JP2004228556A - Pasting component, its manufacturing method, and manufacturing apparatus therefor - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、加工対象物に保持基板を仮接着してなる貼り合わせ部材、その製造方法およびその製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
シリコン等の高純度の単結晶半導体ウエーハ(以下、単に「半導体ウエーハ」と呼ぶ)や、これを使用した集積回路、センサー、磁気ヘッド等の半導体デバイスの加工、ガラス基板の加工においては、加工対象物である半導体ウエーハやガラス基板を保持基板に貼り付けた状態で研削、研磨(ポリッシング、ラッピング)、ダイシング、エッチング等の加工を行うのが一般的である。以下、例を挙げて説明する。
【0003】
(i)半導体ウエーハの製造における加工について
半導体ウエーハの製造においては、通常、単結晶インゴットを内周刃切断機、ワイヤーソー等によりスライスしてウエーハ状にした後、アルミナ研磨材等を用いて粗研磨し、洗浄した後、コロイダルシリカ液等を用いたメカノケミカル研磨、アルカリ洗浄して作製される。ここで、100μm程度またはそれ以下の薄いウエーハを粗研磨する場合には、研磨時に割れが発生したり、波打ちや反りにより膜厚の均一性を確保できない等の問題が生じる。このため、このような薄いウエーハを研磨する際には、予め粘着テープ等によりウエーハを保持基板に仮接着した状態で研磨し、研磨後にこれを剥離、アルカリ洗浄して半導体ウエーハが作製される。
【0004】
(ii)集積回路(ICチップ、LSIチップ、VLSIチップ、ULSIチップ等)の製造における加工について
ICチップ等の集積回路は、酸化膜を形成した半導体ウエーハ表面にフォトレジストを利用して所定の回路パターンを形成し、次いで半導体ウエーハ裏面を研削し、最終的にダイシングし、これを洗浄、ダイボンドしてチップ化することにより製造されるのが一般的である。ここで、上記研削時には、粘着シートを介してウエーハを保持基板に仮接着した貼り合わせ部材を用いることにより半導体ウエーハの破損の防止、研削加工の容易化が図られている。また、ダイシングは、半導体ウエーハをダイシングテープ等により保持基板に仮接着した貼り合わせ部材または半導体ウエーハを直接定盤上に固定させた状態で行うことで、半導体ウエーハの割れ等の不具合の発生を防止している。
【0005】
(iii)センサー(振動ジャイロ、加速度センサー等)の製造における加工について
振動ジャイロ等のセンサーの製造においては、半導体ウエーハを複雑な形状に加工する必要があり、この加工には通常貫通エッチングが用いられる。例えば、プラズマプロセスにより貫通エッチングを行う場合には、通常、基板の高温化を防止すべく基板の背面側に冷却ガスが充填された状態で行われる。従って、半導体ウエーハのみを貫通エッチングに供すると、貫通時にこの冷却ガスがプロセスチャンバーに放出する。
【0006】
このため、従来、接着剤等により半導体ウエーハの背面に保持基板を仮接着した状態で半導体ウエーハのみをエッチングすることにより冷却ガスの放出を防止することとしている。また、厚さが100μm程度またはそれ以下の薄い半導体ウエーハ単体では、貫通エッチング等の加工に耐えうる強度を有さず、加工の過程で割れやゆがみ等の不具合が発生する。このため、半導体ウエーハをこれよりも厚く十分な強度を持った保持基板に仮接着することが行われる。
【0007】
(iv)磁気ヘッドの製造における加工について
磁気ディスク等に用いられる浮上型磁気ヘッド(以下、単に「磁気ヘッド」と呼ぶ)の製造においては、まず、酸化膜を形成した半導体ウエーハ表面に、スパッタリング等の成膜加工によりMR素子等の素子を形成し、素子保護膜、所定の金端子等を形成して一枚のウエーハに一列に並んだ複数個の磁気ヘッドを複数列作製する。このウエーハをダイシングにより磁気ヘッドの各列毎に棒状に切り出し、この棒状のウエーハについて磁気ヘッドのスライダー面であるABS面(Air Bearing Surface)をラッピングし、更に、ダイシングにより個々の磁気ヘッドに分割される。
【0008】
ここで、磁気ヘッドの製造においても、前述した例と同様に、ダイシングおよびラッピングは、ダイシングテープ、接着剤等を用いてウエーハを保持基板に貼り付けた状態で行われる。
【0009】
(v)ガラス基板のダイシングについて
液晶表示装置には、対向基板、TFT液晶基板、防塵カバーガラス等のガラス基板が用いられ、これらのガラス基板は、大きなガラス基板原盤をダイシングにより分割して製造される。また、光ファイバに使用される光学フィルタには、ガラス基板の表面にフィルタ膜を形成したフィルタ部材をダイシングにより必要寸法に分断して得られるフィルタチップが用いられる。
【0010】
これらの製造におけるダイシング工程では、チッピングや形成した膜等の剥がれ等の防止の観点から、前述の例と同様に、ガラス基板の一方の面をダイシングテープ等によりガラス製の保持基板または定盤に貼り付けた状態で行われるのが一般的である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、薄い半導体ウエーハ、ガラス基板等の加工対象物の加工は、通常、粘着テープ、接着剤等によりこれらの加工対象物を保持基板(定盤を含む)に貼り付けた状態で行われている。しかし、ダイシングテープ等の粘着テープを用いてダイシング等の加工を行うと、粘着テープを剥がす際に静電気が発生し、ICチップ等に故障が発生する場合がある。また、ダイシングテープ等の粘着テープは、再利用ができないため製造コストの上昇を招くという問題があった。
【0012】
一方、貫通エッチングを行う際には、従来、スクリーン印刷により保持基板に接着剤を塗布し、これに半導体ウエーハを仮接着することが行われてきたが、下記に示すような問題がある。
【0013】
図4は、従来のスクリーン印刷を用いた貼り合わせ方法を示す図であり、(a)は保持基板への接合剤の塗布方法を示し、(b)は保持基板と半導体ウエーハとの貼り付けの過程を示し、(c)はこれらの貼り付け後の状態を示す。図4(a)に示すように、保持基板3を固定した上部に、接合剤13を載せたスクリーン14を用意し、スクリーン14上をゴム片などのヘラ15を移動させることにより接合剤13を保持基板3上に塗布する。図4(b)に示すように、接合剤13が塗布された保持基板3上に加工対象物(半導体ウエーハ)2を載せ、これを真空オーブン内で、加熱、脱泡することにより、図4(c)に示す貼り合わせ部材を得ることができる。
【0014】
スクリーン印刷では、粘度が低い接合剤を保持基板上に均一に塗布することが困難であるとともに、このような粘度の低い接合剤は保持基板上で定着しにくいため、10Pa・s以上の高い粘度の接合剤を用いる必要がある。一方、このように粘度の高い接合剤では、塗布厚さを薄くすることが困難である(通常、塗布厚さは500μm程度である)。このような事情から、例えば、上記の(iii)に示すような貫通エッチングに熱伝導性の低い接合剤を用いたスクリーン印刷を適用する場合には、エッチング時に半導体ウエーハの高温化を効率的に防止することができない。
【0015】
このため、エッチング工程におけるスクリーン印刷では、例えば、窒化アルミニウムおよびポリマーの混合剤など、粘度が高いとともに熱伝導性のよいグリース(以下、「熱伝導性グリース」と呼ぶ)が用いられてきた。しかし、熱伝導性グリースを用いるスクリーン印刷による塗布方法では、下記の問題が発生する。(1)熱伝導性グリースは粘度が高いため、塗布後の熱伝導性グリース内には微細な気泡が発生しやすい。
(2)熱伝導性グリースは粘度が高く、厚さの制御が困難であるため、塗布厚さのむらが生じやすい。
(3)加工対象物である半導体ウエーハは、加工工程を経た後に加熱されて保持基板から剥離される。このとき、熱伝導性グリース内の窒化アルミニウムは溶融せず半導体ウエーハの裏面に残存し、これが汚れを生じさせる。
(4)熱伝導性グリースは、市販されているものであるが非常に高価な材料であるため、製造コストの上昇を招く。
【0016】
特に、従来の方法により製造した貼り合わせ部材にトレンチエッチングを施す場合に、上記(1)または(2)の問題が発生すると、エッチング中の冷却が不均一となり、エッチング形状が不安定となる。また、通常、加工対象物である半導体ウエーハは、エッチングにより所定形状に加工された後に、ガラス等の部材が取り付けられることになるが、上記(3)の問題が発生すると、半導体ウエーハとガラス等の部材との密着性が悪くなる。
【0017】
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであり、安価の接合剤であるワックスを用い、気泡や塗布厚さのむらが生じることがないとともに、剥離後の半導体ウエーハの裏面に汚れが発生することがない貼り合わせ部材、その製造方法および製造装置を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記の問題を改善するべく研究を重ねた結果、下記の知見を得た。
(a)接合剤の粘度を低くすることにより、気泡や塗布厚さのむらを防止できるとともに、塗布厚さを薄くすることができる。
(b)塗布厚さを薄くすることにより、接合剤に熱伝導性が要求されなくなるので、窒化アルミニウム等の加工対象物(半導体ウエーハ)裏面の汚れの原因となるような物質を含まない接合剤を選択できる。
(c)しかし、スクリーン印刷では接合剤の粘度を下げることが難しい。
【0019】
本発明者はこのような知見に基づき、貼り合わせ部材の製造に使用する新たな接合剤と、スクリーン印刷を用いない新たな塗布装置を開発することにより本発明を完成させた。本発明は、下記の▲1▼に示す貼り合わせ部材、下記の▲2▼に示す貼り合わせ部材の製造方法および下記の▲3▼に示す貼り合わせ部材の製造装置を要旨とする。
【0020】
▲1▼加工対象物に保持基板をワックスで仮接着してなる貼り合わせ部材であって、ワックス層に存在する外径0.5mm以上の気泡の個数が1,300個/m2以下であることを特徴とする貼り合わせ部材。
【0021】
▲2▼非反応性ガスの圧力により液状のワックスを塗布パッドから滲出させ、保持基板を塗布パッドに接触させて保持基板の片面にワックスを塗布した後、加工対象物に保持基板を仮接着することを特徴とする貼り合わせ部材の製造方法。特に、片面にワックスを塗布した保持基板を回転させることによりワックスを塗り広げた後、加工対象物に保持基板を仮接着するのが望ましい。また、非反応性ガスは、窒素ガスまたはドライエアーであるのが望ましい。
【0022】
▲3▼加工対象物に保持基板を仮接着してなる貼り合わせ部材の製造装置であって、保持基板にワックスを塗布する手段が、液状のワックスを保持する密閉容器と、液状のワックスを保持基板に塗布する塗布パッドと、液状のワックスを塗布パッドに送るチューブとを有し、密閉容器の空隙部に非反応性ガスを導入することにより液状のワックスを塗布パッドから滲出させた状態で、この塗布パッドに保持基板の片面を接触させる機構を有することを特徴とする貼り合わせ部材の製造装置。特に、保持基板の片面を支持した状態で、保持基板を塗布パッドに接触させ、回転させる回転手段を有するのが望ましい。また、非反応性ガスは、窒素ガスまたはドライエアーであるのが望ましい。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図を使って説明する。なお、本発明で使用するワックスとしては、常温で固体のワックスであっても、常温で液体のワックスであってもよい。以下の説明においては、主として、常温で固体のワックスを用いる場合について述べる。
【0024】
1.本発明の貼り合わせ部材について
図1は、本発明の貼り合わせ部材を示す断面図である。図1に示すように、本発明の貼り合わせ部材1は、加工対象物2に保持基板3をワックス4で仮接着してなる貼り合わせ部材であって、ワックス層に存在する外径0.5mm以上の気泡の個数が1,300個/m2以下であることを特徴とする。これは下記の理由による。
【0025】
貼り合わせ部材に貫通エッチングを施すと、その製造条件によりエッチング途中でフォトレジストの焼き付きが発生することがある。そこで、本発明者は、シリコン製の加工対象物とガラス製の保持基板とを用意し、種々の条件でシリコン−ガラスの貼り合わせ部材を作製した。そして、これらの貼り合わせ部材に貫通エッチングを施すと、一部の貼り合わせ部材で上記と同様のフォトレジストの焼き付きが発生した。フォトレジストの焼き付きが発生した貼り合わせ部材を保持基板(ガラス)側から詳細に調査したところ、焼き付きが発生した箇所に外径0.5mm以上の気泡が複数存在していたが、外径0.5mm未満の気泡を起点としたレジスト焼き付きは確認されなかった。本発明者らが研究を重ねた結果、シリコンウエハの研削および研磨、シリコンウエハまたはガラス基板のダイシングにおいても、上記と同様に外径0.5mm以上の気泡が複数個存在する場合に問題が発生することが分かった。
【0026】
従って、本発明者らは、ワックス層に存在する気泡のうち、外径0.5mm以上の気泡に着目し、外径0.5mm以上の気泡の個数の許容範囲を調査したところ、下記のように、外径0.5mm以上の気泡の個数が1,300個/m2を超える場合に種々の問題が発生することが判明した。
【0027】
即ち、ワックス層に存在する外径0.5mm以上の気泡の個数が1,300個/m2を超える貼り合わせ部材に研削や研磨(ポリッシング、ラッピング)を行うと、加工対象物2に割れや凹凸が発生する。これは、特に100μm程度またはそれ以下の薄い加工対象物を作製する場合に顕著となる。また、このような貼り合わせ部材にダイシングを行うと、気泡の存在する部分において半導体ウエーハまたはガラス基板にチッピングが発生する。更に、このような貼り合わせ部材に貫通エッチングを施すと、エッチング時の電極からの冷却効率が悪くなり、エッチング途中でフォトレジストパターンが焼き付くことがある。
【0028】
ここで、本発明の貼り合わせ部材におけるワックス層の厚さは、供される加工によって設定すればよいが、例えば、貫通エッチングに供する貼り合わせ部材のワックス層厚さは9〜25μmが望ましい。これは、ワックス層厚さが9μm未満の場合、エッチング中に半導体ウエハが支持基板から剥離することがあり、25μmを超えるとエッチング中にワックスが貼り合わせ側面から滲み出る場合があるからである。貫通エッチングに供する貼り合わせ部材の更に望ましいワックス層厚さは10〜13μmである。
【0029】
なお、上記の気泡のサイズおよび数は、貼り合わせ部材を構成する少なくとも一方の基板を透明ガラスとし、光学顕微鏡写真を用いた目視観察により測定することができる。具体的には、上記の顕微鏡写真の任意の位置に外径50mmの円を描き、枠線内にある外径0.5mm以上の気泡の数を1個、枠線を交差する外径0.5mm以上の気泡の数を1/2個として数え、これを10視野以上の顕微鏡写真について行い、これを平方メートル当たりの個数に換算してその平均値を求めればよい。
【0030】
また、両方の基板がシリコンウエハの場合には、目視観察をすることができないが、貼り合わせ部材を構成する少なくとも一方の基板を透明ガラスとし、上記の手法でワックス層に存在する気泡の外径および個数を特定し、外径0.5mm以上の気泡の個数が1,300個/m2以下となるように製造条件を調整した後に、両方の基板がシリコンウエハである貼り合わせ部材を製造すればよい。例えば、後述の方法によれば、気泡の外径および個数の条件を満足する貼り合わせ部材を容易に製造することができる。
【0031】
保持基板は、加工対象物と同一の材料で作製されたものが望ましい。また、ダイシングを行う場合の保持基板は、ダイシング用定盤であってもよい。
【0032】
ワックスとしては、例えば、固松脂(かたまつやに)、蜜蝋、鉱物性ワックス等を主成分とするものを使用することができる。また、ロジンや高級脂肪酸などが含まれているものであってもよい。このようなワックスには、窒化アルミニウム等の半導体ウエーハ裏面の汚れの原因となる物質が含まれていないため、保持基板から剥離した後の半導体ウエーハ裏面に汚れが発生することはない。
【0033】
2.本発明の貼り合わせ部材の製造方法およびその製造装置について
図2は、本発明の貼り合わせ部材の製造装置の一例を示す図である。図2に示すように、本発明の貼り合わせ部材の製造装置5は、液状のワックス4を保持する密閉容器6と、液状のワックス4を保持基板3に塗布する塗布パッド7と、液状のワックス4を塗布パッド7に送るチューブ8とを有する。そして、保持基板3は、図示しないホットプレートによりワックス4を適正な粘度に維持できる温度に加熱され、ヒータ9−1によりこの温度を保持した状態で支持部材10で支持される。なお、常温で液状のワックスを用いる場合には、その粘度が適正であればホットプレートやヒータ9−1を用いる必要はなく、その粘度を調整する必要があればホットプレートやヒーター9−1を使用して保持基板を加熱、保持すればよい。
【0034】
密閉容器6の周りにはヒータ9−2が設置されており、これによりワックス4は、液状化した状態で密閉容器6内に保持される。なお、上記と同様に、常温で液状のワックスを用いる場合でも、その粘度が適正であればヒータ9−2を用いる必要はなく、その粘度を調整する必要があればヒーター9−2を使用してワックスを加熱すればよい。
【0035】
そして、密閉容器6の空隙部には、非反応性ガスが導入されるので、その圧力により液状のワックス4はチューブ8を介して塗布パッド7から滲出される。この状態で保持基板3を支持部材10により下降させて塗布パッド7に接触させることで、保持基板3にはワックス4が塗布される。このように、非反応性ガスの圧力でワックス4を塗布パッド7から滲出させた状態で保持基板3にワックス4を塗布すれば、塗布されたワックス4中に気泡がほとんど発生しないので、ワックス中に存在する外径0.5mm以上の気泡の個数を1,300個/m2以下にすることができる。
【0036】
これは、非反応性ガスの圧力によれば、密閉容器6内、チューブ8内、塗布パッド7内の圧力を微弱にすることができるため、チューブ8内のワックス4の流速を遅くすることができ、ワックス4の自己発泡を防止することができるからである。また、液状のワックスの粘度が0.1〜1.0Pa・sとなるようにヒータ9−1、9−2の加熱条件を設定し、この状態で密閉容器6の空隙部に23.0〜35.0kPaの圧力で非反応性ガスを導入するのが望ましい。
【0037】
非反応性ガスとは、例えば、ヘリウムガス、アルゴンガス等の不活性ガスに加え、窒素ガス、酸素ガス、二酸化炭素ガス、ドライエアーなどのワックスの特性に影響を及ぼさないガス種を意味する。但し、安価で入手が容易であることから窒素ガスまたはドライエアーを用いるのが好ましい。なお、ドライエアーとは湿度が10%以下のエアーを意味するものとする。これは、上述のように、ワックスは粘度調整等の目的で加熱される場合があり、このように加熱したワックスを充填した密閉容器に、湿度が10%を超えるエアーを導入すると、その水分が蒸発し、ワックス中に混入して発泡の原因となるからである。より望ましい湿度は5%以下である。
【0038】
ここで、ワックスの粘度が1.0Pa・sを超える場合には、流動性が不十分となり、塗布パッドからワックスを滲出させるために必要な非反応性ガスの圧力が大きくなる。また、ワックスの塗布むらが発生しやすくなる。一方、ワックスの粘度が0.1Pa・s未満の場合には、ワックスが塗布パッドから流れ落ちるなど、塗布パッドから滲出した状態で維持させるのが困難となる。従って、ワックスの適正な流動性を確保するためには、その粘度を0.1〜1.0Pa・sの範囲とすればよい。特に、0.5〜1.0Pa・sの範囲に制限するのが望ましい。
【0039】
なお、ワックスの粘度は、ヒータによる加熱温度の変更により調整することができ、その測定は密閉容器内で行えばよい。また、常温での粘度がこの範囲内にある液状のワックスを用いてもよい。
【0040】
密閉容器6の空隙部には、ワックスの粘度を上記範囲に維持した状態で非反応性ガスが導入されるが、導入される非反応性ガスの圧力が23.0kPa未満の場合には、塗布パッドから滲出されるワックスの量が不十分となるか、ワックスを滲出させるのに長時間を要する。一方、非反応性ガスの圧力が35.0kPaを超える場合には、塗布パッドから滲出されるワックスの量が過剰となり、塗布パッドから流れ落ちる場合がある。また、チューブ内を流れるワックスの流速が速くなりすぎて、ワックスが自己発泡するおそれがある。従って、気泡が発生せず、適正な量のワックスを塗布パッドから滲出させるためには、非反応性ガスの圧力を23.0〜35.0kPaの範囲に制限すればよく、特に、28.0〜31.0kPaの範囲に制限するのが望ましい。
【0041】
なお、液状のワックス4を塗布パッド7から滲出させる手段としては、例えば、塗布パッド7の上流側にピストンを設け、このピストンを移動させることにより機械的にワックス4を塗布パッド7から滲出させることも考えられるが、以下に示すような実験を行ったところ、この手段では保持基板3に塗布されたワックス4中に多数の気泡が発生した。
【0042】
具体的には、固松脂(かたまつやに)、蜜蝋および鉱物性ワックスを主成分とするワックスを用い、本発明方法とピストンによる方法とを比較する実験(各方法につき10回ずつの塗布実験)を行った。その結果、ワックス中に発生した外径0.5mm以上の気泡の数は、本発明方法では平均で512個/m2(最大で、1274個/m2)あったが、ピストンによる滲出方法では平均28,790個/m2であった。なお、気泡のサイズおよび平均個数は、上記の方法により算出した。
【0043】
このピストンによる滲出方法を用いて作製した貼り付け部材を貫通エッチングに供したところ、前述の熱伝導性グリースを使用した場合と同様の問題が発生した。このため、本発明者らは、ピストン等の機械的手段により液状ワックスを塗布パッドから滲出させる手段とはせず、上記のように非反応性ガスの圧力により液状ワックスを塗布パッドから滲出させ、この状態で塗布パッドに保持基板の片面を接触させる手段を採用した。
【0044】
前述のような9〜25μmというワックス層厚さを得るためには、例えば、保持基板の片面を支持した状態で、保持基板を塗布パッドに接触させ、回転させる回転手段を有することが望ましい。特に、保持基板の上面を支持した状態で、保持基板の下面を塗布パッドに接触させ、回転させるのが最も望ましい。
【0045】
図3は、回転手段の動作状態の一例を示す図であり、(a)は、回転手段の回転状態を示し、(b)はワックスが飛び散る状態を示す。なお、図示しないが、密閉容器6、チューブ8、ヒータ9−1、9−2等の各手段を有すること、非反応性ガスを導入することは図2に示した例と同様である。
【0046】
図3(a)および(b)に示すように、本発明の貼り合わせ部材の製造装置では、回転手段12により上面が支持された保持基板3の下面にワックス4が塗布された後に、回転手段12を所定の位置まで上昇させる。この位置で回転手段12が回転し、保持基板3の下面に塗布されたワックス4は遠心力により回転中心から外側に向けて塗り広げられる。
【0047】
図3(b)に示すように、余分に塗布されたワックスは、遠心力により飛び散るため、保持基板3の表面には、塗布厚さのむらがなく、均一で薄いワックスの膜が形成される。このとき、飛び散ったワックスは、ワックスの融点以上の温度に維持されたブース11の内壁に付着し、回収される。回収されたワックスは、異物を取り除いた上で再利用されるので、使い捨てを前提とするダイシングテープ等の粘着テープと比較して製造コストを大幅に低減することができる。
【0048】
なお、回転手段12で保持基板3の下面を支持し、保持基板3の上面にワックス4を塗布してもよいが、この状態で保持基板3を回転させて、その遠心力によりワックス4を塗り広げると、余分なワックス4が保持基板3の下面に回り込む場合がある。このため、リンス液を保持基板の下面に噴射するなどの洗浄手段が必要となる。一方、回転手段12により保持基板3の上面を支持した状態で、保持基板3の下面を塗布パッド7に接触させた後、保持基板3を回転させる上記の手段を採用すれば、ワックスの回り込みが発生することはないため、より望ましい。
【0049】
本発明の貼り合わせ部材の製造方法においては、保持基板3にワックス4を塗布した後、保持基板3に加工対象物2を仮接着して、図1に示すような貼り合わせ部材1が製造される。例えば、上記の方法により保持基板3にワックス4を塗布した後、ワックス4が溶融した状態で加工対象物2を載せ、これを真空オーブン内で、加熱、脱泡することにより貼り合わせ部材1を製造してもよい。また、上記の方法により保持基板3にワックス4を塗布した後、一旦、保持基板3を放冷してワックス4が固化した状態で加工対象物2を載せ、これを真空オーブン内で、加熱、脱泡することにより貼り合わせ部材1を製造してもよい。
【0050】
【発明の効果】
本発明によれば、保持基板に均一でその内部に気泡が存在せず、且つ極めて薄い層厚さのワックスを塗布することができる。このため、この保持基板に半導体ウエーハ、ガラス基板等の加工対象物を仮接着した貼り合わせ部材を研削、研磨、ダイシングに供しても、厚さの均一性不良やチッピングが発生することはない。また、この保持基板に半導体ウエーハを仮接着した貼り合わせ部材をトレンチエッチングに供した場合に、エッチング中の冷却が均一となり、エッチング形状を安定化できる。また、本発明において使用するワックスは、従来用いられていたダイシングテープ等の粘着テープや熱伝導性グリースに比べ安価であるため、製造コストを低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の貼り合わせ部材を示す断面図である。
【図2】本発明の貼り合わせ部材の製造装置の一例を示す図である。
【図3】回転手段の動作状態の一例を示す図であり、(a)は、回転手段の回転状態を示し、(b)はワックスが飛び散る状態を示す。
【図4】従来のスクリーン印刷を用いた貼り合わせ方法を示す図であり、(a)は保持基板への接合剤の塗布方法を示し、(b)は保持基板と半導体ウエーハとの貼り付けの過程を示し、(c)はこれらの貼り付け後の状態を示す。
【符号の説明】
1.貼り合わせ部材、2.加工対象物、3.保持基板、4.ワックス、5.本発明の貼り合わせ部材の製造装置、6.密閉容器、7.塗布パッド、8.チューブ、9−1、9−2.ヒーター、10.支持部材、11.回転手段、12.ブース、13.接合剤、14.スクリーン、15.ヘラ[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a bonding member formed by temporarily bonding a holding substrate to an object to be processed, a method for manufacturing the same, and an apparatus for manufacturing the same.
[0002]
[Prior art]
In the processing of high-purity single crystal semiconductor wafers such as silicon (hereinafter simply referred to as "semiconductor wafers"), semiconductor devices such as integrated circuits, sensors, and magnetic heads using the same, and the processing of glass substrates, Generally, processing such as grinding, polishing (polishing, lapping), dicing, and etching is performed in a state where a semiconductor wafer or a glass substrate, which is an object, is attached to a holding substrate. Hereinafter, an explanation will be given with an example.
[0003]
(I) Processing in the manufacture of semiconductor wafers
In the production of semiconductor wafers, usually, a single crystal ingot is sliced with an inner peripheral blade cutter, a wire saw or the like to form a wafer, then roughly polished using an alumina abrasive or the like, washed, and then washed with a colloidal silica liquid. It is manufactured by mechanochemical polishing using an alkali or the like and alkali washing. Here, when roughly polishing a thin wafer having a thickness of about 100 μm or less, problems such as generation of cracks at the time of polishing and uniformity of the film thickness due to waving or warpage may occur. Therefore, when polishing such a thin wafer, the wafer is polished in a state in which the wafer is temporarily adhered to a holding substrate with an adhesive tape or the like, and after polishing, the wafer is peeled off and washed with an alkali to produce a semiconductor wafer.
[0004]
(Ii) Processing in the manufacture of integrated circuits (IC chips, LSI chips, VLSI chips, ULSI chips, etc.)
For integrated circuits such as IC chips, a predetermined circuit pattern is formed using a photoresist on the surface of a semiconductor wafer on which an oxide film has been formed, and then the back surface of the semiconductor wafer is ground, finally diced, washed, and die-bonded. It is generally manufactured by making a chip. Here, at the time of the above-mentioned grinding, prevention of breakage of the semiconductor wafer and simplification of the grinding process are achieved by using a bonding member in which the wafer is temporarily bonded to the holding substrate via an adhesive sheet. In addition, dicing is performed while the semiconductor wafer is temporarily bonded to the holding substrate using a dicing tape or the like or the semiconductor wafer is directly fixed on the surface plate to prevent the occurrence of defects such as cracking of the semiconductor wafer. are doing.
[0005]
(Iii) Processing in the manufacture of sensors (vibrating gyroscopes, acceleration sensors, etc.)
In the manufacture of a sensor such as a vibrating gyroscope, it is necessary to process a semiconductor wafer into a complicated shape, and this processing is usually performed by through etching. For example, when the through etching is performed by the plasma process, the etching is usually performed in a state in which the back surface of the substrate is filled with a cooling gas in order to prevent the substrate from becoming hot. Therefore, when only the semiconductor wafer is subjected to the penetration etching, the cooling gas is released into the process chamber at the time of penetration.
[0006]
Therefore, conventionally, the release of the cooling gas is prevented by etching only the semiconductor wafer in a state where the holding substrate is temporarily bonded to the back surface of the semiconductor wafer with an adhesive or the like. In addition, a thin semiconductor wafer having a thickness of about 100 μm or less does not have strength enough to withstand processing such as through-etching, and causes defects such as cracks and distortions during the processing. For this reason, the semiconductor wafer is temporarily bonded to a holding substrate that is thicker and has sufficient strength.
[0007]
(Iv) Processing in manufacturing a magnetic head
In manufacturing a floating magnetic head (hereinafter, simply referred to as a "magnetic head") used for a magnetic disk or the like, first, an element such as an MR element is formed on a surface of a semiconductor wafer on which an oxide film is formed by sputtering or the like. Are formed, and a plurality of magnetic heads are formed in a row on a single wafer by forming an element protection film, predetermined gold terminals and the like. The wafer is cut into bars in each row of the magnetic head by dicing, the ABS (Air Bearing Surface), which is the slider surface of the magnetic head, is wrapped on the bar-shaped wafer, and further divided into individual magnetic heads by dicing. You.
[0008]
Here, in the manufacture of the magnetic head, as in the above-described example, dicing and lapping are performed with the wafer attached to the holding substrate using a dicing tape, an adhesive, or the like.
[0009]
(V) Dicing glass substrates
A glass substrate such as a counter substrate, a TFT liquid crystal substrate, and a dust-proof cover glass is used for the liquid crystal display device. These glass substrates are manufactured by dividing a large glass substrate master by dicing. As an optical filter used for an optical fiber, a filter chip obtained by dicing a filter member having a filter film formed on a surface of a glass substrate into a required size is used.
[0010]
In the dicing step in these manufacturing processes, from the viewpoint of preventing chipping and peeling of the formed film and the like, one surface of the glass substrate is formed on a glass holding substrate or a platen using a dicing tape or the like, similarly to the above-described example. In general, it is performed in a state of being attached.
[0011]
[Problems to be solved by the invention]
As described above, processing of processing objects such as thin semiconductor wafers and glass substrates is usually performed in a state where these processing objects are attached to a holding substrate (including a surface plate) with an adhesive tape, an adhesive, or the like. Has been done. However, when processing such as dicing is performed using an adhesive tape such as a dicing tape, static electricity is generated when the adhesive tape is peeled off, and a failure may occur in an IC chip or the like. Further, there has been a problem that an adhesive tape such as a dicing tape or the like cannot be reused, thereby increasing the manufacturing cost.
[0012]
On the other hand, when performing through-etching, conventionally, an adhesive has been applied to a holding substrate by screen printing, and a semiconductor wafer has been temporarily bonded thereto, but there are the following problems.
[0013]
4A and 4B are diagrams showing a conventional bonding method using screen printing, wherein FIG. 4A shows a method of applying a bonding agent to a holding substrate, and FIG. 4B shows a method of bonding a holding substrate and a semiconductor wafer. The process is shown, and (c) shows the state after pasting. As shown in FIG. 4A, a screen 14 on which a bonding agent 13 is placed is prepared on an upper portion where the holding substrate 3 is fixed, and a
[0014]
In screen printing, it is difficult to uniformly apply a low-viscosity bonding agent on a holding substrate, and since such a low-viscosity bonding agent is difficult to fix on the holding substrate, a high viscosity of 10 Pa · s or more is used. Must be used. On the other hand, with such a high-viscosity bonding agent, it is difficult to reduce the coating thickness (usually, the coating thickness is about 500 μm). Under such circumstances, for example, when screen printing using a bonding agent having low thermal conductivity is applied to the through etching as shown in (iii) above, it is possible to efficiently raise the temperature of the semiconductor wafer during etching. It cannot be prevented.
[0015]
For this reason, grease having high viscosity and good thermal conductivity (hereinafter, referred to as "thermally conductive grease") such as a mixture of aluminum nitride and a polymer has been used in screen printing in the etching step. However, in the application method by screen printing using a thermally conductive grease, the following problems occur. (1) Since the thermal conductive grease has a high viscosity, fine bubbles are easily generated in the thermal conductive grease after application.
(2) Since the thermal conductive grease has a high viscosity and it is difficult to control the thickness, unevenness in the applied thickness tends to occur.
(3) The semiconductor wafer to be processed is heated and separated from the holding substrate after passing through the processing step. At this time, the aluminum nitride in the thermally conductive grease does not melt and remains on the back surface of the semiconductor wafer, which causes contamination.
(4) Although thermally conductive grease is commercially available, it is a very expensive material, which causes an increase in manufacturing cost.
[0016]
In particular, when the above-mentioned problem (1) or (2) occurs when performing the trench etching on the bonded member manufactured by the conventional method, the cooling during the etching becomes uneven and the etching shape becomes unstable. Usually, a semiconductor wafer to be processed is attached to a member such as glass after being processed into a predetermined shape by etching. However, if the problem (3) occurs, the semiconductor wafer and the glass or the like are attached. Adhesion with the member becomes worse.
[0017]
The present invention has been made in order to solve the above-described problem, and uses wax, which is an inexpensive bonding agent, does not cause bubbles and unevenness in the thickness of the coating, and also causes contamination on the back surface of the semiconductor wafer after peeling. It is an object of the present invention to provide a bonding member that does not cause any problem, a method of manufacturing the same, and a manufacturing apparatus.
[0018]
[Means for Solving the Problems]
The present inventor has made the following studies to improve the above problem, and as a result, has obtained the following knowledge.
(A) By lowering the viscosity of the bonding agent, it is possible to prevent bubbles and uneven coating thickness and to reduce the coating thickness.
(B) Since the thermal conductivity of the bonding agent is no longer required by reducing the thickness of the coating, the bonding agent does not contain a substance such as aluminum nitride which causes stain on the back surface of the object to be processed (semiconductor wafer). Can be selected.
(C) However, it is difficult to lower the viscosity of the bonding agent by screen printing.
[0019]
The present inventor has completed the present invention based on such knowledge by developing a new bonding agent used for manufacturing a bonded member and a new coating device that does not use screen printing. The gist of the present invention is a bonding member shown in the following (1), a method for manufacturing a bonding member shown in the following (2), and an apparatus for manufacturing a bonding member shown in the following (3).
[0020]
{Circle around (1)} A bonding member formed by temporarily bonding a holding substrate to a processing object with wax, wherein the number of bubbles having an outer diameter of 0.5 mm or more existing in the wax layer is 1,300 / m. 2 A bonding member characterized by the following.
[0021]
{Circle around (2)} The liquid wax is leached from the application pad by the pressure of the non-reactive gas, and the holding substrate is brought into contact with the application pad to apply the wax on one side of the holding substrate, and then the temporary holding of the holding substrate to the object to be processed is performed. A method for manufacturing a bonded member, comprising: In particular, it is desirable to temporarily adhere the holding substrate to the object to be processed after spreading the wax by rotating the holding substrate coated with the wax on one side. The non-reactive gas is desirably nitrogen gas or dry air.
[0022]
{Circle around (3)} An apparatus for manufacturing a bonding member in which a holding substrate is temporarily bonded to an object to be processed, wherein a means for applying wax to the holding substrate includes a sealed container holding liquid wax, and a liquid container holding liquid wax. A coating pad for applying to the substrate, and a tube for sending the liquid wax to the coating pad, in a state in which the liquid wax is leached out of the coating pad by introducing a non-reactive gas into the gap of the closed container, An apparatus for manufacturing a bonding member, comprising a mechanism for bringing one side of a holding substrate into contact with the application pad. In particular, it is desirable to have rotating means for rotating the holding substrate in contact with the application pad while supporting one surface of the holding substrate. The non-reactive gas is desirably nitrogen gas or dry air.
[0023]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings. The wax used in the present invention may be a solid wax at room temperature or a liquid wax at room temperature. In the following description, a case where a wax solid at room temperature is mainly used will be described.
[0024]
1. About the bonded member of the present invention
FIG. 1 is a sectional view showing a bonding member of the present invention. As shown in FIG. 1, a bonding member 1 of the present invention is a bonding member obtained by temporarily bonding a holding substrate 3 to a
[0025]
When penetration bonding is performed on the bonding member, the burning of the photoresist may occur during the etching depending on the manufacturing conditions. Therefore, the present inventor prepared an object to be processed made of silicon and a holding substrate made of glass, and produced silicon-glass bonded members under various conditions. Then, when these bonded members were subjected to penetration etching, the same image sticking of the photoresist as described above occurred in some of the bonded members. When the bonded member in which the photoresist was burned was examined in detail from the holding substrate (glass) side, a plurality of bubbles having an outer diameter of 0.5 mm or more existed in the area where the burn occurred. No resist burning starting from bubbles of less than 5 mm was observed. As a result of repeated studies by the present inventors, problems have also arisen in grinding and polishing of silicon wafers and dicing of silicon wafers or glass substrates when there are a plurality of bubbles having an outer diameter of 0.5 mm or more as described above. I found out.
[0026]
Therefore, the present inventors focused on bubbles having an outer diameter of 0.5 mm or more among the bubbles present in the wax layer, and investigated the allowable range of the number of bubbles having an outer diameter of 0.5 mm or more. The number of bubbles having an outer diameter of 0.5 mm or more is 1,300 / m 2 It has been found that various problems occur when the ratio exceeds.
[0027]
That is, the number of bubbles having an outer diameter of 0.5 mm or more existing in the wax layer is 1,300 / m. 2 When grinding or polishing (polishing, lapping) is performed on a bonded member exceeding the above, cracks and irregularities are generated in the
[0028]
Here, the thickness of the wax layer in the bonding member of the present invention may be set according to the processing to be performed. For example, the thickness of the wax layer of the bonding member to be subjected to through etching is preferably 9 to 25 μm. This is because if the thickness of the wax layer is less than 9 μm, the semiconductor wafer may peel off from the supporting substrate during etching, and if it exceeds 25 μm, the wax may ooze out from the bonded side surface during etching. A more desirable thickness of the wax layer of the bonding member used for the through-etching is 10 to 13 μm.
[0029]
In addition, the size and the number of the above-mentioned bubbles can be measured by visual observation using an optical microscope photograph using at least one substrate constituting the bonding member as a transparent glass. Specifically, a circle having an outer diameter of 50 mm is drawn at an arbitrary position in the above-mentioned micrograph, one bubble having an outer diameter of 0.5 mm or more is present in the frame, and an outer diameter of 0. The number of air bubbles having a size of 5 mm or more is counted as 1/2, and this is performed on a micrograph of 10 or more visual fields, and this is converted into the number per square meter to obtain the average value.
[0030]
Further, when both substrates are silicon wafers, visual observation is not possible, but at least one substrate constituting the bonding member is made of transparent glass, and the outer diameter of bubbles existing in the wax layer by the above method. And the number of bubbles are specified, and the number of bubbles having an outer diameter of 0.5 mm or more is 1,300 / m 2 After adjusting the manufacturing conditions as described below, a bonded member in which both substrates are silicon wafers may be manufactured. For example, according to the method described below, it is possible to easily manufacture a bonded member that satisfies the conditions of the outer diameter and the number of bubbles.
[0031]
The holding substrate is desirably made of the same material as the object to be processed. Further, the holding substrate in the case of performing dicing may be a surface plate for dicing.
[0032]
As the wax, for example, a wax mainly containing hard pine butter, beeswax, or mineral wax can be used. Further, rosin and higher fatty acids may be contained. Since such a wax does not contain a substance such as aluminum nitride which causes stain on the back surface of the semiconductor wafer, no stain is generated on the back surface of the semiconductor wafer after being separated from the holding substrate.
[0033]
2. About the manufacturing method and the manufacturing apparatus of the bonded member of the present invention
FIG. 2 is a diagram illustrating an example of a device for manufacturing a bonded member according to the present invention. As shown in FIG. 2, the bonding member manufacturing apparatus 5 of the present invention includes a closed container 6 for holding the
[0034]
A heater 9-2 is installed around the closed container 6, whereby the
[0035]
Since the non-reactive gas is introduced into the gap of the closed container 6, the
[0036]
This is because, according to the pressure of the non-reactive gas, the pressure in the closed vessel 6, the inside of the tube 8, and the inside of the coating pad 7 can be weakened, so that the flow rate of the
[0037]
The non-reactive gas means, for example, an inert gas such as helium gas or argon gas, or a gas species that does not affect the properties of the wax, such as nitrogen gas, oxygen gas, carbon dioxide gas, and dry air. However, it is preferable to use nitrogen gas or dry air because it is inexpensive and easily available. Note that dry air means air having a humidity of 10% or less. This is because, as described above, the wax may be heated for the purpose of viscosity adjustment or the like. When air having a humidity of more than 10% is introduced into a sealed container filled with the wax thus heated, the moisture is reduced. This is because they evaporate and mix into the wax to cause foaming. A more desirable humidity is 5% or less.
[0038]
Here, if the viscosity of the wax exceeds 1.0 Pa · s, the fluidity becomes insufficient, and the pressure of the non-reactive gas required to exude the wax from the application pad increases. In addition, wax coating unevenness is likely to occur. On the other hand, when the viscosity of the wax is less than 0.1 Pa · s, it is difficult to maintain the state of the wax exuding from the application pad, such as the wax flowing down from the application pad. Therefore, in order to ensure proper fluidity of the wax, the viscosity may be set in the range of 0.1 to 1.0 Pa · s. In particular, it is desirable to limit the range to 0.5 to 1.0 Pa · s.
[0039]
The viscosity of the wax can be adjusted by changing the heating temperature by a heater, and the measurement may be performed in a closed container. Further, a liquid wax having a viscosity at room temperature within this range may be used.
[0040]
The non-reactive gas is introduced into the gap portion of the closed container 6 while maintaining the viscosity of the wax in the above range. However, when the pressure of the non-reactive gas to be introduced is less than 23.0 kPa, the non-reactive gas is applied. Insufficient amount of wax is exuded from the pad, or it takes a long time to exude the wax. On the other hand, when the pressure of the non-reactive gas exceeds 35.0 kPa, the amount of the wax exuding from the application pad becomes excessive and may flow down from the application pad. In addition, the flow rate of the wax flowing in the tube becomes too high, and the wax may self-foam. Therefore, in order to prevent bubbles from being generated and to allow an appropriate amount of wax to ooze out of the coating pad, the pressure of the non-reactive gas may be limited to the range of 23.0 to 35.0 kPa, and in particular, 28.0. It is desirable to limit the range to 31.0 kPa.
[0041]
As means for oozing the
[0042]
Specifically, an experiment comparing the method of the present invention with the method using a piston using a wax mainly composed of hard pine resin (on Katamatsuya), beeswax, and mineral wax (10 coating experiments for each method) ). As a result, the number of bubbles having an outer diameter of 0.5 mm or more generated in the wax was 512 / m on average in the method of the present invention. 2 (Maximum 1274 pieces / m 2 ), But 28,790 particles / m on average by the leaching method using a piston. 2 Met. In addition, the size and average number of bubbles were calculated by the above method.
[0043]
When the pasting member manufactured by using the leaching method using the piston was subjected to penetration etching, the same problem as in the case where the above-described heat conductive grease was used occurred. For this reason, the present inventors do not make the liquid wax exude from the application pad by a mechanical means such as a piston, but exude the liquid wax from the application pad by the pressure of the non-reactive gas as described above, In this state, means for bringing one side of the holding substrate into contact with the application pad was employed.
[0044]
In order to obtain a wax layer thickness of 9 to 25 μm as described above, for example, it is desirable to have a rotating means for rotating the holding substrate in contact with the application pad while supporting one surface of the holding substrate. In particular, it is most preferable that the lower surface of the holding substrate is brought into contact with the application pad and rotated while the upper surface of the holding substrate is supported.
[0045]
3A and 3B are diagrams illustrating an example of an operation state of the rotating unit. FIG. 3A illustrates a rotating state of the rotating unit, and FIG. 3B illustrates a state in which the wax scatters. Although not shown, each unit such as the closed vessel 6, the tube 8, the heaters 9-1 and 9-2, and the introduction of the non-reactive gas are the same as those shown in FIG.
[0046]
As shown in FIGS. 3A and 3B, in the apparatus for manufacturing a bonding member according to the present invention, after the
[0047]
As shown in FIG. 3B, the extra applied wax is scattered by centrifugal force, so that a uniform and thin wax film is formed on the surface of the holding substrate 3 without unevenness of the applied thickness. At this time, the scattered wax adheres to the inner wall of the
[0048]
The lower surface of the holding substrate 3 may be supported by the rotating means 12 and the
[0049]
In the manufacturing method of the bonding member according to the present invention, after applying the
[0050]
【The invention's effect】
ADVANTAGE OF THE INVENTION According to this invention, it can apply | coat wax which has a very thin layer thickness which has no bubble | bubble inside the holding substrate uniformly. For this reason, even if the bonded member in which the object to be processed such as a semiconductor wafer or a glass substrate is temporarily bonded to the holding substrate is subjected to grinding, polishing, and dicing, poor thickness uniformity and chipping do not occur. Further, when a bonding member obtained by temporarily bonding the semiconductor wafer to the holding substrate is subjected to trench etching, cooling during the etching becomes uniform, and the etching shape can be stabilized. Further, the wax used in the present invention is less expensive than conventionally used adhesive tapes such as a dicing tape and the like and thermally conductive grease, so that the production cost can be reduced.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a sectional view showing a bonding member of the present invention.
FIG. 2 is a diagram illustrating an example of a manufacturing apparatus of a bonded member according to the present invention.
3A and 3B are diagrams illustrating an example of an operation state of a rotating unit, in which FIG. 3A illustrates a rotating state of the rotating unit, and FIG. 3B illustrates a state in which wax scatters.
4A and 4B are diagrams showing a conventional bonding method using screen printing, wherein FIG. 4A shows a method of applying a bonding agent to a holding substrate, and FIG. 4B shows a bonding method of the holding substrate and the semiconductor wafer. The process is shown, and (c) shows the state after these are pasted.
[Explanation of symbols]
1. 1. bonding member; Processing object, 3. 3. holding substrate; Wax, 5; 5. An apparatus for manufacturing a bonded member according to the present invention; Closed container, 7. Application pad, 8. Tubes, 9-1, 9-2. Heater, 10. 10. support member; Rotating means, 12. Booth, 13. Bonding agent, 14. Screen, 15. Spatula
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-
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- 2003-06-20 JP JP2003176445A patent/JP2004228556A/en active Pending
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