JP2004288679A - 可視光半導体レーザの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】従来の可視光半導体レーザの製造方法では、エッチングマスク12をドライエッチングで除去する際に、ブロック層8表面に不所望な凹凸13aが生じ、上部電極10表面の平坦度が悪化しチップ認識の際にカメラへの反射光レベルのばらつきを招きチップ認識ミスの原因となった。
【解決手段】本発明の可視光半導体レーザ101の製造方法は、n型GaAs基板2上に、下部クラッド層3,活性層4,第1上部クラッド層5を形成する工程と、第1上部クラッド層5をメサ形状に形成するためのエッチングマスク12を形成する工程と、第1上部クラッド層5の一部をエッチング除去しメサ部7を形成する工程と、メサ部7を埋込むようにブロック層8を形成する工程と、ブロック層8表面をフォトレジスト膜で成る保護被膜102で被覆する工程と、エッチングマスク12をドライエッチングで除去する工程とを含む。
【選択図】 図2
【解決手段】本発明の可視光半導体レーザ101の製造方法は、n型GaAs基板2上に、下部クラッド層3,活性層4,第1上部クラッド層5を形成する工程と、第1上部クラッド層5をメサ形状に形成するためのエッチングマスク12を形成する工程と、第1上部クラッド層5の一部をエッチング除去しメサ部7を形成する工程と、メサ部7を埋込むようにブロック層8を形成する工程と、ブロック層8表面をフォトレジスト膜で成る保護被膜102で被覆する工程と、エッチングマスク12をドライエッチングで除去する工程とを含む。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、可視光半導体レーザの製造方法に関し、特に、表面の平坦度が良好である可視光半導体レーザの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の可視光半導体レーザの一例の斜視図を図4に示す。
【0003】
従来の可視光半導体レーザ1は、n型GaAs基板2の上に順次、形成したn型AlGaInPで成る下部クラッド層3,GaInP/AlGaInPで成る活性層4,p型AlGaInPで成る第1上部クラッド層5,p型GaInPで成るエッチングストッパ層6と、p型AlGaInPで成るメサ形状をした第2上部クラッド層7と、その第2上部クラッド層7を埋込むように形成したn型GaAsで成るブロック層8と、第2上部クラッド層7上面及びブロック層8上面に形成したp型GaAsで成るコンタクト層9と、その上に形成した上部電極10と、n型GaAs基板2の裏面に形成した下部電極11とで構成されている。
【0004】
ここで、上部電極10表面の内、第2上部クラッド層7の真上の領域は平坦であるが、それ以外の領域10a(図中、破線で囲んだ領域)の表面は、微細な凹凸形状となっている。その理由を以下の製造方法の説明に記載する。
【0005】
従来の可視光半導体レーザ1の製造方法の一例を図5,図6に示す。図5,図6は工程順を示す断面図である。
【0006】
先ず、図5(a)に示すように、n型GaAs基板2の上に、n型AlGaInPで成る下部クラッド層3,GaInP/AlGaInPで成る活性層4,p型AlGaInPで成る第1上部クラッド層5,p型GaInPで成るエッチングストッパ層6,p型AlGaInPで成る第2上部クラッド層7aを順次、有機金属気相成長法により形成した後、第2上部クラッド層7a上面に導波路方向に沿ったストライプ状のシリコン酸化膜で成るエッチングマスク12をCVD法およびフォトリソグラフィ法を用いて形成する。
【0007】
次に、図5(b)に示すように、エッチングマスク12を使って、第2上部クラッド層をエッチングストッパ層6までエッチング除去しメサ形状をした第2上部クラッド層7を形成する。
【0008】
次に、図5(c)に示すように、エッチングマスク12を用いて、選択エピタキシャル成長法によって、メサ形状をした第2上部クラッド層7を埋込むように、第2上部クラッド層7と逆導電型のn型GaAsで成るブロック層8を成長させる。
【0009】
次に、図5(d)に示すように、不要となったエッチングマスクをドライエッチング(例えば、反応性イオンエッチング;RIE)によって除去する。ここで、反応性イオンエッチング(RIE)は、イオン化されたエッチング種が勢い良く加速されて被処理表面に当たるため、エッチングマスクを除去する際に、エッチング種がブロック層8表面に衝突し、ブロック層8表面に不所望な凹凸13aを生じさせることになった。
【0010】
次に、図6(e)に示すように、第2上部クラッド層7上面及びブロック層8上面にp型GaAsで成るコンタクト層9を有機金属気相成長法にて成長させる。ここで、ブロック層8表面に生じた凹凸13は、その上に形成するコンタクト層9にも反映され、第2上部クラッド層7の真上部分を除くコンタクト層9表面に不所望な凹凸13bを生じさせることになった。
【0011】
次に、図6(f)に示すように、蒸着法にて、コンタクト層9上に上部電極10を形成し、n型GaAs基板2裏面に下部電極11を形成する。ここで、ブロック層8表面に生じた凹凸13は、コンタクト層9を介して、上部電極10表面にも反映され、第2上部クラッド層7の真上部分を除く上部電極10表面に不所望な凹凸13cを生じさせることになった。
【0012】
以上のようにして、電流狭窄構造を有する可視光半導体レーザ1が完成する。
【0013】
尚、上記では、第2上部クラッド層7aをメサ形状に形成する際に用いるエッチングストッパ層6を備えた構成で説明したが、エッチングストッパ層6を形成せずに、第2上部クラッド層7aの途中までエッチング除去する構成であってもよい。
(例えば、非特許文献1参照。)
【0014】
【非特許文献1】
神戸宏著「はじめての半導体レーザ技術」工業調査会出版、2001年4月20日、p.110、図7.6
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
上述したように、従来の可視光半導体レーザの製造方法では、エッチングマスク12を、ドライエッチング(例えば、反応性イオンエッチング;RIE)によって除去する際に、ブロック層8表面に不所望な凹凸13aが生じることは避けられなかった。そして、この凹凸13aは、コンタクト層9を介して上部電極10表面にも反映され、この上部電極10表面の平坦度のばらつきは、組立工程におけるチップ認識の際にカメラ(図示せず)への反射光レベルのばらつきを招きチップ認識ミスの原因となった。
【0016】
本発明の目的は、上部クラッド層をメサ形状に形成するために用いたエッチングマスクをドライエッチングによって除去する際に、ブロック層表面に不所望な凹凸が生じることのない可視光半導体レーザの製造方法を提供することである。
【0017】
本発明の可視光半導体レーザの製造方法は、
半導体基板上に、少なくとも、順次、下部クラッド層,活性層,上部クラッド層を形成する工程と、
上部クラッド層をメサ形状に形成するためのエッチングマスクを形成する工程と、
エッチングマスクを使って上部クラッド層の一部をエッチング除去しメサ部を形成する工程と、
メサ部を埋込むようにブロック層を形成する工程と、
ブロック層表面をドライエッチングに対する保護被膜で被覆する工程と、
エッチングマスクをドライエッチングで除去する工程と、
を含むことを特徴とする可視光半導体レーザの製造方法である。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明の可視光半導体レーザの一例の斜視図を図1に示す。尚、図4と同一部分には同一符号を付す。
【0019】
本発明の可視光半導体レーザ101は、n型GaAs基板2の上に順次、形成したn型AlGaInPで成る下部クラッド層3,GaInP/AlGaInPで成る活性層4,p型AlGaInPで成る第1上部クラッド層5,p型GaInPで成るエッチングストッパ層6と、p型AlGaInPで成るメサ形状をした第2上部クラッド層7と、その第2上部クラッド層7を埋込むように形成したn型GaAsで成るブロック層8と、第2上部クラッド層7上面及びブロック層8上面に形成したp型GaAsで成るコンタクト層9と、その上に形成した上部電極10と、n型GaAs基板2の裏面に形成した下部電極11とで構成されている。
【0020】
即ち、構造においては、従来の可視光半導体レーザ1とまったく同じであるが、従来の可視光半導体レーザ1の上部電極10表面の特定の領域10a(図中、破線で囲んだ領域)に見られた微細な凹凸形状がなく全面が平坦となっている。その理由を以下の製造方法の説明に記載する。
【0021】
本発明の可視光半導体レーザ101の製造方法の一例を図2,図3に示す。図2,図3は工程順を示す断面図である。尚、図5,図6と同一部分には同一符号を付す。
【0022】
先ず、図2(a)に示すように、n型GaAs基板2の上に、n型AlGaInPで成る下部クラッド層3,GaInP/AlGaInPで成る活性層4,p型AlGaInPで成る第1上部クラッド層5,p型GaInPで成るエッチングストッパ層6,p型AlGaInPで成る第2上部クラッド層7aを順次、有機金属気相成長法により形成した後、第2上部クラッド層7a上面に導波路方向に沿ったストライプ状のシリコン酸化膜で成るエッチングマスク12をCVD法およびフォトリソグラフィ法を用いて形成する。
【0023】
次に、図2(b)に示すように、エッチングマスク12を使って、第2上部クラッド層7aをエッチングストッパ層6までエッチング除去しメサ形状をした第2上部クラッド層7を形成する。
【0024】
次に、図2(c)に示すように、エッチングマスク12を用いて、選択エピタキシャル成長法によって、メサ形状をした第2上部クラッド層7を埋込むように、第2上部クラッド層7と逆導電型のn型GaAsで成るブロック層8を成長させる。
【0025】
次に、図2(d)に示すように、フォトリソグラフィ法を用いて、エッチングマスク12部分を開口し、ブロック層8部分を被覆するフォトレジスト膜で成る保護被膜102を形成する。本発明の特徴であるこの保護被膜102は、後でエッチングマスク12をドライエッチング(例えば、反応性イオンエッチング;RIE)で除去するときに、ブロック層8にエッチングダメージを与えないための保護の役目をする。
【0026】
次に、図3(e)に示すように、不要となったエッチングマスクを反応性イオンエッチング(RIE)によって除去する。ここで、反応性イオンエッチング(RIE)は、イオン化されたエッチング種が勢い良く加速されて被処理表面に当たるため、エッチングマスクを除去する際に、エッチング種が保護被膜102表面にも衝突し、保護被膜102表面に凹凸13dを生じさせるが、その下層のブロック層8は、保護被膜102で保護されているため平坦なままである。
【0027】
次に、図3(f)に示すように、保護被膜102を除去した後、第2上部クラッド層7上面及びブロック層8上面にp型GaAsで成るコンタクト層9を有機金属気相成長法にて成長させる。ここで、ブロック層8表面は平坦度が良好であるため、その上に形成するコンタクト層9表面も平坦度は良好である。
【0028】
次に、図3(g)に示すように、蒸着法にて、コンタクト層9上に上部電極10を形成し、n型GaAs基板2裏面に下部電極11を形成する。ここで、コンタクト層9表面は平坦度が良好であるため、その上に形成する上部電極10表面も平坦度は良好である。
【0029】
以上のようにして、電流狭窄構造を有する可視光半導体レーザ101が完成する。
【0030】
尚、上記では、第2上部クラッド層7aをメサ形状に形成する際に用いるエッチングストッパ層6を備えた構成で説明したが、エッチングストッパ層6を形成せずに、第2上部クラッド層7aの途中までエッチング除去する構成であってもよい。
【0031】
また、ブロック層8の保護被膜102としては、フォトレジスト膜に限るものではないが、フォトレジスト膜は塗布形成および除去が容易で好適である。
【0032】
【発明の効果】
本発明の可視光半導体レーザの製造方法によると、上部クラッド層をメサ形状にエッチングするために使用するエッチングマスクをドライエッチングで除去するときに、ブロック層表面をエッチングダメージから守る保護被膜が形成されているため、ブロック層表面に不所望な凹凸を生じさせることがなく、その結果、上部電極表面の平坦度も良好である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の可視光半導体レーザの一例の斜視図
【図2】本発明の可視光半導体レーザの製造方法の一例の断面図
【図3】本発明の可視光半導体レーザの製造方法の一例の断面図
【図4】従来の可視光半導体レーザの一例の斜視図
【図5】従来の可視光半導体レーザの製造方法の一例の断面図
【図6】従来の可視光半導体レーザの製造方法の一例の断面図
【符号の説明】
1 従来の可視光半導体レーザ
2 GaAs基板
3 下部クラッド層
4 活性層
5 第1上部クラッド層
6 エッチングストッパ層
7 メサ形状をした第2上部クラッド層
7a 第2上部クラッド層
8 ブロック層
9 コンタクト層
10 上部電極
10a 上部電極10の凹凸形状の領域
11 下部電極
12 エッチングマスク
13a,13b,13c 凹凸
101 本発明の可視光半導体レーザ
102 保護被膜
【発明の属する技術分野】
本発明は、可視光半導体レーザの製造方法に関し、特に、表面の平坦度が良好である可視光半導体レーザの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の可視光半導体レーザの一例の斜視図を図4に示す。
【0003】
従来の可視光半導体レーザ1は、n型GaAs基板2の上に順次、形成したn型AlGaInPで成る下部クラッド層3,GaInP/AlGaInPで成る活性層4,p型AlGaInPで成る第1上部クラッド層5,p型GaInPで成るエッチングストッパ層6と、p型AlGaInPで成るメサ形状をした第2上部クラッド層7と、その第2上部クラッド層7を埋込むように形成したn型GaAsで成るブロック層8と、第2上部クラッド層7上面及びブロック層8上面に形成したp型GaAsで成るコンタクト層9と、その上に形成した上部電極10と、n型GaAs基板2の裏面に形成した下部電極11とで構成されている。
【0004】
ここで、上部電極10表面の内、第2上部クラッド層7の真上の領域は平坦であるが、それ以外の領域10a(図中、破線で囲んだ領域)の表面は、微細な凹凸形状となっている。その理由を以下の製造方法の説明に記載する。
【0005】
従来の可視光半導体レーザ1の製造方法の一例を図5,図6に示す。図5,図6は工程順を示す断面図である。
【0006】
先ず、図5(a)に示すように、n型GaAs基板2の上に、n型AlGaInPで成る下部クラッド層3,GaInP/AlGaInPで成る活性層4,p型AlGaInPで成る第1上部クラッド層5,p型GaInPで成るエッチングストッパ層6,p型AlGaInPで成る第2上部クラッド層7aを順次、有機金属気相成長法により形成した後、第2上部クラッド層7a上面に導波路方向に沿ったストライプ状のシリコン酸化膜で成るエッチングマスク12をCVD法およびフォトリソグラフィ法を用いて形成する。
【0007】
次に、図5(b)に示すように、エッチングマスク12を使って、第2上部クラッド層をエッチングストッパ層6までエッチング除去しメサ形状をした第2上部クラッド層7を形成する。
【0008】
次に、図5(c)に示すように、エッチングマスク12を用いて、選択エピタキシャル成長法によって、メサ形状をした第2上部クラッド層7を埋込むように、第2上部クラッド層7と逆導電型のn型GaAsで成るブロック層8を成長させる。
【0009】
次に、図5(d)に示すように、不要となったエッチングマスクをドライエッチング(例えば、反応性イオンエッチング;RIE)によって除去する。ここで、反応性イオンエッチング(RIE)は、イオン化されたエッチング種が勢い良く加速されて被処理表面に当たるため、エッチングマスクを除去する際に、エッチング種がブロック層8表面に衝突し、ブロック層8表面に不所望な凹凸13aを生じさせることになった。
【0010】
次に、図6(e)に示すように、第2上部クラッド層7上面及びブロック層8上面にp型GaAsで成るコンタクト層9を有機金属気相成長法にて成長させる。ここで、ブロック層8表面に生じた凹凸13は、その上に形成するコンタクト層9にも反映され、第2上部クラッド層7の真上部分を除くコンタクト層9表面に不所望な凹凸13bを生じさせることになった。
【0011】
次に、図6(f)に示すように、蒸着法にて、コンタクト層9上に上部電極10を形成し、n型GaAs基板2裏面に下部電極11を形成する。ここで、ブロック層8表面に生じた凹凸13は、コンタクト層9を介して、上部電極10表面にも反映され、第2上部クラッド層7の真上部分を除く上部電極10表面に不所望な凹凸13cを生じさせることになった。
【0012】
以上のようにして、電流狭窄構造を有する可視光半導体レーザ1が完成する。
【0013】
尚、上記では、第2上部クラッド層7aをメサ形状に形成する際に用いるエッチングストッパ層6を備えた構成で説明したが、エッチングストッパ層6を形成せずに、第2上部クラッド層7aの途中までエッチング除去する構成であってもよい。
(例えば、非特許文献1参照。)
【0014】
【非特許文献1】
神戸宏著「はじめての半導体レーザ技術」工業調査会出版、2001年4月20日、p.110、図7.6
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
上述したように、従来の可視光半導体レーザの製造方法では、エッチングマスク12を、ドライエッチング(例えば、反応性イオンエッチング;RIE)によって除去する際に、ブロック層8表面に不所望な凹凸13aが生じることは避けられなかった。そして、この凹凸13aは、コンタクト層9を介して上部電極10表面にも反映され、この上部電極10表面の平坦度のばらつきは、組立工程におけるチップ認識の際にカメラ(図示せず)への反射光レベルのばらつきを招きチップ認識ミスの原因となった。
【0016】
本発明の目的は、上部クラッド層をメサ形状に形成するために用いたエッチングマスクをドライエッチングによって除去する際に、ブロック層表面に不所望な凹凸が生じることのない可視光半導体レーザの製造方法を提供することである。
【0017】
本発明の可視光半導体レーザの製造方法は、
半導体基板上に、少なくとも、順次、下部クラッド層,活性層,上部クラッド層を形成する工程と、
上部クラッド層をメサ形状に形成するためのエッチングマスクを形成する工程と、
エッチングマスクを使って上部クラッド層の一部をエッチング除去しメサ部を形成する工程と、
メサ部を埋込むようにブロック層を形成する工程と、
ブロック層表面をドライエッチングに対する保護被膜で被覆する工程と、
エッチングマスクをドライエッチングで除去する工程と、
を含むことを特徴とする可視光半導体レーザの製造方法である。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明の可視光半導体レーザの一例の斜視図を図1に示す。尚、図4と同一部分には同一符号を付す。
【0019】
本発明の可視光半導体レーザ101は、n型GaAs基板2の上に順次、形成したn型AlGaInPで成る下部クラッド層3,GaInP/AlGaInPで成る活性層4,p型AlGaInPで成る第1上部クラッド層5,p型GaInPで成るエッチングストッパ層6と、p型AlGaInPで成るメサ形状をした第2上部クラッド層7と、その第2上部クラッド層7を埋込むように形成したn型GaAsで成るブロック層8と、第2上部クラッド層7上面及びブロック層8上面に形成したp型GaAsで成るコンタクト層9と、その上に形成した上部電極10と、n型GaAs基板2の裏面に形成した下部電極11とで構成されている。
【0020】
即ち、構造においては、従来の可視光半導体レーザ1とまったく同じであるが、従来の可視光半導体レーザ1の上部電極10表面の特定の領域10a(図中、破線で囲んだ領域)に見られた微細な凹凸形状がなく全面が平坦となっている。その理由を以下の製造方法の説明に記載する。
【0021】
本発明の可視光半導体レーザ101の製造方法の一例を図2,図3に示す。図2,図3は工程順を示す断面図である。尚、図5,図6と同一部分には同一符号を付す。
【0022】
先ず、図2(a)に示すように、n型GaAs基板2の上に、n型AlGaInPで成る下部クラッド層3,GaInP/AlGaInPで成る活性層4,p型AlGaInPで成る第1上部クラッド層5,p型GaInPで成るエッチングストッパ層6,p型AlGaInPで成る第2上部クラッド層7aを順次、有機金属気相成長法により形成した後、第2上部クラッド層7a上面に導波路方向に沿ったストライプ状のシリコン酸化膜で成るエッチングマスク12をCVD法およびフォトリソグラフィ法を用いて形成する。
【0023】
次に、図2(b)に示すように、エッチングマスク12を使って、第2上部クラッド層7aをエッチングストッパ層6までエッチング除去しメサ形状をした第2上部クラッド層7を形成する。
【0024】
次に、図2(c)に示すように、エッチングマスク12を用いて、選択エピタキシャル成長法によって、メサ形状をした第2上部クラッド層7を埋込むように、第2上部クラッド層7と逆導電型のn型GaAsで成るブロック層8を成長させる。
【0025】
次に、図2(d)に示すように、フォトリソグラフィ法を用いて、エッチングマスク12部分を開口し、ブロック層8部分を被覆するフォトレジスト膜で成る保護被膜102を形成する。本発明の特徴であるこの保護被膜102は、後でエッチングマスク12をドライエッチング(例えば、反応性イオンエッチング;RIE)で除去するときに、ブロック層8にエッチングダメージを与えないための保護の役目をする。
【0026】
次に、図3(e)に示すように、不要となったエッチングマスクを反応性イオンエッチング(RIE)によって除去する。ここで、反応性イオンエッチング(RIE)は、イオン化されたエッチング種が勢い良く加速されて被処理表面に当たるため、エッチングマスクを除去する際に、エッチング種が保護被膜102表面にも衝突し、保護被膜102表面に凹凸13dを生じさせるが、その下層のブロック層8は、保護被膜102で保護されているため平坦なままである。
【0027】
次に、図3(f)に示すように、保護被膜102を除去した後、第2上部クラッド層7上面及びブロック層8上面にp型GaAsで成るコンタクト層9を有機金属気相成長法にて成長させる。ここで、ブロック層8表面は平坦度が良好であるため、その上に形成するコンタクト層9表面も平坦度は良好である。
【0028】
次に、図3(g)に示すように、蒸着法にて、コンタクト層9上に上部電極10を形成し、n型GaAs基板2裏面に下部電極11を形成する。ここで、コンタクト層9表面は平坦度が良好であるため、その上に形成する上部電極10表面も平坦度は良好である。
【0029】
以上のようにして、電流狭窄構造を有する可視光半導体レーザ101が完成する。
【0030】
尚、上記では、第2上部クラッド層7aをメサ形状に形成する際に用いるエッチングストッパ層6を備えた構成で説明したが、エッチングストッパ層6を形成せずに、第2上部クラッド層7aの途中までエッチング除去する構成であってもよい。
【0031】
また、ブロック層8の保護被膜102としては、フォトレジスト膜に限るものではないが、フォトレジスト膜は塗布形成および除去が容易で好適である。
【0032】
【発明の効果】
本発明の可視光半導体レーザの製造方法によると、上部クラッド層をメサ形状にエッチングするために使用するエッチングマスクをドライエッチングで除去するときに、ブロック層表面をエッチングダメージから守る保護被膜が形成されているため、ブロック層表面に不所望な凹凸を生じさせることがなく、その結果、上部電極表面の平坦度も良好である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の可視光半導体レーザの一例の斜視図
【図2】本発明の可視光半導体レーザの製造方法の一例の断面図
【図3】本発明の可視光半導体レーザの製造方法の一例の断面図
【図4】従来の可視光半導体レーザの一例の斜視図
【図5】従来の可視光半導体レーザの製造方法の一例の断面図
【図6】従来の可視光半導体レーザの製造方法の一例の断面図
【符号の説明】
1 従来の可視光半導体レーザ
2 GaAs基板
3 下部クラッド層
4 活性層
5 第1上部クラッド層
6 エッチングストッパ層
7 メサ形状をした第2上部クラッド層
7a 第2上部クラッド層
8 ブロック層
9 コンタクト層
10 上部電極
10a 上部電極10の凹凸形状の領域
11 下部電極
12 エッチングマスク
13a,13b,13c 凹凸
101 本発明の可視光半導体レーザ
102 保護被膜
Claims (2)
- 半導体基板上に、少なくとも、順次、下部クラッド層,活性層,上部クラッド層を形成する工程と、
前記上部クラッド層をメサ形状に形成するためのエッチングマスクを形成する工程と、
前記エッチングマスクを使って前記上部クラッド層の一部をエッチング除去しメサ部を形成する工程と、
前記メサ部を埋込むようにブロック層を形成する工程と、
前記ブロック層表面をドライエッチングに対する保護被膜で被覆する工程と、
前記エッチングマスクをドライエッチングで除去する工程と、
を含むことを特徴とする可視光半導体レーザの製造方法。 - 前記保護被膜は、フォトレジスト膜であることを特徴とする請求項1に記載の可視光半導体レーザの製造方法。
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JP2003075538A JP2004288679A (ja) | 2003-03-19 | 2003-03-19 | 可視光半導体レーザの製造方法 |
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