JP2004203396A - 貨物用断熱カバー - Google Patents
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Abstract
【課題】多量の冷却材や発熱材を用いたとしても貨物用断熱カバー内の貨物を損なうことがない貨物用断熱カバーを提供する。
【解決手段】熱反射層および/または断熱層からなり貨物の天面、底面および側面のうち少なくとも一面を覆う形状の表皮材と、表皮材の内側に位置し冷却材または発熱材を保持する保持部とからなるように構成した。したがって、多量の冷却材や発熱材を用いたとしても貨物用断熱カバー内の貨物を損なうことがない。
【選択図】 図1
【解決手段】熱反射層および/または断熱層からなり貨物の天面、底面および側面のうち少なくとも一面を覆う形状の表皮材と、表皮材の内側に位置し冷却材または発熱材を保持する保持部とからなるように構成した。したがって、多量の冷却材や発熱材を用いたとしても貨物用断熱カバー内の貨物を損なうことがない。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、貨物用断熱カバーに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、パレット(スキッドともいう)上に多数個の貨物を載せて輸送する貨物輸送手段がある。パレット上の貨物には、荷崩れを防止するために、プラスチックフィルムが巻き付けられたり、網が被せられたりしている。
【0003】
このような輸送手段において、貨物が冷凍食品や生鮮食品など、保冷が必要である場合、貨物の上にドライアイスなどの冷却材を置き、さらにその上から断熱性を有するカバーで覆うことが提案されている。(たとえば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平7−300155号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、多量の貨物に対して長時間の保冷が必要である場合、多量の冷却材を貨物の上に置くことになり、その重量がかさむため貨物の破損や変形の原因となるおそれがある。このような問題は、貨物を保温すべき場合において多量の発熱材を用いる場合も同様である。
【0006】
したがって、この発明は、上記のような欠点を解消し、多量の冷却材や発熱材を用いたとしても貨物用断熱カバー内の貨物を損なうことがない貨物用断熱カバーを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明の貨物用断熱カバーは、上記の目的を達成するために、つぎのように構成した。
【0008】
すなわち、この発明の貨物用断熱カバーは、熱反射層および/または断熱層からなり貨物の天面、底面および側面のうち少なくとも一面を覆う形状の表皮材と、表皮材の内側に位置し冷却材または発熱材を保持する保持部とからなるように構成した。
【0009】
また、上記の発明において、保持部を複数備えるように構成してもよい。
【0010】
また、上記の発明において、表皮材側面において保持部を上下位置に備えるように構成してもよい。
【0011】
また、上記の発明において、貨物用断熱カバーの内部に支持部材が固定されるように構成してもよい。
【0012】
【発明の実施の形態】
図面を参照しながらこの発明の実施の形態について詳しく説明する。
【0013】
図1〜2は、この発明の貨物用断熱カバーの一実施例を示す断面図である。図3〜4は、この発明の貨物用断熱カバーの一実施例を示す斜視図である。図5は、この発明の貨物用断熱カバーの一実施例を示す平面図である。図6は、この発明の貨物用断熱カバーの一実施例を示す斜視図である。図7〜8は、この発明の貨物用断熱カバーの一実施例を示す断面図である。図9は、この発明の貨物用断熱カバーの一実施例を示す斜視図である。図10は、この発明の貨物用断熱カバーに用いるタブの一実施例を示す斜視図である。図11は、この発明の貨物用断熱カバーに用いる支持部材の一実施例を示す斜視図である。図中、1は貨物用断熱カバー、2は表皮材、3は保持部、4は結合手段、5はタブ、6は支持部材、7は貨物である。
【0014】
この発明の貨物用断熱カバー1は、熱反射層および/または断熱層からなり貨物7の天面、底面および側面のうち少なくとも一面を覆う形状の表皮材2と、表皮材2の内側に位置し冷却材または発熱材を保持する保持部3とからなるように構成されている(図1〜2参照)。
【0015】
表皮材2は、熱反射層および/または断熱層からなる。
【0016】
熱反射層としては、アルミニウム箔やアルミニウム蒸着を施したフィルムを用いることができる。熱反射層により、直射日光下で貨物用断熱カバー1を用いる場合など、優れた保冷性能を得ることができる。
【0017】
断熱層としては、ウレタンフォームなどの発泡樹脂や、グラスウール、アルミニウム繊維などから構成される不織布などを用いることができる。
【0018】
表皮材2は、貨物7の天面、底面および側面のうち少なくとも一面を覆う形状である。たとえば、輸送用パレットなどの断熱性を有する板状部材に搭載した貨物7に貨物用断熱カバー1を用いるような場合には、貨物7の天面と側面を覆い底面が開口部となる立方体形状にするとよい。貨物7の底面まで貨物用断熱カバー1で覆うのではないため、その面積分の製造コストを軽減することができる。また、貨物7が重量物であったり数が多かったりする場合であっても、貨物7を持ち上げて貨物用断熱カバー1の内部に貨物7を格納する必要がないので、貨物用断熱カバー1の使用に伴う作業性も向上する。
【0019】
また、表皮材2の形状としては、貨物用断熱カバー1の用途に応じ、いくつかの面を省略することも可能である。
【0020】
また、ジッパー、面ファスナー、スナップファスナーなどの結合手段4を利用し、表皮材2の一面に開閉部分を形成してもよい(図3〜4参照)。表皮材2に開閉部分を設けることで、貨物用断熱カバー1の内部に貨物7を出し入れする場合や、冷却材や発熱材を出し入れする場合、その作業性を向上させることができる。
【0021】
また、表皮材2の天面と側面とは連結し、4面の側面どうしはジッパー、面ファスナー、スナップファスナーなどの結合手段4を利用して開閉可能に構成することにより、使用時には組み立てて箱状で運用し、保管時は畳んで収納することが可能になる(図5〜6参照)。
【0022】
貨物用断熱カバー1の内側には、保持部3を形成する。
【0023】
保持部3は、冷却材または発熱材を保持するものであり、通気性を有する布帛や網からなるポケット形状に構成するとよい。通気性を有するようにすることにより、冷却材による冷気や、発熱材による暖気を保持部3から効率よく流出させることができる。また、必要に応じて、保持部3の内部に入れた冷却材または発熱材が落下しないようにするため、ジッパー、面ファスナー、スナップファスナーなどの結合手段4を利用して保持部3の開口部を閉じることができるようにしてもよい。
【0024】
また、保持部3は、面ファスナー、フック、スナップファスナーなどの結合手段4によって構成してもよい。種々の結合手段4により、冷却材または発熱材を保持部3に固定することができる。また、保持部3に固定した冷却材または発熱材が落下しないようにするため、ゴムバンドなどの他の結合手段4を併用してもよい。
【0025】
発熱材としては、カイロ、湯たんぽなどを用いることができる。
【0026】
冷却材としては、保冷材、ドライアイス、氷などを用いることができる。冷却材として氷などの液体が漏れ出すようなものを用いる場合は、液体が貨物7にかからないようにするため、袋などの密閉した容器に入れておくのが好ましい。
【0027】
保持部3は、表皮材2の内側に、その天面と側面に複数個形成するのが望ましい(図1〜2参照)。保持部3を複数個形成すると、貨物7の周囲に冷却材または発熱材が複数に分割されて配置されることになり、貨物7が揺れたとしても、冷却材または発熱材の位置が偏ることがなくなる。
【0028】
また、表皮材2の側面内側において、上下に位置するように保持部3を複数形成してもよい。このように保持部3を配置すると、冷気は下降するので冷却材を用いる場合は上側の保持部3に保持させることができ、暖気は上昇するので発熱材を用いる場合は下側の保持部3に保持させることができ、より効率よく保冷または保温を行うことができる。
【0029】
また、保持部3は冷却材または発熱材を保持することによって厚みが生まれるので、その厚みを考慮し、表皮材2の容積が貨物7よりも大きくなるようにする。このように、保持部3に保持された冷却材または発熱材の厚みによって貨物7の側面と表皮材2との間が隔てられることになり隙間ができるので、より効率よく冷気または暖気が貨物用断熱カバー1内を行き渡ることになる。
【0030】
また、表皮材2が、天面と4つの側面とからなり底面を有さない形状である場合は、貨物用断熱カバー1の側面の裾部に締付け手段を備えるように構成してもよい(図7参照)。貨物用断熱カバー1が底面を有さない場合には、貨物用断熱カバー1の開口部から冷気または暖気が流出してしまう。貨物用断熱カバー1の側面の裾部に、ベルト、ストラップ、ゴムバンドなどの締付け手段を取り付けて締め付けることにより、貨物用断熱カバー1と貨物7との間の隙間をなくし、冷気または暖気の流出を防ぐことができる。締付け手段にはバックルなどの着脱式固定具を端部に必要に応じて取り付ける。
【0031】
また、貨物用断熱カバー1の裾部の断面形状が、貨物7の断面形状と一致するように構成してもよい(図8〜9参照)。このように構成することにより、貨物用断熱カバー1と貨物7間の隙間をより小さくすることができる。また、締付け手段による締め付けを併用することにより、さらに隙間を塞ぐことができる。
【0032】
冷却材または発熱材は、貨物7の上に直接置かれるのではなく、貨物用断熱カバー1の保持部3に保持されるため、冷却材または発熱材が多量であってもその重量は貨物用断熱カバー1の表皮材2によって貨物7全体に加重されることになるため、貨物7が破損したり変形したりすることがなくなる。
【0033】
なお、貨物7が破損しやすい物である場合や、冷却材または発熱材の量が著しく多い場合などでは、貨物用断熱カバー1天面の各辺および側辺に支持部材6を固定するように構成してもよい(図10〜11参照)。支持部材6としては、木材や金属などを素材とする棒材または板材を用いるのが望ましい。特に、軽量で強度のあるアルミニウムパイプが好ましい。
【0034】
また、貨物用断熱カバー1を支持部材6と連結するために、表皮材2内部の各辺に輪状のタブ5を複数個取り付けてもよい(図10参照)。このタブ5に支持部材6となる棒材を差込み、貨物用断熱カバー1全体を支持する支持部材6(図11参照)を構成することができる。支持部材6の脚部は、パレットなどに固定してもよい。貨物用断熱カバー1が支持部材6を備えるようにすることにより、支持部材6が冷却材または発熱材の重量を担うことになり貨物7にかかる荷重を低減させることができる。
【0035】
また、貨物7が生鮮物である場合、支持部材6を用いて貨物用断熱カバー1の天面を貨物7の天面から隔離し、貨物用断熱カバー1の天面内側の保持部3にのみ冷却材を保持させるようにすれば、冷却材と貨物7の接触によって発生する過冷却状態による品質低下を防ぐことができる。
【0036】
【実施例】
(実施例1) 貨物用断熱カバーとして、貨物の天面、底面および側面を覆う形状に、アルミニウム蒸着を施したフィルムからなる熱反射層とアルミニウム不織布からなる断熱材との積層体で構成し、各側面の内側に保持部として網からなるポケットを各面4か所ずつ配置し、天面の内側に網からなるポケットを4か所配置したものを作成した。
【0037】
冷却材として、ドライアイス片を用いた。
【0038】
保持部からドライアイス片が落ちないようにするため、側面のポケットにはボタンを用いた蓋を、天面のポケットにはボタンをつけた布片をそれぞれ配置して固定した。
【0039】
このようにして得た貨物用断熱カバーは、貨物の全体を均一に冷却することができるものであった。
【0040】
【発明の効果】
この発明は、以上のような構成を採るので、以下のような効果を奏する。
【0041】
この発明の貨物用断熱カバーは、熱反射層および/または断熱層からなり貨物の天面、底面および側面のうち少なくとも一面を覆う形状の表皮材と、表皮材の内側に位置し冷却材または発熱材を保持する保持部とからなるように構成したので、多量の冷却材や発熱材を用いたとしても貨物用断熱カバー内の貨物を損なうことがないものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の貨物用断熱カバーの一実施例を示す断面図である。
【図2】この発明の貨物用断熱カバーの一実施例を示す断面図である。
【図3】この発明の貨物用断熱カバーの一実施例を示す斜視図である。
【図4】この発明の貨物用断熱カバーの一実施例を示す斜視図である。
【図5】この発明の貨物用断熱カバーの一実施例を示す平面図である。
【図6】この発明の貨物用断熱カバーの一実施例を示す斜視図である。
【図7】この発明の貨物用断熱カバーの一実施例を示す断面図である。
【図8】この発明の貨物用断熱カバーの一実施例を示す断面図である。
【図9】この発明の貨物用断熱カバーの一実施例を示す斜視図である。
【図10】この発明の貨物用断熱カバーに用いるタブの一実施例を示す斜視図である。
【図11】この発明の貨物用断熱カバーに用いる支持部材の一実施例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 貨物用断熱カバー
2 表皮材
3 保持部
4 結合手段
5 タブ
6 支持部材
7 貨物
【発明の属する技術分野】
この発明は、貨物用断熱カバーに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、パレット(スキッドともいう)上に多数個の貨物を載せて輸送する貨物輸送手段がある。パレット上の貨物には、荷崩れを防止するために、プラスチックフィルムが巻き付けられたり、網が被せられたりしている。
【0003】
このような輸送手段において、貨物が冷凍食品や生鮮食品など、保冷が必要である場合、貨物の上にドライアイスなどの冷却材を置き、さらにその上から断熱性を有するカバーで覆うことが提案されている。(たとえば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平7−300155号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、多量の貨物に対して長時間の保冷が必要である場合、多量の冷却材を貨物の上に置くことになり、その重量がかさむため貨物の破損や変形の原因となるおそれがある。このような問題は、貨物を保温すべき場合において多量の発熱材を用いる場合も同様である。
【0006】
したがって、この発明は、上記のような欠点を解消し、多量の冷却材や発熱材を用いたとしても貨物用断熱カバー内の貨物を損なうことがない貨物用断熱カバーを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明の貨物用断熱カバーは、上記の目的を達成するために、つぎのように構成した。
【0008】
すなわち、この発明の貨物用断熱カバーは、熱反射層および/または断熱層からなり貨物の天面、底面および側面のうち少なくとも一面を覆う形状の表皮材と、表皮材の内側に位置し冷却材または発熱材を保持する保持部とからなるように構成した。
【0009】
また、上記の発明において、保持部を複数備えるように構成してもよい。
【0010】
また、上記の発明において、表皮材側面において保持部を上下位置に備えるように構成してもよい。
【0011】
また、上記の発明において、貨物用断熱カバーの内部に支持部材が固定されるように構成してもよい。
【0012】
【発明の実施の形態】
図面を参照しながらこの発明の実施の形態について詳しく説明する。
【0013】
図1〜2は、この発明の貨物用断熱カバーの一実施例を示す断面図である。図3〜4は、この発明の貨物用断熱カバーの一実施例を示す斜視図である。図5は、この発明の貨物用断熱カバーの一実施例を示す平面図である。図6は、この発明の貨物用断熱カバーの一実施例を示す斜視図である。図7〜8は、この発明の貨物用断熱カバーの一実施例を示す断面図である。図9は、この発明の貨物用断熱カバーの一実施例を示す斜視図である。図10は、この発明の貨物用断熱カバーに用いるタブの一実施例を示す斜視図である。図11は、この発明の貨物用断熱カバーに用いる支持部材の一実施例を示す斜視図である。図中、1は貨物用断熱カバー、2は表皮材、3は保持部、4は結合手段、5はタブ、6は支持部材、7は貨物である。
【0014】
この発明の貨物用断熱カバー1は、熱反射層および/または断熱層からなり貨物7の天面、底面および側面のうち少なくとも一面を覆う形状の表皮材2と、表皮材2の内側に位置し冷却材または発熱材を保持する保持部3とからなるように構成されている(図1〜2参照)。
【0015】
表皮材2は、熱反射層および/または断熱層からなる。
【0016】
熱反射層としては、アルミニウム箔やアルミニウム蒸着を施したフィルムを用いることができる。熱反射層により、直射日光下で貨物用断熱カバー1を用いる場合など、優れた保冷性能を得ることができる。
【0017】
断熱層としては、ウレタンフォームなどの発泡樹脂や、グラスウール、アルミニウム繊維などから構成される不織布などを用いることができる。
【0018】
表皮材2は、貨物7の天面、底面および側面のうち少なくとも一面を覆う形状である。たとえば、輸送用パレットなどの断熱性を有する板状部材に搭載した貨物7に貨物用断熱カバー1を用いるような場合には、貨物7の天面と側面を覆い底面が開口部となる立方体形状にするとよい。貨物7の底面まで貨物用断熱カバー1で覆うのではないため、その面積分の製造コストを軽減することができる。また、貨物7が重量物であったり数が多かったりする場合であっても、貨物7を持ち上げて貨物用断熱カバー1の内部に貨物7を格納する必要がないので、貨物用断熱カバー1の使用に伴う作業性も向上する。
【0019】
また、表皮材2の形状としては、貨物用断熱カバー1の用途に応じ、いくつかの面を省略することも可能である。
【0020】
また、ジッパー、面ファスナー、スナップファスナーなどの結合手段4を利用し、表皮材2の一面に開閉部分を形成してもよい(図3〜4参照)。表皮材2に開閉部分を設けることで、貨物用断熱カバー1の内部に貨物7を出し入れする場合や、冷却材や発熱材を出し入れする場合、その作業性を向上させることができる。
【0021】
また、表皮材2の天面と側面とは連結し、4面の側面どうしはジッパー、面ファスナー、スナップファスナーなどの結合手段4を利用して開閉可能に構成することにより、使用時には組み立てて箱状で運用し、保管時は畳んで収納することが可能になる(図5〜6参照)。
【0022】
貨物用断熱カバー1の内側には、保持部3を形成する。
【0023】
保持部3は、冷却材または発熱材を保持するものであり、通気性を有する布帛や網からなるポケット形状に構成するとよい。通気性を有するようにすることにより、冷却材による冷気や、発熱材による暖気を保持部3から効率よく流出させることができる。また、必要に応じて、保持部3の内部に入れた冷却材または発熱材が落下しないようにするため、ジッパー、面ファスナー、スナップファスナーなどの結合手段4を利用して保持部3の開口部を閉じることができるようにしてもよい。
【0024】
また、保持部3は、面ファスナー、フック、スナップファスナーなどの結合手段4によって構成してもよい。種々の結合手段4により、冷却材または発熱材を保持部3に固定することができる。また、保持部3に固定した冷却材または発熱材が落下しないようにするため、ゴムバンドなどの他の結合手段4を併用してもよい。
【0025】
発熱材としては、カイロ、湯たんぽなどを用いることができる。
【0026】
冷却材としては、保冷材、ドライアイス、氷などを用いることができる。冷却材として氷などの液体が漏れ出すようなものを用いる場合は、液体が貨物7にかからないようにするため、袋などの密閉した容器に入れておくのが好ましい。
【0027】
保持部3は、表皮材2の内側に、その天面と側面に複数個形成するのが望ましい(図1〜2参照)。保持部3を複数個形成すると、貨物7の周囲に冷却材または発熱材が複数に分割されて配置されることになり、貨物7が揺れたとしても、冷却材または発熱材の位置が偏ることがなくなる。
【0028】
また、表皮材2の側面内側において、上下に位置するように保持部3を複数形成してもよい。このように保持部3を配置すると、冷気は下降するので冷却材を用いる場合は上側の保持部3に保持させることができ、暖気は上昇するので発熱材を用いる場合は下側の保持部3に保持させることができ、より効率よく保冷または保温を行うことができる。
【0029】
また、保持部3は冷却材または発熱材を保持することによって厚みが生まれるので、その厚みを考慮し、表皮材2の容積が貨物7よりも大きくなるようにする。このように、保持部3に保持された冷却材または発熱材の厚みによって貨物7の側面と表皮材2との間が隔てられることになり隙間ができるので、より効率よく冷気または暖気が貨物用断熱カバー1内を行き渡ることになる。
【0030】
また、表皮材2が、天面と4つの側面とからなり底面を有さない形状である場合は、貨物用断熱カバー1の側面の裾部に締付け手段を備えるように構成してもよい(図7参照)。貨物用断熱カバー1が底面を有さない場合には、貨物用断熱カバー1の開口部から冷気または暖気が流出してしまう。貨物用断熱カバー1の側面の裾部に、ベルト、ストラップ、ゴムバンドなどの締付け手段を取り付けて締め付けることにより、貨物用断熱カバー1と貨物7との間の隙間をなくし、冷気または暖気の流出を防ぐことができる。締付け手段にはバックルなどの着脱式固定具を端部に必要に応じて取り付ける。
【0031】
また、貨物用断熱カバー1の裾部の断面形状が、貨物7の断面形状と一致するように構成してもよい(図8〜9参照)。このように構成することにより、貨物用断熱カバー1と貨物7間の隙間をより小さくすることができる。また、締付け手段による締め付けを併用することにより、さらに隙間を塞ぐことができる。
【0032】
冷却材または発熱材は、貨物7の上に直接置かれるのではなく、貨物用断熱カバー1の保持部3に保持されるため、冷却材または発熱材が多量であってもその重量は貨物用断熱カバー1の表皮材2によって貨物7全体に加重されることになるため、貨物7が破損したり変形したりすることがなくなる。
【0033】
なお、貨物7が破損しやすい物である場合や、冷却材または発熱材の量が著しく多い場合などでは、貨物用断熱カバー1天面の各辺および側辺に支持部材6を固定するように構成してもよい(図10〜11参照)。支持部材6としては、木材や金属などを素材とする棒材または板材を用いるのが望ましい。特に、軽量で強度のあるアルミニウムパイプが好ましい。
【0034】
また、貨物用断熱カバー1を支持部材6と連結するために、表皮材2内部の各辺に輪状のタブ5を複数個取り付けてもよい(図10参照)。このタブ5に支持部材6となる棒材を差込み、貨物用断熱カバー1全体を支持する支持部材6(図11参照)を構成することができる。支持部材6の脚部は、パレットなどに固定してもよい。貨物用断熱カバー1が支持部材6を備えるようにすることにより、支持部材6が冷却材または発熱材の重量を担うことになり貨物7にかかる荷重を低減させることができる。
【0035】
また、貨物7が生鮮物である場合、支持部材6を用いて貨物用断熱カバー1の天面を貨物7の天面から隔離し、貨物用断熱カバー1の天面内側の保持部3にのみ冷却材を保持させるようにすれば、冷却材と貨物7の接触によって発生する過冷却状態による品質低下を防ぐことができる。
【0036】
【実施例】
(実施例1) 貨物用断熱カバーとして、貨物の天面、底面および側面を覆う形状に、アルミニウム蒸着を施したフィルムからなる熱反射層とアルミニウム不織布からなる断熱材との積層体で構成し、各側面の内側に保持部として網からなるポケットを各面4か所ずつ配置し、天面の内側に網からなるポケットを4か所配置したものを作成した。
【0037】
冷却材として、ドライアイス片を用いた。
【0038】
保持部からドライアイス片が落ちないようにするため、側面のポケットにはボタンを用いた蓋を、天面のポケットにはボタンをつけた布片をそれぞれ配置して固定した。
【0039】
このようにして得た貨物用断熱カバーは、貨物の全体を均一に冷却することができるものであった。
【0040】
【発明の効果】
この発明は、以上のような構成を採るので、以下のような効果を奏する。
【0041】
この発明の貨物用断熱カバーは、熱反射層および/または断熱層からなり貨物の天面、底面および側面のうち少なくとも一面を覆う形状の表皮材と、表皮材の内側に位置し冷却材または発熱材を保持する保持部とからなるように構成したので、多量の冷却材や発熱材を用いたとしても貨物用断熱カバー内の貨物を損なうことがないものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の貨物用断熱カバーの一実施例を示す断面図である。
【図2】この発明の貨物用断熱カバーの一実施例を示す断面図である。
【図3】この発明の貨物用断熱カバーの一実施例を示す斜視図である。
【図4】この発明の貨物用断熱カバーの一実施例を示す斜視図である。
【図5】この発明の貨物用断熱カバーの一実施例を示す平面図である。
【図6】この発明の貨物用断熱カバーの一実施例を示す斜視図である。
【図7】この発明の貨物用断熱カバーの一実施例を示す断面図である。
【図8】この発明の貨物用断熱カバーの一実施例を示す断面図である。
【図9】この発明の貨物用断熱カバーの一実施例を示す斜視図である。
【図10】この発明の貨物用断熱カバーに用いるタブの一実施例を示す斜視図である。
【図11】この発明の貨物用断熱カバーに用いる支持部材の一実施例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 貨物用断熱カバー
2 表皮材
3 保持部
4 結合手段
5 タブ
6 支持部材
7 貨物
Claims (4)
- 熱反射層および/または断熱層からなり貨物の天面、底面および側面のうち少なくとも一面を覆う形状の表皮材と、表皮材の内側に位置し冷却材または発熱材を保持する保持部とからなることを特徴とする貨物用断熱カバー。
- 保持部を複数備える請求項1記載の貨物用断熱カバー。
- 表皮材側面において保持部を上下位置に備える請求項2記載の貨物用断熱カバー。
- 貨物用断熱カバーの内部に支持部材が固定された請求項1〜3のいずれかに記載の貨物用断熱カバー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002371276A JP2004203396A (ja) | 2002-12-24 | 2002-12-24 | 貨物用断熱カバー |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002371276A JP2004203396A (ja) | 2002-12-24 | 2002-12-24 | 貨物用断熱カバー |
Publications (1)
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Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB2440162A (en) * | 2006-07-13 | 2008-01-23 | Coolcargo | Apparatus for controlling the thermal conditions of perishable goods stored within an aircraft loading container |
JP2013249125A (ja) * | 2012-06-04 | 2013-12-12 | Hitachi Transport Syst Ltd | 輸送用低温コンテナ |
JP2016068988A (ja) * | 2014-09-29 | 2016-05-09 | トッパン・フォームズ株式会社 | 保冷ケース |
CN108442752A (zh) * | 2018-05-22 | 2018-08-24 | 天津商业大学 | 一种新型便携式果蔬冷库复合保温结构 |
JP7504984B2 (ja) | 2019-07-24 | 2024-06-24 | ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー | ユニットロードカバー |
JP7580077B2 (ja) | 2020-08-28 | 2024-11-11 | エステー株式会社 | 発熱体用収容具および保温具ならびに商品保温用運搬具 |
-
2002
- 2002-12-24 JP JP2002371276A patent/JP2004203396A/ja not_active Withdrawn
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