JP2004137608A - 簡易着装式和服のための着物および帯 - Google Patents
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Abstract
【課題】着物、帯、小物等の和装一式に関し、日本古来からの和服着装に要する手間、時間、小道具を省略することのできる、簡易着装式和服に関する二部式着物および/または帯の組み合わせであって、長時間の装着時間が経過しても、着崩れず裾のしまいが美しい和服を提供する。
【解決手段】本発明の簡易着装式和服10は、分割式着物12および/または分割式帯14で構成されている。分割式着物12は、上衣16と下衣18からなり、分割式帯14は、基本的に帯部20と結び部22とから構成されている。
【選択図】 図1
【解決手段】本発明の簡易着装式和服10は、分割式着物12および/または分割式帯14で構成されている。分割式着物12は、上衣16と下衣18からなり、分割式帯14は、基本的に帯部20と結び部22とから構成されている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、着物、帯、小物等を含む和服一式に関し、日本古来からの和服着用に要する手間、時間、小道具を省略することのできる、簡易着装式和服に関する。
【0002】
【従来の技術】
日本特有の民族衣装である、着物および帯の組み合わせは、他の国にない形状および構成の美しさで、着用した者の魅力をより華やかに印象づける。特に、和服全体の中で、胸元および、裾周りのたたずまい、および帯の形状のバリエーションが、他の国の民族衣装と際立って相違し、この点で固有の魅力を引き出している。しかし、着物および帯は、洋服との比較において大きく異なる点は、着用する者の身体の形状に沿わない、直線を基本とした構成である衣料品であることである。このため、着用してからの立ち居に伴い、裾周りやえり元、およびお端折り部分の収まりと帯の位置関係に経時的に乱れが発生する。可能な限り長時間着用時と同様の着付けを維持しようとするために、和服の着付けには種々の工夫がされている。
【0003】
例えば、直線で構成された衣料を曲線で構成される着用者の身体に沿わせる矛盾を解消するため、通常、身体の曲線を直線に近い状態に補正するための手ぬぐい等の補正具を胸元およびウエスト等に使用している。また、複数本の紐類で襦袢、長襦袢、着物を、着用する者の身体に固定している。さらに、補助器具で着物のえり元や帯の一定の箇所を補正する場合もある。これらを使用して姿良く着用した場合、経時的な乱れは、多少解消することができる。しかし、これら種々の紐、補助具により、着用者の胸部や腹部は締め付けられる。また手ぬぐい等の充填により、着用者の着心地は悪く、和服を着装した状態の、立ち居振舞いや食事、トイレ時等様々な行動において、身体の運動を制限される度合いが洋服と比較して著しく大きかった。
【0004】
また、上記種々の補助具を用いた和服の美しい着付け方法は、複雑で技能を要し、和服を着装することの少ない者、他国の人々にとっては、簡単に美しく維持できるように和装を着用することは著しく困難であった。
【0005】
このような和服着装に伴う事情が、近年、着物を気軽に着用する者が減少してきている原因と考えられる。
【0006】
これらを、解消するために、種々の形状の着物および帯が考えられている。たとえば、着物を、上衣および下衣の二部式に分割し、それぞれを着用してお端折りの収まりを考慮した形状の分割式着物がある(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4)。通常、下衣を紐でウエスト部分に固定し、その上から上衣を着用する構成をとっており、お端折り部分は上衣の裾にあたり、形状は固定されている。しかし、通常帯なしで着用するため、着用時の姿は、カジュアルな印象である。また、上衣部分は脇で紐または係止部で固定、または胴回りを紐で固定するが、胸元が開いた印象があり、フォーマルな場所では着用することができない。下衣部分は、細身のシルエットを確保するためには、着用者の身体に沿うように長方形状の製品を端部に設けられた紐でウエストに固定するため、内側となる下衣の裾のため足の運びが制限され、また、着用者の動きに伴って、裾が広がる傾向は否めない。また、着用者の動作を制限せず、スムーズな動作を優先するためには、下衣の幅を多くとらざるを得ず、シルエットは腰回りがだぶつき裾が広がるギャザースカートのようになり、古来の着物のたたずまいから受ける印象から外れてしまう。従って、フォーマルな着物は、古来からの伝統的な着物が着用されてきている。
【0007】
【特許文献1】
特開平11−247007号
【特許文献2】
特開平8−3802号
【特許文献3】
実公平3−45925号
【特許文献4】
実開平2−14311号
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らは、上記問題を解決し、留袖や付け下げ等の格式のあるフォーマルな場所に着用する着物にも応用することができ、着用に際し古来のこれらの着物のシルエットを十分踏襲しつつ、かつ着心地良好で、着用が短時間で行うことができ、さらに、着用者の動きに自然に沿い、きちんとしたたたずまいを長時間維持し得る、ひもを使用しない簡易な和服をめざし、種々研究を重ね本発明に至った。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の簡易着装式和服の要旨とするところは、上衣と下衣からなる分割式着物を含み、ここで、下衣は、後身頃部分、左右の前身頃部分で構成されており、着用者の胴を一巡して囲み、ウエスト部分にゴムが内蔵され、ウエスト部分に続く後身頃縫い合わせ部分一定の位置までスリットが設けられ、左前身頃部分と右前身頃部分が重ねられ、右前身頃部分が、縁部の裾線から上部の縁部中間部までを開放し、その上方のウエスト部分までの縁部が、左脇縫いに縫いとめられていることにある。
【0010】
また、本発明の簡易着装式和服は、前記分割式着物の上衣が、袖、前後身頃、えり、お端折りで構成され、前身頃のお端折り下線と脇線との角度が90〜120度、お端折り下線とえりとの角度は70〜90度をなすようにお端折り下線がえりに向かって下がっており、左右の前身頃に設けられている着脱可能な結合手段により相互位置が固定可能であることにある。結合手段は、好ましくは面ファスナーである。
【0011】
さらに、本発明の簡易着装式和服の他の態様としては、帯部と結び部を含む分割式帯を含み、帯部は、着用者の胴を一巡する帯状であって両端部に係合手段を有し、結び部は帯締めおよび帯揚げを付帯し、かつ帯部と結び部が互いに着脱可能な結合手段により一体となりうることにある。
【0012】
また、前記スリットが、面ファスナーで開閉可能であり、かつ前記着脱可能な結合手段が、面ファスナーでありうる。
【0013】
また、前記下衣の右前身頃部分の縁部の開放部分が、縫い止め部分の終端部近傍でひだ状に4〜10cm短縮されている。ここで、前記右前身頃部分の縁部の開放部分が、折り目が裾基準線に平行して折り畳まれてなる重複部分を有し、該重複部分が、少なくとも該右前身頃部分の縁部において縫着されうる。
【0014】
【発明の実施の形態】
図1、図2に示すように、本発明の簡易着装式和服10は、分割式着物12および/または分割式帯14で構成されている。分割式着物12は、上衣16と下衣18からなり、分割式帯14は、基本的に帯部20と結び部22とから構成されている。本発明の分割式着物12および分割式帯14を着用の順に従って、説明する。
【0015】
本発明の分割式着物12の構造として、本発明の分割式着物12を構成する下衣18の構造は、図3(a)(b)に示す。図3(a)は前面図、図3(b)は背面図である。下衣18は、後身頃部分23、左右前身頃部分24,26で構成されており、着用者の胴を一巡して囲む構成となっている。
【0016】
下衣18の長さは、約100cm程度であり、身長150〜175cmの範囲の身長を有する着用者にすべて適用可能な長さに想定されている。
【0017】
腰幅Hは、(着用者のヒップのヌード寸法+一定のゆとり)/2を基本とする。一定のゆとりは、5〜10cm、好ましくは約6cm程度である。この範囲の幅であると、ヒップから裾に至るシルエットが直線的な細身となり、裾が整った印象を与え得るからである。10cmを超えると、下衣が着用者の下半身に沿わずだぶついて、細身のシルエットが保持できず、裾幅も広がってしまう。また、5cmより少ないと、着用の際に着用しにくく着用者の動作を制限し支障をきたす。プレタポルテ、あるいは既製サイズを設定する場合は、たとえば、JIS規格で規定されている婦人用のサイズであるS,M,L,LL等で規定されているヒップのヌード寸法に約6cmを加えた数値を基準に、段階的にサイズの異なる複数組を作成してもよい。上記の腰幅Hをもとに、前腰幅、後幅、前幅を算出し、出来上がりの体裁を、伝統の着物の縫い目、シルエットに近似させる。
【0018】
図3(a)に示すように、本発明の下衣18の前面は、左前身頃部分24と右前身頃部分26が重なる構造を有する。左前身頃部分24のウエスト部分縁部28は右脇縫いから一定幅分後身頃に寄って縫着されている。右前身頃部分26は、裾線30から上部の縁部中間部までを開放し、その上方のウエスト部分までの縁部31が、左脇縫いに縫い止められている。好ましくは、裾線30から上部50〜70cmまでの位置の縁部の部分32を開放し、50〜70cmの位置から上のウエスト部分までの縁部34が、左脇縫いの縫い代に縫い止められている。この開放されている縁部開放部分32があるために、腰回りは、着用者の身体にフィットしつつ、歩行に際し、足がスムーズに運べる。このような構造をとることにより、歩幅が大きい着用者であっても、従来の着物のように左前身頃が足にからんで足が前に出ないという支障はなく、自由な歩幅をとることができる。洋服やスラックスで大きな歩幅を取ることに慣れた人や、他国の人々も、本発明の和服を着用してもなんら歩幅を変化させることなく、動きを制限されずに足を運ぶことができる。このように本発明の着物の下衣18は、着用者に自由な足の運びを約束しつつ、足をそろえると、裾幅は所定の裾幅に戻り、キチンとした印象を与えることができる。着用者の動作に伴う経時的な裾幅の乱れが発生することはない。
【0019】
本発明の下衣のウエスト部分36は、幅広のゴムテープ(図示しない)を通しており、このゴムテープの長さは着用者のウエストに合わせている。プレタポルテの場合および既製とする場合は、たとえば、JIS規格で規定されている、婦人用衣服のサイズであるS,M,L,LL等で規定されているウエストのヌード寸法に合わせて、段階的にサイズの異なる複数組を作成してもよい。ウエスト部分は、着用者の脇の下から腰の部分までどこで止めてもよい。裾の位置を決定すれば、自然と決まる位置に設定する。着物を着用後、帯で下衣を固定するので、ずれることを配慮しなくてもよい。
【0020】
ウエスト部分は両端部38が設けられ、端部38にはウエスト部分に続く後身頃同士を縫い合わせた部分の一定の位置までスリット40が設けられている。スリット40の上部のウエスト部分端部38には、互いに係合する留め具42が設けられている。例えば、ボタンとボタンホール、あるいは雌雄のスナップやかぎホック、面ファスナー等である。スリット40の長さLは、お端折り部分により隠れる長さが好ましく、約20〜25cm程度が好ましい。これは、着用者が下衣を着用する場合の容易さを考慮したものである。通常のウエスト部分がゴムテープで構成されているスカートであればゴムテープで収縮しているウエスト部分を押し広げて作った空間に足および腰を入れなければならないが、本発明の下衣18は、ウエスト部分36の留め具42を開放すれば、ゴムテープで収縮したウエスト周囲の長さ分またはそれ以上がスリット部分40が開放されて補填されるので、ゆとりのできた周の空間に脚および腰を入れて着用者は下衣18を短時間に円滑に着用することができる。この場合、スリット40は、面ファスナー、ファスナー、ボタン等の開閉手段(図示しない)をつけてもよい。着脱の簡便さ等の観点から、面ファスナーが好ましい。このような構造をとることにより、本発明の下衣18は、着用者の下半身に沿った直線的なシルエットを保持することができ、着用者の動作を制限せず、かつ着用者の動作に伴う腰まわりの緩み等の経時的な着崩れは発生しない。
【0021】
また、前記下衣の右前身頃部分26の縁部開放部分32が、縫い止め部分の下部終端部近傍でひだ状に4〜10cm短縮されていてもよい。短縮される長さは、着用者の体型、嗜好等に照らして上記範囲内で選択され得る。ひだの数は、1または2以上の複数であってもよい。細かいひだを多数とって、短縮してもよい。ひだは、右前身頃部分の縁部31において、ひだにより生ずる重複部分44を固定する。固定方法は、ひだが固定されれば、特に限定されないが、例えば、右前身頃部分の縁部31の重複部分44の一部または全体を縫着する。ひだの折り目は、裾基準線46に平行であることが好ましい。図4は、ひだが1つの実施態様を示す。図4(a)は、下衣の前面図であり、左前身頃部分24の裏側にある右前身頃部分26の状態を示す。(b)は重複部分44の部分拡大図である。図4(a)においては、下衣の右前身頃部分26の縁部31の開放部分32が、縫い止め部分34の下部終端部の近傍で折り畳まれ、重複部分44が設けられている。図4(b)に示すように、重複部分44は、ひだによりつくられる折り目45が裾基準線46に平行になるように折り畳まれて、形成される。この態様では、重複部分44は、上下幅dが2〜5cmの範囲である。重複部分44の上下幅dは、着用者の体型、嗜好に適用してこの範囲内で選択され得る。図4の態様では、重複部分44は、右前身頃部分26の縁部31で縫着部47により固定されている。ひだの固定方法、固定位置は、縁部に限定されず、着用者の足の運びの障害とならない範囲で適宜選択しうる。
【0022】
重複部分44は、縫い止め部分34の下部終端部のできるだけ近傍に設けることが好ましい。重複部分44の折り目45は、縫着部47を離れるに従って自然に複数のドレープへと変化し、折り目45は自然に消滅する。重複部分44が右前身頃部分26の上部にあると、重複部分44により形成されるドレープが、着用者の足部分のより上方の位置から生じることとなり好ましい。また折り目45を裾基準線46に平行とすることにより、ドレープが、右前身頃部分26の縫着部47を基点とした裾基準線46に平行なライン(L1)から、縫着部47と右脇線端部48を結ぶライン(L2)との間に集中して放射線状に形成される。このようにして形成されたドレープの向きは、着用者の足の動き、特に膝の動きを妨げない。このドレープによる右前身頃部分26の生地のたるみは、着用者の歩行等に伴った膝を前方に進める動作を容易にする。さらに、縫着部47は、右前身頃縁部31に設けられているので着用者の動きを妨げない。上記のようにして重複部分44を設けることにより、着用者の足を出す動作がスムーズに行える。また、右前身頃部分26の褄先49が、裾基準線46より上方にあがり、下衣の裾幅が腰幅より小さくなる。これにより、着用者が直立の姿勢をとると、ただちに裾窄まりのシルエットができ好ましい。
【0023】
本発明の態様においては、下衣の前身頃部分24,26は1枚の布地を用いて作製してもよいが、下衣の前幅の範囲内でおくみを付けてもよい。おくみは格式のある着物に好ましい。
【0024】
更に、本発明の他の態様においては、下衣の裾に裏地をつけても良い。また、長襦袢の裾の部分を取り付けてもよい。例えば、幅10〜15cmの裾よけ部分を別布として用意し、下衣の裾部分の縫いつける。
【0025】
次に、着物の上衣について、図5(a)(b)に従って、説明する。図5(a)は、前面図、図5(b)は背面図である。上衣16は、通常の着物の形状の袖部分50と、右前身頃52、左前身頃54、後身頃56、えり58で基本的に構成され、前後身頃52,54の下部はお端折り部分60、62を構成する。
【0026】
袖部分50は、通常の着物の袖と同様である。袖幅および袖丈は、着物の種類、着用者の好み,体型等に合わせて、適宜決定する。長襦袢を着用している外見を呈するように、袖全体に長襦袢の袖を取り付けても、袖口部分に長襦袢の袖部分を別布で用意し、縫い付けてもよい。
【0027】
えり58は、通常の着物のえり部分と基本的には同様である。でき上がりが留袖のひよく仕立てや振袖、付け下げの重ねえりと同様の外見を呈するように、留袖、振袖、付け下げ等のフォーマルな着物には、えり部分の内側に重ねえり64をつけてもよい。さらに、長襦袢のえりをつけてもよい。ともに着脱可能な手段を用いて、取り付ける好ましい。
【0028】
前身頃52、54、後身頃56の長さは、通常の着物の着用時のお端折り下端部までの長さとする。前身頃52、54、後身頃56の幅は、お端折り下端部66の前幅が、下衣の前幅よりも少し広い幅であることが好ましい。お端折り部分60、62は、下端部66を輪として10〜20cm程度の幅の折り返しにより二重にして形成する。後身頃のお端折り下端部66は肩線と水平位置にある。前身頃のお端折り下端部66は、肩線68に平行位置を基準にすると後身頃のお端折り下端部66に続く脇縫い70の終端部72からえり先74にかけて下がり、わずかに曲線を描いている。詳しくは、図6に示す。図6は、上衣16の裏側の部分、特にお端折り部分60,62の部分説明図である。上衣の前身頃の脇縫い70とお端折り下端部66とのなす角度αは90〜120度、好ましくは95〜110度である。えり縁部75とお端折り下端部66とのなす角度βは70〜90度、好ましくは75〜85度である。このお端折り下端部66の形状は、右前身頃と左前身頃は共に同様の角度を持ってえり先74方向に傾斜している。図5に示すように、左右前身頃を重ねて一定の相互位置に固定するために、上衣の前身頃52,54のお端折り部分60裏側に着脱可能な結合手段76を設ける。結合手段76は、ボタン、スナップ、面ファスナー等が用いられるが、好ましくは、面ファスナーである。結合手段76は、少なくとも、上衣の両前身頃52,54のお端折り部分60のえり端部裏側と、脇縫い70付近裏側の各箇所に、互いに1対の雌雄となっている面ファスナーを設けることが好ましい。
【0029】
このように、お端折り下端部66がえり先74にかけて傾斜している両前身頃72,54のお端折り60を床に平行に保持して着用することにより、肩下がり、えもん抜きを自然に着用者の身体に適用させて形成しつつ上衣16を着用することができる。
【0030】
図7に示すように、上衣16は、着用者の身体により適用させるために、締結手段80を付加させてもよい。例えば、着用者の胴部にフィットする長さに適用させて調節が可能なように、端部に一定の幅の雌雄の面ファスナー82を設けたベルトを用い、その長手方向にみて中央部を上衣の後身頃に縫着等により取り付けておく。着用に際し、着用者の脇から回して腹部で締結するようにしてもよい。
【0031】
上衣は、下衣を着用後に着用する。左前身頃を表に、面ファスナーと、必要であれば上記締結手段により着用者の身体にフィットさせる。
【0032】
次いで、本発明に用いられる分割式帯14について、図8(a)(b)に基づいて、説明する。図8(a)は、分割式帯を構成する帯部20、図8(b)は結び部22を示す説明図である。帯部20は、着用者の胴まわりを一巡させる長さであり、基本的には、帯地を幅方向二つ折りにし帯板90を内蔵する。端部に設けられた係合手段92により着用者の胴部に適応させる。係合手段92は、伸縮性を有する、または、長さ調節機能を有する。例えば、ゴムベルト94の先に係止手段96を設ける。
【0033】
本発明の分割式帯14を構成する結び部22は、太鼓結びとする場合は、予め、お太鼓部分98、たれ部分100、手部分102で構成されたお太鼓の形状に形成されている。結び部22には帯締め104および帯揚げ106が付帯されうる帯締め104、帯揚げ106は、長手方向中央部がお太鼓部分98の内部で、通常の帯着用に際の適当な位置に固定されるように着脱可能に係止されうる。帯締め104および帯揚げ106は伸縮性のある材料であってもよい。帯締め104、帯揚げ106は、帯部20の長さ程度まで短くしその長手方向端部に係合手段108を有する構造であってもよい。係合手段は、例えば、面ファスナーである。帯締め104は帯まくら110を包含して結び部22のお太鼓部分98の内部でお太鼓部分98の上面の形状を保持するように内部上部に固定されている。帯まくら110の形状は、種々選択し得る。従来の帯締め、帯揚げを本発明の分割式帯に用いてもよい。
【0034】
帯部20と結び部22は、面ファスナー等の結合手段112により、互いに一体となる。帯部20を着用者の胴部に固定後、結び部22を着脱可能な結合手段112により着用者の背中にあたる部分に固定し、帯締め104および帯揚げ106を装着することにより1組の帯を着装することができる。紐を一切使用していないので、腹部を締め付けることなく着用可能であるため、食事の際に気分が悪くならない。この作業により、本発明の簡易着装式和服が完成する。なお、本発明の分割式帯で「結び部」22として説明した部分は、太鼓結びの他の帯結びの形状であってもよく、通常帯結びとして知られている形状またはそのバリエーションを種々応用することができる。
【0035】
本発明は、街着、つむぎ、浴衣等のふだん着から、留袖、振袖、付け下げ等の礼装まで適用することができ、簡易に美しく着装することができる。
【0036】
以上、本発明について説明したが、本発明は、これらの実施の形態のみに限定されず、その趣旨を逸脱しない範囲内で、当業者の知識に基づき、種々の変更、修正、改変を加えた態様で実施しうる。例えば、本発明の分割式着物と従来の帯の組み合わせで着装してもよく、あるいは、本発明の分割式帯を従来の着物と組み合わせても良い。あるいは、従来の長襦袢を着用後、本発明の簡易着装和服を着装してもよい。
【0037】
【発明の効果】
本発明は、着物、帯、小物等の和服一式に関し、日本古来からの和服の着装に要する手間、時間、小道具を省略でき、紐不用で簡易に着装できる和服である。さらに、着用に時間がかからず、伝統の和服の着こなしと同様の美しさ格式で装える。さらに、着用者の動作によっても着崩れず、直立の姿勢をとると、ただちに裾窄まりの状態となりうる。本発明の簡易着装式和服は、下衣は、そのまま細身のシルエットを有する洋服のロングドレスとしても着用することができる。例えば、結婚式に参列する場合、和服の留袖として式に列席し、披露宴の際は、上衣を脱いで、ブラウス等と下衣を合わせて、洋装のパーティードレスとしても活用することができる。ウエストを締め付けることなく着用することができるので、食事や、立ち居振舞いに支障をきたすことがない。
【0038】
本発明の簡易着装式和服は、下衣のウエスト部分の位置を着用者の胴部分の適当な位置に変えることにより、着用者の身長の高低に拘わらず簡単に美しく着用することができる。新たな生地からオーダーやプレタポルテ、既製サイズに作製できる。また、和服のリフォームによっても、作製することができる。着物の前着用者より大柄な新着用者であっても、本発明によれば、縫製の自由度、着用時の自由度が増すので、生地量が不足することなく作製可能であり、外観に影響することなく美しく装える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の簡易着装式和服の分割式着物の着用例である。
【図2】本発明の簡易着装式和服の分割式帯である。
【図3】本発明の分割式着物の下衣である。(a)は、前面図、(b)は背面図である。
【図4】本発明の分割式着物の下衣の他の態様である。(a)は、前面図であり、左前身頃部分の下部にある右前身頃部分の状態を示す。(b)は重複部分の部分拡大図である。
【図5】本発明の分割式着物の上衣である。
【図6】本発明の分割式着物の上衣のお端折り部分の説明図である。
【図7】本発明の分割式着物の上衣の他の態様である。
【図8】本発明の分割式帯を示す図であり、(a)は、帯部、(b)は結び部の説明図である。
【符号の説明】
10:本発明の簡易着装式和服
12:分割式着物
14:分割式帯
16:上衣
18:下衣
20:帯部
22:結び部
23:後身頃部分
24:左前身頃部分
26:右前身頃部分
28:ウエスト部分縁部
30:裾線
31:前身頃縁部
32:縁部開放部分
34:縫い止め部分
36:下衣のウエスト部分
38:ウエスト部分の縁部
40:スリット
42:留め具
44:重複部分
45:折り目
46:裾基準線
47:縫着部
48:右脇線端部
49:右前身頃の褄先
50:袖部分
52:右前身頃
54:左前身頃
56:後身頃
58:えり
60、62:お端折り部分
64:重ねえり
66:お端折り部分の下端部
68:肩線
70:脇縫い
72:脇縫いの終端部
74:えり先
75:えり縁部
76:結合手段
80:締結手段
82:面ファスナー
90:帯板
92:係合手段
94:ゴムベルト
96:係止手段
98:お太鼓部分
100:たれ部分
102:手部分
104:帯締め
106:帯揚げ
108:係合手段
110:帯まくら
112:結合手段
【発明の属する技術分野】
本発明は、着物、帯、小物等を含む和服一式に関し、日本古来からの和服着用に要する手間、時間、小道具を省略することのできる、簡易着装式和服に関する。
【0002】
【従来の技術】
日本特有の民族衣装である、着物および帯の組み合わせは、他の国にない形状および構成の美しさで、着用した者の魅力をより華やかに印象づける。特に、和服全体の中で、胸元および、裾周りのたたずまい、および帯の形状のバリエーションが、他の国の民族衣装と際立って相違し、この点で固有の魅力を引き出している。しかし、着物および帯は、洋服との比較において大きく異なる点は、着用する者の身体の形状に沿わない、直線を基本とした構成である衣料品であることである。このため、着用してからの立ち居に伴い、裾周りやえり元、およびお端折り部分の収まりと帯の位置関係に経時的に乱れが発生する。可能な限り長時間着用時と同様の着付けを維持しようとするために、和服の着付けには種々の工夫がされている。
【0003】
例えば、直線で構成された衣料を曲線で構成される着用者の身体に沿わせる矛盾を解消するため、通常、身体の曲線を直線に近い状態に補正するための手ぬぐい等の補正具を胸元およびウエスト等に使用している。また、複数本の紐類で襦袢、長襦袢、着物を、着用する者の身体に固定している。さらに、補助器具で着物のえり元や帯の一定の箇所を補正する場合もある。これらを使用して姿良く着用した場合、経時的な乱れは、多少解消することができる。しかし、これら種々の紐、補助具により、着用者の胸部や腹部は締め付けられる。また手ぬぐい等の充填により、着用者の着心地は悪く、和服を着装した状態の、立ち居振舞いや食事、トイレ時等様々な行動において、身体の運動を制限される度合いが洋服と比較して著しく大きかった。
【0004】
また、上記種々の補助具を用いた和服の美しい着付け方法は、複雑で技能を要し、和服を着装することの少ない者、他国の人々にとっては、簡単に美しく維持できるように和装を着用することは著しく困難であった。
【0005】
このような和服着装に伴う事情が、近年、着物を気軽に着用する者が減少してきている原因と考えられる。
【0006】
これらを、解消するために、種々の形状の着物および帯が考えられている。たとえば、着物を、上衣および下衣の二部式に分割し、それぞれを着用してお端折りの収まりを考慮した形状の分割式着物がある(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4)。通常、下衣を紐でウエスト部分に固定し、その上から上衣を着用する構成をとっており、お端折り部分は上衣の裾にあたり、形状は固定されている。しかし、通常帯なしで着用するため、着用時の姿は、カジュアルな印象である。また、上衣部分は脇で紐または係止部で固定、または胴回りを紐で固定するが、胸元が開いた印象があり、フォーマルな場所では着用することができない。下衣部分は、細身のシルエットを確保するためには、着用者の身体に沿うように長方形状の製品を端部に設けられた紐でウエストに固定するため、内側となる下衣の裾のため足の運びが制限され、また、着用者の動きに伴って、裾が広がる傾向は否めない。また、着用者の動作を制限せず、スムーズな動作を優先するためには、下衣の幅を多くとらざるを得ず、シルエットは腰回りがだぶつき裾が広がるギャザースカートのようになり、古来の着物のたたずまいから受ける印象から外れてしまう。従って、フォーマルな着物は、古来からの伝統的な着物が着用されてきている。
【0007】
【特許文献1】
特開平11−247007号
【特許文献2】
特開平8−3802号
【特許文献3】
実公平3−45925号
【特許文献4】
実開平2−14311号
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らは、上記問題を解決し、留袖や付け下げ等の格式のあるフォーマルな場所に着用する着物にも応用することができ、着用に際し古来のこれらの着物のシルエットを十分踏襲しつつ、かつ着心地良好で、着用が短時間で行うことができ、さらに、着用者の動きに自然に沿い、きちんとしたたたずまいを長時間維持し得る、ひもを使用しない簡易な和服をめざし、種々研究を重ね本発明に至った。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の簡易着装式和服の要旨とするところは、上衣と下衣からなる分割式着物を含み、ここで、下衣は、後身頃部分、左右の前身頃部分で構成されており、着用者の胴を一巡して囲み、ウエスト部分にゴムが内蔵され、ウエスト部分に続く後身頃縫い合わせ部分一定の位置までスリットが設けられ、左前身頃部分と右前身頃部分が重ねられ、右前身頃部分が、縁部の裾線から上部の縁部中間部までを開放し、その上方のウエスト部分までの縁部が、左脇縫いに縫いとめられていることにある。
【0010】
また、本発明の簡易着装式和服は、前記分割式着物の上衣が、袖、前後身頃、えり、お端折りで構成され、前身頃のお端折り下線と脇線との角度が90〜120度、お端折り下線とえりとの角度は70〜90度をなすようにお端折り下線がえりに向かって下がっており、左右の前身頃に設けられている着脱可能な結合手段により相互位置が固定可能であることにある。結合手段は、好ましくは面ファスナーである。
【0011】
さらに、本発明の簡易着装式和服の他の態様としては、帯部と結び部を含む分割式帯を含み、帯部は、着用者の胴を一巡する帯状であって両端部に係合手段を有し、結び部は帯締めおよび帯揚げを付帯し、かつ帯部と結び部が互いに着脱可能な結合手段により一体となりうることにある。
【0012】
また、前記スリットが、面ファスナーで開閉可能であり、かつ前記着脱可能な結合手段が、面ファスナーでありうる。
【0013】
また、前記下衣の右前身頃部分の縁部の開放部分が、縫い止め部分の終端部近傍でひだ状に4〜10cm短縮されている。ここで、前記右前身頃部分の縁部の開放部分が、折り目が裾基準線に平行して折り畳まれてなる重複部分を有し、該重複部分が、少なくとも該右前身頃部分の縁部において縫着されうる。
【0014】
【発明の実施の形態】
図1、図2に示すように、本発明の簡易着装式和服10は、分割式着物12および/または分割式帯14で構成されている。分割式着物12は、上衣16と下衣18からなり、分割式帯14は、基本的に帯部20と結び部22とから構成されている。本発明の分割式着物12および分割式帯14を着用の順に従って、説明する。
【0015】
本発明の分割式着物12の構造として、本発明の分割式着物12を構成する下衣18の構造は、図3(a)(b)に示す。図3(a)は前面図、図3(b)は背面図である。下衣18は、後身頃部分23、左右前身頃部分24,26で構成されており、着用者の胴を一巡して囲む構成となっている。
【0016】
下衣18の長さは、約100cm程度であり、身長150〜175cmの範囲の身長を有する着用者にすべて適用可能な長さに想定されている。
【0017】
腰幅Hは、(着用者のヒップのヌード寸法+一定のゆとり)/2を基本とする。一定のゆとりは、5〜10cm、好ましくは約6cm程度である。この範囲の幅であると、ヒップから裾に至るシルエットが直線的な細身となり、裾が整った印象を与え得るからである。10cmを超えると、下衣が着用者の下半身に沿わずだぶついて、細身のシルエットが保持できず、裾幅も広がってしまう。また、5cmより少ないと、着用の際に着用しにくく着用者の動作を制限し支障をきたす。プレタポルテ、あるいは既製サイズを設定する場合は、たとえば、JIS規格で規定されている婦人用のサイズであるS,M,L,LL等で規定されているヒップのヌード寸法に約6cmを加えた数値を基準に、段階的にサイズの異なる複数組を作成してもよい。上記の腰幅Hをもとに、前腰幅、後幅、前幅を算出し、出来上がりの体裁を、伝統の着物の縫い目、シルエットに近似させる。
【0018】
図3(a)に示すように、本発明の下衣18の前面は、左前身頃部分24と右前身頃部分26が重なる構造を有する。左前身頃部分24のウエスト部分縁部28は右脇縫いから一定幅分後身頃に寄って縫着されている。右前身頃部分26は、裾線30から上部の縁部中間部までを開放し、その上方のウエスト部分までの縁部31が、左脇縫いに縫い止められている。好ましくは、裾線30から上部50〜70cmまでの位置の縁部の部分32を開放し、50〜70cmの位置から上のウエスト部分までの縁部34が、左脇縫いの縫い代に縫い止められている。この開放されている縁部開放部分32があるために、腰回りは、着用者の身体にフィットしつつ、歩行に際し、足がスムーズに運べる。このような構造をとることにより、歩幅が大きい着用者であっても、従来の着物のように左前身頃が足にからんで足が前に出ないという支障はなく、自由な歩幅をとることができる。洋服やスラックスで大きな歩幅を取ることに慣れた人や、他国の人々も、本発明の和服を着用してもなんら歩幅を変化させることなく、動きを制限されずに足を運ぶことができる。このように本発明の着物の下衣18は、着用者に自由な足の運びを約束しつつ、足をそろえると、裾幅は所定の裾幅に戻り、キチンとした印象を与えることができる。着用者の動作に伴う経時的な裾幅の乱れが発生することはない。
【0019】
本発明の下衣のウエスト部分36は、幅広のゴムテープ(図示しない)を通しており、このゴムテープの長さは着用者のウエストに合わせている。プレタポルテの場合および既製とする場合は、たとえば、JIS規格で規定されている、婦人用衣服のサイズであるS,M,L,LL等で規定されているウエストのヌード寸法に合わせて、段階的にサイズの異なる複数組を作成してもよい。ウエスト部分は、着用者の脇の下から腰の部分までどこで止めてもよい。裾の位置を決定すれば、自然と決まる位置に設定する。着物を着用後、帯で下衣を固定するので、ずれることを配慮しなくてもよい。
【0020】
ウエスト部分は両端部38が設けられ、端部38にはウエスト部分に続く後身頃同士を縫い合わせた部分の一定の位置までスリット40が設けられている。スリット40の上部のウエスト部分端部38には、互いに係合する留め具42が設けられている。例えば、ボタンとボタンホール、あるいは雌雄のスナップやかぎホック、面ファスナー等である。スリット40の長さLは、お端折り部分により隠れる長さが好ましく、約20〜25cm程度が好ましい。これは、着用者が下衣を着用する場合の容易さを考慮したものである。通常のウエスト部分がゴムテープで構成されているスカートであればゴムテープで収縮しているウエスト部分を押し広げて作った空間に足および腰を入れなければならないが、本発明の下衣18は、ウエスト部分36の留め具42を開放すれば、ゴムテープで収縮したウエスト周囲の長さ分またはそれ以上がスリット部分40が開放されて補填されるので、ゆとりのできた周の空間に脚および腰を入れて着用者は下衣18を短時間に円滑に着用することができる。この場合、スリット40は、面ファスナー、ファスナー、ボタン等の開閉手段(図示しない)をつけてもよい。着脱の簡便さ等の観点から、面ファスナーが好ましい。このような構造をとることにより、本発明の下衣18は、着用者の下半身に沿った直線的なシルエットを保持することができ、着用者の動作を制限せず、かつ着用者の動作に伴う腰まわりの緩み等の経時的な着崩れは発生しない。
【0021】
また、前記下衣の右前身頃部分26の縁部開放部分32が、縫い止め部分の下部終端部近傍でひだ状に4〜10cm短縮されていてもよい。短縮される長さは、着用者の体型、嗜好等に照らして上記範囲内で選択され得る。ひだの数は、1または2以上の複数であってもよい。細かいひだを多数とって、短縮してもよい。ひだは、右前身頃部分の縁部31において、ひだにより生ずる重複部分44を固定する。固定方法は、ひだが固定されれば、特に限定されないが、例えば、右前身頃部分の縁部31の重複部分44の一部または全体を縫着する。ひだの折り目は、裾基準線46に平行であることが好ましい。図4は、ひだが1つの実施態様を示す。図4(a)は、下衣の前面図であり、左前身頃部分24の裏側にある右前身頃部分26の状態を示す。(b)は重複部分44の部分拡大図である。図4(a)においては、下衣の右前身頃部分26の縁部31の開放部分32が、縫い止め部分34の下部終端部の近傍で折り畳まれ、重複部分44が設けられている。図4(b)に示すように、重複部分44は、ひだによりつくられる折り目45が裾基準線46に平行になるように折り畳まれて、形成される。この態様では、重複部分44は、上下幅dが2〜5cmの範囲である。重複部分44の上下幅dは、着用者の体型、嗜好に適用してこの範囲内で選択され得る。図4の態様では、重複部分44は、右前身頃部分26の縁部31で縫着部47により固定されている。ひだの固定方法、固定位置は、縁部に限定されず、着用者の足の運びの障害とならない範囲で適宜選択しうる。
【0022】
重複部分44は、縫い止め部分34の下部終端部のできるだけ近傍に設けることが好ましい。重複部分44の折り目45は、縫着部47を離れるに従って自然に複数のドレープへと変化し、折り目45は自然に消滅する。重複部分44が右前身頃部分26の上部にあると、重複部分44により形成されるドレープが、着用者の足部分のより上方の位置から生じることとなり好ましい。また折り目45を裾基準線46に平行とすることにより、ドレープが、右前身頃部分26の縫着部47を基点とした裾基準線46に平行なライン(L1)から、縫着部47と右脇線端部48を結ぶライン(L2)との間に集中して放射線状に形成される。このようにして形成されたドレープの向きは、着用者の足の動き、特に膝の動きを妨げない。このドレープによる右前身頃部分26の生地のたるみは、着用者の歩行等に伴った膝を前方に進める動作を容易にする。さらに、縫着部47は、右前身頃縁部31に設けられているので着用者の動きを妨げない。上記のようにして重複部分44を設けることにより、着用者の足を出す動作がスムーズに行える。また、右前身頃部分26の褄先49が、裾基準線46より上方にあがり、下衣の裾幅が腰幅より小さくなる。これにより、着用者が直立の姿勢をとると、ただちに裾窄まりのシルエットができ好ましい。
【0023】
本発明の態様においては、下衣の前身頃部分24,26は1枚の布地を用いて作製してもよいが、下衣の前幅の範囲内でおくみを付けてもよい。おくみは格式のある着物に好ましい。
【0024】
更に、本発明の他の態様においては、下衣の裾に裏地をつけても良い。また、長襦袢の裾の部分を取り付けてもよい。例えば、幅10〜15cmの裾よけ部分を別布として用意し、下衣の裾部分の縫いつける。
【0025】
次に、着物の上衣について、図5(a)(b)に従って、説明する。図5(a)は、前面図、図5(b)は背面図である。上衣16は、通常の着物の形状の袖部分50と、右前身頃52、左前身頃54、後身頃56、えり58で基本的に構成され、前後身頃52,54の下部はお端折り部分60、62を構成する。
【0026】
袖部分50は、通常の着物の袖と同様である。袖幅および袖丈は、着物の種類、着用者の好み,体型等に合わせて、適宜決定する。長襦袢を着用している外見を呈するように、袖全体に長襦袢の袖を取り付けても、袖口部分に長襦袢の袖部分を別布で用意し、縫い付けてもよい。
【0027】
えり58は、通常の着物のえり部分と基本的には同様である。でき上がりが留袖のひよく仕立てや振袖、付け下げの重ねえりと同様の外見を呈するように、留袖、振袖、付け下げ等のフォーマルな着物には、えり部分の内側に重ねえり64をつけてもよい。さらに、長襦袢のえりをつけてもよい。ともに着脱可能な手段を用いて、取り付ける好ましい。
【0028】
前身頃52、54、後身頃56の長さは、通常の着物の着用時のお端折り下端部までの長さとする。前身頃52、54、後身頃56の幅は、お端折り下端部66の前幅が、下衣の前幅よりも少し広い幅であることが好ましい。お端折り部分60、62は、下端部66を輪として10〜20cm程度の幅の折り返しにより二重にして形成する。後身頃のお端折り下端部66は肩線と水平位置にある。前身頃のお端折り下端部66は、肩線68に平行位置を基準にすると後身頃のお端折り下端部66に続く脇縫い70の終端部72からえり先74にかけて下がり、わずかに曲線を描いている。詳しくは、図6に示す。図6は、上衣16の裏側の部分、特にお端折り部分60,62の部分説明図である。上衣の前身頃の脇縫い70とお端折り下端部66とのなす角度αは90〜120度、好ましくは95〜110度である。えり縁部75とお端折り下端部66とのなす角度βは70〜90度、好ましくは75〜85度である。このお端折り下端部66の形状は、右前身頃と左前身頃は共に同様の角度を持ってえり先74方向に傾斜している。図5に示すように、左右前身頃を重ねて一定の相互位置に固定するために、上衣の前身頃52,54のお端折り部分60裏側に着脱可能な結合手段76を設ける。結合手段76は、ボタン、スナップ、面ファスナー等が用いられるが、好ましくは、面ファスナーである。結合手段76は、少なくとも、上衣の両前身頃52,54のお端折り部分60のえり端部裏側と、脇縫い70付近裏側の各箇所に、互いに1対の雌雄となっている面ファスナーを設けることが好ましい。
【0029】
このように、お端折り下端部66がえり先74にかけて傾斜している両前身頃72,54のお端折り60を床に平行に保持して着用することにより、肩下がり、えもん抜きを自然に着用者の身体に適用させて形成しつつ上衣16を着用することができる。
【0030】
図7に示すように、上衣16は、着用者の身体により適用させるために、締結手段80を付加させてもよい。例えば、着用者の胴部にフィットする長さに適用させて調節が可能なように、端部に一定の幅の雌雄の面ファスナー82を設けたベルトを用い、その長手方向にみて中央部を上衣の後身頃に縫着等により取り付けておく。着用に際し、着用者の脇から回して腹部で締結するようにしてもよい。
【0031】
上衣は、下衣を着用後に着用する。左前身頃を表に、面ファスナーと、必要であれば上記締結手段により着用者の身体にフィットさせる。
【0032】
次いで、本発明に用いられる分割式帯14について、図8(a)(b)に基づいて、説明する。図8(a)は、分割式帯を構成する帯部20、図8(b)は結び部22を示す説明図である。帯部20は、着用者の胴まわりを一巡させる長さであり、基本的には、帯地を幅方向二つ折りにし帯板90を内蔵する。端部に設けられた係合手段92により着用者の胴部に適応させる。係合手段92は、伸縮性を有する、または、長さ調節機能を有する。例えば、ゴムベルト94の先に係止手段96を設ける。
【0033】
本発明の分割式帯14を構成する結び部22は、太鼓結びとする場合は、予め、お太鼓部分98、たれ部分100、手部分102で構成されたお太鼓の形状に形成されている。結び部22には帯締め104および帯揚げ106が付帯されうる帯締め104、帯揚げ106は、長手方向中央部がお太鼓部分98の内部で、通常の帯着用に際の適当な位置に固定されるように着脱可能に係止されうる。帯締め104および帯揚げ106は伸縮性のある材料であってもよい。帯締め104、帯揚げ106は、帯部20の長さ程度まで短くしその長手方向端部に係合手段108を有する構造であってもよい。係合手段は、例えば、面ファスナーである。帯締め104は帯まくら110を包含して結び部22のお太鼓部分98の内部でお太鼓部分98の上面の形状を保持するように内部上部に固定されている。帯まくら110の形状は、種々選択し得る。従来の帯締め、帯揚げを本発明の分割式帯に用いてもよい。
【0034】
帯部20と結び部22は、面ファスナー等の結合手段112により、互いに一体となる。帯部20を着用者の胴部に固定後、結び部22を着脱可能な結合手段112により着用者の背中にあたる部分に固定し、帯締め104および帯揚げ106を装着することにより1組の帯を着装することができる。紐を一切使用していないので、腹部を締め付けることなく着用可能であるため、食事の際に気分が悪くならない。この作業により、本発明の簡易着装式和服が完成する。なお、本発明の分割式帯で「結び部」22として説明した部分は、太鼓結びの他の帯結びの形状であってもよく、通常帯結びとして知られている形状またはそのバリエーションを種々応用することができる。
【0035】
本発明は、街着、つむぎ、浴衣等のふだん着から、留袖、振袖、付け下げ等の礼装まで適用することができ、簡易に美しく着装することができる。
【0036】
以上、本発明について説明したが、本発明は、これらの実施の形態のみに限定されず、その趣旨を逸脱しない範囲内で、当業者の知識に基づき、種々の変更、修正、改変を加えた態様で実施しうる。例えば、本発明の分割式着物と従来の帯の組み合わせで着装してもよく、あるいは、本発明の分割式帯を従来の着物と組み合わせても良い。あるいは、従来の長襦袢を着用後、本発明の簡易着装和服を着装してもよい。
【0037】
【発明の効果】
本発明は、着物、帯、小物等の和服一式に関し、日本古来からの和服の着装に要する手間、時間、小道具を省略でき、紐不用で簡易に着装できる和服である。さらに、着用に時間がかからず、伝統の和服の着こなしと同様の美しさ格式で装える。さらに、着用者の動作によっても着崩れず、直立の姿勢をとると、ただちに裾窄まりの状態となりうる。本発明の簡易着装式和服は、下衣は、そのまま細身のシルエットを有する洋服のロングドレスとしても着用することができる。例えば、結婚式に参列する場合、和服の留袖として式に列席し、披露宴の際は、上衣を脱いで、ブラウス等と下衣を合わせて、洋装のパーティードレスとしても活用することができる。ウエストを締め付けることなく着用することができるので、食事や、立ち居振舞いに支障をきたすことがない。
【0038】
本発明の簡易着装式和服は、下衣のウエスト部分の位置を着用者の胴部分の適当な位置に変えることにより、着用者の身長の高低に拘わらず簡単に美しく着用することができる。新たな生地からオーダーやプレタポルテ、既製サイズに作製できる。また、和服のリフォームによっても、作製することができる。着物の前着用者より大柄な新着用者であっても、本発明によれば、縫製の自由度、着用時の自由度が増すので、生地量が不足することなく作製可能であり、外観に影響することなく美しく装える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の簡易着装式和服の分割式着物の着用例である。
【図2】本発明の簡易着装式和服の分割式帯である。
【図3】本発明の分割式着物の下衣である。(a)は、前面図、(b)は背面図である。
【図4】本発明の分割式着物の下衣の他の態様である。(a)は、前面図であり、左前身頃部分の下部にある右前身頃部分の状態を示す。(b)は重複部分の部分拡大図である。
【図5】本発明の分割式着物の上衣である。
【図6】本発明の分割式着物の上衣のお端折り部分の説明図である。
【図7】本発明の分割式着物の上衣の他の態様である。
【図8】本発明の分割式帯を示す図であり、(a)は、帯部、(b)は結び部の説明図である。
【符号の説明】
10:本発明の簡易着装式和服
12:分割式着物
14:分割式帯
16:上衣
18:下衣
20:帯部
22:結び部
23:後身頃部分
24:左前身頃部分
26:右前身頃部分
28:ウエスト部分縁部
30:裾線
31:前身頃縁部
32:縁部開放部分
34:縫い止め部分
36:下衣のウエスト部分
38:ウエスト部分の縁部
40:スリット
42:留め具
44:重複部分
45:折り目
46:裾基準線
47:縫着部
48:右脇線端部
49:右前身頃の褄先
50:袖部分
52:右前身頃
54:左前身頃
56:後身頃
58:えり
60、62:お端折り部分
64:重ねえり
66:お端折り部分の下端部
68:肩線
70:脇縫い
72:脇縫いの終端部
74:えり先
75:えり縁部
76:結合手段
80:締結手段
82:面ファスナー
90:帯板
92:係合手段
94:ゴムベルト
96:係止手段
98:お太鼓部分
100:たれ部分
102:手部分
104:帯締め
106:帯揚げ
108:係合手段
110:帯まくら
112:結合手段
Claims (6)
- 上衣と下衣からなる分割式着物を含み、該下衣が、後身頃部分、左右前身頃部分で構成されており、着用者の胴を一巡して囲み、ウエスト部分にゴムが内蔵され、該ウエスト部分から該ウエスト部分に続く後身頃縫い合わせ部分の一定の位置までスリットが設けられており、左前身頃部分と右前身頃部分が重ねられ、該右前身頃部分が、該右前身頃部分の縁部における裾線から上部の該縁部中間部までを開放し、その上方の該ウエスト部分までの該右前身頃部分の縁部が、左脇縫いに縫いとめられている、簡易着装式和服。
- 前記分割式着物の上衣が、袖、前後身頃、えり、お端折りで構成され、前身頃のお端折り下線と脇線との角度が90〜120度、お端折り下線とえり縁部との角度は70〜90度をなすようにお端折り下線がえりに向かって下がっており、左右の前身頃に設けられている着脱可能な結合手段により相互位置が固定可能である、請求項1記載の簡易着装式和服。
- さらに、帯部と結び部を含む分割式帯を含み、該帯部は、着用者の胴を一巡する帯状であって両端部に係合手段を有し、該結び部は帯締めおよび帯揚げを付帯し、かつ該帯部と該結び部が着脱可能な結合手段により一体となりうる、請求項1または請求項2に記載の簡易着装式和服。
- 前記スリットが、面ファスナーで開閉可能であり、かつ前記結合手段が、面ファスナーである、請求項2または請求項3に記載の簡易着装和服。
- 前記下衣の右前身頃部分の縁部の開放部分が、縫い止め部分の下部終端部近傍でひだ状に4〜10cm短縮されている、請求項1に記載の簡易着装和服。
- 前記右前身頃部分の縁部の開放部分が、折り目が裾基準線に平行して折り畳まれてなる重複部分を有し、該重複部分が、少なくとも該右前身頃部分の縁部において縫着されている、請求項5に記載の簡易着装和服。
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