【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一定の歯形を有する歯車部を備えた歯車の仕上げ転造加工に使用する転造ダイスに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、焼結歯車部品の歯車部を転造することにより仕上げる方法として、焼結体からなる歯車部品の粗加工品であるワークに対して、焼結体の歯車に噛み合う歯車形状を備える転造ダイスを用いて転造加工を行い、ワークの歯車部の表面を緻密化して仕上げ加工する方法がある。この方法によれば、歯車部品の粗加工品であるワークと転造ダイスとをそれぞれの回転軸を略平行に配置した状態で噛み合わせ、それぞれの回転軸を接近させる方向に加圧した状態で歯車部品の粗加工品であるワークおよび転造ダイスを回転させることにより、焼結歯車部品の歯車部の仕上げ加工を行う。
【0003】
これに対し、表面にネジ形状を備える転造ダイスを用いて、転造ダイスと歯車部品の粗加工品であるワークそれぞれの回転軸を交差せず、かつ平行でもない筋違い軸状に配置し、焼結歯車の歯車と転造ダイスのネジ部とを噛み合わせて圧力を加え、双方を回動および相対移動させることにより、焼結歯車部品の歯車部の仕上げ加工を行う方法が開発されている。(例えば、特許文献1)
ここで、図3および4に、上記特許文献1の従来の焼結歯車の仕上げ転造方法および仕上げ転造装置における焼結歯車のワークと転造ダイスとの関係を示す。図3は、従来の焼結歯車の仕上げ転造加工時におけるワークと転造ダイスとの関係を示す概略図である。また、図4は、図3の概略図において図中E方向から焼結歯車のワークと転造ダイスとを見たときの概略図である。
【0004】
上記特許文献1に示す、従来の焼結歯車の仕上げ転造方法および仕上げ転造装置によれば、歯車部品の粗加工品であるワークと、表面にネジ形状を備える円柱状の転造ダイスとが噛み合わされた上で圧力を加えられた状態で、双方がそれぞれの回転軸を中心として回動することによってワークの歯車の歯丈方向に対して仕上げ転造加工が行われ、さらに、転造ダイスがワークの回転軸方向に相対的に移動することによってワークの歯車の歯幅方向に対して仕上げ転造加工が行われることにより、ワークの歯車面全体に対して逐次仕上げ転造加工が行われるものである。
【0005】
また、上記特許文献1の焼結歯車の仕上げ転造方法では、前述の通り歯丈方向および歯幅方向に関して、逐次的に仕上げ加工が行われる。そのため、歯車部品と転造ダイスの回転軸が略平行であるときと比較して、ある時点における歯車部品と転造ダイスとが接触している面積は狭くなるので、同等の加工力を加えた場合には単位面積あたりの加工圧力を大きくすることができる。
【0006】
したがって、上記特許文献1の焼結歯車の仕上げ転造方法によれば、仕上げ転造加工に要する加工力を小さくすることができ、さらに転造ダイスに掛かる力を小さくすることができる。これにより、転造ダイスの弾性変形が起こりにくくなり転造精度が向上するので、仕上げ加工後のワークの歯車精度を向上することができる。
【0007】
【特許文献1】
特開2000−129312号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1の歯車仕上げ転造加工方法は、ワークと転造ダイスとの接触面積を小さくして、歯車の歯丈方向および歯幅方向に関して逐次的に転造加工を行うため、転造加工に必要となる時間が長くなってしまっていた。
【0009】
ここで、転造ダイスの回転数を上昇させることによって加工時間を短縮する方法が考えられるが、この方法では、転造ダイスとワークとの間に発生する摩擦が増加するために、加工を行う際に転造ダイスとワークとの間にさらに熱が発生することになる。これによって、ワークに焼が生じてワークが変色したり、転造ダイスとワークの接触面において油膜が切れ潤滑切れが発生して転造ダイスが摩耗したり、接触抵抗が増加するために成型時の負荷が増大したり、ピッチングなどの歯面疲労が発生したりする といった問題があった。
【0010】
即ち、本工法における転造ダイスとワークとの関係では、転造ダイスに形成された溝が1本の場合、即ち転造ダイスの形状が一条ネジと同様の溝を形成している場合、転造ダイスが1回転するごとにワークはワークの歯車の歯1本分回転するため、ワークを1回転させるためには転造ダイスをワークの歯車の歯数と同じ回数の回転を行うことが必要となる。また、転造ダイスとワークの回転軸の配設状態は、円筒ウォームギアと同様の食い違い軸状となっているため、転造ダイスとワークの接触面において両者の回転方向は直交している。
【0011】
したがって、転造ダイスとワークとの間には、転造ダイスの回転方向の摩擦と、ワークの回転方向(即ち転造ダイスの回転方向と直交する方向)の摩擦とが発生する滑り接触による転造加工であるため、平歯車の転造ダイスとワークとの転がり接触による転造加工と比較すると、高い接触摩擦力が発生する。そのため、成型時の負荷が増大したり、転造ダイスとワークとの間に摩擦熱が発生したりしていたので、転造ダイスの回転数を上昇させることによって転造加工に要する時間を短縮することはできず、問題の発生しない程度の回転数で転造ダイスを回転させなければならなかった。
【0012】
よって、本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、一定の歯形を有する歯車部を備えた焼結体よりなるワークの歯車部を仕上げ転造する転造ダイスであって、転造ダイスの回転数を向上することによって、転造ダイスとワークとの間に発生する摩擦等の転造加工時に発生する問題の発生を防止して、転造仕上げ加工に係る加工時間を従来に比べて短くできる転造ダイスを提供することを課題とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明の請求項1において講じた技術的手段は、一定の歯形を備えて構成された歯車部を備えた焼結体よりなるワークの歯車部を仕上げ転造加工する転造ダイスであって、前記転造ダイスはネジ形状を呈するとともに、前記ネジ形状は転造ダイスに断続的に形成されることを特徴とする焼結歯車の仕上げ加工用の転造ダイスである。
【0014】
上記請求項1の発明によれば、転造ダイスがネジ形状を呈するとともに、ネジ形状が転造ダイスに断続的に形成されていることにより、この転造ダイスを用いて焼結体よりなるワークの歯車部を仕上げ転造加工を行う際に、ワークと転造ダイスとが断続的に当接するようになるので、ワークと転造ダイスとの間に充分な潤滑剤を供給することが可能となる。これによって、転造加工に掛かる摩擦を低減することが可能となり、ワークと転造ダイスとの間に発生する加工負荷および摩擦熱の上昇を防止することができる。
【0015】
また、上記課題を解決するために、本発明の請求項2において講じた技術的手段は、転造ダイスの表面には、ねじ形状を分断する溝部が前記転造ダイスの軸方向と平行に形成されることを特徴とする請求項1に記載の焼結歯車の仕上げ加工用の転造ダイスである。
【0016】
上記請求項2の発明によれば、転造ダイスの表面にねじ形状を分断するように溝が形成されることにより、この転造ダイスを用いて焼結体よりなるワークの歯車部を仕上げ転造加工を行う際に、この転造ダイスに形成された溝からワークと転造ダイスとの間に充分な潤滑剤を供給することが可能となる。これによって、転造加工に掛かる摩擦を低減することが可能となり、ワークと転造ダイスとの間に発生する加工負荷および摩擦熱の上昇を防止することができる。
【0017】
また、上記課題を解決するために、本発明の請求項3において講じた技術的手段は、転造ダイスに形成されたネジ形状は、ネジ形状の形成方向に対して連続的な傾斜を備えて形成されることを特徴とする請求項1または2に記載の焼結歯車の仕上げ加工用の転造ダイスである。
【0018】
上記請求項3の発明によれば、転造ダイスに形成されたねじ形状は、ねじ形状のらせんの形成方向に対して連続的な傾斜を備えて形成されることにより、この転造ダイスを用いて焼結体よりなるワークの歯車部を仕上げ転造加工を行う際において、ワークと転造ダイスとが断続的に当接する際の衝撃を軽減して、衝撃によりワークおよび転送ダイスが変形することを防止することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
【0020】
図1は本発明の一実施例の転造ダイス20とワーク10との構成を示す正面図である。図1において、転造ダイス20と、転造ダイス20によって仕上げ加工されるワーク10とが構成されている。
【0021】
ワーク10は、金属粉末を型に注入してプレスし歯車形状に成型した物を焼結した焼結体の歯車であり、外周部には一定の歯形を形成した歯車部11を備えている。また、ワーク10の歯車の回転軸は、回転軸15aを備えるワーク軸15に同軸的に軸止され、一体となって歯車の回転軸を中心として回転可能となっている。
【0022】
転造ダイス20は、金属製で略円柱形状をなし、図1に示すこの円柱の中心軸20aを回転軸として回動可能であり、図示しないモータに回転軸を連結し回転駆動することが可能であり、さらに図1に示す矢印B方向について進退可能である。
【0023】
また、転造ダイス20の円柱側面には、1本の溝をらせん状に形成されることによりねじ山21が形成され略ねじ形状を成しているとともに、転造ダイス20に形成されたねじ山21は、ワーク10に形成された歯車部11と食い違い軸状に噛み合うことが可能な形状を備えている。
【0024】
さらに、転造ダイス20は、円柱側面上のねじ山を回転軸方向に平行に沿って取り除くことにより、転造ダイス20には縦溝が3本形成されている。転造ダイス20は回転軸を略水平に軸支され、転造ダイス20の回転軸に対して回動可能になっている。
【0025】
また、転造ダイス20とワーク10とは、矢印D方向に相対移動し食い違い軸状に接触することが可能であり、転造ダイス20のねじ形状とワーク10の歯車とを噛み合わせることにより、転造ダイス20とワーク10とを連動して回転させることが可能である。
【0026】
本実施例の焼結歯車の仕上げ加工用転造ダイスによれば、図示しないモータによって回転駆動されている転造ダイス20と、ワーク10とを、図1に示すように噛み合わせて、両者を連動して回動させる。そして、転造ダイス20をワーク10に対して所定の速度にて、送り方向Bに送ることによってワーク10の歯車11の歯幅方向に対して逐次仕上げ転造加工が行われることとなる。
【0027】
ここで、図1に示すように、転造ダイス20に設けられたねじ山21は、転造ダイス20に断続的に配設されているため、非常に潤滑剤を供給しやすく、また冷却効果も高くなっている。さらに、図2に示すように、転造ダイス20側面に配設したねじ山21および溝部22は、それぞれ転造ダイス20の軸方向に平行に配設しているため、転造ダイス20の溝部から潤滑剤を供給することにより、ワーク10の歯車11および転造ダイス20のねじ山21へ、潤滑剤を供給することが容易となるため、転造ダイス20およびワーク10の過熱防止と摩擦の軽減に有効である。
【0028】
したがって、本実施例の焼結歯車の仕上げ加工用転造ダイスによれば、転造ダイス20とワーク10との接触面における問題の発生を防止できるので、転造ダイス20の回転数を、従来の転造ダイスの回転数以上に設定することが可能となり、その結果、焼結歯車の仕上げ転造加工に要する加工時間を短縮することが可能となる。
【0029】
なお、本実施例においては、図1に示すように、転造ダイスの回転に従って溝部からネジ山を形成する部分となる境界部分であるネジ山の始端においてはネジ山が徐々に隆起するようになだらかな曲面を形成して溝部とネジ玉とを連続的に接続しており、転造ダイスのネジ山を形成する部分から溝部となる境界部分であるネジ山の終端においてはネジ山の形成方向に対して略垂直に切断されて溝部と隣接しているが、これに限らず、例えば、ネジ山の始端、終端ともになだらかな曲面を形成して溝部と連接するように形成することも可能である。
【0030】
また、本実施例においては、転造ダイスの形状を図1に示すように、従来の転造ダイスのネジ部を一定の間隔で切り取るように取り除くことにより、転造ダイス表面上に溝を形成するようにしたが、これに限らず、例えば、ネジ部のネジ山の高さを連続的に変化させることにより、転造ダイスの表面上に溝とネジ山とを形成することも可能である。
【0031】
また、本実施例においては、図2に示すように、転造ダイスはネジ山と溝部とがそれぞれ転造ダイスの軸方向に対して略平行に配設する構造としているが、これに限らず、例えば、ネジ山と溝部とが転造ダイスの軸方向に対して略らせん状に配設する構造とすることも可能である。また、転造ダイスの軸方向に対して略平行にネジ山と溝部とを交互に配設する構造とすることも可能である。
【0032】
また、本実施例においては、ワーク10は粉末金属の圧粉体の焼結体であるが、切削、鍛造等によって歯車形状に粗加工された物でも良い。
【0033】
【発明の効果】
本発明によれば、一定の歯形を有する歯車部を備えたワークの歯車部を仕上げ転造する転造ダイスであって、転造ダイスはネジ形状を備えるとともに、ネジ形状は転造ダイスに断続的に形成されていることにより、潤滑剤の供給を容易にして転造加工時における問題の発生を防止し転造ダイスの回転数を向上させることが可能となり、従来の仕上げ転造加工ダイスに比べて、仕上げ転造加工を高速に行い、加工に掛かる時間を短縮することができ、空間を有効に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における転造ダイスの転造加工時におけるワークとの関係を示す正面図である。
【図2】図1に示す転造ダイスおよびワークの矢印E方向からの矢視図である。
【図3】従来の技術による転造ダイスの転造加工時におけるワークとの関係を示す正面図である。
【図4】図3に示す転造ダイスおよびワークの矢印E方向からの矢視図である。
【符号の説明】
10・・・ワーク
11・・・歯車
20・・・転造ダイス
21・・・ねじ山(ねじ形状)
22・・・溝部[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
BACKGROUND OF THE INVENTION 1. Field of the Invention The present invention relates to a rolling die used for finish rolling of a gear provided with a gear portion having a fixed tooth profile.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, as a method of finishing by rolling a gear part of a sintered gear part, a work having a gear shape that meshes with a gear of a sintered body is applied to a work that is a rough processed product of a gear part made of a sintered body. There is a method in which rolling is performed using a die, and the surface of the gear portion of the work is densified and finished. According to this method, a work which is a rough product of a gear part and a rolling die are engaged with each other in a state where their respective rotating shafts are arranged substantially parallel to each other, and are pressed in a direction in which the respective rotating shafts approach each other. By rotating a work and a rolling die, which are rough products of the gear component, the gear portion of the sintered gear component is finished.
[0003]
On the other hand, by using a rolling die having a screw shape on the surface, the rolling die and the rotation axis of each of the workpieces, which are rough products of the gear parts, do not intersect, and are arranged in a parallel shaft shape that is not parallel, A method has been developed in which a gear of a sintered gear component is subjected to finishing by meshing a gear of a sintered gear and a thread portion of a rolling die and applying pressure to rotate and relatively move both. . (For example, Patent Document 1)
Here, FIGS. 3 and 4 show the relationship between the work of the sintered gear and the rolling die in the conventional method of finishing rolling a sintered gear and the finish rolling apparatus of Patent Document 1 described above. FIG. 3 is a schematic diagram showing a relationship between a work and a rolling die during finish rolling of a conventional sintered gear. FIG. 4 is a schematic diagram when the work of the sintered gear and the rolling die are viewed from the direction E in the schematic diagram of FIG.
[0004]
According to the conventional method and device for finish rolling of a sintered gear disclosed in Patent Document 1, a work which is a rough processed product of a gear component, and a cylindrical rolling die having a thread shape on the surface. In a state where pressure is applied after being engaged with each other, both of them rotate about their respective rotation axes, thereby performing finish rolling in the tooth length direction of the gear of the work, and further rolling. The finish rolling is performed in the direction of the tooth width of the work gear by moving the die relatively in the rotation axis direction of the work, so that the finish rolling is sequentially performed on the entire gear surface of the work. It is something to be done.
[0005]
Further, in the finish rolling method of the sintered gear disclosed in Patent Document 1, as described above, the finishing is sequentially performed in the tooth height direction and the tooth width direction. Therefore, compared with the case where the rotation axis of the gear component and the rolling die are substantially parallel, the area where the gear component and the rolling die are in contact at a certain point in time becomes smaller, so the same processing force was applied. In this case, the processing pressure per unit area can be increased.
[0006]
Therefore, according to the method of finish rolling of the sintered gear disclosed in Patent Document 1, the working force required for the finish rolling can be reduced, and the force applied to the rolling die can be reduced. As a result, the elastic deformation of the rolling die is less likely to occur, and the rolling accuracy is improved, so that the gear accuracy of the work after the finish processing can be improved.
[0007]
[Patent Document 1]
Japanese Patent Application Laid-Open No. 2000-12312
[Problems to be solved by the invention]
However, the gear finishing rolling method disclosed in Patent Document 1 reduces the contact area between the work and the rolling die, and performs rolling in the tooth height direction and the gear width direction sequentially. The time required for processing was long.
[0009]
Here, a method of shortening the processing time by increasing the rotation speed of the rolling die is considered. In this method, however, the processing is performed because the friction generated between the rolling die and the workpiece increases. At this time, more heat is generated between the rolling die and the work. As a result, the work is burned, the work is discolored, the oil film is cut off at the contact surface between the rolling die and the work, lubrication is cut off, the rolling die is worn, and the contact resistance increases. However, there have been problems such as an increase in the load on the teeth and occurrence of tooth surface fatigue such as pitching.
[0010]
That is, in the relationship between the rolling die and the work in the present method, when the rolling die has one groove, that is, when the shape of the rolling die forms a groove similar to a single thread, Each time the forming die makes one rotation, the work rotates one tooth of the gear of the work, so in order to make one turn of the work, it is necessary to rotate the rolling die as many times as the number of gear teeth of the work. It becomes. In addition, the arrangement of the rotating shafts of the rolling dies and the work has a staggered shaft similar to that of the cylindrical worm gear, so that the rotational directions of the two are orthogonal to each other at the contact surface between the rolling dies and the work.
[0011]
Therefore, the rolling contact between the rolling die and the work due to the sliding contact that generates friction in the rotating direction of the rolling die and friction in the rotating direction of the work (that is, the direction perpendicular to the rotating direction of the rolling die). Because of the forming process, a higher contact friction force is generated as compared with the rolling process by the rolling contact between the rolling die of the spur gear and the work. As a result, the load during molding increased and frictional heat was generated between the rolling dies and the work, so the time required for the rolling process was reduced by increasing the rotational speed of the rolling dies. The rolling dies had to be rotated at such a speed that no problem occurred.
[0012]
Therefore, the present invention has been made in view of the above problems, and is a rolling die for finish rolling a gear portion of a work made of a sintered body having a gear portion having a fixed tooth profile, By improving the number of revolutions of the forming dies, it is possible to prevent the problems that occur during the rolling process such as friction generated between the rolling dies and the work from occurring, and reduce the processing time related to the rolling finish processing to the conventional It is an object of the present invention to provide a rolling die that can be made shorter than that.
[0013]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above-mentioned problem, a technical measure taken in claim 1 of the present invention is to finish-roll a gear part of a work made of a sintered body having a gear part configured with a fixed tooth profile. A rolling die for processing a sintered gear, wherein the rolling die has a screw shape, and the screw shape is formed intermittently in the rolling die. It is.
[0014]
According to the first aspect of the present invention, since the rolling die has a screw shape and the thread shape is formed intermittently in the rolling die, a work formed of a sintered body using the rolling die. When performing the rolling process, the workpiece and the rolling die come into contact with each other intermittently, so it is possible to supply a sufficient lubricant between the workpiece and the rolling die. Become. As a result, it is possible to reduce the friction applied to the rolling process, and it is possible to prevent an increase in the processing load and friction heat generated between the work and the rolling die.
[0015]
Further, in order to solve the above-mentioned problem, a technical measure taken in claim 2 of the present invention is that a groove for dividing a thread shape is formed on a surface of a rolling die in parallel with an axial direction of the rolling die. The rolling die for finishing a sintered gear according to claim 1, wherein:
[0016]
According to the second aspect of the present invention, a groove is formed on the surface of the rolling die so as to divide the thread shape, so that a gear portion of a work made of a sintered body is finished using the rolling die. When performing the forming process, it is possible to supply a sufficient lubricant between the work and the rolling die from the groove formed in the rolling die. As a result, it is possible to reduce the friction applied to the rolling process, and it is possible to prevent an increase in the processing load and friction heat generated between the work and the rolling die.
[0017]
Further, in order to solve the above-mentioned problem, a technical measure taken in claim 3 of the present invention is that the thread shape formed on the rolling die has a continuous inclination with respect to the forming direction of the thread shape. A rolling die for finishing a sintered gear according to claim 1 or 2, which is formed.
[0018]
According to the third aspect of the present invention, the thread shape formed on the rolling die is formed with a continuous inclination with respect to the direction in which the spiral of the thread shape is formed. When performing the rolling process on the gear part of a work made of sintered body by reducing the impact of intermittent contact between the work and the rolling die, the work and the transfer die are deformed by the impact Can be prevented.
[0019]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail.
[0020]
FIG. 1 is a front view showing a configuration of a rolling die 20 and a work 10 according to one embodiment of the present invention. In FIG. 1, a rolling die 20 and a work 10 to be finished by the rolling die 20 are configured.
[0021]
The work 10 is a gear of a sintered body obtained by injecting a metal powder into a mold, pressing the metal powder, and molding the material into a gear shape, and sintering the gear. The outer peripheral portion is provided with a gear portion 11 having a fixed tooth shape. The rotating shaft of the gear of the work 10 is coaxially fixed to the work shaft 15 having the rotating shaft 15a, and is integrally rotatable about the rotating shaft of the gear.
[0022]
The rolling die 20 is made of metal and has a substantially cylindrical shape, and is rotatable around a center axis 20a of the cylinder shown in FIG. 1 as a rotation axis. And can move forward and backward in the direction of arrow B shown in FIG.
[0023]
In addition, a thread 21 is formed on the cylindrical side surface of the rolling die 20 by forming a single groove in a spiral shape to form a substantially screw shape, and a screw formed on the rolling die 20 is formed. The ridge 21 has a shape that can mesh with the gear portion 11 formed on the workpiece 10 in a staggered shaft shape.
[0024]
Further, the rolling die 20 has three longitudinal grooves formed by removing the threads on the side surface of the cylindrical column along the rotation axis direction. The rolling die 20 is rotatably supported on a rotating shaft substantially horizontally, and is rotatable with respect to the rotating shaft of the rolling die 20.
[0025]
Further, the rolling die 20 and the work 10 can relatively move in the direction of arrow D and come into contact with a staggered shaft, and by meshing the thread shape of the rolling die 20 with the gear of the work 10, The rolling die 20 and the work 10 can be rotated in conjunction with each other.
[0026]
According to the rolling die for finishing processing of the sintered gear of the present embodiment, the rolling die 20 which is rotationally driven by a motor (not shown) and the work 10 are engaged with each other as shown in FIG. Rotate in conjunction. Then, the rolling dies 20 are fed to the workpiece 10 at a predetermined speed in the feed direction B, so that the finish rolling process is sequentially performed in the face width direction of the gear 11 of the workpiece 10.
[0027]
Here, as shown in FIG. 1, since the thread 21 provided on the rolling die 20 is intermittently arranged on the rolling die 20, it is very easy to supply the lubricant and the cooling effect is obtained. Is also higher. Further, as shown in FIG. 2, since the thread 21 and the groove 22 provided on the side surface of the rolling die 20 are respectively provided in parallel with the axial direction of the rolling die 20, the groove of the rolling die 20 is formed. Supply of lubricant to the gear 11 of the work 10 and the thread 21 of the rolling die 20 can be facilitated, so that the rolling die 20 and the work 10 can be prevented from overheating and friction can be reduced. It is effective for reduction.
[0028]
Therefore, according to the rolling die for finishing the sintered gear of the present embodiment, it is possible to prevent the occurrence of a problem on the contact surface between the rolling die 20 and the work 10. Can be set to be equal to or higher than the number of revolutions of the rolling die, and as a result, it is possible to reduce the processing time required for finish rolling of the sintered gear.
[0029]
In the present embodiment, as shown in FIG. 1, the thread is gradually raised at the beginning of the thread, which is the boundary part where the thread is formed from the groove according to the rotation of the rolling die. The groove and the screw ball are connected continuously by forming a gentle curved surface, and the direction of thread formation at the end of the thread which is the boundary between the part forming the thread of the rolling die and the groove becomes the thread. Although it is cut substantially perpendicular to and is adjacent to the groove, the present invention is not limited to this. For example, it is also possible to form a smooth curved surface at both the start and end of the screw thread so as to be connected to the groove. is there.
[0030]
Further, in this embodiment, as shown in FIG. 1, a groove is formed on the surface of the rolling die by removing the thread portion of the conventional rolling die so as to cut the thread at a constant interval, as shown in FIG. 1. However, the present invention is not limited to this. For example, it is also possible to form a groove and a thread on the surface of the rolling die by continuously changing the height of the thread of the thread portion. .
[0031]
Further, in the present embodiment, as shown in FIG. 2, the rolling die has a structure in which the thread and the groove are disposed substantially parallel to the axial direction of the rolling die, but the present invention is not limited to this. For example, it is also possible to adopt a structure in which the screw thread and the groove are disposed substantially spirally in the axial direction of the rolling die. It is also possible to adopt a structure in which threads and grooves are alternately arranged substantially parallel to the axial direction of the rolling die.
[0032]
Further, in the present embodiment, the work 10 is a sintered body of a compact of powdered metal, but may be a roughly processed gear shape by cutting, forging, or the like.
[0033]
【The invention's effect】
ADVANTAGE OF THE INVENTION According to this invention, it is a rolling die which finish-rolls the gear part of the workpiece | work provided with the gear part which has a fixed tooth shape, The rolling die has a screw shape, and a screw shape is intermittent with a rolling die. Is formed, it is possible to easily supply the lubricant, prevent the occurrence of problems during rolling, and improve the number of revolutions of the rolling dies. In comparison, finish rolling can be performed at a high speed, the time required for the processing can be shortened, and the space can be used effectively.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a front view showing a relationship between a rolling die and a work at the time of rolling processing in an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a view of the rolling die and the work shown in FIG.
FIG. 3 is a front view showing a relationship with a work at the time of rolling processing of a rolling die according to a conventional technique.
FIG. 4 is a view of the rolling die and the workpiece shown in FIG.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 10 ... Work 11 ... Gear 20 ... Rolling die 21 ... Thread (screw shape)
22 ... groove