JP2004214986A - 画像読取記録装置及びその制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】原稿搬送系と媒体搬送系とを少なくとも一部共有化した構成であって、インク無しのために記録ができない場合においても原稿の読り取りを可能とする。
【解決手段】原稿搬送系と媒体搬送系とを少なくとも一部共有化した構成において、ステップS105でインク無しと判定された場合に、搬送路への記録紙の搬送を禁止する一方、搬送路への原稿の搬送及び読み取りユニットによる画像の読み取りは許可する。
【選択図】 図12
【解決手段】原稿搬送系と媒体搬送系とを少なくとも一部共有化した構成において、ステップS105でインク無しと判定された場合に、搬送路への記録紙の搬送を禁止する一方、搬送路への原稿の搬送及び読み取りユニットによる画像の読み取りは許可する。
【選択図】 図12
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、画像を原稿から読み取る読み取りユニットと、画像を媒体に記録する記録ユニットと、インクを吐出して記録を行うインクジェット記録ヘッドとを備える画像読取記録装置及びその制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の画像読取記録装置は、原稿を読み取りユニットにより読み取るための原稿搬送系と、受信画像や読み取り画像を記録ユニットにより媒体に記録するための媒体搬送系とは別個独立に持っている。これに対し、より廉価で小型化した装置を提供するため、原稿搬送系の原稿搬送路と媒体搬送系の記録媒体搬送路とを少なくとも一部共通化(記録ユニットと読み取りユニットの可動空間を一部共有化)した装置がある。
【0003】
このように搬送系を共有化することで、新たに読取モードと記録モードとを機械的に切り替える必要性が生じる。そして、この切り替えを行なうための機械的スイッチが記録ヘッドの動作範囲の左端に位置し、一方、動作範囲の右端には記録ヘッドのホームポジションが位置している。通常、記録ヘッドはこのホームポジションに待機しているが、読取処理と記録処理とを相互に切り替えるためには、ホームポジションから離れ、左端まで移動して機械的切替スイッチを操作しなければならない。
【0004】
ところで、一般に、インクジェット方式のプリンタにおいてはインク吐出用のノズルの目詰まりや気泡の発生を防止すべく、種々の回復機構が採用されている。上述の技術でもインクジェット記録方式を採用することを前提としているため、この回復機構が必要となり、回復機構がホームポジションに設けられている。ホームポジションは別名キャッピングポジションと呼ばれる。その理由は、記録ヘッドがホームポジションに位置するときは、記録ヘッド内のインクの固化を防止すべく、記録ヘッドにキャップを被せるようにしているからである。
【0005】
上記のように、読取モードと記録モードとを切り替えるために記録ヘッドを利用する構成では、記録ヘッドの起動によってキャッピングが解かれるため(アンキャップされるため)、目詰まり防止のために、例えば、記録開始前にノズルに熱を印加してインクタンク内のインクをノズルから吐出させて記録開始前にノズル面のインクを揃えておく予備吐出(若しくは吸引動作やワイピング)が必要となる。
【0006】
また、画像を媒体に記録するためにインクジェット方式のプリンタを搭載している場合、インクタンク中のインク残量を自動検出し、インク無しと判断された場合には記録動作を停止するような制御も従来から行われている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
このような技術を採用する場合、読取モードであるにも関わらず予備吐出を行いインクがなくなる可能性が生じるので、予備吐出を行った後に、インク残量検出を行うことが好ましい。そして、インクがなかったときは、インクがない旨の報知をユーザに対して行なうことは更に好ましい。その一方で、原稿搬送系と媒体搬送系とを別個独立に持っている従来の2パス装置では、インクがなくなった場合媒体搬送路の使用を禁止しているのであるが、原稿搬送系と媒体搬送系とを一部でも共有化した装置では、媒体搬送路の使用を禁止してしまうと、媒体搬送路と共通化された原稿搬送路が使用できなくなってしまう可能性が生じる。
【0008】
本発明は、上記課題に鑑みてなされ、その目的は、原稿搬送系と媒体搬送系とを少なくとも一部共有化した構成であって、インク無しのために記録ができない場合においても原稿の読り取りが可能な画像読取記録装置及びその制御方法を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決し、目的を達成するために、本発明の画像読取記録装置は以下の構成を備える。すなわち、
画像を原稿から読み取る読み取りユニットと、画像を媒体に記録する記録ユニットと、インクを吐出して記録を行うインクジェット記録ヘッドとを備え、前記原稿の搬送経路と前記媒体の搬送経路とが少なくとも一部共有とされる画像読取記録装置において、前記インクの残量を検出する検出手段と、前記検出手段により前記インクの残量が無しと検出された場合、前記記録ユニットによる画像の記録を禁止する一方、前記原稿搬送路への原稿の搬送及び前記読み取りユニットによる画像の読み取りを許可する制御手段とを具備する。
【0010】
また、本発明の画像読取記録装置は以下の構成を備える。すなわち、
画像を原稿から読み取る読み取りユニットと、画像を媒体に記録する記録ユニットと、インクを吐出して記録を行うインクジェット記録ヘッドとを備え、前記読取ユニットの移動空間と前記記録ユニットの移動空間とが少なくとも一部共有した空間とされる画像読取記録装置において、前記インクの残量を検出する検出手段と、前記検出手段により前記インクの残量が無しと検出された場合、前記記録ユニットによる画像の記録を禁止する一方、前記読み取りユニットの移動及び前記読み取りユニットによる画像の読み取りを許可する制御手段とを具備する。
【0011】
また、本発明の画像読取記録装置の制御方法は以下の特徴を備える。すなわち、
画像を原稿から読み取る読み取りユニットと、画像を媒体に記録する記録ユニットと、インクを吐出して記録を行うインクジェット記録ヘッドと、前記インクの残量を検出する検出手段とを備え、前記原稿の搬送経路と前記媒体の搬送経路とが少なくとも一部共有とされる画像読取記録装置の制御方法において、前記検出手段により前記インクの残量が無しと検出された場合、前記記録ユニットによる画像の記録を禁止し、前記原稿搬送路への原稿の搬送及び前記読み取りユニットによる画像の読み取りを許可する。
【0012】
また、本発明の画像読取記録装置の制御方法は以下の特徴を備える。すなわち、
画像を原稿から読み取る読み取りユニットと、画像を媒体に記録する記録ユニットと、インクを吐出して記録を行うインクジェット記録ヘッドと、前記インクの残量を検出する検出手段とを備え、前記読取ユニットの移動空間と前記記録ユニットの移動空間とが少なくとも一部共有した空間とされる画像読取記録装置において、前記検出手段により前記インクの残量が無しと検出された場合、前記記録ユニットによる画像の記録を禁止し、前記読み取りユニットの移動及び前記読み取りユニットによる画像の読み取りを許可する。
【0013】
好ましくは、上記装置又は方法において、前記インクの残量を無しと検出された場合、その旨を報知する。
【0014】
好ましくは、上記装置又は方法において、前記画像の読み取り時において前記記録ヘッドのインクの吐出不良を防止するために前記記録ヘッドによる記録領域外でインクの予備吐出を行う。
【0015】
好ましくは、上記装置又は方法において、前記インク残量の検出は光センサを用い、当該光センサにより前記インクの残量が検出できなくなってからの当該インクの消費量を計測し、当該計測値が所定閾以下となったときに、前記記録ユニットによる画像の記録を禁止する一方、前記読み取りユニットによる画像の読み取りを許可する。
【0016】
また、上記方法を画像読取記録装置において実行するためのファームウエアに適用してもよい。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して詳細に説明する。
【0018】
[機械的構成]
先ず、本発明の実施の形態として、記録媒体としての記録紙に画像を記録(プリント)する記録機能を有する記録部と、被読み取り媒体としての原稿の画像を読み取るスキャナ機能を有する読取部とを有し、これら記録部と読取部とが記録紙と原稿の搬送路内近傍に配置された画像読取記録装置をファクシミリ装置に適用した場合の概略構成について説明する。
【0019】
図1は本発明に係る実施形態のファクシミリ装置の側断面、図2は本発明に係る実施形態のファクシミリ装置の斜視図である。図3は図1の記録給紙部および原稿給紙部の斜視図である。
【0020】
図1乃至図3において、本実施形態のファクシミリ装置は、その後方(図1の右側)に記録紙束2を積載し、必要に応じて記録紙束2から1枚ずつ記録紙を分離して記録部38に給紙するための記録紙給紙部(ASF)39と、原稿12を積載し、1枚ずつ原稿12を分離して読取部28に給紙するための原稿給紙部(ADF)40とが配設されている。
【0021】
先ず、記録紙給紙部39について説明する。
【0022】
図1乃至図3において、19は記録紙給紙ローラであり、プラスチック等で成型された軸部41の2箇所に当該軸部41より大径に形成されたローラ部42に摩擦弾性体を取付けて構成され、上記軸部41の両端部はベース部材35の側板35a,35bに軸支され、その側板35b側の一端は図示しない駆動伝達部を経て搬送モータに連結されている。また、圧板9は記録紙給紙ローラ19とベース部材35との間に位置し、かつベース部材35の側板35a,35bに回動自在に軸支されている。
【0023】
記録紙給紙ローラ19が回転すると、記録紙給紙ローラ19に一体に形成されたカムによって、ローラ部42の外周面に圧板9が接触又は離反するように構成されている。また、ベース部材35に一体に形成された円筒状の凹部45には圧板バネ34(弾性部材)が配設され、圧板9を記録紙給紙ローラ19側に付勢している。
【0024】
次に、記録紙給紙部39の動作について説明する。
【0025】
Aは記録紙の搬送経路である。上記記録紙給紙ローラ19の摩擦弾性部材が取付けられたローラ部42の断面は、円弧47と略直線状の弦部48が組み合わされた半月状になっており、記録紙積載状態において弦部48と圧板9が略平行で、かつ記録紙束2がセットできるように一定量の間隔を持って位置している。上記搬送モータの駆動によって給紙ローラ19が時計方向に回転するとカムによって圧板9がローラ部42に接触するように動き、圧板9に積載されている記録紙束2の最上部の記録紙表面とローラ部42が接触し、圧板バネ34によって付勢される。
【0026】
さらに、記録紙給紙ローラ19が回転すると、記録紙束2の最上部の用紙だけが記録紙の片側先端に配置されてストッパとして機能している爪77をのり越えて、後述する用紙搬送部49に搬送される。
【0027】
次に、原稿給紙部40について説明する。
【0028】
記録紙給紙ローラ19と記録紙束2の間には、占有する空間を小さく、かつ所定の強度を得るために金属等の板で形成された下原稿ガイド23がベース部材35の両側板35a,35bに固定されている。その位置は記録紙給紙ローラ19の回転停止位置が記録紙積載状態(すなわちローラ部42の弦部48と圧板9が略平行で、かつ記録紙束がセットできるように一定量の間隔を持って位置している状態)の時に、上記弦部48と下原稿ガイド23の上面に原稿が通過することができる隙間を持ち、かつ最大量の記録紙束2をセットした状態でも記録紙束2の最上部の紙と下原稿ガイド23の下面が接触しない隙間を持ち、かつ記録紙給紙状態においては、上記記録紙給紙ローラ19が回転した時に円弧部47が下原稿ガイド23に成形された切り欠き部50を超えて下原稿ガイド23の下面から突出し、記録紙束2の最上部の記録紙に当接するように配置されている。
【0029】
また、金属で成形された軸部78に円筒状の摩擦弾性部材79が取り付けられて成形された原稿給紙ローラ15がベース部材35の側板35a,35bに回転自在に軸支されており、原稿給紙ローラ15の軸78の側板35a側の一端は読取駆動伝達部51および駆動切替部52を介して搬送モータに連結されている。下原稿ガイド23には分離パット13を取り付ける分離パット支持部材37が軸支されており、図示しない弾性部材によって原稿給紙ローラ15の摩擦弾性部材の外周面に付勢されている。分離パット13の両脇には予備分離アーム27が分離パット支持部材37の支点と同軸上に軸支されており、分離パット13と原稿給紙ローラ15の当接位置より上流側で原稿給紙ローラ15の摩擦弾性部材の外周面に付勢されている。
【0030】
下原稿ガイド23には、セットされた原稿12を支持するための原稿トレイ11が着脱可能に取付けられている。また、上原稿ガイド14は短冊状に成型され、搬送上流側を前記原稿給紙ローラ15の軸部78に軸支され、下流側は原稿によって押された時に記録紙給紙ローラ19の軸部41と上原稿ガイド14の裏面が当接するようになっており、当接状態でローラ部42より上原稿ガイド14のガイド面が飛び出すように構成されている。これにより原稿12が記録紙給紙ローラ19のローラ部42に接触し搬送不良になるのを防止している。
【0031】
次に、原稿給紙部の動作について説明する。
【0032】
原稿12は原稿給紙ローラ15と分離パット13で形成されるくさび空間80にその先端が収まるようにセットされる。搬送モータの駆動力によって原稿給紙ローラ15は時計回りに回転し、セットされた原稿の最上部より1枚ずつ分離し搬送していく。分離された原稿は下原稿ガイド23と上原稿ガイド14で形成される原稿搬送パスを通って後述する用紙搬送部49に送られる。
【0033】
次に、記録紙給紙部39と原稿給紙部40の相対的な位置関係について説明する。
【0034】
記録紙給紙ローラ19と原稿搬送ローラ15は、図1に示す側断面方向から見て記録紙給紙ローラ19の上流側と原稿搬送ローラ15の下流側がオーバーラップするように配置されている。一方、記録紙の幅方向においては図3に示すように、オーバーラップを避けるために、記録紙給紙ローラ19の2箇所のローラ部42の間に原稿搬送ローラ15のローラ部79が収まるように配置されている。
【0035】
用紙搬送部49は、記録紙搬送路75の下側の支持面として機能するプラテン3と、当該プラテン3の記録紙支持面53に形成された凹部(不図示)に取付けられプラテン3に続いて記録紙の下側の支持面として機能する補助プラテン部材3aと、プラテン3に軸支された搬送ローラ10と、当該搬送ローラ10に当接している紙幅方向に併設された4つのピンチローラ16と、搬送ローラ10に当該ピンチローラ16を圧接するようにピンチローラ16を軸支するピンチローラガイド36と、プラスチック等とエラストマー等を一体で成型した排紙ローラ17と、排紙ローラ17に当接している複数の拍車18と、拍車18を排紙ローラ17に圧接するように軸支する拍車ホルダ55とを有する。
【0036】
また、プラテン3の記録紙支持面53には紙幅方向に複数のリブ56が形成されていおり、記録紙搬送の際にはリブ56の上面を記録紙が通過するようになっている。補助プラテン部材3aは両側面の用紙搬送方向上流側に形成された軸をプラテン3に形成された支持部で軸支されている。補助プラテン部材3aは通常プラテン3の記録紙支持面53と補助プラテン部材の記録紙支持面57が同一平面になるように記録紙支持面57の裏面をバネ58で付勢されているが、付勢力を超えて上部より押された場合はプラテン3の記録紙支持面53に対して数ミリ程度沈み込むようになっている。
【0037】
搬送ローラ10とピンチローラ16による搬送方向は、ローラ上流側から下流側に向けて斜め下方向に設定されており、また排紙ローラ17と拍車18による搬送方向はローラ上流側から下流側に向けて斜め上方向に設定されている。これにより用紙搬送手段49によって搬送される用紙はプラテンの用紙支持面53に当接しながら搬送される。
【0038】
次に、記録部について説明する。
【0039】
記録部は、記録手段としてインクジェット記録装置を搭載し、このインクジェット記録装置はインクタンクに充填されたインクを記録ヘッドに形成されたノズルより記録紙に吐出して所望の画像データを記録紙に形成するものであって、本実施形態の記録ヘッドは記録紙の搬送方向に64個のノズルが1/360inchのピッチで1列の並んだノズル列を備え、この記録ヘッドを記録紙の幅方向に走査することで効率的に記録を行うものである。
【0040】
図4は、記録動作を示した斜視図である。
【0041】
図4において、インクタンクと記録ヘッドはインクカートリッジ1内に搭載され、インクカートリッジ1はキャリッジ4に着脱可能に取り付けられている。キャリッジ4はシャーシ24の上部をコの字に曲げて形成されたガイドレール7とシャーシ24の両側板に支持されたガイドシャフト60によりガイドされ、記録紙幅方向に移動可能に支持されている。また、キャリッジ4は一端をシャーシ24に取り付けられたキャリッジモータ33のピニオンギア62に係合され、他端をシャーシに取り付けられたプーリによってテンションを持って支持されたキャリッジベルト63に固定されており、キャリッジモータ33の駆動により移動する。
【0042】
インクジェット記録方式では、記録ヘッドからインクを吐出して記録を行なうため、吐出した主インク滴以外に発生した微細な浮遊インク滴あるいは記録紙に着弾したインク滴の跳ね返りなどによって、吐出口面にインクが付着しヌレ状態となり、この付着インクが吐出口の周囲に多量に集まると、吐出が阻害されて意図せぬ方向にインク滴が着弾したり、あるいは吐出しないといった不具合を引き起こす。
【0043】
このようなインクに起因する不具合を解消して吐出口面を良好な状態に回復、または維持するための手段として回復手段が用いられている。回復ユニット64はキャリッジ移動範囲の右端で前記インクカートリッジ1の記録ヘッド65部に対向する位置に固定されている。
【0044】
回復ユニット64には、本体側からインクタンクに対して主に根詰りインクを吸い出すためにインクを吸引するポンピング機能と、ノズル面(吐出面)を拭くように清掃するワイピング機能と、記録開始前にノズルに熱を印加してインクタンク内のインクをノズルから吐出させて記録開始前にノズル面のインクを揃えておく空吐出(予備吐出)機能と、待機時にノズルの乾燥を防止するためのノズルキャップ機能とが備わっている。これらの各機能は互いに別の動作となる。
【0045】
ワイピング機能を実現する手段としては、ゴムなどの弾性部材で形成されたブレードと記録ヘッドを相対移動させることにより吐出口面をワイピングし、不要なインク滴をふき取る構成が広く採用されている。
【0046】
また、空吐出(予備吐出)機能を実現する手段としては、上記ワイピング後に印字領域外に配置されている回復ユニット64に対して記録ヘッドから全ノズルを用いて規定発数のインクの空吐出(予備吐出)を行い、ワイピングで除去できなかった吐出口の異物等を除去する構成となる。
【0047】
また、ポンピング機能を実現する手段としては、インク吐出時に消泡しきれなかった気泡がインク吐出口内に入りすぎたり、前記気泡が大きくなり過ぎたりした場合には吐出流路を塞ぎ、インクの吐出ができなくなるために、駆動切替部52を記録モードに切り替えて搬送モータの駆動力をポンプに伝達できるようにした後、記録ヘッドをキャリッジ移動範囲の右端(キャッピングポジション)に停止させて記録ヘッドの吐出口面をキャップで塞いだ後、搬送モータを逆転することによりポンプを駆動してキャップ内に負圧を発生させ、吐出口からインクと共に気泡を吸い出す吸引回復を行なう構成となる。記録ヘッドから吸い出されたインクはポンプ下部に設けられた廃インク収納部へ移動するような構成になっている。
【0048】
また、インクカートリッジ1は記録状態以外にも記録ヘッド吐出口面の乾燥を防止のためキャップされるようにキャリッジ移動範囲の右端に停止している。図5に示す通りインクタンクのインクが無くなった場合のインクカートリッジ1の交換は、キャッピングポジションにあるインクカートリッジ1を手前側に取り外すことで行う。
【0049】
次に、読取部28について説明する。
【0050】
図6は読取動作時の側断面図、図7は読取動作時の斜視図である。
【0051】
読取部28は、コンタクトイメージセンサ(CS)22とCSホルダ26と白基準25からなり、CS22はCSホルダ26に成形された凹部にセンサ面66が外側になるように収容されネジ(締結部材)で固定されている。CS22には読み取りライン22aがあって読み取りライン22aは、図6の奥行き方向に向けて直線的に配置されている。読み取りライン22aの対向部には前述の移動可能な補助プラテン部材3aがある。さらに図6中の1aはカ−トリッジ1の画像形成幅であってカ−トリッジ1が移動しながらインクを吐出すると1aの幅の画像を形成する。
【0052】
読み取りライン22aと画像形成幅1aとの関係は図6に示すごとく1aが用紙搬送方向の上流側に配置されるとともにCS22の読み取り状態での配置は上記画像形成幅1aに向けて(搬送方向上流に向けて)プラテン3から離れるように記録紙束2の搬送方向に対し傾斜させるように構成されている。CSホルダ26には白基準25が白色のシートを金属板に取付けて形成されており、金属板は白色シートを取付ける平面と長手方向端部を折り曲げて形成された側板で構成されている。
【0053】
さらに、白基準25には入り口部25aが図6のごとく形成されており、原稿12の読み取り状態ではCS22と白地25aの間に案内されるように形成されている。上記側板には穴が形成されており、この穴にCSホルダ26に形成された軸を係合することで、白基準25をCSホルダ26およびCS22に対して回転可能に支持した状態で、ねじりコイルバネ等により白基準をCS側に付勢している。
【0054】
つまり、図8及び図9に示すように白基準25はCS22に対して付勢した状態であって、原稿搬送路を形成するためのCS22のセンサ面66と白基準の白色シートが少なくとも1枚の原稿が通過できるように隙間を持って対向している第1のポジションと、上記ねじりコイルバネに抗して白基準25をCS22対して離反する方向に回転させた第2のポジション(清掃ポジション)の状態をとることを可能にしている。
【0055】
上記第2のポジションは記録部38のインクによって白基準25の白色シートあるいはCS22の読取面が汚れた場合に、ユーザが汚れた部分の清掃をすることを可能にしている。
【0056】
CSホルダ26の長手方向の右側面には中空のボスが形成されており、プラテンに取り付けられたCSホルダ支持部材68にはボスが成形されており、中空部に係合している。また、左側面にはボスが成形されておりプラテンに成形された軸受部69に係合している。上記左右の係合部は同軸上にあり、CSホルダ26は図1及び図2に示す待機位置から図6及び図7に示す読取位置に回転し移動できるようになっている。
【0057】
待機位置は記録部のキャリッジとキャリッジに取り付けられたインクカートリッジが記録の際にキャリッジ移動範囲内を移動したときに接触しない位置でかつ用紙搬送路から離れた位置に設計されており、また読取位置は、キャリッジの移動空間内であって、CSの読取面と白基準との隙間で形成される原稿読取搬送路70と用紙搬送部49で形成される用紙搬送路75とが一致するまで回転させた位置に設計されている。
【0058】
また、用紙排出方向から見たときに、インクカートリッジ1が上記キャッピングポジション(キャリッジ移動範囲内の右端の位置)にある状態で読取位置に移動できるように、CSホルダ26の左右方向の位置が設計されている。白基準25の金属板の用紙搬送方向上流側は、くし歯形状になっており、当該くし歯72の歯と歯の間にプラテン3のリブ56が入るようになっている。
【0059】
また、白基準25の金属板の用紙搬送方向下流側には、長手方向の強度を強くするための曲げ部が形成されており、この曲げ部が上述した回転可能に支持された補助プラテン部材3aを押し下げて、読取位置を形成するようになっている。
【0060】
CSホルダ26の紙幅方向左側には駆動切替部52及びCS駆動伝達部73を介して搬送モータに連結されたCS駆動手段74が配置されている。駆動切替部52は機械的なスイッチであり、インクカートリッジ1が左端まで移動して接触することにより切り替えられるような構造となっている。従って、原稿読取処理と記録処理とを相互に切り替える際には、必ず、インクカートリッジ1が起動されて、左端まで移動することになる。このようにして切替処理が実行されると、搬送モータによってCS駆動部74を駆動し、CSホルダ26を回転させ待機位置と読取位置との間を移動させる。
【0061】
次に、読取部の読み取り時の動作について説明する。
【0062】
上記CSホルダ26は、装置のスタンバイ状態において不図示のねじりコイルバネ(弾性部材)によって待機位置に保持されるように付勢されている。原稿がセットされた状態で読取動作が開始されると、まず駆動切替部52によって搬送モータの駆動を読取モードに切り替える。そして、読取駆動伝達部を介して原稿給紙ローラを回転させ原稿給紙動作を開始するとともに、CS駆動伝達部73を介してCS駆動部74を作動させ、CSホルダ26の移動を開始する。
【0063】
原稿が原稿給紙ローラによって搬送ローラとピンチローラに噛み込まれると同時にCSホルダ26は読取位置に移動する。CSホルダ26が読取位置に移動するとCS駆動部74とCS駆動伝達部73を連結しているクラッチが外れる。搬送ローラ10に到達した原稿は搬送ローラ10に搬送され読取搬送路70に送られる。
【0064】
そして、原稿は白基準25によりセンサ面66に密着した状態でデータを順次読み取られる。原稿の最後端が読み取られ排紙ローラ17により装置外に排出されると、搬送モータが逆転し、CS駆動部74とCS駆動伝達部73がクラッチにより連結され、CSホルダ26を待機位置に移動し、駆動切替部52を解除する。
【0065】
[電気的構成]
次に、ファクシミリ装置の電気的構成について説明する。
【0066】
図10は、本実施形態のファクシミリ装置100の電気的構成を示す機能ブロック図である。
【0067】
図10において、ファクシミリ本体100は、制御部101と、ROM102と、DRAM103と、SRAM104と、画像読み取り部105と、ファクシミリ送受信部107と、記録部108と、操作部110と、電源供給部111とを有する。
【0068】
制御部101は、ファクシミリ装置全体を制御し、システムバス112を介してファクシミリ装置全体を制御するマイクロプロセッサユニット(MPU)であり、システムバスは、データ信号線、アドレス線からなる。
【0069】
ROM102は、MPUが動作するためのインストラクション群等のプログラムコード、オペレーティングシステム(OS)プログラムコード、初期値データ、テーブルデータ等を格納しているメモリである。
【0070】
DRAM103は、画像バッファ、画像メモリ、各種動作のワークエリア等に使用され、ファクシミリ送受信部107との間で送受信する際の画像データを一時的に保持するバッファであり、また、ファクシミリ送受信部107を介して受信された画像データや、画像読み取り部105で読み取られた画像データを、ファイルとして蓄積するためのメモリである。
【0071】
SRAM104はユーザー登録エリアや、ワークエリア等に使用され、このSRAM104はバッテリーバックアップによって、ファクシミリ本体100の電源オフ時にもデータは保持されるようになっている。
【0072】
画像読み取り部105は、原稿検知センサ(DS)、イメージセンサ(コンタクトセンサ(CS)22)、読み取り画像処理部、読み取り駆動部、制御部101からの指示によってCS22が原稿の1ラインを読み取っている間に原稿を移動させる距離を設定する読み取り駆動解像度設定部、読み取り画像処理部が画像処理を行う際のバッファとして用いるメモリにより構成されるものである。この読み取った信号を読み取り画像補正部にてシェーディング補正等を施し、さらに読み取り画像処理部によって2値化処理および中間調処理等の画像処理を施して高精細な画像データを出力する。
【0073】
記録部108は記録ヘッド、タイマー、記録制御部、画像メモリ等によって構成されている。
【0074】
記録部108はインクジェット方式を用いたプリンタであり、記録手段としてインクタンクを内蔵した一体型のインクカートリッジ1を用いている。このインクカートリッジ1は記録ヘッド部65から記録解像度360dpi(dots per inch)でインクの吐出を行う。このインクカートリッジ1はキャリッジ4に保持されながら、記録紙の搬送方向(副走査方向)とは直交する方向(主走査方向)に往復運動する。キャリッジ4の往復運動は、モータによって駆動されるプーリおよびタイミングベルトによって行われ、この時に記録ヘッドに与えられる記録信号や電力は、キャリッジと電気基板を接続しているフレキシブルケーブルによって電気回路より供給されている。
【0075】
記録ヘッドとフレキシブルケーブルとは互いの接点を圧接して接続しており、インクカートリッジ1の特定の接点間の開放/接続を検出することでインクカートリッジ1が装着されているかどうかを認識可能な構成となっている。
【0076】
また、このインクカートリッジ1のイングヘッド65部の吐出面をゴミや埃から保護するために、回復ユニット64にはインクカートリッジ1の未使用時に記録ヘッド65吐出面を覆うキャップが設けられている。また、このキャップと連通するインクカートリッジ1吸引用のピストンがあり、このピストンをモータで駆動することにより、キャップ内に負圧を発生させ、記録ヘッド65部吐出口内のインクを吸引する。
【0077】
このように記録ヘッド65のノズルの目詰まりを除去したり、印字のために記録ヘッドに加えられた熱エネルギーにより記録ヘッドのインク液室内に気泡が発生している場合にはこの気泡を除去することができる。このピストンにはピストンの動きに連動して動作する部材が設けられており、キャリッジ4の備えられているフォトインタラプタの光軸をこの部材が遮光することによって、ピストンがシリンダー内部であらかじめ決められた位置(ピストンのイニシャル位置)にいることを検出できるような構成になっている。
【0078】
また、このインクカートリッジ1の吸引動作は記録部108に設けられたタイマーで時間を計時することにより、前回の吸引動作からある一定時間経過した場合、再び吸引動作を行うという制御が可能な構成になっている。
【0079】
記録画像処理部106は、ファクシミリ受信した画像データを記録部108で出力する場合に、受信した画像データをプリンタの主走査解像度360dpi(dots per inch)の生画像データに変換するための解像度変換、スムージング、濃度補正等の各種画像処理を施し、高精細画像データに変換する。
【0080】
ファクシミリ送受信部107は、NCU(網制御装置)等の通信接続部、モデム(変復調装置)等の通信制御部によって構成されるものであり、PSTN回線の通信網に接続され、G3のプロトコルによって通信制御、通信回線に対する発呼、着呼等の回線制御を行うものである。さらにファクシミリ送受信部には電話機を接続し、通話やDTMFリモート制御などを行うことも可能である。
【0081】
電源供給部111は、本ファクシミリ装置100に電源を供給する電源である。
【0082】
操作部110は、ダイヤルするときのデータを登録、設定するときなどに用いるテンキー、各種機能を利用するためのファンクションキー、電話番号等を登録しておきワンタッチでダイヤルするためなどに用いるワンタッチキー、送信やコピー、受信を始めるときに用いるスタートキー、送信や登録、設定などの動作を中止するときに用いるストップキー等の各種キースイッチと、通信状況の確認や、データの登録/設定/確認メッセージなど各種メッセージの表示を行うLCD、各種エラー発生時に点灯するLEDランプにより構成され、ファクシミリ装置100の動作指示および各種情報の入力や、装置の状態、発呼する相手の電話番号、時刻情報、操作手順等の表示を行う。
【0083】
[インク残量の検出方法]
次に、図11を参照して本実施形態のインクカートリッジ1中のインク残量の検出方法について説明する。
【0084】
図11において、201a,201bは反射型のフォトセンサであり、キャリッジ4にインクカートリッジ1と対向するように設けられている。このフォトセンサ201a,201bは発光側に赤色のLED、受光側にはフォトトランジスタを用いている。202a,202bはインクカートリッジ1に設けられた透明部材で構成された窓であり、この窓を通してインクカートリッジ1中の生インクの残量が検出できるようになっている。
【0085】
203a,203bはインクカートリッジ1内部に構成されているフォトセンサ用の反射板であり、フォトセンサの赤色LEDからの光を反射できる白色のプラスチック部材で構成されている。この反射板203a,203bは生インクが無いときには確実にフォトセンサ201a,201bからの赤色光を反射できるようにインクを弾き易いような処理が施されている。また、204a,204bはインクカートリッジ1中の黒インクを例示している。
【0086】
インクカートリッジ1中に生インクが十分存在する場合には、図11(a)のようにインクカートリッジ1中の反射板203aは生インク204aで遮蔽されており、フォトセンサ201aからの赤色光は透明窓202aを通過した後生インク204aで拡散されるため、反射板203aに届かない。そのためフォトセンサ201aの受光部であるフォトトランジスタはOFFのままである。
【0087】
これに対して、図11(b)のようにインクカートリッジ中の生インクの残量が減少又は無くなった場合(実際には、生インク上面が反射板203aを遮蔽しない位置まで低下した場合)、インクカートリッジ1中の反射板203aは生インク204aで遮蔽されていないため、フォトセンサ201aからの赤色光は透明窓202aを通過した後反射板203aで反射されてフォトセンサ201aの受光部であるフォトトランジスタに到達する。
【0088】
そして、フォトトランジスタのベース電圧がONとなりインクカートリッジ1中の生インクの残量が減少したことを検出できるようになっている。本実施形態のインクカートリッジ1はこの生インクの残量検出ができなくなってからも、さらに数mgのインクがインクカートリッジ中に残存しており、フォトセンサ201a,201bで生インクの残量検出ができなくなってからのインク使用量を管理することによって、その分だけ記録動作を行なうことが可能である。
【0089】
[制御動作]
次に、本実施形態のファクシミリ装置の動作について説明する。
【0090】
図12(a)において、先ず、制御部101からプリンタの起動が指示された場合には、ステップS101で、キャリッジモータ33を回転させることにより記録ヘッドをキャップ位置から移動して、キャップオープン後の規定量の予備吐出を行う。
【0091】
次に、ステップS102に進み、図11で説明したようにフォトセンサ201bによりインクカートリッジ1中に生インクが検出できなかった場合には、ステップS104に進み、SRAM104上に設けられた吐出インク量を計時するカウンタのカウンタ値にこの予備吐出で吐出したインク量を加算する。
【0092】
逆に、ステップS102でフォトセンサ201aによりインクカートリッジ1中に生インクがあることが確認された場合には、SRAM104に設けられたカウンタをリセットし、インクの有無を示すフラグをリセットする。
【0093】
ステップS104でカウンタを更新した後、ステップS105に進み、インクカートリッジ1中にインクが存在するか否かを判定する。ここでは、インクカートリッジ1中の生インクが無いと判断された後でもインクカートリッジ1のノズル近傍の液室にはインクが残っており、さらにある程度のインクの消費が可能である。また、SRAM104上のカウンタ値をその液室等に残存しているインク量と比較することにより、残存しているインクを使い果たしているかどうかを判断する。
【0094】
ステップS105でインクカートリッジ1中のインクを全て使い果たしている場合には、ステップS109に進み、操作部110の表示を利用してユーザーに対してインクカートリッジ1中にインクが残っていない旨を通知する。
【0095】
次に、ステップS110に進み、今回のプリンタの起動が原稿の読取動作のためのものである場合にはステップS111に進み、キャリッジ4により駆動切替部52を原稿読取モードにセットして原稿の読み取りが可能な状態に移行させる。
【0096】
そして、ステップS112で搬送モータを駆動して原稿給紙ローラ15を回転させることによりセットされている原稿を搬送ローラ10まで給紙し、その後規定の読み取り開始位置まで原稿を搬送ローラ10により搬送し、コンタクトセンサ22により原稿の読取動作を行なう。
【0097】
ステップS113で装置にセットされた全ての原稿の読取及び排出動作を終了した場合には、ステップS114に進み、コンタクトセンサ22を待機位置に戻した後、キャリッジ4を駆動して駆動切替部52を記録動作が可能な状態に戻して終了する。
【0098】
また、ステップS110で今回の起動が画像記録のための起動である場合には、インク無し状態で画像記録を行うことが不可能であるためにそのままステップS114に進み終了処理を行う。
【0099】
ステップS102とステップS105でインク有りと判断された場合には、ステップS106に進み、今回の起動が画像記録のためなのか原稿読取のためなのかを判断する。原稿読取のための起動の場合にはステップS111に進み、前述のようにキャリッジ4により駆動切替部52を原稿読取モードにセットすることにより原稿読取が可能な状態に移行させる。
【0100】
そして、ステップS112で原稿の読取動作を行ない、ステップS113で装置にセットされた全ての原稿の読み取りを行う。そして、ステップS114で終了処理を行う。
【0101】
ステップS106で今回の起動が画像記録のための起動である場合には、ステップS108に進み、画像の記録動作を行なう。ここでは、先ず搬送モータを駆動することにより圧板9上にセットされている記録紙を給紙ローラ19により搬送ローラ10まで給紙する。その後、搬送ローラ10により規定量の記録紙の頭出しを行った後キャリッジ4をキャリッジモータ33で駆動することによりインクカートリッジ1を主走査方向に移動しながら記録ノズル幅の1パスの印字を行い、1パス印字終了後記録ノズル幅分搬送ローラ10により記録紙を搬送する。
【0102】
次に、図12(b)においてステップS108の記録動作の詳細について説明する。
【0103】
ステップS201で、1パス印字した後にキャリッジ4のホームポジションの反対側でキャリッジ4が減速停止した後、ステップS202でフォトセンサ201を用いてインクカートリッジ1に生インクが存在するか否かを判断する。ここで生インクが存在しないと判断されればSRAM104上のカウンタにこの1パス印字により消費したインク量をカウンタに加算する。ステップS202で生インクの存在が確認できればステップS203に進み、このカウンタをリセットする。
【0104】
そして、ステップS205で1ページの印字動作が終了していなければ、ステップS201に戻り、次のパスの印字を同様に行う。ステップS205で1ページの印字動作が終了した場合には、搬送モータにより記録紙の排出を行い、ステップS206で生インク無しと判断されてから現在までのインク使用量を規定値と比較することにより、インクカートリッジ1中のインクを使い切ったか否かを判断する。ここでカウンタ値が規定値を超えていればステップS207に進み、インク無しであることを表示する。そして今回の記録動作を終了する。
【0105】
以上の実施形態において、記録ヘッドから吐出される液滴はインクであるとして説明し、さらにインクタンクに収容される液体はインクであるとして説明したが、その収容物はインクに限定されるものではない。例えば、記録画像の定着性や耐水性を高めたり、その画像品質を高めたりするために記録媒体に対して吐出される処理液のようなものがインクタンクに収容されていても良い。
【0106】
以上の実施形態は、特にインクジェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために利用されるエネルギーとして熱エネルギーを発生する手段(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エネルギーによりインクの状態変化を生起させる方式を用いることにより記録の高密度化、高精細化が達成できる。
【0107】
その代表的な構成や原理については、例えば、米国特許第4723129号明細書、同第4740796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて行うものが好ましい。この方式はいわゆるオンデマンド型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持されているシートや液路に対応して配置されている電気熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギーを発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結果的にこの駆動信号に1対1で対応した液体(インク)内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成長、収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信号をパルス形状をすると、即時適切に気泡の成長収縮が行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐出が達成でき、より好ましい。
【0108】
このパルス形状の駆動信号としては、米国特許第4463359号明細書、同第4345262号明細書に記載されているようなものが適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許第4313124号明細書に記載されている条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことができる。
【0109】
記録ヘッドの構成としては、上述の各明細書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体の組み合わせ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に熱作用面が屈曲する領域に配置されている構成を開示する米国特許第4558333号明細書、米国特許第4459600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるものである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通するスロットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示する特開昭59−123670号公報や熱エネルギーの圧力波を吸収する開口を吐出部に対応させる構成を開示する特開昭59−138461号公報に基づいた構成としても良い。
【0110】
さらに、記録装置が記録できる最大記録媒体の幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録ヘッドとしては、上述した明細書に開示されているような複数記録ヘッドの組み合わせによってその長さを満たす構成や、一体的に形成された1個の記録ヘッドとしての構成のいずれでもよい。
【0111】
加えて、上記の実施形態で説明した記録ヘッド自体に一体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの記録ヘッドのみならず、装置本体に装着されることで、装置本体との電気的な接続や装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチップタイプの記録ヘッドを用いてもよい。
【0112】
また、以上説明した記録装置の構成に、記録ヘッドに対する回復手段、予備的な手段等を付加することは記録動作を一層安定にできるので好ましいものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧あるいは吸引手段、電気熱変換体あるいはこれとは別の加熱素子あるいはこれらの組み合わせによる予備加熱手段などがある。また、記録とは別の吐出を行う予備吐出モードを備えることも安定した記録を行うために有効である。
【0113】
さらに、記録装置の記録モードとしては黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによってでも良いが、異なる色の複色カラー、または混色によるフルカラーの少なくとも1つを備えた装置とすることもできる。
【0114】
以上説明した実施の形態においては、インクが液体であることを前提として説明しているが、室温やそれ以下で固化するインクであっても、室温で軟化もしくは液化するものを用いても良く、あるいはインクジェット方式ではインク自体を30°C以上70°C以下の範囲内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあるように温度制御するものが一般的であるから、使用記録信号付与時にインクが液状をなすものであればよい。
【0115】
加えて、積極的に熱エネルギーによる昇温をインクの固形状態から液体状態への状態変化のエネルギーとして使用せしめることで積極的に防止するため、またはインクの蒸発を防止するため、放置状態で固化し加熱によって液化するインクを用いても良い。いずれにしても熱エネルギーの記録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状インクが吐出されるものや、記録媒体に到達する時点では既に固化し始めるもの等のような、熱エネルギーの付与によって初めて液化する性質のインクを使用する場合も本発明は適用可能である。このような場合インクは、特開昭54−56847号公報あるいは特開昭60−71260号公報に記載されるような、多孔質シート凹部または貫通孔に液状または固形物として保持された状態で、電気熱変換体に対して対向するような形態としてもよい。本発明においては、上述した各インクに対して最も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するものである。
【0116】
さらに加えて、本発明に係る記録装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の画像出力端末として一体または別体に設けられるものの他、リーダ等と組み合わせた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシミリ装置の形態を取るものであっても良い。
【0117】
【他の実施形態】
なお、本発明は、複数の機器(例えばホストコンピュータ、インタフェイス機器、リーダ、プリンタなど)から構成されるシステムに適用しても、一つの機器からなる装置(例えば、複写機、ファクシミリ装置など)に適用してもよい。
【0118】
また、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体(または記録媒体)を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成されることは言うまでもない。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているオペレーティングシステム(OS)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0119】
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張カードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0120】
本発明を上記記憶媒体に適用する場合、その記憶媒体には、先に説明した図12に示すフローチャートに対応するプログラムコードが格納されることになる。これらのプログラムコードは、例えば、アップデート可能なファームウェアとしても提供可能である。
【0121】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、原稿搬送系と媒体搬送系とを少なくとも一部共有化した構成であって、インク無しのために記録ができない場合においても原稿の読り取りが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施形態のファクシミリ装置の側断面である。
【図2】本発明に係る実施形態のファクシミリ装置の斜視図である。
【図3】図1の記録給紙部および原稿給紙部の斜視図である。
【図4】本実施形態のファクシミリ装置の記録動作時の斜視図である。
【図5】本実施形態のファクシミリ装置のカ−トリッジ交換時の斜視図である。
【図6】本実施形態のファクシミリ装置の読取動作時の側断面図である。
【図7】本実施形態のファクシミリ装置の読取動作時の斜視図である。
【図8】本実施形態のファクシミリ装置に搭載されるコンタクトセンサが第1のポジションにあるときの状態を示す図である。
【図9】本実施形態のファクシミリ装置に搭載されるコンタクトセンサが第2のポジションにあるときの状態を示す図である。
【図10】本実施形態のファクシミリ装置の電気的構成を示す機能ブロック図である。
【図11】本実施形態のインク残量の検出方法を示す図である。
【図12】本実施形態のファクシミリ装置の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 カ−トリッジ
2 記録紙
3 プラテン
4 キャリッジ
12 原稿
22 コンタクトセンサ
26 CSホルダ
52 駆動切替部
100 ファクシミリ本体
101 制御部
102 ROM
103 DRAM
104 SRAM
105 画像読み取り部
106 記録画像処理部
107 ファクシミリ送受信部
108 記録部
109 画像符号復号化部
110 操作部
111 電源供給部
112 システムバス
201 フォトセンサ
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、画像を原稿から読み取る読み取りユニットと、画像を媒体に記録する記録ユニットと、インクを吐出して記録を行うインクジェット記録ヘッドとを備える画像読取記録装置及びその制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の画像読取記録装置は、原稿を読み取りユニットにより読み取るための原稿搬送系と、受信画像や読み取り画像を記録ユニットにより媒体に記録するための媒体搬送系とは別個独立に持っている。これに対し、より廉価で小型化した装置を提供するため、原稿搬送系の原稿搬送路と媒体搬送系の記録媒体搬送路とを少なくとも一部共通化(記録ユニットと読み取りユニットの可動空間を一部共有化)した装置がある。
【0003】
このように搬送系を共有化することで、新たに読取モードと記録モードとを機械的に切り替える必要性が生じる。そして、この切り替えを行なうための機械的スイッチが記録ヘッドの動作範囲の左端に位置し、一方、動作範囲の右端には記録ヘッドのホームポジションが位置している。通常、記録ヘッドはこのホームポジションに待機しているが、読取処理と記録処理とを相互に切り替えるためには、ホームポジションから離れ、左端まで移動して機械的切替スイッチを操作しなければならない。
【0004】
ところで、一般に、インクジェット方式のプリンタにおいてはインク吐出用のノズルの目詰まりや気泡の発生を防止すべく、種々の回復機構が採用されている。上述の技術でもインクジェット記録方式を採用することを前提としているため、この回復機構が必要となり、回復機構がホームポジションに設けられている。ホームポジションは別名キャッピングポジションと呼ばれる。その理由は、記録ヘッドがホームポジションに位置するときは、記録ヘッド内のインクの固化を防止すべく、記録ヘッドにキャップを被せるようにしているからである。
【0005】
上記のように、読取モードと記録モードとを切り替えるために記録ヘッドを利用する構成では、記録ヘッドの起動によってキャッピングが解かれるため(アンキャップされるため)、目詰まり防止のために、例えば、記録開始前にノズルに熱を印加してインクタンク内のインクをノズルから吐出させて記録開始前にノズル面のインクを揃えておく予備吐出(若しくは吸引動作やワイピング)が必要となる。
【0006】
また、画像を媒体に記録するためにインクジェット方式のプリンタを搭載している場合、インクタンク中のインク残量を自動検出し、インク無しと判断された場合には記録動作を停止するような制御も従来から行われている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
このような技術を採用する場合、読取モードであるにも関わらず予備吐出を行いインクがなくなる可能性が生じるので、予備吐出を行った後に、インク残量検出を行うことが好ましい。そして、インクがなかったときは、インクがない旨の報知をユーザに対して行なうことは更に好ましい。その一方で、原稿搬送系と媒体搬送系とを別個独立に持っている従来の2パス装置では、インクがなくなった場合媒体搬送路の使用を禁止しているのであるが、原稿搬送系と媒体搬送系とを一部でも共有化した装置では、媒体搬送路の使用を禁止してしまうと、媒体搬送路と共通化された原稿搬送路が使用できなくなってしまう可能性が生じる。
【0008】
本発明は、上記課題に鑑みてなされ、その目的は、原稿搬送系と媒体搬送系とを少なくとも一部共有化した構成であって、インク無しのために記録ができない場合においても原稿の読り取りが可能な画像読取記録装置及びその制御方法を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決し、目的を達成するために、本発明の画像読取記録装置は以下の構成を備える。すなわち、
画像を原稿から読み取る読み取りユニットと、画像を媒体に記録する記録ユニットと、インクを吐出して記録を行うインクジェット記録ヘッドとを備え、前記原稿の搬送経路と前記媒体の搬送経路とが少なくとも一部共有とされる画像読取記録装置において、前記インクの残量を検出する検出手段と、前記検出手段により前記インクの残量が無しと検出された場合、前記記録ユニットによる画像の記録を禁止する一方、前記原稿搬送路への原稿の搬送及び前記読み取りユニットによる画像の読み取りを許可する制御手段とを具備する。
【0010】
また、本発明の画像読取記録装置は以下の構成を備える。すなわち、
画像を原稿から読み取る読み取りユニットと、画像を媒体に記録する記録ユニットと、インクを吐出して記録を行うインクジェット記録ヘッドとを備え、前記読取ユニットの移動空間と前記記録ユニットの移動空間とが少なくとも一部共有した空間とされる画像読取記録装置において、前記インクの残量を検出する検出手段と、前記検出手段により前記インクの残量が無しと検出された場合、前記記録ユニットによる画像の記録を禁止する一方、前記読み取りユニットの移動及び前記読み取りユニットによる画像の読み取りを許可する制御手段とを具備する。
【0011】
また、本発明の画像読取記録装置の制御方法は以下の特徴を備える。すなわち、
画像を原稿から読み取る読み取りユニットと、画像を媒体に記録する記録ユニットと、インクを吐出して記録を行うインクジェット記録ヘッドと、前記インクの残量を検出する検出手段とを備え、前記原稿の搬送経路と前記媒体の搬送経路とが少なくとも一部共有とされる画像読取記録装置の制御方法において、前記検出手段により前記インクの残量が無しと検出された場合、前記記録ユニットによる画像の記録を禁止し、前記原稿搬送路への原稿の搬送及び前記読み取りユニットによる画像の読み取りを許可する。
【0012】
また、本発明の画像読取記録装置の制御方法は以下の特徴を備える。すなわち、
画像を原稿から読み取る読み取りユニットと、画像を媒体に記録する記録ユニットと、インクを吐出して記録を行うインクジェット記録ヘッドと、前記インクの残量を検出する検出手段とを備え、前記読取ユニットの移動空間と前記記録ユニットの移動空間とが少なくとも一部共有した空間とされる画像読取記録装置において、前記検出手段により前記インクの残量が無しと検出された場合、前記記録ユニットによる画像の記録を禁止し、前記読み取りユニットの移動及び前記読み取りユニットによる画像の読み取りを許可する。
【0013】
好ましくは、上記装置又は方法において、前記インクの残量を無しと検出された場合、その旨を報知する。
【0014】
好ましくは、上記装置又は方法において、前記画像の読み取り時において前記記録ヘッドのインクの吐出不良を防止するために前記記録ヘッドによる記録領域外でインクの予備吐出を行う。
【0015】
好ましくは、上記装置又は方法において、前記インク残量の検出は光センサを用い、当該光センサにより前記インクの残量が検出できなくなってからの当該インクの消費量を計測し、当該計測値が所定閾以下となったときに、前記記録ユニットによる画像の記録を禁止する一方、前記読み取りユニットによる画像の読み取りを許可する。
【0016】
また、上記方法を画像読取記録装置において実行するためのファームウエアに適用してもよい。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して詳細に説明する。
【0018】
[機械的構成]
先ず、本発明の実施の形態として、記録媒体としての記録紙に画像を記録(プリント)する記録機能を有する記録部と、被読み取り媒体としての原稿の画像を読み取るスキャナ機能を有する読取部とを有し、これら記録部と読取部とが記録紙と原稿の搬送路内近傍に配置された画像読取記録装置をファクシミリ装置に適用した場合の概略構成について説明する。
【0019】
図1は本発明に係る実施形態のファクシミリ装置の側断面、図2は本発明に係る実施形態のファクシミリ装置の斜視図である。図3は図1の記録給紙部および原稿給紙部の斜視図である。
【0020】
図1乃至図3において、本実施形態のファクシミリ装置は、その後方(図1の右側)に記録紙束2を積載し、必要に応じて記録紙束2から1枚ずつ記録紙を分離して記録部38に給紙するための記録紙給紙部(ASF)39と、原稿12を積載し、1枚ずつ原稿12を分離して読取部28に給紙するための原稿給紙部(ADF)40とが配設されている。
【0021】
先ず、記録紙給紙部39について説明する。
【0022】
図1乃至図3において、19は記録紙給紙ローラであり、プラスチック等で成型された軸部41の2箇所に当該軸部41より大径に形成されたローラ部42に摩擦弾性体を取付けて構成され、上記軸部41の両端部はベース部材35の側板35a,35bに軸支され、その側板35b側の一端は図示しない駆動伝達部を経て搬送モータに連結されている。また、圧板9は記録紙給紙ローラ19とベース部材35との間に位置し、かつベース部材35の側板35a,35bに回動自在に軸支されている。
【0023】
記録紙給紙ローラ19が回転すると、記録紙給紙ローラ19に一体に形成されたカムによって、ローラ部42の外周面に圧板9が接触又は離反するように構成されている。また、ベース部材35に一体に形成された円筒状の凹部45には圧板バネ34(弾性部材)が配設され、圧板9を記録紙給紙ローラ19側に付勢している。
【0024】
次に、記録紙給紙部39の動作について説明する。
【0025】
Aは記録紙の搬送経路である。上記記録紙給紙ローラ19の摩擦弾性部材が取付けられたローラ部42の断面は、円弧47と略直線状の弦部48が組み合わされた半月状になっており、記録紙積載状態において弦部48と圧板9が略平行で、かつ記録紙束2がセットできるように一定量の間隔を持って位置している。上記搬送モータの駆動によって給紙ローラ19が時計方向に回転するとカムによって圧板9がローラ部42に接触するように動き、圧板9に積載されている記録紙束2の最上部の記録紙表面とローラ部42が接触し、圧板バネ34によって付勢される。
【0026】
さらに、記録紙給紙ローラ19が回転すると、記録紙束2の最上部の用紙だけが記録紙の片側先端に配置されてストッパとして機能している爪77をのり越えて、後述する用紙搬送部49に搬送される。
【0027】
次に、原稿給紙部40について説明する。
【0028】
記録紙給紙ローラ19と記録紙束2の間には、占有する空間を小さく、かつ所定の強度を得るために金属等の板で形成された下原稿ガイド23がベース部材35の両側板35a,35bに固定されている。その位置は記録紙給紙ローラ19の回転停止位置が記録紙積載状態(すなわちローラ部42の弦部48と圧板9が略平行で、かつ記録紙束がセットできるように一定量の間隔を持って位置している状態)の時に、上記弦部48と下原稿ガイド23の上面に原稿が通過することができる隙間を持ち、かつ最大量の記録紙束2をセットした状態でも記録紙束2の最上部の紙と下原稿ガイド23の下面が接触しない隙間を持ち、かつ記録紙給紙状態においては、上記記録紙給紙ローラ19が回転した時に円弧部47が下原稿ガイド23に成形された切り欠き部50を超えて下原稿ガイド23の下面から突出し、記録紙束2の最上部の記録紙に当接するように配置されている。
【0029】
また、金属で成形された軸部78に円筒状の摩擦弾性部材79が取り付けられて成形された原稿給紙ローラ15がベース部材35の側板35a,35bに回転自在に軸支されており、原稿給紙ローラ15の軸78の側板35a側の一端は読取駆動伝達部51および駆動切替部52を介して搬送モータに連結されている。下原稿ガイド23には分離パット13を取り付ける分離パット支持部材37が軸支されており、図示しない弾性部材によって原稿給紙ローラ15の摩擦弾性部材の外周面に付勢されている。分離パット13の両脇には予備分離アーム27が分離パット支持部材37の支点と同軸上に軸支されており、分離パット13と原稿給紙ローラ15の当接位置より上流側で原稿給紙ローラ15の摩擦弾性部材の外周面に付勢されている。
【0030】
下原稿ガイド23には、セットされた原稿12を支持するための原稿トレイ11が着脱可能に取付けられている。また、上原稿ガイド14は短冊状に成型され、搬送上流側を前記原稿給紙ローラ15の軸部78に軸支され、下流側は原稿によって押された時に記録紙給紙ローラ19の軸部41と上原稿ガイド14の裏面が当接するようになっており、当接状態でローラ部42より上原稿ガイド14のガイド面が飛び出すように構成されている。これにより原稿12が記録紙給紙ローラ19のローラ部42に接触し搬送不良になるのを防止している。
【0031】
次に、原稿給紙部の動作について説明する。
【0032】
原稿12は原稿給紙ローラ15と分離パット13で形成されるくさび空間80にその先端が収まるようにセットされる。搬送モータの駆動力によって原稿給紙ローラ15は時計回りに回転し、セットされた原稿の最上部より1枚ずつ分離し搬送していく。分離された原稿は下原稿ガイド23と上原稿ガイド14で形成される原稿搬送パスを通って後述する用紙搬送部49に送られる。
【0033】
次に、記録紙給紙部39と原稿給紙部40の相対的な位置関係について説明する。
【0034】
記録紙給紙ローラ19と原稿搬送ローラ15は、図1に示す側断面方向から見て記録紙給紙ローラ19の上流側と原稿搬送ローラ15の下流側がオーバーラップするように配置されている。一方、記録紙の幅方向においては図3に示すように、オーバーラップを避けるために、記録紙給紙ローラ19の2箇所のローラ部42の間に原稿搬送ローラ15のローラ部79が収まるように配置されている。
【0035】
用紙搬送部49は、記録紙搬送路75の下側の支持面として機能するプラテン3と、当該プラテン3の記録紙支持面53に形成された凹部(不図示)に取付けられプラテン3に続いて記録紙の下側の支持面として機能する補助プラテン部材3aと、プラテン3に軸支された搬送ローラ10と、当該搬送ローラ10に当接している紙幅方向に併設された4つのピンチローラ16と、搬送ローラ10に当該ピンチローラ16を圧接するようにピンチローラ16を軸支するピンチローラガイド36と、プラスチック等とエラストマー等を一体で成型した排紙ローラ17と、排紙ローラ17に当接している複数の拍車18と、拍車18を排紙ローラ17に圧接するように軸支する拍車ホルダ55とを有する。
【0036】
また、プラテン3の記録紙支持面53には紙幅方向に複数のリブ56が形成されていおり、記録紙搬送の際にはリブ56の上面を記録紙が通過するようになっている。補助プラテン部材3aは両側面の用紙搬送方向上流側に形成された軸をプラテン3に形成された支持部で軸支されている。補助プラテン部材3aは通常プラテン3の記録紙支持面53と補助プラテン部材の記録紙支持面57が同一平面になるように記録紙支持面57の裏面をバネ58で付勢されているが、付勢力を超えて上部より押された場合はプラテン3の記録紙支持面53に対して数ミリ程度沈み込むようになっている。
【0037】
搬送ローラ10とピンチローラ16による搬送方向は、ローラ上流側から下流側に向けて斜め下方向に設定されており、また排紙ローラ17と拍車18による搬送方向はローラ上流側から下流側に向けて斜め上方向に設定されている。これにより用紙搬送手段49によって搬送される用紙はプラテンの用紙支持面53に当接しながら搬送される。
【0038】
次に、記録部について説明する。
【0039】
記録部は、記録手段としてインクジェット記録装置を搭載し、このインクジェット記録装置はインクタンクに充填されたインクを記録ヘッドに形成されたノズルより記録紙に吐出して所望の画像データを記録紙に形成するものであって、本実施形態の記録ヘッドは記録紙の搬送方向に64個のノズルが1/360inchのピッチで1列の並んだノズル列を備え、この記録ヘッドを記録紙の幅方向に走査することで効率的に記録を行うものである。
【0040】
図4は、記録動作を示した斜視図である。
【0041】
図4において、インクタンクと記録ヘッドはインクカートリッジ1内に搭載され、インクカートリッジ1はキャリッジ4に着脱可能に取り付けられている。キャリッジ4はシャーシ24の上部をコの字に曲げて形成されたガイドレール7とシャーシ24の両側板に支持されたガイドシャフト60によりガイドされ、記録紙幅方向に移動可能に支持されている。また、キャリッジ4は一端をシャーシ24に取り付けられたキャリッジモータ33のピニオンギア62に係合され、他端をシャーシに取り付けられたプーリによってテンションを持って支持されたキャリッジベルト63に固定されており、キャリッジモータ33の駆動により移動する。
【0042】
インクジェット記録方式では、記録ヘッドからインクを吐出して記録を行なうため、吐出した主インク滴以外に発生した微細な浮遊インク滴あるいは記録紙に着弾したインク滴の跳ね返りなどによって、吐出口面にインクが付着しヌレ状態となり、この付着インクが吐出口の周囲に多量に集まると、吐出が阻害されて意図せぬ方向にインク滴が着弾したり、あるいは吐出しないといった不具合を引き起こす。
【0043】
このようなインクに起因する不具合を解消して吐出口面を良好な状態に回復、または維持するための手段として回復手段が用いられている。回復ユニット64はキャリッジ移動範囲の右端で前記インクカートリッジ1の記録ヘッド65部に対向する位置に固定されている。
【0044】
回復ユニット64には、本体側からインクタンクに対して主に根詰りインクを吸い出すためにインクを吸引するポンピング機能と、ノズル面(吐出面)を拭くように清掃するワイピング機能と、記録開始前にノズルに熱を印加してインクタンク内のインクをノズルから吐出させて記録開始前にノズル面のインクを揃えておく空吐出(予備吐出)機能と、待機時にノズルの乾燥を防止するためのノズルキャップ機能とが備わっている。これらの各機能は互いに別の動作となる。
【0045】
ワイピング機能を実現する手段としては、ゴムなどの弾性部材で形成されたブレードと記録ヘッドを相対移動させることにより吐出口面をワイピングし、不要なインク滴をふき取る構成が広く採用されている。
【0046】
また、空吐出(予備吐出)機能を実現する手段としては、上記ワイピング後に印字領域外に配置されている回復ユニット64に対して記録ヘッドから全ノズルを用いて規定発数のインクの空吐出(予備吐出)を行い、ワイピングで除去できなかった吐出口の異物等を除去する構成となる。
【0047】
また、ポンピング機能を実現する手段としては、インク吐出時に消泡しきれなかった気泡がインク吐出口内に入りすぎたり、前記気泡が大きくなり過ぎたりした場合には吐出流路を塞ぎ、インクの吐出ができなくなるために、駆動切替部52を記録モードに切り替えて搬送モータの駆動力をポンプに伝達できるようにした後、記録ヘッドをキャリッジ移動範囲の右端(キャッピングポジション)に停止させて記録ヘッドの吐出口面をキャップで塞いだ後、搬送モータを逆転することによりポンプを駆動してキャップ内に負圧を発生させ、吐出口からインクと共に気泡を吸い出す吸引回復を行なう構成となる。記録ヘッドから吸い出されたインクはポンプ下部に設けられた廃インク収納部へ移動するような構成になっている。
【0048】
また、インクカートリッジ1は記録状態以外にも記録ヘッド吐出口面の乾燥を防止のためキャップされるようにキャリッジ移動範囲の右端に停止している。図5に示す通りインクタンクのインクが無くなった場合のインクカートリッジ1の交換は、キャッピングポジションにあるインクカートリッジ1を手前側に取り外すことで行う。
【0049】
次に、読取部28について説明する。
【0050】
図6は読取動作時の側断面図、図7は読取動作時の斜視図である。
【0051】
読取部28は、コンタクトイメージセンサ(CS)22とCSホルダ26と白基準25からなり、CS22はCSホルダ26に成形された凹部にセンサ面66が外側になるように収容されネジ(締結部材)で固定されている。CS22には読み取りライン22aがあって読み取りライン22aは、図6の奥行き方向に向けて直線的に配置されている。読み取りライン22aの対向部には前述の移動可能な補助プラテン部材3aがある。さらに図6中の1aはカ−トリッジ1の画像形成幅であってカ−トリッジ1が移動しながらインクを吐出すると1aの幅の画像を形成する。
【0052】
読み取りライン22aと画像形成幅1aとの関係は図6に示すごとく1aが用紙搬送方向の上流側に配置されるとともにCS22の読み取り状態での配置は上記画像形成幅1aに向けて(搬送方向上流に向けて)プラテン3から離れるように記録紙束2の搬送方向に対し傾斜させるように構成されている。CSホルダ26には白基準25が白色のシートを金属板に取付けて形成されており、金属板は白色シートを取付ける平面と長手方向端部を折り曲げて形成された側板で構成されている。
【0053】
さらに、白基準25には入り口部25aが図6のごとく形成されており、原稿12の読み取り状態ではCS22と白地25aの間に案内されるように形成されている。上記側板には穴が形成されており、この穴にCSホルダ26に形成された軸を係合することで、白基準25をCSホルダ26およびCS22に対して回転可能に支持した状態で、ねじりコイルバネ等により白基準をCS側に付勢している。
【0054】
つまり、図8及び図9に示すように白基準25はCS22に対して付勢した状態であって、原稿搬送路を形成するためのCS22のセンサ面66と白基準の白色シートが少なくとも1枚の原稿が通過できるように隙間を持って対向している第1のポジションと、上記ねじりコイルバネに抗して白基準25をCS22対して離反する方向に回転させた第2のポジション(清掃ポジション)の状態をとることを可能にしている。
【0055】
上記第2のポジションは記録部38のインクによって白基準25の白色シートあるいはCS22の読取面が汚れた場合に、ユーザが汚れた部分の清掃をすることを可能にしている。
【0056】
CSホルダ26の長手方向の右側面には中空のボスが形成されており、プラテンに取り付けられたCSホルダ支持部材68にはボスが成形されており、中空部に係合している。また、左側面にはボスが成形されておりプラテンに成形された軸受部69に係合している。上記左右の係合部は同軸上にあり、CSホルダ26は図1及び図2に示す待機位置から図6及び図7に示す読取位置に回転し移動できるようになっている。
【0057】
待機位置は記録部のキャリッジとキャリッジに取り付けられたインクカートリッジが記録の際にキャリッジ移動範囲内を移動したときに接触しない位置でかつ用紙搬送路から離れた位置に設計されており、また読取位置は、キャリッジの移動空間内であって、CSの読取面と白基準との隙間で形成される原稿読取搬送路70と用紙搬送部49で形成される用紙搬送路75とが一致するまで回転させた位置に設計されている。
【0058】
また、用紙排出方向から見たときに、インクカートリッジ1が上記キャッピングポジション(キャリッジ移動範囲内の右端の位置)にある状態で読取位置に移動できるように、CSホルダ26の左右方向の位置が設計されている。白基準25の金属板の用紙搬送方向上流側は、くし歯形状になっており、当該くし歯72の歯と歯の間にプラテン3のリブ56が入るようになっている。
【0059】
また、白基準25の金属板の用紙搬送方向下流側には、長手方向の強度を強くするための曲げ部が形成されており、この曲げ部が上述した回転可能に支持された補助プラテン部材3aを押し下げて、読取位置を形成するようになっている。
【0060】
CSホルダ26の紙幅方向左側には駆動切替部52及びCS駆動伝達部73を介して搬送モータに連結されたCS駆動手段74が配置されている。駆動切替部52は機械的なスイッチであり、インクカートリッジ1が左端まで移動して接触することにより切り替えられるような構造となっている。従って、原稿読取処理と記録処理とを相互に切り替える際には、必ず、インクカートリッジ1が起動されて、左端まで移動することになる。このようにして切替処理が実行されると、搬送モータによってCS駆動部74を駆動し、CSホルダ26を回転させ待機位置と読取位置との間を移動させる。
【0061】
次に、読取部の読み取り時の動作について説明する。
【0062】
上記CSホルダ26は、装置のスタンバイ状態において不図示のねじりコイルバネ(弾性部材)によって待機位置に保持されるように付勢されている。原稿がセットされた状態で読取動作が開始されると、まず駆動切替部52によって搬送モータの駆動を読取モードに切り替える。そして、読取駆動伝達部を介して原稿給紙ローラを回転させ原稿給紙動作を開始するとともに、CS駆動伝達部73を介してCS駆動部74を作動させ、CSホルダ26の移動を開始する。
【0063】
原稿が原稿給紙ローラによって搬送ローラとピンチローラに噛み込まれると同時にCSホルダ26は読取位置に移動する。CSホルダ26が読取位置に移動するとCS駆動部74とCS駆動伝達部73を連結しているクラッチが外れる。搬送ローラ10に到達した原稿は搬送ローラ10に搬送され読取搬送路70に送られる。
【0064】
そして、原稿は白基準25によりセンサ面66に密着した状態でデータを順次読み取られる。原稿の最後端が読み取られ排紙ローラ17により装置外に排出されると、搬送モータが逆転し、CS駆動部74とCS駆動伝達部73がクラッチにより連結され、CSホルダ26を待機位置に移動し、駆動切替部52を解除する。
【0065】
[電気的構成]
次に、ファクシミリ装置の電気的構成について説明する。
【0066】
図10は、本実施形態のファクシミリ装置100の電気的構成を示す機能ブロック図である。
【0067】
図10において、ファクシミリ本体100は、制御部101と、ROM102と、DRAM103と、SRAM104と、画像読み取り部105と、ファクシミリ送受信部107と、記録部108と、操作部110と、電源供給部111とを有する。
【0068】
制御部101は、ファクシミリ装置全体を制御し、システムバス112を介してファクシミリ装置全体を制御するマイクロプロセッサユニット(MPU)であり、システムバスは、データ信号線、アドレス線からなる。
【0069】
ROM102は、MPUが動作するためのインストラクション群等のプログラムコード、オペレーティングシステム(OS)プログラムコード、初期値データ、テーブルデータ等を格納しているメモリである。
【0070】
DRAM103は、画像バッファ、画像メモリ、各種動作のワークエリア等に使用され、ファクシミリ送受信部107との間で送受信する際の画像データを一時的に保持するバッファであり、また、ファクシミリ送受信部107を介して受信された画像データや、画像読み取り部105で読み取られた画像データを、ファイルとして蓄積するためのメモリである。
【0071】
SRAM104はユーザー登録エリアや、ワークエリア等に使用され、このSRAM104はバッテリーバックアップによって、ファクシミリ本体100の電源オフ時にもデータは保持されるようになっている。
【0072】
画像読み取り部105は、原稿検知センサ(DS)、イメージセンサ(コンタクトセンサ(CS)22)、読み取り画像処理部、読み取り駆動部、制御部101からの指示によってCS22が原稿の1ラインを読み取っている間に原稿を移動させる距離を設定する読み取り駆動解像度設定部、読み取り画像処理部が画像処理を行う際のバッファとして用いるメモリにより構成されるものである。この読み取った信号を読み取り画像補正部にてシェーディング補正等を施し、さらに読み取り画像処理部によって2値化処理および中間調処理等の画像処理を施して高精細な画像データを出力する。
【0073】
記録部108は記録ヘッド、タイマー、記録制御部、画像メモリ等によって構成されている。
【0074】
記録部108はインクジェット方式を用いたプリンタであり、記録手段としてインクタンクを内蔵した一体型のインクカートリッジ1を用いている。このインクカートリッジ1は記録ヘッド部65から記録解像度360dpi(dots per inch)でインクの吐出を行う。このインクカートリッジ1はキャリッジ4に保持されながら、記録紙の搬送方向(副走査方向)とは直交する方向(主走査方向)に往復運動する。キャリッジ4の往復運動は、モータによって駆動されるプーリおよびタイミングベルトによって行われ、この時に記録ヘッドに与えられる記録信号や電力は、キャリッジと電気基板を接続しているフレキシブルケーブルによって電気回路より供給されている。
【0075】
記録ヘッドとフレキシブルケーブルとは互いの接点を圧接して接続しており、インクカートリッジ1の特定の接点間の開放/接続を検出することでインクカートリッジ1が装着されているかどうかを認識可能な構成となっている。
【0076】
また、このインクカートリッジ1のイングヘッド65部の吐出面をゴミや埃から保護するために、回復ユニット64にはインクカートリッジ1の未使用時に記録ヘッド65吐出面を覆うキャップが設けられている。また、このキャップと連通するインクカートリッジ1吸引用のピストンがあり、このピストンをモータで駆動することにより、キャップ内に負圧を発生させ、記録ヘッド65部吐出口内のインクを吸引する。
【0077】
このように記録ヘッド65のノズルの目詰まりを除去したり、印字のために記録ヘッドに加えられた熱エネルギーにより記録ヘッドのインク液室内に気泡が発生している場合にはこの気泡を除去することができる。このピストンにはピストンの動きに連動して動作する部材が設けられており、キャリッジ4の備えられているフォトインタラプタの光軸をこの部材が遮光することによって、ピストンがシリンダー内部であらかじめ決められた位置(ピストンのイニシャル位置)にいることを検出できるような構成になっている。
【0078】
また、このインクカートリッジ1の吸引動作は記録部108に設けられたタイマーで時間を計時することにより、前回の吸引動作からある一定時間経過した場合、再び吸引動作を行うという制御が可能な構成になっている。
【0079】
記録画像処理部106は、ファクシミリ受信した画像データを記録部108で出力する場合に、受信した画像データをプリンタの主走査解像度360dpi(dots per inch)の生画像データに変換するための解像度変換、スムージング、濃度補正等の各種画像処理を施し、高精細画像データに変換する。
【0080】
ファクシミリ送受信部107は、NCU(網制御装置)等の通信接続部、モデム(変復調装置)等の通信制御部によって構成されるものであり、PSTN回線の通信網に接続され、G3のプロトコルによって通信制御、通信回線に対する発呼、着呼等の回線制御を行うものである。さらにファクシミリ送受信部には電話機を接続し、通話やDTMFリモート制御などを行うことも可能である。
【0081】
電源供給部111は、本ファクシミリ装置100に電源を供給する電源である。
【0082】
操作部110は、ダイヤルするときのデータを登録、設定するときなどに用いるテンキー、各種機能を利用するためのファンクションキー、電話番号等を登録しておきワンタッチでダイヤルするためなどに用いるワンタッチキー、送信やコピー、受信を始めるときに用いるスタートキー、送信や登録、設定などの動作を中止するときに用いるストップキー等の各種キースイッチと、通信状況の確認や、データの登録/設定/確認メッセージなど各種メッセージの表示を行うLCD、各種エラー発生時に点灯するLEDランプにより構成され、ファクシミリ装置100の動作指示および各種情報の入力や、装置の状態、発呼する相手の電話番号、時刻情報、操作手順等の表示を行う。
【0083】
[インク残量の検出方法]
次に、図11を参照して本実施形態のインクカートリッジ1中のインク残量の検出方法について説明する。
【0084】
図11において、201a,201bは反射型のフォトセンサであり、キャリッジ4にインクカートリッジ1と対向するように設けられている。このフォトセンサ201a,201bは発光側に赤色のLED、受光側にはフォトトランジスタを用いている。202a,202bはインクカートリッジ1に設けられた透明部材で構成された窓であり、この窓を通してインクカートリッジ1中の生インクの残量が検出できるようになっている。
【0085】
203a,203bはインクカートリッジ1内部に構成されているフォトセンサ用の反射板であり、フォトセンサの赤色LEDからの光を反射できる白色のプラスチック部材で構成されている。この反射板203a,203bは生インクが無いときには確実にフォトセンサ201a,201bからの赤色光を反射できるようにインクを弾き易いような処理が施されている。また、204a,204bはインクカートリッジ1中の黒インクを例示している。
【0086】
インクカートリッジ1中に生インクが十分存在する場合には、図11(a)のようにインクカートリッジ1中の反射板203aは生インク204aで遮蔽されており、フォトセンサ201aからの赤色光は透明窓202aを通過した後生インク204aで拡散されるため、反射板203aに届かない。そのためフォトセンサ201aの受光部であるフォトトランジスタはOFFのままである。
【0087】
これに対して、図11(b)のようにインクカートリッジ中の生インクの残量が減少又は無くなった場合(実際には、生インク上面が反射板203aを遮蔽しない位置まで低下した場合)、インクカートリッジ1中の反射板203aは生インク204aで遮蔽されていないため、フォトセンサ201aからの赤色光は透明窓202aを通過した後反射板203aで反射されてフォトセンサ201aの受光部であるフォトトランジスタに到達する。
【0088】
そして、フォトトランジスタのベース電圧がONとなりインクカートリッジ1中の生インクの残量が減少したことを検出できるようになっている。本実施形態のインクカートリッジ1はこの生インクの残量検出ができなくなってからも、さらに数mgのインクがインクカートリッジ中に残存しており、フォトセンサ201a,201bで生インクの残量検出ができなくなってからのインク使用量を管理することによって、その分だけ記録動作を行なうことが可能である。
【0089】
[制御動作]
次に、本実施形態のファクシミリ装置の動作について説明する。
【0090】
図12(a)において、先ず、制御部101からプリンタの起動が指示された場合には、ステップS101で、キャリッジモータ33を回転させることにより記録ヘッドをキャップ位置から移動して、キャップオープン後の規定量の予備吐出を行う。
【0091】
次に、ステップS102に進み、図11で説明したようにフォトセンサ201bによりインクカートリッジ1中に生インクが検出できなかった場合には、ステップS104に進み、SRAM104上に設けられた吐出インク量を計時するカウンタのカウンタ値にこの予備吐出で吐出したインク量を加算する。
【0092】
逆に、ステップS102でフォトセンサ201aによりインクカートリッジ1中に生インクがあることが確認された場合には、SRAM104に設けられたカウンタをリセットし、インクの有無を示すフラグをリセットする。
【0093】
ステップS104でカウンタを更新した後、ステップS105に進み、インクカートリッジ1中にインクが存在するか否かを判定する。ここでは、インクカートリッジ1中の生インクが無いと判断された後でもインクカートリッジ1のノズル近傍の液室にはインクが残っており、さらにある程度のインクの消費が可能である。また、SRAM104上のカウンタ値をその液室等に残存しているインク量と比較することにより、残存しているインクを使い果たしているかどうかを判断する。
【0094】
ステップS105でインクカートリッジ1中のインクを全て使い果たしている場合には、ステップS109に進み、操作部110の表示を利用してユーザーに対してインクカートリッジ1中にインクが残っていない旨を通知する。
【0095】
次に、ステップS110に進み、今回のプリンタの起動が原稿の読取動作のためのものである場合にはステップS111に進み、キャリッジ4により駆動切替部52を原稿読取モードにセットして原稿の読み取りが可能な状態に移行させる。
【0096】
そして、ステップS112で搬送モータを駆動して原稿給紙ローラ15を回転させることによりセットされている原稿を搬送ローラ10まで給紙し、その後規定の読み取り開始位置まで原稿を搬送ローラ10により搬送し、コンタクトセンサ22により原稿の読取動作を行なう。
【0097】
ステップS113で装置にセットされた全ての原稿の読取及び排出動作を終了した場合には、ステップS114に進み、コンタクトセンサ22を待機位置に戻した後、キャリッジ4を駆動して駆動切替部52を記録動作が可能な状態に戻して終了する。
【0098】
また、ステップS110で今回の起動が画像記録のための起動である場合には、インク無し状態で画像記録を行うことが不可能であるためにそのままステップS114に進み終了処理を行う。
【0099】
ステップS102とステップS105でインク有りと判断された場合には、ステップS106に進み、今回の起動が画像記録のためなのか原稿読取のためなのかを判断する。原稿読取のための起動の場合にはステップS111に進み、前述のようにキャリッジ4により駆動切替部52を原稿読取モードにセットすることにより原稿読取が可能な状態に移行させる。
【0100】
そして、ステップS112で原稿の読取動作を行ない、ステップS113で装置にセットされた全ての原稿の読み取りを行う。そして、ステップS114で終了処理を行う。
【0101】
ステップS106で今回の起動が画像記録のための起動である場合には、ステップS108に進み、画像の記録動作を行なう。ここでは、先ず搬送モータを駆動することにより圧板9上にセットされている記録紙を給紙ローラ19により搬送ローラ10まで給紙する。その後、搬送ローラ10により規定量の記録紙の頭出しを行った後キャリッジ4をキャリッジモータ33で駆動することによりインクカートリッジ1を主走査方向に移動しながら記録ノズル幅の1パスの印字を行い、1パス印字終了後記録ノズル幅分搬送ローラ10により記録紙を搬送する。
【0102】
次に、図12(b)においてステップS108の記録動作の詳細について説明する。
【0103】
ステップS201で、1パス印字した後にキャリッジ4のホームポジションの反対側でキャリッジ4が減速停止した後、ステップS202でフォトセンサ201を用いてインクカートリッジ1に生インクが存在するか否かを判断する。ここで生インクが存在しないと判断されればSRAM104上のカウンタにこの1パス印字により消費したインク量をカウンタに加算する。ステップS202で生インクの存在が確認できればステップS203に進み、このカウンタをリセットする。
【0104】
そして、ステップS205で1ページの印字動作が終了していなければ、ステップS201に戻り、次のパスの印字を同様に行う。ステップS205で1ページの印字動作が終了した場合には、搬送モータにより記録紙の排出を行い、ステップS206で生インク無しと判断されてから現在までのインク使用量を規定値と比較することにより、インクカートリッジ1中のインクを使い切ったか否かを判断する。ここでカウンタ値が規定値を超えていればステップS207に進み、インク無しであることを表示する。そして今回の記録動作を終了する。
【0105】
以上の実施形態において、記録ヘッドから吐出される液滴はインクであるとして説明し、さらにインクタンクに収容される液体はインクであるとして説明したが、その収容物はインクに限定されるものではない。例えば、記録画像の定着性や耐水性を高めたり、その画像品質を高めたりするために記録媒体に対して吐出される処理液のようなものがインクタンクに収容されていても良い。
【0106】
以上の実施形態は、特にインクジェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために利用されるエネルギーとして熱エネルギーを発生する手段(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エネルギーによりインクの状態変化を生起させる方式を用いることにより記録の高密度化、高精細化が達成できる。
【0107】
その代表的な構成や原理については、例えば、米国特許第4723129号明細書、同第4740796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて行うものが好ましい。この方式はいわゆるオンデマンド型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持されているシートや液路に対応して配置されている電気熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギーを発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結果的にこの駆動信号に1対1で対応した液体(インク)内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成長、収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信号をパルス形状をすると、即時適切に気泡の成長収縮が行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐出が達成でき、より好ましい。
【0108】
このパルス形状の駆動信号としては、米国特許第4463359号明細書、同第4345262号明細書に記載されているようなものが適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許第4313124号明細書に記載されている条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことができる。
【0109】
記録ヘッドの構成としては、上述の各明細書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体の組み合わせ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に熱作用面が屈曲する領域に配置されている構成を開示する米国特許第4558333号明細書、米国特許第4459600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるものである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通するスロットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示する特開昭59−123670号公報や熱エネルギーの圧力波を吸収する開口を吐出部に対応させる構成を開示する特開昭59−138461号公報に基づいた構成としても良い。
【0110】
さらに、記録装置が記録できる最大記録媒体の幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録ヘッドとしては、上述した明細書に開示されているような複数記録ヘッドの組み合わせによってその長さを満たす構成や、一体的に形成された1個の記録ヘッドとしての構成のいずれでもよい。
【0111】
加えて、上記の実施形態で説明した記録ヘッド自体に一体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの記録ヘッドのみならず、装置本体に装着されることで、装置本体との電気的な接続や装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチップタイプの記録ヘッドを用いてもよい。
【0112】
また、以上説明した記録装置の構成に、記録ヘッドに対する回復手段、予備的な手段等を付加することは記録動作を一層安定にできるので好ましいものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧あるいは吸引手段、電気熱変換体あるいはこれとは別の加熱素子あるいはこれらの組み合わせによる予備加熱手段などがある。また、記録とは別の吐出を行う予備吐出モードを備えることも安定した記録を行うために有効である。
【0113】
さらに、記録装置の記録モードとしては黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによってでも良いが、異なる色の複色カラー、または混色によるフルカラーの少なくとも1つを備えた装置とすることもできる。
【0114】
以上説明した実施の形態においては、インクが液体であることを前提として説明しているが、室温やそれ以下で固化するインクであっても、室温で軟化もしくは液化するものを用いても良く、あるいはインクジェット方式ではインク自体を30°C以上70°C以下の範囲内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあるように温度制御するものが一般的であるから、使用記録信号付与時にインクが液状をなすものであればよい。
【0115】
加えて、積極的に熱エネルギーによる昇温をインクの固形状態から液体状態への状態変化のエネルギーとして使用せしめることで積極的に防止するため、またはインクの蒸発を防止するため、放置状態で固化し加熱によって液化するインクを用いても良い。いずれにしても熱エネルギーの記録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状インクが吐出されるものや、記録媒体に到達する時点では既に固化し始めるもの等のような、熱エネルギーの付与によって初めて液化する性質のインクを使用する場合も本発明は適用可能である。このような場合インクは、特開昭54−56847号公報あるいは特開昭60−71260号公報に記載されるような、多孔質シート凹部または貫通孔に液状または固形物として保持された状態で、電気熱変換体に対して対向するような形態としてもよい。本発明においては、上述した各インクに対して最も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するものである。
【0116】
さらに加えて、本発明に係る記録装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の画像出力端末として一体または別体に設けられるものの他、リーダ等と組み合わせた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシミリ装置の形態を取るものであっても良い。
【0117】
【他の実施形態】
なお、本発明は、複数の機器(例えばホストコンピュータ、インタフェイス機器、リーダ、プリンタなど)から構成されるシステムに適用しても、一つの機器からなる装置(例えば、複写機、ファクシミリ装置など)に適用してもよい。
【0118】
また、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体(または記録媒体)を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成されることは言うまでもない。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているオペレーティングシステム(OS)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0119】
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張カードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0120】
本発明を上記記憶媒体に適用する場合、その記憶媒体には、先に説明した図12に示すフローチャートに対応するプログラムコードが格納されることになる。これらのプログラムコードは、例えば、アップデート可能なファームウェアとしても提供可能である。
【0121】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、原稿搬送系と媒体搬送系とを少なくとも一部共有化した構成であって、インク無しのために記録ができない場合においても原稿の読り取りが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施形態のファクシミリ装置の側断面である。
【図2】本発明に係る実施形態のファクシミリ装置の斜視図である。
【図3】図1の記録給紙部および原稿給紙部の斜視図である。
【図4】本実施形態のファクシミリ装置の記録動作時の斜視図である。
【図5】本実施形態のファクシミリ装置のカ−トリッジ交換時の斜視図である。
【図6】本実施形態のファクシミリ装置の読取動作時の側断面図である。
【図7】本実施形態のファクシミリ装置の読取動作時の斜視図である。
【図8】本実施形態のファクシミリ装置に搭載されるコンタクトセンサが第1のポジションにあるときの状態を示す図である。
【図9】本実施形態のファクシミリ装置に搭載されるコンタクトセンサが第2のポジションにあるときの状態を示す図である。
【図10】本実施形態のファクシミリ装置の電気的構成を示す機能ブロック図である。
【図11】本実施形態のインク残量の検出方法を示す図である。
【図12】本実施形態のファクシミリ装置の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 カ−トリッジ
2 記録紙
3 プラテン
4 キャリッジ
12 原稿
22 コンタクトセンサ
26 CSホルダ
52 駆動切替部
100 ファクシミリ本体
101 制御部
102 ROM
103 DRAM
104 SRAM
105 画像読み取り部
106 記録画像処理部
107 ファクシミリ送受信部
108 記録部
109 画像符号復号化部
110 操作部
111 電源供給部
112 システムバス
201 フォトセンサ
Claims (11)
- 画像を原稿から読み取る読み取りユニットと、画像を媒体に記録する記録ユニットと、インクを吐出して記録を行うインクジェット記録ヘッドとを備え、前記原稿の搬送経路と前記媒体の搬送経路とが少なくとも一部共有とされる画像読取記録装置において、
前記インクの残量を検出する検出手段と、
前記検出手段により前記インクの残量が無しと検出された場合、前記記録ユニットによる画像の記録を禁止する一方、前記原稿搬送路への原稿の搬送及び前記読み取りユニットによる画像の読み取りを許可する制御手段とを具備することを特徴とする画像読取記録装置。 - 画像を原稿から読み取る読み取りユニットと、画像を媒体に記録する記録ユニットと、インクを吐出して記録を行うインクジェット記録ヘッドとを備え、前記読取ユニットの移動空間と前記記録ユニットの移動空間とが少なくとも一部共有した空間とされる画像読取記録装置において、
前記インクの残量を検出する検出手段と、
前記検出手段により前記インクの残量が無しと検出された場合、前記記録ユニットによる画像の記録を禁止する一方、前記読み取りユニットの移動及び前記読み取りユニットによる画像の読み取りを許可する制御手段とを具備することを特徴とする画像読取記録装置。 - 前記検出手段により前記インクの残量が無しと検出された場合、その旨を報知する報知手段を更に具備することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像読取記録装置。
- 前記制御手段は、前記画像の読み取り時において前記記録ヘッドのインクの吐出不良を防止するために前記記録ヘッドによる記録領域外でインクの予備吐出を行う予備吐出手段を更に具備することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像読取記録装置。
- 前記検出手段は光センサを有し、前記制御手段は、当該光センサにより前記インクの残量が検出できなくなってからの当該インクの消費量を計測し、当該計測値が所定閾以下となったときに、前記記録ユニットによる画像の記録を禁止する一方、前記読み取りユニットによる画像の読み取りを許可することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像読取記録装置。
- 画像を原稿から読み取る読み取りユニットと、画像を媒体に記録する記録ユニットと、インクを吐出して記録を行うインクジェット記録ヘッドと、前記インクの残量を検出する検出手段とを備え、前記原稿の搬送経路と前記媒体の搬送経路とが少なくとも一部共有とされる画像読取記録装置の制御方法において、
前記検出手段により前記インクの残量が無しと検出された場合、前記記録ユニットによる画像の記録を禁止し、
前記原稿搬送路への原稿の搬送及び前記読み取りユニットによる画像の読み取りを許可することを特徴とする制御方法。 - 画像を原稿から読み取る読み取りユニットと、画像を媒体に記録する記録ユニットと、インクを吐出して記録を行うインクジェット記録ヘッドと、前記インクの残量を検出する検出手段とを備え、前記読取ユニットの移動空間と前記記録ユニットの移動空間とが少なくとも一部共有した空間とされる画像読取記録装置において、
前記検出手段により前記インクの残量が無しと検出された場合、前記記録ユニットによる画像の記録を禁止し、
前記読み取りユニットの移動及び前記読み取りユニットによる画像の読み取りを許可することを特徴とする制御方法。 - 前記検出手段により前記インクの残量が無しと検出された場合、その旨を報知する工程を更に備えることを特徴とする請求項6又は7に記載の制御方法。
- 前記画像の読み取り時において前記記録ヘッドのインクの吐出不良を防止するために前記記録ヘッドによる記録領域外でインクの予備吐出を行う工程を更に備えることを特徴とする請求項6乃至8のいずれか1項に記載の制御方法。
- 前記検出手段は光センサを有し、当該光センサにより前記インクの残量が検出できなくなってからの当該インクの消費量を計測し、当該計測値が所定閾以下となったときに、前記記録ユニットによる画像の記録を禁止する一方、前記読み取りユニットによる画像の読み取りを許可することを特徴とする請求項6乃至9のいずれか1項に記載の制御方法。
- 請求項6乃至10のいずれか1項に記載された方法を画像読取記録装置において実行するためのファームウエア。
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JP2002382497A JP2004214986A (ja) | 2002-12-27 | 2002-12-27 | 画像読取記録装置及びその制御方法 |
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JP2012246099A (ja) * | 2011-05-27 | 2012-12-13 | Canon Electronics Inc | シート搬送装置及び画像読取装置 |
-
2002
- 2002-12-27 JP JP2002382497A patent/JP2004214986A/ja not_active Withdrawn
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