JP2004211797A - Rolling bearing - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は転がり軸受に関し、特に高速回転において低トルク性に優れ、十分な音響耐久性を有する転がり軸受に関する。
【0002】
【従来の技術】
ハードディスクドライブ(HDD)スピンドルやサーボモータ等において、近年装置の作業能率向上のために高速化が進められるとともに、消費電力削減への要求のために、低出力化が促進されている。このため、モータ用軸受等に用いられる転がり軸受では、トルク特性が重要な機能として求められている。
【0003】
転がり軸受において、動摩擦トルクの発生原因の一つとして、グリースの粘性抵抗が知られている。このため、グリースの粘性抵抗の低減は、転がり軸受の動摩擦トルク減少への有効な手段となる。グリースの粘性抵抗を低減するためには、基油の動粘度の低減、グリースちょう度の低減が効果的である。しかし、基油粘度の低減やグリースちょう度の低減をすることにより、以下のような別の問題点が発生する。
【0004】
即ち、動摩擦トルクの低減のために、従来では基油の動粘度を5〜200mm2/sの範囲としているが、低粘度であるほど基油の耐熱性が低くなる。そこで、比較的耐熱性の高いエステル油やポリ−α−オレフィン油、エーテル油等の合成油を基油に使用して耐熱性の低下分を補償している(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
また、グリースのちょう度を低減することは、増ちょう剤量の増加につながるため、相対的に基油量が減少して長期にわたり安定した潤滑性を維持する上で不利になる。また、増ちょう剤としては、リチウム石けん等の金属石けんやウレア化合物等を用いるのが一般的である。しかし、金属石けんを増ちょう剤に用いたグリースでは、金属石けん繊維のせん断抵抗が弱いため、高速あるいは高温回転時にグリースが軟化し、漏洩しやすい。従って、この金属石けんを増ちょう剤に用いたグリースは、潤滑に必要な量の基油を長時間保持することが難しいために、潤滑不良に陥り易く、十分な音響耐久が得られていない。一方、ウレア化合物を用いたグリースでは、十分なトルク特性と初期音響が得られないという問題がある。
【特許文献1】
特開2000−192973号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、十分に低いトルク特性を有し、音響寿命、初期音響特性を兼ね備え、更にグリース漏洩が無く長寿命の転がり軸受を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の目的を達成するために鋭意努力した結果、ジウレア化合物からなり、かつ長繊維状物を含む増ちょう剤を含有するグリースを封入することにより、転がり軸受の軸受トルクを著しく低減できることを見出した。本発明はこのような知見に基づくものである。
【0008】
即ち、本発明は、上記の目的を達成するために、内輪と外輪との間に保持器を介して複数の転動体を略等間隔に転動自在に保持し、かつ繊維長が少なくとも3μmである繊維状物を含むジウレア化合物を増ちょう剤として含有するグリースを封入してなることを特徴とする転がり軸受を提供する。
【0009】
上記グリースに含有される増ちょう剤は、長繊維状物を含むために摺動面において配向性、柔軟性に優れ、トルク特性、NRRO(Non Repeatable Run−Out:非回転同期振れ)特性の低減効果を有する。また、グリース中における増ちょう剤のせん断安定性が向上するために、グリースの軟化や漏洩が妨げられ、特に高速回転中においても基油がグリース中に十分保持される。これらの効果は、従来の板状のウレア化合物を増ちょう剤とするグリースでは得られなかったものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に関して図面を参照して詳細に説明する。
【0011】
本発明において、転がり軸受自体の構造は特に制限されるものではなく、例えば図1に示す玉軸受とすることができる。図示されるように、この玉軸受1は、内輪10と外輪11との間に保持器12を介して複数の転動体である玉13を略等間隔で転動自在に保持してなり、更に内輪10、外輪11及び玉13で形成される軸受空間Sに下記に示すグリースを所定量充填し、シール14で封止して構成される。
【0012】
グリースに使用される基油としては特に制限はないが、次に挙げる各潤滑油を好適に使用することができる。即ち、ナフテン系、パラフィン系等の高度精製鉱油、ポリα―オレフィン油、α−オレフィンとエチレンとのコオリゴマー油等の合成炭化水素油、ジエステル油、ポリオールエステル油、芳香族エステル油、炭酸エステル油等のエステル構造を有する潤滑油、ジフェニル、トリフェニル、テトラフェニルのC12〜C20の(ジ)アルキル鎖が誘導された、フェニルエーテル油、ポリアルキレングリコール油等のエーテル構造を有する潤滑油等が基油として使用できる。中でも、トルク特性や音響耐久性を考慮すると、合成炭化水素油、ポリオールエステル油、炭酸エステル油、芳香族エステル油、(ジ)アルキルポリフェニルエーテル油が望ましい。特にポリオールエステル油、炭酸エステル油が望ましい。
【0013】
また、基油の動粘度は従来と同様で構わず、40℃における動粘度で5〜200mm2/sであることが望ましい。5mm2/s未満では高温特性に劣るようになり、200mm2/sを超える場合にはトルクが高くなりすぎ、何れも本発明の目的を達成できなくなる。
【0014】
上記基油には、増ちょう剤としてジウレア化合物が用いられる。特に、下記一般式〔I〕で表されるジウレア化合物が好ましい。
【0015】
【化1】
【0016】
式中、R2は炭酸数6〜15の芳香族系炭化水素、R1、R3は脂肪族炭化水素基を表し、同一でも異なっていてもよい。また、R1、R3は特に炭素数8〜20の直鎖アルキル基が望ましい。
【0017】
また、このジウレア化合物は、繊維長が3μm以上である長繊維状物を含む。但し、繊維長があまりに大きすぎると、軸受回転時に接触面に入り込んだときの振動が大きくなり、初期音響特性に良い影響を与えない。従って、上限としては20μm以下が望ましい。尚、繊維径は1μm未満が適当である。また、この長繊維状物は、増ちょう剤全量の30重量%以上を占めることが好ましい。30重量%よりも少ないと、トルク低減効果が十分に発現しない。
【0018】
上記グリースにおいて、ジウレア化合物の長繊維状物は、透過型電子顕微鏡により6000倍〜20000倍の倍率で確認することができる。観察に当たっては、グリースをヘキサンなどの有機溶剤で希釈し、この希釈液をコロジオン膜を貼った銅製メッシュに付着させる。これら一連の観察は、ごく一般的な方法に従って実施すればよい。図2(A)はその顕微鏡写真の一例(実施例1によるグリース組成物)であるが、繊維長が3μm以上の長繊維状物が生成していることがわかる。
【0019】
尚、増ちょう剤量は従来と同様で構わず、グリース全量の5〜20重量%とすることができる。
【0020】
また、グリースには、その好ましい特性を損なわない範囲において、上記した基油及び増ちょう剤の他に周知の酸化防止剤、防錆剤、油性剤、極圧添加剤等の添加剤を含有させても良い。これら添加剤は、合計でグリース全量の20重量%未満とすることが好ましい。
【0021】
【実施例】
以下に実施例及び比較例を挙げて、本発明を更に説明する。但し、本発明は以下の実施例により何ら制限されるものではない。
【0022】
(実施例1〜3、比較例1〜4)
表1に示す如く、基油及び増ちょう剤を混合して試験グリースを調製した。また、板状ジウレア及びリチウム石けんを含むグリースは何れも市販品を用いた。そして、試験軸受「呼び番号695(内径5mm、外径13mm、幅4mm、プラスチック保持器付)」に各試験グリースを10mg封入し、下記に示す各実験を行い、軸受トルク、グリース漏洩量、NRRO特性を評価した。
【0023】
【表1】
【0024】
(実験−1)
図3に示す測定装置30を用いて軸受トルク試験を行った。この測定装置30において、上記の試験軸受31は2個1組で、エアースピンドル32に連結する軸33に予圧用ウェーブワッシャ34を用いて装着される。また、試験軸受31はエアースピンドル32とともに水平に置かれ、糸35を介して荷重変換器36が吊るされており、この荷重変換器36の出力がX−Yレコーダ37により記録される。試験は、試験軸受31をアキシアル荷重14.7Nの条件下で20000rpm(外輪回転)で高速回転させ、回転直後のトルクと回転5分後のトルクとを測定し、その上昇率(トルク比)を評価した。結果を図4に示すが、長繊維状物のジウレア化合物を含有するグリースを封入することにより、軸受トルクの上昇を低く抑えられることがわかる。
【0025】
(実験−2)
実施例1及び比較例3において、40℃おける動粘度の異なる基油を用いてグリースを調製し、この試験グリースを上記試験軸受に封入し、実験−1と同様の測定装置を用い、同条件にて軸受トルクを測定した。結果を図5に示すが、長繊維状物のジウレア化合物を含有するグリースは、板状のジウレア化合物を含有するグリースに比べて基油の動粘度にかかわらず、軸受トルクが低く抑えられていることがわかる。
【0026】
(実験−3)
図6に示す装置を用いて、グリースの漏洩試験を行った。図示される装置は、一対の試験軸受50,50、シャフト51、円筒状のハウジング52、ステータ53とロータ54からなるモータ55で構成される。そして、実施例2、比較例1、比較例4の各試験グリースを試験軸受50に封入し、アキシアル荷重14.7Nの条件下で20000rpm(外輪回転)で高速回転させ、回転前の軸受重量と所定時間経過後の軸受重量からグリースの漏洩率を求めた。結果を図7に示すが、実施例2の試験グリースを封入した軸受は耐グリース漏洩性に優れることがわかる。
【0027】
(実験−4)
図8に示す装置を用いて、NRRO特性試験を行った。図示される装置の基本構造は本出願人による特開平9−178613号公報に示すものであり、ここでは概略を以下に示す。
【0028】
平行な上板64と下板65とを支柱66、66により結合して成るフレーム67を備えており、下板65には駆動装置68を支持固定している。この駆動装置68は試験軸受81の内輪を、ラジアル方向の位置決めを図った状態で回転駆動するもので、鉛直方向に配置されて図示しないモータにより回転駆動されるスピンドル軸90と、このスピンドル軸90を回転自在に支持する静圧気体軸受からなる精密軸受装置100とから構成される。上板64には、支持装置69が支持固定されている。この支持装置69は、試験軸受81の外輪を回転しない状態で支持するもので、外輪にアキシアル荷重を付加する機能と、外輪がラジアル方向に円滑に変位する事を許容する機能とを有しており、アキシアル荷重を付与する機能を発揮させるために上板64の中央部に形成した保持孔70に、シリンダ部材71を固定している。シリンダ部材71の底板部72に形成した通孔73には、押圧ロッド77が昇降のみ自在に(回転不能に)挿通されており、押圧ロッド77の上端部に固設した鍔部74の上面と、シリンダ部材71の中間部に昇降自在に嵌装した受板75の下面との間には圧縮ばね76が設けられ、押圧ロッド77はこの圧縮ばね76の弾力に見合う力で下方に押圧されている。また、シリンダ部材71の上端開口部に被着した蓋板28の中心部にはねじ孔(図示せず)が形成され、このねじ孔に調節ねじ79を螺合させて受板75の上下位置を調節するようになっている。また、圧縮ばね76により押圧ロッド77に付与されるアキシアル荷重も、調節ねじ79を回転させることにより調節される。
【0029】
また、試験軸受81の外輪がラジアル方向に円滑に変位することを許容するために、支持装置69の下端部には外輪を抱持するためのホルダ80が設けられており、このホルダ80の下面には外輪を抱持するための円形凹孔81が形成され、上面には直径方向に亙る凸部82が形成している。更に、押圧ロッド77の下端部には、係止板83が固定され、この係止板83の下面には直径方向に亙る凸部84が形成されている。そして、ホルダ80の上面と係止板83の下面との間に、燒結材料等により造られた多孔質材85を挟持して、ラジアル方向に亙る変位を許容する静圧気体軸受86を構成している。また、多孔質材85に給気口89を設けて、多孔質材85内に圧縮空気を送り込み自在としており、圧縮ばね76によるアキシアル荷重は圧縮空気の膜を介して伝達自在とされている。更に、ホルダ80の外周面に対向する部分に、非接触式の変位センサ81が設けられている。
【0030】
上記の装置を用い、各実施例及び各比較例の各試験グリースを上記試験軸受81に封入し、アキシアル荷重14.7Nの条件下で12000rpm(内輪回転)で高速回転させ、非回転同期振れNRROを求めた。結果を図9に示すが、長繊維状物のジウレア化合物を含有するグリースを封入することにより、優れたNRRO特性が得られることがわかる。
【0031】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、長繊維状物のジウレア化合物を含有するグリースを封入することにより、十分に低いトルク特性を有し、音響寿命、初期音響特性を兼ね備え、更にグリース漏洩が無く長寿命の転がり軸受が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の転がり軸受の一実施形態である玉軸受を示す断面図である。
【図2】(A)実施例1において増ちょう剤として使用したジウレア化合物の電子顕微鏡写真であり、(B)比較例1のジウレア化合物の電子顕微鏡写真である。
【図3】実験−1及び実験−2において、軸受トルクを測定するために用いた装置を示す概略図である。
【図4】実験−1の測定結果を示すグラフである。
【図5】実験−2の測定結果を示すグラフである。
【図6】実験−3において、グリースの漏洩量を測定するために用いた装置を示す概略図である。
【図7】実験−3の測定結果を示すグラフである。
【図8】実験−4において、NRRO特性を測定するために用いた装置を示す概略図である。
【図9】実験−4の測定結果を示すグラフである。
【符号の説明】
1 玉軸受
10 内輪
11 外輪
12 保持器
13 玉
14 シール[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a rolling bearing, and more particularly to a rolling bearing having excellent low-torque properties at high-speed rotation and sufficient acoustic durability.
[0002]
[Prior art]
In recent years, in hard disk drive (HDD) spindles, servo motors, and the like, speeding up has been promoted to improve the work efficiency of the apparatus, and low output has been promoted due to demand for reduction in power consumption. For this reason, in a rolling bearing used for a motor bearing or the like, torque characteristics are required as an important function.
[0003]
In a rolling bearing, viscous resistance of grease is known as one of the causes of generation of dynamic friction torque. Therefore, the reduction of the viscous resistance of the grease is an effective means for reducing the dynamic friction torque of the rolling bearing. In order to reduce the viscous resistance of grease, it is effective to reduce the kinematic viscosity of the base oil and the grease consistency. However, reducing the base oil viscosity or reducing the grease consistency causes another problem as described below.
[0004]
That is, in order to reduce the kinetic friction torque, the kinematic viscosity of the base oil is conventionally set in the range of 5 to 200 mm 2 / s, but the lower the viscosity, the lower the heat resistance of the base oil. Therefore, synthetic oils such as ester oils, poly-α-olefin oils, and ether oils having relatively high heat resistance are used as the base oil to compensate for the decrease in heat resistance (for example, see Patent Document 1).
[0005]
Also, reducing the consistency of the grease leads to an increase in the amount of the thickener, which is disadvantageous in maintaining a stable lubricating property over a long period of time by relatively reducing the amount of the base oil. In addition, as a thickener, it is common to use a metal soap such as lithium soap or a urea compound. However, in the case of grease using metal soap as a thickener, the shear resistance of the metal soap fiber is weak, so that the grease softens during high-speed or high-temperature rotation and easily leaks. Therefore, grease using this metallic soap as a thickener is difficult to hold a sufficient amount of base oil for lubrication for a long period of time, so that it tends to suffer from poor lubrication and does not have sufficient acoustic durability. On the other hand, a grease using a urea compound has a problem that sufficient torque characteristics and initial sound cannot be obtained.
[Patent Document 1]
JP 2000-192973 A
[Problems to be solved by the invention]
The present invention has been made in view of such circumstances, and has an object to provide a long-life rolling bearing having sufficiently low torque characteristics, having both acoustic life and initial acoustic characteristics, and having no grease leakage. And
[0007]
[Means for Solving the Problems]
The present inventors have worked diligently to achieve the above object, and as a result, by enclosing grease containing a thickener containing a diurea compound and containing a long fibrous material, the bearing torque of the rolling bearing can be reduced. It has been found that it can be significantly reduced. The present invention is based on such findings.
[0008]
That is, in order to achieve the above object, the present invention holds a plurality of rolling elements rotatably at substantially equal intervals through a retainer between an inner ring and an outer ring, and has a fiber length of at least 3 μm. A rolling bearing characterized in that grease containing a diurea compound containing a certain fibrous material as a thickener is sealed therein.
[0009]
Since the thickener contained in the grease contains a long fibrous material, it has excellent orientation and flexibility on the sliding surface, and has reduced torque characteristics and NRRO (Non-Repeatable Run-Out) characteristics. Has an effect. Further, since the shear stability of the thickener in the grease is improved, softening and leakage of the grease are prevented, and the base oil is sufficiently retained in the grease even during high-speed rotation. These effects cannot be obtained with a conventional grease using a plate-shaped urea compound as a thickener.
[0010]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in detail with reference to the drawings.
[0011]
In the present invention, the structure of the rolling bearing itself is not particularly limited, and may be, for example, a ball bearing shown in FIG. As shown in the figure, the ball bearing 1 holds a plurality of
[0012]
The base oil used for the grease is not particularly limited, but the following lubricating oils can be suitably used. That is, highly refined mineral oils such as naphthenes and paraffins, synthetic hydrocarbon oils such as poly-α-olefin oils, cooligomers of α-olefins and ethylene, diester oils, polyol ester oils, aromatic ester oils, carbonate esters Lubricating oils having an ester structure, such as oils, and lubricating oils having an ether structure, such as phenyl ether oils and polyalkylene glycol oils, from which C 12 to C 20 (di) alkyl chains of diphenyl, triphenyl, and tetraphenyl are derived. Can be used as a base oil. Above all, in consideration of torque characteristics and acoustic durability, synthetic hydrocarbon oil, polyol ester oil, carbonate ester oil, aromatic ester oil, and (di) alkyl polyphenyl ether oil are preferable. Particularly, polyol ester oil and carbonate ester oil are desirable.
[0013]
The kinematic viscosity of the base oil may be the same as the conventional one, and is preferably 5 to 200 mm 2 / s at 40 ° C. If it is less than 5 mm 2 / s, the high temperature characteristics will be inferior, and if it exceeds 200 mm 2 / s, the torque will be too high, and none of the objects of the present invention can be achieved.
[0014]
In the base oil, a diurea compound is used as a thickener. Particularly, a diurea compound represented by the following general formula [I] is preferable.
[0015]
Embedded image
[0016]
In the formula, R 2 represents an aromatic hydrocarbon having 6 to 15 carbon atoms, and R 1 and R 3 represent an aliphatic hydrocarbon group, which may be the same or different. Further, R 1 and R 3 are particularly preferably straight-chain alkyl groups having 8 to 20 carbon atoms.
[0017]
The diurea compound includes a long fiber having a fiber length of 3 μm or more. However, if the fiber length is too large, the vibration when entering the contact surface during the rotation of the bearing increases, and does not have a good effect on the initial acoustic characteristics. Therefore, the upper limit is desirably 20 μm or less. The fiber diameter is suitably less than 1 μm. Further, it is preferable that this long fibrous material accounts for 30% by weight or more of the total amount of the thickener. If the amount is less than 30% by weight, the torque reduction effect is not sufficiently exhibited.
[0018]
In the grease, the long fibrous material of the diurea compound can be confirmed by a transmission electron microscope at a magnification of 6,000 to 20,000 times. In the observation, the grease is diluted with an organic solvent such as hexane, and the diluted solution is attached to a copper mesh on which a collodion film is attached. These series of observations may be performed according to a very general method. FIG. 2 (A) is an example of the micrograph (the grease composition according to Example 1), and it can be seen that a long fibrous material having a fiber length of 3 μm or more is formed.
[0019]
The amount of the thickener may be the same as the conventional one, and may be 5 to 20% by weight of the total amount of grease.
[0020]
In addition, the grease contains additives such as a known antioxidant, a rust inhibitor, an oil agent, and an extreme pressure additive in addition to the base oil and the thickener described above, as long as the preferable properties are not impaired. May be. It is preferable that these additives make up less than 20% by weight of the total amount of the grease.
[0021]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be further described with reference to Examples and Comparative Examples. However, the present invention is not limited at all by the following examples.
[0022]
(Examples 1-3, Comparative Examples 1-4)
As shown in Table 1, a base oil and a thickener were mixed to prepare a test grease. Greases containing tabular diurea and lithium soap were all commercially available. Then, 10 mg of each test grease was sealed in the test bearing “No. 695 (inner diameter 5 mm,
[0023]
[Table 1]
[0024]
(Experiment-1)
A bearing torque test was performed using the measuring
[0025]
(Experiment-2)
In Example 1 and Comparative Example 3, grease was prepared using base oils having different kinematic viscosities at 40 ° C., and the test grease was sealed in the test bearing. The bearing torque was measured at. The results are shown in FIG. 5. The grease containing the long fiber-like diurea compound has a low bearing torque, regardless of the kinematic viscosity of the base oil, as compared to the grease containing the plate-like diurea compound. You can see that.
[0026]
(Experiment-3)
A grease leakage test was performed using the apparatus shown in FIG. The illustrated device is composed of a pair of
[0027]
(Experiment-4)
An NRRO characteristic test was performed using the apparatus shown in FIG. The basic structure of the illustrated apparatus is shown in Japanese Patent Application Laid-Open No. Hei 9-178613 by the present applicant, and the outline is shown below.
[0028]
A
[0029]
Further, in order to allow the outer ring of the test bearing 81 to be smoothly displaced in the radial direction, a
[0030]
Using the above-described apparatus, each test grease of each example and each comparative example was sealed in the test bearing 81, and was rotated at a high speed of 12000 rpm (inner ring rotation) under the condition of an axial load of 14.7 N. I asked. The results are shown in FIG. 9, and it is understood that excellent NRRO characteristics can be obtained by enclosing the grease containing the diurea compound as a long fiber.
[0031]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, by enclosing grease containing a diurea compound as a long fibrous material, it has sufficiently low torque characteristics, has both acoustic life and initial acoustic characteristics, and further has grease leakage. And a long life rolling bearing can be obtained.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional view showing a ball bearing which is one embodiment of a rolling bearing of the present invention.
2A is an electron micrograph of a diurea compound used as a thickener in Example 1, and FIG. 2B is an electron micrograph of a diurea compound of Comparative Example 1.
FIG. 3 is a schematic diagram showing an apparatus used for measuring bearing torque in Experiment-1 and Experiment-2.
FIG. 4 is a graph showing measurement results of Experiment-1.
FIG. 5 is a graph showing measurement results of Experiment-2.
FIG. 6 is a schematic view showing an apparatus used for measuring a grease leakage amount in Experiment-3.
FIG. 7 is a graph showing measurement results of Experiment-3.
FIG. 8 is a schematic diagram showing an apparatus used for measuring NRRO characteristics in Experiment-4.
FIG. 9 is a graph showing measurement results of Experiment-4.
[Explanation of symbols]
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