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JP2004285121A - Polylactic acid compound, its manufacturing method, polylactic acid compound composite material and molded product - Google Patents

Polylactic acid compound, its manufacturing method, polylactic acid compound composite material and molded product Download PDF

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Publication number
JP2004285121A
JP2004285121A JP2003076303A JP2003076303A JP2004285121A JP 2004285121 A JP2004285121 A JP 2004285121A JP 2003076303 A JP2003076303 A JP 2003076303A JP 2003076303 A JP2003076303 A JP 2003076303A JP 2004285121 A JP2004285121 A JP 2004285121A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polylactic acid
amide
based compound
compound
group
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003076303A
Other languages
Japanese (ja)
Inventor
Makoto Ouchi
誠 大内
Mitsuru Nakano
充 中野
Hirotaka Okamoto
浩孝 岡本
Arimitsu Usuki
有光 臼杵
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Central R&D Labs Inc
Original Assignee
Toyota Central R&D Labs Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Central R&D Labs Inc filed Critical Toyota Central R&D Labs Inc
Priority to JP2003076303A priority Critical patent/JP2004285121A/en
Publication of JP2004285121A publication Critical patent/JP2004285121A/en
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Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a polylactic acid compound which has a sufficiently high rate of crystallization and is prevented from staining due to bleeding out and causing slippage of pellets with one another, its manufacturing method, a polylactic acid compound composite material, and a molded product composed of the polylactic acid compound composite material. <P>SOLUTION: The polylactioc acid compound has a weight average molecular weight of 5,000-400,000 and at least one structure represented by formula (1) (wherein m is an integer which allows the obtained compound to have a weight average molecular weight of 5,000-400,000) and at least one structure represented by formula (2), the structure represented by formula (1) being bonded to the structure represented by formula (2) through a 1-25C alkylene group, and terminal groups of at least one kind selected from the group consisting of hydrogen, a hydroxy group, and a 1-25C alkyl group. <P>COPYRIGHT: (C)2005,JPO&NCIPI

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリ乳酸系化合物及びその製造方法、ポリ乳酸系化合物複合材料、並びに、ポリ乳酸系化合物複合材料からなる成形体に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリ乳酸は、微生物や酵素の働きにより分解する性質、いわゆる生分解性を示し、その生分解性は人体に無害な乳酸と二酸化炭素と水になることから、医療用材料や汎用樹脂の代替物として注目されている。
【0003】
このようなポリ乳酸は結晶性樹脂であるが、その結晶化速度は遅く、実際には非晶性樹脂に近い挙動を示す。すなわち、ガラス転移温度付近で急激に且つ極度に軟化するため(通常、弾性率1/100未満)、耐熱性、成形性、離型性等の点で十分な特性を得ることが困難であった。
【0004】
このような問題点を改善するために、特開平9−278991号公報(特許文献1)には、ポリ乳酸等の脂肪酸ポリエステルに脂肪族カルボン酸アミド等の透明核剤を添加することによって、透明性及び結晶性を併有する成形体が得られることが記載されている。
【0005】
しかしながら、上記特開平9−278991号公報記載の方法の場合、添加した脂肪族カルボン酸アミド等が成形品からブリードアウトし、表面の汚れが発生してしまったり、成形時に脂肪酸ポリエステル組成物のペレット同士のスリップが発生し、ペレットの送りが困難になってしまうという問題点を有していた。
【0006】
【特許文献1】
特開平9−278991号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、結晶化速度が十分に速く、ブリードアウトによる汚れやペレット同士のスリップの発生が十分に防止されるポリ乳酸系化合物及びその製造方法、ポリ乳酸系化合物複合材料、並びに、ポリ乳酸系化合物複合材料からなる成形体を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、特定の一般式で表される構造を有するポリ乳酸系化合物であれば、結晶化速度が十分に速く、ブリードアウトによる汚れやペレット同士のスリップの発生が十分に防止されることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
すなわち、本発明のポリ乳酸系化合物は、重量平均分子量が5,000〜400,000のポリ乳酸系化合物であって、下記一般式(1)及び(2)で表される構造をそれぞれ少なくとも一つ有しており、下記一般式(1)で表される構造と下記一般式(2)で表される構造とが炭素数1〜25のアルキレン基を介して結合しており、且つ、末端が、水素原子、水酸基及び炭素数1〜25のアルキル基からなる群から選択される少なくとも一種であることを特徴とするものである。
【0010】
【化15】

Figure 2004285121
【0011】
【化16】
Figure 2004285121
【0012】
[式中、mは得られる化合物の重量平均分子量が5,000〜400,000となる整数を示す。]
本発明のポリ乳酸系化合物は、下記一般式(3)〜(6)のいずれかで表される化合物であることが好ましい。
【0013】
【化17】
Figure 2004285121
【0014】
【化18】
Figure 2004285121
【0015】
【化19】
Figure 2004285121
【0016】
【化20】
Figure 2004285121
【0017】
[式中、R及びRは各々独立に水素原子又は炭素数1〜25のアルキル基、X及びXは各々独立に炭素数1〜25のアルキレン基、Xはフェニレン基又は炭素数1〜15のアルキレン基、m及びnは各々独立に得られる化合物の重量平均分子量が5,000〜400,000となる整数、をそれぞれ示す。]
また、本発明のポリ乳酸系化合物は、水酸基とアミド結合とを有する含水酸基アミド化合物を重合開始剤として用い、D−ラクチド、L−ラクチド及びmeso−ラクチドからなる群から選択される少なくとも一種の重合性単量体を開環重合させることにより得られることを特徴とするものである。
【0018】
上記本発明のポリ乳酸系化合物において、前記含水酸基アミド化合物が、下記一般式(7)〜(10)のいずれかで表される化合物であることが好ましい。
【0019】
【化21】
Figure 2004285121
【0020】
【化22】
Figure 2004285121
【0021】
【化23】
Figure 2004285121
【0022】
【化24】
Figure 2004285121
【0023】
[式中、R及びRは各々独立に水素原子又は炭素数1〜25のアルキル基、X及びXは各々独立に炭素数1〜25のアルキレン基、Xはフェニレン基又は炭素数1〜15のアルキレン基、をそれぞれ示す。]
また、本発明のポリ乳酸系化合物の製造方法は、水酸基とアミド結合とを有する含水酸基アミド化合物からなる重合開始剤と、D−ラクチド、L−ラクチド及びmeso−ラクチドからなる群から選択される少なくとも一種の重合性単量体と、重合触媒と、を混合し、前記重合性単量体を開環重合させることにより上記本発明のポリ乳酸系化合物を得ることを特徴とする方法である。
【0024】
上記本発明のポリ乳酸系化合物の製造方法において、前記含水酸基アミド化合物が、下記一般式(7)〜(10)のいずれかで表される化合物であることが好ましい。
【0025】
【化25】
Figure 2004285121
【0026】
【化26】
Figure 2004285121
【0027】
【化27】
Figure 2004285121
【0028】
【化28】
Figure 2004285121
【0029】
[式中、R及びRは各々独立に水素原子又は炭素数1〜25のアルキル基、X及びXは各々独立に炭素数1〜25のアルキレン基、Xはフェニレン基又は炭素数1〜15のアルキレン基、をそれぞれ示す。]
また、本発明のポリ乳酸系化合物複合材料は、上記本発明のポリ乳酸系化合物とタルクとを含有することを特徴とするものであり、本発明の成形体は、上記ポリ乳酸系化合物複合材料を成形してなるものである。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をその好適な実施形態に即して詳細に説明する。
【0031】
(ポリ乳酸系化合物)
本発明のポリ乳酸系化合物は、重量平均分子量が5,000〜400,000のポリ乳酸系化合物であって、上記一般式(1)及び(2)で表される構造をそれぞれ少なくとも一つ有しており、上記一般式(1)で表される構造と上記一般式(2)で表される構造とが炭素数1〜25のアルキレン基を介して結合しており、且つ、末端が、水素原子、水酸基及び炭素数1〜25のアルキル基からなる群から選択される少なくとも一種であることを特徴とするものである。
【0032】
上記ポリ乳酸系化合物は、上記一般式(1)で表される構造(以下、「ポリ乳酸部位」という)と、上記一般式(2)で表される構造及び炭素数1〜25のアルキレン基を含む構造(以下、「アミド化合物部位」という)とを有しており、このアミド化合物部位の存在により通常のポリ乳酸と比較して優れた結晶化速度を得ることができる。また、上記ポリ乳酸系化合物においてアミド化合物部位がポリ乳酸部位と結合しているため、上記ポリ乳酸系化合物を材料としてペレットを作製し、これを用いて成形を行った場合、アミド化合物の遊離が防止され、それに起因したペレット同士のスリップの発生が十分に防止される。更に、その成形物等においても、アミド化合物のブリードアウトによる汚れの発生が十分に防止される。
【0033】
先ず、本発明のポリ乳酸系化合物にかかるポリ乳酸部位について説明する。
【0034】
上記ポリ乳酸部位は、上記一般式(1)で表されるポリ乳酸からなるものである。このポリ乳酸部位の重合方法は特に制限されず、D−乳酸又はL−乳酸の直接重合でもよく、乳酸の環状2量体であるD−ラクチド、L−ラクチド又はmeso−ラクチドの開環重合であってもよいが、後述するような、D−ラクチド、L−ラクチド又はmeso−ラクチドの開環重合によって得られることが好ましい。また、上記ポリ乳酸部位がD−体原料とL−体原料との共重合体である場合、D−体原料又はL−体原料のうちの一方の含有割合が90mol%以上であることが好ましく、95mol%以上であることがより好ましく、98mol%以上であることが更に好ましい。D−体又はL−体のうちの双方が90mol%未満であると、立体規則性の低下により結晶化が阻害され、本発明により得られる効果が十分に発現しない傾向がある。
【0035】
このようにして得られるポリ乳酸部位は光学異性を示すが、このポリ乳酸部位はD−体、L−体、DL−体のいずれであってもよい。また、本発明のポリ乳酸系化合物において複数のポリ乳酸部位を有する場合には、例えば、全てのポリ乳酸部位で構成成分の主体がD−体又はL−体であってもよいし、構成成分の主体がD−体であるポリ乳酸部位と、構成成分の主体がL−体であるポリ乳酸部位とが混在していてもよい。
【0036】
次に、本発明のポリ乳酸系化合物にかかるアミド化合物部位及びアミド化合物部位とポリ乳酸部位との結合状態について説明する。
【0037】
上記アミド化合物部位は、上記一般式(2)で表されるアミド結合と炭素数1〜25のアルキレン基とを少なくとも有するものであり、アミド化合物部位中のアミド結合及びアルキレン基の数はそれぞれ1でも2以上でもよく、更にこれら以外の他の基を有していてもよい。なお、上記アミド化合物部位中に上記一般式(2)で表されるアミド結合が2以上ある場合のアミド結合同士の結合形態は特に制限されないが、上記炭素数1〜25のアルキレン基を介して結合していることが好ましい。ここで、上記アルキレン基としては、炭素数が1〜25のものであれば特に制限はなく、直鎖状でも分岐状でもよい。また、本発明のポリ乳酸系化合物は、ポリ乳酸部位とアミド結合とが炭素数1〜25のアルキレン基を介して結合しているものであり、これは、アミド化合物部位中のアルキレン基とポリ乳酸部位とが結合することによって、アミド化合物部位とポリ乳酸部位とが結合していることを意味している。
【0038】
また、本発明のポリ乳酸系化合物において、上記ポリ乳酸部位及びアミド化合物部位の数については特に制限はなく、それぞれ1でも2以上でもよいが、それぞれ1又は2であることが好ましい。なお、上記ポリ乳酸部位の数が2以上である場合、上記一般式(1)中のmはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
【0039】
次に、本発明のポリ乳酸系化合物にかかる末端について説明する。
【0040】
上記末端とは、本発明のポリ乳酸系化合物の両末端であり、本発明のポリ乳酸系化合物は、末端が、水素原子、水酸基及び炭素数1〜25のアルキル基からなる群から選択される少なくとも一種であることが必要である。なお、上記一般式(1)で表される構造が末端部に位置する場合には、左端(炭素原子側)に水酸基が結合して末端を形成していることが好ましく、上記一般式(2)で表される構造が末端部に位置する場合には、左端又は右端に水素原子又は炭素数1〜25のアルキル基が結合して末端を形成していることが好ましい。
【0041】
このような本発明のポリ乳酸系化合物としてより具体的には、上記一般式(3)〜(6)のいずれかで表される化合物であることが好ましい。
【0042】
このような構造を有するポリ乳酸系化合物であれば、優れた結晶化速度が得られるとともに、ブリードアウトによる汚れやペレット同士のスリップの発生がより確実に防止される傾向がある。
【0043】
また、上記一般式(3)〜(6)中、R及びRは各々独立に水素原子又は炭素数1〜25のアルキル基、X及びXは各々独立に炭素数1〜25のアルキレン基、Xはフェニレン基又は炭素数1〜15のアルキレン基、m及びnは各々独立に整数、をそれぞれ示しているが、R及びRとしては炭素数3〜20のアルキル基であることがより好ましく、X及びXとしては炭素数3〜20のアルキレン基であることがより好ましく、Xとしてはフェニレン基又は炭素数2〜10のアルキレン基であることがより好ましい。なお、R及びRで示されるアルキル基、並びに、X、X及びXで示されるアルキレン基は直鎖状でも分岐状でもよく、X及びXに結合するポリ乳酸部位の位置はアルキレン基中であれば特に制限されない。
【0044】
このような本発明のポリ乳酸系化合物は、重量平均分子量が5,000〜400,000であることが必要であり、50,000〜400,000であることがより好ましく、100,000〜400,000であることが更に好ましい。ポリ乳酸系化合物の重量平均分子量が5,000未満であると、強度や弾性率等の機械的特性が不十分となり、400,000を超えると、成形時の流動性が低下してしまう。
【0045】
また、本発明のポリ乳酸系化合物は、水酸基とアミド結合とを有する含水酸基アミド化合物を重合開始剤として用い、D−ラクチド、L−ラクチド及びmeso−ラクチドからなる群から選択される少なくとも一種の重合性単量体を開環重合させることにより得られることを特徴とするものである。
【0046】
このようにして得られるポリ乳酸系化合物は、ポリ乳酸部位とアミド結合を有するアミド化合物部位とを含む構造を形成することができ、優れた結晶化速度が得られるとともに、ブリードアウトによる汚れやペレット同士のスリップの発生が十分に防止される。
【0047】
先ず、本発明のポリ乳酸系化合物にかかる重合性単量体について説明する。
【0048】
上記重合性単量体としては、乳酸の環状2量体であるD−ラクチド、L−ラクチド又はmeso−ラクチドを用いることができる。また、これらを組み合わせて用いることもできるが、得られるポリ乳酸系化合物のポリ乳酸部位がD−体原料とL−体原料との共重合体である場合、ポリ乳酸部位におけるD−体原料及びL−体原料の含有割合が上述のような関係となるような重合性単量体の組成とすることが好ましい。
【0049】
次に、本発明のポリ乳酸系化合物にかかる含水酸基アミド化合物について説明する。
【0050】
上記含水酸基アミド化合物は、水酸基とアミド結合とを有する化合物であれば特に制限されず、含水酸基アミド化合物中の水酸基及びアミド結合の数はそれぞれ1でも2以上でもよいが、それぞれ1又は2であることが好ましく、このような含水酸基アミド化合物としては、上記一般式(7)〜(10)のいずれかで表される化合物であることが好ましい。
【0051】
このような構造を有する含水酸基アミド化合物を用いることによって、上記重合性単量体の開環重合が、含水酸基アミド化合物中の水酸基を反応点とすることでより効率的且つ確実に行われる傾向がある。
【0052】
また、上記一般式(7)〜(10)中、R及びRは各々独立に水素原子又は炭素数1〜25のアルキル基、X及びXは各々独立に炭素数1〜25のアルキレン基、Xはフェニレン基又は炭素数1〜15のアルキレン基、をそれぞれ示す。ここで、R及びRで示されるアルキル基、並びに、X、X及びXで示されるアルキレン基の炭素数が前記上限値を超える場合には、含水酸基アミド化合物の重合性単量体との親和性が低下したり、融点が重合温度を超えてしまったりといった問題が生じ、重合開始剤としての機能を十分に発揮しにくくなる傾向がある。このようなR及びRとしては炭素数3〜20のアルキル基であることがより好ましく、X及びXとしては炭素数3〜20のアルキレン基であることがより好ましく、Xとしてはフェニレン基又は炭素数2〜10のアルキレン基であることがより好ましい。なお、R及びRで示されるアルキル基、並びに、X、X及びXで示されるアルキレン基は直鎖状でも分岐状でもよく、X及びXに結合する水酸基の位置はアルキレン基中であれば特に制限されない。
【0053】
上記一般式(7)〜(10)のいずれかで表される含水酸基アミド化合物として具体的には、例えば、エチレンビス−12−ヒドロキシステアリン酸アミド、ヘキサメチレンビス−12−ヒドロキシステアリン酸アミド、ブチレンビス−12−ヒドロキシステアリン酸アミド、メチレンビス−12−ヒドロキシステアリン酸アミド、N−12−ヒドロキシステアリルステアリン酸アミド、N−12−ヒドロキシステアリルオレイン酸アミド、メチロールステアリン酸アミド、メチロールベヘニン酸アミド、2−アセトアミドエタノール等が挙げられる。これらの中でもエチレンビス−12−ヒドロキシステアリン酸アミド、ヘキサメチレンビス−12−ヒドロキシステアリン酸アミド、ブチレンビス−12−ヒドロキシステアリン酸アミド、N−12−ヒドロキシステアリルステアリン酸アミド、メチロールステアリン酸アミドが好ましい。
【0054】
本発明にかかる上記含水酸基アミド化合物は、分子量が1,000以下であることが好ましく、100〜900であることがより好ましい。分子量が1,000を超えると、重合開始剤としての機能を発揮しにくくなる傾向がある。
【0055】
また、上記含水酸基アミド化合物は、重合時の扱いやすさや重合開始剤としての機能の発揮しやすさの観点から、融点が0〜200℃であることが好ましく、20〜180℃であることがより好ましい。
【0056】
更に、上記含水酸基アミド化合物の配合量は、上記重合性単量体の配合量を100重量部として0.01〜10重量部であることが好ましく、0.1〜1重量部であることがより好ましい。含水酸基アミド化合物の配合量が10重量部を超えると、得られるポリ乳酸系化合物の分子量が低下し、強度や弾性率等の機械的特性が不十分となる傾向があり、0.01重量部未満であると、結晶化速度の向上が不十分となる傾向がある。
【0057】
(ポリ乳酸系化合物の製造方法)
本発明のポリ乳酸系化合物の製造方法は、水酸基とアミド結合とを有する含水酸基アミド化合物からなる重合開始剤と、D−ラクチド、L−ラクチド及びmeso−ラクチドからなる群から選択される少なくとも一種の重合性単量体と、重合触媒と、を混合し、前記重合性単量体を開環重合させることを特徴とする方法である。
【0058】
このような製造方法によって、上述したような本発明のポリ乳酸系化合物を効率的且つ確実に製造することができる。
【0059】
本発明のポリ乳酸系化合物の製造方法に係る含水酸基アミド化合物及び重合性単量体は、本発明のポリ乳酸系化合物において説明した含水酸基アミド化合物及び重合性単量体と同様のものであり、また、これらの配合量についても本発明のポリ乳酸系化合物において説明した配合量と同様である。
【0060】
上記重合触媒としては、従来公知の重合触媒を使用することができ、例えば、オクチル酸スズ、塩化スズ、塩化亜鉛、酸化鉛、塩化チタン、アルコキシチタン、酸化ゲルマニウム、酸化ジルコニウム等を使用することができる。上記重合触媒の配合量としては、上記重合性単量体100重量部に対して0.001〜1重量部であることが好ましい。
【0061】
本発明のポリ乳酸系化合物の製造方法における開環重合工程の諸条件は特に制限されないが、例えば、上記各成分をスクリューを備える二軸押出機や撹拌機能を備えるガラス容器等によって混合し、100〜200℃の温度で10分間〜100時間反応させることによって行うことができる。
【0062】
なお、上記重合性単量体の開環重合は、上記重合開始剤の水酸基を反応点として重合が開始するため、上記重合開始剤がアミド結合を有していることにより、共有結合によってポリ乳酸にアミド結合が導入された本発明のポリ乳酸系化合物を効率的且つ確実に得ることができる。
【0063】
(ポリ乳酸系化合物複合材料)
本発明のポリ乳酸系化合物複合材料は、上述のような本発明のポリ乳酸系化合物とタルクとを少なくとも含有することを特徴とするものである。
【0064】
上記タルクは、耐熱性に優れ化学的に安定な鉱物であり、その組成は特に制限されないが、本発明のポリ乳酸系化合物複合材料中にできるだけ分散させるために、その平均粒径は小さいほど好ましい。具体的な平均粒径としては、30μm以下であることが好ましく、15μm以下であることがより好ましく、7μm以下であることが更に好ましい。また、このようなタルクは、樹脂との接着性を向上させるために、表面処理を施していてもよい。このようなタルクは、市販されており、日本タルク、富士タルク工業等から販売されているものがある。
【0065】
上記タルクの含有量は、本発明のポリ乳酸系化合物複合材料中において、0.1〜40重量%であることが好ましく、0.1〜30重量%であることがより好ましく、0.1〜20重量%であることが更に好ましく、0.5〜20重量%であることが最も好ましい。タルクの含有量が0.1重量%未満であると、結晶化速度の向上が不十分となる傾向があり、40重量%を超えると、ポリ乳酸系化合物が脆化し、衝撃強度が低下する傾向がある。
【0066】
上記本発明のポリ乳酸系化合物複合材料においては、成形性を向上させるために、アミド結合を有するアミド化合物や層状粘土鉱物を更に含んでいてもよい。ここで、上記アミド化合物を添加した場合には、通常、成形品において該アミド化合物のブリードアウトが発生しやすくなるが、本発明のポリ乳酸系化合物複合材料においては、ポリ乳酸系化合物中のアミド結合とアミド化合物中のアミド結合とが相互作用することによって、ブリードアウトの発生が抑制される。
【0067】
このようなアミド化合物としては、脂肪族モノカルボン酸アミド、N−置換脂肪族モノカルボン酸アミド、脂肪族ビスカルボン酸アミド、N−置換脂肪族カルボン酸ビスアミド、N−置換尿素類等の脂肪族カルボン酸アミドや、芳香族カルボン酸アミド、あるいは水酸基を更に有するヒドロキシアミド等が挙げられ、これらの化合物が有するアミド結合の数は1でも2以上でもよい。これらの中でも、ビスアミドは結晶化速度を向上させる効果がある点で好ましく、また、ヒドロキシアミドはポリ乳酸中での安定性に優れ、耐熱性を高める効果がある点で好ましい。更に、ビスヒドロキシアミドは、ビスアミド及びヒドロキシアミドを用いた場合に得られるそれぞれの効果を同時に得ることができる点で特に好ましい。
【0068】
このようなアミド化合物として具体的には、ラウリン酸アミド、パルミチン酸アミド、オレイン酸アミド、ステアリン酸アミド、エルカ酸アミド、ベヘニン酸アミド、リシノール酸アミド、ヒドロキシステアリン酸アミド、乳酸アミド、N−オレイルパルミチン酸アミド、N−オレイルオレイン酸アミド、N−オレイルステアリン酸アミド、N−ステアリルオレイン酸アミド、N−ステアリルステアリン酸アミド、N−ステアリルエルカ酸アミド、N−12−ヒドロキシステアリルステアリン酸アミド、N−12−ヒドロキシステアリルオレイン酸アミド、メチロールステアリン酸アミド、メチロールベヘニン酸アミド、2−アセトアミドエタノール、メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド、エチレンビスカプリン酸アミド、エチレンビスオレイン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスエルカ酸アミド、エチレンビスベヘニン酸アミド、エチレンビスイソステアリン酸アミド、メチレンビス−12−ヒドロキシステアリン酸アミド、ヘキサメチレンビス−12−ヒドロキシステアリン酸アミド、エチレンビス−12−ヒドロキシステアリン酸アミド、ブチレンビス−12−ヒドロキシステアリン酸アミド、ブチレンビスステアリン酸アミド、ヘキサメチレンビスヒドロキシステアリン酸アミド、ヘキサメチレンビスベヘニン酸アミド、m−キシリレンビス−12−ヒドロキシステアリン酸アミド、N,N’−ジオレイルセバシン酸アミド、N,N’−ジオレイルアジピン酸アミド、N,N’−ジステアリルアジピン酸アミド、N,N’−ジステアリルセバシン酸アミド、N,N’−ジステアリルイソフタル酸アミド、N,N’−ジステアリルテレフタル酸アミド、ステアリン酸モノエタノールアミド、ステアリン酸ジエタノールアミド、オレイン酸モノエタノールアミド、オレイン酸ジエタノールアミド、ポリオキシエチレンステアリン酸アミド、ポリオキシエチレンオレイン酸アミド、N−ブチル−N’−ステアリル尿素、N−プロピル−N’−ステアリル尿素、N−ステアリル−N’−ステアリル尿素、N−フェニル−N’−ステアリル尿素、キシレンビスステアリル尿素、トルイレンビスステアリル尿素、ヘキサメチレンビスステアリル尿素、ジフェニルメタンビスステアリル尿素、ジフェニルメタンビスラウリル尿素等が挙げられる。これらの中でも、乳酸アミド、エチレンビス−12−ヒドロキシステアリン酸アミド、メチレンビス−12−ヒドロキシステアリン酸アミド、ヘキサメチレンビス−12−ヒドロキシステアリン酸アミド、ブチレンビス−12−ヒドロキシステアリン酸アミド、N−12−ヒドロキシステアリルステアリン酸アミド、N−12−ヒドロキシステアリルオレイン酸アミド、m−キシリレンビス−12−ヒドロキシステアリン酸アミド、メチロールステアリン酸アミド、メチロールベヘニン酸アミド、2−アセトアミドエタノール、ステアリン酸モノエタノールアミド、ステアリン酸ジエタノールアミド、オレイン酸モノエタノールアミド、オレイン酸ジエタノールアミド、ポリオキシエチレンステアリン酸アミド、ポリオキシエチレンオレイン酸アミドが好ましい。
【0069】
また、上記アミド化合物の分子量は、1,000以下であることが好ましく、100〜900であることがより好ましい。分子量が1,000を超えると、ポリ乳酸との相溶性が低下して、分散性が低下したり成形体からブリードアウトしたりする傾向がある。
【0070】
また、上記アミド化合物の融点は、20〜230℃であることが好ましい。融点が20℃未満であると、成形体からブリードアウトして成形体の外観が損なわれる傾向があり、230℃を超えると、一般的な成形加工条件では溶融させにくいため、成形加工性が低下する傾向がある。
【0071】
上記アミド化合物の含有量は、本発明のポリ乳酸系化合物複合材料中において、2重量%以下であることが好ましい。アミド化合物の含有量が2重量%を超えると、可塑剤的作用が過剰に強く発現するようになるため、剛性が低下する傾向がある。
【0072】
また、上記層状粘土鉱物としては特に制限されないが、有機オニウム塩で有機化されたものであることが好ましい。このような有機化された層状粘土鉱物は、一般的な層状粘土鉱物を有機化して用いることができるが、市販品として、Southern Clay Products、コープケミカル株式会社等から販売されているものがある。
【0073】
上記一般的な層状粘土鉱物としては特に制限されないが、例えば、モンモリロナイト、バイデライト、サポナイト、ヘクトライト等のスメクタイト族;カオリナイト、ハロサイト等のカオリナイト族;ジオクタヘドラルバーミキュライト、トリオクタヘドラルバーミキュライト等のバーミキュライト族;テニオライト、テトラシリシックマイカ、マスコバイト、イライト、セリサイト、フロゴバイト、バイオタイト等のマイカ等が挙げられる。これらの層状粘土鉱物は、天然鉱物であってもよく、水熱合成、溶融法、固相法等による合成鉱物であってもよい。また、本発明では、上記の層状粘土鉱物のうちの1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、層状粘土鉱物の陽イオン交換容量は30〜300meq/100gであることが好ましい。
【0074】
ここで、上記有機化とは、有機物を層状粘土鉱物の層間及び/又は表面に物理的、化学的方法(好ましくは化学的方法)により吸着及び/又は結合させることを意味する。このような有機化には、有機オニウム塩が用いられる。この有機オニウム塩は、層状粘土鉱物を有機化してその層間距離を広げるものであり、これにより本発明のポリ乳酸系化合物複合材料中の各成分の分散均一性を高めることができる。
【0075】
このような有機オニウム塩としては、具体的には、有機アンモニウム塩、有機ホスホニウム塩、有機ピリジニウム塩、有機スルホニウム塩等が挙げられる。
【0076】
また、上記有機化において、水酸基を有する有機オニウム塩と水酸基を有さない有機オニウム塩とを併用することも可能であるが、この場合、水酸基を有する有機オニウム塩の配合割合は、有機オニウム塩全量を基準として5mol%以上であることが好ましく、10mol%以上であることがより好ましく、15mol%以上であることが更に好ましい。水酸基を有する有機オニウム塩の配合割合が5mol%未満であると、ポリ乳酸系化合物との親和性が不十分となり、これらが層状化合物の層間に安定的に保持されにくくなる傾向がある。
【0077】
また、有機オニウム塩の含有量は、層状粘土鉱物100重量部に対して10〜150重量部であることが好ましく、20〜100重量部であることがより好ましい。有機オニウム塩の含有量が前記10重量部未満であると、層状粘土鉱物の層間距離が十分に広げられず、ポリ乳酸系化合物複合材料中の各成分の分散均一性が低下する傾向があり、150重量部を超えると、物理吸着によって導入される有機オニウム塩の量が増加してポリ乳酸系化合物複合材料の物性が損なわれる(例えば脆化する)傾向がある。
【0078】
また、有機オニウム塩で有機化された層状粘土鉱物の層間距離は、各層の重心間の平均距離を基準として2.9nm以上であることが好ましく、10nm以上であることがより好ましい。層状化合物の層間距離が2.9nm未満であると、ポリ乳酸系化合物複合材料中の各成分の分散均一性が低下し、結晶化促進効果が低下する傾向がある。
【0079】
上記有機化された層状粘土鉱物の含有量は、本発明のポリ乳酸系化合物複合材料中において、5重量%以下であることが好ましい。層状粘土鉱物の含有量が5重量%を超える場合には、ポリ乳酸系化合物が脆化し、衝撃強度が低下する傾向がある。
【0080】
また、本発明のポリ乳酸系化合物複合材料は、アミド結合を有さない一般的なポリ乳酸を含んでいてもよい。
【0081】
上記アミド結合を有さないポリ乳酸の重量平均分子量は特に制限されないが、5,000以上であることが好ましく、50,000以上であることが好ましく、100,000以上であることが更に好ましい。重量平均分子量が5,000未満であると、ポリ乳酸系化合物複合材料の強度、弾性率等の機械物性が不十分となる傾向がある。また、上記アミド結合を有さないポリ乳酸の重量平均分子量は、成形時の流動性の点から400,000以下であることが好ましい。
【0082】
このようなアミド結合を有さないポリ乳酸の含有量は、本発明のポリ乳酸系化合物複合材料中において、80重量%以下であることが好ましい。アミド結合を有さないポリ乳酸の含有量が80重量%を超えると、優れた結晶化速度と、ブリードアウトによる汚れやペレット同士のスリップの発生を防止する効果とが十分に得られない傾向がある。
【0083】
また、本発明のポリ乳酸系化合物複合材料は、その特性を損なわない限りにおいて、本発明のポリ乳酸系化合物及びアミド結合を有さないポリ乳酸以外の他のポリマーを含んでいてもよく、このようなポリマーとしては、例えば、ポリカプロラクトン、ポリブチレンサクシネート、ポリエチレングリコール等が挙げられる。
【0084】
このような他のポリマーの含有量は、本発明のポリ乳酸系化合物複合材料中において、30重量%以下であることが好ましい。他のポリマーの含有量が30重量%を超えると、優れた結晶化速度と、ブリードアウトによる汚れやペレット同士のスリップの発生を防止する効果とが十分に得られない傾向がある。
【0085】
更に、本発明のポリ乳酸系化合物複合材料は、その特性を損なわない限りにおいて、充填剤、可塑剤、顔料、安定剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、難燃剤、離型剤、滑剤、染料、抗菌剤、末端封止剤等の添加剤を更に添加してもよい。このような添加剤の含有量は、本発明のポリ乳酸系化合物複合材料中において、20重量%以下であることが好ましい。
【0086】
次に、本発明のポリ乳酸系化合物複合材料の製造方法について説明する。
【0087】
このようなポリ乳酸系化合物複合材料の第1の製造方法は、本発明のポリ乳酸系化合物とタルクと必要に応じて添加される他の成分とを溶融混練する溶融混練工程を含むものである。上記溶融混練工程によって、ポリ乳酸系化合物とタルクと必要に応じて添加される他の成分とが均一に混合されるため、耐熱性、成形性及び離型性に優れた本発明のポリ乳酸複合材料を効率的且つ確実に得ることができる。
【0088】
なお、上記溶融混練工程における温度は特に制限されないが、150〜250℃であることが好ましい。温度が150℃未満であると、ポリ乳酸系化合物の溶融が不十分となり、タルクや必要に応じて添加される他の成分とがポリ乳酸中に均一に分散しにくくなる傾向がある。また、温度が250℃を超えると、ポリ乳酸系化合物の分子量が低下してポリ乳酸系化合物複合材料の物性が損なわれる(例えば脆化する)傾向がある。
【0089】
また、溶融混練工程の際には、本出願人により特許第3284552号公報に開示されている方法に準じて行うことが好ましい。すなわち、高樹脂換算圧力、高総せん断量、高せん断エネルギーを加えることが可能なスクリューを備える二軸混練機を用い、樹脂換算圧力の平均値が5×10Pa以上、最大値が1×10Pa、総せん断量が10〜10、総せん断エネルギーが1010〜1014Paの条件下で、ポリ乳酸系化合物と、タルクと、必要に応じて添加される他の成分とを溶融混練することによって、これらの分散均一性を十分に高めることができる。
【0090】
また、ポリ乳酸系化合物複合材料の第2の製造方法は、L−ラクチド、D−ラクチド及びmeso−ラクチドからなる群から選択される少なくとも一種の重合性単量体、水酸基とアミド結合とを有する含水酸基アミド化合物、重合触媒、タルク及び必要に応じて添加される他の成分を混合し、上記重合性単量体を開環重合させてポリ乳酸系化合物を生成させる重合工程を含むものである。これにより、生成したポリ乳酸系化合物中に、タルクと必要に応じて添加される他の成分とが均一に分散するので、耐熱性、成形性及び離型性に優れた本発明のポリ乳酸系化合物複合材料を効率的且つ確実に得ることができる。また、重合工程における反応温度は100〜200℃であることが好ましい。なお、必要に応じて添加される他の成分は溶融混練工程において、更に加えることもできる。このときの溶融混練工程は、上記第1の製造方法における溶融混練工程と同様にして行うことができる。
【0091】
(成形体)
本発明の成形体は、上記本発明のポリ乳酸系化合物複合材料を成形してなるものである。
【0092】
本発明の成形体の形状、厚み等は特に制限されず、射出成形品、押出成形品、圧縮成形品、ブロー成形品、シート、フィルム、糸、ファブリック等のいずれでもよい。より具体的には、バンパー、ラジエーターグリル、サイドモール、ガーニッシュ、ホイールカバー、エアロパーツ、インストルメントパネル、ドアトリム、シートファブリック、ドアハンドル、フロアマット等の自動車部品、家電製品のハウジング、製品包装用フィルム、防水シート、各種容器、ボトル等が挙げられる。また、本発明の成形体をシートとして使用する場合には、紙又は他のポリマーシートと積層し、多層構造の積層体として使用してもよい。なお、本発明のポリ乳酸系化合物複合材料は、結晶化速度が速く、成形性に優れ、ブリードアウトの発生が十分に防止されていることから、その成形体は、耐熱性、信頼性が要求される電化製品、弁当容器、自動車用材料としても好ましく使用可能である。
【0093】
また、本発明の成形体を製造するに際し、その成形方法は特に制限されず、射出成形、押出成形、ブロー成形、インフレーション成形、異形押出成形、射出ブロー成形、真空圧空成形、紡糸等のいずれにも好適に使用することができる。また、成形時に樹脂材料の溶融物を金型内に充填し、金型内でそのまま結晶化させる方法(金型内結晶化法)の場合、従来の樹脂材料では生産性や操作性が悪く、更には結晶化が不十分となって目的の成形体が得られないことがあるが、本発明のポリ乳酸系化合物複合材料を用いることによって成形体の製造を効率よく且つ確実に行うことができる。
【0094】
【実施例】
以下、実施例及び比較例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
【0095】
(ポリ乳酸系化合物の作製)
[実施例1]
L−ラクチド100重量部と、重合開始剤としてのエチレンビス−12−ヒドロキシステアリン酸アミド(A1)0.5重量部と、重合触媒としてのオクチル酸スズ0.1重量部とをドライブレンドしたものを、スクリューを備える二軸押出機(テクノベル社製、二軸押出機KZW15−60MG)に供給し、上記二軸押出機内において190℃で15分間重合を行った。次いで、上記二軸押出機を用いてスクリュー回転数120rpm、樹脂温度200℃、樹脂供給速度3kg/hで孔径2mmのノズルよりストランド状に押し出した後、水で急冷し、ストランドカッターで切断してペレットとすることで本発明のポリ乳酸系化合物(P1)を得た。得られたポリ乳酸系化合物の分子量をゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定し、標準ポリスチレンの検量線を使用して換算したところ、重量平均分子量(Mw)は120,000であり、数平均分子量(Mn)は48,000であり、分子量分布(Mw/Mn)は2.50であった。なお、分子量の測定は昭和電工社製のGPC装置(Shodex GPC−101)を用いて行った。
【0096】
[実施例2]
エチレンビス−12−ヒドロキシステアリン酸アミド(A1)の配合量を1重量部とした以外は実施例1と同様にして、本発明のポリ乳酸系化合物(P2)を得た。得られたポリ乳酸系化合物の重量平均分子量(Mw)は85,000であり、数平均分子量(Mn)は43,000であり、分子量分布(Mw/Mn)は1.98であった。
【0097】
[実施例3]
エチレンビス−12−ヒドロキシステアリン酸アミド(A1)の配合量を5重量部とした以外は実施例1と同様にして、本発明のポリ乳酸系化合物(P3)を得た。得られたポリ乳酸系化合物の重量平均分子量(Mw)は27,000であり、数平均分子量(Mn)は17,000であり、分子量分布(Mw/Mn)は1.59であった。
【0098】
[実施例4]
エチレンビス−12−ヒドロキシステアリン酸アミド(A1)0.5重量部に代えてヘキサメチレンビス−12−ヒドロキシステアリン酸アミド(A2)0.5重量部を用いた以外は実施例1と同様にして、本発明のポリ乳酸系化合物(P4)を得た。得られたポリ乳酸系化合物の重量平均分子量(Mw)は117,000であり、数平均分子量(Mn)は47,000であり、分子量分布(Mw/Mn)は2.49であった。
【0099】
[実施例5]
エチレンビス−12−ヒドロキシステアリン酸アミド(A1)0.5重量部に代えてブチレンビス−12−ヒドロキシステアリン酸アミド(A3)0.5重量部を用いた以外は実施例1と同様にして、本発明のポリ乳酸系化合物(P5)を得た。得られたポリ乳酸系化合物の重量平均分子量(Mw)は123,000であり、数平均分子量(Mn)は49,000であり、分子量分布(Mw/Mn)は2.51であった。
【0100】
[実施例6]
エチレンビス−12−ヒドロキシステアリン酸アミド(A1)0.5重量部に代えてN−12−ヒドロキシステアリルステアリン酸アミド(A4)0.5重量部を用いた以外は実施例1と同様にして、本発明のポリ乳酸系化合物(P6)を得た。得られたポリ乳酸系化合物の重量平均分子量(Mw)は134,000であり、数平均分子量(Mn)は53,300であり、分子量分布(Mw/Mn)は2.51であった。
【0101】
[実施例7]
エチレンビス−12−ヒドロキシステアリン酸アミド(A1)0.5重量部に代えてメチロールステアリン酸アミド(A5)0.5重量部を用いた以外は実施例1と同様にして、本発明のポリ乳酸系化合物(P7)を得た。得られたポリ乳酸系化合物の重量平均分子量(Mw)は122,000であり、数平均分子量(Mn)は45,900であり、分子量分布(Mw/Mn)は2.66であった。
【0102】
[比較例1]
エチレンビス−12−ヒドロキシステアリン酸アミド0.5重量部に代えてドデシルアルコール0.1重量部を用いた以外は実施例1と同様にして、ポリ乳酸系化合物(P8)を得た。得られたポリ乳酸系化合物の重量平均分子量(Mw)は148,000であり、数平均分子量(Mn)は67,000であり、分子量分布(Mw/Mn)は2.21であった。
【0103】
(ポリ乳酸部位とアミド化合物部位とが結合していることの確認)
本発明で得られるポリ乳酸系化合物はアミド結合がアルキレン基を介してポリ乳酸部位の末端又は鎖中に導入されている。これを示すデータとして、含水酸基アミド化合物の配合量が増えるほど、得られるポリ乳酸系化合物の分子量が低下することが挙げられる。実施例1〜3で得られたポリ乳酸系化合物(P1〜P3)の分子量を比較した場合、含水酸基アミド化合物の配合量が増えるにつれてポリ乳酸系化合物の重量平均分子量及び数平均分子量が低下しており、このことから本発明で得られたポリ乳酸系化合物においてアミド化合物部位とポリ乳酸部位とが結合していることが確認された。
【0104】
また、本発明のポリ乳酸系化合物においてアミド化合物部位とポリ乳酸部位とが結合していることを更に裏付けるデータを図1に示した。図1は、モノマー仕込みモル数/開始剤仕込みモル数([モノマー]/[開始剤])と得られるポリマーの重量平均分子量との関係を、理論値及び実際の測定値によって示したグラフである。なお、モノマーとしてL−ラクチドを、開始剤としてエチレンビス−12−ヒドロキシステアリン酸アミド(A1)をそれぞれ使用した。また、理論値はモノマー仕込みモル数/開始剤仕込みモル数の値にL−ラクチドの分子量(144.13)を乗じ、開始剤の分子量(625)を足し合わせることで求めた。このグラフから明らかなように、モノマーに対する含水酸基アミド化合物の量が増加するにつれて、得られるポリ乳酸系化合物の重量平均分子量が小さくなっている。また、測定値と理論値の値はほぼ一致しており、このことから、本発明のポリ乳酸系化合物においてアミド化合物部位とポリ乳酸部位とが結合していることが確認された。
【0105】
(ポリ乳酸系化合物複合材料の作製)
[実施例8]
実施例1で得られたポリ乳酸系化合物(P1)をあらかじめ予備乾燥したもの100重量部に対し、タルク(Micro Ace P−6、平均粒径:4μm、日本タルク社製)1重量部を添加した混合物を、スクリューを備える二軸押出機を用い、スクリュー回転数300rpm、樹脂温度200℃、樹脂供給速度5kg/hで溶融混練した。次いで、孔径2mmのノズルよりストランド状に押し出した後、水で急冷し、ストランドカッターで切断してペレットとした。その後、得られたペレットを乾燥して本発明のポリ乳酸系化合物複合材料を得た。
【0106】
[実施例9〜12及び比較例2〜7]
ポリ乳酸系化合物(P1)に代えて表1に示すポリ乳酸系化合物(P4〜P8)を用い、更に比較例3〜7においてはポリ乳酸系化合物P8を用い、タルク以外の添加物として表1に示す含水酸基アミド化合物(A1〜A5)0.5重量部を添加した以外は実施例8と同様にして、ポリ乳酸系化合物複合材料を得た。
【0107】
(スリップ性評価試験)
実施例8〜12及び比較例2〜7で得られたポリ乳酸系化合物複合材料のペレットを用い、射出成形機(日精樹脂工業社製、PS40E2ASE及びFS75型)によって、金型温度100℃、冷却時間120秒の条件で角柱状試験片(80mm×10mm×4mm)を射出成形した。この成形時のペレット同士のスリップ性を試験者が以下の基準により評価した。その結果を表1に示す。
スリップ性評価:
○:射出成形機のスクリューによるペレットの移送が容易であり、ペレット同士のスリップの発生が認められない;
×:射出成形機のスクリューによるペレットの移送が困難であり、ペレット同士のスリップの発生が認められる。
【0108】
(ブリードアウト性評価試験)
スリップ性評価試験で得られた角柱状試験片を真空下、120℃で10時間放置した時のブリードアウト性を試験者が以下の基準により評価した。その結果を表1に示す。
ブリードアウト性評価:
○:試験片表面に汚れの発生が認められない;
×:試験片表面に汚れの発生が認められる。
【0109】
(結晶化速度性評価試験)
実施例8〜12及び比較例2〜7で得られたポリ乳酸系化合物複合材料のペレットについて、パーキンエルマー社製、DSC−7を用いて示差走査熱量分析(DSC)を行い、溶融状態(200℃)から30℃まで20℃/分で降温した際に観測される結晶化ピーク温度(Tc)を測定した。その結果を表1に示す。なお、結晶化ピーク温度(Tc)が高いほどポリ乳酸系化合物複合材料の結晶化速度が速いことを意味する。
【0110】
【表1】
Figure 2004285121
【0111】
以上の結果から明らかなように、本発明のポリ乳酸系化合物を用いたポリ乳酸系化合物複合材料(実施例8〜12)は、優れた結晶化速度を有するとともに、ブリードアウトによる汚れ及びペレット同士のスリップの発生を十分に防止することができることが確認された。
【0112】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、結晶化速度が十分に速く、ブリードアウトによる汚れやペレット同士のスリップの発生が十分に防止されたポリ乳酸系化合物を得ることができる。また、本発明のポリ乳酸系化合物を用いることによって、耐熱性や信頼性が要求される電化製品、弁当容器、自動車用材料等に有用なポリ乳酸系化合物複合材料及び成形体を得ることができる。更に、本発明の製造方法によれば、このような本発明のポリ乳酸系化合物を効率的且つ確実に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】モノマー仕込みモル数/開始剤仕込みモル数と得られたポリマーの重量平均分子量との関係を示したグラフである。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a polylactic acid-based compound and a method for producing the same, a polylactic acid-based compound composite material, and a molded article formed of the polylactic acid-based compound composite material.
[0002]
[Prior art]
Polylactic acid exhibits the property of decomposing by the action of microorganisms and enzymes, so-called biodegradability, which is harmless to the human body and becomes lactic acid, carbon dioxide, and water, so it is a substitute for medical materials and general-purpose resins. It is attracting attention.
[0003]
Although such polylactic acid is a crystalline resin, its crystallization rate is slow, and in fact, it behaves like an amorphous resin. That is, since the material softens rapidly and extremely near the glass transition temperature (usually, the elastic modulus is less than 1/100), it is difficult to obtain sufficient characteristics in terms of heat resistance, moldability, mold releasability, and the like. .
[0004]
In order to improve such a problem, Japanese Patent Application Laid-Open No. 9-278991 (Patent Document 1) discloses that a transparent nucleating agent such as an aliphatic carboxylic acid amide is added to a fatty acid polyester such as polylactic acid to obtain a transparent nucleating agent. It is described that a molded article having both properties and crystallinity can be obtained.
[0005]
However, in the case of the method described in JP-A-9-278991, the aliphatic carboxylic acid amide or the like added bleeds out of the molded product, causing surface stains or pellets of the fatty acid polyester composition during molding. There was a problem that slippage occurred between the two, making it difficult to feed the pellets.
[0006]
[Patent Document 1]
JP-A-9-278991
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention has been made in view of the above-mentioned problems of the prior art, and a polylactic acid-based compound and a crystallization rate that are sufficiently high in crystallization speed and that sufficiently prevent the occurrence of stains and slippage between pellets due to bleed-out and the like. It is an object of the present invention to provide a production method, a polylactic acid-based compound composite material, and a molded article made of the polylactic acid-based compound composite material.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
The present inventors have conducted intensive studies to achieve the above object, and as a result, a polylactic acid-based compound having a structure represented by a specific general formula has a sufficiently high crystallization rate, and is contaminated by bleed-out. The inventors have found that the occurrence of slip between pellets and pellets is sufficiently prevented, and have completed the present invention.
[0009]
That is, the polylactic acid-based compound of the present invention is a polylactic acid-based compound having a weight average molecular weight of 5,000 to 400,000, and has at least one structure represented by the following general formulas (1) and (2). A structure represented by the following general formula (1) and a structure represented by the following general formula (2) are bonded via an alkylene group having 1 to 25 carbon atoms, and Is at least one selected from the group consisting of a hydrogen atom, a hydroxyl group and an alkyl group having 1 to 25 carbon atoms.
[0010]
Embedded image
Figure 2004285121
[0011]
Embedded image
Figure 2004285121
[0012]
[In the formula, m represents an integer such that the obtained compound has a weight average molecular weight of 5,000 to 400,000. ]
The polylactic acid-based compound of the present invention is preferably a compound represented by any of the following general formulas (3) to (6).
[0013]
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Figure 2004285121
[0014]
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Figure 2004285121
[0015]
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Figure 2004285121
[0016]
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Figure 2004285121
[0017]
[Wherein, R 1 And R 2 Are each independently a hydrogen atom or an alkyl group having 1 to 25 carbon atoms, X 1 And X 2 Each independently represents an alkylene group having 1 to 25 carbon atoms, X 3 Represents a phenylene group or an alkylene group having 1 to 15 carbon atoms, and m and n each represent an integer having a weight average molecular weight of a compound obtained independently of 5,000 to 400,000. ]
Further, the polylactic acid-based compound of the present invention uses a hydroxyl group amide compound having a hydroxyl group and an amide bond as a polymerization initiator, and at least one selected from the group consisting of D-lactide, L-lactide and meso-lactide. It is obtained by ring-opening polymerization of a polymerizable monomer.
[0018]
In the above polylactic acid-based compound of the present invention, it is preferable that the hydroxyl group amide compound is a compound represented by any of the following general formulas (7) to (10).
[0019]
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Figure 2004285121
[0020]
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Figure 2004285121
[0021]
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Figure 2004285121
[0022]
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Figure 2004285121
[0023]
[Wherein, R 1 And R 2 Are each independently a hydrogen atom or an alkyl group having 1 to 25 carbon atoms, X 1 And X 2 Each independently represents an alkylene group having 1 to 25 carbon atoms, X 3 Represents a phenylene group or an alkylene group having 1 to 15 carbon atoms, respectively. ]
Further, the method for producing a polylactic acid-based compound of the present invention is selected from the group consisting of a polymerization initiator consisting of a hydroxyl group amide compound having a hydroxyl group and an amide bond, and D-lactide, L-lactide and meso-lactide. A method comprising mixing at least one polymerizable monomer and a polymerization catalyst and subjecting the polymerizable monomer to ring-opening polymerization to obtain the polylactic acid-based compound of the present invention.
[0024]
In the method for producing a polylactic acid-based compound of the present invention, the hydrous amide compound is preferably a compound represented by any of the following formulas (7) to (10).
[0025]
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Figure 2004285121
[0026]
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Figure 2004285121
[0027]
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Figure 2004285121
[0028]
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Figure 2004285121
[0029]
[Wherein, R 1 And R 2 Are each independently a hydrogen atom or an alkyl group having 1 to 25 carbon atoms, X 1 And X 2 Are each independently an alkylene group having 1 to 25 carbon atoms, X 3 Represents a phenylene group or an alkylene group having 1 to 15 carbon atoms, respectively. ]
Further, the polylactic acid-based compound composite material of the present invention is characterized by containing the above-mentioned polylactic acid-based compound of the present invention and talc, and the molded article of the present invention comprises the above-mentioned polylactic acid-based compound composite material. Is formed.
[0030]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in detail with reference to preferred embodiments.
[0031]
(Polylactic acid compound)
The polylactic acid-based compound of the present invention is a polylactic acid-based compound having a weight average molecular weight of 5,000 to 400,000, and has at least one of the structures represented by the general formulas (1) and (2). Wherein the structure represented by the general formula (1) and the structure represented by the general formula (2) are bonded via an alkylene group having 1 to 25 carbon atoms, and the terminal is: It is characterized by being at least one selected from the group consisting of a hydrogen atom, a hydroxyl group and an alkyl group having 1 to 25 carbon atoms.
[0032]
The polylactic acid-based compound includes a structure represented by the general formula (1) (hereinafter, referred to as a “polylactic acid site”), a structure represented by the general formula (2), and an alkylene group having 1 to 25 carbon atoms. (Hereinafter, referred to as “amide compound site”), and the presence of the amide compound site can provide an excellent crystallization rate as compared with ordinary polylactic acid. In addition, since the amide compound site in the polylactic acid-based compound is bonded to the polylactic acid site, when a pellet is prepared using the polylactic acid-based compound as a material and molded using the pellet, release of the amide compound is reduced. Thus, the occurrence of slip between the pellets due to this is sufficiently prevented. Further, also in the molded product and the like, generation of stains due to bleed out of the amide compound is sufficiently prevented.
[0033]
First, the polylactic acid site according to the polylactic acid-based compound of the present invention will be described.
[0034]
The polylactic acid site is composed of the polylactic acid represented by the general formula (1). The polymerization method of the polylactic acid site is not particularly limited, and may be direct polymerization of D-lactic acid or L-lactic acid, and may be a ring-opening polymerization of D-lactide, L-lactide or meso-lactide which is a cyclic dimer of lactic acid. Although it may be present, it is preferably obtained by ring-opening polymerization of D-lactide, L-lactide or meso-lactide as described below. When the polylactic acid moiety is a copolymer of a D-form raw material and an L-form raw material, the content ratio of one of the D-form raw material and the L-form raw material is preferably 90 mol% or more. , 95 mol% or more, and even more preferably 98 mol% or more. If both the D-form and the L-form are less than 90 mol%, crystallization is inhibited due to a decrease in stereoregularity, and the effects obtained by the present invention tend not to be sufficiently exhibited.
[0035]
The polylactic acid moiety thus obtained exhibits optical isomerism, and this polylactic acid moiety may be any of D-form, L-form and DL-form. When the polylactic acid-based compound of the present invention has a plurality of polylactic acid moieties, for example, the main constituent of all polylactic acid moieties may be D-form or L-form, May be mixed with a polylactic acid moiety whose main component is a D-form and a polylactic acid moiety whose main constituent is an L-form.
[0036]
Next, the amide compound site and the bonding state between the amide compound site and the polylactic acid site in the polylactic acid-based compound of the present invention will be described.
[0037]
The amide compound site has at least an amide bond represented by the general formula (2) and an alkylene group having 1 to 25 carbon atoms, and the number of the amide bond and the number of the alkylene group in the amide compound site are each 1 However, it may be two or more, and may have other groups other than these. In the case where two or more amide bonds represented by the general formula (2) are present in the amide compound site, the form of bonding between the amide bonds is not particularly limited, but may be via the alkylene group having 1 to 25 carbon atoms. It is preferred that they are bonded. Here, the alkylene group is not particularly limited as long as it has 1 to 25 carbon atoms, and may be linear or branched. Further, the polylactic acid-based compound of the present invention has a polylactic acid moiety and an amide bond bonded via an alkylene group having 1 to 25 carbon atoms. Bonding with the lactic acid site means that the amide compound site and the polylactic acid site are bonded.
[0038]
In the polylactic acid-based compound of the present invention, the number of the polylactic acid site and the number of the amide compound site are not particularly limited, and may be 1 or 2 or more, respectively, and preferably 1 or 2. When the number of the polylactic acid sites is two or more, m in the general formula (1) may be the same or different.
[0039]
Next, the terminal according to the polylactic acid-based compound of the present invention will be described.
[0040]
The terminus is both ends of the polylactic acid-based compound of the present invention, and the polylactic acid-based compound of the present invention is selected from the group consisting of a hydrogen atom, a hydroxyl group and an alkyl group having 1 to 25 carbon atoms. It must be at least one. When the structure represented by the general formula (1) is located at the terminal, a hydroxyl group is preferably bonded to the left end (on the carbon atom side) to form a terminal, and the general formula (2) When the structure represented by ()) is located at the terminal, it is preferable that a hydrogen atom or an alkyl group having 1 to 25 carbon atoms be bonded to the left or right end to form a terminal.
[0041]
More specifically, such a polylactic acid-based compound of the present invention is preferably a compound represented by any of the above formulas (3) to (6).
[0042]
With a polylactic acid-based compound having such a structure, an excellent crystallization rate can be obtained, and the occurrence of stains due to bleed-out and slip between pellets tends to be more reliably prevented.
[0043]
In the above general formulas (3) to (6), R 1 And R 2 Are each independently a hydrogen atom or an alkyl group having 1 to 25 carbon atoms, X 1 And X 2 Are each independently an alkylene group having 1 to 25 carbon atoms, X 3 Represents a phenylene group or an alkylene group having 1 to 15 carbon atoms, m and n each independently represent an integer, 1 And R 2 Is more preferably an alkyl group having 3 to 20 carbon atoms, and X 1 And X 2 Is more preferably an alkylene group having 3 to 20 carbon atoms, and X 3 Is more preferably a phenylene group or an alkylene group having 2 to 10 carbon atoms. Note that R 1 And R 2 An alkyl group represented by the formula: 1 , X 2 And X 3 The alkylene group represented by may be linear or branched. 1 And X 2 Is not particularly limited as long as it is in the alkylene group.
[0044]
Such a polylactic acid-based compound of the present invention needs to have a weight average molecular weight of 5,000 to 400,000, more preferably 50,000 to 400,000, and preferably 100,000 to 400. More preferably, it is 2,000. If the weight average molecular weight of the polylactic acid-based compound is less than 5,000, mechanical properties such as strength and elastic modulus become insufficient, and if it exceeds 400,000, the fluidity during molding decreases.
[0045]
Further, the polylactic acid-based compound of the present invention uses a hydroxyl group amide compound having a hydroxyl group and an amide bond as a polymerization initiator, and at least one selected from the group consisting of D-lactide, L-lactide and meso-lactide. It is obtained by ring-opening polymerization of a polymerizable monomer.
[0046]
The polylactic acid-based compound thus obtained can form a structure including a polylactic acid site and an amide compound site having an amide bond, and can obtain an excellent crystallization rate, as well as stains and pellets due to bleed-out. The occurrence of slip between the two is sufficiently prevented.
[0047]
First, the polymerizable monomer according to the polylactic acid-based compound of the present invention will be described.
[0048]
As the polymerizable monomer, D-lactide, L-lactide or meso-lactide, which is a cyclic dimer of lactic acid, can be used. These can also be used in combination, but when the polylactic acid moiety of the resulting polylactic acid-based compound is a copolymer of a D-form raw material and an L-form raw material, the D-form raw material at the polylactic acid site and It is preferable that the composition of the polymerizable monomer is such that the content ratio of the L-form raw material has the above relationship.
[0049]
Next, the hydroxyl group amide compound according to the polylactic acid compound of the present invention will be described.
[0050]
The hydroxyl group amide compound is not particularly limited as long as it has a hydroxyl group and an amide bond. The number of hydroxyl groups and amide bonds in the hydroxyl group amide compound may be 1 or 2 or more, respectively, and is 1 or 2 respectively. It is preferable that such a hydroxyl group amide compound is a compound represented by any one of the general formulas (7) to (10).
[0051]
By using a hydroxyl group amide compound having such a structure, the ring-opening polymerization of the polymerizable monomer tends to be performed more efficiently and reliably by using a hydroxyl group in the hydroxyl group amide compound as a reaction point. There is.
[0052]
In the above general formulas (7) to (10), R 1 And R 2 Are each independently a hydrogen atom or an alkyl group having 1 to 25 carbon atoms, X 1 And X 2 Are each independently an alkylene group having 1 to 25 carbon atoms, X 3 Represents a phenylene group or an alkylene group having 1 to 15 carbon atoms, respectively. Where R 1 And R 2 An alkyl group represented by the formula: 1 , X 2 And X 3 When the number of carbon atoms of the alkylene group represented by the above exceeds the upper limit value, a problem occurs such that the affinity of the hydroxyl group amide compound with the polymerizable monomer is reduced or the melting point exceeds the polymerization temperature. In addition, there is a tendency that the function as a polymerization initiator is not sufficiently exhibited. Such R 1 And R 2 Is more preferably an alkyl group having 3 to 20 carbon atoms, and X 1 And X 2 Is more preferably an alkylene group having 3 to 20 carbon atoms, and X 3 Is more preferably a phenylene group or an alkylene group having 2 to 10 carbon atoms. Note that R 1 And R 2 An alkyl group represented by the formula: 1 , X 2 And X 3 The alkylene group represented by may be linear or branched. 1 And X 2 The position of the hydroxyl group bonded to is not particularly limited as long as it is in the alkylene group.
[0053]
Specific examples of the hydrous amide compound represented by any of the above general formulas (7) to (10) include, for example, ethylene bis-12-hydroxystearic acid amide, hexamethylene bis-12-hydroxystearic acid amide, Butylene bis-12-hydroxystearic acid amide, methylenebis-12-hydroxystearic acid amide, N-12-hydroxystealyl stearic acid amide, N-12-hydroxystearyl oleic acid amide, methylol stearic acid amide, methylol behenic acid amide, 2-acetamidoethanol and the like. Among these, ethylene bis-12-hydroxystearic acid amide, hexamethylenebis-12-hydroxystearic acid amide, butylene bis-12-hydroxystearic acid amide, N-12-hydroxystearylstearic acid amide, and methylol stearic acid amide are preferable.
[0054]
The hydroxyl group amide compound according to the present invention preferably has a molecular weight of 1,000 or less, more preferably 100 to 900. When the molecular weight exceeds 1,000, the function as a polymerization initiator tends to be hardly exhibited.
[0055]
In addition, the above-mentioned hydroxyl group amide compound preferably has a melting point of 0 to 200 ° C, and more preferably 20 to 180 ° C, from the viewpoint of ease of handling during polymerization and easiness of exhibiting a function as a polymerization initiator. More preferred.
[0056]
Furthermore, the amount of the above-mentioned hydroxyl group amide compound is preferably 0.01 to 10 parts by weight, and more preferably 0.1 to 1 part by weight, based on 100 parts by weight of the polymerizable monomer. More preferred. When the amount of the hydroxyl group-containing amide compound exceeds 10 parts by weight, the molecular weight of the resulting polylactic acid-based compound tends to decrease, and mechanical properties such as strength and elastic modulus tend to be insufficient. If it is less than 3, the crystallization rate tends to be insufficiently improved.
[0057]
(Method for producing polylactic acid-based compound)
The method for producing a polylactic acid-based compound of the present invention comprises a polymerization initiator comprising a hydroxyl group amide compound having a hydroxyl group and an amide bond, and at least one selected from the group consisting of D-lactide, L-lactide and meso-lactide. A polymerizable monomer and a polymerization catalyst, and subjecting the polymerizable monomer to ring-opening polymerization.
[0058]
By such a production method, the above-mentioned polylactic acid-based compound of the present invention can be produced efficiently and reliably.
[0059]
The hydroxyl group amide compound and the polymerizable monomer according to the method for producing a polylactic acid compound of the present invention are the same as the hydroxyl group amide compound and the polymerizable monomer described in the polylactic acid compound of the present invention. The amounts of these compounds are the same as those described for the polylactic acid compound of the present invention.
[0060]
As the polymerization catalyst, a conventionally known polymerization catalyst can be used.For example, tin octylate, tin chloride, zinc chloride, lead oxide, titanium chloride, alkoxytitanium, germanium oxide, zirconium oxide, or the like can be used. it can. The amount of the polymerization catalyst is preferably 0.001 to 1 part by weight based on 100 parts by weight of the polymerizable monomer.
[0061]
The conditions of the ring-opening polymerization step in the method for producing a polylactic acid-based compound of the present invention are not particularly limited. For example, the above components are mixed by a twin-screw extruder equipped with a screw, a glass container equipped with a stirring function, and the like. The reaction can be carried out at a temperature of 200200 ° C. for 10 minutes to 100 hours.
[0062]
In the ring-opening polymerization of the polymerizable monomer, polymerization starts with the hydroxyl group of the polymerization initiator as a reaction point. Therefore, since the polymerization initiator has an amide bond, polylactic acid is formed by a covalent bond. Thus, the polylactic acid-based compound of the present invention having an amide bond introduced therein can be obtained efficiently and reliably.
[0063]
(Polylactic acid compound composite)
The polylactic acid-based compound composite material of the present invention is characterized by containing at least the above-mentioned polylactic acid-based compound of the present invention and talc.
[0064]
The talc is a chemically stable mineral having excellent heat resistance, and its composition is not particularly limited, but in order to disperse as much as possible in the polylactic acid-based compound composite material of the present invention, the smaller the average particle size, the more preferable. . Specifically, the average particle size is preferably 30 μm or less, more preferably 15 μm or less, and even more preferably 7 μm or less. Such talc may have been subjected to a surface treatment in order to improve the adhesiveness with the resin. Such talc is commercially available, and some are sold by Nippon Talc, Fuji Talc, and the like.
[0065]
The content of the talc in the polylactic acid-based compound composite material of the present invention is preferably 0.1 to 40% by weight, more preferably 0.1 to 30% by weight, and 0.1 to 40% by weight. The content is more preferably 20% by weight, most preferably 0.5 to 20% by weight. If the content of talc is less than 0.1% by weight, the crystallization rate tends to be insufficiently improved, and if it exceeds 40% by weight, the polylactic acid-based compound becomes brittle and the impact strength tends to decrease. There is.
[0066]
The polylactic acid-based compound composite material of the present invention may further include an amide compound having an amide bond or a layered clay mineral in order to improve moldability. Here, when the amide compound is added, bleed-out of the amide compound is usually liable to occur in a molded article. However, in the polylactic acid-based compound composite material of the present invention, the amide in the polylactic acid-based compound is used. The interaction between the bond and the amide bond in the amide compound suppresses the occurrence of bleed-out.
[0067]
Examples of such amide compounds include aliphatic monocarboxylic acid amides, N-substituted aliphatic monocarboxylic acid amides, aliphatic biscarboxylic acid amides, N-substituted aliphatic carboxylic acid bisamides, and N-substituted ureas. Examples thereof include acid amide, aromatic carboxylic acid amide, and hydroxyamide further having a hydroxyl group. These compounds may have one or two or more amide bonds. Among these, bisamides are preferred because they have the effect of improving the crystallization speed, and hydroxyamides are preferred because they have excellent stability in polylactic acid and have the effect of increasing heat resistance. Further, bishydroxyamide is particularly preferable since the respective effects obtained when using bisamide and hydroxyamide can be simultaneously obtained.
[0068]
Specific examples of such amide compounds include lauric amide, palmitic amide, oleic amide, stearic amide, erucamide, behenic amide, ricinoleamide, hydroxystearic amide, lactamide, and N-oleyl. Palmitic acid amide, N-oleyl oleic acid amide, N-oleyl stearic acid amide, N-stearyl oleic acid amide, N-stearyl stearic acid amide, N-stearyl erucic acid amide, N-12-hydroxystearyl stearic acid amide, N -12-hydroxystearyl oleamide, methylol stearamide, methylol behenic amide, 2-acetamidoethanol, methylenebisstearic amide, ethylenebislauric amide, ethylenebiscapri Acid amide, ethylene bisoleic acid amide, ethylene bis stearic acid amide, ethylene bis erucic acid amide, ethylene bis behenic acid amide, ethylene bis isostearic acid amide, methylene bis-12-hydroxystearic acid amide, hexamethylene bis-12 Hydroxystearic acid amide, ethylenebis-12-hydroxystearic acid amide, butylenebis-12-hydroxystearic acid amide, butylenebisstearic acid amide, hexamethylenebishydroxystearic acid amide, hexamethylenebisbehenic acid amide, m-xylylenebis -12-hydroxystearic acid amide, N, N'-dioleylsebacic amide, N, N'-dioleyladipamide, N, N'-distearyladipamide, N, N'- Stearyl sebacamide, N, N'-distearyl isophthalamide, N, N'-distearyl terephthalamide, monoethanolamide stearate, diethanolamide stearate, monoethanolamide oleate, diethanolamide oleate, poly Oxyethylene stearamide, polyoxyethylene oleamide, N-butyl-N'-stearyl urea, N-propyl-N'-stearyl urea, N-stearyl-N'-stearyl urea, N-phenyl-N'- Examples include stearyl urea, xylene bis stearyl urea, toluylene bis stearyl urea, hexamethylene bis stearyl urea, diphenyl methane bis stearyl urea, diphenyl methane bis lauryl urea and the like. Among these, lactate amide, ethylene bis-12-hydroxystearic acid amide, methylene bis-12-hydroxystearic acid amide, hexamethylenebis-12-hydroxystearic acid amide, butylene bis-12-hydroxystearic acid amide, N-12- Hydroxystearyl stearamide, N-12-hydroxystearyl oleamide, m-xylylenebis-12-hydroxysteaamide, methylol stearamide, methylol behenic amide, 2-acetamidoethanol, monoethanolamide stearate, Stearic acid diethanolamide, oleic acid monoethanolamide, oleic acid diethanolamide, polyoxyethylene stearamide, polyoxyethylene olein Amides are preferred.
[0069]
The molecular weight of the amide compound is preferably 1,000 or less, more preferably 100 to 900. If the molecular weight exceeds 1,000, the compatibility with polylactic acid decreases, and the dispersibility tends to decrease and bleed out from the molded article tends to occur.
[0070]
The amide compound preferably has a melting point of 20 to 230 ° C. If the melting point is less than 20 ° C., the molded article tends to bleed out and the appearance of the molded article tends to be impaired. If the melting point exceeds 230 ° C., it is difficult to melt under general molding processing conditions, so that the moldability deteriorates. Tend to.
[0071]
The content of the amide compound is preferably 2% by weight or less in the polylactic acid-based compound composite material of the present invention. When the content of the amide compound exceeds 2% by weight, the effect of the plasticizer becomes excessively strong, and the rigidity tends to decrease.
[0072]
Moreover, although it does not specifically limit as said layered clay mineral, It is preferable that it is made organic by an organic onium salt. Such an organic layered clay mineral can be used by organizing a general layered clay mineral. Some commercially available products are sold by Southern Clay Products, Corp Chemical Co., and the like.
[0073]
The general layered clay mineral is not particularly limited. Examples thereof include smectites such as montmorillonite, beidellite, saponite, and hectorite; kaolinites such as kaolinite and halosite; dioctahedral vermiculite and trioctahedral. Vermiculite family such as vermiculite; mica such as teniolite, tetrasilicic mica, muscobite, illite, sericite, phlogovite, biotite and the like. These layered clay minerals may be natural minerals, or may be synthetic minerals obtained by hydrothermal synthesis, melting method, solid phase method and the like. In the present invention, one of the above-mentioned layered clay minerals may be used alone, or two or more may be used in combination. Further, the cation exchange capacity of the layered clay mineral is preferably 30 to 300 meq / 100 g.
[0074]
Here, the term “organization” means that an organic substance is adsorbed and / or bonded to the interlayer and / or the surface of the layered clay mineral by a physical or chemical method (preferably a chemical method). An organic onium salt is used for such organizing. This organic onium salt is for organizing the layered clay mineral to widen the interlayer distance, thereby improving the uniformity of dispersion of each component in the polylactic acid-based compound composite material of the present invention.
[0075]
Specific examples of such an organic onium salt include an organic ammonium salt, an organic phosphonium salt, an organic pyridinium salt, an organic sulfonium salt, and the like.
[0076]
In the above-mentioned organic treatment, an organic onium salt having a hydroxyl group and an organic onium salt having no hydroxyl group can be used in combination.In this case, the compounding ratio of the organic onium salt having a hydroxyl group may be, It is preferably at least 5 mol%, more preferably at least 10 mol%, even more preferably at least 15 mol% based on the total amount. If the compounding ratio of the organic onium salt having a hydroxyl group is less than 5 mol%, the affinity with the polylactic acid-based compound becomes insufficient, and it tends to be difficult for these to be stably held between the layers of the layered compound.
[0077]
The content of the organic onium salt is preferably from 10 to 150 parts by weight, more preferably from 20 to 100 parts by weight, based on 100 parts by weight of the layered clay mineral. When the content of the organic onium salt is less than 10 parts by weight, the interlayer distance of the layered clay mineral is not sufficiently widened, and the dispersion uniformity of each component in the polylactic acid-based compound composite material tends to decrease, If the amount exceeds 150 parts by weight, the amount of the organic onium salt introduced by physical adsorption increases, and the physical properties of the polylactic acid-based compound composite material tend to be impaired (eg, embrittled).
[0078]
Further, the interlayer distance of the layered clay mineral organically treated with the organic onium salt is preferably 2.9 nm or more, more preferably 10 nm or more, based on the average distance between the centers of gravity of the respective layers. When the interlayer distance of the layered compound is less than 2.9 nm, the dispersion uniformity of each component in the polylactic acid-based compound composite material tends to decrease, and the crystallization promoting effect tends to decrease.
[0079]
The content of the organized layered clay mineral is preferably 5% by weight or less in the polylactic acid-based compound composite material of the present invention. When the content of the layered clay mineral exceeds 5% by weight, the polylactic acid-based compound tends to become brittle, and the impact strength tends to decrease.
[0080]
In addition, the polylactic acid-based compound composite material of the present invention may contain general polylactic acid having no amide bond.
[0081]
The weight average molecular weight of the polylactic acid having no amide bond is not particularly limited, but is preferably 5,000 or more, preferably 50,000 or more, and more preferably 100,000 or more. If the weight average molecular weight is less than 5,000, mechanical properties such as strength and elastic modulus of the polylactic acid-based compound composite material tend to be insufficient. The weight average molecular weight of the polylactic acid having no amide bond is preferably 400,000 or less from the viewpoint of fluidity during molding.
[0082]
The content of such a polylactic acid having no amide bond is preferably 80% by weight or less in the polylactic acid-based compound composite material of the present invention. When the content of the polylactic acid having no amide bond exceeds 80% by weight, there is a tendency that an excellent crystallization rate and an effect of preventing the occurrence of stains due to bleed-out and slip between pellets cannot be sufficiently obtained. is there.
[0083]
Further, the polylactic acid-based compound composite material of the present invention may contain a polymer other than the polylactic acid-based compound of the present invention and a polylactic acid having no amide bond, as long as the properties are not impaired. Examples of such a polymer include polycaprolactone, polybutylene succinate, polyethylene glycol and the like.
[0084]
The content of such another polymer is preferably 30% by weight or less in the polylactic acid-based compound composite material of the present invention. If the content of the other polymer exceeds 30% by weight, there is a tendency that an excellent crystallization rate and an effect of preventing the occurrence of stains due to bleed-out and slip between pellets cannot be sufficiently obtained.
[0085]
Further, the polylactic acid-based compound composite material of the present invention may be any of fillers, plasticizers, pigments, stabilizers, antistatic agents, ultraviolet absorbers, antioxidants, flame retardants, release agents, as long as the properties are not impaired. Further, additives such as a lubricant, a dye, an antibacterial agent, and a terminal blocking agent may be further added. The content of such an additive is preferably 20% by weight or less in the polylactic acid-based compound composite material of the present invention.
[0086]
Next, a method for producing the polylactic acid-based compound composite material of the present invention will be described.
[0087]
The first method for producing such a polylactic acid-based compound composite material includes a melt-kneading step of melt-kneading the polylactic acid-based compound of the present invention, talc, and other components added as necessary. By the above-mentioned melt-kneading step, the polylactic acid compound of the present invention is excellent in heat resistance, moldability and releasability because the polylactic acid-based compound, talc and other components to be added as required are uniformly mixed. The material can be obtained efficiently and reliably.
[0088]
The temperature in the melt kneading step is not particularly limited, but is preferably 150 to 250 ° C. When the temperature is lower than 150 ° C., the melting of the polylactic acid-based compound becomes insufficient, and talc and other components added as needed tend to be difficult to be uniformly dispersed in the polylactic acid. On the other hand, when the temperature exceeds 250 ° C., the molecular weight of the polylactic acid-based compound tends to decrease and the physical properties of the polylactic acid-based compound composite material tend to be impaired (for example, embrittled).
[0089]
In addition, it is preferable to perform the melt-kneading step according to the method disclosed in Japanese Patent No. 3284552 by the present applicant. That is, using a biaxial kneader equipped with a screw capable of applying a high resin equivalent pressure, a high total shear amount, and a high shear energy, the average value of the resin equivalent pressure is 5 × 10 4 Pa or more, maximum value is 1 × 10 5 Pa, total shear amount is 10 5 -10 7 , Total shear energy is 10 10 -10 14 By melt-kneading the polylactic acid-based compound, talc, and other components that are added as necessary under the conditions of Pa, the uniformity of their dispersion can be sufficiently improved.
[0090]
The second method for producing a polylactic acid-based compound composite material has at least one polymerizable monomer selected from the group consisting of L-lactide, D-lactide and meso-lactide, and has a hydroxyl group and an amide bond. The method includes a polymerization step of mixing a hydrous amide compound, a polymerization catalyst, talc, and other components added as necessary, and subjecting the polymerizable monomer to ring-opening polymerization to form a polylactic acid-based compound. As a result, talc and other components added as necessary are uniformly dispersed in the generated polylactic acid-based compound, so that the polylactic acid-based compound of the present invention having excellent heat resistance, moldability and mold release properties. The compound composite material can be obtained efficiently and reliably. Further, the reaction temperature in the polymerization step is preferably 100 to 200 ° C. Other components added as needed can be further added in the melt-kneading step. The melt-kneading step at this time can be performed in the same manner as the melt-kneading step in the first manufacturing method.
[0091]
(Molded body)
The molded article of the present invention is obtained by molding the above-mentioned polylactic acid-based compound composite material of the present invention.
[0092]
The shape, thickness and the like of the molded article of the present invention are not particularly limited, and may be any of an injection molded article, an extruded molded article, a compression molded article, a blow molded article, a sheet, a film, a thread, a fabric and the like. More specifically, automobile parts such as bumpers, radiator grills, side moldings, garnishes, wheel covers, aero parts, instrument panels, door trims, seat fabrics, door handles, floor mats, housing for home appliances, and films for product packaging , Waterproof sheets, various containers, bottles and the like. When the molded article of the present invention is used as a sheet, it may be laminated with paper or another polymer sheet and used as a laminate having a multilayer structure. The polylactic acid-based compound composite material of the present invention has a high crystallization rate, is excellent in moldability, and is sufficiently prevented from bleeding out. It can also be preferably used as electrical appliances, lunch containers, and automobile materials.
[0093]
In producing the molded article of the present invention, the molding method is not particularly limited, and may be any of injection molding, extrusion molding, blow molding, inflation molding, profile extrusion molding, injection blow molding, vacuum pressure molding, spinning, and the like. Can also be suitably used. In addition, in the case of a method in which a molten material of a resin material is filled into a mold at the time of molding and crystallized in the mold as it is (in-mold crystallization method), productivity and operability are poor with a conventional resin material, Furthermore, the desired molded product may not be obtained due to insufficient crystallization, but the production of the molded product can be performed efficiently and reliably by using the polylactic acid-based compound composite material of the present invention. .
[0094]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described more specifically based on Examples and Comparative Examples, but the present invention is not limited to the following Examples.
[0095]
(Preparation of polylactic acid compound)
[Example 1]
A dry blend of 100 parts by weight of L-lactide, 0.5 part by weight of ethylene bis-12-hydroxystearic acid amide (A1) as a polymerization initiator, and 0.1 part by weight of tin octylate as a polymerization catalyst Was supplied to a twin-screw extruder equipped with a screw (manufactured by Technovel Corporation, twin-screw extruder KZW15-60MG), and polymerization was performed at 190 ° C. for 15 minutes in the twin-screw extruder. Next, using the above-mentioned twin-screw extruder, after extruding into a strand shape from a nozzle having a hole diameter of 2 mm at a screw rotation speed of 120 rpm, a resin temperature of 200 ° C. and a resin supply speed of 3 kg / h, quenching with water, and cutting with a strand cutter. The polylactic acid compound (P1) of the present invention was obtained by forming a pellet. The molecular weight of the obtained polylactic acid-based compound was measured by gel permeation chromatography (GPC), and the weight average molecular weight (Mw) was 120,000 when converted using a calibration curve of standard polystyrene. The molecular weight (Mn) was 48,000, and the molecular weight distribution (Mw / Mn) was 2.50. The molecular weight was measured using a GPC apparatus (Showex GPC-101) manufactured by Showa Denko KK
[0096]
[Example 2]
A polylactic acid compound (P2) of the present invention was obtained in the same manner as in Example 1 except that the blending amount of ethylenebis-12-hydroxystearic acid amide (A1) was changed to 1 part by weight. The weight average molecular weight (Mw) of the obtained polylactic acid-based compound was 85,000, the number average molecular weight (Mn) was 43,000, and the molecular weight distribution (Mw / Mn) was 1.98.
[0097]
[Example 3]
A polylactic acid compound (P3) of the present invention was obtained in the same manner as in Example 1, except that the blending amount of ethylenebis-12-hydroxystearic acid amide (A1) was changed to 5 parts by weight. The weight average molecular weight (Mw) of the obtained polylactic acid-based compound was 27,000, the number average molecular weight (Mn) was 17,000, and the molecular weight distribution (Mw / Mn) was 1.59.
[0098]
[Example 4]
In the same manner as in Example 1, except that 0.5 parts by weight of ethylenebis-12-hydroxystearic acid amide (A1) was replaced by 0.5 parts by weight of hexamethylenebis-12-hydroxystearic acid amide (A2). Thus, a polylactic acid compound (P4) of the present invention was obtained. The obtained polylactic acid-based compound had a weight average molecular weight (Mw) of 117,000, a number average molecular weight (Mn) of 47,000, and a molecular weight distribution (Mw / Mn) of 2.49.
[0099]
[Example 5]
The procedure of Example 1 was repeated, except that 0.5 parts by weight of butylene bis-12-hydroxystearic acid amide (A3) was used instead of 0.5 parts by weight of ethylene bis-12-hydroxystearic acid amide (A1). The polylactic acid compound (P5) of the invention was obtained. The weight average molecular weight (Mw) of the obtained polylactic acid-based compound was 123,000, the number average molecular weight (Mn) was 49,000, and the molecular weight distribution (Mw / Mn) was 2.51.
[0100]
[Example 6]
In the same manner as in Example 1, except that 0.5 part by weight of N-12-hydroxystearyl stearamide (A4) was used instead of 0.5 part by weight of ethylenebis-12-hydroxystearic acid amide (A1), The polylactic acid compound (P6) of the present invention was obtained. The weight average molecular weight (Mw) of the obtained polylactic acid-based compound was 134,000, the number average molecular weight (Mn) was 53,300, and the molecular weight distribution (Mw / Mn) was 2.51.
[0101]
[Example 7]
The polylactic acid of the present invention was prepared in the same manner as in Example 1 except that 0.5 parts by weight of methylol stearamide (A5) was used instead of 0.5 parts by weight of ethylenebis-12-hydroxystearic acid amide (A1). A system compound (P7) was obtained. The weight average molecular weight (Mw) of the obtained polylactic acid-based compound was 122,000, the number average molecular weight (Mn) was 45,900, and the molecular weight distribution (Mw / Mn) was 2.66.
[0102]
[Comparative Example 1]
A polylactic acid compound (P8) was obtained in the same manner as in Example 1 except that 0.1 parts by weight of dodecyl alcohol was used instead of 0.5 parts by weight of ethylenebis-12-hydroxystearic acid amide. The weight average molecular weight (Mw) of the obtained polylactic acid-based compound was 148,000, the number average molecular weight (Mn) was 67,000, and the molecular weight distribution (Mw / Mn) was 2.21.
[0103]
(Confirmation that the polylactic acid site and the amide compound site are bonded)
The polylactic acid-based compound obtained in the present invention has an amide bond introduced into the terminal or chain of the polylactic acid site via an alkylene group. As data indicating this, it can be mentioned that the molecular weight of the obtained polylactic acid-based compound decreases as the blending amount of the hydroxyl group amide compound increases. When comparing the molecular weights of the polylactic acid-based compounds (P1 to P3) obtained in Examples 1 to 3, the weight average molecular weight and the number average molecular weight of the polylactic acid-based compound decrease as the amount of the hydroxyl group amide compound increases. From this, it was confirmed that the amide compound site and the polylactic acid site were bonded in the polylactic acid-based compound obtained in the present invention.
[0104]
FIG. 1 shows data further supporting that the amide compound site and the polylactic acid site are bonded in the polylactic acid-based compound of the present invention. FIG. 1 shows the number of moles charged with monomer / the number of moles charged with initiator ([monomer] 0 / [Initiator] 0 4] is a graph showing the relationship between the weight average molecular weight of the obtained polymer and theoretical and actual measured values. In addition, L-lactide was used as a monomer, and ethylene bis-12-hydroxystearic acid amide (A1) was used as an initiator. The theoretical value was determined by multiplying the value of the number of moles of monomer charged / the number of moles of initiator charged by the molecular weight of L-lactide (144.13) and adding the molecular weight of the initiator (625). As is clear from this graph, as the amount of the hydroxyl group amide compound with respect to the monomer increases, the weight average molecular weight of the obtained polylactic acid-based compound decreases. In addition, the measured value and the theoretical value almost coincided with each other, which confirmed that the amide compound site and the polylactic acid site were bonded in the polylactic acid-based compound of the present invention.
[0105]
(Preparation of polylactic acid compound composite)
Example 8
1 part by weight of talc (Micro Ace P-6, average particle size: 4 μm, manufactured by Nippon Talc) is added to 100 parts by weight of the polylactic acid-based compound (P1) obtained in Example 1 which has been preliminarily dried. The resulting mixture was melt-kneaded using a twin-screw extruder equipped with a screw at a screw rotation speed of 300 rpm, a resin temperature of 200 ° C., and a resin supply speed of 5 kg / h. Next, the mixture was extruded into a strand shape from a nozzle having a hole diameter of 2 mm, quenched with water, and cut with a strand cutter into pellets. Thereafter, the obtained pellets were dried to obtain a polylactic acid-based compound composite material of the present invention.
[0106]
[Examples 9 to 12 and Comparative Examples 2 to 7]
Instead of the polylactic acid-based compound (P1), the polylactic acid-based compounds (P4 to P8) shown in Table 1 were used, and in Comparative Examples 3 to 7, the polylactic acid-based compound P8 was used. The polylactic acid-based compound composite material was obtained in the same manner as in Example 8, except that 0.5 part by weight of the hydroxyl group amide compound (A1 to A5) shown in (1) was added.
[0107]
(Slip property evaluation test)
Using the pellets of the polylactic acid-based compound composite materials obtained in Examples 8 to 12 and Comparative Examples 2 to 7, using an injection molding machine (manufactured by Nissei Plastics Industries, Inc., PS40E2ASE and FS75), mold temperature 100 ° C., cooling Under a condition of a time of 120 seconds, a prismatic test piece (80 mm × 10 mm × 4 mm) was injection-molded. The tester evaluated the slip property between the pellets during the molding according to the following criteria. Table 1 shows the results.
Slip property evaluation:
:: Transfer of the pellets by the screw of the injection molding machine is easy, and no slippage between the pellets is observed;
X: It is difficult to transfer the pellet by the screw of the injection molding machine, and occurrence of slip between the pellets is observed.
[0108]
(Bleed-out evaluation test)
The tester evaluated the bleed-out property when the prismatic test piece obtained in the slip property evaluation test was left at 120 ° C. for 10 hours under vacuum according to the following criteria. Table 1 shows the results.
Bleed-out evaluation:
:: No stain is observed on the test piece surface;
X: Stain is observed on the surface of the test piece.
[0109]
(Crystallization rate evaluation test)
The pellets of the polylactic acid-based compound composite materials obtained in Examples 8 to 12 and Comparative Examples 2 to 7 were subjected to differential scanning calorimetry (DSC) using DSC-7 manufactured by Perkin Elmer Co., Ltd. C) to 30 ° C. at a rate of 20 ° C./min, and the crystallization peak temperature (Tc) observed was measured. Table 1 shows the results. The higher the crystallization peak temperature (Tc), the higher the crystallization speed of the polylactic acid-based compound composite.
[0110]
[Table 1]
Figure 2004285121
[0111]
As is clear from the above results, the polylactic acid-based compound composite materials using the polylactic acid-based compound of the present invention (Examples 8 to 12) have an excellent crystallization rate, and also have a bleed-out stain and pellets. It was confirmed that the occurrence of slip could be sufficiently prevented.
[0112]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, it is possible to obtain a polylactic acid-based compound having a sufficiently high crystallization rate and sufficiently preventing the occurrence of stains due to bleed-out and slip between pellets. In addition, by using the polylactic acid-based compound of the present invention, it is possible to obtain a polylactic acid-based compound composite material and a molded article that are useful for electrical appliances, lunch containers, automotive materials, and the like that require heat resistance and reliability. . Furthermore, according to the production method of the present invention, such a polylactic acid-based compound of the present invention can be obtained efficiently and reliably.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a graph showing the relationship between the number of moles of charged monomer / the number of moles of charged initiator and the weight average molecular weight of the obtained polymer.

Claims (8)

重量平均分子量が5,000〜400,000のポリ乳酸系化合物であって、
下記一般式(1)及び(2)で表される構造をそれぞれ少なくとも一つ有しており、
下記一般式(1)で表される構造と下記一般式(2)で表される構造とが炭素数1〜25のアルキレン基を介して結合しており、且つ、
末端が、水素原子、水酸基及び炭素数1〜25のアルキル基からなる群から選択される少なくとも一種であることを特徴とするポリ乳酸系化合物。
Figure 2004285121
Figure 2004285121
[式中、mは得られる化合物の重量平均分子量が5,000〜400,000となる整数を示す。]
A polylactic acid-based compound having a weight average molecular weight of 5,000 to 400,000,
Has at least one structure represented by each of the following general formulas (1) and (2),
The structure represented by the following general formula (1) and the structure represented by the following general formula (2) are bonded via an alkylene group having 1 to 25 carbon atoms, and
A polylactic acid-based compound, wherein the terminal is at least one selected from the group consisting of a hydrogen atom, a hydroxyl group and an alkyl group having 1 to 25 carbon atoms.
Figure 2004285121
Figure 2004285121
[In the formula, m represents an integer such that the obtained compound has a weight average molecular weight of 5,000 to 400,000. ]
下記一般式(3)〜(6)のいずれかで表される化合物であることを特徴とする請求項1記載のポリ乳酸系化合物。
Figure 2004285121
Figure 2004285121
Figure 2004285121
Figure 2004285121
[式中、R及びRは各々独立に水素原子又は炭素数1〜25のアルキル基、X及びXは各々独立に炭素数1〜25のアルキレン基、Xはフェニレン基又は炭素数1〜15のアルキレン基、m及びnは各々独立に得られる化合物の重量平均分子量が5,000〜400,000となる整数、をそれぞれ示す。]
The polylactic acid-based compound according to claim 1, which is a compound represented by any one of the following general formulas (3) to (6).
Figure 2004285121
Figure 2004285121
Figure 2004285121
Figure 2004285121
[Wherein, R 1 and R 2 are each independently a hydrogen atom or an alkyl group having 1 to 25 carbon atoms, X 1 and X 2 are each independently an alkylene group having 1 to 25 carbon atoms, and X 3 is a phenylene group or a carbon atom. Alkylene groups of the formulas 1 to 15, m and n each represent an integer giving a weight average molecular weight of the compound obtained independently of 5,000 to 400,000. ]
水酸基とアミド結合とを有する含水酸基アミド化合物を重合開始剤として用い、D−ラクチド、L−ラクチド及びmeso−ラクチドからなる群から選択される少なくとも一種の重合性単量体を開環重合させることにより得られることを特徴とするポリ乳酸系化合物。Using a hydroxyl group amide compound having a hydroxyl group and an amide bond as a polymerization initiator, and subjecting at least one polymerizable monomer selected from the group consisting of D-lactide, L-lactide and meso-lactide to ring-opening polymerization. A polylactic acid-based compound obtained by: 前記含水酸基アミド化合物が、下記一般式(7)〜(10)のいずれかで表される化合物であることを特徴とする請求項3記載のポリ乳酸系化合物。
Figure 2004285121
Figure 2004285121
Figure 2004285121
Figure 2004285121
[式中、R及びRは各々独立に水素原子又は炭素数1〜25のアルキル基、X及びXは各々独立に炭素数1〜25のアルキレン基、Xはフェニレン基又は炭素数1〜15のアルキレン基、をそれぞれ示す。]
The polylactic acid-based compound according to claim 3, wherein the hydrous amide compound is a compound represented by any of the following general formulas (7) to (10).
Figure 2004285121
Figure 2004285121
Figure 2004285121
Figure 2004285121
[Wherein, R 1 and R 2 are each independently a hydrogen atom or an alkyl group having 1 to 25 carbon atoms, X 1 and X 2 are each independently an alkylene group having 1 to 25 carbon atoms, and X 3 is a phenylene group or a carbon atom. And alkylene groups of formulas 1 to 15, respectively. ]
水酸基とアミド結合とを有する含水酸基アミド化合物からなる重合開始剤と、D−ラクチド、L−ラクチド及びmeso−ラクチドからなる群から選択される少なくとも一種の重合性単量体と、重合触媒と、を混合し、前記重合性単量体を開環重合させることを特徴とする請求項1又は2記載のポリ乳酸系化合物の製造方法。A polymerization initiator comprising a hydroxyl group amide compound having a hydroxyl group and an amide bond, D-lactide, at least one polymerizable monomer selected from the group consisting of L-lactide and meso-lactide, and a polymerization catalyst, 3. The method for producing a polylactic acid-based compound according to claim 1, wherein the polymerizable monomer is subjected to ring-opening polymerization. 前記含水酸基アミド化合物が、下記一般式(7)〜(10)のいずれかで表される化合物であることを特徴とする請求項5記載のポリ乳酸系化合物の製造方法。
Figure 2004285121
Figure 2004285121
Figure 2004285121
Figure 2004285121
[式中、R及びRは各々独立に水素原子又は炭素数1〜25のアルキル基、X及びXは各々独立に炭素数1〜25のアルキレン基、Xはフェニレン基又は炭素数1〜15のアルキレン基、をそれぞれ示す。]
The method for producing a polylactic acid-based compound according to claim 5, wherein the hydrous amide compound is a compound represented by any of the following general formulas (7) to (10).
Figure 2004285121
Figure 2004285121
Figure 2004285121
Figure 2004285121
[Wherein, R 1 and R 2 are each independently a hydrogen atom or an alkyl group having 1 to 25 carbon atoms, X 1 and X 2 are each independently an alkylene group having 1 to 25 carbon atoms, and X 3 is a phenylene group or a carbon atom. And alkylene groups of formulas 1 to 15, respectively. ]
請求項1〜4のうちのいずれか一項に記載のポリ乳酸系化合物とタルクとを含有することを特徴とするポリ乳酸系化合物複合材料。A polylactic acid compound composite material comprising the polylactic acid compound according to any one of claims 1 to 4 and talc. 請求項7記載のポリ乳酸系化合物複合材料を成形してなる成形体。A molded article obtained by molding the polylactic acid-based compound composite material according to claim 7.
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