JP2004263964A - 空気調和装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】可視光量が少ない場合であっても侵入者の存在の有無を判定することが可能な空気調和装置を提供すること。
【解決手段】防犯制御装置12は、ドアロック駆動部4が正規開錠状態になく、受光センサ5が検出する可視光量が所定量以下であるときに、空調用のマトリックスIRセンサ2が検出する温度が所定時間内に所定値以上変化した領域がある場合には、室内に侵入者が存在すると判定し、ホーン等の警報装置50を作動するようになっている。
【選択図】 図1
【解決手段】防犯制御装置12は、ドアロック駆動部4が正規開錠状態になく、受光センサ5が検出する可視光量が所定量以下であるときに、空調用のマトリックスIRセンサ2が検出する温度が所定時間内に所定値以上変化した領域がある場合には、室内に侵入者が存在すると判定し、ホーン等の警報装置50を作動するようになっている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、室内を空調する空気調和装置に関し、特に放射赤外線強度に基づいて室内の温度を検出する温度検出手段を備える空気調和装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、車両等の室内の防犯監視を目的として、ビデオカメラ等の可視光画像を得る機器を室内に配設する防犯監視装置が知られている(下記特許文献1参照)。また、室内を空調するための空気調和装置として、赤外線センサを備え、この赤外線センサが検出する放射赤外線強度に基づいて室内温度等を検出し、この室内温度等に応じて空調ユニット部を作動するものが知られている。
【0003】
【特許文献1】
特開平4−224433号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1に開示した防犯監視装置では、例えば夜等の可視光量が少ない場合には侵入者等を監視することができない。可視光量が少ない場合には赤外線カメラ等の暗視カメラを用いる方法も考えられるが、装置が複雑となり概して高価なものとなるという問題がある。この問題に対し、本発明者らは室内温度を検出するための空調用赤外線センサに着目した。
【0005】
本発明は上記点に鑑みてなされたものであって、可視光量が少ない場合であっても侵入者の存在の有無を判定することが可能な空気調和装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、
室内に空調空気を送るための空調ユニット部(1)と、
室内の領域毎の放射赤外線強度に基づいて領域毎の温度を検出する温度検出手段(2)と、
温度検出手段(2)の検出する領域毎の温度に基づいて空調ユニット部(1)を作動制御する制御手段(10)とを備える空気調和装置であって、
室内への出入口が正規動作により正規開錠されているか否かを判定する開錠判定手段(S100)と、
室内の可視光量を検出する可視光量検出手段(5)とを有し、
制御手段(10)は、開錠判定手段(S100)が正規開錠されていないと判定し、かつ可視光量検出手段(5)が検出する可視光量が所定量以下であるときに、温度検出手段(2)が検出する温度が所定時間内に所定値以上変化した領域がある場合には、室内に侵入者が存在すると判定することを特徴としている。
【0007】
これによると、可視光量が少ない夜間等であっても、空調用の温度検出手段(2)は人体が発する赤外線に基づく温度変化を検出し、制御手段(10)は人体を検知することができる。したがって、制御手段(10)は、出入口が正規開錠されていない室内における人体の検知により、侵入者の有無を判定することができる。
【0008】
また、請求項2に記載の発明のように、制御手段(10)は、開錠判定手段(S100)が正規開錠されていないと判定し、かつ可視光量検出手段(5)が検出する可視光量が前記所定量以下であるときに、温度検出手段(2)が検出する温度が前記所定時間内に前記所定値以上増加した領域がある場合には、室内に侵入者が侵入したと判定することができる。
【0009】
また、請求項3に記載の発明のように、制御手段(10)は、開錠判定手段(S100)が正規開錠されていないと判定し、かつ可視光量検出手段(5)が検出する可視光量が前記所定量以下であるときに、温度検出手段(2)が検出する温度が前記所定時間内に前記所定値以上増加した領域があるとともに所定値以上減少した領域がある場合には、室内で侵入者が移動したと判定することができる。
【0010】
また、請求項4に記載の発明では、制御手段(10)は、開錠判定手段(S100)が正規開錠されていないと判定し、かつ可視光量検出手段(5)が検出する可視光量が前記所定量以下であるときに、温度検出手段(2)が検出する温度が前記所定時間内に前記所定値以上上昇した領域とこの領域と略同一温度の領域とが、連続して所定数以上ある場合に、室内に侵入者が存在すると判定することを特徴としている。
【0011】
これによると、人体が占めると想定される領域数を所定数とすることにより、侵入者以外の要因による温度上昇があったときに、侵入者が存在すると誤判定することを防止することが可能である。したがって、侵入者の有無の判定精度を向上することができる。
【0012】
また、請求項5に記載の発明では、室内の可視光画像を取得する可視光画像取得手段(3)を有し、制御手段(10)は、開錠判定手段(S100)が正規開錠されていないと判定し、かつ可視光量検出手段(5)が検出する可視光量が前記所定量より大きいときに、可視光画像取得手段(3)が取得した可視光画像に基づいて侵入者の存在を判定することを特徴としている。
【0013】
これによると、可視光量が多い昼間等は、可視光画像取得手段(3)が取得した可視光画像に基づいて、確実に侵入者の存在の有無を判定することができる。
【0014】
また、請求項6に記載の発明では、
制御手段(10)は、開錠判定手段(S100)が正規開錠されていないと判定し、かつ可視光量検出手段(5)が検出する可視光量が前記所定量以下であるときに、温度検出手段(2)が検出する温度が前記所定時間内に前記所定値以上変化した領域がある場合には、
室内を照明する照明手段(60)を点灯し、可視光画像取得手段(3)が取得した可視光画像に基づいて侵入者の存在を判定することを特徴としている。
【0015】
これによると、可視光量が少ない夜間等であっても、温度検出手段(2)が侵入者が発する赤外線に基づくと思われる温度変化を検出したときには、制御手段(10)は、室内を照明手段(60)で明るくし、可視光画像取得手段(3)が取得した可視光画像に基づいて、確実に侵入者の存在の有無を判定することができる。したがって、夜間等に照明手段(60)を点灯し続けることなしに、侵入者の有無の判定精度を向上することができる。
【0016】
また、請求項7に記載の発明では、制御手段(10)は、室内に侵入者が存在すると判定した場合には、可視光画像取得手段(3)が取得した可視光画像を記憶することを特徴としている。
【0017】
これによると、記憶された画像を再生することにより、侵入者を特定することが容易になる。
【0018】
また、請求項8に記載の発明では、制御手段(10)は、室内に侵入者が存在すると判定した場合には、通報信号を出力することを特徴としている。
【0019】
これによると、侵入者の存在を所有者や警備会社等に知らせることが可能である。
【0020】
また、請求項9に記載の発明では、警報を発する警報手段(50)を有し、制御手段(10)は、室内に侵入者が存在すると判定した場合には、警報手段(50)を作動制御することを特徴としている。
【0021】
これによると、警報手段(50)の作動により、侵入者の存在を近隣に報知することが可能である。
【0022】
なお、上記各手段に付した括弧内の符号は、後述する実施形態記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
【0024】
(第1の実施形態)
図1は、本発明を適用した第1の実施形態における空気調和装置の概略構成を示すブロック図である。本実施形態は本発明を車両用の空気調和装置に適用したものである。
【0025】
図1に示す車両用の空気調和装置の空調ユニット部1は、車両の室内前方のインストルメントパネル前方側に配置されている。空調ユニット部1は、図示は省略しているが、室内に空気を送風するための送風機、送風空気を冷却するための冷却用熱交換器、送風空気を加熱するための加熱用熱交換器、加熱される空気の割合を調節するためのエアミックスドア、および空調空気の吹出モードを調節するための吹出モードドア等を備える周知の空調ユニットである。
【0026】
11は本実施形態における制御手段の一部をなす空調制御装置(A/C制御装置)である。空調制御装置11には、車室内の空調に影響を及ぼす環境条件が、図示しない車両の外気温を検出する外気温センサ、図示しない冷却水温を検出する水温センサ、後述するIRセンサ(赤外線センサ)2等より入力され、環境条件信号として読み込まれる。また、空調制御装置11には、図示しない操作パネル部の各種操作スイッチからの出力信号が入力される。
【0027】
そして、空調制御装置11は、上記の各センサや各種操作スイッチからの信号等に基づいて、あらかじめ定められたプログラムやマップに従って、空調ユニット部1の各作動部を作動制御するようになっている。
【0028】
ここで、環境条件検出手段の1つであるIRセンサ2について説明する。IRセンサ2は、車両室内の前方側上部に配設され、図2に示すように、車両室内を複数の視野領域(本例では図2中一点鎖線で囲んだ32の領域)に分割し、各領域毎の放射赤外線強度を検出するもの(所謂マトリックスIRセンサ)である。
これにより、領域毎の車両室内面(内装面やガラス内面)や乗員等の表面温度を検出して空調制御装置11に出力するようになっている。
【0029】
IRセンサ2は本実施形態における温度検出手段である。なお、図2は、車両の室内をフロントガラス側(車両前方側)見た図であり、4人の乗員が搭乗した状態を示している。
【0030】
図1に示す12は、空調制御装置11とともに、本実施形態の制御手段である制御装置10を構成する防犯制御装置である。防犯制御装置12は、前述のIRセンサ2、CCDカメラ3、ドアロック駆動部4、受光センサ5、およびホーン、ハザードランプ等の警報装置50が連携されている。
【0031】
CCDカメラ3は、車両室内の前方側上部にIRセンサ2に隣接して配設され、図2に示したIRセンサ2の視野領域と略同等の領域の可視光画像を、防犯制御装置12に出力するようになっている。CCDカメラ3は、本実施形態における可視光画像取得手段である。
【0032】
ドアロック駆動部4は、車両室内への出入口となるドアをロックするためのアクチュエータ等を備え、キーの回動動作、あるいは開錠、施錠信号の受信等の正規動作を受け、ドアを正規に開錠もしくは施錠するためのものである。ドアロック駆動部4は、上記正規動作によりドアが正規開錠されているか否かを、防犯制御装置12に出力するようになっている。
【0033】
なお、防犯制御装置12が入力するドアが正規開錠されているか否かの信号は、直接ドアロック駆動部4から入力するものではなく、車内通信経路内からドアロックに関する情報信号を入力するものであってもよい。
【0034】
受光センサ5は、車両室内の可視光量を検出するためのセンサであり、検出した可視光量を防犯制御装置12に出力するようになっている。本実施形態では、受光センサ5は、ヘッドライトやテールライト等の点消灯を制御するライトコントロールシステム用の受光センサと兼用しており、受光センサ5の出力はライトコントロールシステムにも出力されるようになっている。受光センサ5は、本実施形態における可視光量検出手段である。
【0035】
警報装置50は、発音手段であるホーンや、発光手段であるハザードランプ等である。そして、防犯制御装置12は、上記のIRセンサ2、CCDカメラ3、ドアロック駆動部4および受光センサ5からの信号等に基づいて、後述する手順に従って、警報装置50等を作動制御するようになっている。
【0036】
次に、上記構成に基づき車両用空気調和装置の侵入者検知に関する作動について説明する。
【0037】
図3は、制御装置10の防犯制御装置12の全体概略制御動作を示すフローチャートである。
【0038】
図3に示すように、防犯制御装置12は、まず、ドアロック駆動部4からの信号に基づいて、ドアが正規開錠状態であるか否か判定する(ステップS100)。ステップS100は、ドアが正規動作により正規開錠されているか否かを判定する本実施形態における開錠判定手段である。ドアが正規開錠状態であると判断した場合には、ステップS100へリターンする。
【0039】
ステップS100において、ドアが正規開錠状態でないと判断した場合には、受光センサ5から信号により、可視光量が所定量以下であるか否か判断する(ステップS200)。ここでの判断基準となる可視光の所定量は、CCDカメラ3により鮮明な可視光画像が得られる光量としている。
【0040】
ステップS200において、可視光量が所定量より大きい(明るい)と判断した場合には、ステップS300へ進み、CCDカメラ3が取得した車両室内の可視光画像を解析して、室内に人体があるか否か判断する。人体の存在の判断は、具体的には、可視光画像の画像処理により、画像内における人体の輪郭の存在有無、もしくは人体の大きさに相当する移動物体の有無を確認することにより行なう。
【0041】
そして、ステップS300において、室内に人体が無いと判断した場合には、ステップS100へリターンする。
【0042】
ステップS200において、可視光量が所定量以下であると判断した場合には、ステップS400へ進み、IRセンサ2が検出した各領域(図2に示した32の領域)の温度を1秒毎に入力する。そして、1秒間に5℃以上温度上昇した領域があるか否か判断する(ステップS400)。
【0043】
ステップS400において、1秒間に5℃以上温度上昇した領域がないと判断した場合には、ステップS100へリターンする。
【0044】
ステップS400において、1秒間に5℃以上温度上昇した領域があると判断した場合には、ステップS500へ進み、ステップS400において判断した1秒間に5℃以上温度上昇した領域と略同一の温度の領域が、上記温度上昇領域に隣接してあるか否か、換言すれば、上記温度上昇領域を含め、略同一温度の領域が連続して2つ以上あるか否か判断する。
【0045】
本実施形態のIRセンサ2が温度検出する1領域のサイズは人体が占めると想定されるサイズより小さい。そこで、ステップS500では、人体が占めると想定される最低の領域数(本例では連続する2領域)を判断基準として設定している。ステップS500において、連続する2領域以上ないと判断した場合、すなわち1領域のみであると判断した場合には、ステップS100へリターンする。
【0046】
ステップS300において、室内に人体があると判断した場合、およびステップS500において、連続する2領域以上あると判断した場合には、防犯制御装置12は、警報装置50に作動信号を出力し(ステップS600)、例えば、ホーンを断続的に発音するとともに、ハザードランプを点滅させる。そして、その後ステップS100へリターンする。
【0047】
上述の構成および作動によれば、可視光量が多い昼間等は、CCDカメラ3の可視光画像に基づいて、確実に車両室内への侵入者を検知することができる。また、可視光量が少ない夜間等であっても、空調用のIRセンサ2は侵入者の放射する赤外線に基づく温度上昇を検出し、車両室内への侵入者を検知することができる。
【0048】
IRセンサ2は、空調ユニット部1制御用のセンサと侵入者検知用のセンサとを兼用しているので、それぞれに専用センサを設置する場合よりも、搭載スペースおよびコストを低減することができる。
【0049】
また、図3のフローに示したステップS500の判断を行なうことで、侵入者以外の要因による温度上昇があったときに、侵入者が存在すると誤判定することを抑制することが可能である。したがって、侵入者の有無の判定精度を向上することができる。
【0050】
例えば、図3のステップS400において、図2に示す領域21、領域22の温度が5℃以上上昇した場合には、侵入者が何らかの方法(正規でない方法)で車両室内に乗り込んで来たと判定することができる。また、この状態から、領域23、領域24の温度が5℃以上上昇し、領域21、領域22の温度が低下した場合には、侵入者が車両室内を移動したものと判定することができる。
【0051】
また、領域23の温度が5℃以上上昇し領域22の温度が低下した場合に、領域21の温度が領域22の温度と略同一であれば、領域21、22を占める位置にいた侵入者が領域21、23を占める位置に移動したものと判断することができる。
【0052】
このように、人体が占めると想定される連続する領域数で判断することで、例えば、車両室内に放置された携帯電子機器等の発熱を侵入者と誤判定することを防止できる。
【0053】
さらに、車両室内への侵入者を検知したときには、警報装置50により侵入者の存在を近隣に報知することができる。
【0054】
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について図4および図5に基づいて説明する。
【0055】
本第2の実施形態は、前述の第1の実施形態と比較して、可視光量が少ない夜間等の侵入者の判定方法が異なる。なお、第1の実施形態と同様の部分については、同一の符号をつけ、その説明を省略する。
【0056】
図4に示すように、本実施形態では、防犯制御装置12は車両室内を照明する照明手段であるルームランプ60とも連携されている。そして、防犯制御装置12は、ルームランプ60を点灯制御するようになっている。
【0057】
次に、上記構成に基づき本実施形態における侵入者検知に関する作動について説明する。
【0058】
図5は、防犯制御装置12の概略制御動作の要部を示すフローチャートである。
【0059】
図5に示すように、ステップS500において、連続する2領域以上あると判断した場合には、ルームランプ60を点灯する(ステップS510)。そして、ステップS300と同様に、CCDカメラ3が取得した車両室内の可視光画像を解析して、室内に人体があるか否か判断する(ステップS520)。ステップS520において、室内に人体が無いと判断した場合には、ステップS100へリターンし、室内に人体があると判断した場合には、ステップS600へ進む。
【0060】
上述の構成および作動によれば、可視光量が少ない夜間等であっても、IRセンサ2が侵入者が発する赤外線に基づくと思われる温度変化を検出したときには、防犯制御手段12は、室内をルームランプ60で明るくし、CCDカメラ3の可視光画像に基づいて、確実に侵入者の存在の有無を判定することができる。したがって、夜間等にルームランプ60を点灯し続けることなしに、侵入者の有無の判定精度を向上することができる。
【0061】
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態について図6に基づいて説明する。
【0062】
本第3の実施形態は、前述の第1の実施形態と比較して、可視光画像を記憶する点が異なる。なお、第1、第2の実施形態と同様の部分については、同一の符号をつけ、その説明を省略する。本第3の実施形態の構成は、第2の実施形態と同様である。
【0063】
図6は、本第3の実施形態における防犯制御装置12の概略制御動作の要部を示すフローチャートである。
【0064】
図6に示すように、ステップS300において、室内に人体があると判断した場合、およびステップS510を実行した場合には、防犯制御装置12は、CCDカメラ3の可視光画像を記憶する(ステップS550)。そして、その後ステップS600を実行する。
【0065】
上述の構成および作動によれば、第1の実施形態と同様の効果が得られるとともに、防犯制御装置12に記憶された可視光画像を再生することにより侵入者を特定することが容易になる。
【0066】
(他の実施形態)
上記各実施形態では、防犯制御装置12は、車両室内への侵入者を検知したときには、警報装置50を作動制御するものであったが、外部に通報信号を出力するものであってもよい。これによれば、侵入者の存在を所有者や警備会社等に知らせることも可能である。また、警報装置50の作動と、外部への通報信号の出力とを、両者実行するものであってもよい。
【0067】
また、上記第2の実施形態では、ルームランプ60を点灯した後CCDカメラ3により侵入者を再検知するものであり、上記第3の実施形態では、ルームランプ60を点灯した後CCDカメラ3の画像を記憶するものであったが、CCDカメラ3による再検知と画像記録との両者を行なうものであってもよい。
【0068】
また、上記各実施形態では、ステップS200において可視光量が所定量以下の場合は、IRセンサ2により侵入者を監視するものであったが、IRセンサ2とCCDカメラ3とで監視を行ない、いずれかにより侵入者を検知したときに、警報等を行なうものであってもよい。
【0069】
また、上記各実施形態では、IRセンサ2およびCCDカメラ3は、車両室内の前方側上部に配設されていたが、室内の略全域が視野に入る位置であれば、これに限定されるものではない。
【0070】
また、上記各実施形態では、可視光画像取得手段はCCDカメラ3であったが、可視光画像が取得できるものであればこれに限定されるものではない。例えば、CMOSカメラ等であってもよい。
【0071】
また、上記各実施形態における1秒、5℃、2領域等の実数値は例示であって、室内構成やIRセンサ特性等の諸特性に応じて適宜設定し得るものである。
【0072】
また、上記各実施形態では、空気調和装置は車両の室内を空調するものであったが、家屋等の室内を空調するものであっても本発明を適用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態における空気調和装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】車両室内を示す図であり、IRセンサ2による温度検出領域を示す図である。
【図3】本発明の第1の実施形態における防犯制御装置12の全体概略制御動作を示すフローチャートである。
【図4】本発明の第2の実施形態における空気調和装置の概略要部構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の第2の実施形態における防犯制御装置12の概略制御動作の要部を示すフローチャートである。
【図6】本発明の第3の実施形態における防犯制御装置12の概略制御動作の要部を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 空調ユニット部
2 IRセンサ(赤外線センサ、温度検出手段)
3 CCDカメラ(可視光画像取得手段)
5 受光センサ(可視光量検出手段)
10 制御装置(制御手段)
11 空調制御装置(制御手段の一部)
12 防犯制御装置(制御手段の一部)
21、22、23、24 領域
50 警報装置(警報手段)
60 ルームランプ(照明手段)
S100 開錠判定手段
【発明の属する技術分野】
本発明は、室内を空調する空気調和装置に関し、特に放射赤外線強度に基づいて室内の温度を検出する温度検出手段を備える空気調和装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、車両等の室内の防犯監視を目的として、ビデオカメラ等の可視光画像を得る機器を室内に配設する防犯監視装置が知られている(下記特許文献1参照)。また、室内を空調するための空気調和装置として、赤外線センサを備え、この赤外線センサが検出する放射赤外線強度に基づいて室内温度等を検出し、この室内温度等に応じて空調ユニット部を作動するものが知られている。
【0003】
【特許文献1】
特開平4−224433号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1に開示した防犯監視装置では、例えば夜等の可視光量が少ない場合には侵入者等を監視することができない。可視光量が少ない場合には赤外線カメラ等の暗視カメラを用いる方法も考えられるが、装置が複雑となり概して高価なものとなるという問題がある。この問題に対し、本発明者らは室内温度を検出するための空調用赤外線センサに着目した。
【0005】
本発明は上記点に鑑みてなされたものであって、可視光量が少ない場合であっても侵入者の存在の有無を判定することが可能な空気調和装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、
室内に空調空気を送るための空調ユニット部(1)と、
室内の領域毎の放射赤外線強度に基づいて領域毎の温度を検出する温度検出手段(2)と、
温度検出手段(2)の検出する領域毎の温度に基づいて空調ユニット部(1)を作動制御する制御手段(10)とを備える空気調和装置であって、
室内への出入口が正規動作により正規開錠されているか否かを判定する開錠判定手段(S100)と、
室内の可視光量を検出する可視光量検出手段(5)とを有し、
制御手段(10)は、開錠判定手段(S100)が正規開錠されていないと判定し、かつ可視光量検出手段(5)が検出する可視光量が所定量以下であるときに、温度検出手段(2)が検出する温度が所定時間内に所定値以上変化した領域がある場合には、室内に侵入者が存在すると判定することを特徴としている。
【0007】
これによると、可視光量が少ない夜間等であっても、空調用の温度検出手段(2)は人体が発する赤外線に基づく温度変化を検出し、制御手段(10)は人体を検知することができる。したがって、制御手段(10)は、出入口が正規開錠されていない室内における人体の検知により、侵入者の有無を判定することができる。
【0008】
また、請求項2に記載の発明のように、制御手段(10)は、開錠判定手段(S100)が正規開錠されていないと判定し、かつ可視光量検出手段(5)が検出する可視光量が前記所定量以下であるときに、温度検出手段(2)が検出する温度が前記所定時間内に前記所定値以上増加した領域がある場合には、室内に侵入者が侵入したと判定することができる。
【0009】
また、請求項3に記載の発明のように、制御手段(10)は、開錠判定手段(S100)が正規開錠されていないと判定し、かつ可視光量検出手段(5)が検出する可視光量が前記所定量以下であるときに、温度検出手段(2)が検出する温度が前記所定時間内に前記所定値以上増加した領域があるとともに所定値以上減少した領域がある場合には、室内で侵入者が移動したと判定することができる。
【0010】
また、請求項4に記載の発明では、制御手段(10)は、開錠判定手段(S100)が正規開錠されていないと判定し、かつ可視光量検出手段(5)が検出する可視光量が前記所定量以下であるときに、温度検出手段(2)が検出する温度が前記所定時間内に前記所定値以上上昇した領域とこの領域と略同一温度の領域とが、連続して所定数以上ある場合に、室内に侵入者が存在すると判定することを特徴としている。
【0011】
これによると、人体が占めると想定される領域数を所定数とすることにより、侵入者以外の要因による温度上昇があったときに、侵入者が存在すると誤判定することを防止することが可能である。したがって、侵入者の有無の判定精度を向上することができる。
【0012】
また、請求項5に記載の発明では、室内の可視光画像を取得する可視光画像取得手段(3)を有し、制御手段(10)は、開錠判定手段(S100)が正規開錠されていないと判定し、かつ可視光量検出手段(5)が検出する可視光量が前記所定量より大きいときに、可視光画像取得手段(3)が取得した可視光画像に基づいて侵入者の存在を判定することを特徴としている。
【0013】
これによると、可視光量が多い昼間等は、可視光画像取得手段(3)が取得した可視光画像に基づいて、確実に侵入者の存在の有無を判定することができる。
【0014】
また、請求項6に記載の発明では、
制御手段(10)は、開錠判定手段(S100)が正規開錠されていないと判定し、かつ可視光量検出手段(5)が検出する可視光量が前記所定量以下であるときに、温度検出手段(2)が検出する温度が前記所定時間内に前記所定値以上変化した領域がある場合には、
室内を照明する照明手段(60)を点灯し、可視光画像取得手段(3)が取得した可視光画像に基づいて侵入者の存在を判定することを特徴としている。
【0015】
これによると、可視光量が少ない夜間等であっても、温度検出手段(2)が侵入者が発する赤外線に基づくと思われる温度変化を検出したときには、制御手段(10)は、室内を照明手段(60)で明るくし、可視光画像取得手段(3)が取得した可視光画像に基づいて、確実に侵入者の存在の有無を判定することができる。したがって、夜間等に照明手段(60)を点灯し続けることなしに、侵入者の有無の判定精度を向上することができる。
【0016】
また、請求項7に記載の発明では、制御手段(10)は、室内に侵入者が存在すると判定した場合には、可視光画像取得手段(3)が取得した可視光画像を記憶することを特徴としている。
【0017】
これによると、記憶された画像を再生することにより、侵入者を特定することが容易になる。
【0018】
また、請求項8に記載の発明では、制御手段(10)は、室内に侵入者が存在すると判定した場合には、通報信号を出力することを特徴としている。
【0019】
これによると、侵入者の存在を所有者や警備会社等に知らせることが可能である。
【0020】
また、請求項9に記載の発明では、警報を発する警報手段(50)を有し、制御手段(10)は、室内に侵入者が存在すると判定した場合には、警報手段(50)を作動制御することを特徴としている。
【0021】
これによると、警報手段(50)の作動により、侵入者の存在を近隣に報知することが可能である。
【0022】
なお、上記各手段に付した括弧内の符号は、後述する実施形態記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
【0024】
(第1の実施形態)
図1は、本発明を適用した第1の実施形態における空気調和装置の概略構成を示すブロック図である。本実施形態は本発明を車両用の空気調和装置に適用したものである。
【0025】
図1に示す車両用の空気調和装置の空調ユニット部1は、車両の室内前方のインストルメントパネル前方側に配置されている。空調ユニット部1は、図示は省略しているが、室内に空気を送風するための送風機、送風空気を冷却するための冷却用熱交換器、送風空気を加熱するための加熱用熱交換器、加熱される空気の割合を調節するためのエアミックスドア、および空調空気の吹出モードを調節するための吹出モードドア等を備える周知の空調ユニットである。
【0026】
11は本実施形態における制御手段の一部をなす空調制御装置(A/C制御装置)である。空調制御装置11には、車室内の空調に影響を及ぼす環境条件が、図示しない車両の外気温を検出する外気温センサ、図示しない冷却水温を検出する水温センサ、後述するIRセンサ(赤外線センサ)2等より入力され、環境条件信号として読み込まれる。また、空調制御装置11には、図示しない操作パネル部の各種操作スイッチからの出力信号が入力される。
【0027】
そして、空調制御装置11は、上記の各センサや各種操作スイッチからの信号等に基づいて、あらかじめ定められたプログラムやマップに従って、空調ユニット部1の各作動部を作動制御するようになっている。
【0028】
ここで、環境条件検出手段の1つであるIRセンサ2について説明する。IRセンサ2は、車両室内の前方側上部に配設され、図2に示すように、車両室内を複数の視野領域(本例では図2中一点鎖線で囲んだ32の領域)に分割し、各領域毎の放射赤外線強度を検出するもの(所謂マトリックスIRセンサ)である。
これにより、領域毎の車両室内面(内装面やガラス内面)や乗員等の表面温度を検出して空調制御装置11に出力するようになっている。
【0029】
IRセンサ2は本実施形態における温度検出手段である。なお、図2は、車両の室内をフロントガラス側(車両前方側)見た図であり、4人の乗員が搭乗した状態を示している。
【0030】
図1に示す12は、空調制御装置11とともに、本実施形態の制御手段である制御装置10を構成する防犯制御装置である。防犯制御装置12は、前述のIRセンサ2、CCDカメラ3、ドアロック駆動部4、受光センサ5、およびホーン、ハザードランプ等の警報装置50が連携されている。
【0031】
CCDカメラ3は、車両室内の前方側上部にIRセンサ2に隣接して配設され、図2に示したIRセンサ2の視野領域と略同等の領域の可視光画像を、防犯制御装置12に出力するようになっている。CCDカメラ3は、本実施形態における可視光画像取得手段である。
【0032】
ドアロック駆動部4は、車両室内への出入口となるドアをロックするためのアクチュエータ等を備え、キーの回動動作、あるいは開錠、施錠信号の受信等の正規動作を受け、ドアを正規に開錠もしくは施錠するためのものである。ドアロック駆動部4は、上記正規動作によりドアが正規開錠されているか否かを、防犯制御装置12に出力するようになっている。
【0033】
なお、防犯制御装置12が入力するドアが正規開錠されているか否かの信号は、直接ドアロック駆動部4から入力するものではなく、車内通信経路内からドアロックに関する情報信号を入力するものであってもよい。
【0034】
受光センサ5は、車両室内の可視光量を検出するためのセンサであり、検出した可視光量を防犯制御装置12に出力するようになっている。本実施形態では、受光センサ5は、ヘッドライトやテールライト等の点消灯を制御するライトコントロールシステム用の受光センサと兼用しており、受光センサ5の出力はライトコントロールシステムにも出力されるようになっている。受光センサ5は、本実施形態における可視光量検出手段である。
【0035】
警報装置50は、発音手段であるホーンや、発光手段であるハザードランプ等である。そして、防犯制御装置12は、上記のIRセンサ2、CCDカメラ3、ドアロック駆動部4および受光センサ5からの信号等に基づいて、後述する手順に従って、警報装置50等を作動制御するようになっている。
【0036】
次に、上記構成に基づき車両用空気調和装置の侵入者検知に関する作動について説明する。
【0037】
図3は、制御装置10の防犯制御装置12の全体概略制御動作を示すフローチャートである。
【0038】
図3に示すように、防犯制御装置12は、まず、ドアロック駆動部4からの信号に基づいて、ドアが正規開錠状態であるか否か判定する(ステップS100)。ステップS100は、ドアが正規動作により正規開錠されているか否かを判定する本実施形態における開錠判定手段である。ドアが正規開錠状態であると判断した場合には、ステップS100へリターンする。
【0039】
ステップS100において、ドアが正規開錠状態でないと判断した場合には、受光センサ5から信号により、可視光量が所定量以下であるか否か判断する(ステップS200)。ここでの判断基準となる可視光の所定量は、CCDカメラ3により鮮明な可視光画像が得られる光量としている。
【0040】
ステップS200において、可視光量が所定量より大きい(明るい)と判断した場合には、ステップS300へ進み、CCDカメラ3が取得した車両室内の可視光画像を解析して、室内に人体があるか否か判断する。人体の存在の判断は、具体的には、可視光画像の画像処理により、画像内における人体の輪郭の存在有無、もしくは人体の大きさに相当する移動物体の有無を確認することにより行なう。
【0041】
そして、ステップS300において、室内に人体が無いと判断した場合には、ステップS100へリターンする。
【0042】
ステップS200において、可視光量が所定量以下であると判断した場合には、ステップS400へ進み、IRセンサ2が検出した各領域(図2に示した32の領域)の温度を1秒毎に入力する。そして、1秒間に5℃以上温度上昇した領域があるか否か判断する(ステップS400)。
【0043】
ステップS400において、1秒間に5℃以上温度上昇した領域がないと判断した場合には、ステップS100へリターンする。
【0044】
ステップS400において、1秒間に5℃以上温度上昇した領域があると判断した場合には、ステップS500へ進み、ステップS400において判断した1秒間に5℃以上温度上昇した領域と略同一の温度の領域が、上記温度上昇領域に隣接してあるか否か、換言すれば、上記温度上昇領域を含め、略同一温度の領域が連続して2つ以上あるか否か判断する。
【0045】
本実施形態のIRセンサ2が温度検出する1領域のサイズは人体が占めると想定されるサイズより小さい。そこで、ステップS500では、人体が占めると想定される最低の領域数(本例では連続する2領域)を判断基準として設定している。ステップS500において、連続する2領域以上ないと判断した場合、すなわち1領域のみであると判断した場合には、ステップS100へリターンする。
【0046】
ステップS300において、室内に人体があると判断した場合、およびステップS500において、連続する2領域以上あると判断した場合には、防犯制御装置12は、警報装置50に作動信号を出力し(ステップS600)、例えば、ホーンを断続的に発音するとともに、ハザードランプを点滅させる。そして、その後ステップS100へリターンする。
【0047】
上述の構成および作動によれば、可視光量が多い昼間等は、CCDカメラ3の可視光画像に基づいて、確実に車両室内への侵入者を検知することができる。また、可視光量が少ない夜間等であっても、空調用のIRセンサ2は侵入者の放射する赤外線に基づく温度上昇を検出し、車両室内への侵入者を検知することができる。
【0048】
IRセンサ2は、空調ユニット部1制御用のセンサと侵入者検知用のセンサとを兼用しているので、それぞれに専用センサを設置する場合よりも、搭載スペースおよびコストを低減することができる。
【0049】
また、図3のフローに示したステップS500の判断を行なうことで、侵入者以外の要因による温度上昇があったときに、侵入者が存在すると誤判定することを抑制することが可能である。したがって、侵入者の有無の判定精度を向上することができる。
【0050】
例えば、図3のステップS400において、図2に示す領域21、領域22の温度が5℃以上上昇した場合には、侵入者が何らかの方法(正規でない方法)で車両室内に乗り込んで来たと判定することができる。また、この状態から、領域23、領域24の温度が5℃以上上昇し、領域21、領域22の温度が低下した場合には、侵入者が車両室内を移動したものと判定することができる。
【0051】
また、領域23の温度が5℃以上上昇し領域22の温度が低下した場合に、領域21の温度が領域22の温度と略同一であれば、領域21、22を占める位置にいた侵入者が領域21、23を占める位置に移動したものと判断することができる。
【0052】
このように、人体が占めると想定される連続する領域数で判断することで、例えば、車両室内に放置された携帯電子機器等の発熱を侵入者と誤判定することを防止できる。
【0053】
さらに、車両室内への侵入者を検知したときには、警報装置50により侵入者の存在を近隣に報知することができる。
【0054】
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について図4および図5に基づいて説明する。
【0055】
本第2の実施形態は、前述の第1の実施形態と比較して、可視光量が少ない夜間等の侵入者の判定方法が異なる。なお、第1の実施形態と同様の部分については、同一の符号をつけ、その説明を省略する。
【0056】
図4に示すように、本実施形態では、防犯制御装置12は車両室内を照明する照明手段であるルームランプ60とも連携されている。そして、防犯制御装置12は、ルームランプ60を点灯制御するようになっている。
【0057】
次に、上記構成に基づき本実施形態における侵入者検知に関する作動について説明する。
【0058】
図5は、防犯制御装置12の概略制御動作の要部を示すフローチャートである。
【0059】
図5に示すように、ステップS500において、連続する2領域以上あると判断した場合には、ルームランプ60を点灯する(ステップS510)。そして、ステップS300と同様に、CCDカメラ3が取得した車両室内の可視光画像を解析して、室内に人体があるか否か判断する(ステップS520)。ステップS520において、室内に人体が無いと判断した場合には、ステップS100へリターンし、室内に人体があると判断した場合には、ステップS600へ進む。
【0060】
上述の構成および作動によれば、可視光量が少ない夜間等であっても、IRセンサ2が侵入者が発する赤外線に基づくと思われる温度変化を検出したときには、防犯制御手段12は、室内をルームランプ60で明るくし、CCDカメラ3の可視光画像に基づいて、確実に侵入者の存在の有無を判定することができる。したがって、夜間等にルームランプ60を点灯し続けることなしに、侵入者の有無の判定精度を向上することができる。
【0061】
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態について図6に基づいて説明する。
【0062】
本第3の実施形態は、前述の第1の実施形態と比較して、可視光画像を記憶する点が異なる。なお、第1、第2の実施形態と同様の部分については、同一の符号をつけ、その説明を省略する。本第3の実施形態の構成は、第2の実施形態と同様である。
【0063】
図6は、本第3の実施形態における防犯制御装置12の概略制御動作の要部を示すフローチャートである。
【0064】
図6に示すように、ステップS300において、室内に人体があると判断した場合、およびステップS510を実行した場合には、防犯制御装置12は、CCDカメラ3の可視光画像を記憶する(ステップS550)。そして、その後ステップS600を実行する。
【0065】
上述の構成および作動によれば、第1の実施形態と同様の効果が得られるとともに、防犯制御装置12に記憶された可視光画像を再生することにより侵入者を特定することが容易になる。
【0066】
(他の実施形態)
上記各実施形態では、防犯制御装置12は、車両室内への侵入者を検知したときには、警報装置50を作動制御するものであったが、外部に通報信号を出力するものであってもよい。これによれば、侵入者の存在を所有者や警備会社等に知らせることも可能である。また、警報装置50の作動と、外部への通報信号の出力とを、両者実行するものであってもよい。
【0067】
また、上記第2の実施形態では、ルームランプ60を点灯した後CCDカメラ3により侵入者を再検知するものであり、上記第3の実施形態では、ルームランプ60を点灯した後CCDカメラ3の画像を記憶するものであったが、CCDカメラ3による再検知と画像記録との両者を行なうものであってもよい。
【0068】
また、上記各実施形態では、ステップS200において可視光量が所定量以下の場合は、IRセンサ2により侵入者を監視するものであったが、IRセンサ2とCCDカメラ3とで監視を行ない、いずれかにより侵入者を検知したときに、警報等を行なうものであってもよい。
【0069】
また、上記各実施形態では、IRセンサ2およびCCDカメラ3は、車両室内の前方側上部に配設されていたが、室内の略全域が視野に入る位置であれば、これに限定されるものではない。
【0070】
また、上記各実施形態では、可視光画像取得手段はCCDカメラ3であったが、可視光画像が取得できるものであればこれに限定されるものではない。例えば、CMOSカメラ等であってもよい。
【0071】
また、上記各実施形態における1秒、5℃、2領域等の実数値は例示であって、室内構成やIRセンサ特性等の諸特性に応じて適宜設定し得るものである。
【0072】
また、上記各実施形態では、空気調和装置は車両の室内を空調するものであったが、家屋等の室内を空調するものであっても本発明を適用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態における空気調和装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】車両室内を示す図であり、IRセンサ2による温度検出領域を示す図である。
【図3】本発明の第1の実施形態における防犯制御装置12の全体概略制御動作を示すフローチャートである。
【図4】本発明の第2の実施形態における空気調和装置の概略要部構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の第2の実施形態における防犯制御装置12の概略制御動作の要部を示すフローチャートである。
【図6】本発明の第3の実施形態における防犯制御装置12の概略制御動作の要部を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 空調ユニット部
2 IRセンサ(赤外線センサ、温度検出手段)
3 CCDカメラ(可視光画像取得手段)
5 受光センサ(可視光量検出手段)
10 制御装置(制御手段)
11 空調制御装置(制御手段の一部)
12 防犯制御装置(制御手段の一部)
21、22、23、24 領域
50 警報装置(警報手段)
60 ルームランプ(照明手段)
S100 開錠判定手段
Claims (9)
- 室内に空調空気を送るための空調ユニット部(1)と、
前記室内の領域毎の放射赤外線強度に基づいて前記領域毎の温度を検出する温度検出手段(2)と、
前記温度検出手段(2)の検出する前記領域毎の温度に基づいて前記空調ユニット部(1)を作動制御する制御手段(10)とを備える空気調和装置であって、
前記室内への出入口が正規動作により正規開錠されているか否かを判定する開錠判定手段(S100)と、
前記室内の可視光量を検出する可視光量検出手段(5)とを有し、
前記制御手段(10)は、前記開錠判定手段(S100)が正規開錠されていないと判定し、かつ前記可視光量検出手段(5)が検出する可視光量が所定量以下であるときに、前記温度検出手段(2)が検出する温度が所定時間内に所定値以上変化した領域がある場合には、前記室内に侵入者が存在すると判定することを特徴とする空気調和装置。 - 前記制御手段(10)は、前記開錠判定手段(S100)が正規開錠されていないと判定し、かつ前記可視光量検出手段(5)が検出する可視光量が前記所定量以下であるときに、前記温度検出手段(2)が検出する温度が前記所定時間内に前記所定値以上増加した領域がある場合には、前記室内に前記侵入者が侵入したと判定することを特徴とする請求項1に記載の空気調和装置。
- 前記制御手段(10)は、前記開錠判定手段(S100)が正規開錠されていないと判定し、かつ前記可視光量検出手段(5)が検出する可視光量が前記所定量以下であるときに、前記温度検出手段(2)が検出する温度が前記所定時間内に前記所定値以上増加した領域があるとともに所定値以上減少した領域がある場合には、前記室内で前記侵入者が移動したと判定することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の空気調和装置。
- 前記制御手段(10)は、前記開錠判定手段(S100)が正規開錠されていないと判定し、かつ前記可視光量検出手段(5)が検出する可視光量が前記所定量以下であるときに、前記温度検出手段(2)が検出する温度が前記所定時間内に前記所定値以上上昇した領域とこの領域と略同一温度の領域とが、連続して所定数以上ある場合に、前記室内に前記侵入者が存在すると判定することを特徴とする請求項2または請求項3に記載の空気調和装置。
- 前記室内の可視光画像を取得する可視光画像取得手段(3)を有し、
前記制御手段(10)は、前記開錠判定手段(S100)が正規開錠されていないと判定し、かつ前記可視光量検出手段(5)が検出する可視光量が前記所定量より大きいときに、前記可視光画像取得手段(3)が取得した可視光画像に基づいて前記侵入者の存在を判定することを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1つに記載の空気調和装置。 - 前記制御手段(10)は、前記開錠判定手段(S100)が正規開錠されていないと判定し、かつ前記可視光量検出手段(5)が検出する可視光量が前記所定量以下であるときに、前記温度検出手段(2)が検出する温度が前記所定時間内に前記所定値以上変化した領域がある場合には、
前記室内を照明する照明手段(60)を点灯し、前記可視光画像取得手段(3)が取得した可視光画像に基づいて前記侵入者の存在を判定することを特徴とする請求項5に記載の空気調和装置。 - 前記制御手段(10)は、前記室内に前記侵入者が存在すると判定した場合には、前記可視光画像取得手段(3)が取得した可視光画像を記憶することを特徴とする請求項5または請求項6に記載の空気調和装置。
- 前記制御手段(10)は、前記室内に前記侵入者が存在すると判定した場合には、通報信号を出力することを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか1つに記載の空気調和装置。
- 警報を発する警報手段(50)を有し、
前記制御手段(10)は、前記室内に前記侵入者が存在すると判定した場合には、前記警報手段(50)を作動制御することを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれか1つに記載の空気調和装置。
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