JP2004342233A - Optical disk unit, control method for optical disk unit - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、OPC履歴情報を有効に利用することができる光ディスク装置及びその制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
レーザー光を利用して情報の記録・再生可能な光ディスクの規格の一つとして、データ追記型(Write Once)のCD−Rや、書き換え可能型(ReWritable)のCD−RWなどのCD(Compact Disk)規格がある。近年、CD−R及びCD−RWディスクについては、低価格化と併せて普及率が拡大しており、広く一般化されている。
【0003】
記録・再生が可能なCD規格のディスクフォーマットに則した光ディスク(CD規格媒体)では、記録トラックを形成するプリグルーブ(案内溝)が、絶対時間情報などによりFM変調された波形に則してウォブリング(蛇行)している。このプリグルーブからウォブリングの周波数を復調することによって、絶対時間情報であるATIP(Absolute time In Pregroove)アドレスを取得できる。また、CD規格のデータフォーマット(データ構造)に則してデータの記録・再生を行う光ディスク装置において、ATIPアドレスはCD規格媒体上でのデータの記録及び再生位置を管理するための管理情報として利用される。
【0004】
ところで、CD−R及びCD−RWディスクの記録容量は、標準で650Mバイトや700Mバイト程度である。近年、ビデオ録画の用途などで、光ディスク媒体に対してさらなる大容量記録を求めるニーズが高いため、CD−R及びCD−RWディスクなどのCD規格媒体の標準記録容量ではこうしたニーズに対応できない。
【0005】
そこで、光ディスク装置において、CD規格媒体に対してCD規格のデータフォーマットを用いてデータの記録及び再生を行う標準記録モードの他に、DVD(Digital Versatile Disk)規格といったCD規格よりもフォーマット効率が高いデータフォーマット(データ構造)を用いて記録及び再生を行う高密度記録モードをサポートする技術が提案されている(以下、当該技術をサポートする光ディスク装置を従来の光ディスク装置と称する)。なお、DVD規格のデータフォーマットでは、CD規格で採用される誤り訂正符号CIRC(Cross Interleaved Reed−Solomon Code)と比べてデータサイズが小さい誤り訂正符号RS(Reed Solomon)−ProductCodeを採用しているため、その分フォーマット効率が高くなっており高密度記録を可能としている。
【0006】
また、DVD規格では、光ディスク上に設定されたセクタのヘッダー部において、当該セクタを識別するためのID(Identification Data)情報が記録されている。そこで、従来の光ディスク装置は、当該ID情報に対応づけられた高密度記録用アドレスを利用することによって、CD規格媒体への高密度記録を行っている(例えば、以下に示す特許文献1参照)。
【0007】
【特許文献1】
特開2002−56617号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
従来の光ディスク装置は、実際の記録の前に先行して、光学ヘッドから出射するレーザー光の記録パワー値を、記録速度やディスク種別などの記録条件に適合した最適記録パワー値に調整するために、OPC(Optimum Power Control)を必ず実行することになる。また、OPCを実行する際には、一般的に、過去に設定された最適記録パワー値(OPC履歴情報)が、OPCの初期値を設定する際に利用される。このことによって、OPCで最適記録パワー値からかけ離れた初期値が設定される機会が減少し、OPC実行時間の短縮化やOPCで消費されるPCA(Power Calibration Area)の有効利用が図られることになる。
【0009】
ところで、ディスク種別や記録速度が同一であったとしても、データを記録する際の環境条件(温度など)や光ディスクの特性上のバラツキなどによって、標準記録モードで記録を行う場合と高密度記録モードで記録を行う場合とでは、OPCで設定すべき最適記録パワー値が異なってしまう。このため、標準記録モードの場合のOPC履歴情報と高密度記録モードの場合のOPC履歴情報とをそれぞれ用意しておく必要がある。
【0010】
ここで、標準記録モードの場合のOPC履歴情報と高密度記録モードの場合のOPC履歴情報それぞれに対して、過去に設定された最適記録パワー値のサンプルを数多く用意しておかなければ、当該OPC履歴情報が利用される確率が低くなり、有効利用が図れないという課題が生じることになる。そして、当該OPC履歴情報の有効利用が図れないことによって、最適記録パワー値が設定されるまでに何回もOPCの制御ループが繰り返し行われてしまい、PCAを無駄に消費する恐れがある。
【0011】
本発明は、前述した経緯に基づいてなされたものであり、OPC履歴情報を有効に利用することができる光ディスク装置及びその制御方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するための主たる本発明は、光ディスクに対して、第1のフォーマットに即した記録及び再生を行う第1のモード、又は、前記第1のフォーマットより記録密度が高い第2のフォーマットに即した記録及び再生を行う第2のモードの一方を選択して実行可能であり、前記第1又は前記第2のモードによる記録に先行して、前記光ディスクへ出射するレーザーの記録パワー値を初期値から可変させて前記光ディスクの所定領域へテスト記録を行った後、当該テスト記録の評価を行う記録パワー値設定制御を実行することによって、前記レーザーの記録パワー値を設定するように構成された光ディスク装置において、前記第1のモードの場合の前記記録パワー値設定制御によって設定された第1の記録パワー値、又は、前記第2のモードの場合の前記記録パワー値設定制御によって設定された第2の記録パワー値を記憶する記憶手段と、前記第1のモードの場合の前記記録パワー値設定制御を実行する場合に、前記記憶手段に前記初期値として参照すべき前記第1の記録パワー値が記憶されていない時には、前記記憶手段に記憶されている他の前記第1又は前記第2の記録パワー値に基づいて前記初期値を設定する第1の制御手段と、前記第2のモードの場合の前記記録パワー値設定制御を実行する場合に、前記記憶手段に前記初期値として参照すべき前記第2の記録パワー値が記憶されていない時には、前記記憶手段に記憶されている他の前記第1又は前記第2の記録パワー値に基づいて前記初期値を設定する第2の制御手段と、を有することとする。
【0013】
このように、例えば、第1(又は第2)のモードによる記録に先行させて記録パワー値設定制御(後述のOPC)を開始する場合に、記憶手段(後述のROMなど)に初期値として参照すべき第1(又は第2)の記録パワー値が記憶されていなくても、他に記憶されている第1又は第2の記録パワー値に基づいて、今回の記録パワー値設定制御における初期値を設定することとする。
【0014】
すなわち、本発明では、過去の記録パワー値設定制御によって設定された第1又は第2の記録パワー値を記憶手段に記憶しておき、この記憶手段に記憶している第1又は第2の記録パワー値を、第1又は第2のモードの如何を問わずに今回の記録パワー値設定制御に利用することができる。
【0015】
このことは、記憶手段に記憶している第1又は第2の記録パワー値の記録パワー値設定制御時における利用率を向上させる、すなわち有効利用が図られることになり、所望の記録パワー値とはかけ離れた初期値に基づいて記録パワー値設定制御が実行される機会が減少することになる。このため、記録パワー値設定制御の制御ループが何回も繰り返されて、光ディスク上に設定された所定領域(後述のPCA領域)が無駄に消費される機会も減少することにつながり、当該所定領域の有効利用や記録パワー値設定制御の実行時間の短縮化を図ることができる。
【0016】
本発明に係る第2の実施態様として、前記第1の記録パワー値と前記第2の記録パワー値とを対応づけた記録パワー値対応づけを設定する手段を有し、前記第1の制御手段は、前記記憶手段に記憶されている前記第2の記録パワー値を、前記記録パワー値対応づけに基づいて前記第1の記録パワー値に変換して前記初期値に設定し、前記第2の制御手段は、前記記憶手段に記憶されている前記第1の記録パワー値を、前記記録パワー値対応づけに基づいて前記第2の記録パワー値に変換して前記初期値に設定することとする。
【0017】
このように、第1及び第2の制御手段は、当該記録パワー値対応づけに基づいて、互いに対応づけられた関係にある第1の記録パワー値と第2の記録パワー値とを相互に変換する仕組みを備えることとする。このことは、前述した記憶手段に記憶している第1又は第2の記録パワー値を有効に利用するための仕組みを、既存の仕組みに対する小規模な変更で効率良く実現することができる。
【0018】
なお、記録パワー値対応づけは、例えば、一方の記録パワー値に基づいて他方の記録パワー値が算定される関数(後述の記録パワー値変換関数)を設定したアルゴリズムとしてもよいし、所定の記憶手段に記憶する第1及び第2の記録パワー値の対照表としてもよい。
【0019】
本発明に係る第3の実施態様として、前記第1又は前記第2のモードの場合の前記記録パワー値設定制御によって設定された前記第1又は前記第2の記録パワー値に基づいて、前記記録パワー値対応づけを更新する手段を有することとする。
【0020】
このように、記録パワー値設定制御が実行されるごとに記録パワー値対応づけを更新する仕組みを有することによって、記録パワー値対応づけの信頼性が向上するとともに、記録パワー値対応づけに基づいて変換した記録パワー値が所望の値を得られやすくなり、記録パワー値設定制御の処理時間の短縮が図られる。
【0021】
本発明に係る第4の実施態様として、前記記憶手段は、前記第1の記録パワー値が設定された時の第1の記録速度と当該第1の記録パワー値とを対応づけた第1のモード履歴情報、又は、前記第2の記録パワー値が設定された時の第2の記録速度と当該第2の記録パワー値とを対応づけた第2のモード履歴情報を記憶しており、前記第1の制御手段は、前記第1のモード履歴情報に所望の第1の記録速度に対応づけられた第1の記録パワー値が記憶されていない時には、前記第1のモード履歴情報に基づいて設定される、前記第1の記録速度と前記第1の記録パワー値とを対応づけた第1の対応づけに基づいて、前記所望の第1の記録速度に対応づけられる前記第1の記録パワー値を算定して前記初期値に設定し、前記第2の制御手段は、前記第2のモード履歴情報に所望の第2の記録速度に対応づけられた第2の記録パワー値が記憶されていない時には、前記第2のモード履歴情報に基づいて設定される、前記第2の記録速度と前記第2の記録パワー値とを対応づけた第2の対応づけに基づいて、前記所望の第2の記録速度に対応づけられる前記第2の記録パワー値を算定して前記初期値に設定することとする。
【0022】
このように、例えば、第1(又は第2)の制御手段は、記憶手段(後述のROMなど)に初期値として参照すべき第1(又は第2)の記録パワー値が記憶されていなくても、他に記憶されている第1(又は第2)の記録パワー値に基づいて、今回の記録パワー値設定制御における初期値を設定することとする。このことは、記憶手段に記憶している第1の記録パワー値の利用率を向上させる、すなわち有効利用が図られることになる。なお、第1(又は第2)の対応づけとは、例えば、後述のP−V関数を設定したアルゴリズムとしてもよいし、所定の記憶手段に記憶する第1(又は第2)の記録パワー値と第1(又は第2)の記録速度とを対応づけた対照表としてもよい。
【0023】
本発明に係る第5の実施態様として、前記記憶手段は、前記第1の記録パワー値が設定された時の第1の記録速度と当該第1の記録パワー値とを対応づけた第1のモード履歴情報、又は、前記第2の記録パワー値が設定された時の第2の記録速度と当該第2の記録パワー値とを対応づけた第2のモード履歴情報を記憶しており、前記第1の制御手段は、前記第1の記録速度と前記第1の記録パワー値とを対応づける第1の関数アルゴリズムを設定して前記第1のモード履歴情報についての管理を行い、前記第2の制御手段は、前記第2の記録速度と前記第2の記録パワー値とを対応づける第2の関数アルゴリズムを設定して前記第2のモード履歴情報についての管理を行うこととする。
【0024】
このように、第1(又は第2)の制御手段は、記憶手段に記憶している第1(又は第2)のモード履歴情報に関して、後述の最小二乗法など所定の関数近似アルゴリズムによって設定される第1(又は第2)の関数アルゴリズム(後述のP−V関数を設定したアルゴリズム)に基づき管理を行う。このことは、記憶手段に対して順不同でランダムに記憶されていく第1又は第2のモード履歴情報について、効率良く管理が行えることになる。また、第1又は第2の関数アルゴリズムを利用することで、記憶手段に記憶されていない第1又は第2のモード履歴情報を補間することができる。
【0025】
本発明に係る第6の実施態様として、前記第1の制御手段は、前記第2の履歴情報が有する前記第2の記録パワー値を前記第1の記録パワー値に読替えて、前記読替えた第1の記録パワー値に対応づけられる第1の記録速度を前記第1の関数アルゴリズムから算定していき、前記算定していった第1の記録速度と所望の第1の記録速度とが一致した時、当該一致した時の第1の記録速度に対応づけられる前記第1の記録パワー値を前記第1の関数アルゴリズムから算定して前記初期値に設定し、前記第2の制御手段は、前記第1の履歴情報が有する前記第1の記録パワー値を前記第2の記録パワー値に読替えて、前記読替えた第2の記録パワー値に対応づけられる第2の記録速度を前記第2の関数アルゴリズムから算定していき、前記算定していった第2の記録速度と所望の第2の記録速度とが一致した時、当該一致した時の第2の記録速度に対応づけられる前記第2の記録パワー値を前記第2の関数アルゴリズムから算定して前記初期値に設定することとする。
【0026】
このように、第1のモード履歴情報を管理するための第1の関数アルゴリズム及び第2のモード履歴情報を管理するための第2の関数アルゴリズムを利用することで、第1の記録パワー値と第2の記録パワー値とを相互に変換する仕組みについて小規模な変更で効率良く実現することができる。
【0027】
本発明に係る第7の実施態様として、前記第1の制御手段は、前記算定していった第1の記録速度全てが前記所望の第1の記録速度と一致しない時、前記所望の第1の記録速度に対応づけられる前記第1の記録パワー値を前記第1の関数アルゴリズムから算定して前記初期値に設定し、前記第2の制御手段は、前記算定していった第2の記録速度全てが前記所望の第2の記録速度と一致しない時、前記所望の第2の記録速度に対応づけられる前記第2の記録パワー値を前記第2の関数アルゴリズムから算定して前記初期値に設定することとする。
【0028】
このように、第1(又は第2)の制御手段は、記憶手段に参照すべき第1及び第2の記録パワー値が記憶されていない場合には、記憶手段に記憶されている他の第1(又は第2)の記録パワー値に基づいて設定された第1(又は第2)の関数アルゴリズムから所望の第1(又は第2)の記録パワー値を算定して前記初期値に設定する。このことによって、第1(又は第2)の関数アルゴリズムを有効に活用することができる。
【0029】
本発明に係る第8の実施態様として、光ディスクに対して、第1のフォーマットに即した記録及び再生を行う第1のモード、又は、前記第1のフォーマットより記録密度が高い第2のフォーマットに即した記録及び再生を行う第2のモードの一方を選択して実行可能であり、前記第1又は前記第2のモードによる記録に先行して、前記光ディスクへ出射するレーザーの記録パワー値を初期値から可変させて前記光ディスクの所定領域へテスト記録を行った後当該テスト記録の評価を行う記録パワー値設定制御を実行することによって、前記レーザーの記録パワー値を設定するように構成された光ディスク装置の制御方法において、前記第1のモードの場合の前記記録パワー値設定制御によって設定された第1の記録パワー値、又は、前記第2のモードの場合の前記記録パワー値設定制御によって設定された第2の記録パワー値を記憶しておき、前記第1のモードの場合の前記記録パワー値設定制御を実行する場合に、前記初期値として参照すべき前記第1の記録パワー値を記憶していない時には、他に記憶しておいた前記第1又は前記第2の記録パワー値に基づいて前記初期値を設定し、前記第2のモードの場合の前記記録パワー値設定制御を実行する場合に、前記初期値として参照すべき前記第2の記録パワー値を記憶していない時には、他の記憶しておいた前記第1又は前記第2の記録パワー値に基づいて前記初期値を設定することとする。
【0030】
本発明の他の特徴については、添付図面及び本明細書の記載により明らかにする。
【0031】
【発明の実施の形態】
===実施例===
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて具体的に説明する。
【0032】
<システム構成>
本発明の一実施形態である光ディスク装置100を含めたシステムの概略構成を、図1を用いて説明する。ここで、図1に示す光ディスク装置100は、既存のCD規格のディスクフォーマットに則した光ディスク(CD規格媒体)200に対して、CD規格のデータフォーマット(『第1のフォーマット』)を用いてデータの記録及び再生を行う標準記録モード(『第1のモード』)と、CD規格と比較してフォーマット効率の高い、すなわち、誤り訂正符号など記録データに付加する冗長データのサイズが小さい(冗長度が低い)DVD規格などのデータフォーマット(『第2のフォーマット』)を用いてデータの記録及び再生を行う高密度記録モード(『第2のモード』)のいずれか一方を選択して実行する仕組みを兼ね備えている。
【0033】
まず、光ディスク(CD規格媒体)200では、記録トラックを形成するプリグルーブ(案内溝)が、絶対時間情報などによりFM変調された波形に則してウォブリング(蛇行)している。このプリグルーブからウォブリングの周波数を復調することによって、絶対時間情報であるATIP(Absolute Time In Pregroove)アドレスを取得することができる。
【0034】
光ディスク装置100は、同図に示すとおり、光学ヘッド1、フロントエンド処理部2、光学ヘッドサーボ回路3、再生レベル検出回路4、WBL検出部5、ATIPデコーダ6、PSNデコーダ7、PLL回路8、高密度記録モード用デコーダ9、標準記録モード用デコーダ10、高密度記録モード用エンコーダ11、標準記録モード用エンコーダ12、インタフェース部13、RAM14、システム制御マイコン(『第1の制御手段』、『第2の制御手段』)15、レーザー出力制御回路16、レーザー駆動回路17、スピンドルモーター18、モーター駆動回路19、モーター制御回路20、ROM(『記憶手段』)21、を有する。
【0035】
光学ヘッド1は、対物レンズ(不図示)と、この対物レンズを介して光ディスク200に対してレーザー光を出射するレーザー素子1aと、光ディスク200からの反射光を受光する受光素子(不図示)などが組み込まれている。また、光学ヘッド1には、光学ヘッド1を記録・再生対象の記録トラックに移動させるためのスライド機構、光ディスク200に出射したレーザー光を記録・再生対象の記録トラックに追従させる制御(トラッキング制御)を行うためのトラッキング機構、光ディスク200に出射したレーザー光の焦点ずれを補正する制御(フォーカス制御)を行うためのフォーカス機構、などが組み込まれている(いずれも不図示)。
【0036】
フロントエンド処理部2は、マトリクス演算回路や増幅回路や波形整形回路(イコライザ)などで構成されるRFアンプ、3ビーム法、プッシュプル法やDPD(Differential Phase Detection)法などに基づいたトラッキング誤差信号生成回路、非点収差法やフーコー法などに基づいたフォーカス誤差信号生成回路などを備える(いずれも不図示)。
【0037】
RFアンプは、光学ヘッド1の受光素子(不図示)にて受光光量に応じて生成された電気信号に基づいて、記録・再生対象の記録トラック上にあるピットの有無を判別するためのRF信号(ラジオ周波信号)を生成する。なお、このRF信号は2値化されている。また、RF信号は、ATIPアドレスを取得するためのウォブリング周波数成分を含んでいる。さらに、光ディスク200が予め高密度記録されている場合には、RF信号は、後述のID情報も含むことになる。
【0038】
トラッキング誤差信号生成回路は、前述のRFアンプと同様に、光学ヘッド1の当該受光素子(不図示)にて受光光量に応じて生成された電気信号に基づいて、光学ヘッド1のトラッキング制御機構をサーボ制御するためのトラッキング誤差信号を生成する。また、フォーカス誤差信号生成回路も同様に、前述の受光素子(不図示)の電気信号に基づいて、光学ヘッド1のフォーカス制御機構をサーボ制御するためフォーカス誤差信号を生成する。
【0039】
光学ヘッドサーボ回路3は、フロントエンド処理部2にて生成された各種誤差信号(トラッキング誤差信号やフォーカス誤差信号等)に基づいて、光学ヘッド1に組み込まれたサーボ機構(トラッキングサーボ機構やフォーカスサーボ機構等)を駆動するためのサーボ制御信号を生成する。そして、そのサーボ制御信号に基づいてサーボ機構の駆動をサーボ制御する。
【0040】
再生レベル検出回路4は、システム制御マイコン15がOPC(『記録パワー値設定制御』)の最適評価に使用するアシンメトリ値”β=(A1+A2)/(A1−A2)”を算定するために備えられた回路である。再生レベル検出回路4は、一般的に、ピークホールド回路及びボトムホールド回路(いずれも不図示)などから構成され、PCAに記録されたテスト信号を再生した際にRFアンプにて生成されるRF信号を受信し、当該RF信号のピークレベルA1とボトムレベルA2を検出する。
【0041】
また、再生レベル検出回路4は、例えば、ゼロクロスコンパレータ及びLPF(Low Pass Filter)回路(いずれも不図示)などによる構成としてもよい。この構成では、PCAに記録されたテスト信号を再生した際RFアンプにて生成されるRF信号を受信し、ゼロクロスコンパレータ及びLPF回路を介して当該RF信号の直流電圧レベルを検出することになる。また、この場合、LPF回路から受信した直流電圧のレベルとターゲットTβとなる時のターゲット直流電圧レベルとの対照に基づいたOPCがシステム制御回路15にて実行される。
なお、以下の説明では、再生レベル検出回路4は、ピークレベルA1及びボトムレベルA2の検出を行う前者の構成とする。
【0042】
WBL検出部5は、BPF(Band Pass Filter)回路やコンパレータ等によって構成される。BPF回路は、フロントエンド処理部2にて生成されたRF信号を受信してウォブリング周波数成分(中心周波数22.05kHz)を抽出する。コンパレータは、前述のウォブリング周波数成分と基準電圧との比較によって2値化WBL(Wobble)信号を生成し、ATIPデコーダ6やモーター制御回路20に送信する。
【0043】
ATIPデコーダ6は、WBL検出部5から受信した1ATIP区間あたりのWBL信号をデコードしてATIPアドレスを生成する。なお、1ATIP区間あたりのWBL信号には、同期検出用のパターン、製造メーカーやディスク種別など当該光ディスク200を個別に識別するための識別情報、ATIPアドレス等を含めたウォブリング情報、当該ウォブリング情報のビット誤りを検出するためのCRCデータなどを含んでいる(図2参照)。
【0044】
また、ATIPデコーダ6は、CRCチェック回路6aを有している。CRCチェック回路6aは、1ATIP区間あたりのWBL信号からATIPアドレスが正常にデコードしたか否かを判定するために、前述のCRCデータに基づいてCRCチェックを行う。なお、ATIPアドレスのデコード結果の検査方式としては、CRCチェック方式に限定されるものではなく、例えば、パリティビットを用いたパリティチェック方式やECC(Error Correcting Code)を用いたECCチェック方式を採用してもよい。
【0045】
PSNデコーダ7は、光ディスク200が未記録状態である場合、ATIPデコーダ6にてデコードしたATIPアドレスを受信して高密度記録用アドレスとしてのPSNアドレスに変換する。一方、光ディスク200が高密度記録された状態にある場合、PSNデコーダ7は、フロントエンド処理部2からRF信号に含まれるID(Identification Data)情報を受信してPSNアドレスに変換する。なお、ID情報とは、光ディスク装置100が、記録トラック上でPSNアドレスによって論理的に区分された各区分領域を識別するための情報であり、記録データ及びパリティビットと併せて光ディスク200に記録されている(図3参照)。
【0046】
PLL回路8は、位相比較器、チャージポンプ、LPF、VCO、分周回路などを備える。この構成において、PLL回路8は、WBL検出部5から受信したWBL信号に基づいて、標準記録モード又は高密度記録モードでのデータ再生時におけるデコード処理のために、タイミング信号として用いられるクロック信号を生成する。
【0047】
高密度記録モード用デコーダ9は、高密度記録モードで再生を行う場合に、DVD規格のデータフォーマットに対応したデコード処理を行う。なお、DVD規格のデータフォーマットでは、変調コードとしてEFM−plus(8/16変調)、誤り訂正符号としてRS−Product Codeを採用している。そこで、高密度記録モード用デコーダ9は、PLL回路8にて生成されたクロック信号及びフロントエンド処理部2にて検出されたRF信号に基づいて、前述の変調コード及び誤り訂正符号に基づいたデコード処理を行う。
【0048】
標準記録モード用デコーダ10は、標準記録モードで再生を行う場合に、CD規格のデータフォーマットに対応したデコード処理を行う。なお、CD規格のデータフォーマットでは、変調コードとしてEFM(8/14変調)、誤り訂正符号としてCIRCを採用している。そこで、標準記録モード用デコーダ10は、PLL回路8にて生成されたクロック信号及びフロントエンド処理部2にて検出されたRF信号に基づいて、前述の変調コード及び誤り訂正符号に基づいたデコード処理を行う。
【0049】
高密度記録モード用エンコーダ11は、パソコン等の情報処理装置(不図示)からインタフェース部14を介して入力される記録データに関して、DVD規格のデータフォーマットに対応したエンコード処理を行う。このエンコード処理としては、記録・再生時の誤り訂正単位である1ECCブロックを構成するための処理や、EFM−plus変調処理及びスクランブル処理などが該当し、これらの処理が施された後の記録用変調信号をレーザー出力制御回路16に送信する。
【0050】
標準記録モード用エンコーダ12は、パソコン等の情報処理装置(不図示)からインタフェース部14を介して入力される記録データに関して、CD規格のデータフォーマットに対応したエンコード処理を行う。このエンコード処理としては、記録・再生時の誤り訂正単位であるCIRC符号化処理や、EFM変調処理及びスクランブル処理などが該当し、これらの処理が施された後の記録用変調信号をレーザー出力制御回路16に送信する。
【0051】
インタフェース部13は、光ディスク装置100とパソコン等の情報処理装置(不図示)などとの間における記録・再生データの送受信を制御する。
RAM14は、当該情報処理装置(不図示)からインタフェース部13を介して再生要求を受信した場合に、高密度記録モード用デコーダ9においてデコード処理中の中間データやデコード処理後の再生データを一時記憶する。この一時記憶された再生データは、インタフェース部13を介して当該情報処理装置(不図示)に送信される。
また、RAM14は、当該情報処理装置(不図示)からインタフェース部13を介して受信した記録データを一時記憶する。この一時記憶された記録データは、高密度記録モード用エンコーダ11でのエンコード処理の際にアクセスされる。
【0052】
システム制御マイコン15は、光ディスク200の記録及び再生に係る光ディスク装置100全般のシステム制御を司る。例えば、システム制御マイコン15は、当該情報処理装置(不図示)から標準記録モード又は高密度記録モードのいずれか一方が指定されるとともに、PSNアドレスを含めた記録要求コマンドを受信した場合、当該PSNアドレスに対応づけられた記録領域への記録データに対して、指定された記録モードに応じた高密度記録モード用エンコーダ11又は標準記録モード用エンコーダ12でのエンコード処理についての制御を行う。
【0053】
同様に、システム制御マイコン15は、当該情報処理装置(不図示)から標準記録モード又は高密度記録モードのいずれか一方を指定されてPSNアドレスを含めた再生要求コマンドを受信した場合に、当該PSNアドレスに対応づけられた記録領域から再生されたデータについて、指定された記録モードに応じた高密度記録モード用デコーダ9又は標準記録モード用デコーダ10でのデコード処理についての制御を行う。
【0054】
また、システム制御マイコン15は、特に、ディスク判別処理部15a、OPC処理部15bの各機能を、ファームウェア(プログラム)又はハードウェアによって実現する。
ディスク判別処理部15aは、ATIPデコーダ6から受信する光ディスク200の識別情報に基づいて、当該光ディスク200の製造メーカーやディスク種別などを判別する。
【0055】
なお、光ディスク装置100は、同一ディスク上で異なる記録モード(データフォーマット)による記録データが混在することを禁止している。そこで、ディスク判別処理部15aは、光ディスク200が既に記録された状態にある場合、標準記録モード又は高密度記録モードのいずれのモードで当該記録が実行されたのかについて判別を行う。この判別方法については、例えば、PLL回路8で生成されたクロック信号をもとに1ATIP区間について記録されているデータサイズを計測し、この計測したデータサイズに基づいてモード判別を行う。
【0056】
OPC処理部15bは、高密度記録モード又は標準記録モードによる記録に先行して、ATIPデコーダ6から受信する光ディスク200の識別情報に基づいて、光ディスク200の識別情報や記録速度に適合したOPC履歴情報がROM21に格納されているか否かについて検索を実行する。ここで、所望のOPC履歴情報(最適記録パワー値)が検索された場合には、検索された最適記録パワー値が今回のOPCにおいて初期値に設定されて、一回目のOPCが実行されることになる。
【0057】
また、OPC処理部15bは、再生レベル検出回路4からピークレベルA1及びボトムレベルA2を受信して”(A1+A2)/(A1−A2)”の計算式によってアシンメトリ値βを算定する。そして、光ディスク200の識別情報及びテスト時の記録速度に対応づけられたターゲットTβをROM21から読み出して、順次算定されたアシンメトリ値βとターゲットTβを対照していき、レーザー出力制御回路16を介してレーザー素子1aの記録パワー値の初期値を可変させる調整ならびにPCAへの新たなテスト信号の記録を行うことになる。これら一連の制御によって、アシンメトリ値βが最適評価された時の記録パワー値が、当該記録速度における最適記録パワー値として設定され、次回以降のOPCで有効利用されるべくOPC履歴情報としてROM21に格納される。
【0058】
ROM21は、EEPROMやフラッシュメモリなどの書き換え可能な不揮発性メモリであり、光ディスク200の識別情報や記録速度に対応づけられるターゲットTβ及びOPC履歴情報としての最適記録パワー値が格納される。
【0059】
レーザー出力制御回路16は、高密度記録モード用エンコーダ11又は標準記録モード用エンコーダ12から受信した記録用変調信号に基づいて、レーザー素子1aをレーザー発光駆動するためのパルス信号を生成してレーザー駆動回路17に送信する。また、レーザー出力制御回路16は、システム制御マイコン15による制御下で、レーザー素子1aから出射されるレーザー光の最適記録パワー値を設定するためのOPCを実行する。
【0060】
レーザー駆動回路17は、レーザー出力制御回路16から受信したパルス信号に基づいて、レーザー素子1aを記録時においてレーザー発光駆動する。これによって、レーザー素子1aからレーザー光が出射され、高密度記録モード用エンコーダ11又は標準記録モード用エンコーダ12出力の記録用変調信号に応じたピットが光ディスクの記録トラックに形成されることになる。
【0061】
一方、再生時では、フロントエンド処理部2の内部又は外部に備える不図示のAPC(Automatic Power Control)回路の制御下で、レーザー駆動回路17は、レーザー素子1aをレーザー発光駆動する。なお、光学ヘッド1には、レーザー素子1aから出射されるレーザー光のパワーを検出するための検出器(不図示)が備わっており、APC回路は、この検出器にて検出されたレーザー光のパワーを監視しつつ、レーザー素子1aから出射されるレーザー光のパワーを一定とするためのAPCを実行する。
【0062】
スピンドルモーター18は、光ディスク200を回転駆動するモーターであり、モーター駆動回路19は、スピンドルモーター18を回転駆動するための回路である。モーター制御回路20は、WBL検出部5から受信したWBL信号に基づくウォブリング周波数の情報を用いて、CD規格による線速度一定方式にてスピンドルモーター18の回転駆動制御を行うための回路である。あるいは、スピンドルモーター18の回転に応じて発生するパルス信号を用いて、角速度一定方式にてスピンドルモーター18の回転駆動制御を行ってもよい。
【0063】
以上、光ディスク装置100の主な構成要素の概要である。なお、光ディスク装置100は、ユーザーの利便性を鑑みて、DVD−RやDVD−RWなどのDVD(Digital Versatile Disk)規格のディスクフォーマットに即した光ディスク200(DVD規格媒体)に対して、当該DVD規格のデータフォーマットに基づいた記録及び再生を行うための周知な仕組みを新たに組み込んでもよい。
【0064】
<高密度記録モードのデータフォーマット>
=== 標準記録モードの場合 ===
まず、図2を用いて、標準記録モードの場合に採用されるデータフォーマット(データ構造)について説明する。同図に示すとおり、光ディスク200に記録されるデータの最小単位は、CD規格のEFM(8/14変調)変調方式に基づいた1EFMフレームとなる。そして、98EFMフレームにて588ビットの1フレームが構成される。また、この1フレームによって、”P,Q,R,…,W”からなる1サブコーディングフレーム(トラック番号、インデックス情報、絶対・相対アドレス等を含む)が生成される。
【0065】
また、光ディスク200の内周部の記録トラックから外周部の記録トラックに向かっては、記録トラックのウォブリング情報に対応づけられた絶対アドレスが付与されている。この絶対アドレスは、絶対時間情報としてのATIPアドレスに該当する。ATIPアドレスは、通常、24ビットのデータで構成され、上位8ビットは「分(minute)」を示し、続く8ビットは「秒(second)」を示し、下位8ビットは「フレーム」を示す。
【0066】
また、1秒間あたりのフレーム数は”75”である。ここで、”1/75”秒間に相当するATIPアドレスによって設定される記録領域(以下、1ATIP区間と称する。)は、光ディスク装置100において記録・再生単位として扱う1セクタとなる。この1セクタ分の記録領域は、通常、2kバイトで構成され、前述したようにシンクパターン、識別子、ウォブリング情報、CRCデータなどが記録される。
【0067】
=== 高密度記録モードの場合 ===
つぎに、図3を用いて、高密度記録モードの場合に採用されるデータフォーマット(データ構造)について説明する。高密度記録モードでは、標準記録モードと比較して例えば2.0倍の記録密度を実現するよう規定される。このため、高密度記録モードの場合に採用されるデータフォーマットとしては、前述の1ATIP区間に対して、2セクタ分、すなわち4kバイトのデータを記録することになる。なお、1セクタ分の記録領域には、同図に示すとおり、ID情報、記録データ及びパリティビットが記録される。
【0068】
また、高密度記録モードの場合では、DVD規格に則した変調・復調方式を採用しているため、リードソロモン符号による誤り訂正を行う単位である1ECC(Error Correction Code)ブロック単位での記録・再生が行われる。なお、1ECCブロックは16セクタ分(32kバイト)のデータとして規定されており、例えば8ATIP区間に相当する記録領域に記録される。
【0069】
<高密度記録モードのディスクフォーマット>
つぎに、高密度記録モードの場合に採用される光ディスク200のディスクフォーマットについて説明する。
光ディスク200のディスクフォーマットは、例えば、図4に示すような構成となる。同図に示すように、光ディスク200の内周側から外周側に対して、フォーマットエリア、PCA(Power Calibration Area)、PMA(Program Memory Area)、TOC(Table Of Contents)エリア、プログラムエリア及びリードアウトエリアが設けられている。
【0070】
フォーマットエリアは、高密度記録モードにおいて光ディスク200のフォーマット処理が実行された場合に、所定のデータ(例えば、オール”0”)が記録される。
PCAは、実記録に先立って、記録速度や光ディスク200の種別に応じたレーザー素子1aの最適な記録パワー値を設定するために予約された記録領域である。なお、PCAは、所定のテスト信号を記録するためのテストエリアと、対応するテストエリアについてのアドレスや当該テストエリアにおけるテスト信号の記録・未記録状態を示すフラグ値が格納されるカウントエリアに区分される。
【0071】
PMAは、プログラムエリアに対して記録途中にある記録データや記録トラックの開始アドレス及び終了アドレスなどのトラック情報が、TOC情報と同様なフォーマットにて記録されている。なお、PMAは、TOCエリアとしても兼用される。
プログラムエリアは、ユーザー使用可能領域として、データの記録及び再生を行うための領域である。リードアウトエリアは、光ディスク200の記録及び再生の終了位置を識別するための領域である。
【0072】
以上の構成により、高密度記録モードの場合に採用するディスクフォーマットでは、CD規格に則したディスクフォーマットと比較すると、PMAとTOCエリアの兼用やプリギャップエリアの省略などによって高密度記録を可能としている。
【0073】
<ATIPアドレスとPSNアドレスの関係>
=== ATIPアドレス ===
ATIPアドレスについて詳細に説明する。
図5には、光ディスク装置100が、光ディスク200のプリグルーブの物理的なウォブリング情報をデコードして得られるATIPアドレスの設定情報が示されている。このATIPアドレスは、光ディスク200の記録トラックに付与された物理アドレスとしての一面と、光ディスク装置100が光ディスク200への記録又は再生の制御するために用いる論理アドレスとしての一面がある。
【0074】
プログラムエリアの最内周側に相当するATIPアドレス(以下、第1の基準ATIPアドレスと称する。)は、”00(分):00(秒):00(フレーム)”である。そして、このプログラムエリアの最内周側から外周側に向かっての記録領域(以下、外周側記録領域と称する。)では、”1秒間=75フレーム”の換算にて、第1の基準ATIPアドレスを1フレーム単位で単純増加していったATIPアドレスが付与される。なお、本発明では、外周側記録領域におけるATIPアドレスの最大値を”89(分):59(秒):74(フレーム)”としている。
【0075】
一方、第1の基準ATIPアドレスより内周側の記録領域(以下、内周側記録領域と称する。)は、PCAやPMAなどユーザーが使用不可能な予約領域である。この内周側記録領域にもATIPアドレスが付与されている。本発明では、例えば、内周側記録領域におけるATIPアドレスの最小値(以下、第2の基準ATIPアドレスと称する。)を、”90(分):00(秒):00(フレーム)”としている。そして、内周側記録領域では、外周側記録領域と同様に、”1秒間=75フレーム”の換算にて、第2の基準ATIPアドレスを1フレーム単位で単純増加していったATIPアドレスが付与されることになる。
【0076】
=== PSNアドレス ===
PSNアドレスについて詳細に説明する。
図5には、光ディスク装置100が、光ディスク200への記録又は再生を高密度記録モードにて行う場合において、論理アドレスとして用いるPSNアドレスの設定情報が示されている。
ここで、PSNアドレスとは、当該ATIPアドレスとしての絶対アドレスを”x”とする場合に、”y=n×(x−m)+m”によって算出される高密度記録用アドレス(y)を示す。ここで、”n”は記録密度についての倍率(標準記録モードの倍率を1とする)であり、2.0倍の記録密度であれば”n=2.0”である。また、”m”は基準アドレスである。
【0077】
すなわち、PSNアドレスは、絶対アドレス”x”に基づいた単位時間(”1/75”秒間)に相当する記録領域(1ATIP区間)を、記録密度についての倍率(n)によって区分するという高密度記録モードのデータフォーマットに従って、1ATIP区間の論理的な区分領域に付与されることになる。このPSNアドレスを用いた高密度記録モードによる記録によって、1ATIP区間にはn倍のデータが記録され、その結果、光ディスク200の記録密度はn倍となる。
【0078】
なお、本発明では、記録密度の倍率(n)を”2”とし、プログラムエリアの最内周側のPSNアドレス(m)を”30000H(Hexadecimal :16進)”とする。この場合、外周側記録領域のATIPアドレスに対応づけられるPSNアドレス(y)は、”y=2×(x(16進)−30000H)+30000H”として算出される。例えば、”00(分):00(秒):01(フレーム)”のATIPアドレスに対応するPSNアドレスは、”30002H=2×(30001H−30000H)+30000H”である。
【0079】
このように、ATIPアドレスとPSNアドレスは相互に対応づけられており、光ディスク装置100は、高密度記録モードによる光ディスク200へのアクセス制御において、PSNアドレスに限らずATIPアドレスを用いることが可能である。
【0080】
<OPC履歴情報の利用方法>
=== OPC履歴情報 ===
図6は、ROM21に格納するOPC履歴情報の一例を示している。なお、同図には、製造メーカーA社であり且つCD−R規格であるディスクAについてのOPC履歴情報(『第1のモード履歴情報』)と、製造メーカーB社であり且つCD−RW規格であるディスクBについてのOPC履歴情報(『第2のモード履歴情報』)を示している。
【0081】
まず、ディスクAについては、過去に16、20、24倍速の記録速度で標準記録モードによる記録が行われたものとする。この場合、過去の各記録前のOPCで設定された最適記録パワー値(『第1の記録パワー値』)と記録速度(『第1の記録速度』)とが対応づけられてROM21に格納される。
ここで、新規(未記録状態)のディスクAに対して高密度記録モードによる記録が行われる場合を考える。この場合、ディスクAに関して、高密度記録モードの場合のOPC履歴情報は存在しない。しかしながら、本発明では、後述のように、標準記録モードの場合のOPC履歴情報を高密度記録モード向けに変換することによって、当該標準記録モードの場合のOPC履歴情報を有効に利用することができる。
【0082】
また、ディスクBについては、過去に16,20倍速の記録速度で高密度記録モードによる記録が行われたものとする。この場合、過去の各記録前のOPCで設定された最適記録パワー値(『第2の記録パワー値』)と記録速度(『第2の記録速度』)とが対応づけられてROM21に格納される。
ここで、新規(未記録状態)のディスクBに対して標準記録モードによる記録が行われる場合を考える。この場合、ディスクBに関して、標準記録モードの場合のOPC履歴情報は存在しない。しかしながら、本発明では、後述のように、高密度記録モードの場合のOPC履歴情報を標準記録モード向け変換することによって、当該高密度記録モードの場合のOPC履歴情報を有効に利用することができる。
【0083】
=== 記録パワー値変換関数 ===
ここで、図6に示したOPC履歴情報の例に挙げて、例えば、新規(未記録状態)のディスクAに対して、16倍速の記録速度の設定で高密度記録モードによる記録が行われる場合を考える。この場合、ROM21に格納されたディスクAに関する標準記録モードの場合のOPC履歴情報の中に、同一の記録速度(16倍速)に対応づけられた最適記録パワー値”16mW”を有している。
【0084】
そこで、当該最適記録パワー値の有効利用を図るべく、記録パワー値変換関数(『記録パワー値対応づけ』)として、”PH=PS×c(cは係数)”の一次関数を設定する。なお、”PH(『第2の記録パワー値』)”は高密度記録モードの場合のOPCで初期値に設定すべき記録パワー値とし、”PS(『第1の記録パワー値』)”は標準記録モードの場合のOPCで初期値に設定すべき記録パワー値とする。なお、係数cの値はROM21に格納されており、記録パワー値変換関数に則した計算を実行するアルゴリズムは、既存の光ディスク装置に対して小規模な変更で済むように、システム制御マイコン15のファームウェア又はハードウェアによって実現される。
前述した例において、例えば”c=0.85”と設定した場合、”16mW(PS)×0.85(c)”を計算することで算定された”13.6mW(PH)”を、高密度記録モードの場合のOPCにおいて初期値として設定することができる。
【0085】
また、前述した例とは逆に、例えば、新規(未記録状態)のディスクBに対して、20倍速の記録速度の設定で標準記録モードによる記録が行われる場合を考える。この場合、ROM21に格納されたディスクBに関する高密度記録モードの場合のOPC履歴情報の中には、同一の記録速度(20倍速)に対応づけられた最適記録パワー値”16mW”を有している。
【0086】
そこで、当該最適記録パワー値の履歴の有効利用を図るべく、記録パワー値変換関数として”PS=PH/c(cは係数)”の一次関数を設定する。なお、係数cの値はROM21に格納されており、記録パワー値変換関数に則した計算を実行するアルゴリズムは、既存の光ディスク装置に対して小規模な変更で済むように、システム制御マイコン15のファームウェア又はハードウェアによって実現される。
【0087】
ここで、前述した例において、例えば”c=0.85”と設定した場合、”16mW(PH)/0.85(c)”の記録パワー値変換関数の演算によって算定された”18.8mW(PS)”を、標準記録モードによる記録時のOPCにおいて初期値として設定することができる。
【0088】
なお、記録パワー値変換関数は、OPC履歴情報の統計データから最小二乗法などの関数近似アルゴリズムに基づいて定められるものであり、前述した一次関数以外にも、n次多項式関数(nは2以上)、指数関数、対数関数、ロジスティック曲線などが考えられる。そこで、記録パワー値変換関数については、関数近似の精度を向上させるべく、標準記録モード又は高密度記録モードによる記録が実行される毎に、所定の関数近似アルゴリズムによって、係数cの値若しくは近似する関数自体を更新していくことが好ましい。このことは、記録パワー値変換関数に基づいて変換された最適記録パワー値が、ターゲットTβ若しくはターゲットTβ近傍が得られる値となる確率を向上させることができる。
【0089】
このように、本発明では、ROM21には一方の記録モードの場合のOPCで設定された過去の最適記録パワー値が格納されており且つ他方の記録モードによる記録が実行される場合には、後述の記録パワー値変換関数に基づいて、前述した過去の最適記録パワー値を他方の記録モード向けに変換して当該OPCにおける初期値として利用することで、ROM21に格納されているOPC履歴情報の有効利用を図ることができる。
【0090】
また、本発明では、記録パワー値変換関数を利用する他にも、標準記録モード向けの記録パワー値と高密度記録モード向けの記録パワー値とを対応づけた対照表(『記録パワー値対応づけ』)を所定の記憶手段に記憶しておき、当該対照表に基づいて一方の記録モード向けの最適記録パワー値を他方の記録モード向けの最適記録パワー値に変換する仕組みとしてもよい。
【0091】
=== システム制御マイコンによるOPC処理 ===
システム制御マイコン15によるOPC処理について、図7のフローチャートを用いて説明する。なお、以下の説明では、CD規格媒体である光ディスク200に対して、高密度記録モードによる記録が行われる場合とする。また、以下の動作は、特に断らないかぎり、システム制御マイコン15によって行われるものとする。
【0092】
まず、光ディスク装置100は、光ディスク200からWBL信号を読み出し、ATIPデコーダ6を介して光ディスク200の識別情報を取得する(S700)。そして、システム制御マイコン15は、現在装着された状態にある光ディスク200に関して、S700で取得した識別情報に基づいて高密度記録モードによる記録が可能か否かをディスク判別処理部15aによって判別を行う。
なお、高密度記録モードによる記録が可能な光ディスク200としては、未記録状態のCD規格媒体か、高密度記録モードによる追記又は書き換え可能な状態にあるCD規格媒体を条件としている。以下では、光ディスク200が前述の条件に適合しており、高密度記録モードによる記録が可能と判別されたとする。 引き続いて、光ディスク装置100は、パソコンなどの情報処理装置(不図示)からインタフェース部13を介して高密度記録モード及び記録速度などを指定した記録要求コマンドを受信する(S701)。そして、光ディスク装置100は、光ディスク200への高密度記録モードによる記録に先行してOPCを実行することになる。
【0093】
ここで、システム制御マイコン15は、光ディスク200の回転速度がOPC実行時において指定された記録速度とすべく、モーター制御回路20を介してスピンドルモーター18の回転駆動を制御する。また、システム制御マイコン15は、レーザー素子1aから出射するレーザー光の記録パワー値の初期値を設定すべく、まずは、高密度記録モードの場合でのOPC履歴情報であり、且つ、S700で取得した識別情報及び指定された記録速度に対応づけられた最適記録パワー値がROM21に格納されているか否かを検索する(S702)。
このS702において該当条件に適合した最適記録パワー値が検索された場合(S702:YES)には、当該最適記録パワー値を初期値に設定して、レーザー出力制御回路16を介してレーザー素子1aをレーザー発光駆動することで通常のOPC処理を実行する(S704)。
【0094】
一方、S702において該当条件に適合した最適記録パワー値が検索されなかった場合(S702:NO)には、引き続いて、標準記録モードの場合のOPC履歴情報であり且つ前述した該当条件に適合した最適記録パワー値がROM21に格納されているか否かを検索する(S703)。このS703において該当条件に適合した最適記録パワー値が検索されなかった場合(S703:NO)には、予め用意しておいた所定の初期値に基づいて通常のOPC処理を実行する(S704)。
【0095】
また、S703において該当条件に適合した最適記録パワー値が検索された場合(S703:YES)には、前述した記録パワー値変換関数のアルゴリズムを実行することで、該当する標準記録モード向けの最適記録パワー値から、高密度記録モード向けの最適記録パワー値に変換する。そして、この変換した最適記録パワー値を今回のOPCにおける記録パワー値の初期値に設定して、1回目のOPC処理を実行する(S705)。
【0096】
この1回目のOPC処理によって、当該PCAのテストエリアへのテスト信号の記録が行われた後に、当該テストエリアから記録されたテスト信号の再生が行われる。そして、システム制御マイコン15は、再生レベル検出回路4を介して当該テスト信号の再生信号についてのピークレベルA1及びボトムレベルA2を受信し、アシンメトリ値β(1)を算定する(S706)。
【0097】
つぎに、システム制御マイコン15は、ROM21から読み出したターゲットTβとS703で算定したアシンメトリ値β(1)とを対照することで、OPCの最適評価を実行する。なお、最適評価としては、例えば、S703で算定されたアシンメトリ値βとターゲットTβとの差分の絶対値が所定の閾値以下であるか否かで判定を行う(S707)。
【0098】
ここで、S707において前述した絶対値が所定の閾値以下である場合(S707:YES)には、システム制御マイコン15は、現在のレーザー素子1aの記録パワー値を最適記録パワー値として、当該情報処理装置から受信した記録要求コマンドに基づいた高密度記録モードによる記録を開始すべく、高密度記録モード用エンコーダ11などを制御する(S708)。
【0099】
一方、S707において前述した絶対値が所定の閾値より大きい場合(S707:NO)には、システム制御マイコン15は、レーザー素子1aの記録パワー値の調整ならびにOPCの最適評価を改めて行う必要があるために、前述の絶対値に応じた調整量をもとにレーザー素子1aの記録パワー値の調整を行い、2回目のOPC処理を実行する。
【0100】
そして、S706と同様に、システム制御マイコン15は、アシンメトリ値β(2)を算定し(S709)、アシンメトリ値β(2)とターゲットTβとの差分の絶対値が所定の閾値以下であるか否かで最適評価を行う(S710)。このS710において前述した絶対値が所定の閾値以下である場合(S707:YES)には、システム制御マイコン15は、現在のレーザー素子1aの記録パワー値を最適記録パワー値として設定する。そして、高密度記録モードによる記録が開始されることになる(S708)。
【0101】
一方、S710において前述した絶対値が所定の閾値より大きい場合(S707:NO)には、S706で算定したβ(1)とS709で算定したβ(2)に基づいて、アシンメトリ値βがターゲットTβ近傍になると推定される記録パワー値を算定する(S711)。
【0102】
ここで、S711の記録パワー値の算定方法としては、例えば、2回分のOPC実行結果”(β(1)、1回目の記録パワー値),(β(2)、2回目の記録パワー値)”に基づいて、アシンメトリ値βと記録パワー値Pをパラメータとする近似関数f(β、P)を決定する。そして、この近似関数f(β、P)にターゲットTβを代入することで所望の記録パワー値を算定するようにしてもよい。なお、システム制御マイコン15は、S711で算定した記録パワー値に基づいて高密度記録モードによる記録を開始すべく、高密度記録モード用エンコーダ11などを制御していくことになる(S708)。
【0103】
このように、本発明では、CD規格媒体である光ディスク200に対して高密度記録モードによる記録が行われる場合であり、且つ、ROM21には該当する高密度記録モードの場合のOPC履歴情報は格納されていないものの、標準記録モードの場合のOPC履歴情報の中で今回の記録条件(記録速度、ディスク種別など)に適合した最適記録パワー値が存在する場合には、光ディスク装置100は、当該最適記録パワー値を高密度記録モード向けに変換してOPCにおける記録パワー値の初期値に設定する。
【0104】
このことによって、ROM21に格納された標準記録モードの場合のOPC履歴情報についての利用率を向上させ、有効利用を図ることができる。また、近似精度の高いパワー値変換関数を利用することによって、ターゲットTβとはかけ離れたアシンメトリ値βが得られるような記録パワー値の初期値を設定する機会が減少し、ひいては、OPCの制御ループが何回も繰り返されてPCAの記録領域が無駄に消費される機会も減少することになる。すなわち、PCAの記録領域の有効利用を図ることができる。
【0105】
なお、本発明では、CD規格媒体である光ディスク200に対して標準記録モードによる記録が行われる場合であり、且つ、ROM21には該当する標準記録モードの場合のOPC履歴情報は格納されていないものの、高密度記録モードの場合のOPC履歴情報の中で今回の記録条件(記録速度、ディスク種別など)に適合した最適記録パワー値が存在する場合についても適用することができる。
【0106】
すなわち、本発明では、過去のOPCによって設定された標準記録モード又は高密度記録モードの場合のOPC履歴情報をROM21に格納しておき、ROM21に格納している標準記録モード又は高密度記録モードの場合のOPC履歴情報を、標準記録モード又は高密度記録モードの如何を問わずに今回のOPCに利用することができる。
【0107】
<その他の実施形態>
以上、本発明の実施形態について、その実施形態に基づき具体的に説明したが、これに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
【0108】
=== P−V関数 ===
図8は、標準記録モードの場合のOPC履歴情報(最適記録パワー値、記録速度)に基づいて定められたP−V(Power−Velocity)関数(『第1の対応づけ』)800と、高密度記録モードの場合のOPC履歴情報(最適記録パワー値、記録速度)に基づいて定められたP−V関数810(『第2の対応づけ』)の一例を示している。
【0109】
P−V関数800及び810は、ROM21に順不同でランダムに記憶されていく標準記録モードの場合のOPC履歴情報又は高密度記録モードの場合のOPC履歴情報を効率良く管理するために設定されたものである。また、P−V関数800及び810は、ROM21に格納されているOPC履歴情報の中で不足している最適記録パワー値を補間する目的と、一方の記録モード向けの記録パワー値から他方の記録モード向けの記録パワー値に変換する目的にも利用される。
【0110】
図8では、P−V関数800及び810として、過去のOPC履歴情報の統計データから、最小二乗法などの関数近似の手法に基づいて定められた一次関数”V=aP+b(a、bは係数)”を示している。なお、係数a及びbの値はROM21に格納されており、P−V関数800及び810に則した計算を実行するアルゴリズム(『第1の関数アルゴリズム』及び『第2の関数アルゴリズム』)は、既存の光ディスク装置からの小規模な変更で済ませるべく、システム制御マイコン15のファームウェア又はハードウェアによって実現される。
【0111】
また、P−V関数800及び810に関して、同図に示す一次関数以外にも、n次多項式関数(nは2以上)、指数関数、対数関数、ロジスティック曲線などが考えられる。P−V関数800及び810については、関数近似の精度を向上させるべく、標準記録モード又は高密度記録モードによる記録が実行される毎に、所定の関数近似アルゴリズムによって、係数a及びbの値若しくは近似する関数そのものを更新していくことが好ましい。
【0112】
=== P−V関数を用いた記録パワー値の変換 ===
つぎに、システム制御マイコン15が、P−V関数800及び810を利用して、ROM21に格納されたOPC履歴情報が有している記録パワー値を、異なる記録モード向けに変換する仕組みについて、図6に示したOPC履歴情報を例に挙げて説明する。
ここで、新規(未記録状態)のディスクAに対して、高密度記録モードによる記録が32倍速(記録速度TV)によって行われる場合を考える。この場合、ROM21には、ディスクAに関して、高密度記録モードの場合のOPC履歴情報は格納されていないが、標準記録モードの場合のOPC履歴情報が格納されている。
【0113】
そこで、システム制御マイコン15は、当該標準記録モードの場合のOPC履歴情報が有している記録パワー値(16、20、24mW)を順次取得して、P−V関数810の記録パワーPに代入していくことで記録速度Vの値を算定していく。このことによって、標準記録モードの場合のOPC履歴情報が有する記録パワー値に対応づけられた記録速度(16、20、24倍速)が、高密度記録モードの場合の記録速度V(20、26、32倍速)に換算される。
【0114】
システム制御マイコン15は、前述のとおり算定していった記録速度V(20、26、32倍速)と情報処理装置(不図示)から指定された記録速度TV(32倍速)とを対照していく。そして、この対照の結果、記録速度Vと記録速度TVとが一致した場合には、この一致した時の記録速度V(32倍速)を算定する際に用いられた記録パワーPの値(24mW)を、今回のOPCにおける記録パワー値の初期値に設定する。
【0115】
なお、指定された記録速度TVが40倍速などの場合であり、ROM21には所望の標準記録モード又は高密度記録モードの場合のOPC履歴情報が格納されていなかった時には、前述した対照の結果、記録速度Vの全てが記録速度TVと一致しないことになる。この場合、記録速度TVをP−V関数810の記録速度Vに代入することで記録パワー値Pを算定して、今回のOPCにおける記録パワー値の初期値に設定するようにしてもよい。
【0116】
このことは、ROM21に初期値として参照すべき記録パワー値が格納されていなくても、その他の高密度記録モードの場合の記録パワー値によって設定されたP−V関数810に基づいて、所望の記録パワー値の初期値を設定できることになり、P−V関数810の有効利用が図られることになる。
【0117】
つぎに、新規(未記録状態)のディスクBに対して、標準記録モードによる記録が24倍速(記録速度TV)によって行われる場合を考える。この場合、ROM21には、ディスクBに関して、標準記録モードの場合のOPC履歴情報は格納されていないが、高密度記録モードの場合のOPC履歴情報が格納されている。
【0118】
そこで、システム制御マイコン15は、当該高密度記録モードの場合のOPC履歴情報が有している記録パワー値(16、24mW)を順次取得して、P−V関数800の記録パワーPに代入していくことで記録速度Vの値を算定していく。このことによって、高密度記録モードの場合のOPC履歴情報が有する記録パワー値に対応づけられた記録速度(20、32倍速)が、標準記録モードの場合の記録速度V(16、24倍速)に換算される。
【0119】
システム制御マイコン15は、前述のように算定していった記録速度V(16、24倍速)と情報処理装置(不図示)から指定された記録速度TV(24倍速)とを対照していく。そして、この対照の結果、記録速度Vと記録速度TVとが一致した場合には、この一致した時の記録速度V(24倍速)を算定する際に用いられた記録パワーPの値(24mW)を、今回のOPCにおける記録パワー値の初期値に設定する。
【0120】
なお、指定された記録速度TVが40倍速などの場合であり、ROM21には所望の標準記録モード又は高密度記録モードの場合のOPC履歴情報が格納されていなかった時には、前述した対照の結果、記録速度Vの全てが記録速度TVと一致しないことになる。そこで、記録速度TVをP−V関数800の記録速度Vに代入することで記録パワー値Pを算定して、今回のOPCにおける記録パワー値の初期値に設定するようにしてもよい。
【0121】
このことは、ROM21に初期値として参照すべき記録パワー値が格納されていなくても、その他の標準記録モードの場合の記録パワー値によって設定されたP−V関数800に基づいて、所望の記録パワー値の初期値を設定できることにつながり、P−V関数800の有効利用が図られることになる。
【0122】
このように、本発明では、前述したパワー値変換関数を利用した実施形態と同様に、ROM21に格納された標準記録モード又は高密度記録モードの場合のOPC履歴情報について有効利用を図ることができる。さらに、近似精度の高いP−V関数を利用することによって、ターゲットTβとはかけ離れたアシンメトリ値βが得られるような記録パワー値の初期値を設定する機会が減少し、ひいては、OPCの制御ループが何回も繰り返されてPCAの記録領域が無駄に消費される機会も減少することになる。すなわち、PCAの記録領域の有効利用を図ることができる。
【0123】
また、本発明では、前述したP−V関数800及び810を利用する他に、標準記録モードの場合のOPC履歴情報に基づいて記録パワー値と記録速度とを対応づけた第1の対照表(『第1の対応づけ』)と、高密度記録モードの場合のOPC履歴情報に基づいて記録パワー値と記録速度とを対応づけた第2の対照表(『第2の対応付け』)とを所定の記憶手段に記憶しておき、当該第1及び第2の対照表に基づいて一方の記録モードの場合の最適記録パワー値を他方の記録モードの場合の最適記録パワー値に変換する仕組みとしてもよい。
【0124】
【発明の効果】
本発明によれば、OPC履歴情報を有効に利用することができる光ディスク装置及びその制御方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る光ディスク装置を含めたシステムの概略構成図である。
【図2】標準記録モードの場合に採用されるデータフォーマットを説明する図である。
【図3】高密度記録モードの場合に採用されるデータフォーマットを説明する図である。
【図4】高密度記録モードの場合に採用される光ディスクのディスクフォーマットを説明する図である。
【図5】ATIPアドレスとPSNアドレスの関係を説明する図である。
【図6】ROMに格納するOPC履歴情報のデータ構造を説明する図である。
【図7】本発明の一実施形態に係るシステム制御マイコンの動作を説明するフローチャートである。
【図8】標準記録モード及び高密度記録モードそれぞれについて、記録速度と記録パワー値の対応関係を説明する図である。
【符号の説明】
1 光学ヘッド 1a レーザー素子
2 フロントエンド処理部 3 光学ヘッドサーボ回路
4 再生レベル検出回路 5 WBL検出部
6 ATIPデコーダ 6a CRCチェック回路
7 PSNデコーダ 8 PLL回路
9 高密度記録モード用デコーダ 10 標準記録モード用デコーダ
11 高密度記録モード用エンコーダ 12 標準記録モード用エンコーダ
13 インタフェース部 14 RAM
15 システム制御マイコン 15a ディスク判別処理部
15b OPC処理部 16 レーザー出力制御部
17 レーザー駆動回路 18 スピンドルモーター
19 モーター駆動回路 20 モーター制御回路
21 ROM
100 光ディスク装置
200 光ディスク
800 P−V関数(標準記録モード用)
810 P−V関数(高密度記録モード用)[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to an optical disk device that can effectively use OPC history information and a control method thereof.
[0002]
[Prior art]
As one of the standards of an optical disc capable of recording and reproducing information by using a laser beam, a CD (Compact Disk) such as a data write-once type (Write Once) CD-R and a rewritable type (ReWritable) CD-RW. ) There is a standard. In recent years, the diffusion rate of CD-R and CD-RW discs has been expanding along with the price reduction, and they have been widely used.
[0003]
In an optical disc (CD medium) conforming to the disc format of the CD standard capable of recording / reproducing, a pre-groove (guide groove) forming a recording track is wobbled in accordance with a waveform which is FM-modulated based on absolute time information or the like. (Meandering). By demodulating the wobbling frequency from this pregroove, an absolute time in pregroove (ATIP) address, which is absolute time information, can be obtained. Further, in an optical disc apparatus that records and reproduces data in accordance with a data format (data structure) of the CD standard, the ATIP address is used as management information for managing data recording and reproducing positions on a CD standard medium. Is done.
[0004]
By the way, the recording capacity of CD-R and CD-RW discs is about 650 Mbytes or 700 Mbytes as standard. In recent years, there has been a high demand for an optical disc medium to have a larger recording capacity for video recording purposes and the like, and the standard recording capacity of CD standard media such as CD-R and CD-RW discs cannot meet such needs.
[0005]
Therefore, in the optical disk device, in addition to the standard recording mode for recording and reproducing data on the CD standard medium using the CD standard data format, the format efficiency is higher than the CD standard such as the DVD (Digital Versatile Disk) standard. A technology that supports a high-density recording mode for performing recording and reproduction using a data format (data structure) has been proposed (hereinafter, an optical disk device that supports the technology is referred to as a conventional optical disk device). In the data format of the DVD standard, an error correction code RS (Reed Solomon) -ProductCode, which has a smaller data size than the error correction code CIRC (Cross Interleaved Reed-Solomon Code) used in the CD standard, is used. Therefore, the format efficiency is increased by that much, and high-density recording is enabled.
[0006]
In the DVD standard, ID (Identification Data) information for identifying the sector is recorded in a header portion of a sector set on the optical disc. Therefore, the conventional optical disk device performs high-density recording on a CD standard medium by using a high-density recording address associated with the ID information (for example, see
[0007]
[Patent Document 1]
JP-A-2002-56617
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
Prior to actual recording, a conventional optical disc apparatus adjusts the recording power value of a laser beam emitted from an optical head to an optimum recording power value suitable for recording conditions such as a recording speed and a disc type. , OPC (Optimum Power Control) is always executed. Also, when performing OPC, generally, the optimum recording power value (OPC history information) set in the past is used when setting the initial value of OPC. As a result, the chances of setting an initial value far from the optimum recording power value in OPC are reduced, so that the OPC execution time is shortened and PCA (Power Calibration Area) consumed in OPC is effectively used. Become.
[0009]
By the way, even if the disc type and the recording speed are the same, the recording is performed in the standard recording mode or the high-density recording mode depending on environmental conditions (temperature, etc.) in recording data and variations in the characteristics of the optical disc. The optimum recording power value to be set by OPC differs from the case where recording is performed by using. For this reason, it is necessary to prepare OPC history information for the standard recording mode and OPC history information for the high-density recording mode.
[0010]
Here, the OPC history information in the case of the standard recording mode and the OPC history information in the case of the high-density recording mode must be prepared in advance unless a large number of samples of the optimum recording power value set in the past are prepared. There is a problem that the probability that the history information is used is reduced, and effective use cannot be achieved. Since the OPC history information cannot be effectively used, the OPC control loop is repeated many times before the optimum recording power value is set, and PCA may be wasted.
[0011]
The present invention has been made on the basis of the above-described background, and has as its object to provide an optical disk device that can effectively use OPC history information and a control method thereof.
[0012]
[Means for Solving the Problems]
A main aspect of the present invention for solving the above problems is a first mode for performing recording and reproduction on an optical disc in accordance with a first format, or a second format having a higher recording density than the first format. It is possible to select and execute one of the second modes for performing recording and reproduction according to the following conditions. Prior to recording in the first or second mode, the recording power value of the laser emitted to the optical disc is changed. After performing test recording on a predetermined area of the optical disc by changing from an initial value, the recording power value of the laser is set by executing recording power value setting control for evaluating the test recording. In the optical disc device, the first recording power value set by the recording power value setting control in the case of the first mode, or the second recording power value Storage means for storing the second recording power value set by the recording power value setting control in the case of the mode, and the storage means for storing the recording power value setting control in the case of the first mode. When the first recording power value to be referred to as the initial value is not stored in the means, the initial value is set based on the other first or second recording power value stored in the storage means. A first control unit for setting the recording power value, and the storage unit stores the second recording power value to be referred to as the initial value when performing the recording power value setting control in the case of the second mode. If not, there is provided second control means for setting the initial value based on the other first or second recording power value stored in the storage means.
[0013]
Thus, for example, when the recording power value setting control (OPC described later) is started prior to the recording in the first (or second) mode, the recording power value is referred to as an initial value in a storage unit (ROM or the like described later). Even if the first (or second) recording power value to be stored is not stored, the initial value in the present recording power value setting control is based on the other stored first or second recording power value. Shall be set.
[0014]
That is, in the present invention, the first or second recording power value set by the past recording power value setting control is stored in the storage unit, and the first or second recording power stored in the storage unit is stored. The power value can be used for the current recording power value setting control irrespective of the first or second mode.
[0015]
This improves the utilization rate of the first or second recording power value stored in the storage means at the time of the recording power value setting control, that is, achieves effective utilization, and achieves the desired recording power value and the desired recording power value. Opportunities for executing the recording power value setting control based on the initial value that is far apart are reduced. For this reason, the control loop of the recording power value setting control is repeated many times, which leads to a decrease in the chance that the predetermined area (PCA area described later) set on the optical disk is wasted, and the predetermined area is reduced. Can be effectively used and the execution time of the recording power value setting control can be shortened.
[0016]
As a second embodiment according to the present invention, there is provided a means for setting a recording power value association in which the first recording power value is associated with the second recording power value, wherein the first control means Converts the second recording power value stored in the storage unit to the first recording power value based on the recording power value association and sets the first recording power value to the initial value, The control means converts the first recording power value stored in the storage means into the second recording power value based on the recording power value association and sets the second recording power value to the initial value. .
[0017]
As described above, the first and second control means mutually convert the first recording power value and the second recording power value, which are associated with each other, based on the recording power value association. A mechanism to do this is provided. This means that a mechanism for effectively using the first or second recording power value stored in the storage means can be efficiently realized by a small change to the existing mechanism.
[0018]
Note that the recording power value association may be, for example, an algorithm in which a function for calculating the other recording power value based on one recording power value (a recording power value conversion function described later) is set, or a predetermined storage value may be used. A comparison table of the first and second recording power values stored in the means may be used.
[0019]
As a third embodiment according to the present invention, the recording is performed based on the first or second recording power value set by the recording power value setting control in the first or second mode. A means for updating the power value association is provided.
[0020]
As described above, by having a mechanism for updating the recording power value association each time the recording power value setting control is executed, the reliability of the recording power value association is improved, and based on the recording power value association, A desired value can be easily obtained from the converted recording power value, and the processing time of the recording power value setting control can be reduced.
[0021]
As a fourth embodiment according to the present invention, the storage means stores a first recording speed at which the first recording power value is set and a first recording power value corresponding to the first recording power value. Mode history information, or second mode history information in which a second recording speed when the second recording power value is set is associated with the second recording power value, The first control means, when the first recording power value associated with the desired first recording speed is not stored in the first mode history information, based on the first mode history information. The first recording power associated with the desired first recording speed based on a first association that sets the first recording speed and the first recording power value. The second control means calculates a value and sets the initial value. When the second recording power value associated with the desired second recording speed is not stored in the second mode history information, the second mode power information is set based on the second mode history information. Calculating a second recording power value associated with the desired second recording speed based on a second association between the recording speed and the second recording power value; Shall be set to
[0022]
In this way, for example, the first (or second) control means does not store the first (or second) recording power value to be referred to as an initial value in the storage means (ROM or the like described later). Also, an initial value in the present recording power value setting control is set based on the first (or second) recording power value stored elsewhere. This improves the utilization rate of the first recording power value stored in the storage means, that is, achieves effective utilization. Note that the first (or second) association may be, for example, an algorithm in which a PV function described later is set, or a first (or second) recording power value stored in a predetermined storage unit. A comparison table may be used in which the recording speed is associated with the first (or second) recording speed.
[0023]
As a fifth embodiment according to the present invention, the storage means stores a first recording speed when the first recording power value is set and a first recording power value corresponding to the first recording power value. Mode history information, or second mode history information in which a second recording speed when the second recording power value is set is associated with the second recording power value, The first control means sets a first function algorithm for associating the first recording speed with the first recording power value, manages the first mode history information, and executes the second mode history information. The control means sets a second function algorithm for associating the second recording speed with the second recording power value and manages the second mode history information.
[0024]
As described above, the first (or second) control means sets the first (or second) mode history information stored in the storage means by a predetermined function approximation algorithm such as a least square method described later. The management is performed based on a first (or second) function algorithm (an algorithm in which a PV function described later is set). This means that the first or second mode history information that is randomly stored in the storage unit in any order can be efficiently managed. In addition, by using the first or second function algorithm, it is possible to interpolate the first or second mode history information that is not stored in the storage unit.
[0025]
As a sixth embodiment according to the present invention, the first control means replaces the second recording power value included in the second history information with the first recording power value, and executes the replaced second recording power value. A first recording speed corresponding to a recording power value of 1 is calculated from the first function algorithm, and the calculated first recording speed matches a desired first recording speed. At the time, the first recording power value associated with the first recording speed at the time of the coincidence is calculated from the first function algorithm and set to the initial value, and the second control means The first recording power value included in the first history information is replaced with the second recording power value, and a second recording speed associated with the replaced second recording power value is determined by the second function. Calculation from the algorithm When the second recording speed matches the desired second recording speed, the second recording power value associated with the second recording speed at the time of the coincidence is calculated from the second function algorithm. It will be calculated and set to the initial value.
[0026]
As described above, by using the first function algorithm for managing the first mode history information and the second function algorithm for managing the second mode history information, the first recording power value and the The mechanism for mutually converting the second recording power value can be efficiently realized with a small change.
[0027]
As a seventh embodiment according to the present invention, the first control means, when all of the calculated first recording speeds do not match the desired first recording speed, sets the desired first recording speed. The first recording power value associated with the recording speed of the second recording power is calculated from the first function algorithm and set to the initial value, and the second control means calculates the second recording power When all of the velocities do not match the desired second recording speed, the second recording power value associated with the desired second recording speed is calculated from the second function algorithm and is set to the initial value. It shall be set.
[0028]
As described above, when the first and second recording power values to be referred to in the storage unit are not stored, the first (or second) control unit performs the other first and second recording power values stored in the storage unit. A desired first (or second) recording power value is calculated from a first (or second) function algorithm set based on the first (or second) recording power value, and is set to the initial value. . Thus, the first (or second) function algorithm can be effectively used.
[0029]
As an eighth embodiment according to the present invention, a first mode for performing recording and reproduction according to a first format on an optical disc, or a second format having a higher recording density than the first format is used. It is possible to select and execute one of the second modes for performing appropriate recording and reproduction. Prior to the recording in the first or second mode, the recording power value of the laser emitted to the optical disk is initialized. An optical disc configured to set a recording power value of the laser by executing a recording power value setting control for performing test recording on a predetermined area of the optical disc by varying the value and then evaluating the test recording. In the apparatus control method, the first recording power value set by the recording power value setting control in the case of the first mode or the second recording power value. The second recording power value set by the recording power value setting control in the case of the mode is stored, and when the recording power value setting control in the case of the first mode is executed, the second recording power value is set as the initial value. When the first recording power value to be referred to is not stored, the initial value is set based on the other stored first or second recording power value, and the second mode is set. When executing the recording power value setting control in the case of (1), when the second recording power value to be referred to as the initial value is not stored, the other stored first or second recording power value is stored. The initial value is set based on the recording power value.
[0030]
Other features of the present invention will be apparent from the accompanying drawings and the description of the present specification.
[0031]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
=== Example ===
Hereinafter, embodiments of the present invention will be specifically described with reference to the drawings.
[0032]
<System configuration>
A schematic configuration of a system including an
[0033]
First, in the optical disc (CD standard medium) 200, a pre-groove (guide groove) forming a recording track is wobbling (meandering) in accordance with an FM-modulated waveform based on absolute time information or the like. By demodulating the wobbling frequency from the pregroove, an ATIP (Absolute Time In Pregroove) address, which is absolute time information, can be obtained.
[0034]
As shown in FIG. 1, the
[0035]
The
[0036]
The front-
[0037]
The RF amplifier determines the presence or absence of a pit on a recording track to be recorded / reproduced based on an electric signal generated by a light receiving element (not shown) of the
[0038]
The tracking error signal generation circuit controls the tracking control mechanism of the
[0039]
The optical
[0040]
The reproduction level detection circuit 4 is provided for calculating the asymmetry value “β = (A1 + A2) / (A1−A2)” used by the
[0041]
Further, the reproduction level detection circuit 4 may be configured by, for example, a zero cross comparator and an LPF (Low Pass Filter) circuit (both not shown). In this configuration, when the test signal recorded on the PCA is reproduced, the RF signal generated by the RF amplifier is received, and the DC voltage level of the RF signal is detected via the zero cross comparator and the LPF circuit. In this case, the
In the following description, the reproduction level detection circuit 4 has the former configuration that detects the peak level A1 and the bottom level A2.
[0042]
The WBL detection unit 5 is configured by a BPF (Band Pass Filter) circuit, a comparator, and the like. The BPF circuit receives the RF signal generated by the front
[0043]
The
[0044]
The
[0045]
When the
[0046]
The PLL circuit 8 includes a phase comparator, a charge pump, an LPF, a VCO, a frequency divider, and the like. In this configuration, based on the WBL signal received from the WBL detection unit 5, the PLL circuit 8 converts a clock signal used as a timing signal for decoding processing during data reproduction in the standard recording mode or the high-density recording mode. Generate.
[0047]
The high-density recording mode decoder 9 performs a decoding process corresponding to the DVD standard data format when performing reproduction in the high-density recording mode. The data format of the DVD standard employs EFM-plus (8/16 modulation) as a modulation code and RS-Product Code as an error correction code. Therefore, the high-density recording mode decoder 9 performs decoding based on the modulation code and the error correction code based on the clock signal generated by the PLL circuit 8 and the RF signal detected by the front-
[0048]
When performing reproduction in the standard recording mode, the standard
[0049]
The high-density recording mode encoder 11 performs an encoding process corresponding to a data format of the DVD standard on recording data input from an information processing device (not shown) such as a personal computer via the
[0050]
The standard recording mode encoder 12 performs an encoding process corresponding to a CD standard data format on recording data input from an information processing device (not shown) such as a personal computer via the
[0051]
The
When a reproduction request is received from the information processing device (not shown) via the
The
[0052]
The
[0053]
Similarly, when the
[0054]
In addition, the
Based on the identification information of the
[0055]
Note that the
[0056]
Prior to recording in the high-density recording mode or the standard recording mode, the
[0057]
Further, the
[0058]
The
[0059]
The laser
[0060]
The
[0061]
On the other hand, at the time of reproduction, the
[0062]
The
[0063]
The above is an outline of the main components of the
[0064]
<Data format for high-density recording mode>
=== In case of standard recording mode ===
First, a data format (data structure) adopted in the standard recording mode will be described with reference to FIG. As shown in the figure, the minimum unit of data recorded on the
[0065]
Further, an absolute address associated with the wobbling information of the recording track is provided from the recording track on the inner periphery to the recording track on the outer periphery of the
[0066]
The number of frames per second is “75”. Here, a recording area (hereinafter, referred to as one ATIP section) set by an ATIP address corresponding to “1/75” seconds is one sector handled as a recording / reproducing unit in the
[0067]
=== High density recording mode ===
Next, a data format (data structure) employed in the high-density recording mode will be described with reference to FIG. In the high-density recording mode, it is defined that a recording density of, for example, 2.0 times that in the standard recording mode is realized. For this reason, as a data format adopted in the high-density recording mode, data of two sectors, that is, 4 kbytes of data is recorded in one ATIP section. In the recording area for one sector, ID information, recording data, and parity bits are recorded as shown in FIG.
[0068]
In the case of the high-density recording mode, since a modulation / demodulation method conforming to the DVD standard is employed, recording / reproduction is performed in units of one ECC (Error Correction Code) block, which is a unit for performing error correction by Reed-Solomon code. Is performed. Note that one ECC block is defined as data of 16 sectors (32 kbytes), and is recorded in a recording area corresponding to, for example, 8 ATIP sections.
[0069]
<Disc format in high-density recording mode>
Next, the disc format of the
The disc format of the
[0070]
In the format area, predetermined data (for example, all “0”) is recorded when the format processing of the
The PCA is a recording area reserved for setting an optimum recording power value of the
[0071]
In the PMA, recording data in the middle of recording in a program area and track information such as a start address and an end address of a recording track are recorded in a format similar to the TOC information. The PMA is also used as a TOC area.
The program area is an area for recording and reproducing data as a user usable area. The lead-out area is an area for identifying the end position of recording and reproduction of the
[0072]
With the above configuration, the disc format adopted in the high-density recording mode enables high-density recording by using the PMA and the TOC area, omitting the pre-gap area, and the like, as compared with the disc format conforming to the CD standard. .
[0073]
<Relationship between ATIP address and PSN address>
=== ATIP address ===
The ATIP address will be described in detail.
FIG. 5 shows ATIP address setting information obtained by the
[0074]
The ATIP address corresponding to the innermost side of the program area (hereinafter, referred to as a first reference ATIP address) is “00 (minute): 00 (second): 00 (frame)”. Then, in the recording area from the innermost side to the outermost side of the program area (hereinafter referred to as the outer peripheral side recording area), the first reference ATIP address is calculated by converting "1 second = 75 frames". Are simply increased in units of one frame. In the present invention, the maximum value of the ATIP address in the outer recording area is set to “89 (minute): 59 (second): 74 (frame)”.
[0075]
On the other hand, a recording area on the inner side of the first reference ATIP address (hereinafter referred to as an inner side recording area) is a reserved area that cannot be used by the user, such as PCA or PMA. An ATIP address is also assigned to this inner recording area. In the present invention, for example, the minimum value of the ATIP address in the inner recording area (hereinafter, referred to as a second reference ATIP address) is set to “90 (minute): 0:00 (second): 00 (frame)”. . Then, in the inner recording area, similarly to the outer recording area, an ATIP address which is obtained by simply increasing the second reference ATIP address by one frame in terms of “1 second = 75 frames” is assigned. Will be done.
[0076]
=== PSN address ===
The PSN address will be described in detail.
FIG. 5 shows PSN address setting information used as a logical address when the
Here, the PSN address indicates an address (y) for high-density recording calculated by “y = n × (x−m) + m” when an absolute address as the ATIP address is “x”. . Here, “n” is the magnification for the recording density (the magnification in the standard recording mode is 1), and if the recording density is 2.0 times, “n = 2.0”. “M” is a reference address.
[0077]
That is, the PSN address divides a recording area (1 ATIP section) corresponding to a unit time (“1/75” second) based on the absolute address “x” by a magnification (n) of the recording density. According to the data format of the mode, it is assigned to a logically divided area of one ATIP section. By the recording in the high-density recording mode using the PSN address, n times data is recorded in one ATIP section, and as a result, the recording density of the
[0078]
In the present invention, the magnification (n) of the recording density is "2", and the PSN address (m) on the innermost side of the program area is "30000H (Hexadecimal: hexadecimal)". In this case, the PSN address (y) associated with the ATIP address of the outer recording area is calculated as “y = 2 × (x (hexadecimal) −30000H) + 30000H”. For example, the PSN address corresponding to the ATIP address of “00 (minute): 00 (second): 01 (frame)” is “30002H = 2 × (30001H−30000H) + 30000H”.
[0079]
As described above, the ATIP address and the PSN address are associated with each other, and the
[0080]
<How to use OPC history information>
=== OPC history information ===
FIG. 6 shows an example of the OPC history information stored in the
[0081]
First, it is assumed that the disc A has been recorded in the standard recording mode at recording speeds of 16, 20, and 24 times in the past. In this case, the optimum recording power value (“first recording power value”) set in the OPC before each recording in the past and the recording speed (“first recording speed”) are stored in the
Here, consider a case where recording is performed on a new (unrecorded) disk A in the high-density recording mode. In this case, there is no OPC history information for the disk A in the high-density recording mode. However, in the present invention, the OPC history information in the standard recording mode can be effectively used by converting the OPC history information in the standard recording mode for the high-density recording mode, as described later. .
[0082]
In addition, it is assumed that recording in the high-density recording mode has been performed on the disc B at a recording speed of 16, 20 times speed in the past. In this case, the optimum recording power value (“second recording power value”) set in the OPC before each recording in the past and the recording speed (“second recording speed”) are stored in the
Here, consider a case where recording is performed on a new (unrecorded) disc B in the standard recording mode. In this case, for the disc B, there is no OPC history information in the case of the standard recording mode. However, in the present invention, the OPC history information in the high-density recording mode can be effectively used by converting the OPC history information in the high-density recording mode for the standard recording mode, as described later. .
[0083]
=== Recording power value conversion function ===
Here, as an example of the OPC history information shown in FIG. 6, for example, when recording is performed on a new (unrecorded) disc A in a high-density recording mode at a recording speed of 16 × speed. think of. In this case, the OPC history information in the case of the standard recording mode for the disc A stored in the
[0084]
Therefore, in order to effectively use the optimum recording power value, a linear function of “PH = PS × c (c is a coefficient)” is set as a recording power value conversion function (“correlation of recording power values”). Note that “PH (“ second recording power value ”)” is a recording power value to be set to an initial value by OPC in the high-density recording mode, and “PS (“ first recording power value ”)” is A recording power value to be set to an initial value by OPC in the standard recording mode. Note that the value of the coefficient c is stored in the
In the example described above, for example, when “c = 0.85” is set, “13.6 mW (PH)” calculated by calculating “16 mW (PS) × 0.85 (c)” is set to a high value. It can be set as an initial value in OPC in the case of the density recording mode.
[0085]
Contrary to the above-described example, for example, consider a case where recording is performed in a standard recording mode on a new (unrecorded) disc B at a recording speed of 20 ×. In this case, the OPC history information for the disc B stored in the
[0086]
Therefore, a linear function of “PS = PH / c (c is a coefficient)” is set as a recording power value conversion function in order to effectively use the history of the optimum recording power value. Note that the value of the coefficient c is stored in the
[0087]
Here, in the above-described example, when, for example, “c = 0.85” is set, “18.8 mW” calculated by the calculation of the recording power value conversion function of “16 mW (PH) /0.85 (c)”. (PS) "can be set as an initial value in OPC at the time of recording in the standard recording mode.
[0088]
The recording power value conversion function is determined from statistical data of the OPC history information based on a function approximation algorithm such as a least squares method. In addition to the above-described linear function, an n-order polynomial function (where n is 2 or more) ), An exponential function, a logarithmic function, a logistic curve, and the like. Therefore, for the recording power value conversion function, the value of the coefficient c or the approximation is approximated by a predetermined function approximation algorithm every time recording is performed in the standard recording mode or the high-density recording mode in order to improve the accuracy of the function approximation. It is preferable to update the function itself. This can improve the probability that the optimum recording power value converted based on the recording power value conversion function becomes a value at which the target Tβ or the vicinity of the target Tβ is obtained.
[0089]
As described above, in the present invention, the
[0090]
Also, in the present invention, in addition to using the recording power value conversion function, a comparison table (“Recording power value association”) in which the recording power value for the standard recording mode and the recording power value for the high density recording mode are associated with each other. ) Is stored in a predetermined storage means, and the optimum recording power value for one recording mode is converted to the optimum recording power value for the other recording mode based on the comparison table.
[0091]
=== OPC processing by system control microcomputer ===
The OPC process performed by the
[0092]
First, the
The
[0093]
Here, the
If an optimum recording power value that meets the corresponding condition is searched in S702 (S702: YES), the optimum recording power value is set to an initial value, and the
[0094]
On the other hand, if the optimum recording power value meeting the corresponding condition is not found in S702 (S702: NO), the optimum recording power value is the OPC history information in the case of the standard recording mode, and the optimum It is searched whether the recording power value is stored in the ROM 21 (S703). If an optimum recording power value matching the corresponding condition is not found in S703 (S703: NO), a normal OPC process is executed based on a predetermined initial value prepared in advance (S704).
[0095]
If the optimum recording power value that meets the corresponding condition is retrieved in S703 (S703: YES), the above-described algorithm of the recording power value conversion function is executed to execute the optimal recording for the corresponding standard recording mode. The power value is converted into an optimum recording power value for a high-density recording mode. Then, the converted optimal recording power value is set as the initial value of the recording power value in the current OPC, and the first OPC process is executed (S705).
[0096]
By the first OPC process, after the test signal is recorded in the test area of the PCA, the test signal recorded from the test area is reproduced. Then, the
[0097]
Next, the
[0098]
Here, if the absolute value is equal to or smaller than the predetermined threshold in S707 (S707: YES), the
[0099]
On the other hand, if the absolute value is larger than the predetermined threshold value in S707 (S707: NO), the
[0100]
Then, similarly to S706, the
[0101]
On the other hand, if the absolute value is larger than the predetermined threshold value in S710 (S707: NO), the asymmetry value β is set to the target Tβ based on β (1) calculated in S706 and β (2) calculated in S709. A recording power value estimated to be near is calculated (S711).
[0102]
Here, as a method of calculating the recording power value in S711, for example, two OPC execution results “(β (1), first recording power value), (β (2), second recording power value) , An approximate function f (β, P) using the asymmetry value β and the recording power value P as parameters is determined. Then, a desired recording power value may be calculated by substituting the target Tβ into the approximation function f (β, P). The
[0103]
As described above, according to the present invention, the recording is performed in the high-density recording mode on the
[0104]
As a result, the usage rate of the OPC history information in the case of the standard recording mode stored in the
[0105]
In the present invention, the recording in the standard recording mode is performed on the
[0106]
That is, in the present invention, the OPC history information in the case of the standard recording mode or the high-density recording mode set by the past OPC is stored in the
[0107]
<Other embodiments>
As described above, the embodiment of the present invention has been specifically described based on the embodiment. However, the present invention is not limited to the embodiment, and can be variously changed without departing from the gist thereof.
[0108]
=== PV function ===
FIG. 8 shows a PV (Power-Velocity) function (“first association”) 800 determined based on OPC history information (optimal recording power value, recording speed) in the standard recording mode, An example of a PV function 810 (“second association”) determined based on OPC history information (optimal recording power value, recording speed) in the density recording mode is shown.
[0109]
The PV functions 800 and 810 are set to efficiently manage the OPC history information in the standard recording mode or the OPC history information in the high-density recording mode, which is randomly stored in random order in the
[0110]
In FIG. 8, as PV functions 800 and 810, a linear function “V = aP + b (where a and b are coefficients) determined from statistical data of past OPC history information based on a function approximation method such as a least square method. ) ". Note that the values of the coefficients a and b are stored in the
[0111]
Further, regarding the PV functions 800 and 810, an n-order polynomial function (n is 2 or more), an exponential function, a logarithmic function, a logistic curve, and the like can be considered in addition to the linear function shown in FIG. Regarding the PV functions 800 and 810, the values of the coefficients a and b or the values of the coefficients a and b are determined by a predetermined function approximation algorithm every time recording is performed in the standard recording mode or the high-density recording mode in order to improve the accuracy of the function approximation. It is preferable to update the approximate function itself.
[0112]
=== Conversion of Recording Power Value Using PV Function ===
Next, a system in which the
Here, a case is considered in which recording in the high-density recording mode is performed at 32 × speed (recording speed TV) on a new (unrecorded) disc A. In this case, the
[0113]
Therefore, the
[0114]
The
[0115]
In the case where the designated recording speed TV is 40 times speed or the like and the
[0116]
This means that even if the recording power value to be referred to as the initial value is not stored in the
[0117]
Next, consider a case where recording in the standard recording mode is performed at a 24 × speed (recording speed TV) on a new (unrecorded) disc B. In this case, the
[0118]
Therefore, the
[0119]
The
[0120]
In the case where the designated recording speed TV is 40 times speed or the like and the
[0121]
This means that even if the recording power value to be referred to as the initial value is not stored in the
[0122]
As described above, in the present invention, similarly to the embodiment using the power value conversion function described above, the OPC history information stored in the
[0123]
In addition, in the present invention, in addition to using the above-described PV functions 800 and 810, a first comparison table in which a recording power value is associated with a recording speed based on OPC history information in the case of a standard recording mode ( “First association”) and a second comparison table (“second association”) in which the recording power value and the recording speed are associated based on the OPC history information in the high-density recording mode. A mechanism for storing in a predetermined storage means and converting the optimum recording power value in one recording mode to the optimum recording power value in the other recording mode based on the first and second comparison tables. Is also good.
[0124]
【The invention's effect】
According to the present invention, it is possible to provide an optical disk device capable of effectively using OPC history information and a control method thereof.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic configuration diagram of a system including an optical disk device according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a diagram illustrating a data format adopted in a standard recording mode.
FIG. 3 is a diagram illustrating a data format adopted in a high-density recording mode.
FIG. 4 is a diagram illustrating a disk format of an optical disk employed in a high-density recording mode.
FIG. 5 is a diagram illustrating a relationship between an ATIP address and a PSN address.
FIG. 6 is a diagram illustrating a data structure of OPC history information stored in a ROM.
FIG. 7 is a flowchart illustrating an operation of a system control microcomputer according to an embodiment of the present invention.
FIG. 8 is a diagram illustrating a correspondence relationship between a recording speed and a recording power value in each of a standard recording mode and a high-density recording mode.
[Explanation of symbols]
1
2 Front
4 Reproduction level detection circuit 5 WBL detection section
6 ATIP decoder 6a CRC check circuit
7 PSN decoder 8 PLL circuit
9 High-density
11 Encoder for high density recording mode 12 Encoder for standard recording mode
13
15
15b
17
19
21 ROM
100 Optical disk drive
200 optical disk
800 PV function (for standard recording mode)
810 PV function (for high-density recording mode)
Claims (8)
前記第1のモードの場合の前記記録パワー値設定制御によって設定された第1の記録パワー値、又は、前記第2のモードの場合の前記記録パワー値設定制御によって設定された第2の記録パワー値を記憶する記憶手段と、
前記第1のモードの場合の前記記録パワー値設定制御を実行する場合に、前記記憶手段に前記初期値として参照すべき前記第1の記録パワー値が記憶されていない時には、前記記憶手段に記憶されている他の前記第1又は前記第2の記録パワー値に基づいて前記初期値を設定する第1の制御手段と、
前記第2のモードの場合の前記記録パワー値設定制御を実行する場合に、前記記憶手段に前記初期値として参照すべき前記第2の記録パワー値が記憶されていない時には、前記記憶手段に記憶されている他の前記第1又は前記第2の記録パワー値に基づいて前記初期値を設定する第2の制御手段と、
を有することを特徴とする光ディスク装置。A first mode for performing recording and reproduction according to a first format on an optical disc, or a second mode for performing recording and reproduction according to a second format having a higher recording density than the first format The recording power value of the laser beam emitted to the optical disc can be changed from an initial value to a predetermined area of the optical disc before recording in the first or second mode. An optical disc apparatus configured to set a recording power value of the laser by executing a recording power value setting control for evaluating the test recording after performing the test recording,
The first recording power value set by the recording power value setting control in the case of the first mode, or the second recording power set by the recording power value setting control in the case of the second mode Storage means for storing a value;
When performing the recording power value setting control in the case of the first mode, when the first recording power value to be referred to as the initial value is not stored in the storage unit, the first storage unit stores the first recording power value in the storage unit. First control means for setting the initial value based on the other first or second recording power value being set;
When performing the recording power value setting control in the case of the second mode, if the second recording power value to be referred to as the initial value is not stored in the storage unit, the second storage power value is stored in the storage unit. A second control unit that sets the initial value based on the other first or second recording power value that has been set;
An optical disk device comprising:
前記第1の制御手段は、
前記記憶手段に記憶されている前記第2の記録パワー値を、前記記録パワー値対応づけに基づいて前記第1の記録パワー値に変換して前記初期値に設定し、
前記第2の制御手段は、
前記記憶手段に記憶されている前記第1の記録パワー値を、前記記録パワー値対応づけに基づいて前記第2の記録パワー値に変換して前記初期値に設定することを特徴とする請求項1に記載の光ディスク装置。Means for setting a recording power value association in which the first recording power value is associated with the second recording power value,
The first control means includes:
Converting the second recording power value stored in the storage unit to the first recording power value based on the recording power value association and setting the first recording power value to the initial value;
The second control means includes:
2. The method according to claim 1, wherein the first recording power value stored in the storage unit is converted into the second recording power value based on the association of the recording power values, and is set as the initial value. 2. The optical disc device according to 1.
前記第1の記録パワー値が設定された時の第1の記録速度と当該第1の記録パワー値とを対応づけた第1のモード履歴情報、又は、前記第2の記録パワー値が設定された時の第2の記録速度と当該第2の記録パワー値とを対応づけた第2のモード履歴情報を記憶しており、
前記第1の制御手段は、
前記第1のモード履歴情報に所望の第1の記録速度に対応づけられた第1の記録パワー値が記憶されていない時には、前記第1のモード履歴情報に基づいて設定される、前記第1の記録速度と前記第1の記録パワー値とを対応づけた第1の対応づけに基づいて、前記所望の第1の記録速度に対応づけられる前記第1の記録パワー値を算定して前記初期値に設定し、
前記第2の制御手段は、
前記第2のモード履歴情報に所望の第2の記録速度に対応づけられた第2の記録パワー値が記憶されていない時には、前記第2のモード履歴情報に基づいて設定される、前記第2の記録速度と前記第2の記録パワー値とを対応づけた第2の対応づけに基づいて、前記所望の第2の記録速度に対応づけられる前記第2の記録パワー値を算定して前記初期値に設定することを特徴とする請求項1に記載の光ディスク装置。The storage means,
First mode history information that associates a first recording speed when the first recording power value is set with the first recording power value, or the second recording power value is set. And second mode history information in which the second recording speed at the time of the recording is associated with the second recording power value.
The first control means includes:
When a first recording power value associated with a desired first recording speed is not stored in the first mode history information, the first mode is set based on the first mode history information. Calculating the first recording power value associated with the desired first recording speed based on a first association in which the recording speed is associated with the first recording power value. Value,
The second control means includes:
When a second recording power value associated with a desired second recording speed is not stored in the second mode history information, the second mode power information is set based on the second mode history information. Calculating the second recording power value associated with the desired second recording speed based on a second association in which the recording speed is associated with the second recording power value. The optical disk device according to claim 1, wherein the value is set to a value.
前記第1の記録パワー値が設定された時の第1の記録速度と当該第1の記録パワー値とを対応づけた第1のモード履歴情報、又は、前記第2の記録パワー値が設定された時の第2の記録速度と当該第2の記録パワー値とを対応づけた第2のモード履歴情報を記憶しており、
前記第1の制御手段は、前記第1の記録速度と前記第1の記録パワー値とを対応づける第1の関数アルゴリズムを設定して前記第1のモード履歴情報についての管理を行い、
前記第2の制御手段は、前記第2の記録速度と前記第2の記録パワー値とを対応づける第2の関数アルゴリズムを設定して前記第2のモード履歴情報についての管理を行うことを特徴とする請求項1に記載の光ディスク装置。The storage means,
First mode history information that associates a first recording speed when the first recording power value is set with the first recording power value, or the second recording power value is set. And second mode history information in which the second recording speed at the time of the recording is associated with the second recording power value.
The first control means sets a first function algorithm that associates the first recording speed with the first recording power value, and manages the first mode history information;
The second control means sets a second function algorithm that associates the second recording speed with the second recording power value, and manages the second mode history information. The optical disk device according to claim 1, wherein
前記第2の履歴情報が有する前記第2の記録パワー値を前記第1の記録パワー値に読替えて、前記読替えた第1の記録パワー値に対応づけられる前記第1の記録速度を前記第1の関数アルゴリズムから算定していき、前記算定していった第1の記録速度と所望の第1の記録速度とが一致した時、当該一致した時の第1の記録速度に対応づけられる前記第1の記録パワー値を前記第1の関数アルゴリズムから算定して前記初期値に設定し、
前記第2の制御手段は、
前記第1の履歴情報が有する前記第1の記録パワー値を前記第2の記録パワー値に読替えて、前記読替えた第2の記録パワー値に対応づけられる前記第2の記録速度を前記第2の関数アルゴリズムから算定していき、前記算定していった第2の記録速度と所望の第2の記録速度とが一致した時、当該一致した時の第2の記録速度に対応づけられる前記第2の記録パワー値を前記第2の関数アルゴリズムから算定して前記初期値に設定することを特徴とする請求項5に記載の光ディスク装置。The first control means includes:
The second recording power value included in the second history information is replaced with the first recording power value, and the first recording speed associated with the read first recording power value is changed to the first recording speed. When the calculated first recording speed and the desired first recording speed coincide with each other, the first recording speed associated with the coincidence is calculated. Calculating a recording power value of 1 from the first function algorithm and setting it to the initial value;
The second control means includes:
The first recording power value included in the first history information is replaced with the second recording power value, and the second recording speed associated with the replaced second recording power value is changed to the second recording power value. When the calculated second recording speed matches the desired second recording speed, the second recording speed corresponding to the coincidence is calculated. 6. The optical disk device according to claim 5, wherein a recording power value of No. 2 is calculated from the second function algorithm and set to the initial value.
前記算定していった第1の記録速度全てが前記所望の第1の記録速度と一致しない時、前記所望の第1の記録速度に対応づけられる前記第1の記録パワー値を前記第1の関数アルゴリズムから算定して前記初期値に設定し、
前記第2の制御手段は、
前記算定していった第2の記録速度全てが前記所望の第2の記録速度と一致しない時、前記所望の第2の記録速度に対応づけられる前記第2の記録パワー値を前記第2の関数アルゴリズムから算定して前記初期値に設定することを特徴とする請求項6に記載の光ディスク装置。The first control means includes:
When all of the calculated first recording speeds do not coincide with the desired first recording speed, the first recording power value associated with the desired first recording speed is changed to the first recording power value. Calculated from the function algorithm and set to the initial value,
The second control means includes:
When all of the calculated second recording speeds do not coincide with the desired second recording speed, the second recording power value associated with the desired second recording speed is changed to the second recording power value. 7. The optical disk device according to claim 6, wherein the initial value is set by calculating from a function algorithm.
前記第1のモードの場合の前記記録パワー値設定制御によって設定された第1の記録パワー値、又は、前記第2のモードの場合の前記記録パワー値設定制御によって設定された第2の記録パワー値を記憶しておき、
前記第1のモードの場合の前記記録パワー値設定制御を実行する場合に、前記初期値として参照すべき前記第1の記録パワー値を記憶していない時には、他に記憶しておいた前記第1又は前記第2の記録パワー値に基づいて前記初期値を設定し、
前記第2のモードの場合の前記記録パワー値設定制御を実行する場合に、前記初期値として参照すべき前記第2の記録パワー値を記憶していない時には、他の記憶しておいた前記第1又は前記第2の記録パワー値に基づいて前記初期値を設定することを特徴とする光ディスク装置の制御方法。A first mode for performing recording and reproduction according to a first format on an optical disc, or a second mode for performing recording and reproduction according to a second format having a higher recording density than the first format The recording power value of the laser beam emitted to the optical disc can be changed from an initial value to a predetermined area of the optical disc before recording in the first or second mode. By performing a recording power value setting control for evaluating the test recording after performing the test recording, in the control method of the optical disk device configured to set the recording power value of the laser,
The first recording power value set by the recording power value setting control in the case of the first mode, or the second recording power set by the recording power value setting control in the case of the second mode Remember the value,
When executing the recording power value setting control in the case of the first mode, when the first recording power value to be referred to as the initial value is not stored, the other stored second recording power value is used. Setting the initial value based on 1 or the second recording power value;
When executing the recording power value setting control in the case of the second mode, when the second recording power value to be referred to as the initial value is not stored, the other stored second power value may be stored. A method for controlling an optical disk device, wherein the initial value is set based on 1 or the second recording power value.
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7957240B2 (en) | 2005-02-10 | 2011-06-07 | Hitachi, Ltd. | Test writing method and information recording device |
-
2003
- 2003-05-15 JP JP2003137625A patent/JP2004342233A/en active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US7957240B2 (en) | 2005-02-10 | 2011-06-07 | Hitachi, Ltd. | Test writing method and information recording device |
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