JP2004132225A - Electromagnetic fuel injection valve - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は電磁式燃料噴射弁にかかるもので、とくに燃焼室内にガソリンその他の燃料を直接噴射する方式の筒内燃料直接噴射用の電磁式燃料噴射弁に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の筒内燃料直接噴射用の電磁式燃料噴射弁における噴霧形態は、渦状ないしは傾斜した溝による燃料のスワール流れを用いたコーン形状(ホロコーン形状、中空円錐状)のものがあるが、燃料の微粒化あるいは空気との混合状態を向上させることには限界があるとともに、着火性についても改善の余地がある。
図22ないし図24にもとづき、従来の電磁式燃料噴射弁1について概説する。
図22は、従来の電磁式燃料噴射弁1およびシリンダー2の概略断面図であって、シリンダー2内の燃焼室3に電磁式燃料噴射弁1が臨んでいる。シリンダー2においてピストン4が上下往復動する。
電磁式燃料噴射弁1から噴射される従来のホロコーン形状の噴霧5は、ピストン4による上昇にともなって燃焼室3内の空気流により点火プラグ6の近傍に誘導され、着火に至る。
したがって、着火特性が、燃焼室3の形状、ならびにピストン4およびそのキャビティ7の形状や容積、さらには点火プラグ6と電磁式燃料噴射弁1との相対位置関係など多くの要素により決められるため、エンジンの設計が複雑となるという問題がある。また、燃料がピストン4(キャビティ7)および燃焼室3の内壁面に付着するために燃費がかかるとともに排気ガスを低減することが困難であるなど、他の問題を解消する必要があり、さらにコストがかかるという問題がある。
【0003】
そこで、たとえば、特許文献1、2、3、4などのように、高圧燃料を少なくとも一対の噴射孔から噴射した後に互いに衝突させ、噴霧形状を変更したり、あるいは偏平形状の噴霧として噴射することにより、燃料の微粒化を図るとともに燃焼室3内での空気との混合状態を改善しようとするものがある。
【0004】
図23は、基本的には特許文献1などによる電磁式燃料噴射弁10の要部縦断面図であって、電磁式燃料噴射弁10は、電磁コイル11と、リターンスプリング12と、アーマチュア13と、ノズルボディ14と、バルブシート15と、ニードルバルブ16と、ニードルガイド17と、オリフィスプレート18と、を有する。
ノズルボディ14の先端部にバルブシート15を溶接(溶接部19)し、バルブシート15の中央凹部にオリフィスプレート18を溶接(溶接部20)してある。
【0005】
バルブシート15には、ニードルバルブ16のシート部21を形成し、その上流側に燃料溜まり室22を形成するとともに、その下流側に位置しているオリフィスプレート18に一対の互いに対向する噴射孔23を形成してある。
【0006】
一対の噴射孔23が、所定の傾斜角度(ニードルバルブ16の軸線16Cに対する傾斜角度、ないし衝突角θ)および相対間隔(ピッチP)をもって燃焼室3にのぞいている。
オリフィスプレート18は、その縦断面が矩形状の円板材料で、加工性が良好な、たとえばSUS304などを採用している。
【0007】
こうした構成の電磁式燃料噴射弁10において、電磁コイル11の励磁によってリターンスプリング12の付勢力に抗してアーマチュア13を駆動し、このアーマチュア13に一体的に駆動するニードルバルブ16がシート部21からリフトし、高圧燃料を噴射孔23を介して燃焼室3に噴射する。
【0008】
一対の噴射孔23から噴射するそれぞれの噴射燃料の噴流が燃焼室3内において互いに衝突することにより偏平形状の噴霧24(ファンスプレイ)を形成する。
具体的には、一対の噴射孔23からの一対の高圧噴流が、その衝突部分から、これらを含む平面に直角な方向に広がる。すなわち、噴流の衝突方向の正面側は広く、かつ側面側は狭くなるような、およそ小判型形状ないし偏平形状に均一に広がって、上記高圧噴流の衝突により燃料の微粒化が実現するとともに、燃焼室3内の空気との混合が良好に行われる。
この噴霧24の形状ないし形態は薄くかつ広いため、電磁式燃料噴射弁1の取付け形態によっては、燃焼室3内を上昇してくるピストン4の圧縮時にピストン4の頂面への燃料の付着が抑えられ、排気ガスないしエミッションの悪化を防止可能ではある。
【0009】
なお、オリフィスプレート18に噴射孔23を形成する加工自体は簡単である反面、オリフィスプレート18のバルブシート15への溶接作業による溶接部20にシート部21が近く、シート部21の熱変形を避けるために、溶接部20の溶け込みの程度が制約され、対応可能な燃料圧力には限度があるという問題がある。
さらに、ニードルバルブ16の先端部とオリフィスプレート18との間のデッドボリュームが比較的大きく、噴射孔23近傍への燃料の付着ないし残留にともなうカーボンデポジットの生成の可能性があるという問題がある。
【0010】
図24は、基本的には特許文献3などによる電磁式燃料噴射弁25の要部縦断面図であって、電磁式燃料噴射弁25は、電磁式燃料噴射弁10(図23)におけるオリフィスプレート18を用いず、バルブシート15にシート部21を形成するとともに、バルブシート15に噴射孔23を直接形成している。
【0011】
こうした構成の電磁式燃料噴射弁25においては、電磁式燃料噴射弁10(図23)における溶接部20より溶接部19がシート部21に近くないので、溶け込みの程度を増して、溶接強度を高くし、高圧燃料にも対処可能である。
さらに、ニードルバルブ16の先端部とバルブシート15との間のデッドボリュームが比較的少なく、カーボンデポジットの生成の可能性は低い。
【0012】
ただし、いずれの電磁式燃料噴射弁10(図22)および電磁式燃料噴射弁25(図24)の場合にも、前記電磁式燃料噴射弁1(図22)よりは、各種形状の偏平な噴霧24を形成することができるものの、噴霧24の形状が偏平形状に限られており、さらに燃焼室3における着火および燃焼特性、さらにピストン4との相互作用の制約を否定することはできず、噴霧形状および設計の自由度などについてまだ十分な解決を見いだしていない。
【0013】
とくに、燃料室3内における燃焼のタイプには成層燃焼および均質燃焼があるが、それぞれに対応する各種形状の噴霧を得ることが困難であるという問題がある。
成層燃焼は、電磁式燃料噴射弁1、電磁式燃料噴射弁10あるいは電磁式燃料噴射弁25からの噴霧噴霧5あるいは噴霧24が燃料室3内で層を成し、点火プラグ6に直接導かれて着火可能であり、燃費特性は良好である。
均質燃焼は、燃料室3におけるピストン4の上昇によって、すなわち、上昇するピストン4からの気流により空気と混合されるもので、噴霧5、噴霧24が空気と混合されて点火プラグ6に導かれ燃焼するもので、噴霧がピストン4に付着することを回避することは困難であり、燃費および排気ガス特性などに問題がある。
従来の電磁式燃料噴射弁1(図22)、電磁式燃料噴射弁10(図23)あるいは電磁式燃料噴射弁25(図24)では、成層燃焼あるいは均質燃焼それぞれに適合した噴霧を形成することは困難であるという問題がある。
【0014】
【特許文献1】
特開平8−14136号公報
【特許文献2】
特開2001−107824号公報
【特許文献3】
特許第3132283号公報
【特許文献4】
特許第3132296号公報
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は以上のような諸問題にかんがみなされたもので、ガソリンその他の燃料を微粒化して噴霧することができる電磁式燃料噴射弁を提供することを課題とする。
【0016】
また本発明は、燃料噴射孔からの噴流を互いに衝突させて、噴霧の微粒化を図ることができる電磁式燃料噴射弁を提供することを課題とする。
【0017】
また本発明は、偏平タイプあるいはホロコーンタイプその他自由度の高い各種の噴霧パターンを得ることができる電磁式燃料噴射弁を提供することを課題とする。
【0018】
また本発明は、点火プラグによる着火性ないし点火性に優れた電磁式燃料噴射弁を提供することを課題とする。
【0019】
また本発明は、点火プラグのまわりに噴霧を集めて、燃費の向上および排気ガスの低減を図ることができる電磁式燃料噴射弁を提供することを課題とする。
【0020】
また本発明は、点火プラグとの相対位置関係の自由度を多く取ることができる電磁式燃料噴射弁を提供することを課題とする。
【0021】
また本発明は、ピストンの頂面のキャビティ形状に大きく左右されることなく噴霧を形成することができる電磁式燃料噴射弁を提供することを課題とする。
【0022】
また本発明は、成層燃焼あるいは均質燃焼のいずれにも対応可能な電磁式燃料噴射弁を提供することを課題とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】
すなわち本発明は、一対の噴射孔による偏平形状の噴霧を噴霧ユニットとすること、およびこの噴霧ユニットを複数個組み合わせることにより、任意の形状の噴霧群を形成可能とすることに着目したもので、電磁コイルと、それぞれの噴射燃料による噴流が互いに衝突するようにした少なくとも一対の噴射孔を形成したノズルボディと、このノズルボディのシート部にシートするとともに、上記電磁コイルの励磁により上記噴射孔を開閉可能なニードルバルブと、を有し、上記噴射孔から噴射された燃料による上記噴流を互いに衝突させて噴射するようにした電磁式燃料噴射弁であって、上記一対の噴射孔から噴射する偏平形状の噴霧を噴霧ユニットとし、この噴霧ユニットを形成可能な上記噴射孔の対を複数個設けるとともに、この噴霧ユニットを複数個組み合わせることにより、任意の形状の噴霧群を形成可能とすることを特徴とする電磁式燃料噴射弁である。
【0024】
上記噴霧ユニットにより、放射状の噴霧群を形成可能とすることができる。
【0025】
上記噴霧ユニットにより、列状の噴霧群を形成可能とすることができる。
【0026】
上記噴霧ユニットにより、鈎の手状の噴霧群を形成可能とすることができる。
【0027】
上記噴霧ユニットは、これを互いに非連続状態とすることができる。
【0028】
上記噴霧ユニットは、これを互いに連続状態とすることができる。
【0029】
上記噴霧ユニットにより、上記噴霧群の密度を任意の分布に形成可能とすることができる。
【0030】
上記噴霧群のうちの上記噴霧ユニットの噴射方向をそれぞれ異ならせることができる。
【0031】
上記噴霧群のうちの上記噴霧ユニットのペネトレーションをそれぞれ異ならせることができる。
【0032】
上記噴霧ユニットに、衝突によらない噴霧を組み合わせることができる。
【0033】
上記噴射孔自体の構成ないし形状は任意である。
【0034】
本発明による電磁式燃料噴射弁においては、一対の噴射孔による偏平形状の噴霧を噴霧ユニットとするとともに、この噴霧ユニットを複数個組み合わせることにより、任意の形状の噴霧群を形成可能とするようにしたので、噴霧ユニットの組み合わせパターンにより、任意の噴霧形状を有する噴霧群を形成することができる。
したがって、噴霧の衝突による噴霧パターンの自由度を高くし、直噴エンジンの要求特性に合わせた、三角形状、四角形状、六角形状あるいは八角形状などの放射形状、列形状、鈎の手形状その他任意の噴霧パターンを形成可能である。
かくして、燃料の微粒化とともに、燃料室におけるピストンの形状、電磁式燃料噴射弁とピストンおよび点火プラグとの相互位置に応じて、要請される噴霧パターンを任意に形成することが可能となり、点火プラグの近傍に理想的な混合状態の燃料噴霧を噴射することができ、点火プラグおよびキャビティを燃料により濡らすことなく着火性を良好なものとし、燃費および燃焼特性を改善するとともに、炭化水素(HC)、窒素酸化物(NOx)や一酸化炭素(CO)その他の排気ガスの低減も可能である。
しかも、噴射孔からの噴射流量を変えることなく噴霧形状を自由に変えられるので、ピストン、点火プラグおよびキャビティなどに応じて噴霧形状の設計の自由度を増し、成層燃焼あるいは均質燃焼のいずれにも対応可能で、エンジン特性に応じた種々の要請に適合することが容易である。
【0035】
なお、バルブシートの先端部に噴射孔を直接加工するので、ニードルバルブの先端部とバルブシートとの間のデッドボリュームを少なくして、カーボンデポジットの生成を抑制することができる。
【0036】
【発明の実施の形態】
つぎに本発明の実施の形態による電磁式燃料噴射弁30を図1ないし図21にもとづき説明する。ただし、図22ないし図24と同様の部分には同一符号を付し、その詳述はこれを省略する。
図1は、電磁式燃料噴射弁30の要部断面図であり、電磁式燃料噴射弁30は、既述の電磁式燃料噴射弁1(図22)、電磁式燃料噴射弁10(図23)および電磁式燃料噴射弁25(図24)と同様に、バルブシート15の先端部に噴射孔23の対を形成し、偏平形状の噴霧24を噴射可能としている。
ただしこの噴射孔23の対を複数個任意のパターンで配置することにより、後述するように、偏平形状の噴霧24を噴霧ユニット31としてこれらを組み合わせ、各種の噴霧パターンを得る。
【0037】
図2は、バルブシート15における噴射孔23部分の要部拡大断面図であって、噴霧24の噴霧形状およびペネトレーションに関連する要素は、噴射孔23からの噴射燃料のそれぞれの衝突角θ1、θ2、ピッチP1、P2、ならびに偏向角α(図1)および噴霧角β(図1)などのパラメーターがある。
【0038】
図3は、衝突角θ1、θ2、噴霧角βおよびペネトレーションの関係を既述した図表である。
衝突角θ1、θ2は、それぞれの噴射孔23の傾斜角度と同等である。
偏向角αは、噴霧24のニードルバルブ16の軸線16Cからの傾斜角度である(図1参照)。
噴霧角βは、偏平形状の噴霧24の広がり角度を示す(図1参照)。
図3に示すように、衝突角θ1、θ2が大きいほど、そして噴霧角βが大きいほど、ペネトレーションは小さい。また、衝突角θ1、θ2が小さいほど、そして噴霧角βが小さいほど、ペネトレーションは大きい。なお、噴射孔23の孔径を大きくするほど、噴射流量およびペネトレーションは大きくなる。
したがって、衝突角θ1、θ2および噴霧角βさらに孔径などを調節することにより、任意のペネトレーションを得ることができる。
衝突角θ1、θ2が大きくなると、噴霧24が開き、より偏平形状となる。ピッチP1、P2が狭いほど、噴霧24が開き、より偏平形状となる
またピッチP1、P2は、噴霧形状に影響を与えるとともに、これを小さくすると、噴射孔23のまわりのカーボンデポジットの生成を抑制することができる。
【0039】
本発明においては、上記一対の噴射孔23による偏平形状の噴霧24をひとつの噴霧ユニット31とするとともに、この噴霧ユニット31を複数個組み合わせることにより、すなわち、一対の噴射孔23を複数個組み合わせることにより、任意の形状の噴霧群を形成可能とするものである。
【0040】
たとえば、図4ないし図9は、放射状の噴霧群を示している。
図4は、電磁式燃料噴射弁30の下流側(下側)すなわち、燃料室3側から噴射孔23および噴霧24を見た底面図であって、三対の噴射孔23による3個の噴霧24すなわち噴霧ユニット31により、噴射方向に直角な断面が三角形状の噴霧群32A、32Bを形成している。
この噴霧群32A、噴霧群32Bの形成形態としても、それぞれの対の噴射孔23の相対位置および傾斜状態、孔径などを選択し、すなわち、噴射孔23に関する上述の各種パラメーターを適宜設計選択して、噴射孔23からの噴霧24を調節することにより、図4(1)のように、それぞれの噴霧ユニット31がわずかに離れている噴霧群32Aの場合と、図4(2)のように、それぞれの噴霧ユニット31の端部が接触して連続状態となっている噴霧群32Bの場合と、を任意に形成可能である。
図4(1)に示す噴霧群32Aの構成は、一対の噴射孔23からの噴霧をそれほど広げずに噴霧ユニット31を形成する。
図4(2)に示す噴霧群32Bの構成は、一対の噴射孔23からの噴霧を広げて、それぞれの噴霧ユニット31の端部を接触させて連続状態とする。
【0041】
図5は、電磁式燃料噴射弁30を燃料室3に臨ませた概略断面図であって、電磁式燃料噴射弁30による、たとえば噴霧群32A(噴霧群32B)の形状およびペネトレーションを制御して、これを点火プラグ6に直接近づけることができ、いわゆるスプレーガイドタイプの着火方式を実現することができる。
したがって、図22に示した従来の電磁式燃料噴射弁1の場合のように、燃料室3内のピストン4の上昇による燃焼室3内空気流によって噴霧5を点火プラグ6に近づける、いわゆるピストンガイドタイプの着火方式の場合とは異なり、噴霧群32A(噴霧群32B)が霧状のまま点火プラグ6により直接着火されることになって、着火性を向上させることができる。
しかも、噴射された噴霧燃料がピストン4の上面やシリンダー2の内壁面に付着することを防止することができるので、燃費を向上させるとともに排気ガスを抑制することが可能となる。
【0042】
図6は、四対の噴射孔23による四角形状の噴霧群33A、33Bを示す、図4と同様の底面図で、図6(1)は、不連続状態の四角形状の噴霧群33Aを示し、図6(2)は、連続状態の四角形状の噴霧群33Bを示している。
もちろん、噴射孔23およびそのパラメーターを適宜選択することにより、これら噴霧群33A、噴霧群33Bの矩形状を正方形状、長方形状、菱形状あるいは平行四辺形状など任意のものとすることができる。
【0043】
図7は、図6の場合と同様に、四対の噴射孔23による放射状の噴霧群34を示す斜視図であって、噴霧群34は、二対の噴射孔23から互いに対向する位置に噴射された長い噴霧ユニット34A(噴霧ユニット31)と、他の二対の噴射孔23から互いに対向する位置に噴射された短い噴霧ユニット34B(噴霧ユニット31)と、を有している。
すなわち噴霧群34においては、これら長い噴霧ユニット34Aおよび短い噴霧ユニット34Bのそれぞれの噴射方向を異ならせることにより、点火プラグ6を取り囲むように噴射されている。
このように本発明においては、噴霧群のうちの噴霧ユニット31の噴射方向およびペネトレーションを異ならせることができる。
【0044】
図8は、六対の噴射孔23による六角形状の噴霧群35A、35Bを示す、図4と同様の底面図で、図8(1)は、不連続状態の六角形状の噴霧群35Aを示し、図8(2)は、連続状態の六角形状の噴霧群35Bを示している。
【0045】
図9は、八対の噴射孔23による八角形状の噴霧群36A、36Bを示す、図4と同様の底面図で、図9(1)は、不連続状態の八角形状の噴霧群36Aを示し、図9(2)は、連続状態の八角形状の噴霧群36Bを示している。
以下同様にして、噴射孔23の対の数を任意に調節することにより、さらに噴射孔23の各種形態の選択により、任意のタイプのホロコーン状の噴霧群を形成し、エンジンからの噴霧に関する要請に対応することができる。
なお、噴射孔23の数が多いほど、その孔径を小さくすることができ、流量を一定範囲に得ることができる。
【0046】
上述の放射状の噴霧を形成することにより、従来の電磁式燃料噴射弁1がスワールによりホロコーン状の噴霧5を作っていたものを、複数対の噴射孔23からの衝突噴霧24により形成することができるとともに、噴射孔23の数が多いほど円錐形状に近づけることができる。
しかも、バルブシート15への円形孔加工により噴射孔23を形成し、噴霧ユニット31を得ることができ、噴射孔23が丸孔なので、その実現が容易であるとともに、噴霧ユニット31の形状が安定しており、孔形や衝突角度に多少のばらつきがあっても、安定した特性を確保可能であって、量産時にばらつきの少ない特性の電磁式燃料噴射弁30を製作することができる。
噴射される燃料の流量は、従来のスワールタイプの電磁式燃料噴射弁1の場合には、噴霧角度θやペネトレーションを変えると流量も変化してしまうが、本発明においては噴射孔23の孔径だけが流量に影響するので、流量が一定で、噴霧角度θ1、θ2およびペネトレーションを任意に設定することができる。
なお、衝突による噴霧ユニット31を用いるので、バルブシート15の強度を損なうことなく、噴霧群32B(図4(2))、噴霧群33B(図6(2))、噴霧群35B(図8(2))および噴霧群36B(図9(2))のような連続した噴霧を得ることができる。
【0047】
さらに本発明においては、図11ないし図15に示すように、複数の噴霧ユニット31により、列状の噴霧群を形成することができる。
図10は、従来の任意のタイプの電磁式燃料噴射弁1(図22を参照)による偏平形状の噴霧40およびこの噴霧40とピストン4との関係を示す説明図であって、図10(1)は、偏平形状の噴霧40の説明図、図10(2)は、偏平形状の噴霧40を噴射した状態のピストン4部分の縦断面図、図10(3)は、偏平形状の噴霧40を噴射した状態のピストン4部分の横断面図である。
図10(1)に示す偏平形状の噴霧40は、一般的には、電磁式燃料噴射弁1の噴孔開口部を断面偏平形状とすることによってこれを形成するが、とくに図10(3)に示すように、単純なファンスプレイタイプの偏平形状の噴霧40の端部40Aがピストン4のキャビティ7をこえてピストン4の頂部に付着し、燃費および排気ガス特性を低下させてしまうという問題がある。
【0048】
このような問題は、本発明による電磁式燃料噴射弁30の噴霧ユニット31による噴霧群50により解決可能である。
すなわち、図11は、本発明の電磁式燃料噴射弁30による偏平形状の噴霧50およびこの噴霧50とピストン4との関係を示す説明図で、図11(1)は、偏平形状の噴霧群50の説明図、図11(2)は、噴霧群50を噴射した状態のピストン4部分の縦断面図、図11(3)は、噴霧群50を噴射した状態のピストン4部分の横断面図である。
図11(1)に示す噴霧群50は、一対の噴射孔23の一方の孔径を他方の孔径よりわずかに小さくして衝突させることにより噴霧24(噴霧ユニット31)を形成すれば、中央噴霧ユニット50Aの両端部が競り上がり部50Bとなって、競り上がり部50Bがピストン4に接触することがない。
もちろん、中央噴霧ユニット50A、およびその両端部における競り上がり部50Bを三対の噴射孔23からの噴霧ユニット31により構成することもできる。
【0049】
こうした構成の噴霧群50を形成すれば、とくに図11(3)に示すように、この噴霧群50の競り上がり部50Bがピストン4のキャビティ7をこえてピストン4の頂部に付着することなく、霧状のまま噴霧群50は点火プラグ6に近づいて着火することができる。
【0050】
図12は、他の噴霧群51を示す説明図であって、図12(1)は、噴霧群51の説明図、図12(2)は、噴霧群51を個々の噴霧ユニット31に分解して示す説明図である。
噴霧群51は、四対の噴射孔23による噴霧ユニット31により、中央噴霧ユニット51Aと、その両端部に連続状態で位置している膨出部ユニット51Bと、からこれを構成する。
とくに、図12(2)に示すように、中央噴霧ユニット51Aおよび膨出部ユニット51Bについてそれぞれの噴射孔23の衝突角を変えてある。
すなわち中央噴霧ユニット51Aについては、衝突角を小さくして狭い噴霧ユニット31を得て噴射燃料の密度を大きくする。膨出部ユニット51Bについては、衝突角を大きくして、広い噴霧ユニット31を得て噴射燃料の密度を小さくしてある。
こうした構成の噴霧群51により、エンジンの要請にしたがって着火性を良好なものとすることができる。
【0051】
図13は、互いに並列状態にある三列の噴霧ユニット31による噴霧群52を示す説明図であって、噴霧群52は、ピストン4のキャビティ7に向かって噴射する単一の成層燃焼用噴霧ユニット52A(噴霧ユニット31)と、燃料室3内に直接噴射するふたつの均質燃焼用噴霧ユニット52B(噴霧ユニット31)と、を有する。
【0052】
こうした構成の噴霧群52を形成すれば、噴霧形状の自由度を大きくすることができ、とくに成層燃焼用噴霧ユニット52Aの密度を小さくすれば、点火プラグ6にこれを近づけても、点火プラグ6にかぶって着火性が悪化することはない。また、均質燃焼用噴霧ユニット52Bの密度を大きくして、点火プラグ6から均質燃焼用噴霧ユニット52Bを離すことにより、良好な着火性を得ることができる。
とくに、成層燃焼用噴霧ユニット52Aがピストン4のキャビティ7内に入って燃料室3内の点火プラグ6に導かれて成層燃焼を行い、均質燃焼用噴霧ユニット52Bがキャビティ7を通過して、シリンダー2の反対側の内壁面に向かって均質燃焼を行うというように、成層燃焼用噴霧ユニット52Aと均質燃焼用噴霧ユニット52Bとの役割分担を実現し、どちらの燃焼にも適した噴霧を実現し、均質燃焼から成層燃焼までそれぞれ良好な燃焼を得ることが容易である。
このように密度の異なる噴霧ユニット31を組み合わせることにより、噴霧群52の密度を任意の分布に形成可能である。
【0053】
図14は、他の噴霧群53を示す説明図で、噴霧群53は、噴霧群52(図13)の均質燃焼用噴霧ユニット52Bを連続状態としている。
【0054】
図15は、他の噴霧群54を示す説明図で、噴霧群54は、成層燃焼用噴霧ユニット52Aをふたつ、均質燃焼用噴霧ユニット52Bをみっつとした構成である。
【0055】
上述のような列状の噴霧群を形成すれば、シリンダー2の内壁面やキャビティ7に燃料ないし噴霧の付着がないので、燃費および排気ガス特性を改善することができる。
【0056】
図16は、従来の任意のタイプの電磁式燃料噴射弁1(図22を参照)による偏平形状の噴霧5およびこの噴霧5とピストン4との関係を示す縦断面図であって、電磁式燃料噴射弁1から噴射された噴霧5をピストン4のキャビティ7により点火プラグ6に強制的に近づける必要があり、この強制力の手段としてキャビティ7を必要な形状に加工する必要があった。
【0057】
しかしながら本発明によれば、電磁式燃料噴射弁30からの複数の噴霧ユニット31により鈎の手状の各種の噴霧群を形成可能としているので、点火プラグ6に噴霧を集めやすく、着火性を改善可能である。
すなわち、図17は、V字形状の噴霧群55の説明図であって、噴霧群55は八対の噴射孔23による四本の噴霧ユニット31をV字状に連続することによりこれを形成する。
【0058】
図18は、図16と同様に、噴霧群55(図17)とピストン4との関係を示す縦断面図であって、噴霧群55自体が点火プラグ6に近づいた形状をしているので、ピストン4の頂面を加工して敢えてキャビティ7を設ける必要がなく、ピストン4の構成を単純化することができる。
【0059】
図19は、他の噴霧群56の説明図であって、逆V字状(山形状)の噴霧群56は点火プラグ6に対して噴霧群55(図17、図18)とは反対側に形成したものである。
【0060】
図20は、他の噴霧群57の説明図であって、噴霧群57は、点火プラグ6に対してこれを囲むように矩形状に位置している。
【0061】
さらに本発明における噴霧群としては、既述のような衝突噴霧と、従来のような衝突なし噴霧との混成でもよい。
すなわち図21は、他の噴霧群58の説明図であって、噴霧群58においては、既述の任意の衝突噴霧群58Aに加えて、その中央部あるいは任意の部位からの衝突なしの噴霧ユニット58Bのペネトレーションを異ならせる(長くする)ことにより、衝突なしの噴霧ユニット58B部分が点火プラグ6への到達を容易にする形状とすることもできる。
【0062】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、噴射燃料の衝突による噴霧ユニットを任意に組み合わせて噴霧群を形成するようにしたので、任意の形状、密度、ペネトレーションなどを有する各種の噴霧を作成可能であり、エンジンの各種の要請に的確に対応して、燃焼特性および燃費を改善し、排気ガスを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態による電磁式燃料噴射弁30の要部断面図である。
【図2】同、バルブシート15における噴射孔23部分の要部拡大断面図である。
【図3】同、衝突角θ1、θ2、噴霧角βおよびペネトレーションの関係を既述した図表である。
【図4】同、電磁式燃料噴射弁30の下流側(下側)すなわち、燃料室3側から噴射孔23および噴霧24を見た底面図である。
【図5】同、電磁式燃料噴射弁30を燃料室3に臨ませた概略断面図である。
【図6】同、四対の噴射孔23による四角形状の噴霧群33A、33Bを示す、図4と同様の底面図である。
【図7】同、図6の場合と同様に、四対の噴射孔23による放射状の噴霧群34を示す斜視図
【図8】同、六対の噴射孔23による六角形状の噴霧群35A、35Bを示す、図4と同様の底面図である。
【図9】同、八対の噴射孔23による八角形状の噴霧群36A、36Bを示す、図4と同様の底面図である。
【図10】従来の任意のタイプの電磁式燃料噴射弁1(図22を参照)による偏平形状の噴霧40およびこの噴霧40とピストン4との関係を示す説明図である。
【図11】本発明の電磁式燃料噴射弁30による、偏平形状の噴霧50およびこの噴霧50とピストン4との関係を示す説明図である。
【図12】同、他の噴霧群51を示す説明図である。
【図13】同、互いに並列状態にある三列の噴霧ユニット31による噴霧群52を示す説明図である。
【図14】同、他の噴霧群53を示す説明図である。
【図15】同、他の噴霧群54を示す説明図である。
【図16】従来の任意のタイプの電磁式燃料噴射弁1(図22を参照)による偏平形状の噴霧5およびこの噴霧5とピストン4との関係を示す縦断面図である。
【図17】本発明の電磁式燃料噴射弁30による、V字形状の噴霧群55の説明図である。
【図18】同、図16と同様に、噴霧群55(図17)とピストン4との関係を示す縦断面図である。
【図19】同、他の噴霧群56の説明図である。
【図20】同、他の噴霧群57の説明図である。
【図21】同、他の噴霧群58の説明図である。
【図22】従来の電磁式燃料噴射弁1およびシリンダー2の概略断面図である。
【図23】基本的には特許文献1などによる従来の電磁式燃料噴射弁10の要部縦断面図である。
【図24】基本的には特許文献3などによる従来の電磁式燃料噴射弁25の要部縦断面図である。
【符号の説明】
1 電磁式燃料噴射弁(図22、図10、図16)
2 シリンダー
3 燃料室
4 ピストン
5 噴霧
6 点火プラグ
7 ピストン4のキャビティ
10 電磁式燃料噴射弁(図23)
11 電磁コイル
12 リターンスプリング
13 アーマチュア
14 ノズルボディ
15 バルブシート
16 ニードルバルブ
16C ニードルバルブ16の軸線
17 ニードルガイド
18 オリフィスプレート
19 溶接部
20 溶接部
21 シート部
22 燃料溜まり室
23 噴射孔
24 偏平形状の噴霧
25 電磁式燃料噴射弁(図24)
30 電磁式燃料噴射弁(実施の形態、図1、図5、図11、図13、図18)31 偏平形状の噴霧24による噴霧ユニット
32A 非連続状態の三角形状の噴霧群(図4(1))
32B 連続状態の三角形状の噴霧群(図4(2))
33A 非連続状態の四角形状の噴霧群(図6(1))
33B 連続状態の四角形状の噴霧群(図6(2))
34 放射状の噴霧群(図7)
34A 噴霧群34の長い噴霧ユニット(図7)
34B 噴霧群34の短い噴霧ユニット(図7)
35A 非連続状態の六角形状の噴霧群(図8(1))
35B 連続状態の六角形状の噴霧群(図8(2))
36A 非連続状態の八角形状の噴霧群(図9(1))
36B 連続状態の八角形状の噴霧群(図9(2))
40 偏平形状の噴霧(図10)
40A 偏平形状の噴霧40の端部(図10(3))
50 偏平形状の噴霧群(図11)
50A 噴霧群50の中央噴霧ユニット(図11(1))
50B 噴霧群50の競り上がり部(図11(1))
51 密度を変えた噴霧群(図12)
51A 噴霧群51の中央噴霧ユニット(図12)
51B 噴霧群51の膨出部ユニット(図12)
52 非連続状態の列状の噴霧群(図13)
52A 噴霧群52の成層燃焼用噴霧ユニット
52B 噴霧群52の均質燃焼用噴霧ユニット
53 連続状態の列状の噴霧群(図14)
54 連続状態の列状の噴霧群(図15)
55 鈎の手状の噴霧群(図17、図18)
56 鈎の手状の噴霧群(図19)
57 矩形状の噴霧群(図20)
58 衝突なし噴霧との混成による噴霧群(図21)
58A 噴霧群58の衝突噴霧群
58B 噴霧群58の衝突なしの噴霧ユニット
θ、θ1、θ2 噴射孔23のニードルバルブ16の軸線16Cに対する傾斜角度(図23、図2)
P、P1、P2 噴射孔23の相対間隔(ピッチ)(図23、図2)
α 噴霧24のニードルバルブ16の軸線16Cからの偏向角(図1)
β 偏平形状の噴霧24の広がり角度を示す噴霧角(図1)[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to an electromagnetic fuel injection valve, and more particularly to an electromagnetic fuel injection valve for direct injection of in-cylinder fuel of a type in which gasoline or other fuel is directly injected into a combustion chamber.
[0002]
[Prior art]
Conventional electromagnetic fuel injection valves for in-cylinder direct fuel injection have a cone shape (holo cone shape, hollow cone shape) using a swirl flow of fuel by a spiral or inclined groove. There is a limit to improving the state of atomization or mixing with air, and there is still room for improvement in ignitability.
The conventional electromagnetic
FIG. 22 is a schematic sectional view of a conventional electromagnetic
The conventional hollow cone-
Therefore, the ignition characteristics are determined by many factors such as the shape of the
[0003]
Therefore, for example, as in
[0004]
FIG. 23 is a longitudinal sectional view of an essential part of an electromagnetic
The
[0005]
In the
[0006]
The pair of
The
[0007]
In the electromagnetic
[0008]
The jets of the injected fuel injected from the pair of
Specifically, a pair of high-pressure jets from a pair of
Since the shape or form of the
[0009]
Although the process of forming the
Further, there is a problem that the dead volume between the tip of the
[0010]
FIG. 24 is a longitudinal sectional view of an essential part of an electromagnetic
[0011]
In the electromagnetic
Furthermore, the dead volume between the tip of the
[0012]
However, in each case of the electromagnetic fuel injection valve 10 (FIG. 22) and the electromagnetic fuel injection valve 25 (FIG. 24), a flat spray having various shapes is provided more than the electromagnetic fuel injection valve 1 (FIG. 22). Although the
[0013]
In particular, there are stratified combustion and homogeneous combustion as the types of combustion in the
In the stratified combustion, the
In the homogeneous combustion, the
The conventional electromagnetic fuel injection valve 1 (FIG. 22), the electromagnetic fuel injection valve 10 (FIG. 23) or the electromagnetic fuel injection valve 25 (FIG. 24) forms a spray suitable for stratified combustion or homogeneous combustion. Is difficult.
[0014]
[Patent Document 1]
JP-A-8-14136
[Patent Document 2]
JP 2001-107824 A
[Patent Document 3]
Japanese Patent No. 3132283
[Patent Document 4]
Japanese Patent No. 3132296
[0015]
[Problems to be solved by the invention]
SUMMARY OF THE INVENTION The present invention has been made in view of the above problems, and has as its object to provide an electromagnetic fuel injection valve that can atomize gasoline and other fuels and spray them.
[0016]
Another object of the present invention is to provide an electromagnetic fuel injection valve that can make the jets from the fuel injection holes collide with each other to atomize the spray.
[0017]
Another object of the present invention is to provide an electromagnetic fuel injection valve capable of obtaining various spray patterns having a high degree of freedom, such as a flat type or a hollow cone type.
[0018]
Another object of the present invention is to provide an electromagnetic fuel injection valve excellent in ignitability or ignition performance by a spark plug.
[0019]
It is another object of the present invention to provide an electromagnetic fuel injection valve that collects spray around an ignition plug to improve fuel efficiency and reduce exhaust gas.
[0020]
Another object of the present invention is to provide an electromagnetic fuel injection valve that can have a large degree of freedom in a relative positional relationship with an ignition plug.
[0021]
Another object of the present invention is to provide an electromagnetic fuel injection valve that can form a spray without being largely affected by the shape of the cavity on the top surface of the piston.
[0022]
Another object of the present invention is to provide an electromagnetic fuel injection valve that can cope with either stratified combustion or homogeneous combustion.
[0023]
[Means for Solving the Problems]
That is, the present invention focuses on making it possible to form a spray group of any shape by combining a flat spray with a pair of injection holes into a spray unit, and by combining a plurality of the spray units, An electromagnetic coil, a nozzle body having at least a pair of injection holes formed so that jets of the respective injected fuels collide with each other, and a sheet on a sheet portion of the nozzle body, and the injection hole is excited by excitation of the electromagnetic coil. An openable and closable needle valve, wherein the electromagnetic fuel injector is configured to inject the jets of the fuel injected from the injection holes by colliding with each other and injecting the jets, wherein the flat fuel is injected from the pair of injection holes. A spray having a shape is defined as a spray unit, and a plurality of pairs of the injection holes capable of forming the spray unit are provided. By combining a plurality of Tsu bets, an electromagnetic fuel injection valve, characterized in that to enable form a spray group having an arbitrary shape.
[0024]
With the spray unit, a radial spray group can be formed.
[0025]
With the above-mentioned spray unit, it is possible to form a row of spray groups.
[0026]
With the above-mentioned spray unit, it is possible to form a hand-shaped spray group of hooks.
[0027]
The spraying units can make them non-continuous with each other.
[0028]
The spray units can make them continuous with each other.
[0029]
With the spray unit, the density of the spray group can be formed in an arbitrary distribution.
[0030]
The spray directions of the spray units of the spray groups can be different from each other.
[0031]
The penetrations of the spray units in the spray group can be different from each other.
[0032]
Spraying that does not rely on collision can be combined with the spraying unit.
[0033]
The configuration or shape of the injection hole itself is arbitrary.
[0034]
In the electromagnetic fuel injection valve according to the present invention, a spray having a flat shape formed by a pair of injection holes is used as a spray unit, and a plurality of spray units are combined to form a spray group having an arbitrary shape. Therefore, a spray group having an arbitrary spray shape can be formed by a combination pattern of the spray units.
Therefore, the degree of freedom of the spray pattern due to the spray collision is increased, and the radial shape such as triangular, square, hexagonal or octagonal shape, row shape, hand shape of hook, etc. Spray pattern can be formed.
Thus, with the atomization of the fuel, the required spray pattern can be arbitrarily formed according to the shape of the piston in the fuel chamber and the mutual positions of the electromagnetic fuel injection valve, the piston, and the spark plug. The fuel spray in the ideal mixed state can be injected in the vicinity of the fuel cell, the ignition plug and the cavity can be ignited without being wetted by the fuel, the fuel efficiency and the combustion characteristics can be improved, and the hydrocarbon (HC) can be injected. It is also possible to reduce nitrogen oxides (NOx), carbon monoxide (CO) and other exhaust gases.
In addition, since the spray shape can be freely changed without changing the injection flow rate from the injection hole, the degree of freedom in designing the spray shape according to the piston, spark plug, cavity, etc. is increased, and it can be used for either stratified combustion or homogeneous combustion. It is possible to respond and easily meet various requirements according to the engine characteristics.
[0035]
In addition, since the injection hole is formed directly at the tip of the valve seat, the dead volume between the tip of the needle valve and the valve seat can be reduced, and the generation of carbon deposit can be suppressed.
[0036]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Next, an electromagnetic
FIG. 1 is a sectional view of a main part of the electromagnetic
However, by arranging a plurality of pairs of the injection holes 23 in an arbitrary pattern, as described later, the
[0037]
FIG. 2 is an enlarged cross-sectional view of a main part of the
[0038]
FIG. 3 is a chart that has already described the relationship among the collision angles θ1, θ2, the spray angle β, and the penetration.
The collision angles θ1 and θ2 are equal to the inclination angles of the respective injection holes 23.
The deflection angle α is an inclination angle of the
The spray angle β indicates the spread angle of the flat spray 24 (see FIG. 1).
As shown in FIG. 3, as the collision angles θ1 and θ2 are larger and the spray angle β is larger, the penetration is smaller. Further, the smaller the collision angles θ1 and θ2 and the smaller the spray angle β, the larger the penetration. The larger the diameter of the
Therefore, an arbitrary penetration can be obtained by adjusting the collision angles θ1, θ2, the spray angle β, and the hole diameter.
When the collision angles θ1 and θ2 increase, the
Further, the pitches P1 and P2 affect the spray shape, and when the pitch is reduced, the generation of carbon deposit around the
[0039]
In the present invention, the
[0040]
For example, FIGS. 4 to 9 show radial spray groups.
FIG. 4 is a bottom view of the
As for the form of formation of the
The configuration of the
In the configuration of the
[0041]
FIG. 5 is a schematic cross-sectional view of the electromagnetic
Therefore, as in the case of the conventional electromagnetic
In addition, since the injected spray fuel can be prevented from adhering to the upper surface of the
[0042]
FIG. 6 is a bottom view similar to FIG. 4 showing
Needless to say, by appropriately selecting the injection holes 23 and the parameters thereof, the
[0043]
FIG. 7 is a perspective view showing a
That is, in the
As described above, in the present invention, the ejection direction and the penetration of the
[0044]
FIG. 8 is a bottom view similar to FIG. 4 showing
[0045]
FIG. 9 is a bottom view similar to FIG. 4 showing
Similarly, by arbitrarily adjusting the number of pairs of the injection holes 23 and further selecting various forms of the injection holes 23, an arbitrary type of hollow cone-shaped spray group is formed. Can be handled.
In addition, as the number of the injection holes 23 increases, the diameter of the holes can be reduced, and the flow rate can be obtained in a certain range.
[0046]
By forming the above-described radial spray, the conventional electromagnetic
In addition, the
In the case of the conventional swirl type electromagnetic
In addition, since the
[0047]
Further, in the present invention, as shown in FIGS. 11 to 15, a plurality of
FIG. 10 is an explanatory diagram showing a
The
[0048]
Such a problem can be solved by the
That is, FIG. 11 is an explanatory view showing a
The
Of course, the
[0049]
When the
[0050]
FIG. 12 is an explanatory view showing another
The
In particular, as shown in FIG. 12 (2), the collision angle of each
That is, for the
With the
[0051]
FIG. 13 is an explanatory view showing a
[0052]
If the
In particular, the
By combining the
[0053]
FIG. 14 is an explanatory view showing another
[0054]
FIG. 15 is an explanatory diagram showing another
[0055]
By forming the above-mentioned row of spray groups, fuel or spray does not adhere to the inner wall surface of the
[0056]
FIG. 16 is a longitudinal sectional view showing a
[0057]
However, according to the present invention, various spray groups in the shape of a hook can be formed by the plurality of
That is, FIG. 17 is an explanatory diagram of the V-shaped
[0058]
FIG. 18 is a longitudinal sectional view showing the relationship between the spray group 55 (FIG. 17) and the
[0059]
FIG. 19 is an explanatory view of another
[0060]
FIG. 20 is an explanatory diagram of another
[0061]
Further, the spray group in the present invention may be a mixture of the above-described collision spray and the conventional non-collision spray.
That is, FIG. 21 is an explanatory diagram of another
[0062]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, since the spray group is formed by arbitrarily combining the spray units by the collision of the injected fuel, it is possible to create various sprays having an arbitrary shape, density, penetration, and the like. In addition, it is possible to improve combustion characteristics and fuel efficiency and reduce exhaust gas in response to various demands of the engine.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a sectional view of a main part of an electromagnetic
FIG. 2 is an enlarged sectional view of a main part of an
FIG. 3 is a table showing the relationship between the collision angles θ1, θ2, the spray angle β, and the penetration.
FIG. 4 is a bottom view of the
FIG. 5 is a schematic sectional view of the electromagnetic
FIG. 6 is a bottom view similar to FIG. 4, showing
FIG. 7 is a perspective view showing a
FIG. 8 is a bottom view similar to FIG. 4, showing
FIG. 9 is a bottom view similar to FIG. 4, showing
FIG. 10 is an explanatory view showing a
FIG. 11 is an explanatory view showing a
FIG. 12 is an explanatory view showing another
FIG. 13 is an explanatory view showing a
FIG. 14 is an explanatory diagram showing another
FIG. 15 is an explanatory diagram showing another
FIG. 16 is a longitudinal sectional view showing a
FIG. 17 is an explanatory view of a V-shaped
18 is a longitudinal sectional view showing the relationship between the spray group 55 (FIG. 17) and the
FIG. 19 is an explanatory diagram of another
FIG. 20 is an explanatory diagram of another
FIG. 21 is an explanatory diagram of another
FIG. 22 is a schematic sectional view of a conventional electromagnetic
FIG. 23 is a longitudinal sectional view of an essential part of a conventional electromagnetic
FIG. 24 is a longitudinal sectional view of an essential part of a conventional electromagnetic
[Explanation of symbols]
1 electromagnetic fuel injection valve (FIGS. 22, 10, 16)
2 cylinders
3 Fuel room
4 piston
5 Spray
6 Spark plug
7 Cavity of
10. Electromagnetic fuel injection valve (Fig. 23)
11 Electromagnetic coil
12 Return spring
13 Armature
14 Nozzle body
15 Valve seat
16 Needle valve
16C Axis of
17 Needle guide
18 Orifice plate
19 welds
20 welds
21 Seat
22 Fuel pool
23 injection holes
24 Flat spray
25 Electromagnetic fuel injection valve (Fig. 24)
30 electromagnetic fuel injection valve (embodiment, FIG. 1, FIG. 5, FIG. 11, FIG. 13, FIG. 18) 31 spray unit with
32A Triangular spray group in discontinuous state (Fig. 4 (1))
32B Triangular spray group in continuous state (Fig. 4 (2))
33A square spray group in discontinuous state (Fig. 6 (1))
33B Square spray group in continuous state (Fig. 6 (2))
34 Radial spray group (Fig. 7)
34A Long spray unit of spray group 34 (Fig. 7)
34B Short spray unit of spray group 34 (Fig. 7)
35A Hexagonal spray group in discontinuous state (Fig. 8 (1))
35B Hexagonal spray group in continuous state (Fig. 8 (2))
36A Non-continuous octagonal spray group (Fig. 9 (1))
36B Continuous octagonal spray group (Fig. 9 (2))
40 Flat spray (Fig. 10)
40A End of flat spray 40 (FIG. 10 (3))
50 Flat-shaped spray group (Fig. 11)
50A Central spray unit of spray group 50 (Fig. 11 (1))
50B Auction part of spray group 50 (Fig. 11 (1))
51 Spray group with different density (Fig. 12)
51A Central spray unit of spray group 51 (FIG. 12)
51B Swelling unit of spray group 51 (FIG. 12)
52 Row-shaped spray group in discontinuous state (Fig. 13)
52A Spray unit for stratified combustion of
52B Spray unit for homogeneous combustion of
53 Spray group in a row in a continuous state (Fig. 14)
54 Line-shaped spray group in continuous state (Fig. 15)
55 Hand-shaped spray group of hooks (Figs. 17 and 18)
56 Hand-shaped spray group of hooks (Fig. 19)
57 Rectangular spray group (Fig. 20)
58 Spray group by mixing with non-collision spray (Fig. 21)
58A Collision spray group of
58B Spray unit without collision of
θ, θ1, θ2 Inclination angle of
P, P1, P2 Relative spacing (pitch) between the injection holes 23 (FIGS. 23 and 2)
α Deflection angle of
β Spray angle indicating spread angle of flat spray 24 (Fig. 1)
Claims (10)
それぞれの噴射燃料による噴流が互いに衝突するようにした少なくとも一対の噴射孔を形成したノズルボディと、
このノズルボディのシート部にシートするとともに、前記電磁コイルの励磁により前記噴射孔を開閉可能なニードルバルブと、を有し、
前記噴射孔から噴射された燃料による前記噴流を互いに衝突させて噴射するようにした電磁式燃料噴射弁であって、
前記一対の噴射孔から噴射する偏平形状の噴霧を噴霧ユニットとし、この噴霧ユニットを形成可能な前記噴射孔の対を複数個設けるとともに、
この噴霧ユニットを複数個組み合わせることにより、任意の形状の噴霧群を形成可能とすることを特徴とする電磁式燃料噴射弁。An electromagnetic coil,
A nozzle body having at least a pair of injection holes formed so that the jets of the respective injected fuels collide with each other,
A needle valve that seats on a seat portion of the nozzle body and that can open and close the injection hole by excitation of the electromagnetic coil;
An electromagnetic fuel injection valve configured to inject the jets of the fuel injected from the injection holes by colliding with each other, and
A flat-shaped spray sprayed from the pair of spray holes is used as a spray unit, and a plurality of pairs of the spray holes capable of forming the spray unit are provided.
An electromagnetic fuel injection valve characterized in that a spray group having an arbitrary shape can be formed by combining a plurality of the spray units.
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