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JP2004130681A - 筆記具用キャップ及び筆記具用キャップ成形金型構造 - Google Patents

筆記具用キャップ及び筆記具用キャップ成形金型構造 Download PDF

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JP2004130681A
JP2004130681A JP2002297957A JP2002297957A JP2004130681A JP 2004130681 A JP2004130681 A JP 2004130681A JP 2002297957 A JP2002297957 A JP 2002297957A JP 2002297957 A JP2002297957 A JP 2002297957A JP 2004130681 A JP2004130681 A JP 2004130681A
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cap
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molding
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Kazuhiko Furukawa
古川 和彦
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Mitsubishi Pencil Co Ltd
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Mitsubishi Pencil Co Ltd
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Abstract

【課題】部品点数が少なく簡単な構成で、外観に優れ、意匠性の展開がしやすく、安価で安全性の高い筆記具のキャップ及びこのキャップを成形する金型構造を提供する。
【解決手段】筆記具本体への装着部(9)を有するキャップ本体(1)と、キャップ本体(1)に設けられるクリップ(2)とからなる筆記具用キャップであって、この筆記具用キャップは2重成形により形成されてなり、クリップ(2)は、キャップ本体(1)へ固定されるクリップ支持部(4)と、クリップ支持部(4)により支持されるクリップ片(3)とからなり、キャップ本体(1)とクリップ支持部(4)との少なくともいずれかには、キャップ本体(1)の内部と外部とを連通する通気孔(7,8)を設けたことを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、筆記具用キャップ及び筆記具用キャップ成形金型構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
先端のペン先保護、インク揮発防止、ポケットでの携帯、机上での転がり防止などのためキャップ本体とクリップを有した筆記具用キャップが知られている。筆記具のキャップは、筆記具本体側に凸凹嵌合部を設けた円筒状のキャップ本体と、キャップ本体上部(キャップ本体の反開口側)に別体又は一体にクリップとからなるのが一般的である。
キャップを射出成形により行う場合、一体に成形する場合が多く、この場合にはキャップ本体部分とクリップ部分は全くの同色となるため、外観意匠に変化をあまり与えることができず、低級品に採用される事が多い。
また、特開2002−172887号公報や、実用新案登録第2595554号公報に開示されているようなクリップが別体の場合は、着色等の変化はつけられるもののクリップ取り付け部に十分な強度が必要となるため取り付け部のサイズが大きくなってしまう問題や材質的な制約の問題などがあり、設計上、意匠上の多大な考慮を必要としていた。
【特許文献1】特開2002−172887号公報
【特許文献2】実用新案登録第2595554号公報
【0003】
キャップ誤飲時の呼吸確保のための対策としては、クリップ片の取り付け箇所周辺に空気流路を確保したものや、単純にキャップ天井部に穴をあけたものが知られている。
キャップ本体とクリップとを別体としたものは、外観の差別性が向上するものの、安全性確保に関しては、通気のための穴サイズを大きくしにくかったり、取り付けスペースや肉厚が増大したり、取り付け強度の問題から取り付け部が目立ってしまったり、筆記具の全長が長くなってしまったり、外径が増大してしまうなどの不都合を招く事が多い。
【0004】
2重成形は、1次側を成形後に金型内に成形品を残す又は投入して2次側の成形を行うか、2つの樹脂を同時に成形する事により、組み立て不要で一体の成形品を得る方法であり各種の金型構造が採用されている。
通常の2重成形は軸とゴムグリップなど2つの樹脂がリング状に重なる成形をして、1次側となる樹脂の上部に2次側の樹脂が被さる構成となっている。
筆記具のキャップの金型構造としては、安全のための通気孔を確保する必要があり、また、弾性変形するクリップを設けなければならず、特に難易度の高い構造が要求される事が多い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来のクリップを単純にキャップ本体と一体に成形したものでは、上述のとおり外観の差別化を図れないという問題を有しており、さらに、キャップをした際にペン先が見えた方がインク色の判別が可能であるため、筆記先端が外部から見える構造とすることが望ましい。更に、誤飲時の通気を確保することが安全性の面で好ましい。
クリップとキャップ本体を別体としたものでは、複雑な組み立てを必要とする組立上の不具合や、クリップ取り付け部を設けるため太くなったり筆記具の全長が長くなったり意匠上の不具合が見られる。
筆記具のキャップでは意匠上の差別化の観点から要求される金型構造も難易度が高くなってきており、特に2重成形での金型構造では多数個取り性も考慮したものが望まれている。
本発明は、上記従来技術の問題点に着目してなされたもので、部品点数が少なく簡単な構成で、外観に優れ、意匠性の展開がしやすく、安価で安全性の高い筆記具のキャップ及びそのキャップを成形する金型構造を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、以下の手段を提供する。
第1の課題解決手段である筆記具用のキャップは、筆記具本体への装着部を有するキャップ本体と、該キャップ本体に設けられるクリップとからなる筆記具用キャップであり、該筆記具用キャップは2重成形により形成され、前記クリップは、キャップ本体へ固定されるクリップ支持部と、該クリップ支持部により支持されるクリップ片とからなり、キャップ本体とクリップ支持部との少なくともいずれかには、キャップ本体の内部と外部とを連通する通気孔を設けたことを特徴とするものである。
本手段による筆記具用キャップは、2重同時成形やインサート成形などの2重成形により形成される。通気孔は単体、複数、丸径、異形、窓状や溝状などでも良い。
【0007】
第2の解決手段は、第1の課題解決手段を限定したものであり、前記筆記具用キャップを筆記具本体へ取り付けた際に筆記具本体の筆記先端が外部から見えるように筆記先端視認部を設け、該筆記先端視認部は、キャップ本体を挟んで通気孔の対向位置に設けたことを特徴とするものである。
筆記先端視認部の具体的な形成態様としては、例えば、キャップ取り付け時におけるキャップ本体やクリップ支持部やクリップ片の少なくとも筆記先端付近を透明、半透明若しくは窓部とする態様がある。さらに、キャップ本体を透明、半透明などとし、クリップ支持部を、キャップ取り付け時における筆記先端付近以外の位置に設けるようにすること、すなわち筆記先端と重ならないように設けることでも筆記先端が外部から見えるようにすることができる。
【0008】
第3の課題解決手段は、筆記具本体への装着部を有するキャップ本体と、クリップ支持部とクリップ片とからなるクリップとを2重成形により成形する筆記具用キャップ成型用金型構造であり、キャップ本体コアピンには突起を形成し、キャップ本体成型時には少なくとも該突起をキャップ本体キャビティーに当接させ、クリップ成型時にも少なくとも該突起をクリップキャビティーに当接させたことを特徴とするものである。
キャップ本体内径側を形成するコアピンには突起を形成し、キャップ本体成形時には少なくとも該突起をキャップ本体キャビティー(キャビティーにピンを挿入した場合も含む、以下同様でキャビティーと標記する)に当接させ、クリップ成型時にも少なくとも該突起をクリップキャビティーに当接させることとした。なお、キャップ本体キャビティーやクリップキャビティーにも突起を形成しておいて、この突起にキャップ本体コアピンに形成した突起を当接した場合を排除するものではない。
突起は常にキャビティーに当接するため樹脂が流入しない事からこの部分は貫通孔となり誤飲時における呼吸確保のための通気孔を形成することができる。
【0009】
第4の解決手段は、第3の課題解決手段を限定したものであり、キャップ本体コアピンを対称軸とし、該対象軸を中心とし突起と対向した位置において、前記クリップキャビティーをキャップ本体に当接させる当接部を設け、キャップ本体コアピンを、突起と前記当接部とにより挟み込む構成としたことを特徴とするものである。
【0010】
第5の課題解決手段は、筆記具本体への装着部を有するキャップ本体と、クリップ支持部とクリップ片とからなるクリップとを2重成形により成形する筆記具用キャップ成型用金型構造であり、キャップ本体キャビティーには第1の突起を形成し、キャップ本体成型時には少なくとも該突起をキャップ本体コアピンに当接させ、クリップキャビティーには第2の突起を形成し、クリップ成型時には少なくとも該突起をキャップ本体コアピンに当接させ、前記第1と第2の突起がキャップ本体コアピンに当接する箇所は同一であることを特徴とするものである。なお、キャップ本体コアピンにも突起を形成しておいて、この突起にキャップ本体キャビティーの第1の突起とクリップキャビティーの第2の突起を当接させる場合を排除するものではない。
第1と第2の突起は常にキャビティーに当接し、かつ、キャップ本体コアピンの同一箇所に当接するため、当接箇所には樹脂が流入しない事から、貫通孔となり、通気孔を形成することができる。
【0011】
第6の解決手段は、第5の課題解決手段を限定したものであり、キャップ本体コアピンを対称軸とし、該対象軸を中心とし前記第1及び第2の突起と対向した位置において、前記クリップキャビティーをキャップ本体に当接させる当接部を設け、キャップ本体コアピンを、第2の突起と当接部とにより挟み込む構成としたことを特徴とするものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図に基づき本発明の実施の形態を詳細に説明する。
ペン先の保護や内部インクの揮発を防止する等のためにキャップを装着した筆記具において、キャップ本体にクリップを設ける方法としては、キャップ本体の取り付け部位にクリップを強圧入する方法や、凸凹嵌合やネジ等の抜け止め部品により固着する方法が一般的である。
クリップが金属の場合にはクリップにギザ部を設けて圧入することで比較的容易に抜け止めを行う事ができていた。しかし、近年のボールペンなどではインク色が黒、赤、青などの通常色から金銀まで数十色にも及ぶことから差別化の為、キャップやクリップの装飾が重要となってきており、着色透明やラメ入りなどの着色の要望だけではなく、形状や材質面でも優位性を持たせる必要が生じてきている。
【0013】
キャップ本体の素材としてはCoPET(共重合ポリエステルとPET(ポリエチレンテレフタレート)樹脂のアロイ樹脂)、PC(ポリカーボネート樹脂)、弾性アクリル(ソフトアクリル樹脂)、PP(ポリプロピレン樹脂)、ソフトスチレン樹脂などが用いられる事が多いが、その中でも近年は、透明性、光沢、キャップ嵌合性などによりCoPET、弾性アクリルが用いられる事が多い。
しかし、これらのCoPETや弾性アクリル樹脂は実用耐熱温度が70度以下で夏場の車内などでの使用を考慮するとやや耐熱性が低く、このためクリップの圧入、固着のためにはクリップの圧入距離を長くする、強圧入にする、別部品で固着するなどの対策が必要であった。
またPCでは耐薬品性や嵌合耐久性の問題があり、PPでは外観の透明度や光沢や印刷適正がないなどの問題がある。
通常はクリップを取り付ける取り付け部の分だけ大きなサイズの筆記具となる。クリップとキャップ本体を単純な一体とした場合にはサイズの問題は無くなるものの、外観的には色変更や形状の自由度が無くなって一般的には極低級品にしか用いられないキャップとなる、もしくはクリップ部に2回印刷などの印刷等を施すなどの差別化されるためのコストがかかったり生産性が悪化するという不都合がある。
【0014】
クリップの材質はPC、ABS、弾性アクリル、PPなどクリップを持ち上げた場合に破壊しにくい強度や剛性を有した材質があるが、いずれの場合にも取り付け部の大きさの分だけ大きなサイズの筆記具とする必要が生じる。
またキャップ本体に凹部を設け、クリップをリング状にはめ込む発明も見られるが、組み立て時には入りやすく抜け止め時には抜けにくいようにする要求には十分には応えられていない。
【0015】
(実施形態1)
図1から図9により本発明の実施形態1を詳述する。
筆記具本体への装着部である凸凹嵌合部9と開口縁14とを有するキャップ本体1と、キャップ本体1に設けられるクリップ2とからなる筆記具用キャップであり、クリップ2はキャップ本体1へ固定される部分となるクリップ支持部4とクリップ支持部4により支持されるクリップ片3とからなっている。また、キャップ本体1とクリップ2とは2重成形により形成している。
【0016】
クリップ2の材質は、クリップ片3をポケットなどへの抜き差しなど持ち上げた場合に弾性変形する材質であり、通常のクリップとして使用される材質(PC、ABS、PP、アクリル、CoPET、PET、PE、PS等及びこれらのアロイや弾性グレードや無機物や着色剤などを混練したものやそれらのリサイクル材)が使用可能である。 キャップ本体1の材質は、例えばCoPET(共重合ポリエステルとPET(ポリエチレンテレフタレート)樹脂のアロイ樹脂)、PC(ポリカーボネート樹脂)、弾性アクリル(ソフトアクリル樹脂)、PP(ポリプロピレン樹脂)、ソフトスチレン樹脂などが挙げられる。
クリップ支持部4の内表面側には、キャップ本体1の内方方向へ突出する抜け止め部5を設け、該抜け止め部5を、筆記先端を抜き差しするキャップ本体1の開口縁14より後方(筆記具挿入側)に設けた。これによりキャップ全体の大きさを大きくすることなくコンパクトかつ確実にクリップ2をクリップ本体に係止する事が可能となる。
【0017】
実施形態1ではクリップ支持部4は、クリップ片3を支持する基部4−aとキャップ本体1への取り付け部となる基部4−bとで構成し、筒部4−bから舌片状のクリップ抜け止め部5をキャップ本体1の開口縁14よりも後方(筆記具側)に突出させたものである。その抜け止め部5は、開口縁14の後方において内方(キャップ本体の軸芯方向)に突出し、クリップ2に荷重が働きクリップ2がキャップ本体1から剥がれた際に、キャップ本体1に対しクリップ2を抜き出しを抑制するものである。
更に、クリップ2に荷重が働きクリップ2がキャップ本体1から剥がれた際に、クリップ本体1からクリップ2の後方への抜けを防止する前端抜け止め11をクリップ2の先端付近に設けている。なお、この前端抜け止め部11は必ずしも前端にある必要はない。クリップ2の後方への抜けが防止できればいずれでもよい。
【0018】
クリップ片3は、キャップ本体1へ固定されるクリップ支持部4に一体に設けた。クリップ片3を持ち上げてもその応力を受け止める筒部4−bを設けた為、クリップのゆるみ等の問題が発生しにくい。
筒部4−bはキャップ本体1全体を覆う方が強度的には有利であるが、本実施形態1の図2に示す様にクリップ支持部の筒部4−bの途中に抜けがあったり、クリップ窓部10がある異形とする事もでき、この場合は意匠的な差別化を図ることができる。 また、クリップ2のクリップ抜け止め部5を、キャップ本体1を挟んでクリップ片3の対向位置に設けてある。クリップ片3は持ち上げて使用されるものであるため、クリップ片3に荷重が働きクリップ2がキャップ本体1から剥がれた場合にも、抜け止め部5がキャップ本体1の開口縁14に係止又は当接し得るためクリップ2の前方への抜けや揺動に対し、優位である。
【0019】
通常は、キャップ本体1とクリップ2の取り付け部が必要であり、更にクリップ2には比較的大きな応力がかけられて使用される事が多い。本実施例では2重成形キャップとしたため取り付け部をそれほど考慮する必要もなく、外観性を優位にする事ができる。
【0020】
筆記具のキャップでは、幼児などが誤って誤飲してしまい、窒息する事故に対応するため、通気性能を持たせたものが多く提案されてきている。2重成形ではない通常のクリップでは、孔を設けるのみで単純に通気孔を確保することができるが、2重成形の場合には、1次側に穴をあけたとしても2次側の樹脂が流れ込むと穴がふさがれてしまうという問題がある。後ほど詳細を説明するが、1次側2次側共に同一の連続したクリップ通気孔7、キャップ本体通気孔8としているため、通気孔がふさがれることもなく確実に通気をすることができる。
【0021】
キャップ本体1は透明、半透明、着色透明等の内部視認可能な樹脂で成形し、クリップ2をインク色、軸色などの着色半透明または着色不透明の樹脂で成形し、クリップ2の先端部に筆記具本体に取り付けた際に筆記先端が外部から見える様に筆記先端視認部である窓部10を形成した。
クリップ支持部4を、キャップ取り付け時における筆記先端付近以外の位置に設けるようにすること、すなわち筆記先端と重ならないように設けることでも筆記先端が外部から見えるようにすることができる。
本実施形態では、キャップ本体1の前端近くまで筆記先端部(図示せず)を挿入する事が可能であり、筆記先端の種類や色を視認させる事が容易となっている。
更に、筆記具用キャップを筆記具本体へ取り付けた際に筆記具本体の筆記先端が外部から見えるように筆記先端視認部であるクリップ窓部10を設けてあり、クリップ窓部10は、キャップ本体1を挟んで通気孔であるクリップ通気孔7及びキャップ本体通気孔8の対向位置に設けてある。クリップ通気孔7及びキャップ本体通気孔8からキャップ本体1の内部に向かって光が入る事が出来るので、クリップ窓部10からの内部視認性を向上させることができる。窓部のみを開けた場合は内部が暗くなって色等が見えない場合が多い。
【0022】
本実施形態では、キャップ本体1とクリップ2の取り付けのための従来のような取り付け部を有しておらず、外観上スマートな筆記具用キャップとなっている。
なお、筆記具本体の抜き差しをやりやすくするため、抜け止め部5周辺をテーパー状にするなどの工夫をするとなお良い。
【0023】
更に、キャップ誤飲時の通気を確保する通気孔を一体に成形させる事ができたり、キャップ本体1とクリップ2がスキマ無くある程度の密着性を持たせる事が可能であるため抜け止め性と回り止め性などを向上させる事が容易にできたり、肉厚を最少化できたりすることができる。
また、インサート成形ではキャップ本体1を通常に成形し、クリップ金型内にこのキャップ本体1を挿入後、クリップ2を成形する事で2重成形ができる。
このように2重成形した場合には組み立てを全く行うことなく意匠性、外観性に優れた筆記具のキャップを提供する事もできる。
【0024】
(実施形態2)
本発明の実施形態1のキャップを得るための金型装置に関して、図10、図11に示す。
図に示す様に鋼材等を組み合わせて、製品部となる空間にゲート(図示せず)を設け、このゲートを経由して溶融樹脂を高速高圧で射出成形する。本発明では2重成形により異材質の樹脂によるキャップ本体1とクリップ2が一体化された状態で製品が取り出される。なお、キャップ本体1とクリップ2とを異色材質とすることが好ましい。
本実施例での2重成型の場合には、図10に示す様に、まず1次側の形状となるキャップ本体1の形状を形成する1次側空間104をキャップ本体コアピン101、キャップ本体キャビティー102、1次側ベース103、エジェクター111等によって形成し、射出成形により1次側空間104内部を樹脂で充填成形する。その後、図11に示す2次側のクリップ2の部分を射出成形するものであり、図の空間部109が樹脂で充填されて、1次側と2次側が一体となったキャップが得られる金型構造である。
【0025】
実施形態2では、キャップ本体1の内径側を形成するキャップ本体コアピン101に突起101aを設け、この突起101aをキャップ本体キャビティー102に当接させ当接部105を形成し成形時にこの当接部に樹脂が流れ込まないようにした。
その後、キャップ本体キャビティー部102のみを回転させるか又はキャップ本体1を取りだした後に向きを合わせて、2次側金型で図11に示すようにクリップ2となる空間109以外を密接させて成形するとクリップ2がキャップ本体1に密着又は溶着した状態で一体に成形される。
この時、キャップ本体コアピン101の突起101aは1次側への当接と同様に2次側でもクリップキャビティー107へ当接し当接部105を形成し、1次側のキャップ本体1のキャップ本体通気孔8と、2次側のクリップ2のクリップ通気孔7は完全に連通した状態とする事ができる。
【0026】
更に、図11に示すように、キャップ本体コアピン101を対称軸とし、該対象軸を中心とした場合に、突起101aと対向(対称軸との軸対象位置)した位置に、前記クリップキャビティー107をキャップ本体1に当接させる当接部107aを設け、キャップ本体コアピン101を、突起101aと前記当接部107aとにより挟み込む構成としてある。なお、クリップキャビティー107とキャップ本体1との当接部はクリップ窓部10が形成される。
このような構成とすると、射出圧による変動やバリの発生などを防止できる金型構成となる。
【0027】
(実施形態3)
実施形態3としては、図12に示す様にクリップキャビティー107に第2の突起107bを設けて、キャップ本体コアピン101に当接させ当接部105を形成したものである。
図示はしていないが、このキャップ本体コアピン101に第2の突起107bを当接させる前に、キャップ本体キャビティーに形成した第1の突起をキャップ本体コアピン101に当接させ、キャップ本体1である1次側キャップ本体1を形成した。
本図は、第1の突起がキャップ本体コアピン101に当接した箇所と同一箇所に、第2の突起107bを当接させた状態を示している。
更に本図では、キャップ本体コアピン101を対称軸とし、該対象軸を中心とし前記第1及び第2の突起と対向した位置において、前記クリップキャビティー107をキャップ本体1に当接させる当接部107aを設けており、キャップ本体コアピン101を、第2の突起107bと当接部107aとにより挟み込む構成とした。
実施形態2とは突起の出る位置等は違うものの、まったく同様の作用効果を有するものである。
【0028】
なお、上述の実施形態2及び3において、ゲート、エジェクターなどの位置や形状に関しては制約無く、本発明の構成を満足すればどの様なものでも良い。なお、前記第1と第2の突起をキャップ本体コアピンの同一箇所に当接させずに、異なる箇所に当接させることもできる。
【0029】
本発明の実施形態は一例であり、回り止めリブを追加することもできるし、抜け止めの形状や数や高さも変えることができる。また、キャップ断面を異形にすることも本発明の範囲内で可能である。
キャップ本体1の肉厚は0.3から1.5mm、クリップ2の肉厚は0.4から3mm(さらに望ましくは0.5から1.5mm)、クリップ抜け止め部5はキャップ本体1の外表面から内方方向に向かって0.1から1.5mmの突出量(係止量)である事が望ましい。
キャップ本体1とクリップ2の材質として、さらに望ましくはCoPETとPCの様な適度な密着性や、2次側を成形時に1次側樹脂が極端には溶けない耐熱性を有する事が望ましい。さらに20度以上溶融温度に差がある組み合わせの場合には完全に両者が接着する事が無く本発明が更に有効となる。また、クリップ2とキャップ本体1の位置が逆転した形状(クリップが内部に潜り込んでキャップ本体1が外部に出ている部分があるなど)とすることもできる。
【0030】
【発明の効果】
本発明により、部品点数の少なく簡単な構成で安全性の高い通気孔を有し、組み立てを必要としない筆記具のキャップ及びそのキャップを成形する金型構造を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1に適用するキャップの縦断面図である。
【図2】本発明の実施形態1に適用するキャップの横方向正面外観図である。
【図3】本発明の実施形態1に適用するキャップの上面外観図である。
【図4】本発明の実施形態1に適用するキャップの右側面外観図である。
【図5】図1のD−D断面図である。
【図6】図1のC−C断面図である。
【図7】図1のB−B断面図である。
【図8】図1のA−A断面図である。
【図9】本発明の実施形態1に適用するキャップの下面外観図である。
【図10】本発明の実施形態2に適用する1次側キャップ本体の金型縦断面図である。
【図11】本発明の実施形態2に適用する2次側クリップの金型縦断面図である。
【図12】本発明の実施形態3に適用するキャップの金型縦断面図である。
【符号の説明】
1    キャップ本体
2    クリップ3    クリップ片
4     クリップ支持部
4−a  クリップ支持部 基部
4−b  クリップ支持部 筒部
5    クリップ抜け止め部7    クリップ通気孔8    キャップ本体通気孔
9    キャップ本体凸凹嵌合部10   クリップ窓部(筆記先端視認部)
11   前端抜け止め
12   コア溝
13   キャビ溝14   キャップ本体の開口縁
101  キャップ本体コアピン
101a 突起
102  キャップ本体キャビティー
103  1次側ベース
104  1次側空間
105  (コアとキャビティーとの)当接部
106  2次側ベース
107  クリップキャビティー
107a (クリップキャビティーとキャップ本体との)当接部
107b 第2の突起
109  2次側空間
111  エジェクター

Claims (6)

  1. 筆記具本体への装着部を有するキャップ本体と、該キャップ本体に設けられるクリップとからなる筆記具用キャップであって、
    該筆記具用キャップは2重成形により形成され、
    前記クリップは、キャップ本体へ固定されるクリップ支持部と、該クリップ支持部により支持されるクリップ片とからなり、
    キャップ本体とクリップ支持部との少なくともいずれかには、キャップ本体の内部と外部とを連通する通気孔を設けたことを特徴とする筆記具用キャップ。
  2. 前記筆記具用キャップを筆記具本体へ取り付けた際に筆記具本体の筆記先端が外部から見えるように筆記先端視認部を設け、
    該筆記先端視認部は、キャップ本体を挟んで通気孔の対向位置に設けたことを特徴とする請求項1記載の筆記具用キャップ。
  3. 筆記具本体への装着部を有するキャップ本体と、クリップ支持部とクリップ片とからなるクリップとを2重成形により成形する筆記具用キャップ成型用金型構造であって、
    キャップ本体コアピンには突起を形成し、
    キャップ本体成型時には少なくとも該突起をキャップ本体キャビティーに当接させ、
    クリップ成型時にも少なくとも該突起をクリップキャビティーに当接させたことを特徴とする筆記具用キャップ成型金型構造。
  4. キャップ本体コアピンを対称軸とし、該対象軸を中心とし突起と対向した位置において、前記クリップキャビティーをキャップ本体に当接させる当接部を設け、
    キャップ本体コアピンを、突起と前記当接部とにより挟み込む構成としたことを特徴とする請求項3記載の筆記具用キャップ成形金型構造。
  5. 筆記具本体への装着部を有するキャップ本体と、クリップ支持部とクリップ片とからなるクリップとを2重成形により成形する筆記具用キャップ成型用金型構造であって、
    キャップ本体キャビティーには第1の突起を形成し、キャップ本体成型時には少なくとも該突起をキャップ本体コアピンに当接させ、
    クリップキャビティーには第2の突起を形成し、クリップ成型時には少なくとも該突起をキャップ本体コアピンに当接させ、
    前記第1と第2の突起がキャップ本体コアピンに当接する箇所は同一であることを特徴とする筆記具用キャップ成形用金型構造。
  6. キャップ本体コアピンを対称軸とし、該対象軸を中心とし前記第1及び第2の突起と対向した位置において、前記クリップキャビティーをキャップ本体に当接させる当接部を設け、
    キャップ本体コアピンを、第2の突起と当接部とにより挟み込む構成としたことを特徴とする請求項5記載の筆記具用キャップ成形金型構造。
JP2002297957A 2002-10-10 2002-10-10 筆記具用キャップ及び筆記具用キャップ成形金型構造 Withdrawn JP2004130681A (ja)

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