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JP2004285016A - 凹凸補正化粧料 - Google Patents

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JP2004285016A JP2003081426A JP2003081426A JP2004285016A JP 2004285016 A JP2004285016 A JP 2004285016A JP 2003081426 A JP2003081426 A JP 2003081426A JP 2003081426 A JP2003081426 A JP 2003081426A JP 2004285016 A JP2004285016 A JP 2004285016A
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Junichiro Endo
順一郎 遠藤
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Abstract

【課題】小皺や毛穴等の肌上の微小な凹凸を自然にぼかし、目立たなくさせる効果に優れ、伸び広がりが良好で、しかも経時的に肌から分泌される皮脂等により肌が油光する現象(いわゆる、テカリ現象)を防ぐ効果に優れた凹凸補正化粧料を提供すること。
【解決手段】複数の略球状粒子が凝集合一し、表面に複数の凹凸を有する形状の異形複合粉体を含有することを特徴とする凹凸補正化粧料。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、小皺や毛穴等の肌上の微小な凹凸を自然にぼかし、目立たなくする化粧料(いわゆる、凹凸補正化粧料)に関するものであり、複数の略球状粒子が凝集合一し、表面に複数の凹凸を有する形状の異形複合粉体を含有することを特徴とする凹凸補正化粧料に関するものである。そして、更に詳細には、小皺や毛穴等の肌上の微小な凹凸を自然にぼかし、目立たなくさせる効果に優れ、伸び広がりが良好で、しかも経時的に肌から分泌される皮脂等により肌が油光する現象(いわゆる、テカリ現象)を防ぐ効果に優れた凹凸補正化粧料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年の高齢化社会において、いつまでも若々しい肌でいたいという女性のニーズにより、種々の凹凸補正効果を有する化粧料が開発されている。凹凸補正化粧料とは、メーキャップ化粧料の前後に、肌上の小皺や毛穴等の好ましくない微小な凹凸を目立たなくする特殊用途の化粧料や、好ましくない微小な凹凸を目立たなくする機能を付加したファンデーション、コンシーラー、下地料等のメーキャップ化粧料であり、多数の商品が発売され、市場で好評を得ている。
【0003】
これら従来の凹凸補正化粧料には、特定範囲の屈折率を有する粉体と高粘度のシリコ−ン油とを組み合わせた透明な組成物を、肌上の凹部に埋め込み、凹凸を平滑にする方法(例えば、特許文献1参照)や、特定の球状粉体を皮膜形成剤とともに肌上に配列させ、塗布膜表面での光散乱により肌の凹凸を見え難くする方法(例えば、特許文献2参照)等が用いられていた。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−60445号公報(第1頁−第8頁)
【特許文献2】
特開2001−2530号公報(第1頁−第5頁)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特定範囲の屈折率を有する粉体と高粘度のシリコ−ン油とを組み合わせた組成物を用いる方法では、シリコ−ン油が骨格となるため、シリコーン油特有の肌馴染みの悪さがあり、且つ、塗布時に粉体と高粘度シリコーン油との凝集体が発生し、いわゆる「ヨレ」を生じる場合があった。また、特定の球状粉体を皮膜形成剤とともに肌上に配列させ、塗布膜表面での光散乱により肌の凹凸を見え難くする方法は、皮膜形成成分を相当量配合しなければ、粉体を配列させることは不可能であり、その場合には、経時的に肌が油光するテカリ現象を生じる場合があった。
【0006】
このため、小皺や毛穴等の肌上の微小な凹凸を自然にぼかし、目立たなくさせる効果に優れ、伸び広がりが良好で、しかも経時的に肌が油光する現象を防ぐ効果に優れた凹凸補正化粧料の開発が望まれていた。
【0007】
【課題を解決するための手段】
かかる実情に鑑み、本発明者は鋭意検討した結果、複数の略球状粒子が凝集合一し、表面に複数の凹凸を有する形状の異形複合粉体が、伸び広がりに優れ、且つ、略球状粒子間の隙間に過剰な油剤や肌から分泌される皮脂等を吸着する特性に優れることを見出した。また、更に、該異形複合粉体は、表面に複数の凹凸を有するため、照射された光を多方向に散乱させる特性に優れるため、光学的にも、小皺や毛穴等の肌上の微小な凹凸を自然にぼかし、目立たなくさせる効果に優れることを見出した。そこで、これら知見に基づき、複数の略球状粒子が凝集合一し、表面に複数の凹凸を有する形状の異形複合粉体を凹凸補正化粧料に用いると、上記課題が解決されることを見出し、本発明を完成させた。
【0008】
すなわち、本発明は、複数の略球状粒子が凝集合一し、表面に複数の凹凸を有する形状の異形複合粉体を含有することを特徴とする凹凸補正化粧料を提供するものである。
【0009】
また、ポリアクリル酸アルキル及び/又はポリメタクリル酸アルキルとポリイソプレンを主成分とし、複数の略球状粒子が凝集合一し、表面に複数の凹凸を有する形状の異形複合粉体を含有する凹凸補正化粧料を提供するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の凹凸補正化粧料に用いられる異形複合粉体は、複数の略球状粒子が凝集合一したような、表面に複数の凹凸を有する形状の異形複合粉体(以下、「本発明の異形複合粉体」という)である。本発明の異形複合粉体における、略球状粒子とは、球状、楕円状等の概ね球に近い形状の粒子であり、その平均粒径は0.1〜10μmが好ましい。また、本発明の異形複合粉体は、一粒子中に前記略球状粒子が5〜30個凝集合一しているような形状が好ましい。そして、本発明の異形複合粉体は、前記略球状粒子が凝集合一している形状なので、略球状粒子間の隙間として凹部を形成し、略球状粒子自体で凸部を形成することにより、表面に複数の凹凸を有している。このような異形複合粉体は、例えば、図1に表されるような形状の粉体である。
【0011】
本発明の異形複合粉体の平均粒径は、特に限定されないが、1〜20μmが好ましく、更に5〜10μmが好ましい。更に、本発明の異形複合粉体のJIS K−5101により求めた、かさ(見かけ比容)は、特に限定されないが、2.5〜4.5mL/gが好ましく、JIS K−5101により求めた、煮アマニ油の吸油量は、特に限定されないが、60〜100mL/100gが好ましい。
【0012】
本発明の異形複合粉体は、ポリアクリル酸アルキル及び/又はポリメタクリル酸アルキルとポリイソプレンを主成分するものが好ましい。前記アクリル酸アルキルとしては、特に限定されないが、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル等が挙げられる。また、前記メタクリル酸アルキルとしては、特に限定されないが、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル等が挙げられる。また、ポリアクリル酸アルキル及び/又はポリメタクリル酸アルキルとポリイソプレンの組成比は、特に限定されないが、質量比で90〜98:2〜10が好ましい。
【0013】
このような本発明の異形複合粉体は、特開平11−140139号公報等に記載されている方法等により調製することができる。具体的には、ポリアクリル酸アルキル及び/又はポリメタクリル酸アルキルのモノマー、ポリイソプレンのモノマー及び架橋モノマーを水中で、分散剤、安定化剤及び触媒の存在下、重合開始剤を添加して、重合、脱水、乾燥、脱モノマー後、粉砕する方法等が挙げられる。ここで用いられる架橋剤としては、特に限定されないが、エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジビニルベンゼン、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート等が挙げられる。
【0014】
このような本発明の異形複合粉体は、市販品として、ポリアクリル酸アルキルとポリイソプレンの混合比(質量比)が95/5で、平均粒径8μm、かさ3.5mL/g、吸油量85mL/100gのガンツパ−ルGMI−0804(ガンツ化成社製)を用いることができる。尚、本市販品の形状は、図1に表されるような形状である。
【0015】
本発明の凹凸補正化粧料において、本発明の異形複合粉体は、照射された光を多方向に散乱させる特性に優れるため、肌上の微小な凹凸を自然にぼかし、目立たなくさせる肌の凹凸補正効果に優れる。また、本発明の異形複合粉体は、伸び広がりが良好であり、且つ、略球状粒子間の隙間に、過剰な油剤や肌から分泌される皮脂等を吸着する特性により、経時的なテカリ現象防止効果を有するものである。
【0016】
本発明の凹凸補正化粧料における本発明の異形複合粉体の含有量は、化粧料剤型にも影響されるが、1〜70質量%(以下、単に%と略す)が好ましい。尚、化粧料の剤形が粉体型であれば、5〜70%が好ましく、水中油型や油中水型等の乳化型であれば、1〜30%が好ましい。本発明の異形複合粉体の含有量が、この範囲であれば、凹凸補正効果、及び経時的なテカリ現象防止効果が特に優れる凹凸補正化粧料を得ることができる。
【0017】
本発明の凹凸補正化粧料には、上記成分の他に、通常、化粧料に使用される成分、例えば、本発明の異形複合粉体以外の粉体、油剤、界面活性剤、油ゲル化剤、水性成分、紫外線吸収剤、水溶性高分子、トリメチルシロキシケイ酸等の油溶性被膜形成剤、パラオキシ安息香酸誘導体、フェノキシエタノール等の防腐剤、ビタミン類、美容成分、香料等を本発明の効果を損なわない範囲で適宜配合することができる。
【0018】
本発明に用いられる本発明の異形複合粉体以外の粉体は、通常、化粧料に用いられる粉体であれば、球状、板状、針状等の形状、煙霧状、微粒子、顔料級等の粒子径、多孔質、無孔質等の粒子構造等により特に限定されず、無機粉体類、光輝性粉体類、有機粉体類、色素粉体類、複合粉体類等が挙げられる。具体的には、酸化チタン、黒色酸化チタン、コンジョウ、群青、ベンガラ、黄色酸化鉄、黒色酸化鉄、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、シリカ、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、酸化クロム、水酸化クロム、カーボンブラック、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、マイカ、合成マイカ、セリサイト、タルク、カオリン、炭化珪素、硫酸バリウム、ベントナイト、スメクタイト、窒化硼素等の無機粉体類、オキシ塩化ビスマス、酸化チタン被覆マイカ、酸化鉄被覆マイカ、酸化鉄被覆マイカチタン、有機顔料被覆マイカチタン、アルミニウムパウダー等の光輝性粉体類、ナイロンパウダー、ポリメチルメタクリレートパウダー、アクリロニトリル−メタクリル酸共重合体パウダー、塩化ビニリデン−メタクリル酸共重合体パウダー、ポリエチレンパウダー、ポリスチレンパウダー、オルガノポリシロキサンエラストマーパウダー、ポリメチルシルセスキオキサンパウダー、ポリウレタンパウダー、ウールパウダー、シルクパウダー、結晶セルロースパウダー、N−アシルリジンパウダー等の有機粉体類、有機タール系顔料、有機色素のレーキ顔料等の色素粉体類、微粒子酸化チタン被覆マイカチタン、微粒子酸化亜鉛被覆マイカチタン、硫酸バリウム被覆マイカチタン、酸化チタン含有シリカ、酸化亜鉛含有シリカ等の複合粉体等が挙げられ、これらを一種又は二種以上用いることができる。尚、これら粉体は、フッ素化合物、シリコーン化合物、金属石ケン、ロウ、界面活性剤、油脂、炭化水素等の通常公知の処理剤により表面処理を施して用いても良い。本発明の凹凸補正化粧料に、これらの粉体を含有する場合の含有量は、特に限定されないが、1〜50%が好ましい。
【0019】
本発明に用いられる油剤としては、通常、化粧料に用いられるものであれば何れでもよく、例えば、パラフィンワックス、セレシンワックス、オゾケライト、マイクロクリスタリンワックス、モンタンワックス、フィッシャトロプスワックス、ポリエチレンワックス、流動パラフィン、スクワラン、ワセリン、ポリイソブチレン、ポリブテン等の炭化水素系類、カルナウバロウ、ミツロウ、ラノリンワックス、キャンデリラ等の天然ロウ類、トリベヘン酸グリセリル、ロジン酸ペンタエリトリットエステル、ホホバ油、セチルイソオクタネート、ミリスチン酸イソプロピル、トリオクタン酸グリセリル、トリイソステアリン酸ジグリセリル、ジペンタエリトリット脂肪酸エステル等のエステル類、ステアリン酸、ベヘニン酸、12−ヒドロキシステアリン酸等の脂肪酸類、セタノール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール等の高級アルコール類、オリーブ油、ヒマシ油、ミンク油、モクロウ等の油脂類、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラノリンアルコール等のラノリン誘導体類、N−ラウロイルーL−グルタミン酸ジ(コレステリル・ベヘニル・オクチルドデシル)等のアミノ酸誘導体類、パーフルオロポリエーテル、パーフルオロデカン、パーフルオロオクタン等のフッ素系油剤類等が挙げられ、これらを一種又は二種以上用いることができる。本発明の凹凸補正化粧料に、これらの油剤を含有する場合の含有量は、特に限定されないが、1〜50%が好ましい。
【0020】
本発明に用いられる界面活性剤は、乳化剤、湿潤剤、感触調整剤等の目的で用いられるものであり、グリセリン脂肪酸エステルおよびそのアルキレングリコール付加物、ポリグリセリン脂肪酸エステルおよびそのアルキレングリコール付加物、プロピレングリコール脂肪酸エステルおよびそのアルキレングリコール付加物、ソルビタン脂肪酸エステルおよびそのアルキレングリコール付加物、ソルビトールの脂肪酸エステルおよびそのアルキレングリコール付加物、ポリアルキレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレン変性シリコーン、ポリオキシアルキレンアルキル共変性シリコーン等の非イオン性界面活性剤類、アルキルベンゼン硫酸塩、アルキルスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、α−スルホン化脂肪酸塩、アシルメチルタウリン塩、N−メチル−N−アルキルタウリン塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩、アルキル燐酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル燐酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル燐酸塩、N−アシルアミノ酸塩、N−アシル−N−アルキルアミノ酸塩等の陰イオン性界面活性剤類、アルキルアミン塩、ポリアミンおよびアルカノイルアミン脂肪酸誘導体、アルキルアンモニウム塩、脂環式アンモニウム塩等の陽イオン性界面活性剤類、レシチン、N,N−ジメチル−N−アルキル−N−カルボキシメチルアンモニウムベタイン等の両性界面活性剤等が挙げられ、これらを一種又は二種以上組み合わせて用いることができる。
【0021】
本発明に用いられる油ゲル化剤としては、通常、化粧料に用いられるものであれば何れでもよく、例えば、デキストリン脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エステル、デンプン脂肪酸エステル、ヒドロキシステアリン酸、ステアリン酸カルシウム、疎水性煙霧状シリカ、有機変性ベントナイト等が挙げられ、これらを一種又は二種以上用いることができる。
【0022】
本発明に用いられる水性成分は、水及び水に可溶な成分であり、通常、化粧料に用いられるものであれば何れでもよく、例えば、水や、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジプロピレングリコール等の多価アルコール類、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン等のグリセロール類、アロエベラ、ハマメリス、キュウリ、レモン、ラベンダー、ローズ等の植物抽出液を挙げることができ、これらを必要に応じて一種又は二種以上用いることができる。
【0023】
本発明に用いられる紫外線吸収剤としては、通常、化粧料に用いられるものであれば何れでもよく、例えば、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,4,6−トリアニリノ−パラ−(カルボ−2’−エチルヘキシル−1’−オキシ)−1,3,5−トリアジン等のベンゾフェノン系、サリチル酸−2−エチルヘキシル等のサリチル酸系、パラジヒドロキシプロピル安息香酸エチル等のPABA系、パラメトキシ桂皮酸−2−エチルヘキシル等の桂皮酸系、4−tert−4’−メトキシジベンゾイルメタン等のジベンゾイルメタン系等が挙げられ、これらを一種又は二種以上用いることができる。
【0024】
本発明に用いられる水溶性高分子は、安定性向上、感触改良等を目的として含有されるものである。具体的には、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース等のセルロース誘導体類、アルギン酸ソーダ、カラギーナン、クインスシードガム、寒天、ゼラチン、キサンタンガム、ローカストビーンガム、ペクチン、ジェランガム等の天然高分子類、ポリビニルアルコール、カルボシキビニルポリマー、アルキル付加カルボシキビニルポリマー、ポリアクリル酸ソーダ、ポリメタクリル酸ソーダ、ポリアクリル酸グリセリンエステル,ポリビニルピロリドン等の合成高分子類等が挙げられ、これらの一種又は二種以上用いることができる。
【0025】
本発明の凹凸補正化粧料は、特殊用途の凹凸補正料の他に、ファンデーション、白粉、頬紅、コンシーラー、下地料等のメーキャップ化粧料や美容液、デイクリーム、日焼け止め料等のスキンケア化粧料等に凹凸補正効果を付与した化粧料等が挙げられる。
【0026】
また、本発明の凹凸補正化粧料の剤型は、粉体型、水中油型や油中水型等の乳化型、油性型、水性型等の各種化粧料剤型に適用可能である。また、その形態は、粉末状、ケーキ状、スティック状、球状、液状、乳液状、クリーム状、ジェル状等の何れでも良い。
【0027】
【実施例】
以下に実施例を挙げて、本発明を更に詳細に説明する。尚、これらは本発明を何ら限定するものではない。
【0028】
実施例1〜5及び比較例1〜4:水中油型クリーム状凹凸補正料
表1及び表2に示す組成の凹凸補正料を下記製造方法により調製し、「凹凸補正効果」、「伸び広がりの良さ」、「経時的なテカリ現象防止効果」の各項目について、以下に示す評価方法及び判定基準により評価判定し、結果を併せて表1及び表2に示した。
【0029】
【表1】
Figure 2004285016
【0030】
【表2】
Figure 2004285016
【0031】
(製造方法)
A:成分1〜7を80℃に加熱し、混合する。
B:成分8〜12、17を80℃に加熱し、混合する。
C:BにAを添加し、乳化する。
D:Cを室温まで冷却する。
E:Dに成分13〜16を添加し、均一混合する。
F:Eを脱泡後、チューブに充填し、水中油型クリーム状凹凸補正料を得た。
【0032】
〔評価方法:凹凸補正効果〕
25〜35才の化粧品評価専門女性パネル20名に、実施例及び比較例の水中油型クリーム状凹凸補正料を右目尻部に約0.2g、指で塗布してもらい、各自が鏡にて、左目尻部と比較し、「肌の凹凸(小皺、毛穴)が目立たなくなった」と感じた人数により、下記の判定基準に従って判定した。
Figure 2004285016
【0033】
〔評価方法:伸び広がりの良さ、経時的なテカリ防止効果〕
25〜35才の化粧品評価専門パネル20名に、実施例及び比較例の水中油型クリーム状凹凸補正料を使用してもらい、「伸び広がりの良さ」、「経時的なテカリ現象防止効果」の其々の項目について、各自が以下の評価基準に従って5段階評価しファンデーション毎に評点を付し、更に全パネルの評点の平均点を以下の判定基準に従って判定した。尚、「経時的なテカリ現象防止効果」については、凹凸補正料塗布後、日常生活を6時間した後に評価してもらった。
Figure 2004285016
【0034】
表1及び表2の結果から明らかなように、本発明の実施品である実施例1〜5の水中油型クリーム状凹凸補正料は、「凹凸補正効果」、「伸び広がりの良さ」、「経時的なテカリ現象防止効果」の全ての項目に優れた凹凸補正化粧料であった。これに対して、本発明の異形複合粉体を含有しない比較例1は、「凹凸補正効果」及び「経時的なテカリ現象防止効果」の何れも良好ではなかった。また、本発明の異形複合粉体の代わりに、表面に凹凸の無い球状のポリメチルメタクリレートパウダーを用いた比較例2では、「経時的なテカリ現象防止効果」が僅かに良好になるが、「凹凸補正効果」は良好ではなかった。そして、本発明の異形複合粉体の代わりに、表面に凹凸の無い球状のナイロンパウダーを用いた比較例3では、「凹凸補正効果」が僅かに良好になるが、「経時的なテカリ現象防止効果」は良好ではなかった。更に、従来技術であるシリコーンパウダーと高粘度シリコーン油を用いた比較例では、「凹凸補正効果」が僅かに良好になるが、「経時的なテカリ現象防止効果」は良好ではなく、しかも塗布時に「ヨレ」を生じるため、「伸び広がりの良さ」が劣っていた。
【0035】
Figure 2004285016
【0036】
(製造方法)
A:成分1〜6を均一混合する。
B:Aに成分7〜9を添加し、均一混合する。
C:Cを容器に充填して、油中水型クリーム状凹凸補正下地料を得た。
実施例6の油中水型クリーム状凹凸補正下地料は、「凹凸補正効果」、「伸び広がりの良さ」、「経時的なテカリ現象防止効果」の全ての項目に優れた凹凸補正化粧料であった。
【0037】
Figure 2004285016
【0038】
(製造方法)
A:成分1〜6を均一混合する。
B:Aを粉砕する。
C:Cを容器に充填して、粉末状凹凸補正白粉を得た。
実施例7の粉末状凹凸補正白粉は、「凹凸補正効果」、「伸び広がりの良さ」、「経時的なテカリ現象防止効果」の全ての項目に優れた凹凸補正化粧料であった。
【0039】
Figure 2004285016
【0040】
(製造方法)
A:成分1〜5を加熱溶解する。
B:Aに成分6〜12を添加して、均一混合する。
C:Cを再び溶解し、脱泡後、容器に充填して、スティック状凹凸補正コンシーラーを得た。
実施例8のスティック状凹凸補正コンシーラーは、「凹凸補正効果」、「伸び広がりの良さ」、「経時的なテカリ現象防止効果」の全ての項目に優れた凹凸補正化粧料であった。
【0041】
Figure 2004285016
【0042】
(製造方法)
A:成分1〜5を70℃に加熱し、混合する。
B:成分6〜8を70℃に加熱し、混合する。
C:BにAを添加し、乳化する。
D:Cを室温まで冷却する。
E:Dに成分9〜10を添加し、均一混合する。
F:Eを脱泡後、容器に充填し、水中油型乳液状凹凸補正日焼け止め料を得た。
実施例9の水中油型乳液状凹凸補正日焼け止め料は、「凹凸補正効果」、「伸び広がりの良さ」、「経時的なテカリ現象防止効果」の全ての項目に優れた凹凸補正化粧料であった。
【0043】
【発明の効果】
本発明の凹凸補正化粧料は、小皺や毛穴等の肌上の微小な凹凸を自然にぼかし、目立たなくさせる効果に優れ、伸び広がりが良好で、しかも経時的に肌から分泌される皮脂等により肌が油光する現象(いわゆる、テカリ現象)を防ぐ効果に優れた凹凸補正化粧料であった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いられる複数の略球状粒子が凝集合一し、表面に複数の凹凸を有する形状の異形複合粉体の2000倍(×2000)の顕微鏡写真(スケールは10μm)である。
以 上

Claims (2)

  1. 複数の略球状粒子が凝集合一し、表面に複数の凹凸を有する形状の異形複合粉体を含有することを特徴とする凹凸補正化粧料。
  2. 前記異形複合粉体が、ポリアクリル酸アルキル及び/又はポリメタクリル酸アルキルとポリイソプレンを主成分とすることを特徴とする請求項1記載の凹凸補正化粧料。
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