JP2004290900A - Hydrogen separation membrane, production method therefor, hydrogen separation unit using the membrane, and membrane reactor - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば複数成分からなる改質ガスから水素のみを選択して取り出すための水素分離膜及びその製造方法に関し、さらには、かかる水素分離膜を用いた水素分離ユニット及び膜反応器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
水素分離膜は、複数成分からなる改質ガスから水素のみを選択して取り出す際に使用され、例えば、液体燃料から水素を含む改質燃料ガスを生成し、この改質燃料ガスから水素を分離供給することにより発電を行う燃料電池システムにおいて、水素分離ユニットや膜反応器等に用いられている。
【0003】
燃料電池は、水素を燃料とし、酸素あるいは酸素を含む空気を酸化剤として使用して電気化学的反応で発電するものであるが、車両等への用途を考えた場合には、燃料電池システム全体の容積ができる限り小さいことが重要である。このような観点から考えたときに、燃料源はガスよりも液体であることが望ましく、そこで、燃料源として液体燃料を用い、水素分離膜を有する水素分離ユニットや膜反応器等を用いて燃料電池に供給する水素を取り出すようにした燃料電池システムが提案されている。
【0004】
従来の水素分離膜としては、多孔質支持体の表層に水素分離金属の被膜を形成したものが知られているが、かかる水素分離膜では、膜厚を薄くすればするほど水素透過速度を向上することができることから、その薄膜化が要望されている。そこで、このような要望に応えるべく、水素分離膜をピンホールを生ずることなく薄膜化する技術が提案されている(例えば、特許文献1等を参照)。
【0005】
特許文献1記載の技術では、支持体の細孔中をパラフィン等の充填材で充填した後、水素分離金属の成膜を行う。そして、充填材は水素分離金属の成膜後に加熱除去する。これにより、多孔質基材の細孔中に水素分離金属が陥没,浸入することを抑制することができ、ピンホールの発生を抑制しつつ水素分離金属の薄膜化を図ることができる。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−52326号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、例えば特許文献1記載の水素分離膜においては、多孔質支持体として金属を主成分とする金属支持体を用いた場合、この金属支持体と成膜された水素分離金属との接触部分は、全て金属結合により接合されることになり、水素透過のための有効面積が充填材を除去した開孔部分に限定される。そのため、実質的な有効面積が減少し、透過性能が十分に得られない虞れがある。さらに、金属支持体と成膜された水素分離金属との接触部分が全て金属結合により接合されていると、例えば金属拡散による合金化が発生した場合、水素透過性能がさらに低下してしまうという問題がある。
【0008】
このような不都合を解消するためには、金属支持体の開口部分の面積を広くすることも考えられるが、開口部分の面積を広くすると、金属支持体と水素分離膜の接触面積が減少し、水素分離膜の機械的強度の低下を招き、成膜された水素分離金属に剥離が発生してしまう虞れがある。
【0009】
本発明は、このような従来の実情に鑑みて提案されたものであり、有効透過面積を十分に確保することができ、しかも機械的強度を向上させることが可能な水素分離膜及びその製造方法を提供することを目的とし、さらには、水素透過性能に優れた水素分離ユニット及び膜反応器を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の水素分離膜は、水素選択透過性を有する水素分離金属被膜と、開口処理が施された金属支持体とを組み合わせてなる水素分離膜であり、水素分離金属被膜と金属支持体との接触部分に、金属結合された接合部と、金属結合していない非接合部とを有することを特徴とするものである。
【0011】
本発明の水素分離膜では、接合部により金属支持体と水素分離金属被膜とが金属結合により接合されるとともに、非接合部においても金属支持体が水素分離金属被膜と接触して裏側から支持する形となっているので、十分な機械的強度が確保される。また、非接合部では、金属支持体と水素分離金属被膜とが金属結合していないため、水素を透過させることができる。したがって、本発明の水素分離膜では、有効透過面積の確保と機械的強度の確保とが両立される。
【0012】
以上の構成を有する本発明の水素分離膜は、金属支持体に開口処理を施す工程と、開口処理が施された金属支持体の開口孔に低融点充填材を充填し平坦化する工程と、金属支持体表面の一部に金属結合を抑制する処理を施す工程と、金属支持体表面に水素分離金属被膜を成膜する工程と、金属支持体の開口孔に充填された低融点充填材を溶融除去する工程とを有する製造方法によって作製される。
【0013】
また、前記構成を有する水素分離膜は、水素分離ユニットや膜反応器に用いることができる。水素分離ユニットや膜反応器に前記構成の水素分離膜を用いることにより、水素透過性能に優れた水素分離ユニットや膜反応器が実現される。
【0014】
【発明の効果】
本発明の水素分離膜は、水素分離金属被膜と金属支持体との接触部分に、これらが金属結合された接合部と、金属結合していない非接合部とを有することから、機械的強度を十分に確保しながら、水素の有効透過面積として十分な面積を確保することが可能である。
【0015】
また、本発明の製造方法によれば、以上のような優れた性能を有する水素分離膜を簡単に作製することができる。
【0016】
さらに、以上のような水素分離膜を用いた本発明の水素分離ユニットや膜反応器は、優れた水素透過性能を発揮することができ、水素の分離供給や改質反応を効率良く行うことができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を適用した水素分離膜及びその製造方法、水素分離ユニット及び膜反応器について、図面を参照して説明する。
【0018】
(第1の実施形態)
先ず、本発明を適用した水素分離膜の構成について、図1及び図2を参照して説明する。この水素分離膜は、開口処理が施された金属支持体1の表面に、水素分離金属被膜2が成膜されてなるものである。なお、図1は水素分離金属皮膜2が成膜される前の金属支持体1を示す平面図であり、図2は金属支持体1の表面に水素分離金属被膜2が成膜された水素分離膜の断面図である。
【0019】
金属支持体1は、例えばステンレス(SUS)等の金属材料が板状に成形されてなり、開口処理によって、平均孔径が数十μm程度の開口孔3が形成されたものである。この金属支持体1の厚さは、水素分離膜全体の強度が十分に確保できるように、表面に成膜される水素分離金属被膜2の厚さと同等か、それ以上とされる。
【0020】
開口孔3は、図1において白抜きで表される部分であり、例えば金属支持体1の両面からエッチング等によって孔加工が施されて、これらの孔が連通部分3aにて連通されることにより、金属支持体1の両面にて開口する一体の開口孔3とされている。したがって、金属支持体1を平面視したときには、開口孔3に複数の連通部分3aが所定間隔で配列されている様子が観察されるが、図1においては、特徴部分を分かり易く示すために、1つの連通部分3aのみを図示して他の連通部分3aは省略している。
【0021】
また、金属支持体1の外周端部1aとその内側の複数の円形部分1bは、エッチング等が施される際にマスキングされることによって、開口孔3とはならずに残存した部分であり、金属支持体1は、これらの領域を接触部分として後述の水素分離金属被膜2と接触するようになっている。
【0022】
水素分離金属被膜2は、Pd,V,Nb,Ta,Zrの単体、若しくは複合体、あるいはCu,Ag等との合金等の水素分離金属が、無電解メッキやCVD等の手法で金属支持体1の表面に成膜されることによって形成されるものである。この水素分離金属被膜2は、水素を選択的に透過する機能を有している。
【0023】
金属支持体1上に成膜された水素分離金属被膜2は、金属支持体1の外周端部1a及びその内側の複数の円形部分1bにおいて金属支持体1と接触することになる。このとき、本実施形態の水素分離膜では、金属支持体1と水素分離金属被膜2とは、全ての接触部分において金属結合しているわけではなく、接触部分の一部では金属結合されずに金属支持体1と水素分離金属被膜2とが接触した状態となっている。すなわち、本実施形態の水素分離膜では、金属支持体1と水素分離金属被膜2との接触部分に、金属結合された接合部と、金属結合していない非接合部とを有している。
【0024】
これら接合部と非接合部とは任意に設定することが可能であるが、例えば、金属支持体1と水素分離金属被膜2との接触部分のうちで図1及び図2において破線で囲まれる領域が接合部とされ、それ以外の領域が非接合部とされる。すなわち、金属支持体1の外周端部1aは、その全域が、金属支持体1と水素分離金属被膜2とが金属結合された接合部とされ、その内側の円形部分1bでは、対角線上に位置する領域、すなわち中央部及びこの中央部と四隅との間に位置する部分が、金属支持体1と水素分離金属被膜2とが金属結合された接合部とされる。一方、それ以外の領域は、金属支持体1と水素分離金属被膜2とが金属結合していない非接合部とされている。
【0025】
次に、本実施形態の水素分離膜の機能について、図3及び図4を用いて説明する。
【0026】
Pd,V,Nb,Ta,Zrの単体、若しくは複合体、あるいはCu,Ag等との合金等からなる水素分離金属被膜2は、水素をプロトン化して金属結晶格子間を拡散させ、透過させる性質を持つ。すなわち、このような水素分離金属被膜2を用いれば、複数成分の改質ガスから水素のみ選択して取り出すことが可能である。
【0027】
一方、水素分離金属被膜2を支持する支持体の材料としては、一般的にセラミックスや金属等が適用されるが、セラミックスは脆いため強度的に不十分であり、強度を保とうとすると金属を材料とした金属支持体1を適用することが有効である。しかしながら、金属支持体1を適用する場合、水素分離金属被膜2と金属接合された部分では、水素分離金属被膜2を透過した水素ガスが通過できない。
【0028】
そこで、金属支持体1に開口孔3を成形する等の方法を採る必要がある。このような方法では、開口孔3の開口面積を最大限に広げることが水素透過性能を向上させるために有効であるが、水素分離金属被膜2の強度を保つためには、水素分離金属被膜2と金属支持体1との接触面積を確保する必要があり、これら双方の要求を満足させることは困難とされてきた。本実施形態の水素分離膜は、金属支持体1と水素分離金属被膜2との接触部分を工夫することで、水素透過性能の向上と機械的強度の確保との双方を両立させるようにしたものである。
【0029】
図3は、本実施形態の水素分離膜の要部を拡大して示す断面図であり、金属支持体1の表面では開口孔3の開口面積が総面積の80%程度となるように成形されている。また、金属支持体1と水素分離金属被膜2との接触部分のうちで図3中左側の接合部Bでは、金属支持体1と水素分離金属被膜2とが金属結合されており、水素分離金属被膜2を透過した水素ガスはこの接合部Bを通過できない。
【0030】
一方、金属支持体1と水素分離金属被膜2との接触部分のうちで図3中右側の非接合部Nでは、金属支持体1と水素分離金属被膜2とが接触しているものの、金属結合はしていないため、水素分離金属被膜2を透過した水素ガスはこの非接合部Nを通過して開口孔3に流れ込み、或いは金属支持体1の内部を通過して水素分離膜を透過することになる。したがって、本実施形態の水素分離膜では、開口孔3の開口面積にこの非接合部Nの面積を加えた面積が、水素の透過できる有効水素透過面積となる。
【0031】
図4は、総面積に対する有効水素透過面積の割合と、総面積が有効水素透過面積である場合を1として表される水素透過係数との関係を示すものである。この図4から、有効水素透過面積を大きくすればするほど、水素透過係数は増加することがわかる。本実施形態の水素分離膜では、開口孔3の開口面積を最大限に広げるとともに、金属支持体1と水素分離金属被膜2との接触部分に非接合部Nを設け、接合部Bの面積を最小限とする構成としたため、水素分離膜の強度を確保しつつ、有効水素透過面積を大きくとることが可能となり、高い水素透過性能を得ることが可能となる。また、接合部Bで金属支持体1と水素分離金属被膜2が合金化することにより発生する金属拡散を最小限にとどめることができ、これに起因する水素透過性能の低下を抑制できるという効果も得られることになる。
【0032】
次に、以上のような構成を有する本実施形態の水素分離膜の製造方法について、図5を用いて説明する。図5は本実施形態の水素分離膜を作製する工程の一例を示すフロー図である。
【0033】
本実施形態の水素分離膜を作製するには、先ず、水素等による耐食性を抑制したステンレス(SUS)等の材料を用いて、水素分離金属被膜2の膜厚と同等かそれ以上の厚さを有する板状の金属支持体1を作製する(工程S1)。
【0034】
次に、工程S1で作製された板状の金属支持体1に対して開口処理を施して、金属支持体1に開口孔3を形成する。具体的には、金属支持体1の両面の所定箇所(外周端部1aとその内側の複数の円形部分1bとなる箇所)をマスキングして、エッチング等により金属支持体1の両面から孔加工を施し、開口孔3を形成する(工程S2)。
【0035】
次に、工程S2で作製した開口孔3に、銅やパラフィン等のように金属支持体1や水素分離金属被膜2よりも融点が低い低融点充填材を注入し、少なくとも水素分離金属被膜2を成膜する金属支持体2の表面上が平坦となるように成形する(工程S3)。
【0036】
次に、金属支持体1表面の開口孔3が開口されていない部分(接触部分)のうちで、水素分離金属被膜2と金属接合させない部分(非接合部となる部分)に、酸化剤または酸化物を塗布する(工程S4)。
【0037】
次に、金属支持体1表面に水素分離金属を成膜して、水素分離金属被膜2を形成する。水素分離金属被膜2は、無電解メッキやCVD等の手法により、例えば膜厚2μm以下となるように成膜する(工程S5)。
【0038】
最後に、水素分離金属被膜2が成膜された金属支持体1から低融点充填材を溶融により除去する(工程S6)。以上の一連の工程を経て、本実施形態の水素分離膜が作製されることになる。
【0039】
以上説明したように、本実施形態の水素分離膜では、水素選択透過性を有する水素分離金属被膜2と開口処理を施した金属支持体1とを組み合わせた水素分離膜において、金属支持体1と水素分離金属被膜2との接触部分に、金属支持体1と水素分離金属被膜2とが金属結合された接合部と、金属結合していない非接合部とを設けることで、水素分離膜としての十分な強度を確保しながら、有効透過面積を広げて高い水素透過性能を得ることが可能である。
【0040】
また、このとき、少なくとも金属支持体1の外周端部1aは接合部とされて、金属支持体1と水素分離金属被膜2とが金属結合されるようにしているので、端部からのガスの漏れを確実に防止することができる。さらに、金属支持体1の円形部分1bのうちで、中央部に位置する領域も接合部とされ、また、この中央部から端部の間の少なくとも一部も接合部とされるようにすることで、水素分離膜の強度をより向上させることが可能である。
【0041】
さらにまた、金属支持体1と水素分離金属被膜2との接触部分の面積が、開口孔3の開口面積よりも狭くなるようにしているので、有効透過面積を十分に大きくとることが可能であり、また、金属支持体1の厚さを水素分離金属被膜2と同等以上としているので、水素分離膜の強度をより確実に得ることが可能である。
【0042】
なお、以上は平板状の金属支持体1上に水素分離金属被膜2が成膜されてなる平板型の水素分離膜に本発明を適用した例について説明したが、本発明は、以上の例に限定されるものではなく、例えば図6に示すように、円筒形状に成形された金属支持体11の周面に水素分離金属被膜が成膜されてなる円筒型の水素分離膜に対しても有効に適用可能である。
【0043】
この場合も、金属支持体11周面の水素分離金属被膜との接触部分に、これら金属支持体11と水素分離金属被膜とが金属結合された接合部と、金属結合していない非接合部とが設けられ、例えば、金属支持体11と水素分離金属被膜との接触部分のうちで、図6において破線で囲まれる領域、すなわち金属支持体11の周面の端部と中央部とに位置する接触部分が接合部Bとされ、それ以外の接触部分が非接合部Nとされる。
【0044】
以上のように構成される円筒型の水素分離膜においても、金属支持体11と水素分離金属被膜との接触部分に接合部と非接合部とが設けられることにより、水素分離膜としての十分な強度を確保しながら、有効透過面積を広げて高い水素透過性能を得ることが可能となる。
【0045】
(第2の実施形態)
次に、本発明の水素分離膜を水素分離ユニットに用いた例について説明する。この水素分離ユニットは、改質ガスの通路となる一次通路と、改質ガスから分離された水素の通路となる二次通路と、これら一次通路と二次通路とを仕切る水素分離膜とを備えてなるものであり、図7に示すように、燃料電池システムに組み込まれて使用され、改質ガスから水素を取り出して燃料電池に供給する機能を有する。
【0046】
図7に示す燃料電池システムでは、改質ガスを生成するための炭化水素系燃料と水とが、コントロールユニット21の信号にて制御される第一燃料噴射弁22と水噴射弁23により蒸発器24に供給され、改質器25に隣接する燃焼器26から供給される燃焼ガスとの熱交換により、蒸発器24において気化が行われるようになっている。そして、気化された炭化水素系燃料と水とが、燃料ガスとして改質器25に導入され、燃焼器26との熱交換を行うことで燃料ガスの改質反応が行われる。燃焼器26には、第二燃料噴射弁27が設けられており、熱量が不足した場合、コントロールユニット21の信号により燃料が追加供給される。
【0047】
ここで、炭化水素系燃料(CnHm)と水との改質反応について簡単に説明すると、燃料の水蒸気改質反応は、下記反応式(1)で表わされる。なお、下記反応式(2)は、シフト反応と呼ばれるものであり、一般に低温では水素、高温ではCOが生成する方向に進行する。改質器25では、反応式(1)を主体として反応式(2)の反応が行われるが、高級炭化水素の改質反応では、通常、改質温度が高いため、反応式(2)の反応はCOの生成する方向に進行し易い。
【0048】
CnHm+nH2O → nCO+(n+m/2)H2 ・・・(1)
CO+H2O → CO2+H2 ・・・(2)
改質器25で生成された改質ガスは、水素分離ユニット28の一次側通路29に供給される。その後、改質ガスは水素分離ユニット28内の水素分離膜30によって水素が選択透過され、二次側通路31を経て燃料電池32へ供給され、電気化学反応により起電力を得ることになる。
【0049】
燃料電池32で起こる電気化学反応は、下記反応式(3)〜(5)で表される。
【0050】
H2 → 2H++2e− ・・・(3)
(1/2)O2+2H++2e− → H2O ・・・(4)
H2+(1/2)O2 → H2O ・・・(5)
ここで、反応式(3)は燃料電池32のアノード側における反応を表し、反応式(4)は燃料電池32のカソード側における反応を表している。そして、燃料電池32全体としては反応式(5)に示す反応が進行することとなる。このような電気化学反応により起電力を得ている燃料電池32は、固体高分子型の燃料電池であり、電池反応を促進する白金等の触媒を備えている。
【0051】
しかしながら、供給されたガス中にCOが含まれている場合には、このCOが白金触媒に吸着して触媒としての機能を低下させ、反応式(4)に示したアノード側における反応を阻害して燃料電池32の性能を阻害してしまう。そのため、燃料電池32のような固体高分子型の燃料電池で発電を行う場合には、CO除去器や水素分離膜30等のCO除去手段を用いて供給するガス中のCOを所定値以下に低減して電池性能の低下を防ぐことが必要となる。なお、このような固体高分子型の燃料電池32において、供給されるガス中のCO濃度の許容値は、通常数十ppm程度である。
【0052】
さらに、水素分離膜30により透過されなかった排気ガスの一部及び燃料電池32から排出される余剰水素は、燃焼器26に供給され、改質器25の加熱に供されることとなる。また、本実施形態の燃料電池システムでは、コントロールユニット21の信号を受ける空気制御バルブ33の動作により、燃料電池32に空気を供給するようになっている。
【0053】
以上のような燃料電池システムにおいて、水素分離ユニット28の水素分離膜30を本発明の水素分離膜の構成とする。この水素分離膜30は、基本的には上述した第1の実施形態と同様のものであるが、金属支持体1と水素分離金属被膜2との接触部分における接合部B及び非接合部Nの配置が第1の実施形態のものとは異なっている。以下、本実施形態で用いられる水素分離膜30の特徴部分を、図8を参照して説明する。なお、図8は水素分離金属皮膜2が成膜される前の金属支持体1を示す平面図であり、第1の実施形態のものと同一部分には同一の符号を付している。
【0054】
本実施形態で用いられる水素分離膜30では、金属支持体1と水素分離金属被膜2との接触部分のうちで、図8において破線で囲まれる領域が、金属支持体1と水素分離金属被膜2とが金属結合された接合部Bとされ、それ以外の領域が金属結合していない非接合部Nとされる。すなわち、金属支持体1の外周端部1aは、その全域が接合部Bとされ、その内側の円形部分1bでは、図8中上半分に設定される対角線領域と、図8中下半分に設定される対角線領域とが接合部Bとされる。一方、それ以外の領域は非接合部Nとされている。
【0055】
ここで、水素分離膜30は、図8中の上側が一次通路29の上流側に位置し、図8中の下側が一次通路29の下流側に位置するように、水素分離ユニット28内に設置される。そして、図8中上半分に設定される対角線領域の面積(すなわち接合部の面積)が、図8中下半分に設定される対角線領域の面積よりも小とされている。すなわち、この水素分離膜30では、一次通路29の上流側に位置する部分で接合部Bの面積が狭くなり、一次通路29の下流側に位置する部分で接合部Bの面積が広くなるように設計されている。
【0056】
水素分離ユニット28では、一次通路29を流れる改質ガスが上流側から下流側に向かう過程で水素分離膜30によって水素分離が行われることになる。したがって、一次通路29の上流側の方が下流側に比べて水素分圧が高くなっている。本例の水素分離膜30は、水素分圧が高い一次通路29上流側に位置する部分での接合部Bの面積が狭くされ、水素分圧が低い一次通路29下流側に位置する部分で接合部Bの面積が広くされているので、特に水素分圧が高い位置で広い有効透過面積が確保されることになり、高い水素透過性能が得られることになる。
【0057】
また、水素分離ユニット28に本発明の水素分離膜30を用いる効果としては、水素分離膜30の強度を確保できることに加え、有効水素透過面積の向上に伴うPd使用量削減によるコストの抑制や、水素透過性能の向上による水素分離膜ユニット28の小型化等を挙げることができる。
【0058】
(第3の実施形態)
次に、本発明の水素分離膜を膜反応器に用いた例について説明する。この膜反応器は、燃料ガスの改質反応が行われる改質触媒部と、この改質触媒部で生成された改質ガスから分離された水素の通路となる水素通路と、これら改質触媒部と水素通路とを仕切る水素分離膜とを備えてなるものであり、図9に示すように、燃料電池システムに組み込まれて使用され、燃料ガスから水素を取り出して燃料電池に供給する機能を有する。
【0059】
図9に示す燃料電池システムでは、改質ガスを生成するための炭化水素系燃料と水とが、コントロールユニット41の信号にて制御される第一燃料噴射弁42及び水噴射弁43により蒸発器44に供給され、膜反応器45の燃焼触媒部46から供給される燃焼ガスとの熱交換により、蒸発器44において気化が行われるようになっている。そして、気化された炭化水素系燃料と水とが、燃料ガスとして膜反応器45の改質触媒部47に導入され、燃焼触媒部46との熱交換を行うことで燃料ガスの改質反応が行われる。
【0060】
改質触媒部47における改質反応によって生成された改質ガス中の水素は、水素分離膜48によって選択透過され、水素通路49を経て燃料電池50へ供給され、電気化学反応により起電力を得ることとなる。水素分離膜48により透過されなかった排気ガス及び燃料電池50から排出される余剰水素は、膜反応器45の燃焼触媒部46に供給され、改質触媒部47の加熱に供されることとなる。この燃焼触媒部46には、第二燃料噴射弁51によって燃料を供給することが可能であり、燃焼触媒部46の温度上昇が必要な場合、コントロールユニット41の制御信号により追加燃料が供給される。また、本実施形態の燃料電池システムでは、コントロールユニット41の信号を受ける空気制御バルブ52の動作により、燃料電池50に空気を供給するようになっている。
【0061】
ここで、膜反応45の改質触媒部47で行なわれる炭化水素系燃料の改質反応、及び燃料電池50で行なわれる電気化学反応は、上述した第2の実施形態で説明したものと同様であるが、改質触媒部47で生成された改質ガスは、水素分離膜48によって改質反応と同時に水素が選択透過され、水素通路49を経て燃料電池50へ供給されることとなる。そのため、この燃料電池システムでは、第2の実施形態で説明した燃料電池システムに比べて改質反応を促進することが可能となり、必要となる改質触媒容量が削減され、システムの小型化が可能となる。
【0062】
以上のような燃料電池システムにおいて、膜反応器45の水素分離膜48を本発明の水素分離膜の構成とする。この水素分離膜48は、基本的には上述した第1の実施形態と同様のものであるが、金属支持体1と水素分離金属被膜2との接触部分における接合部B及び非接合部Nの配置が第1の実施形態のものとは異なっている。以下、本実施形態で用いられる水素分離膜48の特徴部分を、図10を参照して説明する。なお、図10は水素分離金属皮膜2が成膜される前の金属支持体1を示す平面図であり、第1の実施形態のものと同一部分には同一の符号を付している。
【0063】
本実施形態で用いられる水素分離膜48では、金属支持体1と水素分離金属被膜2との接触部分のうちで、図10において破線で囲まれる領域が、金属支持体1と水素分離金属被膜2とが金属結合された接合部Bとされ、それ以外の領域が金属結合していない非接合部Nとされる。すなわち、金属支持体1の外周端部1aは、その全域が接合部Bとされ、その内側の円形部分1bでは、図10中上半分に設定される対角線領域と、図10中下半分に設定される対角線領域とが接合部Bとされる。一方、それ以外の領域は非接合部Nとされている。
【0064】
ここで、水素分離膜48は、図10中の上側が改質触媒部47の上流側に位置し、図10中の下側が改質触媒部47の下流側に位置するように、膜反応器45内に設置される。そして、図10中下半分に設定される対角線領域の面積(すなわち接合部の面積)が、図10中上半分に設定される対角線領域の面積よりも小とされている。すなわち、この水素分離膜48では、改質触媒部47の上流側に位置する部分で接合部Bの面積が広くなり、改質触媒部47の下流側に位置する部分で接合部Bの面積が狭くなるように設計されている。
【0065】
膜反応器45では、改質触媒部47を流れる燃料ガスが上流側から下流側に向かう過程で改質反応が行われることで水素濃度が上昇していき、この改質ガスから水素分離膜48によって水素分離が行われることになる。したがって、改質触媒部47の下流側の方が上流側に比べて改質ガスの水素濃度が高くなっている。本例の水素分離膜48は、改質ガスの水素濃度が低い改質触媒部47上流側に位置する部分での接合部Bの面積が広くされ、改質ガスの水素濃度が高い改質触媒部47下流側に位置する部分で接合部Bの面積が狭くされているので、特に改質ガスの水素濃度が高い位置で広い有効透過面積が確保されることになり、高い水素透過性能が得られることになる。
【0066】
また、膜反応器45に本発明の水素分離膜48を用いる効果としては、水素分離膜48の強度を確保できることに加え、有効水素透過面積の向上に伴うPd使用量削減によるコストの抑制や、水素透過性能の向上による膜反応器45の小型化等を挙げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した水素分離膜を説明する図であり、水素分離金属被膜が成膜される前の金属支持体を示す平面図である。
【図2】本発明を適用した水素分離膜の断面図である。
【図3】本発明を適用した水素分離膜の要部を拡大して示す断面図である。
【図4】総面積に対する有効水素透過面積の割合と水素透過係数との関係を示す特性図である。
【図5】本発明を適用した水素分離膜の作製工程を示すフロー図である。
【図6】本発明を適用した円筒型の水素分離膜を説明する図であり、水素分離金属被膜が成膜される前の金属支持体を示す側面図である。
【図7】本発明の水素分離ユニットを用いた燃料電池システムの構成を示す図である。
【図8】本発明の水素分離ユニットに用いられる水素分離膜を説明する図であり、水素分離金属皮膜が成膜される前の金属支持体を示す平面図である。
【図9】本発明の膜反応器を用いた燃料電池システムの構成を示す図である。
【図10】本発明の膜反応器に用いられる水素分離膜を説明する図であり、水素分離金属被膜が成膜される前の金属支持体を示す平面図である。
【符号の説明】
1 金属支持体
1a 外周端部
1b 円形部分(接触部分)
2 水素分離金属被膜
3 開口孔
28 水素分離ユニット
30 水素分離膜
45 膜反応器
48 水素分離膜
B 接合部
N 非接合部[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to, for example, a hydrogen separation membrane for selectively extracting hydrogen from a reformed gas composed of a plurality of components and a method for producing the same, and further relates to a hydrogen separation unit and a membrane reactor using such a hydrogen separation membrane. It is.
[0002]
[Prior art]
The hydrogen separation membrane is used to select and extract only hydrogen from a reformed gas composed of a plurality of components. For example, a hydrogen separated membrane is used to generate a reformed fuel gas containing hydrogen from a liquid fuel and separate hydrogen from the reformed fuel gas. In a fuel cell system that generates electric power by supplying power, it is used for a hydrogen separation unit, a membrane reactor, and the like.
[0003]
A fuel cell uses hydrogen as fuel and oxygen or air containing oxygen as an oxidant to generate power by an electrochemical reaction. However, considering use in vehicles, etc., the entire fuel cell system Is as small as possible. From this point of view, it is desirable that the fuel source is liquid rather than gas.Therefore, using a liquid fuel as the fuel source, and using a hydrogen separation unit having a hydrogen separation membrane, a membrane reactor, etc. There has been proposed a fuel cell system for extracting hydrogen to be supplied to a battery.
[0004]
As a conventional hydrogen separation membrane, one in which a hydrogen separation metal film is formed on the surface of a porous support is known. In such a hydrogen separation membrane, as the film thickness decreases, the hydrogen permeation rate increases. Therefore, it is desired to reduce the thickness. Therefore, in order to meet such a demand, a technique has been proposed in which the hydrogen separation membrane is thinned without generating pinholes (for example, see Patent Document 1).
[0005]
In the technique described in
[0006]
[Patent Document 1]
JP-A-2002-52326
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
However, for example, in the hydrogen separation membrane described in
[0008]
To solve such inconvenience, it is conceivable to increase the area of the opening of the metal support.However, if the area of the opening is increased, the contact area between the metal support and the hydrogen separation membrane decreases, There is a possibility that the mechanical strength of the hydrogen separation membrane is reduced and the formed hydrogen separation metal is separated.
[0009]
The present invention has been proposed in view of such a conventional situation, and a hydrogen separation membrane capable of sufficiently securing an effective permeation area and improving mechanical strength, and a method for producing the same are provided. Further, it is an object of the present invention to provide a hydrogen separation unit and a membrane reactor having excellent hydrogen permeation performance.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
The hydrogen separation membrane of the present invention is a hydrogen separation membrane formed by combining a hydrogen separation metal coating having selective hydrogen permeability and a metal support subjected to an opening treatment. The contact portion has a metal-bonded joint portion and a non-metal-bonded non-joint portion.
[0011]
In the hydrogen separation membrane of the present invention, the metal support and the hydrogen separation metal coating are bonded by the metal bond by the bonding portion, and the metal support is in contact with the hydrogen separation metal coating and supported from the back side even in the non-bonding portion. Due to the shape, sufficient mechanical strength is secured. In the non-joined portion, the metal support and the hydrogen-separated metal coating are not metal-bonded, so that hydrogen can permeate. Therefore, in the hydrogen separation membrane of the present invention, it is possible to secure both the effective permeation area and the mechanical strength.
[0012]
The hydrogen separation membrane of the present invention having the above configuration, a step of performing an opening treatment on the metal support, a step of filling the opening holes of the metal support subjected to the opening treatment with a low melting point filler and flattening, A step of performing a treatment for suppressing metal bonding on a part of the surface of the metal support, a step of forming a hydrogen-separating metal film on the surface of the metal support, and a low-melting-point filler filled in the opening holes of the metal support. And a step of melting and removing.
[0013]
Further, the hydrogen separation membrane having the above configuration can be used for a hydrogen separation unit or a membrane reactor. By using the hydrogen separation membrane having the above-described configuration in the hydrogen separation unit or the membrane reactor, a hydrogen separation unit or a membrane reactor having excellent hydrogen permeability can be realized.
[0014]
【The invention's effect】
The hydrogen separation membrane of the present invention has a mechanical strength at the contact portion between the hydrogen separation metal coating and the metal support, because the hydrogen separation membrane has a bonded portion where these are metal-bonded and a non-bonded portion where they are not metal-bonded. It is possible to secure a sufficient area as the effective permeation area of hydrogen while securing a sufficient area.
[0015]
Further, according to the production method of the present invention, a hydrogen separation membrane having the above-described excellent performance can be easily produced.
[0016]
Further, the hydrogen separation unit and the membrane reactor of the present invention using the hydrogen separation membrane as described above can exhibit excellent hydrogen permeation performance, and can efficiently perform separation supply and reforming reaction of hydrogen. it can.
[0017]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, a hydrogen separation membrane to which the present invention is applied, a method for producing the same, a hydrogen separation unit and a membrane reactor will be described with reference to the drawings.
[0018]
(1st Embodiment)
First, the configuration of a hydrogen separation membrane to which the present invention is applied will be described with reference to FIGS. This hydrogen separation membrane is obtained by forming a hydrogen
[0019]
The
[0020]
The opening holes 3 are portions shown in white in FIG. 1. For example, holes are formed on both surfaces of the
[0021]
In addition, the outer
[0022]
The hydrogen
[0023]
The hydrogen-separated
[0024]
The bonded portion and the non-bonded portion can be arbitrarily set. For example, a region surrounded by a broken line in FIGS. 1 and 2 in a contact portion between the
[0025]
Next, the function of the hydrogen separation membrane of the present embodiment will be described with reference to FIGS.
[0026]
The hydrogen-separated
[0027]
On the other hand, as a material of the support for supporting the hydrogen-separated
[0028]
Therefore, it is necessary to adopt a method such as forming the
[0029]
FIG. 3 is an enlarged cross-sectional view showing a main part of the hydrogen separation membrane of the present embodiment, and is formed so that the opening area of the
[0030]
On the other hand, at the non-bonded portion N on the right side in FIG. 3 of the contact portion between the
[0031]
FIG. 4 shows the relationship between the ratio of the effective hydrogen permeation area to the total area and the hydrogen permeation coefficient expressed as 1 when the total area is the effective hydrogen permeation area. FIG. 4 shows that the larger the effective hydrogen permeation area, the higher the hydrogen permeation coefficient. In the hydrogen separation membrane of the present embodiment, the non-bonded portion N is provided at the contact portion between the
[0032]
Next, a method for manufacturing the hydrogen separation membrane of the present embodiment having the above-described configuration will be described with reference to FIG. FIG. 5 is a flowchart showing an example of a process for producing the hydrogen separation membrane of the present embodiment.
[0033]
In order to manufacture the hydrogen separation membrane of the present embodiment, first, using a material such as stainless steel (SUS) in which corrosion resistance due to hydrogen or the like is suppressed, a thickness equal to or greater than the thickness of the hydrogen
[0034]
Next, an opening process is performed on the plate-shaped
[0035]
Next, a low-melting-point filler such as copper or paraffin having a lower melting point than the
[0036]
Next, an oxidizing agent or an oxidizing agent is applied to a portion of the surface of the
[0037]
Next, a hydrogen separation metal film is formed on the surface of the
[0038]
Finally, the low-melting-point filler is removed from the
[0039]
As described above, in the hydrogen separation membrane of the present embodiment, in the hydrogen separation membrane in which the hydrogen
[0040]
Further, at this time, at least the outer
[0041]
Furthermore, since the area of the contact portion between the
[0042]
In the above description, the example in which the present invention is applied to the flat hydrogen separation membrane in which the hydrogen
[0043]
Also in this case, at the contact portion between the
[0044]
Even in the cylindrical hydrogen separation membrane configured as described above, the joint portion and the non-joint portion are provided at the contact portion between the
[0045]
(Second embodiment)
Next, an example in which the hydrogen separation membrane of the present invention is used in a hydrogen separation unit will be described. The hydrogen separation unit includes a primary passage serving as a passage for the reformed gas, a secondary passage serving as a passage for the hydrogen separated from the reformed gas, and a hydrogen separation membrane that separates the primary passage and the secondary passage. As shown in FIG. 7, it is used by being incorporated in a fuel cell system, and has a function of extracting hydrogen from reformed gas and supplying it to the fuel cell.
[0046]
In the fuel cell system shown in FIG. 7, a hydrocarbon fuel and water for producing reformed gas are vaporized by a first
[0047]
Here, the reforming reaction between the hydrocarbon fuel (CnHm) and water will be briefly described. The steam reforming reaction of the fuel is represented by the following reaction formula (1). The following reaction formula (2) is called a shift reaction, and generally proceeds in a direction in which hydrogen is generated at a low temperature and CO is generated at a high temperature. In the
[0048]
CnHm + nH 2 O → nCO + (n + m / 2) H 2 ... (1)
CO + H 2 O → CO 2 + H 2 ... (2)
The reformed gas generated by the
[0049]
The electrochemical reaction occurring in the fuel cell 32 is represented by the following reaction formulas (3) to (5).
[0050]
H 2 → 2H + + 2e − ... (3)
(1/2) O 2 + 2H + + 2e − → H 2 O ... (4)
H 2 + (1/2) O 2 → H 2 O ... (5)
Here, reaction equation (3) represents a reaction on the anode side of the fuel cell 32, and reaction equation (4) represents a reaction on the cathode side of the fuel cell 32. Then, the reaction represented by the reaction formula (5) proceeds as the whole fuel cell 32. The fuel cell 32 that obtains an electromotive force by such an electrochemical reaction is a polymer electrolyte fuel cell, and includes a catalyst such as platinum that promotes the cell reaction.
[0051]
However, when CO is contained in the supplied gas, this CO is adsorbed on the platinum catalyst to lower its function as a catalyst, thereby inhibiting the reaction on the anode side shown in the reaction formula (4). As a result, the performance of the fuel cell 32 is hindered. Therefore, when power is generated by a polymer electrolyte fuel cell such as the fuel cell 32, the CO in the gas supplied using a CO removing device such as a CO remover or the
[0052]
Further, part of the exhaust gas not permeated by the
[0053]
In the fuel cell system as described above, the
[0054]
In the
[0055]
Here, the
[0056]
In the hydrogen separation unit 28, hydrogen separation is performed by the
[0057]
In addition, the effect of using the
[0058]
(Third embodiment)
Next, an example in which the hydrogen separation membrane of the present invention is used in a membrane reactor will be described. The membrane reactor includes a reforming catalyst section in which a reforming reaction of a fuel gas is performed, a hydrogen passage serving as a passage for hydrogen separated from the reformed gas generated in the reforming catalyst section, and a reforming catalyst. And a hydrogen separation membrane that separates the hydrogen passage from the fuel gas. As shown in FIG. 9, the hydrogen separation membrane has a function of extracting hydrogen from fuel gas and supplying it to the fuel cell. Have.
[0059]
In the fuel cell system shown in FIG. 9, a hydrocarbon fuel and water for generating reformed gas are vaporized by a first fuel injection valve 42 and a
[0060]
Hydrogen in the reformed gas generated by the reforming reaction in the reforming
[0061]
Here, the reforming reaction of the hydrocarbon-based fuel performed in the reforming
[0062]
In the fuel cell system as described above, the
[0063]
In the
[0064]
Here, the
[0065]
In the membrane reactor 45, the reforming reaction is performed in a process in which the fuel gas flowing through the reforming
[0066]
The effects of using the
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a view for explaining a hydrogen separation membrane to which the present invention is applied, and is a plan view showing a metal support before a hydrogen separation metal film is formed.
FIG. 2 is a sectional view of a hydrogen separation membrane to which the present invention is applied.
FIG. 3 is an enlarged cross-sectional view showing a main part of a hydrogen separation membrane to which the present invention is applied.
FIG. 4 is a characteristic diagram showing a relationship between a ratio of an effective hydrogen permeation area to a total area and a hydrogen permeation coefficient.
FIG. 5 is a flowchart showing a process for producing a hydrogen separation membrane to which the present invention is applied.
FIG. 6 is a view for explaining a cylindrical hydrogen separation membrane to which the present invention is applied, and is a side view showing a metal support before a hydrogen separation metal film is formed.
FIG. 7 is a diagram showing a configuration of a fuel cell system using the hydrogen separation unit of the present invention.
FIG. 8 is a view for explaining a hydrogen separation membrane used in the hydrogen separation unit of the present invention, and is a plan view showing a metal support before a hydrogen separation metal film is formed.
FIG. 9 is a diagram showing a configuration of a fuel cell system using the membrane reactor of the present invention.
FIG. 10 is a diagram illustrating a hydrogen separation membrane used in the membrane reactor of the present invention, and is a plan view showing a metal support before a hydrogen separation metal film is formed.
[Explanation of symbols]
1 Metal support
1a Outer edge
1b Circular part (contact part)
2 Hydrogen separation metal coating
3 opening hole
28 Hydrogen separation unit
30 Hydrogen separation membrane
45 membrane reactor
48 Hydrogen separation membrane
B joint
N Non-joined part
Claims (12)
前記水素分離金属被膜と金属支持体との接触部分に、金属結合された接合部と、金属結合していない非接合部とを有することを特徴とする水素分離膜。A hydrogen separation metal film having a hydrogen selective permeability, and a hydrogen separation membrane obtained by combining a metal support subjected to an opening treatment,
A hydrogen separation membrane comprising: a metal-bonded joint portion and a non-metal-bonded non-joint portion at a contact portion between the hydrogen separation metal coating and a metal support.
金属支持体に開口処理を施す工程と、
開口処理が施された前記金属支持体の開口孔に低融点充填材を充填し平坦化する工程と、
前記金属支持体表面の一部に金属結合を抑制する処理を施す工程と、
前記金属支持体表面に水素分離金属被膜を成膜する工程と、
前記低融点充填材を溶融除去する工程とを有することを特徴とする水素分離膜の製造方法。A method for producing a hydrogen separation membrane comprising a combination of a hydrogen separation metal coating having selective hydrogen permeability and a metal support subjected to an opening treatment,
Performing an opening treatment on the metal support;
A step of filling the opening hole of the metal support subjected to the opening treatment with a low melting point filler and flattening the opening,
A step of performing a treatment for suppressing metal bonding on a part of the metal support surface,
Forming a hydrogen-separating metal film on the surface of the metal support,
Melt-removing the low melting point filler.
前記水素分離膜として、請求項1乃至6の何れかに記載の水素分離膜を備えることを特徴とする水素分離ユニット。A hydrogen separation unit including a primary passage serving as a passage for reformed gas, a secondary passage serving as a passage for hydrogen separated from the reformed gas, and a hydrogen separation membrane separating the primary passage and the secondary passage. ,
A hydrogen separation unit comprising the hydrogen separation membrane according to any one of claims 1 to 6 as the hydrogen separation membrane.
前記水素分離膜として、請求項1乃至6の何れかに記載の水素分離膜を備えることを特徴とする膜反応器。A reforming catalyst section in which a fuel gas reforming reaction is performed, a hydrogen passage serving as a passage for hydrogen separated from the reformed gas generated in the reforming catalyst section, and a reforming catalyst section and a hydrogen passage. A hydrogen separation membrane and a partitioning hydrogen separation membrane,
A membrane reactor comprising the hydrogen separation membrane according to claim 1 as the hydrogen separation membrane.
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