JP2004279595A - 画像表示システム、電気光学装置、画像処理装置及び画像処理装置制御プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】電気光学装置側のコストを低減するのに好適な画像表示システム、このシステムにおける、電気光学装置、画像処理装置及び画像処理装置制御プログラムを提供する。
【解決手段】画像処理装置10を、入力画像データ生成部10aと、入力画像データ分割部10bと、フレームメモリ10cと、入力画像データ伝送部10dと、を含んだ構成とし、電気光学装置11を、パネル11aと、走査線駆動部11bと、データ線駆動部11cと、制御部11dと、入力画像データ取得部11eと、ラインメモリ11fと、を含んだ構成とし、画像処理装置10側において、非順次走査における走査線の選択順番に合わせて予め画素データを並び替え入力画像データを生成し、且つ、走査線毎の入力画像データを各データ線駆動回路毎に分割し、更に、シリアル伝送に適した順番に並び換えてから電気光学装置11に伝送する。
【選択図】 図1
【解決手段】画像処理装置10を、入力画像データ生成部10aと、入力画像データ分割部10bと、フレームメモリ10cと、入力画像データ伝送部10dと、を含んだ構成とし、電気光学装置11を、パネル11aと、走査線駆動部11bと、データ線駆動部11cと、制御部11dと、入力画像データ取得部11eと、ラインメモリ11fと、を含んだ構成とし、画像処理装置10側において、非順次走査における走査線の選択順番に合わせて予め画素データを並び替え入力画像データを生成し、且つ、走査線毎の入力画像データを各データ線駆動回路毎に分割し、更に、シリアル伝送に適した順番に並び換えてから電気光学装置11に伝送する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気光学装置に係り、特に、階調表示による画像の表示ムラを抑えるのに好適な非順次走査処理によって前記電気光学装置に画像を表示するシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、電気光学装置、例えば、電気光学材料として液晶を用いた液晶表示装置は、陰極線管(CRT)に代わるディスプレイデバイスとして、各種情報処理機器や液晶テレビなどの表示部に広く用いられている。ここで、従来の電気光学装置は、例えば、マトリクス状に配列した画素電極や、この画素電極に接続されたスイッチング素子などが設けられた素子基板と、画素電極に対向する対向電極が形成された対向基板と、これら両基板の間に充填された電気光学材料たる液晶とから構成される。そして、このような構成において、ある1本の走査線を選択すると、当該スイッチング素子が導通状態となる。この導通状態の際に、データ線を介し画素電極に対して、階調に応じた電圧の画像信号を印加すると、当該画素電極および対向電極の間の液晶層に画像信号の電圧に応じた電荷が蓄積される。電荷蓄積後、当該スイッチング素子をオフ状態としても、当該液晶層における電荷の蓄積は、液晶層自身の容量性や蓄積容量などによって維持される。このように、各スイッチング素子を駆動させ、蓄積させる電荷量を階調に応じて制御すると、画素毎に液晶の配向状態が変化する。このため、画素毎に濃度が変化するので、階調表示することが可能となる。
【0003】
このとき、各画素の液晶層に電荷を蓄積させるのは一部の期間で良いため、第1に、各走査線を順次選択するとともに、第2に、選択された走査線と交差する画素に、当該画素の階調に応じた電圧を有する画像信号を、対応するデータ線に印加する構成により、走査線およびデータ線を複数の画素について共通化した時分割マルチプレックス駆動が可能となる。
【0004】
ところが、データ線に印加される画像信号は、画素の階調に対応する電圧、すなわちアナログ信号である。このため、電気光学装置の周辺回路には、D/A変換回路やオペアンプなどが必要となるので、装置全体のコスト高を招致してしまう。更に、これらのD/A変換回路・オペアンプなどの特性や、各種の配線抵抗などの不均一性に起因して、表示ムラが発生するので、高品質な表示が極めて困難となり、特に高精細な表示を行う場合に顕著となるという問題がある。また、D/A変換回路やオペアンプ等による消費電力の増加等の問題もある。
【0005】
そこで、電気光学素子の発光時間を制御して、階調を得る方式が開発されている。この方式においては、データ線に、電気光学素子を発光させるか否かの2値の信号(ディジタル信号)を供給すれば良く、画質に悪影響を与える上記したアナログ回路が不要になるといった利点があるが、この制御を行う上で走査線の選択時間がかかり過ぎるといった問題が浮上している。
【0006】
そこで、上記した問題を解決するためのディジタル信号を利用した液晶ディスプレイの駆動方式として、非順次走査方式が開発されている。この方式では、ビット長Nの階調データによって光学素子の発光階調が示される。そして、この階調データを構成するビット列のビット数個の2n値(n=0,1,2,・・・(N−1))の比率に応じた数値群を生成し、この数値群を利用して走査線を非順次に選択する。このように非順次に走査線の選択を行うことで、この光学素子の発光時間が制御される。つまり、発行階調にあわせて発行時間を制御することで、階調表示を行うのである(例えば、特許文献1参照。)。
【0007】
また、ディスプレイが大型化すればするほど電気光学装置におけるデータ線駆動回路の数が増加する。電気光学装置は、これら複数のデータ線駆動回路に対して、表示する画像データを、それぞれバスを利用した並列伝送によって伝送している。
【0008】
【特許文献1】
特開2001−166730号公報。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記非順次走査方式は、通常の順次走査方式に比べて処理が複雑(画素データの並び替え等が必要)になるため、この処理をすべて電気光学装置側で行わせようとすると、十分なフレームメモリと、高速なプロセッサ、あるいは、専用のハードウェア等が必要となり、電気光学装置のコストアップを招くといった問題がある。
【0010】
また、上記したように多数のデータ線駆動回路に対してバスによるデータ伝送を行うと、基板の配線が複雑化し多層基板による立体配線の必要性が出てくるためコストが高くなってしまう。
そこで、本発明は、このような従来の技術の有する未解決の課題に着目してなされたものであって、電気光学装置側のコストを低減するのに好適な画像表示システム、このシステムにおける、電気光学装置、画像処理装置及び画像処理装置制御プログラムを提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係る画像表示システムは、画像処理装置と電気光学装置とを備え、前記画像処理装置からの入力画像を前記電気光学装置に表示する画像表示システムであって、
前記電気光学装置は、
光学素子を含む画素がマトリクス状に配列された画素マトリクスと、
前記画素マトリクスの行方向及び列方向のうち一方に沿って配列された画素群にそれぞれ接続する複数の走査線と、
前記画素マトリクスの行方向及び列方向のうち他方に沿って配列された画素群にそれぞれ接続する複数のデータ線と、
前記複数の走査線を、順次1つずつ選択する走査線駆動回路と、
前記光学素子の発光に係る制御信号を前記複数のデータ線のうち少なくとも1つのデータ線に出力するデータ線駆動回路と、
前記走査線駆動回路及び前記データ線駆動回路の動作を制御する制御部と、
前記画像処理装置から伝送された入力画像データを取得する入力画像データ取得手段と、を備え、前記複数のデータ線は所定数毎のグループに分割され、且つ、前記データ線駆動回路は、前記グループ毎に設けられており、
前記制御部は、前記入力画像データと前記光学素子の発光階調数に応じた所定ビット長の階調データとに基づき、前記走査線の並び順に対して非連続な順番に走査する非順次走査によって前記光学素子の発効時間を制御することで、所定数の前記走査線及び前記データ線より成る表示領域に前記入力画像を階調表示するようになっており、
前記画像処理装置は、
前記電気光学装置に入力する画像データを構成する画素データを、前記電気光学装置における前記非順次走査に対応した走査線の選択順番に合わせて並び替えることにより前記入力画像データを生成する入力画像データ生成手段と、
前記入力画像データ生成手段によって生成された入力画像データを、前記複数のデータ線駆動回路のそれぞれが取り扱う画素データ毎に分割する入力画像データ分割手段と、
前記入力画像データ分割手段によって分割された前記入力画像データを当該分割されたデータ毎に前記電気光学装置に伝送する入力画像データ伝送手段と、を備えることを特徴としている。
【0012】
このような構成であれば、第1の発明である画像表示システムにおける、電気光学装置は、走査線駆動回路によって、複数の走査線を、順次1つずつ選択することが可能であり、データ線駆動回路によって、光学素子の発光に係る制御信号を前記複数のデータ線のうち少なくとも1つのデータ線に出力することが可能であり、制御部によって、前記走査線駆動回路及び前記データ線駆動回路の動作を制御することが可能であり、入力画像データ取得手段によって、画像処理装置から伝送された入力画像データを取得することが可能であり、画像処理装置は、入力画像データ生成手段によって、電気光学装置に入力する画像データを構成する画素データを、前記電気光学装置における前記非順次走査に対応した走査線の選択順番に合わせて並び替えることにより前記入力画像データを生成することが可能であり、入力画像データ分割手段によって、前記入力画像データ生成手段によって生成された入力画像データを、前記複数のデータ線駆動回路のそれぞれが取り扱う画素データ毎に分割することが可能であり、入力画像データ伝送手段によって、前記入力画像データ分割手段によって分割された前記入力画像データを当該分割されたデータ毎に前記電気光学装置に伝送することが可能である。
【0013】
従って、画像処理装置側で、画像データの画素データを非順次走査に対応した順番に並び替え、且つ、電気光学装置側のデータ線駆動回路毎の取り扱うデータ順に並べ替えてから電気光学装置に伝送するようにしたので、電気光学装置側で画素データを並び替える処理が必要なくなり、フレームメモリの容量の低減や制御部の簡易化、基板配線の簡易化等、電気光学装置側のハードウェア構成を簡易化することが可能となる。よって、コスト低減が可能となる。
【0014】
ここで、上記した光学素子は、例えば、液晶、エレクトロルミネッセンス素子、プラズマディスプレイ、発光ダイオード等である。
また、第2の発明は、第1の発明において、前記入力画像データ分割手段は、前記1走査線毎に、当該1走査線の前記画素数分のデータ毎に前記入力画像データを分割し、且つ、当該分割された1走査線毎の入力画像データを構成する画素データを、前記グループ毎に所定の順番に並び替えることによって、前記複数のデータ線駆動回路のそれぞれに対応する1走査線分の画素データから成るデータブロックを生成するようになっていることを特徴としている。
【0015】
つまり、入力画像データ分割手段によって、1走査線毎に、当該1走査線の前記画素数分のデータ毎に前記入力画像データを分割し、且つ、当該分割された1走査線毎の入力画像データを構成する画素データを、前記グループ毎に所定の順番に並び替えることによって、前記複数のデータ線駆動回路のそれぞれに対応する1走査線分の画素データから成るデータブロックを生成することが可能である。
【0016】
従って、データ線駆動回路の個数に応じてグループ分けした1走査線の画素数分のデータを並び替えたデータブロックを各グループ毎に生成することができるので、電気光学装置側の扱いやすいデータの並びで入力画像データを伝送することが可能である。また、入力画像データ分割手段は、1走査線毎の前記画素数分のデータ毎に前記入力画像データを分割して、その分割された入力画像データ毎に伝送するので、電気光学装置側のメモリの必要量を低減することが可能となり、電気光学装置にかかるコストを低減することが可能となる。
【0017】
また、第3の発明は、第1又は第2の発明において、前記入力画像データ伝送手段は、前記電気光学装置に対して、前記複数のデータ線駆動回路毎に分割された前記入力画像データを、前記各データブロックにおける前記画素データの並び順に基づきパラレル伝送するようになっていることを特徴としている。
つまり、入力画像データ伝送手段によって、電気光学装置に対して、前記複数のデータ線駆動回路毎に分割された前記入力画像データを、前記各データブロックにおける前記画素データの並び順に基づきパラレル伝送することが可能である。
【0018】
従って、各グループ毎の画素データの並び順に合わせて、電気光学装置に対して画素データをパラレルに伝送することが可能となり、電気光学装置側において、取り扱いやすいデータの伝送が可能である。
また、第4の発明は、第1乃至第3のいずれか1の発明において、前記制御部は、前記入力画像データ取得手段によって取得された前記入力画像データを、前記データブロック毎に、前記所定の順番に基づき前記複数のデータ線駆動回路のそれぞれにシリアル伝送するようになっていることを特徴としている。
【0019】
つまり、制御部によって、入力画像データ取得手段によって取得された前記入力画像データの、複数のデータ線駆動回路への伝送処理をそれぞれシリアル伝送で行うことが可能である。従って、バス配線やデータ線駆動回路のそれぞれにパラレル配線した場合などと比較して、基板配線の簡易化が可能となり、多層基板にする必要がなくなるので、基板や配線にかかるコストの低減が可能となる。
【0020】
なお、本発明の場合は、例えば、制御部に、入力画像データを記憶するメモリ及びメモリコントローラが集約されており、非順次走査による画像の階調表示処理も制御部の制御により行うことになる。
また、第5の発明は、第1乃至第3のいずれか1の発明において、前記入力画像データ取得手段は、取得した前記入力画像データを、前記データブロック毎に、前記所定の順番に基づき前記複数のデータ線駆動回路のそれぞれにシリアル伝送するようになっていることを特徴としている。
【0021】
つまり、入力画像データ取得手段によって、当該入力画像データ取得部によって取得された前記入力画像データの、複数のデータ線駆動回路への伝送処理をそれぞれシリアル伝送で行うことが可能である。従って、バス配線やデータ線駆動回路のそれぞれにパラレル配線した場合などと比較して、基板配線の簡易化が可能となり、多層基板にする必要がなくなるので、基板や配線にかかるコストの低減が可能となる。
【0022】
なお、本発明の場合は、例えば、データ線駆動回路に、入力画像データを記憶するメモリ及びメモリコントローラが含まれており、非順次走査による画像の階調表示処理も各データ線駆動回路によって行われることになる。
また、第6の発明は、第1乃至第5のいずれか1の発明において、前記複数の走査線は、当該走査線の並び順に合わせて通し番号が対応付けられており、
前記入力画像データ伝送手段は、前記分割された入力画像データを前記電気光学装置に伝送する際に、当該分割された入力画像データ毎に対応する前記走査線を示す通し番号データを伝送するようになっていることを特徴としている。
【0023】
つまり、入力画像データ伝送手段は、分割された入力画像データを前記電気光学装置に伝送する際に、当該分割された入力画像データ毎に対応する前記走査線を示す番号データを伝送することが可能である。従って、電気光学装置側で走査線の番号を用意する処理を行う必要がなくなり、処理の低減及び制御部の構成の簡易化が可能となり、電気光学装置にかかるコストを低減することが可能となる。
【0024】
また、第7の発明は、第1乃至第6のいずれか1の発明において、ビット長Nの前記階調データに基づき生成される、前記表示領域の走査線数に1を加算した加算数を前記階調データを構成するビット列のビット数個の2n値(n=0,1,2,・・・,(N−1))から成る比率に応じた数値に分割した数値群に基づき、前記走査線駆動回路によって選択された前記表示領域における各走査線に対応した各光学素子が、当該走査線が選択される毎に前記数値群の中から所定の順番で選択される一の数値に応じた時間だけ発光可能なように決定された前記走査線の選択順番によって、前記非順次走査を行うことを特徴としている。
【0025】
つまり、前記表示領域の走査線数に1を加算した加算数を前記階調データを構成するビット列のビット数個の2n値(n=0,1,2,・・・(N−1))から成る比率に応じた数値に分割した数値群に基づき、発光素子の発光時間を制御するようにしたので、これにより、大きな表示領域に対して表示ムラの少ない画像を表示することが可能となる。
【0026】
また、第8の発明は、第1〜第7のいずれか1の発明において、前記入力画像データ生成手段は、
前記光学素子の発光階調を示す階調データのビット長Nと、
前記走査線の総数に1を加算した加算数を、前記階調データを構成するビット列のビット数個の2n値(n=0,1,2,・・・,(N−1))から成る比率に応じた数値に分割した数値群と、を取得する一方、
前記走査線のそれぞれに、その並び順に合わせて通し番号を対応付け、
前記走査線に対応付けられた通し番号のうち所定番号を、前記階調データを構成するビット列の最下位ビット(0桁目)に対応する初期値とし、
前記最下位ビットに対応する初期値に、前記数値群に含まれる数値のうち最も大きい数値を加算したものを、前記階調データを構成するビット列の最上位ビット((N−1)桁目)に対応する前記走査線の初期値とし、
前記最上位ビットと前記最下位ビットとの間にある他のビットについては、前記他のビットのビット桁数の大きい方から順に、当該他のビットのビット桁数の1桁上のビットに対応した前記初期値と前記数値群に含まれる数値のうち、小さいほうから当該他のビットのビット桁数に1を加算した値番目の数値とを加算した値を当該他のビットの初期値として対応付け、
まず、前記最下位ビットに対応する初期値が示す通し番号の走査線を選択し、次に、前記最上位ビットと、このビットから最下位ビットの1つ手前のビットに向けて1ビットずつ順番にシフトした各ビットに対応する前記初期値が示す通し番号の走査線をそれぞれ順番に選択する第1の処理と、
前記走査線を選択する毎に、前記走査線駆動回路に、当該選択された番号の走査線を駆動させる第2の処理と、
前記階調データの各ビットに対応付けられた値にそれぞれ1を加算すると共に、前記加算後の前記階調データの各ビットに対応する値が前記走査線の総数から1を減算した値を超えたときに、その値を、前記通し番号の最小値に更新する第3の処理と、
前記第3の処理後の前記階調データの各ビットに対応付けられた値に対応した走査線を前記第1の処理と同様の順番で選択する第4の処理と、を行う処理部を含み、
前記階調データを構成するビット列の各ビット毎に前記表示領域における走査線が全て選択されるまで、前記第2の処理〜前記第4の処理を繰り返し行うことにより前記走査線の選択順番を決定し、当該決定された選択順番に基づき前記入力画像データを生成することを特徴としている。
【0027】
つまり、上記手順によって、走査線の選択順番を決定することにより、任意の走査線数の電気光学装置における走査線の選択順番を簡易に決定することが可能となる。
また、第9の発明に係る電気光学装置は、第1の発明における前記電気光学装置であって、
光学素子を含む画素がマトリクス状に配列された画素マトリクスと、
前記画素マトリクスの行方向及び列方向のうち一方に沿って配列された画素群にそれぞれ接続する複数の走査線と、
前記画素マトリクスの行方向及び列方向のうち他方に沿って配列された画素群にそれぞれ接続する複数のデータ線と、
前記複数の走査線を、順次1つずつ選択する走査線駆動回路と、
前記光学素子の発光に係る制御信号を前記複数のデータ線のうち少なくとも1つのデータ線に出力するデータ線駆動回路と、
前記走査線駆動回路及び前記データ線駆動回路の動作を制御する制御部と、
前記画像処理装置から伝送された入力画像データを取得する入力画像データ取得手段と、を備え、前記複数のデータ線は所定数毎のグループに分割され、且つ、前記データ線駆動回路は、前記グループ毎に設けられており、
前記制御部は、前記入力画像データと前記光学素子の発光階調数に応じた所定ビット長の階調データとに基づき、前記走査線の並び順に対して非連続な順番に走査する非順次走査によって前記光学素子の発効時間を制御することで、所定数の前記走査線及び前記データ線より成る表示領域に前記入力画像を階調表示するようになっていることを特徴としている。
【0028】
ここで、本発明は、第1の発明における電気光学装置でありその作用効果は重複するので記載を省略する。
また、第10の発明は、第9の発明において、前記制御部は、前記入力画像データ取得手段によって取得された前記入力画像データを、前記データブロック毎に、前記所定の順番に基づき前記複数のデータ線駆動回路のそれぞれにシリアル伝送するようになっていることを特徴としている。
【0029】
ここで、本発明は、第4の発明における電気光学装置でありその作用効果は重複するので記載を省略する。
また、第11の発明は、第9の発明において、前記入力画像データ取得手段は、取得した前記入力画像データを、前記データブロック毎に、前記所定の順番に基づき前記複数のデータ線駆動回路のそれぞれにシリアル伝送するようになっていることを特徴としている。
【0030】
ここで、本発明は、第5の発明における電気光学装置でありその作用効果は重複するので記載を省略する。
また、第12の発明は、第9乃至第11のいずれか1の発明において、ビット長Nの前記階調データに基づき生成される、前記表示領域の走査線数に1を加算した加算数を前記階調データを構成するビット列のビット数個の2n値(n=0,1,2,・・・,(N−1))から成る比率に応じた数値に分割した数値群に基づき、前記走査線駆動回路によって選択された前記表示領域における各走査線に対応した各光学素子が、当該走査線が選択される毎に前記数値群の中から所定の順番で選択される一の数値に応じた時間だけ発光可能なように決定された前記走査線の選択順番によって、前記非順次走査を行うことを特徴としている。
【0031】
ここで、本発明は、第7の発明における電気光学装置でありその作用効果は重複するので記載を省略する。
また、第13の発明は、第1の発明における前記画像処理装置であって、
前記電気光学装置に入力する画像データを構成する画素データを、前記電気光学装置における前記非順次走査に対応した走査線の選択順番に合わせて並び替えることにより前記入力画像データを生成する入力画像データ生成手段と、
前記入力画像データ生成手段によって生成された入力画像データを、前記複数のデータ線駆動回路のそれぞれが取り扱う画素データ毎に分割する入力画像データ分割手段と、
前記入力画像データ分割手段によって分割された前記入力画像データを当該分割されたデータ毎に前記電気光学装置に伝送する入力画像データ伝送手段と、を備えることを特徴としている。
【0032】
ここで、本発明は、第1の発明における画像処理装置でありその作用効果は重複するので記載を省略する。
また、第14の発明は、第13の発明において、前記入力画像データ分割手段は、前記1走査線毎に、当該1走査線の前記画素数分のデータ毎に前記入力画像データを分割し、且つ、当該分割された1走査線毎の入力画像データを構成する画素データを、前記グループ毎に所定の順番に並び替えることによって、前記複数のデータ線駆動回路のそれぞれに対応する1走査線分の画素データから成るデータブロックを生成するようになっていることを特徴としている。
【0033】
ここで、本発明は、第2の発明における画像処理装置でありその作用効果は重複するので記載を省略する。
また、第15の発明は、第14の発明において、前記入力画像データ伝送手段は、前記電気光学装置に対して、前記複数のデータ線駆動回路毎に分割された前記入力画像データを、前記各データブロックにおける前記画素データの並び順に基づきパラレル伝送するようになっていることを特徴としている。
【0034】
ここで、本発明は、第3の発明における画像処理装置でありその作用効果は重複するので記載を省略する。
また、第16の発明は、第13乃至第15のいずれか1の発明において、前記複数の走査線は、当該走査線の並び順に合わせて通し番号が対応付けられており、
前記入力画像データ伝送手段は、前記分割された入力画像データを前記電気光学装置に伝送する際に、当該分割された入力画像データ毎に対応する前記走査線を示す通し番号データを伝送するようになっていることを特徴としている。
【0035】
ここで、本発明は、第6の発明における画像処理装置でありその作用効果は重複するので記載を省略する。
また、第17の発明は、第13乃至第16のいずれか1の発明において、前記入力画像データ生成手段は、
前記光学素子の発光階調を示す階調データのビット長Nと、
前記走査線の総数に1を加算した加算数を、前記階調データを構成するビット列のビット数個の2n値(n=0,1,2,・・・(N−1))から成る比率に応じた数値に分割した数値群と、を取得する一方、
前記走査線のそれぞれに、その並び順に合わせて通し番号を対応付け、
前記走査線の通し番号のうち所定番号を、前記階調データを構成するビット列の最下位ビット(0桁目)に対応する前記走査線の通し番号の初期値とし、
前記最下位ビットに対応する初期値に、前記数値群に含まれる数値のうち最も大きい数値を加算したものを、前記階調データを構成するビット列の最上位ビット((N−1)桁目)に対応する前記走査線の初期値とし、
前記最上位ビットと前記最下位ビットとの間にある他のビットについては、前記他のビットのビット桁数の大きい方から順に、当該他のビットのビット桁数の1桁上のビットに対応した前記初期値と前記数値群に含まれる数値のうち、小さいほうから当該他のビットのビット桁数に1を加算した値番目の数値とを加算した値を当該他のビットの初期値として対応付け、
まず、前記最下位ビットに対応する初期値が示す通し番号の走査線を選択し、次に、前記最上位ビットと、このビットから最下位ビットの1つ手前のビットに向けて1ビットずつ順番にシフトした各ビットに対応する前記初期値が示す通し番号の走査線をそれぞれ順番に選択する第1の処理と、
前記走査線を選択する毎に、前記走査線駆動回路に、当該選択された番号の走査線を駆動させる第2の処理と、
前記階調データの各ビットに対応付けられた値にそれぞれ1を加算すると共に、前記加算後の前記階調データの各ビットに対応する値が前記走査線の総数から1を減算した値を超えたときに、その値を、前記通し番号の最小値に更新する第3の処理と、
前記第3の処理後の前記階調データの各ビットに対応付けられた値に対応した走査線を前記第1の処理と同様の順番で選択する第4の処理と、を行う処理部を含み、
前記階調データを構成するビット列の各ビット毎に前記表示領域における走査線が全て選択されるまで、前記第2の処理〜前記第4の処理を繰り返し行うことにより前記走査線の選択順番を決定し、当該決定された選択順番に基づき前記入力画像データを生成することを特徴としている。
【0036】
ここで、本発明は、第8の発明における画像処理装置でありその作用効果は重複するので記載を省略する。
また、第18の発明に係る電気光学装置制御プログラムは、第9の発明を制御するためのコンピュータが実行可能なプログラムであって、
前記入力画像データと前記光学素子の発光階調数に応じた所定ビット長の階調データとに基づき、前記走査線の並び順に対して非連続な順番に走査する非順次走査によって前記光学素子の発効時間を制御することで、所定数の前記走査線及び前記データ線より成る表示領域に前記入力画像を階調表示することを特徴としている。
【0037】
ここで、本発明は、第9の発明を制御するためのプログラムであり、その効果は重複するので記載を省略する。
また、第19の発明に係る画像処理装置制御プログラムは、第13の発明を制御するためのプログラムであって、
前記電気光学装置に入力する画像データを構成する画素データを、前記電気光学装置における前記非順次走査に対応した走査線の選択順番に合わせて並び替えることにより前記入力画像データを生成する入力画像データ生成ステップと、
前記入力画像データ生成ステップにおいて生成された入力画像データを、前記複数のデータ線駆動回路のそれぞれが取り扱う画素データ毎に分割するデータ分割ステップと、
前記データ分割ステップにおいて分割された前記入力画像データを当該分割されたデータ毎に前記電気光学装置に伝送する入力画像データ伝送ステップと、を備えることを特徴としている。
【0038】
ここで、本発明は、第13の発明を制御するためのプログラムであり、その効果は重複するので記載を省略する。
(1)第10の発明を制御するためのコンピュータが実行可能なプログラムであって、
前記入力画像データ取得手段によって取得された入力画像データを、前記データブロック毎に、前記制御部を介して前記所定の順番に基づき前記複数のデータ線駆動回路のそれぞれにシリアル伝送することを特徴とする電気光学装置制御プログラム。
【0039】
(2)第11の発明を制御するためのコンピュータが実行可能なプログラムであって、
前記入力画像データ取得手段によって取得された入力画像データを、前記データブロック毎に、前記所定の順番に基づき前記複数のデータ線駆動回路のそれぞれにシリアル伝送するようになっていることを特徴とする電気光学装置制御プログラム。
【0040】
(3)ビット長Nの前記階調データに基づき生成される前記表示領域の走査線数に1を加算した加算数を前記階調データを構成するビット列のビット数個の2n値(n=0,1,2,・・・(N−1))から成る比率に応じた数値に分割した数値群に基づき、前記走査線駆動回路によって選択された前記表示領域における各走査線に対応した各光学素子が、当該走査線が選択される毎に前記数値群の中から所定の順番で選択される一の数値に応じた時間だけ発光可能なように決定された前記走査線の選択順番によって、前記非順次走査を行うことを特徴とする第18の発明、(1)、(2)のいずれか1に記載の電気光学装置制御プログラム。
【0041】
(4)前記入力画像データ分割ステップにおいては、前記1走査線毎に、当該1走査線の前記画素数分のデータ毎に前記入力画像データを分割し、且つ、当該分割された1走査線毎の入力画像データを構成する画素データを、前記グループ毎に所定の順番に並び替えることによって、前記複数のデータ線駆動回路のそれぞれに対応する1走査線分の画素データから成るデータブロックを生成するようになっていることを特徴とする第19の発明に記載の画像処理装置制御プログラム。
【0042】
(5)前記入力画像データ伝送ステップにおいては、前記電気光学装置に対して、前記複数のデータ線駆動回路毎に分割された前記入力画像データを、前記各データブロックにおける前記画素データの並び順に基づきパラレル伝送するようになっていることを特徴とする(4)記載の画像処理装置制御プログラム。
(6)前記複数の走査線は、当該走査線の並び順に合わせて通し番号が対応付けられており、
前記入力画像データ伝送ステップにおいては、前記分割された入力画像データを前記電気光学装置に伝送する際に、当該分割された入力画像データ毎に対応する前記走査線を示す番号データを伝送するようになっていることを特徴とする第19の発明、(4)、(5)のいずれか1に記載の画像処理装置制御プログラム。
【0043】
(7)前記入力画像データ生成ステップは、
前記光学素子の発光階調を示す階調データのビット長Nと、
前記走査線の総数に1を加算した加算数を、前記階調データを構成するビット列のビット数個の2n値(n=0,1,2,・・・,(N−1))から成る比率に応じた数値に分割した数値群と、を取得する一方、
前記走査線のそれぞれに、その並び順に合わせて通し番号を対応付け、
前記走査線に対応付けられた通し番号のうち所定番号を、前記階調データを構成するビット列の最下位ビット(0桁目)に対応する初期値とし、
前記最下位ビットに対応する初期値に、前記数値群に含まれる数値のうち最も大きい数値を加算したものを、前記階調データを構成するビット列の最上位ビット((N−1)桁目)に対応する前記走査線の初期値とし、
前記最上位ビットと前記最下位ビットとの間にある他のビットについては、前記他のビットのビット桁数の大きい方から順に、当該他のビットのビット桁数の1桁上のビットに対応した前記初期値と前記数値群に含まれる数値のうち、小さいほうから当該他のビットのビット桁数に1を加算した値番目の数値とを加算した値を当該他のビットの初期値として対応付け、
まず、前記最下位ビットに対応する初期値が示す通し番号の走査線を選択し、次に、前記最上位ビットと、このビットから最下位ビットの1つ手前のビットに向けて1ビットずつ順番にシフトした各ビットに対応する前記初期値が示す通し番号の走査線をそれぞれ順番に選択する第1の処理と、
前記走査線を選択する毎に、前記走査線駆動回路に、当該選択された番号の走査線を駆動させる第2の処理と、
前記階調データの各ビットに対応付けられた値にそれぞれ1を加算すると共に、前記加算後の前記階調データの各ビットに対応する値が前記走査線の総数から1を減算した値を超えたときに、その値を、前記通し番号の最小値に更新する第3の処理と、
前記第3の処理後の前記階調データの各ビットに対応付けられた値に対応した走査線を前記第1の処理と同様の順番で選択する第4の処理と、を含み、
前記階調データを構成するビット列の各ビット毎に前記表示領域における走査線が全て選択されるまで、前記第2の処理〜前記第4の処理を繰り返し行うことにより前記走査線の選択順番を決定し、当該決定された選択順番に基づき前記入力画像データを生成することを特徴とする第19の発明、(4)乃至(6)のいずれか1に記載の画像処理装置制御プログラム。
【0044】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1乃至図13は、本発明に係る画像表示システムの実施の形態を示す図である。
まず、本発明に係る画像表示システムの構成を図1に基づいて説明する。図1は、本発明に係る画像表示システムの第1の実施の形態の構成を示すブロック図である。
【0045】
第1の実施の形態における画像表示システム1は、画像処理装置10と、電気光学装置11と、を含んだ構成となっている。
画像処理装置10は、入力画像データ生成部10aと、入力画像データ分割部10bと、フレームメモリ10cと、入力画像データ伝送部10dと、を含んだ構成となっている。
【0046】
入力画像データ生成部10aは、PC(Personal Computer)等の装置から取得した画像データにおける画素データを、電気光学装置11の非順次走査による画像表示における走査線の選択順番に合わせて並び替えた入力画像データを生成する処理を行うものである。
入力画像データ分割部10bは、入力画像データ生成部10aにおいて生成された入力画像データを、電気光学装置11の後述するデータ線駆動部11cを構成する第1〜第4のデータ線駆動回路111a〜111dの各々が扱うデータ毎に分割する処理を行うものである。
【0047】
フレームメモリ10cは、各部における処理を行うために画像データを記憶するためのメモリである。このメモリは、2つの記憶領域を備え、それぞれの記憶領域は1枚分の画像データを記憶できるだけの容量を持つ。
入力画像データ伝送部10dは、上記分割された入力画像データを当該データに対応した走査線の番号を付与して4ビットのデータバスにより電気光学装置11に伝送するものである。
【0048】
ここで、図示しないが、画像処理装置10は、上記各部を制御するための制御プログラムを実行するためのCPU(Central Processing Unit)等のプロセッサと、当該プログラムの記憶されたROM(Read Only Memory)と、を備えており、前記ROMから制御プログラムを読み出して実行することにより上記した各種処理を行うようになっている。また、この構成に限らず、専用のハードウェアとして実現されてもよい。
【0049】
電気光学装置11は、パネル11aと、走査線駆動部11bと、データ線駆動部11cと、制御部11dと、入力画像データ取得部11eと、ラインメモリ11fと、を含んだ構成となっている。
パネル11aは、スイッチングトランジスタとドライビングトランジスタと光学素子と保持容量コンデンサとを含んで成る画素回路が複数の走査線と複数のデータ線との交点にマトリクス状に設けられて構成されるものである。そして、後述する階調データのビット長に応じて前記光学素子の発光時間を制御することにより、パネル上に画像が階調表示される。
【0050】
走査線駆動部11bは、後述する制御部11dの制御により、画像処理装置10から取得した入力画像データに含まれる非順次走査における走査線の選択順番に基づき、走査線を駆動するものである。
データ線駆動部11cは、第1〜第4のデータ線駆動回路111a〜111dから構成されるもので、後述する制御部11dの制御により、データ線を駆動するものである。
【0051】
制御部11dは、各種制御信号により、走査線駆動部11bに、非順次走査によりパネル11aにおける画像表示領域の走査線を特定の順番で選択させ、且つ、ラインメモリ11fから入力画像データを読み出し、このデータを複数あるデータ線駆動部11cにシリアル伝送し、当該選択された走査線に対応する画素回路を駆動させるものである。
【0052】
入力画像データ取得部11eは、所定のタイミング毎に画像処理装置10から、分割された入力画像データから成る入力画像データブロックを取得するものである。
ここで、本実施の形態におけるパネル11aを構成する画素回路は、走査線駆動部11b及びデータ線駆動部11cによる走査線及びデータ線の駆動に加え、制御部11dからデータ線を介して供給されるbright信号がhigh、又は、lowと書き込まれることに応じてその動作が制御され、走査線が駆動されているいないに関わらず、bright信号がhighと書き込まれたときは光学素子を発光させ、lowと書き込まれたときは光学素子を発光させないようになっている。また、本実施の形態において、光学素子は、エレクトロルミネッセンス素子とする。
【0053】
ラインメモリ11fは、画像処理装置10からの入力画像データを記憶するためのメモリであり、並列して、データの書き込み及びデータの読み出しを行うために2つの記憶領域を備えたものである。
更に、図2に基づき、第1の実施の形態における画像表示システム1の、制御部11dからデータ線駆動部11cへのデータ伝送の仕組みを説明する。図2は、データ線駆動部11c、制御部11d及びラインメモリ11fの詳細な構成を示すブロック図である。
【0054】
図2に示すように、データ線駆動部11cは、第1〜第4のデータ線駆動回路111a〜111dを含んだ構成となっている。ここで、パネル11aにおけるデータ線をデータ線0〜15で表すと、第1のデータ線駆動回路111aは、データ線0〜3を駆動し、第2のデータ線駆動回路111bは、データ線4〜7を駆動し、第3のデータ線駆動回路111cは、データ線8〜11を駆動し、第4のデータ線駆動回路111dは、データ線12〜15を駆動するようになっている。
【0055】
また、制御部11dは、ラインメモリ11fを制御するメモリ制御部110を含んだ構成となっている。
また、ラインメモリ11fは、ラインメモリA112a及びラインメモリB112bの2つの記憶領域を備えた構成となっている。
そして、制御部11dは、ラインメモリ11fのラインメモリA112a及びラインメモリB112bのうちいずれか一方の記憶領域に記憶された入力画像データブロックを読み出し、これを、第1〜第4のデータ線駆動回路111a〜111dのそれぞれにシリアル伝送する。ここで、本実施の形態における電気光学装置11においては、ラインメモリ11fの2つの記憶領域に対して、入力画像データブロックの書き込み及び読み出し処理が並列で行われる。例えば、ラインメモリA112aに対し非順次走査に合わせて並び替えられた入力画像データブロックが書き込まれるとする。本実施の形態のおいては、このデータブロックが書き込まれている間に、ラインメモリB112bに既に書き込まれた入力画像データブロックの順次読み出し及び当該データの第1〜第4のデータ線駆動回路111a〜111dへのシリアル伝送が行われる。次に、入力画像データの読み出されたラインメモリB112bに新たな入力画像データブロックを書き込み、その間に、先ほどデータの書き込まれたラインメモリA112aから入力画像データの順次読み出し及び当該データの第1〜第4のデータ線駆動回路111a〜111dへのシリアル伝送が行われる。このようにして、ラインメモリA112a及びラインメモリB112bに対して交互に入力画像データブロックの書き込み及び順次読み出しを行うことでこれらの処理を並列で行い、且つ、非順次走査による画像の階調表示を行う。
【0056】
また、本実施の形態に係る電気光学装置11は、データ線に印加する信号(bright信号)を2値的なビットデータとするとともに、このビットデータを用いて、1フレームの期間において光学素子の発光時間を制御する構成となっている。すなわち、光学素子の発光時間を階調データを構成するビット列の各ビットに対応した時間にしたがって制御することで画像の階調表示を行う。
【0057】
更に、図3乃至図5に基づき、画像表示システムのより具体的な動作を説明する。図3(a)は、表示領域の走査線数が14本で、階調データが4ビットの場合の走査線の選択される様子を示す図であり、図3(b)は、各走査線における表示データの数え方を示す図であり、図4は、非順次走査における走査線の選択順番と画素データとの関係を示す図であり、図5は、入力画像データを、各走査線毎に電気光学装置11のデータ線駆動回路の数に応じて、シリアル伝送するのに適切な順番に並び替えた入力画像データブロックを示す図である。
【0058】
まず、PC等の装置から動画等の画像データが画像処理装置10に入力される。そして、この画像データは、フレームメモリ10cに記憶される。ここで、フレームメモリ10cは、2つの記憶領域を備えている。従って、当該記憶領域の一方に対して画像データの書き込み処理が行われている間に、他方の記憶領域から画像データの読み出し処理を行うことで、画像データの書き込み処理及び読み出し処理を並列で行うことが可能となっている。画像処理装置10は、画像データがフレームメモリ10cに記憶されると、入力画像データ生成部10aによって、この画像データを読み出して、画像データの解析を行う。この解析により画像データのサイズや色数等が解ると、次に、電気光学装置11から取得した表示領域の走査線数に応じて、非順次走査の走査線選択順に合わせて、画像データにおける画素データの並び替えを行うことで入力画像データを生成する。ここで、生成された入力画像データにおける走査線番号と画素データとの関係は、図4に示すようになる。
【0059】
更に、生成された入力画像データは、入力画像データ分割部10bに伝送され、そこで、電気光学装置11から取得したデータ線駆動回路の個数(ここでは4個)及び当該データ線駆動回路の取り扱うデータの情報(ここでは、上記した各4つのデータ線)に基づき、各走査線における、各データ線駆動回路において取り扱うデータ線数分のデータを1グループとして4つのグループに分割する。更に、このグループ毎の画素データをデータ線駆動回路の個数に応じた4ビットのデータバスによって伝送するため、当該グループ毎の画素データの並び替えを行う。更に、並び替えをした各グループ毎の画素データを、1走査線毎のデータブロックに区切り、それぞれのデータブロックに対応した走査線を示す番号を対応付ける。つまり、走査線番号毎に対応する入力画像データD0〜D15(16ビット)を、データ線0〜3のグループに対応したD0〜D3の1ブロック(4ビット)、データ線4〜7のグループに対応したD4〜D7の1ブロック(4ビット)、データ線8〜11のグループに対応したD8〜D11の1ブロック(4ビット)及びデータ線12〜15のグループに対応したD12〜D15の1ブロック(4ビット)の4ブロックに分割する。そして、図5に示すように、各ブロックの画素データを、それぞれ、D0〜D3、D4〜D7、D8〜D11及びD12〜D15の順番に並び替え、且つ、これらのブロックに対応した走査線番号を対応付ける。
【0060】
更に、1画像分の入力画像データの分割処理が完了すると、入力画像データ伝送部10dによって、この入力画像データを電気光学装置11に伝送する処理を行う。ここで、本実施の形態においては、4ビットのデータバスを利用し、まず、走査線番号データ4ビットをパラレル伝送する。次に、各データ線駆動回路毎のデータグループ(4ビット)を1ビットずつ4回に分けて伝送する。つまり、図5に示すように、走査線番号の伝送後に、(D0,D4,D8,D12)の4ビットの入力画像データブロックをパラレル伝送し、以降は、(D1,D5,D9,D13)の4ビット、(D2,D6,D10,D14)の4ビット、(D3,D7,D11,D15)の4ビット、の順で1走査線毎の入力画像データがパラレル伝送される。ここで、本実施の形態においては、これら4ビットのデータを伝送用データと称す。
【0061】
一方、電気光学装置11では、入力画像データ取得部11eによって、画像処理装置10からの4ビットずつパラレル伝送されてくる伝送用データを取得すると、このデータを、制御部11dを介してラインメモリ11fの2つある記憶領域(ラインメモリA112a及びラインメモリB112b)のいずれか一方に記憶する。なお、これらの入力画像データブロックに対応付けられた走査線番号のデータは、制御部11dから走査線駆動部11bへと伝送される。そして、ラインメモリの2つある記憶領域の一方に1走査線分の入力画像データ(4ブロック分)が記憶されると、制御部11d、走査線駆動部11b及びデータ線駆動部11cによって、非順次走査により、その入力画像データの画像をパネル11aに階調表示する処理を開始する。
【0062】
制御部11dは、ラインメモリ11fから、1走査線分の入力画像データを読み出し、データ線駆動回路11cの各データ線駆動回路111a〜111dにシリアル伝送する。ここで、上記したようにラインメモリ11fの2つある記憶領域(ラインメモリA112a及びラインメモリB112b)のうち一方のデータが読み出され且つ表示処理が行われている間に、他方には、新たなデータが書き込まれる。従って、選択された走査線番号に対応する1走査線分の入力画像データが読み出され、データ線駆動部11cの各データ線駆動回路111a〜111dに図5に示す順番でシリアル伝送されると、制御部11dによって、新たに走査線番号8に対応した入力画像データが、ラインメモリ11fの他方の記憶領域に書き込まれることになる。このようなタイミングで、ラインメモリ11fの2つの記憶領域に対して並列にデータの書込み及び読み出しを行い、且つ、走査線駆動部11bのタイミングコントローラによる走査線の選択タイミングに合わせて、対象の画素回路を駆動することによって、非順次走査によるパネル11aへの画像の階調表示を行う。つまり、非順次走査の順に且つシリアル伝送に適した順に入力画像データが並びかえられているので、制御部11dにおいて、データの並び替え等の処理が不要となる。
【0063】
更に、電気光学装置11における、非順次走査による画像の階調表示処理をより詳細に説明する。ここで、パネル11aの表示領域の走査線数14本、階調データのビット長4ビット及び表示領域の画素数224(14×16)個の場合を例として説明する。但し、本実施の形態では、色データ(RGB)を考慮しないこととする。
【0064】
まず、走査線の総数を14本、階調データのビット長を4ビットとしたときの走査線の選択順番の決定方法を具体的に説明する。本実施の形態において、この走査線の選択順番の決定は、画像処理装置10側において、プログラムとして実行されるもので、画像処理装置10が、電気光学装置11から走査線の総数及び階調データ(表示能力データ)を取得することで行われる。
【0065】
プログラムは、走査線の総数及び階調データ(表示能力データ)を取得すると、まず、走査線の総数14に1を加算した15を、ビット長Nの階調データを構成するビット列のビット数個の2n値(n=0,1,2,・・・,(N−1))から成る比率に応じて分割した数値群を生成する。つまり、階調データのビット長Nは4ビットであるので、20:21:22:23=1:2:4:8の比率で走査線の総数に1を加算した値15を分割する。この場合は、丁度、1:2:4:8に分割できる。従って、それぞれの比に応じて、1、2、4、8の4つの数値に分割できることになる。
【0066】
次に、総数14本の走査線のそれぞれに0〜13の通し番号を対応付ける。そして、階調データのLSB(0ビット目)に、最初に選択する走査線(以降、初期走査線と称す)の通し番号0を初期値として設定する。次に、階調データの3ビット目(MSB)に対して、1つ前に選択された走査線の通し番号0に前記分割した数値のうち最も大きい8を加算し、この通し番号8を初期走査線の通し番号として設定する。更に、階調データの2ビット目に対して、1つ前に選択された走査線の通し番号8に前記分割した数値のうち2番目に大きい4を加算し、この12を初期走査線の通し番号として設定する。なお更に、階調データの1ビット目に対して、1つ前に選択された通し番号12に前記分割した数値のうち3番目に大きい2を加算するが、この場合は、加算後の数値が通し番号13を超えるので、加算結果の14を走査線の総数14で割った時の余り(0)を初期走査線の通し番号として設定する。なお、12に3を足した15の場合は、15/14=1(余り1)となるので、この場合の初期走査線の通し番号は1となる。
【0067】
従って、階調データのビット長4ビットにおける、LSBに対しては通し番号0が初期値として設定され、MSBに対しては通し番号8が初期値として設定され、2ビット目に対しては通し番号12が初期値として設定され、1ビット目に対しては通し番号0が初期値として設定されることになる。
このように、階調データのビット長に応じて、上記したように1つ前に選択された走査線の通し番号に前記分割した数値を大きいものから小さいものに向けて順番に加算した数値によって、階調データの各ビットに対応した初期走査線の通し番号を決定する。
【0068】
更に、この決定された初期走査線を、階調データの、LSB(0ビット目)に対応した初期走査線、MSB(3ビット目)に対応した初期走査線、2ビット目に対応した初期走査線、1ビット目に対応した初期走査線の順でそれぞれ対応する通し番号の走査線を選択していき、且つ、選択された走査線の各画素を駆動していく。そして、各走査線の選択後は各ビットに対応した初期走査線の通し番号にそれぞれ1を加算する。この際、各ビットに対応した初期値に1を加算していった結果が走査線の総数から1を減算した値(ここでは13)を超えたときは、その加算結果を0にする。つまり、13番目の走査線が選択され、その通し番号13に1を加算したときはその加算結果を走査線の通し番号13を超える数値(14)とせずに、走査線の通し番号の最小値である0とする。故に、次の処理では、0番目の走査線が選択されることになる。階調データの各ビットの選択順番は、LSB→MSB→「LSB及びMSBの間の上位ビット→下位ビット」→LSB→MSB→・・・の順番で行われる。すなわち、0ビット目→3ビット目→2ビット目→1ビット目→0ビット目→3ビット目→2ビット目→・・・の繰り返しとなる。つまり、階調データの各ビットに対応して、0番目の走査線、8番目の走査線、12番目の走査線、0番目の走査線を選択すると、以降は、1番目の走査線、9番目の走査線、13番目の走査線、1番目の走査線を選択するように、各ビットに対応した1つ前に選択した走査線の通し番号にそれぞれ1を加算した通し番号の走査線を順次選択し、各画素を駆動していく。
【0069】
つまり、図3(a)に示すように、非順次走査において走査線は、階調データの各ビットに応じて、0番目の走査線→8番目の走査線→12番目の走査線→0番目の走査線→・・・の順に選択される。
更に、上記通し番号と同様に、走査線を示す番号をS0〜S13とし、且つ、各走査線に対する画素(入力画像データ)をD0〜D15として表示領域を表すと、図3(b)に示すように、走査線1本あたりの画素数は16個となる。
【0070】
従って、上記した非順次走査を行うために、入力画像データは、画像処理装置10において図5に示す順番で並び替えられ、且つ、上記分割処理の後に電気光学装置11に伝送されることになる。ここでは、n番目(n=0,1,2,・・・,13)の走査線Snにおける画素D0〜D15を、(Sn,D0)〜(Sn,D15)として表すこととする。また、各走査線は、階調データのビット毎に選択されることになるので、1つの画像が階調表示される間に4回選択されることになる。ここで、走査線S0に着目してみると、走査線S0は、T0で1回目が選択され、T3で2回目、T10で3回目、T25で4回目といったように選択される。その時間間隔を調べると、T0からT2では3、T3からT9では7、T10からT24では15、T25からT55では31となっている。つまり、発光素子は、最初の発光から2回目の発光までの間隔が3で、3回目が7、4回目が15、5回目が31といったように、3:7:15:31の比で発光が行われているのが解る。
更に、図6に基づき、画像処理装置10における画像データの取得処理の流れを説明する。図6は、画像処理装置10における画像データの取得処理を示すフローチャートである。ここで、フレームメモリ10cの2つある記憶領域をそれぞれ記憶領域1及び記憶領域2と称す。
【0071】
図6に示すように、まずステップS600に移行し、画像データを取得したか否かを判定し、取得したと判定された場合(Yes)はステップS602に移行し、そうでない場合(No)は取得するまで待機する。
ステップS602に移行した場合は、フレームメモリ10cの記憶領域1に対応するフラグであるF1がセット状態(専用のレジスタに1がセットされた状態)か否かを判定し、セット状態であると判定された場合(Yes)はステップS604に移行し、そうでない場合(No)はステップS612に移行する。
【0072】
ここで、本実施の形態においては、F1がセット状態のときに、フレームメモリ10cの記憶領域1に未処理の画像データが記憶された状態であり、F1がクリア状態(専用のレジスタに0がセットされた状態)のときに、フレームメモリ10cの記憶領域1に処理済みの画像データが記憶された状態か、何も記憶されていない状態か、あるいは、画像データを書込み中となる。
【0073】
ステップS604に移行した場合は、フレームメモリ10cの記憶領域2に対応するフラグであるF2がセット状態(専用のレジスタに1がセットされた状態)か否かを判定し、セット状態であると判定された場合(Yes)はステップS606に移行し、そうでない場合(No)はステップS608に移行する。
ここで、本実施の形態においては、F1と同様に、F2がセット状態のときに、フレームメモリ10cの記憶領域2に未処理の画像データが記憶された状態であり、F2がクリア状態(専用のレジスタに0がセットされた状態)のときに、フレームメモリ10cの記憶領域2に処理済みの画像データが記憶された状態か、何も記憶されていない状態か、あるいは、画像データを書込み中となる。
【0074】
ステップS606に移行した場合は、フレームメモリ10cへのデータの書込みを禁止しステップS602に移行する。
つまり、フレームメモリ10cの記憶領域1及び記憶領域2の両方に未処理の画像データが記憶されている状態であり、この場合は、一方が処理されるまで、ステップS602〜ステップS606の処理を繰り返し行うことになる。
【0075】
一方、ステップS608に移行した場合は、F2に対応した記憶領域2に、入力された画像データを記憶してステップS610に移行する。
ステップS610では、フレームメモリ10cの記憶領域2に対応したフラグF2をセットしてステップS600に移行する。
また、ステップS602において、F1がクリア状態で、ステップS612に移行した場合は、F1に対応した記憶領域1に、入力された画像データを記憶してステップS614に移行する。
【0076】
ステップS614では、フレームメモリ10cの記憶領域1に対応したフラグF1をセットしてステップS600に移行する。
つまり、画像データが入力されると、フレームメモリ10cの記憶領域に対してフラグがセットされているか否かを判定し、フラグのセットされていない方の記憶領域に画像データを記憶する。これにより、入力画像データの生成処理等により一方の記憶領域のフラグがセット状態であっても、もう一方の記憶領域のフラグがセット状態でなければ、画像データを記憶することが可能である。
【0077】
更に、図7に基づき、画像処理装置10における伝送用データの生成処理及び伝送用データの伝送処理の流れを説明する。図7は、画像処理装置10における伝送用データの生成処理及び伝送用データの伝送処理を示すフローチャートである。
図7に示すように、まずステップS700に移行し、入力画像データ伝送部10dを介して、電気光学装置11から表示領域の走査線数及び階調情報を取得してステップS702に移行する。ここで、走査線数及び階調情報の取得は、電気光学装置11側が表示領域や階調数を可変な場合を想定して取得するもので、これらが固定である場合は、最初に1回だけ情報を取得するか、予めその情報を入力しておくなどしても良い。
【0078】
ステップS702では、入力画像データ生成部10aにおいて、取得した画像データを解析してステップS704に移行する。ここで、画像の解析においては、画像のサイズ(ピクセル数)や色数などを解析する。
ステップS704では、入力画像データ生成部10aにおいて、フレームメモリ10cの記憶領域1に対応したフラグF1がセットされた状態であるか否かを判定し、セットされた状態であると判定された場合(Yes)はステップS706に移行し、そうでない場合(No)はステップS720に移行する。
【0079】
ステップS706に移行した場合は、セットされたフラグに対応したフレームメモリ10cの記憶領域から非順次走査の画像データ選択ルールおよび順番に従って画像データブロックを読み出しステップS708に移行する。
ステップS708では、入力画像データ生成部10aにおいて、電気光学装置11の走査線数及び階調情報に基づき、画像データにおける画素データの並び替えを行い入力画像データを生成し、当該生成した入力画像データを入力画像データ分割部10bに伝送してステップS710に移行する。
【0080】
ステップS710では、電気光学装置11からデータ線駆動部11cの情報を取得し、このデータ線駆動部11cの情報に基づき、上記したように、データ線駆動回路の数に応じて入力画像データを1走査線毎のデータブロックに分割し、且つ、各データ線駆動回路毎に対応する各データブロックの画素データを、4ビットのデータバスによるパラレル伝送に合わせて並びかえることにより伝送用データを生成してステップS712に移行する。
【0081】
ステップS712では、入力画像データ伝送部10cにおいて、前記生成された伝送用データに走査線番号を付加してステップS714に移行する。
ステップS714では、当該走査線番号の付加された伝送用データを、ステップS710において並び替えた順番に電気光学装置11に送信してステップS716に移行する。
【0082】
ステップS716では、1画像分の画像データの送信が終了したか否かを判定し、終了したと判定された場合(Yes)はステップS718に移行し、そうでない場合(No)はステップS706に移行する。
ステップS718に移行した場合は、送信処理を行った画像データに対応する記憶領域のフラグをクリアしてステップS700に移行する。
【0083】
また、ステップS704において、フラグF1がセットされておらずステップS720に移行した場合は、入力画像データ生成部10aにおいて、フラグF2がセットされた状態であるか否かを判定し、セットされた状態であると判定された場合(Yes)はステップS706に移行し、そうでない場合(No)はステップS704に移行する。
【0084】
つまり、ステップS700〜ステップS720の処理を行うことで、フレームメモリ10cの記憶領域に対応したフラグがセット状態にある記憶領域から、非順次走査における画像データ選択ルール及び走査線の選択順番に合わせて画像データブロックを読み出し、更に、当該読み出した画像データブロックをデータ線駆動部11cの情報に基づき加工して伝送用データを生成し、当該伝送用データに対応する走査線番号を付加して、この走査線番号の付加されたデータ毎に入力画像データを画像表示装置11に伝送することが可能である。
【0085】
そして、選択された記憶領域に対応した入力画像データの伝送処理が終了すると、この記憶領域のフラグがリセットされるので、上記したステップS600〜ステップS614の処理において、この記憶領域に画像データの書込みが可能となる。
つまり、伝送用データの生成中又は伝送中においては、フラグがセット状態となるので、上記したステップS600〜ステップS614の処理においては、その記憶領域に対して画像データの書込みを行うことができない。しかし、一方の記憶領域において、伝送用データの生成又は伝送が行われている間に、フラグがリセットされている他方の記憶領域に対しては、画像データの書込み処理を行うことが可能である。
【0086】
従って、フレームメモリ10cの記憶領域1及び記憶領域2に対する画像データの書込み処理及び画像データの読み出し処理(伝送処理)は、連続して画像データが送られてきた場合に、それぞれの領域に対して、交互に且つ並列に行われることになる。
更に、図8に基づき、電気光学装置11におけるラインメモリ11fへの入力画像データの書込み処理の流れを説明する。図8は、電気光学装置11におけるラインメモリ11fへの入力画像データの書込み処理を示すフローチャートである。
【0087】
図8に示すように、まずステップS800に移行し、制御部11dにおいて、画像処理装置10から上記した4ビット毎の伝送用データが入力されたか否かを判定し、入力されたと判定された場合(Yes)はステップS802に移行し、そうでない場合(No)は入力されるまで待機する。
ステップS802に移行した場合は、制御部11dにおいて、ラインメモリA112aに対応したフラグFAがセットされた状態(専用のレジスタに1がセットされた状態)であるか否かを判定し、セットされた状態であると判定された場合(Yes)はステップS804に移行し、そうでない場合(No)はステップS814に移行する。
【0088】
ここで、本実施の形態においては、FAがセット状態のときに、ラインメモリ11fのラインメモリA112aに未処理の画像データが記憶された状態であり、FAがクリア状態(専用のレジスタに0がセットされた状態)のときに、ラインメモリ11fのラインメモリA112aには処理済みの画像データが記憶されている状態か、何も記憶されていない状態か、あるいは、画像データを書込み中となる。
【0089】
ステップS804に移行した場合は、制御部11dにおいて、ラインメモリB112bに対応したフラグFBがセットされた状態(専用のレジスタに1がセットされた状態)であるか否かを判定し、セットされた状態であると判定された場合(Yes)はステップS806に移行し、そうでない場合(No)はステップS808に移行する。
【0090】
ここで、本実施の形態においては、FAと同様に、FBがセット状態のときに、ラインメモリ11fのラインメモリB112bに未処理の入力画像データブロックが記憶された状態であり、FBがクリア状態(専用のレジスタに0がセットされた状態)のときに、ラインメモリ11fのラインメモリB112bには処理済みの画像データが記憶されている状態か、何も記憶されていない状態か、あるいは、画像データを書込み中となる。
【0091】
ステップS806に移行した場合は、制御部11dにおいて、ラインメモリ11fへのデータの書込みを禁止しステップS802に移行する。
一方、ステップS808に移行した場合は、制御部11dは、フラグFBの対応したラインメモリB112bに取得した4ビット毎の伝送用データを書込みステップS810に移行する。
【0092】
ステップS810では、制御部11dにおいて、1走査線分の伝送用データが書き込まれたか否かを判定し、書き込まれたと判定された場合(Yes)はステップ812に移行し、そうでない場合(No)はステップS808に移行する。
ステップS812に移行した場合は、フラグFBをセットしてステップS800に移行する。
【0093】
また、ステップS802においてフラグFAがセット状態ではなくステップS814に移行した場合は、制御部11dは、フラグFAの対応したラインメモリA112aに取得した4ビット毎の伝送用データを書込みステップS816に移行する。
ステップS816では、制御部11dにおいて、1走査線分の伝送用データが書き込まれたか否かを判定し、書き込まれたと判定された場合(Yes)はステップS818に移行し、そうでない場合(No)はステップS814に移行する。
【0094】
ステップS818に移行した場合は、フラグFAをセットしてステップS800に移行する。
つまり、上記ステップS800〜ステップS818の処理によって、フラグFA又はフラグFBがセットされているか否かを判定し、フラグがセットされているラインメモリにはデータの書込みを行わず、セットされていないラインメモリに対して書込みを行う。
【0095】
更に、図9に基づき、電気光学装置11における非順次走査による画像の表示処理の流れを説明する。図9は、電気光学装置11における非順次走査による画像の表示処理を示すフローチャートである。
図9に示すように、まずステップS900に移行し、制御部11dは、ラインメモリA112aに対応したフラグFAがセットされた状態であるか否かを判定し、セットされた状態であると判定された場合(Yes)はステップS902に移行し、そうでない場合(No)はステップS910に移行する。
【0096】
ステップS902に移行した場合は、制御部11dは、ラインメモリ11fにおけるラインメモリA112aに書込まれた1走査線分の入力画像データを読み出してステップS904に移行する。
ステップS904では、ステップS902において読み出したデータをデータ線駆動部11cの各データ線駆動回路111a〜111dにシリアル伝送してステップS906に移行する。
【0097】
ステップS906では、制御部11dは、入力画像データの伝送が終了したのを確認して、ラインメモリA112aに対応するフラグFAをクリアしてステップS908に移行する。
ステップS908では、制御部11dは、読み出した1走査線分の入力画像データに基づき、走査線駆動部11b及びデータ線駆動部11cを制御して、非順次走査による画像の階調表示処理を行いステップS900に移行する。
【0098】
一方、ステップS910に移行した場合は、ラインメモリB112bに対応したフラグFBがセットされているか否かを判定し、セットされていると判定された場合(Yes)はステップS912に移行し、そうでない場合(No)はステップS900に移行する。
ステップS912に移行した場合は、制御部11dは、ラインメモリ11fにおけるラインメモリB112bに書込まれた1走査線分の入力画像データを読み出してステップS914に移行する。
【0099】
ステップS914では、ステップS912において読み出したデータをデータ線駆動部11cの各データ線駆動回路111a〜111dにシリアル伝送してステップS916に移行する。
ステップS916では、制御部11dは、入力画像データの伝送が終了したのを確認して、ラインメモリB112bに対応するフラグFBをクリアしてステップS908に移行する。
【0100】
つまり、ステップS900〜ステップS916の処理を繰り返し行うことで、ラインメモリ11fの記憶領域であるラインメモリA112a又はラインメモリB112bに対応したフラグFA又はFBのいずれかがセット状態にある記憶領域から1走査線分の入力画像データを読み出し、当該読み出した入力画像データに含まれる走査線番号に基づき走査線駆動部11bを駆動し、更に、データ線駆動部11cを駆動して選択された走査線に対応する画素回路を駆動し、画像の階調表示を行う。
【0101】
そして、選択された記憶領域からの1走査線分の入力画像データの読み出し処理が終了すると、この記憶領域のフラグがリセットされるので、上記したステップS800〜ステップS818の処理において、この記憶領域に4ビット毎の伝送用データとして伝送される入力画像データの書込みが可能となる。
つまり、ラインメモリからデータが読み出されている間は、フラグがセット状態となるので、上記したステップS800〜ステップS818の処理においては、その記憶領域に対して入力画像データブロックの書込み処理を行うことができない。しかし、一方の記憶領域において、データの読み出し処理が行われている間に、読み出し処理が終了してフラグがリセットされている他方の記憶領域に対しては、データの書込み処理を行うことが可能である。
【0102】
従って、ラインメモリ11fのラインメモリA112a及びラインメモリB112bに対する入力画像データの書込み処理及び入力画像データの読み出し処理は、連続して送られてくる入力画像データに対し、それぞれの領域について、交互に且つ並列に行われることになる。
更に、図10及び図11に基づき、本発明に係る第2の実施の形態を説明する。図10は、第2の実施の形態における画像表示システム2の構成を示すブロック図であり、図11は、データ線駆動部11c’の詳細な構成を示すブロック図である。
【0103】
第2の実施の形態における画像表示システム2は、画像処理装置10と、電気光学装置11と、を含んだ構成となっている。
画像処理装置10は、入力画像データ生成部10aと、入力画像データ分割部10bと、フレームメモリ10cと、入力画像データ伝送部10dと、を含んだ構成となっている。
【0104】
入力画像データ生成部10aは、PC(Personal Computer)等の装置から取得した画像データにおける画素データを、電気光学装置11の非順次走査による画像表示における走査線の選択順番に合わせて並び替えた入力画像データを生成する処理を行うものである。
入力画像データ分割部10bは、入力画像データ生成部10aにおいて生成された入力画像データを、電気光学装置11の後述するデータ線駆動部11cを構成する第1〜第4のデータ線駆動回路111a〜111dの各々が扱うデータ毎に分割する処理を行うものである。
【0105】
フレームメモリ10cは、各部における処理を行うために画像データを記憶するためのメモリである。このメモリは、2つの記憶領域を備え、それぞれの記憶領域は1枚分の画像データを記憶できるだけの容量を持つ。
入力画像データ伝送部10dは、上記分割された入力画像データに当該データに対応した走査線の番号を付与して4ビットバスにより電気光学装置11に伝送するものである。
【0106】
ここで、図示しないが、画像処理装置10は、上記各部を制御するための制御プログラムを実行するためのCPU(Central Processing Unit)等のプロセッサと、当該プログラムの記憶されたROM(Read Only Memory)と、を備えており、前記ROMから制御プログラムを読み出して実行することにより上記した各種処理を行うようになっている。また、この構成に限らず、専用のハードウェアとして実現されてもよい。
【0107】
電気光学装置11は、パネル11aと、走査線駆動部11b’と、データ線駆動部11c’と、入力画像データ取得部11eと、を含んだ構成となっている。
パネル11aは、スイッチングトランジスタとドライビングトランジスタと光学素子と保持容量コンデンサとを含んで成る画素回路が複数の走査線と複数のデータ線との交点にマトリクス状に設けられて構成されるものである。そして、後述する階調データのビット長に応じて前記光学素子の発光時間を制御することにより、パネル上に画像が階調表示される。
【0108】
走査線駆動部11b’は、画像処理装置10から取得した入力画像データに含まれる非順次走査における走査線の選択順番に基づき、走査線を駆動するものである。ここで、本実施の形態において、走査線駆動部11bは、分割された入力画像データに含まれる走査線番号データに基づき走査線の選択タイミングを制御するタイミングコントローラを備えている。
【0109】
データ線駆動部11c’は、第1〜第4のデータ線駆動回路111a’〜111d’から構成されるもので、各データ線駆動回路111a’〜111d’は、データ線を駆動するためのドライバと、入力画像データを記憶するラインメモリと、当該ラインメモリを制御するメモリコントローラと、を備えている。
入力画像データ取得部11eは、所定のタイミング毎に画像処理装置10から、分割された入力画像データから成る入力画像データを取得し、このデータを各データ線駆動回路111a’〜111d’のそれぞれにシリアル伝送するものである。
【0110】
更に、図11に基づき、データ線駆動部11c’の詳細な構成を説明する。
データ線駆動部11c’は、ラインメモリ及びメモリ制御部からなる第1の制御部110a〜第4の制御部110dと、第1のデータ線駆動回路111a’〜第4のデータ線駆動回路111d’と、を含んだ構成となっている。ここで、ラインメモリは4ビットのデータを記憶可能な容量の2つの記憶領域A及びBを備えている。また、パネル11aにおけるデータ線をデータ線0〜15で表すと、第1のデータ線駆動回路111a’は、データ線0〜3を駆動し、第2のデータ線駆動回路111b’は、データ線4〜7を駆動し、第3のデータ線駆動回路111c’は、データ線8〜11を駆動し、第4のデータ線駆動回路111d’は、データ線12〜15を駆動するようになっている。
【0111】
また、図11に示すように、第1〜第4の制御部110a〜110dと第1〜第4のデータ線駆動回路111a’〜111d’とはそれぞれ一対一に対応している。
従って、第1〜第4の制御部110a〜110dは、入力画像データ取得部11eからシリアル伝送されてくる、前記第1〜第4のデータ線駆動回路111a’〜111d’用に分割された入力画像データを対応するデータ線駆動部に伝送する。
【0112】
ここで、第1〜第4の制御部110a〜110dは、画像処理装置10から伝送された入力画像データを、まずは、ラインメモリの2つある記憶領域のいずれか一方に書き込む。次に、この書き込まれた入力画像データを読み出して、各データ線駆動回路にパラレル伝送する。この入力画像データの読み出し及び伝送処理中に、他方の記憶領域には、新たな入力画像データを書き込む処理が行われる。以降は、当該記憶領域の一方からデータを読み出して対応するデータ線駆動回路に伝送する処理と、当該処理が行われている間に他方に入力画像データ取得部11eからの新たな入力画像データを書込む処理と、を並列に行う。
【0113】
なお、本実施の形態は、第1の実施の形態において、ラインメモリ11fから入力画像データを読み出し制御部11dを介して、このデータを、データ線駆動部11cの各データ線駆動回路111a〜111dに対してシリアル伝送していたのに対し、データ線駆動部11c’の第1〜第4の制御部110a〜110dが、それぞれラインメモリ及び当該メモリを制御するメモリコントローラを備え、走査線駆動部11b’も走査線を駆動するためのタイミングコントローラ等を備えている。つまり、第1の実施の形態における制御部11dの機能が、それぞれ走査線駆動部11b’及びデータ線駆動部11c’に内臓された構成となっている。従って、入力画像データ取得部11eからデータ線駆動部11c’に対して入力画像データがシリアル伝送される以外は、第2の実施の形態は、第1の実施の形態と同様の動作をするので、詳細な説明を省略する。
【0114】
更に、図12及び図13に基づき、電気光学装置における画像データの従来の伝送方法と本発明の伝送方法との比較を行う。図12は、従来の伝送方法の一例を示す図であり、図13は、本発明の伝送方法の一例を示す図である。ここで、図12及び図13においては、320×240画素の表示領域を想定しており、且つ、色データ(RGB)を考慮している。従って、1本の走査線毎に320×3(RGB)個のデータが必要となる。
【0115】
図12(a)に示すように、従来の方法においては、データ線駆動部及びその制御部が1つのICで構成され、且つ、このICがパネルに対して複数設けられた構成となっている。そして、電気光学装置は外部I/Fコントローラにより、画像処理装置からの入力画像データを32ビットのデータバスで受け取る。更に、電気光学装置では、取得した入力画像データを各ICの扱うデータ数のデータバスにより各ICに伝送する構成となっている。つまり、ICの数が15個の場合は、図12(b)に示すように、32ビット幅のデータバスにより各ICに入力画像データを32ビット同時にバス伝送することになり、1画像分のデータ(D0〜D959)を伝送するためには、図に示すように1st(D0〜D31)〜30th(D928〜D959)の30回のアクセスが必要となる。また、32ビット幅のデータバスが15個のICにそれぞれ接続されるように基板の配線パターンを形成する必要があるため、基板の配線パターンが極めて複雑になる。ここで、バスによる配線は、例えば、4ビットのデータバスの場合、図12(c)に示すようになる。
【0116】
一方、図13に示す方法においては、上記従来例と同様にデータ線駆動部及びその制御部が1つのICで構成され、且つ、このICがパネルに対して複数設けられた構成となっている。そして、電気光学装置は外部I/Fコントローラにより、画像処理装置からの入力画像データを15ビットのデータバスで受け取る。更に、電気光学装置側では、取得した入力画像データを各ICにシリアル伝送する。この場合は、1画像分のデータ(D0〜D959)伝送に64回のアクセスが必要になる。シリアル伝送の際には、伝送しやすいように、画像処理装置側では、図13(b)に示すように、走査線毎の入力画像データを各IC毎に取り扱うデータ毎に分割し且つシリアル伝送に適した順番に並び替える。例えば、各IC0〜IC14に対するシリアルデータをSD0〜SD14とすると、SD0は「D0〜D63」、SD1は「D64〜D127」、SD2は「D128〜D191」・・・SD14は「D896〜D959」となる。これらを、図13(b)に示すように、1stデータは「D0、D64、D128、D192・・・D768、D832、D896」、2ndデータは「D1、D65、D129、D193・・・D769、D833、D897」・・・64thデータは「D63、D127、D191、D255・・・D831、D895、D959」といったようにシリアル伝送に適した順番に並び替える。このようにして、入力画像データをシリアル伝送することによって、上記したバスによる伝送に比較して基板の配線パターンを簡易化することが可能となる。
【0117】
以上、画像データを、画像処理装置10側で、予め非順次走査における走査線の選択順番に合わせて並び替え、且つ、走査線毎の入力画像データを各IC毎に取り扱うデータ毎に分割し、更に、分割後のデータをシリアル伝送に適した順番に並べ替えてから電気光学装置11側に伝送することで、電気光学装置11側において、非順次走査に合わせた画像データの抽出処理が不要になると共に、データ線駆動部に入力画像データを容易にシリアル伝送することが可能となる。
【0118】
また、入力画像データを、走査線毎の入力画像データ毎に電気光学装置に伝送し、且つ、各伝送データに対して走査線番号を対応付けるようにしたので、電気光学装置11側のメモリ容量が低減でき、更に、選択する走査線番号の決定処理が不要となる。
ここで、図1及び図10に示す、入力画像データ生成部10aは、第1、第8、第13及び第17の発明に記載の入力画像データ生成手段に対応し、入力画像データ分割部10bは、第1、第2、第13及び第14の発明に記載の入力画像データ分割手段に対応し、入力画像データ伝送部10dは、第1、第3、第6、第13、第15及び第16の発明に記載の入力画像データ伝送手段に対応し、走査線駆動部11bは、第1、第7、第8、第9及び第12の発明に記載の走査線駆動回路に対応し、データ線駆動部11cは、第1〜第5、第9〜第11、第13〜第15及び第19の発明に記載のデータ線駆動回路に対応し、入力画像データ取得部11eは、第1、第4、第5、第9、第10及び第11の発明に記載の入力画像データ取得手段に対応し、図11に示す、データ線駆動部11c’におけるメモリ制御部及び文中で述べた走査線駆動部11b’のタイミングコントローラは、第1、第4、第9及び第10の発明に記載の制御部に対応する。
【0119】
なお、上記実施の形態においては、PC等の外部装置から電気光学装置11に表示する画像データが伝送される構成を説明したが、これに限らず、画像処理装置がグラフィックスボードとしてPCに内蔵される構成や、画像処理装置の機能がPC上で動作するソフトウェア(デバイスドライバ)として実現される構成など、他の構成であっても良い。
【0120】
また、上記実施の形態において説明した非順次走査における走査線の選択順番の決定方法は、上記した方法に限らず、別の方法を用いても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像表示システムの構成を示すブロック図である。
【図2】データ線駆動部11c、制御部11d及びラインメモリ11fの詳細な構成を示すブロック図である。
【図3】(a)は、表示領域の走査線数が14本で、階調データが4ビットの場合の走査線の選択される様子を示す図であり、(b)は、各走査線における表示データの数え方を示す図である。
【図4】非順次走査における走査線の選択順番と画素データとの関係を示す図である。
【図5】入力画像データを、各走査線毎に電気光学装置11のデータ線駆動回路の数に応じて、シリアル伝送するのに適切な順番に並び替えた入力画像データブロックを示す図である。
【図6】画像処理装置10における伝送用データの生成処理及び伝送用データの伝送処理を示すフローチャートである。
【図7】電気光学装置11におけるラインメモリ11fへの入力画像データの書込み処理を示すフローチャートである。
【図8】電気光学装置11におけるラインメモリ11fへの入力画像データの書込み処理を示すフローチャートである。
【図9】電気光学装置11における非順次走査による画像の表示処理を示すフローチャートである。
【図10】第2の実施の形態における画像表示システム2の構成を示すブロック図である。
【図11】データ線駆動部11c’の詳細な構成を示すブロック図である。
【図12】従来の伝送方法の一例を示す図である。
【図13】データ線駆動部11c及び制御部11dの詳細な構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1…画像表示システム、10…画像処理装置、10a…入力画像データ生成部、10b…入力画像データ分割部、10c…フレームメモリ、10d…入力画像データ伝送部、11…電気光学装置、11a…パネル、11b,11b’…走査線駆動部、11c,11c’…データ線駆動部、11d…制御部、11e…入力画像データ取得部、11f…ラインメモリ、110a〜110d…第1〜第4の制御部、111a〜111d…第1〜第4のデータ線駆動回路、111a’〜111d’…第1〜第4のデータ線駆動回路、112a…ラインメモリA、112b…ラインメモリB
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気光学装置に係り、特に、階調表示による画像の表示ムラを抑えるのに好適な非順次走査処理によって前記電気光学装置に画像を表示するシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、電気光学装置、例えば、電気光学材料として液晶を用いた液晶表示装置は、陰極線管(CRT)に代わるディスプレイデバイスとして、各種情報処理機器や液晶テレビなどの表示部に広く用いられている。ここで、従来の電気光学装置は、例えば、マトリクス状に配列した画素電極や、この画素電極に接続されたスイッチング素子などが設けられた素子基板と、画素電極に対向する対向電極が形成された対向基板と、これら両基板の間に充填された電気光学材料たる液晶とから構成される。そして、このような構成において、ある1本の走査線を選択すると、当該スイッチング素子が導通状態となる。この導通状態の際に、データ線を介し画素電極に対して、階調に応じた電圧の画像信号を印加すると、当該画素電極および対向電極の間の液晶層に画像信号の電圧に応じた電荷が蓄積される。電荷蓄積後、当該スイッチング素子をオフ状態としても、当該液晶層における電荷の蓄積は、液晶層自身の容量性や蓄積容量などによって維持される。このように、各スイッチング素子を駆動させ、蓄積させる電荷量を階調に応じて制御すると、画素毎に液晶の配向状態が変化する。このため、画素毎に濃度が変化するので、階調表示することが可能となる。
【0003】
このとき、各画素の液晶層に電荷を蓄積させるのは一部の期間で良いため、第1に、各走査線を順次選択するとともに、第2に、選択された走査線と交差する画素に、当該画素の階調に応じた電圧を有する画像信号を、対応するデータ線に印加する構成により、走査線およびデータ線を複数の画素について共通化した時分割マルチプレックス駆動が可能となる。
【0004】
ところが、データ線に印加される画像信号は、画素の階調に対応する電圧、すなわちアナログ信号である。このため、電気光学装置の周辺回路には、D/A変換回路やオペアンプなどが必要となるので、装置全体のコスト高を招致してしまう。更に、これらのD/A変換回路・オペアンプなどの特性や、各種の配線抵抗などの不均一性に起因して、表示ムラが発生するので、高品質な表示が極めて困難となり、特に高精細な表示を行う場合に顕著となるという問題がある。また、D/A変換回路やオペアンプ等による消費電力の増加等の問題もある。
【0005】
そこで、電気光学素子の発光時間を制御して、階調を得る方式が開発されている。この方式においては、データ線に、電気光学素子を発光させるか否かの2値の信号(ディジタル信号)を供給すれば良く、画質に悪影響を与える上記したアナログ回路が不要になるといった利点があるが、この制御を行う上で走査線の選択時間がかかり過ぎるといった問題が浮上している。
【0006】
そこで、上記した問題を解決するためのディジタル信号を利用した液晶ディスプレイの駆動方式として、非順次走査方式が開発されている。この方式では、ビット長Nの階調データによって光学素子の発光階調が示される。そして、この階調データを構成するビット列のビット数個の2n値(n=0,1,2,・・・(N−1))の比率に応じた数値群を生成し、この数値群を利用して走査線を非順次に選択する。このように非順次に走査線の選択を行うことで、この光学素子の発光時間が制御される。つまり、発行階調にあわせて発行時間を制御することで、階調表示を行うのである(例えば、特許文献1参照。)。
【0007】
また、ディスプレイが大型化すればするほど電気光学装置におけるデータ線駆動回路の数が増加する。電気光学装置は、これら複数のデータ線駆動回路に対して、表示する画像データを、それぞれバスを利用した並列伝送によって伝送している。
【0008】
【特許文献1】
特開2001−166730号公報。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記非順次走査方式は、通常の順次走査方式に比べて処理が複雑(画素データの並び替え等が必要)になるため、この処理をすべて電気光学装置側で行わせようとすると、十分なフレームメモリと、高速なプロセッサ、あるいは、専用のハードウェア等が必要となり、電気光学装置のコストアップを招くといった問題がある。
【0010】
また、上記したように多数のデータ線駆動回路に対してバスによるデータ伝送を行うと、基板の配線が複雑化し多層基板による立体配線の必要性が出てくるためコストが高くなってしまう。
そこで、本発明は、このような従来の技術の有する未解決の課題に着目してなされたものであって、電気光学装置側のコストを低減するのに好適な画像表示システム、このシステムにおける、電気光学装置、画像処理装置及び画像処理装置制御プログラムを提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係る画像表示システムは、画像処理装置と電気光学装置とを備え、前記画像処理装置からの入力画像を前記電気光学装置に表示する画像表示システムであって、
前記電気光学装置は、
光学素子を含む画素がマトリクス状に配列された画素マトリクスと、
前記画素マトリクスの行方向及び列方向のうち一方に沿って配列された画素群にそれぞれ接続する複数の走査線と、
前記画素マトリクスの行方向及び列方向のうち他方に沿って配列された画素群にそれぞれ接続する複数のデータ線と、
前記複数の走査線を、順次1つずつ選択する走査線駆動回路と、
前記光学素子の発光に係る制御信号を前記複数のデータ線のうち少なくとも1つのデータ線に出力するデータ線駆動回路と、
前記走査線駆動回路及び前記データ線駆動回路の動作を制御する制御部と、
前記画像処理装置から伝送された入力画像データを取得する入力画像データ取得手段と、を備え、前記複数のデータ線は所定数毎のグループに分割され、且つ、前記データ線駆動回路は、前記グループ毎に設けられており、
前記制御部は、前記入力画像データと前記光学素子の発光階調数に応じた所定ビット長の階調データとに基づき、前記走査線の並び順に対して非連続な順番に走査する非順次走査によって前記光学素子の発効時間を制御することで、所定数の前記走査線及び前記データ線より成る表示領域に前記入力画像を階調表示するようになっており、
前記画像処理装置は、
前記電気光学装置に入力する画像データを構成する画素データを、前記電気光学装置における前記非順次走査に対応した走査線の選択順番に合わせて並び替えることにより前記入力画像データを生成する入力画像データ生成手段と、
前記入力画像データ生成手段によって生成された入力画像データを、前記複数のデータ線駆動回路のそれぞれが取り扱う画素データ毎に分割する入力画像データ分割手段と、
前記入力画像データ分割手段によって分割された前記入力画像データを当該分割されたデータ毎に前記電気光学装置に伝送する入力画像データ伝送手段と、を備えることを特徴としている。
【0012】
このような構成であれば、第1の発明である画像表示システムにおける、電気光学装置は、走査線駆動回路によって、複数の走査線を、順次1つずつ選択することが可能であり、データ線駆動回路によって、光学素子の発光に係る制御信号を前記複数のデータ線のうち少なくとも1つのデータ線に出力することが可能であり、制御部によって、前記走査線駆動回路及び前記データ線駆動回路の動作を制御することが可能であり、入力画像データ取得手段によって、画像処理装置から伝送された入力画像データを取得することが可能であり、画像処理装置は、入力画像データ生成手段によって、電気光学装置に入力する画像データを構成する画素データを、前記電気光学装置における前記非順次走査に対応した走査線の選択順番に合わせて並び替えることにより前記入力画像データを生成することが可能であり、入力画像データ分割手段によって、前記入力画像データ生成手段によって生成された入力画像データを、前記複数のデータ線駆動回路のそれぞれが取り扱う画素データ毎に分割することが可能であり、入力画像データ伝送手段によって、前記入力画像データ分割手段によって分割された前記入力画像データを当該分割されたデータ毎に前記電気光学装置に伝送することが可能である。
【0013】
従って、画像処理装置側で、画像データの画素データを非順次走査に対応した順番に並び替え、且つ、電気光学装置側のデータ線駆動回路毎の取り扱うデータ順に並べ替えてから電気光学装置に伝送するようにしたので、電気光学装置側で画素データを並び替える処理が必要なくなり、フレームメモリの容量の低減や制御部の簡易化、基板配線の簡易化等、電気光学装置側のハードウェア構成を簡易化することが可能となる。よって、コスト低減が可能となる。
【0014】
ここで、上記した光学素子は、例えば、液晶、エレクトロルミネッセンス素子、プラズマディスプレイ、発光ダイオード等である。
また、第2の発明は、第1の発明において、前記入力画像データ分割手段は、前記1走査線毎に、当該1走査線の前記画素数分のデータ毎に前記入力画像データを分割し、且つ、当該分割された1走査線毎の入力画像データを構成する画素データを、前記グループ毎に所定の順番に並び替えることによって、前記複数のデータ線駆動回路のそれぞれに対応する1走査線分の画素データから成るデータブロックを生成するようになっていることを特徴としている。
【0015】
つまり、入力画像データ分割手段によって、1走査線毎に、当該1走査線の前記画素数分のデータ毎に前記入力画像データを分割し、且つ、当該分割された1走査線毎の入力画像データを構成する画素データを、前記グループ毎に所定の順番に並び替えることによって、前記複数のデータ線駆動回路のそれぞれに対応する1走査線分の画素データから成るデータブロックを生成することが可能である。
【0016】
従って、データ線駆動回路の個数に応じてグループ分けした1走査線の画素数分のデータを並び替えたデータブロックを各グループ毎に生成することができるので、電気光学装置側の扱いやすいデータの並びで入力画像データを伝送することが可能である。また、入力画像データ分割手段は、1走査線毎の前記画素数分のデータ毎に前記入力画像データを分割して、その分割された入力画像データ毎に伝送するので、電気光学装置側のメモリの必要量を低減することが可能となり、電気光学装置にかかるコストを低減することが可能となる。
【0017】
また、第3の発明は、第1又は第2の発明において、前記入力画像データ伝送手段は、前記電気光学装置に対して、前記複数のデータ線駆動回路毎に分割された前記入力画像データを、前記各データブロックにおける前記画素データの並び順に基づきパラレル伝送するようになっていることを特徴としている。
つまり、入力画像データ伝送手段によって、電気光学装置に対して、前記複数のデータ線駆動回路毎に分割された前記入力画像データを、前記各データブロックにおける前記画素データの並び順に基づきパラレル伝送することが可能である。
【0018】
従って、各グループ毎の画素データの並び順に合わせて、電気光学装置に対して画素データをパラレルに伝送することが可能となり、電気光学装置側において、取り扱いやすいデータの伝送が可能である。
また、第4の発明は、第1乃至第3のいずれか1の発明において、前記制御部は、前記入力画像データ取得手段によって取得された前記入力画像データを、前記データブロック毎に、前記所定の順番に基づき前記複数のデータ線駆動回路のそれぞれにシリアル伝送するようになっていることを特徴としている。
【0019】
つまり、制御部によって、入力画像データ取得手段によって取得された前記入力画像データの、複数のデータ線駆動回路への伝送処理をそれぞれシリアル伝送で行うことが可能である。従って、バス配線やデータ線駆動回路のそれぞれにパラレル配線した場合などと比較して、基板配線の簡易化が可能となり、多層基板にする必要がなくなるので、基板や配線にかかるコストの低減が可能となる。
【0020】
なお、本発明の場合は、例えば、制御部に、入力画像データを記憶するメモリ及びメモリコントローラが集約されており、非順次走査による画像の階調表示処理も制御部の制御により行うことになる。
また、第5の発明は、第1乃至第3のいずれか1の発明において、前記入力画像データ取得手段は、取得した前記入力画像データを、前記データブロック毎に、前記所定の順番に基づき前記複数のデータ線駆動回路のそれぞれにシリアル伝送するようになっていることを特徴としている。
【0021】
つまり、入力画像データ取得手段によって、当該入力画像データ取得部によって取得された前記入力画像データの、複数のデータ線駆動回路への伝送処理をそれぞれシリアル伝送で行うことが可能である。従って、バス配線やデータ線駆動回路のそれぞれにパラレル配線した場合などと比較して、基板配線の簡易化が可能となり、多層基板にする必要がなくなるので、基板や配線にかかるコストの低減が可能となる。
【0022】
なお、本発明の場合は、例えば、データ線駆動回路に、入力画像データを記憶するメモリ及びメモリコントローラが含まれており、非順次走査による画像の階調表示処理も各データ線駆動回路によって行われることになる。
また、第6の発明は、第1乃至第5のいずれか1の発明において、前記複数の走査線は、当該走査線の並び順に合わせて通し番号が対応付けられており、
前記入力画像データ伝送手段は、前記分割された入力画像データを前記電気光学装置に伝送する際に、当該分割された入力画像データ毎に対応する前記走査線を示す通し番号データを伝送するようになっていることを特徴としている。
【0023】
つまり、入力画像データ伝送手段は、分割された入力画像データを前記電気光学装置に伝送する際に、当該分割された入力画像データ毎に対応する前記走査線を示す番号データを伝送することが可能である。従って、電気光学装置側で走査線の番号を用意する処理を行う必要がなくなり、処理の低減及び制御部の構成の簡易化が可能となり、電気光学装置にかかるコストを低減することが可能となる。
【0024】
また、第7の発明は、第1乃至第6のいずれか1の発明において、ビット長Nの前記階調データに基づき生成される、前記表示領域の走査線数に1を加算した加算数を前記階調データを構成するビット列のビット数個の2n値(n=0,1,2,・・・,(N−1))から成る比率に応じた数値に分割した数値群に基づき、前記走査線駆動回路によって選択された前記表示領域における各走査線に対応した各光学素子が、当該走査線が選択される毎に前記数値群の中から所定の順番で選択される一の数値に応じた時間だけ発光可能なように決定された前記走査線の選択順番によって、前記非順次走査を行うことを特徴としている。
【0025】
つまり、前記表示領域の走査線数に1を加算した加算数を前記階調データを構成するビット列のビット数個の2n値(n=0,1,2,・・・(N−1))から成る比率に応じた数値に分割した数値群に基づき、発光素子の発光時間を制御するようにしたので、これにより、大きな表示領域に対して表示ムラの少ない画像を表示することが可能となる。
【0026】
また、第8の発明は、第1〜第7のいずれか1の発明において、前記入力画像データ生成手段は、
前記光学素子の発光階調を示す階調データのビット長Nと、
前記走査線の総数に1を加算した加算数を、前記階調データを構成するビット列のビット数個の2n値(n=0,1,2,・・・,(N−1))から成る比率に応じた数値に分割した数値群と、を取得する一方、
前記走査線のそれぞれに、その並び順に合わせて通し番号を対応付け、
前記走査線に対応付けられた通し番号のうち所定番号を、前記階調データを構成するビット列の最下位ビット(0桁目)に対応する初期値とし、
前記最下位ビットに対応する初期値に、前記数値群に含まれる数値のうち最も大きい数値を加算したものを、前記階調データを構成するビット列の最上位ビット((N−1)桁目)に対応する前記走査線の初期値とし、
前記最上位ビットと前記最下位ビットとの間にある他のビットについては、前記他のビットのビット桁数の大きい方から順に、当該他のビットのビット桁数の1桁上のビットに対応した前記初期値と前記数値群に含まれる数値のうち、小さいほうから当該他のビットのビット桁数に1を加算した値番目の数値とを加算した値を当該他のビットの初期値として対応付け、
まず、前記最下位ビットに対応する初期値が示す通し番号の走査線を選択し、次に、前記最上位ビットと、このビットから最下位ビットの1つ手前のビットに向けて1ビットずつ順番にシフトした各ビットに対応する前記初期値が示す通し番号の走査線をそれぞれ順番に選択する第1の処理と、
前記走査線を選択する毎に、前記走査線駆動回路に、当該選択された番号の走査線を駆動させる第2の処理と、
前記階調データの各ビットに対応付けられた値にそれぞれ1を加算すると共に、前記加算後の前記階調データの各ビットに対応する値が前記走査線の総数から1を減算した値を超えたときに、その値を、前記通し番号の最小値に更新する第3の処理と、
前記第3の処理後の前記階調データの各ビットに対応付けられた値に対応した走査線を前記第1の処理と同様の順番で選択する第4の処理と、を行う処理部を含み、
前記階調データを構成するビット列の各ビット毎に前記表示領域における走査線が全て選択されるまで、前記第2の処理〜前記第4の処理を繰り返し行うことにより前記走査線の選択順番を決定し、当該決定された選択順番に基づき前記入力画像データを生成することを特徴としている。
【0027】
つまり、上記手順によって、走査線の選択順番を決定することにより、任意の走査線数の電気光学装置における走査線の選択順番を簡易に決定することが可能となる。
また、第9の発明に係る電気光学装置は、第1の発明における前記電気光学装置であって、
光学素子を含む画素がマトリクス状に配列された画素マトリクスと、
前記画素マトリクスの行方向及び列方向のうち一方に沿って配列された画素群にそれぞれ接続する複数の走査線と、
前記画素マトリクスの行方向及び列方向のうち他方に沿って配列された画素群にそれぞれ接続する複数のデータ線と、
前記複数の走査線を、順次1つずつ選択する走査線駆動回路と、
前記光学素子の発光に係る制御信号を前記複数のデータ線のうち少なくとも1つのデータ線に出力するデータ線駆動回路と、
前記走査線駆動回路及び前記データ線駆動回路の動作を制御する制御部と、
前記画像処理装置から伝送された入力画像データを取得する入力画像データ取得手段と、を備え、前記複数のデータ線は所定数毎のグループに分割され、且つ、前記データ線駆動回路は、前記グループ毎に設けられており、
前記制御部は、前記入力画像データと前記光学素子の発光階調数に応じた所定ビット長の階調データとに基づき、前記走査線の並び順に対して非連続な順番に走査する非順次走査によって前記光学素子の発効時間を制御することで、所定数の前記走査線及び前記データ線より成る表示領域に前記入力画像を階調表示するようになっていることを特徴としている。
【0028】
ここで、本発明は、第1の発明における電気光学装置でありその作用効果は重複するので記載を省略する。
また、第10の発明は、第9の発明において、前記制御部は、前記入力画像データ取得手段によって取得された前記入力画像データを、前記データブロック毎に、前記所定の順番に基づき前記複数のデータ線駆動回路のそれぞれにシリアル伝送するようになっていることを特徴としている。
【0029】
ここで、本発明は、第4の発明における電気光学装置でありその作用効果は重複するので記載を省略する。
また、第11の発明は、第9の発明において、前記入力画像データ取得手段は、取得した前記入力画像データを、前記データブロック毎に、前記所定の順番に基づき前記複数のデータ線駆動回路のそれぞれにシリアル伝送するようになっていることを特徴としている。
【0030】
ここで、本発明は、第5の発明における電気光学装置でありその作用効果は重複するので記載を省略する。
また、第12の発明は、第9乃至第11のいずれか1の発明において、ビット長Nの前記階調データに基づき生成される、前記表示領域の走査線数に1を加算した加算数を前記階調データを構成するビット列のビット数個の2n値(n=0,1,2,・・・,(N−1))から成る比率に応じた数値に分割した数値群に基づき、前記走査線駆動回路によって選択された前記表示領域における各走査線に対応した各光学素子が、当該走査線が選択される毎に前記数値群の中から所定の順番で選択される一の数値に応じた時間だけ発光可能なように決定された前記走査線の選択順番によって、前記非順次走査を行うことを特徴としている。
【0031】
ここで、本発明は、第7の発明における電気光学装置でありその作用効果は重複するので記載を省略する。
また、第13の発明は、第1の発明における前記画像処理装置であって、
前記電気光学装置に入力する画像データを構成する画素データを、前記電気光学装置における前記非順次走査に対応した走査線の選択順番に合わせて並び替えることにより前記入力画像データを生成する入力画像データ生成手段と、
前記入力画像データ生成手段によって生成された入力画像データを、前記複数のデータ線駆動回路のそれぞれが取り扱う画素データ毎に分割する入力画像データ分割手段と、
前記入力画像データ分割手段によって分割された前記入力画像データを当該分割されたデータ毎に前記電気光学装置に伝送する入力画像データ伝送手段と、を備えることを特徴としている。
【0032】
ここで、本発明は、第1の発明における画像処理装置でありその作用効果は重複するので記載を省略する。
また、第14の発明は、第13の発明において、前記入力画像データ分割手段は、前記1走査線毎に、当該1走査線の前記画素数分のデータ毎に前記入力画像データを分割し、且つ、当該分割された1走査線毎の入力画像データを構成する画素データを、前記グループ毎に所定の順番に並び替えることによって、前記複数のデータ線駆動回路のそれぞれに対応する1走査線分の画素データから成るデータブロックを生成するようになっていることを特徴としている。
【0033】
ここで、本発明は、第2の発明における画像処理装置でありその作用効果は重複するので記載を省略する。
また、第15の発明は、第14の発明において、前記入力画像データ伝送手段は、前記電気光学装置に対して、前記複数のデータ線駆動回路毎に分割された前記入力画像データを、前記各データブロックにおける前記画素データの並び順に基づきパラレル伝送するようになっていることを特徴としている。
【0034】
ここで、本発明は、第3の発明における画像処理装置でありその作用効果は重複するので記載を省略する。
また、第16の発明は、第13乃至第15のいずれか1の発明において、前記複数の走査線は、当該走査線の並び順に合わせて通し番号が対応付けられており、
前記入力画像データ伝送手段は、前記分割された入力画像データを前記電気光学装置に伝送する際に、当該分割された入力画像データ毎に対応する前記走査線を示す通し番号データを伝送するようになっていることを特徴としている。
【0035】
ここで、本発明は、第6の発明における画像処理装置でありその作用効果は重複するので記載を省略する。
また、第17の発明は、第13乃至第16のいずれか1の発明において、前記入力画像データ生成手段は、
前記光学素子の発光階調を示す階調データのビット長Nと、
前記走査線の総数に1を加算した加算数を、前記階調データを構成するビット列のビット数個の2n値(n=0,1,2,・・・(N−1))から成る比率に応じた数値に分割した数値群と、を取得する一方、
前記走査線のそれぞれに、その並び順に合わせて通し番号を対応付け、
前記走査線の通し番号のうち所定番号を、前記階調データを構成するビット列の最下位ビット(0桁目)に対応する前記走査線の通し番号の初期値とし、
前記最下位ビットに対応する初期値に、前記数値群に含まれる数値のうち最も大きい数値を加算したものを、前記階調データを構成するビット列の最上位ビット((N−1)桁目)に対応する前記走査線の初期値とし、
前記最上位ビットと前記最下位ビットとの間にある他のビットについては、前記他のビットのビット桁数の大きい方から順に、当該他のビットのビット桁数の1桁上のビットに対応した前記初期値と前記数値群に含まれる数値のうち、小さいほうから当該他のビットのビット桁数に1を加算した値番目の数値とを加算した値を当該他のビットの初期値として対応付け、
まず、前記最下位ビットに対応する初期値が示す通し番号の走査線を選択し、次に、前記最上位ビットと、このビットから最下位ビットの1つ手前のビットに向けて1ビットずつ順番にシフトした各ビットに対応する前記初期値が示す通し番号の走査線をそれぞれ順番に選択する第1の処理と、
前記走査線を選択する毎に、前記走査線駆動回路に、当該選択された番号の走査線を駆動させる第2の処理と、
前記階調データの各ビットに対応付けられた値にそれぞれ1を加算すると共に、前記加算後の前記階調データの各ビットに対応する値が前記走査線の総数から1を減算した値を超えたときに、その値を、前記通し番号の最小値に更新する第3の処理と、
前記第3の処理後の前記階調データの各ビットに対応付けられた値に対応した走査線を前記第1の処理と同様の順番で選択する第4の処理と、を行う処理部を含み、
前記階調データを構成するビット列の各ビット毎に前記表示領域における走査線が全て選択されるまで、前記第2の処理〜前記第4の処理を繰り返し行うことにより前記走査線の選択順番を決定し、当該決定された選択順番に基づき前記入力画像データを生成することを特徴としている。
【0036】
ここで、本発明は、第8の発明における画像処理装置でありその作用効果は重複するので記載を省略する。
また、第18の発明に係る電気光学装置制御プログラムは、第9の発明を制御するためのコンピュータが実行可能なプログラムであって、
前記入力画像データと前記光学素子の発光階調数に応じた所定ビット長の階調データとに基づき、前記走査線の並び順に対して非連続な順番に走査する非順次走査によって前記光学素子の発効時間を制御することで、所定数の前記走査線及び前記データ線より成る表示領域に前記入力画像を階調表示することを特徴としている。
【0037】
ここで、本発明は、第9の発明を制御するためのプログラムであり、その効果は重複するので記載を省略する。
また、第19の発明に係る画像処理装置制御プログラムは、第13の発明を制御するためのプログラムであって、
前記電気光学装置に入力する画像データを構成する画素データを、前記電気光学装置における前記非順次走査に対応した走査線の選択順番に合わせて並び替えることにより前記入力画像データを生成する入力画像データ生成ステップと、
前記入力画像データ生成ステップにおいて生成された入力画像データを、前記複数のデータ線駆動回路のそれぞれが取り扱う画素データ毎に分割するデータ分割ステップと、
前記データ分割ステップにおいて分割された前記入力画像データを当該分割されたデータ毎に前記電気光学装置に伝送する入力画像データ伝送ステップと、を備えることを特徴としている。
【0038】
ここで、本発明は、第13の発明を制御するためのプログラムであり、その効果は重複するので記載を省略する。
(1)第10の発明を制御するためのコンピュータが実行可能なプログラムであって、
前記入力画像データ取得手段によって取得された入力画像データを、前記データブロック毎に、前記制御部を介して前記所定の順番に基づき前記複数のデータ線駆動回路のそれぞれにシリアル伝送することを特徴とする電気光学装置制御プログラム。
【0039】
(2)第11の発明を制御するためのコンピュータが実行可能なプログラムであって、
前記入力画像データ取得手段によって取得された入力画像データを、前記データブロック毎に、前記所定の順番に基づき前記複数のデータ線駆動回路のそれぞれにシリアル伝送するようになっていることを特徴とする電気光学装置制御プログラム。
【0040】
(3)ビット長Nの前記階調データに基づき生成される前記表示領域の走査線数に1を加算した加算数を前記階調データを構成するビット列のビット数個の2n値(n=0,1,2,・・・(N−1))から成る比率に応じた数値に分割した数値群に基づき、前記走査線駆動回路によって選択された前記表示領域における各走査線に対応した各光学素子が、当該走査線が選択される毎に前記数値群の中から所定の順番で選択される一の数値に応じた時間だけ発光可能なように決定された前記走査線の選択順番によって、前記非順次走査を行うことを特徴とする第18の発明、(1)、(2)のいずれか1に記載の電気光学装置制御プログラム。
【0041】
(4)前記入力画像データ分割ステップにおいては、前記1走査線毎に、当該1走査線の前記画素数分のデータ毎に前記入力画像データを分割し、且つ、当該分割された1走査線毎の入力画像データを構成する画素データを、前記グループ毎に所定の順番に並び替えることによって、前記複数のデータ線駆動回路のそれぞれに対応する1走査線分の画素データから成るデータブロックを生成するようになっていることを特徴とする第19の発明に記載の画像処理装置制御プログラム。
【0042】
(5)前記入力画像データ伝送ステップにおいては、前記電気光学装置に対して、前記複数のデータ線駆動回路毎に分割された前記入力画像データを、前記各データブロックにおける前記画素データの並び順に基づきパラレル伝送するようになっていることを特徴とする(4)記載の画像処理装置制御プログラム。
(6)前記複数の走査線は、当該走査線の並び順に合わせて通し番号が対応付けられており、
前記入力画像データ伝送ステップにおいては、前記分割された入力画像データを前記電気光学装置に伝送する際に、当該分割された入力画像データ毎に対応する前記走査線を示す番号データを伝送するようになっていることを特徴とする第19の発明、(4)、(5)のいずれか1に記載の画像処理装置制御プログラム。
【0043】
(7)前記入力画像データ生成ステップは、
前記光学素子の発光階調を示す階調データのビット長Nと、
前記走査線の総数に1を加算した加算数を、前記階調データを構成するビット列のビット数個の2n値(n=0,1,2,・・・,(N−1))から成る比率に応じた数値に分割した数値群と、を取得する一方、
前記走査線のそれぞれに、その並び順に合わせて通し番号を対応付け、
前記走査線に対応付けられた通し番号のうち所定番号を、前記階調データを構成するビット列の最下位ビット(0桁目)に対応する初期値とし、
前記最下位ビットに対応する初期値に、前記数値群に含まれる数値のうち最も大きい数値を加算したものを、前記階調データを構成するビット列の最上位ビット((N−1)桁目)に対応する前記走査線の初期値とし、
前記最上位ビットと前記最下位ビットとの間にある他のビットについては、前記他のビットのビット桁数の大きい方から順に、当該他のビットのビット桁数の1桁上のビットに対応した前記初期値と前記数値群に含まれる数値のうち、小さいほうから当該他のビットのビット桁数に1を加算した値番目の数値とを加算した値を当該他のビットの初期値として対応付け、
まず、前記最下位ビットに対応する初期値が示す通し番号の走査線を選択し、次に、前記最上位ビットと、このビットから最下位ビットの1つ手前のビットに向けて1ビットずつ順番にシフトした各ビットに対応する前記初期値が示す通し番号の走査線をそれぞれ順番に選択する第1の処理と、
前記走査線を選択する毎に、前記走査線駆動回路に、当該選択された番号の走査線を駆動させる第2の処理と、
前記階調データの各ビットに対応付けられた値にそれぞれ1を加算すると共に、前記加算後の前記階調データの各ビットに対応する値が前記走査線の総数から1を減算した値を超えたときに、その値を、前記通し番号の最小値に更新する第3の処理と、
前記第3の処理後の前記階調データの各ビットに対応付けられた値に対応した走査線を前記第1の処理と同様の順番で選択する第4の処理と、を含み、
前記階調データを構成するビット列の各ビット毎に前記表示領域における走査線が全て選択されるまで、前記第2の処理〜前記第4の処理を繰り返し行うことにより前記走査線の選択順番を決定し、当該決定された選択順番に基づき前記入力画像データを生成することを特徴とする第19の発明、(4)乃至(6)のいずれか1に記載の画像処理装置制御プログラム。
【0044】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1乃至図13は、本発明に係る画像表示システムの実施の形態を示す図である。
まず、本発明に係る画像表示システムの構成を図1に基づいて説明する。図1は、本発明に係る画像表示システムの第1の実施の形態の構成を示すブロック図である。
【0045】
第1の実施の形態における画像表示システム1は、画像処理装置10と、電気光学装置11と、を含んだ構成となっている。
画像処理装置10は、入力画像データ生成部10aと、入力画像データ分割部10bと、フレームメモリ10cと、入力画像データ伝送部10dと、を含んだ構成となっている。
【0046】
入力画像データ生成部10aは、PC(Personal Computer)等の装置から取得した画像データにおける画素データを、電気光学装置11の非順次走査による画像表示における走査線の選択順番に合わせて並び替えた入力画像データを生成する処理を行うものである。
入力画像データ分割部10bは、入力画像データ生成部10aにおいて生成された入力画像データを、電気光学装置11の後述するデータ線駆動部11cを構成する第1〜第4のデータ線駆動回路111a〜111dの各々が扱うデータ毎に分割する処理を行うものである。
【0047】
フレームメモリ10cは、各部における処理を行うために画像データを記憶するためのメモリである。このメモリは、2つの記憶領域を備え、それぞれの記憶領域は1枚分の画像データを記憶できるだけの容量を持つ。
入力画像データ伝送部10dは、上記分割された入力画像データを当該データに対応した走査線の番号を付与して4ビットのデータバスにより電気光学装置11に伝送するものである。
【0048】
ここで、図示しないが、画像処理装置10は、上記各部を制御するための制御プログラムを実行するためのCPU(Central Processing Unit)等のプロセッサと、当該プログラムの記憶されたROM(Read Only Memory)と、を備えており、前記ROMから制御プログラムを読み出して実行することにより上記した各種処理を行うようになっている。また、この構成に限らず、専用のハードウェアとして実現されてもよい。
【0049】
電気光学装置11は、パネル11aと、走査線駆動部11bと、データ線駆動部11cと、制御部11dと、入力画像データ取得部11eと、ラインメモリ11fと、を含んだ構成となっている。
パネル11aは、スイッチングトランジスタとドライビングトランジスタと光学素子と保持容量コンデンサとを含んで成る画素回路が複数の走査線と複数のデータ線との交点にマトリクス状に設けられて構成されるものである。そして、後述する階調データのビット長に応じて前記光学素子の発光時間を制御することにより、パネル上に画像が階調表示される。
【0050】
走査線駆動部11bは、後述する制御部11dの制御により、画像処理装置10から取得した入力画像データに含まれる非順次走査における走査線の選択順番に基づき、走査線を駆動するものである。
データ線駆動部11cは、第1〜第4のデータ線駆動回路111a〜111dから構成されるもので、後述する制御部11dの制御により、データ線を駆動するものである。
【0051】
制御部11dは、各種制御信号により、走査線駆動部11bに、非順次走査によりパネル11aにおける画像表示領域の走査線を特定の順番で選択させ、且つ、ラインメモリ11fから入力画像データを読み出し、このデータを複数あるデータ線駆動部11cにシリアル伝送し、当該選択された走査線に対応する画素回路を駆動させるものである。
【0052】
入力画像データ取得部11eは、所定のタイミング毎に画像処理装置10から、分割された入力画像データから成る入力画像データブロックを取得するものである。
ここで、本実施の形態におけるパネル11aを構成する画素回路は、走査線駆動部11b及びデータ線駆動部11cによる走査線及びデータ線の駆動に加え、制御部11dからデータ線を介して供給されるbright信号がhigh、又は、lowと書き込まれることに応じてその動作が制御され、走査線が駆動されているいないに関わらず、bright信号がhighと書き込まれたときは光学素子を発光させ、lowと書き込まれたときは光学素子を発光させないようになっている。また、本実施の形態において、光学素子は、エレクトロルミネッセンス素子とする。
【0053】
ラインメモリ11fは、画像処理装置10からの入力画像データを記憶するためのメモリであり、並列して、データの書き込み及びデータの読み出しを行うために2つの記憶領域を備えたものである。
更に、図2に基づき、第1の実施の形態における画像表示システム1の、制御部11dからデータ線駆動部11cへのデータ伝送の仕組みを説明する。図2は、データ線駆動部11c、制御部11d及びラインメモリ11fの詳細な構成を示すブロック図である。
【0054】
図2に示すように、データ線駆動部11cは、第1〜第4のデータ線駆動回路111a〜111dを含んだ構成となっている。ここで、パネル11aにおけるデータ線をデータ線0〜15で表すと、第1のデータ線駆動回路111aは、データ線0〜3を駆動し、第2のデータ線駆動回路111bは、データ線4〜7を駆動し、第3のデータ線駆動回路111cは、データ線8〜11を駆動し、第4のデータ線駆動回路111dは、データ線12〜15を駆動するようになっている。
【0055】
また、制御部11dは、ラインメモリ11fを制御するメモリ制御部110を含んだ構成となっている。
また、ラインメモリ11fは、ラインメモリA112a及びラインメモリB112bの2つの記憶領域を備えた構成となっている。
そして、制御部11dは、ラインメモリ11fのラインメモリA112a及びラインメモリB112bのうちいずれか一方の記憶領域に記憶された入力画像データブロックを読み出し、これを、第1〜第4のデータ線駆動回路111a〜111dのそれぞれにシリアル伝送する。ここで、本実施の形態における電気光学装置11においては、ラインメモリ11fの2つの記憶領域に対して、入力画像データブロックの書き込み及び読み出し処理が並列で行われる。例えば、ラインメモリA112aに対し非順次走査に合わせて並び替えられた入力画像データブロックが書き込まれるとする。本実施の形態のおいては、このデータブロックが書き込まれている間に、ラインメモリB112bに既に書き込まれた入力画像データブロックの順次読み出し及び当該データの第1〜第4のデータ線駆動回路111a〜111dへのシリアル伝送が行われる。次に、入力画像データの読み出されたラインメモリB112bに新たな入力画像データブロックを書き込み、その間に、先ほどデータの書き込まれたラインメモリA112aから入力画像データの順次読み出し及び当該データの第1〜第4のデータ線駆動回路111a〜111dへのシリアル伝送が行われる。このようにして、ラインメモリA112a及びラインメモリB112bに対して交互に入力画像データブロックの書き込み及び順次読み出しを行うことでこれらの処理を並列で行い、且つ、非順次走査による画像の階調表示を行う。
【0056】
また、本実施の形態に係る電気光学装置11は、データ線に印加する信号(bright信号)を2値的なビットデータとするとともに、このビットデータを用いて、1フレームの期間において光学素子の発光時間を制御する構成となっている。すなわち、光学素子の発光時間を階調データを構成するビット列の各ビットに対応した時間にしたがって制御することで画像の階調表示を行う。
【0057】
更に、図3乃至図5に基づき、画像表示システムのより具体的な動作を説明する。図3(a)は、表示領域の走査線数が14本で、階調データが4ビットの場合の走査線の選択される様子を示す図であり、図3(b)は、各走査線における表示データの数え方を示す図であり、図4は、非順次走査における走査線の選択順番と画素データとの関係を示す図であり、図5は、入力画像データを、各走査線毎に電気光学装置11のデータ線駆動回路の数に応じて、シリアル伝送するのに適切な順番に並び替えた入力画像データブロックを示す図である。
【0058】
まず、PC等の装置から動画等の画像データが画像処理装置10に入力される。そして、この画像データは、フレームメモリ10cに記憶される。ここで、フレームメモリ10cは、2つの記憶領域を備えている。従って、当該記憶領域の一方に対して画像データの書き込み処理が行われている間に、他方の記憶領域から画像データの読み出し処理を行うことで、画像データの書き込み処理及び読み出し処理を並列で行うことが可能となっている。画像処理装置10は、画像データがフレームメモリ10cに記憶されると、入力画像データ生成部10aによって、この画像データを読み出して、画像データの解析を行う。この解析により画像データのサイズや色数等が解ると、次に、電気光学装置11から取得した表示領域の走査線数に応じて、非順次走査の走査線選択順に合わせて、画像データにおける画素データの並び替えを行うことで入力画像データを生成する。ここで、生成された入力画像データにおける走査線番号と画素データとの関係は、図4に示すようになる。
【0059】
更に、生成された入力画像データは、入力画像データ分割部10bに伝送され、そこで、電気光学装置11から取得したデータ線駆動回路の個数(ここでは4個)及び当該データ線駆動回路の取り扱うデータの情報(ここでは、上記した各4つのデータ線)に基づき、各走査線における、各データ線駆動回路において取り扱うデータ線数分のデータを1グループとして4つのグループに分割する。更に、このグループ毎の画素データをデータ線駆動回路の個数に応じた4ビットのデータバスによって伝送するため、当該グループ毎の画素データの並び替えを行う。更に、並び替えをした各グループ毎の画素データを、1走査線毎のデータブロックに区切り、それぞれのデータブロックに対応した走査線を示す番号を対応付ける。つまり、走査線番号毎に対応する入力画像データD0〜D15(16ビット)を、データ線0〜3のグループに対応したD0〜D3の1ブロック(4ビット)、データ線4〜7のグループに対応したD4〜D7の1ブロック(4ビット)、データ線8〜11のグループに対応したD8〜D11の1ブロック(4ビット)及びデータ線12〜15のグループに対応したD12〜D15の1ブロック(4ビット)の4ブロックに分割する。そして、図5に示すように、各ブロックの画素データを、それぞれ、D0〜D3、D4〜D7、D8〜D11及びD12〜D15の順番に並び替え、且つ、これらのブロックに対応した走査線番号を対応付ける。
【0060】
更に、1画像分の入力画像データの分割処理が完了すると、入力画像データ伝送部10dによって、この入力画像データを電気光学装置11に伝送する処理を行う。ここで、本実施の形態においては、4ビットのデータバスを利用し、まず、走査線番号データ4ビットをパラレル伝送する。次に、各データ線駆動回路毎のデータグループ(4ビット)を1ビットずつ4回に分けて伝送する。つまり、図5に示すように、走査線番号の伝送後に、(D0,D4,D8,D12)の4ビットの入力画像データブロックをパラレル伝送し、以降は、(D1,D5,D9,D13)の4ビット、(D2,D6,D10,D14)の4ビット、(D3,D7,D11,D15)の4ビット、の順で1走査線毎の入力画像データがパラレル伝送される。ここで、本実施の形態においては、これら4ビットのデータを伝送用データと称す。
【0061】
一方、電気光学装置11では、入力画像データ取得部11eによって、画像処理装置10からの4ビットずつパラレル伝送されてくる伝送用データを取得すると、このデータを、制御部11dを介してラインメモリ11fの2つある記憶領域(ラインメモリA112a及びラインメモリB112b)のいずれか一方に記憶する。なお、これらの入力画像データブロックに対応付けられた走査線番号のデータは、制御部11dから走査線駆動部11bへと伝送される。そして、ラインメモリの2つある記憶領域の一方に1走査線分の入力画像データ(4ブロック分)が記憶されると、制御部11d、走査線駆動部11b及びデータ線駆動部11cによって、非順次走査により、その入力画像データの画像をパネル11aに階調表示する処理を開始する。
【0062】
制御部11dは、ラインメモリ11fから、1走査線分の入力画像データを読み出し、データ線駆動回路11cの各データ線駆動回路111a〜111dにシリアル伝送する。ここで、上記したようにラインメモリ11fの2つある記憶領域(ラインメモリA112a及びラインメモリB112b)のうち一方のデータが読み出され且つ表示処理が行われている間に、他方には、新たなデータが書き込まれる。従って、選択された走査線番号に対応する1走査線分の入力画像データが読み出され、データ線駆動部11cの各データ線駆動回路111a〜111dに図5に示す順番でシリアル伝送されると、制御部11dによって、新たに走査線番号8に対応した入力画像データが、ラインメモリ11fの他方の記憶領域に書き込まれることになる。このようなタイミングで、ラインメモリ11fの2つの記憶領域に対して並列にデータの書込み及び読み出しを行い、且つ、走査線駆動部11bのタイミングコントローラによる走査線の選択タイミングに合わせて、対象の画素回路を駆動することによって、非順次走査によるパネル11aへの画像の階調表示を行う。つまり、非順次走査の順に且つシリアル伝送に適した順に入力画像データが並びかえられているので、制御部11dにおいて、データの並び替え等の処理が不要となる。
【0063】
更に、電気光学装置11における、非順次走査による画像の階調表示処理をより詳細に説明する。ここで、パネル11aの表示領域の走査線数14本、階調データのビット長4ビット及び表示領域の画素数224(14×16)個の場合を例として説明する。但し、本実施の形態では、色データ(RGB)を考慮しないこととする。
【0064】
まず、走査線の総数を14本、階調データのビット長を4ビットとしたときの走査線の選択順番の決定方法を具体的に説明する。本実施の形態において、この走査線の選択順番の決定は、画像処理装置10側において、プログラムとして実行されるもので、画像処理装置10が、電気光学装置11から走査線の総数及び階調データ(表示能力データ)を取得することで行われる。
【0065】
プログラムは、走査線の総数及び階調データ(表示能力データ)を取得すると、まず、走査線の総数14に1を加算した15を、ビット長Nの階調データを構成するビット列のビット数個の2n値(n=0,1,2,・・・,(N−1))から成る比率に応じて分割した数値群を生成する。つまり、階調データのビット長Nは4ビットであるので、20:21:22:23=1:2:4:8の比率で走査線の総数に1を加算した値15を分割する。この場合は、丁度、1:2:4:8に分割できる。従って、それぞれの比に応じて、1、2、4、8の4つの数値に分割できることになる。
【0066】
次に、総数14本の走査線のそれぞれに0〜13の通し番号を対応付ける。そして、階調データのLSB(0ビット目)に、最初に選択する走査線(以降、初期走査線と称す)の通し番号0を初期値として設定する。次に、階調データの3ビット目(MSB)に対して、1つ前に選択された走査線の通し番号0に前記分割した数値のうち最も大きい8を加算し、この通し番号8を初期走査線の通し番号として設定する。更に、階調データの2ビット目に対して、1つ前に選択された走査線の通し番号8に前記分割した数値のうち2番目に大きい4を加算し、この12を初期走査線の通し番号として設定する。なお更に、階調データの1ビット目に対して、1つ前に選択された通し番号12に前記分割した数値のうち3番目に大きい2を加算するが、この場合は、加算後の数値が通し番号13を超えるので、加算結果の14を走査線の総数14で割った時の余り(0)を初期走査線の通し番号として設定する。なお、12に3を足した15の場合は、15/14=1(余り1)となるので、この場合の初期走査線の通し番号は1となる。
【0067】
従って、階調データのビット長4ビットにおける、LSBに対しては通し番号0が初期値として設定され、MSBに対しては通し番号8が初期値として設定され、2ビット目に対しては通し番号12が初期値として設定され、1ビット目に対しては通し番号0が初期値として設定されることになる。
このように、階調データのビット長に応じて、上記したように1つ前に選択された走査線の通し番号に前記分割した数値を大きいものから小さいものに向けて順番に加算した数値によって、階調データの各ビットに対応した初期走査線の通し番号を決定する。
【0068】
更に、この決定された初期走査線を、階調データの、LSB(0ビット目)に対応した初期走査線、MSB(3ビット目)に対応した初期走査線、2ビット目に対応した初期走査線、1ビット目に対応した初期走査線の順でそれぞれ対応する通し番号の走査線を選択していき、且つ、選択された走査線の各画素を駆動していく。そして、各走査線の選択後は各ビットに対応した初期走査線の通し番号にそれぞれ1を加算する。この際、各ビットに対応した初期値に1を加算していった結果が走査線の総数から1を減算した値(ここでは13)を超えたときは、その加算結果を0にする。つまり、13番目の走査線が選択され、その通し番号13に1を加算したときはその加算結果を走査線の通し番号13を超える数値(14)とせずに、走査線の通し番号の最小値である0とする。故に、次の処理では、0番目の走査線が選択されることになる。階調データの各ビットの選択順番は、LSB→MSB→「LSB及びMSBの間の上位ビット→下位ビット」→LSB→MSB→・・・の順番で行われる。すなわち、0ビット目→3ビット目→2ビット目→1ビット目→0ビット目→3ビット目→2ビット目→・・・の繰り返しとなる。つまり、階調データの各ビットに対応して、0番目の走査線、8番目の走査線、12番目の走査線、0番目の走査線を選択すると、以降は、1番目の走査線、9番目の走査線、13番目の走査線、1番目の走査線を選択するように、各ビットに対応した1つ前に選択した走査線の通し番号にそれぞれ1を加算した通し番号の走査線を順次選択し、各画素を駆動していく。
【0069】
つまり、図3(a)に示すように、非順次走査において走査線は、階調データの各ビットに応じて、0番目の走査線→8番目の走査線→12番目の走査線→0番目の走査線→・・・の順に選択される。
更に、上記通し番号と同様に、走査線を示す番号をS0〜S13とし、且つ、各走査線に対する画素(入力画像データ)をD0〜D15として表示領域を表すと、図3(b)に示すように、走査線1本あたりの画素数は16個となる。
【0070】
従って、上記した非順次走査を行うために、入力画像データは、画像処理装置10において図5に示す順番で並び替えられ、且つ、上記分割処理の後に電気光学装置11に伝送されることになる。ここでは、n番目(n=0,1,2,・・・,13)の走査線Snにおける画素D0〜D15を、(Sn,D0)〜(Sn,D15)として表すこととする。また、各走査線は、階調データのビット毎に選択されることになるので、1つの画像が階調表示される間に4回選択されることになる。ここで、走査線S0に着目してみると、走査線S0は、T0で1回目が選択され、T3で2回目、T10で3回目、T25で4回目といったように選択される。その時間間隔を調べると、T0からT2では3、T3からT9では7、T10からT24では15、T25からT55では31となっている。つまり、発光素子は、最初の発光から2回目の発光までの間隔が3で、3回目が7、4回目が15、5回目が31といったように、3:7:15:31の比で発光が行われているのが解る。
更に、図6に基づき、画像処理装置10における画像データの取得処理の流れを説明する。図6は、画像処理装置10における画像データの取得処理を示すフローチャートである。ここで、フレームメモリ10cの2つある記憶領域をそれぞれ記憶領域1及び記憶領域2と称す。
【0071】
図6に示すように、まずステップS600に移行し、画像データを取得したか否かを判定し、取得したと判定された場合(Yes)はステップS602に移行し、そうでない場合(No)は取得するまで待機する。
ステップS602に移行した場合は、フレームメモリ10cの記憶領域1に対応するフラグであるF1がセット状態(専用のレジスタに1がセットされた状態)か否かを判定し、セット状態であると判定された場合(Yes)はステップS604に移行し、そうでない場合(No)はステップS612に移行する。
【0072】
ここで、本実施の形態においては、F1がセット状態のときに、フレームメモリ10cの記憶領域1に未処理の画像データが記憶された状態であり、F1がクリア状態(専用のレジスタに0がセットされた状態)のときに、フレームメモリ10cの記憶領域1に処理済みの画像データが記憶された状態か、何も記憶されていない状態か、あるいは、画像データを書込み中となる。
【0073】
ステップS604に移行した場合は、フレームメモリ10cの記憶領域2に対応するフラグであるF2がセット状態(専用のレジスタに1がセットされた状態)か否かを判定し、セット状態であると判定された場合(Yes)はステップS606に移行し、そうでない場合(No)はステップS608に移行する。
ここで、本実施の形態においては、F1と同様に、F2がセット状態のときに、フレームメモリ10cの記憶領域2に未処理の画像データが記憶された状態であり、F2がクリア状態(専用のレジスタに0がセットされた状態)のときに、フレームメモリ10cの記憶領域2に処理済みの画像データが記憶された状態か、何も記憶されていない状態か、あるいは、画像データを書込み中となる。
【0074】
ステップS606に移行した場合は、フレームメモリ10cへのデータの書込みを禁止しステップS602に移行する。
つまり、フレームメモリ10cの記憶領域1及び記憶領域2の両方に未処理の画像データが記憶されている状態であり、この場合は、一方が処理されるまで、ステップS602〜ステップS606の処理を繰り返し行うことになる。
【0075】
一方、ステップS608に移行した場合は、F2に対応した記憶領域2に、入力された画像データを記憶してステップS610に移行する。
ステップS610では、フレームメモリ10cの記憶領域2に対応したフラグF2をセットしてステップS600に移行する。
また、ステップS602において、F1がクリア状態で、ステップS612に移行した場合は、F1に対応した記憶領域1に、入力された画像データを記憶してステップS614に移行する。
【0076】
ステップS614では、フレームメモリ10cの記憶領域1に対応したフラグF1をセットしてステップS600に移行する。
つまり、画像データが入力されると、フレームメモリ10cの記憶領域に対してフラグがセットされているか否かを判定し、フラグのセットされていない方の記憶領域に画像データを記憶する。これにより、入力画像データの生成処理等により一方の記憶領域のフラグがセット状態であっても、もう一方の記憶領域のフラグがセット状態でなければ、画像データを記憶することが可能である。
【0077】
更に、図7に基づき、画像処理装置10における伝送用データの生成処理及び伝送用データの伝送処理の流れを説明する。図7は、画像処理装置10における伝送用データの生成処理及び伝送用データの伝送処理を示すフローチャートである。
図7に示すように、まずステップS700に移行し、入力画像データ伝送部10dを介して、電気光学装置11から表示領域の走査線数及び階調情報を取得してステップS702に移行する。ここで、走査線数及び階調情報の取得は、電気光学装置11側が表示領域や階調数を可変な場合を想定して取得するもので、これらが固定である場合は、最初に1回だけ情報を取得するか、予めその情報を入力しておくなどしても良い。
【0078】
ステップS702では、入力画像データ生成部10aにおいて、取得した画像データを解析してステップS704に移行する。ここで、画像の解析においては、画像のサイズ(ピクセル数)や色数などを解析する。
ステップS704では、入力画像データ生成部10aにおいて、フレームメモリ10cの記憶領域1に対応したフラグF1がセットされた状態であるか否かを判定し、セットされた状態であると判定された場合(Yes)はステップS706に移行し、そうでない場合(No)はステップS720に移行する。
【0079】
ステップS706に移行した場合は、セットされたフラグに対応したフレームメモリ10cの記憶領域から非順次走査の画像データ選択ルールおよび順番に従って画像データブロックを読み出しステップS708に移行する。
ステップS708では、入力画像データ生成部10aにおいて、電気光学装置11の走査線数及び階調情報に基づき、画像データにおける画素データの並び替えを行い入力画像データを生成し、当該生成した入力画像データを入力画像データ分割部10bに伝送してステップS710に移行する。
【0080】
ステップS710では、電気光学装置11からデータ線駆動部11cの情報を取得し、このデータ線駆動部11cの情報に基づき、上記したように、データ線駆動回路の数に応じて入力画像データを1走査線毎のデータブロックに分割し、且つ、各データ線駆動回路毎に対応する各データブロックの画素データを、4ビットのデータバスによるパラレル伝送に合わせて並びかえることにより伝送用データを生成してステップS712に移行する。
【0081】
ステップS712では、入力画像データ伝送部10cにおいて、前記生成された伝送用データに走査線番号を付加してステップS714に移行する。
ステップS714では、当該走査線番号の付加された伝送用データを、ステップS710において並び替えた順番に電気光学装置11に送信してステップS716に移行する。
【0082】
ステップS716では、1画像分の画像データの送信が終了したか否かを判定し、終了したと判定された場合(Yes)はステップS718に移行し、そうでない場合(No)はステップS706に移行する。
ステップS718に移行した場合は、送信処理を行った画像データに対応する記憶領域のフラグをクリアしてステップS700に移行する。
【0083】
また、ステップS704において、フラグF1がセットされておらずステップS720に移行した場合は、入力画像データ生成部10aにおいて、フラグF2がセットされた状態であるか否かを判定し、セットされた状態であると判定された場合(Yes)はステップS706に移行し、そうでない場合(No)はステップS704に移行する。
【0084】
つまり、ステップS700〜ステップS720の処理を行うことで、フレームメモリ10cの記憶領域に対応したフラグがセット状態にある記憶領域から、非順次走査における画像データ選択ルール及び走査線の選択順番に合わせて画像データブロックを読み出し、更に、当該読み出した画像データブロックをデータ線駆動部11cの情報に基づき加工して伝送用データを生成し、当該伝送用データに対応する走査線番号を付加して、この走査線番号の付加されたデータ毎に入力画像データを画像表示装置11に伝送することが可能である。
【0085】
そして、選択された記憶領域に対応した入力画像データの伝送処理が終了すると、この記憶領域のフラグがリセットされるので、上記したステップS600〜ステップS614の処理において、この記憶領域に画像データの書込みが可能となる。
つまり、伝送用データの生成中又は伝送中においては、フラグがセット状態となるので、上記したステップS600〜ステップS614の処理においては、その記憶領域に対して画像データの書込みを行うことができない。しかし、一方の記憶領域において、伝送用データの生成又は伝送が行われている間に、フラグがリセットされている他方の記憶領域に対しては、画像データの書込み処理を行うことが可能である。
【0086】
従って、フレームメモリ10cの記憶領域1及び記憶領域2に対する画像データの書込み処理及び画像データの読み出し処理(伝送処理)は、連続して画像データが送られてきた場合に、それぞれの領域に対して、交互に且つ並列に行われることになる。
更に、図8に基づき、電気光学装置11におけるラインメモリ11fへの入力画像データの書込み処理の流れを説明する。図8は、電気光学装置11におけるラインメモリ11fへの入力画像データの書込み処理を示すフローチャートである。
【0087】
図8に示すように、まずステップS800に移行し、制御部11dにおいて、画像処理装置10から上記した4ビット毎の伝送用データが入力されたか否かを判定し、入力されたと判定された場合(Yes)はステップS802に移行し、そうでない場合(No)は入力されるまで待機する。
ステップS802に移行した場合は、制御部11dにおいて、ラインメモリA112aに対応したフラグFAがセットされた状態(専用のレジスタに1がセットされた状態)であるか否かを判定し、セットされた状態であると判定された場合(Yes)はステップS804に移行し、そうでない場合(No)はステップS814に移行する。
【0088】
ここで、本実施の形態においては、FAがセット状態のときに、ラインメモリ11fのラインメモリA112aに未処理の画像データが記憶された状態であり、FAがクリア状態(専用のレジスタに0がセットされた状態)のときに、ラインメモリ11fのラインメモリA112aには処理済みの画像データが記憶されている状態か、何も記憶されていない状態か、あるいは、画像データを書込み中となる。
【0089】
ステップS804に移行した場合は、制御部11dにおいて、ラインメモリB112bに対応したフラグFBがセットされた状態(専用のレジスタに1がセットされた状態)であるか否かを判定し、セットされた状態であると判定された場合(Yes)はステップS806に移行し、そうでない場合(No)はステップS808に移行する。
【0090】
ここで、本実施の形態においては、FAと同様に、FBがセット状態のときに、ラインメモリ11fのラインメモリB112bに未処理の入力画像データブロックが記憶された状態であり、FBがクリア状態(専用のレジスタに0がセットされた状態)のときに、ラインメモリ11fのラインメモリB112bには処理済みの画像データが記憶されている状態か、何も記憶されていない状態か、あるいは、画像データを書込み中となる。
【0091】
ステップS806に移行した場合は、制御部11dにおいて、ラインメモリ11fへのデータの書込みを禁止しステップS802に移行する。
一方、ステップS808に移行した場合は、制御部11dは、フラグFBの対応したラインメモリB112bに取得した4ビット毎の伝送用データを書込みステップS810に移行する。
【0092】
ステップS810では、制御部11dにおいて、1走査線分の伝送用データが書き込まれたか否かを判定し、書き込まれたと判定された場合(Yes)はステップ812に移行し、そうでない場合(No)はステップS808に移行する。
ステップS812に移行した場合は、フラグFBをセットしてステップS800に移行する。
【0093】
また、ステップS802においてフラグFAがセット状態ではなくステップS814に移行した場合は、制御部11dは、フラグFAの対応したラインメモリA112aに取得した4ビット毎の伝送用データを書込みステップS816に移行する。
ステップS816では、制御部11dにおいて、1走査線分の伝送用データが書き込まれたか否かを判定し、書き込まれたと判定された場合(Yes)はステップS818に移行し、そうでない場合(No)はステップS814に移行する。
【0094】
ステップS818に移行した場合は、フラグFAをセットしてステップS800に移行する。
つまり、上記ステップS800〜ステップS818の処理によって、フラグFA又はフラグFBがセットされているか否かを判定し、フラグがセットされているラインメモリにはデータの書込みを行わず、セットされていないラインメモリに対して書込みを行う。
【0095】
更に、図9に基づき、電気光学装置11における非順次走査による画像の表示処理の流れを説明する。図9は、電気光学装置11における非順次走査による画像の表示処理を示すフローチャートである。
図9に示すように、まずステップS900に移行し、制御部11dは、ラインメモリA112aに対応したフラグFAがセットされた状態であるか否かを判定し、セットされた状態であると判定された場合(Yes)はステップS902に移行し、そうでない場合(No)はステップS910に移行する。
【0096】
ステップS902に移行した場合は、制御部11dは、ラインメモリ11fにおけるラインメモリA112aに書込まれた1走査線分の入力画像データを読み出してステップS904に移行する。
ステップS904では、ステップS902において読み出したデータをデータ線駆動部11cの各データ線駆動回路111a〜111dにシリアル伝送してステップS906に移行する。
【0097】
ステップS906では、制御部11dは、入力画像データの伝送が終了したのを確認して、ラインメモリA112aに対応するフラグFAをクリアしてステップS908に移行する。
ステップS908では、制御部11dは、読み出した1走査線分の入力画像データに基づき、走査線駆動部11b及びデータ線駆動部11cを制御して、非順次走査による画像の階調表示処理を行いステップS900に移行する。
【0098】
一方、ステップS910に移行した場合は、ラインメモリB112bに対応したフラグFBがセットされているか否かを判定し、セットされていると判定された場合(Yes)はステップS912に移行し、そうでない場合(No)はステップS900に移行する。
ステップS912に移行した場合は、制御部11dは、ラインメモリ11fにおけるラインメモリB112bに書込まれた1走査線分の入力画像データを読み出してステップS914に移行する。
【0099】
ステップS914では、ステップS912において読み出したデータをデータ線駆動部11cの各データ線駆動回路111a〜111dにシリアル伝送してステップS916に移行する。
ステップS916では、制御部11dは、入力画像データの伝送が終了したのを確認して、ラインメモリB112bに対応するフラグFBをクリアしてステップS908に移行する。
【0100】
つまり、ステップS900〜ステップS916の処理を繰り返し行うことで、ラインメモリ11fの記憶領域であるラインメモリA112a又はラインメモリB112bに対応したフラグFA又はFBのいずれかがセット状態にある記憶領域から1走査線分の入力画像データを読み出し、当該読み出した入力画像データに含まれる走査線番号に基づき走査線駆動部11bを駆動し、更に、データ線駆動部11cを駆動して選択された走査線に対応する画素回路を駆動し、画像の階調表示を行う。
【0101】
そして、選択された記憶領域からの1走査線分の入力画像データの読み出し処理が終了すると、この記憶領域のフラグがリセットされるので、上記したステップS800〜ステップS818の処理において、この記憶領域に4ビット毎の伝送用データとして伝送される入力画像データの書込みが可能となる。
つまり、ラインメモリからデータが読み出されている間は、フラグがセット状態となるので、上記したステップS800〜ステップS818の処理においては、その記憶領域に対して入力画像データブロックの書込み処理を行うことができない。しかし、一方の記憶領域において、データの読み出し処理が行われている間に、読み出し処理が終了してフラグがリセットされている他方の記憶領域に対しては、データの書込み処理を行うことが可能である。
【0102】
従って、ラインメモリ11fのラインメモリA112a及びラインメモリB112bに対する入力画像データの書込み処理及び入力画像データの読み出し処理は、連続して送られてくる入力画像データに対し、それぞれの領域について、交互に且つ並列に行われることになる。
更に、図10及び図11に基づき、本発明に係る第2の実施の形態を説明する。図10は、第2の実施の形態における画像表示システム2の構成を示すブロック図であり、図11は、データ線駆動部11c’の詳細な構成を示すブロック図である。
【0103】
第2の実施の形態における画像表示システム2は、画像処理装置10と、電気光学装置11と、を含んだ構成となっている。
画像処理装置10は、入力画像データ生成部10aと、入力画像データ分割部10bと、フレームメモリ10cと、入力画像データ伝送部10dと、を含んだ構成となっている。
【0104】
入力画像データ生成部10aは、PC(Personal Computer)等の装置から取得した画像データにおける画素データを、電気光学装置11の非順次走査による画像表示における走査線の選択順番に合わせて並び替えた入力画像データを生成する処理を行うものである。
入力画像データ分割部10bは、入力画像データ生成部10aにおいて生成された入力画像データを、電気光学装置11の後述するデータ線駆動部11cを構成する第1〜第4のデータ線駆動回路111a〜111dの各々が扱うデータ毎に分割する処理を行うものである。
【0105】
フレームメモリ10cは、各部における処理を行うために画像データを記憶するためのメモリである。このメモリは、2つの記憶領域を備え、それぞれの記憶領域は1枚分の画像データを記憶できるだけの容量を持つ。
入力画像データ伝送部10dは、上記分割された入力画像データに当該データに対応した走査線の番号を付与して4ビットバスにより電気光学装置11に伝送するものである。
【0106】
ここで、図示しないが、画像処理装置10は、上記各部を制御するための制御プログラムを実行するためのCPU(Central Processing Unit)等のプロセッサと、当該プログラムの記憶されたROM(Read Only Memory)と、を備えており、前記ROMから制御プログラムを読み出して実行することにより上記した各種処理を行うようになっている。また、この構成に限らず、専用のハードウェアとして実現されてもよい。
【0107】
電気光学装置11は、パネル11aと、走査線駆動部11b’と、データ線駆動部11c’と、入力画像データ取得部11eと、を含んだ構成となっている。
パネル11aは、スイッチングトランジスタとドライビングトランジスタと光学素子と保持容量コンデンサとを含んで成る画素回路が複数の走査線と複数のデータ線との交点にマトリクス状に設けられて構成されるものである。そして、後述する階調データのビット長に応じて前記光学素子の発光時間を制御することにより、パネル上に画像が階調表示される。
【0108】
走査線駆動部11b’は、画像処理装置10から取得した入力画像データに含まれる非順次走査における走査線の選択順番に基づき、走査線を駆動するものである。ここで、本実施の形態において、走査線駆動部11bは、分割された入力画像データに含まれる走査線番号データに基づき走査線の選択タイミングを制御するタイミングコントローラを備えている。
【0109】
データ線駆動部11c’は、第1〜第4のデータ線駆動回路111a’〜111d’から構成されるもので、各データ線駆動回路111a’〜111d’は、データ線を駆動するためのドライバと、入力画像データを記憶するラインメモリと、当該ラインメモリを制御するメモリコントローラと、を備えている。
入力画像データ取得部11eは、所定のタイミング毎に画像処理装置10から、分割された入力画像データから成る入力画像データを取得し、このデータを各データ線駆動回路111a’〜111d’のそれぞれにシリアル伝送するものである。
【0110】
更に、図11に基づき、データ線駆動部11c’の詳細な構成を説明する。
データ線駆動部11c’は、ラインメモリ及びメモリ制御部からなる第1の制御部110a〜第4の制御部110dと、第1のデータ線駆動回路111a’〜第4のデータ線駆動回路111d’と、を含んだ構成となっている。ここで、ラインメモリは4ビットのデータを記憶可能な容量の2つの記憶領域A及びBを備えている。また、パネル11aにおけるデータ線をデータ線0〜15で表すと、第1のデータ線駆動回路111a’は、データ線0〜3を駆動し、第2のデータ線駆動回路111b’は、データ線4〜7を駆動し、第3のデータ線駆動回路111c’は、データ線8〜11を駆動し、第4のデータ線駆動回路111d’は、データ線12〜15を駆動するようになっている。
【0111】
また、図11に示すように、第1〜第4の制御部110a〜110dと第1〜第4のデータ線駆動回路111a’〜111d’とはそれぞれ一対一に対応している。
従って、第1〜第4の制御部110a〜110dは、入力画像データ取得部11eからシリアル伝送されてくる、前記第1〜第4のデータ線駆動回路111a’〜111d’用に分割された入力画像データを対応するデータ線駆動部に伝送する。
【0112】
ここで、第1〜第4の制御部110a〜110dは、画像処理装置10から伝送された入力画像データを、まずは、ラインメモリの2つある記憶領域のいずれか一方に書き込む。次に、この書き込まれた入力画像データを読み出して、各データ線駆動回路にパラレル伝送する。この入力画像データの読み出し及び伝送処理中に、他方の記憶領域には、新たな入力画像データを書き込む処理が行われる。以降は、当該記憶領域の一方からデータを読み出して対応するデータ線駆動回路に伝送する処理と、当該処理が行われている間に他方に入力画像データ取得部11eからの新たな入力画像データを書込む処理と、を並列に行う。
【0113】
なお、本実施の形態は、第1の実施の形態において、ラインメモリ11fから入力画像データを読み出し制御部11dを介して、このデータを、データ線駆動部11cの各データ線駆動回路111a〜111dに対してシリアル伝送していたのに対し、データ線駆動部11c’の第1〜第4の制御部110a〜110dが、それぞれラインメモリ及び当該メモリを制御するメモリコントローラを備え、走査線駆動部11b’も走査線を駆動するためのタイミングコントローラ等を備えている。つまり、第1の実施の形態における制御部11dの機能が、それぞれ走査線駆動部11b’及びデータ線駆動部11c’に内臓された構成となっている。従って、入力画像データ取得部11eからデータ線駆動部11c’に対して入力画像データがシリアル伝送される以外は、第2の実施の形態は、第1の実施の形態と同様の動作をするので、詳細な説明を省略する。
【0114】
更に、図12及び図13に基づき、電気光学装置における画像データの従来の伝送方法と本発明の伝送方法との比較を行う。図12は、従来の伝送方法の一例を示す図であり、図13は、本発明の伝送方法の一例を示す図である。ここで、図12及び図13においては、320×240画素の表示領域を想定しており、且つ、色データ(RGB)を考慮している。従って、1本の走査線毎に320×3(RGB)個のデータが必要となる。
【0115】
図12(a)に示すように、従来の方法においては、データ線駆動部及びその制御部が1つのICで構成され、且つ、このICがパネルに対して複数設けられた構成となっている。そして、電気光学装置は外部I/Fコントローラにより、画像処理装置からの入力画像データを32ビットのデータバスで受け取る。更に、電気光学装置では、取得した入力画像データを各ICの扱うデータ数のデータバスにより各ICに伝送する構成となっている。つまり、ICの数が15個の場合は、図12(b)に示すように、32ビット幅のデータバスにより各ICに入力画像データを32ビット同時にバス伝送することになり、1画像分のデータ(D0〜D959)を伝送するためには、図に示すように1st(D0〜D31)〜30th(D928〜D959)の30回のアクセスが必要となる。また、32ビット幅のデータバスが15個のICにそれぞれ接続されるように基板の配線パターンを形成する必要があるため、基板の配線パターンが極めて複雑になる。ここで、バスによる配線は、例えば、4ビットのデータバスの場合、図12(c)に示すようになる。
【0116】
一方、図13に示す方法においては、上記従来例と同様にデータ線駆動部及びその制御部が1つのICで構成され、且つ、このICがパネルに対して複数設けられた構成となっている。そして、電気光学装置は外部I/Fコントローラにより、画像処理装置からの入力画像データを15ビットのデータバスで受け取る。更に、電気光学装置側では、取得した入力画像データを各ICにシリアル伝送する。この場合は、1画像分のデータ(D0〜D959)伝送に64回のアクセスが必要になる。シリアル伝送の際には、伝送しやすいように、画像処理装置側では、図13(b)に示すように、走査線毎の入力画像データを各IC毎に取り扱うデータ毎に分割し且つシリアル伝送に適した順番に並び替える。例えば、各IC0〜IC14に対するシリアルデータをSD0〜SD14とすると、SD0は「D0〜D63」、SD1は「D64〜D127」、SD2は「D128〜D191」・・・SD14は「D896〜D959」となる。これらを、図13(b)に示すように、1stデータは「D0、D64、D128、D192・・・D768、D832、D896」、2ndデータは「D1、D65、D129、D193・・・D769、D833、D897」・・・64thデータは「D63、D127、D191、D255・・・D831、D895、D959」といったようにシリアル伝送に適した順番に並び替える。このようにして、入力画像データをシリアル伝送することによって、上記したバスによる伝送に比較して基板の配線パターンを簡易化することが可能となる。
【0117】
以上、画像データを、画像処理装置10側で、予め非順次走査における走査線の選択順番に合わせて並び替え、且つ、走査線毎の入力画像データを各IC毎に取り扱うデータ毎に分割し、更に、分割後のデータをシリアル伝送に適した順番に並べ替えてから電気光学装置11側に伝送することで、電気光学装置11側において、非順次走査に合わせた画像データの抽出処理が不要になると共に、データ線駆動部に入力画像データを容易にシリアル伝送することが可能となる。
【0118】
また、入力画像データを、走査線毎の入力画像データ毎に電気光学装置に伝送し、且つ、各伝送データに対して走査線番号を対応付けるようにしたので、電気光学装置11側のメモリ容量が低減でき、更に、選択する走査線番号の決定処理が不要となる。
ここで、図1及び図10に示す、入力画像データ生成部10aは、第1、第8、第13及び第17の発明に記載の入力画像データ生成手段に対応し、入力画像データ分割部10bは、第1、第2、第13及び第14の発明に記載の入力画像データ分割手段に対応し、入力画像データ伝送部10dは、第1、第3、第6、第13、第15及び第16の発明に記載の入力画像データ伝送手段に対応し、走査線駆動部11bは、第1、第7、第8、第9及び第12の発明に記載の走査線駆動回路に対応し、データ線駆動部11cは、第1〜第5、第9〜第11、第13〜第15及び第19の発明に記載のデータ線駆動回路に対応し、入力画像データ取得部11eは、第1、第4、第5、第9、第10及び第11の発明に記載の入力画像データ取得手段に対応し、図11に示す、データ線駆動部11c’におけるメモリ制御部及び文中で述べた走査線駆動部11b’のタイミングコントローラは、第1、第4、第9及び第10の発明に記載の制御部に対応する。
【0119】
なお、上記実施の形態においては、PC等の外部装置から電気光学装置11に表示する画像データが伝送される構成を説明したが、これに限らず、画像処理装置がグラフィックスボードとしてPCに内蔵される構成や、画像処理装置の機能がPC上で動作するソフトウェア(デバイスドライバ)として実現される構成など、他の構成であっても良い。
【0120】
また、上記実施の形態において説明した非順次走査における走査線の選択順番の決定方法は、上記した方法に限らず、別の方法を用いても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像表示システムの構成を示すブロック図である。
【図2】データ線駆動部11c、制御部11d及びラインメモリ11fの詳細な構成を示すブロック図である。
【図3】(a)は、表示領域の走査線数が14本で、階調データが4ビットの場合の走査線の選択される様子を示す図であり、(b)は、各走査線における表示データの数え方を示す図である。
【図4】非順次走査における走査線の選択順番と画素データとの関係を示す図である。
【図5】入力画像データを、各走査線毎に電気光学装置11のデータ線駆動回路の数に応じて、シリアル伝送するのに適切な順番に並び替えた入力画像データブロックを示す図である。
【図6】画像処理装置10における伝送用データの生成処理及び伝送用データの伝送処理を示すフローチャートである。
【図7】電気光学装置11におけるラインメモリ11fへの入力画像データの書込み処理を示すフローチャートである。
【図8】電気光学装置11におけるラインメモリ11fへの入力画像データの書込み処理を示すフローチャートである。
【図9】電気光学装置11における非順次走査による画像の表示処理を示すフローチャートである。
【図10】第2の実施の形態における画像表示システム2の構成を示すブロック図である。
【図11】データ線駆動部11c’の詳細な構成を示すブロック図である。
【図12】従来の伝送方法の一例を示す図である。
【図13】データ線駆動部11c及び制御部11dの詳細な構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1…画像表示システム、10…画像処理装置、10a…入力画像データ生成部、10b…入力画像データ分割部、10c…フレームメモリ、10d…入力画像データ伝送部、11…電気光学装置、11a…パネル、11b,11b’…走査線駆動部、11c,11c’…データ線駆動部、11d…制御部、11e…入力画像データ取得部、11f…ラインメモリ、110a〜110d…第1〜第4の制御部、111a〜111d…第1〜第4のデータ線駆動回路、111a’〜111d’…第1〜第4のデータ線駆動回路、112a…ラインメモリA、112b…ラインメモリB
Claims (19)
- 画像処理装置と電気光学装置とを備え、前記画像処理装置からの入力画像を前記電気光学装置に表示する画像表示システムであって、
前記電気光学装置は、
光学素子を含む画素がマトリクス状に配列された画素マトリクスと、
前記画素マトリクスの行方向及び列方向のうち一方に沿って配列された画素群にそれぞれ接続する複数の走査線と、
前記画素マトリクスの行方向及び列方向のうち他方に沿って配列された画素群にそれぞれ接続する複数のデータ線と、
前記複数の走査線を、順次1つずつ選択する走査線駆動回路と、
前記光学素子の発光に係る制御信号を前記複数のデータ線のうち少なくとも1つのデータ線に出力するデータ線駆動回路と、
前記走査線駆動回路及び前記データ線駆動回路の動作を制御する制御部と、
前記画像処理装置から伝送された入力画像データを取得する入力画像データ取得手段と、を備え、前記複数のデータ線は所定数毎のグループに分割され、且つ、前記データ線駆動回路は、前記グループ毎に設けられており、
前記制御部は、前記入力画像データと前記光学素子の発光階調数に応じた所定ビット長の階調データとに基づき、前記走査線の並び順に対して非連続な順番に走査する非順次走査によって前記光学素子の発効時間を制御することで、所定数の前記走査線及び前記データ線より成る表示領域に前記入力画像を階調表示するようになっており、
前記画像処理装置は、
前記電気光学装置に入力する画像データを構成する画素データを、前記電気光学装置における前記非順次走査に対応した走査線の選択順番に合わせて並び替えることにより前記入力画像データを生成する入力画像データ生成手段と、
前記入力画像データ生成手段によって生成された入力画像データを、前記複数のデータ線駆動回路のそれぞれが取り扱う画素データ毎に分割する入力画像データ分割手段と、
前記入力画像データ分割手段によって分割された前記入力画像データを当該分割されたデータ毎に前記電気光学装置に伝送する入力画像データ伝送手段と、を備えることを特徴とする画像表示システム。 - 前記入力画像データ分割手段は、前記1走査線毎に、当該1走査線の前記画素数分のデータ毎に前記入力画像データを分割し、且つ、当該分割された1走査線毎の入力画像データを構成する画素データを、前記グループ毎に所定の順番に並び替えることによって、前記複数のデータ線駆動回路のそれぞれに対応する1走査線分の画素データから成るデータブロックを生成するようになっていることを特徴とする請求項1記載の画像表示システム。
- 前記入力画像データ伝送手段は、前記電気光学装置に対して、前記複数のデータ線駆動回路毎に分割された前記入力画像データを、前記各データブロックにおける前記画素データの並び順に基づきパラレル伝送するようになっていることを特徴とする請求項2記載の画像表示システム。
- 前記制御部は、前記入力画像データ取得手段によって取得された前記入力画像データを、前記データブロック毎に、前記所定の順番に基づき前記複数のデータ線駆動回路のそれぞれにシリアル伝送するようになっていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の画像表示システム。
- 前記入力画像データ取得手段は、取得した前記入力画像データを、前記データブロック毎に、前記所定の順番に基づき前記複数のデータ線駆動回路のそれぞれにシリアル伝送するようになっていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の画像表示システム。
- 前記複数の走査線は、当該走査線の並び順に合わせて通し番号が対応付けられており、
前記入力画像データ伝送手段は、前記分割された入力画像データを前記電気光学装置に伝送する際に、当該分割された入力画像データ毎に対応する前記走査線を示す通し番号データを伝送するようになっていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の画像表示システム。 - ビット長Nの前記階調データに基づき生成される、前記表示領域の走査線数に1を加算した加算数を前記階調データを構成するビット列のビット数個の2n値(n=0,1,2,・・・,(N−1))から成る比率に応じた数値に分割した数値群に基づき、前記走査線駆動回路によって選択された前記表示領域における各走査線に対応した各光学素子が、当該走査線が選択される毎に前記数値群の中から所定の順番で選択される一の数値に応じた時間だけ発光可能なように決定された前記走査線の選択順番によって、前記非順次走査を行うことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の画像表示システム。
- 前記入力画像データ生成手段は、
前記光学素子の発光階調を示す階調データのビット長Nと、
前記走査線の総数に1を加算した加算数を、前記階調データを構成するビット列のビット数個の2n値(n=0,1,2,・・・,(N−1))から成る比率に応じた数値に分割した数値群と、を取得する一方、
前記走査線のそれぞれに、その並び順に合わせて通し番号を対応付け、
前記走査線に対応付けられた通し番号のうち所定番号を、前記階調データを構成するビット列の最下位ビット(0桁目)に対応する初期値とし、
前記最下位ビットに対応する初期値に、前記数値群に含まれる数値のうち最も大きい数値を加算したものを、前記階調データを構成するビット列の最上位ビット((N−1)桁目)に対応する前記走査線の初期値とし、
前記最上位ビットと前記最下位ビットとの間にある他のビットについては、前記他のビットのビット桁数の大きい方から順に、当該他のビットのビット桁数の1桁上のビットに対応した前記初期値と前記数値群に含まれる数値のうち、小さいほうから当該他のビットのビット桁数に1を加算した値番目の数値とを加算した値を当該他のビットの初期値として対応付け、
まず、前記最下位ビットに対応する初期値が示す通し番号の走査線を選択し、次に、前記最上位ビットと、このビットから最下位ビットの1つ手前のビットに向けて1ビットずつ順番にシフトした各ビットに対応する前記初期値が示す通し番号の走査線をそれぞれ順番に選択する第1の処理と、
前記走査線を選択する毎に、前記走査線駆動回路に、当該選択された番号の走査線を駆動させる第2の処理と、
前記階調データの各ビットに対応付けられた値にそれぞれ1を加算すると共に、前記加算後の前記階調データの各ビットに対応する値が前記走査線の総数から1を減算した値を超えたときに、その値を、前記通し番号の最小値に更新する第3の処理と、
前記第3の処理後の前記階調データの各ビットに対応付けられた値に対応した走査線を前記第1の処理と同様の順番で選択する第4の処理と、を行う処理部を含み、
前記階調データを構成するビット列の各ビット毎に前記表示領域における走査線が全て選択されるまで、前記第2の処理〜前記第4の処理を繰り返し行うことにより前記走査線の選択順番を決定し、当該決定された選択順番に基づき前記入力画像データを生成することを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の画像表示システム。 - 請求項1記載の画像表示システムにおける前記電気光学装置であって、
光学素子を含む画素がマトリクス状に配列された画素マトリクスと、
前記画素マトリクスの行方向及び列方向のうち一方に沿って配列された画素群にそれぞれ接続する複数の走査線と、
前記画素マトリクスの行方向及び列方向のうち他方に沿って配列された画素群にそれぞれ接続する複数のデータ線と、
前記複数の走査線を、順次1つずつ選択する走査線駆動回路と、
前記光学素子の発光に係る制御信号を前記複数のデータ線のうち少なくとも1つのデータ線に出力するデータ線駆動回路と、
前記走査線駆動回路及び前記データ線駆動回路の動作を制御する制御部と、
前記画像処理装置から伝送された入力画像データを取得する入力画像データ取得手段と、を備え、前記複数のデータ線は所定数毎のグループに分割され、且つ、前記データ線駆動回路は、前記グループ毎に設けられており、
前記制御部は、前記入力画像データと前記光学素子の発光階調数に応じた所定ビット長の階調データとに基づき、前記走査線の並び順に対して非連続な順番に走査する非順次走査によって前記光学素子の発効時間を制御することで、所定数の前記走査線及び前記データ線より成る表示領域に前記入力画像を階調表示するようになっていることを特徴とする電気光学装置。 - 前記制御部は、前記入力画像データ取得手段によって取得された前記入力画像データを、前記データブロック毎に、前記所定の順番に基づき前記複数のデータ線駆動回路のそれぞれにシリアル伝送するようになっていることを特徴とする請求項9記載の電気光学装置。
- 前記入力画像データ取得手段は、取得した前記入力画像データを、前記データブロック毎に、前記所定の順番に基づき前記複数のデータ線駆動回路のそれぞれにシリアル伝送するようになっていることを特徴とする請求項9記載の電気光学装置。
- ビット長Nの前記階調データに基づき生成される、前記表示領域の走査線数に1を加算した加算数を前記階調データを構成するビット列のビット数個の2n値(n=0,1,2,・・・,(N−1))から成る比率に応じた数値に分割した数値群に基づき、前記走査線駆動回路によって選択された前記表示領域における各走査線に対応した各光学素子が、当該走査線が選択される毎に前記数値群の中から所定の順番で選択される一の数値に応じた時間だけ発光可能なように決定された前記走査線の選択順番によって、前記非順次走査を行うことを特徴とする請求項9乃至請求項11のいずれか1項に記載の電気光学装置。
- 請求項1記載の画像表示システムにおける前記画像処理装置であって、
前記電気光学装置に入力する画像データを構成する画素データを、前記電気光学装置における前記非順次走査に対応した走査線の選択順番に合わせて並び替えることにより前記入力画像データを生成する入力画像データ生成手段と、
前記入力画像データ生成手段によって生成された入力画像データを、前記複数のデータ線駆動回路のそれぞれが取り扱う画素データ毎に分割する入力画像データ分割手段と、
前記入力画像データ分割手段によって分割された前記入力画像データを当該分割されたデータ毎に前記電気光学装置に伝送する入力画像データ伝送手段と、を備えることを特徴とする画像処理装置。 - 前記入力画像データ分割手段は、前記1走査線毎に、当該1走査線の前記画素数分のデータ毎に前記入力画像データを分割し、且つ、当該分割された1走査線毎の入力画像データを構成する画素データを、前記グループ毎に所定の順番に並び替えることによって、前記複数のデータ線駆動回路のそれぞれに対応する1走査線分の画素データから成るデータブロックを生成するようになっていることを特徴とする請求項13記載の画像処理装置。
- 前記入力画像データ伝送手段は、前記電気光学装置に対して、前記複数のデータ線駆動回路毎に分割された前記入力画像データを、前記各データブロックにおける前記画素データの並び順に基づきパラレル伝送するようになっていることを特徴とする請求項14記載の画像処理装置。
- 前記複数の走査線は、当該走査線の並び順に合わせて通し番号が対応付けられており、
前記入力画像データ伝送手段は、前記分割された入力画像データを前記電気光学装置に伝送する際に、当該分割された入力画像データ毎に対応する前記走査線を示す通し番号データを伝送するようになっていることを特徴とする請求項13乃至請求項15のいずれか1項に記載の画像処理装置。 - 前記入力画像データ生成手段は、
前記光学素子の発光階調を示す階調データのビット長Nと、
前記走査線の総数に1を加算した加算数を、前記階調データを構成するビット列のビット数個の2n値(n=0,1,2,・・・,(N−1))から成る比率に応じた数値に分割した数値群と、を取得する一方、
前記走査線のそれぞれに、その並び順に合わせて通し番号を対応付け、
前記走査線に対応付けられた通し番号のうち所定番号を、前記階調データを構成するビット列の最下位ビット(0桁目)に対応する初期値とし、
前記最下位ビットに対応する初期値に、前記数値群に含まれる数値のうち最も大きい数値を加算したものを、前記階調データを構成するビット列の最上位ビット((N−1)桁目)に対応する前記走査線の初期値とし、
前記最上位ビットと前記最下位ビットとの間にある他のビットについては、前記他のビットのビット桁数の大きい方から順に、当該他のビットのビット桁数の1桁上のビットに対応した前記初期値と前記数値群に含まれる数値のうち、小さいほうから当該他のビットのビット桁数に1を加算した値番目の数値とを加算した値を当該他のビットの初期値として対応付け、
まず、前記最下位ビットに対応する初期値が示す通し番号の走査線を選択し、次に、前記最上位ビットと、このビットから最下位ビットの1つ手前のビットに向けて1ビットずつ順番にシフトした各ビットに対応する前記初期値が示す通し番号の走査線をそれぞれ順番に選択する第1の処理と、
前記走査線を選択する毎に、前記走査線駆動回路に、当該選択された番号の走査線を駆動させる第2の処理と、
前記階調データの各ビットに対応付けられた値にそれぞれ1を加算すると共に、前記加算後の前記階調データの各ビットに対応する値が前記走査線の総数から1を減算した値を超えたときに、その値を、前記通し番号の最小値に更新する第3の処理と、
前記第3の処理後の前記階調データの各ビットに対応付けられた値に対応した走査線を前記第1の処理と同様の順番で選択する第4の処理と、を行う処理部を含み、
前記階調データを構成するビット列の各ビット毎に前記表示領域における走査線が全て選択されるまで、前記第2の処理〜前記第4の処理を繰り返し行うことにより前記走査線の選択順番を決定し、当該決定された選択順番に基づき前記入力画像データを生成することを特徴とする請求項13乃至請求項16のいずれか1項に記載の画像処理装置。 - 請求項9記載の電気光学装置を制御するためのコンピュータが実行可能なプログラムであって、
前記入力画像データと前記光学素子の発光階調数に応じた所定ビット長の階調データとに基づき、前記走査線の並び順に対して非連続な順番に走査する非順次走査によって前記光学素子の発効時間を制御することで、所定数の前記走査線及び前記データ線より成る表示領域に前記入力画像を階調表示することを特徴とする電気光学装置制御プログラム。 - 請求項13記載の画像処理装置を制御するためのプログラムであって、
前記電気光学装置に入力する画像データを構成する画素データを、前記電気光学装置における前記非順次走査に対応した走査線の選択順番に合わせて並び替えることにより前記入力画像データを生成する入力画像データ生成ステップと、
前記入力画像データ生成ステップにおいて生成された入力画像データを、前記複数のデータ線駆動回路のそれぞれが取り扱う画素データ毎に分割するデータ分割ステップと、
前記データ分割ステップにおいて分割された前記入力画像データを当該分割されたデータ毎に前記電気光学装置に伝送する入力画像データ伝送ステップと、を備えることを特徴とする画像処理装置制御プログラム。
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JP2007011215A (ja) * | 2005-07-04 | 2007-01-18 | Sony Corp | 画素回路および表示装置 |
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2003
- 2003-03-13 JP JP2003068743A patent/JP2004279595A/ja active Pending
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