JP2004291568A - Ink jet recording component - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はインクジェット記録部材に関し、特に、部材自体が引き伸ばされる用途に適したインクジェット記録部材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、コンピュータ利用技術の普及により、コンピュータにより作成した資料をプリンターなどを用いてプリントアウトすることが頻繁に行われるようになってきた。その際使用されるプリンターとしては、ドットインパクトプリンター、レーザープリンター、サーマルプリンター、インクジェットプリンターなどが挙げられるが、プリントアウト時の機械的騒音がほとんどなく、かつプリントアウトに伴うランニングコストが低いことから、インクジェットプリンターが広く利用されている。
【0003】
かかるインクジェット記録方式は、基材上にインク受理層を設けた記録用部材を使用し、そのインク受理層に印画するものであるが、部材自体が引き伸ばされる用途にも用いられることもある。
例えば、記録部材を一定形状に成形加工したり、エンボス加工する場合や、記録部材を変形し易い物品の粘着ラベルとして、又は物品の形状に合せて貼付する粘着ラベルとして使用する場合である。
【0004】
しかし、従来のインクジェット記録用部材のインク受理層は、成形加工が施されると、引き伸ばされることにより、ひび割れが生じる。ひび割れが生じると、ひび割れ自体が目立って外観を損なう。また、目立たない様な微細なひび割れも生じるが、この場合でもひび割れが生じた部分では画像の濃度が低下するという問題が発生する。即ち、成形加工によって引き伸ばされると、それだけで画像濃度は低下するが、微細なひび割れに因ってよりいっそう低下が助長される、ということである。
また、インクジェット記録方式で印画されるものの中で、平坦なポスターなどと比較すると、成形加工品は、凸部を有するので、そこが打撃や摩擦にさらされ易い。一方、インクジェット記録方式で印画する為には、ある程度以上の厚みと空孔を持つインク受理層が望ましいが、これは強度に優れず、また汚れやすい。
【0005】
従って、従来のインク受理層を有するインクジェット記録用部材は、印画後に成形加工された際に良好な外観を保つことが困難な上に、それを使用時に維持することも困難であるため、用途が限られる。インテリアや内装などの美観を要し且つ長期間使用される用途、POP広告物などの美観を要し且つ多人数に触られる用途などに使用する事は困難であった。
そこで本発明者は先に、インク受理層の結着剤を特定のモジュラス等に限定することにより、引き伸ばされることによるひび割れの発生をより少なくすることを提案した(特許文献1参照)。
【0006】
一方、従来からの用途、デザインはより多様化、より高度化しつつある。たとえば食品や装飾品等の各種の物品を浮き彫り状にしたような、より高度に複雑な立体形状物である。このようなものに対しては、前記提案のインクジェット記録用部材であっても、ひび割れが発生しない程度になだらかな立体形状にデザインして成形加工する必要性は残されていた。すなわち、凸部を形成した個所の、元のシート状インクジェット記録部材の面積に対する凸部の高さ(あるいは長さ)が大きい場合、あるいは凸部頂点の曲率が大きい場合など、シート面に対して急激に盛り上がるような個所のある立体形状や、ねじりがあるような立体形状では、シートの一部に引き伸ばされる割合が大きい箇所が生じるため、その個所にひび割れが発生しやすいからである。さらにはこのような条件での成形加工において、原材料の不均一さに由来する、成形時の加熱と冷却による原材料組成物の複雑な熱的挙動からと推測されるが、シートの大部分にひび割れが発生しなくとも、一部の箇所にはひび割れが発生する可能性も考えられたからである。
また、ひび自体は肉眼で判別できない微細なものであっても、画像の色濃度の低下として認識できる場合もある。形状だけでなく、微妙な色彩表現が求められる高度なデザインにも対応できるようにするためには、肉眼で判別できない微細なひび割れまでも充分に抑制する必要がある。
【0007】
【特許文献1】
特開2002−264469号公報(第2頁)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような状況に鑑み、引き伸ばされた場合に、インク受理層のひび割れや画像濃度の低下が抑制され、引き伸ばされた状態においても画像品質が低下せず、しかも使用時に汚れたり傷ついたりすることの少ない、インクジェット記録部材を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、前記の特性を有するインクジェット記録部材を開発すべく鋭意研究を重ねた結果、インク受理層を結着剤として、特定のモジュラスの樹脂を含むものを使用し、さらに表面保護層を設けてなることにより、その目的を達成し得ることを見出した。
本発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。
【0010】
すなわち、本発明は、
(1)基材上に、結着剤として100%モジュラスが0.1〜40MPaの範囲にある樹脂を含有するインク受理層を設けてなり、更に、インクジェット印画後に該インク受理層上に表面保護層を設けてなることを特徴とするインクジェット記録部材、及び
(2)インク受理層が結着剤として含有する樹脂の300%モジュラスが0.1〜20MPaの範囲にある上記(1)のインクジェット記録部材、
を提供するものである。
本発明はまた、
(3)上記(1)又は(2)のインクジェット記録部材を成形してなる印画成形体、
をも提供するものである。
尚、本発明において、表面保護層は、使用時に汚れたり傷ついたりすることを防止するのみならず、引き伸ばされる前に設けることにより、微細なひび割れまでも防止できるという、ひび割れ防止性能をより向上させる効果も持つことが、本発明の特徴の1つである。また、ひび割れに伴ってインク受理層の表層の一部が粉状となって脱落し、外観を損なう場合があるが、表面保護層はそれを防止する効果もある。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明のインクジェット記録部材は、基材上にインク受理層を設け、更に、インクジェット印画後に該インク受理層上に表面保護層を設けたものである。
本発明においては、基材は、印画後に成形等を施す際の取扱い易さからは、シート状のものが好ましいが、印画後の成形等にはむしろ円筒状等の三次元形状の方が好都合であるなどの場合は、当該三次元形状であっても良い。
基材は熱可塑性樹脂製のものが好ましく、熱可塑性樹脂としては、塩化ビニル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、メタクリル系樹脂、酢酸セルロース類等の1種又は2種以上の混合物が挙げられるが、フィルムの形で真空成形等に使用する場合の適用性の点からは、塩化ビニル系樹脂、ポリスチレン系樹脂及びアクリル系樹脂を好適なものとして挙げることができる。
【0012】
当然のことながら、基材には、熱可塑性樹脂以外に各種の添加剤、無機粉末、有機ピグメント等を含有していてもよい。また、生分解性プラスチックや、発泡プラスチックでもよい。また、合成紙と称されるものもここで言うプラスチック基材に含まれる。
また、フィルムの場合は、成形加工が可能であれば、単層構造でも多層構造でもよい。多層構造を形成する方法としては、例えば接着剤を介して層同士を貼り合せる方法、複数の押し出し機から複数の原料を押し出し合流させて製膜するいわゆる共押出方法、フィルムの上に押出機から直接フィルムを押し出しながら貼り合わせて積層するいわゆる押し出しラミネート方法など、公知の各種の方法を用いることができる。
【0013】
インク受理層等との密着性や濡れ性を向上させるなどの目的で、所望により、基材のインク受理層を形成する面に、酸化法や凹凸法などにより表面処理を施すことができる。上記酸化法としては、例えばコロナ放電処理、熱風処理、などが挙げられ、また、凹凸法としては、例えばサンドブラスト法、溶剤処理法などが挙げられる。これらの表面処理法は基材の種類に応じて適宜選択されるが、一般にはコロナ放電処理法が効果および操作性などの面から好ましく用いられる。また、易接着処理を施すこともできる。
【0014】
本発明の記録部材において、インク受理層は結着剤として、100%モジュラスが0.1〜40MPaの範囲である樹脂を含有することが必要である。また、当該樹脂は、同時に300%モジュラスが0.1〜20MPaの範囲である樹脂であるのがより好ましい。
ここで言う100%モジュラスは、試験片(試験片作成条件:120℃×1hr、膜厚:0.1〜0.2mm、形状:ダンベル2号)を引張り試験機で500mm/minのスピードで100%伸ばした時点の応力を、300%モジュラスは、試験片(試験片作成条件:120℃×1hr、膜厚:0.1〜0.2mm、形状:ダンベル2号)を引張り試験機で500mm/minのスピードで300%伸ばした時点の応力を、各々意味し、何れもJIS K 6251−1993に準拠したものである。
【0015】
100%モジュラスが0.1〜40MPaの範囲である樹脂を用いることにより、成形加工されて引き伸ばされたときのインク受理層のひび割れが抑制される。100%モジュラスが0.1MPa未満ではインク受理層や印画部の耐擦過性、特に水を含んだ状態での耐擦過性が低下し、40MPaを超えるとひび割れが発生しやすい。好ましい100%モジュラスの範囲は、1.5〜20MPaである。
このような樹脂の中でも、更に300%モジュラスが0.1〜20MPaの範囲であるという条件も満たす樹脂を用いると、ひび割れの抑制効果が一層向上する。その為、立ち上げの高さが大きい、或いは立ち上げの角度が急であるなど、引き伸ばされる比率が大きい部分を含む成形加工への適性が向上する。300%モジュラスが0.1MPa未満ではインク受理層の強度が低下する場合があり、20MPaを超えるとひび割れ防止効果が小さくなりやすい。より好ましい300%モジュラスの範囲は、0.1〜10MPaである。
【0016】
かかる条件を満たす結着剤として使用し得る物質としては、ウレタン、アクリル、ゼラチン、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリエステル、塩素化ポリプロピレン及びバーサチック酸ビニル並びにこれらの共重合物、スチレン−アクリル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−ブタジエンゴム、などが挙げられる。特に、ウレタンの共重合物、アクリルの共重合物、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ゴム系の共重合物は、100%モジュラスの値が小さいものを得やすいので好適である。中でも無黄変型カチオン性ポリウレタン樹脂を用いることが好ましい。
インクジェット記録方式に用いるインクには、水性タイプ、油性タイプ等があるが、結着剤の選択によって、各種のインクに対する印画適性を向上させることができる。例えば、油性インクで印画する場合には、アクリル、塩素化ポリプロピレン及びバーサチック酸ビニル並びにこれらの共重合物などが好適である。
【0017】
又、100%モジュラスが0.1〜40MPaの範囲である樹脂は、更にJIS K 6251−1993に準拠して測定した伸びが、300〜2000%であるものが好ましい。この伸びが300%未満では成形加工を施した際にインク受理層にひび割れが生じやすく、2000%を超えるとインク受理層の耐擦過性が損なわれやすい。より好ましい伸びの範囲は、500〜1500%である。
これらの結着剤は、一種を単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。また、100%モジュラスが0.1〜40MPaの範囲である樹脂のみを用いればよいが、必要に応じて本発明の効果を損なわない範囲で、他の結着剤を混合して用いても良い。かかる「他の結着剤」の割合は、結着剤全体の10重量%以下であるのが好ましい。
【0018】
インク受理層中の結着剤の含有量は、30〜45重量%、特に35〜40重量%が好ましい。結着剤の含有量がこの範囲より少ないと、インク受理層の強度が低下しやすくなり、逆に、この範囲より多いと、インク吸収性が低下しやすくなる。
【0019】
インク受理層には、通常は、結着剤の他に、インク吸収性の向上等の目的で、填料を添加する。
填料として使用できる物質としては、有機、無機の制限はなく、炭酸カルシウム、シリカ、タルク、クレー、けいそう土、水酸化アルミニウム、ポリスチレン、ポリメタクリレート、酸化チタン、焼成カオリン、含水マグネシウムシリケートなどが挙げられる。これらは単独、又は混合して使用できる。
特に、炭酸カルシウムを用いると、インク受理層の成形加工時のひび割れを抑制する効果があるので好ましい。炭酸カルシウムとしては、アラゴナイト質のものを用いると、インク吸収性を向上させ、好適である。
また、炭酸カルシウムにシリカを混合して用いると、インク吸収性、乾燥性を向上させるので好ましい。シリカは、ゲル法によって製造されたものを用いると、インク受理層の強度を向上させるので好ましい。
【0020】
インク受理層中の填料の含有量は、40〜60重量%、特に43〜50重量%が好ましい。填料の含有量がこの範囲より少ないと、インク吸収性が低下し、また、成形加工後の画像の濃度低下が大きくなる。逆に、この範囲より多いと、インク受理層の強度が低下しやすくなる。
【0021】
インク受理層には、結着剤、填料の他に、各種添加剤を用いてもよい。
特に、可塑剤を用いると、成形加工時のひび割れを抑制する効果が向上するので好ましい。
可塑剤としては、特に制限はなく、グリコール類、グリセリン、リン酸エステル類、フタル酸エステル、脂肪族2塩基酸エステル、グリコールエステル、脂肪酸エステル、などを挙げることができる。これらの中で、本発明の効果を向上させる点では、脂肪族系のものが好適である。
可塑剤の添加量としては、可塑剤と結着剤とを合わせた固形分中の可塑剤の固形分含有率が5〜30重量%となる範囲が好ましく、5重量%未満では成形加工時にひび割れが生じやすくなり、30重量%を超えるとインク吸収性が低下しやすい。より好ましい範囲は、10〜25重量%である。
【0022】
インク受理層には、ジメチルアミンとエピクロロヒドリンとの重合物を含有させることにより、画像の耐水性を更に向上させると共に、にじみを防止することができる。
ジメチルアミンとエピクロロヒドリンとの重合物を含有させる方法としては、当該重合物をインク受理層用塗工液に含有させる方法と、インク受理層用塗工液を塗工・乾燥して形成した層に、含浸させる方法とがある。層に含浸させる方法としては、当該重合物を含む溶液に層を浸漬する方法、当該重合物を含む溶液を層に塗工する方法、当該重合物を含む溶液又は当該重合物そのものを層に散布する方法等があるが、操作の容易性の面から、当該重合物を含む溶液を層に塗工する方法が好ましい。
【0023】
また、本発明の目的が損なわれない範囲で、必要に応じ、消泡剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、蛍光増白剤、防腐剤、顔料分散剤、増粘剤などの各種添加剤や、発色を向上させる水溶性アルミニウム塩、ジシアンジアミド等の水溶性カチオン性物質や成形時の型離れ性を向上させたりブロッキングを防止する粒状の滑剤を含有させたりすることができる
【0024】
インク受理層の厚さは、20〜45μm、特に25〜35μmの範囲が好ましい。この範囲より薄いと、インク吸収性、乾燥性が悪化しやすくなり、逆に、この範囲より厚いと、成形加工によりひび割れが発生しやすくなる。
【0025】
本発明のインクジェット記録部材は、インク受理層を少なくとも1層以上有するものであり、基材の片面に設けてもよいし、両面に設けてもよい。また、必要に応じ、基材の1つの面に2層以上設けてもよい。
さらに、本発明のインクジェット記録部材においては、本発明の目的が損なわれない範囲で、インク受理層以外の層を設けてもよい。例えば、基材とインク受理層との密着力を向上する為に、アンカーコート層を設けてもよく、紫外線による劣化を防止するために、紫外線吸収層を設けてもよい。又、遮蔽性を向上させる目的で、不透明性が高い層を設けても良い。
【0026】
インク受理層及び必要に応じて設けられるアンカーコート層等は、必要な構成成分を適当な溶媒に溶解又は分散させた塗工液を、リバースロールコート、エアナイフコート、グラビアコート、ブレードコートなどの公知の方法により塗工・乾燥することにより形成することができる。
【0027】
印画に使用するインクは特に制限はなく、色材として染料を用いたものや顔料を用いたものなどを用いることができる。また、溶媒として水や水との親和性が高いものを用いたいわゆる水性インク、石油系溶媒を用いた油性インクなどを用いることができる。ホットメルトタイプのインクも使用可能である。
又、印画には各種の市販のプリンターを用いることができる。
【0028】
本発明のインクジェット記録部材は、印画後インク受理層上に表面保護層が設けられる。表面保護層を形成する方法としては、次のような各種の公知の方法を挙げられるが、これらに限定されるものではない。
▲1▼ラミネートフィルムを積層する方式
コールドタイプとホットタイプがある。
フィルムの素材としては塩化ビニル、アクリル、ポリスチレン、ポリプロピレンやポリエチレン等のポリオレフィン、ポリエステル、フッ素樹脂、ポリカーボネート、等が挙げられる。特にフィルムの柔軟性から塩化ビニルフィルムが良い。但し、成形加工時の熱による物理的特性の変化が基材と同じか類似しているものを選択することが好ましく、そうでないと、成形加工後にフィルムの浮きや気泡が発生しやすい。フィルムの厚みとしては、5〜100μmが好ましい。
ウェットラミネーション、ホットメルトラミネーション、押し出しラミネーション、ドライラミネーション、ノンソルベントラミネーションなどの各種の方法が挙げられるが、これらの中では、特にドライラミネーションが好適である。
【0029】
▲2▼樹脂を主体とする表面保護層を熱転写する方式(サーマルトランスファーシーリング方式)
プラスチックフィルム等の基体の上に樹脂を主体とする表面保護層を形成したものを用意し、保護したい物品(本発明のインクジェット記録部材)にこの表面保護層を接触させて加熱し、その後プラスチックフィルム等の基体を取り去って、表面保護層を物品の上に残すという方式である。プラスチックフィルムとしては、ポリエチレンテレフタレートのフィルム等を用いることができ、表面保護層となる樹脂としては、アクリル樹脂等を用いることができる。この方式の装置として、サーマルトランスファーシーリングTS4400(キヤノン株式会社製)が、この装置に用いるフィルムとして、TSフィルム(グロス)TS−GS380、TSフィルム(グロス)TS−GS460、TSフィルム(マット)TS−MT380、TSフィルム(マット)TS−MT460が市販されている。
▲3▼塗工方式
表面保護層を塗工により設ける方法であり、成分としてはアクリル、ウレタン、ポリエステル系樹脂、UV吸収剤等が挙げられる。また、押し出しコーティングもこれに含まれる。
【0030】
▲4▼印刷方式
表面保護層を印刷により設ける方法であり、例えば、オフセット印刷方式により、オフセット印刷用インクの代わりにニスを用いて、ニスの層を設ける方法である。
▲5▼噴霧方式
表面保護層をスプレーにより噴霧することによって設ける方法であり、成分としては、アクリル、ウレタン、ポリエステル系樹脂等が挙げられる。
▲6▼インクジェット方式
インクジェット記録方式のプリンターで、保護層を形成する液体をインクの代わりに噴射して設ける方法である。
これらの中では、特に、▲1▼ラミネートフィルムを積層する方式、及び▲2▼サーマルトランスファーシーリング方式が好適である。
更に、▲1▼と▲2▼を比較すると、本発明において、次の態様の場合に、▲2▼が非常に優れた効果を発揮することを、本発明者は見出した。すなわち、基材がシート状のものであり、表面保護層を設けた後に引き伸ばされる場合であって、引き伸ばされる方法が、真空成形、圧空成形、またはそれらの複合である態様である。
真空成形や圧空成形を行なうシートの表面保護層としては、強度や加工の容易性などの理由により、ラミネートフィルムを積層する方式は好適である。しかし、フィルムの選択に留意したとしても、成形される形状等により、シートとラミネートフィルムの間に気泡が発生しやすい。特に、インクジェット記録方式に適するインク受理層を設けた場合、インク受理層が空孔を有するためか、気泡が発生しやすい。本発明者は鋭意研究の結果、サーマルトランスファー方式を用いると、気泡の発生が少なく、強度や加工の容易性も有することを見出した。特に、POP広告等に用いる広告物やインテリア用品等、美観を要求される用途に好適である。
【0031】
本発明のインクジェット記録部材の好適な用途である、「引き伸ばされる用途」としては、つぎのような用途を挙げることができる。但し、これらに限定されるものではない。
(1)成形方法
▲1▼変形可能な基材上にインク受理層を設けた記録部材を加熱して柔軟化し、型に押付けて形を作った後に冷却固化する成形法(サーモフォーミングと称されることもある)。
この成形法のうち、代表的なものとして、型に押付ける力として空気の減圧を使う方法、すなわち、部材などを型に吸引する方法(真空成形)と型に押付ける力に圧縮空気を使う方法(圧空成形)とがあり、更に、真空成形と圧空成形とを複合させた方法もある。
真空成形法において、ストレート、ドレープ、プラグアシスト等の各種の方法を用いることができる。画像と型の位置のずれを減少させて優れた外観の成形加工品を得る方法としては、真空孔の位置や数の調整などがある。また、コンピュータグラフィックスなどを用いて、成形加工後の変形を配慮した原画を作成する方法もある。
エンボス加工も、熱を用いる場合はこの成形法の1例である。
【0032】
▲2▼立体物に、可塑性が大きいシートをかぶせ、立体物に沿わせて密着させる方法。
これは、立体物の複雑な形状に合わせるために部分的に引き伸ばされる場合には、ここで言う引き伸ばされる用途に該当する。
1例を挙げると、塩化ビニル等の可塑性が大きいプラスチックフィルムを基材とするインクジェット記録用シートに絵柄を印画し、その上に表面保護層を設けてなるインクジェット記録部材を用意する。別途用意した無色の立体物に接着剤を塗布し、該インクジェット記録部材をかぶせ、立体物の形状に沿うように、部分的に引き伸ばしながら貼着させる。
この方法は、型に相当する立体物を取り外すとインクジェット記録部材が形状を保てない場合が多く、その点で一般的な成形方法と異なるが、ここでは広義の成形方法の1例として扱う。
▲3▼熱を加えず、型等を押し付ける方法。
素材や加工方法によっては熱を加えなくとも型等を押し付ければその型の形状が残る場合がある。エンボス加工において熱を用いない場合も、この方法の1例である。
▲4▼その他、単に変形させる場合、例えば棒状のものを曲げる場合や、加熱のみで膨らむシート等
【0033】
(2) 粘着ラベル
粘着加工をした印画後の記録部材を粘着ラベルとして、ゴム製品等の変形し易い、又は変形することが前提とされている物品に貼付し、その物品の変形に合わせて粘着ラベル(記録部材)が収縮を繰り返す場合や、複雑な形状を持つ物品に貼付する際に、その物品の形状に沿うように貼ろうとして、粘着ラベル(記録部材)を引き伸ばす場合がある。
【0034】
本発明のインクジェット記録部材は、以上のような「引き伸ばされる用途」に好適であり、通常は、インク受理層にインクジェット記録方式で印画し、更にその上に表面保護層を形成した後に、「引き伸ばされる用途」に使用するが、これと異なる順序も可能である。
例えば、表面保護層を噴霧で設ける場合は、成形加工後に設けることもできる。また、工場のライン上でロット番号を印字するプリンターのように、シート状物でなくとも印画できるインクジェットプリンターもあるので、これを用いれば成形加工後に印画することも可能である。
但し、「引き伸ばすこと」(成形加工等)の後に表面保護層を設ける場合は、表面保護層の効果は使用中の保護に限られ、引き伸ばされる際のひび割れ防止の効果が得られないので、表面保護層を設けた後に「引き伸ばすこと」(成形加工等)を行なう方が好ましい。また、シート状物等の平面の状態で印画する方が、立体物に印画する場合と比較して、ヘッドと印画対象との距離が一定である点等から、優れた印画品質を容易に得ることが可能である。その点から、印画した後に成形加工等を行なう方が好ましい。本発明は、印画した後に引き伸ばされた際の画像濃度の低下が少ないのが特徴の1つなので、印画の前よりも印画後に成形加工を行なう場合において、より真価を発揮する。
尚、ここで、本発明の用語に就いて説明する。前記のように、印画、表面保護層の設置、引き伸ばすこと、の順序は様々なものが可能であるが、いずれにしろ、印画がされていない段階のものを、インクジェット記録用部材と称する。また、印画された後のものを、インクジェット記録部材と称する。
【0035】
【実施例】
次に、本発明を実施例によりさらに詳しく説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
実施例1
基材として、厚さ310μmのポリスチレンフィルム〔エルパッケージ社製、商品名:新LSK−NSW白〕を用いた。
アンカーコート層用塗工液として、次の成分の均一混合物を用いた。
(a) アクリル樹脂〔BASFディスパージョン社製、商品名:アクロナールYJ−6221D、固形分濃度:49重量%、ガラス転移温度Tg:26℃〕60重量部
(b) 炭酸カルシウム〔白石中央研究所社製、商品名:カルライトSA、固形分濃度:100重量%、アラゴナイト質〕10重量部
(c) 水30重量部
【0036】
インク受理層用塗工液として、次の成分の均一混合物を用いた。
(1) 結着剤:ウレタン樹脂〔旭電化工業社製、商品名:アデカボンタイターHUX−260、固形分濃度:34重量%、100%モジュラス:18MPa、300%モジュラス:31MPa〕78.60重量部
(2) 填料:炭酸カルシウム〔白石中央研究所社製、商品名:カルライトSA、固形分濃度:100重量%、アラゴナイト質〕20.03重量部
(3) 填料:シリカ〔富士シリシア化学社製、商品名:サイリシア440、固形分濃度:100重量%〕12.02重量部
(4) 界面活性剤[日信化学工業社製、商品名:オルフィンSTG、固形分濃度:85重量%]0.99重量部
(5) 水60.00重量部
【0037】
表面保護層は、サーマルトランスファーシーリング方式によって設けた。加工機にサーマルトランスファーシーリングTS4400(キヤノン株式会社製)を、同機用の純正品[商品名:TSフィルム(グロス)TS−GS460、ポリエチレンテレフタレートのフィルム上に、表面保護層となるアクリル樹脂をコートしたもの]を用い、同機に予め設定されている熱と圧力により、表面保護層を転写した。
【0038】
基材の一方の面に、アンカーコート用塗工液を乾燥後の厚みが5μmとなるように塗工・乾燥後、このアンカーコート層上にインク受理層用塗工液を乾燥後の厚みが30μmとなるように塗工・乾燥した後、表面処理液を固形分濃度で1.6g/m2となるように塗工して、シート状のインクジェット記録用部材を作製した。表面処理液としては、ジメチルアミンとエピクロロヒドリンとの重合物[日華化学社製、商品名:ネオフィックスRE、固形分濃度:40重量%、カチオン性]を水で希釈したものを用いた。尚、表面処理液は、塗工した際にはインク受理層中に浸透し、新たな層を形成しなかった。
得られたインクジェット記録用部材に後述の画像の印画およびベタ印画を行い、表面保護層を設けてインクジェット記録部材を作製した。
【0039】
実施例2
実施例1におけるインク受理層用塗工液中の結着剤:ウレタン樹脂〔アデカボンタイターHUX−260〕78.60重量部を、ウレタン樹脂〔旭電化工業社製、商品名:アデカボンタイターHUX−670、固形分濃度:30重量%、100%モジュラス:6.0MPa、300%モジュラス:10MPa〕89.08重量部に替えた以外は実施例1と同様な操作を行い、シート状のインクジェット記録部材を作製した。
【0040】
実施例3
実施例1におけるインク受理層用塗工液中の結着剤:ウレタン樹脂〔アデカボンタイターHUX−260〕78.60重量部を、ウレタン樹脂〔旭電化工業社製、商品名:アデカボンタイターHUX−680、固形分濃度:40重量%、100%モジュラス:2.5MPa、300%モジュラス:4.0MPa〕66.81重量部に替えた以外は実施例1と同様な操作を行い、シート状のインクジェット記録部材を作製した。
【0041】
実施例4
実施例1におけるインク受理層用塗工液中の結着剤:ウレタン樹脂〔アデカボンタイターHUX−260〕78.60重量部を、ウレタン樹脂〔旭電化工業社製、試作品名:UX−159−10、固形分濃度:30.80重量%、100%モジュラス:5.2MPa、300%モジュラス:8.6MPa〕86.71重量部に替え、インク受理層用塗工液に更に、ジメチルアミンとエピクロロヒドリンとの重合物[日華化学社製、商品名:ネオフィックスRE、固形分濃度:40重量%、カチオン性]24.51重量部を加えた以外は実施例1と同様な操作を行い、シート状のインクジェット記録部材を作製した。
【0042】
比較例1
実施例1において、ベタ印画後に表面保護層を設けなかった。
【0043】
比較例2
実施例1におけるインク受理層用塗工液中の結着剤:ウレタン樹脂〔アデカボンタイターHUX−260〕78.60重量部を、ウレタン樹脂〔旭電化工業社製、商品名:アデカボンタイターHUX−232、固形分濃度:30重量%、100%モジュラス:42MPa、300%モジュラス:測定不能〕89.08重量部に替えた以外は実施例1と同様な操作を行い、シート状のインクジェット記録部材を作製した。
【0044】
上記実施例1〜4及び比較例1、2で得られたシート状のインクジェット記録部材の夫々について、(1)引き伸ばされた際のインク受理層のびび割れ、(2)印画後に引き伸ばされた際の画像濃度低下、(3)成形加工品の外観、及び(4)成形加工品の使用後の外観を評価し、その結果を第1表に示す。
尚、印画方法及び成形加工方法、並びに各試験・評価方法は、次の通りである。
【0045】
(A)印画方法
シート状のインクジェット記録用部材に、セイコーエプソン社製の水性インク(顔料タイプ)用のインクジェットプリンター(機種名:MC9000)で、純正の顔料タイプのインクを使用して画像およびベタの印画を行った。
画像としては、不定形な物体(食品、動物等)を写真撮影したものを用いた。ベタ画像はシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの混色とした。
(B)成形加工法
写真画像を基にレリーフ状に浮き彫りにした半立体状の型を、真空成形機にセットした。次いでシート状のインクジェット記録部材(印画し、表面保護層の形成を施したもの)を、絵柄と型の位置を合わせてセットし、成形加工を行った。
尚、食品、動物等の不定形なものを表現している為、型及び成形加工品には、急激な立ち上げ部分(シートの平面に対して直角に近い角度で盛り上がっている部分)と、なだらかな立ち上げ部分(シートの平面から浅い角度で緩やかに盛り上がっている部分)が混在している。
【0046】
(C)試験・評価方法
(1)引き伸ばされた際のひび割れ
シート状のインクジェット記録部材を、加熱しながらシート平面方向に、53%及び300%引き伸ばした(一方向に力を加え、面積ではなく長さが53%及び300%増加するように伸ばした)。引き伸ばした状態で、インク受理層の印画されていない部分に、目視で容易に確認できる大きさのひび割れがないかを観察し、下記の判定基準で評価した。
○:発生していない
△:発生しているが、実用上支障なし
×:発生が多く、実用上支障あり
(2)引き伸ばされた際の画像濃度低下率
シート状のインクジェット記録部材を、加熱しながらシート平面方向に、53%及び300%引き伸ばした(一方向に力を加え、面積ではなく長さが53%及び300%増加するように伸ばした)。引き伸ばす前と引き伸ばした状態の画像の反射濃度を、マクベス濃度計RD−918を用いて測定した。下記の式により低下率を算出した。
濃度低下率(%)=〔(伸長前濃度−伸長後濃度)/伸長前濃度〕×100
(3)成形加工品の外観
目視で観察した。
(4)成形加工品の使用後の外観
2週間、通常の室内に放置し、頻繁に触ったり、指で押したりした後、外観を目視で評価した。(POP広告として使用されて店内に掲示され、来店した複数の人が手に取って見た状態を想定したものである。)
【0047】
【表1】
【0048】
【発明の効果】
基材上に結着剤として100%モジュラスが0.1〜40MPaの範囲にある樹脂を含有するインク受理層を設けてなり、表面保護層が設けられる本発明のインクジェット記録部材は、引き伸ばされた場合に、インク受理層のひび割れや画像濃度の低下が抑制され、引き伸ばされた状態においても画像品質が低下せず、しかも使用時に汚れたり傷ついたりすることの少ないものである。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to an ink jet recording member, and more particularly to an ink jet recording member suitable for use in which the member itself is stretched.
[0002]
[Prior art]
2. Description of the Related Art In recent years, with the widespread use of computer technology, materials created by computers have been frequently printed out using a printer or the like. Printers used at that time include dot impact printers, laser printers, thermal printers, inkjet printers, etc., but since there is almost no mechanical noise at the time of printout, and the running cost associated with printout is low, Ink jet printers are widely used.
[0003]
Such an ink jet recording system uses a recording member having an ink receiving layer provided on a base material and prints on the ink receiving layer. However, the ink jet recording system may be used for applications in which the member itself is stretched.
For example, there are cases where the recording member is formed into a predetermined shape or embossed, or where the recording member is used as an adhesive label for easily deformable articles or as an adhesive label to be adhered to the shape of the articles.
[0004]
However, when the ink receiving layer of the conventional ink jet recording member is subjected to molding processing, the ink receiving layer is stretched and thus cracks. When a crack occurs, the crack itself is conspicuous and impairs the appearance. In addition, fine cracks that are inconspicuous are also generated, but even in this case, there is a problem that the density of the image is reduced in the cracked portions. That is, when stretched by molding, the image density is reduced by itself, but the reduction is further promoted by fine cracks.
Further, among the products printed by the ink jet recording method, compared with a flat poster or the like, the molded product has a convex portion, so that the product is easily exposed to impact and friction. On the other hand, for printing by the ink jet recording method, an ink receiving layer having a certain thickness or more and pores is desirable, but this is not excellent in strength and is easily stained.
[0005]
Therefore, the conventional inkjet recording member having an ink receiving layer is difficult to maintain a good appearance when formed and processed after printing, and it is also difficult to maintain it at the time of use. Limited. It has been difficult to use it for applications that require aesthetics such as interiors and interiors and that are used for a long period of time, and applications that require aesthetics such as POP advertisements and that can be touched by many people.
Therefore, the present inventors have previously proposed that the occurrence of cracks due to stretching is reduced by limiting the binder of the ink receiving layer to a specific modulus or the like (see Patent Document 1).
[0006]
On the other hand, conventional applications and designs are becoming more diversified and sophisticated. For example, it is a more highly complicated three-dimensional object, such as an embossed shape of various articles such as foods and decorations. With respect to such a member, even with the ink jet recording member proposed above, there is still a need to design and process the member into a three-dimensional shape that is gentle enough not to cause cracking. That is, when the height (or length) of the convex portion with respect to the area of the original sheet-shaped ink jet recording member at the location where the convex portion is formed is large, or when the curvature of the convex portion apex is large, This is because, in a three-dimensional shape having a suddenly rising portion or a three-dimensional shape having a twist, a portion of the sheet that is stretched at a high rate occurs, and cracks are likely to occur at the portion. Furthermore, in the molding process under such conditions, it is presumed from the complicated thermal behavior of the raw material composition due to heating and cooling during molding due to the unevenness of the raw material, but most of the sheet cracks This is because even if cracks did not occur, it was considered that cracks might occur in some places.
In addition, even if the crack itself is a minute one that cannot be distinguished by the naked eye, it may be recognized as a decrease in the color density of the image. In order to be able to cope with not only shapes but also advanced designs that require subtle color expression, it is necessary to sufficiently suppress even minute cracks that cannot be distinguished with the naked eye.
[0007]
[Patent Document 1]
JP-A-2002-264469 (page 2)
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
In view of such circumstances, the present invention suppresses cracking of the ink receiving layer and a decrease in image density when stretched, does not reduce image quality even in a stretched state, and becomes dirty or damaged during use. It is an object of the present invention to provide an ink jet recording member that is less likely to slip.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
The present inventor has conducted intensive studies to develop an ink jet recording member having the above characteristics.As a result, the ink receiving layer was used as a binder, a resin containing a specific modulus of resin was used, and a surface protective layer was further formed. It has been found that the object can be achieved by the provision.
The present invention has been completed based on such findings.
[0010]
That is, the present invention
(1) An ink receiving layer containing a resin having a 100% modulus in the range of 0.1 to 40 MPa as a binder is provided on a base material, and further, surface protection is performed on the ink receiving layer after inkjet printing. An ink jet recording member characterized by comprising a layer, and
(2) The ink jet recording member according to the above (1), wherein the 300% modulus of the resin contained in the ink receiving layer as a binder is in the range of 0.1 to 20 MPa.
Is provided.
The present invention also provides
(3) a print molded article obtained by molding the ink jet recording member of (1) or (2) above;
Is also provided.
In the present invention, the surface protective layer not only prevents dirt or damage during use, but also is provided before being stretched to prevent even fine cracks. Having an effect is one of the features of the present invention. In addition, a part of the surface layer of the ink receiving layer may become powdery and fall off due to the cracks, and the appearance may be impaired. However, the surface protective layer also has an effect of preventing this.
[0011]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
The ink jet recording member of the present invention has an ink receiving layer provided on a base material, and a surface protective layer provided on the ink receiving layer after ink jet printing.
In the present invention, the substrate is preferably in the form of a sheet from the viewpoint of ease of handling when performing molding or the like after printing, but a three-dimensional shape such as a cylindrical shape is more convenient for molding or the like after printing. In such a case, the three-dimensional shape may be used.
The substrate is preferably made of a thermoplastic resin.As the thermoplastic resin, a vinyl chloride resin, a polystyrene resin, an acrylic resin, a polyester resin such as polyethylene terephthalate, a polycarbonate resin, a polyolefin resin such as polypropylene, One or a mixture of two or more of methacrylic resins, cellulose acetates and the like are mentioned, but from the viewpoint of applicability when used for vacuum molding in the form of a film, vinyl chloride resins, polystyrene resins and Acrylic resins can be mentioned as preferred.
[0012]
As a matter of course, the base material may contain various additives, inorganic powders, organic pigments and the like in addition to the thermoplastic resin. Further, biodegradable plastic or foamed plastic may be used. Further, what is called synthetic paper is also included in the plastic substrate referred to herein.
In the case of a film, a single-layer structure or a multilayer structure may be used as long as the film can be formed. As a method of forming a multilayer structure, for example, a method of bonding layers together via an adhesive, a so-called co-extrusion method of forming a film by extruding and joining a plurality of raw materials from a plurality of extruders, an extruder on a film Various known methods can be used, such as a so-called extrusion lamination method in which the films are laminated while being extruded directly.
[0013]
For the purpose of improving adhesion and wettability with the ink receiving layer and the like, the surface of the substrate on which the ink receiving layer is to be formed may be subjected to a surface treatment by an oxidation method or a concavo-convex method, if desired. Examples of the oxidation method include a corona discharge treatment and hot air treatment, and examples of the concavo-convex method include a sand blast method and a solvent treatment method. These surface treatment methods are appropriately selected depending on the type of the substrate, but generally, the corona discharge treatment method is preferably used from the viewpoints of effects, operability, and the like. Further, an easy adhesion treatment can be performed.
[0014]
In the recording member of the present invention, the ink receiving layer must contain, as a binder, a resin having a 100% modulus in the range of 0.1 to 40 MPa. Further, it is more preferable that the resin has a 300% modulus in the range of 0.1 to 20 MPa at the same time.
The 100% modulus referred to herein means that a test piece (test piece preparation condition: 120 ° C. × 1 hr, film thickness: 0.1 to 0.2 mm, shape: Dumbbell No. 2) is 100 with a tensile tester at a speed of 500 mm / min. The stress at the time of% elongation was 300% modulus, and the test piece (test piece preparation condition: 120 ° C. × 1 hr, film thickness: 0.1 to 0.2 mm, shape: Dumbbell No. 2) was 500 mm / The stress at the time of elongation by 300% at the speed of min means each, and all of them are based on JIS K 6251-1993.
[0015]
By using a resin having a 100% modulus in the range of 0.1 to 40 MPa, cracking of the ink receiving layer when molded and stretched is suppressed. If the 100% modulus is less than 0.1 MPa, the abrasion resistance of the ink receiving layer and the printing portion, particularly the abrasion resistance in a state containing water, is reduced, and if it exceeds 40 MPa, cracks tend to occur. The preferred range of the 100% modulus is 1.5 to 20 MPa.
Among such resins, when a resin that satisfies the condition that the 300% modulus is in the range of 0.1 to 20 MPa is further used, the effect of suppressing cracks is further improved. Therefore, the suitability for molding processing including a portion where the stretching ratio is large, such as a large rising height or a steep rising angle, is improved. If the 300% modulus is less than 0.1 MPa, the strength of the ink receiving layer may decrease, and if it exceeds 20 MPa, the effect of preventing cracking tends to decrease. A more preferred range of the 300% modulus is 0.1 to 10 MPa.
[0016]
Substances that can be used as a binder satisfying such conditions include urethane, acrylic, gelatin, carboxymethylcellulose, polyvinylpyrrolidone, polyester, chlorinated polypropylene and vinyl versatate, and copolymers thereof, styrene-acrylic copolymer, Ethylene-vinyl acetate copolymer, styrene-butadiene rubber, and the like. In particular, urethane copolymers, acrylic copolymers, ethylene-vinyl acetate copolymers, and rubber-based copolymers are preferable because those having a small value of 100% modulus can be easily obtained. Among them, it is preferable to use a non-yellowing cationic polyurethane resin.
Ink used in the ink jet recording system includes an aqueous type, an oil type and the like. By selecting a binder, the printing suitability for various inks can be improved. For example, when printing with oil-based ink, acrylic, chlorinated polypropylene, vinyl versatate, and copolymers thereof are suitable.
[0017]
The resin having a 100% modulus in the range of 0.1 to 40 MPa preferably has an elongation of 300 to 2000% as measured in accordance with JIS K 6251-1993. If the elongation is less than 300%, the ink receiving layer tends to crack when subjected to molding, and if it exceeds 2000%, the abrasion resistance of the ink receiving layer tends to be impaired. A more preferable range of elongation is 500 to 1500%.
One of these binders may be used alone, or two or more thereof may be used in combination. Further, only a resin having a 100% modulus in the range of 0.1 to 40 MPa may be used, but other binders may be mixed and used as needed, as long as the effects of the present invention are not impaired. . It is preferable that the ratio of the “other binder” is 10% by weight or less of the entire binder.
[0018]
The content of the binder in the ink receiving layer is preferably 30 to 45% by weight, particularly preferably 35 to 40% by weight. If the content of the binder is less than this range, the strength of the ink receiving layer tends to decrease, and if it is more than this range, the ink absorbency tends to decrease.
[0019]
Usually, a filler is added to the ink receiving layer for the purpose of improving ink absorbency in addition to the binder.
The substance that can be used as the filler is not limited to organic and inorganic substances, and includes calcium carbonate, silica, talc, clay, diatomaceous earth, aluminum hydroxide, polystyrene, polymethacrylate, titanium oxide, calcined kaolin, and hydrous magnesium silicate. Can be These can be used alone or as a mixture.
In particular, it is preferable to use calcium carbonate because it has an effect of suppressing cracking at the time of forming the ink receiving layer. It is preferable to use an aragonite-based calcium carbonate because the ink absorbability is improved.
Further, it is preferable to use a mixture of calcium carbonate and silica because the ink absorbency and the drying property are improved. It is preferable to use silica produced by a gel method since the strength of the ink receiving layer is improved.
[0020]
The content of the filler in the ink receiving layer is preferably 40 to 60% by weight, particularly preferably 43 to 50% by weight. When the content of the filler is less than this range, the ink absorbency is reduced, and the density of the image after the molding process is greatly reduced. Conversely, if it is more than this range, the strength of the ink receiving layer tends to decrease.
[0021]
Various additives may be used in the ink receiving layer in addition to the binder and the filler.
In particular, the use of a plasticizer is preferable because the effect of suppressing cracking during molding is improved.
The plasticizer is not particularly limited, and includes glycols, glycerin, phosphates, phthalates, aliphatic dibasic esters, glycol esters, fatty acid esters, and the like. Among them, aliphatic ones are preferred in terms of improving the effects of the present invention.
The amount of the plasticizer to be added is preferably such that the solid content of the plasticizer in the solid content of the plasticizer and the binder is 5 to 30% by weight, and if it is less than 5% by weight, cracking occurs during molding. When the content exceeds 30% by weight, the ink absorbency tends to decrease. A more preferred range is from 10 to 25% by weight.
[0022]
By including a polymer of dimethylamine and epichlorohydrin in the ink receiving layer, the water resistance of the image can be further improved and bleeding can be prevented.
As a method of containing a polymer of dimethylamine and epichlorohydrin, a method of containing the polymer in a coating liquid for an ink receiving layer, and a method of coating and drying the coating liquid for an ink receiving layer to form There is a method of impregnating the formed layer. Examples of the method of impregnating the layer include a method of dipping the layer in a solution containing the polymer, a method of applying a solution containing the polymer to the layer, and a method of spraying the solution containing the polymer or the polymer itself on the layer. Although there is a method of applying the solution, a method of applying a solution containing the polymer to the layer is preferable from the viewpoint of easy operation.
[0023]
Further, as long as the object of the present invention is not impaired, if necessary, various additives such as an antifoaming agent, an antistatic agent, an ultraviolet absorber, a fluorescent whitening agent, a preservative, a pigment dispersant, a thickener, It may contain a water-soluble cationic substance such as a water-soluble aluminum salt or dicyandiamide for improving color development, or a granular lubricant for improving mold release during molding or preventing blocking.
[0024]
The thickness of the ink receiving layer is preferably in the range of 20 to 45 μm, particularly preferably 25 to 35 μm. If the thickness is smaller than this range, the ink absorption and drying properties are liable to deteriorate, and if the thickness is larger than this range, cracks are liable to occur due to the molding process.
[0025]
The ink jet recording member of the present invention has at least one or more ink receiving layers, and may be provided on one side or both sides of the substrate. If necessary, two or more layers may be provided on one surface of the substrate.
Further, in the ink jet recording member of the present invention, a layer other than the ink receiving layer may be provided as long as the object of the present invention is not impaired. For example, an anchor coat layer may be provided to improve the adhesion between the substrate and the ink receiving layer, and an ultraviolet absorbing layer may be provided to prevent deterioration due to ultraviolet light. Further, a layer having high opacity may be provided for the purpose of improving the shielding property.
[0026]
The ink receiving layer and the optional anchor coat layer, etc., are formed by coating a coating solution obtained by dissolving or dispersing necessary components in an appropriate solvent, using a known method such as reverse roll coating, air knife coating, gravure coating, or blade coating. It can be formed by coating and drying according to the above method.
[0027]
There is no particular limitation on the ink used for printing, and an ink using a dye or a pigment as a coloring material can be used. Further, a so-called water-based ink using water or a solvent having high affinity for water, an oil-based ink using a petroleum-based solvent, or the like can be used as the solvent. Hot melt type inks can also be used.
Various commercially available printers can be used for printing.
[0028]
In the ink jet recording member of the present invention, a surface protective layer is provided on the ink receiving layer after printing. Examples of the method for forming the surface protective layer include the following various known methods, but are not limited thereto.
(1) Lamination film lamination method
There are cold type and hot type.
Examples of the material of the film include vinyl chloride, acrylic, polystyrene, polyolefin such as polypropylene and polyethylene, polyester, fluororesin, polycarbonate, and the like. In particular, a vinyl chloride film is preferred because of the flexibility of the film. However, it is preferable to select a material whose physical property changes due to heat during the forming process are the same as or similar to the base material. Otherwise, floating and bubbles of the film are likely to occur after the forming process. The thickness of the film is preferably 5 to 100 μm.
Various methods such as wet lamination, hot melt lamination, extrusion lamination, dry lamination, and non-solvent lamination are exemplified, and among these, dry lamination is particularly preferable.
[0029]
(2) Method of thermally transferring a surface protection layer mainly composed of resin (thermal transfer sealing method)
A surface protection layer mainly composed of a resin is formed on a base such as a plastic film, and the surface protection layer is brought into contact with an article to be protected (the ink jet recording member of the present invention) and heated. Is removed, and the surface protective layer is left on the article. A polyethylene terephthalate film or the like can be used as the plastic film, and an acrylic resin or the like can be used as the resin to be the surface protective layer. Thermal transfer sealing TS4400 (manufactured by Canon Inc.) is used as an apparatus of this method, and TS film (gloss) TS-GS380, TS film (gloss) TS-GS460, TS film (mat) TS- MT380 and TS film (mat) TS-MT460 are commercially available.
(3) Coating method
This is a method in which a surface protective layer is provided by coating, and examples of components include acrylic, urethane, polyester-based resin, and UV absorber. Extrusion coatings are also included in this.
[0030]
(4) Printing method
This is a method of providing a surface protective layer by printing, for example, a method of providing a varnish layer by an offset printing method using a varnish instead of the offset printing ink.
▲ 5 ▼ Spray method
This is a method in which a surface protective layer is provided by spraying, and examples of components include acrylic, urethane, and polyester-based resins.
(6) Inkjet method
In this method, a liquid for forming a protective layer is ejected instead of ink in an ink jet recording type printer.
Among these, (1) a method of laminating a laminate film and (2) a thermal transfer sealing method are particularly preferable.
Furthermore, comparing (1) and (2), the present inventor has found that (2) exerts a very excellent effect in the following embodiment in the present invention. That is, in a case where the base material is a sheet-like material and is stretched after providing the surface protective layer, the stretching method is vacuum forming, pressure forming, or a combination thereof.
As a surface protective layer of a sheet to be subjected to vacuum forming or pressure forming, a method of laminating a laminate film is suitable for reasons such as strength and ease of processing. However, even if attention is paid to the selection of the film, bubbles are easily generated between the sheet and the laminated film depending on the shape to be formed. In particular, when an ink receiving layer suitable for an ink jet recording system is provided, bubbles are likely to be generated, probably because the ink receiving layer has pores. As a result of intensive studies, the present inventors have found that the use of the thermal transfer method results in less generation of bubbles, and has strength and ease of processing. In particular, it is suitable for applications requiring aesthetic appearance, such as advertisements used in POP advertisements and interior goods.
[0031]
The following uses can be mentioned as "stretched uses", which are preferred uses of the ink jet recording member of the present invention. However, it is not limited to these.
(1) Molding method
(1) A molding method in which a recording member having an ink receiving layer provided on a deformable base material is heated and softened, pressed into a mold, formed into a shape, and then cooled and solidified (sometimes called thermoforming). .
Among these molding methods, a typical method is to use a reduced pressure of air as a force for pressing the mold, that is, a method of sucking a member or the like into the mold (vacuum forming) and a method of using compressed air for the force to press the mold. There is a method (pressure forming), and a method in which vacuum forming and pressure forming are combined.
In the vacuum forming method, various methods such as straight, drape, and plug assist can be used. As a method of obtaining a molded product having an excellent appearance by reducing the displacement between the image and the mold, there is a method of adjusting the position and number of vacuum holes. There is also a method of creating an original image in consideration of deformation after molding using computer graphics or the like.
Embossing is also an example of this molding method when using heat.
[0032]
(2) A method of covering a three-dimensional object with a sheet having high plasticity and closely adhering to the three-dimensional object.
This corresponds to the stretched application here when partially stretched to match the complex shape of the three-dimensional object.
As an example, a pattern is printed on an ink jet recording sheet using a plastic film having high plasticity such as vinyl chloride as a base material, and an ink jet recording member having a surface protective layer provided thereon is prepared. An adhesive is applied to a separately prepared colorless three-dimensional object, covered with the ink jet recording member, and adhered while partially extending so as to conform to the shape of the three-dimensional object.
In this method, when a three-dimensional object corresponding to a mold is removed, the shape of the ink jet recording member often cannot be maintained. In this respect, this method is different from a general molding method.
(3) A method of pressing a mold or the like without applying heat.
Depending on the material and the processing method, the shape of the mold may remain if the mold is pressed without applying heat. The case where heat is not used in embossing is also an example of this method.
(4) In addition, when simply deforming, for example, bending a rod-shaped object, or a sheet that expands only by heating, etc.
[0033]
(2) Adhesive label
Adhesive-processed recording member after printing is applied as an adhesive label to an article such as a rubber product which is supposed to be easily deformed or is supposed to be deformed, and an adhesive label (recording member) according to the deformation of the article In some cases, the pressure-sensitive adhesive label (recording member) is stretched in an attempt to adhere to the shape of the article when it repeatedly shrinks or when it is applied to an article having a complicated shape.
[0034]
The ink-jet recording member of the present invention is suitable for the above-mentioned “use of stretching”, and usually, the ink-receiving layer is printed by an ink-jet recording method, and after further forming a surface protective layer thereon, the “stretching” is performed. Used order, but a different order is possible.
For example, when the surface protective layer is provided by spraying, it can be provided after molding. In addition, there is an ink jet printer that can print even if it is not a sheet material, such as a printer that prints a lot number on a factory line. If this is used, it is possible to print after molding.
However, when the surface protective layer is provided after "stretching" (forming, etc.), the effect of the surface protective layer is limited to protection during use, and the effect of preventing cracking during stretching cannot be obtained. It is preferable to perform “stretching” (forming or the like) after providing the protective layer. In addition, when printing is performed in a flat state such as a sheet-like material, excellent printing quality is easily obtained from the point that the distance between the head and the printing target is constant as compared with the case where printing is performed on a three-dimensional object. It is possible. From that point, it is more preferable to perform molding and the like after printing. One of the features of the present invention is that the reduction in image density when stretched after printing is small, so that the present invention is more effective when molding is performed after printing than before printing.
Here, the terms of the present invention will be described. As described above, the order of printing, installation of the surface protective layer, and stretching can be various, but in any case, a member that has not been printed is referred to as an inkjet recording member. The one after printing is called an ink jet recording member.
[0035]
【Example】
Next, the present invention will be described in more detail by way of examples, but the present invention is not limited to these examples.
Example 1
A 310 μm-thick polystyrene film [manufactured by LPackage, trade name: New LSK-NSW White] was used as a substrate.
As a coating liquid for the anchor coat layer, a homogeneous mixture of the following components was used.
(A) 60 parts by weight of an acrylic resin [manufactured by BASF Dispersion Co., Ltd., trade name: Acronal YJ-6221D, solid content concentration: 49% by weight, glass transition temperature Tg: 26 ° C]
(B) 10 parts by weight of calcium carbonate (trade name: Callite SA, manufactured by Shiroishi Central Research Institute, solid content: 100% by weight, aragonite)
(C) 30 parts by weight of water
[0036]
As a coating liquid for the ink receiving layer, a homogeneous mixture of the following components was used.
(1) Binder: urethane resin [manufactured by Asahi Denka Kogyo Co., Ltd., trade name: Adecabon Titer HUX-260, solid content concentration: 34% by weight, 100% modulus: 18 MPa, 300% modulus: 31 MPa] 78.60 weight Department
(2) Filler: calcium carbonate [manufactured by Shiroishi Central Research Institute, trade name: Callite SA, solid content concentration: 100% by weight, aragonite type] 20.03 parts by weight
(3) Filler: silica (Fuji Silysia Chemical Ltd., trade name: Sylysia 440, solid content concentration: 100% by weight) 12.02 parts by weight
(4) Surfactant [manufactured by Nissin Chemical Industry Co., Ltd., trade name: Olfin STG, solid content: 85% by weight] 0.99 parts by weight
(5) 60.00 parts by weight of water
[0037]
The surface protective layer was provided by a thermal transfer sealing method. A thermal transfer sealing TS4400 (manufactured by Canon Inc.) was applied to a processing machine, and a genuine product for the same machine [trade name: TS film (gross) TS-GS460, a polyethylene terephthalate film was coated with an acrylic resin to be a surface protective layer. And the surface protective layer was transferred by heat and pressure preset in the machine.
[0038]
On one surface of the base material, after coating and drying the coating liquid for anchor coating so that the thickness after drying is 5 μm, the thickness of the coating liquid for ink receiving layer on the anchor coating layer after drying is reduced. After coating and drying so as to have a thickness of 30 μm, the surface treatment liquid was subjected to a solid concentration of 1.6 g / m 2. 2 Thus, a sheet-like inkjet recording member was produced. As the surface treatment solution, a solution obtained by diluting a polymer of dimethylamine and epichlorohydrin [manufactured by Nika Chemical Co., Ltd., trade name: Neofix RE, solid content concentration: 40% by weight, cationic] with water is used. Was. The surface treatment liquid permeated into the ink receiving layer when applied, and did not form a new layer.
Printing of an image described below and solid printing were performed on the obtained inkjet recording member, and a surface protective layer was provided to produce an inkjet recording member.
[0039]
Example 2
Binder in the coating liquid for the ink receiving layer in Example 1: 78.60 parts by weight of a urethane resin (Adekabon titer HUX-260) was added to a urethane resin [Adekabon titer HUX manufactured by Asahi Denka Kogyo Co., Ltd.] -670, solid content concentration: 30% by weight, 100% modulus: 6.0 MPa, 300% modulus: 10 MPa] The same operation as in Example 1 was performed except for changing to 89.08 parts by weight, and sheet-like inkjet recording was performed. A member was produced.
[0040]
Example 3
Binder in the coating liquid for the ink receiving layer in Example 1: 78.60 parts by weight of a urethane resin (Adekabon titer HUX-260) was added to a urethane resin [Adekabon titer HUX manufactured by Asahi Denka Kogyo Co., Ltd.] -680, solid content concentration: 40% by weight, 100% modulus: 2.5 MPa, 300% modulus: 4.0 MPa] The same operation as in Example 1 was performed, except that the weight was changed to 66.81 parts by weight. An ink jet recording member was produced.
[0041]
Example 4
Binder in the coating liquid for the ink-receiving layer in Example 1: 78.60 parts by weight of a urethane resin (Adekabon Titer HUX-260) was added to a urethane resin (produced by Asahi Denka Kogyo KK, prototype name: UX-159-). 10, solid content concentration: 30.80% by weight, 100% modulus: 5.2 MPa, 300% modulus: 8.6 MPa] and 86.71 parts by weight. The same operation as in Example 1 was carried out except that 24.51 parts by weight of a polymer with chlorohydrin [trade name: Neofix RE, manufactured by Nichika Chemical Co., Ltd., solid content: 40% by weight, cationic] was added. Thus, a sheet-like inkjet recording member was produced.
[0042]
Comparative Example 1
In Example 1, the surface protective layer was not provided after solid printing.
[0043]
Comparative Example 2
Binder in the coating liquid for the ink receiving layer in Example 1: 78.60 parts by weight of a urethane resin (Adekabon titer HUX-260) was added to a urethane resin [Adekabon titer HUX manufactured by Asahi Denka Kogyo Co., Ltd.] -232, solid content concentration: 30% by weight, 100% modulus: 42 MPa, 300% modulus: unmeasurable] The same operation as in Example 1 was performed except that 89.08 parts by weight was used, and a sheet-like inkjet recording member was used. Was prepared.
[0044]
For each of the sheet-like inkjet recording members obtained in Examples 1 to 4 and Comparative Examples 1 and 2, (1) cracking of the ink receiving layer when stretched, and (2) when stretching after printing. (3) The appearance of the molded product and (4) the appearance of the molded product after use were evaluated. The results are shown in Table 1.
In addition, the printing method, the forming method, and each test / evaluation method are as follows.
[0045]
(A) Printing method
An image and a solid image were printed on a sheet-like inkjet recording member using a genuine pigment type ink using an inkjet printer (model name: MC9000) for aqueous ink (pigment type) manufactured by Seiko Epson Corporation. .
As the image, a photograph of an amorphous object (food, animal, etc.) was used. The solid image was a mixed color of cyan, magenta, yellow, and black.
(B) Forming method
A semi-solid mold embossed in relief based on the photographic image was set in a vacuum forming machine. Next, a sheet-shaped ink jet recording member (printed and subjected to formation of a surface protective layer) was set in such a manner that the position of the pattern and the mold were aligned, and molding was performed.
In addition, since it expresses irregular shapes such as foods and animals, the mold and the molded product have a sharp rising portion (a portion rising at an angle close to a right angle to the sheet plane), There is a mixture of gently rising parts (parts that rise gently at a shallow angle from the plane of the sheet).
[0046]
(C) Test and evaluation method
(1) Cracks when stretched
The sheet-shaped inkjet recording member was stretched by 53% and 300% in the sheet plane direction while heating (a force was applied in one direction, and the length was increased by 53% and 300% instead of the area). In the stretched state, the unprinted portion of the ink receiving layer was observed for cracks of a size that could be easily confirmed visually, and evaluated according to the following criteria.
Y: Not generated
Δ: Occurred, but no practical problem
×: Many occurrences, with practical problems
(2) Image density reduction rate when stretched
The sheet-shaped inkjet recording member was stretched by 53% and 300% in the sheet plane direction while heating (a force was applied in one direction, and the length was increased by 53% and 300% instead of the area). The reflection densities of the images before and after stretching were measured using a Macbeth densitometer RD-918. The reduction rate was calculated by the following equation.
Concentration reduction rate (%) = [(concentration before extension−concentration after extension) / concentration before extension] × 100
(3) Appearance of molded product
Observed visually.
(4) Appearance of molded product after use
After leaving it in a normal room for two weeks and frequently touching or pushing with a finger, the appearance was visually evaluated. (It is used as a POP advertisement, is posted in the store, and assumes a state in which a plurality of people who visit the store pick up and see them.)
[0047]
[Table 1]
[0048]
【The invention's effect】
The ink jet recording member of the present invention, which is provided with an ink receiving layer containing a resin having a 100% modulus in the range of 0.1 to 40 MPa as a binder as a binder, and provided with a surface protective layer, is stretched. In this case, cracking of the ink receiving layer and reduction in image density are suppressed, and even when the ink receiving layer is stretched, the image quality is not deteriorated.
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