JP2004137390A - Dimethyl ether resistant fluoro-elastomer and rubber member - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ジメチルエーテル(以下、「DME」と略す)を製造・貯蔵・輸送・供給・使用する段階で、気体または液体のDMEと接触する装置・機器に使用される部材を形成するのに適したゴム組成物、並びにDMEをLPGの代替燃料として使用する装置に使用され、DME用、更にはLPG用として共用可能なゴム部材に関する。
【0002】
【従来の技術】
ゴムOリングのように、合成ゴムを主材料とし、これに架橋剤・架橋助剤・充填材等のゴム薬品を配合して金型等によって加圧加熱成型したゴム系シール材は、適度の柔軟性を有し、接合面とのなじみが良く、シール性が優れているために、各種産業の装置・機器に幅広く使用されている。
【0003】
このうち、LPG業界においては、一次基地・二次基地・充填所等の供給設備や外航船、沿岸船、タンクローリ等の輸送設備において、配管の接続部分やバルブ等の機器にゴム系シール材、特にLPGに対する耐薬品性の良いNBRやふっ素ゴムが多く使われている(例えば、非特許文献1参照)。
【0004】
ここで、LPGはプロパンとブタンを主成分とし、運搬・保管が容易なことから民生用のエネルギーとして、全国の総世帯の約55%、2,500万世帯で使用されており、運輸用としてもほぼすべてのタクシーで燃料として使用されている。また、産業用としても鉄鋼を始めとする工業用や電力用、石油化学原料など幅広く利用されており、国民生活ならびに産業経済においてなくてはならないエネルギーとなっている。
【0005】
ところが、このLPGは供給の約8割を輸入に依存し、かつ輸入の約8割を中東に依存している上に、近年、中国・インド等のアジア諸国において所得水準の上昇に伴い、分散型燃料としてのLPGの需要が急増しつつあり、需給の逼迫による価格の高値安定が恒常化しつつあるという問題が発生している。
【0006】
このような情勢を受けて、新たなエネルギー源を見つけようという動きが活発になっており、LPG代替燃料としてLNGやGTLが注目されているが、LNGやGTLは他の代替燃料、特にDMEと比べて、プラントの建設費用が高いという問題がある。
【0007】
その他の代替燃料の中で、DMEはCH3OCH3という化学構造を有し、通常は天然ガス・随伴ガス・石炭等をガス化して得られる合成ガス(CO2、H2)を原料としてDME合成によって得られ、燃やした時に煤塵・SOxが発生せず、NOxも少ないというクリーンな特徴を有することから、発電用・ボイラー用・家庭用・自動車用等の燃料としての利用が検討されている。しかも、このDMEは蒸気圧のような物理的性状がLPGに似ていることから、LPGのインフラを活用することが可能と考えられており、近年ではLPGの代替燃料としてDMEを利用しようとする動きが高まってきている。
【非特許文献1】
「DME検討会」報告書、平成8年8月8日発行、資源エネルギー庁 資源・燃料部 石油流通課、財団法人エルピーガス振興センター 日本LPガス協会、p.5〜p.6
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、DMEは化学的にはエーテルに分類され、パラフィン系炭化水素であるプロパンやブタンからなるLPGとは化学的性質がまったく異なり、プラスチックやゴムなどの有機化合物に対して、ガス透過性が高く、膨潤や溶解させやすいという特徴を有している。上記のように、LPGの貯蔵タンクや配管にはシール材としてNBRやふっ素ゴムが使用されているが、これらのゴム材料はDMEに対する耐性が低く、比較的容易に侵蝕される。
【0009】
具体的には、本発明者らの実験によると、DMEとの接触によりNBRやふっ素ゴムは著しく膨潤し、DMEの透過性がLPGに比べて10倍以上となってしまい、シール材としての機能を十分果たせない恐れがあることが判明した。
【0010】
このように、DMEがLPGの代替燃料として有力な候補として注目されているなかで、LPGのインフラをそのまま使用できるようにするためには、DMEに対する耐性(耐DME性)が高いゴム材料の開発が急務となっている。そこで、本発明は、DME及びLPGに対する耐性を有するゴム材料及びゴム部材を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記のような課題を解決すべく検討を重ねたところ、ふっ素系エラストマーの中に耐DME性および耐LPG性が良好なものがあることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0012】
即ち、上記目的を達成するために、本発明の耐DME性ふっ素系エラストマーは、主鎖に2価パーフロロポリエーテルまたは2価パーフロロアルキレン構造を有し、末端あるいは側鎖にヒドロシリル基と付加反応可能なアルケニル基を2個以上有するふっ素系エラストマーが、分子中に2個以上のヒドロシリル基を有し前記アルケニル基と付加反応可能なポリマーにより架橋されていることを特徴とする。
【0013】
また。本発明のゴム部材は、上記の耐ジメチルエーテル性ふっ素系エラストマーまたは該耐ジメチルエーテル性ふっ素系エラストマーを含有する組成物を成形してなることを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に関して詳細に説明する。
【0015】
本発明の耐DME性ふっ素系エラストマーは、主鎖に2価パーフロロアルキレンまたは2価パーフロロポリエーテル構造を有し、末端あるいは側鎖に2個以上のヒドロシリル基と付加反応可能なアルケニル基を有するふっ素系エラストマーを出発原料とする。このようなふっ素系エラストマーとして、具体的には下記一般式(1)で表されるものを例示できる。
CH2=CH−(X)p−(Rf−Q)a−Rf−(X)p−CH=CH2 −(1)
【0016】
一般式(1)において、Xは独立に−CH2−、−CH2O−、CH2OCH2−、−Y−NR1SO2−または−Y−NR1−CO−(但し、Yは−CH2−または−Si(CH3)2−Ph−であり、R1は水素原子又は置換あるいは非置換の1価炭化水素基)を示し、Rfは2価パーフロロアルキレン基又は2価パーフロロポリエーテル基を示し、pは独立に0又は1であり、aは0以上の整数である。また、Qは下記一般式(2)、(3)または(4)で表される基である。
【0017】
【化1】
【0018】
一般式(2)〜(4)において、X、p、R1は上記と同様の意味を示し、R3は置換または非置換の2価炭化水素基である。また、R4は結合途中に酸素原子、窒素原子、ケイ素原子及び硫黄原子の1種又は2種以上を介在させてもよい置換または非置換の2価炭化水素基、あるいは下記一般式(5)又は(6)で表される官能基である。
【0019】
【化2】
【0020】
一般式(5)、(6)において、R5は置換または非置換の1価炭化水素基、R6は炭素原子、酸素原子、窒素原子、ケイ素原子及び硫黄原子の1種又は2種以上を主鎖構造中に含む基である。
【0021】
また、このようなふっ素系エラストマーとして、例えば信越化学工業(株)より「SIFEL」の商品名で市販されているものも使用できる。
【0022】
上記のふっ素系エラストマーは、分子中に2個以上のヒドロシリル基を有し、アルケニル基と付加反応可能なポリマーにより架橋され、本発明の耐DME性ふっ素系エラストマーとなる。このような架橋用ポリマーの具体例としては、分子中にヒドロシリル基を2個、好ましくは3個以上有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンを挙げることができる。このオルガノハイドロジェンポリシロキサンとしては、付加反応硬化型シリコーンゴム組成物に通常用いられるオルガノハイドロジェンポリシロキサンを使用することができるが、特に以下に示す化合物(7)及び(8)が望ましい。
Z−CH2CH2−(X)P−Rf−(X)P−CH2CH2−Z −(7)
Rf−(X)P−CH2CH2−Z −(8)
式中、X、p、Rfは上記と同様に定義される。また、Zは下記一般式(9)または(10)で表される。
【0023】
【化3】
【0024】
但し、R2は置換または非置換の1価炭化水素基、bは化合物(7)においては1、2または3、化合物(8)においては2または3である。
【0025】
また、R2において、1価炭化水素基としては、炭素数1〜8のものが好ましく、具体的にはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基等のアルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基等のシクロアルキル基、フェニル基、トリル基、キシリル基等のアリール基、ベンジル基、フェニルエチル基等のアラルキル基あるいはこれらの基の水素原子の一部または全部をふっ素、塩素、臭素等のハロゲン原子等で置換したクロロメチル基、ブロモエチル基、クロロプロピル基、トリフロロプロピル基、3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフロロヘキシル基等を挙げることが出来る。
【0026】
また、このような架橋用ポリマーとして、例えば信越化学工業(株)より「SIFEL用架橋剤CP−2」の商品名で市販されているものも使用することができる。
【0027】
これら架橋用ポリマーの添加量は、上記ふっ素系エラストマーを硬化するのに十分な量であり、ふっ素系エラストマー100重量部に対し、0.5〜5重量部、より好ましくは1〜3重量部である。
【0028】
また、架橋用ポリマーには、白金族金属化合物等の付加反応触媒を配合することが好ましい。白金族金属化合物の具体例として、例えば、塩化白金酸または塩化白金酸とエチレン等のオレフィンとの錯体、アルコールやビニルシロキサンとの錯体、白金/シリカまたはアルミナまたはカーボン等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。白金化合物以外の白金族金属化合物としては、ロジウム、ルテニウム、イリジウム、パラジウム系化合物も使用できる。更に、この触媒として、例えば信越化学工業(株)より「SIFEL用触媒PLF−2」の商品名で市販されているものも使用することができる。
【0029】
この触媒の使用量は、特に制限されるものではなく、触媒量で所望とする硬化速度を得ることができるが、経済的見地または良好な硬化物を得るためには、ふっ素系エラストマー及び架橋用ポリマーの合計量に対して0.1〜1,000ppm(白金族金属換算)、より好ましくは0.1〜500ppm程度の範囲とするのがよい。
【0030】
本発明の耐DME性ふっ素系エラストマーを得るには、上記のふっ素系エラストマー及び架橋用ポリマーを、好ましくは触媒を添加して、十分に攪拌することにより得られる。また、このとき加熱することも好ましい。
【0031】
更に、本発明においては、上記したふっ素系エラストマーに、分子中に2個以上のヒドロシリル基を有し、アルケニル基と付加反応可能な架橋成分を導入し、この架橋成分を導入したふっ素系エラストマーを一方の成分とし、上記したふっ素系エラストマーを他方の成分として反応させてもよい(後述される実施例2参照)。この場合の架橋成分の導入量は、上記した架橋用ポリマーの添加量と同様で構わない。また、必要により、上記の触媒を併用してもよい。
【0032】
上記の耐DME性ふっ素系エラストマーは、そのまま使用して所定形状に成形してゴム部材とすることができるが、各種特性を向上させるために添加剤や充填材等を配合して組成物とし、これを成形してゴム部材とすることもできる。配合される添加剤や充填材には特に制限はなく、従来よりゴム組成物の特性を向上させるために使用している薬剤、可塑剤、カーボンブラックやホワイトカーボン等の充填材等を挙げることができる。また、これらの配合量は、目的とするゴム製品に要求される物性や特性に合わせて適宜選択される。
【0033】
尚、出発原料となるふっ素系エラストマーは液状(ペースト状)あるいは固形(ミラブルタイプ)であることから、成形に際し、液状の場合は、このふっ素系エラストマー及び架橋用ポリマーを、あるいはこれに添加剤や充填材等を加えて液体用ミキシングマシーンやビーカーに投入して攪拌混合し、得られた混合物をLIMS成形やFIPG工法によって所望の形状に成形することができる。一方、固形の場合は、通常のゴム製品の製造方法が適用でき、ふっ素系エラストマー、架橋用ポリマー、更には添加剤や充填材等をオープンロール、加圧ニーダー、バンバリーミキサー等に投入して混練を行い、金型による熱プレス成形、押出成形、ブロー成型、トランスファー成型、射出成型等の方法によって所望の形状に成形することができる。
【0034】
成形条件は、特に制限されるものではないが、100℃〜200℃で、1〜30分間加熱加圧することが好ましい。100℃未満では硬化時間が長くなってしまうため工業的生産性に劣り、200℃を越えるとスコーチ発生や加硫戻りの危険性がある。より望ましくは120〜170℃である。その場合の硬化時間は、架橋反応が完了する時間を適宣選択すればよい。
【0035】
また、特にシール材とする場合には、そのシール性質を向上させるために、上記の一次架橋の後、100〜230℃で1〜24時間程度熱処理して二次架橋をすることが望ましい。100℃未満では二次架橋の効果が少なく、230℃を越えると成形品が熱分解するおそれがあるため好ましくない。より望ましくは、150〜200℃で1〜20時間であり、製品の形状を損なわないように可塑剤等の配合剤が揮発しない条件が適当である。
【0036】
【実施例】
以下、実施例と比較例により、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
【0037】
(実施例1)
表1に示す実施例1の配合の材料をロールにて混練してゴムコンパウンドとし、これを金型に充填し、150℃で10分間架橋成形を行ってゴムシートを得た。二次架橋は200℃で4時間行った。
【0038】
(実施例2)
表1に示す実施例2の配合の材料をビーカー中で攪拌混合してコンパウンドとし、これを金型に充填し、所定の温度、時間でLIMS成形によって一次架橋を行いゴムシートを得た。二次架橋は200℃で4時間行った。尚、ここでは、架橋成分を導入したふっ素系エラストマーを用いた。
【0039】
(比較例1)
表1に示す比較例1の配合の材料をロールにて混練してゴムコンパウンドとし、これを金型に充填し、160℃で15分間架橋成形を行ってゴムシートを得た。
【0040】
(比較例2)
表1に示す比較例4の配合の材料をロールにて混練してゴムコンパウンドとし、これを金型に充填し、170℃で10分間架橋成形を行ってゴムシートを得た。二次架橋は230℃で24時間行った。
【0041】
【表1】
【0042】
そして、実施例1,2、比較例1,2のゴムシートについて、JIS K6258に準ずる方法で引張強さ、DMEおよびLPG浸漬(23℃で2週間)後の引張強さ変化率、厚さ変化率を測定した。試験の結果を表2に示す。
【0043】
【表2】
【0044】
表2から判るように、本発明にかかる各実施例のゴムシートは、比較例のゴムシートに比べてDME浸漬後の引張強さと厚さの変化率が格段に小さく、耐DME性に優れるとともに、耐LPG性も良好であり、耐DME性と耐LPG性とを兼ね備えている。
【0045】
以上、本発明の耐DME性ふっ素系エラストマー及びゴム部材について、シール材を代表例として説明を行ってきたが、本発明はこれに限定されるわけではなく、例えばホースやガス栓等にも適用できることは言うまでもない。
【0046】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、DMEと接触する装置・機器に十分使用可能で、またLPG用の装置・機器にも従来と同様に使用できるゴム部材を提供することができる。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
INDUSTRIAL APPLICABILITY The present invention is suitable for forming a member used in a device or apparatus that comes into contact with gaseous or liquid DME at the stage of producing, storing, transporting, supplying, and using dimethyl ether (hereinafter abbreviated as “DME”). The present invention relates to a rubber composition which is used in an apparatus which uses DME as an alternative fuel to LPG, and which can be used for DME and further for LPG.
[0002]
[Prior art]
Like rubber O-rings, rubber-based seal materials made of synthetic rubber as the main material, mixed with rubber chemicals such as a cross-linking agent, a cross-linking aid, and a filler, and molded under pressure and heat with a mold, etc. Due to its flexibility, good compatibility with the joining surface, and excellent sealing properties, it is widely used in various industrial devices and equipment.
[0003]
Among them, in the LPG industry, rubber-based sealing materials are used for equipment such as pipe connection parts and valves in supply facilities such as primary bases, secondary bases, and filling stations, and in transport facilities such as oceangoing vessels, coastal vessels, and tank trucks. In particular, NBR and fluorine rubber having good chemical resistance to LPG are often used (for example, see Non-Patent Document 1).
[0004]
Here, LPG is mainly composed of propane and butane, and is easily used for transportation and storage. It is used for about 55% of the total households in the country, or 25 million households, and is used for transportation. Even almost all taxis are used as fuel. It is also widely used for industrial purposes such as iron and steel, electric power, petrochemical raw materials, etc., and is an indispensable energy in people's lives and industrial economy.
[0005]
However, this LPG depends on imports for about 80% of its supply and the Middle East for about 80% of its imports. In addition, in recent years, Asian countries such as China and India have diversified with rising income levels. There is a problem that demand for LPG as a mold fuel is rapidly increasing, and that price stability due to tight supply and demand is becoming constant.
[0006]
Under these circumstances, there is a growing movement to find new energy sources, and LNG and GTL are attracting attention as LPG alternative fuels. However, LNG and GTL are not compatible with other alternative fuels, especially DME. In comparison, there is a problem that the construction cost of the plant is high.
[0007]
Among other alternative fuels, DME has a chemical structure of CH 3 OCH 3 , and usually uses DME as a raw material from synthesis gas (CO 2 , H 2 ) obtained by gasifying natural gas, associated gas, coal and the like. Since it is obtained by synthesis and has the clean characteristics of generating no dust and SOx when burned and low NOx, its use as a fuel for power generation, boiler use, home use, automobile use, etc. is being studied. . Moreover, since the physical properties such as the vapor pressure of DME are similar to LPG, it is thought that it is possible to utilize the infrastructure of LPG. In recent years, DME is being used as an alternative fuel to LPG. The movement is increasing.
[Non-patent document 1]
"DME Study Group" report, issued August 8, 1996, Agency for Natural Resources and Energy, Resources and Fuel Department, Oil Distribution Division, LP Gas Promotion Center Japan LP Gas Association, p. 5-p. 6
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
However, DME is chemically classified as ether, and its chemical properties are completely different from those of LPG made of paraffinic hydrocarbons such as propane and butane, and it has high gas permeability to organic compounds such as plastic and rubber. Swells and dissolves easily. As described above, NBR and fluorine rubber are used as seal materials in storage tanks and pipes of LPG, but these rubber materials have low resistance to DME and are relatively easily eroded.
[0009]
Specifically, according to the experiments of the present inventors, NBR and fluoro rubber swell significantly due to contact with DME, and the permeability of DME becomes 10 times or more as compared with LPG, and the function as a sealing material It has been found that there is a risk of not being able to perform enough.
[0010]
As described above, while DME is attracting attention as a promising candidate as an alternative fuel to LPG, development of a rubber material having high resistance to DME (DME resistance) is required in order to be able to use the LPG infrastructure as it is. Is urgently needed. Therefore, an object of the present invention is to provide a rubber material and a rubber member having resistance to DME and LPG.
[0011]
[Means for Solving the Problems]
The present inventors have conducted various studies to solve the above-mentioned problems, and found that some of the fluoroelastomer have good DME resistance and LPG resistance, and to complete the present invention. Reached.
[0012]
That is, in order to achieve the above object, the DME-resistant fluoroelastomer of the present invention has a divalent perfluoropolyether or divalent perfluoroalkylene structure in the main chain, and has a hydrosilyl group added to the terminal or side chain. A fluoroelastomer having two or more reactive alkenyl groups is characterized in that it is crosslinked by a polymer having two or more hydrosilyl groups in a molecule and capable of undergoing an addition reaction with the alkenyl group.
[0013]
Also. The rubber member of the present invention is characterized in that the above-mentioned dimethyl ether-resistant fluorine-based elastomer or a composition containing the dimethyl ether-resistant fluorine-based elastomer is molded.
[0014]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in detail.
[0015]
The DME-resistant fluoroelastomer of the present invention has a divalent perfluoroalkylene or divalent perfluoropolyether structure in the main chain, and has an alkenyl group capable of undergoing an addition reaction with two or more hydrosilyl groups at a terminal or a side chain. The starting fluorine-containing elastomer is used as a starting material. Specific examples of such a fluoroelastomer include those represented by the following general formula (1).
CH 2 = CH- (X) p- (Rf-Q) a-Rf- (X) p-CH = CH 2 - (1)
[0016]
In the general formula (1), X is -CH 2 independently -, - CH 2 O-, CH 2 OCH 2 -, - Y-NR1SO 2 - or -Y-NR1-CO- (where, Y is -CH 2 — Or —Si (CH 3 ) 2 —Ph—, R 1 represents a hydrogen atom or a substituted or unsubstituted monovalent hydrocarbon group), and Rf represents a divalent perfluoroalkylene group or a divalent perfluoropolyether group. And p is independently 0 or 1, and a is an integer of 0 or more. Q is a group represented by the following general formula (2), (3) or (4).
[0017]
Embedded image
[0018]
In the general formulas (2) to (4), X, p and R 1 have the same meanings as described above, and R 3 is a substituted or unsubstituted divalent hydrocarbon group. R 4 is a substituted or unsubstituted divalent hydrocarbon group which may have one or more of an oxygen atom, a nitrogen atom, a silicon atom and a sulfur atom in the bond, or the following general formula (5) Or a functional group represented by (6).
[0019]
Embedded image
[0020]
In the general formulas (5) and (6), R 5 represents a substituted or unsubstituted monovalent hydrocarbon group, and R 6 represents one or more of a carbon atom, an oxygen atom, a nitrogen atom, a silicon atom, and a sulfur atom. It is a group contained in the main chain structure.
[0021]
Further, as such a fluoroelastomer, for example, an elastomer commercially available from Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. under the trade name of "SIFEL" can be used.
[0022]
The above-mentioned fluoroelastomer has two or more hydrosilyl groups in the molecule and is crosslinked by a polymer capable of undergoing an addition reaction with an alkenyl group, and becomes the DME-resistant fluoroelastomer of the present invention. Specific examples of such a crosslinking polymer include an organohydrogenpolysiloxane having two, preferably three or more hydrosilyl groups in the molecule. As the organohydrogenpolysiloxane, an organohydrogenpolysiloxane usually used in an addition reaction-curable silicone rubber composition can be used, and the following compounds (7) and (8) are particularly desirable.
Z-CH 2 CH 2 - ( X) P-Rf- (X) P-CH 2 CH 2 -Z - (7)
Rf- (X) P-CH 2 CH 2 -Z - (8)
Wherein X, p, and Rf are defined as above. Z is represented by the following general formula (9) or (10).
[0023]
Embedded image
[0024]
Here, R 2 is a substituted or unsubstituted monovalent hydrocarbon group, b is 1, 2 or 3 in the compound (7), and 2 or 3 in the compound (8).
[0025]
In R 2 , the monovalent hydrocarbon group is preferably a group having 1 to 8 carbon atoms, specifically, a methyl group, an ethyl group, a propyl group, an isopropyl group, a butyl group, an isobutyl group, and a tert-butyl group. , An alkyl group such as a pentyl group, a neopentyl group, a hexyl group, a heptyl group, and an octyl group; a cycloalkyl group such as a cyclopentyl group, a cyclohexyl group and a cycloheptyl group; an aryl group such as a phenyl group, a tolyl group and a xylyl group; and a benzyl group. , An aralkyl group such as a phenylethyl group or a chloromethyl group in which part or all of the hydrogen atoms of these groups are substituted with halogen atoms such as fluorine, chlorine, and bromine, a bromoethyl group, a chloropropyl group, a trifluoropropyl group, 3,3,4,4,5,5,6,6,6-nonafluorohexyl group and the like.
[0026]
Further, as such a cross-linking polymer, for example, a polymer commercially available from Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. under the trade name of "SIFEL cross-linking agent CP-2" can be used.
[0027]
The addition amount of these crosslinking polymers is an amount sufficient to cure the fluoroelastomer, and is 0.5 to 5 parts by weight, more preferably 1 to 3 parts by weight, based on 100 parts by weight of the fluoroelastomer. is there.
[0028]
Further, it is preferable to add an addition reaction catalyst such as a platinum group metal compound to the crosslinking polymer. Specific examples of the platinum group metal compound include, for example, chloroplatinic acid or a complex of chloroplatinic acid and an olefin such as ethylene, a complex of alcohol or vinyl siloxane, platinum / silica or alumina or carbon. It is not limited. Rhodium, ruthenium, iridium and palladium compounds can also be used as platinum group metal compounds other than platinum compounds. Further, as this catalyst, for example, a catalyst commercially available from Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. under the trade name of "SIFEL catalyst PLF-2" can be used.
[0029]
The amount of the catalyst used is not particularly limited, and a desired curing rate can be obtained with the amount of the catalyst.However, in order to obtain an economical viewpoint or a good cured product, a fluoroelastomer and a crosslinking agent are used. The amount is preferably 0.1 to 1,000 ppm (as platinum group metal), more preferably 0.1 to 500 ppm, based on the total amount of the polymer.
[0030]
In order to obtain the DME-resistant fluoroelastomer of the present invention, the fluoroelastomer and the crosslinking polymer described above are preferably obtained by adding a catalyst and sufficiently stirring. It is also preferable to heat at this time.
[0031]
Furthermore, in the present invention, a cross-linking component having two or more hydrosilyl groups in the molecule and capable of undergoing an addition reaction with an alkenyl group is introduced into the above-mentioned fluoro-elastomer, As one component, the above-mentioned fluoroelastomer may be reacted as the other component (see Example 2 described later). In this case, the amount of the cross-linking component introduced may be the same as the above-mentioned amount of the cross-linking polymer added. If necessary, the above catalyst may be used in combination.
[0032]
The above-mentioned DME-resistant fluoroelastomer can be used as it is and molded into a predetermined shape to form a rubber member.To improve various properties, an additive or a filler is compounded to form a composition, This can be molded into a rubber member. There are no particular restrictions on the additives and fillers to be blended, and agents, plasticizers, fillers such as carbon black and white carbon and the like which have been conventionally used to improve the properties of the rubber composition may be mentioned. it can. The amounts of these components are appropriately selected according to the physical properties and characteristics required of the target rubber product.
[0033]
In addition, since the fluoroelastomer used as a starting material is liquid (paste) or solid (millable type), in the case of liquid during molding, the fluoroelastomer and the cross-linking polymer or an additive or A filler or the like is added, put into a liquid mixing machine or a beaker, and stirred and mixed. The resulting mixture can be formed into a desired shape by LIMS molding or FIPG. On the other hand, in the case of solid, the usual production method of rubber products can be applied, and the fluoroelastomer, crosslinking polymer, and additives and fillers are put into an open roll, a pressure kneader, a Banbury mixer, etc. and kneaded. And molding into a desired shape by a method such as hot press molding, extrusion molding, blow molding, transfer molding, or injection molding using a mold.
[0034]
The molding conditions are not particularly limited, but it is preferable to heat and press at 100 ° C. to 200 ° C. for 1 to 30 minutes. If the temperature is lower than 100 ° C., the curing time becomes longer, resulting in poor industrial productivity. If the temperature exceeds 200 ° C., there is a risk of scorch generation and reversion. More preferably, it is 120 to 170 ° C. The curing time in that case may be appropriately selected as the time for completing the crosslinking reaction.
[0035]
In particular, when a sealing material is used, in order to improve the sealing properties, it is preferable that after the above-mentioned primary crosslinking, heat treatment is performed at 100 to 230 ° C. for about 1 to 24 hours to perform secondary crosslinking. If the temperature is lower than 100 ° C., the effect of secondary crosslinking is small. If the temperature is higher than 230 ° C., the molded article may be thermally decomposed. More preferably, the temperature is 150 to 200 ° C. for 1 to 20 hours, and a condition in which the compounding agent such as a plasticizer is not volatilized so as not to deteriorate the shape of the product is appropriate.
[0036]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described specifically with reference to Examples and Comparative Examples, but the present invention is not limited to the following Examples.
[0037]
(Example 1)
The materials of Example 1 shown in Table 1 were kneaded with a roll to form a rubber compound, which was filled in a mold and subjected to crosslinking molding at 150 ° C. for 10 minutes to obtain a rubber sheet. Secondary crosslinking was performed at 200 ° C. for 4 hours.
[0038]
(Example 2)
The materials of Example 2 shown in Table 1 were stirred and mixed in a beaker to form a compound, which was filled in a mold, and subjected to primary crosslinking by LIMS molding at a predetermined temperature and time to obtain a rubber sheet. Secondary crosslinking was performed at 200 ° C. for 4 hours. Here, a fluoroelastomer into which a crosslinking component was introduced was used.
[0039]
(Comparative Example 1)
A rubber compound was prepared by kneading a material having the composition of Comparative Example 1 shown in Table 1 with a roll, and the rubber compound was filled in a mold and subjected to crosslinking molding at 160 ° C. for 15 minutes to obtain a rubber sheet.
[0040]
(Comparative Example 2)
The materials of Comparative Example 4 shown in Table 1 were kneaded with a roll to form a rubber compound, which was filled in a mold and subjected to crosslinking molding at 170 ° C. for 10 minutes to obtain a rubber sheet. Secondary crosslinking was performed at 230 ° C. for 24 hours.
[0041]
[Table 1]
[0042]
For the rubber sheets of Examples 1 and 2 and Comparative Examples 1 and 2, the tensile strength, the rate of change in tensile strength after DME and LPG immersion (at 23 ° C. for 2 weeks), and the change in thickness were measured according to JIS K6258. The rate was measured. Table 2 shows the test results.
[0043]
[Table 2]
[0044]
As can be seen from Table 2, the rubber sheets of the examples according to the present invention have much smaller changes in tensile strength and thickness after immersion in DME than the rubber sheets of the comparative examples, and have excellent DME resistance. , And also has good LPG resistance, and has both DME resistance and LPG resistance.
[0045]
As described above, the DME-resistant fluoroelastomer and rubber member of the present invention have been described with reference to a sealing material, but the present invention is not limited to this, and may be applied to, for example, hoses and gas stoppers. It goes without saying that you can do it.
[0046]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, it is possible to provide a rubber member that can be sufficiently used for devices and devices that come into contact with DME and that can be used for devices and devices for LPG in the same manner as before.
Claims (2)
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JP2002304357A JP2004137390A (en) | 2002-10-18 | 2002-10-18 | Dimethyl ether resistant fluoro-elastomer and rubber member |
Applications Claiming Priority (1)
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Country | Link |
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Cited By (2)
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JP2006342241A (en) * | 2005-06-08 | 2006-12-21 | Nippon Valqua Ind Ltd | Fluorine rubber sealing material |
US11840044B2 (en) | 2020-04-17 | 2023-12-12 | Saint-Gobain Performance Plastics Corporation | Multilayer tube and method for making same |
-
2002
- 2002-10-18 JP JP2002304357A patent/JP2004137390A/en active Pending
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