JP2004228952A - Image processor, program for processing image, and storage medium - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、デジタル複写機(複合機=MFPを含む)、プリンタ、スキャナ或いはパーソナルコンピュータ等の各種の画像処理装置、画像処理用プログラム及び記憶媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、この種の画像処理装置で取り扱う文書画像データには種々のものがある。例えば、大半はグレー画像であるが、部分的に写真等のカラー画像がレイアウトされているような文書もある。
【0003】
また、高圧縮率にして高画質な画像の復元が可能な高精細画像圧縮伸長技術としてJPEG2000アルゴリズムによる画像圧縮符号化技術が注目されている。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−297303公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
JPEG2000アルゴリズムを利用すれば、幾つかの高能率符号化のための処理を含んでおり、基本的に、高効率、高圧縮率の圧縮符号化が可能であるが、それらの処理が対象画像の特性によっては必ずしも有効とは限らず、無駄な処理となって、却って、符号化効率を悪くし、高速処理化を妨げるケースもある。
【0006】
即ち、JPEG2000アルゴリズムによる圧縮符号化の特徴を考えた場合、その一つとして、RGB画像を輝度色差系のYCbCr画像(Y:輝度成分、Cb,Cr:色差成分)に変換する色空間変換というカラー画像の圧縮効率を高める処理があり、元々色差成分を持たないグレー画像であっても、RGB→YCbCr色空間変換及びその後の各成分毎の符号化処理を行う必要があり、最終の符号形成の段階でその部分の色差成分を取り除くことは可能であるが、結果的に無駄な符号化を行っているのと同じ意味になり、符号化効率が悪く、処理速度も遅くなってしまう不具合がある。
【0007】
本発明の目的は、各種文書画像データ等を圧縮符号化する上で、JPEG2000アルゴリズムによる画像圧縮符号化技術を利用し、基本的に一つの符号手段で各種特性を持つ画像データに対して高能率に処理可能とし、かつ、その際のJPEG2000アルゴリズムの不都合を回避できるようにすることである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明の画像処理装置は、文書画像データをJPEG2000アルゴリズムに従い圧縮符号化する圧縮符号化手段と、前記文書画像データ中に混在するカラー画像領域とグレー画像領域との像域分離信号に基づき前記圧縮符号化手段による処理内容を切換える処理内容切換え手段と、を備える。
【0009】
従って、基本的にJPEG2000アルゴリズムに従い圧縮符号化する圧縮符号化手段を用いることで、カラー画像領域とグレー画像領域との圧縮符号化処理について単一の符号手段で対応可能で構成が簡単で高能率な上に、この圧縮符号化手段による処理内容を文書画像データ中に混在するカラー画像領域とグレー画像領域との像域分離信号に基づき切換えることにより、よりJPEG2000アルゴリズムの特徴を活かしてこのJPEG2000アルゴリズムの不都合を回避することが可能となる。
【0010】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の画像処理装置において、前記文書画像データ中に混在するカラー画像領域とグレー画像領域とを分離して像域分離信号を出力する像域分離手段を備える。
【0011】
従って、適用機種が例えばパーソナルコンピュータ等にあっては、像域分離信号を外部から入力されるように構成してもよいが、適用機種が例えばデジタル複写機等の画像形成装置の場合には、自身が像域分離手段を備えることにより、自機単独で適正な画像圧縮符号化処理が可能となる。
【0012】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の画像処理装置において、前記圧縮符号化手段は、少なくとも色空間変換処理、2次元ウェーブレット変換処理、量子化処理及びエントロピー符号化処理という手順で文書画像データを圧縮符号化するものであり、前記処理内容切換え手段は、像域分離信号によりカラー画像領域として分離された領域に対してはカラー符号化モードとし前記色空間変換処理から全ての符号化処理を行わせ、像域分離信号によりグレー画像領域として分離された領域に対してはグレー符号化モードとし前記色空間変換処理中の色差成分の符号量は0とし輝度成分のみ当該色空間変換処理から全ての符号化処理を行わせるように、前記圧縮符号化手段中の色空間変換処理の処理内容を切換える。
【0013】
従って、JPEG2000アルゴリズムによる圧縮符号化の特徴を考えた場合、その一つとして、RGB画像を輝度色差系のYCbCr画像(Y:輝度成分、Cb,Cr:色差成分)に変換する色空間変換というカラー画像の圧縮効率を高める処理があり、元々色差成分を持たないグレー画像であっても、RGB→YCbCr色空間変換及びその後の各成分毎の符号化処理を行う必要があり、最終の符号形成の段階でその部分の色差成分を取り除くことは可能であるが、結果的に無駄な符号化を行っているのと同じ意味になり、符号化効率が悪く、処理速度も遅くなってしまう不具合がある点に着目し、請求項1又は2記載の発明の具体的な内容として、グレー画像領域に関しては、色空間変換処理として色差成分の符号量は0とし輝度成分のみを有効とし、当該色空間変換処理から全ての処理を行わせることで、無駄な処理を省くことができ、処理の高速化、符号化効率を向上させることができる。即ち、グレー画像領域であると判断された画像領域に関しては、無駄なコンポーネント処理を省略することができる。
【0014】
請求項4記載の発明は、請求項1ないし3の何れか一記載の画像処理装置において、前記処理内容切換え手段は、前記文書画像データ全体に対してカラー符号化モードとグレー符号化モードとの何れか一方を適用するように処理内容を切換える。
【0015】
従って、カラー符号化モードとグレー符号化モードとの切換えを、文書画像データ全体を単位として行わせることで、請求項1ないし3記載の発明を最も簡単に実現できる。
【0016】
請求項5記載の発明は、請求項4記載の画像処理装置において、前記圧縮符号化手段は、圧縮符号化した符号データのメインヘッダ領域中に適用したカラー符号化モードとグレー符号化モードとの何れか一方の符号化モード情報を記述する。
【0017】
従って、圧縮符号化した符号データのメインヘッダ領域中に符号化モード情報が記述されるので、符号データの復号時にはこの符号化モード情報を参照することにより間違えることなく復号可能となる。
【0018】
請求項6記載の発明は、請求項1ないし3の何れか一記載の画像処理装置において、前記処理内容切換え手段は、前記文書画像データを複数に分割して符号化する或る小領域単位でカラー符号化モードとするかグレー符号化モードとするか処理内容を動的に切換える。
【0019】
従って、カラー符号化モードとグレー符号化モードとの切換えを、文書画像データを複数に分割して符号化する或る小領域、例えば、請求項7記載の発明のようにタイル、請求項8記載の発明のようにラスタラインを単位として行わせることで、請求項1ないし3記載の発明を文書画像データの状態に合わせて木目細かく実現できる。
【0020】
請求項9記載の発明は、請求項7記載の画像処理装置において、前記圧縮符号化手段は、圧縮符号化した符号データのメインヘッダ領域中に各タイル毎に適用したカラー符号化モードとグレー符号化モードとの何れかの符号化モード情報を記述する。
【0021】
従って、圧縮符号化した符号データのメインヘッダ領域中に各タイル毎に符号化モード情報が記述されるので、符号データの復号時にはこの符号化モード情報を参照することにより間違えることなく復号可能となる。
【0022】
請求項10記載の発明は、請求項8記載の画像処理装置において、前記圧縮符号化手段は、圧縮符号化した符号データのメインヘッダ領域中に適用したカラー符号化モードとグレー符号化モードとの切換えラスタラインに関する符号化モード情報を記述する。
【0023】
従って、圧縮符号化した符号データのメインヘッダ領域中に切換えラスタラインに関する符号化モード情報が記述されるので、符号データの復号時にはこの符号化モード情報を参照することにより間違えることなく復号可能となる。
【0024】
請求項11記載の発明は、請求項7記載の画像処理装置において、前記圧縮符号化手段は、圧縮符号化した各タイルの符号データ中にそのタイルに適用したカラー符号化モードとグレー符号化モードとの何れかの符号化モード情報を記述する。
【0025】
従って、圧縮符号化した各タイルの符号データ中にそのタイルに適用した符号化モード情報が記述されるので、符号データの復号時にはこの符号化モード情報を参照することにより間違えることなく復号可能となる。
【0026】
請求項12記載の発明は、請求項7記載の画像処理装置において、前記圧縮符号化手段は、圧縮符号化した符号データ中に適用したカラー符号化モードとグレー符号化モードとの切換えラスタラインに関する符号化モード情報を記述する。
【0027】
従って、圧縮符号化した各タイルの符号データ中に切換えラスタラインに関する符号化モード情報が記述されるので、符号データの復号時にはこの符号化モード情報を参照することにより間違えることなく復号可能となる。
【0028】
請求項13記載の発明の画像処理用プログラムは、コンピュータにインストールされ、前記コンピュータに、文書画像データをJPEG2000アルゴリズムに従い圧縮符号化する圧縮符号化機能と前記文書画像データ中に混在するカラー画像領域とグレー画像領域との像域分離信号に基づき前記圧縮符号化機能による処理内容を切換える処理内容切換え機能と、を実行させる。
【0029】
従って、基本的にJPEG2000アルゴリズムに従い圧縮符号化する圧縮符号化機能を用いることで、カラー画像領域とグレー画像領域との圧縮符号化処理について単一の符号手段で対応可能で構成が簡単で高能率な上に、この圧縮符号化機能による処理内容を文書画像データ中に混在するカラー画像領域とグレー画像領域との像域分離信号に基づき切換えることにより、よりJPEG2000アルゴリズムの特徴を活かしてこのJPEG2000アルゴリズムの不都合を回避することが可能となる。
【0030】
請求項14記載の発明のコンピュータ読取り可能な記憶媒体は、請求項13記載の画像処理用プログラムを記憶している。
【0031】
従って、請求項13記載の発明と同様な作用を奏する。
【0032】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の一形態を図面に基づいて説明する。
【0033】
[JPEG2000について概略説明]
本実施の形態は、JPEG2000アルゴリズムを利用するものであり、まず、JPEG2000について概略説明する。
【0034】
図1は、JPEG2000アルゴリズムの基本を説明するための機能ブロック図である。図1に示すように、JPEG2000アルゴリズムは、色空間変換・逆変換部101、2次元ウェーブレット変換・逆変換部102、量子化・逆量子化部103、エントロピー符号化・復号化部104、タグ処理部105によって構成されている。以下、各部について説明する。
【0035】
色空間変換・逆変換部101及び2次元ウェーブレット変換・逆変換部102について図2及び図3を参照しながら説明する。
【0036】
図2は、カラー画像である原画像の分割された各コンポーネントの一例を示す模式図である。カラー画像は、一般に、図2に示すように、原画像の各コンポーネントR、G、B(111)が、例えばRGB原色系によって分離されている。そして、原画像の各コンポーネントR、G、Bは、さらに、矩形をした領域であるタイル112によって分割される。個々のタイル112、例えば、R00,R01,…,R15/G00,G01,…,G15/B00,B01,…,B15は、圧縮伸長プロセスを実行する際の基本単位を構成する。従って、圧縮伸長動作は、コンポーネントR、G、B(111)毎、そしてタイル112毎に、独立して行なわれる。
【0037】
ここで、画像データの符号化時、各タイル112のデータは、図1に示す色空間変換・逆変換部101に入力され、色空間変換を施された後、2次元ウェーブレット変換・逆変換部102で2次元ウェーブレット変換(順変換)が適用されて周波数帯に空間分割される。
【0038】
図3は、デコンポジションレベル数が3である場合の各デコンポジションレベルにおけるサブバンドを示す模式図である。2次元ウェーブレット変換・逆変換部102は、原画像のタイル分割によって得られたタイル原画像(0LL)(デコンポジションレベル0)に対して、2次元ウェーブレット変換を施し、デコンポジションレベル1に示すサブバンド(1LL,1HL,1LH,1HH)を分離する。そして、2次元ウェーブレット変換・逆変換部102は、引き続き、この階層における低周波成分1LLに対して、2次元ウェーブレット変換を施し、デコンポジションレベル2に示すサブバンド(2LL,2HL,2LH,2HH)を分離する。2次元ウェーブレット変換・逆変換部102は、順次同様に、低周波成分2LLに対しても、2次元ウェーブレット変換を施し、デコンポジションレベル3に示すサブバンド(3LL,3HL,3LH,3HH)を分離する。図3中、各デコンポジションレベルにおいて符号化の対象となるサブバンドはグレーで示されている。例えば、デコンポジションレベル数を3とした場合、グレーで示したサブバンド(3HL,3LH,3HH,2HL,2LH,2HH,1HL,1LH,1HH)が符号化対象となり、3LLサブバンドは符号化されない。
【0039】
次いで、量子化・逆量子化部103では、指定した符号化の順番で符号化の対象となるビットが定められた後、対象ビット周辺のビットからコンテキストが生成される。
【0040】
図4は、プレシンクトを例示する模式図である。量子化の処理が終わったウェーブレット係数は、個々のサブバンド毎に、「プレシンクト」と呼ばれる重複しない矩形に分割される。これは、インプリメンテーションでメモリを効率的に使うために導入されたものである。図4に示すように、一つのプレシンクトは、空間的に一致した3つの矩形領域からなっている。さらに、個々のプレシンクトは、重複しない矩形の「コードブロック」に分けられる。これは、エントロピーコーディングを行う際の基本単位となる。
【0041】
図5は、2次元ウェーブレット変換後の2次元ウェーブレット係数の値を「ビットプレーン」単位に分解し、画素或いはコードブロック毎に「ビットプレーン」に順位付けを行う処理の概要を示す模式図である。ウェーブレット変換後の係数値は、そのまま量子化し符号化することも可能であるが、JPEG2000では符号化効率を上げるために、係数値を「ビットプレーン」単位に分解し、画素或いはコードブロック毎に「ビットプレーン」に順位付けを行うことができる。図5には、その手順を簡単に示した。この例は、原画像(32×32画素)を16×16画素のタイル4つで分割した場合の例であり、デコンポジションレベル1のプレシンクトとコードブロックとの大きさは、各々8×8画素と4×4画素としている。プレシンクトとコードブロックの番号とは、ラスター順に付けられる。タイル境界外に対する画素拡張にはミラーリング法を使い、可逆(5,3)フィルタでウェーブレット変換を行い、デコンポジションレベル1のウェーブレット係数値を求めている。
【0042】
また、図5には、タイル0/プレシンクト3/コードブロック3について、代表的な「レイヤ」についての概念的な模式図も併せて示している。レイヤの構造は、ウェーブレット係数値を横方向(ビットプレーン方向)から見ると理解し易い。1つのレイヤは任意の数のビットプレーンから構成される。この例では、レイヤ0、1、2、3は、各々、1、3、1という3つのビットプレーンからなっている。そして、LSBに近いビットプレーンを含むレイヤ程、先に量子化の対象となり、逆に、MSBに近いレイヤは最後まで量子化されずに残ることになる。LSBに近いレイヤから破棄する方法はトランケーションと呼ばれ、量子化率を細かく制御することが可能である。
【0043】
次いで、エントロピー符号化・復号化部104について図6を参照しながら説明する。図6は、符号化された画像データのコードストリームを例示する模式図である。エントロピー符号化・復号化部104(図1参照)では、コンテキストと対象ビットとから、確率推定によって各コンポーネントRGBのタイル112に対する符号化を行う。こうして、原画像の全てのコンポーネントRGBについて、タイル112単位で符号化処理が行われる。
【0044】
次いで、タグ処理部105について説明する。タグ処理部105は、エントロピー符号化・復号化部104からの全符号化データを1本のコードストリームに結合するとともに、それにタグを付加する処理を行う。図6に、コードストリームの構造を簡単に示している。このようなコードストリームの先頭と各タイル112を構成する部分タイルの先頭には、ヘッダと呼ばれるタグ情報が付加され、その後に、各タイル112の符号化データが続く。そして、コードストリームの終端には、再びタグが置かれる。
【0045】
一方、復号化時には、符号化時とは逆に、各コンポーネントRGBの各タイル112のコードストリームから画像データを生成する。このような処理について、図1を用いて簡単に説明する。タグ処理部105は、外部より入力したコードストリームに付加されたタグ情報を解釈し、コードストリームを各コンポーネントRGBの各タイル112のコードストリームに分解し、その各コンポーネントRGBの各タイル112のコードストリーム毎に復号化処理を行う。この際、コードストリーム内のタグ情報に基づく順番で復号化の対象となるビットの位置が定められるとともに、量子化・逆量子化部103において、その対象ビット位置の周辺ビット(既に復号化を終えている)の並びからコンテキストを生成する。そして、エントロピー符号化・復号化部104では、そのコンテキストとコードストリームとから確率推定によって復号化を行なって対象ビットを生成し、それを対象ビットの位置に書き込む。このようにして復号化されたデータは、周波数帯域毎に空間分割されているため、これを2次元ウェーブレット変換・逆変換部102で2次元ウェーブレット逆変換を行うことにより、画像データ中の各コンポーネントRGBにおける各タイル112が復元される。復元されたデータは、色空間変換・逆変換部101によって元の表色系のデータに変換される。
【0046】
次に、JPEG2000の符号フォーマット例を説明する。図7はJPEG2000の符号フォーマットを示す概略図である。当該符号フォーマットは、符号データの始まりを示すSOC(Start of Codestream)マーカで始まり、その後に、符号化のパラメータや量子化のパラメータを記述したメインヘッダが続き、さらに、実際の符号データが続く構成である。実際の符号データは、SOT(Start of Tile−part)マーカで始まり、タイルヘッダ、SOD(Start of Data)マーカ、タイルデータ(符号)で構成される。これら画像全体に相当する符号データの後に、符号の終了を示すEOC(End of Codestream)マーカが付加される。
【0047】
[デジタルフルカラー複写機の全体構成]
次に、本実施の形態の画像処理装置であるデジタルフルカラー複写機の構成例について、その概略構成を示す図8を参照して説明する。
【0048】
このデジタルカラー複写機1は、データ蓄積機能を有するMFP=複合機としても機能するもので、プリンタエンジンとして機能するカラープリンタであるプリンタ2と、プリンタ2の上部に設置された画像読取装置としてのカラーイメージスキャナであるスキャナ3とから構成されている。
【0049】
プリンタ2は、スキャナ3で光学的に読取られた原稿の画像データや外部装置から送信された画像データ等に基づいて作像ユニット4で電子写真方式による画像形成を行い、この画像を給紙部5から用紙搬送部6で用紙搬送路7を経て搬送される記録媒体である用紙Pに転写し、画像が転写された用紙Pを搬送ベルト8で定着部9に搬送し、用紙Pの転写画像を定着部9で加熱加圧することにより定着して排紙トレイ10に排紙する構造である。
【0050】
作像ユニット4は、回転するドラム状の感光体11の周囲に、感光体11の表面を一様に帯電させる帯電部12、一様帯電した感光体11の表面に対する露光走査によって色毎の画像データに基づく静電潜像を感光体11上に形成する露光部13、シアン(C),マゼンタ(M),イエロー(Y),ブラック(K)のトナーを有して色毎の静電潜像に対応するトナーを付着させて可視像であるトナー像を形成するリボルバー方式のカラー現像部14、順次色毎のトナー像を複数のローラに支持された中間転写ベルト15上に転写させる中間転写部16、中間転写ベルト15上に転写されず感光体11上に残留するトナーを掻き落す感光体クリーニング部17、感光体11上の電荷を除電する除電部18等を配置することにより形成されており、さらに、中間転写ベルト15上のトナー像を用紙P上に一括転写させる転写部19、用紙P上に一括転写されず中間転写ベルト15上に残留するトナーを掻き落すベルトクリーニング部20を配置することにより形成されている。
【0051】
次に、スキャナ3について説明する。スキャナ3は、スキャナ本体21と、スキャナ本体21の上部に設けられた原稿搬送部であるADF(自動原稿搬送装置)22とから構成されている。スキャナ本体21の筐体23の上面には、原稿固定モードでの原稿画像の読取時に原稿が載置される載置原稿用ガラス24と、原稿搬送モードでの原稿画像の読取時に使用される搬送原稿用ガラス25とが設けられている。ここで、原稿固定モードとは、載置原稿用ガラス24上に載置された状態の原稿の画像を読取る動作モードであり、原稿搬送モードとは、ADF22により原稿を自動給紙し、自動給紙された原稿が搬送原稿用ガラス25上を通過する際にその原稿の画像を読取る動作モードである。
【0052】
また、筐体23の内部であって載置原稿用ガラス24に下方から対向する位置には、原稿に光を照射する露光手段としての照明ランプ(高輝度Xeランプ)26及びミラー27を備える第一走行体28が、載置原稿用ガラス24に沿って副走査方向に移動自在に配置されている。第一走行体28の反射光路には、2個のミラー29,30を備える第二走行体31が、載置原稿用ガラス24に沿って副走査方向に移動自在に配置されており、この第二走行体31の反射光路には、レンズ32を介してカラーラインセンサであるCCD(Charge Coupled Device)33を搭載したSBU(Sensor Board Unit)34が位置している。なお、CCD33が光電変換素子として機能する。
【0053】
副走査手段としての第一走行体28と第二走行体31とには、ステッピングモータ35がプーリやワイヤなど(いずれも図示せず)により連結されており、第一走行体28と第二走行体31とは、図7中左側から右側へ2:1の速度比で同一の副走査方向に移動自在とされている。なお、本実施の形態のデジタルカラー複写機1は、変倍機能を備えるものであり、拡大/縮小変倍コピー時には、その変倍率に応じてステッピングモータ35の速度を制御することにより、第一,第二走行体28,31の原稿に対する移動速度を変更させることにより、副走査方向の変倍処理がメカ的に行われる。主走査方向の変倍は後述するような電気的変倍処理により実行される。
【0054】
このようなデジタルフルカラー複写機1は、複数のマイクロコンピュータで構成される制御系により制御される。図9は、これらの制御系のうち、画像処理に関わる制御系の電気的な接続を示す概略ブロック図である。この制御系は、CPU41、ROM42、RAM43及び操作パネル44等が、バス45で接続されている。CPU41は、各種演算を行い、画像処理等の処理を集中的に制御する。ROM42には、このCPU41が実行する処理に関わる各種プログラムや固定データが格納されている。RAM43は、CPU41のワークエリアとなる。IPU(Image Processing Unit)46は、各種画像処理に関わるハードウエアを備えている。記憶媒体となるROM42は、EEPROMやフラッシュメモリ等の不揮発性メモリを備えていて、ROM42内に格納されているプログラムはCPU41の制御により、I/Oポート47を介して外部装置(図示せず)からダウンロードされるプログラムに書換え可能である。即ち、本実施の形態では、ROM42に各種機能を実現するためのプログラムが格納されており、このROM42がプログラムを記憶した記憶媒体として機能している。
【0055】
また、本実施の形態のデジタル複写機1は、図1を参照して説明したJPEG2000アルゴリズムの各機能ブロックを備え、前述のようなJPEG2000アルゴリズムにより画像データの圧縮符号化を行う。即ち、図1に示したような圧縮符号化手段及び復号化手段の機能は、IPU46によりハードウエアが行う処理により実行しても、ROM42に記憶されているプログラムに基づいてCPU41が行う処理により実行してもよい。これにより、基本的には、スキャナ3で読取られ、IPU46で白シェーディング補正等の各種画像処理が施された複数枚の画像のデジタル画像データを、JPEG2000アルゴリズムにより圧縮符号化して、各画像のコードストリームを生成する。即ち、画像を1又は複数の矩形領域(タイル)に分割し、この矩形領域毎に画素値を離散ウェーブレット変換して階層的に圧縮符号化することを基本とする。
【0056】
[画像圧縮符号化処理]
図1中に示したJPEG2000アルゴリズムによる圧縮符号化手段を書き直すと、図10のように示すことができる。即ち、DCレベルシフト部101a、カラー変換部101b、ウェーブレット変換部102a、量子化部103a、係数モデリング部104a、算術符号化部104b、符号順序制御部105aをその処理順に並べることにより圧縮符号化手段106が構成されている。ここに、DCレベルシフト部101a及びカラー変換部101bは色空間変換・逆変換部101中に属するもので、DCレベルシフト部101aは入力される画像信号がRGB信号値のような正の数である場合に所定の変換式を用いて各信号値から信号のダイナミックレンジの1/2を減算するレベルシフト処理を行い、カラー変換部101bではRGB画像を輝度色差系のYCbCr画像に変換することによりカラー画像の圧縮効率を高める処理を行う。ウェーブレット変換部102aは2次元ウェーブレット変換・逆変換部102中に属し、前述したようなウェーブレット係数への変換処理を行う。量子化部103aは量子化・逆量子化部103に属し、効率のよい圧縮を行うためにウェーブレット係数のダイナミックレンジを削減する処理を行う。この量子化処理の一例として、後述のエントロピー符号化がビットプレーンであることを利用して、完成した符号列の下位ビットプレーンを切り捨てることにより量子化するポスト量子化方式がある。
【0057】
係数モデリング部104a及び算術符号化部104bはブロックベースのビットプレーン符号化を行うエントロピー符号化・復号化部104に属する。このうち、係数モデリング部104aでは符号化対象となる多値ウェーブレット係数から2値算術符号化用のビットモデルを作成するものであり、この処理により符号化方法が決定される。算術符号化部104bにおける符号化方式には新しい2値画像符号方式であるMQ−Coderと称される方式が用いられる。符号順序制御部105aはタグ処理部105に含まれる。
【0058】
このようなJPEG2000アルゴリズムに従った圧縮符号化手段106に加えて、本実施の形態では、処理対象として入力される文書画像データに関してそのデータ中に混在するカラー画像領域とグレー画像領域とを分離して像域分離信号を出力する像域分離手段としての像域分離部121と、この像域分離部121から出力される像域分離信号に応じて圧縮符号化手段106中のカラー変換部101bの処理内容を切換える処理内容切換え手段としてのセレクタ122とが設けられている。この像域分離部121としては、画像の特徴に合った最適な画像処理を行うためにカラー画像領域とグレー画像領域とを分離するもので、公知の像域分離に関する技術、例えば、対象となる文書画像データについて背景色を特定し、この背景色を用いてボトムアップ的に文書画像の領域識別結果を得る特許文献1に示されるような方式を利用すればよく、その詳細は省略する。なお、グレー画像領域と白黒画像領域との識別は、白黒画像認識の下限レベル、上限レベルの設定を適宜行い、これらのレベル範囲内に属する場合にグレー画像領域と認識すればよい。
【0059】
セレクタ122は、像域分離信号に応じて処理対象となる文書画像データの圧縮符号化手段106中のカラー変換部101bでの処理内容を切換えるもので、グレー画像領域なる像域分離信号の場合には、元々色差成分を持たないので、グレー符号化モードとして色差成分Yb,Yrに関しては符号量を0として以後の符号化処理を行わせず、輝度成分Yのみを有効として以後の符号化処理全てを行わせる一方、カラー画像領域なる像域分離信号の場合にはカラー画像に適したカラー符号化モードとしてカラー変換部101bの処理を規制せずに通常通り圧縮符号化手段106による全ての処理を行わせるように、処理内容を切換える。
【0060】
これらの像域分離部121やセレクタ122の機能も、ROM42に記憶されているプログラムに基づいてCPU41が行う処理により実行してもよい。
【0061】
一般に、JPEG2000アルゴリズムによる圧縮符号化の特徴を考えた場合、その一つとして前述したようなRGB画像を輝度色差系のYCbCr画像(Y:輝度成分、Cb,Cr:色差成分)に変換する色空間変換というカラー画像の圧縮効率を高める処理があり、元々色差成分を持たないグレー画像で表現されたグレー画像領域であっても、RGB→YCbCr色空間変換及びその後の各成分毎の符号化処理を行う必要があり、最終の符号形成の段階でその部分の色差成分を取り除くことは可能であるが、結果的に無駄な符号化を行っているのと同じ意味になり、符号化効率が悪く、処理速度も遅くなってしまう不具合がある。この点、本実施の形態の基本的な構成によれば、文書画像データを圧縮符号化する上で、カラー画像領域に関しては、圧縮符号化手段106により全ての符号化処理を行うが、グレー画像領域に関しては、カラー変換部101bでの色空間変換処理として色差成分の符号量はこの時点で0とし、輝度成分のみを有効とし当該色空間変換処理から全ての符号化処理を行わせることで、無駄な処理を省くことができ、処理の高速化、符号化効率を向上させることができる。即ち、グレー画像領域であると判断された画像領域に関しては、無駄なコンポーネント処理を省略することができる。
【0062】
[具体的処理例]
いま、図11(a)に模式的に示すようなグレー画像領域131とカラー画像領域132とが混在する原稿133による文書画像データを処理対象とする場合の処理例を数例挙げて説明する。
【0063】
まず、第1の例として、最も単純には、例えば、文書画像データ中に占めるグレー画像領域131とカラー画像領域132との比率に応じて当該文書画像データ全体に対してグレー符号化モードかカラー符号化モードかの何れかのモードを適用するようにセレクタ122で切換えるように構成することができる。この場合の圧縮符号化処理方式としては、複数のタイルに分割してタイル単位で符号化するタイル方式であっても、ラスタライン毎に分割してラスタライン単位で符号化するラスタ方式であってもよい。
【0064】
この場合、圧縮符号化手段106は、図12に示すように、圧縮符号化した符号データのメインヘッダ領域中に適用したモードがカラー符号化モードとグレー符号化モードとの何れであるかの符号化モード情報を記述しておけば、当該符号データの復号時にはこの符号化モード情報を参照することにより間違えることなく復号可能となる。図12の図示例は、タイル符号化方式であって(図11(b)参照)、グレー符号化モードを適用して文書画像データ全体をグレー符号化した例を示している。
【0065】
次に、第2のより実際的な例としては、或る小領域単位=タイル単位で処理モードを動的に切換えるようにしてもよい。例えば、図11(a)に示すような文書画像データを図11(b)に示すように複数のタイルA1,A2,…,F3,F4に分割し、そのタイル単位で圧縮符号化手段106による処理内容をグレー符号化モード用とするかカラー符号化モード用とするかを切換えるようにしてもよい。
【0066】
図13はこの方式により圧縮符号化手段106により圧縮符号化処理された符号列の例を示し、図示例のように、そのメインヘッダ領域中に適用したモードがカラー符号化モードとグレー符号化モードとの何れであるかの符号化モード情報をタイル毎に記述しておけば、当該符号データの復号時にはこの符号化モード情報を参照することにより間違えることなく復号可能となる。
【0067】
もっとも、メインヘッダ領域中に記述する方式に限らず、図14に示すように、圧縮符号化された各タイルの符号データ中(タイルヘッダ部)に個々に適用したモードがカラー符号化モードとグレー符号化モードとの何れであるかの符号化モード情報を記述しておくようにしてもよい。この方式によっても、当該符号データの復号時にはこの符号化モード情報を参照することにより間違えることなく復号可能となる。
【0068】
第3のより実際的な例としては、或る小領域単位=ラスタライン単位で処理モードを動的に切換えるようにしてもよい。例えば、図11(a)に示すような文書画像データを図11(c)に示すように複数のラスタラインy0,y1,…に分割し、そのラスタライン単位で圧縮符号化手段106による処理内容をグレー符号化モード用とするかカラー符号化モード用とするかを切換えるようにしてもよい。
【0069】
図15はこの方式により圧縮符号化手段106により圧縮符号化処理された符号列の例を示し、図示例のように、そのメインヘッダ領域中に適用したモードがカラー符号化モードとグレー符号化モードとの何れであるかの符号化モード情報を、そのモードが変化するラスタラインによって記述しておけば、当該符号データの復号時にはこの符号化モード情報を参照することにより間違えることなく復号可能となる。図示例では、ラスタライン0からグレー符号化モードによる処理が行われ、ラスタラインy1でカラー符号化モードに切換えられ、ラスタラインy3でグレー符号化モードに切換えられ、…、ことを示している。
【0070】
もっとも、メインヘッダ領域中に記述する方式に限らず、図16に示すように、圧縮符号化された符号データ中に個々に適用するモードがカラー符号化モードとグレー符号化モードとで切換えられるラスタラインに関する情報を符号化モード情報として記述しておくようにしてもよい。この方式によっても、当該符号データの復号時にはこの符号化モード情報を参照することにより間違えることなく復号可能となる。
【0071】
また、本実施の形態では、デジタル複写機が像域分離部121を備える構成として説明したが、自機でこれらを有しておらず外部信号として得られる構成でもよい。即ち、画像処理装置としての適用機種が例えばパーソナルコンピュータ等にあっては、像域分離信号を外部から入力されるように構成してもよいが、画像処理装置としての適用機種が例えば本実施の形態のようにデジタル複写機等の画像形成装置の場合には、自身が像域分離部121を備えることにより、自機単独で適正な画像圧縮符号化処理が可能となる。
【0072】
【発明の効果】
請求項1記載の発明の画像処理装置によれば、基本的にJPEG2000アルゴリズムに従い圧縮符号化する圧縮符号化手段を用いることで、カラー画像領域とグレー画像領域との圧縮符号化処理について単一の符号手段で対応可能で構成が簡単で高能率な上に、この圧縮符号化手段による処理内容を文書画像データ中に混在するカラー画像領域とグレー画像領域との像域分離信号に基づき切換えるようにしたので、よりJPEG2000アルゴリズムの特徴を活かしてこのJPEG2000アルゴリズムの不都合を回避することが可能となる。
【0073】
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の画像処理装置において、適用機種が例えばパーソナルコンピュータ等にあっては、像域分離信号を外部から入力されるように構成してもよいが、適用機種が例えばデジタル複写機等の画像形成装置の場合には、自身が像域分離手段を備えることにより、自機単独で適正な画像圧縮符号化処理を行わせることができる。
【0074】
請求項3記載の発明によれば、請求項1又は2記載の画像処理装置において、JPEG2000アルゴリズムによる圧縮符号化の特徴を考えた場合、その一つとして、RGB画像を輝度色差系のYCbCr画像(Y:輝度成分、Cb,Cr:色差成分)に変換する色空間変換というカラー画像の圧縮効率を高める処理があり、元々色差成分を持たないグレー画像であっても、RGB→YCbCr色空間変換及びその後の各成分毎の符号化処理を行う必要があり、最終の符号形成の段階でその部分の色差成分を取り除くことは可能であるが、結果的に無駄な符号化を行っているのと同じ意味になり、符号化効率が悪く、処理速度も遅くなってしまう不具合がある点に着目し、請求項1又は2記載の発明の具体的な内容として、グレー画像領域に関しては、色空間変換処理として色差成分の符号量は0とし輝度成分のみを有効とし、当該色空間変換処理から全ての処理を行わせるようにしたので、無駄な処理を省くことができ、処理の高速化、符号化効率を向上させることができる。即ち、グレー画像領域であると判断された画像領域に関しては、無駄なコンポーネント処理を省略することができる。
【0075】
請求項4記載の発明によれば、請求項1ないし3の何れか一記載の画像処理装置において、カラー符号化モードとグレー符号化モードとの切換えを、文書画像データ全体を単位として行わせることで、請求項1ないし3記載の発明を最も簡単に実現することができる。
【0076】
請求項5記載の発明によれば、請求項4記載の画像処理装置において、圧縮符号化した符号データのメインヘッダ領域中に符号化モード情報を記述するようにしたので、符号データの復号時にはこの符号化モード情報を参照することにより間違えることなく復号させることができる。
【0077】
請求項6記載の発明によれば、請求項1ないし3の何れか一記載の画像処理装置において、カラー符号化モードとグレー符号化モードとの切換えを、文書画像データを複数に分割して符号化する或る小領域、例えば、請求項7記載の発明のようにタイル、請求項8記載の発明のようにラスタラインを単位として行わせるようにしたので、請求項1ないし3記載の発明を文書画像データの状態に合わせて木目細かく実現することができる。
【0078】
請求項9記載の発明によれば、請求項7記載の画像処理装置において、圧縮符号化した符号データのメインヘッダ領域中に各タイル毎に符号化モード情報を記述するようにしたので、符号データの復号時にはこの符号化モード情報を参照することにより間違えることなく復号させることができる。
【0079】
請求項10記載の発明によれば、請求項8記載の画像処理装置において、圧縮符号化した符号データのメインヘッダ領域中に切換えラスタラインに関する符号化モード情報を記述するようにしたので、符号データの復号時にはこの符号化モード情報を参照することにより間違えることなく復号させることができる。
【0080】
請求項11記載の発明によれば、請求項7記載の画像処理装置において、圧縮符号化した各タイルの符号データ中にそのタイルに適用した符号化モード情報を記述するようにしたので、符号データの復号時にはこの符号化モード情報を参照することにより間違えることなく復号させることができる。
【0081】
請求項12記載の発明によれば、請求項7記載の画像処理装置において、圧縮符号化した各タイルの符号データ中に切換えラスタラインに関する符号化モード情報を記述するようにしたので、符号データの復号時にはこの符号化モード情報を参照することにより間違えることなく復号させることができる。
【0082】
請求項13記載の発明の画像処理用プログラムによれば、基本的にJPEG2000アルゴリズムに従い圧縮符号化する圧縮符号化機能を用いるようにしたので、カラー画像領域とグレー画像領域との圧縮符号化処理について単一の符号手段で対応可能で構成が簡単で高能率な上に、この圧縮符号化機能による処理内容を文書画像データ中に混在するカラー画像領域とグレー画像領域との像域分離信号に基づき切換えるようにしたので、よりJPEG2000アルゴリズムの特徴を活かしてこのJPEG2000アルゴリズムの不都合を回避することができる。
【0083】
請求項14記載の発明のコンピュータ読取り可能な記憶媒体によれば、請求項13記載の発明と同様な効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の前提となるJPEG2000方式の基本となるアルゴリズムを実現するシステムの機能ブロック図である。
【図2】原画像の各コンポーネントの分割された矩形領域を示す説明図である。
【図3】デコンポジションレベル数が3の場合の、各デコンポジションレベルにおけるサブバンドを示す説明図である。
【図4】プレシンクトを示す説明図である。
【図5】ビットプレーンに順位付けする手順の一例を示す説明図である。である。
【図6】符号化された画像データのコードストリームを例示する模式図である。
【図7】JPEG2000の符号フォーマットを示す概略図である。
【図8】本発明の一実施の形態の画像処理装置としてのデジタルフルカラー複写機を示す概略構成図である。
【図9】その制御系を示す概略ブロック図である。
【図10】特徴部分となる圧縮符号化処理部分を示すブロック図である。
【図11】処理対象となる文書画像データ例等を示す説明図である。
【図12】ページ単位の処理時の符号データ例を示す説明図である。
【図13】タイル単位の処理時の符号データ例を示す説明図である。
【図14】タイル単位の処理時の他の符号データ例を示す説明図である。
【図15】ラスタライン単位の処理時の符号データ例を示す説明図である。
【図16】ラスタライン単位の処理時の他の符号データ例を示す説明図である。
【符号の説明】
121 像域分離手段
122 処理内容切換え手段
131 グレー画像領域
132 カラー画像領域[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to various image processing apparatuses such as a digital copying machine (including a multifunction peripheral = MFP), a printer, a scanner, and a personal computer, an image processing program, and a storage medium.
[0002]
[Prior art]
Generally, there are various types of document image data handled by this type of image processing apparatus. For example, some documents are mostly gray images, but have partially laid out color images such as photographs.
[0003]
As a high-definition image compression / decompression technology capable of restoring a high-quality image with a high compression ratio, an image compression / encoding technology based on the JPEG2000 algorithm has attracted attention.
[0004]
[Patent Document 1]
JP 2001-297303 A
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
If the JPEG2000 algorithm is used, several high-efficiency encoding processes are included, and high-efficiency, high-compression-rate compression encoding is basically possible. Depending on the characteristics, it is not always effective, and it may be a wasteful process, rather deteriorating the coding efficiency and hindering high-speed processing.
[0006]
That is, in consideration of the feature of the compression encoding by the JPEG2000 algorithm, one of them is a color space conversion that converts an RGB image into a luminance / color difference YCbCr image (Y: luminance component, Cb, Cr: color difference component). There is a process for increasing the compression efficiency of the image, and even for a gray image originally having no color difference components, it is necessary to perform RGB → YCbCr color space conversion and subsequent encoding processes for each component, and the final code formation Although it is possible to remove the chrominance component of that part at the stage, it has the same meaning as the result of performing useless encoding, resulting in poor encoding efficiency and slow processing speed. .
[0007]
SUMMARY OF THE INVENTION An object of the present invention is to use image compression encoding technology based on the JPEG2000 algorithm in compressing and encoding various document image data and the like. And the inconvenience of the JPEG2000 algorithm at that time can be avoided.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
2. The image processing apparatus according to
[0009]
Therefore, by using the compression encoding means which basically performs compression encoding according to the JPEG2000 algorithm, the compression encoding processing of the color image area and the gray image area can be handled by a single encoding means, and the configuration is simple and highly efficient. In addition, by switching the processing contents of the compression encoding means based on an image area separation signal of a color image area and a gray image area mixed in the document image data, the JPEG2000 algorithm can be further utilized by utilizing the features of the JPEG2000 algorithm. Can be avoided.
[0010]
According to a second aspect of the present invention, in the image processing apparatus according to the first aspect, an image area separating unit that separates a color image area and a gray image area mixed in the document image data and outputs an image area separation signal. Prepare.
[0011]
Therefore, when the applicable model is, for example, a personal computer or the like, the image area separation signal may be configured to be input from the outside, but when the applicable model is, for example, an image forming apparatus such as a digital copying machine, Providing the image area separating means itself enables proper image compression encoding processing by itself.
[0012]
According to a third aspect of the present invention, in the image processing apparatus according to the first or second aspect, the compression encoding unit performs at least a procedure of a color space conversion process, a two-dimensional wavelet transform process, a quantization process, and an entropy encoding process. The image data is compression-encoded, and the processing content switching means sets a color encoding mode for an area separated as a color image area by an image area separation signal, and sets all codes from the color space conversion processing. And the area separated as a gray image area by the image area separation signal is set to the gray encoding mode, the code amount of the color difference component during the color space conversion processing is set to 0, and only the luminance component is subjected to the color space conversion. The processing contents of the color space conversion processing in the compression coding means are switched so as to perform all the coding processing from the processing.
[0013]
Therefore, in consideration of the feature of the compression encoding by the JPEG2000 algorithm, one of them is a color space conversion which converts an RGB image into a YCbCr image of a luminance / color difference system (Y: luminance component, Cb, Cr: color difference component). There is a process for increasing the compression efficiency of the image, and even for a gray image originally having no color difference components, it is necessary to perform RGB → YCbCr color space conversion and subsequent encoding processes for each component, and the final code formation Although it is possible to remove the chrominance component of that part at the stage, it has the same meaning as the result of performing useless encoding, resulting in poor encoding efficiency and slow processing speed. Focusing on the point, as a specific content of the invention according to
[0014]
According to a fourth aspect of the present invention, in the image processing apparatus according to any one of the first to third aspects, the processing content switching means switches a color encoding mode and a gray encoding mode for the entire document image data. The processing contents are switched so as to apply either one.
[0015]
Therefore, by switching between the color encoding mode and the gray encoding mode in units of the entire document image data, the invention according to
[0016]
According to a fifth aspect of the present invention, in the image processing apparatus according to the fourth aspect, the compression encoding unit is configured to switch between a color encoding mode and a gray encoding mode applied to a main header area of the encoded data. Describe any one of the encoding mode information.
[0017]
Accordingly, since the encoding mode information is described in the main header area of the compression-encoded code data, decoding of the code data can be performed without error by referring to the coding mode information.
[0018]
According to a sixth aspect of the present invention, in the image processing apparatus according to any one of the first to third aspects, the processing content switching unit is configured to divide the document image data into a plurality of pieces and encode the document image data in a plurality of small area units. The processing content is dynamically switched between the color encoding mode and the gray encoding mode.
[0019]
Therefore, switching between the color encoding mode and the gray encoding mode is performed by dividing a document image data into a plurality of small areas and encoding the divided document image data, for example, a tile as in the seventh aspect of the present invention. By performing the operation in units of raster lines as in the invention of the first aspect, the inventions of the first to third aspects can be realized finely according to the state of the document image data.
[0020]
According to a ninth aspect of the present invention, in the image processing apparatus according to the seventh aspect, the compression encoding means includes a color encoding mode and a gray code applied to each tile in a main header area of the encoded data. Any coding mode information with the coding mode is described.
[0021]
Therefore, since the encoding mode information is described for each tile in the main header area of the encoded data, the decoding can be performed without error by referring to the encoding mode information when decoding the encoded data. .
[0022]
According to a tenth aspect of the present invention, in the image processing apparatus according to the eighth aspect, the compression encoding unit is configured to switch between a color encoding mode and a gray encoding mode applied to a main header area of the encoded data. The coding mode information on the switching raster line is described.
[0023]
Therefore, since the encoding mode information on the switching raster line is described in the main header area of the encoded data, the decoding can be performed without error by referring to this encoding mode information when decoding the encoded data. .
[0024]
According to an eleventh aspect of the present invention, in the image processing device according to the seventh aspect, the compression encoding means includes a color encoding mode and a gray encoding mode applied to the tiles in the code data of each of the compressed and encoded tiles. Is described.
[0025]
Accordingly, since the coding mode information applied to each tile is described in the code data of each compression-coded tile, decoding can be performed without error by referring to the coding mode information when decoding the code data. .
[0026]
According to a twelfth aspect of the present invention, in the image processing apparatus according to the seventh aspect, the compression encoding means relates to a raster line for switching between a color encoding mode and a gray encoding mode applied to the encoded data. Describe the encoding mode information.
[0027]
Accordingly, the coding mode information on the switching raster line is described in the code data of each tile that has been compressed and coded, so that decoding of the code data can be performed without error by referring to the coding mode information.
[0028]
An image processing program according to claim 13 is installed in a computer, and stores, in the computer, a compression encoding function for compressing and encoding document image data in accordance with a JPEG2000 algorithm and a color image area mixed in the document image data. And a processing content switching function of switching the processing content by the compression encoding function based on the image area separation signal from the gray image area.
[0029]
Therefore, by using a compression coding function for compression coding according to the JPEG2000 algorithm, a single coding means can handle compression coding processing for a color image area and a gray image area with a simple configuration and high efficiency. In addition, by switching the processing contents by the compression encoding function based on an image area separation signal between a color image area and a gray image area mixed in the document image data, the JPEG2000 algorithm can be further utilized by utilizing the features of the JPEG2000 algorithm. Can be avoided.
[0030]
A computer-readable storage medium according to a fourteenth aspect stores the image processing program according to the thirteenth aspect.
[0031]
Therefore, an effect similar to that of the thirteenth aspect is obtained.
[0032]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
An embodiment of the present invention will be described with reference to the drawings.
[0033]
[Outline of JPEG2000]
The present embodiment utilizes the JPEG2000 algorithm. First, JPEG2000 will be briefly described.
[0034]
FIG. 1 is a functional block diagram for explaining the basics of the JPEG2000 algorithm. As shown in FIG. 1, the JPEG2000 algorithm includes a color space transform /
[0035]
The color space transform /
[0036]
FIG. 2 is a schematic diagram illustrating an example of each of the divided components of an original image that is a color image. In a color image, as shown in FIG. 2, components R, G, and B (111) of the original image are generally separated by, for example, an RGB primary color system. Then, the components R, G, and B of the original image are further divided by the
[0037]
Here, at the time of encoding the image data, the data of each
[0038]
FIG. 3 is a schematic diagram showing subbands at each decomposition level when the number of decomposition levels is three. The two-dimensional wavelet transform /
[0039]
Next, in the quantization /
[0040]
FIG. 4 is a schematic diagram illustrating a precinct. The wavelet coefficients after the quantization process are divided into non-overlapping rectangles called “precincts” for each subband. This was introduced to make efficient use of memory in the implementation. As shown in FIG. 4, one precinct is composed of three rectangular regions that spatially match. Furthermore, each precinct is divided into non-overlapping rectangular “code blocks”. This is a basic unit when performing entropy coding.
[0041]
FIG. 5 is a schematic diagram showing an outline of a process of decomposing the values of the two-dimensional wavelet coefficients after the two-dimensional wavelet transform into “bit planes” and ranking the “bit planes” for each pixel or code block. . The coefficient value after the wavelet transform can be quantized and coded as it is. However, in JPEG2000, in order to increase the coding efficiency, the coefficient value is decomposed into "bit planes" and " A "bit plane" can be ranked. FIG. 5 briefly shows the procedure. In this example, the original image (32 × 32 pixels) is divided into four 16 × 16 pixel tiles, and the size of the precinct at the
[0042]
FIG. 5 also shows a conceptual schematic diagram of a representative “layer” for tile 0 /
[0043]
Next, the entropy encoding /
[0044]
Next, the
[0045]
On the other hand, at the time of decoding, image data is generated from the code stream of each
[0046]
Next, an example of a JPEG2000 code format will be described. FIG. 7 is a schematic diagram showing a code format of JPEG2000. The code format starts with an SOC (Start of Codestream) marker indicating the start of code data, followed by a main header describing coding parameters and quantization parameters, and further followed by actual code data. It is. Actual code data starts with an SOT (Start of Tile-part) marker, and is composed of a tile header, a SOD (Start of Data) marker, and tile data (code). After the code data corresponding to the entire image, an EOC (End of Codestream) marker indicating the end of the code is added.
[0047]
[Overall configuration of digital full-color copying machine]
Next, a configuration example of a digital full-color copying machine that is an image processing apparatus according to the present embodiment will be described with reference to FIG.
[0048]
The digital
[0049]
The
[0050]
The
[0051]
Next, the
[0052]
Further, an illumination lamp (high-intensity Xe lamp) 26 and a mirror 27 as exposure means for irradiating the original with light are provided at a position inside the
[0053]
A stepping
[0054]
Such a digital full-
[0055]
Further, the digital copying
[0056]
[Image compression encoding process]
When the compression encoding means based on the JPEG2000 algorithm shown in FIG. 1 is rewritten, it can be shown as in FIG. That is, the DC level shift unit 101a, the color conversion unit 101b, the wavelet transform unit 102a, the
[0057]
The
[0058]
In addition to the compression encoding means 106 according to the JPEG2000 algorithm, the present embodiment separates a color image area and a gray image area mixed in the document image data input as a processing target into the data. An image
[0059]
The
[0060]
The functions of the image
[0061]
In general, when considering the features of compression encoding by the JPEG2000 algorithm, as one of the above, a color space for converting the above-described RGB image into a YCbCr image of a luminance / color difference system (Y: luminance component, Cb, Cr: color difference component) There is a process called conversion to increase the compression efficiency of a color image. Even in a gray image region originally expressed as a gray image having no color difference component, the RGB → YCbCr color space conversion and the subsequent encoding process for each component are performed. It is necessary to perform this, and it is possible to remove the color difference component of that part at the final code formation stage, but as a result, it has the same meaning as performing useless coding, and the coding efficiency is poor, There is a problem that the processing speed is reduced. In this regard, according to the basic configuration of the present embodiment, when the document image data is compression-encoded, all the encoding processes are performed by the
[0062]
[Specific processing example]
Now, a description will be given of several processing examples in which document image data of a
[0063]
First, as a first example, in the simplest case, for example, gray coding mode or color coding mode is applied to the entire document image data in accordance with the ratio of the
[0064]
In this case, as shown in FIG. 12, the
[0065]
Next, as a second more practical example, the processing mode may be dynamically switched in a unit of a small area = a unit of a tile. For example, the document image data as shown in FIG. 11A is divided into a plurality of tiles A1, A2,..., F3 and F4 as shown in FIG. Switching between the processing contents for the gray coding mode and the color coding mode may be performed.
[0066]
FIG. 13 shows an example of a code string that has been compression-encoded by the compression-encoding means 106 according to this method. As shown in the figure, the mode applied to the main header area is a color encoding mode or a gray encoding mode. If the encoding mode information is described for each tile, decoding can be performed without error by referring to the encoding mode information when decoding the code data.
[0067]
However, not only the method described in the main header area, but as shown in FIG. 14, the modes individually applied to the code data (tile header portion) of each compression-coded tile are the color coding mode and the gray coding mode. The coding mode information indicating which of the coding modes is used may be described. According to this method, decoding of the code data can be performed without error by referring to the coding mode information.
[0068]
As a third more practical example, the processing mode may be dynamically switched in a unit of a certain small area = a unit of a raster line. For example, the document image data as shown in FIG. 11A is divided into a plurality of raster lines y0, y1,... As shown in FIG. May be switched between for gray coding mode and for color coding mode.
[0069]
FIG. 15 shows an example of a code string that has been compression-encoded by the compression-encoding means 106 according to this method. As shown in the drawing, the mode applied to the main header area is a color encoding mode or a gray encoding mode. If the encoding mode information is described by a raster line whose mode changes, decoding can be performed without error by referring to the encoding mode information when decoding the code data. . In the illustrated example, processing in the gray encoding mode is performed from raster line 0, switching to the color encoding mode is performed on the raster line y1, switching to the gray encoding mode is performed on the raster line y3, and so on.
[0070]
However, not limited to the method described in the main header area, as shown in FIG. 16, a raster in which the mode individually applied to the compression-coded code data is switched between a color coding mode and a gray coding mode. Information about lines may be described as encoding mode information. According to this method, decoding of the code data can be performed without error by referring to the coding mode information.
[0071]
Further, in the present embodiment, the digital copying machine has been described as including the image
[0072]
【The invention's effect】
According to the image processing apparatus of the first aspect of the present invention, by using the compression encoding means that basically performs compression encoding according to the JPEG2000 algorithm, a single compression encoding process for the color image area and the gray image area is performed. In addition to being able to cope with the encoding means, having a simple configuration and high efficiency, the processing content of the compression encoding means is switched based on an image area separation signal between a color image area and a gray image area mixed in the document image data. Therefore, it is possible to avoid the inconvenience of the JPEG2000 algorithm by utilizing the features of the JPEG2000 algorithm.
[0073]
According to the second aspect of the present invention, in the image processing apparatus according to the first aspect, when the applicable model is, for example, a personal computer, the image processing apparatus may be configured to receive the image area separation signal from outside. In the case where the applicable model is an image forming apparatus such as a digital copying machine, for example, the image forming apparatus itself includes the image area separating means, so that the apparatus itself can perform an appropriate image compression / encoding process by itself.
[0074]
According to the third aspect of the present invention, in the image processing apparatus according to the first or second aspect, in consideration of the feature of compression encoding by the JPEG2000 algorithm, one of the features is to convert an RGB image into a luminance / color difference YCbCr image ( (Y: luminance component, Cb, Cr: color difference components) is a process of increasing the compression efficiency of a color image called color space conversion. Even if a gray image originally has no color difference components, it is possible to perform RGB → YCbCr color space conversion. It is necessary to perform encoding processing for each component thereafter, and it is possible to remove the color difference component of that part at the final code formation stage, but as a result it is the same as performing unnecessary encoding Paying attention to the point that there is a problem that the encoding efficiency is low and the processing speed is low, as a specific content of the invention according to
[0075]
According to a fourth aspect of the present invention, in the image processing apparatus according to any one of the first to third aspects, switching between the color encoding mode and the gray encoding mode is performed in units of the entire document image data. Thus, the inventions of
[0076]
According to the fifth aspect of the present invention, in the image processing apparatus according to the fourth aspect, the encoding mode information is described in the main header area of the compression-encoded code data. By referring to the encoding mode information, decoding can be performed without error.
[0077]
According to a sixth aspect of the present invention, in the image processing apparatus according to any one of the first to third aspects, the switching between the color encoding mode and the gray encoding mode is performed by dividing the document image data into a plurality of pieces. Since a certain small area to be converted, for example, a tile as in the invention of claim 7 and a raster line as in the invention of claim 8 are performed, the invention of
[0078]
According to the ninth aspect of the present invention, in the image processing apparatus according to the seventh aspect, the encoding mode information is described for each tile in the main header area of the compression-encoded code data. Can be decoded without error by referring to the encoding mode information.
[0079]
According to the tenth aspect of the present invention, in the image processing apparatus according to the eighth aspect, the encoding mode information relating to the switching raster line is described in the main header area of the compression-encoded code data. Can be decoded without error by referring to the encoding mode information.
[0080]
According to the eleventh aspect of the present invention, in the image processing apparatus according to the seventh aspect, the coding mode information applied to the tile is described in the code data of each compression-coded tile. Can be decoded without error by referring to the encoding mode information.
[0081]
According to the twelfth aspect of the present invention, in the image processing apparatus according to the seventh aspect, the encoding mode information on the switching raster line is described in the code data of each compressed and encoded tile. At the time of decoding, by referring to the encoding mode information, decoding can be performed without error.
[0082]
According to the image processing program of the present invention, since the compression coding function for compression coding according to the JPEG2000 algorithm is basically used, the compression coding processing of the color image area and the gray image area is performed. It can be handled by a single encoding means, has a simple configuration and is highly efficient.In addition, the processing content of this compression encoding function is based on the image area separation signal of the color image area and the gray image area mixed in the document image data. Since the switching is performed, the inconvenience of the JPEG2000 algorithm can be avoided by taking advantage of the features of the JPEG2000 algorithm.
[0083]
According to the computer-readable storage medium of the fourteenth aspect, the same effects as those of the thirteenth aspect can be obtained.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a functional block diagram of a system for realizing a basic algorithm of the JPEG2000 system which is a premise of an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is an explanatory diagram showing a divided rectangular area of each component of an original image.
FIG. 3 is an explanatory diagram showing subbands at each decomposition level when the number of decomposition levels is three.
FIG. 4 is an explanatory diagram showing a precinct.
FIG. 5 is an explanatory diagram showing an example of a procedure for ranking bit planes. It is.
FIG. 6 is a schematic diagram illustrating a code stream of encoded image data.
FIG. 7 is a schematic diagram showing a code format of JPEG2000.
FIG. 8 is a schematic configuration diagram illustrating a digital full-color copying machine as an image processing apparatus according to an embodiment of the present invention.
FIG. 9 is a schematic block diagram showing the control system.
FIG. 10 is a block diagram illustrating a compression encoding processing portion serving as a characteristic portion.
FIG. 11 is an explanatory diagram illustrating an example of document image data to be processed;
FIG. 12 is an explanatory diagram showing an example of code data at the time of processing in page units.
FIG. 13 is an explanatory diagram showing an example of code data at the time of processing in units of tiles.
FIG. 14 is an explanatory diagram showing another example of code data at the time of processing in units of tiles.
FIG. 15 is an explanatory diagram showing an example of code data at the time of processing in units of raster lines.
FIG. 16 is an explanatory diagram showing another example of code data at the time of processing in units of raster lines.
[Explanation of symbols]
121 Image area separation means
122 Processing content switching means
131 Gray image area
132 color image area
Claims (14)
前記文書画像データ中に混在するカラー画像領域とグレー画像領域との像域分離信号に基づき前記圧縮符号化手段による処理内容を切換える処理内容切換え手段と、
を備える画像処理装置。Compression encoding means for compressing and encoding the document image data according to the JPEG2000 algorithm;
Processing content switching means for switching processing content by the compression encoding means based on an image area separation signal of a color image area and a gray image area mixed in the document image data;
An image processing apparatus comprising:
前記処理内容切換え手段は、像域分離信号によりカラー画像領域として分離された領域に対してはカラー符号化モードとし前記色空間変換処理から全ての符号化処理を行わせ、像域分離信号によりグレー画像領域として分離された領域に対してはグレー符号化モードとし前記色空間変換処理中の色差成分の符号量は0とし輝度成分のみ当該色空間変換処理から全ての符号化処理を行わせるように、前記圧縮符号化手段中の色空間変換処理の処理内容を切換える、
請求項1又は2記載の画像処理装置。The compression encoding means compresses and encodes the document image data by at least a procedure of a color space conversion process, a two-dimensional wavelet transform process, a quantization process, and an entropy encoding process.
The processing content switching means sets a color coding mode to an area separated as a color image area by the image area separation signal, performs all the coding processing from the color space conversion processing, and sets a gray level by the image area separation signal. The region separated as the image region is set to the gray encoding mode, the code amount of the color difference component during the color space conversion process is set to 0, and only the luminance component is subjected to all the encoding processes from the color space conversion process. Switching the processing content of the color space conversion processing in the compression encoding means,
The image processing device according to claim 1.
前記文書画像データ中に混在するカラー画像領域とグレー画像領域との像域分離信号に基づき前記圧縮符号化手段による処理内容を切換える処理内容切換え機能と、
を実行させる画像処理用プログラム。A compression encoding function installed on a computer, for compressing and encoding document image data in accordance with the JPEG2000 algorithm;
A processing content switching function of switching processing content by the compression encoding unit based on an image area separation signal of a color image area and a gray image area mixed in the document image data;
An image processing program that executes
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