JP2004255699A - Release sheet for pressure sensitive adhesive sheet - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、粘着シート用の離型シートと、該離型シート上に粘着剤層又は粘着剤層と基材シートを順次積層して形成されている両面粘着テープ又は片面粘着テープに関する。本発明において、特に「粘着テープ」と記載している場合を除いて、「粘着シート」という用語は、粘着シートと粘着テープを包含するものとして使用されている。
【0002】
【従来の技術】
コンピュータの周辺機器としてのハードディスク装置の組み立ての際の仮止めや部品の名称、番号等の表示、点検等のために蓋や本体に設けられている穴を塞ぐ目的でハードディスク装置には粘着シートが貼付されている。このような粘着シートは、通常、離型シート基材/離型剤層/粘着剤層/粘着シート基材が積層されている構造を有しており、使用時に粘着剤層と離型剤層の間を剥離し、粘着剤/粘着シート基材からなる粘着シートを目的個所に貼付することによって使用されている。
【0003】
上記目的で使用される粘着シートの離型シートにおける離型剤層は、一般には、低分子シリコーン樹脂、シリコーンオイル、シロキサン等からなるシリコーン系の離型によって形成されていることが多い。しかし、シリコーン系離型剤層を形成しているシリコーン化合物は、僅かながら、粘着シートと積層された状態で、経時的に粘着剤シートの粘着剤層中に移行することが知られており、このように粘着剤層中にシリコーン化合物が移行している粘着シートをハードディスク装置等に貼着すると、粘着剤層に移行しているシリコーン化合物がハードディスク内で徐々に気化し、磁気ヘッドやディスク表面に堆積して樹脂層を形成し、ハードディスクの読み込みや書き込みの際の障害となることのあることが知られている。
【0004】
このような障害を避けるために、ハードディスク装置内に使用される粘着シート用の離型シートには非シリコーン系離型剤を使用することが要求されてきている。しかし、上記非シリコーン系の離型剤で、シリコーン系離型剤に匹敵する離型性能を有し、コスト的にもシリコーン系離型剤に匹敵し得る離型剤は少ない。
これまでに、前記のように、ハードディスク装置内に使用される粘着シート用の離型シートとして非シリコーン系離型剤を使用しているものとしては、離型シートの離型剤層として、密度が0.80〜0.90g/cm3であるオレフィン系熱可塑性エラストマーとポリエチレン樹脂とからなる樹脂組成物層を有する離型シートが提案されている(特許文献1参照)。
【0005】
特許文献1で提案されている樹脂組成物層を離型剤層として有する離型シートは、ハードディスク装置用の粘着シートの離型シートとして使用しても、シリコーン系離型シートを使用している粘着シートに見られるハードディスクの読み込みや書きこみに悪影響を与えることはない。しかし、該樹脂組成物を離型シート用の基材シート面に離型剤層として設けるためには、樹脂組成物がポリエチレン成分を含有するものであるため、押し出しラミネート法によらなければならず、製造ロットが大きくなり、種々の離型シート基材に対応することができないし、厚みも厚くならざるを得ない。また、離型剤層の離型力のコントロール方法が樹脂組成物におけるポリエチレン含有量を調整する方法によらざるを得ないため、耐熱性付与のために使用しているポリエチレン樹脂の種類によっては所望の離型性が得られない場合があるという難点もある。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−246697号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、ハードディスク装置用の粘着シートの離型シートとして使用しても前記したようなシリコーン系離型シートを使用した粘着シートでは完全に回避することができないハードディスクの読み込みや書き込みの際の障害を完全に回避することができ、かつ、離型剤層に求められる離型力の値を容易に調整することができ、さらに、離型シートの用途の多様化に容易に対応することができる溶液塗布法を採用して調製することができる離型剤層を有している離型シートを提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決することができる本発明は、基本的には、オレフィン系熱可塑性エラストマーを有機溶剤に溶解した溶液として剥離シート基材上に塗布し、乾燥して形成されている離型剤層を有する離型シートに関する発明であり、以下の各発明を包含する。
【0009】
(1)基材シートの少なくとも一面上に、該基材シート側から順次積層されている基材シートと密着性の下塗り剤層、下塗り剤層とオレフィン系熱可塑性エラストマー含有離型剤層の双方に密着性の中間層、及びオレフィン系熱可塑性エラストマー含有離型剤層を有する粘着シート用離型シート。
【0010】
(2)前記基材シートは、ポリエステル系樹脂シートであることを特徴とする(1)項記載の粘着シート用離型シート。
(3)前記下塗り剤層は、ポリエステル系樹脂とイソシアネート系硬化剤を含有する層であることを特徴とする(1)項又は(2)項に記載の粘着シート用離型シート。
【0011】
(4)前記下塗り剤層におけるポリエステル系樹脂は、ウレタン変性ポリエステル樹脂であることを特徴とする(1)項〜(3)項のいずれか1項に記載の粘着シート用離型シート。
【0012】
(5)前記中間層は、オレフィン系熱可塑性エラストマーと有機過酸化物とを含有する層であることを特徴とする(1)項〜(4)項のいずれか1項に記載の粘着シート用離型シート。
【0013】
(6)前記離型剤層は、オレフィン系熱可塑性エラストマーを主要樹脂成分として含有する層であることを特徴とする(1)項〜(5)項のいずれか1項に記載の粘着シート用離型シート。
【0014】
(7)前記離型剤層は、オレフィン系熱可塑性エラストマーを主要樹脂成分として含有し、さらに有機過酸化物及び/又はブチラール樹脂を含有する層であることを特徴とする(1)項〜(6)項のいずれか1項に記載の粘着シート用離型シート。
【0015】
(8)前記基材シートの両面に前記下塗り剤層、前記中間層及び前記離型剤層を有することを特徴とする(1)項〜(7)項のいずれか1項に記載の粘着シート用離型シート。
【0016】
(9)前記基材シートの両面に前記下塗り剤層、前記中間層及び前記離型剤層を有する粘着テープ用離型シートは、両面の離型剤層の離型力に差があることを特徴とする(1)項〜(8)項のいずれか1項に記載の粘着シート用離型シート。
【0017】
(10)前記基材シートの一面上における前記下塗り剤層、前記中間層及び前記離型剤層の3層合計の厚さは5〜50μmであることを特徴とする(1)項〜(9)項のいずれか1項に記載の粘着シート用離型シート。
【0018】
(11)ポリエステル系樹脂とイソシアネート系硬化剤を有機溶剤に溶解した溶液を調製し、該溶液を基材シート上に塗布・乾燥して下塗剤層を形成し、次いで、該下塗剤層上に、オレフィン系熱可塑性エラストマーを有機過酸化物と共に有機溶剤に溶解して調製した溶液を塗布・乾燥して中間層を形成し、次いで、該中間層上に、オレフィン系熱可塑性エラストマー単独を有機溶剤に溶解して調製した溶液、又はオレフィン系熱可塑性エラストマーと有機過酸化物及び/又はブチラール樹脂を有機溶剤に溶解して調製した溶液を塗布・乾燥して密度が0.85〜0.90g/cm3の離型剤層を形成することを特徴とする粘着シート用離型シートの製造方法。
【0019】
(12)前記基材シートは、ポリエステル系樹脂シートであることを特徴とする(11)項記載の粘着シート用離型シートの製造方法。
【0020】
(13)前記(1)項〜(10)項のいずれか1項に記載の離型シートの離型剤層上に粘着剤層が積層されていることを特徴とする両面粘着シート。
【0021】
(14)前記(1)項から(10)項のいずれか1項に記載の離型シートの離型剤層上に粘着剤層が積層され、該粘着剤層上に基材シートが積層されていることを特徴とする片面粘着シート。
【0022】
(15)ポリエステル系樹脂とイソシアネート系硬化剤を有機溶剤に溶解した溶液を調製し、該溶液を基材シート上に塗布・乾燥して下塗剤層を形成し、次いで、該下塗剤層上に、オレフィン系熱可塑性エラストマーを有機過酸化物と共に有機溶剤に溶解して調製した溶液を塗布・乾燥して中間層を形成し、次いで、該中間層上に、オレフィン系熱可塑性エラストマー単独を有機溶剤に溶解して調製した溶液、又はオレフィン系熱可塑性エラストマーと有機過酸化物及び/又はブチラール樹脂を有機溶剤に溶解して調製した溶液を塗布・乾燥して密度が0.85〜0.90g/cm3の離型剤層を有する離型シートを作製し、該離型剤層上に粘着剤層を形成することを特徴とする両面粘着シートの製造方法。
【0023】
(16)ポリエステル系樹脂とイソシアネート系硬化剤を有機溶剤に溶解した溶液を調製し、該溶液を基材シート上に塗布・乾燥して下塗剤層を形成し、次いで、該下塗剤層上に、オレフィン系熱可塑性エラストマーを有機過酸化物と共に有機溶剤に溶解して調製した溶液を塗布・乾燥して中間層を形成し、次いで、該中間層上に、オレフィン系熱可塑性エラストマー単独を有機溶剤に溶解して調製した溶液、又はオレフィン系熱可塑性エラストマーと有機過酸化物及び/又はブチラール樹脂を有機溶剤に溶解して調製した溶液を塗布・乾燥して密度が0.85〜0.90g/cm3の離型剤層を有する離型シートを作製し、該離型シートの一面に粘着剤層を形成し、該粘着剤層上に基材シートを積層することを特徴とする片面粘着シートの製造方法。
【0024】
【発明の実施の形態】
本発明の粘着テープ用離型シートは、離型シート用基材上にオレフィン系熱可塑性エラストマーの有機溶剤溶液を塗布し、乾燥して形成されている離型剤層を有するものである。
離型シート用基材としては、紙、金属箔、合成樹脂シート等を使用することができるが、離型剤層としてオレフィン系熱可塑性エラストマー含有層を必須とする本発明の離型シートの場合は、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂シート、及びウレタン変性ポリエステル系樹脂シートが特に好ましい。
基材シートの厚さには特に制限はなく、使用目的に応じて10〜200μmの範囲から任意に選択することができるが、通常は、25〜50μm程度である。
【0025】
離型シートにおける離型剤層は、有機溶媒に可溶なオレフィン系熱可塑性エラストマーを有機溶媒に溶解して溶液を調製し、この溶液を基材上に塗布し、乾燥して形成されているオレフィン系熱可塑性エラストマー含有層である。
離型剤層の形成に使用するオレフィン系熱可塑性エラストマーとしては、エチレンと他のモノオレフィン類との共重合体が好ましく、エチレン−αオレフィン共重合体が特に好ましい。
【0026】
離型剤層形成のためのオレフィン系熱可塑性エラストマーの有機溶剤溶液を調製するために使用される有機溶剤としては、オレフィン系熱可塑性エラストマーを溶解し、かつ乾燥条件下に塗布層から容易に除去できるものであれば特に制限はないが、安定性、安全性等の面から、トルエンやノルマルヘキサンのような炭化水素系、メチルエチルケトンのようなケトン系溶剤、イソプロピルアルコール等のアルコール系の溶剤が使用できるが、特にトルエン及びノルマルヘキサンが好ましい。
【0027】
離型剤層を形成するためのオレフィン系熱可塑性エラストマーの有機溶剤溶液中には、有機過酸化物類のようなオレフィン系熱可塑性エラストマーに対する架橋剤として作用する物質やブチラール樹脂を添加することができる。架橋剤としては、ベンゾイルパーオキシド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキシド、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、ジクミルパーオキシド等の有機過酸化物類が挙げられる。。
【0028】
離型剤層を形成するためのオレフィン系熱可塑性エラストマーの有機溶媒溶液中には、有機過酸化物類等の架橋助剤として作用する物質を添加することができる。架橋助剤としては、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、エチレングリコールメタクリレート、ビニルトルエン、キノンジオキシム等の物質が使用できる。
【0029】
本発明の離型シートは、離型シート用基材の片面又は両面に前記オレフィン系熱可塑性エラストマーの有機溶媒溶液を直接か、又は予め下塗層を形成し、その上に塗工し、乾燥することによって製造することができるが、本発明では、離型シート用基材としてポリエステルシートを採用しているので、ポリエステルシートと離型剤層を構成するオレフィン系熱可塑性エラストマー両方の層との密着性を良くするための介在層をポリエテルシートとオレフィン系熱可塑性エラストマー離型剤層との間に設けることが好ましい。
【0030】
本発明の離型シートにおいては、上記のような介在層として、ポリエステルシートからなる基材側に下塗り剤層としてポリエステル系樹脂を含有する下塗り剤層を配置し、オレフィン系熱可塑性エラストマーからなる離型剤層側には、オレフィン系熱可塑性エラストマーと親和性を有するオレフィン系熱可塑性エラストマー含有中間層を配置している。
【0031】
そして、上記の下塗り剤層は、ポリエステル系樹脂と共にイソシアネート系硬化剤を溶解している溶液によって層を形成し、上記中間層は、オレフィン系熱可塑性エラストマーと共に有機過酸化物を溶解させた溶液によって層を形成することによって、各層間の密着性を向上せしめた介在層を形成している。
【0032】
下塗り剤層に使用することができるポリエステル系樹脂は、ポリエステル成分を含む共重合体樹脂である。ポリエステル成分としては、無水マレイン酸、フマル酸などの不飽和二塩基酸や無水フタル酸やイソフタル酸などの飽和二塩基酸と、エチレングリコールやプロピレングリコールなどのグリコール類との縮合反応によって得られるものである。
また、ウレタン成分として、一般的なエーテル系及びエステル系骨格をもつウレタンを使用して変性されているウレタン変性ポリエステル樹脂も使用することができる。
好ましいポリエステル系樹脂は、ブロッキング防止及び塗工性の観点から、ガラス転移点が50℃以上のポリエステル樹脂やウレタン変性ポリエステル樹脂であり、より好ましいものは、密着性の観点から、ウレタン変性ポリエステル樹脂である。
【0033】
下塗り剤層に添加されるイソシアネート系硬化剤としては、4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、トリレンジイソシアネート(TDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、m−キシレンジイソシアネート(XDI)等が用いられるが、反応性ではTDI系が好ましく、透明性ではHDI系が好適に使用される。
【0034】
下塗り剤層を形成するためにポリエステル系樹脂とイソシアネート系硬化剤を溶解して溶液を調製するために使用することができる有機溶剤としては、該両成分に対する良溶媒であり、かつ、溶液塗布後の乾燥工程で容易に塗布層から除去することができるものであれば特に制限はないが、作業環境問題等の理由から、トルエン、ノルマルヘキサンメチルエチルケトン、酢酸エチル等が好ましい。
【0035】
下塗り剤層には、他の樹脂成分として、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ブチラール樹脂、酢酸ビニル樹脂、セルロース樹脂、アルキッド樹脂、テルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂、ロジン系樹脂、NBRのような合成ゴムなどを適宜添加することができる。
【0036】
中間層に使用されるオレフィン系熱可塑性エラストマーとしては、有機溶剤に易溶解性で造膜性にすぐれているものであれば特に制限はないが、離型剤層との密着性を良くするためには離型剤層と同一種類のオレフィン系熱可塑性エラストマーが好ましい。そのようなオレフィン系熱可塑性エラストマーとしては、エチレンと他のモノオレフィンとの共重合体が好ましく、特にエチレンとα−オレフィンの共重合体が好ましい。
【0037】
中間層を形成するためにオレフィン系熱可塑性エラストマーと有機過酸化物を溶解して溶液を調製するために使用することができる有機溶剤としては、該両成分に対する良溶媒であり、かつ、溶液塗布後の乾燥工程で容易に塗布層から除去することができるものであれば特に制限はないが、作業環境問題等の理由から、トルエンやノルマルヘキサン等の炭化水素系溶媒が好ましい。、
【0038】
本発明の離型シートにおける離型剤層は、オレフィン系熱可塑性エラストマーを溶解している溶液を塗布・乾燥して形成されているオレフィン系熱可塑性エラストマー含有層である。オレフィン系熱可塑性エラストマーとしては、エチレンと他のモノオレフィンとの共重合体が好ましく、特にエチレンとα−オレフィンの共重合体が好ましい。
【0039】
また、上記離型剤層を形成するために、オレフィン系熱可塑性エラストマーを溶解している溶液の調製に使用される有機溶剤は、前記下塗り剤層や中間層を形成するために使用される有機溶剤と同様のものが使用される。
離型剤層を形成するために調製されるオレフィン系熱可塑性エラストマーの有機溶剤溶液には、離型剤層の剥離力を調整する目的で、各種の樹脂成分を添加することができる。そのような樹脂成分としては、ブチラール樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂等が挙げられるが、本発明の離型シート用としてはブチラール樹脂が特に好ましい。
【0040】
上記の層構成を有する本発明の離型シートは、下塗り剤層、中間層及び離型剤層の各層を、各層を形成する樹脂成分の溶液を塗布し、乾燥して形成する以下のような方法で作製される。
【0041】
まず、ポリエステル系樹脂とイソシアネート系硬化剤を有機溶剤に溶解した溶液を調製し、該溶液を合成樹脂からなる基材シート上に塗布し、乾燥して下塗剤層を形成し、次いで、該下塗剤層上に、オレフィン系熱可塑性エラストマーを有機過酸化物と共に有機溶剤に溶解して調製した溶液を塗布・乾燥して中間層を形成し、次いで、該中間層上に、オレフィン系熱可塑性エラストマー単独、又はオレフィン系熱可塑性エラストマーと有機過酸化物及び/又はブチラール樹脂を有機溶剤に溶解して調製した溶液を塗布、乾燥して、密度が0.85〜0.90g/cm3の離型剤層を形成する。
【0042】
上記の方法により、離型剤層は基材シートの両面に形成することができる。両面に離型剤層を形成する場合は、両面の離型剤層と粘着剤層との間の剥離力に差をつけることが出来る。このような剥離力の差は、離型剤層へのブチラール樹脂等の各種樹脂の添加量を調節することによって行うことができる。また、離型剤層に有機過酸化物を添加し、その量を調節することによっても上記のような剥離力に差をつけることは可能である。
【0043】
上記のように、両面の剥離力に差をつけることによって、離型シートの一方の面に粘着剤層を積層して粘着テープを作製し、これを巻き取って両面粘着テープ巻取を作製した場合、該巻取から粘着テープを巻き出す際に剥離シート面に粘着剤層が確実に保持されている状態で巻き出すことができる粘着テープ巻取とすることができる。
【0044】
離型シートの離型剤層に積層される粘着剤層には、離型剤層を形成しているオレフィン系熱可塑性エラストマー層との離型性がよい粘着剤であれば特に制限されることなく使用でき、例えば、アクリル系粘着剤、ポリエステル系粘着剤、ウレタン系粘着剤等が挙げられる。中でも、アクリル系粘着剤が好ましい。
アクリル系粘着剤としては、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルへキシル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸ベンジル等のアクリル酸エステル類、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸2−エチルへキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ベンジル等のメタクリル酸エステル類等を主モノマー成分とし、コモノマー成分としてアクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、酢酸ビニル、スチレン、アクリロニトリル等を含有するものが挙げられる。
【0045】
粘着剤としては、上記主モノマー成分とコモノマー成分に加えて、例えば、アクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、メタクリルアミド、グリシジルメタクリレート等の官能基含有モノマー成分を挙げることができる。
【0046】
粘着剤層には、架橋型粘着剤層の場合は架橋剤としてエポキシ系化合物、イソシアナート系化合物、金属キレート化合物、金属アルコキシド化合物、金属塩化合物、アルデヒド化合物、アミン化合物、ヒドラジン化合物等が配合される。
粘着剤層には、必要に応じて、可塑剤、粘着付与剤、安定剤等の各種添加物を添加することができる。粘着剤層の厚さに特に制限はなく、1〜80μm、好ましくは10〜40μmである。
【0047】
粘着剤層が粘着シート用基材と積層されて粘着シートを構成している場合には、粘着シート用基材としては、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン等のポリオレフィンフィルム、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステルフィルム、ポリカーボネートフィルム、アルミニウム箔等の金属箔、上質紙、グラシン紙等の紙類等が使用される。
基材の厚さに特に制限はなく、使用目的に応じて10〜200μmの範囲から任意に選択することができるが、通常は、25〜50μm程度である。
【0048】
【実施例】
以下、実施例に基いて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
【0049】
実施例1
<離型シート>
ポリエステル樹脂〔バイロン3400 東洋紡績(株)製〕をトルエンとメチルエチルケトンの8対2の混合溶剤で溶解して調製した10%溶液10g当り、イソシアネート系硬化剤〔コロネートHK 日本ポリウレタン工業(株)製〕0.05gを添加して得た溶液を、グラビアコーターにより、厚さ50μmのポリエチレンテレフタレートフィルムの片面に塗布し、80℃で乾燥して下塗り剤層を形成した。
【0050】
別に、エチレン−αオレフィン共重合体樹脂〔タフマーP0280 三井化学(株)製〕をトルエンで溶解して調製した10%溶液10g当り、有機過酸化物〔ナイパーBW 日本油脂(株)製〕0.01gを添加して得た溶液を、乾燥後の厚さが5μmとなるように塗布し、80℃で2分予備乾燥し、さらに150℃で2分乾燥して中間層を形成した。
【0051】
次いで、上記中間層の上に、エチレン−αオレフィン共重合体樹脂〔タフマーP0280 三井化学(株)製〕をトルエンで溶解して調製した10%溶液を乾燥後の厚さが5μmとなるように塗布し、80℃で2分間乾燥して離型剤層を形成し、軽剥離用の離型シートを作製した。
【0052】
<粘着シート>
厚さ50μmのポリエチレンテレフタレートフィルムの片面に、アクリル系粘着剤〔SKダイン702L 綜研化学(株)製〕100g当り、硬化剤〔L45綜研化学(株)製〕0.2gを添加し、酢酸エチルで粘度調整した粘着剤を、乾燥後の厚さ25μmとなるように塗布して粘着剤層を形成し、粘着シートを作製した。
【0053】
実施例2
<離型シート>
実施例1と同様にして、基材シート上に順次下塗り剤層と中間層を形成し、該中間層上にエチレン−αオレフィン共重合体樹脂〔タフマーP0280 三井化学(株)製〕をトルエンで溶解して調製した10%溶液9g当り、ブチラール樹脂〔デンカブチラール3000K 電気化学工業(株)製〕をイソプロピルアルコールに溶解させて調製した10%溶液1gを添加、混合し、得られた溶液を乾燥後の厚さが5μmとなるように塗布し、80℃で2分間乾燥して離型剤層を形成し、中剥離用の離型シートを作成した。
【0054】
比較例1
厚さ50μmのポリエチレンテレフタレートフィルムの片面に、エチレン−αオレフィン共重合体樹脂〔タフマーP0280 三井化学(株)製〕をトルエンで溶解して調製した10%溶液を、乾燥後の厚さが5μmとなるように塗布し、80℃で2分間乾燥して離型剤層を形成した。作製された離型シートは、上記実施例1及び2離型シートにおける下塗り剤層と中間層を有していない。
【0055】
比較例2
厚さ50μmのポリエチレンテレフタレートフィルムの片面に、エチレン−αオレフィン共重合体樹脂〔タフマーP0280 三井化学(株)製〕をトルエンに溶解して調製した10%溶液10g当り、有機過酸化物〔ナイパーBW 日本油脂(株)製〕0.01gを添加して得た溶液を、乾燥後の厚さが5μmとなるように塗布し、80℃で2分間予備乾燥し、さらに150℃で2分間乾燥して中間層を形成した。
次いで、エチレン−αオレフィン共重合体樹脂〔タフマーP0280 三井化学(株)製〕をトルエンで溶解して調製した10%溶液を、乾燥後の厚さが5μmとなるように塗布し、80℃で2分間乾燥して離型シートを作製した。作製された離型シートは離型剤層を形成した。作製された離型シートは、実施例1及び2の離型シートにおける下塗り剤層を有していない。
【0056】
比較例3
厚さ50μmのポリエチレンテレフタレートフィルムの片面に、ポリエチレン樹脂〔NUC8008 日本ユニカー(株)、密度0.918g/cm3〕を押し出しラミネートにて厚さ20μmの接着増強層を形成させた後、エチレン−αオレフィン共重合体樹脂〔タフマーP0280 三井化学(株)製〕67.5gとポリエチレン樹脂〔NUC8008 日本ユニカー(株)、密度0.918g/cm3〕32.5gの割合で混合した樹脂組成物を、押し出しラミネートにて厚さ20μmの離型層(密度0.886g/m3)を形成し、離型シートを作製した。
【0057】
<評価方法>
実施例1、2及び比較例1〜3の離型シートについて、以下の各試験を行い、結果を表1に示した。
【0058】
離型力:離型シートの離型剤層と粘着シートの粘着剤層とを重ね合わせた試験片を23℃及び40℃の条件下で3日間放置したのち、幅20mm、長さ200mmに切断し、離型シート側をステンレス製支持板に固定した後、JIS Z0237の試験方法にしたがって、毎分300mmの速度で剥離させたときの剥離力を測定した。
【0059】
表面平滑性:離型シート基材に塗布した中間層及び離型層の表面状態を目視にて評価した。
【0060】
離型層密着性:
A 法:離型層面を指で10回擦った後の表面状態を目視にて評価した。
B−1法:離型層面側より、カッター刃で切込みを入れた場合の密着性を目視にて評価した。
B−2法:離型層とは反対面の離型シート基材側よりカッター刃で切込みを入れた場合の密着性を目視にて評価した。
【0061】
【表1】
【0062】
【発明の効果】
表1から明らかなように、本発明の離型シートは、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマーを有機溶剤溶液として塗布、乾燥して形成されている離型剤層を有することから、離型力の経時変化が小さく、常に優れた離型性を示すものであり、また、離型シート用のシート基材の種類が多くなっても、製造ロッドが小さいために細やかな対応が可能であるという利点を有する。さらに、離型シート用の基材に下塗剤層及び中間層を設けることにより離型剤層と基材間の密着力に優れているという特性を備えた離型シートである。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a release sheet for a pressure-sensitive adhesive sheet, and a double-sided pressure-sensitive adhesive tape or a single-sided pressure-sensitive adhesive tape formed by sequentially laminating a pressure-sensitive adhesive layer or a pressure-sensitive adhesive layer and a substrate sheet on the release sheet. In the present invention, the term "pressure-sensitive adhesive sheet" is used to include a pressure-sensitive adhesive sheet and a pressure-sensitive adhesive tape, unless otherwise specified.
[0002]
[Prior art]
An adhesive sheet is provided on the hard disk drive for the purpose of closing holes provided in the lid or main body for temporary fixing during assembly of the hard disk drive as a peripheral device of the computer, display of the name and number of parts, inspection, etc. Affixed. Such a pressure-sensitive adhesive sheet usually has a structure in which a release sheet substrate / release agent layer / pressure-sensitive adhesive layer / pressure-sensitive adhesive sheet substrate is laminated, and the pressure-sensitive adhesive layer and the release agent layer are used at the time of use. It is used by peeling the space between the layers and affixing a pressure-sensitive adhesive sheet composed of a pressure-sensitive adhesive / pressure-sensitive adhesive sheet substrate to a target location.
[0003]
In general, the release agent layer in the release sheet of the pressure-sensitive adhesive sheet used for the above purpose is generally formed by a silicone-based release made of a low-molecular silicone resin, silicone oil, siloxane, or the like. However, it is known that the silicone compound forming the silicone-based release agent layer slightly migrates to the pressure-sensitive adhesive layer of the pressure-sensitive adhesive sheet over time in a state of being laminated with the pressure-sensitive adhesive sheet, When the pressure-sensitive adhesive sheet in which the silicone compound has migrated in the pressure-sensitive adhesive layer is attached to a hard disk device or the like, the silicone compound migrating to the pressure-sensitive adhesive layer gradually evaporates in the hard disk, and the magnetic head or the disk surface It is known that a resin layer is formed by depositing on a hard disk, which may be an obstacle when reading or writing data on a hard disk.
[0004]
In order to avoid such obstacles, it has been required to use a non-silicone release agent for a release sheet for an adhesive sheet used in a hard disk drive. However, among the non-silicone release agents, there are few release agents that have release performance comparable to silicone release agents and are comparable in cost to silicone release agents.
Heretofore, as described above, as a release sheet for a pressure-sensitive adhesive sheet used in a hard disk drive, a non-silicone release agent is used as a release sheet. Is 0.80 to 0.90 g / cm 3 A release sheet having a resin composition layer composed of an olefin-based thermoplastic elastomer and a polyethylene resin has been proposed (see Patent Document 1).
[0005]
The release sheet proposed in Patent Document 1 having a resin composition layer as a release agent layer uses a silicone release sheet even when used as a release sheet of an adhesive sheet for a hard disk drive. It does not adversely affect the reading or writing of the hard disk found on the adhesive sheet. However, in order to provide the resin composition as a release agent layer on the base sheet surface for a release sheet, since the resin composition contains a polyethylene component, it must be based on an extrusion lamination method. However, the production lot becomes large, it is impossible to cope with various release sheet substrates, and the thickness must be increased. In addition, since the method of controlling the release force of the release agent layer has to rely on the method of adjusting the polyethylene content in the resin composition, it is desired depending on the type of polyethylene resin used for imparting heat resistance. There is also a disadvantage that the mold releasability may not be obtained.
[0006]
[Patent Document 1]
JP 2001-246697 A
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention provides a hard disk reading / writing obstacle which cannot be completely avoided by using a silicone-based release sheet as described above even when used as a release sheet of a pressure-sensitive adhesive sheet for a hard disk drive. Can be completely avoided, and the value of the release force required for the release agent layer can be easily adjusted. Further, it is possible to easily cope with diversification of uses of the release sheet. It is an object of the present invention to provide a release sheet having a release agent layer that can be prepared by employing a solution coating method.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
The present invention which can solve the above-mentioned problem is basically applied to a release sheet substrate as a solution in which an olefin-based thermoplastic elastomer is dissolved in an organic solvent, and is dried to form a release agent layer. The invention relates to a release sheet having the following, and includes the following inventions.
[0009]
(1) On at least one surface of the base sheet, a base sheet laminated sequentially from the base sheet side and an adhesive undercoat layer, and both the base coat layer and the release agent layer containing an olefin-based thermoplastic elastomer. Release sheet for a pressure-sensitive adhesive sheet, comprising an intermediate layer which is adherent to the adhesive and a release agent layer containing an olefinic thermoplastic elastomer.
[0010]
(2) The release sheet for an adhesive sheet according to (1), wherein the base sheet is a polyester resin sheet.
(3) The release sheet for an adhesive sheet according to the above (1) or (2), wherein the undercoat layer is a layer containing a polyester resin and an isocyanate curing agent.
[0011]
(4) The release sheet for an adhesive sheet according to any one of (1) to (3), wherein the polyester resin in the undercoat layer is a urethane-modified polyester resin.
[0012]
(5) The pressure-sensitive adhesive sheet according to any one of (1) to (4), wherein the intermediate layer is a layer containing an olefin-based thermoplastic elastomer and an organic peroxide. Release sheet.
[0013]
(6) The pressure-sensitive adhesive sheet according to any one of (1) to (5), wherein the release agent layer is a layer containing an olefin-based thermoplastic elastomer as a main resin component. Release sheet.
[0014]
(7) The release agent layer is a layer containing an olefin-based thermoplastic elastomer as a main resin component and further containing an organic peroxide and / or a butyral resin. The release sheet for an adhesive sheet according to any one of the above 6).
[0015]
(8) The pressure-sensitive adhesive sheet according to any one of (1) to (7), wherein the base sheet has the undercoat agent layer, the intermediate layer, and the release agent layer on both surfaces. Release sheet.
[0016]
(9) The release sheet for an adhesive tape having the undercoat agent layer, the intermediate layer, and the release agent layer on both surfaces of the base sheet has a difference in release force between the release agent layers on both surfaces. The release sheet for an adhesive sheet according to any one of the above items (1) to (8).
[0017]
(10) The total thickness of the three layers of the undercoat agent layer, the intermediate layer, and the release agent layer on one surface of the base sheet is 5 to 50 μm. The release sheet for an adhesive sheet according to any one of the items (1) to (4).
[0018]
(11) A solution in which a polyester-based resin and an isocyanate-based curing agent are dissolved in an organic solvent is prepared, and the solution is applied on a base sheet and dried to form an undercoat layer, and then, on the undercoat layer. A solution prepared by dissolving an olefin-based thermoplastic elastomer in an organic solvent together with an organic peroxide is applied and dried to form an intermediate layer, and then the olefin-based thermoplastic elastomer alone is added to the organic solvent on the intermediate layer. Or a solution prepared by dissolving an olefinic thermoplastic elastomer and an organic peroxide and / or a butyral resin in an organic solvent is applied and dried to a density of 0.85 to 0.90 g / cm 3 A method for producing a release sheet for an adhesive sheet, comprising forming a release agent layer of
[0019]
(12) The method for producing a release sheet for an adhesive sheet according to (11), wherein the base sheet is a polyester resin sheet.
[0020]
(13) A double-sided pressure-sensitive adhesive sheet, wherein a pressure-sensitive adhesive layer is laminated on the release agent layer of the release sheet according to any one of the above items (1) to (10).
[0021]
(14) An adhesive layer is laminated on the release agent layer of the release sheet according to any one of the above items (1) to (10), and a base material sheet is laminated on the adhesive layer. A single-sided pressure-sensitive adhesive sheet.
[0022]
(15) A solution in which a polyester-based resin and an isocyanate-based curing agent are dissolved in an organic solvent is prepared, and the solution is applied on a base sheet and dried to form an undercoat layer. A solution prepared by dissolving an olefin-based thermoplastic elastomer in an organic solvent together with an organic peroxide is applied and dried to form an intermediate layer, and then the olefin-based thermoplastic elastomer alone is added to the organic solvent on the intermediate layer. Or a solution prepared by dissolving an olefinic thermoplastic elastomer and an organic peroxide and / or a butyral resin in an organic solvent is applied and dried to a density of 0.85 to 0.90 g / cm 3 A method for producing a double-sided pressure-sensitive adhesive sheet, comprising: preparing a release sheet having the release agent layer of (1), and forming an adhesive layer on the release agent layer.
[0023]
(16) A solution in which a polyester-based resin and an isocyanate-based curing agent are dissolved in an organic solvent is prepared, and the solution is applied to a base sheet and dried to form an undercoat layer. A solution prepared by dissolving an olefin-based thermoplastic elastomer in an organic solvent together with an organic peroxide is applied and dried to form an intermediate layer, and then the olefin-based thermoplastic elastomer alone is added to the organic solvent on the intermediate layer. Or a solution prepared by dissolving an olefinic thermoplastic elastomer and an organic peroxide and / or a butyral resin in an organic solvent is applied and dried to a density of 0.85 to 0.90 g / cm 3 Producing a release sheet having a release agent layer, forming an adhesive layer on one surface of the release sheet, and laminating a substrate sheet on the adhesive layer, producing a single-sided adhesive sheet. Method.
[0024]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
The release sheet for a pressure-sensitive adhesive tape of the present invention has a release agent layer formed by applying an organic solvent solution of an olefinic thermoplastic elastomer onto a release sheet substrate and drying the applied solution.
As the release sheet substrate, paper, metal foil, synthetic resin sheet, etc. can be used, but in the case of the release sheet of the present invention which essentially requires an olefin-based thermoplastic elastomer-containing layer as the release agent layer Particularly preferred are polyester resin sheets such as polyethylene terephthalate and polybutylene terephthalate, and urethane-modified polyester resin sheets.
The thickness of the substrate sheet is not particularly limited and can be arbitrarily selected from the range of 10 to 200 μm according to the purpose of use, but is usually about 25 to 50 μm.
[0025]
The release agent layer in the release sheet is formed by dissolving an olefin-based thermoplastic elastomer soluble in an organic solvent in an organic solvent to prepare a solution, applying the solution on a substrate, and drying. It is an olefin-based thermoplastic elastomer-containing layer.
As the olefin-based thermoplastic elastomer used for forming the release agent layer, a copolymer of ethylene and another monoolefin is preferable, and an ethylene-α-olefin copolymer is particularly preferable.
[0026]
As an organic solvent used for preparing an organic solvent solution of an olefinic thermoplastic elastomer for forming a release agent layer, the olefinic thermoplastic elastomer is dissolved and easily removed from the coating layer under dry conditions. There is no particular limitation as long as it can be used, but from the viewpoints of stability and safety, hydrocarbon solvents such as toluene and normal hexane, ketone solvents such as methyl ethyl ketone, and alcohol solvents such as isopropyl alcohol are used. Although it is possible, toluene and normal hexane are particularly preferable.
[0027]
In the organic solvent solution of the olefinic thermoplastic elastomer for forming the release agent layer, a substance acting as a crosslinking agent for the olefinic thermoplastic elastomer such as organic peroxides or a butyral resin may be added. it can. Examples of the crosslinking agent include organic peroxides such as benzoyl peroxide, 2,4-dichlorobenzoyl peroxide, 1,1-di (t-butylperoxy) -3,3,5-trimethylcyclohexane and dicumyl peroxide. And the like. .
[0028]
In the organic solvent solution of the olefin-based thermoplastic elastomer for forming the release agent layer, a substance which acts as a cross-linking aid such as an organic peroxide can be added. As the crosslinking aid, substances such as triallyl cyanurate, triallyl isocyanurate, ethylene glycol methacrylate, vinyl toluene, and quinone dioxime can be used.
[0029]
The release sheet of the present invention can be directly coated with an organic solvent solution of the olefin-based thermoplastic elastomer on one or both sides of the release sheet substrate, or can be formed with an undercoat layer in advance, applied thereon, and dried. However, in the present invention, since the polyester sheet is used as the base material for the release sheet, the polyester sheet and the layer of both the olefin-based thermoplastic elastomer constituting the release agent layer are combined. It is preferable to provide an intervening layer for improving adhesion between the polyether sheet and the olefin-based thermoplastic elastomer release agent layer.
[0030]
In the release sheet of the present invention, as the above-described intervening layer, an undercoat layer containing a polyester resin is disposed as an undercoat layer on the side of the base material made of the polyester sheet, and a release layer made of an olefin-based thermoplastic elastomer is provided. On the mold agent layer side, an olefin-based thermoplastic elastomer-containing intermediate layer having an affinity for the olefin-based thermoplastic elastomer is disposed.
[0031]
The undercoat layer is formed by a solution in which an isocyanate-based curing agent is dissolved together with a polyester resin, and the intermediate layer is formed by a solution in which an organic peroxide is dissolved together with an olefin-based thermoplastic elastomer. By forming the layers, an intervening layer having improved adhesion between the respective layers is formed.
[0032]
The polyester resin that can be used for the undercoat layer is a copolymer resin containing a polyester component. The polyester component is obtained by a condensation reaction between unsaturated dibasic acids such as maleic anhydride and fumaric acid, and saturated dibasic acids such as phthalic anhydride and isophthalic acid, and glycols such as ethylene glycol and propylene glycol. It is.
Further, as the urethane component, a urethane-modified polyester resin modified by using urethane having a general ether-based or ester-based skeleton can also be used.
Preferred polyester resins are polyester resins and urethane-modified polyester resins having a glass transition point of 50 ° C. or higher from the viewpoint of blocking prevention and coatability, and more preferred are urethane-modified polyester resins from the viewpoint of adhesion. is there.
[0033]
Examples of the isocyanate-based curing agent added to the undercoat layer include 4,4-diphenylmethane diisocyanate (MDI), tolylene diisocyanate (TDI), hexamethylene diisocyanate (HDI), and m-xylene diisocyanate (XDI). The TDI system is preferred in terms of reactivity, and the HDI system is suitably used in terms of transparency.
[0034]
As an organic solvent that can be used to prepare a solution by dissolving the polyester resin and the isocyanate-based curing agent to form the undercoat agent layer, a good solvent for both components, and after the solution coating There is no particular limitation as long as it can be easily removed from the coating layer in the drying step, but toluene, normal hexane methyl ethyl ketone, ethyl acetate and the like are preferred from the viewpoint of work environment problems and the like.
[0035]
In the undercoat layer, other resin components include acrylic resin, epoxy resin, butyral resin, vinyl acetate resin, cellulose resin, alkyd resin, terpene resin, terpene phenol resin, rosin-based resin, and synthetic rubber such as NBR. It can be added as appropriate.
[0036]
The olefin-based thermoplastic elastomer used for the intermediate layer is not particularly limited as long as it is easily soluble in an organic solvent and has excellent film-forming properties, but in order to improve the adhesion with the release agent layer. Preferably, the same type of olefin-based thermoplastic elastomer as the release agent layer is used. As such an olefin-based thermoplastic elastomer, a copolymer of ethylene and another monoolefin is preferable, and a copolymer of ethylene and an α-olefin is particularly preferable.
[0037]
As an organic solvent that can be used to prepare a solution by dissolving an olefin-based thermoplastic elastomer and an organic peroxide to form an intermediate layer, a good solvent for both components, and a solution coating There is no particular limitation as long as it can be easily removed from the coating layer in the subsequent drying step, but hydrocarbon-based solvents such as toluene and normal hexane are preferred from the viewpoint of work environment problems and the like. ,
[0038]
The release agent layer in the release sheet of the present invention is an olefin-based thermoplastic elastomer-containing layer formed by applying and drying a solution in which an olefin-based thermoplastic elastomer is dissolved. As the olefin-based thermoplastic elastomer, a copolymer of ethylene and another monoolefin is preferable, and a copolymer of ethylene and an α-olefin is particularly preferable.
[0039]
Further, in order to form the release agent layer, an organic solvent used for preparing a solution in which the olefin-based thermoplastic elastomer is dissolved is an organic solvent used for forming the undercoat layer or the intermediate layer. The same solvent is used.
Various resin components can be added to the organic solvent solution of the olefin-based thermoplastic elastomer prepared to form the release agent layer, for the purpose of adjusting the release force of the release agent layer. Examples of such a resin component include butyral resin, polyester resin, and acrylic resin, but butyral resin is particularly preferable for the release sheet of the present invention.
[0040]
The release sheet of the present invention having the above-mentioned layer constitution, the undercoating agent layer, the intermediate layer and each layer of the release agent layer, the solution of the resin component forming each layer is applied and dried to form the following: Produced by the method.
[0041]
First, a solution in which a polyester resin and an isocyanate curing agent are dissolved in an organic solvent is prepared, and the solution is applied on a base sheet made of a synthetic resin, dried to form an undercoat layer, and then the undercoat is formed. On the agent layer, a solution prepared by dissolving an olefin-based thermoplastic elastomer in an organic solvent together with an organic peroxide is applied and dried to form an intermediate layer, and then, on the intermediate layer, an olefin-based thermoplastic elastomer is formed. A solution prepared by dissolving an olefin-based thermoplastic elastomer alone and an organic peroxide and / or a butyral resin in an organic solvent is applied and dried to have a density of 0.85 to 0.90 g / cm. 3 To form a release agent layer.
[0042]
By the above method, the release agent layers can be formed on both surfaces of the base sheet. When a release agent layer is formed on both surfaces, a difference can be made between the release forces between the release agent layer and the pressure-sensitive adhesive layer on both surfaces. Such a difference in peeling force can be achieved by adjusting the amount of various resins such as butyral resin added to the release agent layer. Further, it is also possible to make a difference in the peeling force as described above by adding an organic peroxide to the release agent layer and adjusting the amount thereof.
[0043]
As described above, by making a difference in the peeling force of both surfaces, an adhesive layer was laminated on one surface of the release sheet to produce an adhesive tape, which was wound up to produce a double-sided adhesive tape winding. In this case, when the adhesive tape is unwound from the winding, the pressure-sensitive adhesive tape can be unwound while the adhesive layer is securely held on the release sheet surface.
[0044]
The pressure-sensitive adhesive layer laminated on the release agent layer of the release sheet is not particularly limited as long as the pressure-sensitive adhesive has a good releasability from the olefin-based thermoplastic elastomer layer forming the release agent layer. And examples thereof include acrylic pressure-sensitive adhesives, polyester-based pressure-sensitive adhesives, and urethane-based pressure-sensitive adhesives. Among them, an acrylic pressure-sensitive adhesive is preferable.
Examples of the acrylic adhesive include acrylates such as ethyl acrylate, butyl acrylate, 2-ethylhexyl acrylate, cyclohexyl acrylate, and benzyl acrylate, ethyl methacrylate, butyl methacrylate, and 2-ethyl methacrylate. Methacrylates such as hexyl, cyclohexyl methacrylate, and benzyl methacrylate are used as main monomer components, and those containing methyl acrylate, methyl methacrylate, vinyl acetate, styrene, acrylonitrile, and the like as comonomer components.
[0045]
Examples of the adhesive include acrylic acid, maleic acid, itaconic acid, 2-hydroxyethyl (meth) acrylate, 2-hydroxypropyl (meth) acrylate, acrylamide, and N-methylol in addition to the main monomer component and the comonomer component. Functional group-containing monomer components such as acrylamide, methacrylamide, and glycidyl methacrylate can be exemplified.
[0046]
In the pressure-sensitive adhesive layer, an epoxy compound, an isocyanate compound, a metal chelate compound, a metal alkoxide compound, a metal salt compound, an aldehyde compound, an amine compound, a hydrazine compound, etc. are compounded as a cross-linking agent in the case of a cross-linkable pressure-sensitive adhesive layer. You.
Various additives such as a plasticizer, a tackifier, and a stabilizer can be added to the pressure-sensitive adhesive layer as needed. There is no particular limitation on the thickness of the pressure-sensitive adhesive layer, which is 1 to 80 μm, preferably 10 to 40 μm.
[0047]
When the pressure-sensitive adhesive layer is laminated with a pressure-sensitive adhesive sheet base material to form a pressure-sensitive adhesive sheet, the pressure-sensitive adhesive sheet base material includes polypropylene, polyolefin films such as polymethylpentene, polyethylene terephthalate, and polybutylene terephthalate. Polyester films, polycarbonate films, metal foils such as aluminum foil, and papers such as high quality paper and glassine paper are used.
The thickness of the substrate is not particularly limited and can be arbitrarily selected from the range of 10 to 200 µm according to the purpose of use, but is usually about 25 to 50 µm.
[0048]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be specifically described based on examples, but the present invention is not limited to these examples.
[0049]
Example 1
<Release sheet>
Isocyanate-based curing agent [Coronate HK Nippon Polyurethane Industry Co., Ltd.] per 10 g of a 10% solution prepared by dissolving a polyester resin [Vylon 3400 manufactured by Toyobo Co., Ltd.] with a mixed solvent of toluene and methyl ethyl ketone 8: 2. The solution obtained by adding 0.05 g was applied to one side of a 50 μm-thick polyethylene terephthalate film by a gravure coater and dried at 80 ° C. to form an undercoat layer.
[0050]
Separately, an organic peroxide [manufactured by Niiper BW Nippon Oil & Fats Co., Ltd.] is used per 10 g of a 10% solution prepared by dissolving an ethylene-α-olefin copolymer resin [Tuffmer P0280 manufactured by Mitsui Chemicals, Inc.] in toluene. The solution obtained by adding 01 g was applied so that the thickness after drying was 5 μm, preliminarily dried at 80 ° C. for 2 minutes, and further dried at 150 ° C. for 2 minutes to form an intermediate layer.
[0051]
Next, a 10% solution prepared by dissolving an ethylene-α-olefin copolymer resin (Tuffmer P0280 manufactured by Mitsui Chemicals, Inc.) with toluene was dried on the intermediate layer so that the thickness after drying was 5 μm. It was applied and dried at 80 ° C. for 2 minutes to form a release agent layer, and a release sheet for light release was prepared.
[0052]
<Adhesive sheet>
To one side of a 50 μm-thick polyethylene terephthalate film, 0.2 g of a curing agent [L45 manufactured by Soken Chemical Co., Ltd.] per 100 g of an acrylic pressure-sensitive adhesive [SK Dyne 702L manufactured by Soken Chemical Co., Ltd.] was added. The adhesive whose viscosity was adjusted was applied so as to have a thickness of 25 μm after drying to form an adhesive layer, thereby producing an adhesive sheet.
[0053]
Example 2
<Release sheet>
An undercoat layer and an intermediate layer were sequentially formed on the base sheet in the same manner as in Example 1, and an ethylene-α-olefin copolymer resin (Tuffmer P0280 manufactured by Mitsui Chemicals, Inc.) was formed on the intermediate layer with toluene. 1 g of a 10% solution prepared by dissolving butyral resin (Denka Butyral 3000K manufactured by Denki Kagaku Kogyo KK) in isopropyl alcohol is added to 9 g of the 10% solution prepared by dissolution, mixed, and the obtained solution is dried. Thereafter, coating was performed so that the thickness became 5 μm, and drying was performed at 80 ° C. for 2 minutes to form a release agent layer, and a release sheet for middle release was prepared.
[0054]
Comparative Example 1
A 10% solution prepared by dissolving an ethylene-α-olefin copolymer resin (Tuffmer P0280 manufactured by Mitsui Chemicals, Inc.) with toluene on one side of a polyethylene terephthalate film having a thickness of 50 μm was dried to a thickness of 5 μm. And dried at 80 ° C. for 2 minutes to form a release agent layer. The produced release sheet does not have the undercoat layer and the intermediate layer in the release sheets of Examples 1 and 2 described above.
[0055]
Comparative Example 2
On one side of a polyethylene terephthalate film having a thickness of 50 μm, an organic peroxide [Niper BW per 10 g of a 10% solution prepared by dissolving an ethylene-α-olefin copolymer resin (Tuffmer P0280 manufactured by Mitsui Chemicals, Inc.) in toluene. Nippon Yushi Co., Ltd.] A solution obtained by adding 0.01 g is applied so that the thickness after drying becomes 5 μm, pre-dried at 80 ° C. for 2 minutes, and further dried at 150 ° C. for 2 minutes. To form an intermediate layer.
Next, a 10% solution prepared by dissolving an ethylene-α-olefin copolymer resin (Tuffmer P0280, manufactured by Mitsui Chemicals, Inc.) with toluene was applied so that the thickness after drying was 5 μm, and applied at 80 ° C. After drying for 2 minutes, a release sheet was prepared. The produced release sheet formed a release agent layer. The produced release sheet did not have the undercoat layer in the release sheets of Examples 1 and 2.
[0056]
Comparative Example 3
On one side of a polyethylene terephthalate film having a thickness of 50 μm, a polyethylene resin [NUC8008 Nippon Unicar Co., Ltd., density 0.918 g / cm 3 To form an adhesion-enhancing layer having a thickness of 20 μm by extrusion lamination, and then 67.5 g of an ethylene-α-olefin copolymer resin [Tuffmer P0280 manufactured by Mitsui Chemicals, Inc.] and a polyethylene resin [NUC8008 Nippon Unicar Co., Ltd.] , Density 0.918g / cm 3 The resin composition mixed at a ratio of 32.5 g was extruded into a release layer having a thickness of 20 μm (density 0.886 g / m 2). 3 ) Was formed to produce a release sheet.
[0057]
<Evaluation method>
The following tests were performed on the release sheets of Examples 1 and 2 and Comparative Examples 1 to 3, and the results are shown in Table 1.
[0058]
Release force: A test piece in which the release agent layer of the release sheet and the pressure-sensitive adhesive layer of the pressure-sensitive adhesive sheet are overlapped is left at 23 ° C. and 40 ° C. for 3 days, and then cut into a width of 20 mm and a length of 200 mm. Then, after the release sheet side was fixed to a stainless steel support plate, the peeling force when peeling at a speed of 300 mm per minute was measured in accordance with the test method of JIS Z0237.
[0059]
Surface smoothness: The surface states of the intermediate layer and the release layer applied to the release sheet substrate were visually evaluated.
[0060]
Release layer adhesion:
Method A: The surface state after rubbing the release layer surface 10 times with a finger was visually evaluated.
Method B-1: Adhesion when a cut was made with a cutter blade from the release layer surface side was visually evaluated.
Method B-2: Adhesion when a cut was made with a cutter blade from the release sheet substrate side opposite to the release layer was visually evaluated.
[0061]
[Table 1]
[0062]
【The invention's effect】
As is clear from Table 1, since the release sheet of the present invention has a release agent layer formed by applying and drying a polyolefin-based thermoplastic elastomer as an organic solvent solution, the release force changes with time. Is small and always shows excellent release properties, and also has the advantage that even if there are many types of sheet base materials for release sheets, it is possible to respond finely because the manufacturing rod is small. . Further, the release sheet has a characteristic that the adhesion between the release agent layer and the substrate is excellent by providing an undercoat layer and an intermediate layer on the substrate for the release sheet.
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