0.7 to 2.5 MpaG. Is preferred.
The preferred monomer composition (mol%) of PFA is TFE: perfluoro (alkyl vinyl ether) = (95-99.7) :( 0.3-5), more preferably (98-99.5) :( 0.5-2). As perfluoro (alkyl vinyl ether), a compound represented by the formula: CF2= CFORf (wherein, Rf is a perfluoroalkyl group having 1 to 6 carbon atoms) is preferably used.
In the polymerization of the TFE / perfluoro (alkyl vinyl ether) copolymer, the above-mentioned surfactant of the present invention can be used within the range of use in the production method of the present invention. It is added in an amount of 2% by weight.
In the polymerization of the TFE / perfluoro (alkyl vinyl ether) copolymer, it is preferable to use cyclohexane, methanol, ethanol, carbon tetrachloride, chloroform, methylene chloride, methyl chloride, methane, ethane or the like as a chain transfer agent. As a buffer, it is preferable to use ammonium carbonate, disodium hydrogen phosphate and the like.
[0056]
(3) In the production method of the present invention, the polymerization of ETFE is usually preferably performed at a polymerization temperature of 20 to 100 ° C. and a polymerization pressure of 0.5 to 0.8 MPaG.
The preferred monomer composition (mol%) of ETFE is TFE: ethylene = (50-99) :( 50-1). The above-mentioned ETFE may be further modified using a third monomer within a range of 0 to 20% by mass of all the monomers. Preferably, TFE: ethylene: third monomer = (70-98) :( 30-2) :( 4-10). As the third monomer, perfluorobutylethylene, 2,3,3,4,4,5,5-heptafluoro-1-pentene (CH2= CFCF2CF2CF2H), 2-trifluoromethyl-3,3,3-trifluoropropene ((CF3)2C = CH2Is preferred.
In the above-mentioned polymerization of ETFE, the above-mentioned surfactant of the present invention can be used in the range of use in the production method of the present invention, but is usually added in an amount of 0.0001 to 2% by mass of the aqueous medium.
In the polymerization of ETFE, it is preferable to use cyclohexane, methanol, ethanol, carbon tetrachloride, chloroform, methylene chloride, methyl chloride and the like as a chain transfer agent.
[0057]
(III) Elastomer polymer
In the production method of the present invention, the polymerization of the elastomeric polymer is carried out by deoxidizing a pressure-resistant reaction vessel equipped with a stirrer, charging a monomer, bringing the monomer to a predetermined temperature, adding a polymerization initiator, and starting the reaction. . As the pressure decreases as the reaction proceeds, additional monomer is continuously or intermittently supplied so as to maintain the initial pressure. When a predetermined amount of monomer is supplied, the supply is stopped, the monomer in the reaction vessel is purged, and the temperature is returned to room temperature to terminate the reaction. In the case of emulsion polymerization, it is preferred that the polymer latex be continuously taken out of the reaction vessel.
In particular, when a thermoplastic elastomer is produced, as disclosed in WO 00/01741, ordinary synthesis is performed by synthesizing polymer fine particles at a high surfactant concentration and then diluting and further polymerizing. It is also possible to use a method capable of increasing the final polymerization rate as compared with the polymerization.
[0058]
The polymerization of the elastomeric polymer is appropriately selected from the viewpoints of physical properties of the target polymer and control of the polymerization rate, but the polymerization temperature is usually -20 to 200 ° C, preferably 5 to 150 ° C, and the polymerization pressure is usually The reaction is performed at 0.5 to 10 MPaG, preferably 1 to 7 MPaG. Further, it is preferable that the pH in the polymerization medium is generally maintained at 2.5 to 9 by a known method or the like using a pH adjuster described later.
[0059]
As the monomer used for the polymerization of the elastomeric polymer, in addition to vinylidene fluoride, a fluorine-containing ethylenically unsaturated monomer having at least the same number of fluorine atoms as carbon atoms and copolymerizable with vinylidene fluoride Is mentioned. Examples of the fluorine-containing ethylenically unsaturated monomer include trifluoropropene, pentafluoropropene, hexafluorobutene, and octafluorobutene. Among them, hexafluoropropene is particularly preferred because of the properties of the elastomer obtained when it blocks the crystal growth of the polymer. Examples of the fluorine-containing ethylenically unsaturated monomer include trifluoroethylene, TFE and CTFE, etc., and a fluorine-containing monomer having one or more chlorine and / or bromine substituents. Can also be used. Perfluoro (alkyl vinyl ether), such as perfluoro (methyl vinyl ether), can also be used. TFE and HFP are preferred for producing elastomeric polymers.
The preferred monomer composition (% by mass) of the elastomeric polymer is vinylidene fluoride: HFP: TFE = (20-70) :( 20-60) :( 0-40). Elastomeric polymers of this composition exhibit good elastomeric properties, chemical resistance, and thermal stability.
[0060]
In the polymerization of the elastomeric polymer, the above-mentioned surfactant of the present invention can be used within the range of use in the production method of the present invention, but is usually used in an amount of 0.0001 to 5% by mass based on the aqueous medium. Add in.
[0061]
In the polymerization of the elastomeric polymer, a known inorganic radical polymerization initiator can be used as a polymerization initiator. As the inorganic radical polymerization initiator, conventionally known water-soluble inorganic peroxides, for example, sodium, potassium and ammonium persulfates, perphosphates, perborates, percarbonates or permanganates are particularly preferred. Useful. The radical polymerization initiator may further include a reducing agent such as sodium, potassium or ammonium sulfite, bisulfite, metabisulfite, hyposulfite, thiosulfate, phosphite or hypophosphite. Or by a readily oxidizable metal compound such as a ferrous, cuprous or silver salt. A preferred radical polymerization initiator is ammonium persulfate, more preferably used in a redox system with ammonium persulfate and sodium bisulfite.
The concentration of the polymerization initiator to be added is appropriately determined depending on the molecular weight of the target polymer and the polymerization reaction rate, but is preferably 0.0001 to 10% by mass, preferably 0.01 to 5% by mass of the total amount of the monomers. Set.
[0062]
In the polymerization of the elastomeric polymer, any known chain transfer agent can be used, but in the polymerization of PVDF, hydrocarbons, esters, ethers, alcohols, ketones, chlorine compounds, carbonates, and the like are used. As the thermoplastic elastomer, hydrocarbons, esters, ethers, alcohols, chlorine compounds, iodine compounds and the like can be used. Among them, acetone and isopropyl alcohol are preferred in the polymerization of PVDF, and isopentane, diethyl malonate and ethyl acetate are preferred in the polymerization of thermoplastic elastomer from the viewpoint that the reaction rate is hardly reduced, and I (CF2)4I, I (CF2)6I, ICH2A diiodine compound such as I is preferable from the viewpoint that a polymer terminal can be iodinated and can be used as a reactive polymer.
The amount of the chain transfer agent used is usually 0.5 × 10-3~ 5 × 10-3Mol%, preferably 1.0 × 10-3~ 3.5 × 10-3Mol%.
[0063]
In the polymerization of the elastomeric polymer, paraffin wax or the like can be preferably used as an emulsion stabilizer in the polymerization of PVDF. In the polymerization of a thermoplastic elastomer, phosphate, sodium hydroxide, or hydroxide is used as a pH adjuster. Potassium and the like can be preferably used.
[0064]
The elastomeric polymer obtained by the present invention has a solid content of 10 to 40% by mass, an average particle diameter of 0.03 to 1 μm, preferably 0.05 to 0.5 μm, and a number average molecular weight of 1,000 to 2 1,000,000.
[0065]
The elastomeric polymer obtained by the present invention can be made into a dispersion suitable for rubber molding by adding and concentrating a dispersion stabilizer such as a hydrocarbon-based surfactant, if necessary. . The dispersion is processed by adjusting pH, coagulating, heating and the like. Each process is performed as follows.
[0066]
The pH adjustment comprises adding a mineral acid such as nitric acid, sulfuric acid, hydrochloric acid, or phosphoric acid, and / or a carboxylic acid having 5 or less carbon atoms and a pK of 4.2 or less to adjust the pH to 2 or less.
The coagulation is performed by adding an alkaline earth metal salt. Examples of the alkaline earth metal salts include nitrates, chlorates and acetates of calcium or magnesium.
Either the pH adjustment or the coagulation may be performed first, but it is preferable to perform the pH adjustment first.
After each operation, washing is carried out with the same volume of water as the elastomer to remove a small amount of impurities such as buffers and salts present in the elastomer, followed by drying. Drying is usually performed in a drying oven at a high temperature of about 70 to 200 ° C. while circulating air.
[0067]
The method for producing a fluoropolymer of the present invention produces a fluoropolymer. The concentration of the above-mentioned fluoropolymer is usually 10 to 50% by mass of the aqueous dispersion obtained by carrying out the above-mentioned polymerization. Since the above-mentioned fluoropolymer performs the polymerization in the presence of the above-mentioned surfactant of the present invention, rather than using a conventional surfactant, particles comprising the fluoropolymer in an aqueous dispersion obtained by polymerization are used. Can be obtained with a small particle size. A preferable lower limit of the concentration of the fluoropolymer in the aqueous dispersion is 10% by mass, a more preferable lower limit is 15% by mass, a preferable upper limit is 40% by mass, a more preferable upper limit is 35% by mass, and a further preferable upper limit is 30% by mass. It is.
[0068]
The aqueous dispersion obtained by carrying out the above polymerization may be concentrated or subjected to a dispersion stabilization treatment to form a dispersion, or may be subjected to coagulation or aggregation to be recovered and dried to obtain a powder or other solid substance. Is also good. Although the method for producing a fluoropolymer of the present invention is for producing a fluoropolymer, the produced fluoropolymer may be a fluoropolymer dispersed in the aqueous dispersion. It may be a fluorinated polymer dispersed in the dispersion or a fluorinated polymer as the powder or other solid substance.
[0069]
The surfactant of the present invention described above can be suitably used also as a dispersant for dispersing the fluoropolymer obtained by polymerization in an aqueous medium.
The aqueous fluoropolymer dispersion of the present invention is one in which particles made of a fluoropolymer are dispersed in an aqueous medium in the presence of the surfactant.
The aqueous fluoropolymer dispersion of the present invention may be an aqueous dispersion obtained by performing the above-described polymerization, or a dispersion obtained by concentrating or dispersing the aqueous dispersion to obtain a dispersion. Or a powder obtained by dispersing a fluoropolymer powder in an aqueous medium in the presence of the surfactant of the present invention.
[0070]
The aqueous medium in the aqueous fluoropolymer dispersion of the present invention is not particularly limited as long as it contains water, and organic solvents such as non-fluorine-containing alcohols, ethers and ketones, for example, dimethylformamide [DMF] and tetrahydrofuran It may contain an organic solvent such as [THF] and / or a fluorine-containing organic solvent having a boiling point of 40 ° C. or lower, or may be water containing no organic solvent. As the aqueous medium, an aqueous medium in polymerization may be used as it is.
[0071]
When the aqueous fluoropolymer dispersion of the present invention is an aqueous dispersion obtained by performing the above-described polymerization, the number average particle diameter is preferably about 0.05 to 1 μm, and more preferably the upper limit is 0.5 μm. Is preferably contained in a concentration of about 10 to 70% by mass. A more preferred lower limit of the concentration is 15% by mass or more, and a more preferred upper limit is 60% by mass or less. On the other hand, in the case of the above-mentioned dispersion, the above-mentioned aqueous fluoropolymer dispersion contains particles made of the above-mentioned fluoropolymer at a concentration of preferably 30 to 50% by mass. In the present specification, the above “number average particle diameter” refers to a transmittance of a 550-nm projection light with respect to a unit length of a PTFE obtained by diluting a solid content concentration of a fluoropolymer to about 0.02 mass%. And the value obtained based on the calibration curve of the average particle size determined by electron micrograph, for other resins, the average particle size determined by relative comparison to standard polystyrene by electron micrograph .
[0072]
The above-mentioned surfactant of the present invention is preferably 0.0001 to 15% by mass of the aqueous fluoropolymer dispersion of the present invention. If the amount is less than 0.0001% by mass, the dispersion stability may be poor. If the amount exceeds 15% by mass, there is no dispersion effect commensurate with the abundance, and this is not practical. A more preferred lower limit of the surfactant is 0.0001% by mass, a more preferred upper limit is 10% by mass, and a still more preferred upper limit is 2% by mass.
[0073]
The aqueous dispersion obtained by carrying out the above polymerization can be concentrated or subjected to a dispersion stabilization treatment to prepare a dispersion.
[0074]
A known method is adopted as the concentration method, and the concentration of the fluoropolymer can be reduced to 40 to 60% by mass depending on the use. Concentration may impair the stability of the dispersion, in which case a dispersion stabilizer may be further added. As the dispersion stabilizer, the surfactant of the present invention and other various surfactants may be added. Preferable examples of the various dispersion stabilizers include nonionic surfactants such as polyoxyalkyl ethers, in particular, polyoxyethylene alkyl phenyl ether (for example, Triton X-100 (trade name) manufactured by Rohm & Haas Co.), Polyoxyethylene ethers such as oxyethylene isotridecyl ether (Dispanol TOC (trade name) manufactured by NOF CORPORATION) and polyoxyethylene propyl tridecyl ether include, but are not limited thereto. Absent.
[0075]
The total amount of the dispersion stabilizer is preferably 0.5 to 20% by mass based on the solid content of the dispersion. When the amount is less than 0.5% by mass, the dispersion stability may be poor. A more preferred lower limit of the surfactant is 2% by mass, and a more preferred upper limit is 12% by mass.
[0076]
The aqueous dispersion obtained by carrying out the above polymerization may be subjected to a dispersion stabilization treatment without being concentrated depending on the use to prepare a fluoropolymer aqueous dispersion having a long pot life. The same dispersion stabilizer as described above can be used.
[0077]
The use of the aqueous fluoropolymer dispersion of the present invention is not particularly limited, and is applied as it is as an aqueous dispersion, and is applied by coating on a substrate, drying and then firing if necessary; nonwoven fabric Impregnation by impregnating and drying a porous support such as a resin molded article, and preferably baking; coating and drying on a substrate such as glass, and immersing in water as necessary, And a cast film formed by peeling the film to obtain a thin film. Examples of these applications include an aqueous dispersion type paint, a binder for an electrode, and a water repellent for an electrode.
[0078]
The aqueous fluoropolymer dispersion of the present invention is a known pigment, a thickener, a dispersant, an antifoaming agent, an antifreezing agent, by blending a compounding agent such as a film-forming aid, or, further, other A polymer compound can be compounded and used as a water-based paint for coating.
[0079]
As the use of the fluoropolymer aqueous dispersion of the present invention, a powder obtained by subjecting the aqueous fluoropolymer dispersion to coagulation or coagulation, collecting, drying, and optionally granulating is used. Applications. For the coagulation or aggregation, a conventionally known method can be employed as it is. For example, a method of adding a coagulant (coagulant) to the aqueous dispersion under stirring to cause coagulation (aggregation), a method of coagulating the aqueous dispersion by freezing and thawing (freeze coagulation method) A method in which the aqueous dispersion is coagulated only by mechanically stirring at high speed (mechanical coagulation method), a method in which the aqueous dispersion is ejected from a thin nozzle and water is simultaneously evaporated (spray coagulation method), and the like Is preferably adopted. If necessary, a coagulation aid may be added. Drying may be left at room temperature, or may be performed in a heated state up to 250 ° C. The resulting powder can be used, for example, as a molding material suitable for paste extrusion or the like by mixing a lubricating aid, or as a powder coating by mixing a pigment if desired.
[0080]
【Example】
Next, the present invention will be described based on examples, but the present invention is not limited to only these examples.
[0081]
Example 1 (Preparation of PTFE latex)
1.5 liters of deionized water, 60 g of paraffin wax (melting point 60 ° C.) and F (CF2CF2)2CH2CH2PO (ONH4)2Was charged, and the inside of the system was replaced with TFE. The internal temperature was set to 70 ° C., TFE was injected so that the internal pressure became 0.78 MPa, and 5 g of a 0.6% by weight aqueous solution of ammonium persulfate (APS) was charged to start the reaction. Since the pressure in the polymerization system decreased with the progress of polymerization, TFE was continuously added to keep the internal pressure at 0.78 MPa, and the reaction was continued. Four hours after the start of the polymerization, TFE was purged to terminate the polymerization. The following items were measured for this aqueous dispersion. Table 1 shows the results.
[0082]
Solid concentration: determined from the weight loss when the obtained aqueous dispersion was dried at 150 ° C. for 1 hour.
Standard specific gravity (SSG): Measured according to ASTM D1457-69.
Average primary particle diameter: A solid content concentration is diluted to about 0.02% by weight, and based on a calibration curve between the transmittance of 550 nm projection light per unit length and the average particle diameter determined by an electron micrograph. And indirectly determined from the above transmittance.
Particle shape: The presence or absence of rod-shaped particles was confirmed from a transmission electron micrograph of the aqueous dispersion diluted to about 0.02% by weight.
[0083]
Example 2
As shown in Table 1, surfactant 1 (F (CF2CF2)2CH2CH2PO (ONH4)2) Was changed, and the same measurement as in Example 1 was performed. Table 1 shows the results.
[0084]
Comparative Example 1
Surfactant 1 (F (CF2CF2)2CH2CH2PO (ONH4)2) Instead of Surfactant 2 (F (CF2CF2)3CF2COONH4) And the same measurement as in Example 1 was performed except that the reaction pressure was changed to 2.7 MPa. Table 1 shows the results.
[0085]
[Table 1]
Figure 2004358397
[0086]
From Table 1, F (CF2CF2)2CH2CH2PO (ONH4)2In Examples 1 and 2 using the F2CF2)3CF2COONH4It was found that the primary particle size was smaller than that of Comparative Example 1 using no.
[0087]
【The invention's effect】
The surfactant of the present invention is suitable as a dispersant to be present in an aqueous medium when a fluoropolymer is obtained by performing polymerization in an aqueous medium, and from a fluoropolymer in an aqueous dispersion obtained by polymerization. Can be obtained with a smaller particle size than when a conventional surfactant is used. When the aqueous dispersion obtained by the above polymerization is used as a polymer dispersion, a substrate such as a glass cloth can be more uniformly impregnated than a conventional polymer dispersion. This is advantageous in that it can be increased. Further, when the aqueous dispersion obtained by the above polymerization is subjected to post-treatment and used as a resin powder, it is advantageous because the firing time in the molding process can be shortened. Particles made of the fluoropolymer obtained by using the surfactant of the present invention are advantageous in that they have high sphericity and thus have high dispersibility and good moldability.

Claims (6)

下記一般式(i)
Rf−(CH−PO(OM) (i)
(式中、Mは、NH、Li、Na、K又はHを表す。nは、1〜3の整数を表す。Rfは、フッ素原子を1つ以上有する炭素数1〜6のアルキル基を表す。)で表される含フッ素リン酸誘導体からなる
ことを特徴とする界面活性剤。
The following general formula (i)
Rf- (CH 2) n -PO ( OM) 2 (i)
(Wherein, M represents NH 4 , Li, Na, K or H. n represents an integer of 1 to 3. Rf represents an alkyl group having 1 or more carbon atoms and having 1 or more fluorine atoms. A surfactant comprising a fluorine-containing phosphoric acid derivative represented by the following formula:
Rfは、炭素数1〜4のパーフルオロアルキル基であり、nは、2である請求項1記載の界面活性剤。The surfactant according to claim 1, wherein Rf is a perfluoroalkyl group having 1 to 4 carbon atoms, and n is 2. 含フッ素リン酸誘導体は、
−C−PO(ONH
である請求項1記載の界面活性剤。
Fluorinated phosphoric acid derivatives are
C 4 F 9 -C 2 H 4 -PO (ONH 4) 2
The surfactant according to claim 1, which is:
請求項1、2又は3記載の界面活性剤の存在下に水性媒体中で重合を行うことにより含フッ素重合体を得る
ことを特徴とする含フッ素重合体の製造方法。
A method for producing a fluoropolymer, comprising obtaining a fluoropolymer by performing polymerization in an aqueous medium in the presence of the surfactant according to claim 1.
界面活性剤は、水性媒体の0.0001〜15質量%の量を重合開始時に添加するものである請求項4記載の含フッ素重合体の製造方法。The method for producing a fluoropolymer according to claim 4, wherein the surfactant is added in an amount of 0.0001 to 15% by mass of the aqueous medium at the start of the polymerization. 含フッ素重合体からなる粒子が請求項1、2又は3記載の界面活性剤の存在下に水性媒体に分散している
ことを特徴とする含フッ素重合体水性分散液。
An aqueous dispersion of a fluorine-containing polymer, wherein particles comprising the fluorine-containing polymer are dispersed in an aqueous medium in the presence of the surfactant according to claim 1, 2 or 3.
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