JP2004212111A - Angular velocity sensor - Google Patents
Angular velocity sensor Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004212111A JP2004212111A JP2002379690A JP2002379690A JP2004212111A JP 2004212111 A JP2004212111 A JP 2004212111A JP 2002379690 A JP2002379690 A JP 2002379690A JP 2002379690 A JP2002379690 A JP 2002379690A JP 2004212111 A JP2004212111 A JP 2004212111A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- circuit
- angular velocity
- signal
- detection
- vibrator
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Gyroscopes (AREA)
Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、水晶振動子等の圧電振動子や、シリコン振動子等を用いて構成された振動式角速度センサ等において、製造誤差等による周波数応答のばらつきを小さくして角速度検出精度を向上させた角速度センサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の角速度センサに関する技術としては、例えば、次のような文献に記載されるものがあった。
【0003】
【特許文献1】
特許第2781161号公報
【特許文献2】
特開平11−44540号公報
【特許文献3】
特開平2001−82964号公報
【特許文献4】
特開平10−65956号公報
【0004】
図2は前記特許文献1、2等に記載された従来の角速度センサの概略の構成図、及び図3は図2の動作波形図である。
【0005】
角速度センサの振動子1として圧電振動子(例えば、音叉型水晶振動子)を用いた場合、この振動子1の表面の所定の箇所に励振用の+側駆動電極2a、−側駆動電極2b、及びコリオリ力検出用の+側検出電極3a、−側検出電極3b等が設けられる。+側駆動電極2a及び−側駆動電極2bには、振動子1を励振させるための交流(以下「AC」という。)電圧の駆動信号Sdを供給する発振回路からなる駆動回路10が接続される。又、+側検出電極3a及び−側検出電極3bには、振動子1に加わる角速度ωに比例する直流(以下「DC」という。)電圧の検出信号Soutを出力するコリオリ力検出回路20が接続される。
【0006】
振動子1は質量mを有し、駆動回路10から−側駆動電極2bに駆動信号Sdが印加されると、この振動子1がX軸に沿ってB方向に所定の周波数で振動する。Y軸の回りに角速度ωが加わると、X軸と直交するZ軸方向にコリオリ力F(=2mvω、但し、vは振動子1の振動速度)が発生する。コリオリ力Fは角速度ωの大きさに比例して定まることから、+側検出電極3a、−側検出電極3b及びコリオリ力検出回路20により、コリオリ力Fを振動子1の歪み変位量として検出することで、この振動子1の角速度ωの大きさを求めることができる。
【0007】
即ち、駆動回路10において、+側駆動電極2aの出力電流は、電流/電圧(以下「I/V」という。)変換回路11で電圧に変換され、この電圧が自動利得制御(以下「AGC」という。)回路12でゲインが制御され、図示しないバッファ増幅器(以下この「増幅器」を「アンプ」という。)等を介して駆動信号Sdが−側駆動電極2bに供給され、振動子1が振動する。
【0008】
一定の周波数で特定方向に振動する振動子1に角速度ωが加わると、この振動子1にコリオリ力Fが発生し、これに応じた振動子信号(即ち、電流)が検出電極3a,3bから出力される。この出力電流は、コリオリ力検出回路20内のI/V変換回路21で電圧に変換されて角速度検出信号S21が生成され、この角速度検出信号S21が位相シフト回路22へ送られる。
【0009】
位相シフト回路22は、例えば、抵抗及びコンデンサにより構成されている。I/V変換回路21から出力される角速度検出信号S21は、振動子1の特性から、駆動信号Sdに対して位相が90°遅れる。そこで、駆動信号Sdに同期させるために、抵抗及びコンデンサからなる位相シフト回路22により、角速度検出信号S21の位相を90°遅らせ、この位相遅れの角速度検出信号S22を同期検波回路23へ送る。
【0010】
同期検波回路23は、角速度ωが加わった方向(即ち、回転方向であり、図3の角速度検出信号S21の波形は右回転を示し、この波形の位相が180°ずれると左回転となる。)を知るために、I/V変換回路11の出力電圧に基づき、位相シフト回路22から出力される位相遅れの角速度検出信号S22を同期検波して、図3に示すような同一極性の検波信号S23を出力する。この検波信号S23は、ローパスフィルタ(以下「LPF」という。)24で高周波成分が除去され、振動子1に加えられた角速度ωに比例したDC検出信号Soutが出力される。
【0011】
このような角速度センサの用途としては、例えば、車両や航空機等に搭載し、この走行或いは飛行軌跡を記録したり、旋回時に発生するヨーレイトを検出することが行われている。角速度センサをロボットに搭載し、この姿勢制御等にも応用されている。又、最近では、ごく一般的なカーナビゲーション等での車両位置検知や、ビデオカメラ等の手振れ検出等のためにも搭載されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の特許文献1、2等に記載されたような角速度センサでは、次のような課題があった。
【0013】
角速度センサにおいて、振動子1の位相の周波数応答は、駆動電極31a,31ba側の共振周波数Fdと検出電極32a,32b側の共振周波数Fsとの周波数差ΔF=Fs−Fdに依存する。又、周波数差ΔFは、振動子1の外形の加工精度に支配され、高い加工精度が要求される。従来は、レーザトリミングやサンドブラスト等で振動子1の外形を削る等して、周波数差ΔFの調整を行っていたが、このばらつきを抑えることが困難であった。
【0014】
振動子1の検出電極3a,3bから出力される振動子信号は、微小電流であり、周囲環境の温度変化や電源電圧の変動等によって影響を受け易く、特に、上述のような周波数差ΔFにばらつきがあると、DC検出信号Soutの精度が低下するという問題が生じる。
【0015】
特許文献4の技術では、ビデオカメラ等の面振れや手振れ(この周波数領域は、約0.5Hz〜30Hz)を補正するために、角速度センサによって面振れや手振れ時の角速度信号を検出し、補正サーボによってレンズ角度の補正制御を行っている。しかし、上述のような周波数差ΔFにばらつきがあると、面振れや手振れを補正するための信号がずれ、補正方向等が誤動作するといった問題も生じる。
【0016】
又、特許文献3に記載された角速度センサでは、振動子としてシリコン基板上に形成した平面振動体(即ち、シリコン振動子)を用い、AC電圧を印加してシリコン基板上の電極間に静電力を発生させ、この静電力により平面振動体を振動させる。振動する平面振動体に角速度が加わると、前記振動方向に対して直交する方向にコリオリ力が発生して平面振動体がコリオリ力の方向に振動するので、この振動振幅の大きさに対応する電気信号を検出して角速度の大きさを検知するものである。このようなシリコン振動子を用いた角速度センサ、あるいはその他の角速度センサにおいても、上記のような問題が生じる。
【0017】
本発明は、前記従来技術がもっていた課題を解決し、比較的簡単な回路構成によって周波数差ΔFのばらつきの補正が可能な角速度センサを提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明の角速度センサでは、AC駆動信号を出力する駆動回路と、前記駆動信号により励振され、角速度の大きさと方向に応じて振幅が変化する振動子信号を出力する振動子と、前記振動子信号を角速度検出信号に変換する角速度検出回路と、前記駆動信号に基づき、前記角速度検出信号を同期検波して同一極性の検波信号を出力する同期検波回路と、前記検波信号を平滑して前記角速度に応じたDC検出信号を出力する平滑回路と、前記平滑回路の入力側又は出力側に接続され、前記駆動回路側の第1の共振周波数と前記角速度検出回路側の第2の共振周波数との周波数差を打ち消すように前記検波信号又は前記DC検出信号の位相を調整する位相調整手段と、を備えている。
【0019】
ここで、例えば、前記位相調整手段は、抵抗及びコンデンサからなるLPFで構成されている。或いは、前記位相調整手段は、抵抗及びコンデンサからなるLPFで構成され、かつ前記抵抗が可変抵抗又は前記コンデンサが可変コンデンサで構成されている。又、前記同期検波回路は、前記駆動信号と前記角速度検出信号とを乗算して前記検波信号を生成する回路で構成されている。
【0020】
本発明では、このような構成を採用したことにより、駆動回路から駆動信号が出力されると、振動子が振動する。駆動回路の駆動信号により、振動子が所定の周波数で特定方向に振動している時、この振動子に角速度が加わると、振動方向に対して直交する方向に、角速度の大きさに比例したコリオリ力が発生し、該振動子から振動子信号が出力される。振動子信号は、角速度検出回路によって角速度検出信号に変換され、同期検波回路へ送られる。
【0021】
同期検波回路では、駆動信号に基づき、角速度検出信号を同期検波し、同一極性の検波信号を出力する。この検波信号は、平滑回路によって平滑され、前記角速度に応じたDC検出信号が出力される。平滑回路の入力側の検波信号又は出力側のDC検出信号は、位相調整手段によって位相が調整され、駆動回路側の第1の共振周波数と角速度検出回路側の第2の共振周波数との周波数差のばらつきが抑制される。
【0022】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
図1(a)〜(e)は、本発明の第1の実施形態を示す角速度センサの要部の構成図であり、同図(a)は全体の回路図、同図(b)は位相シフト回路71の回路図、同図(c)は平滑回路80の回路図、同図(d)は平滑部82の回路図、及び同図(e)は平滑部82の他の構成の回路図である。
【0023】
図1(a)に示す角速度センサは、例えば、図2と同様の原理に基づくものであり、振動子(例えば、音叉型水晶振動子等の圧電振動子)30を有している。振動子30の所定箇所には、この振動子30を励振するための+側駆動電極31a及び−側駆動電極31bと、該振動子30に加わる角速度に応じた(例えば、比例した)電荷を検出して振動子信号を出力する+側検出電極32a及び−側検出電極32bとが設けられている。
【0024】
+側駆動電極31a及び−側駆動電極31bには、振動子30の特定方向の振動を励起するためのAC電圧の駆動信号Sdを該−側駆動電極31bに供給するための発振回路からなる駆動回路40が接続されている。+側検出電極32a及び−側検出電極32bには、振動子30に加わる角速度ωに比例したDC電圧の検出信号Soutを出力するコリオリ力検出回路50が接続されている。
【0025】
駆動回路40は、+側駆動電極31aに接続されたI/V変換回路41を有している。I/V変換回路41は、+側駆動電極31aの出力電流を電圧に変換して出力電圧S41を出力する回路であり、カレントアンプ等で構成されている。I/V変換回路41の出力端子には、図示しないが、この出力電圧S41の高周波成分を除去するLPFや、振動子30が起動期間の時にはゲインを大きくし、この起動期間経過後の安定期間の時にはゲインを小さくする起動補償回路等を介して、AGC回路42が接続されている。AGC回路42は、図示しないLPFや起動補償回路等を介して送られてくる出力電圧S41を入力し、制御電圧S45に基づきゲインが制御される回路であり、この回路の出力端子が、図示しないバッファアンプ等を介して−側駆動電極31bに接続されている。
【0026】
+側検出電極32a及び−側検出電極32bに接続されたコリオリ力検出回路50は、該+側検出電極32a及び−側検出電極32bに接続された角速度検出回路60を有している。角速度検出回路60は、振動子30の振動によって検出電極32a,32bから出力される振動子信号(即ち、電荷)を入力し、これを角速度検出信号S64に変換する回路であり、この出力端子に、位相シフト回路71を介して同期検波回路72が接続されている。角速度検出信号S64は、振動子30の特性から、I/V変換回路41の出力電圧S41に対して位相が90°遅れる。そこで、出力電圧S41に同期させるために、位相シフト回路71を設け、角速度検出信号S64の位相を90°遅らせている。
【0027】
位相シフト回路71は、例えば、図1(b)に示すように、LPFで構成され、角速度検出回路60の出力側に接続された入力ノード71aと、同期検波回路72の入力側に接続された出力ノード71dとを有している。入力ノード71aと出力ノード71dとの間には、抵抗71bが接続され、さらに、その出力ノード71dが、コンデンサ71cを介して接地電位ノード(以下「GND」という。)に接続されている。
【0028】
同期検波回路72は、振動子30に対して角速度ωの加わった方向(回転方向)を知るために、I/V変換回路41の出力電圧S41に基づき、位相シフト回路71の出力信号S71を同期検波して同一極性の検波信号S72を出力する回路であり、乗算回路等で構成されている。同期検波回路72の出力端子には、平滑回路80が接続されている。平滑回路80は、検波信号S72を平滑して、振動子30に加えられる角速度ωに応じたDC検出信号Sout72を出力する回路であり、例えば、図1(c)に示すように、位相調整手段81及び平滑部82により構成されている。
【0029】
位相調整手段81は、駆動電極31a,31b側の第1の共振周波数Fdと検出電極32a,32b側の第2の共振周波数Fsとの位相差ΔFを打ち消すように、検波信号S72の位相を調整して(例えば、遅らせて)、調整済み検波信号S81を出力する回路であり、例えば、抵抗81b及びコンデンサ81cからなるLPFで構成されている。位相シフト回路71の出力ノード71dに接続された入力ノード81aには、抵抗81bの一端が接続され、この抵抗81の他端が、コンデンサ81cを介してGNDに接続されると共に、出力ノード81dを介して平滑部82の入力側に接続されている。
【0030】
平滑部82は、調整済み検波信号S81を平滑してDC検出信号Doutを出力する回路であり、例えば、図1(d)或いは図1(e)に示すような回路で構成されている。図1(d)に示す平滑部82では、位相調整手段81の出力ノード81dに接続された入力ノード82aと、GNDに接続された入力ノード82bと、DC検出信号Doutを出力する出力ノード82eと、GNDに接続された出力ノード82fとを有している。入力ノード82aには、ダイオード82cのアノードが接続され、このダイオード82cのカソードが、出力ノード82eに接続されると共に、コンデンサ82dを介してノード82b,82fに接続されている。この平滑部82では、ノード82aから調整済み検波信号S81が入力されると、この検波信号S81の電荷をダイオード82cを通してコンデンサ82dに蓄積し、このコンデンサ82dの蓄積電荷をノード82e側へ放電することにより、検波信号S81の平滑を行っている。
【0031】
又、図1(e)に示す平滑部82では、入力ノード82aに、コンデンサ82gを介して入力ノード82bが接続されると共に、チョークコイル82hを介して出力ノード82eが接続されている。出力ノード82eは、コンデンサ82iを介して出力ノード82fに接続されている。この平滑部82では、入力ノード82aから調整済み検波信号S81が入力されると、この検波信号S81の交流分がコンデンサ82gを通して入力ノード82bへ流れ、該検波信号S81の直流分がチョークコイル82hを通して出力ノード82e側へ流れる。チョークコイル82hを通った残りの交流分は、コンデンサ82i側に流れる。これにより、検波信号S81の平滑が行われる。
【0032】
図4(a)、(b)は、図1の動作波形図であり、同図(a)は角速度ω(t)の波形図、及び同図(b)は検波信号S72の周波数応答波形図である。
【0033】
以下、図4(a)、(b)の動作波形図を参照しつつ、図1の角速度センサにおける駆動回路40の動作(A)と、コリオリ力検出回路50の動作(B)とを説明する。
【0034】
(A) 駆動回路40の動作
電源電圧を印加すると、AGC回路42から出力されるAC駆動信号Sdが振動子30の−側駆動電極31bに与えられ、該振動子30が振動を開始する。振動子30が振動を開始すると、+側駆動電極31aの出力電流がI/V変換回路41で電圧に変換され、出力電圧S41が出力される。この出力電圧S41は、図示しないLPFや起動補償回路等を通して、制御電圧S45によりAGC回路42でゲインが制御され、図示しないバッファアンプ等を介して、AC駆動信号Sdが振動子30の−側駆動電極31bに供給される。振動子30が振動を開始した後、安定期間になると、AGC回路42から図示しないバッファアンプ等を介して出力されるAC駆動信号Sdにより、振動子30が一定の周波数で特定方向に振動する。
【0035】
AC駆動信号Sdによって振動子30が一定の周波数で特定方向の振動を継続すると、I/V変換回路41の出力電圧S41が、図示しないバッファアンプ等を介して、同期検波回路72に与えられる。
【0036】
(B) コリオリ力検出回路50の動作
一定の周波数で特定方向に振動している振動子30に角速度ωが加わると、この振動子30にコリオリ力Fが作用し、該振動子30の特定方向の振動方向に対して直交する方向の振動が生まれ、この振動によって振動子30に発生する電荷が検出電極32a,32bによって検出され、この検出された振動子信号(電流)が検出電極32a,32bから出力される。この出力電流は、角速度検出回路60で電圧に変換され、角速度検出信号S64が出力されて位相シフト回路71へ送られる。
【0037】
位相シフト回路71は、角速度検出信号S64の位相を90°遅らせ、出力信号S71を同期検波回路72へ送る。同期検波回路72では、角速度ωの加わった方向(回転方向)を知るために、例えば、I/V変換回路41の出力電圧S41と、位相シフト回路71の出力信号S71とを乗算することにより、該出力信号S71を同期検波して同一極性の検波信号S72を出力する。
【0038】
ここで、振動子30に印加される角速度ωは、面振れや手振れがあると、一定ではなく、時間tと共に変化する。例えば、図4(a)に示すように、面振れや手振れによって角速度ωが正弦波的に変化する場合、この角速度ωは次式(1)で表される。
ω(t)=ωmax・sin 2πfωt (1)
但し、ωmax ;角速度最大値
fω ;手振れ周波数
【0039】
一方、製造誤差等により、駆動電極31a,31b側の共振周波数Fdと検出電極32a,32b側の共振周波数Fsとの周波数差ΔFがばらつくと、角速度ω(t)の位相がづれて図4(a)のような破線の波形となる。同期検波回路72から出力される検波信号S72における位相θの周波数特性は、図4(b)に示すように、手振れ周波数fωの最大値が例えば50Hzのときには、位相θが−7°付近で大きくばらつき(θ±α°)、コリオリ力検出回路50の検出精度が低下する。
【0040】
そこで、本実施形態では、位相θのばらつき±α°を所定範囲(例えば、±3°)内に抑制するために、位相調整手段81で位相調整を行っている。この位相調整手段81では、抵抗値Rの抵抗81bと容量値Cのコンデンサ81cとからなるLPFにより、カットオフ周波数foで検波信号S72の高周波成分を遮断し、ばらつき±α°を例えば±3°以内に抑制している。
【0041】
即ち、RCからなるLPFによって位相調整を行う場合、位相θは次式(2)のようになる。
θ=tan−1 (fω/fo ) (2)
ここで、
fo =1/(2πRC) (3)
又、LPFで位相調整のみを行い、振幅(即ち、感度)に影響を与えないために、カットオフ周波数fo は次式(4)の条件で選ぶのが望ましい。
fo > 10×f (4)
【0042】
(4)式のfは、面振れや手振れ等を考慮して規格で設定された周波数の値である。そのため、(2)式〜(4)式に基づき、抵抗値R及び容量値Cを所定の値に設定した位相調整手段81により、検波信号S72の高周波成分を遮断すれば、その位相調整手段81から出力される調整済み検波信号S81の位相θのばらつき±α°を例えば±3°以内に抑えることができる。
【0043】
調整済み検波信号S81は、平滑部82で平滑され、角速度ωに比例したDC検出信号Soutが出力される。このDC検出信号Soutの精度をさらに向上させるために、図示しない回路によって感度や0点電圧、温度変化等を補正しても良い。
【0044】
以上のように、この第1の実施形態では、次の(i)、(ii)のような効果がある。
【0045】
(i) 製造誤差等により、駆動電極31a,31b側の共振周波数Fdと検出電極32a,32b側の共振周波数Fsとの周波数差ΔFにばらつきが生じても、同期検波回路72から出力される検波信号S72に対し、位相調整手段81で高周波成分が遮断されて位相が調整されるので、その検波信号S72の位相θのばらつき±α°が所定範囲(例えば、±3°)内に抑制される。この結果、平滑部82から出力されるDC検出信号Soutの検出精度を向上できる。
【0046】
(ii) 位相調整手段81をRCのLPFで構成したので、抵抗81bの抵抗値Rとコンデンサ81cの容量値Cの設定により、検波信号S72の位相θのばらつき±α°を所定範囲内に簡単に抑制できる。
【0047】
(第2の実施形態)
図5は、本発明の第2の実施形態を示す角速度センサの構成図であり、第1の実施形態を示す図1中の要素と共通の要素には共通の符号が付されている。
【0048】
この角速度センサは、図1の角速度センサの駆動回路40において、I/V変換回路41がカレントアンプで構成されると共に、AGC回路42に与える制御電圧S45を生成するための回路が設けられている。さらに、図1のコリオリ力検出回路50において、角速度検出回路60がI/V変換回路61,62、差動アンプ63及び反転アンプ64で構成されている。その他の構成は、図1と同様である。
【0049】
即ち、図5の駆動回路40において、振動子30の+側駆動電極31aに接続されたI/V変換回路41は、演算増幅器(以下「オペアンプ」という。)41a、帰還抵抗41b、及び帰還コンデンサ41cからなるカレントアンプで構成されている。オペアンプ41aの+側入力端子は固定電位ノードAGに接続され、−側入力端子が+側駆動電極31aに接続されている。オペアンプ41aの−側入力端子と出力端子との間には、帰還抵抗41bと帰還コンデンサ41cが並列に接続されている。オペアンプ41aの出力端子には、図示しないバッファアンプ等を介して整流回路43が接続され、さらに基準電源回路44が設けられている。
【0050】
整流回路43は、図示しないバッファアンプ等を介して与えられる出力電圧S41を整流し、DC電圧S43(又はDC電流)を出力する回路である。基準電源回路44は、電源電圧の変化や温度変化等に対して一定の電圧を生成し、この一定の電圧に基づき、整流回路43のもつ温度係数を相殺するような基準電圧S44(又は基準電流)を出力する回路であり、この出力端子と整流回路43の出力端子とに、比較回路45が接続されている。比較回路45は、DC電圧S43(又はDC電流)と基準電圧S44(又は基準電流)とを比較し、この電圧差(又は電流差)を積分して制御電圧S45を出力する回路であり、この出力端子がAGC回路42の制御端子に接続されている。
【0051】
図5のコリオリ力検出回路50において、角速度検出回路60は、+側検出電極32aに接続されたI/V変換回路61と、−側検出電極32bに接続されたI/V変換回路62とを有し、これらの出力端子に差動アンプ63及び反転アンプ64が接続されている。I/V変換回路61,62は、振動子30に加速度ωが加わった時に検出電極32a,32bに逆相の振動子信号(電流)が発生するので、これを電圧に変換する回路である。I/V変換回路61は、I/V変換回路41と同様に、オペアンプ61a、帰還抵抗61b及び帰還コンデンサ41cからなるカレントアンプで構成されている。同様に、I/V変換回路62も、オペアンプ62a、帰還抵抗62b及び帰還コンデンサ62cからなるカレントアンプで構成されている。
【0052】
差動アンプ63は、2つのI/V変換回路61,62の出力電圧の差を増幅する回路であり、又駆動回路40のAC駆動信号Sdによるクロストーク等の同相信号をキャンセルする機能を有している。この差動アンプ63は、I/V変換回路61の出力端子に接続された入力抵抗63aと、I/V変換回路62の出力端子に接続された入力抵抗63bとを有し、該入力抵抗63aの出力側が、抵抗63cを介して固定電位ノードAGに接続されると共に、オペアンプ63dの+側入力端子に接続されている。入力抵抗63bの出力側には、オペアンプ63dの−側入力端子が接続されると共に、帰還抵抗63eを介して該オペアンプ63dの出力端子に接続されている。
【0053】
差動アンプ63の出力端子に接続された反転アンプ64は、差動アンプ63の出力信号を反転増幅して角速度検出信号S64を位相シフト回路71へ出力する回路であり、オペアンプ63dの出力端子に接続された入力抵抗64aを有している。入力抵抗64aの出力側は、オペアンプ64bの−側入力端子に接続されると共に、帰還抵抗64cを介して該オペアンプ64bの出力端子に接続されている。オペアンプ64bの+側入力端子は、固定電位ノードAGに接続されている。
【0054】
次に、図5の角速度センサの動作を説明する。
【0055】
電源電圧の印加によって振動子30が振動を開始する。振動子30の+側駆動電極31aから出力された電流は、I/V変換回路41で電圧に変換され、出力電圧S41が出力される。この出力電圧S41は、図示しないバッファアンプ等を介して、整流回路43でDC電圧S43(又はDC電流)に変換され、比較回路45へ送られる。比較回路45では、基準電源回路44から出力された基準電圧S44(又は基準電流)と、整流回路43から出力されたDC電圧S43(又はDC電流)とを比較し、制御電圧S45をAGC回路42へ出力する。I/V変換回路41の出力電圧S41は、図示しないLPFや起動補償回路等を介して、AGC回路42によりゲインが制御される。このAGC回路42から、図示しないバッファアンプ等を介してAC駆動信号Sdが−側駆動電極31bに供給され、振動子30が一定の周波数で特定方向に振動する。
【0056】
一定周波数で特定方向に振動している振動子30に角速度ωが加わると、この振動子30にコリオリ力Fが作用し、該振動子30の特定方向の振動方向に対して直交する方向の振動が生まれる。この振動によって振動子30に発生する電荷が、検出電極32a,32bによって検出され、この検出された振動子信号(電流)が検出電極32a,32bから出力される。この出力電流は、角速度検出回路60内のI/V変換回路61,62で電圧に変換され、これらのI/V変換回路61,62の出力電圧が差動アンプ62で差動増幅される。差動アンプ63の出力電圧は、反転アンプ64で反転増幅され、角速度検出信号S64が出力される。
【0057】
AC駆動信号Sdによって振動子30が一定の周波数で特定方向に振動すると、この出力電圧S41が図示しないバッファアンプ等を介して、同期検波回路72に与えられる。一方、反転アンプ64から出力された角速度検出信号S64は、位相シフト回路71で位相が90°遅れ、この出力信号S71が同期検波回路72へ送られる。同期検波回路72では、第1の実施形態と同様に、I/F変換回路41から与えられる出力電圧S41に基づき、位相シフト回路71の出力信号S71を同期検波して同一極性の検波信号S72を出力する。
【0058】
検波信号S72は、第1の実施形態と同様に、位相調整手段81で高周波成分が遮断されて位相が調整され、平滑部82で平滑され、角速度ωに応じたDC検出信号Soutが出力される。
【0059】
以上のように、この第2の実施形態では、第1の実施形態の効果が得られる上に、次の(イ)、(ロ)のような効果もある。
【0060】
(イ) 基準電源回路44によって一定の基準電圧S44(又は基準電流)を生成し、これを比較回路45によってDC電圧S43(又はDC電流)と比較して制御電圧S45を生成しているので、電源電圧や周囲温度等が変化しても、I/V変換回路41に入力する振動子電流Ixが一定となるように、AGC回路42が働く。振動子電流Ixと振動速度は比例することから、振動子電流Ixを一定に保つことは高精度の角速度センサ回路の要諦となる。コリオリ力Fは振動子電流Ixを一定に保つことにより、角速度ωを正確に検出できる。これにより、DC検出信号Soutの検出精度を向上できる。
【0061】
(ロ) 角速度検出回路60は、2つのI/V変換回路61,62の出力を差動アンプ63で差動増幅し、これを反転アンプ64で反転増幅して角速度検出信号S64を出力するようにしているので、検出精度や安定性がよい。
【0062】
(第3の実施形態)
図6(a)〜(c)は、本発明の第3の実施形態を示す位相調整手段の回路図であり、図1(c)中の要素と共通の要素には共通の符号が付されている。
【0063】
この位相調整手段は、図1或いは図5の位相調整手段81の他の回路構成例を示すものであり、抵抗値R又は容量値Cの調整が可能な構成になっている。
【0064】
即ち、図6(a)の位相調整手段は、抵抗値Rの調整が可能な構成になっており、入力ノード81aと出力ノード81dとの間に、複数(n)の抵抗81b−1〜81b−nが並列に接続され、さらに、その各抵抗81b−1〜81b−nに、トランジスタ等で構成されたスイッチ手段81g−1〜81g−nがそれぞれ直列に接続されている。各スイッチ手段81g−1〜81g−nは、メモリ81eに記憶されたスイッチ切換データにより駆動されるバッファ81fによってオン、オフ動作するようになっている。出力ノード81dは、コンデンサ81cを介してGNDに接続されている。
【0065】
この図6(a)の位相調整手段では、同期検波回路72から出力される検波信号S72の位相θのばらつき±α°を測定しておいてこのばらつきを所定範囲内に抑制するために、メモリ81eに記憶されたスイッチ切換データによってスイッチ手段81g−1〜81g−nを切り換え、抵抗値Rを調整できるようになっている。これにより、位相θのばらつき±α°を所定範囲内に簡単かつ的確に抑えることができる。
【0066】
図6(b)の位相調整手段は、図6(a)と同様に、抵抗値Rの調整が可能な構成になっており、入力ノード81aと出力ノード81dとの間に、複数(n)の抵抗81b−1〜81b−nが直列に接続され、さらに、その各抵抗81b−1〜81b−nに、トランジスタ等で構成されたスイッチ手段81g−1〜81g−nがそれぞれ並列に接続されている。各スイッチ手段81g−1〜81g−nは、メモリ81eに記憶されたスイッチ切換データにより駆動されるバッファ81fによってオン、オフ動作するようになっている。出力ノード81dは、コンデンサ81cを介してGNDに接続されている。
【0067】
この図6(b)の位相調整手段では、図6(a)と同様に、同期検波回路72から出力される検波信号S72の位相θのばらつき±α°を測定しておいてこのばらつきを所定範囲内に抑制するために、メモリ81eに記憶されたスイッチ切換データによってスイッチ手段81g−1〜81g−nを切り換え、抵抗値Rを調整できるようになっている。これにより、位相θのばらつき±α°を所定範囲内に簡単かつ的確に抑えることができる。
【0068】
又、図6(c)の位相調整手段は、容量値Cの調整が可能な構成になっており、入力ノード81aが抵抗81bを介して出力ノード81dに接続され、この出力ノード81dとGNDとの間に、複数(n)のコンデンサ81c−1〜81c−nが並列に接続され、さらに、その各コンデンサ81c−1〜81c−nに、トランジスタ等で構成されたスイッチ手段81g−1〜81g−nがそれぞれ直列に接続されている。各スイッチ手段81g−1〜81g−nは、メモリ81eに記憶されたスイッチ切換データにより駆動されるバッファ81fによってオン、オフ動作するようになっている。
【0069】
この図6(c)の位相調整手段では、図6(a)と同様に、同期検波回路72から出力される検波信号S72の位相θのばらつき±α°を測定しておいてこのばらつきを所定範囲内に抑制するために、メモリ81eに記憶されたスイッチ切換データによってスイッチ手段81g−1〜81g−nを切り換え、容量値Cを調整できるようになっている。これにより、位相θのばらつき±α°を所定範囲内に簡単かつ的確に抑えることができる。
【0070】
(変形例)
本発明は、上記実施形態に限定されず、種々の変形が可能である。この変形例としては、例えば、次の(1)〜(5)のようなものがある。
【0071】
(1) 振動子30は、音叉型水晶振動子等の圧電振動子を例にとって説明したが、音叉型以外の音片型、H型、リング型等の他の形式のものを用いたり、振動子材料として水晶以外の他の圧電材料を用いることも可能である。さらに、駆動電極31a,31bや検出電極32a、32bの数や配置位置等は、適宜変更可能である。
【0072】
(2) 振動子30としては、圧電振動子以外のシリコン振動子等の他の構造の振動子を用いてもよい。他の構造の振動子を用いる場合には、振動子の構造に対応して図1の角速度検出回路60の回路構成を変更し、さらにこれに対応させて図1のI/V変換回路41を他の回路に置換える等の変更を行えば、実施形態のような効果が得られる。
【0073】
(3) 角速度検出回路60の回路構成をより簡単にするために、図5の反転アンプ64を省略し、これに代えて差動アンプ63を反転差動アンプに置き換えることにより、回路の素子数を削減できる。又、図5の角速度検出回路60を1つのI/V変換回路等で構成することも可能である。この場合、例えば、振動子30に設けられる2つの検出電極32a又は32bのいずれか一方を固定電位ノードに接続し、他方の電極から出力された電荷を1つのI/V変換回路で電圧に変換して角速度検出信号S64を生成すれば良い。これにより、角速度検出回路60の回路構成をより簡単化できる。
【0074】
(4) 同期検波回路72は、乗算回路で構成する以外に、他の回路で構成してもよい。例えば、出力電圧S41を方形波の信号に変換し、この方形波の信号に基づいて位相シフト回路71の出力信号S71を検波し、この検波した信号の極性を切り換えて同一極性の検波信号S72を生成するような回路構成等も採用できる。
【0075】
(5) 平滑部82の入力側に設けられた位相調整手段81を、平滑部82の出力側に設け、該平滑部82の出力の位相を調整するようにしても、上記実施形態とほぼ同様の作用、効果が得られる。又、位相調整手段81及び平滑部82は、図示以外の回路で構成しても良い。
【0076】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によれば、製造誤差等により、周波数差にばらつきが生じても、位相調整手段で位相が調整されるので、検波信号の位相のばらつきが所定範囲内に抑制される。この結果、比較的簡単な回路構成で、DC検出信号の検出精度を向上できる。又、位相調整手段を固定型RCのLPF或いは可変型RCのLPFで構成した場合、抵抗の抵抗値Rとコンデンサの容量値Cを所定の値に設定することにより、検波信号の位相のばらつきを所定範囲内に簡単に抑制できる。さらに、駆動信号と角速度検出信号とを乗算して検波信号を生成する構成にすると、温度変化による位相のずれを簡単かつ的確に相殺でき、検出精度をより向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示す角速度センサの要部の構成図である。
【図2】従来の角速度センサの概略の構成図である。
【図3】図2の動作波形図である。
【図4】図1の動作波形図である。
【図5】本発明の第2の実施形態を示す角速度センサの構成図である。
【図6】本発明の第3の実施形態を示す位相調整手段の回路図である。
【符号の説明】
30 振動子
40 駆動回路
41 I/V変換回路
42 AGC回路
50 コリオリ力検出回路
60 角速度検出回路
71 位相シフト回路
72 同期検波回路
80 平滑回路
81 位相調整手段
82 平滑部[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention improves the angular velocity detection accuracy by reducing variations in frequency response due to manufacturing errors and the like in, for example, a vibration type angular velocity sensor configured by using a piezoelectric vibrator such as a crystal resonator or a silicon vibrator. The present invention relates to an angular velocity sensor that is operated.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, as a technique relating to this kind of angular velocity sensor, for example, there is a technique described in the following document.
[0003]
[Patent Document 1]
Japanese Patent No. 2781161
[Patent Document 2]
JP-A-11-44540
[Patent Document 3]
JP-A-2001-82964
[Patent Document 4]
JP-A-10-59556
[0004]
FIG. 2 is a schematic configuration diagram of a conventional angular velocity sensor described in
[0005]
When a piezoelectric vibrator (for example, a tuning-fork type crystal vibrator) is used as the
[0006]
The
[0007]
That is, in the
[0008]
When an angular velocity? Is output. This output current is converted into a voltage by an I /
[0009]
The
[0010]
In the
[0011]
Applications of such an angular velocity sensor include, for example, mounting it on a vehicle, an aircraft, or the like, recording the running or flight trajectory, and detecting a yaw rate generated at the time of turning. An angular velocity sensor is mounted on a robot and applied to such attitude control. Recently, it is also used for detecting a vehicle position in a very common car navigation or the like, or detecting a camera shake of a video camera or the like.
[0012]
[Problems to be solved by the invention]
However, conventional angular velocity sensors as described in
[0013]
In the angular velocity sensor, the frequency response of the phase of the
[0014]
The vibrator signals output from the
[0015]
According to the technique of Patent Document 4, in order to correct a surface shake or a camera shake of a video camera or the like (this frequency range is about 0.5 Hz to 30 Hz), an angular velocity sensor detects an angular speed signal at the time of the surface shake or the camera shake and performs correction. Correction control of the lens angle is performed by the servo. However, if the frequency difference ΔF has a variation as described above, there arises a problem that a signal for correcting a surface shake or a camera shake shifts and a correction direction or the like malfunctions.
[0016]
Further, in the angular velocity sensor described in Patent Document 3, a planar vibrator (ie, a silicon vibrator) formed on a silicon substrate is used as a vibrator, and an AC voltage is applied to apply electrostatic voltage between electrodes on the silicon substrate. Is generated, and the planar vibrator is vibrated by the electrostatic force. When an angular velocity is applied to the vibrating plane vibrator, a Coriolis force is generated in a direction orthogonal to the vibration direction, and the plane vibrator vibrates in the direction of the Coriolis force. The signal is detected to detect the magnitude of the angular velocity. The above-described problem also occurs in the angular velocity sensor using such a silicon vibrator or other angular velocity sensors.
[0017]
An object of the present invention is to solve the problems of the prior art and to provide an angular velocity sensor capable of correcting variations in the frequency difference ΔF with a relatively simple circuit configuration.
[0018]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above problems, in the angular velocity sensor according to the present invention, a drive circuit that outputs an AC drive signal, and an oscillator signal that is excited by the drive signal and changes in amplitude according to the magnitude and direction of the angular velocity are output. A vibrator, an angular velocity detection circuit that converts the vibrator signal into an angular velocity detection signal, a synchronous detection circuit that synchronously detects the angular velocity detection signal based on the drive signal and outputs a detection signal of the same polarity, A smoothing circuit for smoothing a signal and outputting a DC detection signal corresponding to the angular velocity; a smoothing circuit connected to an input side or an output side of the smoothing circuit; a first resonance frequency of the drive circuit side and a first resonance frequency of the angular velocity detection circuit side; Phase adjusting means for adjusting the phase of the detection signal or the DC detection signal so as to cancel the frequency difference from the second resonance frequency.
[0019]
Here, for example, the phase adjusting means is configured by an LPF including a resistor and a capacitor. Alternatively, the phase adjusting means is constituted by an LPF comprising a resistor and a capacitor, and the resistor is constituted by a variable resistor or the capacitor is constituted by a variable capacitor. Further, the synchronous detection circuit is configured by a circuit that generates the detection signal by multiplying the driving signal by the angular velocity detection signal.
[0020]
In the present invention, by adopting such a configuration, the vibrator vibrates when a drive signal is output from the drive circuit. When the vibrator is vibrating in a specific direction at a predetermined frequency according to a drive signal of a drive circuit, when an angular velocity is applied to the vibrator, Coriolis proportional to the magnitude of the angular velocity in a direction orthogonal to the vibration direction. A force is generated, and an oscillator signal is output from the oscillator. The transducer signal is converted into an angular velocity detection signal by the angular velocity detection circuit and sent to the synchronous detection circuit.
[0021]
The synchronous detection circuit synchronously detects the angular velocity detection signal based on the drive signal and outputs a detection signal having the same polarity. This detection signal is smoothed by a smoothing circuit, and a DC detection signal corresponding to the angular velocity is output. The phase of the detection signal on the input side or the DC detection signal on the output side of the smoothing circuit is adjusted by the phase adjustment means, and the frequency difference between the first resonance frequency on the drive circuit side and the second resonance frequency on the angular velocity detection circuit side is obtained. Is suppressed.
[0022]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
(1st Embodiment)
1A to 1E are configuration diagrams of a main part of an angular velocity sensor according to a first embodiment of the present invention. FIG. 1A is an overall circuit diagram, and FIG. FIG. 9C is a circuit diagram of the smoothing
[0023]
The angular velocity sensor shown in FIG. 1A is based on, for example, the same principle as that of FIG. 2 and includes a vibrator (for example, a piezoelectric vibrator such as a tuning-fork type crystal vibrator) 30. At a predetermined position of the
[0024]
The +
[0025]
The drive circuit 40 has an I /
[0026]
The Coriolis force detection circuit 50 connected to the +
[0027]
The
[0028]
The
[0029]
The phase adjusting means 81 adjusts the phase of the detection signal S72 so as to cancel the phase difference ΔF between the first resonance frequency Fd on the
[0030]
The smoothing
[0031]
In the smoothing
[0032]
4A and 4B are operation waveform diagrams of FIG. 1, wherein FIG. 4A is a waveform diagram of the angular velocity ω (t), and FIG. 4B is a frequency response waveform diagram of the detection signal S72. It is.
[0033]
Hereinafter, the operation (A) of the drive circuit 40 and the operation (B) of the Coriolis force detection circuit 50 in the angular velocity sensor of FIG. 1 will be described with reference to the operation waveform diagrams of FIGS. 4 (a) and 4 (b). .
[0034]
(A) Operation of drive circuit 40
When the power supply voltage is applied, the AC drive signal Sd output from the
[0035]
When the
[0036]
(B) Operation of Coriolis force detection circuit 50
When an angular velocity ω is applied to the
[0037]
The
[0038]
Here, the angular velocity ω applied to the
ω (t) = ωmax・ Sin 2πfωt (1)
Where ωmax ; Maximum angular velocity
fω ; Shake frequency
[0039]
On the other hand, if the frequency difference ΔF between the resonance frequency Fd of the
[0040]
Thus, in the present embodiment, the phase adjustment is performed by the phase adjusting means 81 in order to suppress the variation ± α ° of the phase θ within a predetermined range (for example, ± 3 °). In this phase adjusting means 81, an LPF composed of a
[0041]
That is, when the phase adjustment is performed by the LPF including the RC, the phase θ is represented by the following equation (2).
θ = tan-1 (fω/ Fo) (2)
here,
fo = 1 / (2πRC) (3)
Also, in order to perform only phase adjustment with the LPF and not affect the amplitude (ie, sensitivity), the cutoff frequency foIs preferably selected under the condition of the following equation (4).
fo > 10 × f (4)
[0042]
F in the equation (4) is a frequency value set in a standard in consideration of surface shake, hand shake, and the like. Therefore, if the high frequency component of the detection signal S72 is cut off by the
[0043]
The adjusted detection signal S81 is smoothed by the smoothing
[0044]
As described above, the first embodiment has the following effects (i) and (ii).
[0045]
(I) Even if the frequency difference ΔF between the resonance frequency Fd of the
[0046]
(Ii) Since the phase adjusting means 81 is composed of an RC LPF, the setting of the resistance value R of the
[0047]
(Second embodiment)
FIG. 5 is a configuration diagram of an angular velocity sensor according to the second embodiment of the present invention, and the same reference numerals are given to the same components as those in FIG. 1 illustrating the first embodiment.
[0048]
In the angular velocity sensor, in the angular velocity sensor drive circuit 40 of FIG. 1, the I /
[0049]
That is, in the drive circuit 40 of FIG. 5, the I /
[0050]
The
[0051]
In the Coriolis force detection circuit 50 of FIG. 5, the angular
[0052]
The
[0053]
The inverting
[0054]
Next, the operation of the angular velocity sensor of FIG. 5 will be described.
[0055]
The
[0056]
When an angular velocity ω is applied to the
[0057]
When the
[0058]
As in the first embodiment, the phase of the detection signal S72 is adjusted by cutting off the high-frequency component by the
[0059]
As described above, in the second embodiment, in addition to the effects of the first embodiment, the following effects (a) and (b) are also obtained.
[0060]
(A) Since a constant reference voltage S44 (or reference current) is generated by the reference
[0061]
(B) The angular
[0062]
(Third embodiment)
FIGS. 6A to 6C are circuit diagrams of the phase adjusting means according to the third embodiment of the present invention. Elements common to those in FIG. 1C are denoted by the same reference numerals. ing.
[0063]
This phase adjusting means shows another example of the circuit configuration of the phase adjusting means 81 shown in FIG. 1 or FIG. 5, and has a configuration in which the resistance value R or the capacitance value C can be adjusted.
[0064]
That is, the phase adjusting means in FIG. 6A has a configuration capable of adjusting the resistance value R, and a plurality of (n)
[0065]
In the phase adjusting means shown in FIG. 6A, a variation ± α ° of the phase θ of the detection signal S72 output from the
[0066]
The phase adjusting means in FIG. 6B has a configuration capable of adjusting the resistance value R, similarly to FIG. 6A, and a plurality of (n) are provided between the
[0067]
In the phase adjusting means of FIG. 6B, similarly to FIG. 6A, the variation ± α ° of the phase θ of the detection signal S72 output from the
[0068]
6C has a configuration capable of adjusting the capacitance value C. The
[0069]
In the phase adjusting means of FIG. 6C, the variation ± α ° of the phase θ of the detection signal S72 output from the
[0070]
(Modification)
The present invention is not limited to the above embodiment, and various modifications are possible. For example, there are the following modifications (1) to (5).
[0071]
(1) The
[0072]
(2) As the
[0073]
(3) To simplify the circuit configuration of the angular
[0074]
(4) The
[0075]
(5) Even if the phase adjusting means 81 provided on the input side of the smoothing
[0076]
【The invention's effect】
As described in detail above, according to the present invention, even if the frequency difference varies due to a manufacturing error or the like, the phase is adjusted by the phase adjusting means, so that the variation in the phase of the detection signal falls within a predetermined range. Be suppressed. As a result, the detection accuracy of the DC detection signal can be improved with a relatively simple circuit configuration. Further, when the phase adjusting means is constituted by a fixed RC LPF or a variable RC LPF, by setting the resistance value R of the resistor and the capacitance value C of the capacitor to predetermined values, the phase variation of the detected signal can be reduced. It can be easily suppressed within a predetermined range. Furthermore, if the configuration is such that the detection signal is generated by multiplying the drive signal and the angular velocity detection signal, the phase shift due to the temperature change can be simply and accurately canceled, and the detection accuracy can be further improved.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a configuration diagram of a main part of an angular velocity sensor according to a first embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a schematic configuration diagram of a conventional angular velocity sensor.
FIG. 3 is an operation waveform diagram of FIG.
FIG. 4 is an operation waveform diagram of FIG.
FIG. 5 is a configuration diagram of an angular velocity sensor according to a second embodiment of the present invention.
FIG. 6 is a circuit diagram of a phase adjusting unit according to a third embodiment of the present invention.
[Explanation of symbols]
30 vibrator
40 drive circuit
41 I / V conversion circuit
42 AGC circuit
50 Coriolis force detection circuit
60 angular velocity detection circuit
71 Phase shift circuit
72 Synchronous detection circuit
80 smoothing circuit
81 Phase adjustment means
82 smoothing part
Claims (4)
前記駆動信号により励振され、角速度の大きさと方向に応じて振幅が変化する振動子信号を出力する振動子と、
前記振動子信号を角速度検出信号に変換する角速度検出回路と、
前記駆動信号に基づき、前記角速度検出信号を同期検波して同一極性の検波信号を出力する同期検波回路と、
前記検波信号を平滑して前記角速度に応じた直流検出信号を出力する平滑回路と、
前記平滑回路の入力側又は出力側に接続され、前記駆動回路側の第1の共振周波数と前記角速度検出回路側の第2の共振周波数との周波数差を打ち消すように前記検波信号又は前記直流検出信号の位相を調整する位相調整手段と、
を備えたことを特徴とする角速度センサ。A drive circuit that outputs an AC drive signal,
A vibrator that is excited by the drive signal and outputs a vibrator signal whose amplitude changes according to the magnitude and direction of the angular velocity,
An angular velocity detection circuit that converts the vibrator signal into an angular velocity detection signal,
A synchronous detection circuit that synchronously detects the angular velocity detection signal and outputs a detection signal of the same polarity based on the drive signal;
A smoothing circuit that smoothes the detection signal and outputs a DC detection signal according to the angular velocity;
The detection signal or the DC detection is connected to an input side or an output side of the smoothing circuit so as to cancel a frequency difference between a first resonance frequency on the drive circuit side and a second resonance frequency on the angular velocity detection circuit side. Phase adjusting means for adjusting the phase of the signal;
An angular velocity sensor comprising:
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002379690A JP2004212111A (en) | 2002-12-27 | 2002-12-27 | Angular velocity sensor |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002379690A JP2004212111A (en) | 2002-12-27 | 2002-12-27 | Angular velocity sensor |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004212111A true JP2004212111A (en) | 2004-07-29 |
Family
ID=32816121
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002379690A Pending JP2004212111A (en) | 2002-12-27 | 2002-12-27 | Angular velocity sensor |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004212111A (en) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2009122636A1 (en) * | 2008-04-04 | 2009-10-08 | パナソニック株式会社 | Physical quantity detection circuit, physical quantity sensor device, and physical quantity detection method |
JP2009250774A (en) * | 2008-04-04 | 2009-10-29 | Panasonic Corp | Physical quantity detection circuit, physical quantity sensor device equipped therewith, method for detecting physical quantity |
KR101298286B1 (en) | 2011-11-30 | 2013-08-20 | 삼성전기주식회사 | Gyro sensor offset automatic correcting circuit, gyro sensor system and method for automatically correcting offset of gyro sensor |
KR20160026540A (en) | 2014-09-01 | 2016-03-09 | 삼성전기주식회사 | The apparatus for correcting gyro sensor and correcting Method thereof |
KR20160100088A (en) | 2015-02-13 | 2016-08-23 | 삼성전기주식회사 | Apparatus and Method for driving gyro sensor |
-
2002
- 2002-12-27 JP JP2002379690A patent/JP2004212111A/en active Pending
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2009122636A1 (en) * | 2008-04-04 | 2009-10-08 | パナソニック株式会社 | Physical quantity detection circuit, physical quantity sensor device, and physical quantity detection method |
JP2009250774A (en) * | 2008-04-04 | 2009-10-29 | Panasonic Corp | Physical quantity detection circuit, physical quantity sensor device equipped therewith, method for detecting physical quantity |
JP2009250775A (en) * | 2008-04-04 | 2009-10-29 | Panasonic Corp | Physical quantity detection circuit, physical quantity sensor device equipped therewith, and physical quantity detection method |
US8013647B2 (en) | 2008-04-04 | 2011-09-06 | Panasonic Corporation | Physical quantity detection circuit and physical quantity sensor device |
US8069009B2 (en) | 2008-04-04 | 2011-11-29 | Panasonic Corporation | Physical quantity detection circuit and physical quantity sensor device |
KR101298286B1 (en) | 2011-11-30 | 2013-08-20 | 삼성전기주식회사 | Gyro sensor offset automatic correcting circuit, gyro sensor system and method for automatically correcting offset of gyro sensor |
KR20160026540A (en) | 2014-09-01 | 2016-03-09 | 삼성전기주식회사 | The apparatus for correcting gyro sensor and correcting Method thereof |
KR20160100088A (en) | 2015-02-13 | 2016-08-23 | 삼성전기주식회사 | Apparatus and Method for driving gyro sensor |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4668407B2 (en) | Angular velocity sensor | |
JP5365173B2 (en) | Physical quantity measuring device and electronic device | |
JP3964875B2 (en) | Angular velocity sensor | |
JP4310571B2 (en) | Capacitance detection type vibration gyro and capacitance change detection method | |
US20100011857A1 (en) | Arrangement for measuring a rate of rotation using a vibration sensor | |
JPH09170927A (en) | Vibration type angular velocity detecting device | |
JPH06300567A (en) | Gyro output detecting method | |
JP2007255890A (en) | Gyroscope device | |
JP2001333583A (en) | Vibrator driver | |
JP3201135B2 (en) | Vibrating gyro detection method | |
JP2002228453A (en) | Oscillatory gyro and temperature drift adjusting method therefor | |
JP2004212111A (en) | Angular velocity sensor | |
JP2001264071A (en) | Vibrator driving device | |
JP2003087057A (en) | Synchronized wave detecting circuit and angular velocity sensor using the same | |
JP2003247828A (en) | Angular velocity sensor | |
JP2003247829A (en) | Angular velocity sensor | |
JP2006010408A (en) | Vibratory gyro | |
JP2001021362A (en) | Closed loop control ring resonant oscillation gyro | |
JP2536262B2 (en) | Detection circuit | |
JP2000292172A (en) | Driving and detecting device for piezoelectric vibrator | |
JPH06147901A (en) | Piezoelectric vibration gyro | |
JPH0814916A (en) | Vibration gyro detection circuit | |
JPH0735554A (en) | Detector | |
JPH09105637A (en) | Vibrating gyro | |
JP2010071909A (en) | Piezoelectric vibration gyro |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20051226 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20080307 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080311 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20080508 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20090929 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20100216 |