JP2004233007A - ベントガスコンデンサー - Google Patents
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Abstract
【課題】従来と比べて、より安価なベントガスコンデンサーを提供する。
【解決手段】揮発性を有する液体物質を貯蔵しているタンクに取り付けられているベントガスコンデンサーであって、タンク内部と外部とを連絡する連絡管と、該連絡管の周囲を覆うように形成されている蓄熱管と、該蓄熱管を、空冷方式で冷却する冷却手段とを備えており、上記蓄熱管には保温材層が充填されているとともに、上記冷却手段は、蓄熱管の周囲を覆う通気管と、該通気管に冷却風を流す冷却風発生手段とにより構成されている。
【選択図】 図1
【解決手段】揮発性を有する液体物質を貯蔵しているタンクに取り付けられているベントガスコンデンサーであって、タンク内部と外部とを連絡する連絡管と、該連絡管の周囲を覆うように形成されている蓄熱管と、該蓄熱管を、空冷方式で冷却する冷却手段とを備えており、上記蓄熱管には保温材層が充填されているとともに、上記冷却手段は、蓄熱管の周囲を覆う通気管と、該通気管に冷却風を流す冷却風発生手段とにより構成されている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、低沸点成分を貯蔵するタンク等に取り付けるベントガスコンデンサーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、例えば、n−ヘプタンやトルエン等の低沸点成分の物質を貯蔵するタンク(危険物貯蔵タンク)のうち、屋外に設置される屋外タンクには、一般に、内溶液の蒸発損失、有害物の拡散、引火等を防止するためにベントラインにコンデンサーが設置されている。
【0003】
具体的には、例えば、タンク内に貯蔵されている物質が、揮発した場合、揮発した物質は、タンク内に充満することとなり、タンクが密閉されている場合には、内圧によりタンクが破損する場合がある。そこで、タンクの破損を防ぐために、タンク内部と外部とを連絡するコンデンサーが取り付けられている。
【0004】
上記コンデンサーとしては、例えば、特許文献1に開示されているコンデンサーがある。該コンデンサーは、コンデンサー内を通過する蒸気(気体)に対して、該コンデンサーの周囲に冷却水を流すことにより、該気体を冷却して凝集させるようになっている。
【0005】
また、例えば、図2に示すように、上記屋外タンク100に取り付けられているベントガスコンデンサー101の場合でも、該ベントガスコンデンサー101の蒸気の通路の周囲を覆うように冷水管102を設けている。そして、該冷水管102に冷水を流すことにより、該ベントガスコンデンサー101を通る蒸気を凝集させるようになっている。
【0006】
このように、従来のコンデンサーは、タンク内部と外部とを連絡する連絡管の周囲に冷却水を流す手段が設けられている。そして、タンク内に充満した気体は、該コンデンサーを通って外部に拡散する際、該コンデンサーにて冷却されて凝集することとなり、揮発した物質を再びタンク内に戻すことができる。
【0007】
【特許文献1】
特開平6−160592号公報(公開日;1994年6月7日)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のコンデンサーは、水冷方式である。従って、冷却水を流すための設備が必要である。具体的には、水道施設のある場所からコンデンサーまで配管を敷設して、該配管に冷却水を流す必要がある。このため、屋外タンク付近に水道施設がない場合には、配管を新たに敷設する必要がある。従って、水冷方式を用いてコンデンサーを冷却する場合には、コストアップを招来するという問題点を有している。
【0009】
本発明は、上記従来の問題に鑑みなされたものであり、その目的は、従来と比べて、より安価なベントガスコンデンサーを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明のベントガスコンデンサーは、上記の課題を解決するために、揮発性を有する液体物質を貯蔵しているタンクに取り付けられるベントガスコンデンサーであって、タンク内部と外部とを連絡する連絡管と、該連絡管を、冷却風にて冷却する冷却手段とが設けられていることを特徴としている。
【0011】
上記の構成によれば、連絡管を冷却することができる冷却手段が設けられている。これにより、タンク内に貯蔵されている物質が揮発して連絡管を通って外部に拡散するような場合でも、該冷却手段にて冷却された連絡管によって、上記揮発している物質は、凝集することとなり再びタンク内に戻ることとなる。これにより、不要な蒸発損失を低減させることができる。
【0012】
また、上記の構成では、冷却風によって連絡管を冷却する、換言すると、空冷方式で連絡管を冷却するようになっている。つまり、上記ベントガスコンデンサーは、従来の水冷方式の場合に比べて、水道設備を必要とすることがない。従って、上記ベントガスコンデンサーは、従来のように、該ベントガスコンデンサーに対して水を供給するための水道管等を敷設する必要がないので、上記タンクの設置に関するコストを低減することができる。
【0013】
本発明のベントガスコンデンサーは、上記の課題を解決するために、揮発性を有する液体物質を貯蔵しているタンクに取り付けられているベントガスコンデンサーであって、タンク内部と外部とを連絡する連絡管と、該連絡管の周囲を覆うように形成されている蓄熱管と、該蓄熱管を、冷却風にて冷却する冷却手段とを備えており、上記蓄熱管には保温材層が設けられていることを特徴としている。
【0014】
上記の構成によれば、連絡管の周囲には保温材層が設けられており、該保温材層を冷却手段にて冷却するようになっている。これにより、上記効果に加えて、連絡手段を冷却する冷却効率をより向上させることができる。
【0015】
上記構成、つまり、蓄熱式とすることにより、例えば、大型のコンデンサーや、極低温の冷風を必要とすることなく、簡単な構成で冷却することができる。
【0016】
本発明のベントガスコンデンサーは、さらに、上記冷却手段は、蓄熱管の周囲を覆う通気管と、該通気管に冷却風を流す冷却風発生手段とにより構成されている構成がより好ましい。
【0017】
上記の構成によれば、通気管に冷却風を流すようになっている。これにより、上記保温材層をより効率よく冷却することができる。
【0018】
本発明のベントガスコンデンサーは、上記通気管には、上記冷却風が、上記蓄熱管の周囲を螺旋状に流れるように通路が設けられている構成がより好ましい。
【0019】
上記の構成によれば、上記通気管には、上記冷却風が、上記蓄熱管の周囲を螺旋状に流れるように通路が設けられている。これにより、上記冷却風は、上記通路を流れることとなり、比較的長い時間滞留することができるとともに、上記蓄熱管との接触面積を大きくすることができる。これにより、蓄熱効率(冷却効率)をより一層向上させることができる。
【0020】
本発明のベントガスコンデンサーは、上記冷却風発生手段は、圧縮空気を作り出す圧縮空気発生手段と、該圧縮空気発生手段によって発生した圧縮空気から冷却風を取り出す取出手段とから構成されていることがより好ましい。
【0021】
上記の構成とすることで、簡単な構成で冷却風を作り出すことができる。また、冷却風発生手段を小型化することができる。
【0022】
本発明のベントガスコンデンサーは、上記連絡管の温度を測定する測定手段と、上記冷却風発生手段から発生する冷却風の量を制御する風量制御手段とが設けられており、上記風量制御手段は、上記測定手段の結果に基づいて、上記冷却風の量を制御するようになっている構成がより好ましい。
【0023】
上記の構成によれば、風量制御手段は、上記測定手段の結果に基づいて、上記通路に供給される冷却風の量を制御するようになっている。つまり、連絡管の温度に基づいて冷却風を供給するようになっているので、連絡管の温度を常に一定にすることができる。
【0024】
本発明のベントガスコンデンサーは、上記通気管の周囲に断熱層が設けられている構成がより好ましい。
【0025】
上記の構成によれば、上記通気管の周囲に断熱層が設けられているので、より一層効率よく、連絡管を冷却することができる。
【0026】
本発明のベントガスコンデンサーは、上記保温材層は、不凍液から構成されていることがより好ましい。
【0027】
上記の構成によれば、上記保温材層を不凍液によって構成することにより、より一層効率よく、連絡管を冷却することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の一形態について図1に基づいて説明すれば、以下の通りである。
【0029】
本実施の形態にかかるベントガスコンデンサー(以下、単にコンデンサーと称する)は、揮発性を有する液体物質を貯蔵しているタンクに取り付けられるコンデンサーであって、タンク内部と外部とを連絡する連絡管と、該連絡管を空冷方式で冷却する冷却手段が設けられている構成である。
【0030】
より詳細には、本実施の形態にかかるコンデンサーは、揮発性を有する液体物質を貯蔵しているタンクに取り付けられているコンデンサーであって、タンク内部と外部とを連絡する連絡管と、該連絡管の周囲を覆うように形成されている蓄熱管と、該蓄熱管を、空冷方式で冷却する冷却手段とを備えており、上記蓄熱管には保温材層が設けられている構成である。
【0031】
上記コンデンサーは、タンクに取り付けられている。上記タンクは、一般に、低沸点成分の物質を貯蔵するものであり、具体的には、例えば、n−ヘプタンまたはトルエン等を貯蔵するものである。
【0032】
図1は、本実施の形態にかかるコンデンサーの概略の構成を示す断面図である。上記コンデンサーは、連絡管1、蓄熱管2、通気管3および冷却風発生器(冷却風発生手段)4を備えている。そして、通気管3と冷却風発生器4とにより、冷却手段が構成されている。また、蓄熱管2には保温材層(本実施の形態では不凍液からなる層)が設けられている。
【0033】
また、本実施の形態にかかるコンデンサーには、さらに、温度計(測定手段)5、感温式自動弁(風量制御手段)6、断熱材7が設けられている。なお、蓄熱管2、上記温度計5、感温式自動弁6および断熱材7については必要に応じて設ければよい。
【0034】
上記連絡管1は、上記タンク内部と外部とを連絡するものである。具体的には、タンク(図示せず)に貯蔵された低沸点成分の物質が、例えば、外部の温度変化により、気化(揮発)して膨張した場合、該タンクが破損しないように、膨張した気体を外部に逃がすために設けられている。なお、上記外部とは、タンク外部のことを示しており、大気のみを示すものではない。
【0035】
上記連絡管1を構成する材料としては、タンクを構成する材料と同じものを用いることがより好ましい。上記材料としては、具体的には、例えば、SS(炭素鋼)、SUS(ステンレス鋼)等が挙げられる。
【0036】
そして、連絡管1は、一方の端がタンクに取り付けられている一方、他方の端は、フレームアレスタ30に接続されている。そして、上記フレームアレスタ30の先には、ブリザーバルブ31が取り付けられている。
【0037】
フレームアレスタ30とは、引火を防止する装置である。
【0038】
また、ブリザーバルブ31とは、タンクの内部圧力を一定の範囲で維持するための安全装置である。
【0039】
蓄熱管2は、上記連絡管1を一定の温度に保温するために設けられている。具体的には、蓄熱管2は、上記連絡管の周囲を覆うように設けられている。そして、上記蓄熱管2には、保温材層が設けられている。該保温材層は、上記連絡管1の温度をより一定に保ちやすくするために設けられている。上記保温材層を構成する材料としては、保温性が高い材料であればよく特に限定されるものではない。また、上記保温材層の状態としては、特に限定されるものではなく、例えば、気体、液体、固体またはゲル状からなる層のいずれであってもよい。本実施の形態では、保温材層を構成する材料として不凍液を用いている。具体的には、上記蓄熱層2に不凍液を充填している。該不凍液を構成する材料としては、具体的には、エチレングリコール水溶液、プロピレングリコール水溶液等が挙げられる。そして、保温材層を構成することにより、後述する冷却手段により該保温材層が冷却されて、連絡管1を効率よく一定温度に保温することができる。なお、以下の説明では、蓄熱管2に不凍液が充填されている構成について説明する。
【0040】
上記蓄熱管2を構成する材料としては、具体的には、SS(炭素鋼)、SUS(ステンレス鋼)等が挙げられる。
【0041】
また、上記蓄熱管2に不凍液を充填させる場合には、上記蓄熱管2には、図1に示すように、不凍液投入口10と不凍液排出口11とが設けられている。そして、上記不凍液投入口10と不凍液排出口11とを用いて、上記不凍液の充填および排出をすることができるようになっている。
【0042】
通気管3は、上記蓄熱管2に充填されている不凍液を冷却するために設けられている。具体的には、通気管3は、上記通気管3に、冷却風発生器4により発生された冷却風を通すために設けられている。そして、本実施の形態では、上記通気管3には、上記冷却風が、該通気管3の内部、換言すると、蓄熱管2の周囲を螺旋状に流れるように、通路が形成されている。具体的には、通気管3の内部に、螺旋状に形成されたバッフルを取り付けて、該バッフルのピッチ間に上記冷却風を通すようにしている。これにより、上記不凍液を冷却する冷却効率を向上させている。具体的には、上記バッフルを設けることにより、通気管3を流れる冷却風の滞留時間を長くすることができるとともに、該冷却風の、上記通路に対する接触面積を大きくすることができる。上記バッフルを構成する材料としては、熱伝導率の高い材料がより好ましく、例えば、銅等が挙げられる。
【0043】
また、上記通気管3には、冷却風入口12と冷却風出口13とが設けられている。そして、後述する冷却風発生器4により発生させた冷却風は、冷却風入口12から入り、通気管3に形成された通路を通って、冷却風出口13から出ることとなる。このとき、上記通路を通る冷却風によって、上記不凍液は冷却されることとなる。これにより、連絡管1の、該連絡管1を通る気体との接触表面は、一定の温度に保たれることとなる。
【0044】
上記通気管3を構成する材料としては、具体的には、例えば、SS(炭素鋼)、SUS(ステンレス鋼)等が挙げられる。
【0045】
ここで、上記冷却風を発生させる冷却風発生器4について説明する。冷却風発生器4は、冷却風を発生させることが出来るものであればよく、その構成については特に限定されるものではない。本実施の形態では、図1に示すように、圧縮空気発生装置(圧縮空気発生手段)20と冷却装置(取出手段)21とで構成されている。具体的には、圧縮空気発生装置20によって発生させた圧縮空気を冷却装置21に送ることにより冷却風を取り出すようになっている。
【0046】
上記冷却装置21としては、市販されているものを用いればよく、例えば、エアーコールダー(株式会社コスミック社製、コールド・エアー・シリーズ)等を用いればよい。また、上記圧縮空気発生装置20については、公知であり詳細な説明は省略する。
【0047】
なお、上記説明の冷却風とは、上記コンデンサーを所望の温度に冷却することができる温度の空気であればよく、温度等については特に限定されるものではない。また、上記温度については、タンクに貯蔵されている物質によって適宜設定されるものであり、特に限定されるものではない。なお、上記連絡管1の接触面の温度は、上記タンクに貯蔵されている物質の沸点よりも低く設定されている。具体的には、例えば、上記タンクに貯蔵する物質が、n−ヘプタンまたはトルエンである場合には、上記コンデンサーの温度、換言すると連絡管1と揮発した上記物質とが接する面(接触面)の温度が略5℃になるように設定すればよい。この連絡管1の接触面の温度を一定にする構成について以下に説明する。
【0048】
本実施の形態にかかるコンデンサーでは、温度計5と感温式自動弁6とが取り付けられている。上記温度計5は、上記連絡管1の温度を測定するものであり、具体的には不凍液の液温を検出するものである。そして、上記感温式自動弁6は、上記温度計5によって測定された不凍液の液温に基づいて、上記冷却風発生器4から供給される冷却風の量を制御している。具体的には、上記感温式自動弁6は、圧縮空気発生装置20と冷却装置21との間に設けられている。そして、上記感温式自動弁6は、上記測定された不凍液の液温に基づいて、圧縮空気発生装置20により発生された圧縮空気が冷却装置21に供給される量を制御するようになっている。この、温度計5と感温式自動弁6とが設けられていることにより、不凍液の液温、換言すると、連絡管1の接触面の温度を一定の温度に制御することができる。
【0049】
さらに本実施の形態にかかるコンデンサーには、上記通気管3の周囲を覆うように断熱材7が設けられている。この断熱材7を設けることにより、通気管3を通る冷却風の、不凍液に対する冷却効率をより一層向上させることができる。
【0050】
このようにして、本実施の形態にかかるコンデンサーは、空冷方式によって、該コンデンサーを構成している連絡管1を冷却するようになっている。これにより、該連絡管1を通って外部に拡散しようとする気体を、該連絡管1の接触面で凝縮させて、再びタンク内に戻すことができる。
【0051】
具体的には、例えば、タンクが屋外等に設置されている場合、外部の温度によって、上記タンクに貯蔵されている低沸点成分の物質が揮発して、タンク内の内圧が上昇する場合がある。このとき、タンク内に充満している揮発した気体は、連絡管1を通りタンク外部へ抜けることになる。本実施の形態では、上記連絡管1が空冷方式で冷却されているので、上記連絡管1を通る揮発した物質(気体)は、連絡管1の接触面によって凝集することとなり、液化して再びタンクへ戻ることとなる。これにより、タンク内に貯蔵されている物質の蒸発損失を低減することができる。また、このとき、本実施の形態では、空冷方式で冷却を行っているので、タンクをどこに設置した場合でも、コンデンサーを取り付けることができる。従って、従来の水冷方式でコンデンサーを冷却している構成に比べて、水を流す配管の敷設等を不要とすることができるとともに、上記コンデンサーおよびタンクを含む物質の貯蔵設備の構成を簡単にすることができる。
【0052】
また、蓄熱管2に不凍液を充填させることにより、コンデンサーの蓄熱効率をより向上させている。上記構成とすることにより、例えば、市販の小型の冷却風発生装置を利用した場合でも、気化した物質とコンデンサーとの間の熱交換を効率よく行うことができる。
【0053】
なお、上記の説明では、通気管3の内部に、上記蓄熱管2の周囲を回るような螺旋状のバッフルを設ける構成について説明しているが、配置されるバッフルの形状については特に限定されるものではない。すなわち、上記不凍液の冷却効率が向上する、つまり、冷却風が蓄熱管2の周囲をより長く、かつ、接触面積が広くなるように、通路を通気管3の内部に形成すればよく、その通路の形状については特に限定されるものではない。
【0054】
また、上記連絡管1の形状としては、特に限定されるものではなく、例えば、円柱状であってもよく、気化された物質との接触面積が大きくなるように、連絡管1の伸びている方向に平行な面で切断した場合における断面が、湾曲した形状であってもよい。
【0055】
また、本実施の形態にかかるコンデンサーは、一端から他端までの間の物質の通行を連絡する連絡管1を備えており、該連絡管1を通る物質の熱交換を行うコンデンサーであって、該連絡管1を空冷方式で冷却する冷却手段が設けられている構成であってもよい。
【0056】
また、本実施の形態にかかるコンデンサーは、一端から他端までの間の物質の通行を連絡する連絡管1を備えており、該連絡管1を通る物質の熱交換を行うコンデンサーであって、タンク内部と外部とを連絡する連絡管1と、該連絡管1の周囲を覆うように形成されている蓄熱管2と、該蓄熱管2を空冷方式で冷却する冷却手段とを備えており、上記蓄熱管2には保温材層が設けられている構成であってもよい。
【0057】
また、上記の説明では、貯蔵タンクに上記コンデンサーを取り付けている例について説明したが、例えば、上記コンデンサーを蒸留装置の一部としても使用することができる。
【0058】
また、本実施の形態にかかるコンデンサーは、上記揮発性を有する物質が通る方向に対して、直交する断面における構成が、内側から順に連絡管1、蓄熱管2、通気管3が同心円状に形成された構成であってもよい。
【0059】
また、通気管3は、複数の細管によって構成されていてもよい。また、通気管3が一重管であり、蓄熱管2の周囲を覆うように、設けられている場合には、上記蓄熱管2と通気管3との間に、冷却風発生器4は、冷却風を流すようになっている構成である。
【0060】
また、上記蓄熱管2が1重管である場合には、蓄熱間2と連絡管1との間に保温材層が形成されていることがより好ましい。また、上記連絡管1が二重管の場合には、上記連絡管1の二重管の内部に保温材層を設けてもよい。
【0061】
【発明の効果】
本発明のベントガスコンデンサーは、以上のように、タンク内部と外部とを連絡する連絡管と、該連絡管を、冷却風にて冷却する冷却手段とが設けられている構成である。
【0062】
それゆえ、従来のように、該ベントガスコンデンサーに対して水を供給するための水道管等を敷設する必要がないので、上記タンクの設置に関するコストを低減することができるという効果を奏する。
【0063】
本発明のベントガスコンデンサーは、以上のように、タンク内部と外部とを連絡する連絡管と、該連絡管の周囲を覆うように形成されている蓄熱管と、該蓄熱管を、冷却風にて冷却する冷却手段とを備えており、上記蓄熱管には保温材層が設けられている構成である。これにより、上記効果に加えて、連絡手段を冷却する冷却効率をより向上させることができるという効果を奏する。
【0064】
本発明のベントガスコンデンサーは、さらに、上記冷却手段は、蓄熱管の周囲を覆う通気管と、該通気管に冷却風を流す冷却風発生手段とにより構成されている構成がより好ましい。これにより、上記保温材層をより効率よく冷却することができる。
【0065】
本発明のベントガスコンデンサーは、上記通気管には、上記冷却風が、上記蓄熱管の周囲を螺旋状に流れるように通路が設けられている構成がより好ましい。これにより、蓄熱効率(冷却効率)をより一層向上させることができる。
【0066】
本発明のベントガスコンデンサーは、上記冷却風発生手段は、圧縮空気を作り出す圧縮空気発生手段と、該圧縮空気発生手段によって発生した圧縮空気から冷却風を取り出す取出手段とから構成されていることがより好ましい。それゆえ、簡単な構成で冷却風を作り出すことができる。
【0067】
本発明のベントガスコンデンサーは、上記連絡管の温度を測定する測定手段と、上記冷却風発生手段における発生する冷却風の量を制御する風量制御手段とが設けられており、上記風量制御手段は、上記測定手段の結果に基づいて、上記冷却風の量を制御するようになっているようになっている構成がより好ましい。それゆえ、連絡管の温度を常に一定にすることができる。
【0068】
本発明のベントガスコンデンサーは、上記通気管の周囲に断熱層が設けられている構成がより好ましい。それゆえ、より一層効率よく、連絡管を冷却することができる。
【0069】
本発明のベントガスコンデンサーは、上記保温材層は、不凍液から構成されていることがより好ましい。それゆえ、より一層効率よく、連絡管を冷却することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態にかかるベントガスコンデンサーの概略の構成を示す断面図である。
【図2】従来のベントガスコンデンサーの概略の構成を示す側面図である。
【符号の説明】
1 連絡管
2 蓄熱管
3 通気管
4 冷却風発生器(冷却風発生手段)
5 温度計(測定手段)
6 感温式自動弁(風量制御手段)
7 断熱材
20 圧縮空気発生装置(圧縮空気発生手段)
21 冷却装置(取出手段)
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、低沸点成分を貯蔵するタンク等に取り付けるベントガスコンデンサーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、例えば、n−ヘプタンやトルエン等の低沸点成分の物質を貯蔵するタンク(危険物貯蔵タンク)のうち、屋外に設置される屋外タンクには、一般に、内溶液の蒸発損失、有害物の拡散、引火等を防止するためにベントラインにコンデンサーが設置されている。
【0003】
具体的には、例えば、タンク内に貯蔵されている物質が、揮発した場合、揮発した物質は、タンク内に充満することとなり、タンクが密閉されている場合には、内圧によりタンクが破損する場合がある。そこで、タンクの破損を防ぐために、タンク内部と外部とを連絡するコンデンサーが取り付けられている。
【0004】
上記コンデンサーとしては、例えば、特許文献1に開示されているコンデンサーがある。該コンデンサーは、コンデンサー内を通過する蒸気(気体)に対して、該コンデンサーの周囲に冷却水を流すことにより、該気体を冷却して凝集させるようになっている。
【0005】
また、例えば、図2に示すように、上記屋外タンク100に取り付けられているベントガスコンデンサー101の場合でも、該ベントガスコンデンサー101の蒸気の通路の周囲を覆うように冷水管102を設けている。そして、該冷水管102に冷水を流すことにより、該ベントガスコンデンサー101を通る蒸気を凝集させるようになっている。
【0006】
このように、従来のコンデンサーは、タンク内部と外部とを連絡する連絡管の周囲に冷却水を流す手段が設けられている。そして、タンク内に充満した気体は、該コンデンサーを通って外部に拡散する際、該コンデンサーにて冷却されて凝集することとなり、揮発した物質を再びタンク内に戻すことができる。
【0007】
【特許文献1】
特開平6−160592号公報(公開日;1994年6月7日)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のコンデンサーは、水冷方式である。従って、冷却水を流すための設備が必要である。具体的には、水道施設のある場所からコンデンサーまで配管を敷設して、該配管に冷却水を流す必要がある。このため、屋外タンク付近に水道施設がない場合には、配管を新たに敷設する必要がある。従って、水冷方式を用いてコンデンサーを冷却する場合には、コストアップを招来するという問題点を有している。
【0009】
本発明は、上記従来の問題に鑑みなされたものであり、その目的は、従来と比べて、より安価なベントガスコンデンサーを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明のベントガスコンデンサーは、上記の課題を解決するために、揮発性を有する液体物質を貯蔵しているタンクに取り付けられるベントガスコンデンサーであって、タンク内部と外部とを連絡する連絡管と、該連絡管を、冷却風にて冷却する冷却手段とが設けられていることを特徴としている。
【0011】
上記の構成によれば、連絡管を冷却することができる冷却手段が設けられている。これにより、タンク内に貯蔵されている物質が揮発して連絡管を通って外部に拡散するような場合でも、該冷却手段にて冷却された連絡管によって、上記揮発している物質は、凝集することとなり再びタンク内に戻ることとなる。これにより、不要な蒸発損失を低減させることができる。
【0012】
また、上記の構成では、冷却風によって連絡管を冷却する、換言すると、空冷方式で連絡管を冷却するようになっている。つまり、上記ベントガスコンデンサーは、従来の水冷方式の場合に比べて、水道設備を必要とすることがない。従って、上記ベントガスコンデンサーは、従来のように、該ベントガスコンデンサーに対して水を供給するための水道管等を敷設する必要がないので、上記タンクの設置に関するコストを低減することができる。
【0013】
本発明のベントガスコンデンサーは、上記の課題を解決するために、揮発性を有する液体物質を貯蔵しているタンクに取り付けられているベントガスコンデンサーであって、タンク内部と外部とを連絡する連絡管と、該連絡管の周囲を覆うように形成されている蓄熱管と、該蓄熱管を、冷却風にて冷却する冷却手段とを備えており、上記蓄熱管には保温材層が設けられていることを特徴としている。
【0014】
上記の構成によれば、連絡管の周囲には保温材層が設けられており、該保温材層を冷却手段にて冷却するようになっている。これにより、上記効果に加えて、連絡手段を冷却する冷却効率をより向上させることができる。
【0015】
上記構成、つまり、蓄熱式とすることにより、例えば、大型のコンデンサーや、極低温の冷風を必要とすることなく、簡単な構成で冷却することができる。
【0016】
本発明のベントガスコンデンサーは、さらに、上記冷却手段は、蓄熱管の周囲を覆う通気管と、該通気管に冷却風を流す冷却風発生手段とにより構成されている構成がより好ましい。
【0017】
上記の構成によれば、通気管に冷却風を流すようになっている。これにより、上記保温材層をより効率よく冷却することができる。
【0018】
本発明のベントガスコンデンサーは、上記通気管には、上記冷却風が、上記蓄熱管の周囲を螺旋状に流れるように通路が設けられている構成がより好ましい。
【0019】
上記の構成によれば、上記通気管には、上記冷却風が、上記蓄熱管の周囲を螺旋状に流れるように通路が設けられている。これにより、上記冷却風は、上記通路を流れることとなり、比較的長い時間滞留することができるとともに、上記蓄熱管との接触面積を大きくすることができる。これにより、蓄熱効率(冷却効率)をより一層向上させることができる。
【0020】
本発明のベントガスコンデンサーは、上記冷却風発生手段は、圧縮空気を作り出す圧縮空気発生手段と、該圧縮空気発生手段によって発生した圧縮空気から冷却風を取り出す取出手段とから構成されていることがより好ましい。
【0021】
上記の構成とすることで、簡単な構成で冷却風を作り出すことができる。また、冷却風発生手段を小型化することができる。
【0022】
本発明のベントガスコンデンサーは、上記連絡管の温度を測定する測定手段と、上記冷却風発生手段から発生する冷却風の量を制御する風量制御手段とが設けられており、上記風量制御手段は、上記測定手段の結果に基づいて、上記冷却風の量を制御するようになっている構成がより好ましい。
【0023】
上記の構成によれば、風量制御手段は、上記測定手段の結果に基づいて、上記通路に供給される冷却風の量を制御するようになっている。つまり、連絡管の温度に基づいて冷却風を供給するようになっているので、連絡管の温度を常に一定にすることができる。
【0024】
本発明のベントガスコンデンサーは、上記通気管の周囲に断熱層が設けられている構成がより好ましい。
【0025】
上記の構成によれば、上記通気管の周囲に断熱層が設けられているので、より一層効率よく、連絡管を冷却することができる。
【0026】
本発明のベントガスコンデンサーは、上記保温材層は、不凍液から構成されていることがより好ましい。
【0027】
上記の構成によれば、上記保温材層を不凍液によって構成することにより、より一層効率よく、連絡管を冷却することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の一形態について図1に基づいて説明すれば、以下の通りである。
【0029】
本実施の形態にかかるベントガスコンデンサー(以下、単にコンデンサーと称する)は、揮発性を有する液体物質を貯蔵しているタンクに取り付けられるコンデンサーであって、タンク内部と外部とを連絡する連絡管と、該連絡管を空冷方式で冷却する冷却手段が設けられている構成である。
【0030】
より詳細には、本実施の形態にかかるコンデンサーは、揮発性を有する液体物質を貯蔵しているタンクに取り付けられているコンデンサーであって、タンク内部と外部とを連絡する連絡管と、該連絡管の周囲を覆うように形成されている蓄熱管と、該蓄熱管を、空冷方式で冷却する冷却手段とを備えており、上記蓄熱管には保温材層が設けられている構成である。
【0031】
上記コンデンサーは、タンクに取り付けられている。上記タンクは、一般に、低沸点成分の物質を貯蔵するものであり、具体的には、例えば、n−ヘプタンまたはトルエン等を貯蔵するものである。
【0032】
図1は、本実施の形態にかかるコンデンサーの概略の構成を示す断面図である。上記コンデンサーは、連絡管1、蓄熱管2、通気管3および冷却風発生器(冷却風発生手段)4を備えている。そして、通気管3と冷却風発生器4とにより、冷却手段が構成されている。また、蓄熱管2には保温材層(本実施の形態では不凍液からなる層)が設けられている。
【0033】
また、本実施の形態にかかるコンデンサーには、さらに、温度計(測定手段)5、感温式自動弁(風量制御手段)6、断熱材7が設けられている。なお、蓄熱管2、上記温度計5、感温式自動弁6および断熱材7については必要に応じて設ければよい。
【0034】
上記連絡管1は、上記タンク内部と外部とを連絡するものである。具体的には、タンク(図示せず)に貯蔵された低沸点成分の物質が、例えば、外部の温度変化により、気化(揮発)して膨張した場合、該タンクが破損しないように、膨張した気体を外部に逃がすために設けられている。なお、上記外部とは、タンク外部のことを示しており、大気のみを示すものではない。
【0035】
上記連絡管1を構成する材料としては、タンクを構成する材料と同じものを用いることがより好ましい。上記材料としては、具体的には、例えば、SS(炭素鋼)、SUS(ステンレス鋼)等が挙げられる。
【0036】
そして、連絡管1は、一方の端がタンクに取り付けられている一方、他方の端は、フレームアレスタ30に接続されている。そして、上記フレームアレスタ30の先には、ブリザーバルブ31が取り付けられている。
【0037】
フレームアレスタ30とは、引火を防止する装置である。
【0038】
また、ブリザーバルブ31とは、タンクの内部圧力を一定の範囲で維持するための安全装置である。
【0039】
蓄熱管2は、上記連絡管1を一定の温度に保温するために設けられている。具体的には、蓄熱管2は、上記連絡管の周囲を覆うように設けられている。そして、上記蓄熱管2には、保温材層が設けられている。該保温材層は、上記連絡管1の温度をより一定に保ちやすくするために設けられている。上記保温材層を構成する材料としては、保温性が高い材料であればよく特に限定されるものではない。また、上記保温材層の状態としては、特に限定されるものではなく、例えば、気体、液体、固体またはゲル状からなる層のいずれであってもよい。本実施の形態では、保温材層を構成する材料として不凍液を用いている。具体的には、上記蓄熱層2に不凍液を充填している。該不凍液を構成する材料としては、具体的には、エチレングリコール水溶液、プロピレングリコール水溶液等が挙げられる。そして、保温材層を構成することにより、後述する冷却手段により該保温材層が冷却されて、連絡管1を効率よく一定温度に保温することができる。なお、以下の説明では、蓄熱管2に不凍液が充填されている構成について説明する。
【0040】
上記蓄熱管2を構成する材料としては、具体的には、SS(炭素鋼)、SUS(ステンレス鋼)等が挙げられる。
【0041】
また、上記蓄熱管2に不凍液を充填させる場合には、上記蓄熱管2には、図1に示すように、不凍液投入口10と不凍液排出口11とが設けられている。そして、上記不凍液投入口10と不凍液排出口11とを用いて、上記不凍液の充填および排出をすることができるようになっている。
【0042】
通気管3は、上記蓄熱管2に充填されている不凍液を冷却するために設けられている。具体的には、通気管3は、上記通気管3に、冷却風発生器4により発生された冷却風を通すために設けられている。そして、本実施の形態では、上記通気管3には、上記冷却風が、該通気管3の内部、換言すると、蓄熱管2の周囲を螺旋状に流れるように、通路が形成されている。具体的には、通気管3の内部に、螺旋状に形成されたバッフルを取り付けて、該バッフルのピッチ間に上記冷却風を通すようにしている。これにより、上記不凍液を冷却する冷却効率を向上させている。具体的には、上記バッフルを設けることにより、通気管3を流れる冷却風の滞留時間を長くすることができるとともに、該冷却風の、上記通路に対する接触面積を大きくすることができる。上記バッフルを構成する材料としては、熱伝導率の高い材料がより好ましく、例えば、銅等が挙げられる。
【0043】
また、上記通気管3には、冷却風入口12と冷却風出口13とが設けられている。そして、後述する冷却風発生器4により発生させた冷却風は、冷却風入口12から入り、通気管3に形成された通路を通って、冷却風出口13から出ることとなる。このとき、上記通路を通る冷却風によって、上記不凍液は冷却されることとなる。これにより、連絡管1の、該連絡管1を通る気体との接触表面は、一定の温度に保たれることとなる。
【0044】
上記通気管3を構成する材料としては、具体的には、例えば、SS(炭素鋼)、SUS(ステンレス鋼)等が挙げられる。
【0045】
ここで、上記冷却風を発生させる冷却風発生器4について説明する。冷却風発生器4は、冷却風を発生させることが出来るものであればよく、その構成については特に限定されるものではない。本実施の形態では、図1に示すように、圧縮空気発生装置(圧縮空気発生手段)20と冷却装置(取出手段)21とで構成されている。具体的には、圧縮空気発生装置20によって発生させた圧縮空気を冷却装置21に送ることにより冷却風を取り出すようになっている。
【0046】
上記冷却装置21としては、市販されているものを用いればよく、例えば、エアーコールダー(株式会社コスミック社製、コールド・エアー・シリーズ)等を用いればよい。また、上記圧縮空気発生装置20については、公知であり詳細な説明は省略する。
【0047】
なお、上記説明の冷却風とは、上記コンデンサーを所望の温度に冷却することができる温度の空気であればよく、温度等については特に限定されるものではない。また、上記温度については、タンクに貯蔵されている物質によって適宜設定されるものであり、特に限定されるものではない。なお、上記連絡管1の接触面の温度は、上記タンクに貯蔵されている物質の沸点よりも低く設定されている。具体的には、例えば、上記タンクに貯蔵する物質が、n−ヘプタンまたはトルエンである場合には、上記コンデンサーの温度、換言すると連絡管1と揮発した上記物質とが接する面(接触面)の温度が略5℃になるように設定すればよい。この連絡管1の接触面の温度を一定にする構成について以下に説明する。
【0048】
本実施の形態にかかるコンデンサーでは、温度計5と感温式自動弁6とが取り付けられている。上記温度計5は、上記連絡管1の温度を測定するものであり、具体的には不凍液の液温を検出するものである。そして、上記感温式自動弁6は、上記温度計5によって測定された不凍液の液温に基づいて、上記冷却風発生器4から供給される冷却風の量を制御している。具体的には、上記感温式自動弁6は、圧縮空気発生装置20と冷却装置21との間に設けられている。そして、上記感温式自動弁6は、上記測定された不凍液の液温に基づいて、圧縮空気発生装置20により発生された圧縮空気が冷却装置21に供給される量を制御するようになっている。この、温度計5と感温式自動弁6とが設けられていることにより、不凍液の液温、換言すると、連絡管1の接触面の温度を一定の温度に制御することができる。
【0049】
さらに本実施の形態にかかるコンデンサーには、上記通気管3の周囲を覆うように断熱材7が設けられている。この断熱材7を設けることにより、通気管3を通る冷却風の、不凍液に対する冷却効率をより一層向上させることができる。
【0050】
このようにして、本実施の形態にかかるコンデンサーは、空冷方式によって、該コンデンサーを構成している連絡管1を冷却するようになっている。これにより、該連絡管1を通って外部に拡散しようとする気体を、該連絡管1の接触面で凝縮させて、再びタンク内に戻すことができる。
【0051】
具体的には、例えば、タンクが屋外等に設置されている場合、外部の温度によって、上記タンクに貯蔵されている低沸点成分の物質が揮発して、タンク内の内圧が上昇する場合がある。このとき、タンク内に充満している揮発した気体は、連絡管1を通りタンク外部へ抜けることになる。本実施の形態では、上記連絡管1が空冷方式で冷却されているので、上記連絡管1を通る揮発した物質(気体)は、連絡管1の接触面によって凝集することとなり、液化して再びタンクへ戻ることとなる。これにより、タンク内に貯蔵されている物質の蒸発損失を低減することができる。また、このとき、本実施の形態では、空冷方式で冷却を行っているので、タンクをどこに設置した場合でも、コンデンサーを取り付けることができる。従って、従来の水冷方式でコンデンサーを冷却している構成に比べて、水を流す配管の敷設等を不要とすることができるとともに、上記コンデンサーおよびタンクを含む物質の貯蔵設備の構成を簡単にすることができる。
【0052】
また、蓄熱管2に不凍液を充填させることにより、コンデンサーの蓄熱効率をより向上させている。上記構成とすることにより、例えば、市販の小型の冷却風発生装置を利用した場合でも、気化した物質とコンデンサーとの間の熱交換を効率よく行うことができる。
【0053】
なお、上記の説明では、通気管3の内部に、上記蓄熱管2の周囲を回るような螺旋状のバッフルを設ける構成について説明しているが、配置されるバッフルの形状については特に限定されるものではない。すなわち、上記不凍液の冷却効率が向上する、つまり、冷却風が蓄熱管2の周囲をより長く、かつ、接触面積が広くなるように、通路を通気管3の内部に形成すればよく、その通路の形状については特に限定されるものではない。
【0054】
また、上記連絡管1の形状としては、特に限定されるものではなく、例えば、円柱状であってもよく、気化された物質との接触面積が大きくなるように、連絡管1の伸びている方向に平行な面で切断した場合における断面が、湾曲した形状であってもよい。
【0055】
また、本実施の形態にかかるコンデンサーは、一端から他端までの間の物質の通行を連絡する連絡管1を備えており、該連絡管1を通る物質の熱交換を行うコンデンサーであって、該連絡管1を空冷方式で冷却する冷却手段が設けられている構成であってもよい。
【0056】
また、本実施の形態にかかるコンデンサーは、一端から他端までの間の物質の通行を連絡する連絡管1を備えており、該連絡管1を通る物質の熱交換を行うコンデンサーであって、タンク内部と外部とを連絡する連絡管1と、該連絡管1の周囲を覆うように形成されている蓄熱管2と、該蓄熱管2を空冷方式で冷却する冷却手段とを備えており、上記蓄熱管2には保温材層が設けられている構成であってもよい。
【0057】
また、上記の説明では、貯蔵タンクに上記コンデンサーを取り付けている例について説明したが、例えば、上記コンデンサーを蒸留装置の一部としても使用することができる。
【0058】
また、本実施の形態にかかるコンデンサーは、上記揮発性を有する物質が通る方向に対して、直交する断面における構成が、内側から順に連絡管1、蓄熱管2、通気管3が同心円状に形成された構成であってもよい。
【0059】
また、通気管3は、複数の細管によって構成されていてもよい。また、通気管3が一重管であり、蓄熱管2の周囲を覆うように、設けられている場合には、上記蓄熱管2と通気管3との間に、冷却風発生器4は、冷却風を流すようになっている構成である。
【0060】
また、上記蓄熱管2が1重管である場合には、蓄熱間2と連絡管1との間に保温材層が形成されていることがより好ましい。また、上記連絡管1が二重管の場合には、上記連絡管1の二重管の内部に保温材層を設けてもよい。
【0061】
【発明の効果】
本発明のベントガスコンデンサーは、以上のように、タンク内部と外部とを連絡する連絡管と、該連絡管を、冷却風にて冷却する冷却手段とが設けられている構成である。
【0062】
それゆえ、従来のように、該ベントガスコンデンサーに対して水を供給するための水道管等を敷設する必要がないので、上記タンクの設置に関するコストを低減することができるという効果を奏する。
【0063】
本発明のベントガスコンデンサーは、以上のように、タンク内部と外部とを連絡する連絡管と、該連絡管の周囲を覆うように形成されている蓄熱管と、該蓄熱管を、冷却風にて冷却する冷却手段とを備えており、上記蓄熱管には保温材層が設けられている構成である。これにより、上記効果に加えて、連絡手段を冷却する冷却効率をより向上させることができるという効果を奏する。
【0064】
本発明のベントガスコンデンサーは、さらに、上記冷却手段は、蓄熱管の周囲を覆う通気管と、該通気管に冷却風を流す冷却風発生手段とにより構成されている構成がより好ましい。これにより、上記保温材層をより効率よく冷却することができる。
【0065】
本発明のベントガスコンデンサーは、上記通気管には、上記冷却風が、上記蓄熱管の周囲を螺旋状に流れるように通路が設けられている構成がより好ましい。これにより、蓄熱効率(冷却効率)をより一層向上させることができる。
【0066】
本発明のベントガスコンデンサーは、上記冷却風発生手段は、圧縮空気を作り出す圧縮空気発生手段と、該圧縮空気発生手段によって発生した圧縮空気から冷却風を取り出す取出手段とから構成されていることがより好ましい。それゆえ、簡単な構成で冷却風を作り出すことができる。
【0067】
本発明のベントガスコンデンサーは、上記連絡管の温度を測定する測定手段と、上記冷却風発生手段における発生する冷却風の量を制御する風量制御手段とが設けられており、上記風量制御手段は、上記測定手段の結果に基づいて、上記冷却風の量を制御するようになっているようになっている構成がより好ましい。それゆえ、連絡管の温度を常に一定にすることができる。
【0068】
本発明のベントガスコンデンサーは、上記通気管の周囲に断熱層が設けられている構成がより好ましい。それゆえ、より一層効率よく、連絡管を冷却することができる。
【0069】
本発明のベントガスコンデンサーは、上記保温材層は、不凍液から構成されていることがより好ましい。それゆえ、より一層効率よく、連絡管を冷却することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態にかかるベントガスコンデンサーの概略の構成を示す断面図である。
【図2】従来のベントガスコンデンサーの概略の構成を示す側面図である。
【符号の説明】
1 連絡管
2 蓄熱管
3 通気管
4 冷却風発生器(冷却風発生手段)
5 温度計(測定手段)
6 感温式自動弁(風量制御手段)
7 断熱材
20 圧縮空気発生装置(圧縮空気発生手段)
21 冷却装置(取出手段)
Claims (8)
- 揮発性を有する液体物質を貯蔵しているタンクに取り付けられるベントガスコンデンサーであって、
タンク内部と外部とを連絡する連絡管と、
該連絡管を冷却風にて冷却する冷却手段とが設けられていることを特徴とするベントガスコンデンサー。 - 揮発性を有する液体物質を貯蔵しているタンクに取り付けられるベントガスコンデンサーであって、
タンク内部と外部とを連絡する連絡管と、
該連絡管の周囲を覆うように形成されている蓄熱管と、
該蓄熱管を冷却風にて冷却する冷却手段とを備えており、
上記蓄熱管には保温材層が設けられていることを特徴とするベントガスコンデンサー。 - 上記冷却手段は、蓄熱管の周囲を覆う通気管と、該通気管に冷却風を流す冷却風発生手段とにより構成されていることを特徴とする請求項2記載のベントガスコンデンサー。
- 上記通気管には、上記冷却風が、上記蓄熱管の周囲を螺旋状に流れるように通路が設けられていることを特徴とする請求項3記載のベントガスコンデンサー。
- 上記冷却風発生手段は、圧縮空気を作り出す圧縮空気発生手段と、該圧縮空気発生手段によって発生した圧縮空気から冷却風を取り出す取出手段とから構成されていることを特徴とする請求項3または4記載のベントガスコンデンサー。
- 上記連絡管の温度を測定する測定手段と、
上記冷却風発生手段から発生する冷却風の量を制御する風量制御手段とが設けられており、
上記風量制御手段は、上記測定手段の結果に基づいて、上記冷却風の量を制御するようになっていることを特徴とする請求項3〜5のいずれか1項に記載のベントガスコンデンサー。 - 上記通気管の周囲に断熱層が設けられていることを特徴とする請求項3〜6のいずれか1項に記載のベントガスコンデンサー。
- 上記保温材層は、不凍液から構成されていることを特徴とする請求項2〜7のいずれか1項に記載のベントガスコンデンサー。
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