JP2004296341A - 二次電池及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】集電板の厚さを増大させたとしても、リード部のみを容易に折り曲げることが出来る二次電池を提供する。
【解決手段】本発明に係る二次電池においては、電極体4の一方の端部に正極41を構成する帯状芯体の端縁48が突出し、該端縁48を覆って集電板5が設置されている。該集電板5は、焼鈍し処理を施されたアルミニウム板によって作製され、前記端縁48と接触する円板状の本体51と、該本体51の外周に突設された帯状のリード部55とから構成されている。前記本体51には、前記端縁48に向かって突出する円弧状凸条部52及び切り起し片53が塑性加工によって形成され、前記リード部55は、その先端が前記本体51に向かって折り返されて正極端子91と連結されている。
【選択図】 図1
【解決手段】本発明に係る二次電池においては、電極体4の一方の端部に正極41を構成する帯状芯体の端縁48が突出し、該端縁48を覆って集電板5が設置されている。該集電板5は、焼鈍し処理を施されたアルミニウム板によって作製され、前記端縁48と接触する円板状の本体51と、該本体51の外周に突設された帯状のリード部55とから構成されている。前記本体51には、前記端縁48に向かって突出する円弧状凸条部52及び切り起し片53が塑性加工によって形成され、前記リード部55は、その先端が前記本体51に向かって折り返されて正極端子91と連結されている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電池缶の内部に二次電池要素となる電極体が収容され、電池缶に設けた一対の電極端子部から電極体の発生電力を取り出すことが出来る二次電池、及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、携帯型電子機器の電源として、エネルギー密度の高いリチウムイオン二次電池が注目されている。又、電気自動車の電源として、大容量の円筒型二次電池が注目されている。
従来の円筒型リチウムイオン二次電池は、図7及び図8に示す様に、筒体(11)の両端部に蓋体(12)(12)を溶接固定してなる円筒状の電池缶(1)の内部に、巻き取り電極体(4)を収容して構成されている。両蓋体(12)(12)には、正負一対の電極端子機構(9)(9)が取り付けられており、巻き取り電極体(4)の両極と両電極端子機構(9)(9)とが互いに接続されて、巻き取り電極体(4)が発生する電力を一対の電極端子機構(9)(9)から外部に取り出すことが可能となっている。又、各蓋体(12)には圧力開閉式のガス排出弁(13)が取り付けられている。
【0003】
巻き取り電極体(4)は、図9に示す如く、それぞれ帯状の正極(41)と負極(43)の間に帯状のセパレータ(42)を介在させて、これらを渦巻き状に巻回して構成されている。正極(41)は、アルミニウム箔からなる帯状芯体(45)の両面にリチウム複合酸化物からなる正極活物質(44)を塗布して構成され、負極(43)は、銅箔からなる帯状芯体(47)の両面に炭素材料を含む負極活物質(46)を塗布して構成されている。セパレータ(42)には、非水電解液が含浸されている。
【0004】
ここで、正極(41)及び負極(43)はそれぞれセパレータ(42)上に幅方向へずらして重ね合わされ、渦巻き状に巻き取られている。これによって、巻き取り電極体(4)の巻き軸方向の両端部の内、一方の端部では、セパレータ(42)の端縁よりも外方へ正極(41)の芯体(45)の端縁(48)が突出すると共に、他方の端部では、セパレータ(42)の端縁よりも外方へ負極(43)の芯体(47)の端縁(48)が突出している。
巻き取り電極体(4)の両端部には、帯状芯体の端縁(48)を覆って集電板(6)が設置されている。該集電板(6)は、円板状の本体(61)の表面に帯状のリード板(65)を溶接接合して構成され、円板状本体(61)の裏面には、巻き取り電極体(4)の端縁(48)が抵抗溶接される。
【0005】
電極端子機構(9)は、電池缶(1)の蓋体(12)を貫通して取り付けられた電極端子(91)を具え、該電極端子(91)の基端部には鍔部(92)が形成されている。蓋体(12)の貫通孔には絶縁パッキング(93)が装着され、蓋体(12)と締結部材(91)の間の電気的絶縁性とシール性が保たれている。電極端子(91)には、蓋体(12)の外側からワッシャ(94)が嵌められると共に、第1ナット(95)及び第2ナット(96)が螺合している。そして、第1ナット(95)を締め付けて、電極端子(91)の鍔部(92)とワッシャ(94)によって絶縁パッキング(93)を挟圧することにより、シール性を高めている。
尚、集電板(6)のリード部(65)の先端部は、電極端子(91)の鍔部(92)にスポット溶接或いは超音波溶接によって固定されている。
【0006】
しかしながら、図8に示す集電構造を有する円筒型リチウムイオン二次電池においては、リード板(65)が本体(61)に溶接接続されるため、該接続部に溶接による抵抗が生じることとなり、これによって電池の内部抵抗が大きくなる問題があった。又、リード板(65)を本体(61)に溶接する工程が必要となるので、生産性が悪い問題があった。
そこで、生産性に優れた低抵抗な電池として、集電板の本体の外周縁にリード部を一体に形成し、該リード部の先端部を本体に向けて折り返し、該先端部を電極端子の鍔部に連結する構造が提案されている(特許文献1参照)。
かかる集電構造を具えた二次電池においては、リード部が集電板に一体に成型されているので、リード部を本体に溶接する必要がない。これによって、集電板での電気抵抗を従来よりも低下させることが出来、又、製造工程を簡略化することが出来る。
【0007】
【特許文献1】
特公平2−4102号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、本体にリード部が一体成型された集電板を具えた二次電池(特許文献1)においては、本体とリード部が同じ板厚に形成されることになるので、集電板の電気抵抗を小さくすると共に本体の剛性を必要な大きさとするために集電板の厚さを増大させると、リード部も厚さの大きなものとなって、リード部を電極端子部に連結する際の折り曲げが困難となる問題があった。
そこで本発明の目的は、集電板の厚さを増大させた場合にも、リード部のみを容易に折り曲げることが出来る二次電池及びその製造方法を提供することである。
【0010】
【課題を解決する為の手段】
本発明に係る二次電池は、電池缶(1)の内部に、それぞれ帯状の正極(41)と負極(43)の間にセパレータ(42)を介在させて積層した電極体(4)が収容され、正極(41)及び負極(43)はそれぞれ、帯状芯体の表面に活物質を塗布して構成され、電極体(4)が発生する電力を一対の電極端子部から外部へ取り出すことが出来る。
電極体(4)の少なくとも何れか一方の端部には、正極(41)或いは負極(43)を構成する帯状芯体の端縁(48)が突出し、該端縁(48)を覆って集電板(5)が設置されている。該集電板(5)は、全体に焼鈍し処理が施された金属板によって作製され、前記端縁(48)と接触する平板状の本体(51)と、該本体(51)に突設されたリード部(55)とから構成されている。前記本体(51)には、1或いは複数の箇所に、前記端縁(48)に向かって突出する突出部が、焼鈍し後の塑性加工によって形成され、前記リード部(55)は、その先端が一方の電極端子部と連結されている。
【0011】
具体的構成において、前記リード部(55)は、帯状に形成されており、その先端が前記本体(51)に向かって折り返されて一方の電極端子部と連結されている。
【0012】
上記本発明に係る二次電池において、集電板(5)は、該集電板(5)の製造工程での焼鈍し処理によって軟化した金属板から作製されているので、リード部(55)は容易に折り曲げることが出来る。
これに対し、本体(51)には、製造工程にて焼鈍し処理後の塑性加工により突出部が形成されているので、該塑性加工に伴って加工硬化が発生しており、これによって、全体としての剛性が塑性加工前よりも大きくなっている。従って、二次電池の組立工程にて集電板(5)の本体(51)を電極体(4)の端縁(48)に押し付けたときにも本体(51)が変形する虞はない。
【0013】
又、具体的構成において、前記本体(51)の突出部は、電極体(4)の端縁(48)に向かって突出する断面円弧状の凸条部(52)である。
該具体的構成においては、集電板(5)の本体(51)に塑性加工により凸条部(52)が形成されることによって、該凸条部(52)周辺には加工硬化が発生し、然も、凸条部(52)は、該凸条部(51)の長手方向を含む平面内での湾曲変形に対して大きな抵抗力を発揮するので、本体(51)の剛性は大きなものとなる。
又、電極体(4)の端縁(48)に集電板(5)の本体(51)を押し付けることによって、各断面円弧状の凸条部(52)が端縁(48)を押圧して、端縁(48)との間に円筒面からなる接合面が形成される。この結果、電極体(4)の端縁(48)と集電板(5)の本体(51)が大きな面積で接触することとなり、低抵抗化が図られる。
【0014】
更に具体的な構成において、前記本体(51)の突出部は、電極体(4)の端縁(48)に向かって突出する切り起し片(53)である。
該具体的構成においては、集電板(5)の本体(51)に塑性加工により切り起し片(53)が形成されることによって、該切り起し片(53)周辺に加工硬化が発生し、然も、切り起し片(53)は、該切り起し片(53)を含む平面内での湾曲変形に対して大きな抵抗力を発揮するので、本体(51)の剛性は大きなものとなる。
又、各切り起し片(53)は端縁(48)に深く食い込むこととなり、集電板(5)の本体(51)と電極体(4)の端縁(48)の間に良好な接触状態が得られる。尚、集電板(5)の本体(51)には、切り起し片(53)の形成に伴って貫通孔が形成されるので、該貫通孔によって、組立工程で電極体(4)に電解液を含浸させる際の電解液の通路が確保されることになる。
【0015】
本発明に係る二次電池の製造方法は、上記二次電池を製造する方法であって、前記集電板(5)の製造工程は、
金属板に焼鈍し処理を施す第1工程と、
第1工程にて焼鈍し処理が施された金属板を集電板(5)の外形に加工すると共に、本体(51)となる領域に金属板の表面から突出する1或いは複数の突出部を塑性加工によって形成する第2工程
とから構成されている。
【0016】
具体的構成において、前記第2工程における塑性加工は、電極体(4)の端縁(48)に向かって断面円弧状を呈する複数条の凸条部(52)を突出させる加工である。或いは、前記第2工程における塑性加工は、電極体(4)の端縁(48)に向かって切り起し片(53)を突出させる加工である。
【0017】
上記本発明に係る二次電池の製造方法における集電板(5)の製造工程においては、第1工程によって、全体が軟化した金属板が得られる。次に第2工程によって、塑性加工により加工硬化が発生した本体(51)と軟化したままのリード部(55)とからなる集電板(5)が得られることとなる。
【0018】
更に具体的な構成においては、前記集電板(5)の製造工程の後に二次電池の組立工程を有し、該組立工程では、集電板(5)の本体(51)の突出部を電極体(4)の端縁(48)に押し付けた状態で、集電板(5)を電極体(4)に接合すると共に、集電板(5)のリード部(55)を本体(51)に向けて折り曲げ、該リード部(55)の先端部を一方の電極端子部と連結する。
【0019】
該具体的構成においては、電極体(4)に集電板(5)を接合する工程で、集電板(5)の本体(51)は加工硬化によって全体の剛性が増大しているので、電極体(4)の端縁(48)に本体(51)を押し付けたときに本体(51)が変形する虞はない。又、集電板(5)の本体(51)の突出部が電極体(4)の端縁(48)に深く食い込んで、電極体(4)の端縁(48)と集電板(5)の本体(51)とが大きな面積で互いに接触するので、低抵抗化が図られる。
一方、集電板(5)のリード部(55)は軟化した状態のままであるので、リード部(55)のみを容易に折り曲げて一方の電極端子部に連結することが出来る。
【0020】
【発明の効果】
本発明に係る二次電池及びその製造方法によれば、集電板の厚さが大きい場合にも、リード部のみを容易に折り曲げることが出来る。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を円筒型リチウムイオン二次電池に実施した形態につき、図面に沿って具体的に説明する。
【0022】
全体構成
本発明に係る円筒型リチウムイオン二次電池は、図1に示す如く、筒体(11)の両端部に蓋体(12)(12)を溶接固定してなる円筒状の電池缶(1)の内部に、巻き取り電極体(4)を収容して構成されている。両蓋体(12)(12)には、電極端子機構(8)(9)が取り付けられている。尚、正極側の電極端子機構(9)は、従来と同一の構成を具えている。又、各蓋体(12)には圧力開閉式のガス排出弁(13)が取り付けられている。
【0023】
巻き取り電極体(4)の両端部にはそれぞれ、正極側の集電板(5)と負極側の集電板(7)が設置され、両芯体端縁(48)(48)にレーザ溶接によって接合固定されている。正極側の集電板(5)の端部に突設されたリード部(55)の先端は、正極側の電極端子機構(9)を構成する電極端子(91)の鍔部(92)に、スポット溶接、超音波溶接或いはレーザ溶接によって接合されている。又、負極側の集電板(7)の表面は、負極側の電極端子機構(8)を構成する電極端子(81)の鍔部(82)に圧接されている。
【0024】
巻き取り電極体 ( 4 )
巻き取り電極体(4)は、図2に示す如く、それぞれ帯状の正極(41)と負極(43)の間に帯状のセパレータ(42)を介在させて、これらを渦巻き状に巻回して構成されている。正極(41)は、アルミニウム箔からなる帯状芯体(45)の両面にリチウム複合酸化物からなる正極活物質(44)を塗布して構成され、負極(43)は、銅箔からなる帯状芯体(47)の両面に炭素材料を含む負極活物質(46)を塗布して構成されている。セパレータ(42)には、非水電解液が含浸されている。
【0025】
正極(41)には、正極活物質(44)の塗布されている塗工部と、正極活物質の塗布されていない非塗工部とが形成されている。又、負極(43)にも、負極活物質(46)の塗布されている塗工部と、負極活物質の塗布されていない非塗工部とが形成されている。
正極(41)及び負極(43)は、それぞれセパレータ(42)上に幅方向へずらして重ね合わせ、正極(41)及び負極(43)の前記非塗工部をセパレータ(42)の両端縁からそれぞれ外側へ突出させる。そして、これらを渦巻き状に巻き取ることによって巻き取り電極体(4)が構成される。該巻き取り電極体(4)においては、巻き軸方向の両端部の内、一方の端部では、正極(41)の非塗工部の芯体端縁(48)が、セパレータ(42)の一方の端縁よりも外方へ突出し、他方の端部では、負極(43)の非塗工部の芯体端縁(48)が、セパレータ(42)の他方の端縁よりも外方へ突出している。
【0026】
負極側の電極端子機構 ( 8 )
負極側の電極端子機構(8)は、図1に示す如く、電池缶(1)の蓋体(12)を貫通して取り付けられたボルト部材からなる電極端子(81)を具えている。該電極端子(81)の基端部には、円板状の鍔部(82)が形成されると共に、該鍔部(82)の裏面には、巻き取り電極体(4)に向かってねじ軸片(87)が突設されている。
蓋体(12)の貫通孔には絶縁パッキング(83)が装着され、蓋体(12)と締結部材(81)の間の電気的絶縁性とシール性が保たれている。電極端子(81)には、蓋体(12)の外側からワッシャ(94)が嵌められると共に、第1ナット(85)及び第2ナット(86)が螺合している。そして、第1ナット(85)を締め付けて、電極端子(81)の鍔部(82)とワッシャ(84)によって絶縁パッキング(83)を挟圧することにより、シール性を高めている。
【0027】
正極側集電構造
後述の製造工程によって製造された正極側の集電板(5)は、図2〜図4に示す如く円板状の本体(51)を具え、該本体(51)の外周縁には、帯状のリード部(55)が一体に形成されている。
本体(51)には、中央孔(54)が開設されると共に、本体(51)を塑性変形させることによって形成された複数(実施例では4つ)の円弧状凸条部(52)が、中央孔(54)を中心として放射状に伸びると共に巻き取り電極体(4)側に突出している。更に円弧状凸条部(52)は、本体(51)の半径線に直交する断面形状が半円の円弧状を呈している。
【0028】
又、隣接する円弧状凸条部(52)(52)の間にはそれぞれ、本体(51)を塑性変形させることによって形成された複数条(実施例では2条)の切り起し片(53)が巻き取り電極体(4)側に突出している。該切り起し片(53)の切り起こしに伴って形成された貫通孔は、後述の組立工程にて巻き取り電極体(4)に電解液を含浸させる際の電解液の通路となる。
尚、正極側の集電板(5)はアルミニウム製である。
【0029】
負極側集電構造
負極側の集電板(7)は、図2及び図5に示す如く、円板状本体(71)を具え、該本体(71)の巻き取り電極体(4)との対向面には、巻き取り電極体(4)の中央孔(40)へ嵌入可能な円筒ボス(76)が突設され、該円筒ボス(76)の内周面には、前記電極端子(81)のねじ軸片(87)が螺合可能な内ねじ(77)が形成されている。
負極側の集電板(7)のその他の構造は、本体(71)の外周縁にリード部が突設されていない点を除き、正極側の集電板(5)と同様である。
尚、負極側の集電板(7)はニッケル製である。
【0030】
組立工程
先ず、図1に示す電池缶(1)、電極端子機構(8)(9)、図2に示す巻き取り電極体(4)、及び図3に示す集電板(5)(7)をそれぞれ作製する。
【0031】
正極側の集電板(5)は図6に示す工程によって製造される。
先ず、アルミニウム板に焼鈍し処理を施す(工程P1)。ここで、アルミニウム板に対する焼鈍し処理は、アルミニウム板を不活性ガス雰囲気の中で10時間の間400℃に熱する加熱工程と、該加熱後のアルミニウム板を常温になるまで自然に冷却する除冷工程とから構成され、この工程を経て、アルミニウム板は焼鈍し処理を施す前よりも軟化する。
【0032】
次に、焼鈍し処理を施したアルミニウム板に塑性加工を施す(工程P2)。ここで、アルミニウム板にはプレス加工が施され、アルミニウム板の集電板(5)の本体(51)となる領域には、電極体(4)の端縁(48)に向かって突出する円弧状凸条部(52)が形成されると共に、該円弧状凸条部(52)と同じ方向に突出する切り起し片(53)が形成される。これによって、アルミニウム板の集電板(5)の本体(51)となる領域には、加工硬化が生じることとなる。又、円弧状凸条部(52)は、該円弧状凸条部(52)の長手方向を含む平面内での湾曲変形に対して大きな抵抗力を発揮し、切り起し片(53)は、該切り起し片(53)を含む平面内の湾曲変形に対して大きな抵抗力を発揮する。
この結果、集電板(5)の本体(51)の全体としての剛性は、プレス加工前よりも大きなものとなる。
【0033】
最後に、焼鈍し処理が施され、プレス加工によって円弧状凸条部(52)及び切り起し片(53)が形成されたアルミニウム板を、集電板(5)の外形に加工する(工程P3)。ここで、アルミニウム板には打ち抜き加工が施され、これによってアルミニウム板は、円板状の本体(51)の外周縁にリード部(55)を具えた集電板(5)の外形に打ち抜かれる。この結果、正極側の集電板(5)は、円弧状凸条部(52)及び切り起し片(53)によって加工硬化が生じて剛性を増大させた本体(51)と、焼鈍し処理が施されて軟化した状態のリード部(55)とを具えることとなる。
【0034】
上述の如く各部材を作製した後、巻き取り電極体(4)の正極側の芯体端縁(48)に正極側の集電板(5)を押し付ける。このとき、本体(51)の剛性は上述のプレス加工により大きなものとなっているので、本体(51)を電極体(4)の端縁(48)に押し付けたときにも本体(51)が変形することはない。又、集電板(5)の円弧状凸条部(52)は、巻き取り電極体(4)の芯体端縁(48)に食い込み、円弧状凸条部(52)と芯体端縁(48)の間には、円筒面からなる接合面が形成される。又、集電板(5)の切り起し片(53)は、巻き取り電極体(4)の芯体端縁(48)に深く食い込み、芯体端縁(48)と圧着することになる。
【0035】
又、巻き取り電極体(4)の負極側の芯体端縁(48)においては、巻き取り電極体(4)の中央孔(40)へ負極側の集電板(7)の円筒ボス(76)を嵌入せしめ、巻き取り電極体(4)の端部に形成されている芯体端縁(48)に集電板(7)の本体(71)を押し付ける。ここで、巻き取り電極体(4)の中央孔(40)に集電板(7)の円筒ボス(76)が密に嵌入することによって、巻き取り電極体(4)に対する集電板(70)の位置決めが自動的に行なわれることになる。又、本体(71)の円弧状凸条部(72)と切り起し片(73)は、巻き取り電極体(4)の芯体端縁(48)に深く食い込み、芯体端縁(48)と圧着することになる。
【0036】
この様に、巻き取り電極体(4)の両芯体端縁(48)(48)に両集電板(5)(7)の本体(51)(71)を押し付けた状態で、各円弧状凸条部(52)(72)の内周面に向けてレーザビームを照射し、レーザ溶接を施す。この結果、本体(51)(71)の円弧状凸条部(52)(72)と巻き取り電極体(4)の芯体端縁(48)(48)とが、大きな接触面積で互いに接合されると共に、切り起し片(53)(73)と芯体端縁(48)(48)の間の圧着状態が維持されることになる。
更に、集電板(5)のリード部(55)を、本体(51)に向けて折り返す。このとき、リード部(55)は焼鈍し処理が施されて軟化した状態であるので、容易に折り曲げることが出来る。
【0037】
その後、巻き取り電極体(4)の正極側端縁(48)においては、リード部(55)の先端が正極側の電極端子機構(9)の鍔部(92)に溶接されて、電極端子(91)と集電板(5)が接続されることとなる。
又、巻き取り電極体(4)の負極側端縁(48)においては、負極側集電板(7)の円筒ボス(76)の内ねじ(77)へ電極端子(81)のねじ軸片(77)をねじ込んで、負極側の電極端子機構(8)の鍔部(82)を集電板(7)の本体(71)の表面に圧接せしめることにより、電極端子(81)と集電板(7)は互いに接続されることとなる。
この様にして巻き取り電極体(4)の両端部の集電板(5)(7)に電極端子(91)(81)を固定した後、該巻き取り電極体(4)を図1に示す筒体(11)の内部に収容する。そして、図1の如く筒体(11)の各開口部に蓋体(12)を設置すると共に両電極端子機構(8)(9)を組み立てた後、蓋体(12)を筒体(11)に溶接固定する。
最後に、電池缶(1)内に電解液を注入した後、各蓋体(12)に安全弁(13)をねじ込んで、本発明の円筒型リチウムイオン二次電池を完成する。
【0038】
上記本発明の円筒型リチウムイオン二次電池において、正極側の集電板(5)は、焼鈍し処理を施すことによって軟化したアルミニウム板にプレス加工によって円弧状凸条部(52)及び切り起し片(53)を突出させる製造工程によって作製されるので、プレス加工が施されていないリード部(55)は、軟化した状態のままである一方、プレス加工が施された本体(51)は、円弧状凸条部(52)及び切り起し片(53)によって加工硬化が発生して全体の曲げ剛性が増大する。従って、リード部(55)のみを容易に折り曲げることが出来る。
【0039】
本発明の効果を確認するために、上述の本発明の製造工程によって作製された集電板(実施例)と、焼鈍し処理を施していないアルミニウム板によって作製された集電板(比較例1)と、上述の如きプレス加工及び打ち抜き加工によって本体とリード部を形成した後に焼鈍し処理を施して作製された集電板(比較例2)に対して、以下の試験を行なった。
尚、全ての集電板は厚さ0.5mmのアルミニウム板によって作製され、円板状の本体の半径は20mmである。
【0040】
折り曲げ試験
折り曲げ試験においては、折り曲げ位置をリード部の基端とし、折り曲げ角度を120度、折り曲げ回数を最大20回として繰り返しリード部を折り曲げ、折り曲げ位置の状態の変化を目視により確認する。
折り曲げ試験の試験結果を表1に示す。
【0041】
【表1】
【0042】
この結果から明らかな様に、焼鈍し処理を施した集電板においては、リード部を20回連続して折り曲げても、折り曲げ位置に金属疲労が発生することはない。これは、焼鈍し処理を施すことによってアルミニウム板が軟化したためと考えられる。
【0043】
押圧試験
押圧試験においては、各集電板の本体を上記実施例の巻き取り電極体(4)の芯体端縁に押し付けたときの本体の形状の変化を確認する。
押圧試験の試験結果を表2に示す。
【0044】
【表2】
【0045】
この結果から明らかな様に、アルミニウム板に焼鈍し処理を施した後にプレス加工を施した集電板の本体は、巻き取り電極体(4)の端縁(48)に押圧しても、本体が押圧による外力によって変形することはない。これは、焼鈍し処理によりアルミニウム板が軟化した状態にあっても、本体を形成する領域にはプレス加工により円弧状凸条部及び切り起し片が形成されており、これによって該領域に加工硬化が生じて全体の剛性が従来の本体の剛性程度に回復したためと考えられる。
【0046】
尚、本発明の各部構成は上記実施の形態に限らず、特許請求の範囲に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能である。例えば、焼鈍し処理を施したニッケル板によって集電板を作製しても、上記実施例と同様の効果が得られる。ニッケル板に対する焼鈍し処理の加熱温度は、850℃〜950℃である。
又、焼鈍し処理を施したアルミニウム合金板及び銅板によって集電板を作製しても、上記実施例と同様の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るリチウムイオン二次電池の一部破断正面図である。
【図2】一部を展開した巻き取り電極体、両極集電板及び電極端子の分解斜視図である。
【図3】正極側の集電板の平面図である。
【図4】図3のA−A線に沿う拡大断面と及びB−B線に沿う拡大断面を示す図である。
【図5】負極側の集電板の平面図である。
【図6】正極側の集電板の製造方法を表わす工程図である。
【図7】従来のリチウムイオン二次電池の斜視図である。
【図8】該リチウムイオン二次電池の一部破断正面図である。
【図9】一部を展開した従来の巻き取り電極体及び両極集電板の分解斜視図である。
【符号の説明】
(1) 電池缶
(11) 筒体
(12) 蓋体
(13) ガス排出弁
(4) 巻き取り電極体
(41) 正極
(42) セパレータ
(43) 負極
(48) 端縁
(5) 集電板
(51) 本体
(52) 円弧状凸条部
(53) 切り起し片
(55) リード部
(7) 集電板
(71) 本体
(72) 円弧状凸条部
(73) 切り起し片
(76) 円筒ボス
(77) 内ねじ
(8) 電極端子機構
(81) 電極端子
(9) 電極端子機構
(91) 電極端子
【発明の属する技術分野】
本発明は、電池缶の内部に二次電池要素となる電極体が収容され、電池缶に設けた一対の電極端子部から電極体の発生電力を取り出すことが出来る二次電池、及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、携帯型電子機器の電源として、エネルギー密度の高いリチウムイオン二次電池が注目されている。又、電気自動車の電源として、大容量の円筒型二次電池が注目されている。
従来の円筒型リチウムイオン二次電池は、図7及び図8に示す様に、筒体(11)の両端部に蓋体(12)(12)を溶接固定してなる円筒状の電池缶(1)の内部に、巻き取り電極体(4)を収容して構成されている。両蓋体(12)(12)には、正負一対の電極端子機構(9)(9)が取り付けられており、巻き取り電極体(4)の両極と両電極端子機構(9)(9)とが互いに接続されて、巻き取り電極体(4)が発生する電力を一対の電極端子機構(9)(9)から外部に取り出すことが可能となっている。又、各蓋体(12)には圧力開閉式のガス排出弁(13)が取り付けられている。
【0003】
巻き取り電極体(4)は、図9に示す如く、それぞれ帯状の正極(41)と負極(43)の間に帯状のセパレータ(42)を介在させて、これらを渦巻き状に巻回して構成されている。正極(41)は、アルミニウム箔からなる帯状芯体(45)の両面にリチウム複合酸化物からなる正極活物質(44)を塗布して構成され、負極(43)は、銅箔からなる帯状芯体(47)の両面に炭素材料を含む負極活物質(46)を塗布して構成されている。セパレータ(42)には、非水電解液が含浸されている。
【0004】
ここで、正極(41)及び負極(43)はそれぞれセパレータ(42)上に幅方向へずらして重ね合わされ、渦巻き状に巻き取られている。これによって、巻き取り電極体(4)の巻き軸方向の両端部の内、一方の端部では、セパレータ(42)の端縁よりも外方へ正極(41)の芯体(45)の端縁(48)が突出すると共に、他方の端部では、セパレータ(42)の端縁よりも外方へ負極(43)の芯体(47)の端縁(48)が突出している。
巻き取り電極体(4)の両端部には、帯状芯体の端縁(48)を覆って集電板(6)が設置されている。該集電板(6)は、円板状の本体(61)の表面に帯状のリード板(65)を溶接接合して構成され、円板状本体(61)の裏面には、巻き取り電極体(4)の端縁(48)が抵抗溶接される。
【0005】
電極端子機構(9)は、電池缶(1)の蓋体(12)を貫通して取り付けられた電極端子(91)を具え、該電極端子(91)の基端部には鍔部(92)が形成されている。蓋体(12)の貫通孔には絶縁パッキング(93)が装着され、蓋体(12)と締結部材(91)の間の電気的絶縁性とシール性が保たれている。電極端子(91)には、蓋体(12)の外側からワッシャ(94)が嵌められると共に、第1ナット(95)及び第2ナット(96)が螺合している。そして、第1ナット(95)を締め付けて、電極端子(91)の鍔部(92)とワッシャ(94)によって絶縁パッキング(93)を挟圧することにより、シール性を高めている。
尚、集電板(6)のリード部(65)の先端部は、電極端子(91)の鍔部(92)にスポット溶接或いは超音波溶接によって固定されている。
【0006】
しかしながら、図8に示す集電構造を有する円筒型リチウムイオン二次電池においては、リード板(65)が本体(61)に溶接接続されるため、該接続部に溶接による抵抗が生じることとなり、これによって電池の内部抵抗が大きくなる問題があった。又、リード板(65)を本体(61)に溶接する工程が必要となるので、生産性が悪い問題があった。
そこで、生産性に優れた低抵抗な電池として、集電板の本体の外周縁にリード部を一体に形成し、該リード部の先端部を本体に向けて折り返し、該先端部を電極端子の鍔部に連結する構造が提案されている(特許文献1参照)。
かかる集電構造を具えた二次電池においては、リード部が集電板に一体に成型されているので、リード部を本体に溶接する必要がない。これによって、集電板での電気抵抗を従来よりも低下させることが出来、又、製造工程を簡略化することが出来る。
【0007】
【特許文献1】
特公平2−4102号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、本体にリード部が一体成型された集電板を具えた二次電池(特許文献1)においては、本体とリード部が同じ板厚に形成されることになるので、集電板の電気抵抗を小さくすると共に本体の剛性を必要な大きさとするために集電板の厚さを増大させると、リード部も厚さの大きなものとなって、リード部を電極端子部に連結する際の折り曲げが困難となる問題があった。
そこで本発明の目的は、集電板の厚さを増大させた場合にも、リード部のみを容易に折り曲げることが出来る二次電池及びその製造方法を提供することである。
【0010】
【課題を解決する為の手段】
本発明に係る二次電池は、電池缶(1)の内部に、それぞれ帯状の正極(41)と負極(43)の間にセパレータ(42)を介在させて積層した電極体(4)が収容され、正極(41)及び負極(43)はそれぞれ、帯状芯体の表面に活物質を塗布して構成され、電極体(4)が発生する電力を一対の電極端子部から外部へ取り出すことが出来る。
電極体(4)の少なくとも何れか一方の端部には、正極(41)或いは負極(43)を構成する帯状芯体の端縁(48)が突出し、該端縁(48)を覆って集電板(5)が設置されている。該集電板(5)は、全体に焼鈍し処理が施された金属板によって作製され、前記端縁(48)と接触する平板状の本体(51)と、該本体(51)に突設されたリード部(55)とから構成されている。前記本体(51)には、1或いは複数の箇所に、前記端縁(48)に向かって突出する突出部が、焼鈍し後の塑性加工によって形成され、前記リード部(55)は、その先端が一方の電極端子部と連結されている。
【0011】
具体的構成において、前記リード部(55)は、帯状に形成されており、その先端が前記本体(51)に向かって折り返されて一方の電極端子部と連結されている。
【0012】
上記本発明に係る二次電池において、集電板(5)は、該集電板(5)の製造工程での焼鈍し処理によって軟化した金属板から作製されているので、リード部(55)は容易に折り曲げることが出来る。
これに対し、本体(51)には、製造工程にて焼鈍し処理後の塑性加工により突出部が形成されているので、該塑性加工に伴って加工硬化が発生しており、これによって、全体としての剛性が塑性加工前よりも大きくなっている。従って、二次電池の組立工程にて集電板(5)の本体(51)を電極体(4)の端縁(48)に押し付けたときにも本体(51)が変形する虞はない。
【0013】
又、具体的構成において、前記本体(51)の突出部は、電極体(4)の端縁(48)に向かって突出する断面円弧状の凸条部(52)である。
該具体的構成においては、集電板(5)の本体(51)に塑性加工により凸条部(52)が形成されることによって、該凸条部(52)周辺には加工硬化が発生し、然も、凸条部(52)は、該凸条部(51)の長手方向を含む平面内での湾曲変形に対して大きな抵抗力を発揮するので、本体(51)の剛性は大きなものとなる。
又、電極体(4)の端縁(48)に集電板(5)の本体(51)を押し付けることによって、各断面円弧状の凸条部(52)が端縁(48)を押圧して、端縁(48)との間に円筒面からなる接合面が形成される。この結果、電極体(4)の端縁(48)と集電板(5)の本体(51)が大きな面積で接触することとなり、低抵抗化が図られる。
【0014】
更に具体的な構成において、前記本体(51)の突出部は、電極体(4)の端縁(48)に向かって突出する切り起し片(53)である。
該具体的構成においては、集電板(5)の本体(51)に塑性加工により切り起し片(53)が形成されることによって、該切り起し片(53)周辺に加工硬化が発生し、然も、切り起し片(53)は、該切り起し片(53)を含む平面内での湾曲変形に対して大きな抵抗力を発揮するので、本体(51)の剛性は大きなものとなる。
又、各切り起し片(53)は端縁(48)に深く食い込むこととなり、集電板(5)の本体(51)と電極体(4)の端縁(48)の間に良好な接触状態が得られる。尚、集電板(5)の本体(51)には、切り起し片(53)の形成に伴って貫通孔が形成されるので、該貫通孔によって、組立工程で電極体(4)に電解液を含浸させる際の電解液の通路が確保されることになる。
【0015】
本発明に係る二次電池の製造方法は、上記二次電池を製造する方法であって、前記集電板(5)の製造工程は、
金属板に焼鈍し処理を施す第1工程と、
第1工程にて焼鈍し処理が施された金属板を集電板(5)の外形に加工すると共に、本体(51)となる領域に金属板の表面から突出する1或いは複数の突出部を塑性加工によって形成する第2工程
とから構成されている。
【0016】
具体的構成において、前記第2工程における塑性加工は、電極体(4)の端縁(48)に向かって断面円弧状を呈する複数条の凸条部(52)を突出させる加工である。或いは、前記第2工程における塑性加工は、電極体(4)の端縁(48)に向かって切り起し片(53)を突出させる加工である。
【0017】
上記本発明に係る二次電池の製造方法における集電板(5)の製造工程においては、第1工程によって、全体が軟化した金属板が得られる。次に第2工程によって、塑性加工により加工硬化が発生した本体(51)と軟化したままのリード部(55)とからなる集電板(5)が得られることとなる。
【0018】
更に具体的な構成においては、前記集電板(5)の製造工程の後に二次電池の組立工程を有し、該組立工程では、集電板(5)の本体(51)の突出部を電極体(4)の端縁(48)に押し付けた状態で、集電板(5)を電極体(4)に接合すると共に、集電板(5)のリード部(55)を本体(51)に向けて折り曲げ、該リード部(55)の先端部を一方の電極端子部と連結する。
【0019】
該具体的構成においては、電極体(4)に集電板(5)を接合する工程で、集電板(5)の本体(51)は加工硬化によって全体の剛性が増大しているので、電極体(4)の端縁(48)に本体(51)を押し付けたときに本体(51)が変形する虞はない。又、集電板(5)の本体(51)の突出部が電極体(4)の端縁(48)に深く食い込んで、電極体(4)の端縁(48)と集電板(5)の本体(51)とが大きな面積で互いに接触するので、低抵抗化が図られる。
一方、集電板(5)のリード部(55)は軟化した状態のままであるので、リード部(55)のみを容易に折り曲げて一方の電極端子部に連結することが出来る。
【0020】
【発明の効果】
本発明に係る二次電池及びその製造方法によれば、集電板の厚さが大きい場合にも、リード部のみを容易に折り曲げることが出来る。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を円筒型リチウムイオン二次電池に実施した形態につき、図面に沿って具体的に説明する。
【0022】
全体構成
本発明に係る円筒型リチウムイオン二次電池は、図1に示す如く、筒体(11)の両端部に蓋体(12)(12)を溶接固定してなる円筒状の電池缶(1)の内部に、巻き取り電極体(4)を収容して構成されている。両蓋体(12)(12)には、電極端子機構(8)(9)が取り付けられている。尚、正極側の電極端子機構(9)は、従来と同一の構成を具えている。又、各蓋体(12)には圧力開閉式のガス排出弁(13)が取り付けられている。
【0023】
巻き取り電極体(4)の両端部にはそれぞれ、正極側の集電板(5)と負極側の集電板(7)が設置され、両芯体端縁(48)(48)にレーザ溶接によって接合固定されている。正極側の集電板(5)の端部に突設されたリード部(55)の先端は、正極側の電極端子機構(9)を構成する電極端子(91)の鍔部(92)に、スポット溶接、超音波溶接或いはレーザ溶接によって接合されている。又、負極側の集電板(7)の表面は、負極側の電極端子機構(8)を構成する電極端子(81)の鍔部(82)に圧接されている。
【0024】
巻き取り電極体 ( 4 )
巻き取り電極体(4)は、図2に示す如く、それぞれ帯状の正極(41)と負極(43)の間に帯状のセパレータ(42)を介在させて、これらを渦巻き状に巻回して構成されている。正極(41)は、アルミニウム箔からなる帯状芯体(45)の両面にリチウム複合酸化物からなる正極活物質(44)を塗布して構成され、負極(43)は、銅箔からなる帯状芯体(47)の両面に炭素材料を含む負極活物質(46)を塗布して構成されている。セパレータ(42)には、非水電解液が含浸されている。
【0025】
正極(41)には、正極活物質(44)の塗布されている塗工部と、正極活物質の塗布されていない非塗工部とが形成されている。又、負極(43)にも、負極活物質(46)の塗布されている塗工部と、負極活物質の塗布されていない非塗工部とが形成されている。
正極(41)及び負極(43)は、それぞれセパレータ(42)上に幅方向へずらして重ね合わせ、正極(41)及び負極(43)の前記非塗工部をセパレータ(42)の両端縁からそれぞれ外側へ突出させる。そして、これらを渦巻き状に巻き取ることによって巻き取り電極体(4)が構成される。該巻き取り電極体(4)においては、巻き軸方向の両端部の内、一方の端部では、正極(41)の非塗工部の芯体端縁(48)が、セパレータ(42)の一方の端縁よりも外方へ突出し、他方の端部では、負極(43)の非塗工部の芯体端縁(48)が、セパレータ(42)の他方の端縁よりも外方へ突出している。
【0026】
負極側の電極端子機構 ( 8 )
負極側の電極端子機構(8)は、図1に示す如く、電池缶(1)の蓋体(12)を貫通して取り付けられたボルト部材からなる電極端子(81)を具えている。該電極端子(81)の基端部には、円板状の鍔部(82)が形成されると共に、該鍔部(82)の裏面には、巻き取り電極体(4)に向かってねじ軸片(87)が突設されている。
蓋体(12)の貫通孔には絶縁パッキング(83)が装着され、蓋体(12)と締結部材(81)の間の電気的絶縁性とシール性が保たれている。電極端子(81)には、蓋体(12)の外側からワッシャ(94)が嵌められると共に、第1ナット(85)及び第2ナット(86)が螺合している。そして、第1ナット(85)を締め付けて、電極端子(81)の鍔部(82)とワッシャ(84)によって絶縁パッキング(83)を挟圧することにより、シール性を高めている。
【0027】
正極側集電構造
後述の製造工程によって製造された正極側の集電板(5)は、図2〜図4に示す如く円板状の本体(51)を具え、該本体(51)の外周縁には、帯状のリード部(55)が一体に形成されている。
本体(51)には、中央孔(54)が開設されると共に、本体(51)を塑性変形させることによって形成された複数(実施例では4つ)の円弧状凸条部(52)が、中央孔(54)を中心として放射状に伸びると共に巻き取り電極体(4)側に突出している。更に円弧状凸条部(52)は、本体(51)の半径線に直交する断面形状が半円の円弧状を呈している。
【0028】
又、隣接する円弧状凸条部(52)(52)の間にはそれぞれ、本体(51)を塑性変形させることによって形成された複数条(実施例では2条)の切り起し片(53)が巻き取り電極体(4)側に突出している。該切り起し片(53)の切り起こしに伴って形成された貫通孔は、後述の組立工程にて巻き取り電極体(4)に電解液を含浸させる際の電解液の通路となる。
尚、正極側の集電板(5)はアルミニウム製である。
【0029】
負極側集電構造
負極側の集電板(7)は、図2及び図5に示す如く、円板状本体(71)を具え、該本体(71)の巻き取り電極体(4)との対向面には、巻き取り電極体(4)の中央孔(40)へ嵌入可能な円筒ボス(76)が突設され、該円筒ボス(76)の内周面には、前記電極端子(81)のねじ軸片(87)が螺合可能な内ねじ(77)が形成されている。
負極側の集電板(7)のその他の構造は、本体(71)の外周縁にリード部が突設されていない点を除き、正極側の集電板(5)と同様である。
尚、負極側の集電板(7)はニッケル製である。
【0030】
組立工程
先ず、図1に示す電池缶(1)、電極端子機構(8)(9)、図2に示す巻き取り電極体(4)、及び図3に示す集電板(5)(7)をそれぞれ作製する。
【0031】
正極側の集電板(5)は図6に示す工程によって製造される。
先ず、アルミニウム板に焼鈍し処理を施す(工程P1)。ここで、アルミニウム板に対する焼鈍し処理は、アルミニウム板を不活性ガス雰囲気の中で10時間の間400℃に熱する加熱工程と、該加熱後のアルミニウム板を常温になるまで自然に冷却する除冷工程とから構成され、この工程を経て、アルミニウム板は焼鈍し処理を施す前よりも軟化する。
【0032】
次に、焼鈍し処理を施したアルミニウム板に塑性加工を施す(工程P2)。ここで、アルミニウム板にはプレス加工が施され、アルミニウム板の集電板(5)の本体(51)となる領域には、電極体(4)の端縁(48)に向かって突出する円弧状凸条部(52)が形成されると共に、該円弧状凸条部(52)と同じ方向に突出する切り起し片(53)が形成される。これによって、アルミニウム板の集電板(5)の本体(51)となる領域には、加工硬化が生じることとなる。又、円弧状凸条部(52)は、該円弧状凸条部(52)の長手方向を含む平面内での湾曲変形に対して大きな抵抗力を発揮し、切り起し片(53)は、該切り起し片(53)を含む平面内の湾曲変形に対して大きな抵抗力を発揮する。
この結果、集電板(5)の本体(51)の全体としての剛性は、プレス加工前よりも大きなものとなる。
【0033】
最後に、焼鈍し処理が施され、プレス加工によって円弧状凸条部(52)及び切り起し片(53)が形成されたアルミニウム板を、集電板(5)の外形に加工する(工程P3)。ここで、アルミニウム板には打ち抜き加工が施され、これによってアルミニウム板は、円板状の本体(51)の外周縁にリード部(55)を具えた集電板(5)の外形に打ち抜かれる。この結果、正極側の集電板(5)は、円弧状凸条部(52)及び切り起し片(53)によって加工硬化が生じて剛性を増大させた本体(51)と、焼鈍し処理が施されて軟化した状態のリード部(55)とを具えることとなる。
【0034】
上述の如く各部材を作製した後、巻き取り電極体(4)の正極側の芯体端縁(48)に正極側の集電板(5)を押し付ける。このとき、本体(51)の剛性は上述のプレス加工により大きなものとなっているので、本体(51)を電極体(4)の端縁(48)に押し付けたときにも本体(51)が変形することはない。又、集電板(5)の円弧状凸条部(52)は、巻き取り電極体(4)の芯体端縁(48)に食い込み、円弧状凸条部(52)と芯体端縁(48)の間には、円筒面からなる接合面が形成される。又、集電板(5)の切り起し片(53)は、巻き取り電極体(4)の芯体端縁(48)に深く食い込み、芯体端縁(48)と圧着することになる。
【0035】
又、巻き取り電極体(4)の負極側の芯体端縁(48)においては、巻き取り電極体(4)の中央孔(40)へ負極側の集電板(7)の円筒ボス(76)を嵌入せしめ、巻き取り電極体(4)の端部に形成されている芯体端縁(48)に集電板(7)の本体(71)を押し付ける。ここで、巻き取り電極体(4)の中央孔(40)に集電板(7)の円筒ボス(76)が密に嵌入することによって、巻き取り電極体(4)に対する集電板(70)の位置決めが自動的に行なわれることになる。又、本体(71)の円弧状凸条部(72)と切り起し片(73)は、巻き取り電極体(4)の芯体端縁(48)に深く食い込み、芯体端縁(48)と圧着することになる。
【0036】
この様に、巻き取り電極体(4)の両芯体端縁(48)(48)に両集電板(5)(7)の本体(51)(71)を押し付けた状態で、各円弧状凸条部(52)(72)の内周面に向けてレーザビームを照射し、レーザ溶接を施す。この結果、本体(51)(71)の円弧状凸条部(52)(72)と巻き取り電極体(4)の芯体端縁(48)(48)とが、大きな接触面積で互いに接合されると共に、切り起し片(53)(73)と芯体端縁(48)(48)の間の圧着状態が維持されることになる。
更に、集電板(5)のリード部(55)を、本体(51)に向けて折り返す。このとき、リード部(55)は焼鈍し処理が施されて軟化した状態であるので、容易に折り曲げることが出来る。
【0037】
その後、巻き取り電極体(4)の正極側端縁(48)においては、リード部(55)の先端が正極側の電極端子機構(9)の鍔部(92)に溶接されて、電極端子(91)と集電板(5)が接続されることとなる。
又、巻き取り電極体(4)の負極側端縁(48)においては、負極側集電板(7)の円筒ボス(76)の内ねじ(77)へ電極端子(81)のねじ軸片(77)をねじ込んで、負極側の電極端子機構(8)の鍔部(82)を集電板(7)の本体(71)の表面に圧接せしめることにより、電極端子(81)と集電板(7)は互いに接続されることとなる。
この様にして巻き取り電極体(4)の両端部の集電板(5)(7)に電極端子(91)(81)を固定した後、該巻き取り電極体(4)を図1に示す筒体(11)の内部に収容する。そして、図1の如く筒体(11)の各開口部に蓋体(12)を設置すると共に両電極端子機構(8)(9)を組み立てた後、蓋体(12)を筒体(11)に溶接固定する。
最後に、電池缶(1)内に電解液を注入した後、各蓋体(12)に安全弁(13)をねじ込んで、本発明の円筒型リチウムイオン二次電池を完成する。
【0038】
上記本発明の円筒型リチウムイオン二次電池において、正極側の集電板(5)は、焼鈍し処理を施すことによって軟化したアルミニウム板にプレス加工によって円弧状凸条部(52)及び切り起し片(53)を突出させる製造工程によって作製されるので、プレス加工が施されていないリード部(55)は、軟化した状態のままである一方、プレス加工が施された本体(51)は、円弧状凸条部(52)及び切り起し片(53)によって加工硬化が発生して全体の曲げ剛性が増大する。従って、リード部(55)のみを容易に折り曲げることが出来る。
【0039】
本発明の効果を確認するために、上述の本発明の製造工程によって作製された集電板(実施例)と、焼鈍し処理を施していないアルミニウム板によって作製された集電板(比較例1)と、上述の如きプレス加工及び打ち抜き加工によって本体とリード部を形成した後に焼鈍し処理を施して作製された集電板(比較例2)に対して、以下の試験を行なった。
尚、全ての集電板は厚さ0.5mmのアルミニウム板によって作製され、円板状の本体の半径は20mmである。
【0040】
折り曲げ試験
折り曲げ試験においては、折り曲げ位置をリード部の基端とし、折り曲げ角度を120度、折り曲げ回数を最大20回として繰り返しリード部を折り曲げ、折り曲げ位置の状態の変化を目視により確認する。
折り曲げ試験の試験結果を表1に示す。
【0041】
【表1】
【0042】
この結果から明らかな様に、焼鈍し処理を施した集電板においては、リード部を20回連続して折り曲げても、折り曲げ位置に金属疲労が発生することはない。これは、焼鈍し処理を施すことによってアルミニウム板が軟化したためと考えられる。
【0043】
押圧試験
押圧試験においては、各集電板の本体を上記実施例の巻き取り電極体(4)の芯体端縁に押し付けたときの本体の形状の変化を確認する。
押圧試験の試験結果を表2に示す。
【0044】
【表2】
【0045】
この結果から明らかな様に、アルミニウム板に焼鈍し処理を施した後にプレス加工を施した集電板の本体は、巻き取り電極体(4)の端縁(48)に押圧しても、本体が押圧による外力によって変形することはない。これは、焼鈍し処理によりアルミニウム板が軟化した状態にあっても、本体を形成する領域にはプレス加工により円弧状凸条部及び切り起し片が形成されており、これによって該領域に加工硬化が生じて全体の剛性が従来の本体の剛性程度に回復したためと考えられる。
【0046】
尚、本発明の各部構成は上記実施の形態に限らず、特許請求の範囲に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能である。例えば、焼鈍し処理を施したニッケル板によって集電板を作製しても、上記実施例と同様の効果が得られる。ニッケル板に対する焼鈍し処理の加熱温度は、850℃〜950℃である。
又、焼鈍し処理を施したアルミニウム合金板及び銅板によって集電板を作製しても、上記実施例と同様の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るリチウムイオン二次電池の一部破断正面図である。
【図2】一部を展開した巻き取り電極体、両極集電板及び電極端子の分解斜視図である。
【図3】正極側の集電板の平面図である。
【図4】図3のA−A線に沿う拡大断面と及びB−B線に沿う拡大断面を示す図である。
【図5】負極側の集電板の平面図である。
【図6】正極側の集電板の製造方法を表わす工程図である。
【図7】従来のリチウムイオン二次電池の斜視図である。
【図8】該リチウムイオン二次電池の一部破断正面図である。
【図9】一部を展開した従来の巻き取り電極体及び両極集電板の分解斜視図である。
【符号の説明】
(1) 電池缶
(11) 筒体
(12) 蓋体
(13) ガス排出弁
(4) 巻き取り電極体
(41) 正極
(42) セパレータ
(43) 負極
(48) 端縁
(5) 集電板
(51) 本体
(52) 円弧状凸条部
(53) 切り起し片
(55) リード部
(7) 集電板
(71) 本体
(72) 円弧状凸条部
(73) 切り起し片
(76) 円筒ボス
(77) 内ねじ
(8) 電極端子機構
(81) 電極端子
(9) 電極端子機構
(91) 電極端子
Claims (8)
- 電池缶(1)の内部に、それぞれ帯状の正極(41)と負極(43)の間にセパレータ(42)を介在させて積層した電極体(4)が収容され、正極(41)及び負極(43)はそれぞれ、帯状芯体の表面に活物質を塗布して構成され、電極体(4)が発生する電力を一対の電極端子部から外部へ取り出すことが出来る二次電池において、
電極体(4)の少なくとも何れか一方の端部には、正極(41)或いは負極(43)を構成する帯状芯体の端縁(48)が突出し、該端縁(48)を覆って集電板(5)が設置され、該集電板(5)は、全体に焼鈍し処理が施された金属板によって作製され、前記端縁(48)と接触する平板状の本体(51)と、該本体(51)に突設されたリード部(55)とから構成されており、前記本体(51)には、1或いは複数の箇所に、前記端縁(48)に向かって突出する突出部が、焼鈍し後の塑性加工によって形成され、前記リード部(55)は、その先端が一方の電極端子部と連結されていることを特徴とする二次電池。 - 前記リード部(55)は、帯状に形成されており、その先端が前記本体(51)に向かって折り返されて一方の電極端子部と連結されている請求項1に記載の二次電池。
- 前記本体(51)の突出部は、電極体(4)の端縁(48)に向かって突出する断面円弧状の凸条部(52)である請求項1又は請求項2に記載の二次電池。
- 前記本体(51)の突出部は、電極体(4)の端縁(48)に向かって突出する切り起し片(53)である請求項1又は請求項2に記載の二次電池。
- 電池缶(1)の内部に、電極体(4)が収容され、該電極体(4)の少なくとも何れか一方の端縁(48)に集電板(5)が設置され、該集電板(5)は、前記端縁(48)と接触する平板状の本体(51)と、該本体(51)の外周縁に突設された帯状のリード部(55)とから構成されており、該リード部(55)の先端部が一方の電極端子部と連結されている二次電池の製造方法において、前記集電板(5)の製造工程は、
金属板に焼鈍し処理を施す第1工程と、
第1工程にて焼鈍し処理が施された金属板を集電板(5)の外形に加工すると共に、本体(51)となる領域に金属板の表面から突出する1或いは複数の突出部を塑性加工によって形成する第2工程
とから構成されていることを特徴とする二次電池の製造方法。 - 前記第2工程における塑性加工は、電極体(4)の端縁(48)に向かって断面円弧状を呈する凸条部(52)を突出させる加工である請求項5に記載の二次電池の製造方法。
- 前記第2工程における塑性加工は、電極体(4)の端縁(48)に向かって切り起し片(53)を突出させる加工である請求項5に記載の二次電池の製造方法。
- 前記集電板(5)の製造工程の後に二次電池の組立工程を有し、該組立工程では、集電板(5)の本体(51)の突出部を電極体(4)の端縁(48)に押し付けた状態で、集電板(5)を電極体(4)に接合すると共に、集電板(5)のリード部(55)を本体(51)に向けて折り曲げ、該リード部(55)の先端部を一方の電極端子部と連結する請求項5乃至請求項7の何れかに記載の二次電池の製造方法。
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