JP2004286631A - 携帯用ナビゲーション装置及び携帯用ナビゲーションシステム - Google Patents
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Abstract
【課題】交通機関の利用を含む移動経路を学習し、学習経路をよく使用する経路として記憶させることができ、よく使用する経路が優先的に組み込まれた経路探索が可能な携帯用ナビゲーション装置を提供すること。
【解決手段】現在位置から目的地までの交通機関の利用を含む移動経路を探索する経路探索手段と、探索された移動経路を案内する経路案内手段とを備えた携帯用ナビゲーション装置において、現在位置情報取得手段と、地図経路上の学習ポイントが記憶された学習ポイント記憶手段と、現在位置情報と学習ポイントとに基づいて移動した経路を学習し、所定の使用条件を満たした経路をよく使用する経路として記憶させていく経路学習記憶手段とを備え、経路探索手段により、よく使用する経路を含む移動経路を探索させる。
【選択図】 図１
【解決手段】現在位置から目的地までの交通機関の利用を含む移動経路を探索する経路探索手段と、探索された移動経路を案内する経路案内手段とを備えた携帯用ナビゲーション装置において、現在位置情報取得手段と、地図経路上の学習ポイントが記憶された学習ポイント記憶手段と、現在位置情報と学習ポイントとに基づいて移動した経路を学習し、所定の使用条件を満たした経路をよく使用する経路として記憶させていく経路学習記憶手段とを備え、経路探索手段により、よく使用する経路を含む移動経路を探索させる。
【選択図】 図１
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は携帯用ナビゲーション装置及び携帯用ナビゲーションシステムに関し、より詳細には現在位置から目的地までの移動経路を探索し案内することのできる携帯用ナビゲーション装置及び携帯用ナビゲーションシステムに関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来よりナビゲーション装置としては、車載用のナビゲーション装置が広く知られている。また、近年では、現在位置を検出するＧＰＳ受信機等の電子部品の小型化や高性能化が進み、さらに通信環境の急速な整備に伴い、歩行者等が利用することのできる携帯用のナビゲーション装置も提案されている。
【０００３】
これらのナビゲーション装置には、基本的な機能として、検出された現在位置から設定された目的地までの移動経路を探索する経路探索機能と、探索された移動経路を画面表示したり、音声等により案内する経路案内機能とが装備されている。
【０００４】
車載用ナビゲーション装置及び携帯用ナビゲーション装置における経路探索機能は、推奨経路を探索するという基本的なコンセプトは同じであるものの、車載用ナビゲーション装置では、車での移動を前提として機能するようになっており、例えば、時間優先、距離優先、高速道路優先、又は一般道優先等の条件に基づいて推奨経路が探索されるようになっている。
【０００５】
一方、携帯用ナビゲーション装置では、歩行者が利用することを前提として機能するようになっており、探索経路が車載用ナビゲーション装置とは大きく異なり、歩行などによる移動と交通機関の利用による移動とを組み合わせた推奨経路が探索されるようになっている。
【０００６】
また、車載用ナビゲーション装置における経路案内機能は、目的地までの経路を車両の移動に伴い逐次案内することができるようになっており、また、目的地までの経路案内中に推奨経路以外の道路を何回か通ると、該道路を自動的に学習し、その後の経路探索時において前記道路を優先的に選択してくれる機能が装備されているものも知られている。
【０００７】
一方、携帯用ナビゲーション装置では、使用者（歩行者）の移動に伴って、目的地までの経路を逐次案内する機能は未だ実現されておらず、目的地までの経路が記された地図を表示させたり、文字等により経路情報を提供する程度の案内にとどまっており、使用者が歩行した経路や使用した交通機関の経路などの実際の移動情報が経路探索に反映されることはなかった。
【０００８】
このように車載用ナビゲーション装置と携帯用ナビゲーション装置とにおける基本的な機能は、同様な考えに基づいているものの、使用する場所や使用される状況等が大きく異なっている。したがって、携帯用ナビゲーション装置には、いつでもどこでも使用できる点や歩行者の視点が考慮された、車載用ナビゲーション装置とは異なる便利な機能やサービスの提供が求められている。
【０００９】
このような便利な機能やサ−ビスの提供の一例として、例えば、下記の特許文献１には、ＧＰＳ機能が搭載された携帯端末を使用し、鉄道に乗車するために現在位置から最寄り駅に向かって出発するべき時を最適な時刻で告知するとともに、最寄り駅と、該最寄り駅までの歩行移動経路と、鉄道路線経路と、出発時刻と、乗車時刻とを告知するサ−ビスシステムが開示されている。
【００１０】
また、下記の特許文献２には、スケジュールの移動先、移動先到着時刻等を予め携帯ユニットより入力するだけで自動的に各スケジュールの移動先への出発時刻を使用者に報知することのできるナビゲーションシステムが開示されている。
【００１１】
【特許文献１】
特開２００２−１３１０７５号公報
【特許文献２】
特開平１１−６４０２７号公報
【００１２】
【発明が解決しようとする課題】
上記したように車載用ナビゲーション装置における経路探索機能には、目的地までの経路案内時に推奨経路から外れた道路が学習されるものは知られているが、目的地までの経路案内を行っていない時には移動経路は学習されない。したがって、移動経路を学習させるには、常に目的地まで経路案内が実行されている状態にしなければならず、使用者が移動経路を学習させたいという明確な意識のもと、目的地の設定等を使用する度に行わなければならず、設定操作等が面倒であるという課題があった。
【００１３】
また、従来の携帯用ナビゲーション装置には、使用者の交通機関の利用を含む移動経路を学習し、移動経路の探索に学習された経路が反映されるような機能を装備するものがなかった。
【００１４】
また、上記特許文献１記載のサービスシステムは、現在位置からの最寄り駅と、該最寄り駅までの歩行移動経路と、前記最寄り駅での乗車時刻と、鉄道路線経路と、現在位置からの出発時刻とを通信端末を介して使用者に告知することができるものである。しかしながら、前記歩行移動経路と前記鉄道路線経路とは、地図交通デ−タベ−スに予め格納されている鉄道路線情報及び地図情報に基づいて探索されることしか記載されておらず、使用者がよく使用する歩行移動経路や鉄道路線経路が優先的に移動経路に採用されるものではない。したがって、使用者が普段よく使っている経路が移動経路の候補に含まれている場合でも、普段使っていない歩行移動経路や鉄道路線経路が特定されることもあり、使用者が普段使用していない、不慣れな経路が案内されることもあるという課題があった。
【００１５】
また、上記特許文献１記載のサ−ビスシステムでは、前記現在位置からの出発時刻の算出に使用される最寄りの駅までの移動時間が、予め保持されている所定の速度を使用して算出されるようになっている。しかしながら、使用者の移動速度（例えば歩行速度）は、健常者と障害者、大人と子供、男性と女性というように個人によって異なり、また、大人同士でも、体格差や服装等により異なるものであるため、上記特許文献１記載のサ−ビスシステムでは、最寄り駅までの移動時間に誤差が生じやすく、各使用者に適した正確な移動時間を算出することができないという課題があった。
【００１６】
また、上記特許文献１記載のサービスシステムには、使用者が移動速度を任意に入力する構成としても良いことが開示されているが、使用者自身が、自分の移動速度を正確に把握していることは少なく、結局のところ、およその移動速度を入力することしかできず、使用者にあった正確な移動時間を算出することができない。
【００１７】
また、上記特許文献１記載のサービスシステムは、地図データベースに予め格納されている鉄道時刻情報に基づく最寄り駅での乗車時刻を携帯端末を介して使用者に告知することができるものである。しかしながら、前記鉄道時刻情報は、時刻表デ−タに基づく予定時刻であり、上記特許文献１記載のサービスシステムでは、乗車予定の電車の実際の運行状況、例えば、電車の遅れなどのリアルタイムな運行状況まで考慮された正確な乗車時刻を告知することができない。
【００１８】
また、上記特許文献１記載のサービスシステムでは、前記出発時刻と出発情報とを告知したときに、たまたま携帯端末がある場所から席を外していた場合等、前記告知があったことに気が付かなければ、乗車予定の電車を乗り過ごすこととなり、前記告知後におけるフォローが十分なものではないという課題もあった。
【００１９】
また、上記特許文献２記載のナビゲーションシステムは、スケジュールの移動先までの最適誘導経路を探索し、該最適誘導経路により移動先までの所要時間が考慮された出発時刻を算出するものであるが、前記最適誘導経路や前記出発時刻は、車での移動を前提に探索された経路や出発時刻であって、歩行や交通機関による移動を前提としておらず、使用者がよく使用する歩行経路や交通機関経路が優先的に移動経路に採用されるものでもない。
【００２０】
本発明は上記課題に鑑みなされたものであって、目的地への経路案内を行っていない場合でも、交通機関の利用を含む移動経路を学習し、学習経路をよく使用する経路として記憶させることができ、該よく使用する経路が優先的に組み込まれた移動経路を探索することができ、また、現在位置から目的地に予定通りに到着するための現在位置出発時刻などの出発案内情報を、使用者がよく使用する経路が優先的に組み込まれた移動経路に基づいて作成し、使用者に告知することができ、また、利用予定の交通機関のリアルタイムな運行情報が加味された正確な乗車時刻の告知を行うことができ、また、使用者の実際の移動速度に基づいて移動時間を算出し、正確な現在位置出発時刻の告知をおこなうことができ、また、スケジュール機能と連動させて、携帯端末特有の機能を有効に活用することのできる携帯用ナビゲーション装置及び携帯用ナビゲーションシステムを提供することを目的としている。
【００２１】
【課題を解決するための手段及びその効果】
上記目的を達成するために本発明に係る携帯用ナビゲーション装置（１）は、現在位置から目的地までの交通機関の利用を含む移動経路を探索する経路探索手段と、該経路探索手段により探索された前記移動経路を案内する経路案内手段とを備えた携帯用ナビゲーション装置において、現在位置情報を取得する現在位置情報取得手段と、地図経路上の学習ポイントが記憶された学習ポイント記憶手段と、前記現在位置情報取得手段により取得された現在位置情報と前記学習ポイント記憶手段に記憶された学習ポイントとに基づいて移動した経路を学習し、所定の使用条件を満たした経路をよく使用する経路として記憶させていく経路学習記憶手段とを備え、前記経路探索手段が、前記よく使用する経路を含む移動経路を探索するものであることを特徴としている。
【００２２】
上記携帯用ナビゲーション装置（１）によれば、前記経路学習記憶手段により、移動した経路が学習され、所定の使用条件を満たした経路がよく使用する経路として記憶されるので、使用者のよく使用する経路の情報を自動的に記憶させることができる。なお、前記所定の使用条件としては、通過回数の累計が所定値以上になる条件、所定期間内における通過回数の累計が所定値以上になる条件などを適用することができる。
【００２３】
また、前記経路探索手段により前記よく使用する経路を含む移動経路が探索されるので、使用者が日常的によく使用している経路が必ず組み込まれた移動経路を探索することができ、使用者にとって分かりやすい経路案内を行うことができる。特に、複数の交通機関が集中している市街地等においては、普段使用していない交通機関の利用経路で案内されると、経路を間違う確率が高くなるが、よく使用している経路で案内されると、経路を間違う確率も低くなり、使用者は安心して目的に向かって移動することができる。
【００２４】
また本発明に係る携帯用ナビゲーション装置（２）は、現在位置から目的地までの交通機関の利用を含む移動経路を探索する経路探索手段と、該経路探索手段により探索された前記移動経路を案内する経路案内手段とを備えた携帯用ナビゲーション装置において、現在位置情報を取得する現在位置情報取得手段と、地図経路上の学習ポイントが記憶された学習ポイント記憶手段と、前記現在位置情報取得手段により取得された現在位置情報と前記学習ポイント記憶手段に記憶された学習ポイントとに基づいて移動した経路を学習し、所定の使用条件を満たした経路をよく使用する経路として記憶させていく経路学習記憶手段とを備え、前記経路探索手段が、探索された移動経路の候補に前記経路学習記憶手段により記憶されたよく使用する経路が含まれているか否かを判断する移動経路候補判断手段と、該移動経路候補判断手段により前記移動経路の候補に前記よく使用する経路が含まれていると判断されると、前記よく使用する経路を前記移動経路に採用する経路採用手段とを備えていることを特徴としている。
【００２５】
上記携帯用ナビゲーション装置（２）によれば、前記経路探索手段により、探索された移動経路の候補に前記経路学習記憶手段により学習記憶されたよく使用する経路が含まれているか否かが判断され、前記よく使用する経路が含まれていると判断されると、該よく使用する経路が前記移動経路に採用されるので、使用者が日常的によく使用している経路が組み込まれた移動経路を優先的に探索することができ、使用者にとって分かりやすい経路案内を行うことができる。
【００２６】
また本発明に係る携帯用ナビゲーション装置（３）は、上記携帯用ナビゲーション装置（１）又は（２）において、目的地情報と目的地への到着予定時刻とを含む出発案内条件を設定する出発案内条件設定手段と、前記経路探索手段により探索された前記移動経路における現在位置から現在地点側最寄り乗降地点までの移動時間を算出する移動時間算出手段と、前記目的地に予定通りに到着するための前記移動経路に対応する交通機関の乗車時刻を取得する乗車時刻取得手段と、前記移動時間と前記乗車時刻とに基づいて現在位置出発時刻を算出する出発時刻算出手段と、該出発時刻算出手段により算出された前記現在位置出発時刻と前記乗車時刻取得手段により取得された前記乗車時刻とを含む出発案内情報を所定時刻に告知する第１の告知手段とを備え、前記経路探索手段が、前記出発案内条件設定手段により設定された前記出発案内条件に基づいて、所定のタイミングで前記移動経路の探索を繰り返し行うものであることを特徴としている。
【００２７】
上記携帯用ナビゲーション装置（３）によれば、使用者のよく使用する経路が優先的に組み込まれた移動経路における現在位置から現在地点側最寄り乗降地点（例えば、駅やバス停などの交通機関の乗降ポイント）までの移動時間が算出され、前記目的地に予定通り、例えば、前記到着予定時刻に最も近い時刻に到着するための前記現在地点側最寄り乗降地点における乗車時刻が取得され、前記移動時間と前記乗車時刻とに基づいて現在位置出発時刻が算出される。
【００２８】
そして、前記現在位置出発時刻と前記乗車時刻とを含む出発案内情報が所定時刻、例えば前記現在位置出発時刻など、使用者が直ちに現在位置から出発しなければならない時刻に告知されるので、前記出発案内情報を使用者に告知することができ、目的地への到着が遅れることを防止することができる。
【００２９】
また、前記経路探索手段による移動経路の探索は、所定のタイミング、例えば、一定の時間間隔、又は移動が検知されたときなどに繰り返し行われるので、正確な現在位置に基づく経路探索を行うことができる。
【００３０】
また本発明に係る携帯用ナビゲーション装置（４）は、上記携帯用ナビゲーション装置（３）において、目的地情報と目的地への到着予定時刻とを含むスケジュール情報を登録することのできるスケジュール登録手段を備え、前記経路探索手段が、前記スケジュール登録手段により登録されたスケジュール情報に基づいて、所定のタイミングで前記移動経路の探索を繰り返し行うものであり、前記第１の告知手段が、前記スケジュール登録手段により登録された各スケジュール情報に対応して作成された前記出発案内情報を前記各スケジュール情報に応じたタイミングで告知するものであることを特徴としている。
【００３１】
上記携帯用ナビゲーション装置（４）によれば、前記スケジュール登録手段により登録された各スケジュール情報に対応して算出及び取得された前記出発案内情報を前記スケジュール情報に応じたタイミングで告知することができ、スケジュール情報とリンクした出発案内を行うことができる。したがって、使用者は、現在位置から各スケジュールの目的地へ向かうための前記出発時刻や前記乗車時刻などをいちいち気にしておく必要がなく、使用者に安心感を与えることができる。
【００３２】
また本発明に係る携帯用ナビゲーション装置（５）は、上記携帯用ナビゲーション装置（３）又は（４）において、交通機関情報提供手段から提供される前記移動経路に含まれる交通機関の運行情報を取得する運行情報取得手段と、該運行情報取得手段により取得された前記交通機関の運行情報に基づいて、前記移動経路に対応する交通機関の乗車時刻を変更する乗車時刻変更手段とを備え、前記第１の告知手段が、前記乗車時刻変更手段により変更された前記乗車時刻を告知するものであることを特徴としている。
【００３３】
上記携帯用ナビゲーション装置（５）によれば、前記運行情報取得手段により、前記移動経路として探索された交通機関の運行情報、例えば、到着時刻の遅れ等の現時点におけるリアルタイムな運行情報を取得することができる。
【００３４】
また、取得された前記交通機関の運行情報に基づいて、前記移動経路に対応する交通機関の乗車時刻を変更し、変更時刻に応じた出発案内情報をさらに告知するので、実際の交通機関の運行状況が反映されたより正確な出発案内情報の告知を行うことができる。
【００３５】
また本発明に係る携帯用ナビゲーション装置（６）は、上記携帯用ナビゲーション装置（３）〜（５）のいずれかにおいて、使用者の移動速度を計測する移動速度計測手段と、該移動速度計測手段により計測された使用者の移動速度を登録する移動速度登録手段とを備え、前記移動時間算出手段が、前記移動速度登録手段により登録された前記移動速度に基づいて、前記移動時間を算出するものであることを特徴としている。
【００３６】
ところで、使用者の移動速度（例えば、歩行速度）は、使用者の性別、体格、またはケガや障害などの身体状況などによって大きく異なるものである。
上記携帯用ナビゲーション装置（６）によれば、前記使用者の実際の移動速度を個別に計測することができ、計測された移動速度を使用者の移動速度として登録しておくことができる。そして、登録された前記移動速度に基づいて、現在位置から前記現在位置側最寄り乗降地点までの移動時間が算出されるので、使用者の実際の移動速度に基づいた前記移動時間を算出することができ、使用者の実際の移動速度が反映された、より正確な前記出発案内情報を告知することができる。
【００３７】
前記移動速度計測手段としては、例えば、移動速度計測モ−ドを設け、測定開始の指示から測定終了の指示があるまでの実際の移動距離と経過時間とから移動速度を算出させることができる。また測定終了の指示を行わずに、所定時間の経過、又は所定距離の移動が検知されると測定を終了するようにしてもよい。
【００３８】
また本発明に係る携帯用ナビゲーション装置（７）は、上記携帯用ナビゲーション装置（６）において、前記移動速度登録手段が、前記移動速度計測手段により計測される使用者の移動速度を所定の分類別に登録することができるものであり、該所定の分類別に登録された前記移動速度の中から前記移動時間の算出に使用する移動速度を選択させるための移動速度選択手段を備えていることを特徴としている。
【００３９】
上記携帯用ナビゲーション装置（７）によれば、前記移動速度計測手段により計測された前記移動速度を所定の分類別に登録することができ、前記移動速度選択手段により前記所定の分類別に登録された前記移動速度の中から前記移動時間の算出に使用する移動速度を自由に選択することができる。
【００４０】
前記所定の分類別には、例えば、速度分類別（速い、通常、遅い等）、服装及び／又は履物分類別（服装では、ズボン、スカ−ト、着物など、履物では、スニ−カ、ブ−ツ、ハイヒ−ル、サンダル等）、又は施設分類別（会社、飲食店、又は使用者により登録された施設等）などの分類が含まれている。
【００４１】
したがって、例えば、前記移動速度が前記速度分類別に登録されている場合、使用者が余裕のある移動時間を算出して出発時刻を告知してほしいときには、前記移動速度選択手段を通じて、予め速度分類別の「遅い」を選択しておけば、「遅い」に登録された移動速度で余裕のある移動時間を算出させることができる。また、早歩きをしてもよいので、出発時刻ぎりぎりまで現在位置に居たい場合等には、前記移動速度選択手段を通じて、予め「速い」を選択しておけば、「速い」に登録された移動速度で早歩きに対応した移動時間を算出させることができ、速度分類別に登録された移動速度を適宜選択することにより使用者の都合等を考慮した移動時間を算出させることができる。
【００４２】
また、例えば、前記移動速度が前記服装及び／又は履物分類別に登録されている場合、前記移動速度選択手段により使用者の服装及び／又は履物に応じた移動速度を予め選択しておくことにより、その時の使用者の服装及び／又は履物に適した移動速度で前記移動時間を算出させることができ、使用者の服装及び／又は履物が考慮された移動時間や現在位置出発時刻を算出させることができる。
【００４３】
また、例えば、前記移動速度が前記施設分類別に登録されている場合、現在位置の施設情報に対応する施設分類の移動速度を自動的に選択して、該施設分類の移動速度を使用して前記移動時間を算出させることもでき、使用者の現在位置（居場所）が考慮された移動時間や現在位置出発時刻を算出させることができる。
【００４４】
また本発明に係る携帯用ナビゲーション装置（８）は、上記携帯用ナビゲーション装置（３）〜（７）のいずれかにおいて、前記第１の告知手段による前記出発案内情報の告知後の使用者の移動状況を検出する移動状況検出手段と、該移動状況検出手段により検出された前記使用者の移動状況を判定する移動状況判定手段と、該移動状況判定手段により前記使用者の移動状況が予定と異なると判定されると、前記使用者の移動状況を修正させるための告知を行う第２の告知手段とを備えていることを特徴としている。
【００４５】
上記携帯用ナビゲーション装置（８）によれば、前記第１の告知手段による前記出発案内情報の告知後の使用者の移動状況（例えば、出発地点からの移動距離、又は前記現在地点側最寄り乗降地点までの残りの距離など）を検出し、該使用者の移動状況を判定し、使用者の移動状況が予定とは異なると判定されると、現在の使用者の移動状況を修正させるための告知（例えば、警告音を発した後、「急いでください」などの文字メッセージによる告知など）が行われるので、前記現在地点側最寄り乗降地点での乗車時刻に遅れさせないように使用者を適切に誘導することができる。
【００４６】
また、前記使用者の移動状況の判定は、予定移動状況（移動時間の算出に使用した移動速度で移動したときの出発地点からの移動距離、又は前記現在地点側最寄り乗降地点までの残りの距離など）に基づき判定をおこなうことができるようになっている。
【００４７】
また本発明に係る携帯用ナビゲーション装置（９）は、上記携帯用ナビゲーション装置（３）〜（８）のいずれかにおいて、前記移動経路に含まれるいずれかの交通機関の乗車時刻に間に合わなかった場合に、使用者をサポートする情報を取得するサポート情報取得手段と、該サポート情報取得により取得されたサポート情報を案内するサポ−ト情報案内手段とを備えていることを特徴としている。
【００４８】
上記携帯用ナビゲーション装置（９）によれば、前記移動経路に含まれるいずれかの交通機関の乗車時刻に間に合わなかった場合に前記サポート情報、例えば最終の乗車時刻に間に合わなかった場合には宿泊案内情報や友人宅情報など、それ以外の乗車時刻に間に合わなかった場合には、次の乗車時刻や別の経路情報などを取得し、前記サポート情報が案内されるので、使用者は、前記サポート情報を参照することにより、乗り遅れた場合の宿泊先の確保や、迎えに来てもらう友人への連絡や、次の乗車時刻に間に合わせるための行動をすぐに開始することができる。
【００４９】
また本発明に係る携帯用ナビゲーションシステム（１）は、現在位置を検出して交通機関の利用を含む移動経路を探索し案内する携帯用ナビゲーションシステムにおいて、携帯端末と、該携帯端末と通信可能なサーバとを含んで構成され、前記携帯端末が、現在位置を検出する現在位置検出手段と、目的地情報及び／又は目的地への到着予定時刻を含む案内条件を設定する案内条件設定手段と、前記現在位置検出手段により検出された現在位置情報、及び／又は前記経路探索条件を含む端末情報を前記サーバへ送信する端末情報送信手段と、前記サーバから送信されてくる経路案内情報を受信し、該経路案内情報に基づいて移動経路を案内する経路案内手段とを備え、前記サーバが、地図・交通機関情報が記憶された地図・交通情報記憶手段と、前記携帯端末から送信されてくる前記端末情報を記憶する端末情報記憶手段と、前記現在位置情報と地図・交通機関情報とに基づいて移動した経路を学習し、所定の使用条件を満たした経路をよく使用する経路として記憶させていく経路学習記憶手段と、前記端末情報と前記地図・交通機関情報とに基づいて現在位置から目的地までの移動経路を探索する経路探索手段と、該経路探索手段により探索された移動経路を含む経路案内情報を前記携帯端末へ送信する経路案内情報送信手段とを備え、前記経路探索手段が、前記よく使用する経路を含む移動経路を探索するものであることを特徴としている。
【００５０】
上記携帯用ナビゲーションシステム（１）によれば、前記携帯端末と、前記サ−バとを含むシステムにおいて、上記携帯用ナビゲーション装置（１）と略同様の効果を得ることができる。また、前記サーバ側において前記経路探索手段による経路探索処理を行わせることにより前記携帯端末における処理負担を軽減させることができ、低コストな端末装置により移動経路の案内を実行させることができる。
【００５１】
また本発明に係る携帯用ナビゲーションシステム（２）は、現在位置を検出して交通機関の利用を含む移動経路を探索し案内する携帯用ナビゲーションシステムにおいて、携帯端末と、該携帯端末と通信可能なサーバとを含んで構成され、前記携帯端末が、現在位置を検出する現在位置検出手段と、目的地情報及び／又は目的地への到着予定時刻を含む案内条件を設定する案内条件設定手段と、前記現在位置検出手段により検出された現在位置情報、及び／又は前記経路探索条件を含む端末情報を前記サーバへ送信する端末情報送信手段と、前記サーバから送信されてくる経路案内情報を受信し、該経路案内情報に基づいて移動経路を案内する経路案内手段とを備え、前記サーバが、地図・交通機関情報が記憶された地図・交通情報記憶手段と、前記携帯端末から送信されてくる前記端末情報を記憶する端末情報記憶手段と、前記現在位置情報と地図・交通機関情報とに基づいて移動した経路を学習し、所定の使用条件を満たした経路をよく使用する経路として記憶させていく経路学習記憶手段と、前記端末情報と前記地図・交通機関情報とに基づいて現在位置から目的地までの移動経路を探索する経路探索手段と、該経路探索手段により探索された移動経路を含む経路案内情報を前記携帯端末へ送信する経路案内情報送信手段とを備え、前記経路探索手段が、探索された移動経路の候補に前記経路学習記憶手段に記憶されたよく使用する経路が含まれているか否かを判断する移動経路候補判断手段と、該移動経路候補判断手段により前記移動経路の候補に前記よく使用する経路が含まれていると判断されると、前記よく使用する経路を前記移動経路に採用する経路採用手段とを備えていることを特徴としている。
【００５２】
上記携帯用ナビゲーションシステム（２）によれば、前記携帯端末と、前記サ−バとを含むシステムにおいて、上記携帯用ナビゲーション装置（２）と略同様の効果を得ることができる。また、前記サーバ側において前記経路探索手段による経路探索処理を行わせることにより前記携帯端末における処理負担を軽減させることができ、低コストな端末装置により移動経路の案内を実行させることができる。
【００５３】
また本発明に係る携帯用ナビゲーションシステム（３）は、上記携帯用ナビゲーションシステム（１）又は（２）において、前記サーバが、前記経路探索手段により探索された前記移動経路における現在位置から現在地点側最寄り乗降地点までの移動時間を算出する移動時間算出手段と、前記目的地に予定通りに到着するための前記移動経路に対応する交通機関の乗車時刻を取得する乗車時刻取得手段と、前記移動時間と前記乗車時刻とに基づいて現在位置出発時刻を算出する出発時刻算出手段と、該出発時刻算出手段により算出された前記現在位置出発時刻と前記乗車時刻取得手段により取得された前記乗車時刻とを含む出発案内情報を所定時刻に前記携帯端末へ送信する出発案内情報送信手段とを備え、前記携帯端末が、前記サーバから送信されてくる前記出発案内情報を受信して告知する第３の告知手段を備えていることを特徴としている。
【００５４】
上記携帯用ナビゲーションシステム（３）によれば、前記携帯端末と、前記サーバとを含むシステムにおいて、上記携帯用ナビゲーション装置（３）と略同様の効果を得ることができる。また、前記サーバ側において前記移動時間の算出、前記乗車時刻の取得、前記現在位置出発時刻の算出処理を行わせることにより前記携帯端末における処理負担を大幅に軽減させることができ、低コストな携帯端末により前記出発案内情報の告知を実行させることができる。
【００５５】
また本発明に係る携帯用ナビゲーションシステム（４）は、上記携帯用ナビゲーションシステム（３）において、前記携帯端末が、目的地情報と目的地への到着予定時刻とを含むスケジュール情報を登録することのできるスケジュール登録手段と、該スケジュール登録手段により登録されたスケジュール情報を前記サーバへ送信するスケジュール情報送信手段とを備え、前記サーバが、前記携帯端末から送信されてくる前記スケジュール情報を受信して記憶するスケジュール情報記憶手段を備え、前記移動時間算出手段、前記出発時刻算出手段、及び前記乗車時刻取得手段が、前記スケジュール情報記憶手段により記憶された各スケジュール情報に対応して前記移動時間及び前記出発時刻を算出し、前記乗車時刻を取得するものであり、前記出発案内情報送信手段が、前記各スケジュール情報に対応したタイミングで前記出発案内情報を前記携帯端末へ送信するものであり、前記携帯端末の前記第３の告知手段が、前記サ−バから送信されてくる前記各スケジュール情報に対応して作成された前記出発案内情報を告知するものであることを特徴としている。
【００５６】
上記携帯用ナビゲーションシステム（４）によれば、前記携帯端末と、前記サ−バとを含むシステムにおいて、上記携帯用ナビゲーション装置（４）と略同様の効果を得ることができる。また、前記サーバ側において前記スケジュール情報記憶手段により記憶された各スケジュール情報に対応する前記移動時間及び前記出発時刻の算出、前記乗車時刻の取得処理を行わせることにより前記携帯端末における処理負担を大幅に軽減させることができる。
【００５７】
また本発明に係る携帯用ナビゲーションシステム（５）は、上記携帯用ナビゲーションシステム（３）又は（４）において、前記サーバが、前記交通機関の運行情報を取得する運行情報取得手段と、該運行情報取得手段により取得された前記交通機関の運行情報に基づいて、前記移動経路に対応する交通機関の乗車時刻を変更する乗車時刻変更手段とを備え、前記出発案内情報送信手段が、前記乗車時刻変更手段により変更された前記乗車時刻を前記携帯端末へ送信するものであり、前記携帯端末の前記第３の告知手段が、前記サーバから送信されてくる前記乗車時刻を告知するものであることを特徴としている。
【００５８】
上記携帯用ナビゲーションシステム（５）によれば、前記携帯端末と、前記サ−バとを含むシステムにおいて、上記携帯用ナビゲーション装置（５）と略同様の効果を得ることができる。また、前記サーバ側において前記乗車時刻の変更処理を行わせることにより前記携帯端末における処理負担を大幅に軽減させることができる。
【００５９】
また本発明に係る携帯用ナビゲーションシステム（６）は、上記携帯用ナビゲーションシステム（３）〜（５）のいずれかにおいて、前記携帯端末が、使用者の移動速度を計測する移動速度計測手段と、該移動速度計測手段により計測された使用者の移動速度を登録する移動速度登録手段と、該移動速度登録手段により登録された使用者の移動速度情報を前記サーバへ送信する移動速度情報送信手段とを備え、前記サ−バが、前記携帯端末から送信されてくる移動速度情報を記憶する移動速度情報記憶手段を備え、前記移動時間算出手段が、該移動速度情報記憶手段により記憶された使用者の移動速度に基づいて、前記移動時間を算出するものであることを特徴としている。
【００６０】
上記携帯用ナビゲーションシステム（６）によれば、前記携帯端末と、前記サ−バとを含むシステムにおいて、上記携帯用ナビゲーション装置（６）と略同様の効果を得ることができる。また、前記サーバ側に前記移動速度情報を記憶させておき、記憶された使用者の移動速度に基づいて、前記移動時間の算出処理を行わせることにより前記携帯端末における処理負担を大幅に軽減させることができ、低コストな携帯端末を用いてシステムを構築することができる。
【００６１】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る携帯用ナビゲーション装置及び携帯用ナビゲーションシステムの実施の形態を図面に基づいて説明する。図１は、実施の形態（１）に係る携帯用ナビゲーション装置が採用された携帯用ナビゲーションシステムの要部を概略的に示したブロック図である。図２は、表示パネルに表示される出発案内告知条件設定画面の表示例を示す図である。
【００６２】
アンテナ１２ａを介して衛星からのＧＰＳ信号を受信するＧＰＳ受信機１２がマイコン１１に接続されており、マイコン１１はＧＰＳ受信機１２から取得したＧＰＳ信号に基づいて現在位置を割り出すようになっている。
【００６３】
地図・交通機関データ記憶部１３がマイコン１１に接続されており、マイコン１１は、地図・交通機関データ記憶部１３から地図・交通機関データを読み出し、割り出した現在位置と地図・交通機関データとを合わせることにより、現在位置が正確に示された経路案内地図データをマイコン１１に接続された表示部１７へ出力し、表示パネル（図示せず）に表示することができるようになっている。
【００６４】
地図・交通機関データ記憶部１３には、経路案内や経路学習に必要な各種のデータが格納されており、地図データ、バスや電車等の交通機関路線データ、及び各交通機関の時刻表データ等が含まれている。なお、前記地図データには、経路学習処理において移動した経路を判別するための学習ポイント（例えば、交差点等の道路ポイント、駅やバス停などの交通機関の乗降ポイントなど）の情報が含まれている。
【００６５】
また、アンテナ１４ａを介して通信ネットワーク２０に接続されたサーバ２１と通信可能な無線機１４がマイコン１１に接続されており、無線機１４は、マイコン１１からの無線制御信号に基づいて所定の制御信号やデータを通信ネットワーク２０を介してサーバ２１へ送信したり、サーバ２１から送信されてくる各種データ等を受信することができるようになっている。マイコン１１は受信データを取得し、該受信データに応じた各種の処理を行うことができるようになっている。
【００６６】
また、時刻を計時するための時計部１５がマイコン１１に接続されており、マイコン１１は、時計部１５から正確な時刻データを取得することができるようになっている。
【００６７】
また、音声を出力するための音声出力部１６とＬＣＤ等の表示パネル（図示せず）を含んで構成される表示部１７とがマイコン１１に接続されており、マイコン１１は、後述する出発案内情報の告知や経路案内等を行うための音声データを音声出力部１６へ出力し、音声に変換した後、外部へ出力するようになっている。また、マイコン１１は、後述する出発案内情報や経路案内地図データ等を表示部１７へ出力し、出発案内情報や経路案内地図を表示パネルへ表示することができるようになっている。
【００６８】
また、文字入力スイッチ、メニュー切換スイッチ、カーソルスイッチなどの各種のスイッチボタン（図示せず）を含んで構成される操作部１８がマイコン１１に接続されており、各種のスイッチボタンから入力されたスイッチ信号がマイコン１１に入力され、これらスイッチ信号に応じた処理がマイコン１１で行われるようになっている。
【００６９】
また、不揮発性メモリを含んで構成されるメモリ１９がマイコン１１に接続されており、メモリ１９には、出発案内告知条件データと、経路学習データと、使用者の移動速度データ等が記憶されるようになっている。
【００７０】
前記出発案内告知条件データには、図２に示した出発案内告知条件設定画面を通じて設定された目的地情報と目的地への到着予定時刻とが含まれている。なお、図２に示した出発案内告知条件設定画面では、目的地情報又は目的地への到着予定時刻が選択決定されると、入力画面に移り、文字入力スイッチ等の操作により各情報が入力できるようになっている。なお、到着予定時刻の入力画面では、時刻を直接入力することができるとともに、最終到着時刻などを選択することもできるようになっている。
【００７１】
経路学習データには、移動した経路の学習ポイントの通過カウントデータと該通過カウントデータに基づいて判定されたよく通過する学習ポイントの情報（ポイントデータ）と該ポイントデータに基づいて判定されたよく使用する経路情報とが含まれている。
【００７２】
使用者の移動速度データは、使用者の移動速度（歩行速度）を計測する移動速度計測モードにおいて計測して登録されたデータである。
【００７３】
また、マイコン１１は、割り出した現在位置情報と地図・交通機関データとに基づいて移動した経路を学習し、所定の使用条件を満たした経路をよく使用する経路として記憶させていく経路学習記憶処理機能と、よく使用する経路が優先的に組み込まれた現在位置から目的地までの交通機関の利用を含む移動経路を探索する経路探索処理機能と、探索された移動経路を案内する経路案内処理機能と、目的地への出発案内情報を作成し、所定時刻に前記出発案内情報を告知する出発案内告知処理機能と、歩行者の移動速度（歩行速度）の計測・登録・選択設定処理機能とを備えている。
【００７４】
また、通信ネットワーク２０にはサーバ２１が接続されており、サーバ２１には、バスや鉄道等の各種交通機関のリアルタイムな運行情報を提供することのできる運行情報提供サーバ２１ａや、ホテル情報の案内を提供することのできるホテル案内情報提供サーバ２１ｂが含まれている。
【００７５】
運行情報提供サーバ２１ａは、各交通機関の運行情報センターのコンピュータ（図示せず）にそれぞれ接続されており、各交通機関の運行情報（例えば、電車やバスの遅れなどのリアルタイムな情報）が一元管理されるようになっている。
【００７６】
運行情報提供サーバ２１ａは、携帯用ナビゲーション装置１０から送信されてくる出発案内の移動経路データを情報提供先データとして登録し、前記移動経路データに含まれる交通機関の運行情報の取得を検知すると、該運行情報を携帯用ナビゲーション装置１０へ送信するようになっている。
【００７７】
また、ホテル案内情報提供サーバ２１ｂは、各ホテルの予約情報を管理しているコンピュータ（図示せず）とそれぞれ接続されており、予約情報が一元管理されるようになっている。ホテル案内情報提供サーバ２１ｂは、携帯用ナビゲーション装置１０からの終電乗り過ごし信号を受信すると、乗り過ごした駅周辺のホテル空室情報を携帯用ナビゲーション装置１０へ送信するようになっている。
【００７８】
図３は、携帯用ナビゲーション装置１０におけるマイコン１１の行う経路学習処理動作と、出発案内告知処理動作とを説明するための説明図である。図中Ａ線〜Ｅ線は、鉄道路線を示しており、各鉄道路線上の駅（電車の乗降地点）が長方形のマークで示されている（例えば、Ａ線におけるＡ１、Ａ２など）。
【００７９】
まず、マイコン１１の行う経路学習処理動作について説明する。なお、ここでは、自宅Ｐから会社Ｑまでの移動経路が学習され、該経路がよく使用する経路として記憶される場合について説明する。なお、携帯用ナビゲーション装置１０は、ＧＰＳ受信機１２の受信設定がＯＮに設定されている場合に、所定のタイミングで衛星からの電波を継続して受信することができるようになっている。
【００８０】
マイコン１１は、よく使用する経路を判定するために、移動経路上の学習ポイントの通過回数をカウントしていくようになっている。カウント数が所定数Ｘ１ （よく通過していることを判定するための値）以上になると、その学習ポイントの情報（地図座標、交差点名や駅名などのデータ）をよく通過するポイントデータとしてメモリ１９に記憶させる。そして、メモリ１９に記憶されたポイントデータの数が所定数Ｘ２（経路の判別が可能な値）以上になると、ポイントデータに基づいて移動経路を判定し、判定された移動経路をよく使用する経路としてメモリ１９に記憶させていくようになっている。なお、前記所定数Ｘ１は、予め設定されている値を使用したり、判定カウント数を設定するための判定カウント数設定モードを設け、使用者の移動パターンに合わせて任意の値に設定できるようにしてもよい。また、前記カウント数は、所定期間が経過するとクリアされる設定としてもよい。
【００８１】
使用者が自宅Ｐから徒歩で自宅側最寄り駅Ａ１に移動している間に、マイコン１１は、地図データに予め登録されている学習ポイントｐ１〜ｐ５の通過をそれぞれカウントしていくようになっている。
【００８２】
また、使用者が自宅側最寄り駅Ａ１から電車に乗車して駅Ａ２に移動して駅Ａ２で下車し、Ｂ線に乗り継いで駅Ｂ１から駅Ｂ２に移動して駅Ｂ２で下車し、さらにＣ線に乗り継いで駅Ｃ１から駅Ｃ３に移動して会社最寄り駅Ｃ３で下車する間に、マイコン１１は、自宅側最寄り駅Ａ１から会社最寄り駅Ｃ３までの間に、地図データに予め登録されている鉄道路線の学習ポイント（ここでは各駅に設定されているものとする）ａ１、ａ２、ｂ１、ｂ２、ｃ１〜ｃ３の通過をそれぞれカウントしていくようになっている。
【００８３】
さらに、使用者が会社最寄り駅Ｃ３から徒歩で会社Ｑに移動している間に、マイコン１１は、歩行経路の学習ポイントｑ１〜ｑ５の通過をカウントしていくようになっている。そして、自宅Ｐから会社Ｑまでの経路を繰り返し使用する度（出勤時、帰宅時など）に各学習ポイントのカウンタが更新されるようになっている。
【００８４】
そして、マイコン１１は、各学習ポイントのカウント数が所定数Ｘ１以上になったことを検知すると、その学習ポイントの情報をポイントデータとしてメモリ１９に記憶させ、メモリ１９に記憶されたポイントデータの数が所定数Ｘ２以上になったことを検知すると、記憶されたポイントデータに基づいて移動経路を判定し、判定した経路をよく使用する経路としてメモリ１９に記憶させていくようになっている。
【００８５】
図３の例では、自宅Ｐから自宅側最寄り駅Ａ１までの歩行経路（ｐ１〜ｐ５）と、Ａ線の駅Ａ１から駅Ａ２、Ｂ線の駅Ｂ１から駅Ｂ２、Ｃ線の駅Ｃ１から駅Ｃ３までの鉄道経路と、会社最寄り駅Ｃ３から会社Ｑまでの歩行経路（ｑ１〜ｑ５）とがよく使用する経路としてメモリ１９に記憶されるようになっている。
【００８６】
次に、携帯用ナビゲーション装置１０におけるマイコン１１の行う出発案内告知処理動作を説明する。なお、ここでは、経路学習データとして、上記した自宅Ｐから会社Ｑまでの移動経路がよく使用する経路として記憶されているものとする。
【００８７】
本機能を利用する際には、予め図２に示した出発案内告知条件設定画面を通じて目的地情報と目的地への到着予定時刻とを登録しておき、メニューに設けられた出発案内告知モードをＯＮに設定しておく。なお、この場合、目的地に使用者の自宅側最寄り駅Ａ１が設定され、また、到着予定時刻に自宅側最寄り駅Ａ１への終電の到着時刻が設定されているものとし、使用者が、友人と飲食店Ｒで食事をしている場合を想定して説明を行う。
【００８８】
まず、マイコン１１は、目的地情報と現在位置データとを取得して、現在位置（飲食店Ｒ）から目的地（自宅側最寄り駅Ａ１）までの移動経路の探索処理を行う。
【００８９】
探索処理においては、まず、現在地点側最寄り駅として、Ｅ線の駅Ｅ２、Ｄ線の駅Ｄ２、及びＣ線の駅Ｃ２の３駅の候補が探索され、Ｅ線の駅Ｅ２から乗車して駅Ｅ１で下車してＢ線に乗り継ぐ経路、Ｄ線の駅Ｄ２から乗車して駅Ｄ１で下車してＢ線に乗り継ぐ経路、Ｃ線の駅Ｃ２から乗車して駅Ｃ１で下車してＢ線に乗り継ぐ経路が探索される。そしてＢ線の駅Ｂ２から乗車して駅Ｂ１で下車し、Ａ線に乗り継ぎ、駅Ａ２から乗車して自宅最寄り駅Ａ１に到着する経路が探索される。
【００９０】
このように、Ｂ線の駅Ｂ２への乗り継ぎ経路として複数の移動経路の候補が探索されている時には、これらの移動経路の候補の中に経路学習データとして記憶されているよく使用する経路が含まれているか否かを判断する。
【００９１】
この場合、よく使用する経路にＣ線の駅Ｃ１から駅Ｃ３の経路が記憶されているので、現在地点側最寄り駅としてＣ線の駅Ｃ２が採用される。最終的に現在位置からＣ線の駅Ｃ２までの歩行経路と、Ｃ線の駅Ｃ２から駅Ｃ１、Ｂ線の駅Ｂ２から駅Ｂ１、そしてＡ線の駅Ａ２から駅Ａ１までの鉄道経路とが移動経路として探索される。
【００９２】
そして、移動経路の探索が終了すると、自宅側最寄り駅Ａ１の終電の到着時刻から、Ｂ線、Ｃ線への乗り継ぎ時刻を逆算して、Ｃ線の駅Ｃ２での乗車時刻を取得するようになっている。乗車時刻のデータは、地図・交通機関データ記憶部１３に格納されている時刻表データを基に読み出されるようになっている。
【００９３】
次に現在位置（飲食店Ｒ）から現在地点側最寄り駅Ｃ２までの移動経路の距離データと、使用者の歩行速度データとに基づいて、現在位置（飲食店Ｒ）から現在地点側最寄り駅Ｃ２までの移動時間を算出し、該移動時間と、現在地点側最寄り駅Ｃ２での乗車時刻とに基づいて、現在位置出発時刻を算出するようになっている。
【００９４】
なお、現在位置出発時刻の算出に使用される使用者の歩行速度データは、図４に示した移動速度選択画面において予め選択設定されたデータが使用されるようになっている。図４に示した移動速度選択画面では、現在位置から現在地点側最寄り乗降地点までの移動時間の算出に使用する使用者の移動速度の選択が行えるようにようになっており、この場合、「はやい」、「ふつう」、「おそい」の３段階の速度に分類して登録されている移動速度の選択を行うことができるようになっている。
【００９５】
そして、予め設定された告知時刻（例えば、現在位置出発時刻）になると、告知音（メロディ等）による出発案内の告知と、出発案内情報（現在地からの出発時刻と現在地点側最寄り駅Ｃ２での乗車時刻とを含む）及び移動経路情報（例えば、現在位置から現在地点側最寄り駅Ｃ２までの経路地図）の表示とを行うようになっている。
【００９６】
図５（ａ）、（ｂ）は、告知時刻に表示部１７の表示パネルに表示される出発案内情報の表示例を示している。まず、図５（ａ）に示すように、出発時刻になったことと、現在地点側最寄り駅Ｃ２での乗車時刻とがアラート表示され、所定時間経過すると、図５（ｂ）に示すように、現在地点側最寄り駅Ｃ２での乗車時刻情報を画面上部に表示したまま、残りの部分に現在位置から現在地点側最寄り駅Ｃ２までの移動経路の案内地図が表示されるようになっている。
【００９７】
また、使用者が前記告知音を任意に設定することができるように告知音設定モードが設けられており、図６（ａ）、（ｂ）は、表示部１７の表示パネルに表示された告知音設定画面の表示例を示している。
【００９８】
図６（ａ）では、告知音の設定（変更も含む）を行うことのできる告知種類が表示されており、この場合「出発時刻告知」、「移動状況修正告知」、「乗り遅れ告知」の中から設定する告知種類を選択することができるようになっている。そして、所定のキー操作により、告知種類の選択決定操作が行なわれると、図６（ｂ）に示す告知音の取得先の選択画面が表示される。この場合、通信ネットワーク上の音楽配信サーバから所望のメロディを取得する「ダウンロード」と、予めマイコン１１内のＲＯＭ（図示せず）に収録されているメロディファイルを読み出す「ファイル」とが用意されている。そして、「ダウンロード」が選択決定されると、ダウンロード画面に切り替わり、所定のサイトに接続された後、画面表示に従って、所定のメロディをダウンロードして告知音として登録することができるようになっている。また「ファイル」が選択決定されると、メロディファイルの一覧表示画面に切り替わり、所望のメロディを選択して、告知音として登録することができるようになっている。
【００９９】
また、マイコン１１は、現在位置出発時刻の告知後も、現在位置データを取得して使用者の移動状況を検出し、該使用者の移動状況と出発案内情報に基づく予定移動状況とから使用者の移動状況を判定し、前記使用者の移動状況が前記予定移動状況と異なると判定すると、使用者の移動状況を修正させるための告知、例えば、遅れている場合には、告知音とともに、「遅れています。急いでください。」等の告知メッセージを表示部１７へ出力し、表示パネルへアラート表示するようになっている。この修正告知は、使用者の移動状況に応じて段階的に行われるようになっている。
【０１００】
そして、現在地点側最寄り駅Ｃ２で予定電車に乗車できたことを検知すると、図７に示した乗り継ぎ情報画面を表示部１７の表示パネルに表示して、Ｃ線からＢ線への乗り継ぎ時刻と、Ｂ線からＡ線への乗り継ぎ時刻とを含む乗り継ぎ情報の告知を行うようになっている。
【０１０１】
一方、現在地点側最寄り駅Ｃ２での予定電車に乗車できなかったことを検知すると、ホテル情報提供サーバ２１Ｂからのサポート情報の取得処理を行い、取得したサポート情報の提示処理を行うことができるようになっている。
【０１０２】
なお、図３における例では、目的地に使用者の自宅側最寄り駅Ａ１が設定され、また、到着予定時刻に自宅側最寄り駅Ａ１への終電の到着時刻が設定されている場合について説明したが、図２に示した告知条件設定画面では、使用者の予定に合わせた目的地情報と到着予定時刻情報とを入力設定することができる。
【０１０３】
また、図３における例では、交通機関として電車を利用した場合について説明したが、バス等、時刻表を組んで運行される他の交通機関の利用も含めることができる。
【０１０４】
例えば、使用者が自宅側最寄り駅Ａ１から自宅Ｐまでの間をバスを利用している場合、前記到着予定時刻情報に自宅側最寄りバス停への最終バスの到着時刻を設定しておけば、最終バスで自宅に帰宅できるように乗り継ぎ時間が考慮された出発案内情報の告知を行わせることができる。
【０１０５】
次に実施の形態（１）に係る携帯用ナビゲーション装置１０におけるマイコン１１の行う経路学習記憶処理動作を図８に示したフロ−チャ−トに基づいて説明する。なお本処理動作は、現在位置データの取得時に実行される。
【０１０６】
まず、ステップＳ１では、現在位置データを取得したか否かを判断し、現在位置データを取得していないと判断すれば処理を終了する一方、現在位置データを取得したと判断すればステップＳ２に進む。ステップＳ２では、現在位置データと地図データとに基づいて、学習ポイントを通過したか否かを判断し、学習ポイントを通過していないと判断すれば処理を終了する一方、学習ポイントを通過したと判断すればステップＳ３に進む。ステップＳ３では、通過学習ポイントのカウンタｋを読み出し、カウンタｋに１を加算してステップＳ４に進む。
【０１０７】
ステップＳ４では、通過学習ポイントのカウンタｋが所定値Ｘ１（よく通過していることを判定する値）以上である否かを判断し、カウンタｋが所定値Ｘ１より小さいと判断すれば処理を終了する一方、カウンタｋが所定値Ｘ１以上であると判断すればステップＳ５に進む。
【０１０８】
ステップＳ５では、よく通過していると判定された通過学習ポイントの情報をポイントデータとしてメモリ１９へ記憶させる処理を行い、その後ステップＳ６に進む。ステップＳ６では、メモリ１９へ記憶されたポイントデータ数が所定値Ｘ２（移動経路が判定できる値）以上になったか否かを判断し、ポイントデータ数が所定値Ｘ２より小さいと判断すれば処理を終了する一方、ポイントデータ数が所定値Ｘ２以上であると判断すればステップＳ７に進む。
【０１０９】
ステップＳ７では、ポイントデータに基づいて移動経路を判定する処理を行い、その後ステップＳ８に進む。ステップＳ８では、移動経路が判定されたか否かを判断し、移動経路が判定されなかったと判断すれば処理を終了する一方、移動経路が判定されたと判断すればステップＳ９に進む。ステップＳ９では、判定された移動経路をよく使う経路情報としてメモリ１９へ記憶する処理を行い、その後処理を終了する。
【０１１０】
次に実施の形態（１）に係る携帯用ナビゲーション装置１０におけるマイコン１１の行う使用者の移動速度の計測・登録処理について、図９（ａ）、（ｂ）に示した移動速度計測モード選択時の表示画面の表示例に基づいて説明する。
【０１１１】
所定のキー操作により移動速度計測モードが選択されると、図９（ａ）に示した速度分類選択画面が表示される。該速度分類選択画面を通じて計測する移動速度の速度分類の選択を行うことができるようになっている。例えば、図９（ａ）の画面において、「はやい」が選択決定されると、図９（ｂ）に示す移動速度計測画面が表示される。
【０１１２】
該移動速度計測画面において、計測開始スイッチの入力が検出されると、移動速度の計測が開始され、画面中央部の計測結果表示欄に計測後の算出値が表示されるようになっている。計測値の表示後に登録スイッチの入力が検出されると、計測値が、「はやい」の速度分類の移動速度データとして登録されるようになっている。
【０１１３】
次に実施の形態（１）に係る携帯用ナビゲーション装置１０におけるマイコン１１の行う使用者の移動速度の計測・登録・選択設定処理動作について図１０ａ、図１０ｂに示したフロ−チャ−トに基づいて説明する。なお、ここでは移動速度として使用者の歩行速度が計測される場合について説明する。
【０１１４】
まず、ステップＳ１１では、移動速度計測モードに設定されたか否かを判断し、移動速度計測モードに設定されていないと判断すれば処理を終了する一方、移動速度計測モードに設定されたと判断すればステップＳ１２に進む。
【０１１５】
ステップＳ１２では、図９（ａ）に示した計測された歩行速度を登録する速度分類を選択させるための速度分類選択画面を表示する処理を行い、その後ステップＳ１３に進む。ステップＳ１３では速度分類が選択されたか否かを判断し、速度分類が選択されていないと判断すれば処理を終了する一方、速度分類が選択されたと判断すればステップＳ１４に進む。
【０１１６】
ステップＳ１４では、図９（ｂ）に示した選択された速度分類の移動速度計測画面を表示する処理を行い、その後ステップＳ１５に進む。ステップＳ１５では、移動速度の計測開始スイッチが入力されたか否かを判断し、計測開始スイッチが入力されていないと判断すればステップＳ１２に戻り、速度分類選択画面を表示する一方、計測開始スイッチが入力されたと判断すればステップＳ１６に進む。
【０１１７】
ステップＳ１６では、現在位置データの取得処理、及び計測タイマーのカウント開始処理を行い、その後ステップＳ１７に進む。ステップＳ１７では、計測タイマーのカウントが終了したか否かを判断し、計測タイマーのカウントが終了していないと判断すればステップＳ１７に戻る一方、計測タイマーのカウントが終了したと判断すればステップＳ１８に進む。
【０１１８】
ステップＳ１８では、現在位置データの取得処理を行い、その後ステップＳ１９に進む。ステップＳ１９では、計測開始時及び終了時における現在位置データと、計測タイマーの時間とに基づいて使用者の歩行速度を算出する処理を行い、その後ステップＳ２０に進む。
【０１１９】
ステップＳ２０では、算出された使用者の歩行速度を移動速度計測画面の計測結果表示欄に表示する処理を行い、その後ステップＳ２１に進む。ステップＳ２１では、算出された歩行速度を登録するための登録スイッチが入力されたか否かを判断し、登録スイッチが入力されたと判断すればステップＳ２２に進む。
【０１２０】
ステップＳ２２では、算出された歩行速度を選択された速度分類の歩行速度データとして登録する処理を行い、その後ステップＳ２３に進む。一方、ステップＳ２１において、登録スイッチが入力されなかったと判断すればステップＳ２４に進み、ステップＳ２４では、算出された歩行速度データを削除して、ステップＳ２３に進む。
【０１２１】
ステップＳ２３では、計測モード終了スイッチが入力されたか否かを判断し、計測終了スイッチが入力されたと判断すれば、図１０ｂに示すステップＳ２５に進む一方、計測終了スイッチが入力されなかったと判断すればステップＳ１２に戻り、速度分類選択画面を表示して、繰り返し歩行速度の計測処理を行う。
【０１２２】
ステップＳ２５では、移動速度選択設定モードへの切換入力があったか否かを判断し、移動速度選択設定モードへの切換入力がなかったと判断すれば処理を終了する一方、移動速度選択設定モードへの切換入力があったと判断すればステップＳ２６に進む。
【０１２３】
ステップＳ２６では、図４に示した移動速度選択設定画面を表示する処理を行い、その後ステップＳ２７に進む。移動速度選択設定画面には、歩行速度の速度分類の一覧が表示され、使用者は、所定の速度分類を選択し、決定操作により設定することができるようになっている。
【０１２４】
ステップＳ２７では、決定操作の入力があったか否かを判断し、決定操作の入力なかったと判断すれば処理を終了する一方、決定操作の入力があったと判断すればステップＳ２８に進む。ステップＳ２８では、選択決定された速度分類に登録されている使用者の歩行速度を前記移動時間の算出に使用する設定処理を行い、その後処理を終了する。
【０１２５】
次に実施の形態（１）に係る携帯用ナビゲーション装置１０におけるマイコン１１の行う出発案内告知処理動作を図１１ａ、１１ｂに示したフロ−チャ−トに基づいて説明する。なお、本処理動作は、図２に示した出発案内告知条件設定画面を通じて目的地と到着予定時刻とが登録されており、出発案内告知モードがＯＮに設定されている場合に実行される。
【０１２６】
まず、ステップＳ３１では、出発案内告知モードがＯＮに設定されているか否かを判断し、出発案内告知モードがＯＮに設定されていない（すなわちＯＦＦに設定されている）と判断すれば処理を終了する一方、出発案内告知モードがＯＮに設定されていると判断すればステップＳ３２に進む。
【０１２７】
ステップＳ３２では、出発案内告知条件設定画面を通じて入力された目的地情報の取得処理、すなわちメモリ１９から目的地情報の読出処理を行い、その後ステップＳ３３に進む。ステップＳ３３では、現在位置データの取得処理、すなわちＧＰＳ受信機１２で受信したＧＰＳ信号を取り込む処理を行い、その後ステップＳ３４に進む。
【０１２８】
ステップＳ３４では、現在位置から目的地までの移動経路候補の探索処理を行い、その後ステップＳ３５に進む。ステップＳ３５では、メモリ１９からよく使用する経路情報を読み出し、ステップＳ３６に進む。ステップＳ３６では、探索された移動経路候補によく使用する経路が含まれているか否かを判断し、探索された移動経路候補によく使用する経路が含まれていると判断すればステップＳ３７に進む。
【０１２９】
ステップＳ３７では、よく使用する経路が採用された移動経路を探索する処理を行い、その後ステップＳ３９に進む。一方、ステップＳ３６において、探索された移動経路候補によく使用する経路が含まれていないと判断すればステップＳ３８に進む。ステップＳ３８では、所定条件（例えば、時間優先、距離優先などの条件）に基づく通常の移動経路の探索処理を行い、その後ステップＳ３９に進む。
【０１３０】
ステップＳ３９では、出発案内告知条件設定画面を通じて登録された目的地への到着予定時刻の取得処理を行い、その後ステップＳ４０に進む。ステップＳ４０では、目的地への到着予定時刻から逆算して、探索された移動経路における現在位置側最寄り乗降地点での乗車時刻と、乗り継ぎ地点があれば、該乗り継ぎ地点での乗車時刻とを地図・交通機関データ記憶部１３の時刻表データから取得する処理を行い、その後ステップＳ４１に進む。
【０１３１】
ステップＳ４１では、現在位置から現在位置側最寄り乗降地点までの移動時間を算出する処理、すなわち、地図・交通機関データ記憶部１３の地図データから取得した現在位置から現在位置側最寄り乗降地点までの移動距離と、図４に示した移動速度選択画面において選択設定されている歩行速度とに基づいて前記移動時間を算出する処理を行い、その後ステップＳ４２に進む。
【０１３２】
ステップＳ４２では、取得された現在位置側最寄り乗降地点の乗車時刻と、算出された移動時間とに基づいて、目的地へ予定通りに到着するための現在位置からの出発時刻を算出する処理を行い、その後図１１ｂに示したステップＳ４３に進む。
【０１３３】
ステップＳ４３では、出発案内情報の告知時刻（例えば、現在位置出発時刻、）になったか否かを判断し、告知時刻になっていないと判断すればステップＳ４４に進む。ステップＳ４４では、現在位置データの取得処理を行い、その後ステップＳ４５に進む。ステップＳ４５では、現在位置が移動しているか否かを判断し、現在位置が移動していないと判断すればステップＳ４３に戻る一方、現在位置が移動していると判断すればステップＳ３４に戻り、移動経路の探索を繰り返す。
【０１３４】
一方、ステップＳ４３において、出発案内情報の告知時刻になったと判断すればステップＳ４６に進む。ステップＳ４６では、出発案内情報の告知処理、すなわち、図６に示した告知音設定画面を通じて登録された告知音を音声出力部１６から出力すると共に、図５（ａ）に示した現在位置出発時間と、現在位置側最寄り乗降地点での乗車時刻とを含む出発案内情報を表示部１７の表示パネルに表示する処理を行い、その後ステップＳ４７に進む。ステップＳ４７では、図５（ｂ）に示した現在位置から現在位置側最寄り乗降地点までの移動経路が示された地図画像を表示部１７の表示パネルに表示する処理を行い、その後ステップＳ４８に進む。なお、地図画像は使用者の移動に伴いスクロール表示させたり、使用者の移動に合わせて表示範囲を段階的に切り換えて表示させるようにしてもよい。
【０１３５】
ステップＳ４８では、使用者の移動状況の検出処理、すなわち現在位置データを取得して使用者の進行状況を検出する処理を行い、その後ステップＳ４９に進む。ステップＳ４９では、使用者の移動状況が出発案内情報に基づく予定移動状況と同じであるか否か、すなわち使用者の移動状況が予定通りか否かを判断し、使用者の移動状況が予定通りではないと判断すればステップＳ５０に進む。ステップＳ５０では、現在の使用者の移動状況を修正させるための告知処理、すなわち、図６に示した告知音設定画面を通じて登録された告知音の出力や所定の告知メッセージの表示処理を行い、その後ステップＳ４８に戻る。
【０１３６】
一方、ステップＳ４９において、使用者の移動状況が予定通りであると判断すればステップＳ５１に進む。ステップＳ５１では、現在地点側最寄り乗降地点での乗車予定時刻になったか否かを判断し、乗車予定時刻になっていないと判断すればステップＳ４８に戻る一方、乗車予定時刻になったと判断すればステップＳ５２に進む。
【０１３７】
ステップＳ５２では、予定通り乗車できたか否かを判断し、予定通り乗車できなかった、すなわち、乗り遅れたと判断すればステップＳ５３に進む。ステップＳ５３では、乗り遅れたことを告知する処理、例えば、図６に示した告知音設定画面通じて登録された所定のメロディを流したり、所定の文字メッセージを表示する処理を行い、その後ステップＳ５４に進む。ステップＳ５４では、ホテル情報案内サーバ２１Ｂからホテルの空室情報などのサポート情報の取得処理を行い、その後ステップＳ５５に進む。ステップＳ５５では、サポート情報を案内する処理を行い、その後処理を終了する。
【０１３８】
一方、ステップＳ５２において、予定通り乗車できたと判断すれば、ステップＳ５６に進み、ステップＳ５６では、交通機関の乗り継ぎ情報があるか否かを判断し、乗り継ぎ情報がないと判断すれば処理を終了する一方、乗り継ぎ情報があると判断すれば、ステップＳ５７に進む、ステップＳ５７では、図７に示した乗り継ぎ情報画面を表示案内する処理を行い、その後処理を終了する。
【０１３９】
次に実施の形態（１）に係る携帯用ナビゲーション装置１０におけるマイコン１１の行う運行情報受信時の出発案内告知処理動作を図１２に示したフロ−チャ−トに基づいて説明する。なお、本処理動作は、運行情報提供サーバ２１Ａからの運行情報を受信した時に実行される。
【０１４０】
まず、ステップＳ６１では、運行情報提供サーバ２１Ａからの運行情報（ダイヤの乱れ等の情報）を受信したか否かを判断し、運行情報を受信していないと判断すれば処理を終了する一方、運行情報を受信したと判断すればステップＳ６２に進む。
【０１４１】
ステップＳ６２では、現在時刻が出発案内情報の告知時刻より前か否かを判断し、現在時刻が前記告知時刻より前と判断すればステップＳ６３に進む。ステップＳ６３では、受信した運行情報に応じて現在地点側最寄り乗降地点の乗車時刻、及び／又は乗り継ぎ経路の乗車時刻を変更する処理を行い、その後ステップＳ６４に進む。ステップＳ６４では、変更した現在地点側最寄り乗降地点の乗車時刻に基づいて、出発時刻を再度算出する処理を行い、その後図１１ｂに示したステップＳ４３に進む。
【０１４２】
一方、ステップＳ６２において、現在時刻が前記告知時刻以降であると判断すればステップＳ６５に進み、ステップＳ６５では、現在時刻が現在地点側最寄り乗降地点の乗車時刻より前か否かを判断し、現在時刻が前記乗車時刻より前と判断すればステップＳ６６に進む。ステップＳ６６では、受信した運行情報に応じて現在地点側最寄り乗降地点の乗車時刻、及び／又は乗り継ぎ経路の乗車時刻を変更する処理を行い、その後ステップＳ６７に進む。ステップＳ６７では、変更した現在地点側最寄り乗降地点の乗車時刻に基づいて、出発時刻を算出する処理を行い、その後ステップＳ６８に進む。
【０１４３】
ステップＳ６８では、図５（ａ）と同様な形式で変更された出発案内情報を告知する処理を行い、その後ステップＳ６９に進む。ステップＳ６９では、受信した運行情報に乗車予定の移動体（電車）の現在位置データが含まれているか否かを判断し、乗車予定の移動体（電車）の現在位置データが含まれていないと判断すれば、図１１ｂに示したステップＳ４９に進む一方、乗車予定の移動体の現在位置データが含まれていると判断すればステップＳ７０に進む。
【０１４４】
ステップＳ７０では、現在位置データに基づいて、乗車予定の移動体（電車）の現在位置を案内地図上に表示する処理（例えば、図５（ｂ）に示した案内地図における線路上に電車の位置マークを表示させる処理）を行い、その後ステップＳ４９に進む。
【０１４５】
一方、ステップＳ６５において、現在時刻が前記乗車時刻以降であると判断すれば、ステップＳ７１に進む。ステップＳ７１では、現在地点側最寄り乗降地点で予定通り乗車できたか否かを判断し、予定通り乗車できていないと判断すれば処理を終了する一方、予定通り乗車できたと判断すればステップＳ７２に進む。
【０１４６】
ステップＳ７２では、運行情報に乗り継ぎ経路の運行情報が含まれていれば、乗り継ぎ経路の乗車時刻を変更する処理を行い、その後ステップＳ７３に進む。ステップＳ７３では、変更した乗り継ぎ経路の乗車時刻を告知する処理を行い、、その後処理を終了する。
【０１４７】
上記実施の形態（１）に係る携帯用ナビゲーション装置１０によれば、経路学習記憶処理機能により、携帯時に移動した経路が自動的に学習され、所定の使用条件を満たした経路がよく使用する経路として記憶されるので、使用者のよく使用する経路情報を自動的に記憶させていくことができる。
【０１４８】
また、探索された移動経路の候補によく使用する経路が含まれか否かが判断され、よく使用する経路が含まれると判断されると、よく使用する経路が移動経路に採用されるので、使用者が日常的によく使用している経路が組み込まれた移動経路を優先的に探索することができ、使用者にとって分かりやすい経路案内を行うことができる。
【０１４９】
また、使用者のよく使用する経路が優先的に組み込まれた移動経路における現在位置から現在地点側最寄り乗降地点までの移動時間を算出し、目的地に予定通りに到着するための現在地点側最寄り乗降地点における乗車時刻を取得し、前記移動時間と前記乗車時刻とに基づいて現在位置出発時刻を算出し、該現在位置出発時刻と前記乗車時刻とを含む出発案内情報を使用者に告知することができ、目的地への到着が遅れることを防止することができる。
【０１５０】
また、目的地までの交通機関の乗り継ぎ時刻も告知されるので、使用者に正確な乗り継ぎ時刻を把握させることができ、交通機関の乗り継ぎミスによる目的地への到着が遅れてしまうことを防止することができる。
【０１５１】
また、目的地を自宅側最寄り乗降地点（駅やバス停など）に、到着予定時刻を自宅側最寄り乗降地点における最終到着予定時刻（最終電車やバスの到着時刻）に設定しておくことにより、自宅側最寄り乗降地点における最終到着予定時刻に到着するための出発案内情報を使用者に告知することができ、最終電車や最終バス等に乗り損ねてしまうことを防止することができる。
【０１５２】
また、運行情報提供サーバ２１Ａから移動経路として探索された交通機関の運行情報を取得することができ、取得した交通機関の運行情報に基づいて、現在位置側最寄り乗降地点における乗車時刻、及び／又は目的地までの交通機関の乗り継ぎ時刻を変更し、変更時刻に応じた出発案内情報をさらに告知するので、実際の交通機関の運行状況が反映されたより正確な出発案内情報の告知を行うことができる。
【０１５３】
また、乗車予定の電車の現在位置が地図上に表示されるので、使用者は、電車の現在位置を地図上で簡単に確認することができる。
また、移動速度計測モードにより、使用者の実際の移動速度を個別に計測することができ、計測された移動速度を使用者の移動速度として登録しておくことができ、登録された移動速度を使用して、現在位置から現在位置側最寄り乗降地点までの移動時間が算出されるので、使用者の実際の移動速度に基づいた移動時間を算出することができ、使用者の実際の移動速度が反映された出発案内情報を告知することができる。
【０１５４】
また、移動速度計測モードにおいては移動速度を速度分類別に登録することができ、速度分類別に登録された移動速度の中から移動時間の算出に使用する移動速度を自由に選択させることができ、使用者の都合等を考慮した移動時間を算出することができる。
【０１５５】
また、現在位置からの出発時刻の告知後も使用者の移動状況を検出し、予定移動状況と比較し、使用者が予定通りに移動していないと判断すると、現在の使用者の移動状況を修正させるための告知が行われるので、現在地点側最寄り乗降地点での乗車時刻に遅れさせないように使用者を適切に誘導することができ、また、使用者の移動状況に応じて段階的に現在の使用者の移動状況を修正させる告知が行われるので、現在地点側最寄り乗降地点での乗車時刻に遅れさせないように使用者を確実に誘導することができる。
【０１５６】
また、現在地点側の最寄り駅で乗車時刻に間に合わなかった場合に、乗り遅れたことが告知されるので、使用者は、乗車予定の電車に乗り遅れたことをいち早く把握することができる。
また、告知音設定画面を通じて、告知音を種々の告知ケース毎に使用者の好みの音（音楽やメロディ）を設定することができ、独自性のある告知を行うことができる。
【０１５７】
また、現在地点側最寄り駅での乗車時刻に間に合わなかった場合にホテル情報案内サーバからサポート情報（ホテルの空室情報）を取得し、該サポート情報が案内されるので、使用者は、サポート情報を参照することにより、最終電車に乗り遅れた場合等において次の行動をすぐに開始することができる。
【０１５８】
なお、上記実施の形態（１）に係る携帯用ナビゲーション装置１０では、探索された移動経路候補に学習記憶されたよく使用する経路が含まれているか否かを判断し（ステップＳ３６）、前記移動経路候補に前記よく使用する経路が含まれていると判断されると、該よく使用する経路が前記移動経路に採用される（ステップＳ３７）ようになっているが、別の実施の形態では、ステップＳ３４〜Ｓ３８の代わりに、メモリ１９からよく使用する経路情報を読み出し、該よく使用する経路を含むように現在地から目的地までの移動経路を探索する処理を行うようにしてもよい。このような経路探索処理を行えば、現在地から目的地までの経路に必ず前記よく使用する経路を含ませることができ、使用者に分かりやすい移動経路の案内を行うことができる。
【０１５９】
また、上記実施の形態（１）に係る携帯用ナビゲーション装置１０では、計測した使用者の歩行速度を速度分類別に登録することができるようなっていたが、別の実施の形態では、計測した移動速度を使用者の服装（ズボン、スカート、着物など）及び／又は履物（スニーカ、ブーツ、サンダルなど）分類別に登録することができるようになっていてもよい。登録された服装及び／又は履物分類別の移動速度を図４と同様な移動速度選択画面を通じて、予め自分の服装及び／又は履物に適した速度を選択設定できるようにしておけば、自分の服装及び／又は履物に適した移動速度で移動時間を算出させることができ、自分の服装や履物が考慮された出発時刻を告知することが可能になる。
【０１６０】
さらに別の実施の形態では、計測した移動速度を施設（会社、レストラン、居酒屋、デパートなど）分類別に登録できる機能と、地図データから現在位置の施設情報を取得し、取得された現在位置の施設情報に対応する施設分類の移動速度を選択する機能とを装備させることにより、選択された施設分類の移動速度に基づいて移動時間を算出させることができ、居場所にあった正確な出発時刻を告知することが可能になる。
【０１６１】
また、上記実施の形態（１）に係る携帯用ナビゲーション装置１０では、図２に示した出発案内告知条件設定画面を通じて登録された目的地と到着予定時刻とに基づいて出発案内情報の告知処理が行われるようになっているが、別の実施の形態では、携帯用ナビゲーション装置に目的地（例えば、待ち合わせ場所）や到着予定時刻（待ち合わせ時刻）などのスケジュール情報を予め登録することのできるスケジュール登録機能を装備させておき、上記説明したマイコン１１の行う出発案内告知処理機能において、登録されたスケジュール情報から目的地や到着予定時刻を読み出すようにして、各スケジュールに対応した出発案内情報の告知処理を行わせるようにすることもできる。その場合、スケジュール告知設定画面（図示せず）を通じてスケジュール告知モードのＯＮ／ＯＦＦが設定できるようにしてもよい。
【０１６２】
また、上記実施の形態（１）に係る携帯用ナビゲーション装置１０では、ホテル情報案内サーバ２１Ｂからサポート情報を取得するようになっているが、メモリ１９に知人の住所や電話番号を記憶させておき、現在位置からの住所が最も近い知人の情報を表示させるようにしてもよい。
【０１６３】
図１０は、実施の形態（２）に係る携帯用ナビゲーションシステムの要部を概略的に示したブロック図である。但し、ここでは図１に示した携帯用ナビゲーションシステムと同一機能を有する構成部品については、同一符号を付して、その説明を省略する。
【０１６４】
携帯用ナビゲーションシステムは、携帯電話等の携帯情報端末から構成される携帯端末３０と、携帯端末３０と通信ネットワーク２０を介して通信可能なサーバ４０とを含んで構成されている。
携帯端末３０は、マイコン３１、ＧＰＳ受信機１２、無線機１４、時計部１５、音声出力部１６、表示部１７、操作部１８、及びメモリ３２を含んで構成されている。
【０１６５】
マイコン３１は、ＧＰＳ受信機１２を介して取得した現在位置データを無線機１４からサーバ４０ヘ送信する処理、操作部１８からのスイッチ信号に応じて図２と同様の出発案内告知条件設定画面を表示部１７の表示パネルに表示し、前記出発案内告知条件設定画面において入力された目的地情報と目的地への到着予定時刻情報とを無線機１４からサーバ４０ヘ送信する処理、歩行者の移動速度（歩行速度）の計測・登録処理、及び登録された移動速度データを無線機１４からサーバ４０ヘ送信する処理を行うようになっている。
【０１６６】
また、マイコン３１は、サーバ４０から送信されてくる経路案内情報や出発案内情報を受信し、メモリ３２へ記憶させる処理を行い、メモリ３２に記憶された経路案内情報や出発案内情報を音声出力部１６や表示部１７に出力し、音声案内や告知処理、地図表示による経路案内処理等を行うようになっている。
【０１６７】
サーバ４０は、マイコン４１、地図・交通機関データ記憶部４２、端末情報記憶部４３、学習経路データ記憶部４４、運行情報記憶部４５、及び通信部４６を含んで構成されている。地図・交通機関データ記憶部４２には、図１に示した携帯用ナビゲーション装置１０を構成する地図・交通機関データ記憶部１３と同様のデータ（地図データ、交通機関路線データ、時刻表データ、学習ポイントデータなど）が記憶されている。
【０１６８】
端末情報記憶部４３には、携帯端末３０から送信されてくる現在位置データと、出発案内告知条件データと、使用者の移動速度データとを含む端末情報が記憶されるようになっている。
経路学習データ記憶部４４には、移動経路の学習ポイント（交差点、交通機関の発着地点等の移動経路を判定するために地図データに予め設けられたポイント）の通過カウントデータと該通過カウントデータに基づいて判定されたよく通過する学習ポイントの情報（ポイントデータ）と該ポイントデータに基づいて判定されたよく使用する経路情報とを含む経路学習データが記憶されるようになっている。
【０１６９】
運行情報記憶部４５には、各交通機関の運行情報センターのコンピュータ（図示せず）から送信されてくる各交通機関の運行情報（例えば、電車やバスの遅れなどのリアルタイムな情報）が記憶されるようになっている。
【０１７０】
マイコン４１は、端末情報記憶部４３に記憶された現在位置データと地図・交通機関データ記憶部４２に記憶された地図・交通機関データとに基づいて移動した経路を学習し、よく使用する経路データを記憶させていく経路学習記憶処理機能と、よく使用する経路が優先的に組み込まれた現在位置から目的地までの交通機関の利用を含む移動経路を探索する経路探索処理機能とを備えている。
【０１７１】
前記経路探索処理機能により、端末情報記憶部４３に記憶された出発案内告知条件データに基づいて、現在位置から目的地に予定どおりに到着可能な移動経路（よく使用する経路が優先的に組み込まれた経路）が探索できるようになっている。
【０１７２】
また、マイコン４１は、前記移動経路における現在位置から現在地点側最寄り乗降地点（駅やバス停など）までの移動時間の算出処理、交通機関の乗車時刻の取得処理と、現在位置からの出発時刻の算出処理とを含む出発案内情報の作成処理機能と、作成された出発案内情報を所定のタイミングで携帯端末３０へ送信する機能と、携帯端末３０の移動経路データに含まれる交通機関の運行情報を取得すると、該運行情報に基づいて出発案内情報の再作成を行い携帯端末３０へ送信する機能とを備えている。
【０１７３】
次に実施の形態（２）に係る携帯用ナビゲーションシステムにおける携帯端末３０とサーバ４０との行う経路学習記憶処理動作を図１４に示したフロ−チャ−トに基づいて説明する。なお、本処理動作は、図８に示した実施の形態（１）に係る携帯用ナビゲーション装置１０で行われる処理動作を、主にサーバ４０側で行わせるようにしている点に特徴があり、図８に示した処理動作と同一の処理動作については同一符号を付し、その説明を省略することとする。
【０１７４】
携帯端末３０では、ステップＳ１において、現在位置データを取得したと判断すればステップＳ８１に進む。ステップＳ８１では、現在位置データをサーバ４０へ送信する処理を行う。
【０１７５】
サーバ４０では、ステップＳ８２において、携帯端末３０からの現在位置データを受信したか否かを判断し、受信していないと判断すれば処理を終了する一方、受信したと判断すれば、図８におけるステップＳ２に進み、以下ステップＳ９まで図８に示した処理と同様の処理を行い、よく使う経路情報を経路学習データ記憶部４４に記憶させる処理を行うようになっている。
【０１７６】
次に実施の形態（２）に係る携帯用ナビゲーションシステムにおける携帯端末３０とサーバ４０との行う使用者の移動速度の計測・登録・通信処理動作を図１４に示したフロ−チャ−トに基づいて説明する。なお、携帯端末３０の行う使用者の移動速度の計測・登録処理動作は、図１０ａに示したステップＳ１１〜ステップＳ２４と同様であるので、ここではその説明は省略し、登録後の通信処理動作についてのみ説明することとする。
【０１７７】
携帯端末３０では、ステップＳ２３において、計測終了スイッチが入力されたと判断すればステップＳ９１に進む。ステップＳ９１では、登録された使用者の歩行速度データをサーバ４０へ送信する処理を行う。
【０１７８】
一方、サーバ４０では、ステップＳ９２において、携帯端末３０からの歩行速度データを受信したか否かを判断し、受信していないと判断すれば処理を終了する一方、受信したと判断すればステップＳ９３に進む。ステップＳ９３では、受信した歩行速度データを端末情報記憶部４３へ記憶する処理を行い、その後処理を終了する。
【０１７９】
次に実施の形態（２）に係る携帯用ナビゲーションシステムにおける携帯端末３０とサーバ４０と行う出発案内告知処理動作を図１６に示したフロ−チャ−トに基づいて説明する。なお、本処理動作は、図１１ａに示した実施の形態（１）における携帯用ナビゲーション装置１０で行われる経路探索処理・出発案内情報の取得・算出処理動作を、主にサーバ４０側で行わせるようにしている点に特徴があり、図１１ａに示した処理動作と同一内容の処理動作については同一符号を付し、その説明を省略することとする。
【０１８０】
携帯端末３０では、まず、ステップＳ３１において、出発案内告知モードがＯＮに設定されていると判断すればステップＳ１０１に進む。ステップＳ１０１では、予め出発案内告知条件設定画面を通じて登録されている目的地情報と目的地の到着予定時刻情報とを含む告知条件データをサーバ４０へ送信する処理を行う。
【０１８１】
一方、サーバ４０では、ステップＳ１０２において、携帯端末３０からの告知条件データを受信したか否かを判断し、受信していないと判断すれば処理を終了する一方、受信したと判断すればステップＳ１０３に進む。ステップＳ１０３では、受信した告知条件データを端末情報記憶部４３へ記憶する処理を行い、その後図１１ａに示したステップＳ３４〜Ｓ４２と同様の処理（移動経路の探索処理、出発案内情報の取得・算出処理）を行い、その後ステップＳ４３へ進む。
【０１８２】
ステップＳ４３において、出発案内情報の告知時刻になったか否かを判断し、告知時刻になっていないと判断すればステップＳ４４移行の処理に進む一方、告知時刻になったと判断すればステップＳ１０４に進む。
ステップＳ１０４では、出発案内情報を携帯端末３０へ送信する処理を行う。
【０１８３】
携帯端末３０では、ステップＳ１０５において、サーバ４０からの出発案内情報を受信したか否かを判断し、受信していないと判断すれば処理を終了する一方、受信したいと判断すればステップＳ４６に進み、出発案内情報の告知処理を行いその後ステップＳ４７へ進み、移動経路地図の表示処理を行い、その後処理を終了する。
【０１８４】
次に実施の形態（２）に係る携帯用ナビゲーションシステムにおける携帯端末３０とサーバ４０との行う運行情報取得時の処理動作を図１７に示したフロ−チャ−トに基づいて説明する。なお、本処理動作は、図１２に示した実施の形態（１）に係る携帯用ナビゲーション装置１０で行われていたステップＳ６１〜Ｓ６７、ステップＳ７１、Ｓ７２の処理をサーバ４０側で行うようになっている点に特徴があり、ここでは図１２に示した処理動作と同一内容の処理動作については同一符号を付し、その説明を省略することとする。
【０１８５】
サーバ４０では、ステップＳ６７において、変更した現在地点側最寄り乗降地点の乗車時刻に基づいて、出発時刻を再度算出する処理を行い、その後ステップＳ１１１に進む。ステップＳ１１１では、変更された出発案内情報を携帯端末３０へ送信する処理を行う。
【０１８６】
携帯端末３０では、ステップＳ１１２において、サーバ４０からの変更出発案内情報を受信したか否かを判断し、受信していないと判断すれば処理を終了する一方、受信したと判断すればステップＳ６８に進み、変更出発案内情報の告知処理を行い、その後ステップＳ６９、Ｓ７０に進み、その後、処理を終了する。
【０１８７】
また、サーバ４０では、ステップＳ７２において、乗り継ぎ経路の乗車時刻の変更処理を行い、その後ステップＳ１１３に進む。ステップＳ１１３では、乗り継ぎ経路の変更乗車時刻情報を携帯端末３０へ送信する処理を行う。
【０１８８】
携帯端末３０では、ステップＳ１１４において、サーバ４０からの乗り継ぎ経路の変更乗車時刻情報を受信したか否かを判断し、受信していないと判断すれば処理を終了する一方、受信したと判断すればステップＳ７３に進み、乗り継ぎ経路の変更乗車時刻の告知処理を行い、その後処理を終了する。
【０１８９】
上記実施の形態（２）に係る携帯用ナビゲーションシステムによれば、携帯端末３０と、サ−バ４０とを含むシステムにおいて、上記実施の形態（１）に係る携帯用ナビゲーション装置１０と略同様の効果を得ることができる。また、サーバ４０側に経路探索処理、現在位置から現在地点側最寄り乗降地点までの移動時間の算出処理、現在地点側最寄り乗降地点及び乗り継ぎ地点の乗車時刻の取得処理、現在位置からの出発時刻の算出処理処理、乗り継ぎ時刻の取得処理、現在位置側最寄り乗降地点における乗車時刻及び前記目的地までの交通機関の乗り継ぎ時刻の変更処理、及び移動速度情報を記憶して、記憶された使用者の移動速度に基づく移動時間の算出処理を行わせることにより携帯端末３０におけるデータ処理の負担を大幅に軽減させることができ、端末装置３０のコストを安く抑えたシステムを構築することができる。
【０１９０】
また、別の実施の形態では、携帯端末３０に、目的地の情報と該目的地への到着予定時刻とを含むスケジュール情報を登録することのできるスケジュール登録機能と、登録したスケジュール情報をサーバ４０へ送信するスケジュール情報送信機能とを装備させ、サーバ４０に、携帯端末３０から送信されてくるスケジュール情報を受信して記憶するスケジュール情報記憶部を装備させておき、サーバ４０のマイコン４１に、スケジュール情報記憶部に記憶された各スケジュール情報に対応する移動時間と現在位置出発時刻の算出処理、及び乗車時刻の取得処理をさせて、各スケジュール情報に対応したタイミングで出発案内情報を携帯端末３０へ送信する処理を行わせ、一方、携帯端末３０に、サ−バ４０から送信されてくる各スケジュール情報に対応した出発案内情報を告知させる構成とすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図１】実施の形態（１）に係る携帯用ナビゲーション装置が採用された携帯用ナビゲーションシステムの要部を概略的に示したブロック図である。
【図２】表示パネルに表示される出発案内告知条件設定画面の表示例を示す図である。
【図３】携帯用ナビゲーション装置におけるマイコンの行う経路学習処理動作と、出発案内告知処理動作とを説明するための説明図である。
【図４】表示パネルに表示される移動速度選択画面の表示例を示す図である。
【図５】（ａ）、（ｂ）は、表示パネルに表示される出発案内情報の表示例を示す図である。
【図６】（ａ）、（ｂ）は、表示パネルに表示される告知音設定画面の表示例を示す図である。
【図７】表示パネルに表示される乗り継ぎ情報の表示例を示す図である。
【図８】実施の形態（１）に係る携帯用ナビゲーション装置におけるマイコンの行う経路学習処理動作を示すフロ−チャ−トである。
【図９】移動速度計測モード設定時に表示される画面表示例であり、（ａ）は表示パネルに表示される表示分類選択設定画面、（ｂ）は移動速度計測画面の表示例を示している。
【図１０ａ】実施の形態（１）に係る携帯用ナビゲーション装置におけるマイコンの行う移動速度計測・登録・選択処理動作を示すフロ−チャ−トである。
【図１０ｂ】実施の形態（１）に係る携帯用ナビゲーション装置におけるマイコンの行う移動速度計測・登録・選択処理動作を示すフロ−チャ−トである。
【図１１ａ】実施の形態（１）に係る携帯用ナビゲーション装置におけるマイコンの行う出発案内告知処理動作を示すフロ−チャ−トである。
【図１１ｂ】実施の形態（１）に係る携帯用ナビゲーション装置におけるマイコンの行う出発案内告知処理動作を示すフロ−チャ−トである。
【図１２】実施の形態（１）に係る携帯用ナビゲーション装置におけるマイコンの行う運行情報受信時の処理動作を示すフロ−チャ−トである。
【図１３】実施の形態（２）に係る携帯用ナビゲーションシステムの要部を概略的に示したブロック図である。
【図１４】実施の形態（２）に係る携帯用ナビゲーションシステムにおける携帯端末とサーバとの行う経路学習処理動作を示すフロ−チャ−トである。
【図１５】実施の形態（２）に係る携帯用ナビゲーションシステムにおける携帯端末とサーバとの行う移動速度の計測・登録処理動作を示すフロ−チャ−トである。
【図１６】実施の形態（２）に係る携帯用ナビゲーションシステムにおける携帯端末とサーバとの行う出発案内告知処理動作を示すフロ−チャ−トである。
【図１７】実施の形態（２）に係る携帯用ナビゲーションシステムにおける携帯端末とサーバとの行う運行情報受信時の処理動作を示すフロ−チャ−トである。
【符号の説明】
１０ 携帯用ナビゲーション装置
１１ マイコン
１２ ＧＰＳ受信機
１３ 地図・交通機関データ記憶部
１４ 無線機
１５ 時計部
１６ 音声出力部
１７ 表示部
１８ 操作部
１９ メモリ
２０ 通信ネットワーク
２１ サーバ
【発明の属する技術分野】
本発明は携帯用ナビゲーション装置及び携帯用ナビゲーションシステムに関し、より詳細には現在位置から目的地までの移動経路を探索し案内することのできる携帯用ナビゲーション装置及び携帯用ナビゲーションシステムに関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来よりナビゲーション装置としては、車載用のナビゲーション装置が広く知られている。また、近年では、現在位置を検出するＧＰＳ受信機等の電子部品の小型化や高性能化が進み、さらに通信環境の急速な整備に伴い、歩行者等が利用することのできる携帯用のナビゲーション装置も提案されている。
【０００３】
これらのナビゲーション装置には、基本的な機能として、検出された現在位置から設定された目的地までの移動経路を探索する経路探索機能と、探索された移動経路を画面表示したり、音声等により案内する経路案内機能とが装備されている。
【０００４】
車載用ナビゲーション装置及び携帯用ナビゲーション装置における経路探索機能は、推奨経路を探索するという基本的なコンセプトは同じであるものの、車載用ナビゲーション装置では、車での移動を前提として機能するようになっており、例えば、時間優先、距離優先、高速道路優先、又は一般道優先等の条件に基づいて推奨経路が探索されるようになっている。
【０００５】
一方、携帯用ナビゲーション装置では、歩行者が利用することを前提として機能するようになっており、探索経路が車載用ナビゲーション装置とは大きく異なり、歩行などによる移動と交通機関の利用による移動とを組み合わせた推奨経路が探索されるようになっている。
【０００６】
また、車載用ナビゲーション装置における経路案内機能は、目的地までの経路を車両の移動に伴い逐次案内することができるようになっており、また、目的地までの経路案内中に推奨経路以外の道路を何回か通ると、該道路を自動的に学習し、その後の経路探索時において前記道路を優先的に選択してくれる機能が装備されているものも知られている。
【０００７】
一方、携帯用ナビゲーション装置では、使用者（歩行者）の移動に伴って、目的地までの経路を逐次案内する機能は未だ実現されておらず、目的地までの経路が記された地図を表示させたり、文字等により経路情報を提供する程度の案内にとどまっており、使用者が歩行した経路や使用した交通機関の経路などの実際の移動情報が経路探索に反映されることはなかった。
【０００８】
このように車載用ナビゲーション装置と携帯用ナビゲーション装置とにおける基本的な機能は、同様な考えに基づいているものの、使用する場所や使用される状況等が大きく異なっている。したがって、携帯用ナビゲーション装置には、いつでもどこでも使用できる点や歩行者の視点が考慮された、車載用ナビゲーション装置とは異なる便利な機能やサービスの提供が求められている。
【０００９】
このような便利な機能やサ−ビスの提供の一例として、例えば、下記の特許文献１には、ＧＰＳ機能が搭載された携帯端末を使用し、鉄道に乗車するために現在位置から最寄り駅に向かって出発するべき時を最適な時刻で告知するとともに、最寄り駅と、該最寄り駅までの歩行移動経路と、鉄道路線経路と、出発時刻と、乗車時刻とを告知するサ−ビスシステムが開示されている。
【００１０】
また、下記の特許文献２には、スケジュールの移動先、移動先到着時刻等を予め携帯ユニットより入力するだけで自動的に各スケジュールの移動先への出発時刻を使用者に報知することのできるナビゲーションシステムが開示されている。
【００１１】
【特許文献１】
特開２００２−１３１０７５号公報
【特許文献２】
特開平１１−６４０２７号公報
【００１２】
【発明が解決しようとする課題】
上記したように車載用ナビゲーション装置における経路探索機能には、目的地までの経路案内時に推奨経路から外れた道路が学習されるものは知られているが、目的地までの経路案内を行っていない時には移動経路は学習されない。したがって、移動経路を学習させるには、常に目的地まで経路案内が実行されている状態にしなければならず、使用者が移動経路を学習させたいという明確な意識のもと、目的地の設定等を使用する度に行わなければならず、設定操作等が面倒であるという課題があった。
【００１３】
また、従来の携帯用ナビゲーション装置には、使用者の交通機関の利用を含む移動経路を学習し、移動経路の探索に学習された経路が反映されるような機能を装備するものがなかった。
【００１４】
また、上記特許文献１記載のサービスシステムは、現在位置からの最寄り駅と、該最寄り駅までの歩行移動経路と、前記最寄り駅での乗車時刻と、鉄道路線経路と、現在位置からの出発時刻とを通信端末を介して使用者に告知することができるものである。しかしながら、前記歩行移動経路と前記鉄道路線経路とは、地図交通デ−タベ−スに予め格納されている鉄道路線情報及び地図情報に基づいて探索されることしか記載されておらず、使用者がよく使用する歩行移動経路や鉄道路線経路が優先的に移動経路に採用されるものではない。したがって、使用者が普段よく使っている経路が移動経路の候補に含まれている場合でも、普段使っていない歩行移動経路や鉄道路線経路が特定されることもあり、使用者が普段使用していない、不慣れな経路が案内されることもあるという課題があった。
【００１５】
また、上記特許文献１記載のサ−ビスシステムでは、前記現在位置からの出発時刻の算出に使用される最寄りの駅までの移動時間が、予め保持されている所定の速度を使用して算出されるようになっている。しかしながら、使用者の移動速度（例えば歩行速度）は、健常者と障害者、大人と子供、男性と女性というように個人によって異なり、また、大人同士でも、体格差や服装等により異なるものであるため、上記特許文献１記載のサ−ビスシステムでは、最寄り駅までの移動時間に誤差が生じやすく、各使用者に適した正確な移動時間を算出することができないという課題があった。
【００１６】
また、上記特許文献１記載のサービスシステムには、使用者が移動速度を任意に入力する構成としても良いことが開示されているが、使用者自身が、自分の移動速度を正確に把握していることは少なく、結局のところ、およその移動速度を入力することしかできず、使用者にあった正確な移動時間を算出することができない。
【００１７】
また、上記特許文献１記載のサービスシステムは、地図データベースに予め格納されている鉄道時刻情報に基づく最寄り駅での乗車時刻を携帯端末を介して使用者に告知することができるものである。しかしながら、前記鉄道時刻情報は、時刻表デ−タに基づく予定時刻であり、上記特許文献１記載のサービスシステムでは、乗車予定の電車の実際の運行状況、例えば、電車の遅れなどのリアルタイムな運行状況まで考慮された正確な乗車時刻を告知することができない。
【００１８】
また、上記特許文献１記載のサービスシステムでは、前記出発時刻と出発情報とを告知したときに、たまたま携帯端末がある場所から席を外していた場合等、前記告知があったことに気が付かなければ、乗車予定の電車を乗り過ごすこととなり、前記告知後におけるフォローが十分なものではないという課題もあった。
【００１９】
また、上記特許文献２記載のナビゲーションシステムは、スケジュールの移動先までの最適誘導経路を探索し、該最適誘導経路により移動先までの所要時間が考慮された出発時刻を算出するものであるが、前記最適誘導経路や前記出発時刻は、車での移動を前提に探索された経路や出発時刻であって、歩行や交通機関による移動を前提としておらず、使用者がよく使用する歩行経路や交通機関経路が優先的に移動経路に採用されるものでもない。
【００２０】
本発明は上記課題に鑑みなされたものであって、目的地への経路案内を行っていない場合でも、交通機関の利用を含む移動経路を学習し、学習経路をよく使用する経路として記憶させることができ、該よく使用する経路が優先的に組み込まれた移動経路を探索することができ、また、現在位置から目的地に予定通りに到着するための現在位置出発時刻などの出発案内情報を、使用者がよく使用する経路が優先的に組み込まれた移動経路に基づいて作成し、使用者に告知することができ、また、利用予定の交通機関のリアルタイムな運行情報が加味された正確な乗車時刻の告知を行うことができ、また、使用者の実際の移動速度に基づいて移動時間を算出し、正確な現在位置出発時刻の告知をおこなうことができ、また、スケジュール機能と連動させて、携帯端末特有の機能を有効に活用することのできる携帯用ナビゲーション装置及び携帯用ナビゲーションシステムを提供することを目的としている。
【００２１】
【課題を解決するための手段及びその効果】
上記目的を達成するために本発明に係る携帯用ナビゲーション装置（１）は、現在位置から目的地までの交通機関の利用を含む移動経路を探索する経路探索手段と、該経路探索手段により探索された前記移動経路を案内する経路案内手段とを備えた携帯用ナビゲーション装置において、現在位置情報を取得する現在位置情報取得手段と、地図経路上の学習ポイントが記憶された学習ポイント記憶手段と、前記現在位置情報取得手段により取得された現在位置情報と前記学習ポイント記憶手段に記憶された学習ポイントとに基づいて移動した経路を学習し、所定の使用条件を満たした経路をよく使用する経路として記憶させていく経路学習記憶手段とを備え、前記経路探索手段が、前記よく使用する経路を含む移動経路を探索するものであることを特徴としている。
【００２２】
上記携帯用ナビゲーション装置（１）によれば、前記経路学習記憶手段により、移動した経路が学習され、所定の使用条件を満たした経路がよく使用する経路として記憶されるので、使用者のよく使用する経路の情報を自動的に記憶させることができる。なお、前記所定の使用条件としては、通過回数の累計が所定値以上になる条件、所定期間内における通過回数の累計が所定値以上になる条件などを適用することができる。
【００２３】
また、前記経路探索手段により前記よく使用する経路を含む移動経路が探索されるので、使用者が日常的によく使用している経路が必ず組み込まれた移動経路を探索することができ、使用者にとって分かりやすい経路案内を行うことができる。特に、複数の交通機関が集中している市街地等においては、普段使用していない交通機関の利用経路で案内されると、経路を間違う確率が高くなるが、よく使用している経路で案内されると、経路を間違う確率も低くなり、使用者は安心して目的に向かって移動することができる。
【００２４】
また本発明に係る携帯用ナビゲーション装置（２）は、現在位置から目的地までの交通機関の利用を含む移動経路を探索する経路探索手段と、該経路探索手段により探索された前記移動経路を案内する経路案内手段とを備えた携帯用ナビゲーション装置において、現在位置情報を取得する現在位置情報取得手段と、地図経路上の学習ポイントが記憶された学習ポイント記憶手段と、前記現在位置情報取得手段により取得された現在位置情報と前記学習ポイント記憶手段に記憶された学習ポイントとに基づいて移動した経路を学習し、所定の使用条件を満たした経路をよく使用する経路として記憶させていく経路学習記憶手段とを備え、前記経路探索手段が、探索された移動経路の候補に前記経路学習記憶手段により記憶されたよく使用する経路が含まれているか否かを判断する移動経路候補判断手段と、該移動経路候補判断手段により前記移動経路の候補に前記よく使用する経路が含まれていると判断されると、前記よく使用する経路を前記移動経路に採用する経路採用手段とを備えていることを特徴としている。
【００２５】
上記携帯用ナビゲーション装置（２）によれば、前記経路探索手段により、探索された移動経路の候補に前記経路学習記憶手段により学習記憶されたよく使用する経路が含まれているか否かが判断され、前記よく使用する経路が含まれていると判断されると、該よく使用する経路が前記移動経路に採用されるので、使用者が日常的によく使用している経路が組み込まれた移動経路を優先的に探索することができ、使用者にとって分かりやすい経路案内を行うことができる。
【００２６】
また本発明に係る携帯用ナビゲーション装置（３）は、上記携帯用ナビゲーション装置（１）又は（２）において、目的地情報と目的地への到着予定時刻とを含む出発案内条件を設定する出発案内条件設定手段と、前記経路探索手段により探索された前記移動経路における現在位置から現在地点側最寄り乗降地点までの移動時間を算出する移動時間算出手段と、前記目的地に予定通りに到着するための前記移動経路に対応する交通機関の乗車時刻を取得する乗車時刻取得手段と、前記移動時間と前記乗車時刻とに基づいて現在位置出発時刻を算出する出発時刻算出手段と、該出発時刻算出手段により算出された前記現在位置出発時刻と前記乗車時刻取得手段により取得された前記乗車時刻とを含む出発案内情報を所定時刻に告知する第１の告知手段とを備え、前記経路探索手段が、前記出発案内条件設定手段により設定された前記出発案内条件に基づいて、所定のタイミングで前記移動経路の探索を繰り返し行うものであることを特徴としている。
【００２７】
上記携帯用ナビゲーション装置（３）によれば、使用者のよく使用する経路が優先的に組み込まれた移動経路における現在位置から現在地点側最寄り乗降地点（例えば、駅やバス停などの交通機関の乗降ポイント）までの移動時間が算出され、前記目的地に予定通り、例えば、前記到着予定時刻に最も近い時刻に到着するための前記現在地点側最寄り乗降地点における乗車時刻が取得され、前記移動時間と前記乗車時刻とに基づいて現在位置出発時刻が算出される。
【００２８】
そして、前記現在位置出発時刻と前記乗車時刻とを含む出発案内情報が所定時刻、例えば前記現在位置出発時刻など、使用者が直ちに現在位置から出発しなければならない時刻に告知されるので、前記出発案内情報を使用者に告知することができ、目的地への到着が遅れることを防止することができる。
【００２９】
また、前記経路探索手段による移動経路の探索は、所定のタイミング、例えば、一定の時間間隔、又は移動が検知されたときなどに繰り返し行われるので、正確な現在位置に基づく経路探索を行うことができる。
【００３０】
また本発明に係る携帯用ナビゲーション装置（４）は、上記携帯用ナビゲーション装置（３）において、目的地情報と目的地への到着予定時刻とを含むスケジュール情報を登録することのできるスケジュール登録手段を備え、前記経路探索手段が、前記スケジュール登録手段により登録されたスケジュール情報に基づいて、所定のタイミングで前記移動経路の探索を繰り返し行うものであり、前記第１の告知手段が、前記スケジュール登録手段により登録された各スケジュール情報に対応して作成された前記出発案内情報を前記各スケジュール情報に応じたタイミングで告知するものであることを特徴としている。
【００３１】
上記携帯用ナビゲーション装置（４）によれば、前記スケジュール登録手段により登録された各スケジュール情報に対応して算出及び取得された前記出発案内情報を前記スケジュール情報に応じたタイミングで告知することができ、スケジュール情報とリンクした出発案内を行うことができる。したがって、使用者は、現在位置から各スケジュールの目的地へ向かうための前記出発時刻や前記乗車時刻などをいちいち気にしておく必要がなく、使用者に安心感を与えることができる。
【００３２】
また本発明に係る携帯用ナビゲーション装置（５）は、上記携帯用ナビゲーション装置（３）又は（４）において、交通機関情報提供手段から提供される前記移動経路に含まれる交通機関の運行情報を取得する運行情報取得手段と、該運行情報取得手段により取得された前記交通機関の運行情報に基づいて、前記移動経路に対応する交通機関の乗車時刻を変更する乗車時刻変更手段とを備え、前記第１の告知手段が、前記乗車時刻変更手段により変更された前記乗車時刻を告知するものであることを特徴としている。
【００３３】
上記携帯用ナビゲーション装置（５）によれば、前記運行情報取得手段により、前記移動経路として探索された交通機関の運行情報、例えば、到着時刻の遅れ等の現時点におけるリアルタイムな運行情報を取得することができる。
【００３４】
また、取得された前記交通機関の運行情報に基づいて、前記移動経路に対応する交通機関の乗車時刻を変更し、変更時刻に応じた出発案内情報をさらに告知するので、実際の交通機関の運行状況が反映されたより正確な出発案内情報の告知を行うことができる。
【００３５】
また本発明に係る携帯用ナビゲーション装置（６）は、上記携帯用ナビゲーション装置（３）〜（５）のいずれかにおいて、使用者の移動速度を計測する移動速度計測手段と、該移動速度計測手段により計測された使用者の移動速度を登録する移動速度登録手段とを備え、前記移動時間算出手段が、前記移動速度登録手段により登録された前記移動速度に基づいて、前記移動時間を算出するものであることを特徴としている。
【００３６】
ところで、使用者の移動速度（例えば、歩行速度）は、使用者の性別、体格、またはケガや障害などの身体状況などによって大きく異なるものである。
上記携帯用ナビゲーション装置（６）によれば、前記使用者の実際の移動速度を個別に計測することができ、計測された移動速度を使用者の移動速度として登録しておくことができる。そして、登録された前記移動速度に基づいて、現在位置から前記現在位置側最寄り乗降地点までの移動時間が算出されるので、使用者の実際の移動速度に基づいた前記移動時間を算出することができ、使用者の実際の移動速度が反映された、より正確な前記出発案内情報を告知することができる。
【００３７】
前記移動速度計測手段としては、例えば、移動速度計測モ−ドを設け、測定開始の指示から測定終了の指示があるまでの実際の移動距離と経過時間とから移動速度を算出させることができる。また測定終了の指示を行わずに、所定時間の経過、又は所定距離の移動が検知されると測定を終了するようにしてもよい。
【００３８】
また本発明に係る携帯用ナビゲーション装置（７）は、上記携帯用ナビゲーション装置（６）において、前記移動速度登録手段が、前記移動速度計測手段により計測される使用者の移動速度を所定の分類別に登録することができるものであり、該所定の分類別に登録された前記移動速度の中から前記移動時間の算出に使用する移動速度を選択させるための移動速度選択手段を備えていることを特徴としている。
【００３９】
上記携帯用ナビゲーション装置（７）によれば、前記移動速度計測手段により計測された前記移動速度を所定の分類別に登録することができ、前記移動速度選択手段により前記所定の分類別に登録された前記移動速度の中から前記移動時間の算出に使用する移動速度を自由に選択することができる。
【００４０】
前記所定の分類別には、例えば、速度分類別（速い、通常、遅い等）、服装及び／又は履物分類別（服装では、ズボン、スカ−ト、着物など、履物では、スニ−カ、ブ−ツ、ハイヒ−ル、サンダル等）、又は施設分類別（会社、飲食店、又は使用者により登録された施設等）などの分類が含まれている。
【００４１】
したがって、例えば、前記移動速度が前記速度分類別に登録されている場合、使用者が余裕のある移動時間を算出して出発時刻を告知してほしいときには、前記移動速度選択手段を通じて、予め速度分類別の「遅い」を選択しておけば、「遅い」に登録された移動速度で余裕のある移動時間を算出させることができる。また、早歩きをしてもよいので、出発時刻ぎりぎりまで現在位置に居たい場合等には、前記移動速度選択手段を通じて、予め「速い」を選択しておけば、「速い」に登録された移動速度で早歩きに対応した移動時間を算出させることができ、速度分類別に登録された移動速度を適宜選択することにより使用者の都合等を考慮した移動時間を算出させることができる。
【００４２】
また、例えば、前記移動速度が前記服装及び／又は履物分類別に登録されている場合、前記移動速度選択手段により使用者の服装及び／又は履物に応じた移動速度を予め選択しておくことにより、その時の使用者の服装及び／又は履物に適した移動速度で前記移動時間を算出させることができ、使用者の服装及び／又は履物が考慮された移動時間や現在位置出発時刻を算出させることができる。
【００４３】
また、例えば、前記移動速度が前記施設分類別に登録されている場合、現在位置の施設情報に対応する施設分類の移動速度を自動的に選択して、該施設分類の移動速度を使用して前記移動時間を算出させることもでき、使用者の現在位置（居場所）が考慮された移動時間や現在位置出発時刻を算出させることができる。
【００４４】
また本発明に係る携帯用ナビゲーション装置（８）は、上記携帯用ナビゲーション装置（３）〜（７）のいずれかにおいて、前記第１の告知手段による前記出発案内情報の告知後の使用者の移動状況を検出する移動状況検出手段と、該移動状況検出手段により検出された前記使用者の移動状況を判定する移動状況判定手段と、該移動状況判定手段により前記使用者の移動状況が予定と異なると判定されると、前記使用者の移動状況を修正させるための告知を行う第２の告知手段とを備えていることを特徴としている。
【００４５】
上記携帯用ナビゲーション装置（８）によれば、前記第１の告知手段による前記出発案内情報の告知後の使用者の移動状況（例えば、出発地点からの移動距離、又は前記現在地点側最寄り乗降地点までの残りの距離など）を検出し、該使用者の移動状況を判定し、使用者の移動状況が予定とは異なると判定されると、現在の使用者の移動状況を修正させるための告知（例えば、警告音を発した後、「急いでください」などの文字メッセージによる告知など）が行われるので、前記現在地点側最寄り乗降地点での乗車時刻に遅れさせないように使用者を適切に誘導することができる。
【００４６】
また、前記使用者の移動状況の判定は、予定移動状況（移動時間の算出に使用した移動速度で移動したときの出発地点からの移動距離、又は前記現在地点側最寄り乗降地点までの残りの距離など）に基づき判定をおこなうことができるようになっている。
【００４７】
また本発明に係る携帯用ナビゲーション装置（９）は、上記携帯用ナビゲーション装置（３）〜（８）のいずれかにおいて、前記移動経路に含まれるいずれかの交通機関の乗車時刻に間に合わなかった場合に、使用者をサポートする情報を取得するサポート情報取得手段と、該サポート情報取得により取得されたサポート情報を案内するサポ−ト情報案内手段とを備えていることを特徴としている。
【００４８】
上記携帯用ナビゲーション装置（９）によれば、前記移動経路に含まれるいずれかの交通機関の乗車時刻に間に合わなかった場合に前記サポート情報、例えば最終の乗車時刻に間に合わなかった場合には宿泊案内情報や友人宅情報など、それ以外の乗車時刻に間に合わなかった場合には、次の乗車時刻や別の経路情報などを取得し、前記サポート情報が案内されるので、使用者は、前記サポート情報を参照することにより、乗り遅れた場合の宿泊先の確保や、迎えに来てもらう友人への連絡や、次の乗車時刻に間に合わせるための行動をすぐに開始することができる。
【００４９】
また本発明に係る携帯用ナビゲーションシステム（１）は、現在位置を検出して交通機関の利用を含む移動経路を探索し案内する携帯用ナビゲーションシステムにおいて、携帯端末と、該携帯端末と通信可能なサーバとを含んで構成され、前記携帯端末が、現在位置を検出する現在位置検出手段と、目的地情報及び／又は目的地への到着予定時刻を含む案内条件を設定する案内条件設定手段と、前記現在位置検出手段により検出された現在位置情報、及び／又は前記経路探索条件を含む端末情報を前記サーバへ送信する端末情報送信手段と、前記サーバから送信されてくる経路案内情報を受信し、該経路案内情報に基づいて移動経路を案内する経路案内手段とを備え、前記サーバが、地図・交通機関情報が記憶された地図・交通情報記憶手段と、前記携帯端末から送信されてくる前記端末情報を記憶する端末情報記憶手段と、前記現在位置情報と地図・交通機関情報とに基づいて移動した経路を学習し、所定の使用条件を満たした経路をよく使用する経路として記憶させていく経路学習記憶手段と、前記端末情報と前記地図・交通機関情報とに基づいて現在位置から目的地までの移動経路を探索する経路探索手段と、該経路探索手段により探索された移動経路を含む経路案内情報を前記携帯端末へ送信する経路案内情報送信手段とを備え、前記経路探索手段が、前記よく使用する経路を含む移動経路を探索するものであることを特徴としている。
【００５０】
上記携帯用ナビゲーションシステム（１）によれば、前記携帯端末と、前記サ−バとを含むシステムにおいて、上記携帯用ナビゲーション装置（１）と略同様の効果を得ることができる。また、前記サーバ側において前記経路探索手段による経路探索処理を行わせることにより前記携帯端末における処理負担を軽減させることができ、低コストな端末装置により移動経路の案内を実行させることができる。
【００５１】
また本発明に係る携帯用ナビゲーションシステム（２）は、現在位置を検出して交通機関の利用を含む移動経路を探索し案内する携帯用ナビゲーションシステムにおいて、携帯端末と、該携帯端末と通信可能なサーバとを含んで構成され、前記携帯端末が、現在位置を検出する現在位置検出手段と、目的地情報及び／又は目的地への到着予定時刻を含む案内条件を設定する案内条件設定手段と、前記現在位置検出手段により検出された現在位置情報、及び／又は前記経路探索条件を含む端末情報を前記サーバへ送信する端末情報送信手段と、前記サーバから送信されてくる経路案内情報を受信し、該経路案内情報に基づいて移動経路を案内する経路案内手段とを備え、前記サーバが、地図・交通機関情報が記憶された地図・交通情報記憶手段と、前記携帯端末から送信されてくる前記端末情報を記憶する端末情報記憶手段と、前記現在位置情報と地図・交通機関情報とに基づいて移動した経路を学習し、所定の使用条件を満たした経路をよく使用する経路として記憶させていく経路学習記憶手段と、前記端末情報と前記地図・交通機関情報とに基づいて現在位置から目的地までの移動経路を探索する経路探索手段と、該経路探索手段により探索された移動経路を含む経路案内情報を前記携帯端末へ送信する経路案内情報送信手段とを備え、前記経路探索手段が、探索された移動経路の候補に前記経路学習記憶手段に記憶されたよく使用する経路が含まれているか否かを判断する移動経路候補判断手段と、該移動経路候補判断手段により前記移動経路の候補に前記よく使用する経路が含まれていると判断されると、前記よく使用する経路を前記移動経路に採用する経路採用手段とを備えていることを特徴としている。
【００５２】
上記携帯用ナビゲーションシステム（２）によれば、前記携帯端末と、前記サ−バとを含むシステムにおいて、上記携帯用ナビゲーション装置（２）と略同様の効果を得ることができる。また、前記サーバ側において前記経路探索手段による経路探索処理を行わせることにより前記携帯端末における処理負担を軽減させることができ、低コストな端末装置により移動経路の案内を実行させることができる。
【００５３】
また本発明に係る携帯用ナビゲーションシステム（３）は、上記携帯用ナビゲーションシステム（１）又は（２）において、前記サーバが、前記経路探索手段により探索された前記移動経路における現在位置から現在地点側最寄り乗降地点までの移動時間を算出する移動時間算出手段と、前記目的地に予定通りに到着するための前記移動経路に対応する交通機関の乗車時刻を取得する乗車時刻取得手段と、前記移動時間と前記乗車時刻とに基づいて現在位置出発時刻を算出する出発時刻算出手段と、該出発時刻算出手段により算出された前記現在位置出発時刻と前記乗車時刻取得手段により取得された前記乗車時刻とを含む出発案内情報を所定時刻に前記携帯端末へ送信する出発案内情報送信手段とを備え、前記携帯端末が、前記サーバから送信されてくる前記出発案内情報を受信して告知する第３の告知手段を備えていることを特徴としている。
【００５４】
上記携帯用ナビゲーションシステム（３）によれば、前記携帯端末と、前記サーバとを含むシステムにおいて、上記携帯用ナビゲーション装置（３）と略同様の効果を得ることができる。また、前記サーバ側において前記移動時間の算出、前記乗車時刻の取得、前記現在位置出発時刻の算出処理を行わせることにより前記携帯端末における処理負担を大幅に軽減させることができ、低コストな携帯端末により前記出発案内情報の告知を実行させることができる。
【００５５】
また本発明に係る携帯用ナビゲーションシステム（４）は、上記携帯用ナビゲーションシステム（３）において、前記携帯端末が、目的地情報と目的地への到着予定時刻とを含むスケジュール情報を登録することのできるスケジュール登録手段と、該スケジュール登録手段により登録されたスケジュール情報を前記サーバへ送信するスケジュール情報送信手段とを備え、前記サーバが、前記携帯端末から送信されてくる前記スケジュール情報を受信して記憶するスケジュール情報記憶手段を備え、前記移動時間算出手段、前記出発時刻算出手段、及び前記乗車時刻取得手段が、前記スケジュール情報記憶手段により記憶された各スケジュール情報に対応して前記移動時間及び前記出発時刻を算出し、前記乗車時刻を取得するものであり、前記出発案内情報送信手段が、前記各スケジュール情報に対応したタイミングで前記出発案内情報を前記携帯端末へ送信するものであり、前記携帯端末の前記第３の告知手段が、前記サ−バから送信されてくる前記各スケジュール情報に対応して作成された前記出発案内情報を告知するものであることを特徴としている。
【００５６】
上記携帯用ナビゲーションシステム（４）によれば、前記携帯端末と、前記サ−バとを含むシステムにおいて、上記携帯用ナビゲーション装置（４）と略同様の効果を得ることができる。また、前記サーバ側において前記スケジュール情報記憶手段により記憶された各スケジュール情報に対応する前記移動時間及び前記出発時刻の算出、前記乗車時刻の取得処理を行わせることにより前記携帯端末における処理負担を大幅に軽減させることができる。
【００５７】
また本発明に係る携帯用ナビゲーションシステム（５）は、上記携帯用ナビゲーションシステム（３）又は（４）において、前記サーバが、前記交通機関の運行情報を取得する運行情報取得手段と、該運行情報取得手段により取得された前記交通機関の運行情報に基づいて、前記移動経路に対応する交通機関の乗車時刻を変更する乗車時刻変更手段とを備え、前記出発案内情報送信手段が、前記乗車時刻変更手段により変更された前記乗車時刻を前記携帯端末へ送信するものであり、前記携帯端末の前記第３の告知手段が、前記サーバから送信されてくる前記乗車時刻を告知するものであることを特徴としている。
【００５８】
上記携帯用ナビゲーションシステム（５）によれば、前記携帯端末と、前記サ−バとを含むシステムにおいて、上記携帯用ナビゲーション装置（５）と略同様の効果を得ることができる。また、前記サーバ側において前記乗車時刻の変更処理を行わせることにより前記携帯端末における処理負担を大幅に軽減させることができる。
【００５９】
また本発明に係る携帯用ナビゲーションシステム（６）は、上記携帯用ナビゲーションシステム（３）〜（５）のいずれかにおいて、前記携帯端末が、使用者の移動速度を計測する移動速度計測手段と、該移動速度計測手段により計測された使用者の移動速度を登録する移動速度登録手段と、該移動速度登録手段により登録された使用者の移動速度情報を前記サーバへ送信する移動速度情報送信手段とを備え、前記サ−バが、前記携帯端末から送信されてくる移動速度情報を記憶する移動速度情報記憶手段を備え、前記移動時間算出手段が、該移動速度情報記憶手段により記憶された使用者の移動速度に基づいて、前記移動時間を算出するものであることを特徴としている。
【００６０】
上記携帯用ナビゲーションシステム（６）によれば、前記携帯端末と、前記サ−バとを含むシステムにおいて、上記携帯用ナビゲーション装置（６）と略同様の効果を得ることができる。また、前記サーバ側に前記移動速度情報を記憶させておき、記憶された使用者の移動速度に基づいて、前記移動時間の算出処理を行わせることにより前記携帯端末における処理負担を大幅に軽減させることができ、低コストな携帯端末を用いてシステムを構築することができる。
【００６１】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る携帯用ナビゲーション装置及び携帯用ナビゲーションシステムの実施の形態を図面に基づいて説明する。図１は、実施の形態（１）に係る携帯用ナビゲーション装置が採用された携帯用ナビゲーションシステムの要部を概略的に示したブロック図である。図２は、表示パネルに表示される出発案内告知条件設定画面の表示例を示す図である。
【００６２】
アンテナ１２ａを介して衛星からのＧＰＳ信号を受信するＧＰＳ受信機１２がマイコン１１に接続されており、マイコン１１はＧＰＳ受信機１２から取得したＧＰＳ信号に基づいて現在位置を割り出すようになっている。
【００６３】
地図・交通機関データ記憶部１３がマイコン１１に接続されており、マイコン１１は、地図・交通機関データ記憶部１３から地図・交通機関データを読み出し、割り出した現在位置と地図・交通機関データとを合わせることにより、現在位置が正確に示された経路案内地図データをマイコン１１に接続された表示部１７へ出力し、表示パネル（図示せず）に表示することができるようになっている。
【００６４】
地図・交通機関データ記憶部１３には、経路案内や経路学習に必要な各種のデータが格納されており、地図データ、バスや電車等の交通機関路線データ、及び各交通機関の時刻表データ等が含まれている。なお、前記地図データには、経路学習処理において移動した経路を判別するための学習ポイント（例えば、交差点等の道路ポイント、駅やバス停などの交通機関の乗降ポイントなど）の情報が含まれている。
【００６５】
また、アンテナ１４ａを介して通信ネットワーク２０に接続されたサーバ２１と通信可能な無線機１４がマイコン１１に接続されており、無線機１４は、マイコン１１からの無線制御信号に基づいて所定の制御信号やデータを通信ネットワーク２０を介してサーバ２１へ送信したり、サーバ２１から送信されてくる各種データ等を受信することができるようになっている。マイコン１１は受信データを取得し、該受信データに応じた各種の処理を行うことができるようになっている。
【００６６】
また、時刻を計時するための時計部１５がマイコン１１に接続されており、マイコン１１は、時計部１５から正確な時刻データを取得することができるようになっている。
【００６７】
また、音声を出力するための音声出力部１６とＬＣＤ等の表示パネル（図示せず）を含んで構成される表示部１７とがマイコン１１に接続されており、マイコン１１は、後述する出発案内情報の告知や経路案内等を行うための音声データを音声出力部１６へ出力し、音声に変換した後、外部へ出力するようになっている。また、マイコン１１は、後述する出発案内情報や経路案内地図データ等を表示部１７へ出力し、出発案内情報や経路案内地図を表示パネルへ表示することができるようになっている。
【００６８】
また、文字入力スイッチ、メニュー切換スイッチ、カーソルスイッチなどの各種のスイッチボタン（図示せず）を含んで構成される操作部１８がマイコン１１に接続されており、各種のスイッチボタンから入力されたスイッチ信号がマイコン１１に入力され、これらスイッチ信号に応じた処理がマイコン１１で行われるようになっている。
【００６９】
また、不揮発性メモリを含んで構成されるメモリ１９がマイコン１１に接続されており、メモリ１９には、出発案内告知条件データと、経路学習データと、使用者の移動速度データ等が記憶されるようになっている。
【００７０】
前記出発案内告知条件データには、図２に示した出発案内告知条件設定画面を通じて設定された目的地情報と目的地への到着予定時刻とが含まれている。なお、図２に示した出発案内告知条件設定画面では、目的地情報又は目的地への到着予定時刻が選択決定されると、入力画面に移り、文字入力スイッチ等の操作により各情報が入力できるようになっている。なお、到着予定時刻の入力画面では、時刻を直接入力することができるとともに、最終到着時刻などを選択することもできるようになっている。
【００７１】
経路学習データには、移動した経路の学習ポイントの通過カウントデータと該通過カウントデータに基づいて判定されたよく通過する学習ポイントの情報（ポイントデータ）と該ポイントデータに基づいて判定されたよく使用する経路情報とが含まれている。
【００７２】
使用者の移動速度データは、使用者の移動速度（歩行速度）を計測する移動速度計測モードにおいて計測して登録されたデータである。
【００７３】
また、マイコン１１は、割り出した現在位置情報と地図・交通機関データとに基づいて移動した経路を学習し、所定の使用条件を満たした経路をよく使用する経路として記憶させていく経路学習記憶処理機能と、よく使用する経路が優先的に組み込まれた現在位置から目的地までの交通機関の利用を含む移動経路を探索する経路探索処理機能と、探索された移動経路を案内する経路案内処理機能と、目的地への出発案内情報を作成し、所定時刻に前記出発案内情報を告知する出発案内告知処理機能と、歩行者の移動速度（歩行速度）の計測・登録・選択設定処理機能とを備えている。
【００７４】
また、通信ネットワーク２０にはサーバ２１が接続されており、サーバ２１には、バスや鉄道等の各種交通機関のリアルタイムな運行情報を提供することのできる運行情報提供サーバ２１ａや、ホテル情報の案内を提供することのできるホテル案内情報提供サーバ２１ｂが含まれている。
【００７５】
運行情報提供サーバ２１ａは、各交通機関の運行情報センターのコンピュータ（図示せず）にそれぞれ接続されており、各交通機関の運行情報（例えば、電車やバスの遅れなどのリアルタイムな情報）が一元管理されるようになっている。
【００７６】
運行情報提供サーバ２１ａは、携帯用ナビゲーション装置１０から送信されてくる出発案内の移動経路データを情報提供先データとして登録し、前記移動経路データに含まれる交通機関の運行情報の取得を検知すると、該運行情報を携帯用ナビゲーション装置１０へ送信するようになっている。
【００７７】
また、ホテル案内情報提供サーバ２１ｂは、各ホテルの予約情報を管理しているコンピュータ（図示せず）とそれぞれ接続されており、予約情報が一元管理されるようになっている。ホテル案内情報提供サーバ２１ｂは、携帯用ナビゲーション装置１０からの終電乗り過ごし信号を受信すると、乗り過ごした駅周辺のホテル空室情報を携帯用ナビゲーション装置１０へ送信するようになっている。
【００７８】
図３は、携帯用ナビゲーション装置１０におけるマイコン１１の行う経路学習処理動作と、出発案内告知処理動作とを説明するための説明図である。図中Ａ線〜Ｅ線は、鉄道路線を示しており、各鉄道路線上の駅（電車の乗降地点）が長方形のマークで示されている（例えば、Ａ線におけるＡ１、Ａ２など）。
【００７９】
まず、マイコン１１の行う経路学習処理動作について説明する。なお、ここでは、自宅Ｐから会社Ｑまでの移動経路が学習され、該経路がよく使用する経路として記憶される場合について説明する。なお、携帯用ナビゲーション装置１０は、ＧＰＳ受信機１２の受信設定がＯＮに設定されている場合に、所定のタイミングで衛星からの電波を継続して受信することができるようになっている。
【００８０】
マイコン１１は、よく使用する経路を判定するために、移動経路上の学習ポイントの通過回数をカウントしていくようになっている。カウント数が所定数Ｘ１ （よく通過していることを判定するための値）以上になると、その学習ポイントの情報（地図座標、交差点名や駅名などのデータ）をよく通過するポイントデータとしてメモリ１９に記憶させる。そして、メモリ１９に記憶されたポイントデータの数が所定数Ｘ２（経路の判別が可能な値）以上になると、ポイントデータに基づいて移動経路を判定し、判定された移動経路をよく使用する経路としてメモリ１９に記憶させていくようになっている。なお、前記所定数Ｘ１は、予め設定されている値を使用したり、判定カウント数を設定するための判定カウント数設定モードを設け、使用者の移動パターンに合わせて任意の値に設定できるようにしてもよい。また、前記カウント数は、所定期間が経過するとクリアされる設定としてもよい。
【００８１】
使用者が自宅Ｐから徒歩で自宅側最寄り駅Ａ１に移動している間に、マイコン１１は、地図データに予め登録されている学習ポイントｐ１〜ｐ５の通過をそれぞれカウントしていくようになっている。
【００８２】
また、使用者が自宅側最寄り駅Ａ１から電車に乗車して駅Ａ２に移動して駅Ａ２で下車し、Ｂ線に乗り継いで駅Ｂ１から駅Ｂ２に移動して駅Ｂ２で下車し、さらにＣ線に乗り継いで駅Ｃ１から駅Ｃ３に移動して会社最寄り駅Ｃ３で下車する間に、マイコン１１は、自宅側最寄り駅Ａ１から会社最寄り駅Ｃ３までの間に、地図データに予め登録されている鉄道路線の学習ポイント（ここでは各駅に設定されているものとする）ａ１、ａ２、ｂ１、ｂ２、ｃ１〜ｃ３の通過をそれぞれカウントしていくようになっている。
【００８３】
さらに、使用者が会社最寄り駅Ｃ３から徒歩で会社Ｑに移動している間に、マイコン１１は、歩行経路の学習ポイントｑ１〜ｑ５の通過をカウントしていくようになっている。そして、自宅Ｐから会社Ｑまでの経路を繰り返し使用する度（出勤時、帰宅時など）に各学習ポイントのカウンタが更新されるようになっている。
【００８４】
そして、マイコン１１は、各学習ポイントのカウント数が所定数Ｘ１以上になったことを検知すると、その学習ポイントの情報をポイントデータとしてメモリ１９に記憶させ、メモリ１９に記憶されたポイントデータの数が所定数Ｘ２以上になったことを検知すると、記憶されたポイントデータに基づいて移動経路を判定し、判定した経路をよく使用する経路としてメモリ１９に記憶させていくようになっている。
【００８５】
図３の例では、自宅Ｐから自宅側最寄り駅Ａ１までの歩行経路（ｐ１〜ｐ５）と、Ａ線の駅Ａ１から駅Ａ２、Ｂ線の駅Ｂ１から駅Ｂ２、Ｃ線の駅Ｃ１から駅Ｃ３までの鉄道経路と、会社最寄り駅Ｃ３から会社Ｑまでの歩行経路（ｑ１〜ｑ５）とがよく使用する経路としてメモリ１９に記憶されるようになっている。
【００８６】
次に、携帯用ナビゲーション装置１０におけるマイコン１１の行う出発案内告知処理動作を説明する。なお、ここでは、経路学習データとして、上記した自宅Ｐから会社Ｑまでの移動経路がよく使用する経路として記憶されているものとする。
【００８７】
本機能を利用する際には、予め図２に示した出発案内告知条件設定画面を通じて目的地情報と目的地への到着予定時刻とを登録しておき、メニューに設けられた出発案内告知モードをＯＮに設定しておく。なお、この場合、目的地に使用者の自宅側最寄り駅Ａ１が設定され、また、到着予定時刻に自宅側最寄り駅Ａ１への終電の到着時刻が設定されているものとし、使用者が、友人と飲食店Ｒで食事をしている場合を想定して説明を行う。
【００８８】
まず、マイコン１１は、目的地情報と現在位置データとを取得して、現在位置（飲食店Ｒ）から目的地（自宅側最寄り駅Ａ１）までの移動経路の探索処理を行う。
【００８９】
探索処理においては、まず、現在地点側最寄り駅として、Ｅ線の駅Ｅ２、Ｄ線の駅Ｄ２、及びＣ線の駅Ｃ２の３駅の候補が探索され、Ｅ線の駅Ｅ２から乗車して駅Ｅ１で下車してＢ線に乗り継ぐ経路、Ｄ線の駅Ｄ２から乗車して駅Ｄ１で下車してＢ線に乗り継ぐ経路、Ｃ線の駅Ｃ２から乗車して駅Ｃ１で下車してＢ線に乗り継ぐ経路が探索される。そしてＢ線の駅Ｂ２から乗車して駅Ｂ１で下車し、Ａ線に乗り継ぎ、駅Ａ２から乗車して自宅最寄り駅Ａ１に到着する経路が探索される。
【００９０】
このように、Ｂ線の駅Ｂ２への乗り継ぎ経路として複数の移動経路の候補が探索されている時には、これらの移動経路の候補の中に経路学習データとして記憶されているよく使用する経路が含まれているか否かを判断する。
【００９１】
この場合、よく使用する経路にＣ線の駅Ｃ１から駅Ｃ３の経路が記憶されているので、現在地点側最寄り駅としてＣ線の駅Ｃ２が採用される。最終的に現在位置からＣ線の駅Ｃ２までの歩行経路と、Ｃ線の駅Ｃ２から駅Ｃ１、Ｂ線の駅Ｂ２から駅Ｂ１、そしてＡ線の駅Ａ２から駅Ａ１までの鉄道経路とが移動経路として探索される。
【００９２】
そして、移動経路の探索が終了すると、自宅側最寄り駅Ａ１の終電の到着時刻から、Ｂ線、Ｃ線への乗り継ぎ時刻を逆算して、Ｃ線の駅Ｃ２での乗車時刻を取得するようになっている。乗車時刻のデータは、地図・交通機関データ記憶部１３に格納されている時刻表データを基に読み出されるようになっている。
【００９３】
次に現在位置（飲食店Ｒ）から現在地点側最寄り駅Ｃ２までの移動経路の距離データと、使用者の歩行速度データとに基づいて、現在位置（飲食店Ｒ）から現在地点側最寄り駅Ｃ２までの移動時間を算出し、該移動時間と、現在地点側最寄り駅Ｃ２での乗車時刻とに基づいて、現在位置出発時刻を算出するようになっている。
【００９４】
なお、現在位置出発時刻の算出に使用される使用者の歩行速度データは、図４に示した移動速度選択画面において予め選択設定されたデータが使用されるようになっている。図４に示した移動速度選択画面では、現在位置から現在地点側最寄り乗降地点までの移動時間の算出に使用する使用者の移動速度の選択が行えるようにようになっており、この場合、「はやい」、「ふつう」、「おそい」の３段階の速度に分類して登録されている移動速度の選択を行うことができるようになっている。
【００９５】
そして、予め設定された告知時刻（例えば、現在位置出発時刻）になると、告知音（メロディ等）による出発案内の告知と、出発案内情報（現在地からの出発時刻と現在地点側最寄り駅Ｃ２での乗車時刻とを含む）及び移動経路情報（例えば、現在位置から現在地点側最寄り駅Ｃ２までの経路地図）の表示とを行うようになっている。
【００９６】
図５（ａ）、（ｂ）は、告知時刻に表示部１７の表示パネルに表示される出発案内情報の表示例を示している。まず、図５（ａ）に示すように、出発時刻になったことと、現在地点側最寄り駅Ｃ２での乗車時刻とがアラート表示され、所定時間経過すると、図５（ｂ）に示すように、現在地点側最寄り駅Ｃ２での乗車時刻情報を画面上部に表示したまま、残りの部分に現在位置から現在地点側最寄り駅Ｃ２までの移動経路の案内地図が表示されるようになっている。
【００９７】
また、使用者が前記告知音を任意に設定することができるように告知音設定モードが設けられており、図６（ａ）、（ｂ）は、表示部１７の表示パネルに表示された告知音設定画面の表示例を示している。
【００９８】
図６（ａ）では、告知音の設定（変更も含む）を行うことのできる告知種類が表示されており、この場合「出発時刻告知」、「移動状況修正告知」、「乗り遅れ告知」の中から設定する告知種類を選択することができるようになっている。そして、所定のキー操作により、告知種類の選択決定操作が行なわれると、図６（ｂ）に示す告知音の取得先の選択画面が表示される。この場合、通信ネットワーク上の音楽配信サーバから所望のメロディを取得する「ダウンロード」と、予めマイコン１１内のＲＯＭ（図示せず）に収録されているメロディファイルを読み出す「ファイル」とが用意されている。そして、「ダウンロード」が選択決定されると、ダウンロード画面に切り替わり、所定のサイトに接続された後、画面表示に従って、所定のメロディをダウンロードして告知音として登録することができるようになっている。また「ファイル」が選択決定されると、メロディファイルの一覧表示画面に切り替わり、所望のメロディを選択して、告知音として登録することができるようになっている。
【００９９】
また、マイコン１１は、現在位置出発時刻の告知後も、現在位置データを取得して使用者の移動状況を検出し、該使用者の移動状況と出発案内情報に基づく予定移動状況とから使用者の移動状況を判定し、前記使用者の移動状況が前記予定移動状況と異なると判定すると、使用者の移動状況を修正させるための告知、例えば、遅れている場合には、告知音とともに、「遅れています。急いでください。」等の告知メッセージを表示部１７へ出力し、表示パネルへアラート表示するようになっている。この修正告知は、使用者の移動状況に応じて段階的に行われるようになっている。
【０１００】
そして、現在地点側最寄り駅Ｃ２で予定電車に乗車できたことを検知すると、図７に示した乗り継ぎ情報画面を表示部１７の表示パネルに表示して、Ｃ線からＢ線への乗り継ぎ時刻と、Ｂ線からＡ線への乗り継ぎ時刻とを含む乗り継ぎ情報の告知を行うようになっている。
【０１０１】
一方、現在地点側最寄り駅Ｃ２での予定電車に乗車できなかったことを検知すると、ホテル情報提供サーバ２１Ｂからのサポート情報の取得処理を行い、取得したサポート情報の提示処理を行うことができるようになっている。
【０１０２】
なお、図３における例では、目的地に使用者の自宅側最寄り駅Ａ１が設定され、また、到着予定時刻に自宅側最寄り駅Ａ１への終電の到着時刻が設定されている場合について説明したが、図２に示した告知条件設定画面では、使用者の予定に合わせた目的地情報と到着予定時刻情報とを入力設定することができる。
【０１０３】
また、図３における例では、交通機関として電車を利用した場合について説明したが、バス等、時刻表を組んで運行される他の交通機関の利用も含めることができる。
【０１０４】
例えば、使用者が自宅側最寄り駅Ａ１から自宅Ｐまでの間をバスを利用している場合、前記到着予定時刻情報に自宅側最寄りバス停への最終バスの到着時刻を設定しておけば、最終バスで自宅に帰宅できるように乗り継ぎ時間が考慮された出発案内情報の告知を行わせることができる。
【０１０５】
次に実施の形態（１）に係る携帯用ナビゲーション装置１０におけるマイコン１１の行う経路学習記憶処理動作を図８に示したフロ−チャ−トに基づいて説明する。なお本処理動作は、現在位置データの取得時に実行される。
【０１０６】
まず、ステップＳ１では、現在位置データを取得したか否かを判断し、現在位置データを取得していないと判断すれば処理を終了する一方、現在位置データを取得したと判断すればステップＳ２に進む。ステップＳ２では、現在位置データと地図データとに基づいて、学習ポイントを通過したか否かを判断し、学習ポイントを通過していないと判断すれば処理を終了する一方、学習ポイントを通過したと判断すればステップＳ３に進む。ステップＳ３では、通過学習ポイントのカウンタｋを読み出し、カウンタｋに１を加算してステップＳ４に進む。
【０１０７】
ステップＳ４では、通過学習ポイントのカウンタｋが所定値Ｘ１（よく通過していることを判定する値）以上である否かを判断し、カウンタｋが所定値Ｘ１より小さいと判断すれば処理を終了する一方、カウンタｋが所定値Ｘ１以上であると判断すればステップＳ５に進む。
【０１０８】
ステップＳ５では、よく通過していると判定された通過学習ポイントの情報をポイントデータとしてメモリ１９へ記憶させる処理を行い、その後ステップＳ６に進む。ステップＳ６では、メモリ１９へ記憶されたポイントデータ数が所定値Ｘ２（移動経路が判定できる値）以上になったか否かを判断し、ポイントデータ数が所定値Ｘ２より小さいと判断すれば処理を終了する一方、ポイントデータ数が所定値Ｘ２以上であると判断すればステップＳ７に進む。
【０１０９】
ステップＳ７では、ポイントデータに基づいて移動経路を判定する処理を行い、その後ステップＳ８に進む。ステップＳ８では、移動経路が判定されたか否かを判断し、移動経路が判定されなかったと判断すれば処理を終了する一方、移動経路が判定されたと判断すればステップＳ９に進む。ステップＳ９では、判定された移動経路をよく使う経路情報としてメモリ１９へ記憶する処理を行い、その後処理を終了する。
【０１１０】
次に実施の形態（１）に係る携帯用ナビゲーション装置１０におけるマイコン１１の行う使用者の移動速度の計測・登録処理について、図９（ａ）、（ｂ）に示した移動速度計測モード選択時の表示画面の表示例に基づいて説明する。
【０１１１】
所定のキー操作により移動速度計測モードが選択されると、図９（ａ）に示した速度分類選択画面が表示される。該速度分類選択画面を通じて計測する移動速度の速度分類の選択を行うことができるようになっている。例えば、図９（ａ）の画面において、「はやい」が選択決定されると、図９（ｂ）に示す移動速度計測画面が表示される。
【０１１２】
該移動速度計測画面において、計測開始スイッチの入力が検出されると、移動速度の計測が開始され、画面中央部の計測結果表示欄に計測後の算出値が表示されるようになっている。計測値の表示後に登録スイッチの入力が検出されると、計測値が、「はやい」の速度分類の移動速度データとして登録されるようになっている。
【０１１３】
次に実施の形態（１）に係る携帯用ナビゲーション装置１０におけるマイコン１１の行う使用者の移動速度の計測・登録・選択設定処理動作について図１０ａ、図１０ｂに示したフロ−チャ−トに基づいて説明する。なお、ここでは移動速度として使用者の歩行速度が計測される場合について説明する。
【０１１４】
まず、ステップＳ１１では、移動速度計測モードに設定されたか否かを判断し、移動速度計測モードに設定されていないと判断すれば処理を終了する一方、移動速度計測モードに設定されたと判断すればステップＳ１２に進む。
【０１１５】
ステップＳ１２では、図９（ａ）に示した計測された歩行速度を登録する速度分類を選択させるための速度分類選択画面を表示する処理を行い、その後ステップＳ１３に進む。ステップＳ１３では速度分類が選択されたか否かを判断し、速度分類が選択されていないと判断すれば処理を終了する一方、速度分類が選択されたと判断すればステップＳ１４に進む。
【０１１６】
ステップＳ１４では、図９（ｂ）に示した選択された速度分類の移動速度計測画面を表示する処理を行い、その後ステップＳ１５に進む。ステップＳ１５では、移動速度の計測開始スイッチが入力されたか否かを判断し、計測開始スイッチが入力されていないと判断すればステップＳ１２に戻り、速度分類選択画面を表示する一方、計測開始スイッチが入力されたと判断すればステップＳ１６に進む。
【０１１７】
ステップＳ１６では、現在位置データの取得処理、及び計測タイマーのカウント開始処理を行い、その後ステップＳ１７に進む。ステップＳ１７では、計測タイマーのカウントが終了したか否かを判断し、計測タイマーのカウントが終了していないと判断すればステップＳ１７に戻る一方、計測タイマーのカウントが終了したと判断すればステップＳ１８に進む。
【０１１８】
ステップＳ１８では、現在位置データの取得処理を行い、その後ステップＳ１９に進む。ステップＳ１９では、計測開始時及び終了時における現在位置データと、計測タイマーの時間とに基づいて使用者の歩行速度を算出する処理を行い、その後ステップＳ２０に進む。
【０１１９】
ステップＳ２０では、算出された使用者の歩行速度を移動速度計測画面の計測結果表示欄に表示する処理を行い、その後ステップＳ２１に進む。ステップＳ２１では、算出された歩行速度を登録するための登録スイッチが入力されたか否かを判断し、登録スイッチが入力されたと判断すればステップＳ２２に進む。
【０１２０】
ステップＳ２２では、算出された歩行速度を選択された速度分類の歩行速度データとして登録する処理を行い、その後ステップＳ２３に進む。一方、ステップＳ２１において、登録スイッチが入力されなかったと判断すればステップＳ２４に進み、ステップＳ２４では、算出された歩行速度データを削除して、ステップＳ２３に進む。
【０１２１】
ステップＳ２３では、計測モード終了スイッチが入力されたか否かを判断し、計測終了スイッチが入力されたと判断すれば、図１０ｂに示すステップＳ２５に進む一方、計測終了スイッチが入力されなかったと判断すればステップＳ１２に戻り、速度分類選択画面を表示して、繰り返し歩行速度の計測処理を行う。
【０１２２】
ステップＳ２５では、移動速度選択設定モードへの切換入力があったか否かを判断し、移動速度選択設定モードへの切換入力がなかったと判断すれば処理を終了する一方、移動速度選択設定モードへの切換入力があったと判断すればステップＳ２６に進む。
【０１２３】
ステップＳ２６では、図４に示した移動速度選択設定画面を表示する処理を行い、その後ステップＳ２７に進む。移動速度選択設定画面には、歩行速度の速度分類の一覧が表示され、使用者は、所定の速度分類を選択し、決定操作により設定することができるようになっている。
【０１２４】
ステップＳ２７では、決定操作の入力があったか否かを判断し、決定操作の入力なかったと判断すれば処理を終了する一方、決定操作の入力があったと判断すればステップＳ２８に進む。ステップＳ２８では、選択決定された速度分類に登録されている使用者の歩行速度を前記移動時間の算出に使用する設定処理を行い、その後処理を終了する。
【０１２５】
次に実施の形態（１）に係る携帯用ナビゲーション装置１０におけるマイコン１１の行う出発案内告知処理動作を図１１ａ、１１ｂに示したフロ−チャ−トに基づいて説明する。なお、本処理動作は、図２に示した出発案内告知条件設定画面を通じて目的地と到着予定時刻とが登録されており、出発案内告知モードがＯＮに設定されている場合に実行される。
【０１２６】
まず、ステップＳ３１では、出発案内告知モードがＯＮに設定されているか否かを判断し、出発案内告知モードがＯＮに設定されていない（すなわちＯＦＦに設定されている）と判断すれば処理を終了する一方、出発案内告知モードがＯＮに設定されていると判断すればステップＳ３２に進む。
【０１２７】
ステップＳ３２では、出発案内告知条件設定画面を通じて入力された目的地情報の取得処理、すなわちメモリ１９から目的地情報の読出処理を行い、その後ステップＳ３３に進む。ステップＳ３３では、現在位置データの取得処理、すなわちＧＰＳ受信機１２で受信したＧＰＳ信号を取り込む処理を行い、その後ステップＳ３４に進む。
【０１２８】
ステップＳ３４では、現在位置から目的地までの移動経路候補の探索処理を行い、その後ステップＳ３５に進む。ステップＳ３５では、メモリ１９からよく使用する経路情報を読み出し、ステップＳ３６に進む。ステップＳ３６では、探索された移動経路候補によく使用する経路が含まれているか否かを判断し、探索された移動経路候補によく使用する経路が含まれていると判断すればステップＳ３７に進む。
【０１２９】
ステップＳ３７では、よく使用する経路が採用された移動経路を探索する処理を行い、その後ステップＳ３９に進む。一方、ステップＳ３６において、探索された移動経路候補によく使用する経路が含まれていないと判断すればステップＳ３８に進む。ステップＳ３８では、所定条件（例えば、時間優先、距離優先などの条件）に基づく通常の移動経路の探索処理を行い、その後ステップＳ３９に進む。
【０１３０】
ステップＳ３９では、出発案内告知条件設定画面を通じて登録された目的地への到着予定時刻の取得処理を行い、その後ステップＳ４０に進む。ステップＳ４０では、目的地への到着予定時刻から逆算して、探索された移動経路における現在位置側最寄り乗降地点での乗車時刻と、乗り継ぎ地点があれば、該乗り継ぎ地点での乗車時刻とを地図・交通機関データ記憶部１３の時刻表データから取得する処理を行い、その後ステップＳ４１に進む。
【０１３１】
ステップＳ４１では、現在位置から現在位置側最寄り乗降地点までの移動時間を算出する処理、すなわち、地図・交通機関データ記憶部１３の地図データから取得した現在位置から現在位置側最寄り乗降地点までの移動距離と、図４に示した移動速度選択画面において選択設定されている歩行速度とに基づいて前記移動時間を算出する処理を行い、その後ステップＳ４２に進む。
【０１３２】
ステップＳ４２では、取得された現在位置側最寄り乗降地点の乗車時刻と、算出された移動時間とに基づいて、目的地へ予定通りに到着するための現在位置からの出発時刻を算出する処理を行い、その後図１１ｂに示したステップＳ４３に進む。
【０１３３】
ステップＳ４３では、出発案内情報の告知時刻（例えば、現在位置出発時刻、）になったか否かを判断し、告知時刻になっていないと判断すればステップＳ４４に進む。ステップＳ４４では、現在位置データの取得処理を行い、その後ステップＳ４５に進む。ステップＳ４５では、現在位置が移動しているか否かを判断し、現在位置が移動していないと判断すればステップＳ４３に戻る一方、現在位置が移動していると判断すればステップＳ３４に戻り、移動経路の探索を繰り返す。
【０１３４】
一方、ステップＳ４３において、出発案内情報の告知時刻になったと判断すればステップＳ４６に進む。ステップＳ４６では、出発案内情報の告知処理、すなわち、図６に示した告知音設定画面を通じて登録された告知音を音声出力部１６から出力すると共に、図５（ａ）に示した現在位置出発時間と、現在位置側最寄り乗降地点での乗車時刻とを含む出発案内情報を表示部１７の表示パネルに表示する処理を行い、その後ステップＳ４７に進む。ステップＳ４７では、図５（ｂ）に示した現在位置から現在位置側最寄り乗降地点までの移動経路が示された地図画像を表示部１７の表示パネルに表示する処理を行い、その後ステップＳ４８に進む。なお、地図画像は使用者の移動に伴いスクロール表示させたり、使用者の移動に合わせて表示範囲を段階的に切り換えて表示させるようにしてもよい。
【０１３５】
ステップＳ４８では、使用者の移動状況の検出処理、すなわち現在位置データを取得して使用者の進行状況を検出する処理を行い、その後ステップＳ４９に進む。ステップＳ４９では、使用者の移動状況が出発案内情報に基づく予定移動状況と同じであるか否か、すなわち使用者の移動状況が予定通りか否かを判断し、使用者の移動状況が予定通りではないと判断すればステップＳ５０に進む。ステップＳ５０では、現在の使用者の移動状況を修正させるための告知処理、すなわち、図６に示した告知音設定画面を通じて登録された告知音の出力や所定の告知メッセージの表示処理を行い、その後ステップＳ４８に戻る。
【０１３６】
一方、ステップＳ４９において、使用者の移動状況が予定通りであると判断すればステップＳ５１に進む。ステップＳ５１では、現在地点側最寄り乗降地点での乗車予定時刻になったか否かを判断し、乗車予定時刻になっていないと判断すればステップＳ４８に戻る一方、乗車予定時刻になったと判断すればステップＳ５２に進む。
【０１３７】
ステップＳ５２では、予定通り乗車できたか否かを判断し、予定通り乗車できなかった、すなわち、乗り遅れたと判断すればステップＳ５３に進む。ステップＳ５３では、乗り遅れたことを告知する処理、例えば、図６に示した告知音設定画面通じて登録された所定のメロディを流したり、所定の文字メッセージを表示する処理を行い、その後ステップＳ５４に進む。ステップＳ５４では、ホテル情報案内サーバ２１Ｂからホテルの空室情報などのサポート情報の取得処理を行い、その後ステップＳ５５に進む。ステップＳ５５では、サポート情報を案内する処理を行い、その後処理を終了する。
【０１３８】
一方、ステップＳ５２において、予定通り乗車できたと判断すれば、ステップＳ５６に進み、ステップＳ５６では、交通機関の乗り継ぎ情報があるか否かを判断し、乗り継ぎ情報がないと判断すれば処理を終了する一方、乗り継ぎ情報があると判断すれば、ステップＳ５７に進む、ステップＳ５７では、図７に示した乗り継ぎ情報画面を表示案内する処理を行い、その後処理を終了する。
【０１３９】
次に実施の形態（１）に係る携帯用ナビゲーション装置１０におけるマイコン１１の行う運行情報受信時の出発案内告知処理動作を図１２に示したフロ−チャ−トに基づいて説明する。なお、本処理動作は、運行情報提供サーバ２１Ａからの運行情報を受信した時に実行される。
【０１４０】
まず、ステップＳ６１では、運行情報提供サーバ２１Ａからの運行情報（ダイヤの乱れ等の情報）を受信したか否かを判断し、運行情報を受信していないと判断すれば処理を終了する一方、運行情報を受信したと判断すればステップＳ６２に進む。
【０１４１】
ステップＳ６２では、現在時刻が出発案内情報の告知時刻より前か否かを判断し、現在時刻が前記告知時刻より前と判断すればステップＳ６３に進む。ステップＳ６３では、受信した運行情報に応じて現在地点側最寄り乗降地点の乗車時刻、及び／又は乗り継ぎ経路の乗車時刻を変更する処理を行い、その後ステップＳ６４に進む。ステップＳ６４では、変更した現在地点側最寄り乗降地点の乗車時刻に基づいて、出発時刻を再度算出する処理を行い、その後図１１ｂに示したステップＳ４３に進む。
【０１４２】
一方、ステップＳ６２において、現在時刻が前記告知時刻以降であると判断すればステップＳ６５に進み、ステップＳ６５では、現在時刻が現在地点側最寄り乗降地点の乗車時刻より前か否かを判断し、現在時刻が前記乗車時刻より前と判断すればステップＳ６６に進む。ステップＳ６６では、受信した運行情報に応じて現在地点側最寄り乗降地点の乗車時刻、及び／又は乗り継ぎ経路の乗車時刻を変更する処理を行い、その後ステップＳ６７に進む。ステップＳ６７では、変更した現在地点側最寄り乗降地点の乗車時刻に基づいて、出発時刻を算出する処理を行い、その後ステップＳ６８に進む。
【０１４３】
ステップＳ６８では、図５（ａ）と同様な形式で変更された出発案内情報を告知する処理を行い、その後ステップＳ６９に進む。ステップＳ６９では、受信した運行情報に乗車予定の移動体（電車）の現在位置データが含まれているか否かを判断し、乗車予定の移動体（電車）の現在位置データが含まれていないと判断すれば、図１１ｂに示したステップＳ４９に進む一方、乗車予定の移動体の現在位置データが含まれていると判断すればステップＳ７０に進む。
【０１４４】
ステップＳ７０では、現在位置データに基づいて、乗車予定の移動体（電車）の現在位置を案内地図上に表示する処理（例えば、図５（ｂ）に示した案内地図における線路上に電車の位置マークを表示させる処理）を行い、その後ステップＳ４９に進む。
【０１４５】
一方、ステップＳ６５において、現在時刻が前記乗車時刻以降であると判断すれば、ステップＳ７１に進む。ステップＳ７１では、現在地点側最寄り乗降地点で予定通り乗車できたか否かを判断し、予定通り乗車できていないと判断すれば処理を終了する一方、予定通り乗車できたと判断すればステップＳ７２に進む。
【０１４６】
ステップＳ７２では、運行情報に乗り継ぎ経路の運行情報が含まれていれば、乗り継ぎ経路の乗車時刻を変更する処理を行い、その後ステップＳ７３に進む。ステップＳ７３では、変更した乗り継ぎ経路の乗車時刻を告知する処理を行い、、その後処理を終了する。
【０１４７】
上記実施の形態（１）に係る携帯用ナビゲーション装置１０によれば、経路学習記憶処理機能により、携帯時に移動した経路が自動的に学習され、所定の使用条件を満たした経路がよく使用する経路として記憶されるので、使用者のよく使用する経路情報を自動的に記憶させていくことができる。
【０１４８】
また、探索された移動経路の候補によく使用する経路が含まれか否かが判断され、よく使用する経路が含まれると判断されると、よく使用する経路が移動経路に採用されるので、使用者が日常的によく使用している経路が組み込まれた移動経路を優先的に探索することができ、使用者にとって分かりやすい経路案内を行うことができる。
【０１４９】
また、使用者のよく使用する経路が優先的に組み込まれた移動経路における現在位置から現在地点側最寄り乗降地点までの移動時間を算出し、目的地に予定通りに到着するための現在地点側最寄り乗降地点における乗車時刻を取得し、前記移動時間と前記乗車時刻とに基づいて現在位置出発時刻を算出し、該現在位置出発時刻と前記乗車時刻とを含む出発案内情報を使用者に告知することができ、目的地への到着が遅れることを防止することができる。
【０１５０】
また、目的地までの交通機関の乗り継ぎ時刻も告知されるので、使用者に正確な乗り継ぎ時刻を把握させることができ、交通機関の乗り継ぎミスによる目的地への到着が遅れてしまうことを防止することができる。
【０１５１】
また、目的地を自宅側最寄り乗降地点（駅やバス停など）に、到着予定時刻を自宅側最寄り乗降地点における最終到着予定時刻（最終電車やバスの到着時刻）に設定しておくことにより、自宅側最寄り乗降地点における最終到着予定時刻に到着するための出発案内情報を使用者に告知することができ、最終電車や最終バス等に乗り損ねてしまうことを防止することができる。
【０１５２】
また、運行情報提供サーバ２１Ａから移動経路として探索された交通機関の運行情報を取得することができ、取得した交通機関の運行情報に基づいて、現在位置側最寄り乗降地点における乗車時刻、及び／又は目的地までの交通機関の乗り継ぎ時刻を変更し、変更時刻に応じた出発案内情報をさらに告知するので、実際の交通機関の運行状況が反映されたより正確な出発案内情報の告知を行うことができる。
【０１５３】
また、乗車予定の電車の現在位置が地図上に表示されるので、使用者は、電車の現在位置を地図上で簡単に確認することができる。
また、移動速度計測モードにより、使用者の実際の移動速度を個別に計測することができ、計測された移動速度を使用者の移動速度として登録しておくことができ、登録された移動速度を使用して、現在位置から現在位置側最寄り乗降地点までの移動時間が算出されるので、使用者の実際の移動速度に基づいた移動時間を算出することができ、使用者の実際の移動速度が反映された出発案内情報を告知することができる。
【０１５４】
また、移動速度計測モードにおいては移動速度を速度分類別に登録することができ、速度分類別に登録された移動速度の中から移動時間の算出に使用する移動速度を自由に選択させることができ、使用者の都合等を考慮した移動時間を算出することができる。
【０１５５】
また、現在位置からの出発時刻の告知後も使用者の移動状況を検出し、予定移動状況と比較し、使用者が予定通りに移動していないと判断すると、現在の使用者の移動状況を修正させるための告知が行われるので、現在地点側最寄り乗降地点での乗車時刻に遅れさせないように使用者を適切に誘導することができ、また、使用者の移動状況に応じて段階的に現在の使用者の移動状況を修正させる告知が行われるので、現在地点側最寄り乗降地点での乗車時刻に遅れさせないように使用者を確実に誘導することができる。
【０１５６】
また、現在地点側の最寄り駅で乗車時刻に間に合わなかった場合に、乗り遅れたことが告知されるので、使用者は、乗車予定の電車に乗り遅れたことをいち早く把握することができる。
また、告知音設定画面を通じて、告知音を種々の告知ケース毎に使用者の好みの音（音楽やメロディ）を設定することができ、独自性のある告知を行うことができる。
【０１５７】
また、現在地点側最寄り駅での乗車時刻に間に合わなかった場合にホテル情報案内サーバからサポート情報（ホテルの空室情報）を取得し、該サポート情報が案内されるので、使用者は、サポート情報を参照することにより、最終電車に乗り遅れた場合等において次の行動をすぐに開始することができる。
【０１５８】
なお、上記実施の形態（１）に係る携帯用ナビゲーション装置１０では、探索された移動経路候補に学習記憶されたよく使用する経路が含まれているか否かを判断し（ステップＳ３６）、前記移動経路候補に前記よく使用する経路が含まれていると判断されると、該よく使用する経路が前記移動経路に採用される（ステップＳ３７）ようになっているが、別の実施の形態では、ステップＳ３４〜Ｓ３８の代わりに、メモリ１９からよく使用する経路情報を読み出し、該よく使用する経路を含むように現在地から目的地までの移動経路を探索する処理を行うようにしてもよい。このような経路探索処理を行えば、現在地から目的地までの経路に必ず前記よく使用する経路を含ませることができ、使用者に分かりやすい移動経路の案内を行うことができる。
【０１５９】
また、上記実施の形態（１）に係る携帯用ナビゲーション装置１０では、計測した使用者の歩行速度を速度分類別に登録することができるようなっていたが、別の実施の形態では、計測した移動速度を使用者の服装（ズボン、スカート、着物など）及び／又は履物（スニーカ、ブーツ、サンダルなど）分類別に登録することができるようになっていてもよい。登録された服装及び／又は履物分類別の移動速度を図４と同様な移動速度選択画面を通じて、予め自分の服装及び／又は履物に適した速度を選択設定できるようにしておけば、自分の服装及び／又は履物に適した移動速度で移動時間を算出させることができ、自分の服装や履物が考慮された出発時刻を告知することが可能になる。
【０１６０】
さらに別の実施の形態では、計測した移動速度を施設（会社、レストラン、居酒屋、デパートなど）分類別に登録できる機能と、地図データから現在位置の施設情報を取得し、取得された現在位置の施設情報に対応する施設分類の移動速度を選択する機能とを装備させることにより、選択された施設分類の移動速度に基づいて移動時間を算出させることができ、居場所にあった正確な出発時刻を告知することが可能になる。
【０１６１】
また、上記実施の形態（１）に係る携帯用ナビゲーション装置１０では、図２に示した出発案内告知条件設定画面を通じて登録された目的地と到着予定時刻とに基づいて出発案内情報の告知処理が行われるようになっているが、別の実施の形態では、携帯用ナビゲーション装置に目的地（例えば、待ち合わせ場所）や到着予定時刻（待ち合わせ時刻）などのスケジュール情報を予め登録することのできるスケジュール登録機能を装備させておき、上記説明したマイコン１１の行う出発案内告知処理機能において、登録されたスケジュール情報から目的地や到着予定時刻を読み出すようにして、各スケジュールに対応した出発案内情報の告知処理を行わせるようにすることもできる。その場合、スケジュール告知設定画面（図示せず）を通じてスケジュール告知モードのＯＮ／ＯＦＦが設定できるようにしてもよい。
【０１６２】
また、上記実施の形態（１）に係る携帯用ナビゲーション装置１０では、ホテル情報案内サーバ２１Ｂからサポート情報を取得するようになっているが、メモリ１９に知人の住所や電話番号を記憶させておき、現在位置からの住所が最も近い知人の情報を表示させるようにしてもよい。
【０１６３】
図１０は、実施の形態（２）に係る携帯用ナビゲーションシステムの要部を概略的に示したブロック図である。但し、ここでは図１に示した携帯用ナビゲーションシステムと同一機能を有する構成部品については、同一符号を付して、その説明を省略する。
【０１６４】
携帯用ナビゲーションシステムは、携帯電話等の携帯情報端末から構成される携帯端末３０と、携帯端末３０と通信ネットワーク２０を介して通信可能なサーバ４０とを含んで構成されている。
携帯端末３０は、マイコン３１、ＧＰＳ受信機１２、無線機１４、時計部１５、音声出力部１６、表示部１７、操作部１８、及びメモリ３２を含んで構成されている。
【０１６５】
マイコン３１は、ＧＰＳ受信機１２を介して取得した現在位置データを無線機１４からサーバ４０ヘ送信する処理、操作部１８からのスイッチ信号に応じて図２と同様の出発案内告知条件設定画面を表示部１７の表示パネルに表示し、前記出発案内告知条件設定画面において入力された目的地情報と目的地への到着予定時刻情報とを無線機１４からサーバ４０ヘ送信する処理、歩行者の移動速度（歩行速度）の計測・登録処理、及び登録された移動速度データを無線機１４からサーバ４０ヘ送信する処理を行うようになっている。
【０１６６】
また、マイコン３１は、サーバ４０から送信されてくる経路案内情報や出発案内情報を受信し、メモリ３２へ記憶させる処理を行い、メモリ３２に記憶された経路案内情報や出発案内情報を音声出力部１６や表示部１７に出力し、音声案内や告知処理、地図表示による経路案内処理等を行うようになっている。
【０１６７】
サーバ４０は、マイコン４１、地図・交通機関データ記憶部４２、端末情報記憶部４３、学習経路データ記憶部４４、運行情報記憶部４５、及び通信部４６を含んで構成されている。地図・交通機関データ記憶部４２には、図１に示した携帯用ナビゲーション装置１０を構成する地図・交通機関データ記憶部１３と同様のデータ（地図データ、交通機関路線データ、時刻表データ、学習ポイントデータなど）が記憶されている。
【０１６８】
端末情報記憶部４３には、携帯端末３０から送信されてくる現在位置データと、出発案内告知条件データと、使用者の移動速度データとを含む端末情報が記憶されるようになっている。
経路学習データ記憶部４４には、移動経路の学習ポイント（交差点、交通機関の発着地点等の移動経路を判定するために地図データに予め設けられたポイント）の通過カウントデータと該通過カウントデータに基づいて判定されたよく通過する学習ポイントの情報（ポイントデータ）と該ポイントデータに基づいて判定されたよく使用する経路情報とを含む経路学習データが記憶されるようになっている。
【０１６９】
運行情報記憶部４５には、各交通機関の運行情報センターのコンピュータ（図示せず）から送信されてくる各交通機関の運行情報（例えば、電車やバスの遅れなどのリアルタイムな情報）が記憶されるようになっている。
【０１７０】
マイコン４１は、端末情報記憶部４３に記憶された現在位置データと地図・交通機関データ記憶部４２に記憶された地図・交通機関データとに基づいて移動した経路を学習し、よく使用する経路データを記憶させていく経路学習記憶処理機能と、よく使用する経路が優先的に組み込まれた現在位置から目的地までの交通機関の利用を含む移動経路を探索する経路探索処理機能とを備えている。
【０１７１】
前記経路探索処理機能により、端末情報記憶部４３に記憶された出発案内告知条件データに基づいて、現在位置から目的地に予定どおりに到着可能な移動経路（よく使用する経路が優先的に組み込まれた経路）が探索できるようになっている。
【０１７２】
また、マイコン４１は、前記移動経路における現在位置から現在地点側最寄り乗降地点（駅やバス停など）までの移動時間の算出処理、交通機関の乗車時刻の取得処理と、現在位置からの出発時刻の算出処理とを含む出発案内情報の作成処理機能と、作成された出発案内情報を所定のタイミングで携帯端末３０へ送信する機能と、携帯端末３０の移動経路データに含まれる交通機関の運行情報を取得すると、該運行情報に基づいて出発案内情報の再作成を行い携帯端末３０へ送信する機能とを備えている。
【０１７３】
次に実施の形態（２）に係る携帯用ナビゲーションシステムにおける携帯端末３０とサーバ４０との行う経路学習記憶処理動作を図１４に示したフロ−チャ−トに基づいて説明する。なお、本処理動作は、図８に示した実施の形態（１）に係る携帯用ナビゲーション装置１０で行われる処理動作を、主にサーバ４０側で行わせるようにしている点に特徴があり、図８に示した処理動作と同一の処理動作については同一符号を付し、その説明を省略することとする。
【０１７４】
携帯端末３０では、ステップＳ１において、現在位置データを取得したと判断すればステップＳ８１に進む。ステップＳ８１では、現在位置データをサーバ４０へ送信する処理を行う。
【０１７５】
サーバ４０では、ステップＳ８２において、携帯端末３０からの現在位置データを受信したか否かを判断し、受信していないと判断すれば処理を終了する一方、受信したと判断すれば、図８におけるステップＳ２に進み、以下ステップＳ９まで図８に示した処理と同様の処理を行い、よく使う経路情報を経路学習データ記憶部４４に記憶させる処理を行うようになっている。
【０１７６】
次に実施の形態（２）に係る携帯用ナビゲーションシステムにおける携帯端末３０とサーバ４０との行う使用者の移動速度の計測・登録・通信処理動作を図１４に示したフロ−チャ−トに基づいて説明する。なお、携帯端末３０の行う使用者の移動速度の計測・登録処理動作は、図１０ａに示したステップＳ１１〜ステップＳ２４と同様であるので、ここではその説明は省略し、登録後の通信処理動作についてのみ説明することとする。
【０１７７】
携帯端末３０では、ステップＳ２３において、計測終了スイッチが入力されたと判断すればステップＳ９１に進む。ステップＳ９１では、登録された使用者の歩行速度データをサーバ４０へ送信する処理を行う。
【０１７８】
一方、サーバ４０では、ステップＳ９２において、携帯端末３０からの歩行速度データを受信したか否かを判断し、受信していないと判断すれば処理を終了する一方、受信したと判断すればステップＳ９３に進む。ステップＳ９３では、受信した歩行速度データを端末情報記憶部４３へ記憶する処理を行い、その後処理を終了する。
【０１７９】
次に実施の形態（２）に係る携帯用ナビゲーションシステムにおける携帯端末３０とサーバ４０と行う出発案内告知処理動作を図１６に示したフロ−チャ−トに基づいて説明する。なお、本処理動作は、図１１ａに示した実施の形態（１）における携帯用ナビゲーション装置１０で行われる経路探索処理・出発案内情報の取得・算出処理動作を、主にサーバ４０側で行わせるようにしている点に特徴があり、図１１ａに示した処理動作と同一内容の処理動作については同一符号を付し、その説明を省略することとする。
【０１８０】
携帯端末３０では、まず、ステップＳ３１において、出発案内告知モードがＯＮに設定されていると判断すればステップＳ１０１に進む。ステップＳ１０１では、予め出発案内告知条件設定画面を通じて登録されている目的地情報と目的地の到着予定時刻情報とを含む告知条件データをサーバ４０へ送信する処理を行う。
【０１８１】
一方、サーバ４０では、ステップＳ１０２において、携帯端末３０からの告知条件データを受信したか否かを判断し、受信していないと判断すれば処理を終了する一方、受信したと判断すればステップＳ１０３に進む。ステップＳ１０３では、受信した告知条件データを端末情報記憶部４３へ記憶する処理を行い、その後図１１ａに示したステップＳ３４〜Ｓ４２と同様の処理（移動経路の探索処理、出発案内情報の取得・算出処理）を行い、その後ステップＳ４３へ進む。
【０１８２】
ステップＳ４３において、出発案内情報の告知時刻になったか否かを判断し、告知時刻になっていないと判断すればステップＳ４４移行の処理に進む一方、告知時刻になったと判断すればステップＳ１０４に進む。
ステップＳ１０４では、出発案内情報を携帯端末３０へ送信する処理を行う。
【０１８３】
携帯端末３０では、ステップＳ１０５において、サーバ４０からの出発案内情報を受信したか否かを判断し、受信していないと判断すれば処理を終了する一方、受信したいと判断すればステップＳ４６に進み、出発案内情報の告知処理を行いその後ステップＳ４７へ進み、移動経路地図の表示処理を行い、その後処理を終了する。
【０１８４】
次に実施の形態（２）に係る携帯用ナビゲーションシステムにおける携帯端末３０とサーバ４０との行う運行情報取得時の処理動作を図１７に示したフロ−チャ−トに基づいて説明する。なお、本処理動作は、図１２に示した実施の形態（１）に係る携帯用ナビゲーション装置１０で行われていたステップＳ６１〜Ｓ６７、ステップＳ７１、Ｓ７２の処理をサーバ４０側で行うようになっている点に特徴があり、ここでは図１２に示した処理動作と同一内容の処理動作については同一符号を付し、その説明を省略することとする。
【０１８５】
サーバ４０では、ステップＳ６７において、変更した現在地点側最寄り乗降地点の乗車時刻に基づいて、出発時刻を再度算出する処理を行い、その後ステップＳ１１１に進む。ステップＳ１１１では、変更された出発案内情報を携帯端末３０へ送信する処理を行う。
【０１８６】
携帯端末３０では、ステップＳ１１２において、サーバ４０からの変更出発案内情報を受信したか否かを判断し、受信していないと判断すれば処理を終了する一方、受信したと判断すればステップＳ６８に進み、変更出発案内情報の告知処理を行い、その後ステップＳ６９、Ｓ７０に進み、その後、処理を終了する。
【０１８７】
また、サーバ４０では、ステップＳ７２において、乗り継ぎ経路の乗車時刻の変更処理を行い、その後ステップＳ１１３に進む。ステップＳ１１３では、乗り継ぎ経路の変更乗車時刻情報を携帯端末３０へ送信する処理を行う。
【０１８８】
携帯端末３０では、ステップＳ１１４において、サーバ４０からの乗り継ぎ経路の変更乗車時刻情報を受信したか否かを判断し、受信していないと判断すれば処理を終了する一方、受信したと判断すればステップＳ７３に進み、乗り継ぎ経路の変更乗車時刻の告知処理を行い、その後処理を終了する。
【０１８９】
上記実施の形態（２）に係る携帯用ナビゲーションシステムによれば、携帯端末３０と、サ−バ４０とを含むシステムにおいて、上記実施の形態（１）に係る携帯用ナビゲーション装置１０と略同様の効果を得ることができる。また、サーバ４０側に経路探索処理、現在位置から現在地点側最寄り乗降地点までの移動時間の算出処理、現在地点側最寄り乗降地点及び乗り継ぎ地点の乗車時刻の取得処理、現在位置からの出発時刻の算出処理処理、乗り継ぎ時刻の取得処理、現在位置側最寄り乗降地点における乗車時刻及び前記目的地までの交通機関の乗り継ぎ時刻の変更処理、及び移動速度情報を記憶して、記憶された使用者の移動速度に基づく移動時間の算出処理を行わせることにより携帯端末３０におけるデータ処理の負担を大幅に軽減させることができ、端末装置３０のコストを安く抑えたシステムを構築することができる。
【０１９０】
また、別の実施の形態では、携帯端末３０に、目的地の情報と該目的地への到着予定時刻とを含むスケジュール情報を登録することのできるスケジュール登録機能と、登録したスケジュール情報をサーバ４０へ送信するスケジュール情報送信機能とを装備させ、サーバ４０に、携帯端末３０から送信されてくるスケジュール情報を受信して記憶するスケジュール情報記憶部を装備させておき、サーバ４０のマイコン４１に、スケジュール情報記憶部に記憶された各スケジュール情報に対応する移動時間と現在位置出発時刻の算出処理、及び乗車時刻の取得処理をさせて、各スケジュール情報に対応したタイミングで出発案内情報を携帯端末３０へ送信する処理を行わせ、一方、携帯端末３０に、サ−バ４０から送信されてくる各スケジュール情報に対応した出発案内情報を告知させる構成とすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図１】実施の形態（１）に係る携帯用ナビゲーション装置が採用された携帯用ナビゲーションシステムの要部を概略的に示したブロック図である。
【図２】表示パネルに表示される出発案内告知条件設定画面の表示例を示す図である。
【図３】携帯用ナビゲーション装置におけるマイコンの行う経路学習処理動作と、出発案内告知処理動作とを説明するための説明図である。
【図４】表示パネルに表示される移動速度選択画面の表示例を示す図である。
【図５】（ａ）、（ｂ）は、表示パネルに表示される出発案内情報の表示例を示す図である。
【図６】（ａ）、（ｂ）は、表示パネルに表示される告知音設定画面の表示例を示す図である。
【図７】表示パネルに表示される乗り継ぎ情報の表示例を示す図である。
【図８】実施の形態（１）に係る携帯用ナビゲーション装置におけるマイコンの行う経路学習処理動作を示すフロ−チャ−トである。
【図９】移動速度計測モード設定時に表示される画面表示例であり、（ａ）は表示パネルに表示される表示分類選択設定画面、（ｂ）は移動速度計測画面の表示例を示している。
【図１０ａ】実施の形態（１）に係る携帯用ナビゲーション装置におけるマイコンの行う移動速度計測・登録・選択処理動作を示すフロ−チャ−トである。
【図１０ｂ】実施の形態（１）に係る携帯用ナビゲーション装置におけるマイコンの行う移動速度計測・登録・選択処理動作を示すフロ−チャ−トである。
【図１１ａ】実施の形態（１）に係る携帯用ナビゲーション装置におけるマイコンの行う出発案内告知処理動作を示すフロ−チャ−トである。
【図１１ｂ】実施の形態（１）に係る携帯用ナビゲーション装置におけるマイコンの行う出発案内告知処理動作を示すフロ−チャ−トである。
【図１２】実施の形態（１）に係る携帯用ナビゲーション装置におけるマイコンの行う運行情報受信時の処理動作を示すフロ−チャ−トである。
【図１３】実施の形態（２）に係る携帯用ナビゲーションシステムの要部を概略的に示したブロック図である。
【図１４】実施の形態（２）に係る携帯用ナビゲーションシステムにおける携帯端末とサーバとの行う経路学習処理動作を示すフロ−チャ−トである。
【図１５】実施の形態（２）に係る携帯用ナビゲーションシステムにおける携帯端末とサーバとの行う移動速度の計測・登録処理動作を示すフロ−チャ−トである。
【図１６】実施の形態（２）に係る携帯用ナビゲーションシステムにおける携帯端末とサーバとの行う出発案内告知処理動作を示すフロ−チャ−トである。
【図１７】実施の形態（２）に係る携帯用ナビゲーションシステムにおける携帯端末とサーバとの行う運行情報受信時の処理動作を示すフロ−チャ−トである。
【符号の説明】
１０ 携帯用ナビゲーション装置
１１ マイコン
１２ ＧＰＳ受信機
１３ 地図・交通機関データ記憶部
１４ 無線機
１５ 時計部
１６ 音声出力部
１７ 表示部
１８ 操作部
１９ メモリ
２０ 通信ネットワーク
２１ サーバ
Claims (15)
- 現在位置から目的地までの交通機関の利用を含む移動経路を探索する経路探索手段と、
該経路探索手段により探索された前記移動経路を案内する経路案内手段とを備えた携帯用ナビゲーション装置において、
現在位置情報を取得する現在位置情報取得手段と、
地図経路上の学習ポイントが記憶された学習ポイント記憶手段と、
前記現在位置情報取得手段により取得された現在位置情報と前記学習ポイント記憶手段に記憶された学習ポイントとに基づいて移動した経路を学習し、所定の使用条件を満たした経路をよく使用する経路として記憶させていく経路学習記憶手段とを備え、
前記経路探索手段が、前記よく使用する経路を含む移動経路を探索するものであることを特徴とする携帯用ナビゲーション装置。 - 現在位置から目的地までの交通機関の利用を含む移動経路を探索する経路探索手段と、
該経路探索手段により探索された前記移動経路を案内する経路案内手段とを備えた携帯用ナビゲーション装置において、
現在位置情報を取得する現在位置情報取得手段と、
地図経路上の学習ポイントが記憶された学習ポイント記憶手段と、
前記現在位置情報取得手段により取得された現在位置情報と前記学習ポイント記憶手段に記憶された学習ポイントとに基づいて移動した経路を学習し、所定の使用条件を満たした経路をよく使用する経路として記憶させていく経路学習記憶手段とを備え、
前記経路探索手段が、
探索された移動経路の候補に前記経路学習記憶手段により記憶されたよく使用する経路が含まれているか否かを判断する移動経路候補判断手段と、
該移動経路候補判断手段により前記移動経路の候補に前記よく使用する経路が含まれていると判断されると、前記よく使用する経路を前記移動経路に採用する経路採用手段とを備えていることを特徴とする携帯用ナビゲーション装置。 - 目的地情報と目的地への到着予定時刻とを含む出発案内条件を設定する出発案内条件設定手段と、
前記経路探索手段により探索された前記移動経路における現在位置から現在地点側の最寄りの交通機関の乗降地点（以下、現在地点側最寄り乗降地点と記す）までの移動時間を算出する移動時間算出手段と、
前記目的地に予定通りに到着するための前記移動経路に対応する交通機関の乗車時刻を取得する乗車時刻取得手段と、
前記移動時間と前記乗車時刻とに基づいて現在位置出発時刻を算出する出発時刻算出手段と、
該出発時刻算出手段により算出された前記現在位置出発時刻と前記乗車時刻取得手段により取得された前記乗車時刻とを含む出発案内情報を所定時刻に告知する第１の告知手段とを備え、
前記経路探索手段が、前記出発案内条件設定手段により設定された前記出発案内条件に基づいて、所定のタイミングで前記移動経路の探索を繰り返し行うものであることを特徴とする請求項１又は請求項２記載の携帯用ナビゲーション装置。 - 目的地情報と目的地への到着予定時刻とを含むスケジュール情報を登録することのできるスケジュール登録手段を備え、
前記経路探索手段が、前記スケジュール登録手段により登録されたスケジュール情報に基づいて、所定のタイミングで前記移動経路の探索を繰り返し行うものであり、
前記第１の告知手段が、前記スケジュール登録手段により登録された各スケジュール情報に対応して作成された前記出発案内情報を前記各スケジュール情報に応じたタイミングで告知するものであることを特徴とする請求項３記載の携帯用ナビゲーション装置。 - 交通機関情報提供手段から提供される前記移動経路に含まれる交通機関の運行情報を取得する運行情報取得手段と、
該運行情報取得手段により取得された前記交通機関の運行情報に基づいて、前記移動経路に対応する交通機関の乗車時刻を変更する乗車時刻変更手段とを備え、
前記第１の告知手段が、前記乗車時刻変更手段により変更された前記乗車時刻を告知するものであることを特徴とする請求項３又は請求項４記載の携帯用ナビゲーション装置。 - 使用者の移動速度を計測する移動速度計測手段と、
該移動速度計測手段により計測された使用者の移動速度を登録する移動速度登録手段とを備え、
前記移動時間算出手段が、前記移動速度登録手段により登録された前記移動速度に基づいて、前記移動時間を算出するものであることを特徴とする請求項３〜５のいずれかの項に記載の携帯用ナビゲーション装置。 - 前記移動速度登録手段が、前記移動速度計測手段により計測される使用者の移動速度を所定の分類別に登録することができるものであり、
該所定の分類別に登録された前記移動速度の中から前記移動時間の算出に使用する移動速度を選択させるための移動速度選択手段を備えていることを特徴とする請求項６記載の携帯用ナビゲーション装置。 - 前記第１の告知手段による前記出発案内情報の告知後の使用者の移動状況を検出する移動状況検出手段と、
該移動状況検出手段により検出された前記使用者の移動状況を判定する移動状況判定手段と、
該移動状況判定手段により前記使用者の移動状況が予定と異なると判定されると、前記使用者の移動状況を修正させるための告知を行う第２の告知手段とを備えていることを特徴とする請求項３〜７のいずれかの項に記載の携帯用ナビゲーション装置。 - 前記移動経路に含まれているいずれかの交通機関の乗車時刻に間に合わなかった場合に、使用者をサポートする情報を取得するサポート情報取得手段と、
該サポート情報取得により取得されたサポート情報を案内するサポ−ト情報案内手段とを備えていることを特徴とする請求項３〜８のいずれかの項に記載の携帯用ナビゲーション装置。 - 現在位置を検出して交通機関の利用を含む移動経路を探索し案内する携帯用ナビゲーションシステムにおいて、
携帯端末と、該携帯端末と通信可能なサーバとを含んで構成され、
前記携帯端末が、
現在位置を検出する現在位置検出手段と、
目的地情報及び／又は目的地への到着予定時刻を含む案内条件を設定する案内条件設定手段と、
前記現在位置検出手段により検出された現在位置情報、及び／又は前記経路探索条件を含む端末情報を前記サーバへ送信する端末情報送信手段と、
前記サーバから送信されてくる経路案内情報を受信し、該経路案内情報に基づいて移動経路を案内する経路案内手段とを備え、
前記サーバが、
地図・交通機関情報が記憶された地図・交通情報記憶手段と、
前記携帯端末から送信されてくる前記端末情報を記憶する端末情報記憶手段と、
前記現在位置情報と地図・交通機関情報とに基づいて移動した経路を学習し、所定の使用条件を満たした経路をよく使用する経路として記憶させていく経路学習記憶手段と、
前記端末情報と前記地図・交通機関情報とに基づいて現在位置から目的地までの移動経路を探索する経路探索手段と、
該経路探索手段により探索された移動経路を含む経路案内情報を前記携帯端末へ送信する経路案内情報送信手段とを備え、
前記経路探索手段が、前記よく使用する経路を含む移動経路を探索するものであることを特徴とする携帯用ナビゲーションシステム。 - 現在位置を検出して交通機関の利用を含む移動経路を探索し案内する携帯用ナビゲーションシステムにおいて、
携帯端末と、該携帯端末と通信可能なサーバとを含んで構成され、
前記携帯端末が、
現在位置を検出する現在位置検出手段と、
目的地情報及び／又は目的地への到着予定時刻を含む案内条件を設定する案内条件設定手段と、
前記現在位置検出手段により検出された現在位置情報、及び／又は前記経路探索条件を含む端末情報を前記サーバへ送信する端末情報送信手段と、
前記サーバから送信されてくる経路案内情報を受信し、該経路案内情報に基づいて移動経路を案内する経路案内手段とを備え、
前記サーバが、
地図・交通機関情報が記憶された地図・交通情報記憶手段と、
前記携帯端末から送信されてくる前記端末情報を記憶する端末情報記憶手段と、
前記現在位置情報と地図・交通機関情報とに基づいて移動した経路を学習し、所定の使用条件を満たした経路をよく使用する経路として記憶させていく経路学習記憶手段と、
前記端末情報と前記地図・交通機関情報とに基づいて現在位置から目的地までの移動経路を探索する経路探索手段と、
該経路探索手段により探索された移動経路を含む経路案内情報を前記携帯端末へ送信する経路案内情報送信手段とを備え、
前記経路探索手段が、
探索された移動経路の候補に前記経路学習記憶手段に記憶されたよく使用する経路が含まれているか否かを判断する移動経路候補判断手段と、
該移動経路候補判断手段により前記移動経路の候補に前記よく使用する経路が含まれていると判断されると、前記よく使用する経路を前記移動経路に採用する経路採用手段とを備えていることを特徴とする携帯用ナビゲーションシステム。 - 前記サーバが、
前記経路探索手段により探索された前記移動経路における現在位置から現在地点側最寄り乗降地点までの移動時間を算出する移動時間算出手段と、
前記目的地に予定通りに到着するための前記移動経路に対応する交通機関の乗車時刻を取得する乗車時刻取得手段と、
前記移動時間と前記乗車時刻とに基づいて現在位置出発時刻を算出する出発時刻算出手段と、
該出発時刻算出手段により算出された前記現在位置出発時刻と前記乗車時刻取得手段により取得された前記乗車時刻とを含む出発案内情報を所定時刻に前記携帯端末へ送信する出発案内情報送信手段とを備え、
前記携帯端末が、
前記サーバから送信されてくる前記出発案内情報を受信して告知する第３の告知手段を備えていることを特徴とする請求項１０又は請求項１１記載の携帯用ナビゲーションシステム。 - 前記携帯端末が、
目的地情報と目的地への到着予定時刻とを含むスケジュール情報を登録することのできるスケジュール登録手段と、
該スケジュール登録手段により登録されたスケジュール情報を前記サーバへ送信するスケジュール情報送信手段とを備え、
前記サーバが、
前記携帯端末から送信されてくる前記スケジュール情報を記憶するスケジュール情報記憶手段を備え、
前記移動時間算出手段、前記出発時刻算出手段、及び前記乗車時刻取得手段が、前記スケジュール情報記憶手段により記憶された各スケジュール情報に対応して前記移動時間及び前記出発時刻を算出し、前記乗車時刻を取得するものであり、
前記出発案内情報送信手段が、前記各スケジュール情報に対応したタイミングで前記出発案内情報を前記携帯端末へ送信するものであり、
前記携帯端末の前記第３の告知手段が、前記サ−バから送信されてくる前記各スケジュール情報に対応して作成された前記出発案内情報を告知するものであることを特徴とする請求項１２記載の携帯用ナビゲーションシステム。 - 前記サーバが、
前記交通機関の運行情報を取得する運行情報取得手段と、
該運行情報取得手段により取得された前記交通機関の運行情報に基づいて、前記移動経路に対応する交通機関の乗車時刻を変更する乗車時刻変更手段とを備え、
前記出発案内情報送信手段が、前記乗車時刻変更手段により変更された前記乗車時刻を前記携帯端末へ送信するものであり、
前記携帯端末の前記第３の告知手段が、前記サーバから送信されてくる前記乗車時刻を告知するものであることを特徴とする請求項１２又は請求項１３記載の携帯用ナビゲーションシステム。 - 前記携帯端末が、
使用者の移動速度を計測する移動速度計測手段と、
該移動速度計測手段により計測された使用者の移動速度を登録する移動速度登録手段と、
該移動速度登録手段により登録された使用者の移動速度情報を前記サーバへ送信する移動速度情報送信手段とを備え、
前記サ−バが、
前記携帯端末から送信されてくる前記移動速度情報を記憶する移動速度情報記憶手段を備え、
前記移動時間算出手段が、前記移動速度情報記憶手段により記憶された使用者の移動速度に基づいて、前記移動時間を算出するものであることを特徴とする請求項１２〜１４のいずれかの項に記載の携帯用ナビゲーションシステム。
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