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JP2004274367A - デジタルカメラ - Google Patents

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Abstract

【課題】暗い森や林の中などの緑シーン撮影時のホワイトバランスを適切に調整することができるデジタルカメラを提供する。
【解決手段】撮影画像の輝度データと色相データとに基づいてホワイトバランスゲインを求めるホワイトバランスゲイン算出部40の出力であるホワイトバランスゲインRa、Ga、Baを、緑データ演算部50からの緑補正量Grniを利用してホワイトバランスゲイン補正部60で補正し、補正されたホワイトバランスゲインRg、Gg、Bgによってホワイトバランス調整を行う。緑データ演算部50は、色相データのR/G−B/G座標における分布に基づいて、被写体の緑シーンらしさを示すデータである緑補正量Grniを求める。緑補正量Grniは、色相データに基づく回帰直線を求め、回帰直線の傾き、及び回帰直線と緑検出枠内の前記色相データの座標データとの誤差を利用して求める。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、撮影シーンに応じたホワイトバランス調整機能を有するデジタルカメラに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、撮影シーンが屋外のシーンであるか屋内のシーンであるかを判別する機能を備えたデジタルカメラにおいては、被写体の色相(RGB情報)に基づいて撮影シーンを判別し、その判別結果に応じてホワイトバランス(以下、「WB」と記述する場合もある。)を自動調整していた。しかし、被写体の色相だけに基づいて撮影シーンの判別を行ったのでは、被写体の色温度分布が不均一の場合や、被写体が単一色あるいは同系色の物体の場合に、撮影シーンの誤判別が生じ易く、ホワイトバランスを誤調整してしまうことが多かった。その結果、ホワイトバランスずれによるカラーフェリアが生じていた。
【0003】
そこで、特許文献1に記載された発明においては、被写体の色相と輝度とに基づいて、撮影シーンが屋外のシーンであるか屋内のシーンであるかを判別することにより、撮影シーンの誤判別とホワイトバランスずれを防止するようにしている。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−224608号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、緑シーン、特に外光があまり差し込まない暗い森や林の中で緑の草木を背景にしての撮影シーンは、色相データの分布が白色蛍光灯、メタルハライド光源、水銀灯等の照明下での撮影シーンと酷似しているため、特許文献1に記載された発明においても、撮影シーンの判別が正確に行われない場合がある。
【0006】
その場合は、屋外撮影であるにもかかわらず、誤って屋内撮影の白色蛍光灯等に適したホワイトバランス調整がなされてしまうことになる。例えば緑色植物を背景にして人物の撮影を行った場合に誤ったホワイトバランス調整を行うと、緑色植物の色はグレーじみた色になり、肌色はマゼンタじみた色になって、色の再現性が非常に悪くなる。
【0007】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、暗い森や林の中などの緑シーン撮影時のホワイトバランスを適切に調整することができるデジタルカメラを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明のデジタルカメラは、撮影シーンに応じたホワイトバランス調整機能を有するデジタルカメラであって、被写体の輝度を検出する輝度検出手段と、前記被写体の撮影画像を複数のエリアに分割して各エリアの色相を検出する色相検出手段と、前記輝度データと前記色相データとに基づいて、ホワイトバランス調整データを求めるホワイトバランス調整データ算出手段と、前記色相データのR/G−B/G座標における分布に基づいて、被写体の緑シーンらしさを示すデータを求める緑データ演算手段と、前記緑データ演算手段により得られたデータに基づいて、前記ホワイトバランス調整データを補正するホワイトバランス補正手段と、前記ホワイトバランス補正手段により補正された前記ホワイトバランス調整データに基づいて、ホワイトバランス調整を行うホワイトバランス調整手段とを備え、前記緑データ演算手段は、前記R/G−B/G座標における緑検出枠内に存在する前記色相データに基づく回帰直線を求め、前記回帰直線の傾き、及び前記回帰直線と前記緑検出枠内の前記色相データの座標データとの誤差に基づいて、前記緑シーンらしさを示すデータを求めるものである。
【0009】
ここで、R/Gは、R(赤)成分の信号強度とG(緑)成分の信号強度との比を示し、B/GはB(青)成分の信号強度とG(緑)成分の信号強度との比を示す。また、R/G−B/G座標は、R/Gをx軸(横軸)、B/Gをy軸(縦軸)にとった座標を示す。ホワイトバランス調整データは、例えばホワイトバランス調整ゲインである。また、緑シーンらしさを示すデータは、例えば、輝度データと色相データとに基づいて求めたホワイトバランス調整データを補正する補正量データとして算出される。
【0010】
本発明のデジタルカメラは、前記緑データ演算手段が、前記誤差が所定範囲内である前期色相データの数に基づいて、前記緑シーンらしさを示すデータを求めるものであるものを含む。このようにすると、緑シーンらしさをさらに制度よく求めることができる。
【0011】
本発明のデジタルカメラは、前記緑データ演算手段が、前記R/G−B/G座標における所定光源の検出枠が前記回帰直線の延長線上に存在する否かによって、前記緑シーンらしさを示すデータを修正するものであるものを含む。このようにすると、他の光源の影響と、屋外デイライトの影響を精度よく区別し、ホワイトバランス調整を適切に行うことができる。
【0012】
本発明のデジタルカメラは、前記ホワイトバランス補正手段が、前記緑シーンらしさを示すデータに応じて、晴れの場合のホワイトバランス調整データを利用した補正を行うものであるものを含む。
【0013】
本発明のデジタルカメラは、前記ホワイトバランス調整データ算出手段が、前記輝度データと前記色相データとに基づいて、撮影シーンが屋外シーンか屋内シーンかを判別するとともに、前記被写体の色温度を判別し、判別したデータに基づいて、ホワイトバランス調整データを求めるものであるものを含む。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1は、本発明の実施の形態を示すデジタルカメラの概略構成を示す図である。なお、図1は、デジタルカメラの機能を主体に示したものであり、ハードウェア構成に正確に対応するものではない。
【0015】
図1に示すデジタルカメラにおいて、撮影レンズ11及び絞り12を介して固体撮像素子(以下、「CCD」と記述する。)13の受光面に結像された被写体像は、CCD13の各光電変換部で光の入射光量に応じた量の信号電荷に変換され蓄積される。各光電変換部に蓄積された信号電荷は、CCD駆動回路14から与えられるリードゲートパルスによってシフトレジスタに読み出され、レジスタ転送パルスによって転送され、信号電荷に応じた電圧信号として順次読み出される。CCD13は、蓄積した信号電荷をシャッタゲートパルスによって掃き出すことができ、これにより電荷の蓄積時間(シャッタスピード)を制御する、いわゆる電子シャッタ機能を有している。
【0016】
CCD13から順次読み出された電圧信号は、相関二重サンプリング回路(CDS回路)15に送られ、ここで各画素(光電変換部)毎のR、G、B信号がサンプリングホールドされ、A/D変換器16に送られる。A/D変換器16は、CDS回路15から順次与えられるR、G、B信号を10ビット(0〜1023)のデジタルのR、G、B信号に変換して出力する。なお、CCD駆動回路14、CDS回路15及びA/D変換器16は、タイミング発生回路17から与えられるタイミング信号によって同期して駆動されるようになっている。
【0017】
A/D変換器16から出力されたR、G、B信号は、積算回路35を経てCPU19へ送られるとともに、一旦メモリ18に格納された後、デジタル信号処理回路20に送られる。積算回路35とCPU19との間には乗算器36R、36G、36Bが設けられており、乗算器36R、36G、36Bには、機器のバラツキを調整するための調整ゲイン値が入力されるようになっている。積算回路35は、被写体画像を複数エリアに小分割(ここでは64×64分割とする。)した各エリア毎のR、G、B信号を積算するものである。CPU19は、シャッタボタン等を含むカメラ操作部31からの入力に基づいて各回路を統括制御し、オートフォーカス制御、自動露光制御などの一連の制御を実行してこのデジタルカメラの撮影動作全体を制御する。また、後述するホワイトバランスゲイン演算処理も行う。
【0018】
デジタル信号処理回路20は、同時化回路21、ホワイトバランス調整回路22、ガンマ補正回路23、YC信号作成回路24及びメモリ25を備えて構成されている。同時化回路21は、メモリ18から読み出された点順次のR、G、B信号を同時式に変換し、R、G、B信号を同時にホワイトバランス調整回路22に出力する。
【0019】
ホワイトバランス調整回路22は、R、G、B信号のデジタル値をそれぞれ調整するための乗算器22R、22G、22Bから構成されており、R、G、B信号は、それぞれ乗算器22R、22G、22Bに加えられる。乗算器22R、22G、22Bの他の入力は、R、G、B信号毎のホワイトバランス調整データであるゲイン値Rg、Gg、Bgであり、乗算器22R、22G、22Bによる乗算信号は、ホワイトバランス調整されたR’、G’、B’信号としてガンマ補正回路23に出力される。
【0020】
ガンマ補正回路23は、ホワイトバランス調整されたR’、G’、B’信号が所望のガンマ特性となるように入出力特性を変更し、また、10ビットの信号が8ビットの信号となるように変更し、YC信号作成回路24に出力する。YC信号作成回路24は、ガンマ補正されたR、G、B信号から輝度信号Yとクロマ信号Cr、Cbとを作成する。これらの輝度信号Yとクロマ信号Cr、Cb(YC信号)は、メモリ25に格納される。撮影時にメモリ25に格納されたYC信号は、図示しない圧縮回路によって所定のフォーマットに圧縮されたのち、メモリカードなどの記録媒体に記録される。
【0021】
次に、CPU19から出力されるホワイトバランス調整データであるゲイン値Rg、Gg、Bgについて説明する。カメラ操作部31の操作により、ホワイトバランス設定がマニュアルモードに設定されている場合は、設定された光源に対応するゲイン値が出力される。一方、ホワイトバランス設定がオートモードに設定されている場合は、積算回路35からの積算値に基づいて撮影シーンの判別を行い、撮影シーンに応じたゲイン値が出力される。なお、ストロボ34の使用時には、ホワイトバランス設定モードにかかわらずストロボ光源に対応したゲイン値が出力される。
【0022】
図2に、オートモード時にホワイトバランスゲインを演算するホワイトバランスゲイン演算処理部の概略機能ブロック図を示す。ホワイトバランスゲイン演算処理部は、積算回路35の出力であるR、G、B信号の積算値を利用してホワイトバランスゲインを演算するものであり、CPU17が所定のプログラムを実行することによって実現される。
【0023】
図2のホワイトバランスゲイン演算処理部は、ホワイトバランスゲイン算出部(WBゲイン算出部)40、緑データ演算部50、ホワイトバランスゲイン補正部(WBゲイン補正部)60を含んで構成され、WBゲイン算出部40は、輝度・色相算出部41、屋外/屋内判断部42、色温度判断部43、WBゲイン選択部44を含んで構成される。
【0024】
輝度・色相算出部41は、被写体画像を複数エリアに小分割(ここでは64×64分割とする。)した各エリアの積算値から、被写体画像の輝度データ(Y)及び色相データ(R、G、B)を算出し、それぞれ屋外/屋内判断部42及び色温度判断部43に与える。屋外/屋内判断部42は、被写体の輝度に基づいて撮影シーンが屋外シーンか屋内シーンかを判断し、WBゲイン選択部44に与える。また、色温度判断部43は、被写体の色相データに基づいて被写体の色温度を判断し、同じくWBゲイン選択部44に与える。
【0025】
WBゲイン選択部44は、屋外/屋内判断部42及び色温度判断部43の出力に基づいて被写体の光源を判別し、判別した光源に対応するWBゲインRa、Ga、Baを選択する。各種光源に対応するWBゲインは、図示しない記憶部に予め記憶しておく。
【0026】
緑データ演算部50は、積算回路35の積算値に基づいて被写体の緑シーンらしさを示すデータを演算するもので、演算された緑シーンらしさを示すデータは、緑補正量GrniとしてWBゲイン補正部60に与える。被写体の緑シーンらしさとは、撮影画像が葉緑等の屋外の緑シーンである程度を示すものである。なお、緑シーンらしさを示すデータである緑補正量Grniの算出方法は、後述する。
【0027】
WBゲイン補正部60は、光源に対応するWBゲインRa、Ga、Baを緑補正量Grniに応じて補正するもので、被写体が緑シーンらしい場合には、デイライトのWBゲインRd、Gd、Bdを加味したゲイン値に補正する。具体的には、次の式によって、補正されたゲイン値Rg、Gg、Bgを求める。
【0028】
Rg/Gg=(Ra/Ga)×Grni+(Rd/Gd)×(1−Grni)
Bg/Gg=(Ba/Ga)×Grni+(Bd/Gd)×(1−Grni)
【0029】
すなわち、完全に緑シーンであると判断される場合には、緑補正量Grni=0とし、WBゲインをデイライトのWBゲインRd、Gd、Bdとするものであり、屋内光源による画像であると判断される場合は、緑補正量Grni=1とし、WBゲイン算出部40で算出したWBゲインRa、Ga、Baとするものである。そして、完全に緑シーンとはいえないが、緑シーンらしい場合には、緑シーンらしさの度合いに応じて、緑補正量Grniを0と1の間で変化させることにより、光源に対応するWBゲインRa、Ga、BaとデイライトのWBゲインRd、Gd、Bdとが緑補正量Grniに応じた割合で加算された値が、補正されたゲイン値Rg、Gg、Bgとして出力される。
【0030】
続いて、緑データ演算部50による緑シーンらしさの演算について説明する。緑シーンらしさの演算は、被写体画像を小分割した64×64個の色相データを、図3に示すようなR/G−B/G座標にプロットしたデータを用いて行う。図3には、R/G−B/G座標上における各種光源の発光色や各種被写体の色相検出枠が示されており、緑シーンは、主として図3の緑検出枠81にプロットされる。プロットした結果、64×64個の分割エリアの色相データの内、所定個数以上が緑検出枠81に入る場合に、被写体の色相が緑であると判別する。しかし、緑検出枠81には、緑シーンの撮影画像だけでなく、前述したように、白色蛍光灯、メタルハライド光源、水銀灯等の照明下での撮影画像もプロットされるので、緑シーンの撮影画像か光源の影響かを次の演算によって判別する。
【0031】
緑検出枠81に所定個数以上の色相データがプロットされた場合、R/G−B/G座標上における64×64個の色相データの分布に基づいて、最小自乗法により回帰直線を求める。そして、緑検出枠81内に存在する色相データの個数、回帰直線の傾き、及び回帰直線と緑検出枠81内の色相データの座標データとの誤差に基づいて、緑シーンらしさを演算する。
【0032】
図4に、緑らしさの判別処理の概略フローを示す。図1に示すデジタルカメラは、緑シーンの検出によるWBゲインの補正機能を有効にするか無効にするかをカメラ操作部31によって設定可能となっており、ステップ401では、緑シーン補正機能のオンオフを判断する。補正機能がオフの場合は、緑シーンらしさを示すデータである緑補正量Grniを1にする(ステップ409)。
【0033】
補正機能がオンの場合は、ステップ402で、64×64個の分割エリアの色相データの内、所定個数以上が緑検出枠81に入るかどうかを判断し、所定個数未満の場合は、緑シーンではないと判断し、緑補正量Grniを1にする(ステップ409)。
【0034】
緑検出枠81に所定個数以上入る場合は、64×64個の分割エリアの色相データの内の緑検出枠に含まれる色相データに基づいて、最小自乗法により回帰直線を求める(ステップ403)。最小自乗法による回帰直線の求める式は周知であるので、説明を省略する。ここで求めた回帰直線の傾きをa、切片をbとすると、回帰直線は、(B/G)=a×(R/G)+bで表される。そして、求め傾きaが閾値S以上であるかどうかを判断し(ステップ404)、S以上でない場合は、緑補正量Grniを1にする(ステップ409)。この判断は、緑シーンの場合は、デイライト光源(屋外晴れ)の枠に影響を受けて、傾きが正になるのに対して、屋内光源シーンの場合は、全体にばらついた分布になることを利用するものである。
【0035】
回帰直線の傾きaが閾値S以上の場合は、ステップ405で色相データの分布を演算する。具体的には、回帰直線と緑検出枠81内の色相データの座標データとの誤差を求め、誤差が所定値以内の色相データの数を求める。誤差の求め方について図5を用いて説明する。緑検出枠81内の各色相データの座標(gri,gbi)が、次の式(1)及び式(2)を満たすか否かを演算する。ここで、Yid及びXidは、誤差の閾値である。
【0036】
|gbi−(a×gri+b)|<Yid (1)
|gri−(gbi−b)/a|<Xid (2)
【0037】
各色相データについて、式(1)及び式(2)の判断を行い、両式を満たす色相データの数を緑シーンらしさの個数とする。すなわち、緑シーンはデイライト光源の影響を受けるため、回帰直線82との誤差が小さくなるものと判断する。
【0038】
そして、式(1)及び式(2)を満たす色相データの個数から、図6に示すメンバシップ関数を用いて、緑補正量Grniを求める(ステップ406)。図6のメンバシップ関数は、式(1)及び式(2)を満たす色相データの個数がGRN_G1より多ければ、緑シーンである率が高いと判断して緑補正量Grniを1以下とし、GRN_G2より多ければ、完全に緑シーンと判断して緑補正量Grniをするものである。
【0039】
続いて、ステップ407で、回帰直線の延長線上の光源検出枠の有無による緑シーン判定条件を満たすかどうかを判断する。この判断は、回帰直線の傾きがデイライトの影響でない場合に、誤補正することを防ぐためのものである。すなわち、分割エリアの色相データが緑検出枠81に含まれ、回帰直線の傾きが正であり、かつ回帰直線との誤差が小さいことは、普通デイライトの影響であると推定されるが、他の光源の影響も考えられるからである。
【0040】
このことを図7を用いて説明する。最小自乗法によって求めた回帰直線が、図7の符合71で表されるものである場合、回帰直線の延長線上にデイライトの検出枠が存在するので、緑シーンであると判断することができる。したがって、緑シーン判定条件を満たすと判断し、ステップ406で求めた緑補正量Grniを出力する(ステップ408)。しかし、最小自乗法によって求めた回帰直線が、図7の符合72で表されるものである場合は、その延長線上に温白色蛍光灯光源の検出枠があって、その光源による影響と考えられるので、緑補正量Grniを1とする(ステップ409)。回帰直線の延長線上にどのような光源の検出枠があるかは、最小自乗法によって求めた回帰直線の傾き及び切片によって簡単に判断することができる。
【0041】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、暗い森や林の中などの緑シーン撮影時のホワイトバランスを適切に調整することができるデジタルカメラを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示すデジタルカメラの概略構成を示す図
【図2】ホワイトバランスゲイン演算処理部の概略機能ブロック図
【図3】R/G−B/G座標上における各種光源の発光色や各種被写体の色相検出枠を示す図
【図4】緑らしさの判別処理の概略フローを示す図
【図5】回帰直線と緑検出枠内の色相データの座標データとの誤差の求め方を説明する図
【図6】緑シーンらしさのメンバシップ関数の一例を示す図
【図7】回帰直線の延長線上の光源検出枠の有無による緑シーン判定を説明する図
【符号の説明】
11・・・撮影レンズ
12・・・絞り
13・・・固体撮像素子(CCD)
14・・・CCD駆動回路
15・・・相関二重サンプリング回路(CDS回路)
16・・・A/D変換器
17・・・タイミング発生回路
18・・・メモリ
19・・・CPU
20・・・デジタル信号処理回路
21・・・同時化回路
22・・・ホワイトバランス調整回路
23・・・ガンマ補正回路
24・・・YC信号作成回路
25・・・メモリ
31・・・カメラ操作部
32・・・レンズ駆動部
33・・・絞り駆動部
34・・・ストロボ
35・・・積算回路
40・・・WBゲイン算出部
41・・・輝度・色相算出部
42・・・屋外/屋内判断部
43・・・色温度判断部
44・・・WBゲイン選択部
50・・・緑データ演算部
60・・・WBゲイン補正部
81・・・緑検出枠

Claims (5)

  1. 撮影シーンに応じたホワイトバランス調整機能を有するデジタルカメラであって、
    被写体の輝度を検出する輝度検出手段と、
    前記被写体の撮影画像を複数のエリアに分割して各エリアの色相を検出する色相検出手段と、
    前記輝度データと前記色相データとに基づいて、ホワイトバランス調整データを求めるホワイトバランス調整データ算出手段と、
    前記色相データのR/G−B/G座標における分布に基づいて、被写体の緑シーンらしさを示すデータを求める緑データ演算手段と、
    前記緑データ演算手段により得られたデータに基づいて、前記ホワイトバランス調整データを補正するホワイトバランス補正手段と、
    前記ホワイトバランス補正手段により補正された前記ホワイトバランス調整データに基づいて、ホワイトバランス調整を行うホワイトバランス調整手段とを備え、
    前記緑データ演算手段は、前記R/G−B/G座標における緑検出枠内に存在する前記色相データに基づく回帰直線を求め、前記回帰直線の傾き、及び前記回帰直線と前記緑検出枠内の前記色相データの座標データとの誤差に基づいて、前記緑シーンらしさを示すデータを求めるものであるデジタルカメラ。
  2. 請求項1記載のデジタルカメラであって、
    前記緑データ演算手段は、前記誤差が所定範囲内である前記色相データの数に基づいて、前記緑シーンらしさを示すデータを求めるものであるデジタルカメラ。
  3. 請求項1又は2記載のデジタルカメラであって、
    前記緑データ演算手段は、前記R/G−B/G座標における所定光源の検出枠が前記回帰直線の延長線上に存在する否かによって、前記緑シーンらしさを示すデータを修正するものであるデジタルカメラ。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項記載のデジタルカメラであって、
    前記ホワイトバランス補正手段は、前記緑シーンらしさを示すデータに応じて、晴れの場合のホワイトバランス調整データを利用した補正を行うものであるデジタルカメラ。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1項記載のデジタルカメラであって、
    前記ホワイトバランス調整データ算出手段は、前記輝度データと前記色相データとに基づいて、撮影シーンが屋外シーンか屋内シーンかを判別するとともに、前記被写体の色温度を判別し、判別したデータに基づいて、ホワイトバランス調整データを求めるものであるデジタルカメラ。
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