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JP2004263043A - Liquid crystal polyester resin composition and preparation process therefor - Google Patents

Liquid crystal polyester resin composition and preparation process therefor Download PDF

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JP2004263043A
JP2004263043A JP2003053571A JP2003053571A JP2004263043A JP 2004263043 A JP2004263043 A JP 2004263043A JP 2003053571 A JP2003053571 A JP 2003053571A JP 2003053571 A JP2003053571 A JP 2003053571A JP 2004263043 A JP2004263043 A JP 2004263043A
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JP
Japan
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liquid crystal
crystal polyester
copolymer
resin composition
light
Prior art date
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Application number
JP2003053571A
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Japanese (ja)
Inventor
Shino Matsumi
志乃 松見
Tomokazu Takayanagi
智和 高柳
Takahiro Yamashita
恭弘 山下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
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Publication date
Application filed by Sumitomo Chemical Co Ltd filed Critical Sumitomo Chemical Co Ltd
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To obtain a liquid crystal polyester resin composition which has few fish eyes and can give a light blocking film superior in light blocking property, as well as a manufacturing process therefor. <P>SOLUTION: [1] The liquid crystal polyester resin composition contains a light shielding agent (A), an olefinic polymer (B), a liquid crystal polyester (C), and a copolymer (D) having a functional group having reactivity with the liquid crystal polyester. [2] The manufacturing process of the liquid crystal polyester resin composition comprises the steps of (1) producing a resin composition (E) containing the light shielding agent by melt kneading the light shielding agent (A) and the olefinic polymer (B) and (2) blending therewith the liquid polyester (C), the copolymer (D) having a functional group having reactivity with the liquid crystal polyester, and the resin composition (E) containing the light shielding agent. <P>COPYRIGHT: (C)2004,JPO&NCIPI

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、遮光フィルム等に好適に用いられる液晶ポリエステル樹脂組成物の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
感光材料包装用フィルムや医薬品包装用フィルム、食品包装用フィルム等のフィルム分野においては、耐熱性に加え、光による内容物の変質等を防止するため遮光性が要求される用途がある。この様な耐熱遮光用途に適したフィルム用液晶ポリエステル樹脂組成物として、遮光剤、液晶ポリエステルおよび液晶ポリエステルと反応性を有する官能基を有する共重合体からなる該樹脂組成物が知られている。
また、該樹脂組成物を製造する方法として、液晶ポリエステルおよび該共重合体に遮光剤を直接添加し、溶融混練する方法も知られている(特許文献1)。
しかし、該液晶ポリエステル樹脂組成物を成形して得られた遮光フィルム表面上に遮光剤が局在し、該フィルム表面上に遮光剤に由来するブツが現れたり、フィルムの遮光性が低下する場合があった。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−302402号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、ブツが少なく、遮光性に優れたフィルムを与える液晶ポリエステル樹脂組成物およびその製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、遮光剤(A)、液晶ポリエステル(C)および液晶ポリエステルと反応性を有する官能基を有する共重合体(D)の各成分の他に、オレフィン系重合体(B)を含む液晶ポリエステル樹脂組成物が、ブツが少なく、遮光性に優れたフィルムを与えることを見出した。
また該液晶ポリエステル樹脂組成物の製造方法として、遮光剤(A)をあらかじめオレフィン系重合体(B)と溶融混練した遮光剤分散樹脂組成物(E)を製造しておき、続いて、得られた該遮光剤分散樹脂組成物(E)と、液晶ポリエステル(C)および液晶ポリエステルと反応性を有する官能基を有する共重合体(D)とを用いて該液晶ポリエステル樹脂組成物を製造するという方法により、液晶ポリエステル樹脂組成物中における遮光剤の分散性が向上し、ブツが少なく、遮光性に優れたフィルムが得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】
すなわち本発明は、
[1]遮光剤(A)、オレフィン系重合体(B)、液晶ポリエステル(C)および液晶ポリエステルと反応性を有する官能基を有する共重合体(D)を含有せしめてなることを特徴とする液晶ポリエステル樹脂組成物に関するものであり、
[2]遮光剤(A)が、酸化チタン、カーボンナノチューブおよびカーボンブラックからなる群より選ばれる1種以上からなることを特徴とする上記[1]に記載の液晶ポリエステル樹脂組成物に関するものであり、
[3]オレフィン系重合体(B)が、エチレン重合体、アクリル酸エステル重合体、ポリメタアクリル酸エステル重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、エチレン−メタアクリル酸エステル共重合体およびエチレン−アクリル酸エステル−メタアクリル酸エステル共重合体からなる群より選ばれる1種以上からなることを特徴とする上記[1]に記載の液晶ポリエステル樹脂組成物に関するものであり、
[4]下記(イ)および(ロ)の工程を含むことを特徴とする上記[1]〜[3]のいずれかに記載の液晶ポリエステル樹脂組成物の製造方法に関するものであり、
(イ)遮光剤(A)およびオレフィン系重合体(B)を溶融混練することにより、遮光剤含有樹脂組成物(E)を製造する工程
(ロ)液晶ポリエステル(C)、液晶ポリエステルと反応性を有する官能基を有する共重合体(D)および遮光剤含有樹脂組成物(E)を混合する工程
[5]工程(ロ)が、下記工程(ハ)〜(ニ)からなることを特徴とする上記[4]に記載の液晶ポリエステル樹脂組成物の製造方法に関するものであり、
(ハ)液晶ポリエステル(C)および液晶ポリエステルと反応性を有する官能基を有する共重合体(D)を溶融混練する工程
(ニ)工程(ハ)で得られた混練物および遮光剤含有樹脂組成物(E)を混合する工程
[6]請求項1〜3のいずれかに記載の液晶ポリエステル樹脂組成物からなる遮光フィルムに関するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の液晶ポリエステル樹脂組成物は、遮光剤(A)、オレフィン系重合体(B)、液晶ポリエステル(C)および液晶ポリエステルと反応性を有する官能基を有する共重合体(D)を含有せしめてなるものである。
【0008】
まず最初に本発明で使用する(A)〜(D)の各成分について説明する。
本発明で使用する遮光剤(A)は、光を遮る性質を有する物質であれば特に制限されないが、具体的には、例えばカーボンナノチューブ、カーボンブラック、酸化チタン、フレーク、タルク、クレー、マイカ、硫酸バリウム等の無機粉末類や、アルミニウム、ステンレス、錫などの金属粉末類等を挙げることができる。遮光剤(A)は、カーボンナノチューブ、カーボンブラック、酸化チタン等が好ましい。
【0009】
次に本発明で使用するオレフィン系重合体(B)について説明する。
本発明で使用するオレフィン系重合体(B)の具体例としては、例えば、エチレン重合体、エチレン−α−オレフィン共重合体などのポリオレフィン類、ポリアクリル酸メチル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリル酸プロピル、ポリアクリル酸ブチル、ポリアクリル酸アミル、ポリアクリル酸ヘキシル、ポリアクリル酸オクチル、ポリアクリル酸2−エチルヘキシル、ポリアクリル酸ノニル、ポリアクリル酸デシル、ポリアクリル酸ドデシル等のポリアクリル酸エステル類、ポリメタアクリル酸メチル、ポリメタアクリル酸エチル、ポリメタアクリル酸プロピル、ポリメタアクリル酸ブチル、ポリメタアクリル酸アミル、ポリメタアクリル酸ヘキシル、ポリメタアクリル酸オクチル、ポリメタアクリル酸2−エチルヘキシル、ポリメタアクリル酸ノニル、ポリメタアクリル酸デシル、ポリメタアクリル酸ドデシル等のポリメタアクリル酸エステル類、エチレン−アクリル酸メチル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸プロピル共重合体、エチレン−アクリル酸ブチル共重合体、エチレン−アクリル酸アミル共重合体、エチレン−アクリル酸ヘキシル共重合体、エチレン−アクリル酸オクチル共重合体、エチレン−アクリル酸2−エチルヘキシル共重合体、エチレン−アクリル酸ノニル共重合体、エチレン−アクリル酸デシル共重合体、エチレン−アクリル酸ドデシル共重合体等のエチレン−アクリル酸エステル共重合体類、エチレン−メタアクリル酸メチル共重合体、エチレン−メタアクリル酸エチル共重合体、エチレン−メタアクリル酸プロピル共重合体、エチレン−メタアクリル酸ブチル共重合体、エチレン−メタアクリル酸アミル共重合体、エチレン−メタアクリル酸ヘキシル共重合体、エチレン−メタアクリル酸オクチル共重合体、エチレン−メタアクリル酸2−エチルヘキシル共重合体、エチレン−メタアクリル酸ノニル共重合体、エチレン−メタアクリル酸デシル共重合体、エチレン−メタアクリル酸ドデシル等のエチレン−メタアクリル酸エステル共重合体類、アクリル酸メチル−メタアクリル酸メチル共重合体、アクリル酸メチル−メタアクリル酸エチル共重合体、アクリル酸エチル−メタアクリル酸メチル共重合体、アクリル酸エチル−メタアクリル酸エチル等のアクリル酸エステル−メタアクリル酸エステル共重合体類、エチレン−アクリル酸メチル−メタアクリル酸メチル等のエチレン−アクリル酸エステル−メタアクリル酸エステル共重合体類等を例示することができる。これらの中でも、ポリオレフィン類、ポリアクリル酸エステル類、ポリメタアクリル酸エステル類等が好ましく、エチレン重合体、ポリアクリル酸メチル、ポリメタアクリル酸メチルであればなお好ましい。
オレフィン系重合体(B)は2種以上を用いてもよい。
【0010】
次に本発明で使用する液晶ポリエステル(C)について説明する。
本発明で使用する液晶ポリエステルは、400℃以下で異方性溶融体を形成するサーモトロピック液晶ポリマーと呼ばれるポリエステルである。その代表例としては、例えば液晶ポリエステルを構成するモノマーを用いて説明すると、
(1)芳香族ジカルボン酸と芳香族ジオールと芳香族ヒドロキシカルボン酸との組み合わせからなるもの
(2)異種の芳香族ヒドロキシカルボン酸の組み合わせからなるもの
(3)芳香族ジカルボン酸と芳香族ジオールとの組み合わせからなるもの
(4)ポリエチレンテレフタレート等のポリエステルに芳香族ヒドロキシカルボン酸を反応させて得られるもの
等のものが挙げられる。なお、これらの芳香族ジカルボン酸、芳香族ジオール及び芳香族ヒドロキシカルボン酸の換わりに、それらのエステル形成性誘導体を使用することもできる。加えて、これらの芳香族ジカルボン酸、芳香族ジオール及び芳香族ヒドロキシカルボン酸の換わりに、芳香核がハロゲン原子、アルキル基、アリール基等で置換されたものを使用することもできる。
【0011】
さらに、本発明に用いられる液晶ポリエステルについて具体例を挙げて例示すると、具体的には、例えば、
▲1▼芳香族ジカルボン酸に由来する下記繰り返し構造単位:

Figure 2004263043
【0012】
Figure 2004263043
各構造における核中の水素原子はハロゲン原子、アルキル基、アリール基で置換されていてもよい。
【0013】
▲2▼芳香族ジオールに由来する下記繰返し構造単位:
Figure 2004263043
【0014】
Figure 2004263043
各構造における核中の水素原子はハロゲン原子、アルキル基、アリール基で置換されていてもよい。
【0015】
▲3▼芳香族ヒドロキシカルボン酸に由来する下記繰返し構造単位:
Figure 2004263043
各構造における核中の水素原子はハロゲン原子、アルキル基、アリール基で置換されていてもよい。
以上、▲1▼〜▲3▼等のモノマーに由来する繰り返し構造単位を例示することができる。
【0016】
さらに、耐熱性、機械的特性、加工性のバランスから特に好ましい液晶ポリエステルは
Figure 2004263043
なる上記モノマーに由来する繰り返し構造単位を含むものであり、さらに好ましくは該繰り返し構造単位を少なくとも該液晶ポリエステル全体の30モル%以上含むものである。具体的には液晶ポリエステルを構成するモノマーに由来する繰り返し構造単位の組み合わせが下記(I)〜(VI)のいずれかのものが好ましい。下記の液晶ポリエステルには芳香族環にハロゲン基、アルキル基、アリール基が置換したものを用いることができる。
【0017】
Figure 2004263043
【0018】
Figure 2004263043
【0019】
Figure 2004263043
【0020】
Figure 2004263043
【0021】
Figure 2004263043
【0022】
Figure 2004263043
【0023】
該液晶ポリエステル(I)〜(VI)の製法については、例えば特公昭47−47870号公報、特公昭63−3888号公報、特公昭63−3891号公報、特公昭56−18016号公報、特開平2−51523号公報等に記載されている。これらの中で好ましくは(I)、(II)または(IV)の組み合わせであり、さらに好ましくは(I)または(II)の組み合わせが挙げられる。
【0024】
特に高い耐熱性が要求される分野には液晶ポリエステルにおいて、該液晶ポリエステルが下記のモノマーに由来する繰り返し単位(a’)が30〜80モル%、下記のモノマーに由来する繰り返し単位(b’)が0〜10モル%、下記のモノマーに由来する繰り返し単位(c’)が10〜25モル%、下記のモノマーに由来する繰り返し単位(d’)が10〜35モル%からなる液晶ポリエステルが好ましく使用される。
【0025】
Figure 2004263043
(式中、Arは2価の芳香族基である。上記(a’)〜(d’)の芳香族環にはハロゲン基、アルキル基、アリール基が置換したものを用いることができる。)
上記モノマーに由来する繰り返し構造単位(d’)はジオールモノマー由来のものが好ましく、特に高い耐熱性が要求される用途には全芳香族のジオールモノマー由来のものが好ましい。上記液晶ポリエステルの中でも、環境問題等の見地から使用後の焼却等の廃棄の容易さを求められる分野には、ここまでに挙げたそれぞれに要求される分野の好ましい組み合わせの中で、特に炭素、水素、酸素のみからなる組み合わせによる液晶ポリエステルが好ましく用いられる。
【0026】
次に本発明に用いられる共重合体(D)について説明する。
共重合体(D)における液晶ポリマーに対し反応性を有する官能基としては、液晶ポリエステルと反応性を有すれば特に制限はなく、具体的には、オキサゾリル基やエポキシ基、アミノ基等が挙げられる。好ましくは、エポキシ基である。
エポキシ基等は他の官能基の一部として存在していてもよく、そのような例としては例えばグリシジル基が挙げられる。
【0027】
共重合体(D)において、液晶ポリマーに対し反応性を有する官能基を共重合体中に導入する方法としては特に限定されるものではなく、公知の方法で行うことができる。例えば共重合体の合成段階で、該官能基を有するモノマーを共重合により導入することも可能であるし、共重合体に該官能基を有するモノマーをグラフト共重合することも可能である。
【0028】
本発明における共重合体(D)は、熱可塑性樹脂であってもゴムであってもよいし、熱可塑性樹脂とゴムの混合物や反応物であってもよい。液晶ポリマー樹脂組成物を用いて得られるフィルムまたはシート等の成形体の熱安定性や柔軟性を重視する場合にはゴムを選択することができる。
【0029】
まず、共重合体(D)がゴムである場合について説明する。
液晶ポリマーと反応性を有する官能基を有する共重合体の具体例としてのエポキシ基を有するゴムとしては、(メタ)アクリル酸エステル−エチレン−(不飽和カルボン酸グリシジルエステルおよび/または不飽和グリシジルエーテル)共重合体ゴム等を挙げることができる。
【0030】
ここで共重合体(D)を構成するモノマーについて説明すると、(メタ)アクリル酸エステルとはアクリル酸またはメタクリル酸とアルコール類から得られるエステルを意味する。アルコール類としては、炭素原子数1〜8の水酸基含有化合物が挙げられる。(メタ)アクリル酸エステルの具体例としてはメチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、tert−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート等のアクリレート類、メチルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、tert−ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート等のメタクリレート類を挙げることができる。なお、(メタ)アクリル酸エステルとしては、その一種を単独で使用してもよく、または二種以上を併用してもよい。
【0031】
液晶ポリマーと反応性を有する官能基を有する共重合体としての上記ゴムや、ゴム以外の熱可塑性樹脂中の、共重合体(D)を構成するモノマーとしての、液晶ポリマーと反応性を有する官能基中の不飽和カルボン酸グリシジルエステルおよび不飽和グリシジルエーテルは、例えば下記一般式
【0032】
Figure 2004263043
(式中、Rは、エチレン系不飽和結合を有する炭素数2〜13の炭化水素基を表し、Xは、−C(O)O−、−CH−O−または
Figure 2004263043
を表す。)で示されるモノマーを用いることができる。
【0033】
より具体的に示すと、共重合体(D)を構成するモノマーとしての不飽和カルボン酸グリシジルエステルとしては例えばグリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、イタコン酸ジグリシジルエステル、ブテントリカルボン酸トリグリシジルエステル、p−スチレンカルボン酸グリシジルエステル等を挙げることができる。
【0034】
共重合体(D)を構成するモノマーとしての不飽和グリシジルエーテルとしては、例えばビニルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、2−メチルアリルグリシジルエーテル、メタクリルグリシジルエーテル、スチレン−p−グリシジルエーテル等が例示される。
【0035】
本発明における上記の共重合体ゴムの中でも、共重合体(D)中の(メタ)アクリル酸エステルモノマー単位の含量が40〜97重量%のものが好ましい。この範囲外であると、得られるフィルムまたはシート等の成形体の熱安定性や機械的性質が不十分となる傾向がある。45〜70重量%の範囲であればなお好ましい。
【0036】
共重合体(D)において、該共重合体(D)を構成するモノマーとしてのエチレンモノマー単位の含量については3〜50重量%の範囲のものが好ましく、さらに好ましくは10〜49重量%の範囲のものが好ましい。共重合体(D)を構成するモノマーとしての不飽和カルボン酸グリシジルエーテルモノマー単位および/または不飽和グリシジルエーテルモノマー単位の含量については、好ましくは0.1〜30重量%の範囲である。この範囲外であると、得られるフィルムまたはシート等の成形体の熱安定性や機械的性質が不十分となる傾向がある。0.5〜20重量%の範囲であればなお好ましい。
【0037】
該共重合体ゴムは、通常の方法、例えばフリーラジカル開始剤による塊状重合、乳化重合、溶液重合等によって製造することができる。なお、代表的な重合方法は、特公昭48−11388号公報、特開昭61−127709号公報等に記載された方法であり、フリーラジカルを生成する重合開始剤の存在下、圧力500kg/cm(49.0MPa)以上、温度40〜300℃の条件により製造することができる。
【0038】
本発明の共重合体であるゴムとしては、上記のゴムに加えて液晶ポリエステルと反応性を有する官能基を有するアクリルゴムや、液晶ポリエステルと反応性を有する官能基を有するビニル芳香族炭化水素化合物−共役ジエン化合物ブロック共重合体ゴムも用いることができる。
【0039】
ここでいうアクリルゴムはモノマーから合成されるが、この様なモノマーとしては、具体的には一般式(1)〜(3)
CH=CH−C(O)−OR (1)
CH=CH−C(O)−OROR (2)
CH=CR−C(O)−O(R(C(O)O)nR (3)
(式中、Rは炭素原子数1〜18のアルキル基またはシアノアルキル基を示す。Rは炭素原子数1〜12のアルキレン基を、Rは炭素原子数1〜12のアルキル基を示す。Rは水素原子またはメチル基、Rは、炭素原子数3〜30のアルキレン基、Rは炭素原子数1〜20のアルキル基またはその誘導体、nは1〜20の整数を示す。)等で表されるモノマーを挙げることができる。
【0040】
液晶ポリマーと反応性を有する官能基を有するアクリルゴムの構成成分比については、上記の一般式(1)〜(3)で表されるモノマーから選ばれる少なくとも一種のモノマーを40.0〜99.9重量%とし、不飽和カルボン酸グリシジルエステルおよび/または不飽和グリシジルエーテルを0.1〜30.0重量%とし、上記の一般式(1)〜(3)で表されるモノマーと共重合可能な不飽和モノマーを0.0〜30.0重量%とするのが代表的である。該アクリルゴムの構成成分比が上記の範囲内であると、組成物の耐熱性や耐衝撃性、成形加工性が良好となる傾向にある。
【0041】
上記一般式(1)で表されるアクリル酸アルキルエステルの具体例としては、例えばメチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、ブチルアクリレート、ペンチルアクリレート、ヘキシルアクリレート、オクチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、ノニルアクリレート、デシルアクリレート、ドデシルアクリレート、シアノエチルアクリレート等を挙げることができる。これらの一種または二種以上を該アクリルゴムの主成分として用いることができる。
【0042】
また、上記一般式(2)で表されるアクリル酸アルコキシアルキルエステルとしては、例えばメトキシエチルアクリレート、エトキシエチルアクリレート、ブトキシエチルアクリレート、エトキシプロピルアクリレート等を挙げることができる。これらの一種または二種以上を該アクリルゴムの主成分として用いることができる。
【0043】
上記一般式(3)で表されるアクリル酸誘導体としては、例えばアクリロイルオキシ−酪酸メチルエステル、メタクリロイルオキシヘプタン酸メチルエステル等を挙げることができる。これらの一種または二種以上を該アクリルゴムの主成分として用いることができる。
【0044】
アクリルゴムの構成成分として、上記の一般式(1)〜(3)で表されるモノマーと共重合可能な不飽和モノマーを必要に応じて用いることができる。
この様な不飽和モノマーの例としては、スチレン、α−メチルスチレン、アクリロニトリル、ハロゲン化スチレン、メタクリロニトリル、アクリルアミド、メタクリルアミド、ビニルナフタレン、N−メチロールアクリルアミド、酢酸ビニル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、ベンジルアクリレート、メタクリル酸、イタコン酸、フマル酸、マレイン酸等が挙げられる。
【0045】
該アクリルゴムの製法は特に限定するものではなく、例えば特開昭59−113010号公報、特開昭62−64809号公報、特開平3−160008号公報、あるいはWO95/04764等に記載されているような公知の重合法を用いることができ、ラジカル開始剤の存在下で乳化重合、懸濁重合、溶液重合あるいはバルク重合で製造することができる。
【0046】
上記アクリルゴムの他、前記液晶ポリマーと反応性を有する官能基を有するビニル芳香族炭化水素化合物−共役ジエン化合物ブロック共重合体ゴムとしては、例えば(a)ビニル芳香族炭化水素化合物を主体とするシーケンスと(b)共役ジエン化合物を主体とするシーケンスからなるブロック共重合体をエポキシ化して得られるゴム、該ブロック共重合体の水添物をエポキシ化して得られるゴム等が挙げられる。
【0047】
上記(a)のビニル芳香族炭化水素化合物としては、例えば、スチレン、ビニルトルエン、ジビニルベンゼン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ビニルナフタレン等を挙げることができ、中でもスチレンが好ましい。
(b)の共役ジエン化合物としては、例えば、ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、3−ブチル−1,3−オクタジエン等を挙げることができ、ブタジエンまたはイソプレンが好ましい。
【0048】
かかるビニル芳香族炭化水素化合物−共役ジエン化合物ブロック共重合体またはその水添物は、公知の方法で製造することができ、例えば、特公昭40−23798号公報、特開昭59−133203号公報等にその方法が記載されている。
【0049】
本発明の共重合体(D)として用いるゴムは必要に応じて加硫を行い、加硫ゴムとして用いることができる。
上記の(メタ)アクリル酸エステル−エチレン−(不飽和カルボン酸グリシジルエステルおよび/または不飽和グリシジルエーテル)共重合体ゴムの加硫は、多官能性有機酸、多官能性アミン化合物、イミダゾール化合物等を用いることにより達成されるが、これらに限定されるものではない。
【0050】
次に、本発明の共重合体(D)がゴム以外の熱可塑性樹脂である場合について説明する。共重合体(D)がゴム以外の熱可塑性樹脂の場合は、例えば、共重合体(D)を構成するモノマーとしては
(a)エチレン
(b)不飽和カルボン酸グリシジルエステルモノマーおよび/または不飽和グリシジルエーテルモノマー
(c)エチレン系不飽和エステル化合物
等が挙げられ、これらのモノマーの組み合わせとしては、例えば、(a)と(b)、または(a)と(b)と(c)とを反応させて得られるエポキシ基含有エチレン共重合体を例示することができる。中でも、共重合体中のエチレン単位が50〜99重量%、不飽和カルボン酸グリシジルエステルモノマー単位および/または不飽和グリシジルエーテルモノマー単位が0.1〜30重量%、エチレン系不飽和エステル化合物単位が0〜50重量%の範囲のものであることが好ましい。さらにはこれらの中でも不飽和カルボン酸グリシジルエステルモノマー単位および/または不飽和グリシジルエーテルモノマー単位の範囲が0.5〜20重量%であればなお好ましい。
【0051】
上記の共重合体(D)を構成するモノマーとしてのエチレン系不飽和エステル化合物(c)の具体例としては、例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル等のカルボン酸ビニルエステル、α,β−不飽和カルボン酸アルキルエステル等が挙げられるが、中でも酢酸ビニル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチルが好ましい。
【0052】
本発明に用いられる共重合体(D)としてのエポキシ基含有エチレン共重合体の具体例としては、例えばエチレン単位とグリシジルメタクリレート単位からなる共重合体、エチレン単位とグリシジルメタクリレート単位およびアクリル酸メチル単位からなる共重合体、エチレン単位とグリシジルメタクリレート単位およびアクリル酸エチル単位からなる共重合体、エチレン単位とグリシジルメタクリレート単位および酢酸ビニル単位からなる共重合体等が挙げられる。
【0053】
該エポキシ基含有エチレン共重合体のメルトマスフローレート(以下、MFRということがある。JIS K7210、190℃、2.16kg荷重)は、好ましくは0.5〜100g/10分、さらに好ましくは2〜50g/10分である。メルトマスフローレートはこの範囲外であってもよいが、メルトマスフローレートが100g/10分を越えると組成物にした時の機械的物性の点で好ましくなく、0.5g/10分未満では成分(C)の液晶ポリエステルに代表される液晶ポリマーとの相溶性が劣り好ましくない。
【0054】
また、該エポキシ基含有エチレン共重合体については、曲げ弾性率が10〜1300kg/cm(0.98〜127.49MPa)の範囲のものを選ぶことができるが、20〜1100kg/cm(1.96〜107.87MPa)のものがさらに好ましい。
曲げ弾性率がこの範囲外であると組成物の成形加工性や機械的性質が不十分となる傾向がある。
【0055】
該エポキシ基含有エチレン共重合体は、通常不飽和エポキシ化合物とエチレンをラジカル発生剤の存在下、500〜4000気圧、100〜300℃で適当な溶媒や連鎖移動剤の存在下または不存在下に共重合させる高圧ラジカル重合法により製造される。また、ポリエチレンに不飽和エポキシ化合物およびラジカル発生剤を混合し、押出機の中で溶融グラフト共重合させる方法によっても製造することができる。
【0056】
本発明の共重合体(D)において、該共重合体は不飽和カルボン酸グリシジルエステルモノマー単位および/または不飽和グリシジルエーテルモノマー単位が0.1〜30重量%含まれるものを用いることが好ましい。該共重合体に含まれる該モノマー単位の重量%が0.1重量%未満であると、液晶ポリマーとの相互作用が小さく、微分散しにくくなって結果として成膜性が悪くなったり、得られたフィルムの性能が悪くなったりする傾向がある。また、30重量%より多いと反応性が高くなり自己架橋等が発生しやすくなり、結果として得られたフィルムの外観が悪くなる傾向がある。
【0057】
本発明に用いられる共重合体(D)は、結晶の融解熱量が3J/g未満のものを用いることが好ましい。
結晶の融解熱量が3J/g以上であると、溶融不良によりフィルム上にブツ等が発生する傾向がある。
【0058】
また本発明に用いられる共重合体(D)は、ムーニー粘度が3〜70のものが好ましいが、3〜30のものがより好ましく、さらには4〜25のものが特に好ましい。
ここでいうムーニー粘度は、JIS K6300に準じて100℃ラージローターを用いて測定した値をいう。これらの範囲外であると、組成物の熱安定性が低下する傾向にある。
【0059】
また、本発明に用いられる共重合体(D)は、環境問題等の見地から使用後の焼却等の廃棄の容易さを求められる分野には、ここまでに挙げた好ましい組み合わせの中で、特に炭素、水素、酸素のみからなる組み合わせによる共重合体が好ましく用いられる。
【0060】
本発明の液晶ポリエステル樹脂組成物は上記の(A)〜(D)成分を含有せしめてなるものであるが、次に本発明の液晶ポリエステル樹脂組成物における各成分の割合について説明する。
遮光剤(A)の割合は、遮光剤(A)およびオレフィン系重合体(B)の合計重量に対し、10〜60重量%、好ましくは、15〜60重量%、最も好ましくは20〜60重量%の範囲である。遮光剤の割合が10重量%未満であると得られる遮光フィルムにおけるオレフィン系重合体(B)の割合が増加し、ガスバリア性が充分でない傾向がある。また、遮光剤(A)の添加量が60重量%を超えると、液晶ポリエステル樹脂組成物への遮光剤の分散性が低下する傾向がある。
【0061】
また(A)および(B)成分の割合は、(A)および(B)成分ならびに(C)および(D)成分の合計重量に対し、通常1〜40重量%の範囲であり、好ましくは1〜35重量%、さらに好ましくは1〜30重量%の範囲である。(A)および(B)成分の含有割合が1〜40重量%の範囲外であると、得られるフィルムのガスバリア性や機械的性質が不十分となる場合があり好ましくない。
【0062】
(C)成分の割合は、(C)および(D)成分の合計重量に対し、56.0〜99.9重量%、好ましくは70.0〜99.9重量%、さらに好ましくは80〜98重量%の範囲である。また(D)成分の割合は、それぞれ0.1〜44.0重量%、好ましくは0.1〜30.0重量%、さらに好ましくは2〜20重量%の範囲である。
(C)成分が56.0重量%未満であると該組成物から得られるフィルムの水蒸気バリア性、耐熱性が低下する傾向がある。また、(C)成分が99.9重量%を超えると該組成物の成形加工性が低下する傾向があり、また価格的にも高価なものとなる。
【0063】
次に本発明の液晶ポリエステル樹脂組成物の製造方法について説明する。
本発明の液晶ポリエステル樹脂組成物は、遮光剤(A)、オレフィン系重合体(B)、液晶ポリエステル(C)および液晶ポリエステルと反応性を有する官能基を有する共重合体(D)の各成分を混合することにより製造することができる。
各成分を混合する方法としては、例えば、各成分をタンブラー若しくはヘンシェルミキサーのような装置による混合方法、溶液状態で各成分を混合し、溶剤を蒸発させるか、溶剤中に沈殿させ濾取する等の混合方法、溶融状態で各成分を混練する混合方法等が挙げられる。溶融混練を行う際には一般に使用されている一軸または二軸の押出機、各種ニーダー等の混練装置を用いることができる。
各成分を混合する方法としては、溶融混練する方法が好ましく、二軸の高混練機を用いて溶融混練する方法が遮光剤の二次凝集を防止することができさらに好ましい。
溶融混練に際しては、各成分は予めタンブラー若しくはヘンシェルミキサーのような装置で各成分を均一に混合してもよいし、必要な場合には混合を省き、混練装置にそれぞれ別個に定量供給する方法も用いることができる。
【0064】
上記の通り、本発明の液晶ポリエステル樹脂組成物は(A)〜(D)の各成分を混合することにより製造することができるが、該液晶ポリエステル樹脂組成物の製造方法としては、下記(イ)〜(ロ)の工程を含むものが該液晶ポリエステル樹脂組成物における遮光剤(A)成分の分散性に優れることから好ましい。
(イ)遮光剤(A)およびオレフィン系重合体(B)を溶融混練することにより、遮光剤含有樹脂組成物(E)を製造する工程
(ロ)液晶ポリエステル(C)、液晶ポリエステルと反応性を有する官能基を有する共重合体(D)および遮光剤含有樹脂組成物(E)を混合する工程
【0065】
上記の製造方法は、あらかじめ遮光剤含有樹脂組成物(E)を製造しておく工程(イ)と、続いて該(E)成分と(C)〜(D)成分とを混合する工程(ロ)とを含むものであるが、まず最初に、前段の工程である(E)成分を製造する工程(イ)について説明する。
本発明で使用する遮光剤含有樹脂組成物(E)は、遮光剤(A)およびオレフィン系重合体(B)からなるものである。
かかる遮光剤含有樹脂組成物(E)を製造する方法としては、例えば、(A)および(B)成分を溶融混練する方法等が挙げられる。溶融混練する方法は先に説明した場合と同様である。
【0066】
次に工程(イ)により得られた(E)成分と、(C)および(D)成分とを混合する、本発明の製造方法の後段の工程(ロ)について説明する。
(E)成分と、(C)および(D)成分とを混合する方法としては、例えば、(E)、(C)および(D)の各成分を同時に混合する方法、あらかじめ(C)および(D)成分を混合しておき、続いて該(C)および(D)成分の混合物に対し、(E)成分を混合する方法等が挙げられる。混合する方法については先に説明した場合と同様である。
これらの方法の中でも、あらかじめ(C)および(D)成分を溶融混練しておき、続いて該(C)および(D)成分の混練物に対し、(E)成分を溶融混練する方法が好ましい。
【0067】
本発明の製造方法により、ブツが少なく、遮光性に優れた遮光フィルムが得られる液晶ポリエステル樹脂組成物を得ることができる。
なお、本発明の製造方法においては、本発明の目的を損なわない範囲で、(A)〜(E)成分に加えて、必要に応じて熱安定剤、難燃剤などの各種添加剤を添加することも可能である。
【0068】
この様にして得られた液晶ポリエステル樹脂組成物を用いて、遮光フィルムを製造することができる。本発明の遮光フィルムを製造する方法には、特に制限はなく、例えば、Tダイから溶融樹脂を押出し巻き取るTダイ法、環状ダイスを設置した押出機から溶融樹脂を円筒状に押出し、冷却し巻き取るインフレーション成膜法、熱プレス法、またはカレンダもしくはロールを用いた成形法等が挙げられ、好ましくは、Tダイ法、インフレーション成形法により製造することができる。
【0069】
【実施例】
以下、実施例により本発明を詳しく説明するが、これによって本発明の範囲が限定されるものではない。なお、各物性は次に示す方法により測定した。
【0070】
[物性の測定法]
流動温度(FT):溶融流動性を表す指標であり、その測定法は、毛細管式レオメーター((株)島津製作所製 高化式フローテスターCFT500型)で測定され、4℃/分の昇温速度で加熱溶融されたサンプル樹脂(約2g)を100kg/cmの荷重下で内径1mm、長さ10mmのノズルから押し出した時に、該溶融粘度が48,000ポイズを示す温度(℃)として表した。
【0071】
光学異方性:サンプル樹脂の溶融状態における光学異方性は、加熱ステージ上に置かれた粒径250μm以下のサンプル樹脂粉末を偏光下、25℃/分で昇温して、肉眼観察または透過光量をXYレコーダーに記録することにより行なった。
【0072】
酸素透過率:酸素透過度: JIS K7126 B法に準拠して、OX−TRAN 2/20型(Modern Control社製)を用い、温度23.5℃、相対湿度60%の条件で測定した。単位はcc/m/24h/atmである。
【0073】
水蒸気透過度(透湿度):JIS Z0208(カップ法)に準拠して、WATER VAPOR PERMEABILITY TESTER L80−4000型(LYSSY社製)を用い、温度40℃、相対湿度90%の条件で測定した。単位はg/m/24hである。
【0074】
可視光透過率:紫外可視分光光度計 V−530型(日本分光社製)を用いて、600nmでの光の透過率(%)を求めた。
【0075】
参考例1
p−アセトキシ安息香酸8.3kg(60モル)、テレフタル酸2.49kg(15モル)、イソフタル酸0.83kg(5モル)および4,4’−ジアセトキシジフェニル5.45kg(20.2モル)を櫛型撹拌翼をもつ重合槽に仕込み、窒素ガス雰囲気下で撹拌しながら昇温し320℃で2時間重合させた。この間に副生する酢酸ガスを冷却管で液化し回収、除去しながら、強力な撹拌下で重合させ、溶融状態でポリマーを系外へ取出した。この得られたポリマーを細川ミクロン株式会社製のハンマーミルで粉砕し、2.5mm以下の粒子とした。これをさらにロータリーキルン中で窒素ガス雰囲気下に280℃で5時間処理することによって、軟化温度が333℃の粒子状の下記の繰り返し構造単位からなる全芳香族ポリエステルを得た。
以下該液晶ポリエステルをC−1と略記する。このポリマーは加圧下340℃以上で光学異方性を示した。液晶ポリエステルC−1の繰り返し構造単位およびその比率は、次の通りである。
【0076】
Figure 2004263043
【0077】
参考例2
特開昭61−127709号公報の実施例5に記載の方法に準じて、アクリル酸メチル/エチレン/グリシジルメタクリレート=60.0/37.0/3(重量比)、ムーニー粘度=15のゴムを得た。以下該ゴムをD−1と略称することがある。
ここでムーニー粘度は、JIS K6300に準じて100℃、ラージローターを用いて測定した値である。
【0078】
参考例3
C−1 80重量%、D−1 20重量%を日本製鋼株式会社製TEX−30型二軸押出機を用いてシリンダー設定温度350℃、スクリュー回転数200rpmで溶融混練を行って組成物のペレットを得た。該組成物ペレットは加圧下で340℃以上で光学的異方性を示した。該組成物ペレットの軟化温度は328℃であった。以下該液晶ポリエステル樹脂組成物をL−1と略称することがある。
【0079】
参考例4
住友化学工業株式会社製低密度ポリエチレンL−708S(MFR(190℃、2.16Kg荷重)=10g/10min)55重量%、三菱カーボンブラック♯45(三菱化学株式会社製)45重量%をヘンシェルミキサーで混合後、池貝株式会社製二軸押出機PCM−30型を使用し、シリンダー設定温度、280℃で溶融混練を行い、ペレットを得た。以下該遮光剤含有熱可塑性樹脂組成物をE−1と略称することがある。
【0080】
実施例1
L−1 97.8重量%、E−1 2.2重量%を円筒ダイを備えた60mm径の単軸押出機に供給し、シリンダー設定温度350℃、回転数60rpmで溶融混練し、直径70mm、リップ間隔1.0mm、ダイ設定温度355℃の円筒ダイから上方へ溶融樹脂を押出し、その際この筒状フィルムの中空部へ乾燥空気を圧入して筒状フィルムを膨張させ、次に冷却させたのちニップロールに通して引取り、実測平均厚み約25μmの遮光フィルムを得た。引き取り方向への延伸比(引き取り速度/吐出速度)は、17.7また、ブロー比(膨張させた筒状フィルムの径/ダイリップ外径)は2.3であった。該フィルムは、ブツが非常に少なく均質であった。該フィルムのガスバリア性、可視光透過率を表1に示す。
【0081】
実施例2
L−1 94重量%、E−1 6重量%を実施例1と同様の装置を使用して、実測平均厚み約25μmの遮光フィルムを得た。該フィルムは、ブツが非常に少なく均質であった。該フィルムのガスバリア性、可視光透過率を表1に示す。
【0082】
実施例3
L−1 94重量%、E−1 6重量%を日本製鋼株式会社製TEX−30型二軸押出機を用いてシリンダー設定温度350℃、スクリュー回転数200rpmで溶融混練を行ってペレットを得た。該ペレットを実施例1と同様の装置を使用して、実測平均厚み約25μmの遮光フィルムを得た。該フィルムは、ブツが非常に少なく均質であった。該フィルムのガスバリア性、可視光透過率を表1に示す。
【0083】
比較例1
L−1 97.3重量%、三菱カーボンブラック♯45(三菱化学製) 2.7重量%を日本製鋼(株)製TEX−30型二軸押出機を用いてシリンダー設定温度350℃、スクリュー回転数200rpmで溶融混練を行ってペレットを得た。該ペレットを実施例1と同様の装置を使用して、実測平均厚み約25μmの遮光フィルムを得た。該フィルムは、ブツが存在し、白黒のムラがあった。該フィルムのガスバリア性、可視光透過率を表1に示す。
【0084】
比較例2
L−1 97.3重量%、三菱カーボンブラック♯45(三菱化学製) 2.7重量%を日本製鋼(株)製TEX−30型二軸押出機を用いてシリンダー設定温度350℃、スクリュー回転数200rpmで溶融混練を行ってペレットを得た。カーボンブラックの分散性を向上させるために、該ペレットを同一条件下でさらに3回溶融混練を行った。得られたペレットを実施例1と同様の装置を使用して、実測平均厚み約25μmの遮光フィルムを得た。該フィルムは、成膜性は若干低下し、フィルム中のシワが増加したが、フィルム中のブツの量は比較例1のフィルムより少なかった。該フィルムのガスバリア性、可視光透過率を表1に示す。
【0085】
比較例3
C−1 94重量%、E−1 6重量%を日本製鋼(株)製TEX−30型二軸押出機を用いてシリンダー設定温度350℃、スクリュー回転数200rpmで溶融混練を行ってペレットを得た。該ペレットを実施例1と同様の装置を使用して、実測平均厚み約25μmの遮光フィルムを得た。該フィルムは、成膜性が非常に悪く、さらにブツが存在し、白黒のムラがあった。該フィルムのガスバリア性、可視光透過率を表1に示す。
【0086】
比較例4
L−1 を実施例1と同様の装置を使用して、実測平均厚み約25μmの液晶ポリマーフィルムを得た。該フィルムは、ブツが非常に少なく均質であった。該フィルムのガスバリア性、可視光透過率を表1に示す。
【0087】
【表1】
Figure 2004263043
【0088】
【発明の効果】
本発明の製造方法により、ブツが少なく、遮光性に優れた遮光フィルムを与える液晶ポリエステル樹脂組成物を提供することができる。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for producing a liquid crystal polyester resin composition suitably used for a light-shielding film or the like.
[0002]
[Prior art]
In the film field such as a film for photosensitive material packaging, a film for pharmaceutical packaging, and a film for food packaging, there are applications in which light shielding properties are required in addition to heat resistance to prevent deterioration of the contents due to light. As such a liquid crystal polyester resin composition for films suitable for such heat-resistant light-shielding applications, a resin composition comprising a light-shielding agent, a liquid crystal polyester, and a copolymer having a functional group reactive with the liquid crystal polyester is known.
In addition, as a method for producing the resin composition, a method is also known in which a light-shielding agent is directly added to liquid crystal polyester and the copolymer and melt-kneaded (Patent Document 1).
However, when the light-shielding agent is localized on the surface of the light-shielding film obtained by molding the liquid crystal polyester resin composition, spots derived from the light-shielding agent appear on the film surface, or the light-shielding property of the film is reduced. was there.
[0003]
[Patent Document 1]
JP 11-302402 A
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
It is an object of the present invention to provide a liquid crystal polyester resin composition which gives a film having few bumps and excellent light shielding properties, and a method for producing the same.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
The present inventors have conducted intensive studies in order to solve the above-mentioned problems, and as a result, each of the light-shielding agent (A), the liquid crystal polyester (C), and the copolymer (D) having a functional group reactive with the liquid crystal polyester has been developed. It has been found that a liquid crystal polyester resin composition containing an olefin-based polymer (B) in addition to the components gives a film with few spots and excellent light-shielding properties.
As a method for producing the liquid crystal polyester resin composition, a light-shielding agent-dispersed resin composition (E) in which a light-shielding agent (A) is melt-kneaded with an olefin-based polymer (B) in advance is manufactured. Producing the liquid crystal polyester resin composition using the light-shielding agent-dispersed resin composition (E), the liquid crystal polyester (C), and the copolymer (D) having a functional group reactive with the liquid crystal polyester. According to the method, it has been found that the dispersibility of the light-shielding agent in the liquid crystal polyester resin composition is improved, and that a film having few spots and excellent light-shielding properties can be obtained, thereby completing the present invention.
[0006]
That is, the present invention
[1] A light-shielding agent (A), an olefin-based polymer (B), a liquid crystal polyester (C), and a copolymer (D) having a functional group reactive with the liquid crystal polyester. Related to a liquid crystal polyester resin composition,
[2] The liquid crystal polyester resin composition according to the above [1], wherein the light-shielding agent (A) comprises at least one selected from the group consisting of titanium oxide, carbon nanotubes and carbon black. ,
[3] The olefin polymer (B) is an ethylene polymer, an acrylate polymer, a polymethacrylate polymer, an ethylene-acrylate copolymer, an ethylene-methacrylate copolymer, and ethylene. The liquid crystal polyester resin composition according to the above [1], wherein the liquid crystal polyester resin composition comprises one or more members selected from the group consisting of -acrylate-methacrylate copolymer.
[4] The method according to any one of the above [1] to [3], comprising the following steps (a) and (b):
(A) Step of producing a light-shielding agent-containing resin composition (E) by melt-kneading the light-shielding agent (A) and the olefin-based polymer (B).
(B) a step of mixing a liquid crystal polyester (C), a copolymer (D) having a functional group reactive with the liquid crystal polyester, and a resin composition (E) containing a light-shielding agent
[5] The method according to the above [4], wherein the step (b) comprises the following steps (c) to (d),
(C) A step of melt-kneading the liquid crystal polyester (C) and the copolymer (D) having a functional group reactive with the liquid crystal polyester.
(D) a step of mixing the kneaded product obtained in step (c) and the resin composition containing a light-shielding agent (E)
[6] A light-shielding film comprising the liquid crystal polyester resin composition according to any one of claims 1 to 3.
[0007]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in detail.
The liquid crystal polyester resin composition of the present invention contains a light-shielding agent (A), an olefin polymer (B), a liquid crystal polyester (C), and a copolymer (D) having a functional group reactive with the liquid crystal polyester. It is.
[0008]
First, the components (A) to (D) used in the present invention will be described.
The light-shielding agent (A) used in the present invention is not particularly limited as long as it has a property of blocking light. Specifically, for example, carbon nanotubes, carbon black, titanium oxide, flakes, talc, clay, mica, Examples include inorganic powders such as barium sulfate, and metal powders such as aluminum, stainless steel, and tin. The light shielding agent (A) is preferably a carbon nanotube, carbon black, titanium oxide or the like.
[0009]
Next, the olefin polymer (B) used in the present invention will be described.
Specific examples of the olefin polymer (B) used in the present invention include, for example, polyolefins such as ethylene polymer and ethylene-α-olefin copolymer, polymethyl acrylate, polyethyl acrylate, and polyacrylic acid. Polyacrylic esters such as propyl, polybutyl acrylate, polyamyl acrylate, polyhexyl acrylate, octyl polyacrylate, 2-ethylhexyl polyacrylate, nonyl polyacrylate, decyl polyacrylate, dodecyl polyacrylate , Polymethyl methacrylate, polyethyl methacrylate, polypropyl methacrylate, polybutyl methacrylate, polyamyl methacrylate, hexyl polymethacrylate, octyl polymethacrylate, 2-ethylhexyl polymethacrylate , Polymetaac Polymethacrylates such as nonyl luate, polydecyl methacrylate, polydecyl methacrylate, ethylene-methyl acrylate copolymer, ethylene-ethyl acrylate copolymer, ethylene-propyl acrylate copolymer , Ethylene-butyl acrylate copolymer, ethylene-amyl acrylate copolymer, ethylene-hexyl acrylate copolymer, ethylene-octyl acrylate copolymer, ethylene-2-ethylhexyl acrylate copolymer, ethylene- Ethylene-acrylate copolymers such as nonyl acrylate copolymer, ethylene-decyl acrylate copolymer, ethylene-dodecyl acrylate copolymer, ethylene-methyl methacrylate copolymer, ethylene-methacryl Ethyl acrylate copolymer, ethylene-methacrylate Copolymer, ethylene-butyl methacrylate copolymer, ethylene-amyl methacrylate copolymer, ethylene-hexyl methacrylate copolymer, ethylene-octyl methacrylate copolymer, ethylene-methacrylic acid Ethylene-methacrylate copolymers such as 2-ethylhexyl copolymer, ethylene-nonyl methacrylate copolymer, ethylene-decyl methacrylate copolymer, ethylene-dodecyl methacrylate, and methyl acrylate Acrylate-methacrylate such as methyl methacrylate copolymer, methyl acrylate-ethyl methacrylate copolymer, ethyl acrylate-methyl methacrylate copolymer, ethyl acrylate-ethyl methacrylate Copolymers, ethylene-methyl acrylate-methacrylic Ethylene methyl acid - can be exemplified methacrylic acid ester copolymers, etc. - acrylic acid ester. Among these, polyolefins, polyacrylates, polymethacrylates, and the like are preferable, and ethylene polymers, polymethyl acrylate, and polymethyl methacrylate are more preferable.
Two or more olefin polymers (B) may be used.
[0010]
Next, the liquid crystal polyester (C) used in the present invention will be described.
The liquid crystal polyester used in the present invention is a polyester called a thermotropic liquid crystal polymer which forms an anisotropic melt at 400 ° C. or lower. As a representative example, for example, using a monomer constituting a liquid crystal polyester,
(1) Combination of aromatic dicarboxylic acid, aromatic diol and aromatic hydroxycarboxylic acid
(2) Composed of a combination of different aromatic hydroxycarboxylic acids
(3) Composed of a combination of an aromatic dicarboxylic acid and an aromatic diol
(4) Those obtained by reacting an aromatic hydroxycarboxylic acid with a polyester such as polyethylene terephthalate
And the like. In addition, instead of these aromatic dicarboxylic acids, aromatic diols and aromatic hydroxycarboxylic acids, their ester-forming derivatives can also be used. In addition, instead of these aromatic dicarboxylic acids, aromatic diols, and aromatic hydroxycarboxylic acids, those in which an aromatic nucleus is substituted with a halogen atom, an alkyl group, an aryl group, or the like can also be used.
[0011]
Further, when the liquid crystal polyester used in the present invention is exemplified by giving specific examples, specifically, for example,
(1) The following repeating structural unit derived from an aromatic dicarboxylic acid:
Figure 2004263043
[0012]
Figure 2004263043
The hydrogen atom in the nucleus in each structure may be substituted with a halogen atom, an alkyl group, or an aryl group.
[0013]
(2) The following repeating structural unit derived from an aromatic diol:
Figure 2004263043
[0014]
Figure 2004263043
The hydrogen atom in the nucleus in each structure may be substituted with a halogen atom, an alkyl group, or an aryl group.
[0015]
(3) The following repeating structural unit derived from an aromatic hydroxycarboxylic acid:
Figure 2004263043
The hydrogen atom in the nucleus in each structure may be substituted with a halogen atom, an alkyl group, or an aryl group.
As described above, repeating structural units derived from monomers such as (1) to (3) can be exemplified.
[0016]
Furthermore, a liquid crystal polyester which is particularly preferred from the balance of heat resistance, mechanical properties and workability is
Figure 2004263043
And more preferably contains at least 30 mol% or more of the liquid crystalline polyester. Specifically, the combination of the repeating structural units derived from the monomers constituting the liquid crystal polyester is preferably any one of the following (I) to (VI). The following liquid crystal polyesters may be those having an aromatic ring substituted with a halogen group, an alkyl group, or an aryl group.
[0017]
Figure 2004263043
[0018]
Figure 2004263043
[0019]
Figure 2004263043
[0020]
Figure 2004263043
[0021]
Figure 2004263043
[0022]
Figure 2004263043
[0023]
The production methods of the liquid crystal polyesters (I) to (VI) are described, for example, in JP-B-47-47870, JP-B-63-3888, JP-B-63-3891, JP-B-56-18016, and 2-51523 and the like. Of these, a combination of (I), (II) or (IV) is preferable, and a combination of (I) or (II) is more preferable.
[0024]
Particularly in the field where high heat resistance is required, in the liquid crystal polyester, the repeating unit (a ') derived from the following monomer is 30 to 80 mol%, and the repeating unit (b') derived from the following monomer is used. Is preferably a liquid crystal polyester having a repeating unit (c ′) derived from the following monomer of 10 to 25 mol% and a repeating unit (d ′) derived from the following monomer of 10 to 35 mol%. used.
[0025]
Figure 2004263043
(In the formula, Ar is a divalent aromatic group. The aromatic ring of (a ′) to (d ′) may be substituted with a halogen group, an alkyl group, or an aryl group.)
The repeating structural unit (d ') derived from the above-mentioned monomer is preferably derived from a diol monomer, and for applications requiring particularly high heat resistance, those derived from a wholly aromatic diol monomer are preferable. Among the above-mentioned liquid crystal polyesters, the fields in which the ease of disposal such as incineration after use is required from the viewpoint of environmental issues and the like are among the preferred combinations of the fields required for each of the above-mentioned, particularly carbon, Liquid crystal polyesters based on a combination of only hydrogen and oxygen are preferably used.
[0026]
Next, the copolymer (D) used in the present invention will be described.
The functional group reactive with the liquid crystal polymer in the copolymer (D) is not particularly limited as long as it has reactivity with the liquid crystal polyester, and specific examples include an oxazolyl group, an epoxy group, and an amino group. Can be Preferably, it is an epoxy group.
The epoxy group or the like may be present as a part of another functional group, and such an example includes a glycidyl group.
[0027]
In the copolymer (D), the method for introducing a functional group having reactivity with the liquid crystal polymer into the copolymer is not particularly limited, and a known method can be used. For example, at the stage of synthesizing the copolymer, the monomer having the functional group can be introduced by copolymerization, or the copolymer can be graft-copolymerized with the monomer having the functional group.
[0028]
The copolymer (D) in the present invention may be a thermoplastic resin or a rubber, or a mixture or a reaction product of a thermoplastic resin and a rubber. When importance is placed on the thermal stability and flexibility of a molded product such as a film or sheet obtained using the liquid crystal polymer resin composition, rubber can be selected.
[0029]
First, the case where the copolymer (D) is a rubber will be described.
Examples of the rubber having an epoxy group as a specific example of the copolymer having a functional group reactive with a liquid crystal polymer include (meth) acrylate-ethylene- (unsaturated glycidyl carboxylate and / or unsaturated glycidyl ether) ) Copolymer rubber and the like.
[0030]
Here, the monomer constituting the copolymer (D) will be described. (Meth) acrylic acid ester means an ester obtained from acrylic acid or methacrylic acid and alcohols. Examples of the alcohols include a hydroxyl group-containing compound having 1 to 8 carbon atoms. Specific examples of (meth) acrylates include acrylates such as methyl acrylate, n-butyl acrylate, tert-butyl acrylate, and 2-ethylhexyl acrylate, methyl methacrylate, n-butyl methacrylate, tert-butyl methacrylate, and 2-ethylhexyl methacrylate. And other methacrylates. As the (meth) acrylic acid ester, one kind thereof may be used alone, or two or more kinds may be used in combination.
[0031]
The above-mentioned rubber as a copolymer having a functional group reactive with a liquid crystal polymer, or a functional group having reactivity with a liquid crystal polymer as a monomer constituting the copolymer (D) in a thermoplastic resin other than rubber. The unsaturated carboxylic acid glycidyl ester and the unsaturated glycidyl ether in the group are, for example, represented by the following general formula:
[0032]
Figure 2004263043
(Wherein, R represents a hydrocarbon group having 2 to 13 carbon atoms having an ethylenically unsaturated bond, and X represents -C (O) O-, -CH 2 -O- or
Figure 2004263043
Represents ) Can be used.
[0033]
More specifically, examples of the unsaturated glycidyl carboxylate as a monomer constituting the copolymer (D) include glycidyl acrylate, glycidyl methacrylate, diglycidyl itaconate, triglycidyl butenetricarboxylate, and p-styrene. Glycidyl carboxylate and the like can be mentioned.
[0034]
Examples of the unsaturated glycidyl ether as a monomer constituting the copolymer (D) include vinyl glycidyl ether, allyl glycidyl ether, 2-methylallyl glycidyl ether, methacryl glycidyl ether, and styrene-p-glycidyl ether. .
[0035]
Among the above copolymer rubbers in the present invention, those having a (meth) acrylate monomer unit content of 40 to 97% by weight in the copolymer (D) are preferred. Outside this range, the resulting molded article such as a film or sheet tends to have insufficient thermal stability and mechanical properties. More preferably, it is in the range of 45 to 70% by weight.
[0036]
In the copolymer (D), the content of the ethylene monomer unit as a monomer constituting the copolymer (D) is preferably in the range of 3 to 50% by weight, more preferably in the range of 10 to 49% by weight. Are preferred. The content of the unsaturated carboxylic acid glycidyl ether monomer unit and / or the unsaturated glycidyl ether monomer unit as the monomer constituting the copolymer (D) is preferably in the range of 0.1 to 30% by weight. Outside this range, the resulting molded article such as a film or sheet tends to have insufficient thermal stability and mechanical properties. It is even more preferable that the content be in the range of 0.5 to 20% by weight.
[0037]
The copolymer rubber can be produced by a usual method, for example, bulk polymerization, emulsion polymerization, solution polymerization or the like using a free radical initiator. A typical polymerization method is a method described in JP-B-48-11388, JP-A-61-127709, or the like, in the presence of a polymerization initiator that generates free radicals, at a pressure of 500 kg / cm. 2 (49.0 MPa) or more and can be manufactured under the conditions of a temperature of 40 to 300 ° C.
[0038]
As the rubber which is the copolymer of the present invention, in addition to the above rubber, an acrylic rubber having a functional group reactive with the liquid crystal polyester or a vinyl aromatic hydrocarbon compound having a functional group reactive with the liquid crystal polyester -A conjugated diene compound block copolymer rubber can also be used.
[0039]
The acrylic rubber referred to here is synthesized from a monomer. As such a monomer, specifically, the general formulas (1) to (3)
CH 2 = CH-C (O) -OR 1 (1)
CH 2 = CH-C (O) -OR 2 OR 3 (2)
CH 2 = CR 4 -C (O) -O (R 5 (C (O) O) nR 6 (3)
(Where R 1 Represents an alkyl group having 1 to 18 carbon atoms or a cyanoalkyl group. R 2 Is an alkylene group having 1 to 12 carbon atoms; 3 Represents an alkyl group having 1 to 12 carbon atoms. R 4 Is a hydrogen atom or a methyl group, R 5 Is an alkylene group having 3 to 30 carbon atoms, R 6 Represents an alkyl group having 1 to 20 carbon atoms or a derivative thereof, and n represents an integer of 1 to 20. And the like.
[0040]
Regarding the component ratio of the acrylic rubber having a functional group reactive with the liquid crystal polymer, at least one monomer selected from the monomers represented by the above general formulas (1) to (3) is used in an amount of 40.0 to 99. 9% by weight, 0.1 to 30.0% by weight of unsaturated carboxylic acid glycidyl ester and / or unsaturated glycidyl ether, copolymerizable with the monomers represented by the above general formulas (1) to (3) Typically, the unsaturated monomer is 0.0 to 30.0% by weight. When the constituent ratio of the acrylic rubber is within the above range, the composition tends to have good heat resistance, impact resistance, and moldability.
[0041]
Specific examples of the acrylic acid alkyl ester represented by the general formula (1) include, for example, methyl acrylate, ethyl acrylate, propyl acrylate, butyl acrylate, pentyl acrylate, hexyl acrylate, octyl acrylate, 2-ethylhexyl acrylate, nonyl acrylate, Decyl acrylate, dodecyl acrylate, cyanoethyl acrylate and the like can be mentioned. One or more of these can be used as the main component of the acrylic rubber.
[0042]
Examples of the alkoxyalkyl acrylate represented by the general formula (2) include methoxyethyl acrylate, ethoxyethyl acrylate, butoxyethyl acrylate, and ethoxypropyl acrylate. One or more of these can be used as the main component of the acrylic rubber.
[0043]
Examples of the acrylic acid derivative represented by the general formula (3) include methyl acryloyloxy-butyrate and methyl methacryloyloxyheptanoate. One or more of these can be used as the main component of the acrylic rubber.
[0044]
As a constituent component of the acrylic rubber, an unsaturated monomer copolymerizable with the monomers represented by the above general formulas (1) to (3) can be used as necessary.
Examples of such unsaturated monomers include styrene, α-methylstyrene, acrylonitrile, halogenated styrene, methacrylonitrile, acrylamide, methacrylamide, vinylnaphthalene, N-methylolacrylamide, vinyl acetate, vinyl chloride, vinylidene chloride, Examples include benzyl acrylate, methacrylic acid, itaconic acid, fumaric acid, and maleic acid.
[0045]
The method for producing the acrylic rubber is not particularly limited, and is described, for example, in JP-A-59-113010, JP-A-62-64809, JP-A-3-160008, or WO95 / 04764. Such known polymerization methods can be used, and can be produced by emulsion polymerization, suspension polymerization, solution polymerization or bulk polymerization in the presence of a radical initiator.
[0046]
In addition to the acrylic rubber, the vinyl aromatic hydrocarbon compound-conjugated diene compound block copolymer rubber having a functional group reactive with the liquid crystal polymer includes, for example, (a) a vinyl aromatic hydrocarbon compound as a main component. A rubber obtained by epoxidizing a block copolymer composed of a sequence and (b) a sequence mainly comprising a conjugated diene compound, a rubber obtained by epoxidizing a hydrogenated product of the block copolymer, and the like are exemplified.
[0047]
Examples of the vinyl aromatic hydrocarbon compound (a) include styrene, vinyl toluene, divinyl benzene, α-methyl styrene, p-methyl styrene, vinyl naphthalene, and the like, with styrene being preferred.
Examples of the conjugated diene compound (b) include butadiene, isoprene, 1,3-pentadiene, 3-butyl-1,3-octadiene and the like, butadiene or isoprene is preferred.
[0048]
Such a vinyl aromatic hydrocarbon compound-conjugated diene compound block copolymer or a hydrogenated product thereof can be produced by a known method, for example, Japanese Patent Publication No. 40-23798 and Japanese Patent Application Laid-Open No. 59-133203. And the like.
[0049]
The rubber used as the copolymer (D) of the present invention can be vulcanized as necessary and used as a vulcanized rubber.
The vulcanization of the above (meth) acrylic acid ester-ethylene- (unsaturated carboxylic acid glycidyl ester and / or unsaturated glycidyl ether) copolymer rubber is carried out by multifunctional organic acids, polyfunctional amine compounds, imidazole compounds and the like. , But is not limited thereto.
[0050]
Next, the case where the copolymer (D) of the present invention is a thermoplastic resin other than rubber will be described. When the copolymer (D) is a thermoplastic resin other than rubber, for example, the monomer constituting the copolymer (D) is
(A) ethylene
(B) unsaturated carboxylic acid glycidyl ester monomer and / or unsaturated glycidyl ether monomer
(C) Ethylenically unsaturated ester compound
Examples of the combination of these monomers include, for example, an epoxy group-containing ethylene copolymer obtained by reacting (a) with (b) or (a) with (b) and (c). Examples can be given. Above all, the ethylene unit in the copolymer is 50 to 99% by weight, the unsaturated carboxylic acid glycidyl ester monomer unit and / or the unsaturated glycidyl ether monomer unit is 0.1 to 30% by weight, and the ethylenically unsaturated ester compound unit is It is preferably in the range of 0 to 50% by weight. Furthermore, among these, it is more preferable that the range of the unsaturated carboxylic acid glycidyl ester monomer unit and / or the unsaturated glycidyl ether monomer unit is 0.5 to 20% by weight.
[0051]
Specific examples of the ethylenically unsaturated ester compound (c) as a monomer constituting the copolymer (D) include, for example, vinyl acetate, vinyl propionate, methyl acrylate, ethyl acrylate, butyl acrylate, methacrylic Examples thereof include vinyl carboxylate such as methyl acrylate, ethyl methacrylate and butyl methacrylate, and alkyl esters of α, β-unsaturated carboxylic acid. Among them, vinyl acetate, methyl acrylate and ethyl acrylate are preferable.
[0052]
Specific examples of the epoxy group-containing ethylene copolymer as the copolymer (D) used in the present invention include, for example, a copolymer composed of an ethylene unit and a glycidyl methacrylate unit, an ethylene unit and a glycidyl methacrylate unit, and a methyl acrylate unit. Copolymers composed of ethylene units, glycidyl methacrylate units and ethyl acrylate units, and copolymers composed of ethylene units, glycidyl methacrylate units and vinyl acetate units.
[0053]
The melt mass flow rate (hereinafter sometimes referred to as MFR; JIS K7210, 190 ° C., 2.16 kg load) of the epoxy group-containing ethylene copolymer is preferably 0.5 to 100 g / 10 min, and more preferably 2 to 100 g / 10 min. 50 g / 10 min. Although the melt mass flow rate may be out of this range, if the melt mass flow rate exceeds 100 g / 10 minutes, it is not preferable in terms of mechanical properties of the composition, and if the melt mass flow rate is less than 0.5 g / 10 minutes, the component ( The compatibility with the liquid crystal polymer represented by the liquid crystal polyester (C) is inferior and is not preferred.
[0054]
The epoxy group-containing ethylene copolymer has a flexural modulus of 10 to 1300 kg / cm. 2 (0.98 to 127.49 MPa), but 20 to 1100 kg / cm 2 (1.96 to 107.87 MPa) is more preferable.
If the flexural modulus is out of this range, the molding processability and mechanical properties of the composition tend to be insufficient.
[0055]
The epoxy group-containing ethylene copolymer is usually prepared by subjecting an unsaturated epoxy compound and ethylene to the presence of a radical generator at 500 to 4000 atm and 100 to 300 ° C. in the presence or absence of a suitable solvent or chain transfer agent. It is produced by a high-pressure radical polymerization method for copolymerization. Further, it can also be produced by a method in which an unsaturated epoxy compound and a radical generator are mixed with polyethylene and melt-grafted and copolymerized in an extruder.
[0056]
In the copolymer (D) of the present invention, it is preferable to use a copolymer containing 0.1 to 30% by weight of an unsaturated carboxylic acid glycidyl ester monomer unit and / or an unsaturated glycidyl ether monomer unit. When the weight% of the monomer unit contained in the copolymer is less than 0.1% by weight, the interaction with the liquid crystal polymer is small, and it is difficult to finely disperse, and as a result, the film formability becomes poor or The performance of the resulting film tends to deteriorate. On the other hand, if the content is more than 30% by weight, the reactivity becomes high, self-crosslinking or the like is likely to occur, and the appearance of the resulting film tends to deteriorate.
[0057]
The copolymer (D) used in the present invention preferably has a crystal heat of fusion of less than 3 J / g.
If the heat of fusion of the crystal is 3 J / g or more, there is a tendency that bumps or the like are generated on the film due to poor melting.
[0058]
The copolymer (D) used in the present invention preferably has a Mooney viscosity of 3 to 70, more preferably 3 to 30 and further preferably 4 to 25.
The Mooney viscosity here refers to a value measured using a large rotor at 100 ° C. according to JIS K6300. Outside these ranges, the thermal stability of the composition tends to decrease.
[0059]
Further, the copolymer (D) used in the present invention is particularly preferred among the above-mentioned preferred combinations in the field where the ease of disposal such as incineration after use is required from the viewpoint of environmental problems and the like. Copolymers composed of only carbon, hydrogen and oxygen are preferably used.
[0060]
The liquid crystal polyester resin composition of the present invention contains the above components (A) to (D). Next, the ratio of each component in the liquid crystal polyester resin composition of the present invention will be described.
The proportion of the light-blocking agent (A) is 10 to 60% by weight, preferably 15 to 60% by weight, and most preferably 20 to 60% by weight, based on the total weight of the light-blocking agent (A) and the olefin-based polymer (B). % Range. When the proportion of the light-shielding agent is less than 10% by weight, the proportion of the olefin-based polymer (B) in the obtained light-shielding film tends to increase, and the gas barrier property tends to be insufficient. When the amount of the light-shielding agent (A) exceeds 60% by weight, the dispersibility of the light-shielding agent in the liquid crystal polyester resin composition tends to decrease.
[0061]
The proportion of the components (A) and (B) is usually in the range of 1 to 40% by weight, preferably 1 to 40% by weight based on the total weight of the components (A) and (B) and the components (C) and (D). %, More preferably 1 to 30% by weight. If the content of the components (A) and (B) is outside the range of 1 to 40% by weight, the resulting film may have insufficient gas barrier properties and mechanical properties, which is not preferable.
[0062]
The proportion of the component (C) is 56.0 to 99.9% by weight, preferably 70.0 to 99.9% by weight, and more preferably 80 to 98%, based on the total weight of the components (C) and (D). % By weight. The proportion of the component (D) is in the range of 0.1 to 44.0% by weight, preferably 0.1 to 30.0% by weight, and more preferably 2 to 20% by weight.
If the amount of the component (C) is less than 56.0% by weight, the water vapor barrier property and heat resistance of a film obtained from the composition tend to decrease. If the amount of the component (C) exceeds 99.9% by weight, the molding processability of the composition tends to decrease, and the composition becomes expensive.
[0063]
Next, a method for producing the liquid crystal polyester resin composition of the present invention will be described.
The liquid crystal polyester resin composition of the present invention comprises components of a light-shielding agent (A), an olefin polymer (B), a liquid crystal polyester (C), and a copolymer (D) having a functional group reactive with the liquid crystal polyester. Can be produced by mixing
Examples of the method of mixing each component include a mixing method using a device such as a tumbler or a Henschel mixer, mixing each component in a solution state, evaporating the solvent, or precipitating in the solvent and collecting by filtration. And a mixing method of kneading each component in a molten state. When performing the melt kneading, kneading apparatuses such as a single-screw or twin-screw extruder and various kneaders which are generally used can be used.
As a method of mixing the components, a method of melt-kneading is preferable, and a method of melt-kneading using a biaxial high kneader is more preferable because secondary aggregation of the light shielding agent can be prevented.
At the time of melt-kneading, each component may be previously mixed uniformly with a device such as a tumbler or a Henschel mixer.If necessary, mixing may be omitted, and a method of separately supplying each component to the kneading device may be used. Can be used.
[0064]
As described above, the liquid crystal polyester resin composition of the present invention can be produced by mixing the components (A) to (D). ) To (b) are preferred because of excellent dispersibility of the light-shielding agent (A) component in the liquid crystal polyester resin composition.
(A) Step of producing a light-shielding agent-containing resin composition (E) by melt-kneading the light-shielding agent (A) and the olefin-based polymer (B).
(B) a step of mixing a liquid crystal polyester (C), a copolymer (D) having a functional group reactive with the liquid crystal polyester, and a resin composition (E) containing a light-shielding agent
[0065]
The above-mentioned production method comprises a step (a) of preparing the light-shielding agent-containing resin composition (E) in advance, and a step of mixing the component (E) with the components (C) to (D) (b). First, the step (a) for producing the component (E), which is the former step, will be described.
The light-shielding agent-containing resin composition (E) used in the present invention comprises a light-shielding agent (A) and an olefin-based polymer (B).
Examples of a method for producing such a light-shielding agent-containing resin composition (E) include a method of melting and kneading the components (A) and (B). The method of melt-kneading is the same as that described above.
[0066]
Next, the latter step (b) of mixing the component (E) obtained in the step (a) with the components (C) and (D) will be described.
As a method of mixing the component (E) with the components (C) and (D), for example, a method of simultaneously mixing the components (E), (C) and (D), and a method of previously mixing the components (C) and (D) There is a method in which the component (D) is mixed, and then the component (E) is mixed with the mixture of the components (C) and (D). The mixing method is the same as that described above.
Among these methods, a method in which the components (C) and (D) are melt-kneaded in advance, and then the component (E) is melt-kneaded with the kneaded product of the components (C) and (D) is preferable. .
[0067]
According to the production method of the present invention, it is possible to obtain a liquid crystal polyester resin composition capable of obtaining a light-shielding film having few spots and excellent light-shielding properties.
In the production method of the present invention, various additives such as a heat stabilizer and a flame retardant are added, if necessary, in addition to the components (A) to (E) as long as the object of the present invention is not impaired. It is also possible.
[0068]
A light-shielding film can be manufactured using the liquid crystal polyester resin composition thus obtained. The method for producing the light-shielding film of the present invention is not particularly limited. For example, a T-die method in which a molten resin is extruded and wound from a T-die, the molten resin is extruded into a cylindrical shape from an extruder provided with an annular die, and cooled. Examples thereof include an inflation film forming method of winding, a hot press method, and a molding method using a calendar or a roll, and preferably, a T-die method or an inflation molding method.
[0069]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described in detail with reference to examples, but the scope of the present invention is not limited thereto. In addition, each physical property was measured by the method shown below.
[0070]
[Measurement method of physical properties]
Fluid temperature (FT): an index representing the melt fluidity, measured by a capillary rheometer (Shimadzu Corporation, Koka Type Flow Tester Model CFT500) and heated at a rate of 4 ° C./min. 100kg / cm of sample resin (about 2g) melted by heating at a high speed 2 The melt viscosity was 48,000 poise when extruded from a nozzle having an inner diameter of 1 mm and a length of 10 mm under a load of.
[0071]
Optical anisotropy: The optical anisotropy of the sample resin in the molten state can be determined by visually observing or transmitting the sample resin powder having a particle size of 250 μm or less placed on a heating stage under polarized light at a rate of 25 ° C./min. The recording was performed by recording the light amount on an XY recorder.
[0072]
Oxygen permeability: Oxygen permeability: Measured at a temperature of 23.5 ° C. and a relative humidity of 60% using OX-TRAN 2/20 type (manufactured by Modern Control) in accordance with JIS K7126 B method. The unit is cc / m 2 / 24h / atm.
[0073]
Water vapor permeability (moisture permeability): Measured at 40 ° C. and 90% relative humidity using a WATER VAPOR PERMEABILITY TESTER L80-4000 (manufactured by LYSY) in accordance with JIS Z0208 (cup method). Unit is g / m 2 / 24h.
[0074]
Visible light transmittance: The transmittance (%) of light at 600 nm was determined using an ultraviolet-visible spectrophotometer V-530 (manufactured by JASCO Corporation).
[0075]
Reference Example 1
8.3 kg (60 mol) of p-acetoxybenzoic acid, 2.49 kg (15 mol) of terephthalic acid, 0.83 kg (5 mol) of isophthalic acid and 5.45 kg (20.2 mol) of 4,4′-diacetoxydiphenyl Was charged into a polymerization tank having a comb-shaped stirring blade, and the temperature was increased while stirring under a nitrogen gas atmosphere to carry out polymerization at 320 ° C. for 2 hours. During this time, acetic acid gas produced as a by-product was liquefied and collected by a cooling tube, and polymerized under strong stirring while being removed. The polymer was taken out of the system in a molten state. The obtained polymer was pulverized with a hammer mill manufactured by Hosokawa Micron Co., Ltd. to obtain particles of 2.5 mm or less. This was further treated in a rotary kiln under a nitrogen gas atmosphere at 280 ° C. for 5 hours to obtain a particulate wholly aromatic polyester having a softening temperature of 333 ° C. and comprising the following repeating structural units.
Hereinafter, the liquid crystal polyester is abbreviated as C-1. This polymer showed optical anisotropy at 340 ° C. or higher under pressure. The repeating structural units of the liquid crystal polyester C-1 and their ratios are as follows.
[0076]
Figure 2004263043
[0077]
Reference Example 2
According to the method described in Example 5 of JP-A-61-127709, a rubber having methyl acrylate / ethylene / glycidyl methacrylate = 60.0 / 37.0 / 3 (weight ratio) and Mooney viscosity = 15 was prepared. Obtained. Hereinafter, the rubber may be abbreviated as D-1.
Here, the Mooney viscosity is a value measured using a large rotor at 100 ° C. according to JIS K6300.
[0078]
Reference Example 3
80% by weight of C-1 and 20% by weight of D-1 were melt-kneaded at a cylinder set temperature of 350 ° C. and a screw rotation speed of 200 rpm using a TEX-30 type twin screw extruder manufactured by Nippon Steel Corporation to pelletize the composition. Got. The composition pellets exhibited optical anisotropy at 340 ° C. or higher under pressure. The softening temperature of the composition pellet was 328 ° C. Hereinafter, the liquid crystal polyester resin composition may be abbreviated as L-1.
[0079]
Reference example 4
55% by weight of low-density polyethylene L-708S (MFR (190 ° C., 2.16 Kg load) = 10 g / 10 min) manufactured by Sumitomo Chemical Co., Ltd., and 45% by weight of Mitsubishi Carbon Black # 45 (manufactured by Mitsubishi Chemical Corporation) in Henschel mixer , And melt-kneaded at a cylinder set temperature of 280 ° C. using a twin screw extruder PCM-30 manufactured by Ikegai Co., Ltd. to obtain pellets. Hereinafter, the light-shielding agent-containing thermoplastic resin composition may be abbreviated as E-1.
[0080]
Example 1
97.8% by weight of L-1 and 2.2% by weight of E-1 are supplied to a 60 mm diameter single screw extruder equipped with a cylindrical die, and are melt-kneaded at a cylinder set temperature of 350 ° C. and a rotation speed of 60 rpm to obtain a diameter of 70 mm. The molten resin is extruded upward from a cylindrical die having a lip interval of 1.0 mm and a die setting temperature of 355 ° C. At this time, dry air is pressed into the hollow portion of the cylindrical film to expand the cylindrical film, and then cooled. Thereafter, the film was pulled through a nip roll to obtain a light-shielding film having an actually measured average thickness of about 25 μm. The stretching ratio (drawing speed / discharge speed) in the drawing direction was 17.7, and the blow ratio (diameter of the expanded tubular film / die lip outer diameter) was 2.3. The film was homogeneous with very few bumps. Table 1 shows the gas barrier properties and visible light transmittance of the film.
[0081]
Example 2
Using the same apparatus as in Example 1, 94% by weight of L-1 and 6% by weight of E-1 were used to obtain a light-shielding film having a measured average thickness of about 25 μm. The film was homogeneous with very few bumps. Table 1 shows the gas barrier properties and visible light transmittance of the film.
[0082]
Example 3
94% by weight of L-1 and 6% by weight of E-1 were melt-kneaded at a cylinder set temperature of 350 ° C. and a screw rotation speed of 200 rpm using a TEX-30 type twin screw extruder manufactured by Nippon Steel Corporation to obtain pellets. . Using the same apparatus as in Example 1, the pellet was used to obtain a light-shielding film having an actually measured average thickness of about 25 μm. The film was homogeneous with very few bumps. Table 1 shows the gas barrier properties and visible light transmittance of the film.
[0083]
Comparative Example 1
97.3% by weight of L-1 and 2.7% by weight of Mitsubishi Carbon Black # 45 (manufactured by Mitsubishi Chemical) using a TEX-30 type twin screw extruder manufactured by Nippon Steel Co., Ltd. with a cylinder set temperature of 350 ° C. and screw rotation. Pellets were obtained by melt-kneading at several 200 rpm. Using the same apparatus as in Example 1, the pellet was used to obtain a light-shielding film having an actually measured average thickness of about 25 μm. The film had bumps and black and white unevenness. Table 1 shows the gas barrier properties and visible light transmittance of the film.
[0084]
Comparative Example 2
97.3% by weight of L-1 and 2.7% by weight of Mitsubishi Carbon Black # 45 (manufactured by Mitsubishi Chemical) using a TEX-30 type twin screw extruder manufactured by Nippon Steel Co., Ltd. with a cylinder set temperature of 350 ° C. and screw rotation. Pellets were obtained by melt-kneading at several 200 rpm. The pellets were further melt-kneaded three times under the same conditions in order to improve the dispersibility of the carbon black. The obtained pellets were used in the same apparatus as in Example 1 to obtain a light-shielding film having an actually measured average thickness of about 25 μm. In the film, the film formability was slightly lowered and wrinkles in the film were increased, but the amount of bumps in the film was smaller than that of the film of Comparative Example 1. Table 1 shows the gas barrier properties and visible light transmittance of the film.
[0085]
Comparative Example 3
94% by weight of C-1 and 6% by weight of E-1 were melt-kneaded at a cylinder setting temperature of 350 ° C. and a screw rotation speed of 200 rpm using a TEX-30 type twin screw extruder manufactured by Nippon Steel Corporation to obtain pellets. Was. Using the same apparatus as in Example 1, the pellet was used to obtain a light-shielding film having an actually measured average thickness of about 25 μm. The film had very poor film-forming properties, and furthermore there were bumps and black and white unevenness. Table 1 shows the gas barrier properties and visible light transmittance of the film.
[0086]
Comparative Example 4
Using L-1 in the same apparatus as in Example 1, a liquid crystal polymer film having an actually measured average thickness of about 25 μm was obtained. The film was homogeneous with very few bumps. Table 1 shows the gas barrier properties and visible light transmittance of the film.
[0087]
[Table 1]
Figure 2004263043
[0088]
【The invention's effect】
According to the production method of the present invention, it is possible to provide a liquid crystal polyester resin composition that gives a light-shielding film with less bumps and excellent light-shielding properties.

Claims (6)

遮光剤(A)、オレフィン系重合体(B)、液晶ポリエステル(C)および液晶ポリエステルと反応性を有する官能基を有する共重合体(D)を含有せしめてなることを特徴とする液晶ポリエステル樹脂組成物。A liquid crystal polyester resin comprising a light-shielding agent (A), an olefin polymer (B), a liquid crystal polyester (C), and a copolymer (D) having a functional group reactive with the liquid crystal polyester. Composition. 遮光剤(A)が、酸化チタン、カーボンナノチューブおよびカーボンブラックからなる群より選ばれる1種以上からなることを特徴とする請求項1に記載の液晶ポリエステル樹脂組成物。The liquid crystal polyester resin composition according to claim 1, wherein the light-shielding agent (A) comprises at least one selected from the group consisting of titanium oxide, carbon nanotubes, and carbon black. オレフィン系重合体(B)が、エチレン重合体、アクリル酸エステル重合体、ポリメタアクリル酸エステル重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、エチレン−メタアクリル酸エステル共重合体およびエチレン−アクリル酸エステル−メタアクリル酸エステル共重合体からなる群より選ばれる1種以上からなることを特徴とする請求項1に記載の液晶ポリエステル樹脂組成物。When the olefin polymer (B) is an ethylene polymer, an acrylate polymer, a polymethacrylate polymer, an ethylene-acrylate copolymer, an ethylene-methacrylate copolymer, and ethylene-acrylic acid The liquid crystal polyester resin composition according to claim 1, comprising at least one selected from the group consisting of an ester-methacrylic acid ester copolymer. 下記(イ)および(ロ)の工程を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の液晶ポリエステル樹脂組成物の製造方法。
(イ)遮光剤(A)およびオレフィン系重合体(B)を溶融混練することにより、遮光剤含有樹脂組成物(E)を製造する工程
(ロ)液晶ポリエステル(C)、液晶ポリエステルと反応性を有する官能基を有する共重合体(D)および遮光剤含有樹脂組成物(E)を混合する工程
The method for producing a liquid crystal polyester resin composition according to any one of claims 1 to 3, comprising the following steps (a) and (b).
(A) A step of producing a light-shielding agent-containing resin composition (E) by melt-kneading the light-shielding agent (A) and the olefin-based polymer (B). Of mixing a copolymer (D) having a functional group having a siloxane and a resin composition (E) containing a light-shielding agent
工程(ロ)が、下記工程(ハ)〜(ニ)からなることを特徴とする請求項4に記載の液晶ポリエステル樹脂組成物の製造方法。
(ハ)液晶ポリエステル(C)および液晶ポリエステルと反応性を有する官能基を有する共重合体(D)を溶融混練する工程
(ニ)工程(ハ)で得られた混練物および遮光剤含有樹脂組成物(E)を混合する工程
The method for producing a liquid crystal polyester resin composition according to claim 4, wherein the step (b) comprises the following steps (c) to (d).
(C) a step of melt-kneading the liquid crystal polyester (C) and a copolymer (D) having a functional group reactive with the liquid crystal polyester (d) a kneaded product obtained in the step (c) and a resin composition containing a light-shielding agent Mixing the product (E)
請求項1〜3のいずれかに記載の液晶ポリエステル樹脂組成物からなる遮光フィルム。A light-shielding film comprising the liquid crystal polyester resin composition according to claim 1.
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005200635A (en) * 2003-12-01 2005-07-28 Cryovac Inc Method for increasing gas permeability of film
US7662307B2 (en) * 2005-12-20 2010-02-16 Industrial Technology Research Institute Composition for thermal interface material

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