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JP2004357775A - オゾン殺菌システム - Google Patents

オゾン殺菌システム Download PDF

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JP2004357775A JP2003156792A JP2003156792A JP2004357775A JP 2004357775 A JP2004357775 A JP 2004357775A JP 2003156792 A JP2003156792 A JP 2003156792A JP 2003156792 A JP2003156792 A JP 2003156792A JP 2004357775 A JP2004357775 A JP 2004357775A
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air
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ozone sterilization
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Abstract

【課題】オゾンを用いた空気の殺菌システムであって、オゾンによる殺菌力を有効に利用して高い殺菌力のあるオゾン殺菌システムを提供する。
【解決手段】空気流路1の最上流側からオゾン空気の供給口3、抗菌フィルター4、静電フィルター5、ヘパフィルター6、紫外線発生器7、活性炭フィルター8そしてオゾン分解触媒9を順次配設し、微生物が付着した浮遊物をフィルター4、5、6に補足せしめて積極的なオゾン殺菌をし、さらにその下流側で紫外線発生器7による紫外線と余剰オゾンとによる相乗的な殺菌をし、これを活性炭フィルター8で脱臭し、余剰オゾンを分解するようにして空気の殺菌、除塵をするようにしたもの。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、オゾンを用いて空気の殺菌をするオゾン殺菌システムの技術分野に属するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、微生物(バクテリア(細菌)、リケッチヤ、ウイルス等)のなかには、空気中に放置しても数時間、長いものでは数日間も生きているものがあり、またこのような微生物は空気中に単独で浮遊する場合もあるが、多くが塵埃等の各種空気浮遊物に付着しあるいは取り込まれて浮遊し、これらが呼吸等により直接、または浮遊物が皮膚や被服に付着したものが間接的に体内に侵入して感染することになる。
ところで、オゾン(O)は強い殺菌能力を有することが知られており、そこでオゾンによる空気殺菌を行うことが試みられている。このようなものとして空気流路中にオゾンを発生させ、該発生したオゾンで流入空気の殺菌をし、余剰のオゾンを分解させて排出するようにしたオゾン殺菌装置が知られている。
このようなオゾン殺菌装置のなかには、空気流路の上流側からオゾン発生手段、オゾン分解手段、紫外線発生手段を順次配したものがある(特許文献1)。ところで空気中の微生物は、前述したように空気中に浮遊する塵埃等の浮遊物に付着しあるいは取り込まれているものが多く、このような空気を前記オゾン殺菌装置に供給した場合、浮遊物は除去されることなくそのまま装置から排出されることになるが、浮遊物に付着しあるいは取り込まれた微生物は、該浮遊物がそのまま隠れ蓑となって殺菌効果が低く、殺菌されないまま排出されてしまうという問題がある。そこで、空気流路の上流側からフィルター、オゾン発生手段を順次配し、フィルターで浮遊物を除去した空気をオゾンで殺菌するようにしたものがある(特許文献2)。
【0003】
【特許文献1】
特開平6−225929号公報
【特許文献2】
特開平9−173762号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
そして前記特許文献2のものは、浮遊物の除去による効果が期待できるものの、フィルター自体はオゾン発生手段の上流側に配されるため、フィルターに付着している微生物はオゾンによる積極的な殺菌作用を受けることがなく、フィルターに付着した状態で死を待つことになる。
ところで、今日、コロナウイルスが原因とされる新型肺炎(SARS:重症急性呼吸器症候群)のように伝染性が高く、しかも死亡率の高い危険な病気の流行が大きな問題になっており、このような危険な微生物が存在している環境で使用した場合、前記フィルターには危険な微生物が付着している惧れがあり、斯かるフィルターを交換するには二次感染がないよう前もってフィルターを慎重に消毒をしたりする等の万全の対策が必要で、作業性が悪いだけでなく二次感染をなくすための対応が難しいなどの問題が残されており、ここに本発明の解決すべき課題がある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の如き実情に鑑みこれらの課題を解決することを目的として創作されたものであって、請求項1の発明は、オゾンを用いた空気の殺菌システムであって、空気流路の流入口と排出口とのあいだに、オゾンを供給するオゾン供給手段、該オゾンが供給された空気中の浮遊物を除去するフィルター、空気中のオゾンを分解するオゾン分解手段を上流側から順次配したことを特徴とするオゾン殺菌システムである。そしてこのようにすることにより、フィルターに付着した浮遊物もオゾンに曝されることになって積極的な殺菌作用を受け、フィルター交換に際して感染の危険性を低減することができる。
請求項2の発明は、請求項1において、フィルターは高効率粒子除去フィルターであることを特徴とするオゾン殺菌システムであり、このようにすることで微細な浮遊物の除去ができる。
請求項3の発明は、請求項2において、オゾン供給位置と高効率粒子除去フィルターとのあいだに、抗菌フィルター、静電フィルターの少なくとも一つのフィルターが配されていることを特徴とするオゾン殺菌システムであり、このようにすることで、ヘパフィルターの早期の目詰まりを回避することができる。
請求項4の発明は、請求項1、2または3において、フィルターの下流側には紫外線発生手段が配されていることを特徴とするオゾン殺菌システムであり、このようにすることで、オゾンと紫外線とが協働した高い殺菌効果を発揮できることになる。
請求項5の発明は、請求項4において、紫外線発生手段の下流側にオゾン分解手段が配されていることを特徴とするオゾン殺菌システムであり、このようにすることで、殺菌した空気中に有害なオゾンを含まないか僅かに含んでいても無害となった状態で排出することができる。
請求項6の発明は、請求項4または5において、紫外線発生手段の下流側に活性炭フィルターが配されていることを特徴とするオゾン殺菌システムであり、このようにすることで、さらなる殺菌効果が達成できる。
請求項7の発明は、ケーシングに納められてオゾン殺菌装置を構成していることを特徴とする請求項1乃至6の何れか一つのオゾン殺菌システムであり、このようにすることで、簡便ではあるが高い殺菌効果のある殺菌装置を提供できる。請求項8の発明は、建物または室内の出入口や通路に設けた空気循環型の除塵室のエアシャワーの空気吐出口が空気流路の排出口となり、前記除塵室の空気排出口が空気流路の流入口となるようにして設けられていることを特徴とする請求項1乃至6の何れか一つのオゾン殺菌システムであり、このようにすることで、汚染側から非汚染側へ移動する際、被服や皮膚、髪の毛等に付着する塵埃等の付着物をエアシャワーを当てて除去するにあたり、除去された付着物の殺菌ができることになる。
請求項9の発明は、除塵率の高い空気循環型の部屋の空気流入口が空気流路の排出口となり、前記部屋の空気排出口が空気流路の流入口となるようにして設けられていることを特徴とする請求項1乃至6の何れか一つのオゾン殺菌システムであり、このようにすることで、除塵率の高い部屋に供給する空気についても、高い殺菌効果のものとして供給することができることになる。
【0006】
【発明の実施の形態】
次ぎに、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。図1において本発明のオゾン殺菌システムの基本概念を示すが、ここにおいて、1は室内外の空気が流入する流入口1aが流路上流側に形成された空気流路であって、該空気流路1は、流路の最も上流側にオゾン発生器2でオゾン発生がなされたオゾン含有空気が供給されるオゾン供給口3が設けられ、その下流側には抗菌機能を有するメッシュの粗い抗菌フィルター4、帯電物質を付着するメッシュの細かい静電フィルター5、高効率粒子除去フィルター6が順次配設されている。さらに高効率粒子除去フィルター6の下流側には波長254nm(ナノメートル)の紫外線を発生する紫外線発生器7が配されているが、該紫外線発生器7は、前記オゾンで腐食(酸化)しないよう腐食性のある部分(例えば紫外線ランプの口金部分)を耐オゾン性のある部材(例えばフッ素樹脂)で被覆処理してある。
因みに、高効率粒子除去フィルター6としては、サブミクロン粒子を除去する集塵フィルターが好ましく、このような集塵フィルターとしては、ヘパフィルター(HEPA:High Efficiency Air Filter;0.3μm(マイクロメートル)の粒子を99.7%以上除去する能力を有するフィルター)、さらにはウルパフィルター(ULPA:Ultra Low Penetration Air Filter;0.1μmの粒子を99.999%以上除去する能力を有するフィルター)を例示することができる。
【0007】
前記紫外線発生器7の下流側には、さらに活性炭フィルター8、オゾン分解触媒9が順次配設され、該オゾン分解触媒9でオゾン分解された空気が排出口1bから排出されるようになっている。因みに、活性炭フィルー8は前記フィルター4、5、6で除去できなかったガス等の空気混合物を除去するものであって、オゾン分解触媒9の後に配設するようにしても良いものである。
尚、図1には送風ファンを図示していないが、送風フアンは、必要において空気流路中の適宜位置に設けられることはいうまでもないが、オゾンに触れないようオゾン供給口3の上流側またはオゾン分解触媒9の下流側に設けることが好ましい。
またオゾン発生器としては、紫外線方式、無声放電方式等、通常知られたものを採用することができる。
【0008】
叙述の如く構成された本発明の実施の形態において、オゾン殺菌すべく空気流路1に供給された空気は、最も上流側においてまずオゾン供給がなされてオゾン混合空気となり、このオゾン混合空気がフィルター4、5、6を通過して空気中の浮遊物が付着除去される。そうして、該フィルター4、5、6に付着した浮遊物は、オゾン含有空気に曝されることになって積極的な殺菌機能を受け、付着された浮遊物に付着しあるいは取り込まれた微生物の死滅が促進される。
【0009】
さらにこのものでは、抗菌フィルター4による抗菌効果のある浮遊物の除去、静電フィルター5による浮遊物の静電除去、そして高効率粒子除去フィルダー6によるクリーンルーム並の浮遊物の除去効果という三段階の浮遊物の除去機能が発揮されることになって、高度な浮遊物除去ができ、そしてこれらフィルター4、5、6に付着した浮遊物に付着しあるいは取り込まれた微生物は、オゾンによる殺菌効果を積極的に受けることになる。この結果、フィルター4、5、6は微生物が付着しあるいは取り込まれた浮遊物が付着しても、該付着する微生物は早期のうちに死滅することになって、フィルター4、5、6を交換する際の微生物感染を低減できる。
【0010】
しかも前記高度な浮遊物除去を経た空気は、今度は紫外線発生器7から発生する紫外線を受けて殺菌されるが、該空気には余剰のオゾンが含有しているため、紫外線とオゾンとの相乗した殺菌効果を受けることになってより高い殺菌効果が発揮されることになる。
【0011】
このように高度に殺菌された空気は、活性炭フィルター8を通過することによりさらなる浮遊物処理と共に、臭気ガス等の前記フィルター4、5、6では除去できないものまでもが吸着されたクリーンなものになり、そしてここに含まれる余剰オゾンはオゾン分解触媒9により分解され、無害化された空気となって排出口1bから排出される。この場合に、余剰オゾンの分解は、オゾンが環境基準で定める濃度以下となる状態で排出すればよく、このようにしたときにはオゾン特有の清清しさのある空気として排出できることになる。
【0012】
そして前記オゾン殺菌システムを、ケーシングに納めてオゾン殺菌装置を構成することができる。つまり、図2に示すように、ケーシング10に流入口1aと排出口1bとが形成された空気流路1を形成し、該空気流路1に、流入口1a側からオゾン発生器2、前記フィルター4、5、6、紫外線発生器7、フィルター8、オゾン分解触媒9、そしてファン11を順次設け、該ファン11の駆動に伴う起風で空気を流入口1aから排出口1bに流すことで、高度の除塵、殺菌ができることになる。
【0013】
また、図3、4には建物または室内の出入口や通路に設けた空気循環型の除塵室12に前記オゾン除菌システムを用いた例を示す。この場合に、人が通過する入口と出口とを各別に設け、これら出口、入口にそれぞれ除塵室(殺菌室)12を設けて、微生物の持ち込み、持ち出しをなくすようにしてもよいが、汚染側から非汚染側に移動する方向にのみ設けるようにしても良い。そして除塵室12でエアシャワーを浴びることで被服や皮膚、髪の毛等に付着する塵埃等の付着物を除去すれば、該除去された付着物の殺菌ができることになる。
【0014】
この除塵室12は、天井部12aにエアシャワーの空気吐出口13があり(側壁に設けてもよい)、該吐出口13が空気流路1の排出口1bに連通している一方、床部12bに設けた空気排出口14が空気流路1の流入口1aになっている。そして除塵室12には入口と出口に自動ドア15、16がそれぞれ設けられ、除塵室12を通過しようとする人が入口に近づくと、人を入れるべく入口側ドア15が自動的に開閉する。そして人が中に入ると、エアシャワーが起動してエアーを吐出し、衣服や皮膚、髪の毛に付着する塵埃等の付着物を吹き飛ばして除去する。該除去された付着物は除塵室12の空気排出口14から排出され、前記オゾン殺菌システムを通ることで除塵、殺菌作用を受けることになる。この除塵は、予め設定された時間(例えば2分間)行われ、該時間経過後、エアシャワーが停止すると共に、出口側ドアー16が自動的に開くように設定されており、これによって必ず除塵作用を受けなければ出入できないようになっている。
【0015】
因みに、このような除塵室12を、図5に示すようにさらに予備室17の入口部に設けるようにしても実施することができる。前記予備室17は、汚染側から非汚染側に移動するために設けられる部屋であって、該予備室17には、前記エアシャワーを受けた人のみが入室できるようになっており、そして該予備室17では、オゾンが含有した水を給水する給水栓18があり、ここで手や顔を洗うと共にうがいができるようになっており、このようにして殺菌処理を済ませたことが非汚染側に移動できるようになっている。尚、予備室17としては、非汚染側に対して負圧としておけばさらに好ましく、また予備室17に前記ケーシングに納めたオゾン殺菌装置18を配設しておけば、予備室17自体の除塵、殺菌ができることになって都合がよい。
【0016】
また、図6には除塵率の高い空気循環型の部屋(クリーンルーム)19に本発明のオゾン殺菌システムを採用した例を示したが、このものでは、天井19aに形成される空気流入口20が空気流路1の排出口1bとなり、床19bに形成される空気排出口21が空気流路1の流入口となるようにして設けられている。そしてオゾン殺菌システムを稼動させることで、高度に除塵、殺菌がなされたクリーンルームとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】オゾン除菌システムの概略断面図である。
【図2】オゾン殺菌装置の概略断面図である。
【図3】除塵室の平面断面図である。
【図4】除塵室の縦断面図である。
【図5】予備室の平面断面図である。
【図6】クリーンルームの縦断面図である。
【符号の説明】
1 空気流路
2 オゾン発生器
3 オゾン含有空気の供給口
4 抗菌フィルター
5 静電フィルター
6 高効率粒子除去フィルター
7 紫外線発生器
8 活性炭フィルター
9 オゾン分解触媒
10 ケーシング
11 ファン
12 除塵室
19 クリーンルーム

Claims (9)

  1. オゾンを用いた空気の殺菌システムであって、空気流路の流入口と排出口とのあいだに、オゾンを供給するオゾン供給手段、該オゾンが供給された空気中の浮遊物を除去するフィルター、空気中のオゾンを分解するオゾン分解手段を上流側から順次配したことを特徴とするオゾン殺菌システム。
  2. 請求項1において、フィルターは高効率粒子除去フィルターであることを特徴とするオゾン殺菌システム。
  3. 請求項2において、オゾン供給位置と高効率除去フィルターとのあいだに、抗菌フィルター、静電フィルターの少なくとも一つのフィルターが配されていることを特徴とするオゾン殺菌システム。
  4. 請求項1、2または3において、フィルターの下流側には紫外線発生手段が配されていることを特徴とするオゾン殺菌システム。
  5. 請求項4において、紫外線発生手段の下流側にオゾン分解手段が配されていることを特徴とするオゾン殺菌システム。
  6. 請求項4または5において、紫外線発生手段の下流側に活性炭フィルターが配されていることを特徴とするオゾン殺菌システム。
  7. ケーシングに納められてオゾン殺菌装置を構成していることを特徴とする請求項1乃至6の何れか一つのオゾン殺菌システム。
  8. 建物または室内の出入口や通路に設けた空気循環型の除塵室のエアシャワーの空気吐出口が空気流路の排出口となり、前記除塵室の空気排出口が空気流路の流入口となるようにして設けられていることを特徴とする請求項1乃至6の何れか一つのオゾン殺菌システム。
  9. 除塵率の高い空気循環型の部屋の空気流入口が空気流路の排出口となり、前記部屋の空気排出口が空気流路の流入口となるようにして設けられていることを特徴とする請求項1乃至6の何れか一つのオゾン殺菌システム。
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