JP2004347208A - Electric furnace for ceramic art - Google Patents
Electric furnace for ceramic art Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004347208A JP2004347208A JP2003143386A JP2003143386A JP2004347208A JP 2004347208 A JP2004347208 A JP 2004347208A JP 2003143386 A JP2003143386 A JP 2003143386A JP 2003143386 A JP2003143386 A JP 2003143386A JP 2004347208 A JP2004347208 A JP 2004347208A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- drying
- pattern
- furnace
- firing
- work
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
- 0 CC(*C([C@]1IC)[C@]1(C)C=*C)c1ccccc1 Chemical compound CC(*C([C@]1IC)[C@]1(C)C=*C)c1ccccc1 0.000 description 1
Images
Landscapes
- Waste-Gas Treatment And Other Accessory Devices For Furnaces (AREA)
Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、炉内部に収めた作品を予め定められた焼成パターンに基づいて焼成する陶芸用電気炉に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の陶芸用電気炉としては、例えば、様々な作品に適応するための焼成パターンが複数種類用意されているものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。作者は、焼成すべき作品に適合した焼成パターンを複数種類の中から選択することができる。作品の焼成中においては、その選択された焼成パターンに基づいて炉内部に供給すべき熱量が決められる。また、選択された焼成パターンは表示手段によって表示可能であり、さらに、焼成の中断があっても容易に再度の焼成を行うことができるものであった。
【0003】
このような陶芸用電気炉により作品を焼成する前に、一般的な陶芸では、粘土を形造った後に日陰の適度な風通しのある所で、約1週間から10日間かけて自然に乾燥させる必要があった。また、このような乾燥後の作品を、さらに200℃や400℃の焼成温度まで、40℃/hや60℃/hと比較的急に加熱し、焼成前さらに完全に乾燥させるよう炉内部温度を制御できる焼成炉制御装置も知られている(例えば、特許文献2参照。)。かかる装置における「乾燥」は、一般的な陶芸における前述した乾燥の概念とは異なる。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−311590号公報
【特許文献2】
登録実用新案第3038763号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述した従来の技術では、作品を粘土より形造った後に炉内部で焼成するまでの間、約1週間から10日間かけて自然に乾燥させていたので、作品の完成までに非常に時間がかかるという問題点があった。また、素人では、自然乾燥における風の影響や湿度変化により、作品の乾燥が均一に進行せず、乾燥状態に部分的な偏り等が発生し、乾燥がうまくいかなかったり、乾燥したか否かの判断が難しく、不十分な乾燥のまま焼成すると、作品にヒビ、割れ、反り等の不具合が発生することがあった。
【0006】
また、作品を粘土より形造った後の焼成に至るまでの時間短縮のために、前記焼成炉制御装置における「乾燥」や、ドライヤによる熱風の吹き付け、あるいは天日干し等によって作品の急激な乾燥を行うと、作品の表面だけが乾燥してしまい、それにより作品が局所的に収縮したりして、ヒビ、割れ、反り等が発生する可能性が高いという問題があった。
【0007】
本発明は、以上のような従来技術の有する問題点に着目してなされたもので、粘土より形造った作品を直ぐに炉内部にて特別な条件で乾燥させることを可能とし、乾燥させる工程で乾燥不十分等による失敗を招くおそれがなく、短時間で最適な乾燥を行うことができ、焼成に至るまでの時間を大幅に短縮することができる陶芸用電気炉を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するための本発明の要旨とするところは、次の各項の発明に存する。
[1]炉内部に収めた作品を予め定められた焼成パターン(P1)に基づいて焼成する陶芸用電気炉(10)において、
前記焼成パターン(P1)とは別に、炉内部の作品を時間をかけて乾燥させる乾燥パターン(P0)を備え、
前記乾燥パターン(P0)では、粘土より形造った作品を直ぐに収めた炉内部を、焼成には至らない所定の乾燥温度まで時間をかけて徐々に昇温させ、粘土中における水分の粘性を低下させると共に粘土中における水蒸気圧を高めることで、作品全体を均一に乾燥させることを特徴とする陶芸用電気炉(10)。
【0009】
[2]前記所定の乾燥温度を、60℃〜80℃のうちの任意の温度に設定することを特徴とする[1]に記載の陶芸用電気炉(10)。
【0010】
[3]前記乾燥パターン(P0)では、炉内部の湿度を80%付近に維持することを特徴とする[1]または[2]に記載の陶芸用電気炉(10)。
【0011】
[4]前記乾燥パターン(P0)は、複数のステップから成ることを特徴とする[1],[2]または[3]に記載の陶芸用電気炉(10)。
【0012】
[5]前記乾燥パターン(P0)は、粘土の性質ないし作品の形状・大きさに応じて、互いに異なる複数のパターンが用意されていることを特徴とする[1],[2],[3]または[4]に記載の陶芸用電気炉(10)。
【0013】
[6]前記乾燥パターン(P0)の終了後に、そのまま連続して前記焼成パターン(P1)に移行可能な複合パターンを備えることを特徴とする[1],[2],[3],[4]または[5]に記載の陶芸用電気炉(10)。
【0014】
[7]前記複合パターンにおける前記焼成パターン(P1)は、複数ある焼成パターン(P1)のうち素焼に相当するパターンであることを特徴とする[6]に記載の陶芸用電気炉(10)。
【0015】
次に本発明の作用について説明する。
前記[1]に記載の陶芸用電気炉(10)では、素焼や本焼きに対応した焼成パターン(P1)とは別に、炉内部に収めた作品を時間をかけて乾燥させる乾燥パターン(P0)を備えている。この乾燥パターン(P0)では、粘土より形造った作品をなるべく直ぐに炉内部に収めて、該炉内部を焼成には至らない所定の乾燥温度まで時間をかけて徐々に上昇させることで、作品全体を均一に乾燥させることができる。ここで炉内部の昇温は、平常の外気温である常温から開始しても良く、また予め常温より高い温度から開始しても良い。
【0016】
炉内部の温度を徐々に上昇させると、水分の粘性が低下することに伴って、粘土中で乾いた箇所には水分が迅速に移動しやすくなり、作品全体における水分分布が均一に保たれる。そのため、作品は表面のみが局所的に乾燥するようなことはなく、作品のどの部分も、外側も内側も、全体的にバランス良く乾燥することになる。従って、作品の表面だけの乾燥収縮によるヒビや割れ、反り等の不具合発生を防止することができる。しかも、炉内部の温度上昇に伴って、作品粘土中における水蒸気圧が高くなるので、作品粘土中の水分が水蒸気として蒸発しやすい状態となり、乾燥を促進することができる。
【0017】
前記焼成には至らない「所定の乾燥温度」とは、具体的には例えば、前記[2]に記載したように、60℃〜80℃のうちの任意の温度に設定すると良い。かかる温度を最終加熱温度として、昇温開始時の温度から時間をかけて徐々に昇温させれば、作品にヒビ、割れ、反り等の不具合を発生させることなく、効率良く短時間に作品を乾燥させることが可能となる。
【0018】
また、前記[3]に記載したように、前記乾燥パターン(P0)では、炉内部の湿度を80%付近に維持すると良い。このように、炉内部にて作品を高湿度の雰囲気で乾燥させることにより、作品における部分的なあるいは表面だけの乾燥の進行を遅らせることが可能となり、作品粘土中の水分分布を十分に平均化させることができる。
【0019】
また、前記[4]に記載したように、前記乾燥パターン(P0)は、複数のステップから成るようにすれば、例えば、予め定めた昇温勾配にて昇温させるステップに、所定の乾燥温度に達した時点で、当該温度に一定時間だけ維持するステップを組み合わせたり、さらに互いに異なる昇温勾配の昇温ステップを複数用意する等により、最適な温度管理を実現することができる。
【0020】
また、前記[5]に記載したように、前記乾燥パターン(P0)を、粘土の性質ないし作品の形状・大きさに応じて、互いに異なる複数のパターンを用意すると良い。例えば、一般的には肉厚な形状や容量的に大きいものほど乾燥しにくく、また粘土の種類毎の性質により乾燥しやすさも相当異なるため、これらに基づく乾燥の難易に応じて、前記所定の乾燥温度や昇温勾配、それに所要時間等が異なる複数の乾燥パターン(P0)を予め用意しておき、最適な乾燥パターン(P0)を適宜選択できるように設定すると良い。
【0021】
また、前記[6]に記載したように、前記乾燥パターン(P0)の終了後に、そのまま連続して前記焼成パターン(P1)に移行可能な複合パターンを備えるようにすれば、乾燥パターン(P0)の終了後にいったん処理を中断することなく、連続して焼成パターン(P1)による焼成を実施することが可能となり、いっそうと作品完成までの時間を短縮することができる。
【0022】
さらにまた、前記[7]に記載したように、前記複合パターンにおける焼成パターン(P1)を、複数ある焼成パターン(P1)のうち素焼に相当するパターンとすれば、本焼き前に必要となる素焼の工程を、前記乾燥と合わせて一度に連続して実施することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づき本発明を代表する一実施の形態を説明する。
図1〜図13は本発明の一実施の形態を示している。
図1に示すように、本実施の形態に係る陶芸用電気炉10は、炉本体11内に収める作品を乾燥ないし焼成するためのものであり、箱型に形成された炉本体11と、該炉本体11にある出し入れ口12を開閉する扉体20を有している。
【0024】
炉本体11の内面(天井、底面、奥壁および両側の内壁)は、セラミックファイバーである断熱材15によって覆われている。炉本体11の手前側の正面壁111に出し入れ口12は形成されており、この出し入れ口12を通して断熱材15によって囲まれた炉内部に作品が出し入れされる。図3に示すように、炉本体11の内面と断熱材15との間には、通気用の隙間16が形成されている。
【0025】
炉本体11の両側の内面を覆う断熱材15の側部断熱材151には、側壁溝152が形成され、この側壁溝152には加熱部31が嵌め込まれている。それにより、加熱部31が側部断熱材151の内面から炉内部へ出っ張らないようになる。また、加熱部31は、具体的には例えば、細長のプレート状発熱体の両方の側縁の一方から他方の側縁に向かって切り込み、かつ、そのような切り込みを長手方向に交互に加工して成るものである。
【0026】
炉本体11の天井を覆う断熱材15の天井部断熱材153には、上方に凹入する天井溝154が形成され、この天井溝154には炉内部温度を検知するための温度センサ32が収容されている。それにより、前記加熱部31と同様に、温度センサ32が天井部断熱材153の内面から炉内部へ出っ張らないようになる。なお、加熱部31や温度センサ32は、後述する制御部50に信号線を介して接続されている。
【0027】
図4に示すように、炉本体11の底部112には、前脚部材17および後脚部材18が前後に設けられている。前脚部材17の下端部171は、扉体20の正面部201(図2参照)を含む平面とほぼ同じ平面上の位置まで延設されており、電気炉10の正面から前方へ出っ張らないようになっている。
【0028】
前脚部材17の下端部171は、略U字状の断面形状に形成され、炉本体11の出し入れ口12の下縁に向かって開いた受け皿部172を有している。また、後脚部材18は、上方に開いたハットチャンネル断面形状のものであり、同じく、電気炉10の背面から後方へ出っ張らないようになっている。
【0029】
また、炉本体11の底部112の下側には、冷却ファンFが設けられており、冷却ファンFの送風先には連通孔が穿設され、連通孔が通気用の隙間16に連通している。冷却ファンFは、連通孔を通して通気用の隙間16内の温められた空気を炉本体11の外部へ送り出すものである。
【0030】
図1に示すように、出し入れ口12の開口側縁には、ヒンジ部材19が設けられ、ヒンジ部材19により、扉体20が横開き可能に枢着されている。図5に示すように、扉体20は平箱形に形成されており、平箱の底を正面部201にした扉体20の枠組202には内枠21が嵌合している。内枠21の裏面側には、出し入れ口12に対応する開口22が開設されている。なお、枠組202の上枠部や、内枠21の上枠部、側枠部および下枠部には、それぞれ通気口が穿設されている。
【0031】
内枠21の内部には、同じくセラミックファイバーである断熱材251〜253が表裏方向で3層になって詰まっている。枠組202の裏面に沿って設けられた保持プレート23と、内枠21の開口22の周縁部221とにより、3層の断熱材251〜253が表裏方向から挟み込まれている。出し入れ口12を塞ぐ扉体20の全閉状態では、出し入れ口12の周囲の断熱材15および扉体20の裏側の断熱材253により密閉された炉内部が形成されるようになっている。
【0032】
また、扉体20の正面部201の裏面とその裏面に沿う保持プレート23との間、並びに、扉体20の枠組202の内周面と内枠21の外周面との間には、通気用の隙間が形成されている。なお、扉体20の正面部201の裏面は、熱線を反射するための反射面になっている。また、保持プレート23には左右一対の放熱フィン231が設けられている。
【0033】
図1に示すように、扉体20の側枠には、ロック機構291が付設されたハンドル29が設けられている。ロック機構291は、前記加熱部31が通電状態にあるとき、扉体20の開きを阻止し、前記加熱部31が非通電状態になると、扉体20の開きを許容するものである。なお、加熱部31の通電状態は後述する制御部50により制御されている。
【0034】
図1,図2に示すように、電気炉10の正面部には、出し入れ口12の脇に操作用ボックス40が設けられている。図3に示すように、操作用ボックス40の奥の炉本体11内部には給電部60が設けられている。炉の一側部内面を成す断熱材15の外側に沿って仕切板61が配設されており、この仕切板61によって、給電部60が配設された空間が炉側と仕切られている。
【0035】
操作用ボックス40の正面壁45は、扉体20の正面部201とほぼ同一の平面上に形成されている。この正面壁45には、表示手段41、操作パネル42、カウンタ43、およびブレーカ44が設けられている。操作パネル42には入力部(コース選択スイッチ421、確認スイッチ422、および上・下スイッチ424)、並びに運転スイッチ423が設けられている。操作用ボックス40の内部には制御部50が設けられている。
【0036】
コース選択スイッチ421は、乾燥や焼成(素焼、本焼き)に関する例えば、40種類のコースの中から所望のコースを選択するためのスイッチであり、そのボタンを押し、上・下スイッチ424を押す毎に、1〜40までの数字がカウンタ43に順次表示されるものである。確認スイッチ422は、そのボタンを押すと、選択されたコースの乾燥パターンP0または焼成パターンP1が表示手段41とカウンタ43に表示されるものである。運転スイッチ423は、そのボタンを押す毎に、乾燥や焼成の開始状態と停止状態とを交互に指示するものである。
【0037】
詳しく言えば、前記40種類のコースのうち、例えば1〜10の数字に係る10種類のコースが、乾燥パターンP0に関するものであり、各乾燥パターンP0は、作品を造形する粘土の性質ないし作品の形状・大きさに応じて、互いに異なる内容(炉内部の温度を何時間かけて何度まで上昇あるいは下降させるか等)に予め定められている。
【0038】
また、40種類のコースのうち、例えば11〜20の数字に係る10種類のコースが、焼成パターンP1の素焼に関するものであり、素焼に関する各焼成パターンP1は、前記乾燥パターンP0と同様に作品を造形する粘土の性質ないし作品の形状・大きさに応じて、互いに異なる内容(炉内部の温度を何時間かけて何度まで上昇あるいは下降させるか等)に予め定められている。
【0039】
また、40種類のコースのうち、例えば21〜40の数字に係る20種類のコースが、焼成パターンP1の本焼きに関するものであり、本焼きに関する各焼成パターンP1は、釉薬の種類や性質、それに釉薬の掛け方(施釉)等に応じて、互いに異なる内容(炉内部の温度を何時間かけて何度まで上昇あるいは下降させるか等)に予め定められている。
【0040】
さらにまた、前記乾燥パターンP0の終了後に、そのまま連続して前記焼成パターンP1に移行する複合パターンも設定可能に構成することもできる。かかる複合パターンにおける前記焼成パターンP1は、素焼に相当するものとなる。具体的には、前記乾燥パターンP0のコースの選択に続いて、所定時間内に連続して前記焼成パターンP1のうち素焼に相当するコースを選択した場合に、乾燥パターンP0に関する所望のコースと、焼成パターンP1に関する所望のコースとが連続して実行されるように設定すれば良い。
【0041】
制御部50は、コース選択スイッチ421のボタンが押され、上・下スイッチ424を押す毎に、コース1〜コース40に係る数字情報をカウンタ43に順次送るものである。確認スイッチ422のボタンが押された際の確認信号に基づいて選択されたコースに係る乾燥パターンP0や焼成パターンP1を記憶部53から読み出し、表示手段41とカウンタ43に送るものである。記憶部53には、コース毎の乾燥パターンP0や焼成パターンP1が記録されている。
【0042】
ここで乾燥パターンP0や焼成パターンP1は、図7〜図9に一例を示すように、それぞれ複数のステップから成る。図7〜図9は、時間を横軸に温度を縦軸にした図表であり、各パターンP0,P1を折れ線グラフにより模式的に表している。折れ線グラフの各線が、各パターンP0,P1を成す複数のステップに相当している。ここで各ステップは、それぞれ所定の昇温勾配で最終加熱温度に至る昇温ステップ、最終加熱温度に所定時間継続して維持する保温ステップ、それに保温ステップの終了後に加熱を中止した放冷ステップ等を適宜組み合わせて成る。
【0043】
具体的には、焼成パターンP1のうち素焼に関する基本的なコースとしては、図7に示すものがある。本コースは、常温(原点)から開始され昇温勾配が互いに異なるステップ1,2と、最終加熱温度(Temp2)に到達した後すぐに放冷するステップ3とから成る。例えば、ステップ1における途中到達温度(Temp1)は500℃でステップ1の所要時間(Time1)は180分、ステップ2における最終加熱温度(Temp2)は780℃でステップ2の所要時間(Time2)は120分に相当する。
【0044】
また、焼成パターンP1のうち本焼きに関する基本的なコースとしては、図8に示すものがある。本コースは、常温(原点)から開始され昇温勾配が互いに異なるステップ1,2と、最終加熱温度に所定時間継続して維持するステップ3と、その後に放冷するステップ4とから成る。例えば、ステップ1における途中到達温度(Temp1)は900℃でステップ1の所要時間(Time1)は180分、ステップ2における最終加熱温度(Temp2)は1200℃でステップ2の所要時間(Time2)は240分に相当し、またステップ3の所要時間(Time3)は30分に相当する。
【0045】
また、乾燥パターンP0の基本的なコースとしては、図9に示すものがある。本コースは、常温(原点)より高い温度(Temp1.例えば炉内部の余熱を利用)から開始され所定の昇温勾配であるステップ1と、最終加熱温度(Temp2)に所定時間継続して維持するステップ2と、その後に放冷するステップ3とから成る。例えば、ステップ1における開始温度(Temp1)は40℃で最終加熱温度(Temp2)は80℃、またステップ1の所要時間(Time1)は360分、ステップ2の所要時間(Time2)は180分に相当する。このような乾燥パターンP0における最終加熱温度は、詳しくは後述するが、焼成には至らない「所定の乾燥温度」であり、60℃〜80℃のうちの任意の温度に設定される。
【0046】
さらにまた、前記乾燥パターンP0の終了後に、そのまま連続して前記焼成パターンP1に移行する複合パターンのコースとして、図10に示すものがある。本コースは、前述した図9に示す乾燥パターンP0のステップ1,2に続いて、そのまま素焼コースに相当するステップ3に移行するように設定されている。ここでステップ3として、例えば、最終加熱温度(Temp3)は780℃、また所要時間(Time1)は300分等と適宜設定すれば良い。もちろん、これらの具体的な温度や時間、それに複合パターンにおける組み合わせは単なる一例に過ぎない。
【0047】
前記制御部50の記憶部53には、各乾燥パターンP0や各焼成パターンP1毎のステップに相当する個々の温度や所要時間等が記録されている。制御部50は、乾燥や焼成を開始してからの経過時間Tを算出して、その経過時間Tを記憶部53に記録すると共に、現在実行中のステップを表示手段41に表示するように設定されている。
【0048】
さらに制御部50は、焼成の中断があった場合に、焼成の中断中であることを操作パネル42に表示し続けるようになっている。そして、制御部50の焼成再開手段52は、図11に示すように、焼成の中断があった時の経過時間T以降の焼成(焼成の中断がなければ行う予定の焼成)を、前記選択された焼成パターンP1に基づいて再開するように設定されている。
【0049】
すなわち制御部50は、焼成の中断があってから復帰するまでの中断期間T1を記憶部53に書き込む。そして、焼成開始してからの経過時間Tと中断期間T1とに基づき、焼成の中断があった時の経過時間(T−T1)に戻すようにしても良い。制御部50は、例えば、扉体20が開いて炉内部の温度t1が予定温度t0(許容誤差を含む)より低くなると、「焼成の中断」であると判断する。また、制御部50は、扉体20が閉じて炉内部の温度t1が上昇し始めると、「復帰」であると判断する。
【0050】
制御部50は、中断期間T1が所定時間Tmaxを超えるか否かを判断し、中断期間T1が所定時間Tmaxを超えない場合に、中断期間T1の終了(復帰)後に再度の焼成を行う。また、制御部50は、加熱部31が通電状態にあるとき、すなわち乾燥ないし焼成中は、前記ロック機構291により扉体20の開きを阻止する状態に制御する。なお、乾燥パターンP0における所定の乾燥温度は、前記焼成パターンP1に比べて格段に低いため、乾燥の中断があった場合における再開措置は特に設ける必要もないが、焼成の場合と同様に設けるように構成しても良い。
【0051】
操作用ボックス40の両側壁46の一方(出し入れ口12に近い方)は、銀色塗装が施されている。これに限らず、出し入れ口12に近い方の側壁46は、炉本体10の内部からの放射される熱を反射するための反射面になっていれば良く、研磨仕上げした金属材を沿わせても良い。
【0052】
また、銀色塗装が施された側壁46に沿うようにして、操作用ボックス40の内部には仕切板47が設けられ、側壁46と仕切板47との間には、通気用の隙間48が形成されている。通気用の隙間48の上端部および下端部には通気口49がそれぞれ穿設され、通気口49を通して通気用の隙間48が外気に連通している。
【0053】
次に、陶芸用電気炉10について説明する。
炉本体11に設けた加熱部31によって炉本体11内は加熱され、該炉本体11内に収めた作品は乾燥ないし焼成される。個々の作品に適合する乾燥パターンP0や焼成パターンP1のコースが予め選択されるようになっており、加熱部31による加熱は制御部50によって制御される。
【0054】
先ず、陶芸用電気炉10を用いた作品の乾燥について説明する。
図12において、先ず最初に主電源スイッチを入れると(S101)、加熱部31に通電可能な状態となるが、この加熱部31に未だ通電していない状態では、制御部50の制御により、ロック機構291が解錠状態となっており扉体20の開きを可能にする。このとき扉体20を横開きにし、出し入れ口12を通して作品を炉内部に入れる。
【0055】
作品を炉内部に入れるとき、加熱部31が側部断熱材151の壁面から炉内部へ出っ張ってなく、また、温度センサ32も天井部断熱材153の内面から炉内部へ出っ張ってないので、作品が加熱部31や温度センサ32に当たることがなく、作品および加熱部31等の相互の損傷を防止することができる。
【0056】
作品を炉内部に収納して主電源スイッチを入れた後、操作パネル42のコース選択スイッチ421のボタンを押して、上・下スイッチ424を押す度に、コース1〜40に係る数字がカウンタ43に順次表示される。そして、乾燥パターンP0に関するコース1〜10のうち、所望の何れかをカウンタ43に表示することにより選択する(S102)。
【0057】
ここで選択する乾燥パターンP0には、前述したように粘土の性質ないし作品の形状・大きさに応じて、互いに異なる複数のコース1〜10が用意されている。これらの選択基準として、一般的には肉厚な形状や容量的に大きいものほど乾燥しにくく、また粘土の種類毎の性質により乾燥しやすさも相当異なるため、これらに基づく乾燥の難易に応じて、最適な乾燥パターンP0に係る各コース1〜10を適宜選択すると良い。
【0058】
乾燥パターンP0に係る各コース1〜10は、図9に一例を示したように、それぞれ複数のステップから成り、例えば、予め定めた昇温勾配にて昇温させるステップに、所定の乾燥温度に達した時点で、当該温度に一定時間だけ維持するステップを組み合わせたり、さらに互いに異なる昇温勾配の昇温ステップを複数用意する等により、最適な温度管理を実現することができるように設定されている。
【0059】
確認スイッチ422のボタンを押すと、選択されたコースの乾燥パターンP0が表示手段41に表示される(S103)。このとき、乾燥パターンP0に係るコースを成すステップの特徴も表示される。炉を使用する作者は、表示手段41に表示されたステップの特徴を参考にしながら、作品に適合する乾燥パターンP0に係るコースを選択することになるので、最適なコースを誤りなく選択することができる。
【0060】
次に、運転スイッチ423のボタンが押されると、加熱部31が通電状態となり、予め選択された乾燥パターンP0に基づく作品の乾燥が開始される(S104)。そして、ロック機構291が施錠状態となって扉体20の開きが不能となり、扉体20がロックされる(S105)。乾燥中は、選択された乾燥パターンP0のコースに基づいて制御部50は加熱部31への給電を制御する(S106)。
【0061】
乾燥が終了し(S107:Y)、炉内部の温度が所定温度以下になると(S108:Y)、ロック機構291による扉体20の施錠が解除される(S109)。このとき作者は、扉体20を開扉して、炉内部で乾燥された作品を取り出すことができる。
【0062】
以上のように、後述する焼成パターンとは別に、炉内部の作品を時間をかけて乾燥させる乾燥パターンを備え、この乾燥パターンでは、粘土より形造った作品をなるべく直ぐに炉内部に収めて、該炉内部を焼成には至らない所定の乾燥温度(例えば前記80℃等)まで時間をかけて徐々に上昇させることにより、作品全体を均一に乾燥させることができる。ここで炉内部の昇温は、図9で説明したように、前回の焼成後の残熱等を利用することで、平常の雰囲気温度である常温よりも高い温度から開始しても良いが、図7,図8に示す焼成の場合と同様に、常温から開始しても良い。
【0063】
前述した図12中のS106において、炉内部の温度を徐々に上昇させると、作品粘土中の水分の粘性が低下することに伴って、粘土中で乾いた箇所には水分が迅速に移動しやすくなり、作品全体における水分分布が均一に保たれる。そのため、作品は表面のみが局所的に乾燥するようなことはなく、作品のどの部分も、外側も内側も、全体的にバランス良く乾燥することになる。
【0064】
従って、作品の表面だけの乾燥収縮によるヒビや割れ、反り等の不具合発生を防止することができる。しかも、炉内部の温度上昇に伴って、作品粘土中における水蒸気圧が高くなるので、作品粘土中の水分が水蒸気として蒸発しやすい状態となり、なおさら乾燥を促進することができる。
【0065】
前記焼成には至らない「所定の乾燥温度」とは、図9で説明した例では80℃としたが、60℃〜80℃のうちの任意の温度に設定すると良い。かかる温度を最終加熱温度として、昇温開始時の温度から例えば6時間位かけて徐々に昇温させた後、3時間位に亘り最終加熱温度に維持すれば、作品にヒビ、割れ、反り等の不具合を発生させることなく、効率良く短時間に作品を乾燥させることが可能となる。
【0066】
発明者らによる実験データによれば、「所定の乾燥温度」が60℃未満であれば、十分に乾燥するまでに相当な時間がかかってしまい、また、80℃を超えると、作品にヒビ、割れ、反り等の不具合が生じる可能性が高まることが判明している。
【0067】
また、前記乾燥パターンでは、炉内部の湿度が80%付近に維持されるようになっている。このように、炉内部にて作品を高湿度の雰囲気で乾燥させることにより、作品における部分的なあるいは表面だけの乾燥の進行を遅らせることが可能となり、作品粘土中の水分分布を十分に平均化させることができる。
【0068】
乾燥中に作品粘土から蒸発した水蒸気で炉内部は100%近い高湿度になるが、炉内部の温度が適当な昇温勾配で上昇することにより、炉内部の相対湿度を下げることができ、乾燥パターンにおける昇温ステップや保温ステップを適切に設定することにより、炉内部の湿度を80%付近に維持して乾燥させることが可能となる。
【0069】
また、作品粘土から蒸発した水分は約1000倍に膨脹するため、扉体20の上枠や下枠の内部にある通気用の隙間を流れる熱気と共に隙間内を上昇し、上枠の通気口を通って外部に排出される。また、炉内部と外気の雰囲気温度に差がある場合は、扉体20の下枠にある通気口から通気用の隙間を通って炉内部に外気が侵入し、炉内部の湿度を適度に低下させる作用もある。
【0070】
さらにまた、前述したように、前記乾燥パターンの終了後に、そのまま連続して焼成パターンに移行可能な複合パターンに設定すれば、乾燥パターンの終了後にいったん処理を中断することなく、連続して焼成パターンによる焼成を実施することが可能となり、いっそうと作品完成までの時間を短縮することができる。
【0071】
詳しく言えば、乾燥温度が比較的高温の場合(80℃付近)、乾燥状態を確認するには冷まさないと炉内部から取り出せないが、乾燥結果がある程度保証される本陶芸用電気炉10の場合は、確認なしで乾燥から素焼に移行できるため、工程が大幅に短縮することが可能となる。
【0072】
次に、本陶芸用電気炉10を用いた作品の焼成について説明する。
図13において、前述した乾燥パターンの場合と同様に、先ず最初に主電源スイッチを入れると(S201)、加熱部31に通電可能な状態となるが、この加熱部31に未だ通電していない状態では、制御部50の制御により、ロック機構291が解錠状態となっており扉体20の開きを可能にする。このとき扉体20を横開きにし、出し入れ口12を通して作品を炉内部に入れる。
【0073】
続いて、操作パネル42のコース選択スイッチ421のボタンを押し、上・下スイッチ424を押す度に、コース1〜コース40に係る数字がカウンタ43に順次表示される。そして、焼成パターンP1に関するコース11〜40(素焼コース11〜20,本焼きコース21〜40)のうちの所望の何れかをカウンタ43に表示することにより選択する(S202)。
【0074】
確認スイッチ422のボタンを押すと、選択されたコースの焼成パターンP1が表示手段41に表示される(S203)。このとき、焼成パターンP1に係るコースを成すステップの特徴も表示される。炉を使用する作者は、表示手段41に表示されたステップの特徴を参考にしながら、作品に適合する焼成パターンP1に係るコースを選択することになるので、最適なコースを誤りなく選択することができる。
【0075】
次に、運転スイッチ423のボタンが押されると、加熱部31が通電状態となり、予め選択された焼成パターンP1に基づく作品の焼成が開始される(S204)。そして、ロック機構291が施錠状態となって扉体20の開きが不能になり、扉体20がロックされる(S205)。焼成中は、選択された焼成パターンP1のコースに基づいて制御部50は加熱部31への給電を制御する(S206)。
【0076】
また、焼成中は、扉体20の状態(開扉状態あるいは閉扉状態)が判断される(S207)。また、カウンタ43には炉内部温度が表示される。扉体20が閉扉状態であれば(S207:閉)、焼成中は、焼成開始してからの経過時間Tに基づいて焼成の終了であるかを判断し続ける(S208)。
【0077】
焼成が終了し(S208:Y)、炉内部の温度が所定温度以下になると(S209:Y)、ロック機構291による扉体20の施錠が解除される(S210)。このとき作者は、扉体20を開扉して、焼成された作品を炉内部から取り出すことができる。
【0078】
一方、扉体20が開扉状態になると(S207:開)、制御部50が加熱部31への給電を停止して焼成が中断され、焼成開始してからの経過時間Tを記憶部53に記録する(S211)。このとき、焼成の中断中であることが操作パネル42に表示される。
【0079】
焼成の中断中は、扉体20の状態(開扉状態あるいは閉扉状態)が判断される(S212)。扉体20が閉扉状態になると(S212:閉)、図11に示すように、前記記録された焼成開始してからの経過時間T以降の焼成(中断がなければ、中断時以降行われる予定であった焼成)が前記選択された焼成パターンP1のコースに基づいて再開される(S213)。
【0080】
このように焼成の中断があり、その後、扉体20が閉扉されると、焼成再開手段52が自動的に再度の焼成を行うようにしたので、再度の焼成を作者の勘に頼る必要がなく、また、改めて最初から焼成し直したり、あるいはその作品の焼成を断念したりする必要もない。また、焼成の中断がない場合とほぼ同じ熱量が中断時以降の再度の焼成において供給されるので、焼成された作品は、焼成の中断がなく焼成された作品に近いものになる。
【0081】
以上、本発明の実施の形態を図面によって説明してきたが、具体的な構成はこれらの実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。例えば、前述した乾燥パターンにおいて、その実行中に中断があった場合にも、別途設けた乾燥再開手段により焼成の中断の場合と同様に、自動的に再度の乾燥を行うように構成しても良い。
【0082】
また、前記実施の形態においては、コースを選択するためのコース選択スイッチ421と、選択された乾燥パターンP0や焼成パターンP1を確認するための確認スイッチ422とが別個のものを示したが、コースを選択する際に、選択される乾燥パターンP0や焼成パターンP1が表示手段41に表示されるようにしても良い。
【0083】
また、選択された乾燥パターンP0や焼成パターンP1に係るグラフを表示するための表示手段41と、同じく選択された乾燥パターンP0や焼成パターンP1に係る数字を表示するためのカウンタ43とを別個に設けたものを示したが、そのようなグラフおよび数字を同一の表示手段に併せて表示するようにしても良い。
【0084】
さらにまた、乾燥パターンP0や焼成パターンP1に係る各ステップ(折れ線グラフの各線)を順次点灯していくことにより、選択された乾燥パターンP0や焼成パターンP1に係る各ステップを、乾燥パターンP0や焼成パターンP1の確認操作時に表示手段41に順次表示するようにしても良い。このようなステップの順次表示は、乾燥や焼成中に継続して、あるいは、確認操作時(確認スイッチ422のボタンを押す時)に行うようにしても良い。
【0085】
【発明の効果】
本発明に係る陶芸用電気炉によれば、予め定められた焼成パターンとは別に、炉内部に収めた作品を時間をかけて乾燥させる乾燥パターンを備えており、この乾燥パターンでは、炉内部を焼成には至らない所定の乾燥温度まで時間をかけて徐々に上昇させることにより、作品全体を均一に乾燥させることができる。
【0086】
すなわち、炉内部の温度を徐々に上昇させると、水分の粘性が低下することに伴って、粘土中で乾いた箇所には水分が迅速に移動しやすくなり、作品全体における水分分布が均一に保たれるから、作品は表面のみが局所的に乾燥するようなことはなく、作品のどの部分も、外側も内側も、全体的にバランス良く乾燥することになる。
【0087】
従って、作品の表面だけの乾燥収縮や乾燥不十分によるヒビや割れ、反り等の不具合発生を防止することができ、最適な乾燥を確実に行うことが可能となる。しかも、炉内部の温度上昇に伴って、作品粘土中における水蒸気圧が高くなるので、作品粘土中の水分が水蒸気として蒸発しやすい状態となり、乾燥を促進することができ、焼成に至るまでの時間を大幅に短縮することが可能となる。
【0088】
また、前記乾燥パターンにおいて炉内部の湿度を80%付近に維持することにより、炉内部にて作品を高湿度の雰囲気で乾燥させることになり、作品における部分的なあるいは表面だけの乾燥の進行を遅らせることで、作品粘土中の水分分布を十分に平均化させることができる。
【0089】
さらにまた、前記乾燥パターンの終了後に、そのまま連続して前記焼成パターンに移行可能な複合パターンを備えるようにすれば、乾燥パターンの終了後にいったん処理を中断することなく、連続して焼成パターンによる焼成を実施することが可能となり、いっそうと作品完成までの時間を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る陶芸用電気炉の扉体を開扉した状態を表側から見た立体図である。
【図2】本発明の一実施の形態に係る陶芸用電気炉の正面図である。
【図3】本発明の一実施の形態に係る陶芸用電気炉の平面図である。
【図4】本発明の一実施の形態に係る陶芸用電気炉の側面図である。
【図5】本発明の一実施の形態に係る陶芸用電気炉の扉体を示す分解斜視図である。
【図6】本発明の一実施の形態に係る陶芸用電気炉の機能ブロック図である。
【図7】本発明の一実施の形態に係る焼成パターンの一例を示す説明図である。
【図8】本発明の一実施の形態に係る焼成パターンの別の例を示す説明図である。
【図9】本発明の一実施の形態に係る乾燥パターンの一例を示す説明図である。
【図10】本発明の一実施の形態に係る乾燥パターンの終了後に連続して焼成パターンに移行する複合パターンの一例を示す説明図である。
【図11】本発明の一実施の形態に係る焼成パターンの実行中に中断があった際、自動的に再度の焼成を行うパターンの一例を示す説明図である。
【図12】本発明の一実施の形態に係る陶芸用電気炉の乾燥動作を示すフローチャートである。
【図13】本発明の一実施の形態に係る陶芸用電気炉の焼成動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10…電気炉
11…炉本体
12…出し入れ口
15…断熱材
16…通気用の隙間
17…前脚部材
18…後脚部材
19…ヒンジ部材
20…扉体
21…内枠
22…開口
23…保持プレート
29…ハンドル
31…加熱部
32…温度センサ
40…操作用ボックス
41…表示手段
42…操作パネル
43…カウンタ
48…通気用の隙間
49…通気口
50…制御部
52…焼成再開手段
53…記憶部
60…給電部
61…仕切板
421…コース選択スイッチ
422…確認スイッチ
423…運転スイッチ[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to an electric furnace for pottery, which fires a work housed in a furnace based on a predetermined firing pattern.
[0002]
[Prior art]
As a conventional electric furnace for pottery, for example, one in which a plurality of types of firing patterns are prepared for adapting to various works is known (for example, see Patent Document 1). The author can select a firing pattern suitable for the work to be fired from a plurality of types. During firing of the work, the amount of heat to be supplied into the furnace is determined based on the selected firing pattern. Further, the selected firing pattern can be displayed by the display means, and even if the firing is interrupted, the firing can be easily performed again.
[0003]
Before firing a work in such an electric furnace for pottery, in general pottery, it is necessary to form clay and allow it to dry naturally in a shaded and well-ventilated place for about one week to 10 days. was there. In addition, such a dried product is heated relatively rapidly at 40 ° C./h or 60 ° C./h to a firing temperature of 200 ° C. or 400 ° C., and the temperature inside the furnace is further dried before firing. Is also known (for example, refer to Patent Document 2). "Drying" in such a device is different from the above-mentioned concept of drying in general ceramics.
[0004]
[Patent Document 1]
JP 2001-31590 A
[Patent Document 2]
Registered Utility Model No. 3038863
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
However, according to the above-mentioned conventional technology, the work is naturally dried for about one week to 10 days until the work is fired in the furnace after the work is formed from clay, so it takes a very long time to complete the work. There was a problem that it took. In addition, for amateurs, the drying of the work does not proceed evenly due to the effect of wind and the change in humidity in natural drying, and the unevenness of the drying state occurs, etc. It was difficult to judge the results, and if it was fired with insufficient drying, there were cases where defects such as cracks, cracks, and warpage occurred in the work.
[0006]
In addition, in order to shorten the time until firing after forming the work from clay, `` drying '' in the firing furnace control device, blowing of hot air by a dryer, or rapid drying of the work by sun drying, etc. If this is done, only the surface of the work is dried, and the work is locally shrunk, thereby causing a problem that cracks, cracks, warpage, and the like are likely to occur.
[0007]
The present invention has been made in view of the problems of the prior art as described above, and enables a work formed from clay to be immediately dried under special conditions in a furnace, and in a drying step. An object of the present invention is to provide an electric furnace for pottery which can perform optimal drying in a short time without causing a failure due to insufficient drying or the like, and can greatly reduce a time until firing. .
[0008]
[Means for Solving the Problems]
The gist of the present invention to achieve the above-described object lies in the following inventions.
[1] An electric furnace for ceramics (10) for firing a work contained in a furnace based on a predetermined firing pattern (P1),
In addition to the firing pattern (P1), a drying pattern (P0) for drying the work inside the furnace over time is provided,
In the drying pattern (P0), the inside of the furnace, in which a work formed from clay is immediately stored, is gradually heated to a predetermined drying temperature which does not lead to firing, and the viscosity of water in the clay is reduced. An electric furnace for pottery (10), characterized in that the whole work is uniformly dried by increasing the water vapor pressure in the clay.
[0009]
[2] The electric furnace for ceramics according to [1], wherein the predetermined drying temperature is set to an arbitrary temperature from 60 ° C to 80 ° C.
[0010]
[3] The electric furnace for ceramics according to [1] or [2], wherein in the drying pattern (P0), the humidity inside the furnace is maintained at around 80%.
[0011]
[4] The pottery electric furnace (10) according to [1], [2] or [3], wherein the drying pattern (P0) includes a plurality of steps.
[0012]
[5] The dry pattern (P0) is characterized in that a plurality of different patterns are prepared according to the properties of clay or the shape and size of the work [1], [2], [3]. ] Or the electric furnace for ceramics according to [4] (10).
[0013]
[6] After completion of the drying pattern (P0), a composite pattern is provided, which can be continuously transferred to the firing pattern (P1) as it is [1], [2], [3], [4] ] Or the electric furnace for ceramics according to [5] (10).
[0014]
[7] The electric furnace for ceramics according to [6], wherein the firing pattern (P1) in the composite pattern is a pattern corresponding to unsintering among a plurality of firing patterns (P1).
[0015]
Next, the operation of the present invention will be described.
In the ceramic electric furnace (10) according to the above [1], apart from the firing pattern (P1) corresponding to unglazing or main firing, a drying pattern (P0) for drying a work placed in the furnace over time. It has. In this drying pattern (P0), a work formed from clay is placed in a furnace as soon as possible, and the inside of the furnace is gradually raised to a predetermined drying temperature that does not lead to firing, so that the entire work is obtained. Can be uniformly dried. Here, the temperature rise inside the furnace may be started from normal temperature, which is a normal outside temperature, or may be started from a temperature higher than normal temperature in advance.
[0016]
Increasing the temperature inside the furnace gradually reduces the viscosity of the water, making it easier for the water to move quickly to the dry places in the clay, maintaining a uniform water distribution throughout the work. . As a result, the work does not dry locally only on the surface, and all parts of the work, both outside and inside, are dried in a well-balanced manner. Therefore, it is possible to prevent the occurrence of defects such as cracks, cracks, and warpage due to drying shrinkage of only the surface of the work. In addition, the water vapor pressure in the work clay increases with an increase in the temperature inside the furnace, so that the water in the work clay easily evaporates as water vapor, and drying can be promoted.
[0017]
The “predetermined drying temperature” that does not lead to the firing may be set to, for example, any temperature of 60 ° C. to 80 ° C., as described in the above [2]. If this temperature is used as the final heating temperature and the temperature is gradually increased from the temperature at the start of the heating over a period of time, the work can be efficiently and quickly completed without causing defects such as cracks, cracks, and warpage. It can be dried.
[0018]
Further, as described in the above [3], in the drying pattern (P0), the humidity inside the furnace is preferably maintained at around 80%. In this way, by drying the work in a high humidity atmosphere inside the furnace, it is possible to delay the progress of drying of the part or only the surface of the work, and sufficiently equalize the moisture distribution in the work clay Can be done.
[0019]
Further, as described in the above [4], if the drying pattern (P0) is composed of a plurality of steps, for example, the step of raising the temperature at a predetermined temperature rising gradient may be performed at a predetermined drying temperature. When the temperature has reached, optimal temperature management can be realized by combining steps for maintaining the temperature for a certain period of time or preparing a plurality of heating steps with different heating gradients.
[0020]
Further, as described in the above [5], it is preferable to prepare a plurality of different patterns for the dry pattern (P0) according to the properties of the clay or the shape and size of the work. For example, in general, the thicker the shape and the larger the capacity, the harder it is to dry, and the ease of drying varies considerably depending on the properties of each type of clay. A plurality of drying patterns (P0) having different drying temperatures, temperature rising gradients, required times, and the like are preferably prepared in advance, and the optimal drying pattern (P0) is preferably set so that it can be appropriately selected.
[0021]
In addition, as described in the above [6], after the drying pattern (P0) is completed, if a composite pattern that can be continuously transferred to the firing pattern (P1) is provided, the drying pattern (P0) It is possible to continuously perform the firing by the firing pattern (P1) without interrupting the processing once after the completion of the process, and it is possible to further shorten the time until the work is completed.
[0022]
Furthermore, as described in the above [7], if the firing pattern (P1) in the composite pattern is a pattern corresponding to the unfired among the plurality of fired patterns (P1), the unfired required before the main firing is performed. Can be continuously performed at once together with the drying.
[0023]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, an embodiment representing the present invention will be described with reference to the drawings.
1 to 13 show an embodiment of the present invention.
As shown in FIG. 1, an
[0024]
The inner surface (the ceiling, the bottom surface, the inner wall, and the inner walls on both sides) of the
[0025]
A
[0026]
A ceiling groove 154 is formed in the ceiling insulation 153 of the
[0027]
As shown in FIG. 4, a
[0028]
A
[0029]
Further, a cooling fan F is provided below the
[0030]
As shown in FIG. 1, a
[0031]
Inside the
[0032]
Further, between the back surface of the
[0033]
As shown in FIG. 1, a
[0034]
As shown in FIGS. 1 and 2, an
[0035]
The
[0036]
The
[0037]
More specifically, out of the forty courses, for example, ten courses related to the
[0038]
Of the 40 types of courses, for example, 10 types of courses related to the
[0039]
Further, among the 40 courses, for example, 20 kinds of courses related to the
[0040]
Furthermore, it is also possible to configure so that a composite pattern that shifts to the firing pattern P1 continuously after the completion of the drying pattern P0 can be set. The firing pattern P1 in such a composite pattern corresponds to unglazing. Specifically, following the selection of the course of the drying pattern P0, when a course corresponding to unglazing is selected among the baking patterns P1 continuously within a predetermined time, a desired course relating to the drying pattern P0, What is necessary is just to set so that the desired course regarding the firing pattern P1 is continuously executed.
[0041]
The
[0042]
Here, the drying pattern P0 and the firing pattern P1 each include a plurality of steps as shown in FIGS. 7 to 9 are tables in which time is set on the horizontal axis and temperature is set on the vertical axis, and each pattern P0, P1 is schematically represented by a line graph. Each line of the line graph corresponds to a plurality of steps forming each of the patterns P0 and P1. Here, each step is a heating step to reach the final heating temperature with a predetermined heating gradient, a heating step for continuously maintaining the final heating temperature for a predetermined time, and a cooling step in which heating is stopped after the heating step is completed. Are appropriately combined.
[0043]
Specifically, a basic course related to unglazing in the firing pattern P1 is shown in FIG. This course is composed of
[0044]
FIG. 8 shows a basic course relating to the main firing in the firing pattern P1. This course is composed of
[0045]
FIG. 9 shows a basic course of the drying pattern P0. This course is started from a temperature (Temp1; for example, using the residual heat inside the furnace) higher than normal temperature (origin), and is continuously maintained at a predetermined
[0046]
FIG. 10 shows a course of a composite pattern in which, after the completion of the drying pattern P0, the process proceeds to the firing pattern P1 continuously. This course is set so that, after
[0047]
In the
[0048]
Further, when the firing is interrupted, the
[0049]
That is, the
[0050]
The
[0051]
One of the
[0052]
A
[0053]
Next, the ceramic
The inside of the furnace
[0054]
First, drying of a work using the
In FIG. 12, when the main power switch is first turned on (S101), the
[0055]
When the work is put into the furnace, the
[0056]
After the work is stored inside the furnace and the main power switch is turned on, each time the button of the
[0057]
A plurality of
[0058]
Each of the
[0059]
When the button of the
[0060]
Next, when the button of the
[0061]
When the drying is completed (S107: Y) and the temperature inside the furnace becomes equal to or lower than the predetermined temperature (S108: Y), the locking of the
[0062]
As described above, apart from the firing pattern described later, a drying pattern for drying the work inside the furnace over time is provided.In this drying pattern, a work formed from clay is put in the furnace as soon as possible, and By gradually raising the inside of the furnace to a predetermined drying temperature (for example, the aforementioned 80 ° C. or the like) that does not result in firing, the entire work can be uniformly dried. Here, as described with reference to FIG. 9, the temperature rise inside the furnace may be started from a temperature higher than a normal ambient temperature, which is a normal ambient temperature, by utilizing residual heat or the like after the previous firing. As in the case of the sintering shown in FIGS.
[0063]
In S106 in FIG. 12 described above, if the temperature inside the furnace is gradually increased, the viscosity of the moisture in the work clay decreases, and the moisture easily moves to a dry place in the clay. That is, the water distribution in the whole work is kept uniform. As a result, the work does not dry locally only on the surface, and all parts of the work, both outside and inside, are dried in a well-balanced manner.
[0064]
Therefore, it is possible to prevent the occurrence of defects such as cracks, cracks, and warpage due to drying shrinkage of only the surface of the work. Moreover, as the temperature inside the furnace increases, the water vapor pressure in the work clay increases, so that the water in the work clay easily evaporates as water vapor, and drying can be further promoted.
[0065]
The “predetermined drying temperature” that does not lead to the firing is 80 ° C. in the example described with reference to FIG. 9, but may be set to an arbitrary temperature from 60 ° C. to 80 ° C. If the temperature is gradually increased from the temperature at the start of the heating, for example, about 6 hours, and then maintained at the final heating temperature for about 3 hours, the work will have cracks, cracks, warpage, etc. It is possible to dry the work efficiently and in a short time without causing the problem described above.
[0066]
According to the experimental data by the inventors, if the “predetermined drying temperature” is lower than 60 ° C., it takes a considerable amount of time to dry sufficiently, and if it exceeds 80 ° C., the work will have cracks, It has been found that the possibility of occurrence of defects such as cracks and warpage increases.
[0067]
In the drying pattern, the humidity inside the furnace is maintained at around 80%. In this way, by drying the work in a high humidity atmosphere inside the furnace, it is possible to delay the progress of drying of the part or only the surface of the work, and sufficiently equalize the moisture distribution in the work clay Can be done.
[0068]
The humidity inside the furnace becomes nearly 100% high due to the water vapor evaporated from the clay during drying, but the relative humidity inside the furnace can be lowered by increasing the temperature inside the furnace with an appropriate temperature gradient. By appropriately setting the heating step and the heating step in the pattern, it is possible to dry the furnace while maintaining the humidity inside the furnace at around 80%.
[0069]
In addition, since the water evaporated from the work clay expands about 1000 times, it rises in the gap with the hot air flowing through the ventilation gap inside the upper frame and the lower frame of the
[0070]
Furthermore, as described above, after the completion of the drying pattern, if the composite pattern is set so as to be able to continuously shift to the firing pattern, the processing can be continuously performed without interrupting the processing once after the completion of the drying pattern. Can be performed, and the time until the work is completed can be further reduced.
[0071]
More specifically, when the drying temperature is relatively high (around 80 ° C.), in order to check the drying state, it is not possible to take out from the inside of the furnace unless it is cooled, but the drying result of the
[0072]
Next, baking of a work using the
In FIG. 13, as in the case of the above-described drying pattern, when the main power switch is first turned on (S201), the
[0073]
Subsequently, each time the button of the
[0074]
When the button of the
[0075]
Next, when the button of the
[0076]
During firing, the state of the door body 20 (open state or closed state) is determined (S207). The
[0077]
When the firing is completed (S208: Y) and the temperature inside the furnace becomes equal to or lower than the predetermined temperature (S209: Y), the locking of the
[0078]
On the other hand, when the
[0079]
During the interruption of the firing, the state of the door body 20 (open state or closed state) is determined (S212). When the
[0080]
As described above, when the firing is interrupted and the
[0081]
Although the embodiments of the present invention have been described with reference to the drawings, the specific configuration is not limited to these embodiments, and even if there are changes and additions without departing from the gist of the present invention, the present invention is not limited to the embodiments. Included in the invention. For example, in the above-described drying pattern, even when there is an interruption during the execution, the drying may be automatically performed again as in the case of the interruption of the baking by the drying resuming means provided separately. good.
[0082]
In the above-described embodiment, the
[0083]
Further, a display means 41 for displaying a graph relating to the selected drying pattern P0 or firing pattern P1 and a
[0084]
Furthermore, by sequentially lighting each step (each line of the line graph) relating to the drying pattern P0 and the baking pattern P1, each step relating to the selected drying pattern P0 and the baking pattern P1 is changed to the drying pattern P0 and the baking pattern P1. You may make it display sequentially on the display means 41 at the time of the confirmation operation of the pattern P1. Such a sequential display of the steps may be performed continuously during the drying or baking, or may be performed during a confirmation operation (when the button of the
[0085]
【The invention's effect】
According to the electric furnace for pottery according to the present invention, apart from a predetermined firing pattern, a drying pattern for drying the work contained in the furnace over time is provided. By gradually increasing the temperature to a predetermined drying temperature that does not lead to firing over time, the entire work can be uniformly dried.
[0086]
In other words, when the temperature inside the furnace is gradually increased, the viscosity of the water decreases, so that the water easily moves to dry places in the clay, and the water distribution throughout the work is kept uniform. Because of the sagging, the work does not dry locally on the surface alone, but on all parts of the work, both outside and inside, in a well-balanced manner.
[0087]
Therefore, it is possible to prevent defects such as cracks, cracks, and warpage due to drying shrinkage or insufficient drying of only the surface of the work, and it is possible to reliably perform optimal drying. Moreover, as the temperature inside the furnace rises, the water vapor pressure in the clay becomes higher, so that the water in the clay becomes more likely to evaporate as water vapor. Can be greatly reduced.
[0088]
In addition, by maintaining the humidity inside the furnace at around 80% in the drying pattern, the work is dried in a high humidity atmosphere inside the furnace, and the progress of the drying of a part or only the surface of the work is prevented. By delaying it, the moisture distribution in the work clay can be sufficiently averaged.
[0089]
Furthermore, after the drying pattern is completed, if a composite pattern capable of continuously shifting to the firing pattern is provided as it is, the firing by the firing pattern is continuously performed without interrupting the processing once after the drying pattern is completed. Can be implemented, and the time until the work is completed can be further reduced.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a three-dimensional view of a state in which a door of an electric furnace for ceramics according to an embodiment of the present invention is opened, as viewed from the front side.
FIG. 2 is a front view of an electric furnace for pottery according to one embodiment of the present invention.
FIG. 3 is a plan view of the electric furnace for pottery according to one embodiment of the present invention.
FIG. 4 is a side view of a ceramic electric furnace according to one embodiment of the present invention.
FIG. 5 is an exploded perspective view showing a door of the electric furnace for ceramics according to one embodiment of the present invention.
FIG. 6 is a functional block diagram of an electric furnace for pottery according to one embodiment of the present invention.
FIG. 7 is an explanatory diagram showing an example of a firing pattern according to one embodiment of the present invention.
FIG. 8 is an explanatory diagram showing another example of a firing pattern according to one embodiment of the present invention.
FIG. 9 is an explanatory diagram illustrating an example of a drying pattern according to an embodiment of the present invention.
FIG. 10 is an explanatory diagram showing an example of a composite pattern that shifts to a firing pattern continuously after the end of a drying pattern according to an embodiment of the present invention.
FIG. 11 is an explanatory diagram showing an example of a pattern for automatically performing firing again when there is an interruption during execution of a firing pattern according to an embodiment of the present invention.
FIG. 12 is a flowchart showing a drying operation of the electric furnace for pottery according to one embodiment of the present invention.
FIG. 13 is a flowchart showing a firing operation of the electric furnace for pottery according to one embodiment of the present invention.
[Explanation of symbols]
10 ... Electric furnace
11 Furnace body
12 ... Doorway
15 ... Insulation material
16 ... Ventilation gap
17 ... Fore leg member
18 ... rear leg members
19 ... Hinge member
20 ... door
21 ... Inner frame
22 ... Opening
23 ... holding plate
29 ... handle
31 ... Heating section
32 ... Temperature sensor
40… Operation box
41 ... display means
42 ... Operation panel
43 ... Counter
48 ... Ventilation gap
49… Vent
50 ... Control unit
52. Firing resumption means
53 ... storage unit
60 ... power supply unit
61 ... Partition plate
421: Course selection switch
422 ... Confirmation switch
423… Operation switch
Claims (7)
前記焼成パターンとは別に、炉内部の作品を時間をかけて乾燥させる乾燥パターンを備え、
前記乾燥パターンでは、粘土より形造った作品を収めた炉内部を、焼成には至らない所定の乾燥温度まで時間をかけて徐々に昇温させ、粘土中における水分の粘性を低下させると共に粘土中における水蒸気圧を高めることで、作品全体を均一に乾燥させることを特徴とする陶芸用電気炉。In an electric furnace for pottery, which fires works stored in the furnace based on a predetermined firing pattern,
Separately from the firing pattern, provided with a drying pattern for drying the work inside the furnace over time,
In the drying pattern, the inside of a furnace containing a work formed from clay is gradually heated over a period of time to a predetermined drying temperature that does not lead to firing, so that the viscosity of water in the clay is reduced and the temperature in the clay is reduced. An electric furnace for pottery, characterized in that the entire work is dried uniformly by increasing the water vapor pressure in the furnace.
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003143386A JP2004347208A (en) | 2003-05-21 | 2003-05-21 | Electric furnace for ceramic art |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003143386A JP2004347208A (en) | 2003-05-21 | 2003-05-21 | Electric furnace for ceramic art |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004347208A true JP2004347208A (en) | 2004-12-09 |
Family
ID=33531188
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003143386A Pending JP2004347208A (en) | 2003-05-21 | 2003-05-21 | Electric furnace for ceramic art |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004347208A (en) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105813593A (en) * | 2013-12-18 | 2016-07-27 | 西诺德牙科设备有限公司 | Method for planning a sintering of a dental prosthesis part |
-
2003
- 2003-05-21 JP JP2003143386A patent/JP2004347208A/en active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105813593A (en) * | 2013-12-18 | 2016-07-27 | 西诺德牙科设备有限公司 | Method for planning a sintering of a dental prosthesis part |
KR20160099543A (en) * | 2013-12-18 | 2016-08-22 | 시로나 덴탈 시스템스 게엠베하 | Method for planning a sintering of a dental prosthesis part |
JP2016540562A (en) * | 2013-12-18 | 2016-12-28 | シロナ・デンタル・システムズ・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング | How to plan sintering of dental prosthetic parts |
KR102027418B1 (en) | 2013-12-18 | 2019-11-04 | 시로나 덴탈 시스템스 게엠베하 | Method for planning a sintering of a dental prosthesis part |
US10939980B2 (en) | 2013-12-18 | 2021-03-09 | Dentsply Sirona Inc. | Method for planning a sintering of a dental prosthesis part |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN108783602A (en) | Control the method and device that aerosol generating device generates aerosol | |
ES2895516T3 (en) | Procedure for sintering a dental material | |
CN108106432A (en) | A kind of ceramics shaping degreasing pre-burning stove | |
JP2004347208A (en) | Electric furnace for ceramic art | |
JP2007232281A (en) | Cooker | |
KR101155813B1 (en) | Graphite furnace | |
CN104520027B (en) | Extrusion die preheating device and method | |
JPH09113143A (en) | Operating method of electric furnace and electric furnace | |
JP2002054818A (en) | Heat storage type floor heating device by cobble gravel | |
JP3512687B2 (en) | Electric furnace | |
JP2001316166A (en) | Door system of furnace for ceramics | |
JP2006234324A (en) | Kiln for ceramics | |
JP2005024213A (en) | Heat storage heater | |
JPS5849109Y2 (en) | pannadonoreitokenonzosouchi | |
JP5386765B2 (en) | Frozen bread dough thawing device | |
JP2000329477A (en) | Burning furnace | |
JP3301779B2 (en) | Temperature and humidity control cabinet | |
JP2005265224A (en) | Electric heat reserve heating machine | |
JPH0345594Y2 (en) | ||
JP3740145B2 (en) | Souffle cake oven | |
JP2001311586A (en) | Electric furnace for ceramics | |
JPH02288996A (en) | Automatic vending machine | |
KR20010106588A (en) | Thawing Methode for freezing meat and Thawing box | |
JP2002255631A (en) | Method and device for firing ceramic | |
JP2521948Y2 (en) | Dough processing machine |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20060516 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20090317 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20090518 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20090915 |