JP2004281158A - Nonaqueous electrolyte secondary battery - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、非水電解質二次電池及びその使用方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、金属リチウム、もしくはリチウムイオンを吸蔵・放出し得る合金、または炭素材料などを負極活物質とし、化学式LiMO2(Mは遷移金属)で表されるリチウム遷移金属複合酸化物を正極活物質とした非水電解質二次電池が、高エネルギー密度を有する電池として注目されている。
【0003】
上記リチウム遷移金属複合酸化物の代表的な例としては、コバルト酸リチウム(LiCoO2)が挙げられ、これは非水電解質二次電池の正極活物質として既に実用化されている。また、遷移金属としてNiまたはMnを含むリチウム遷移金属複合酸化物も正極活物質として検討されており、例えば、これら3種類の遷移元素、すなわち、Ni、Co、及びMnの全てを含む酸化物が検討されている(例えば、特許文献1、特許文献2、非特許文献1)。
【0004】
また、Ni、Co、及びMnを含むリチウム遷移金属複合酸化物の中でも、MnとNiの組成比が等しい化学式LiMnxNixCo(1−2x)O2で表される材料が、充電状態(高い酸化状態)でも特異的に高い熱的安定性をを示すことが報告されている(例えば非特許文献2)。
【0005】
また、NiとMnの組成比が実質的に等しい複合酸化物が、LiCoO2と同等の4V近傍の電圧を有し、かつ高い容量で優れた充放電効率を示すことが報告されている(特許文献3)。
【0006】
Ni、Mn及びCoを含み、層状構造を有するリチウム遷移金属複合酸化物を正極活物質として用いた電池は、充電時に高い熱的安定性を有することから、電池の信頼性が飛躍的に向上することが期待される。さらに、このようなリチウム遷移金属複合酸化物は、その高い構造安定性から、充電電圧をより高く設定しても、LiCoO2などより良好なサイクル特性を示すことが報告されている(非特許文献3)。
【0007】
現在、例えばLiCoO2などのリチウム含有遷移金属酸化物を正極活物質として用い、炭素材料を負極活物質として用いた非水電解質二次電池においては、一般に充電終止電圧は4.1〜4.2Vとなっている。このような充電条件では、正極は理論容量に対して50〜60%しか利用されていない。従って、上記のNi、Mn及びCoを含み、層状構造を有するリチウム遷移金属複合酸化物を正極活物質として用い、充電電圧を高くすることができれば、正極の容量を理論容量に対して70%以上で利用することが可能となり、電池の高容量化及び高エネルギー密度化が可能となる。
【0008】
【特許文献1】
特許第2561556号公報
【特許文献2】
特許第3244314号公報
【特許文献3】
特開2002−42813号公報
【特許文献4】
特開平7−192720号公報
【非特許文献1】
Journal of Power Sources 90(2000)176−181
【非特許文献2】
Electrochemical and Solid−State Letters,4(12)A200−A203(2001)
【非特許文献3】
Chemistry Letters,2001,P.642−643
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、本発明者等は、遷移金属としてNi及びMnを含有するリチウム遷移金属複合酸化物を正極活物質として用い、正極の充電電位を4.5V(vs.Li/Li+)以上となるように充電した場合、電解液共存下での熱的安定性が低下することを見出した。従って、上記リチウム遷移金属複合酸化物を正極活物質として用い、かつ4.5V(vs.Li/Li+)以上の充電電位で充電する場合には、上記熱的安定性を改善する必要がある。
【0010】
本発明の目的は、遷移金属としてNi及びMnを少なくとも含有するリチウム遷移金属複合酸化物を正極活物質として用い、かつ高い充電電位で充電されるよう設計された非水電解質二次電池において、電解液共存下での熱的安定性が高められた非水電解質二次電池を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の非水電解質二次電池は、正極活物質を含む正極と、負極活物質を含む負極と、非水電解質とを備え、満充電状態における正極の充電電位が4.5V(vs.Li/Li+)以上となるように設計された非水電解質二次電池において、正極活物質が、遷移金属としてNi及びMnを少なくとも含有し、かつ層状構造を有するリチウム遷移金属複合酸化物であり、ホウ素をさらに含有していることを特徴としている。
【0012】
ここで、満充電状態とは、0.5C以下の電流値または定電流−定電圧方式(定電圧部は0.1C以下の電流値で充電カット)より充電したときの終状態を意味する。Cは、充放電電流値(mA)/電池容量または電極容量(mAh)である。また、満充電状態における正極の充電電位は、例えば、電池を満充電状態にしておき、電池に電解液を出入りできる穴を開け、この電池を電解液が注入されたテストセル中に浸漬し、リチウムを参照極として測定することができる。
【0013】
負極活物質として、満充電状態における負極の充電電位が0.1V(vs.Li/Li+)である炭素材料を用いる場合は、本発明の非水電解質二次電池は、4.4V以上の充電終止電圧で充電される。
【0014】
従って、本発明の限定された局面における非水電解質二次電池は、正極活物質を含む正極と、負極活物質として炭素材料を含む負極と、非水電解質とを備え、4.4V以上の充電終止電圧で充電されるように設計された非水電解質二次電池において、正極活物質が、遷移金属としてNi及びMnを少なくとも含有し、かつ層状構造を有するリチウム遷移金属複合酸化物であり、ホウ素をさらに含有することを特徴としている。
【0015】
また、負極活物質として、満充電状態における負極の充電電位が1.5V(vs.Li/Li+)であるLi〔Li1/3Ti5/3〕O4(チタン酸リチウム)を用いる場合は、本発明の非水電解質二次電池は、3.0V以上の充電終止電圧で充電されるように設計された非水電解質二次電池となる。
【0016】
正極活物質としてLiCoO2を用い、負極活物質として炭素材料を用いた従来の非水電解質二次電池において、充電終止電圧は4.1〜4.2Vとされており、満充電状態における正極の充電電位は4.2〜4.3V(vs.Li/Li+)である。従って、本発明の非水電解質二次電池は、従来の非水電解質二次電池よりも高い充電終止電圧で充電されるように設計されている。
【0017】
本発明は、これらの非水電解質二次電池において、正極活物質が、遷移金属としてNi及びMnを少なくとも含有し、かつ層状構造を有するリチウム遷移金属複合酸化物であり、ホウ素をさらに含有していることを特徴とする。本発明に従い、上記リチウム遷移金属複合酸化物にホウ素を含有させることにより、電解液共存下での熱的安定性を向上させることができる。本発明の非水電解質二次電池は、高い充電電位で充電されるように設計されているので、充放電容量を従来の電池よりも高くすることができる。従って、本発明に従えば、充放電容量が高く、かつ熱的安定性に優れた非水電解質二次電池とすることができる。
【0018】
本発明において、満充電状態における正極の充電電位の上限値は、特に限定されるものではないが、一般には5.2V(vs.Li/Li+)以下が好ましい。正極の充電電位が5.2V(vs.Li/Li+)を越えると、正極活物質中のリチウムの脱離反応よりも、電極表面での電解液の分解反応が顕著になるからである。従って、負極活物質として炭素材料を用いた場合の充電終止電圧の好ましい範囲の上限値は、5.1V以下である。
【0019】
特許文献4においては、LixNiyCozO2(0<x<1.3、y+z=1、y>z、1.8≦a≦2.2)で表されるリチウム遷移金属複合酸化物にホウ素を添加することにより、粒子表面にホウ素を含む層を形成しており、これによって4V(vs.Li/Li+)の充電状態において、電解液の分解が抑制されることが示されている。本発明においては、後述する比較例において示すように、4.3V(vs.Li/Li+)の通常の充電電位では、ホウ素含有による熱的安定性向上の効果は認められない。従って、特許文献4におけるホウ素含有の効果と本発明におけるホウ素含有の効果は明らかに異なるものである。
【0020】
本発明においてリチウム遷移金属複合酸化物にホウ素が含有されることにより、高い電位での充電状態において熱的安定性が向上する理由の詳細は明らかではない。しかしながら、ホウ素が含有されることにより、高い電位での充電状態において、(a)活物質の結晶構造が安定する、(b)遷移金属複合酸化物の酸化状態が変化し、電解液の分解反応に対して示す触媒活性が低減する、(c)正極活物質表面に電解液の分解反応に対して効果的な皮膜が形成される、(d)過度に脱離したLiサイトをホウ素が補完するなどの理由が推察される。いずれにしても、熱的安定性が向上するホウ素の添加効果は、4.3V(vs.Li/Li+)の充電状態では認められず、4.5V(vs.Li/Li+)以上の高い電位での充電状態においてのみ認められる。
【0021】
本発明において、正極及び負極の対向する部分の容量比(負極/正極)は、1.0〜1.3の範囲内であることが好ましい。容量比が1.0より小さい場合には、負極表面に金属リチウムが析出し、電池のサイクル特性及び安全性が著しく低下する場合がある。また、容量比が1.3を越えると、反応に直接関与しない負極活物質が増えるため、電池のエネルギー密度が低下する。
【0022】
ここで、容量比(負極/正極)とは、(負極充電容量/正極充電容量)である。負極充電容量は、負極を0V(vs.Li/Li+)まで充電した際の充電容量であり、正極充電容量は、正極を設定電位まで充電した際の充電容量である。例えば、充電電圧が4.4Vの電池において、満充電状態における負極の充電電位が0.1V(vs.Li/Li+)である場合、正極の設定電位は4.5V(vs.Li/Li+)となる。
【0023】
本発明において、ホウ素を含有していない状態のリチウム遷移金属複合酸化物は、例えば、化学式LiaMnxNiyCozO2(0≦a≦1.2、x+y+z=1、x>0、y>0、z≧0)で表すことができる。この化学式に示されるように、本発明におけるリチウム遷移金属複合酸化物には、遷移金属としてさらにCoが含有されてもよい。
【0024】
本発明において、リチウム遷移金属複合酸化物中に含まれるホウ素の含有量は、リチウム遷移金属複合酸化物中の遷移金属の合計量に対し、0.01〜1モル%であることが好ましく、さらに好ましくは0.1〜1モル%である。リチウム遷移金属複合酸化物中に遷移金属としてNi及びMnのみが含有される場合は、Ni+Mnの合計量に対し、上記モル%となるようにホウ素が含有される。また、リチウム遷移金属複合酸化物中に遷移金属としてNi、Mn及びCoが含有される場合には、Ni+Mn+Coの合計量に対し、上記モル%となるようにホウ素が含有される。ホウ素含有量が少なすぎると、熱的安定性向上の効果が十分に得られない場合がある。また、ホウ素含有量が多すぎると、正極の充放電特性が低下する場合がある。
【0025】
また、本発明においては、リチウム遷移金属複合酸化物中にNiとMnが実質的に等しいモル量含有されていることが好ましい。実質的に等しいモル量とは、上記の化学式において、x及びyが以下の式を満足するという意味である。
【0026】
0.45≦x/(x+y)≦0.55
0.45≦y/(x+y)≦0.55
ニッケルは、容量は大きいが充電時の熱的安定性が低いという性質を有しており、マンガンは、容量は小さいが充電時の熱的安定性が高いという性質を有している。従って、これらの元素が実質的に等しいモル量含まれることにより、これらの特性をバランスよく備えることができる。
【0027】
本発明においてリチウム遷移金属複合酸化物の比表面積は0.1〜2.0m2/gの範囲であることが好ましい。このような範囲内とすることにより、高い電位における正極活物質と電解液との反応を抑制することができる。
【0028】
本発明においては、正極に導電剤を含有させることができる。導電剤として炭素材料が含まれる場合には、該炭素材料の含有量が正極活物質と導電剤と結着剤の合計に対して5重量%以下であることが好ましい。正極が高い電位となった場合、導電剤としての炭素材料の表面で電解液の酸化分解が最も進行し易くなる。このため、導電剤としての炭素材料は、上記の範囲内とすることが好ましい。
【0029】
本発明において用いる負極活物質としては、従来より非水電解質二次電池の負極活物質として用いられているものを用いることができ、例えば、炭素材料、チタン酸リチウム、リチウムと合金化し得る金属(シリコン、アルミニウム、錫など)を用いることができる。
【0030】
本発明において用いる非水電解質の溶媒としては、従来より非水電解質二次電池の電解質の溶媒として用いられているものを用いることができる。これらの中でも、環状カーボネートと鎖状カーボネートの混合溶媒が特に好ましく用いられる。環状カーボネートとしては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ビニレンカーボネートなどが挙げられる。鎖状カーボネートとしては、ジメチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、ジエチルカーボネートなどが挙げられる。
【0031】
一般に、環状カーボネートは、高い電位において分解を生じやすいので、溶媒中の環状カーボネートの含有割合は10〜50体積%の範囲内であることが好ましく、さらに好ましくは10〜30体積%の範囲内である。
【0032】
本発明における非水電解質の溶質としては、非水電解質二次電池において一般に溶質として用いられるリチウム塩を用いることができる。このようなリチウム塩としては、LiPF6、LiBF4、LiCF3SO3、LiN(CF3SO2)2、LiN(C2F5SO2)2、LiN(CF3SO2)(C4F9SO2)、LiC(CF3SO2)3、LiC(C2F5SO2)3、LiAsF6、LiClO4、Li2B10Cl10、Li2B12Cl12など及びそれらの混合物が例示される。これらの中でも、LiPF6(ヘキサフルオロリン酸リチウム)が好ましく用いられる。高い充電電圧で充電する場合、正極の集電体であるアルミニウムが溶解しやすくなるが、LiPF6の存在下では、LiPF6が分解することにより、アルミニウム表面に被膜が形成され、この被膜によってアルミニウムの溶解を抑制することができる。従って、リチウム塩としては、LiPF6を用いることが好ましい。
【0033】
本発明の非水電解質二次電池の使用方法は、正極活物質を含む正極と、負極活物質を含む負極と、非水電解質二次電池とを備え、正極活物質が遷移金属としてNi及びMnを少なくとも含有し、かつ層状構造を有するリチウム遷移金属複合酸化物であり、ホウ素をさらに含有している非水電解質二次電池を、満充電状態における正極の充電電位が4.5V(vs.Li/Li+)以上となるように充電することを特徴としている。
【0034】
本発明の非水電解質二次電池の使用方法において、負極活物質として炭素材料が含まれる場合、4.4V以上の充電終止電圧で充電することを特徴としている。
【0035】
本発明の非水電解質二次電池の使用方法によれば、高い充電電位で充電することができるので、充放電容量を高めることができる。また、リチウム遷移金属複合酸化物にホウ素が含有されているので、電解液共存下での熱的安定性が高められる。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を実施例に基づきさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲において適宜変更して実施することが可能なものである。
【0037】
<実験1>
以下、三電極式ビーカーセルを作製し、それを充電して、充電状態における電極の熱的安定性を評価した。
【0038】
(実施例1)
〔正極活物質の作製〕
LiOHと、H3BO3と、Mn0.33Ni0.33Co0.34(OH)2で表される共沈水酸化物を、Li:遷移金属合計(Mn+Ni+Co)のモル比が1:1となり、かつ熱処理後のLiMn0.33Ni0.33Co0.34O2で表されるリチウム遷移金属複合酸化物に含有されるホウ素の量が遷移金属合計量(Mn+Ni+Co)に対し0.1モル%となるように石川式らいかい乳鉢にて混合した。この混合物を空気雰囲気中にて1000℃で20時間熱処理した後に粉砕し、リチウム遷移金属複合酸化物にホウ素が含有された正極活物質を得た。平均粒子径は約5μmであり、BET比表面積は表1に示す通りである。
【0039】
〔作用極の作製〕
上記の正極活物質に、導電剤としての炭素と、結着剤としてのポリフッ化ビニリデンを、活物質:導電剤:結着剤の重量比が90:5:5となるように、分散媒としてのN−メチル−2−ピロリドンに添加して混合し、正極スラリーを準備した。このスラリーを集電体としてのアルミニウム箔上に塗布した後、乾燥し、その後圧延ローラーを用いて圧延した。これに、集電タブを取付けて作用極を作製した。
【0040】
〔電解液の作製〕
エチレンカーボネート(EC)とエチルメチルカーボネート(EMC)とを体積比3:7となるように混合した溶媒に、LiPF6を1モル/リットルとなるように溶解して、電解液を調製した。
【0041】
〔三電極式ビーカーセルの作製〕
アルゴン雰囲気下のグローブボックス中にて、図3に示す三電極式ビーカーセルを作製した。図3に示すビーカーセルは、容器内に電解液4が入れられており、この電解液4に作用極1、対極2、及び参照極3が浸漬されている。対極2及び参照極3としては、リチウム金属が用いられている。
【0042】
〔初期充放電特性の評価〕
作製した三電極式ビーカーセルを、室温にて、0.75mA/cm2(約0.3C)の定電流で、作用極の電位が4.6V(vs.Li/Li+)に達するまで充電し、さらに0.25mA/cm2(約0.1C)の定電流で、電位が約4.6V(vs.Li/Li+)に達するまで充電した後、0.75mA/cm2の定電流で、電圧が2.75V(vs.Li/Li+)に達するまで放電した。初期充放電効率(=1サイクル目の放電容量/1サイクル目の充電容量)及び1サイクル目の放電容量を表1に示す。
【0043】
〔熱的安定性の評価〕
上記のようにして初期充放電特性を評価した後、室温にて、0.75mA/cm2(約0.3C)の定電流で、作用極の電位が4.6V(vs.Li/Li+)に達するまで充電し、さらに0.25mA/cm2(約0.1C)の定電流で、電位が4.6V(vs.Li/Li+)に達するまで充電した。充電後、ビーカーセルを解体し、作用極を取り出してエチルメチルカーボネート(EMC)で洗浄した後、真空乾燥した。この作用極の一部を削り取ったもの3mgを、エチレンカーボネート(EC)2mgと共に、アルミニウム製のDSCセルに入れて、DSCサンプルを作製した。
【0044】
DSC測定では、リファレンスをアルミナとして、サンプルを昇温速度5℃/分で室温から350℃まで昇温して測定した。発熱ピーク温度を表2に示す。なお、表2における充電後の電位は、熱的安定性の評価において、各セルを所定の充電電位まで充電した後の開回路電位を示す。
【0045】
(実施例2)
正極活物質の作製において、熱処理後のリチウム遷移金属複合酸化物に含まれるホウ素の量を、遷移金属の合計に対し0.3モル%となるように各原料を混合したこと以外は、実施例1と同様にして正極活物質を作製し、これを用いて三電極式ビーカーセルを作製した。
【0046】
作製したビーカーセルを用いて、実施例1と同様にして、初期充放電特性及び熱的安定性を評価し、結果を表1に示した。
【0047】
(比較例1)
正極活物質の作製において、LiOHと、Mn0.33Ni0.33Co0.34(OH)2で表される共沈水酸化物を、Li:遷移金属合計のモル比が1:1となるように石川式らいかい乳鉢にて混合したこと以外は、実施例1と同様にして正極活物質を作製し、これを用いて三電極式ビーカーセルを作製した。
【0048】
初期充放電特性及び熱的安定性の評価において、作用極の充電電位を4.3V(vs.Li/Li+)とする以外は、実施例1と同様にして評価した。評価結果を表1及び表2に示す。
【0049】
(比較例2)
実施例1と同様にして作製した三電極式ビーカーセルを用い、初期充放電特性及び熱的安定性の評価において、作用極の充電電位を4.3V(vs.Li/Li+)とする以外は、実施例1と同様にして評価した。評価結果を表1及び表2に示す。
【0050】
(比較例3)
実施例2と同様にして作製した三電極式ビーカーセルを用い、初期充放電特性及び熱的安定性の評価において、作用極の充電電位を4.3V(vs.Li/Li+)とする以外は、実施例1と同様にして評価した。評価結果を表1及び表2に示す。
【0051】
(比較例4)
正極活物質として、LiOHと、Co(OH)2を、Li:Coのモル比が1:1となるように石川式らいかい乳鉢にて混合した後、空気雰囲気中にて1000℃で20時間熱処理した後粉砕し、LiCoO2を得た。これを正極活物質として用いた以外は、実施例1と同様にして三電極式ビーカーセルを作製した。
【0052】
作製した三電極式ビーカーセルを用い、初期充放電特性及び熱的安定性の評価において、作用極の充電電位を4.3V(vs.Li/Li+)とする以外は、実施例1と同様にして評価した。評価結果を表1及び表2に示す。
【0053】
(比較例5)
比較例1と同様にして作製した三電極式ビーカーセルを用い、初期充放電特性及び熱的安定性において、作用極の充電電位を実施例1と同様に4.6V(vs.Li/Li+)として、評価した。評価結果を表1及び表2に示す。
【0054】
また、セルA1及びA2並びにセルX5のDSC測定結果を図1に、セルX1〜X4のDSC測定結果を図2に示す。
【0055】
【表1】
【0056】
【表2】
【0057】
表1から明らかなように、充電電位4.6V(vs.Li/Li+)で充電した比較例5並びに実施例1及び2は、充電電位4.3V(vs.Li/Li+)で充電した比較例1〜3に比べ、高い放電容量が得られている。また、表2並びに図1及び2から明らかなように、充電電位4.3V(vs.Li/Li+)で充電した比較例1〜3(セルX1〜X3)においては、発熱ピーク温度に大きな差は認められず、ホウ素含有による熱的安定性の向上が認められない。これに対し、比較例5並びに実施例1及び2(セルX5並びにセルA1及びA2)においては、ホウ素の含有量が多くなるにつれて、発熱ピーク温度が高くなっており、ホウ素含有による熱的安定性の向上の効果が認められる。
【0058】
また、従来のLiCoO2を正極活物質として用い、充電電位を従来の4.3V(vs.Li/Li+)とした比較例4(セルX4)と比較しても、実施例1及び2(セルA1及びA2)は、発熱ピーク温度が高くなっており、熱的安定性において従来の電池よりも優れていることがわかる。
【0059】
<実験2>
以下、負極活物質として炭素材料を用いた非水電解質二次電池を作製し、初期充放電特性及びサーマル特性を評価した。
【0060】
(実施例3)
〔正極の作製〕
実施例1で作製した正極活物質と、導電剤としての炭素と、結着剤としてのポリフッ化ビニリデンを、活物質:導電剤:結着剤の重量比が90:5:5となるように、N−メチル−2−ピロリドンに添加して混合し、正極スラリーを準備した。このスラリーを集電体としてのアルミニウム箔上に塗布した後、乾燥し、その後圧延ローラーを用いて圧延し、これに集電タブを取り付けて正極を作製した。
【0061】
〔負極の作製〕
増粘剤であるカルボキシメチルセルロースを水に溶解した水溶液中に、負極活物質としての人造黒鉛と、結着剤としてのスチレン−ブタジエンゴムを、活物質:結着剤:増粘剤の重量比が95:3:2となるように添加して混合し、負極スラリーを作製した。このスラリーを集電体としての銅箔上に塗布した後、乾燥し、その後圧延ローラーを用いて圧延し、これに集電タブを取り付けて負極を作製した。
【0062】
〔電解液の作製〕
エチレンカーボネート(EC)とエチルメチルカーボネート(EMC)を体積比3:7となるように混合した溶媒に、LiPF6を1モル/リットルとなるように溶解して、電解液を調製した。
【0063】
〔電池の作製〕
上記の正極及び負極を、セパレータを介して対向するように巻き取って巻取り体を作製し、アルゴン雰囲気下のグローブボックス中にて、巻取り体を電解液とともに、アルミニウムラミネートからなる外装体に入れ、これを封入することにより非水電解質二次電池A3を作製した。作製した電池のサイズは、厚み:約3.3mm×幅:約35mm×長さ:約62mmであった。また、正極及び負極の対向部分の容量比(負極/正極)は1.29とした。なお、セパレータとしては、膜厚23μmのポリエチレン微多孔膜を用いた。
【0064】
〔初期充放電特性の評価〕
得られた非水電解質二次電池を、室温にて、650mA(約1.1C)の定電流で、電圧が4.5Vに達するまで充電し、さらに4.5Vの定電圧で電流値が32mA(約0.06C)になるまで充電した後、650mAの定電流で、電圧が2.75Vに達するまで放電した。初期充放電効率及び放電容量を表3に示す。
【0065】
〔サーマル特性〕
得られた非水電解質二次電池を、室温にて、650mAの定電流で、電圧が4.55Vに達するまで充電し、さらに4.55Vの定電圧で電流値が32mAになるまで充電した。次に、これをサーマル槽にて、室温から150℃まで約30分かけて昇温し、3時間150℃を保持した。評価結果を表3に示す。
【0066】
【表3】
【0067】
表3から明らかなように、4.5Vの高い電圧で充電しても、本発明に従う実施例3の電池は、電池として十分に機能することが確認された。また、サーマル試験では、電池の破裂、発火等の異常はなく、熱的安定性の高い電池であることが確認された。
【0068】
<設計検証>
実施例3と同様にアルミニウムラミネートを外装体とし、電池規格サイズを厚み:3.6mm×幅:35mm×長さ:62mmとして、充電電圧を4.2Vとした場合と、4.5Vとした場合の電池容量を計算から見積もった。なお、この際の(負極/正極)の容量比は1.15とし、負極の初期充放電効率を93%、負極の放電容量を360mAh/gとした。また、充電電圧を4.2Vとした場合の正極の初期充放電効率及び初期充放電容量は、比較例2の場合の値を用い、4.5Vの充電電圧の場合については、実施例1の場合の値を用いた。それぞれの場合の設計容量を表4に示す。
【0069】
【表4】
【0070】
表4から明らかなように、電池の充電電圧を4.2Vから4.5Vに上げることにより、電池容量が約10%向上することがわかる。
上記実施例においては、ホウ素を添加するための原料として、H3BO3を用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、B2O3、B2S3などのその他のホウ素含有化合物を用いてリチウム遷移金属複合酸化物にホウ素を添加してもよい。
【0071】
【発明の効果】
本発明によれば、遷移金属としてNi及びMnを少なくとも含有するリチウム遷移金属複合酸化物を正極活物質として用い、かつ高い充電電位で充電されるように設計された非水電解質二次電池において、電解液共存下での熱的安定性を高めることができる。従って、LiCoO2を正極活物質として用い、4.3V(vs.Li/Li+)の充電電位で充電する従来の非水電解質二次電池に比べ、充放電容量が高く、かつ熱的安定性に優れた非水電解質二次電池とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従う実施例1及び2(セルA1及びA2)並びに比較例5(セルX5)のDSC測定結果を示す図。
【図2】比較例1〜4(セルX1〜X4)における正極のDSC測定結果を示す図。
【図3】本発明の実施例において作製した三電極式ビーカーセルを示す模式的断面図。
【符号の説明】
1…作用極
2…対極
3…参照極
4…電解液[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a non-aqueous electrolyte secondary battery and a method for using the same.
[0002]
[Prior art]
In recent years, lithium metal, an alloy capable of inserting and extracting lithium ions, or a carbon material has been used as a negative electrode active material, and has a chemical formula of LiMO 2 A nonaqueous electrolyte secondary battery using a lithium transition metal composite oxide represented by (M is a transition metal) as a positive electrode active material has attracted attention as a battery having a high energy density.
[0003]
A typical example of the lithium transition metal composite oxide is lithium cobalt oxide (LiCoO). 2 ), Which has already been put to practical use as a positive electrode active material for non-aqueous electrolyte secondary batteries. Lithium transition metal composite oxides containing Ni or Mn as transition metals have also been studied as positive electrode active materials. For example, oxides containing all of these three types of transition elements, namely, Ni, Co, and Mn, have been proposed. It is being studied (for example,
[0004]
Also, among the lithium transition metal composite oxides containing Ni, Co, and Mn, the chemical formula LiMn in which the composition ratio of Mn and Ni is equal. x Ni x Co (1-2x) O 2 It has been reported that the material represented by the formula (1) exhibits specifically high thermal stability even in a charged state (high oxidation state) (for example, Non-Patent Document 2).
[0005]
Further, a composite oxide having a substantially equal composition ratio of Ni and Mn is
[0006]
A battery using a lithium-transition metal composite oxide having a layered structure containing Ni, Mn and Co as a positive electrode active material has high thermal stability during charging, so that the reliability of the battery is dramatically improved. It is expected. Further, such a lithium transition metal composite oxide has a high structural stability, so that even if the charging voltage is set higher, the LiCoO 2 2 It has been reported that they exhibit better cycle characteristics.
[0007]
At present, for example, LiCoO 2 In a non-aqueous electrolyte secondary battery using a lithium-containing transition metal oxide such as a positive electrode active material and a carbon material as a negative electrode active material, the charge end voltage is generally 4.1 to 4.2 V. Under such charging conditions, only 50 to 60% of the positive electrode is used for the theoretical capacity. Therefore, if the lithium transition metal composite oxide containing Ni, Mn, and Co and having a layered structure is used as the positive electrode active material and the charging voltage can be increased, the capacity of the positive electrode is 70% or more of the theoretical capacity. It is possible to increase the capacity and energy density of the battery.
[0008]
[Patent Document 1]
Japanese Patent No. 2561556
[Patent Document 2]
Japanese Patent No. 3244314
[Patent Document 3]
JP 2002-42813 A
[Patent Document 4]
JP-A-7-192720
[Non-patent document 1]
Journal of Power Sources 90 (2000) 176-181
[Non-patent document 2]
Electrochemical and Solid-State Letters, 4 (12) A200-A203 (2001)
[Non-Patent Document 3]
Chemistry Letters, 2001, p. 642-643
[0009]
[Problems to be solved by the invention]
However, the present inventors have used a lithium transition metal composite oxide containing Ni and Mn as transition metals as a positive electrode active material, and set the charging potential of the positive electrode to 4.5 V (vs. Li / Li). + ) It has been found that when the battery is charged as described above, the thermal stability in the presence of the electrolytic solution is reduced. Therefore, the above lithium transition metal composite oxide is used as a positive electrode active material, and the voltage of 4.5 V (vs. Li / Li + ) When charging at the above charging potential, it is necessary to improve the thermal stability.
[0010]
An object of the present invention is to use a lithium transition metal composite oxide containing at least Ni and Mn as transition metals as a positive electrode active material, and to provide a non-aqueous electrolyte secondary battery designed to be charged at a high charging potential. An object of the present invention is to provide a non-aqueous electrolyte secondary battery having improved thermal stability in the presence of a liquid.
[0011]
[Means for Solving the Problems]
The non-aqueous electrolyte secondary battery of the present invention includes a positive electrode including a positive electrode active material, a negative electrode including a negative electrode active material, and a non-aqueous electrolyte, and has a positive potential of 4.5 V (vs. Li) in a fully charged state. / Li + In the non-aqueous electrolyte secondary battery designed to be as described above, the positive electrode active material is a lithium transition metal composite oxide containing at least Ni and Mn as transition metals and having a layered structure, and further containing boron. It is characterized by containing.
[0012]
Here, the fully charged state means an end state when the battery is charged by a current value of 0.5 C or less or a constant current-constant voltage method (the constant voltage section is cut off with a current value of 0.1 C or less). C is charge / discharge current value (mA) / battery capacity or electrode capacity (mAh). Further, the charge potential of the positive electrode in the fully charged state, for example, leave the battery in a fully charged state, make a hole through which the electrolyte can enter and exit the battery, immerse this battery in a test cell into which the electrolyte has been injected, Lithium can be measured as a reference electrode.
[0013]
As the negative electrode active material, the charge potential of the negative electrode in a fully charged state is 0.1 V (vs. Li / Li + )), The non-aqueous electrolyte secondary battery of the present invention is charged at a charge end voltage of 4.4 V or more.
[0014]
Therefore, a nonaqueous electrolyte secondary battery according to a limited aspect of the present invention includes a positive electrode including a positive electrode active material, a negative electrode including a carbon material as a negative electrode active material, and a nonaqueous electrolyte, and has a charge of 4.4 V or more. In a non-aqueous electrolyte secondary battery designed to be charged at the final voltage, the positive electrode active material contains at least Ni and Mn as transition metals, and is a lithium transition metal composite oxide having a layered structure, Is further contained.
[0015]
In addition, as a negative electrode active material, the charge potential of the negative electrode in a fully charged state is 1.5 V (vs. Li / Li + ) Is Li [Li 1/3 Ti 5/3 O 4 When (lithium titanate) is used, the non-aqueous electrolyte secondary battery of the present invention is a non-aqueous electrolyte secondary battery designed to be charged at a charging end voltage of 3.0 V or more.
[0016]
LiCoO as positive electrode active material 2 In a conventional non-aqueous electrolyte secondary battery using a carbon material as the negative electrode active material, the charge end voltage is set to 4.1 to 4.2 V, and the charge potential of the positive electrode in the fully charged state is set to 4.2. ~ 4.3V (vs. Li / Li + ). Therefore, the non-aqueous electrolyte secondary battery of the present invention is designed to be charged at a higher end-of-charge voltage than the conventional non-aqueous electrolyte secondary battery.
[0017]
The present invention provides, in these nonaqueous electrolyte secondary batteries, a positive electrode active material containing at least Ni and Mn as transition metals, and a lithium transition metal composite oxide having a layered structure, further containing boron. It is characterized by having. According to the present invention, by adding boron to the lithium transition metal composite oxide, thermal stability in the presence of an electrolyte can be improved. Since the nonaqueous electrolyte secondary battery of the present invention is designed to be charged at a high charging potential, the charge / discharge capacity can be made higher than that of a conventional battery. Therefore, according to the present invention, a nonaqueous electrolyte secondary battery having high charge / discharge capacity and excellent thermal stability can be obtained.
[0018]
In the present invention, the upper limit of the charging potential of the positive electrode in the fully charged state is not particularly limited, but is generally 5.2 V (vs. Li / Li). + The following are preferred. The charge potential of the positive electrode is 5.2 V (vs. Li / Li + This is because, when the value exceeds), the decomposition reaction of the electrolytic solution on the electrode surface becomes more remarkable than the elimination reaction of lithium in the positive electrode active material. Therefore, the upper limit of the preferable range of the charge end voltage when the carbon material is used as the negative electrode active material is 5.1 V or less.
[0019]
In
[0020]
In the present invention, it is not clear why the lithium transition metal composite oxide contains boron to improve the thermal stability in a charged state at a high potential. However, when boron is contained, in a charged state at a high potential, (a) the crystal structure of the active material is stabilized, and (b) the oxidation state of the transition metal composite oxide changes, and the decomposition reaction of the electrolyte solution occurs. (C) An effective film is formed on the surface of the positive electrode active material against the decomposition reaction of the electrolytic solution, and (d) Boron complements excessively desorbed Li sites. Such reasons are inferred. In any case, the effect of adding boron to improve the thermal stability is 4.3 V (vs. Li / Li + ) Is not recognized in the charged state of 4.5 V (vs. Li / Li + ) This is observed only in the state of charge at the above high potential.
[0021]
In the present invention, the capacity ratio (negative electrode / positive electrode) of the opposed portion of the positive electrode and the negative electrode is preferably in the range of 1.0 to 1.3. If the capacity ratio is smaller than 1.0, metallic lithium may precipitate on the surface of the negative electrode, and the cycle characteristics and safety of the battery may be significantly reduced. On the other hand, when the capacity ratio exceeds 1.3, the negative electrode active material which does not directly participate in the reaction increases, so that the energy density of the battery decreases.
[0022]
Here, the capacity ratio (negative electrode / positive electrode) is (negative electrode charging capacity / positive electrode charging capacity). The negative electrode charging capacity is such that the negative electrode is charged at 0 V (vs. Li / Li + ), And the positive electrode charge capacity is the charge capacity when the positive electrode is charged to the set potential. For example, in a battery having a charging voltage of 4.4 V, the charging potential of the negative electrode in a fully charged state is 0.1 V (vs. Li / Li). + ), The set potential of the positive electrode is 4.5 V (vs. Li / Li + ).
[0023]
In the present invention, the lithium-transition metal composite oxide containing no boron is, for example, a compound represented by a chemical formula Li a Mn x Ni y Co z O 2 (0 ≦ a ≦ 1.2, x + y + z = 1, x> 0, y> 0, z ≧ 0). As shown in this chemical formula, the lithium transition metal composite oxide of the present invention may further contain Co as a transition metal.
[0024]
In the present invention, the content of boron contained in the lithium transition metal composite oxide is preferably from 0.01 to 1 mol%, based on the total amount of transition metals in the lithium transition metal composite oxide. Preferably it is 0.1 to 1 mol%. When the lithium transition metal composite oxide contains only Ni and Mn as transition metals, boron is contained so as to be the above mol% based on the total amount of Ni + Mn. Further, when Ni, Mn and Co are contained as transition metals in the lithium transition metal composite oxide, boron is contained so as to be the above mol% with respect to the total amount of Ni + Mn + Co. If the boron content is too small, the effect of improving the thermal stability may not be sufficiently obtained. If the boron content is too large, the charge / discharge characteristics of the positive electrode may decrease.
[0025]
In the present invention, it is preferable that Ni and Mn are contained in the lithium transition metal composite oxide in substantially equal molar amounts. Substantially equal molar amounts mean that in the above chemical formula, x and y satisfy the following formula.
[0026]
0.45 ≦ x / (x + y) ≦ 0.55
0.45 ≦ y / (x + y) ≦ 0.55
Nickel has a large capacity but low thermal stability during charging, and manganese has a small capacity but high thermal stability during charging. Therefore, when these elements are contained in substantially equal molar amounts, these characteristics can be provided in a well-balanced manner.
[0027]
In the present invention, the specific surface area of the lithium transition metal composite oxide is 0.1 to 2.0 m. 2 / G is preferable. By setting it in such a range, the reaction between the positive electrode active material and the electrolyte at a high potential can be suppressed.
[0028]
In the present invention, the positive electrode may contain a conductive agent. When a carbon material is included as the conductive agent, the content of the carbon material is preferably 5% by weight or less based on the total of the positive electrode active material, the conductive agent, and the binder. When the positive electrode has a high potential, the oxidative decomposition of the electrolytic solution most easily proceeds on the surface of the carbon material as the conductive agent. For this reason, it is preferable that the carbon material as the conductive agent be within the above range.
[0029]
As the negative electrode active material used in the present invention, those conventionally used as a negative electrode active material of a nonaqueous electrolyte secondary battery can be used. For example, a carbon material, lithium titanate, a metal which can be alloyed with lithium ( Silicon, aluminum, tin, etc.) can be used.
[0030]
As the solvent for the non-aqueous electrolyte used in the present invention, those conventionally used as the solvent for the electrolyte of the non-aqueous electrolyte secondary battery can be used. Among these, a mixed solvent of a cyclic carbonate and a chain carbonate is particularly preferably used. Examples of the cyclic carbonate include ethylene carbonate, propylene carbonate, butylene carbonate, and vinylene carbonate. Examples of the chain carbonate include dimethyl carbonate, methyl ethyl carbonate, and diethyl carbonate.
[0031]
In general, the cyclic carbonate is liable to be decomposed at a high potential, so that the content of the cyclic carbonate in the solvent is preferably in the range of 10 to 50% by volume, and more preferably in the range of 10 to 30% by volume. is there.
[0032]
As the solute of the nonaqueous electrolyte in the present invention, a lithium salt generally used as a solute in a nonaqueous electrolyte secondary battery can be used. Examples of such a lithium salt include LiPF 6 , LiBF 4 , LiCF 3 SO 3 , LiN (CF 3 SO 2 ) 2 , LiN (C 2 F 5 SO 2 ) 2 , LiN (CF 3 SO 2 ) (C 4 F 9 SO 2 ), LiC (CF 3 SO 2 ) 3 , LiC (C 2 F 5 SO 2 ) 3 , LiAsF 6 , LiClO 4 , Li 2 B 10 Cl 10 , Li 2 B 12 Cl 12 And mixtures thereof. Among them, LiPF 6 (Lithium hexafluorophosphate) is preferably used. When charging at a high charging voltage, aluminum, which is the current collector of the positive electrode, is easily dissolved. 6 In the presence of LiPF 6 Is decomposed to form a film on the aluminum surface, and the film can suppress the dissolution of aluminum. Therefore, as the lithium salt, LiPF 6 It is preferable to use
[0033]
The method for using the non-aqueous electrolyte secondary battery of the present invention includes a positive electrode including a positive electrode active material, a negative electrode including a negative electrode active material, and a non-aqueous electrolyte secondary battery, wherein the positive electrode active material includes Ni and Mn as transition metals. And a non-aqueous electrolyte secondary battery that is a lithium transition metal composite oxide having a layered structure and further containing boron has a positive electrode charging potential of 4.5 V (vs. Li) in a fully charged state. / Li + ) It is characterized by being charged as described above.
[0034]
The method for using a nonaqueous electrolyte secondary battery of the present invention is characterized in that when a carbon material is contained as a negative electrode active material, the battery is charged at a charge end voltage of 4.4 V or more.
[0035]
According to the method of using the non-aqueous electrolyte secondary battery of the present invention, the battery can be charged at a high charging potential, so that the charge / discharge capacity can be increased. Further, since boron is contained in the lithium transition metal composite oxide, the thermal stability in the presence of the electrolytic solution is improved.
[0036]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in more detail based on examples. However, the present invention is not limited to the following examples, and can be implemented by appropriately changing the scope without changing the gist thereof. It is.
[0037]
<
Hereinafter, a three-electrode beaker cell was prepared, charged, and the thermal stability of the electrode in the charged state was evaluated.
[0038]
(Example 1)
(Preparation of positive electrode active material)
LiOH and H 3 BO 3 And Mn 0.33 Ni 0.33 Co 0.34 (OH) 2 Of the coprecipitated hydroxide represented by the formula: Li: transition metal total (Mn + Ni + Co) molar ratio is 1: 1, and LiMn after heat treatment 0.33 Ni 0.33 Co 0.34 O 2 The amount of boron contained in the lithium transition metal composite oxide represented by was 0.1 mol% with respect to the total amount of transition metals (Mn + Ni + Co), and the mixture was mixed in an Ishikawa-type mortar. This mixture was heat-treated in an air atmosphere at 1000 ° C. for 20 hours, and then pulverized to obtain a positive electrode active material containing lithium transition metal composite oxide containing boron. The average particle diameter is about 5 μm, and the BET specific surface area is as shown in Table 1.
[0039]
[Production of working electrode]
Carbon as a conductive agent and polyvinylidene fluoride as a binder were added to the positive electrode active material as a dispersion medium so that the weight ratio of active material: conductive agent: binder was 90: 5: 5. Was added to and mixed with N-methyl-2-pyrrolidone to prepare a positive electrode slurry. This slurry was applied on an aluminum foil as a current collector, dried, and then rolled using a rolling roller. A working electrode was prepared by attaching a current collecting tab to this.
[0040]
(Preparation of electrolyte solution)
LiPF was added to a solvent obtained by mixing ethylene carbonate (EC) and ethyl methyl carbonate (EMC) in a volume ratio of 3: 7. 6 Was dissolved to 1 mol / liter to prepare an electrolyte solution.
[0041]
[Production of three-electrode beaker cell]
In a glove box under an argon atmosphere, a three-electrode beaker cell shown in FIG. 3 was produced. In the beaker cell shown in FIG. 3, an
[0042]
(Evaluation of initial charge / discharge characteristics)
The prepared three-electrode beaker cell was heated at room temperature to 0.75 mA / cm. 2 (About 0.3 C) and the potential of the working electrode is 4.6 V (vs. Li / Li). + ) Until it reaches 0.25 mA / cm 2 (About 0.1 C) and the potential is about 4.6 V (vs. Li / Li + ), 0.75 mA / cm 2 At a constant current of 2.75 V (vs. Li / Li + ). Table 1 shows the initial charge / discharge efficiency (= discharge capacity at the first cycle / charge capacity at the first cycle) and discharge capacity at the first cycle.
[0043]
(Evaluation of thermal stability)
After evaluating the initial charge / discharge characteristics as described above, at room temperature, 0.75 mA / cm 2 (About 0.3 C) and the potential of the working electrode is 4.6 V (vs. Li / Li). + ) Until it reaches 0.25 mA / cm 2 (About 0.1 C) and the potential is 4.6 V (vs. Li / Li + ). After charging, the beaker cell was disassembled, the working electrode was taken out, washed with ethyl methyl carbonate (EMC), and dried in vacuum. 3 mg of a part of this working electrode was removed together with 2 mg of ethylene carbonate (EC) in a DSC cell made of aluminum to prepare a DSC sample.
[0044]
In the DSC measurement, the sample was heated from room temperature to 350 ° C. at a rate of 5 ° C./min using alumina as a reference. Table 2 shows the exothermic peak temperatures. The potential after charging in Table 2 indicates the open circuit potential after each cell was charged to a predetermined charging potential in the evaluation of thermal stability.
[0045]
(Example 2)
The preparation of the positive electrode active material was performed in the same manner as in Example except that the amounts of boron contained in the lithium transition metal composite oxide after the heat treatment were mixed so that the amount of boron was 0.3 mol% with respect to the total of transition metals. A positive electrode active material was produced in the same manner as in Example 1, and a three-electrode beaker cell was produced using this.
[0046]
Using the prepared beaker cell, the initial charge-discharge characteristics and the thermal stability were evaluated in the same manner as in Example 1, and the results are shown in Table 1.
[0047]
(Comparative Example 1)
In the production of the positive electrode active material, LiOH, Mn 0.33 Ni 0.33 Co 0.34 (OH) 2 The positive electrode active material was prepared in the same manner as in Example 1 except that the coprecipitated hydroxide represented by the formula (1) was mixed in an Ishikawa-type rai mortar so that the molar ratio of Li: transition metal was 1: 1. A three-electrode beaker cell was manufactured using this.
[0048]
In the evaluation of the initial charge / discharge characteristics and thermal stability, the charging potential of the working electrode was set to 4.3 V (vs. Li / Li). + ) Was evaluated in the same manner as in Example 1 except that The evaluation results are shown in Tables 1 and 2.
[0049]
(Comparative Example 2)
Using a three-electrode beaker cell manufactured in the same manner as in Example 1, the charge potential of the working electrode was set to 4.3 V (vs. Li / Li) in the evaluation of the initial charge / discharge characteristics and thermal stability. + ) Was evaluated in the same manner as in Example 1 except that The evaluation results are shown in Tables 1 and 2.
[0050]
(Comparative Example 3)
Using a three-electrode beaker cell manufactured in the same manner as in Example 2, in the evaluation of the initial charge / discharge characteristics and thermal stability, the charging potential of the working electrode was set to 4.3 V (vs. Li / Li). + ) Was evaluated in the same manner as in Example 1 except that The evaluation results are shown in Tables 1 and 2.
[0051]
(Comparative Example 4)
LiOH and Co (OH) as positive electrode active materials 2 Are mixed in a mortar of Ishikawa type so that the molar ratio of Li: Co becomes 1: 1 and then heat-treated at 1000 ° C. for 20 hours in an air atmosphere, and then pulverized. 2 Got. A three-electrode beaker cell was produced in the same manner as in Example 1 except that this was used as a positive electrode active material.
[0052]
Using the prepared three-electrode beaker cell, in the evaluation of initial charge / discharge characteristics and thermal stability, the charging potential of the working electrode was set to 4.3 V (vs. Li / Li). + ) Was evaluated in the same manner as in Example 1 except that The evaluation results are shown in Tables 1 and 2.
[0053]
(Comparative Example 5)
Using a three-electrode beaker cell manufactured in the same manner as in Comparative Example 1, the charging potential of the working electrode was set to 4.6 V (vs. Li / Li) in the same manner as in Example 1 in terms of initial charge / discharge characteristics and thermal stability. + ) Was evaluated. The evaluation results are shown in Tables 1 and 2.
[0054]
FIG. 1 shows the DSC measurement results of the cells A1 and A2 and the cell X5, and FIG. 2 shows the DSC measurement results of the cells X1 to X4.
[0055]
[Table 1]
[0056]
[Table 2]
[0057]
As is clear from Table 1, the charging potential was 4.6 V (vs. Li / Li). + Comparative Example 5 and Examples 1 and 2 were charged at a charging potential of 4.3 V (vs. Li / Li). + ), A higher discharge capacity is obtained as compared with Comparative Examples 1 to 3 charged. Further, as is apparent from Table 2 and FIGS. 1 and 2, the charging potential was 4.3 V (vs. Li / Li). + In Comparative Examples 1 to 3 (cells X1 to X3) charged in (1), no large difference was observed in the exothermic peak temperature, and no improvement in thermal stability due to boron content was observed. On the other hand, in Comparative Example 5 and Examples 1 and 2 (cell X5 and cells A1 and A2), the exothermic peak temperature increases as the boron content increases, and the thermal stability due to boron content increases. The effect of improvement is recognized.
[0058]
In addition, conventional LiCoO 2 Is used as the positive electrode active material, and the charging potential is set to 4.3 V (vs. Li / Li). + As compared with Comparative Example 4 (cell X4), Examples 1 and 2 (cells A1 and A2) have higher exothermic peak temperatures and are superior in thermal stability to the conventional battery. You can see that there is.
[0059]
<
Hereinafter, a non-aqueous electrolyte secondary battery using a carbon material as a negative electrode active material was prepared, and its initial charge / discharge characteristics and thermal characteristics were evaluated.
[0060]
(Example 3)
(Preparation of positive electrode)
The positive electrode active material prepared in Example 1, carbon as a conductive agent, and polyvinylidene fluoride as a binder were mixed so that the weight ratio of active material: conductive agent: binder was 90: 5: 5. , N-methyl-2-pyrrolidone and mixed to prepare a positive electrode slurry. The slurry was applied on an aluminum foil as a current collector, dried, and then rolled using a rolling roller, and a current collecting tab was attached thereto to produce a positive electrode.
[0061]
(Preparation of negative electrode)
In an aqueous solution obtained by dissolving carboxymethylcellulose as a thickener in water, artificial graphite as a negative electrode active material and styrene-butadiene rubber as a binder were added in a weight ratio of active material: binder: thickener. 95: 3: 2 was added and mixed to prepare a negative electrode slurry. This slurry was applied on a copper foil as a current collector, dried, and then rolled using a rolling roller, and a current collecting tab was attached thereto to produce a negative electrode.
[0062]
(Preparation of electrolyte solution)
LiPF was added to a solvent in which ethylene carbonate (EC) and ethyl methyl carbonate (EMC) were mixed at a volume ratio of 3: 7. 6 Was dissolved to 1 mol / liter to prepare an electrolyte solution.
[0063]
(Production of battery)
The positive electrode and the negative electrode were wound so as to face each other with a separator interposed therebetween, to prepare a wound body.In a glove box under an argon atmosphere, the wound body together with the electrolytic solution was coated on an exterior body made of aluminum laminate. The non-aqueous electrolyte secondary battery A3 was produced by inserting the battery and enclosing it. The size of the fabricated battery was as follows: thickness: about 3.3 mm × width: about 35 mm × length: about 62 mm. The capacity ratio (negative electrode / positive electrode) of the opposed portion of the positive electrode and the negative electrode was 1.29. In addition, a polyethylene microporous film having a thickness of 23 μm was used as the separator.
[0064]
(Evaluation of initial charge / discharge characteristics)
The obtained nonaqueous electrolyte secondary battery was charged at room temperature with a constant current of 650 mA (about 1.1 C) until the voltage reached 4.5 V, and further, with a constant voltage of 4.5 V and a current value of 32 mA. (About 0.06 C), and then discharged at a constant current of 650 mA until the voltage reached 2.75 V. Table 3 shows the initial charge / discharge efficiency and discharge capacity.
[0065]
[Thermal characteristics]
The obtained nonaqueous electrolyte secondary battery was charged at room temperature with a constant current of 650 mA until the voltage reached 4.55 V, and further charged at a constant voltage of 4.55 V until the current value reached 32 mA. Next, this was heated in a thermal bath from room temperature to 150 ° C. over about 30 minutes, and kept at 150 ° C. for 3 hours. Table 3 shows the evaluation results.
[0066]
[Table 3]
[0067]
As is clear from Table 3, it was confirmed that the battery of Example 3 according to the present invention sufficiently functions as a battery even when charged at a high voltage of 4.5 V. Further, in the thermal test, there was no abnormality such as rupture or ignition of the battery, and it was confirmed that the battery had high thermal stability.
[0068]
<Design verification>
As in Example 3, an aluminum laminate was used as the outer package, and the battery standard size was set to thickness: 3.6 mm x width: 35 mm x length: 62 mm, and the charging voltage was set to 4.2 V and 4.5 V. Was estimated from the calculation. The capacity ratio of (negative electrode / positive electrode) was 1.15, the initial charge / discharge efficiency of the negative electrode was 93%, and the discharge capacity of the negative electrode was 360 mAh / g. The initial charge / discharge efficiency and the initial charge / discharge capacity of the positive electrode when the charge voltage was set to 4.2 V were the values of Comparative Example 2, and the charge voltage of 4.5 V was used in Example 1. The value of the case was used. Table 4 shows the design capacity in each case.
[0069]
[Table 4]
[0070]
As is clear from Table 4, increasing the charging voltage of the battery from 4.2 V to 4.5 V improves the battery capacity by about 10%.
In the above embodiment, H was used as a raw material for adding boron. 3 BO 3 However, the present invention is not limited to this, for example, B 2 O 3 , B 2 S 3 Boron may be added to the lithium transition metal composite oxide using other boron-containing compounds such as.
[0071]
【The invention's effect】
According to the present invention, a lithium-transition metal composite oxide containing at least Ni and Mn as transition metals is used as a positive electrode active material, and in a non-aqueous electrolyte secondary battery designed to be charged at a high charging potential, Thermal stability in the presence of an electrolyte can be increased. Therefore, LiCoO 2 Is used as a positive electrode active material, and 4.3 V (vs. Li / Li + A non-aqueous electrolyte secondary battery having a higher charge / discharge capacity and excellent thermal stability can be obtained as compared with a conventional non-aqueous electrolyte secondary battery charged at the charging potential of (a).
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a view showing DSC measurement results of Examples 1 and 2 (cells A1 and A2) and Comparative Example 5 (cell X5) according to the present invention.
FIG. 2 is a diagram showing DSC measurement results of positive electrodes in Comparative Examples 1 to 4 (cells X1 to X4).
FIG. 3 is a schematic sectional view showing a three-electrode beaker cell manufactured in an example of the present invention.
[Explanation of symbols]
1: Working electrode
2 ... Counter electrode
3: Reference electrode
4: Electrolyte
Claims (11)
前記正極活物質が、遷移金属としてNi及びMnを少なくとも含有し、かつ層状構造を有するリチウム遷移金属複合酸化物であり、ホウ素をさらに含有していることを特徴とする非水電解質二次電池。A positive electrode including a positive electrode active material, a negative electrode including a negative electrode active material, and a non-aqueous electrolyte are designed so that the charging potential of the positive electrode in a fully charged state is equal to or higher than 4.5 V (vs. Li / Li + ). Non-aqueous electrolyte secondary battery
A nonaqueous electrolyte secondary battery in which the positive electrode active material is a lithium transition metal composite oxide having at least Ni and Mn as transition metals and having a layered structure, and further containing boron.
前記正極活物質が、遷移金属としてNi及びMnを少なくとも含有し、かつ層状構造を有するリチウム遷移金属複合酸化物であり、ホウ素をさらに含有していることを特徴とする非水電解質二次電池。A non-aqueous electrolyte secondary battery including a positive electrode including a positive electrode active material, a negative electrode including a carbon material as a negative electrode active material, and a non-aqueous electrolyte and designed to be charged at a charge end voltage of 4.4 V or more. ,
A nonaqueous electrolyte secondary battery in which the positive electrode active material is a lithium transition metal composite oxide having at least Ni and Mn as transition metals and having a layered structure, and further containing boron.
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